JPWO2011045972A1 - 画像表示体、ラベル付き物品及びそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

優れた画質の画像を表示し且つ改竄が困難な画像表示体(22)が実現され得る。画像表示体(22)は、支持体(226)から基材上へと転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する。この画像表示体(22)は、支持体(226)によって剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層(227,228)と、ホログラム及び/又は回折格子を含み、サーマルヘッドを用いた熱転写によって前記下地層(227,228)上に転写された画像表示層(220a)とを含む。画像表示層(220a)は、個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する。

Description

本発明は、画像表示技術に関する。
パスポート及びID(identification)カードなどの個人認証媒体の多くは、目視による個人認証を可能とするために、顔画像を使用している。
例えば、パスポートでは、従来、顔画像を焼き付けた印画紙を冊子体に貼り付けていた。しかしながら、そのようなパスポートには、写真印画の貼り替えによる改竄のおそれがある。
このような理由で、近年では、顔画像の情報をデジタル化し、これを冊子体上に再現する傾向にある。この画像再現方法としては、例えば、転写リボンを用いた感熱転写記録法が検討されている。
しかしながら、昨今、昇華性染料又は着色した熱可塑性樹脂を使用する感熱転写記録方式のプリンタは広く普及している。この状況を考慮すると、パスポートから顔画像を取り除き、そこに別の顔画像を記録することは、必ずしも困難ではない。
特開2000−141863号には、上述した方法で顔画像を記録し、その上に蛍光インキを用いて顔画像を記録することが記載されている。また、特開2002−226740号には、無色又は淡色の蛍光染料と有色の顔料とを含有したインキを用いて顔画像を記録することが記載されている。更に、特開2003−170685号公報には、通常の顔画像と、パール顔料を用いて形成した顔画像とを並べて配置することが記載されている。
これら技術をパスポートに適用すると、その改竄がより困難になる。しかしながら、蛍光材料を用いて記録した顔画像は、紫外線ランプなどの特殊な光源を使用しない限り観察することはできない。また、パール顔料を用いて形成した顔画像は、肉眼で視認することはできるものの、パール顔料は粒径が大きいため、これを用いて高精細な画像を形成することは困難である。
本発明の目的は、優れた画質の画像を表示し且つ改竄が困難な画像表示体を提供することにある。
本発明の第1側面によると、支持体から基材上へと転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体であって、前記支持体によって剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、ホログラム及び/又は回折格子を含み、サーマルヘッドを用いた熱転写によって前記下地層上に転写された第1画像表示層とを具備し、前記第1画像表示層は前記個人情報の少なくとも一部を含んだ第1画像を表示する画像表示体が提供される。
本発明の第2側面によると、第1側面に係る画像表示体と、前記支持体から前記画像表示体が転写された前記基材とを具備した個人認証媒体が提供される。
本発明の第3側面によると、支持体から基材上に転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体の製造方法であって、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、前記支持体によって剥離可能に支持された前記下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成する工程を含んだ画像表示体の製造方法が提供される。
本発明の第4側面によると、下地層と画像表示層とを具備し、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体を形成する工程であって、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、支持体によって剥離可能に支持された下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成することを含んだ工程と、前記画像表示体を前記支持体から個人認証媒体の基材上へと転写する工程とを含んだ個人認証媒体の製造方法が提供される。
本発明の第1態様に係る個人認証媒体を概略的に示す平面図。 図1に示す個人認証媒体の一部を拡大して示す平面図。 図2に示す個人認証媒体のIII−III線に沿った断面図。 図1に示す個人認証媒体の他の一部を拡大して示す平面図。 図2に示す個人認証媒体のV−V線に沿った断面図。 図1乃至図5に示す個人認証媒体の製造に使用可能な一次転写箔の一例を概略的に示す断面図。 図6に示す一次転写箔を用いて製造可能な二次転写箔の一例を概略的に示す断面図。 使用済みの一次転写箔の一例を概略的に示す断面図。 変形例に係る個人認証媒体の一部を拡大して示す断面図。 変形例に係る個人認証媒体の他の一部を拡大して示す断面図。 本発明の第2態様に係る個人認証媒体の一部を拡大して示す平面図。 図11に示す個人認証媒体のXII−XII線に沿った断面図。 第2態様に係る個人認証媒体の製造に使用可能な一次転写箔の一例を概略的に示す断面図。 図13の一次転写箔が含んでいる第1転写材層の一例を概略的に示す断面図。 図13の一次転写箔が含んでいる第2転写材層の一例を概略的に示す断面図。 図13に示す一次転写箔を用いて製造可能な二次転写箔の一例を概略的に示す断面図。 使用済みの一次転写箔における第1転写材層の一例を概略的に示す断面図。 使用済みの一次転写箔における第2転写材層の一例を概略的に示す断面図。 変形例に係る個人認証媒体の一部を拡大して示す断面図。 変形例に係る個人認証媒体の他の一部を拡大して示す断面図。 例3において形成した回折画像表示層及びインク画像表示層の配列を概略的に示した拡大図。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
<第1態様>
第1態様は、例えば、以下の技術と関連している。
(1)支持体から個人認証媒体の基材上へと転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体であって、前記支持体によって剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、ホログラム及び/又は回折格子を含み、サーマルヘッドを用いた熱転写によって前記下地層上に転写された第1画像表示層とを具備し、前記第1画像表示層は前記個人情報の少なくとも一部を含んだ第1画像を表示する画像表示体。
(2)前記下地層と向き合い、光の吸収を利用して第2画像を表示する第2画像表示層を更に具備した項目(2)に係る画像表示体。
(3)前記第1画像は前記個人情報の一部を含み、前記第2画像は前記個人情報の他の一部を含んだ項目(2)に係る画像表示体。
(4)前記第1画像は第1個人情報を含み、前記第2画像は第2個人情報を含み、前記第1及び第2個人情報は同一人物の情報である項目(2)に係る画像表示体。
(5)前記第1及び第2画像の少なくとも一方は生体情報を含んだ項目(4)に係る画像表示体。
(6)前記第1及び第2画像は同一の顔画像を含んだ項目(4)に係る画像表示体。
(7)前記第1画像表示層は複数のドット状部を含み、前記複数のドット状部の各中心は仮想的な平面格子の格子点上に位置している項目(1)乃至(6)の何れか1つに係る画像表示体。
(8)前記第1画像表示層を間に挟んで前記下地層と向き合った接着層を更に具備した項目(1)乃至(7)の何れか1つに係る画像表示体。
(9)項目(1)乃至(8)の何れか1つに係る画像表示体と、前記支持体から前記画像表示体が転写された前記基材とを具備した個人認証媒体。
(10)支持体から個人認証媒体の基材上に転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体の製造方法であって、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、前記支持体によって剥離可能に支持された前記下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成する工程を含んだ画像表示体の製造方法。
(11)下地層と画像表示層とを具備し、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体を形成する工程であって、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、支持体によって剥離可能に支持された下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成することを含んだ工程と、前記画像表示体を前記支持体から個人認証媒体の基材上へと転写する工程とを含んだ個人認証媒体の製造方法。
以下に、項目(1)乃至(11)に係る技術の効果を個別に記載する。
項目(1)に係る画像表示体は、支持体から個人認証媒体の基材上へと転写されものであって、この支持体によって剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、ホログラム及び/又は回折格子を含み、サーマルヘッドを用いた熱転写によって下地層上に転写された第1画像表示層とを具備している。サーマルヘッドを利用した熱転写によって第1画像表示層を個人認証媒体の基材上に直接形成した場合、基材の表面粗さなどに起因して、高画質を達成することは難しい。これに対し、この画像表示体では、第1画像表示層は、個人認証媒体の基材上にではなく、下地層上に形成されている。そして、第1画像表示層は、下地層と共に個人認証媒体の基材上へと転写される。それ故、基材の表面粗さなどが画質に大きな影響を及ぼすことはない。従って、この画像表示体を使用すると、優れた画質の画像を表示する個人認証媒体が得られる。
また、項目(1)に係る画像表示体は、個人情報の一部を、ホログラム及び/又は回折格子を用いて表示する。ホログラム及び/又は回折格子が表示する個人情報の改竄は極めて困難である。そして、この画像表示体は、熱転写によって個人認証媒体の基材に貼り付けられる。このようにして個人認証媒体の基材に貼り付けた画像表示体は、基材から剥離しようとすると、容易に破壊される。それ故、この画像表示体を用いると、改竄が困難な個人認証媒体が得られる。
項目(2)に係る画像表示体は、下地層と向き合い、光の吸収を利用して第2画像を表示する第2画像表示層を更に具備している。第2画像は、第1画像と比較して視認性に優れている。それ故、第1及び第2画像表示層を併用すると、偽造が困難な画像と視認性に優れた画像とを画像表示体に表示させることができる。従って、個人認証媒体の基材に表示させるべき画像を減らすことができるのに加え、画像表示体の偽造がより困難となる。
項目(3)に係る画像表示体では、第1画像は個人情報の一部を含み、第2画像はこの個人情報の他の一部を含んでいる。この画像表示体は、第1画像のみが個人情報を含んでいる画像表示体と比較して偽造がより困難である。
項目(4)に係る画像表示体では、第1画像は第1個人情報を含み、第2画像は第2個人情報を含み、第1及び第2個人情報は同一人物の情報である。この場合、画像表示体の偽造がより困難となるのに加え、個人認証をより確実に行うことが可能となる。
項目(5)に係る画像表示体では、第1及び第2画像の少なくとも一方は生体情報を含んでいる。生体情報は、個体に特有なものであるので、個人認証に特に有用である。
項目(6)に係る画像表示体では、第1及び第2画像は同一の顔画像を含んでいる。顔画像は、生体情報として一般的であり、目視による個人認証に適している。
項目(7)に係る画像表示体では、第1画像表示層は複数のドット状部を含み、これらドット状部の各中心は仮想的な平面格子の格子点上に位置している。サーマルヘッドを用いた熱転写を利用した場合、通常、このような構造が得られる。
項目(8)に係る画像表示体は、第1画像表示層を間に挟んで下地層と向き合った接着層を更に具備している。接着層は、支持体から個人認証媒体の基材上へ画像表示体の転写の際に、画像表示体を基材に強固に密着させる。また、接着層は、ホログラム及び/又は回折格子の複製を困難にする。
項目(9)に係る個人認証媒体は、項目(1)乃至(8)の何れか1つに係る画像表示体を具備している。それ故、この個人認証媒体は、優れた画質の画像を表示するのに加え、改竄が困難である。
項目(10)に係る画像表示体の製造方法は、支持体から個人認証媒体の基材上に転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体の製造方法である。この方法では、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、支持体によって剥離可能に支持された前記下地層上へと転写して、下地層上に、ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成する。この方法によると、優れた画質の画像を表示する画像表示体が得られる。それ故、この方法により得られる画像表示体を使用することにより、優れた画質の画像を表示する個人認証媒体が得られる。また、この方法により得られる画像表示体を使用することにより得られる個人認証媒体は、改竄が困難である。
項目(11)に係る個人認証媒体の製造方法は、下地層と画像表示層とを具備し、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体を形成する工程を含む。この工程では、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、支持体によって剥離可能に支持された下地層上へと転写して、下地層上に、ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成する。そして、この製造方法は、画像表示体を支持体から個人認証媒体の基材上へと転写する工程を更に含んでいる。この方法では、基材の表面粗さなどが画質に大きな影響を及ぼすことはない。従って、この方法によると、優れた画質の画像を表示する個人認証媒体が得られる。このようにして得られた個人認証媒体では、基材に貼り付けた画像表示体は、基材から剥離しようとすると容易に破壊される。それ故、この方法により得られる個人認証媒体は、改竄が困難である。
次に、第1態様について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1態様に係る個人認証媒体を概略的に示す平面図である。
図1に示す個人認証媒体100は、パスポートなどの冊子体である。図1には、開いた状態の冊子体を描いている。
この個人認証媒体100は、折り丁1と表紙2とを含んでいる。
折り丁1は、1枚以上の紙片11からなる。典型的には、紙片11上には、文字列及び地紋などの印刷パターン12が設けられている。折り丁1は、1枚の紙片11を又は複数枚の紙片11の束を二つ折りにすることによって形成されている。紙片11は、個人情報が記録されるIC(integrated circuit)チップや、このICチップとの非接触での通信を可能とするアンテナなどを内蔵していてもよい。
表紙2は、二つ折りされている。表紙2と折り丁1とは、冊子体を閉じた状態で折り丁1が表紙2によって挟まれるように重ね合わされており、それらの折り目の位置で綴じ合わせなどによって一体化されている。
表紙2は、個人情報を含んだ画像を表示する。この個人情報は、個人の認証に利用する個人認証情報を含んでいる。この個人情報は、例えば、生体情報と非生体個人情報とに分類することができる。
生体情報は、生体の特徴のうち、その個体に特有なものである。典型的には、生体情報は、光学的手法によって識別可能な特徴である。例えば、生体情報は、顔、指紋、静脈及び虹彩の少なくとも1つの画像又はパターンである。
非生体個人情報は、生体情報以外の個人情報である。例えば、非生体個人情報は、氏名、生年月日、年齢、血液型、性別、国籍、住所、本籍地、電話番号、所属及び身分の少なくとも1つである。非生体個人情報は、タイプ打ちによって入力された文字を含んでいてもよく、署名などの手書きを機械読み取りすることによって入力された文字を含んでいてもよく、それらの双方を含んでいてもよい。
図1において、表紙2は、画像I1a、I1b、I2及びI3を表示している。
画像I1a、I2及びI3は、光の吸収を利用して表示される画像である。具体的には、画像I1a、I2及びI3は、白色光で照明し、肉眼で観察した場合に視認可能な画像である。画像I1a、I2及びI3の1つ以上を省略してもよい。
画像I1a、I2及びI3は、例えば、染料及び顔料で構成することができる。この場合、画像I1a、I2及びI3の形成には、サーマルヘッドを用いた熱転写記録法、インクジェット記録法、電子写真法、又はそれらの2つ以上の組み合わせを利用することができる。或いは、画像I1a、I2及びI3は、感熱発色剤を含んだ層を形成し、この層にレーザビームで描画することにより形成することができる。或いは、これら方法の組み合わせを利用することができる。画像I2及びI3の少なくとも一部は、ホットスタンプを用いた熱転写記録法によって形成してもよく、印刷法によって形成してもよく、それらの組み合わせを利用して形成してもよい。
画像I1bは、ホログラム及び/又は回折格子が表示する画像である。画像I1bは、後で詳述するように、例えば、サーマルヘッドを用いた熱転写記録と、ホットスタンプ又は熱ロールを用いた熱転写記録とをこの順に行うことにより形成する。
画像I1a及びI1bは、同一人物の顔画像を含んでいる。画像I1aが含んでいる顔画像と、画像I1bが含んでいる顔画像とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。画像I1aが含んでいる顔画像と、画像I1bが含んでいる顔画像とは、寸法が等しくてもよく、異なっていてもよい。また、画像I1a及びI1bの各々は、顔画像の代わりに他の生体情報を含んでいてもよく、顔画像に加えて顔画像以外の生体情報を更に含んでいてもよい。
画像11bは、生体情報の代わりに非生体個人情報を含んでいてもよく、生体情報に加えて非生体個人情報を更に含んでいてもよい。また、画像11bは、個人情報の代わりに非個人情報を含んでいてもよく、個人情報に加えて非個人情報を更に含んでいてもよい。
画像I2は、非生体個人情報と非個人情報とを含んでいる。画像I2は、例えば、文字、記号、符号及び標章の1つ以上を構成している。
画像I3は、地紋である。例えば、画像I3と画像11a及び11bの少なくとも一方とを組み合わせると、個人認証媒体100の改竄をより困難にすることができる。
次に、表紙2の構造について、図2乃至図5を参照しながら説明する。
図2は、図1に示す個人認証媒体の一部を拡大して示す平面図である。図3は、図2に示す個人認証媒体のIII−III線に沿った断面図である。図4は、図1に示す個人認証媒体の他の一部を拡大して示す平面図である。図5は、図2に示す個人認証媒体のV−V線に沿った断面図である。
図2及び図3に示す構造は、表紙2のうち画像I1aに対応した部分である。他方、図4及び図5に示す構造は、表紙2のうち画像I1bに対応した部分である。
表紙2は、図3及び図5に示すように、表紙本体21と画像表示体22とを含んでいる。
表紙本体21は、個人認証媒体100の基材であって、典型的には紙片である。表紙本体21は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。表紙本体21は、個人認証媒体100を閉じた状態において、折り丁1を挟み込むように二つ折りされている。
画像表示体22は、多層構造を有している層である。画像表示体22は、個人認証媒体100を閉じた状態において折り丁1と向き合う表紙本体21の主面に貼り付けられている。
画像表示体22は、画像表示層210及び220aと剥離保護層227とを含んでいる。
画像表示層210は、光の吸収を利用して画像I1aを表示する。画像表示層210は、図2及び図3に示すように、画像I1aに対応したパターン形状を有している。この画像表示層210は、染料及び顔料の少なくとも一方と任意の樹脂とで構成することができる。このような画像表示層210は、例えば、サーマルヘッドを用いた熱転写記録法、インクジェット記録法、電子写真法、又はそれらの2つ以上の組み合わせを利用することにより得ることができる。
画像表示層210は、パターニングされていなくてもよい。即ち、画像表示層210は、連続膜であってもよい。この場合、画像表示層210は、例えば、感熱発色剤を含んだ層を形成し、この層にレーザビームで描画することにより得ることができる。
画像表示層220aは、ホログラム及び/又は回折格子を含んでいる。画像表示層220aは、図4及び図5に示すように、画像I1bに対応したパターン形状を有している。画像表示層220aの構造及び形成方法については、後で詳述する。
剥離保護層227は、画像表示層210及び220aと表紙本体21とを被覆している。剥離保護層227は、光透過性を有しており、典型的には透明である。剥離保護層227は、例えば樹脂からなる。
なお、表紙2のうち画像I2に対応した部分には、例えば、表示させる画像が異なること以外は、画像I1aに対応した部分に関して上述したのとほぼ同様の構造を採用することができる。表紙2のうち画像I1aに対応した部分と画像I2に対応した部分とは、同一の積層構造を有していてもよく、異なる積層構造を有していてもよい。
次に、図6乃至図8を参照しながら、個人認証媒体100の製造方法と画像表示層220aの構造とを説明する。
図6は、図1乃至図5に示す個人認証媒体の製造に使用可能な一次転写箔の一例を概略的に示す断面図である。図7は、図6に示す一次転写箔を用いて製造可能な二次転写箔の一例を概略的に示す断面図である。図8は、使用済みの一次転写箔の一例を概略的に示す断面図である。
図6に示す転写箔201は、例えば転写リボンである。転写箔201は、支持体221と、支持体221によって剥離可能に支持された転写材層220とを含んでいる。
支持体221は、例えば樹脂フィルム又はシートである。支持体221は、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどの耐熱性に優れた材料からなる。支持体221として、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及びポリエチレン(PE)などのプラスチックからなるフィルム又はシートを使用してもよい。また、支持体221の転写材層220を支持している主面には、例えばフッ素樹脂又はシリコーン樹脂を含んだ離型層が設けられていてもよい。支持体221の厚さは、約10乃至約100μmの範囲内にあることが好ましい。
転写材層220は、剥離層222と回折構造形成層223と反射層224と接着層225とを含んでいる。
剥離層222は、支持体221上に形成されている。剥離層222は、転写材層220の支持体221からの剥離を安定化すると共に、画像表示層220aの表紙本体21への接着を促進する役割を果たす。剥離層222は、光透過性を有しており、典型的には透明である。剥離層222は、省略することができる。
剥離層222は、例えば熱可塑性樹脂からなる。
剥離層222の材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート樹脂及びポリアセタール樹脂などの熱可塑性樹脂に、シリコーン系又はフッ素系添加剤を加えたものが好ましい。剥離層222の材料として、フッ素系アクリル樹脂及びシリコーン系アクリル系樹脂などのように、支持体221から剥離しやすいものを使用してもよい。
回折構造形成層223は、剥離層222上に形成されている。回折構造形成層223は、回折構造として、ホログラム及び回折格子の少なくとも一方を含んでいる。ここでは、回折構造形成層223は、表面に回折構造としてレリーフ構造が設けられた透明層である。
透明層の材料としては、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂などの樹脂を使用することができる。光硬化性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET、又はポリプロピレンを使用することができる。熱硬化性樹脂としては、例えば、アクリルニトリルスチレン共重合体樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、又はアルキド樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、プロプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂、又はポリアセタール樹脂を使用することができる。これらの樹脂の硬化物は何れも光透過性であり、その屈折率は一般的には1.5程度である。
回折構造形成層223は、例えば、以下の方法により形成する。上記の樹脂からなる膜を光透過性基材14の一方の主面上に設け、この膜に所望のレリーフ構造が設けられた型を押し当てる。そして、この状態で、先の膜を硬化させる。その後、この膜から型を取り除くことにより、回折構造形成層223を得る。
なお、回折構造形成層223は、体積ホログラムであってもよい。また、回折構造形成層223に加えて指向性散乱構造を設けてもよく、回折構造形成層223の代わりに指向性散乱構造を設けてもよい。
反射層224は、回折構造形成層223上に形成されている。反射層224は省略することができるが、反射層224を設けると、回折構造が表示する画像の視認性が向上する。
反射層224としては、例えば、透明反射層又は不透明な金属反射層を使用することができる。反射層224は、例えば、真空蒸着やスパッタリングなどの真空成膜法によって形成することができる。
透明反射層としては、例えば、回折構造形成層223とは屈折率が異なる透明材料からなる層を使用することができる。透明材料からなる透明反射層は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。後者の場合、透明反射層は、繰り返し反射干渉を生じるように設計されていてもよい。この透明材料としては、例えば、硫化亜鉛及び二酸化チタンなどの透明誘電体を使用することができる。
或いは、透明反射層として、厚さが20nm未満の金属層を使用してもよい。金属層の材料としては、例えば、クロム、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、銀、金及び銅などの単体金属又はそれらの合金を使用することができる。
不透明な金属反射層としては、より厚いこと以外は透明反射層について上述したのと同様の金属層を使用することができる。
接着層225は、反射層224上に形成されている。接着層225は、例えば熱可塑性樹脂からなる。この熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂、ポリアセタール樹脂、又はポリエステル樹脂を使用することができる。接着層225は、省略することができる。
個人認証媒体100の製造においては、例えば、まず、撮像装置を用いて、人物の顔を撮影する。或いは、印画から顔画像を読み取る。これにより、画像情報を電子情報として得る。この顔画像は、必要に応じて画像処理する。
次に、図7に示す積層体203を準備する。この積層体203は、多層構造を有している層であって、支持体226と、その上に順次形成された剥離保護層227及び樹脂層228とを含んでいる。支持体226上に形成された多層構造は、下地層を構成している。支持体226は、この下地層を剥離可能に支持している。
支持体226としては、例えば、支持体221について例示したものを使用することができる。
剥離保護層227は、剥離保護層227と画像表示層220aとからなる転写材層220の支持体226からの剥離を安定化すると共に、画像表示層220aを損傷から保護する役割を果たす。剥離保護層227としては、例えば、剥離層222について例示したものを使用することができる。樹脂層228が剥離層の機能を有している場合は、剥離保護層227は省略することができる。
樹脂層228は、光透過性を有しており、典型的には透明である。樹脂層228は、先の下地層に、十分な強度を与える役割を果たす。樹脂層228の材料としては、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂を使用することができる。熱硬化性樹脂を使用すると、この樹脂層228を、画像表示体22を表紙本体21に接着するための接着層として利用することができる。
樹脂層228は、回折構造として、ホログラム及び回折格子の少なくとも一方を含んでいてもよい。例えば、樹脂層228の表面には、回折構造としてレリーフ構造が設けられていてもよい。こうすると、この回折構造が表示する画像と画像表示層220aが表示する画像I1bとを重ねること又は並べることができる。
積層体203は、パターニングされた金属反射層、例えば不透明な金属反射層を更に含んでいてもよい。例えば、樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間にパターニングされた金属反射層を設け、この金属反射層に、網点、万線、他の図形、又はそれらの組み合わせを表示させてもよい。このようなパターンは、例えば、画像表示体22又は個人認証媒体100の真偽判定に利用することができる。
次いで、この積層体203上に、先の顔画像に対応したパターンを有している画像表示層220aを形成する。具体的には、先の画像情報に基づいて、図6に示す支持体221から、転写材層220の一部を画像表示層220aとして、図7に示す樹脂層228上へと熱転写する。この熱転写は、サーマルヘッドを利用して、転写材層220のうち樹脂層228上へと熱転写される部分が、先の顔画像に対応したパターンを有するように行う。これにより、支持体226と剥離保護層227と樹脂層228と画像表示層220aとを含んだ転写箔202を得る。転写箔202は、例えば転写リボンである。
このようにして得られる画像表示層220aは、サーマルヘッドを利用した熱転写によって形成するので、典型的には、図4及び図5に示すように複数のドット状部からなる。これらドット状部の各中心は、図4に破線で示す仮想的な平面格子の格子点上に位置している。
なお、図4において、先の平面格子は正方格子であるが、この平面格子は、三角格子及び矩形格子などの他の格子であってもよい。また、図4では、隣り合ったドット状部は、それらの輪郭が1点で接するように配置されている。即ち、各ドット状部の径は、ドット状部の最小中心間距離と等しい。隣り合ったドット状部は、互いから離間していてもよい。即ち、各ドット状部の径は、ドット状部の最小中心間距離と比較してより小さくてもよい。或いは、隣接したドット状部は、部分的に重なり合っているが如く配置されていてもよい。即ち、各ドット状部の径は、ドット状部の最小中心間距離と比較してより大きくてもよい。
ドット状部の径又はドット状部の最小中心間距離は、例えば0.085乃至0.508mm(約300乃至約50 dots per inch)の範囲内とする。画像表示層220aに顔画像を表示させる場合には、ドット状部の径又はドット状部の最小中心間距離は、例えば0.085乃至0.169mm(約300乃至約150 dots per inch)の範囲内とする。この寸法を大きくすると、画像表示層220aに高精細な画像を表示させることが難しくなる。この寸法を小さくすると、画像表示層220aのパターン形状の再現性が低下する。
なお、使用済みの転写箔201には、図8に示すように、転写材層220の一部220bが、画像表示層220aのネガパターンとして残留している。このネガパターンは、画像表示層220aの照合に利用することができる。
また、転写箔201の一部を利用して剥離保護層227上に画像表示層220aを形成するのに加え、転写箔201の他の部分を利用して、別途用意した基材上に、非生体個人情報や画像表示層220aを形成した日付及び時間など履歴情報を表示するパターンを熱転写してもよい。こうすると、使用済みの転写箔201を、画像表示層220aの照合に利用できるのに加え、他の情報の照合にも利用することができる。
画像表示層220aを形成する前に、樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間に他の層を形成しておいてもよい。例えば、樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間に、反射層を形成しておいてもよく、ホログラム及び/又は回折格子を形成しておいてもよく、それらの双方を形成しておいてもよい。
この反射層は、連続膜であってもよく、パターニングされていてもよい。後者の場合、反射層のパターンは、網点、万線、図形、又はそれらの組み合わせであってもよい。また、この反射層は、光透過性を有していてもよく、不透明であってもよい。なお、このホログラム及び/又は回折格子は、典型的には、回折構造形成層223が含んでいるホログラム及び/又は回折格子とは、光学特性を異ならしめる。
樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間には、図2及び図3に示す画像表示層210を更に形成する。樹脂層228上に画像表示層210を形成する場合、画像表示層210は、樹脂層228上に画像表示層220aを形成する前に形成してもよく、樹脂層228上に画像表示層220aを形成した後に形成してもよい。
熱転写法によって画像表示層210を形成する場合、昇華転写方式を採用してもよく、溶融転写方式を採用してもよく、それらの双方を採用してもよい。画像表示層210が表示する画像は、モノクロ画像であってもよく、カラー画像であってもよい。後者の場合、画像表示層210は、例えば、1つ以上のインクリボンを用いて、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色の着色層を形成するか、又は、赤、緑及び青の3色の着色層を形成することにより得られる。
樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間には、図1に示す画像I3を表示する層(図示せず)を更に形成してもよい。画像I3を表示する層を樹脂層228上に形成する場合、この層の形成は、樹脂層228上に画像表示層220aを形成する前に行ってもよく、樹脂層228上に画像表示層220aを形成した後に行ってもよい。或いは、画像I3を表示する層は、樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間に形成する代わりに、表紙本体21上に形成してもよい。画像I3を表示する層は、例えば、画像表示層210に関して説明したのと同様の方法により形成することができる。
次に、支持体226上に形成した転写材層のうち画像表示体22として使用する部分を、支持体226から図3及び図5に示す表紙本体21上へと熱転写する。この熱転写には、例えばホットスタンプを利用する。なお、ホットスタンプを利用した熱転写の代わりに、熱ロール又はサーマルヘッドを利用した熱転写を行ってもよい。以上のようにして、表紙本体21に画像表示体22を貼り付ける。
表紙本体21上には、上述のように、画像I3を表示する層を形成しておいてもよい。また、表紙本体21上には、接着強さを高めるために、接着アンカー層を形成しておいてもよい。
画像表示体22を表紙本体21に高い接着強さで接着させることが難しい場合、転写材層のうち画像表示体22として使用する部分は、接着層を介して、表紙本体21上へと熱転写してもよい。例えば、接着リボンを使用してもよい。これを使用すると、画像表示体22と表紙本体21との接着強さを高めることができる。なお、この方法によると、図9及び図10に示すように、画像表示体22と表紙本体21との間に接着層23が介在した構造が得られる。
画像表示体22を表紙本体21に高い接着強さで接着させることが難しい場合であって、画像表示層220aの形成後に画像表示層210を形成するときには、接着リボンの機能を追加したインクリボンを使用してもよい。こうすると、インクリボンとは別に接着リボンを使用する必要がなくなる。
以上のようにして画像表示体22を表紙本体21上に熱転写した後、必要な工程を適宜実施する。このようにして、図1乃至図5を参照しながら説明した個人認証媒体100を得る。
この方法では、サーマルヘッドを利用した熱転写によって画像表示層220aを形成する。サーマルヘッドを利用した場合に達成され得る精細度は、パール顔料を印刷する場合に達成され得る精細度よりも高い。
また、サーマルヘッドを利用した熱転写によって画像表示層220aを表紙本体21上に直接形成した場合、表紙本体21の表面粗さなどに起因して、高画質を達成することは難しい。これに対し、上述した方法では、画像表示層220aは、表紙本体21上に直接形成しない。即ち、この方法では、まず、剥離保護層227上に形成し、その後、剥離保護層227と共に表紙本体21上へと転写する。それ故、表紙本体21の表面粗さなどが画質に大きな影響を及ぼすことはない。
従って、この方法によると、画像表示層220aに、優れた画質の画像を表示させることが可能となる。
また、この画像表示体22は、個人情報の一部を、ホログラム及び/又は回折格子を用いて表示する。ホログラム及び/又は回折格子が表示する個人情報、特には生体情報の改竄は極めて困難である。
そして、この方法では、画像表示体22は、熱転写によって表紙本体21に支持させる。そのような画像表示体22は、表紙本体21から剥離しようとすると、容易に破壊される。
それ故、この個人認証媒体100は、改竄が困難である。
<第2態様>
次に、本発明の第2態様について説明する。
第2態様は、例えば、以下の技術と関連している。
(1)支持体から個人認証媒体の基材上へと転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体であって、前記支持体によって剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、ホログラム及び/又は回折格子とインク層とを含み、サーマルヘッドを用いた熱転写によって前記下地層上に転写された第1画像表示層とを具備し、前記第1画像表示層は前記個人情報の少なくとも一部を含んだ第1画像を表示する画像表示体。
(2)前記下地層と向き合い、光の吸収を利用して第2画像を表示する第2画像表示層を更に具備した項目(1)に係る画像表示体。
(3)前記第1画像は前記個人情報の一部を含み、前記第2画像は前記個人情報の他の一部を含んだ項目(2)に係る画像表示体。
(4)前記第1画像は第1個人情報を含み、前記第2画像は第2個人情報を含み、前記第1及び第2個人情報は同一人物の情報である項目(2)に係る画像表示体。
(5)前記第1及び第2画像の少なくとも一方は生体情報を含んだ項目(4)に係る画像表示体。
(6)前記第1及び第2画像は同一の顔画像を含んだ項目(4)に係る画像表示体。
(7)前記第1画像表示層は複数のドット状部を含み、前記複数のドット状部の各中心は仮想的な平面格子の格子点上に位置している項目(1)乃至(6)の何れか1つに係る画像表示体。
(8)前記インク層は、前記第1画像表示層の前記複数のドット状部が表示するパターンの外枠を構成するか、又は、前記パターンの輪郭を構成するか、又は、前記外枠と前記輪郭とを構成するように配置されている項目(1)乃至(7)の何れか1つに係る画像表示体。
(9)前記インク層はカラーインクからなる項目(1)乃至(8)の何れか1つに係る画像表示体。
(10)前記カラーインクは前記基材の色に対して補色である項目(1)乃至(9)の何れか1つに係る画像表示体。
(11)前記第1画像表示層を間に挟んで前記下地層と向き合った接着層を更に具備した項目(1)乃至(10)の何れか1つに係る画像表示体。
(12)項目(1)乃至(11)の何れか1つに係る画像表示体と、前記支持体から前記画像表示体が転写された前記基材とを具備した個人認証媒体。
(13)支持体から個人認証媒体の基材上に転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体の製造方法であって、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子とインク層とを含んだ転写材層の一部を、前記支持体によって剥離可能に支持された前記下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部とインク層の一部とを含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成する工程を含んだ画像表示体の製造方法。
(14)下地層と画像表示層とを具備し、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体を形成する工程であって、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子とインク層とを含んだ転写材層の一部を、支持体によって剥離可能に支持された下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部と前記インク層の一部とを含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成することを含んだ工程と、前記画像表示体を前記支持体から個人認証媒体の基材上へと転写する工程とを含んだ個人認証媒体の製造方法。
以下に、項目(1)乃至(14)に係る技術の効果を個別に記載する。
項目(1)に係る画像表示体では、第1画像表示層は、個人認証媒体の基材上にではなく、下地層上に形成されており、ホログラム層や回折格子層にインク層を組み合わせた構造を有している。ホログラム層や回折格子層にインク層を組み合わせた構造を採用すると、ホログラムや回折格子から十分な回折光を得られないような環境でも、画像を十分な視認性で表示することができる。例えば、顔画像を表示する場合、目、毛髪及び口等の部位をインク層で表現し、ホログラム層や回折格子層と組み合わせることにより、高い視認性で画像を表示することができる。従って、この画像表示体は、偽造、改竄又は変造に対して優れた予防性能と、そのような不正がなされた場合に観察等によって不正品を容易に発見可能とする発見容易性能とを提供する。
項目(2)に係る画像表示体は、より複雑な構造を有しているため、偽造、改竄又は変造に対してより優れた予防効果を達成し得る。また、この画像表示体は、偽造、改竄又は変造された画像表示体から、観察等によってより容易に区別され得る。換言すれば、この画像表示体が真正品であるとした場合、偽造、改竄又は変造された画像表示体を観察等によって容易に発見することができる。即ち、優れた発見容易性を達成し得る。
項目(3)に係る画像表示体では、第1画像は個人情報の一部を含み、第2画像はこの個人情報の他の一部を含んでいる。この画像表示体は、第1画像のみが個人情報を含んでいる画像表示体と比較して、偽造、改竄又は変造に対してより優れた予防効果を達成し得る。また、この画像表示体は、第1画像のみが個人情報を含んでいる画像表示体と比較して、より優れた発見容易性を達成し得る。
項目(4)に係る画像表示体では、第1画像は第1個人情報を含み、第2画像は第2個人情報を含み、第1及び第2個人情報は同一人物の情報である。この場合、画像表示体の偽造がより困難となるのに加え、個人認証をより確実に行うことが可能となる。
項目(5)に係る画像表示体では、第1及び第2画像の少なくとも一方は生体情報を含んでいる。生体情報は、個体に特有なものであるので、個人認証に特に有用である。
項目(6)に係る画像表示体では、第1及び第2画像は同一の顔画像を含んでいる。顔画像は、生体情報として一般的であり、目視による個人認証に適している。更に、2つの画像を見比べることによる真偽判定が可能となる。
項目(7)に係る画像表示体では、第1画像表示層は複数のドット状部を含み、これらドット状部の各中心は仮想的な平面格子の格子点上に位置している。このように複雑な構造は、偽造、改竄又は変造に対してより優れた予防効果を達成するうえで有利である。また、この構造は、高精細な画像を表現するうえでも有利である。
項目(8)に係る画像表示体では、インク層は、複数のドット状部が表示するパターンの外枠を構成するか、又は、前記パターンの輪郭を構成するか、又は、前記外枠と前記輪郭とを構成するように配置されている。ここで、「パターンの外枠」は、このパターンから離間し且つその内周上の全ての位置で先のパターンからの距離がほぼ等しい枠を意味している。このように複雑な構造は、偽造、改竄又は変造に対してより優れた予防効果を達成するうえで有利である。また、ホログラムや回折格子から十分な回折光を得られないような環境でも、視認性に優れた画像を表示することが可能となる。例えば、顔画像を表示する場合、顔の輪郭、目、毛髪及び口などの個人認証において重要な部位の輪郭をインク層で表現し、他の部位をホログラム層又は回折格子層で表現することによって、より優れた視認性で画像を表示することができる。また、通常のホログラム自体の視認性も、インク層からなる外枠又は輪郭を設けることによって向上させることが可能となる。即ち、より優れた発見容易性を達成し得る。
項目(9)に係る画像表示体では、インク層はカラーインクからなる。カラー画像を表示する画像表示体は、モノクロ画像を表示する画像表示体と比較して、より美的価値に優れているのに加え、より優れた発見容易性と、偽造、改竄又は変造に対するより優れた予防効果とを達成し得る。
項目(10)に係る画像表示体では、カラーインクは基材の色に対して補色である。この場合、インク層は、他の場合と比較して、より優れた視認性で画像を表示する。
項目(11)に係る画像表示体は、第1画像表示層を間に挟んで下地層と向き合った接着層を更に具備している。接着層は、支持体から個人認証媒体の基材上へ画像表示体の転写の際に、画像表示体を基材に強固に密着させる。また、接着層は、ホログラム及び/又は回折格子の複製を困難にする。
項目(12)に係る個人認証媒体は、項目(1)乃至(11)の何れか1つに係る画像表示体を具備している。それ故、この個人認証媒体は、優れた画質の画像を表示するのに加え、改竄が困難である。
項目(13)に係る画像表示体の製造方法は、支持体から個人認証媒体の基材上に転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体の製造方法である。この方法では、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子とインク層とを含んだ転写材層の一部を、支持体によって剥離可能に支持された前記下地層上へと転写して、下地層上に、ホログラム及び/又は回折格子の一部とインク層の一部とを含み、個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成する。この方法によると、優れた画質の画像を表示する画像表示体が得られる。それ故、この方法により得られる画像表示体を使用することにより、優れた画質の画像を表示する個人認証媒体が得られる。また、この方法により得られる画像表示体を使用することにより得られる個人認証媒体は、改竄が困難である。
項目(14)に係る個人認証媒体の製造方法は、下地層と画像表示層とを具備し、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体を形成する工程を含む。この工程では、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子とインク層とを含んだ転写材層の一部を、支持体によって剥離可能に支持された下地層上へと転写して、下地層上に、ホログラム及び/又は回折格子の一部とインク層の一部とを含み、個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成する。そして、この製造方法は、画像表示体を支持体から個人認証媒体の基材上へと転写する工程を更に含んでいる。この方法では、基材の表面粗さなどが画質に大きな影響を及ぼすことはない。従って、この方法によると、優れた画質の画像を表示する個人認証媒体が得られる。このようにして得られた個人認証媒体では、基材に貼り付けた画像表示体は、基材から剥離しようとすると容易に破壊される。それ故、この方法により得られる個人認証媒体は、改竄が困難である。
次に、第2態様について、図面を参照しながら説明する。第2態様は、以下に説明する構造を採用すること以外は、第1態様と同様である。
図11は、本発明の第2態様に係る個人認証媒体の一部を拡大して示す平面図である。図12は、図11に示す個人認証媒体のXII−XII線に沿った断面図である。
第2態様に係る個人認証媒体は、表紙2のうち画像I1bに対応した部分に図11及び図12に示す構造を採用したこと以外は、図1乃至図5を参照しながら説明した個人認証媒体100と同様である。即ち、第2態様に係る個人認証媒体では、画像表示体22は、画像表示層230aを更に含んでいる。
画像表示層230aは、インクから形成されたインク画像表示層である。画像表示層230aは、表紙本体21と剥離保護層227との間に介在している。画像表示層230aが表示する画像は、画像表示層220aが表示する画像を縁取っている。即ち、画像表示層230aが表示するパターンは、画像表示層220aが表示するパターンの輪郭を構成している。画像表示層230aが表示するパターンは、画像表示層220aが表示するパターンの外枠を構成していてもよい。
次に、図13乃至図15を参照しながら、第2態様に係る個人認証媒体の製造方法と画像表示層220a及び230aの構造とを説明する。
図13は、第2態様に係る個人認証媒体の製造に使用可能な一次転写箔の一例を概略的に示す断面図である。図14は、図13の一次転写箔が含んでいる第1転写材層の一例を概略的に示す断面図である。図15は、図13の一次転写箔が含んでいる第2転写材層の一例を概略的に示す断面図である。図16は、図13に示す一次転写箔を用いて製造可能な二次転写箔の一例を概略的に示す断面図である。図17は、使用済みの一次転写箔における第1転写材層の一例を概略的に示す断面図である。図18は、使用済みの一次転写箔における第2転写材層の一例を概略的に示す断面図である。
図13に示す転写箔201は、例えば転写リボンである。この転写箔201は、転写材層240が、第1転写材層220と第2転写材層230とを含んでいること以外は、図6を参照しながら説明した転写箔201と同様である。
第1転写材層220は、図13及び図14に示すように、支持体221によって剥離可能に支持されている。この転写材層220は、図6を参照しながら説明した転写材層220と同様の層構造を有している。
第2転写材層230は、図13及び図15に示すように、支持体221によって剥離可能に支持されている。図13に示すように、転写材層230は、支持体221上で転写材層220と隣り合っている。ここでは、転写材層220及び230は、支持体221の主面に平行な方向に交互に配列している。
この転写材層230は、図15に示すように、剥離層222とインク層233とを含んでいる。
インク層233は、剥離層222上に設けられている。インク層233は、例えば、カラーインクからなる。インク層233は、例えば、染料及び顔料の少なくとも一方と任意の樹脂とを含んでいる。インク層233は、例えば、支持体221の主面に平行な方向に配列した、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの着色層を含んでいる。或いは、インク層233は、支持体221の主面に平行な方向に配列した、赤、緑及び青の着色層を含んでいてもよい。
インク層233は、接着性を有していてもよく、有していなくてもよい。後者の場合、転写材層230は、インク層233上に設けられた接着層を更に含んでいてもよい。この接着層の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂を使用することができる。
なお、ここでは、転写材層220及び230を同一の支持体221上に形成している。その代わりに、転写材層220及び230を異なる支持体221上に形成し、その後、それら支持体221を繋ぎ合わせてもよい。
第2態様に係る個人認証媒体の製造においては、例えば、まず、撮像装置を用いて、人物の顔を撮影する。或いは、印画から顔画像を読み取る。これにより、画像情報を電子情報として得る。この顔画像は、必要に応じて画像処理する。
次に、図16に示す積層体203を準備する。この積層体203は、多層構造を有している層であって、支持体226と、その上に順次形成された剥離保護層227及び樹脂層228とを含んでいる。支持体226上に形成された多層構造は、下地層を構成している。支持体226は、この下地層を剥離可能に支持している。
支持体226としては、例えば、支持体221について例示したものを使用することが
できる。
剥離保護層227は、剥離保護層227と回折画像表示層220aとインク画像表示層230aとからなる転写材層240の支持体226からの剥離を安定化すると共に、回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを損傷から保護する役割を果たす。剥離保護層227としては、例えば、剥離層222について例示したものを使用することができる。樹脂層228が剥離層の機能を有している場合は、剥離保護層227は省略することができる。
樹脂層228は、光透過性を有しており、典型的には透明である。樹脂層228は、先の下地層に、十分な強度を与える役割を果たす。樹脂層228の材料としては、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂を使用することができる。熱硬化性樹脂を使用すると、この樹脂層228を、画像表示体22を表紙本体21に接着するための接着層として利用することができる。
樹脂層228は、回折構造として、ホログラム及び回折格子の少なくとも一方を含んでいてもよい。例えば、樹脂層228の表面には、回折構造としてレリーフ構造が設けられていてもよい。こうすると、この回折構造が表示する画像と回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aが表示する画像I1bとを重ねること又は並べることができる。
積層体203は、パターニングされた金属反射層、例えば不透明な金属反射層を更に含んでいてもよい。例えば、樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間にパターニングされた金属反射層を設け、この金属反射層に、網点、万線、他の図形、又はそれらの組み合わせを表示させてもよい。このようなパターンは、例えば、画像表示体22又は個人認証媒体100の真偽判定に利用することができる。
次いで、この積層体203上に、先の顔画像に対応したパターンを有している回折画像表示層220a及び、インク画像表示層230aを形成する。具体的には、先の画像情報に基づいて、図13に示す支持体221から、回折転写材層220の一部を回折画像表示層220aとして、インク転写材層230の一部をインク画像表示層230aとして、図16に示す樹脂層228上へと熱転写する。この熱転写は、サーマルヘッドを利用して、転写材層220のうち樹脂層228上へと熱転写される部分が、先の顔画像に対応したパターンを有するように行う。
例えば、先の顔画像のうちの一部に対応した第1パターンを、回折画像表示層220aを複数配列することによって形成する。そして、この顔画像の残りの部分に対応した第2パターンを、インク画像表示層230aを複数配列することによって形成する。第2パターンは、典型的には、第1パターンの外枠及び/又は輪郭に対応している。つまり、典型的には、インク画像表示層230aは、回折画像表示層220aの配列を取り囲むように配置する。
インク画像表示層230aが形成する外枠又は輪郭は、連続していてもよく、破線又は点線のように不連続であってもよい。インク画像表示層230aが形成するパターンの形状は、例えば、画像の美的価値及び視認性並びに真偽判定の容易性などを考慮して決定され得る。
インク画像表示層230aの色は任意である。インク画像表示層230aの色は、基材21の色に応じて決定してもよい。
基材21の色に対して補色の関係にあるカラーインクを用いると、基材21とインク画像表示層230aが表示する画像との境界が明瞭になる可能性がある。例えば、基材21が白色の場合には黒色のインクを用い、基材21が黄色の場合には青色のインクを用いる。特に、黒色部をインク画像表示層230aで構成すると、画像I1bを高い視認性で表示することができる。
また、インク画像表示層230aの色と基材21の色とは、色相環において90°程度異なるように定めてもよい。例えば、基材21が赤色である場合、青、黄又は緑色のインクを用いる。或いは、インク画像表示層230aの色と基材21の色とは、色相環において120°程度異なるように定めてもよい。例えば、基材21が赤色である場合、青又は緑色のインクを用いる。これらの場合も、基材21とインク画像表示層230aが表示する画像との境界が明瞭になる可能性がある。
以上のようにしてパターンを転写することにより、支持体226と剥離保護層227と樹脂層228と回折画像表示層220aとインク画像表示層230aとを含んだ転写箔202を得る。転写箔202は、例えば転写リボンである。
このようにして得られる回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aは、サーマルヘッドを利用した熱転写によって形成するので、典型的には、図11及び図12に示すように複数のドット状部からなる。これらドット状部の各中心は、図11に破線で示す仮想的な平面格子の格子点上に位置している。
なお、図11において、先の平面格子は正方格子であるが、この平面格子は、三角格子及び矩形格子などの他の格子であってもよい。また、図11では、隣り合ったドット状部は、それらの輪郭が1点で接するように配置されている。即ち、各ドット状部の径は、ドット状部の最小中心間距離と等しい。隣り合ったドット状部は、互いから離間していてもよい。即ち、各ドット状部の径は、ドット状部の最小中心間距離と比較してより小さくてもよい。或いは、隣接したドット状部は、部分的に重なり合っているが如く配置されていてもよい。即ち、各ドット状部の径は、ドット状部の最小中心間距離と比較してより大きくてもよい。
ドット状部の径又はドット状部の最小中心間距離は、例えば0.085乃至0.508mm(約300乃至約50 dots per inch)の範囲内とする。回折画像表示層220aに顔画像を表示させる場合には、ドット状部の径又はドット状部の最小中心間距離は、例えば0.085乃至0.169mm(約300乃至約150 dots per inch)の範囲内とする。この寸法を大きくすると、回折画像表示層220aに高精細な画像を表示させることが難しくなる。この寸法を小さくすると、回折画像表示層220aのパターン形状の再現性が低下する。
なお、画像表示層220a及び230aは、少なくとも部分的に重なり合っていてもよい。例えば、回折画像表示層220aを形成し、その後、回折画像表示層220a上にインク画像表示層230aを形成してもよい。或いは、インク画像表示層230aを形成し、その後、インク画像表示層230a上に回折画像表示層220aを形成してもよい。
また、使用済みの転写箔201には、図17に示すように、回折転写材層220の一部220bが、回折画像表示層220aのネガパターンとして残留している。このネガパターンは、回折画像表示層220aの照合に利用することができる。
更に、使用済みの転写箔201には、図18に示すように、インク転写材層230の一部230bが、インク画像表示層230aのネガパターンとして残留している。このネガパターンは、インク画像表示層230aの照合に利用することができる。
転写箔201の一部を利用して剥離保護層227上に回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを形成するのに加え、転写箔201の他の部分を利用して、別途用意した基材上に、非生体個人情報や回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを形成した日付及び時間など履歴情報を表示するパターンを熱転写してもよい。こうすると、使用済みの転写箔201を、回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aの照合に利用できるのに加え、他の情報の照合にも利用することができる。
回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを形成する前に、樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間に他の層を形成しておいてもよい。例えば、樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間に、反射層を形成しておいてもよく、ホログラム及び/又は回折格子を形成しておいてもよく、それらの双方を形成しておいてもよい。
この反射層は、連続膜であってもよく、パターニングされていてもよい。後者の場合、反射層のパターンは、網点、万線、図形、又はそれらの組み合わせであってもよい。また、この反射層は、光透過性を有していてもよく、不透明であってもよい。なお、このホログラム及び/又は回折格子は、典型的には、回折構造形成層223が含んでいるホログラム及び/又は回折格子とは、光学特性を異ならしめる。
樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間には、図2及び図3に示す画像表示層210を更に形成する。樹脂層228上に画像表示層210を形成する場合、画像表示層210は、樹脂層228上に回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを形成する前に形成してもよく、樹脂層228上に回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを形成した後に形成してもよい。
熱転写法によって画像表示層210を形成する場合、昇華転写方式を採用してもよく、溶融転写方式を採用してもよく、それらの双方を採用してもよい。画像表示層210が表示する画像は、モノクロ画像であってもよく、カラー画像であってもよい。後者の場合、画像表示層210は、例えば、1つ以上のインクリボンを用いて、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色の着色層を形成するか、又は、赤、緑及び青の3色の着色層を形成することにより得られる。
樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間には、図1に示す画像I3を表示する層(図示せず)を更に形成してもよい。画像I3を表示する層を樹脂層228上に形成する場合、この層の形成は、樹脂層228上に回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを形成する前に行ってもよく、樹脂層228上に回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを形成した後に行ってもよい。或いは、画像I3を表示する層は、樹脂層228上に又は剥離保護層227と樹脂層228との間に形成する代わりに、表紙本体21上に形成してもよい。画像I3を表示する層は、例えば、画像表示層210に関して説明したのと同様の方法により形成することができる。
次に、支持体226上に形成した転写材層のうち画像表示体22として使用する部分を、支持体226から図12に示す表紙本体21上へと熱転写する。この熱転写には、例えばホットスタンプを利用する。なお、ホットスタンプを利用した熱転写の代わりに、サーマルヘッドを利用した熱転写を行ってもよい。以上のようにして、表紙本体21に画像表示体22を貼り付ける。
表紙本体21上には、上述のように、画像I3を表示する層を形成しておいてもよい。また、表紙本体21上には、接着強さを高めるために、接着アンカー層を形成しておいてもよい。
画像表示体22を表紙本体21に高い接着強さで接着させることが難しい場合、転写材層のうち画像表示体22として使用する部分は、接着層23を介して、表紙本体21上へと熱転写してもよい。例えば、接着リボンを使用してもよい。これを使用すると、画像表示体22と表紙本体21との接着強さを高めることができる。なお、この方法によると、図19及び図20に示すように、画像表示体22と表紙本体21との間に接着層23が介在した構造が得られる。
画像表示体22を表紙本体21に高い接着強さで接着させることが難しい場合であって、回折画像表示層220a及びインク画像形成層230aの形成後に画像表示層210を形成するときには、接着リボンの機能を追加したインクリボンを使用してもよい。こうすると、インクリボンとは別に接着リボンを使用する必要がなくなる。
以上のようにして画像表示体22を表紙本体21上に熱転写した後、必要な工程を適宜実施する。このようにして、図11及び図12を参照しながら説明した個人認証媒体100を得る。
この方法では、サーマルヘッドを利用した熱転写によって回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを形成する。サーマルヘッドを利用した場合に達成され得る精細度は、パール顔料を印刷する場合に達成され得る精細度よりも高い。
また、サーマルヘッドを利用した熱転写によって回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを表紙本体21上に直接形成した場合、表紙本体21の表面粗さなどに起因して、高画質を達成することは難しい。これに対し、上述した方法では、回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aは、表紙本体21上に直接形成しない。即ち、この方法では、まず、剥離保護層227上に形成し、その後、剥離保護層227と共に表紙本体21上へと転写する。それ故、表紙本体21の表面粗さなどが画質に大きな影響を及ぼすことはない。
従って、この方法によると、回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aに、優れた画質の画像を表示させることが可能となる。
更に、回折画像表示層220aの配列を縁取るようにインク画像表示層230aを配置しているので、回折画像表示層220aが表示する画像の質に表紙本体21の表面粗さなどが影響を及ぼしたとしても、画像を十分な視認性で表示することができる。
また、この画像表示体22は、個人情報の一部を、ホログラム及び/又は回折格子、及びインク層を用いて表示する。ホログラム及び/又は回折格子、及びインク層が表示する個人情報、特には生体情報の改竄は極めて困難である。
そして、この方法では、画像表示体22は、熱転写によって表紙本体21に支持させる。そのような画像表示体22は、表紙本体21から剥離しようとすると、容易に破壊される。
それ故、この個人認証媒体100は、改竄が困難である。
以上、パスポートとしての個人認証媒体100を例示したが、個人認証媒体100について上述した技術は、他の個人認証媒体に適用することも可能である。例えば、この技術は、査証やIDカードなどの各種カードに適用することも可能である。
画像表示体22を貼り付ける基材の材質は、紙以外であってもよい。例えば、画像表示体22を貼り付ける基材は、プラスチック基板、金属基板、セラミックス基板、又はガラス基板であってもよい。
画像表示層220aに表示させる画像は、顔画像に加えて他の生体情報を含んでいてもよく、顔画像の代わりに他の生体情報を含んでいてもよい。また、画像表示層220aに表示させる画像は、生体情報に加えて非生体個人情報及び非個人情報の少なくとも一方を含んでいてもよく、生体情報の代わりに非生体個人情報及び非個人情報の少なくとも一方を含んでいてもよい。
以下、本発明の例を説明する。
<例1>
図6に示す転写箔201を、以下の方法により製造した。
まず、支持体221として、厚さが12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。この支持体221上に、グラビアコータを用いて、剥離層222と熱可塑性樹脂層とをこの順に形成し、これらをオーブンで乾燥させた。剥離層222の材料としてはアクリル樹脂を使用し、熱可塑性樹脂層の材料としてはアクリルポリオールを使用した。剥離層222及び熱可塑性樹脂層の乾燥後の膜厚は、それぞれ、0.6μm及び0.7μmであった。
次に、ロールエンボス装置を用いた熱プレスにより、熱可塑性樹脂層の表面に、ホログラムとしてのレリーフ構造を形成した。これにより、熱可塑性樹脂からなる回折構造形成層223を得た。
次いで、回折構造形成層223上に、蒸着法により、硫化亜鉛からなる反射層224を形成した。反射層224の膜厚は80nmとした。
更に、この反射層上に、熱可塑性樹脂であるポリエステル樹脂を印刷することにより、接着層225を形成した。接着層225の膜厚は0.6μmとした。
以上のようにして、図6に示す転写箔201を完成した。
次に、図7に示す転写箔202を、以下の方法により製造した。なお、本例では、図2及び図3を参照しながら説明した画像表示層210は省略した。
まず、支持体226として、厚さが25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。この支持体226上に、グラビアコータを用いて、剥離保護層227と樹脂層228とをこの順に形成し、これらをオーブンで乾燥させた。剥離保護層227の材料としてはアクリル樹脂を使用し、樹脂層228の材料としてはアクリルポリオールを使用した。剥離保護層227及び樹脂層228の乾燥後の膜厚は、それぞれ、1.2μm及び1.0μmであった。
次に、サーマルヘッドを用いた熱転写を行うことにより、転写材層220の一部である画像表示層220aを、支持体221から樹脂層228上へと転写した。この転写は、画像表示層220aが文字「A」を表示するように行った。
以上のようにして、画像表示層210を省略したこと以外は図7を参照しながら説明したのとほぼ同様の構造を有する転写箔202を完成した。
その後、ホットスタンプを用いた熱転写を行うことにより、支持体226上に形成した積層体を、支持体226から、印刷によって表面に接着アンカー層を形成した厚紙上へと転写した。これにより、個人認証媒体を完成した。
この個人認証媒体を観察したところ、画像表示層220aは、優れた画質の画像を表示した。
<例2>
接着リボンを、以下の方法により製造した。即ち、厚さが4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、グラビアコータを用いて、接着層及びバックコート層をこの順に形成し、これらをオーブンで乾燥させた。接着層の材料としてはエポキシ樹脂とポリエステル樹脂との混合物を使用し、バックコート層の材料としてはアクリルシリコン樹脂を使用した。接着層及びバックコート層の乾燥後の膜厚は、それぞれ、1.0μm及び0.8μmであった。以上のようにして、接着リボンを得た。
次に、例1において説明したのと同様の方法により、画像表示層210を省略した転写箔202を製造した。更に、サーマルヘッドを用いた熱転写を行うことにより、この転写箔202の樹脂層228上に、昇華性染料からなる画像表示層210を形成した。この熱転写には、昇華転写方式のインクリボンを使用した。また、この転写は、画像表示層210が文字「A」を表示するように行った。
続いて、ホットスタンプを用いた熱転写を行うことにより、上述した方法により得られた接着リボンのポリエチレンテレフタレートフィルムから、転写箔202の画像表示層210及び220aを形成した面の全体へと、接着層とバックコート層との積層体を転写した。
その後、ホットスタンプを用いた熱転写を行うことにより、支持体226上に形成した積層体を、支持体226から、印刷によって表面に接着アンカー層を形成した厚紙上へと転写した。これにより、個人認証媒体を完成した。
この個人認証媒体を観察したところ、画像表示層220aは、優れた画質の画像を表示した。また、本例において製造した画像表示体22は、例1において製造した画像表示体22と比較して、層間の接着強さが大きかった。
<例3>
図13に示す転写箔201を、以下の方法により製造した。
まず、支持体221として、厚さが12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。この支持体221上に、グラビアコータを用いて、剥離層222と熱可塑性樹脂層とをこの順に形成し、これらをオーブンで乾燥させた。剥離層222の材料としてはアクリル樹脂を使用し、熱可塑性樹脂層の材料としてはアクリルポリオールを使用した。剥離層222及び熱可塑性樹脂層の乾燥後の膜厚は、それぞれ、0.6μm及び0.7μmであった。
次に、ロールエンボス装置を用いた熱プレスにより、熱可塑性樹脂層の表面に、ホログラムとしてのレリーフ構造を形成した。これにより、熱可塑性樹脂からなる回折構造形成層223を得た。
次いで、回折構造形成層223上に、蒸着法により、硫化亜鉛からなる反射層224を形成した。反射層224の膜厚は80nmとした。
更に、この反射層上に、熱可塑性樹脂であるポリエステル樹脂を印刷することにより、接着層225を形成した。接着層225の膜厚は0.6μmとした。
以上のようにして、図13に示す転写箔201を完成した。
次に、図16に示す転写箔202を、以下の方法により製造した。なお、本例では、図2及び図3を参照しながら説明した画像表示層210は省略した。
まず、支持体226として、厚さが25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。この支持体226上に、グラビアコータを用いて、剥離保護層227と樹脂層228とをこの順に形成し、これらをオーブンで乾燥させた。剥離保護層227の材料としてはアクリル樹脂を使用し、樹脂層228の材料としてはアクリルポリオールを使用した。剥離保護層227及び樹脂層228の乾燥後の膜厚は、それぞれ、1.2μm及び1.0μmであった。
次に、サーマルヘッドを用いた熱転写を行うことにより、転写材層220の一部である回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aを、支持体221から樹脂層228上へと転写した。
図21は、例3において形成した回折画像表示層及びインク画像表示層の配列を概略的に示した拡大図である。この転写は、回折画像表示層220aの配列が文字「A」を表示し、インク画像表示層230aの配列が文字「A」の周囲を縁取るように行った。
以上のようにして、画像表示層210を省略したこと以外は図16を参照しながら説明したのとほぼ同様の構造を有する転写箔202を完成した。
その後、ホットスタンプを用いた熱転写を行うことにより、支持体226上に形成した積層体を、支持体226から、印刷によって表面に接着アンカー層を形成した厚紙上へと転写した。これにより、個人認証媒体を完成した。
この個人認証媒体を観察したところ、回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aは、優れた画質の画像を表示した。
<例4>
接着リボンを、以下の方法により製造した。即ち、厚さが4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、グラビアコータを用いて、接着層及びバックコート層をこの順に形成し、これらをオーブンで乾燥させた。接着層の材料としてはエポキシ樹脂とポリエステル樹脂の混合物を使用し、バックコート層の材料としてはアクリルシリコン樹脂を使用した。接着層及びバックコート層の乾燥後の膜厚は、それぞれ、1.0μm及び0.8μmであった。以上のようにして、接着リボンを得た。
次に、例3において説明したのと同様の方法により、画像表示層210を省略した転写箔202を製造した。更に、サーマルヘッドを用いた熱転写を行うことにより、この転写箔202の樹脂層228上に、昇華性染料からなる画像表示層210を形成した。この熱転写には、昇華転写方式のインクリボンを使用した。また、この転写は、画像表示層210の配列が文字「A」を表示するように行った。
続いて、ホットスタンプを用いた熱転写を行うことにより、上述した方法により得られた接着リボンのポリエチレンテレフタレートフィルムから、転写箔202の画像表示層210及び220a及び230aを形成した面の全体へと、接着層とバックコート層との積層体を転写した。
その後、ホットスタンプを用いた熱転写を行うことにより、支持体226上に形成した積層体を、支持体226から、印刷によって表面に接着アンカー層を形成した厚紙上へと転写した。これにより、個人認証媒体を完成した。
この個人認証媒体を観察したところ、回折画像表示層220a及びインク画像表示層230aは、優れた画質の画像を表示した。また、本例において製造した画像表示体22は、例3において製造した画像表示体22と比較して、層間の接着強さが大きかった。
更なる利益及び変形は、当業者には容易である。それゆえ、本発明は、そのより広い側面において、ここに記載された特定の記載や代表的な態様に限定されるべきではない。従って、添付の請求の範囲及びその等価物によって規定される本発明の包括的概念の真意又は範囲から逸脱しない範囲内で、様々な変形が可能である。
本発明の第1側面によると、支持体から基材上へと転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体であって、前記支持体によって剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、ホログラム及び/又は回折格子を含み、サーマルヘッドを用いた熱転写によって前記下地層上に転写された第1画像表示層と前記下地層と向き合い、光の吸収を利用して第2画像を表示する第2画像表示層とを具備し、前記第1画像表示層は前記個人情報の少なくとも一部を含んだ第1画像を表示する画像表示体が提供される。
本発明の第3側面によると、支持体から基材上に転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体の製造方法であって、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、前記支持体によって剥離可能に支持された下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ第1画像を表示する第1画像表示層を形成する工程と、前記下地層上に光の吸収を利用して第2画像を表示する第2画像表示層を形成する工程とを含んだ画像表示体の製造方法が提供される。
本発明の第4側面によると、下地層と画像表示層とを具備し、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体を形成する工程であって、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、支持体によって剥離可能に支持された下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ第1画像を表示する第1画像表示層を形成することと、前記下地層上に光の吸収を利用して第2画像を表示する第2画像表示層を形成することとを含んだ工程と、前記画像表示体を前記支持体から個人認証媒体の基材上へと転写する工程とを含んだ個人認証媒体の製造方法が提供される。
更なる利益及び変形は、当業者には容易である。それゆえ、本発明は、そのより広い側面において、ここに記載された特定の記載や代表的な態様に限定されるべきではない。従って、添付の請求の範囲及びその等価物によって規定される本発明の包括的概念の真意又は範囲から逸脱しない範囲内で、様々な変形が可能である。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
支持体から基材上へと転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体であって、
前記支持体によって剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、
ホログラム及び/又は回折格子を含み、サーマルヘッドを用いた熱転写によって前記下地層上に転写された第1画像表示層と
を具備し、前記第1画像表示層は前記個人情報の少なくとも一部を含んだ第1画像を表示する画像表示体。
[2]
前記第1画像表示層はインク層を更に含んだ[1]に記載の画像表示体。
[3]
前記インク層が表示する画像は、前記ホログラム及び/又は回折格子が表示する画像を縁取っている[2]に記載の画像表示体。
[4]
前記インク層はカラーインクからなる[2]に記載の画像表示体。
[5]
前記カラーインクの色は、前記基材の色の補色である[4]に記載の画像表示体。
[6]
前記下地層と向き合い、光の吸収を利用して第2画像を表示する第2画像表示層を更に具備した[1]に記載の画像表示体。
[7]
前記第1画像は前記個人情報の一部を含み、前記第2画像は前記個人情報の他の一部を含んだ[6]に記載の画像表示体。
[8]
前記第1画像は第1個人情報を含み、前記第2画像は第2個人情報を含み、前記第1及び第2個人情報は同一人物の情報である[7]に記載の画像表示体。
[9]
前記第1及び第2画像の少なくとも一方は生体情報を含んだ[8]に記載の画像表示体。
[10]
前記第1及び第2画像は同一の顔画像を含んだ[8]に記載の画像表示体。
[11]
前記第1画像表示層は複数のドット状部を含み、前記複数のドット状部の各中心は仮想的な平面格子の格子点上に位置している[1]に記載の画像表示体。
[12]
前記第1画像表示層を間に挟んで前記下地層と向き合った接着層を更に具備した[1]に記載の画像表示体。
[13]
[1]乃至[12]の何れか1項に記載の画像表示体と、
前記支持体から前記画像表示体が転写された前記基材と
を具備した個人認証媒体。
[14]
支持体から基材上に転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体の製造方法であって、
サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、前記支持体によって剥離可能に支持された前記下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成する工程
を含んだ画像表示体の製造方法。
[15]
前記転写材層はインク層を更に含み、前記画像表示層は前記インク層の一部を含んだ[14]に記載の方法。
[16]
下地層と画像表示層とを具備し、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体を形成する工程であって、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、支持体によって剥離可能に支持された下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成することを含んだ工程と、
前記画像表示体を前記支持体から個人認証媒体の基材上へと転写する工程と
を含んだ個人認証媒体の製造方法。
[17]
前記転写材層はインク層を更に含み、前記画像表示層は前記インク層の一部を含んだ[16]に記載の方法。

Claims (17)

  1. 支持体から基材上へと転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体であって、
    前記支持体によって剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、
    ホログラム及び/又は回折格子を含み、サーマルヘッドを用いた熱転写によって前記下地層上に転写された第1画像表示層と
    を具備し、前記第1画像表示層は前記個人情報の少なくとも一部を含んだ第1画像を表示する画像表示体。
  2. 前記第1画像表示層はインク層を更に含んだ請求項1に記載の画像表示体。
  3. 前記インク層が表示する画像は、前記ホログラム及び/又は回折格子が表示する画像を縁取っている請求項2に記載の画像表示体。
  4. 前記インク層はカラーインクからなる請求項2に記載の画像表示体。
  5. 前記カラーインクの色は、前記基材の色の補色である請求項4に記載の画像表示体。
  6. 前記下地層と向き合い、光の吸収を利用して第2画像を表示する第2画像表示層を更に具備した請求項1に記載の画像表示体。
  7. 前記第1画像は前記個人情報の一部を含み、前記第2画像は前記個人情報の他の一部を含んだ請求項6に記載の画像表示体。
  8. 前記第1画像は第1個人情報を含み、前記第2画像は第2個人情報を含み、前記第1及び第2個人情報は同一人物の情報である請求項7に記載の画像表示体。
  9. 前記第1及び第2画像の少なくとも一方は生体情報を含んだ請求項8に記載の画像表示体。
  10. 前記第1及び第2画像は同一の顔画像を含んだ請求項8に記載の画像表示体。
  11. 前記第1画像表示層は複数のドット状部を含み、前記複数のドット状部の各中心は仮想的な平面格子の格子点上に位置している請求項1に記載の画像表示体。
  12. 前記第1画像表示層を間に挟んで前記下地層と向き合った接着層を更に具備した請求項1に記載の画像表示体。
  13. 請求項1乃至12の何れか1項に記載の画像表示体と、
    前記支持体から前記画像表示体が転写された前記基材と
    を具備した個人認証媒体。
  14. 支持体から基材上に転写されて、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体の製造方法であって、
    サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、前記支持体によって剥離可能に支持された前記下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成する工程
    を含んだ画像表示体の製造方法。
  15. 前記転写材層はインク層を更に含み、前記画像表示層は前記インク層の一部を含んだ請求項14に記載の方法。
  16. 下地層と画像表示層とを具備し、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体を形成する工程であって、サーマルヘッドを用いた熱転写により、ホログラム及び/又は回折格子を含んだ転写材層の一部を、支持体によって剥離可能に支持された下地層上へと転写して、前記下地層上に、前記ホログラム及び/又は回折格子の一部を含み、前記個人情報の少なくとも一部を含んだ画像を表示する画像表示層を形成することを含んだ工程と、
    前記画像表示体を前記支持体から個人認証媒体の基材上へと転写する工程と
    を含んだ個人認証媒体の製造方法。
  17. 前記転写材層はインク層を更に含み、前記画像表示層は前記インク層の一部を含んだ請求項16に記載の方法。
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