JPWO2011043411A1 - 基地局装置 - Google Patents

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Abstract

他の基地局装置からの送信信号を受信する下り信号受信部12と、下り信号受信部12が受信した送信信号を取得し当該送信信号を用いて同期処理を行う同期処理部5bと、自己及び他の基地局装置に接続する端末装置との間の通信状況を検知する端末検知部5eと、を備えている。同期処理部5bは、端末検知部5eの検知結果に基づいて、前記送信信号を取得するタイミングを調整する。

Description

本発明は、端末装置との間で無線通信を行う基地局装置に関する。
端末装置との間で通信を行う基地局装置は、広範囲なエリアをカバーするために多数設置される。このとき、複数の基地局装置間で、通信フレームのタイミング等の同期をとる基地局間同期が行われることがある。
例えば、特許文献1には、同期元となる他の基地局装置からの送信信号を用いて基地局間同期を行うことが開示されている。
特開2009−177532号公報
複数の基地局装置間において、一旦、基地局間同期をとったとしても、その後、基地局装置の動作中に同期が崩れることがある。例えば、複数の基地局装置のクロック精度が異なると、一旦、通信フレームのタイミングや通信周波数の同期をとっても、時間が経つにつれて再び同期誤差が生じる。
このような問題に対処するには、定期的に同期をとり直すことが考えられる。これにより、経時的に同期誤差が生じたとしても、同期がとり直されるため、基地局間同期をほぼ維持することができる。
ここで、基地局装置が他の基地局装置との間で同期をとろうとする場合、当該基地局装置は、他の基地局装置が端末装置に対して送信した送信信号を受信する必要があるため、その受信中は、自らは端末装置との間での送信又は受信を行えないので、端末装置との間の通信品質に少なからず影響を与えてしまう場合がある。
従って、基地局間同期を頻繁に行うと、同期精度は良好になるものの、他の基地局装置からの送信信号の受信を頻繁に行うこととなるため、基地局装置と端末装置との間で行われる本来的な通信の品質が低下する。一方、基地局間同期の頻度を低くすると、端末装置との通信品質の低下は抑制できるものの、同期精度が低下するといった事態が発生する。
そこで、基地局間同期の処理を、通信品質と同期精度とがバランスの取れるある一定の周期で固定して行うことが考えられるが、この場合、例えば、端末装置との間の通信状況が変化し、前記処理の必要性が低くなったとしても、一定の周期で同期処理を行うので、必要の低い処理を比較的高い頻度で実行することとなり無駄が生じる。
また、上記のような事態は、基地局間同期の場合に限らず、他の基地局装置からの送信信号を定期的に取得して行う処理に共通して生じる。
また、上記基地局装置は、500m程度以上の大きさのマクロセルを形成するマクロ基地局(送信電力=2W〜40W程度)と、比較的小さなセル(500m程度未満)を形成する小型基地局(送信電力=2W以下)とに大別される場合がある。なお、上記セルとは、基地局装置が端末装置と通信可能なエリアを指す。
また、小型基地局としては、送信電力が200mW〜2W程度であり、100m〜500m程度の大きさのピコセルを形成するピコ基地局や、送信電力が20〜200mW程度であり、100m以下の大きさのフェムトセルを形成するフェムト基地局がある。
フェムト基地局装置が形成するフェムトセルは、通常、マクロセル内に形成されるため、そのほぼ全域がマクロセルと重複することがある。さらに、フェムト基地局装置は、ユーザによってマクロセル内で任意の場所に設置されることがある。
このため、フェムト基地局装置の下り信号が、マクロ基地局装置に接続する端末装置に干渉を与えたり、フェムト基地局装置に接続する端末装置が送信する上り信号が、マクロ基地局装置に干渉を与えたりすることがある。
また、互いに隣接してフェムトセルを形成する複数のフェムト基地局装置及びそれに接続する端末装置が、相互に干渉を与える場合もある。
上記干渉を回避するためには、マクロ基地局装置が使用するリソースと、フェムト基地局装置が使用するリソースとを互いに周波数方向、又は時間方向に重ならないように調整して割り当てることが考えられる。
ここで、上記のように両基地局のリソースが互いに重複しないように当該リソースを調整して割り当てるためには、両基地局装置の無線フレームが互いに精度よく同期していることが必要となる。
従って、上記のように、同期元である基地局装置との関係で、干渉が生じうる可能性のある場合、より精度よく基地局装置間同期がとれていることが好ましい。
そこで、本発明は、他の基地局装置からの送信信号の取得を伴った処理を適切に行うことができる基地局装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、基地局間同期における同期元である他の基地局装置との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる基地局装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の基地局装置は、他の基地局装置からの送信信号を受信する受信部と、前記受信部による前記送信信号を取得し当該送信信号についての処理を行う処理部と、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置との間の通信状況を検知する検知部と、を備え、前記処理部は、前記検知部の検知結果に基づいて、前記送信信号を取得するタイミングを調整することを特徴としている。
上記構成の基地局装置によれば、処理部が、自己及び/又は他の基地局装置に接続する端末装置のとの間の通信状況に基づいて、送信信号を取得するタイミングを調整するので、例えば、端末装置との間の通信状況によって変化する前記処理の必要性に応じたタイミングで処理を行うことができる。この結果、他の基地局装置からの送信信号の取得を伴った処理を適切に行うことができる。
(2)他の基地局装置からの送信信号の受信を伴った処理が定期的に必要な処理である場合には、前記処理部は、前記処理が周期的に行われるようにタイミングを調整することが好ましく、また、制御部は、前記検知部の検知結果に基づいて、前記処理の周期を調整してもよい。
(3)他の基地局装置に接続する端末装置の通信状況は、当該他の基地局装置の下り信号(送信信号)に端末に向けた信号が含まれているか否かを確認することで把握することができる。従って、前記検知部は、受信した前記他の基地局装置の下り信号の受信電力(受信レベル)を測定し、前記受信電力に基づいて前記他の基地局装置に接続する端末装置との間の通信状況を検知することができる。
(4)また、前記検知部は、前記他の基地局装置の下り信号におけるリソース割り当て最小単位ごとに、前記他の基地局装置の下り信号の受信電力を測定するものあってもよく、この場合、端末装置に向けた信号の有無を最小単位ごとに把握でき、より詳細に端末装置の通信状況を検知することができる。
(5)なお、前記検知部が検出する通信状況は、具体的には、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数である。
(6)(9)具体的に、前記処理部は、前記送信信号に基づいて前記他の基地局装置との間で基地局間同期をとるための同期処理を行う同期処理部を含むものであってもよいし、前記送信信号を測定するメジャメント処理を行うメジャメント処理部を含むものであってもよい。
この場合、本来的な通信に与える影響を抑えつつ同期精度等をも維持できるように処理のタイミングを調整することができる。
(7)(8)前記処理部が同期処理部を含むものである場合、同期処理部は、自己に接続する端末装置の数が少ないほど前記同期処理の周期が長くなるように調整することが好ましく、また、前記他の基地局装置に接続する端末装置の数が少ないほど前記同期処理の周期が長くなるように調整することが好ましい。
この場合、自己に接続する端末装置の数、又は、他の基地局装置に接続する端末装置の数が少ないことで同期処理の必要性が低い場合には、当該同期処理の頻度を下げることができる。この結果、無駄なく同期処理を行うことができる。
(10)なお、前記検知部は、前記メジャメント処理部による測定結果を用いて通信状況の検知を行うことができる。この場合、検知部は、独自に他の基地局装置の送信信号についての情報を取得するための構成を要しないので、構成が簡易となる。
(11)また、本発明の基地局装置は、他の基地局装置からの送信信号を受信する受信部と、前記受信部による前記送信信号を取得し当該送信信号を用いて基地局間同期を行う同期処理を行う処理部と、を備え、前記処理部は、自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す情報に基づいて、前記処理を行うタイミングを調整することを特徴としている。
上記構成の基地局装置によれば、自己と同期元である前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整するので、例えば、他の基地局装置との関係で干渉を生じ得ると判断できる場合には、干渉を効果的に抑制するために、同期処理の頻度を高めることができ、基地局間同期の精度を高めることができる。この結果、同期元である他の基地局装置との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
(12)より具体的には、自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報は、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数であることが好ましい。
(13)また、他の基地局装置の位置が近ければ近いほど自己及び他の基地局装置の送信信号それぞれが両基地局装置に接続する端末装置それぞれに干渉を与える可能性が高くなる。このように、両者間の位置関係によっては、干渉を効果的に抑制するために、自己と他の基地局装置との間における基地局間同期の精度が高いことが好ましい。
従って、自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報は、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける情報であることが好ましい。
この場合、処理部は、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整する。よって、例えば、上記情報から、自己と他の基地局装置との位置が相対的に近く、干渉が生じる可能性が高いと判断できる場合には、同期処理の頻度が高くなるように当該同期処理のタイミングを調整することができる。この結果、基地局間同期の精度が高めることができ、他の基地局装置との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、上記情報から、自己と他の基地局装置との位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断できる場合には、干渉が生じる可能性が高いと判断できる場合よりも同期処理の頻度が低くなるように同期処理のタイミングを調整することができる。この結果、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
以上のように、この基地局装置によれば、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報等に基づいて同期処理を行うタイミングを調整することで、基地局間同期における同期元である他の基地局装置との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
(14)より具体的に、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報、前記他の基地局装置の送信信号の受信レベル、又は、前記他の基地局装置と自己との間のパスロス値であることが好ましい。
(15)(16)前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、所定の期間内で検出された前記他の基地局装置の検出回数、又は、前記検出回数と、検出を実行した回数との割合である検出率であることが好ましい。
さらに、前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、前記他の基地局装置の送信信号が最後に検出されたときの時刻、又は、前記時刻から現在の時刻までの経過時間であってもよい。
(17)また、上記(13)の基地局装置において、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、自己と当該他の基地局装置との間で行われる自己又は前記他の基地局装置に接続する端末装置のハンドオーバの試行数に関する情報、又は、前記ハンドオーバの試行数によってその値が影響を受ける情報であることが好ましい。
上記ハンドオーバの試行数は、多ければ多いほど、他の基地局装置が自己に近い位置に存在している可能性が高いことを示している。よって、このハンドオーバの試行数が相対的に多い場合、他の基地局装置と自己との間で干渉の生じる可能性が高くなる。
つまり、このハンドオーバの試行数は、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける情報である。
従って、この場合においても、ハンドオーバの試行数に基づいて同期処理を行うタイミングを調整することで、基地局間同期における同期元である他の基地局装置との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
(18)他の基地局装置の搬送波周波数が、自己の搬送波周波数と同一である場合、両基地局装置の下り信号が、両基地局装置に接続する端末装置それぞれに対して干渉を生じさせる可能性が高くなる。
また、自己の近傍に位置しかつ他の基地局装置に接続する端末装置が多ければ多いほど、自己は、他の基地局装置に接続する端末装置に干渉を与える可能性が高くなる。
他の基地局装置がマクロ基地局の場合、フェムト基地局である場合と比較して、より多数の端末装置が接続している可能性が高い。よって、他の基地局装置が、マクロ基地局である場合の方が干渉を生じさせる可能性が高くなる。
さらに、アクセスモードは、他の基地局装置に接続する端末装置の接続制限に関して規定するものであり、他の基地局装置の公共性を示している。例えば、端末装置の接続制限の度合が低いモードであれば、公共性が高く、より多数の端末装置が接続している可能性が高いことを示している。よって、アクセスモードが端末装置の接続制限の低いモードであればあるほど干渉を与える可能性が高くなる。
従って、自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報は、前記他の基地局装置の搬送波周波数を示す情報、前記他の基地局装置がマクロ基地局かフェムト基地局かを識別可能な情報、前記送信信号の送信電力を示す情報、前記他の基地局装置に接続する端末装置に対する当該他の基地局装置のアクセスモードを示す情報、又は、自己の近傍に位置しかつ前記他の基地局装置に接続する端末装置の推定数であることが好ましい。
(19)(20)前記処理部は、自己と他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報に加え、前記干渉が回避可能であるか否かを示す情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整するものであってもよく、この場合、干渉を生じ得る他の基地局装置との間で好適に干渉を回避することができる。
より具体的に、前記干渉が回避可能であるか否かを示す前記情報は、前記他の基地局装置が当該他の基地局装置に接続する端末装置にリソース割り当てを行う際のリソースブロックの割り当て形式を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との間で基地局間通信が可能であるか否かを示す情報であることが好ましい。
(21)また、本発明の基地局装置は、他の基地局装置からの送信信号を受信する受信部と、前記受信部による前記送信信号を取得し当該送信信号を用いて基地局間同期を行う同期処理を行う処理部と、を備え、前記処理部は、前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度を示す情報、又は、その値に応じて前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度に影響を与える情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整することを特徴としている。
この場合、他の基地局装置からの送信信号の受信精度が、高精度の基地局間同期が可能な程度に高い場合、同期処理の頻度を高めずとも、同期の精度を高く維持することができる。この結果、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
(22)前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度を示す情報は、前記送信信号を受信したときの受信レベル、又は、SINRであることが好ましい。
(23)また、他の基地局装置の位置が近ければ近いほど他の基地局装置の送信信号の受信精度は高まる。つまり、自己と他の基地局装置との間の位置関係は、他の基地局装置の送信信号の受信精度に影響を与える。
よって、その値に応じて前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度に影響を与える情報は、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける情報であることが好ましい。
この場合、処理部は、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整する。よって、例えば、上記情報から、自己と他の基地局装置との位置が近く、高精度の基地局間同期が可能な程度に他の基地局装置の送信信号の受信精度が高いと判断できる場合には、同期処理の頻度が高めずとも、基地局間同期の精度を高く維持することができるので、相対的に同期処理頻度が低くなるように同期処理のタイミングを調整することができる。この結果、無駄に同期処理を行うことなく、基地局間同期の精度を高く維持することができ、他の基地局装置との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、上記情報から、自己と他の基地局装置との位置が相対的に遠く、他の基地局装置の送信信号の受信精度が相対的に低いと判断できる場合には、前記受信精度が高いと判断できる場合よりも同期処理の頻度が高くなるように同期処理のタイミングを調整することができる。この結果、基地局間同期の精度が高めることができ、他の基地局装置との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
以上のように、この基地局装置によれば、他の基地局装置の送信信号の受信精度に影響を与える情報である、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報等に基づいて同期処理を行うタイミングを調整することで、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
(24)より具体的に、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報であることが好ましい。
(25)(26)前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、所定の期間内で検出された前記他の基地局装置の検出回数、又は、前記検出回数と、検出を実行した回数との割合である検出率であることが好ましい。
さらに、前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、前記他の基地局装置の送信信号が最後に検出されたときの時刻、又は、前記時刻から現在の時刻までの経過時間であってもよい。
(27)また、上記(23)の基地局装置において、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、自己と当該他の基地局装置との間で行われる自己又は前記他の基地局装置に接続する端末装置のハンドオーバの試行数に関する情報、又は、前記ハンドオーバの試行数によってその値が影響を受ける情報であることが好ましい。
本発明の基地局装置によれば、他の基地局装置からの送信信号の取得を伴った処理を適切に行うことができる。
また本発明の基地局装置によれば、基地局間同期における同期元である他の基地局装置との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
本発明の第一の実施形態に係る無線通信システムの構成を示す概略図である。 LTEにおける上り及び下りそれぞれの無線フレームの構造を示す図である。 DLフレームの詳細な構造を示す図である。 フェムト基地局装置の構成を示すブロック図である。 RF部の詳細を示すブロック図である。 他の基地局装置との間で基地局間同期をとる同期処理を行うための同期処理部の構成を示すブロック図である。 同期処理部が行う同期処理の態様の一例を説明するための図である。 メジャメント処理部が行うメジャメント処理の態様の一例を説明するための図である。 メジャメント処理部が求めるリソースブロックごとの電力平均値を求めた結果の一例を示す図である。 同期処理及びメジャメント処理が行われるタイミングを示す図である。 同期処理部が行う、同期処理を行う周期の調整態様を示すフローチャートである。 本発明の第二の実施形態に係るフェムト基地局装置の内部構成の一部を示す部分ブロック図である。 第二の実施形態に係るフェムト基地局装置の無線通信システムにおける配置例を示す図である。 各BSの通信網への接続の態様を示す図である。 第二の実施形態のフェムト基地局装置が測定結果情報を取得する際の手順の一例を示したシーケンス図である。 フェムト基地局装置が記憶する隣接セル情報の一例を示す図である。 (a)は、第二の実施形態の他の例その2に係るフェムト基地局装置が測定結果情報の取得を行ったときに検出された他の基地局装置の検出結果の一例を示す図であり、(b)は、(a)の検出結果に基づいて、本例の隣接セル情報生成部が生成する隣接セル情報の一例を示す図である。 (a)は、第二の実施形態の他の例その2に係るフェムト基地局装置が測定結果情報の取得を行ったときに検出された他の基地局装置の検出結果の一例を示す図であり、(b)は、(a)の検出結果に基づいて、本例の隣接セル情報生成部が生成する隣接セル情報の一例を示す図である。 本発明の第三の実施形態に係るフェムト基地局装置の内部構成の一部を示す部分ブロック図である。 第三の実施形態のフェムト基地局装置が、端末装置との間で行うハンドオーバの中で、ハンドオーバ情報を取得する態様の一例を示すシーケンス図である。 図20に示す手順でハンドオーバを行ったときに、フェムト基地局装置が隣接セル情報を更新する態様の一例を示す図である。 ハンドオーバを行ったときに、フェムト基地局装置が隣接セル情報を更新する態様の他の例を示す図である。 本発明の第四の実施形態に係るフェムト基地局装置の内部構成の一部を示す部分ブロック図である。 基地局装置に設定されるアクセスモードの内容を示す図である。 第四の実施形態のフェムト基地局装置が生成する隣接セル情報の一例を示す図である。 本発明の第五の実施形態に係るフェムト基地局装置の内部構成の一部を示す部分ブロック図である。 第五の実施形態のフェムト基地局装置が生成する隣接セル情報の一例を示す図である。。 本発明の第六の実施形態に係るフェムト基地局装置の内部構成の一部を示す部分ブロック図である。。 自局装置の近傍に位置する、他の基地局装置に接続した端末装置の数を推定する方法を示すフローチャートである。 ULフレーム上に、第一PRACHと、第二PRACHとを設定した場合の一例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
〔1. 第一の実施形態〕
〔通信システムの構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成を示す概略図である。
この無線通信システムは、複数の基地局装置1と、この基地局装置1との間で無線通信を行うことができる複数の端末装置2(移動端末;Mobile Station)とを備えている。
複数の基地局装置1は、例えば数キロメートルの大きさの通信エリア(マクロセル)MCを形成する複数のマクロ基地局装置(Macro Base Station)1aと、各マクロセルMC内に設置され数十メートル程度の比較的小さなフェムトセルFCを形成する複数のフェムト基地局装置(Femto Base Station)1bとを含んでいる。
各マクロ基地局装置1a(以下、マクロBS1aともいう。)は、自己(自局装置)のマクロセルMC内にある端末装置2との間で無線通信を行うことができる。
また、フェムト基地局装置1b(以下、フェムトBS1bともいう)は、例えば、屋内等、マクロBS1aの無線波を受信し難い場所等に配置され、上記フェムトセルFCを形成する。フェムトBS1bは、自己(自局装置)が形成するフェムトセルFC内にある端末装置2(以下、MS2ともいう)との間で無線通信が可能であり、本システムでは、マクロBS1aの無線波が受信し難い場所等においても、その場所に比較的小さいフェムトセルFCを形成するフェムトBS1bを設置することで、MS2に対して十分なスループットでのサービスの提供を可能にする。
上記無線通信システムにおいて、フェムトBS1bは、マクロBS1aの設置後、当該マクロBS1aが形成するマクロセルMC内に設置され、フェムトセルFCをマクロセルMC内に形成する。このため、フェムトBS1bは、マクロBS1aやこのマクロBS1aと通信を行っているMS2等との間で干渉等が生じるおそれがある。
このため、フェムトBS1bは、マクロBS1aや自己以外の他のフェムトBS1bといった、他の基地局装置における送信電力や使用周波数といった送信状況をモニタリング(メジャメント処理)を行う機能、及びその結果に基づいて、マクロセルMCにおける通信に対して影響を与えないように送信電力や使用周波数等の送信条件を調整する機能を有している。フェムトBS1bは、この機能によって他の基地局装置の通信に影響を与えることなく、マクロセルMC内にフェムトセルFCを形成することができる。
また、本実施形態の通信システムでは、マクロBS1a及びフェムトBS1bを含む複数の基地局装置間で通信フレームのタイミングの同期をとる基地局間同期が行われる。
基地局間同期は、親(同期元)となる基地局装置が、自己のセル内のMS2に向けて送信した信号を、別の基地局装置が受信することで同期をとる「エア同期」によって実行される。
親(同期元)となる基地局装置は、さらに他の基地局装置との間でエア同期をとるものであってもよいし、GPS信号によってフレームタイミングを自律的に決定する等、エア同期以外の方法によってフレームタイミングを決定するものであってもよい。
ただし、マクロBS1aは、他のマクロBS1aを親とすることはできるが、フェムトBS1bを親とすることはできない。フェムトBS1bは、マクロBS1aを親とすることもできるし、他のフェムトBS1bを親とすることもできる。
本実施形態の無線通信システムは、例えば、LTE(Long Term Evolution)が適用される携帯電話用のシステムであり、各基地局装置と、端末装置との間において、LTEに準拠した通信が行われる。LTEでは、周波数分割複信(FDD)方式を採用することができ、以下では、本通信システムがFDD方式を採用しているものとして説明する。なお、通信システムとしては、LTEに限られるものではなく、また、FDD方式に限られるものでもなく、例えば、TDD(時分割複信)方式であってもよい。
〔LTEのフレーム構造〕
本実施形態の通信システムが準拠するLTEにおいて採用可能なFDD方式においては、上り信号(端末装置から基地局装置への送信信号)と、下り信号(基地局装置から端末装置への送信信号)との間で、互いに異なる使用周波数を割り当てることで、上り通信と下り通信とを同時に行う。
図2は、LTEにおける上り及び下りそれぞれの無線フレームの構造を示す図である。LTEにおける下りフレーム(DLフレーム)及び上りフレーム(ULフレーム)は、その1無線フレーム分の時間長さがそれぞれ10ミリ秒であり、#0〜#9まで10個のサブフレームによって構成されている。これらDLフレームとULフレームは、そのタイミングが揃えられた状態で、時間軸方向に配列される。
図3は、DLフレームの詳細な構造を示す図である。図中、縦軸方向は周波数を示しており、横軸方向は時間を示している。
DLフレームを構成するサブフレームは、それぞれ2つのスロット(例えば、スロット♯0,♯1)により構成されている。また、1つのスロットは、7個(♯0〜♯6)のOFDMシンボルにより構成されている(Normal Cyclic Prefixの場合)。
また、図中、データ伝送の上での基本単位(最小単位)であるリソースブロック(RB:Resource Block)は、周波数軸方向に12サブキャリア、時間軸方向に7OFDMシンボル(1スロット)で定められる。従って、例えば、DLフレームの周波数帯域幅が5MHzに設定されている場合、300個のサブキャリアが配列されるので、リソースブロックは、周波数軸方向に25個配置される。
図3に示すように、各サブフレームの先頭には、基地局装置が端末装置に対し、下り通信に必要な情報を送信するための制御チャネルが割り当てられている。制御チャネルは、各サブフレームにおいて先頭側に位置するスロットのシンボル♯0〜♯2(最大で3シンボル)で割り当てられる。この制御チャネルには、DL制御情報や、当該サブフレームのリソース割当情報、ハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)による受信成功通知(ACK:Acknowledgement)、受信失敗通知(NACK:Negative Acknowledgement)等が格納される。
また、DLフレームにおいて、1番目のサブフレーム♯0には、ブロードキャスト送信によってシステムの帯域幅等を端末装置に通知するための同報チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)が割り当てられる。同報チャネルは、時間軸方向において、1番目のサブフレーム♯0における後方側のスロットのシンボル♯0〜♯3の位置に4つのシンボル幅で配置され、周波数軸方向において、DLフレームの帯域幅の中央の位置に6リソースブロック幅分(72サブキャリア)で割り当てられる。この同報チャネルは、4フレームにわたって同一の情報を送信することで、40ミリ秒ごとに更新されるように構成されている。
同報チャネルには、通信帯域幅や、送信アンテナ数、制御情報の構造等の主要なシステム情報が格納される。
また、DLフレームを構成する10個のサブフレームの内、1番目(♯0)及び6番目(♯5)のサブフレームそれぞれには、基地局装置やセルを識別するための信号である、第一同期信号及び第二同期信号(P−SCH:Primary Synchronizaiton Channel,S−SCH:Secondary Synchronizaiton Channel)が割り当てられている。
第一同期信号は、時間軸方向において、サブフレーム♯0及びサブフレーム♯5それぞれにおける先頭側のスロットの最後のOFDMシンボルであるシンボル♯6の位置に1つのシンボル幅で配置され、周波数軸方向において、DLフレームの帯域幅の中央の位置に6リソースブロック幅分(72サブキャリア)で配置されている。この第一同期信号は、端末装置が、基地局装置のセルを分割した複数(3個)のセクタそれぞれを識別するための情報であり、3パターン定義されている。
第二同期信号は、時間軸方向において、サブフレーム♯0及びサブフレーム♯5それぞれの先頭側のスロットの最後から2番目のOFDMシンボルであるシンボル♯5の位置に1つのシンボル幅で配置され、周波数軸方向において、DLフレームの帯域幅の中央の位置に6リソースブロック幅分(72サブキャリア)で配置されている。この第二同期信号は、端末装置が、複数の基地局装置の通信エリア(セル)それぞれを識別するための情報であり、168パターン定義されている。
第一同期信号及び第二同期信号は、相互に組み合わせることによって504種類(168×3)のパターンが定義されている。端末装置は、基地局装置から送信された第一同期信号及び第二同期信号を取得することで、自端末が、どの基地局装置のどのセクタに存在するかを認識することができる。
第一同期信号及び第二同期信号がとり得る複数のパターンは、通信規格において予め定められており、各基地局装置及び各端末装置において既知である。つまり、第一同期信号及び第二同期信号は、それぞれ、複数のパターンをとり得る既知信号である。
第一同期信号及び第二同期信号は、端末装置が基地局装置との間で同期をとる場合のほか、基地局装置間において通信タイミング及び/又は周波数を同期させる基地局間同期のための信号としても用いられるが、この点については後述する。
上述の各チャネルが割り当てられていない他の領域(図中ハッチングのない領域)のリソースブロックは、ユーザデータ等を格納するためのDL共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)として用いられる。このDL共有チャネルは、複数の端末装置による通信のために共有されるエリアであり、ユーザデータの他、各端末装置個別の制御情報等も格納される。
DL共有チャネルに格納されるユーザデータの割り当てについては、各サブフレームの先頭に割り当てられている上記制御チャネル内のリソース割当情報により規定されており、端末装置は、このリソース割当情報によって、そのサブフレーム内に自己に対するデータが格納されているか否かを判断できる。
〔フェムト基地局装置の構成〕
図4は、図1中、フェムト基地局装置の構成を示すブロック図である。なお、ここでは、フェムトBS1bの構成について説明するが、マクロBS1aの構成も、フェムトBS1bとほぼ同様である。
フェムトBS1b1は、アンテナ3と、アンテナ3が接続された送受信部(RF部)4と、RF部4との間で授受が行われる送受信信号の信号処理の他、基地局間同期についての処理や、メジャメント等を行う信号処理部5とを備えている。
〔RF部〕
図5は、RF部4の詳細を示すブロック図である。RF部4は、上り信号受信部11、下り信号受信部12、及び送信部13を備えている。上り信号受信部11は、端末装置2からの上り信号を受信するためのものであり、下り信号受信部12は、他のマクロBS1a又は他のフェムトBS1bからの下り信号を受信するためのものである。送信部13は、端末装置2へ下り信号を送信するためのものである。
また、RF部4は、サーキュレータ14を備えている。このサーキュレータ14は、アンテナ3からの受信信号を、上り信号受信部11及び下り信号受信部12側へ与え、送信部13から出力された送信信号を、アンテナ3側へ与えるためのものである。このサーキュレータ14と送信部13の第4フィルタ135によって、アンテナ3からの受信信号が送信部13側へ伝わることが防止されている。
また、サーキュレータ14と上り信号受信部の第1フィルタ111によって、送信部13から出力された送信信号が上り受信部11へ伝わることが防止されている。さらに、サーキュレータ14と第5フィルタ121によって、送信部13から出力された送信信号が上り信号受信部12へ伝わることが防止されている。
この上り信号受信部11は、スーパーヘテロダイン受信機として構成されており、IF(中間周波数)サンプリングを行うよう構成されている。より具体的には、上り信号受信部11は、第1フィルタ111、第1増幅器112、第1周波数変換部113、第2フィルタ114、第2増幅器115、第2周波数変換部116、及びA/D変換部117を備えている。
第1フィルタ111は、端末装置2からの上り信号だけを通過させるためのものであり、上り信号の周波数fuだけを通過させる帯域通過フィルタによって構成されている。第1フィルタ111を通過した受信信号は、第1増幅器(高周波増幅器)112によって増幅され、第1周波数変換部113によって周波数fuから第1中間周波数への変換がなされる。なお、第1周波数変換部113は、発振器113a及びミキサ113bによって構成されている。
第1周波数変換部113の出力は、第1中間周波数だけを通過させる第2フィルタ114を経て、第2増幅器(中間周波増幅器)115によって再び増幅される。第2増幅器115の出力は、第2周波数変換部116によって、第1中間周波数から第2中間周波数に変換され、さらにA/D変換部117によってデジタル信号に変換される。なお、第2周波数変換部116も発振器116a及びミキサ116bによって構成されている。
A/D変換部117の出力(第1受信部11の出力)は、復調回路としての機能を有する信号処理部5に与えられ、端末装置2からの受信信号の復調処理が行われる。
このように、上り信号受信部11は、端末装置からの上り信号を受信するために上り信号周波数fuに適合して構成された受信部であって、基地局装置として本来的に必要な受信部である。
また、前記送信部13は、信号処理部5から出力される同相信号I及び直交信号Qを受け取り、アンテナ3から信号を送信させるものであり、ダイレクトコンバージョン送信機として構成されている。この送信部13は、D/A変換器131a,131bと、直交変調器132と、第3フィルタ133、第3増幅器(高出力増幅器;HPA)134、及び第4フィルタ135を備えている。
前記D/A変換器131a,131bは、信号処理部5から与えられる同相信号I及び直交信号QそれぞれについてD/A変換を行う。D/A変換器131a,131bの出力は、直交変調器132に与えられ、この直交変調器132によって、搬送波周波数がfd(下り信号周波数)である送信信号が生成される。
直交変調器132の出力は、周波数fdだけを通過させる第3フィルタ133を経て、第3増幅器134によって増幅され、さらに周波数fdだけを通過させる第4フィルタ135を得て、アンテナ3から送信され、端末装置への下り信号となる。
以上の上り信号受信部11及び送信部13は、端末装置との間の本来的な通信を行うために必要な機能であるが、本実施形態の基地局装置1は、更に下り信号受信部12を備えている。この下り信号受信部12は、他の基地局装置が送信した下り信号を受信するためのものである。
本実施形態において、下り信号受信部12によって受信した他の基地局装置の下り信号は、基地局間同期処理、及び、他の基地局装置の送信電力等の送信状況のメジャメントに用いられる。
ここで、他の基地局装置が送信した下り信号の周波数は、fdであり、上り信号の周波数fuとは異なるため、上り信号処理部11だけを備えた通常の基地局装置では、他の基地局装置が送信した下り信号を受信することができない。
つまり、FDD方式では、TDD方式と異なり、伝送路上において上り信号と下り信号が同時に存在するため、上り信号受信部11には、上り信号周波数fuの信号だけを通過させ、下り信号周波数fdの信号を通過させないように設計される。具体的には、上り信号受信部11には、上り信号周波数fuの信号だけを通過させる第1フィルタ111や、周波数fuから変換された第1中間周波数だけを通過させる第2フィルタ114が備わっているため、周波数fu以外の周波数(下り信号の周波数fd)の信号が第1受信部11に与えられても、上り信号受信部11を通過することはできない。
すなわち、上り信号受信部11は、上り信号受信部11内に備わったフィルタ111,114によって、上り信号周波数fuの信号の受信に適合したものとなっており、他の周波数の信号(特に、下り信号)の受信はできない。
そこで、本実施形態のRF部4には、上り信号受信部11とは別に、他の基地局装置が送信した周波数fdの下り信号の受信を行うための下り信号受信部12が備わっている。
この下り信号受信部12は、第5フィルタ121、第4増幅器(高周波増幅器)122、第3周波数変換部123、第6フィルタ124、第5増幅器(中間周波増幅器)125、第4周波数変換部126、及びA/D変換部127を備えている。
第5フィルタ121は、他の基地局装置からの下り信号だけを通過させるためのものであり、下り信号の周波数fdだけを通過させる帯域通過フィルタによって構成されている。第5フィルタ121を通過した受信信号は、第4増幅器(高周波増幅器)122によって増幅され、第4増幅器122の出力は、第3周波数変換部123によって下り信号周波数fdから第1中間周波数への変換がなされる。なお、第3周波数変換部123は、発振器123a及びミキサ123bによって構成されている。
第3周波数変換部123の出力は、第3周波数変換部123から出力された第1中間周波数だけを通過させる第6フィルタ124を経て、第5増幅器(中間周波増幅器)125によって再び増幅される。第5増幅器125の出力は、第4周波数変換部126によって、第1中間周波数から第2中間周波数に変換され、さらにA/D変換部127によってデジタル信号に変換される。なお、第4周波数変換部126も発振器126a及びミキサ126bによって構成されている。
A/D変換部127から出力された信号は、信号処理部5が有する後述する同期処理部5b及びメジャメント処理部5cに与えられる。
なお、上り信号受信部11や下り信号受信部11は、ダイレクトコンバージョン受信機として構成してもよい。
また、下り信号受信部11と送信部13とでは、アンテナキャリブレーションにより、下り信号受信部11と送信部13における上りと下りの対称性が確保されているのが好ましい。アンテナキャリブレーションは、下り信号受信部11及び/又は送信部13に、図示しないゲイン・位相調整器を設けることで行える。
〔信号処理部〕
信号処理部5は、RF部4との間で授受が行われる送受信信号の信号処理を行うための機能を有しており、当該信号処理部5の上位レイヤから与えられる各種送信データを送信信号に変調するとともに、RF部4から与えられる受信信号を受信データに復調する処理を行う変復調部5aを備えている。変復調部5aでは、後述の同期処理部5bによって算出された同期誤差(タイミングオフセット、周波数オフセット)に基づき、同期誤差を補正した状態で変復調の処理が行われる。
さらに、信号処理部5は、RF部4に与える送信信号についての無線フレームごとの送信タイミングを決定するためのフレームカウンタ(図示せず)を備えている。
また、信号処理部5は、他の基地局装置との間で基地局間同期をとる同期処理を行うための同期処理部5b、メジャメントを行うためのメジャメント処理部5cの他、リソース割当制御部5dと、自己及び他の基地局装置に接続する端末装置の通信状況を検知するための端末検知部5eとを備えている。
以下、同期処理部5bの構成について説明する。
〔同期処理部について〕
図6は、他の基地局装置との間で基地局間同期をとる同期処理を行うための同期処理部5bの構成を示すブロック図である。
基地局間同期は、各基地局装置がGPS受信機を備えて、GPS信号によって同期をとったり、基地局間を有線で接続して同期をとったりしてもよいが、本実施形態では、無線信号(下り信号)によって同期を行う「エア同期」による基地局間同期を採用している。
すなわち、同期処理部5bは、下り信号受信部12が受信する他の基地局装置の下り信号を取得し、当該下り信号のフレームに含まれる既知信号である第一同期信号(P−SCH)及び第二同期信号(S−SCH)に基づいて、自基地局装置1の通信タイミング及び通信周波数を、他の基地局装置との間で同期させる同期処理を行う。
同期処理部5bは、上記同期処理が所定の周期で行われるように、下り信号受信部12から与えられる、他の基地局装置の下り信号を取得するタイミングをサブフレーム単位で設定する。
また、同期処理部5bは、端末検知部5eの検知結果に応じて、同期処理のための下り信号を取得するタイミングの周期を調整することで、同期処理を行うタイミングを調整する機能を有している。
同期処理部5bは、自己が設定した下り信号を取得するタイミング(同期処理の開始タイミング)に対応するサブフレームの区間において、送信部13による送信信号の送信を休止させることで、同期処理を開始する。同期処理部5bは、送信信号の送信を休止させている間に、下り信号受信部12に他の基地局装置の下り信号を受信させ、受信した下り信号を取得する。その後、この下り信号を利用して自己のフレームタイミングや通信周波数の補正を行い、同期処理を終える。なお、上記送信信号の送信を休止させる区間は、同期処理のために下り信号を取得するタイミングに対応するサブフレームとその後に続く一又は複数のサブフレーム分に設定することもできる。
また、上記送信信号の送信の休止のほか、端末装置からの上り信号の受信の休止も行っても良い。
また、同期処理部5bは、送信信号の送信を休止させる区間に対応するサブフレームを特定するための情報である同期タイミング情報をリソース割当制御部5d及びメジャメント処理部5cに出力する。
同期処理部5bは、同期誤差検出部14、フレームカウンタ補正部15、周波数オフセット推定部16、周波数補正部17、及び記憶部18を備えており、フレーム送信タイミングの同期を行うとともに、キャリア周波数の補正も行う機能を有している。
同期誤差検出部14は、下り信号に含まれる既知信号を利用して、他の基地局装置のフレーム送信タイミングを検出するとともに、自基地局装置1におけるフレーム送信タイミングとの誤差(フレーム同期誤差;通信タイミングオフセット)を検出する。
なお、送信タイミングの検出は、受信した下り信号のフレーム中の所定位置にある既知信号(波形も既知)である、第一同期信号及び第二同期信号のタイミングを検出することで行える。
また、同期誤差検出部14は、検出したフレーム同期誤差をフレームカウンタ補正部15の他、検出される度に記憶部18に与える。記憶部18は、これら検出されたフレーム同期誤差を蓄積する。
同期誤差検出部14によって検出されたフレーム同期誤差は、フレームカウンタ補正部15に与えられる。フレームカウンタ補正部15は、フレームの送信タイミングを決定するフレームカウンタの値を、検出されたフレーム同期誤差の応じて補正する。これにより、自己であるフェムトBS1bは、他の基地局装置との間で同期をとることができる。
前記周波数オフセット推定部16は、検出部14によって検出された同期誤差に基づいて、受信側である基地局装置自身が内蔵する内蔵クロック発生器(図示省略)のクロック周波数と、送信側である他の基地局装置の内蔵クロック発生器のクロック周波数との差(クロック周波数誤差)を推定し、そのクロック周波数誤差からキャリア周波数誤差(キャリア周波数オフセット)を推定する。
前記周波数オフセット推定部16は、エア同期が周期的に実行される状況下において、前回のエア同期において検出されたフレーム同期誤差t1と、今回のエア同期において検出されたフレーム同期誤差t2とに基づいて、クロック誤差を推定する。なお、前回のフレーム同期誤差t1は、記憶部18から取得することができる。
例えば、キャリア周波数が2.6[GHz]である場合に、前回のエア同期のタイミング(同期タイミング=t1)において、フレーム同期誤差としてT1が検出され、T1分のタイミングの修正がなされたものとする。修正後の同期誤差(タイミングオフセット)は0[msec]である。そして、T=10秒後の今回のエア同期のタイミング(同期タイミング=t2)においても、再び同期誤差(タイミングオフセット)が検出され、その同期誤差(タイミングオフセット)はT2=0.1[msec]であったとする。
このとき、10秒間の間に生じた0.1[msec]の同期誤差(タイミングオフセット)は他の基地局装置のクロック周期と自基地局装置のクロック周期の誤差の蓄積値である。
すなわち、同期誤差(タイミングオフセット)とクロック周期の間には以下の等式が成り立つ。
同期元基地局のクロック周期:同期先基地局のクロック周期=T:(T+T2)=10:(10+0.0001)
そして、クロック周波数はクロック周期の逆数であるから、
(同期元基地局のクロック周波数−同期先基地局のクロック周波数)
=同期元基地局のクロック周波数×T2/(T+T2)
≒同期元基地局のクロック周波数×0.00001
となる。
したがって、この場合、送信側である他の基地局装置のクロック周波数と、受信側である自基地局装置のクロック周波数に、0.00001=10[ppm]の誤差があることになる。周波数オフセット推定部16では、上記のようにしてクロック周波数誤差を推定する。
そして、キャリア周波数と同期誤差(タイミングオフセット)は同じようにずれるため、キャリア周波数にも、10[ppm]分のズレ、すなわち、2.6[GHz]×1×10-5=26[kHz]のずれが生じる。このようにして、周波数オフセット推定部16では、クロック周波数誤差から、キャリア周波数誤差(キャリア周波数オフセット)も推定することができる。
周波数オフセット推定部16が推定したキャリア周波数誤差は、周波数補正部17に与えられる。
周波数補正部17は、このキャリア周波数誤差に基づいて、キャリア周波数の補正を行う。なお、キャリア周波数の補正は、上り信号のキャリア周波数だけでなく、下り信号のキャリア周波数についておこなうことができる。
次に、メジャメント処理部5cの機能について説明する。
〔メジャメント処理部について〕
メジャメント処理部5cは、他の基地局装置における送信電力や使用周波数といった下り信号の送信状況の測定(メジャメント処理)を行うための機能を有しており、下り信号受信部12が受信する他の基地局装置の下り信号を取得して、当該下り信号の受信電力(受信レベル)を求める。
メジャメント処理部5cは、メジャメント処理を行うために下り信号を取得するタイミングをサブフレーム単位で設定する。さらに、メジャメント処理部5cは、端末検知部5eの検知結果に応じて、メジャメント処理のための下り信号を取得するタイミングを設定し調整することで、メジャメント処理を行うタイミングを調整する機能を有している。
なお、メジャメント処理は、後述するように、同期処理を行った直後に行うことが好ましい。このため、メジャメント処理部5cは、同期処理部5bから与えられる同期タイミング情報に応じて、メジャメント処理を行うタイミングを設定する。
例えば、メジャメント処理部5cは、受け取った同期タイミング情報に基づいて同期処理が開始されるサブフレームを特定し、その特定したサブフレームが属する無線フレームの次の無線フレームに属するサブフレームでメジャメント処理を行うように設定する。
メジャメント処理部5cは、自己が設定したメジャメント処理のための下り信号を取得するタイミング(メジャメント処理の開始タイミング)に対応するサブフレームの区間について、送信部13による送信信号の送信を休止させることで、メジャメント処理を開始する。メジャメント処理部5cは、送信信号の送信を休止させている間に、下り信号受信部12に他の基地局装置の下り信号を受信させ、その受信した下り信号を取得する。その後、下り信号の受信電力等を測定し、メジャメント処理を終える。なお、上記送信信号の送信を休止させる区間は、下り信号の取得を開始するタイミングに対応するサブフレームとその後に続く一又は複数のサブフレーム分に設定することができる。
また、上記送信信号の送信の休止のほか、端末装置からの上り信号の受信の休止も行っても良い。
また、メジャメント処理部5cは、送信信号の送信を休止させる区間に対応するサブフレームを特定するための情報であるメジャメントタイミング情報をリソース割当制御部5dに出力する。
メジャメント処理部5cは、下り信号受信部12から取得した下り信号から、リソースブロックごとの受信電力の平均値(電力平均値)を求める。
メジャメント処理部5cは、取得した下り信号から、リソースブロック単位であると推定される部分を時間軸方向に分けて取り出す。さらに取り出した部分それぞれから、リソースブロックの周波数幅ごとの部分を取り出し、その周波数ごとの部分の電力をリソースブロックの電力平均値として求める。
メジャメント処理部5cは、上記電力平均値を求めると、この電力平均値を示すメジャメント結果情報を、リソース割当制御部5d、端末検知部5e、及び出力制御部5fに出力する。
メジャメント処理部5cは、下り信号受信部12から取得した直交変調された(復調前の)信号である下り信号を取得し、この信号からリソースブロックごとの電力平均値を求めるので、当該信号から、リソースブロック単位であると推定される部分を時間軸方向に分けて取り出す。このため、下り信号の送信元である他の基地局装置のフレームタイミングを認識する必要がある。
ここで、他の基地局装置と自己との間でフレームタイミングの同期がとれていれば、自己のフレームタイミングから、他の基地局装置のフレームタイミングを把握できるので、メジャメント処理部5cは、時間軸方向におけるリソースブロックの単位を精度よく推定でき、精度よく電力平均値を求めることができる。このため、メジャメント処理は、同期処理を行った直後に行うことが好ましい。
〔端末検知部について〕
端末検知部5eは、自己及び他の基地局装置に接続するMS2との間の通信状況を検知する機能を有している。
より具体的には、端末検知部5eは、通信状況として、現状、自己及び他の基地局装置に接続しているMS2の数を検知する。
なお、ここで、端末検知部5eの検出対象となる他の基地局装置に接続しているMS2は、自己の下り信号が到達する可能性のあるMS2である。
端末検知部5eは、信号処理部5の上位レイヤから自己に接続するMS2の数についての情報を取得する。
一方、他の基地局装置に接続するMS2の数については、メジャメント処理部5cからのメジャメント結果情報に基づいて推定する。
メジャメント処理は、他の基地局装置からの下り信号を受信して行われるものであり、他の基地局装置は、自己の周辺に位置することで双方の下り信号が到達可能な範囲に位置する基地局装置である。よって、この他の基地局装置に接続するMS2に対して、自己の下り信号が到達する可能性がある。
従って、端末検知部5eは、上記のような他の基地局装置の下り信号についてのメジャメント結果情報から、自己の下り信号が到達する可能性のあるMS2を検出することができる。
端末検知部5eは、メジャメント結果情報に含まれる、リソースブロックごとの電力平均値に基づいて、他の基地局装置にMS2が接続しているか否かを判断するとともに、他の基地局装置に接続するMS2の数を推定する。つまり、他の基地局装置が自身のセル内のMS2と通信を行っていれば、その送信信号に当該MS2に向けたユーザデータが割り当てられており、データが割り当てられている部分の電力は、データが割り当てられていない部分と比較して相対的に増加する。これにより、端末検知部5eは、送信信号の受信電力に基づいて、当該他の基地局装置にMS2が接続しているか否かを判断できる。
また、MS2が接続していると判断できる場合、リソースブロックごとにユーザデータが割り当てられているか否かを判断できる。従って、端末検知部5eは、その割り当て状況から、他の基地局装置に接続するMS2の数を推定することができる。
〔リソース割当制御部及び出力制御部について〕
リソース割当制御部5dは、無線フレーム中のDL共有チャネルに、各端末装置2に送信するためのユーザデータを割り当てる機能を有している。
また、リソース割当制御部5dは、前記同期タイミング情報、及び、前記メジャメントタイミング情報が、同期処理部5b及びメジャメント制御部5fから与えられると、これら情報により特定されるサブフレームにユーザデータの割り当てを制限する。さらに、リソース割当制御部5dは、メジャメント処理部5cからメジャメント結果情報が与えられると、この情報に基づいて、ユーザデータの割り当てを決定する。
出力制御部5fは、RF部4の送信部13による送信電力を制御する機能を有している。出力制御部5fは、メジャメント処理部5cが求めた他の基地局装置の電力平均値が与えられると、その電力平均値に基づいて、他の基地局装置及びこの他の基地局装置に接続するMS2に対して、自己の送信信号が干渉しないように、自己の送信電力を調整する。
〔同期処理について〕
図7は、同期処理部が行う同期処理の態様の一例を説明するための図である。図7では、他の基地局装置であるマクロBS1a、及び自己の基地局装置であるフェムトBS1bそれぞれが送信するフレームを同一の時間軸上で示しており、フェムトBS1bが、同期元であるマクロBS1aの下り信号に対して同期を行う態様を示している。
図7において、タイミングT4より前の区間で、マクロBS1aの無線フレームと、フェムトBS1bの無線フレームとの間で互いにサブフレームの先頭にタイミングのずれが生じ、フレーム送信タイミングにずれが生じている状態を示している。
ここで、フェムトBS1bの同期処理部5bが、同期処理のための下り信号を取得するタイミングをサブフレームSF1と設定した場合、当該同期処理部5bは、このサブフレームSF1を特定するための情報を含む同期タイミング情報を、リソース割当制御部5d及びメジャメント処理部5cに出力する。なお、図例では、送信信号の送信を休止させる区間については、同期処理の開始のタイミングに対応するサブフレームSF1の区間のみの場合を示している。
同期処理部5bは、この無線フレームが送信される際、サブフレームSF1の送信タイミングで、送信部13による送信信号の送信を休止させる一方、下り信号受信部12にマクロBS1aの下り信号を受信させ、受信した下り信号を取得する。
そして、同期処理部5bは、受信したマクロBS1aの下り信号に含まれる第一同期信号及び第二同期信号を利用して当該マクロBS1aのフレーム送信タイミングを検出するとともに、自己のフレーム送信タイミングとの間のフレーム同期誤差を検出する。
なお、同期処理部5bは、過去に同期処理を行ったときに、マクロBS1aの下り信号において、いずれのタイミングに第一同期信号及び第二同期信号が存在しているかを記憶しており、そのタイミングに対応するサブフレームの区間で送信信号を休止させるように設定する。
一方、前記同期タイミング情報が与えられたリソース割当制御部5dは、サブフレームSF1の区間に対して、端末装置2のユーザデータの割り当てを制限するので、この区間において送信信号の送信を休止させることで、端末装置2がフェムトBS1bと通信できなくとも、無駄に基地局のスキャニングを行ったり、何らかの異常が発生したと認識することはなく、円滑な通信が維持できる。
同期処理部5bは、検出したフレーム同期誤差に基づいて、サブフレームSF1が属する無線フレームの次の無線フレームの先頭タイミングを補正することで同期をとる。例えば、同期前の無線フレームの先頭がタイミングT3であるとすると、同期処理部5bは、無線フレームの先頭が、タイミングT3から上記誤差分だけずれたタイミングT4となるように前記フレームカウンタの値を補正する。これによって、自己であるフェムトBS1bのフレームタイミングを、マクロBS1aのフレームタイミングに一致させることができ、同期をとることができる。
なお、上記では、フレームタイミングの同期についてのみ説明したが、キャリア周波数の補正についても同様に行われる。
〔メジャメント処理について〕
図8は、メジャメント処理部5cが行うメジャメント処理の態様の一例を説明するための図である。図8では、他の基地局装置であるマクロBS1a及び自己の基地局装置であるフェムトBS1bそれぞれが送信するフレームを同一の時間軸上で示しており、フェムトBS1bが、マクロBS1aの下り信号についてメジャメント処理を行う態様を示している。
メジャメント処理部5cは、同期処理部5bから与えられる同期タイミング情報によって、同期処理部5bが、同期処理の開始タイミングに対応するサブフレームを特定することができる。
メジャメント処理部5cは、特定した同期処理の開始タイミングに対応するサブフレームが属する無線フレームの次の無線フレームにおいて、メジャメント処理を行うように設定する。つまり、図に示すように、タイミングT4で同期がとられた直後の無線フレームにおいてメジャメント処理を行う。
メジャメント処理部5cは、メジャメント処理の開始タイミングを、図中サブフレームSF2と設定する。そして、メジャメント処理のために送信信号の送信を休止させる区間に対応するサブフレームを特定するための情報を含むメジャメントタイミング情報を、リソース割当制御部5dに出力する。
本実施形態では、メジャメント処理部5cは、メジャメント処理のために送信信号の送信を休止させる区間を、開始タイミングに対応するサブフレームに続く二つのサブフレームまでの三つのサブフレーム分に設定する。よって、メジャメント処理部5cは、図に示すように、サブフレームSF2,SF3,SF4の区間について送信信号の送信を休止させる。
従って、メジャメント処理部5cは、このサブフレームSF2〜SF4を特定するための情報を含むメジャメントタイミング情報を、リソース割当制御部5dに出力する。
メジャメント処理部5cは、この無線フレームが送信される際、サブフレームSF2〜SF4の送信タイミングで、送信部13による送信信号の送信を休止させる一方、下り信号受信部12にマクロBS1aの下り信号を受信させ、受信した下り信号を取得する。
そして、メジャメント処理部5cは、取得した下り信号から、リソースブロックごとの電力平均値を求める。
図9は、メジャメント処理部5cが求めるリソースブロックごとの電力平均値を求めた結果の一例を示す図である。図中、横軸は周波数方向に並ぶ各リソースブロックを示しており、縦軸は電力平均値を示している。
図に示すように、各リソースブロックにおいて、電力平均値が高く現れるものと低く現れるものがあり、電力平均値が高く現れるリソースブロックにおいては、ユーザデータが割り当てられていることが判る。
メジャメント処理部5cは、図9に示すようなデータを、取得した下り信号から、シンボル方向におけるリソースブロック幅ごとと推定できる時間幅ごとに求め、取得した下り信号に含まれる各リソースブロックごとの電力平均値を得る。
一方、前記メジャメントタイミング情報が与えられたリソース割当制御部5dは、サブフレームSF2〜SF4の区間に対して、端末装置2のユーザデータの割り当てを制限するので、この区間において送信信号の送信を休止させることで、端末装置2がフェムトBS1bと通信できなくとも、同期処理の場合と同様、円滑な通信が維持できる。
メジャメント処理部5cは、上記リソースブロックごとの電力平均値を求めると、これらを含むメジャメント結果情報を、リソース割当制御部5d、端末検知部5e、及び出力制御部5fに出力する。
メジャメント結果情報が与えられたリソース割当制御部5d、及び出力制御部5fは、このメジャメント結果情報に基づいて、他の基地局装置との干渉が生じるのを抑制されるように自己が行う処理を実行する。
具体的に、メジャメント結果情報は、他の基地局装置からの下り信号におけるリソースブロックごとの電力平均値を含んでおり、他の基地局装置が、現状、MS2に対する通信で主に使用している周波数帯域を認識することができる。
例えば、図9に示すように、電力平均値が低く現れている周波数帯域には、MS2に対するユーザデータが割り当てられていないので、他の基地局装置は、この帯域については、現状使用していないと推測することができる。
リソース割当制御部5dは、他の基地局装置が使用していないと推測される帯域を優先的に使用するように、自己のユーザデータの割り当てを行う。これによって、自己が使用する帯域が、他の基地局装置が使用する帯域と重複するのを極力回避でき、他の基地局装置や当該他の基地局装置に接続するMS2に対して、干渉が生じるのを抑制することができる。
また、出力制御部5fは、メジャメント結果情報により得られる電力平均値から、他の基地局装置の送信電力を推定し、当該他の基地局装置の送信電力に基づいて、自己の送信電力を調整する。例えば、他の基地局装置の送信電力に対して、自己の送信電力が相対的に大きく、干渉を生じさせると判断される場合には、出力制御部5fは、自己の送信電力を下げるように調整する。
〔同期処理、メジャメント処理のタイミングについて〕
図10は、同期処理及びメジャメント処理が行われるタイミングを示す図である。図10では、時間軸方向に並ぶ複数の無線フレームの内、同期処理が行われるサブフレームを含む無線フレームF1及びメジャメント処理が行われるサブフレームを含む無線フレームF2の配置を示している。
本実施形態において、同期処理部5bは、同期処理が一定の周期で行われるように同期処理を行うタイミングを設定する。また、メジャメント処理部5cは、同期処理部5bが同期処理を行う無線フレームF1の次に続く無線フレームF2に含まれるサブフレームにおいてメジャメント処理が行われるように設定する。
図10では、5無線フレームを1周期として同期処理が行われるように設定されている場合を示している。
ここで、同期処理部5bは、端末検知部5eの検知結果に応じて、同期処理の開始タイミングの周期を調整することで、同期処理を行うタイミングを調整する。
端末検知部5eは、同期処理が行われる前の無線フレームF2において行われるメジャメント処理で得られるメジャメント結果情報から、他の基地局装置と接続するMS2の数を推定する。また、端末検知部5eは、メジャメント処理の後、次の同期処理が行われるフレームまでの間で、自己に接続するMS2の数についての情報を上位レイヤから取得する。
端末検知部5eは、他の基地局装置と接続するMS2の推定数と、自己に接続するMS2の数についての情報を検知結果として、同期処理部5bに与える。
これら情報が与えられた同期処理部5bは、他の基地局装置と接続するMS2の推定数、及び、自己に接続するMS2の数に応じて、同期処理の開始タイミングの周期を調整する。
図11は、同期処理部5bが行う、同期処理を行う周期の調整態様を示すフローチャートである。
本実施形態において、同期処理部5bは、同期処理の周期として設定しうる最長の周期と、最長周期よりも短い周期を複数含んでいる周期群を記憶している。同期処理部5bは、周期群それぞれに含まれる複数の周期、及び最長周期の内、いずれかを同期処理を行う周期として選択することで、周期調整を行う。なお、上記最長周期は、基地局間同期の精度を最低限維持することができる最大の周期に設定される。
同期処理部5bは、端末検知部5eから検知結果が与えられると、まず、自己及び他の基地局装置に接続するMS2が存在しているか否かを判定する(ステップS101)。自己及び他の基地局装置に接続するMS2が存在しないと判定した場合、同期処理部5bは、同期処理を行う周期として、設定しうる最長の周期である最長周期を選択し設定し(ステップS102)、処理を終える。
ステップS101において、自己及び他の基地局装置に接続するMS2が存在していると判定された場合、同期処理部5bは、自己に接続するMS2が存在するか否かを判定する(ステップS103)。自己に接続するMS2が存在しないと判定された場合、他の基地局装置に接続するMS2のみが存在していると判断できる。この場合、同期処理部5bは、予め設定された基準に基づき、他の基地局装置に接続するMS2の数に応じて、周期群に含まれる複数の周期の中から、一の周期を選択し、同期処理の周期として設定し(ステップS104)、処理を終える。
ステップS103において、自己に接続するMS2が存在すると判定された場合、同期処理部5bは、他の基地局装置に接続するMS2が存在するか否かを判定する(ステップS105)。他の基地局装置に接続するMS2が存在しないと判定された場合、自己に接続するMS2のみが存在していると判断できる。この場合、同期処理部5bは、予め設定された基準に基づき、自己に接続するMS2の数に応じて、周期群に含まれる複数の周期の中から、一の周期を選択し、同期処理の周期として設定し(ステップS106)、処理を終える。
ステップS105において、他の基地局装置に接続するMS2が存在すると判定された場合、自己に接続するMS2、及び他の基地局装置に接続するMS2の両方が存在すると判断できる。この場合、同期処理部5bは、予め設定された基準に基づき、自己に接続するMS2の数、及び、他の基地局装置に接続するMS2の数に応じて、周期群に含まれる複数の周期の中から、一の周期を選択し、同期処理の周期として設定し(ステップS107)、処理を終える。
なお、上記ステップS104,S106,S107において、同期処理部5bは、基本的に、MS2の数が少なければ、より長い周期を選択する。
つまり、同期処理部5bは、自己及び他の基地局装置に接続するMS2が存在しない場合には、最長周期を選択し、MS2の数が増加すれば、より同期処理の周期を短くするように設定する。
上記のようにして、同期処理部5bが同期処理の周期を調整した後、メジャメント処理部5cは、同期処理の周期に応じて、メジャメント処理の周期を設定する。
上記構成の基地局装置によれば、同期処理部5bが、自己及び他の基地局装置に接続するMS2の通信状況としてのMS2の数に基づいて、同期処理の開始タイミング(同期処理のための信号を取得するタイミング)を調整するので、例えば、MS2との間の通信状況によって変化する同期処理の必要性等に応じたタイミングで当該処理を行うことができる。この結果、他の基地局装置からの送信信号の取得を伴った処理を適切に行うことができる。
また、FDDを採用する本実施形態では、基地局装置が他の基地局装置との間で同期をとることにより、各BSによる協調送信時のMS2に対する干渉が抑制されたり、空間多重伝送を行う場合における効果低減の抑制等が図られるが、これら効果は、MSに対するものなので、自己に接続するMS2や、自己の下り信号が到達するおそれのあるMS2が存在しなければ、同期をとる必要性が低くなる。
その一方、基地局装置が一定の周期で同期処理を行うように設定されている場合、MS2が存在せず、同期をとる必要性が低くても、一定の周期で同期処理を行うので、必要性の低い処理を比較的高い頻度で行うこととなり無駄が生じる。
この点、本実施形態の基地局装置では、上述のように、同期処理部5bは、自己に接続するMS2、及び、他の基地局装置に接続することで自己の下り信号が到達する可能性のあるMS2の数に応じて、同期処理の周期を調整することができる。つまり、自己及び他の基地局装置に接続するMS2が存在しないことにより同期処理の必要性が低い場合には、最長周期を選択設定するといったように、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数が少ないほど同期周期の周期が長くなるように調整することで、同期処理の必要性に応じて当該同期処理が行われる頻度を下げることができ、無駄のない処理が可能となる。
また、本実施形態では、メジャメント処理部5cは、同期処理部5bが調整した同期処理の周期に応じてメジャメント処理の周期を設定する場合を例示したが、同期処理の周期に関わらず、必要に応じて、自己の判断でメジャメント処理を行うタイミングを設定することもできる。なお、この場合、メジャメント処理部5cは、同期処理部5bと同様、端末検知部5eの検知結果に基づいて、メジャメント処理を行うタイミングを設定する。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されることはない。
上記実施形態では、同期処理を周期的に行う場合を例示したが、端末検知部5eの検知結果に応じて、その都度ごとに同期処理のタイミングを設定してもよい。
また、上記実施形態では、同期処理部5bは、自己及び他の基地局装置に接続するMS2の数に応じて同期処理の周期を設定する場合を例示したが、自己に接続するMS2の数のみに応じて設定してもよいし、他の基地局装置に接続するMS2の数のみに応じて設定してもよい。
さらに、上記実施形態では、まず、自己に接続するMS2の数と、他の基地局装置に接続するMS2の数とを把握した後、それぞれのMS2の数について個別的に評価し、同期処理の周期を設定したが、自己及び他の基地局装置に接続するMS2の総数のみに着目し、その総数に応じて、同期処理の周期を設定してもよい。
また、上記実施形態では、同期処理において、送信信号を休止させ他の基地局装置の下り信号を受信した後の直後の無線フレームの先頭において、同期ずれを補正したが、例えば、無線フレームの先頭以外のサブフレームの先頭部分で同期ずれを補正してもよい。また、同期処理及びメジャメント処理において、送信信号を休止させる区間についても、必要に応じて任意に設定することができる。
〔2. 第二の実施形態〕
図12は、本発明の第二の実施形態に係るフェムトBS1bの内部構成の一部を示す部分ブロック図である。なお、マクロBS1aの構成も、フェムトBS1bの場合とほぼ同様である。
本実施形態と第一の実施形態との相違点は、フェムトBS1bが、自局装置1b1以外の他の基地局装置1の下り信号の測定結果を示す測定結果情報を取得する測定結果情報取得部41と、測定結果情報取得部41が取得した測定結果情報に基づいて、自局装置1に隣接する他のセル(他の基地局装置1)の測定結果情報が登録された隣接セル情報を生成する隣接セル情報生成部42と、生成された隣接セル情報を記憶するセル情報記憶部43とを備えている点、及び、同期処理部5bが、隣接セル情報に含まれる測定結果情報に基づいて同期処理の周期を調整する点である。
測定結果情報取得部41は、他の基地局装置1の下り信号の測定を自局装置1b1に通信接続するMS2に実行させるための測定開始要求を、変復調部5a及び送信部13を介してMS2に送信する機能を有している。
また、測定結果情報取得部41は、前記測定開始要求に基づいて測定を行ったMS2が送信する測定結果から測定結果情報を取得する機能を有している。さらに、測定結果情報取得部41は、下り信号受信部12が受信した他の基地局装置1の下り信号を測定しその測定した結果から測定結果情報を取得する機能を有している。
隣接セル情報生成部42は、測定結果情報取得部41が取得した測定結果情報に基づいて、隣接セル情報を生成し、セル情報記憶部43に出力する。この隣接セル情報は、他の基地局装置1の下り信号の受信レベルや、搬送波周波数といった測定結果情報を含んでいる。より具体的には、隣接セル情報は、他の基地局装置1それぞれに与えられる固有のセルIDが登録されているとともに、測定結果情報に含まれる他の基地局装置1の下り信号の受信レベルや搬送波周波数と、対応する他の基地局装置1のセルIDとが関連付けて登録されたテーブルとして生成される。
セル情報記憶部43は、隣接セル情報生成部42が出力する上記隣接セル情報を記憶するとともに、新たな隣接セル情報が出力されるごとに更新する機能を有している。
本実施形態の同期処理部5bは、同期処理を実行する際、まず、セル情報記憶部43に記憶されている隣接セル情報を参照する。そして、同期処理部5bは、隣接セル情報に登録された他の基地局装置1の中から同期元とする他の基地局装置1を選択する。さらに、同期処理部5bは、選択した他の基地局装置1の測定結果情報に基づいて、同期処理を行う周期を決定する。そして、同期処理部5bは、同期元として選択した他の基地局装置1の下り信号を用いて同期処理を周期的に行う。なお、同期処理は、上記第一の実施形態と同様の手順により行われる。
図13は、本実施形態に係るフェムトBS1bの無線通信システムにおける配置例を示す図である。この無線通信システムでは、図13に示すように、二つのマクロBS1a1,1a2と、二つのフェムトBS1b1,1b2が配置されている。両フェムトBS1b1,1b2は、それぞれ、マクロBS1a1が形成するマクロセルMC1内にフェムトセルFC1,FC2を形成している。両フェムトセルFC1,FC2は、互いに重複する領域がない状態で形成されている。また、フェムトセルFC1は、マクロセルMC1とマクロセルMC2とが互いに重複する領域に重複して形成されている。
図14は、各BSの通信網への接続の態様を示す図である。各マクロBS1aは、MME(Mobility Management Entity)30を介して、当該無線通信システムの通信網31に接続されている。MME30は、各MS2の位置等の管理を行い、各MS2のハンドオーバ等による移動管理についての処理を行うノードである。
各フェムトBS1bは、ゲートウェイ32(GW)を介してMME30に接続されている。ゲートウェイ32は、各フェムトBS1bと、MME30との間、及び各フェムトBS1b間で行われる通信を中継する機能を有している。
MME30と各マクロBS1aとの間、MME30とゲートウェイ32との間、ゲートウェイ32とフェムトBS1bとの間は、それぞれS1インターフェースと呼ばれる通信インターフェースによる回線33によって接続されている。
さらに、各マクロBS1aは、X2インターフェースと呼ばれる基地局間通信インターフェースによる回線34によって接続されており、基地局装置間で直接的に情報交換のための基地局間通信が可能とされている。また、ゲートウェイ32も、X2インターフェースによる回線34によってマクロBS1aに接続されている。
このX2インターフェースは、各基地局装置間で移動する各MS2におけるハンドオーバ等の移動管理についての情報等を交換する目的で設けられている。なお、このような機能はMME30の機能と重複するが、MME30が各マクロBS1aに接続するMS2についての移動管理を一元的に行うと処理が集中に膨大な処理量となる点、及び、移動管理について、基地局装置間で行った方がより効率的である点といった理由から、基地局装置間で通信を行うためのX2インターフェースが設けられている。
X2インターフェースによる基地局装置間通信は、基地局装置の間を直接接続して行う方法や、ゲートウェイを経由して基地局装置の間を接続して行う方法等、複数通りの方法が考えられる。
フェムトBS1bには、図14に示すように、他の基地局装置1との間で、直接的にX2インターフェースによる通信回線が設置されていない。よって、本実施形態では、フェムトBS1bは、ゲートウェイ32までを接続するS1インターフェースによる通信回線33及びゲートウェイ32を経由し、他の基地局装置1との間でX2インターフェースによる基地局装置間通信を行う方法を採る。
なお、図14において、MME30に直接接続されるマクロBS1aは、eNB(Evolved NodeB)と、ゲートウェイ32は、Home−eNBGatewayと、フェムトBS1bは、Home−eNBと称されることがある。
次に、本実施形態のフェムトBS1bが上記測定結果情報を取得し、隣接セル情報を生成又は更新する際の態様について説明する。なお、以下では、図13中、フェムトBS1b1に着目し、その機能及び動作を説明する。
〔測定結果情報の取得について〕
図15は、本実施形態のフェムトBS1b1が測定結果情報を取得する際の手順の一例を示したシーケンス図である。なお、図15では、図13中、フェムトBS1b1がMS2(1)に隣接する基地局装置1の下り信号の測定を実施させる場合を示している。
まず、測定結果情報を取得することを決定したフェムトBS1b1は、MS2(1)の測定対象を設定する(ステップS10)。
ここで、フェムトBS1b1は、自局装置1b1の起動時等、自局装置1b1が隣接セル情報を有していない場合、MS2(1)に対して全周波数検索を行わせる。例えば、LTEでは、フェムトBS1b1の起動後、最初にMS2(1)が、フェムトBS1b1とのRRC(Radio Resource Control)コネクションを確立したとき、すなわち、フェムトBS1b1と通信接続するための処理を完了したときに、フェムトBS1b1は、当該MS2に対して全周波数検索を行わせる。全周波数検索とは、無線通信システムにおいて設定された全ての種類(全帯域)の搬送波周波数について、他の基地局装置1からの下り信号の受信レベルを測定することを意味する。
従って、フェムトBS1b1が隣接セル情報を有していない場合、当該フェムトBS1b1は、ステップS10において、測定対象を全周波数に設定する。
一方、フェムトBS1b1が隣接セル情報を有している場合には、状況に応じて、その隣接セル情報によって特定される他の基地局装置の下り信号を測定対象とすることもできるし、全周波数を測定対象とすることもできる。
次に、フェムトBS1b1は、設定した他の基地局装置1の下り信号をMS2(1)に測定させるための測定開始要求をMS2(1)へ送信する(ステップS11)。この測定開始要求には、測定対象となる周波数および基地局装置の情報等が含まれている。
次に、MS2(1)は、フェムトBS1b1からの測定開始要求を受信し、その測定開始要求の示す測定対象について、下り信号測定を実施する(ステップS12)。
MS2(1)は、ステップS12において、他の基地局装置1の下り信号の検出を行い、検出された下り信号の搬送波周波数、及び受信レベルを測定する。さらに、検出された下り信号の送信元の基地局装置1についてのセルIDを取得する。
MS2(1)は、下り信号測定を終えると、その測定結果である、検出された下り信号の搬送波周波数、その受信レベル、及び対応するセルIDを含む測定結果通知をフェムトBS1b1へ送信する(ステップS13)。
MS2(1)からの測定結果通知を受信すると、フェムトBS1b1は、この測定結果通知に基づいて測定結果情報を取得する(ステップS14)。
そして、フェムトBS1b1は、隣接セル情報を有していない場合、取得した測定結果情報に基づいて、隣接セル情報の生成を行う(ステップS15)。また、フェムトBS1b1は、隣接セル情報を有している場合、この測定結果情報に基づいて記憶している隣接セル情報の更新を行う(ステップS15)。
なお、フェムトBS1b1は、上述の測定結果情報の取得を、周期的、又は、必要に応じて不定期に実行する。また、フェムトBS1b1は、後述するハンドオーバを行う際にも実行する。
図16は、フェムトBS1b1が記憶する隣接セル情報の一例を示す図である。図16では、マクロBS1a1のセルIDが「1a1」、搬送波周波数が「f1」、マクロBS1a2のセルIDが「1a2」、搬送波周波数が「f2」、フェムトBS1b2のセルIDが「1b2」、搬送波周波数が「f2」である場合を示している。
図16のように、隣接セル情報は、検出された他の基地局装置1(セル)のセルIDが登録されるとともに、それぞれの測定結果情報である搬送波周波数及び受信レベルがセルIDに対応付けられて登録されている。
フェムトBS1b1の周辺には、マクロBS1a1、マクロBS1a2、及びフェムトBS1b2が存在している。このため、フェムトBS1b1が測定結果情報の取得を行うと、MS2(1)は、これらの下り信号を検出する可能性がある。
従って、マクロBS1a1、マクロBS1a2、及び、フェムトBS1b2のセルIDがそれぞれ上記のように設定されている場合、フェムトBS1bは、これらのセルID、搬送波周波数、及び受信レベルを含む測定結果情報を取得する。
さらに、フェムトBS1b1は、測定結果情報に含まれる搬送波周波数及び下り信号の受信レベルを、図16に示すように、隣接セル情報に反映させる。
ここで、本実施形態のフェムトBS1b1の同期処理部5bは、上述のように、隣接セル情報に登録されている他の基地局装置1の中から同期元とする他の基地局装置1(以下、同期元基地局装置1ともいう)を選択する。さらに、同期処理部5bは、同期元基地局装置1の測定結果情報に基づいて、同期処理の周期を決定し、同期処理を周期的に行う。
より具体的には、同期処理部5bは、同期元基地局装置1の測定結果情報に含まれる受信レベルが相対的に大きければ、同期処理の周期が短くなるように決定する。
すなわち、互いに隣接する二つの基地局装置1は、互いの位置が近ければ近いほど、一方の基地局装置1の下り信号が、他方の基地局装置1に接続するMS2に対して干渉を生じさせる可能性が高くなる。
また、本実施形態のフェムトBS1b1が取得する他の基地局装置1の下り信号の受信レベルは、大きければ大きいほど、当該他の基地局装置1がフェムトBS1b1の近くに位置している可能性が高いことを示している。つまり、他の基地局装置1の受信レベルに関する情報は、自局装置1b1と他の基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報を構成している。
例えば、フェムトBS1b1の隣接セル情報が図16の場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a1を選択したとする。このとき、マクロBS1a1の受信レベルは、「8」であり、マクロBS1a2(受信レベル「3」)及びフェムトBS1b2(受信レベル「2」)よりも大きいので、フェムトBS1b1は、マクロBS1a1の位置が相対的に近く、干渉が生じる可能性が最も高いと判断することができる。
このため、同期処理部5bは、マクロBS1b2及びフェムトBS1b2を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期(タイミング)を短く調整する。これにより、同期処理の頻度が相対的に高められる。この結果、基地局間同期の精度を高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、受信レベルから、マクロBS1a2の位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS1b1を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。この結果、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
このように、本実施形態のフェムトBS1b1によれば、同期元基地局装置1の下り信号の受信レベルに基づいて同期処理を行うタイミングを調整することで、同期元基地局装置1との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
〔第二の実施形態の他の例その1〕
また、本実施形態では、同期処理部5bは、隣接セル情報に含まれる測定結果情報の内、同期元基地局装置1の下り信号の受信レベルに基づいて、同期処理の周期を調整したが、例えば、本実施形態の他の例として、同期処理部5bが、隣接セル情報に含まれる測定結果情報の内、同期元基地局装置1の下り信号の搬送波周波数に応じて、同期処理の周期を調整するという構成とすることもできる。
具体的に、同期処理部5bは、同期元基地局装置1の搬送波周波数と、自局装置1b1の搬送波周波数とが同一の場合、両搬送波周波数が異なる場合と比較して、同期処理の頻度がより高くなるように同期処理の周期をより短く調整する。
すなわち、二つの基地局装置1が使用する搬送波周波数が互いに異なる場合、互いの間で干渉が生じる可能性は低いが、互いが使用する搬送波周波数が同一である場合、両基地局装置1の下り信号それぞれが、両基地局装置1に接続するMS2それぞれに対して干渉を生じさせる可能性が高くなる。つまり、他の基地局装置1の搬送波周波数は、自局装置1b1と同期基地局装置1との関係で干渉が生じうるか否かを示す情報を構成する。
例えば、フェムトBS1b1の搬送波周波数が「f1」であるとともに、フェムトBS1b1の隣接セル情報が図16の場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a1を選択したとする。このとき、マクロBS1a1の搬送波周波数と、自局装置1b1の搬送波周波数とは、共に「f1」で同一である。よって、フェムトBS1b1は、マクロBS1a1との関係で干渉を生じさせる可能性が高いと判断することができる。
このため、同期処理部5bは、搬送波周波数が異なるマクロBS1b2を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期(タイミング)を短く調整する。これにより、同期処理の頻度が相対的に高められる。この結果、基地局間同期の精度を高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとする。この場合、マクロBS1a2の搬送波周波数と、自局装置1b1の搬送波周波数とは、互いに異なるので、フェムトBS1b1は、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS1b1を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。
このように、本例によれば、自局装置1b1の搬送波周波数と同期元基地局装置1の搬送波周波数とが同一であることによって干渉が生じうると判断できる場合、同期処理部5bは、干渉が生じえないと判断できる場合よりも同期処理の頻度を高めるので、基地局間同期の精度が高めることができる。この結果、他の基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
よって、本例においても、基地局間同期の精度を必要に応じて調整することができ、同期処理を適切に行うことができる。
また、さらに他の例として、測定結果情報取得部41が、他の基地局装置1の検出結果を含む測定結果情報を取得し、同期処理部5bが、測定結果情報として取得される、同期元基地局装置1の検出結果に応じて、同期処理の周期を調整するという構成とすることもできる。
〔第二の実施形態の他の例その2〕
図17(a)は、本実施形態の他の例その2に係るフェムトBS1bが測定結果情報の取得を行ったときに検出された他の基地局装置1の検出結果の一例を示す図であり、図17(b)は、図17(a)の検出結果に基づいて、本例の隣接セル情報生成部42が生成する隣接セル情報の一例を示す図である。
本例の測定結果情報取得部41は、MS2により行われる下り信号測定毎に送信される測定結果通知に基づいて、検出された他の基地局装置1の検出回数をカウントし、その検出回数と、検出率とを測定結果情報として取得するように構成されている。
また、隣接セル情報生成部42は、図17(b)に示すように、測定結果情報に含まれる検出回数及び検出率と、対応する他の基地局装置1のセルIDとを関連付けた隣接セル情報を生成する。
測定結果情報取得部41は、測定結果情報の取得を実行すると、その実行毎に下り信号測定によって検出された他の基地局装置1のセルIDを含む測定結果通知をMS2から受信する。
例えば、測定結果情報取得部41が測定結果情報の取得を4回所定のタイミングで実行し、それぞれの実行時の下り信号測定による他の基地局装置1の検出結果が、図17(a)に示すものであったとする。この場合、1回目の下り信号測定では、測定結果情報取得部41は、検出されたマクロBS1a1、マクロBS1a2、及びフェムトBS1b2のセルIDを含む測定結果通知をMS2から受信する。2回目以降も同様に、測定結果情報取得部41は、他の基地局装置1の検出結果を含む通知を受信する。
測定結果情報取得部41は、下り信号測定の結果、測定結果情報に含まれるセルIDの基地局装置1が検出されたことを認識することができる。よって、測定結果情報取得部41は、測定結果情報の取得の実行毎に、検出された他の基地局装置1の検出回数を基地局装置毎にカウントする。さらに、測定結果情報取得部41は、下り信号測定の測定回数に対する検出回数の割合を検出率として求める。
例えば、マクロBS1a1は、図17(a)のように、4回の下り信号測定の全てで検出されている。よって、測定結果情報取得部41は、マクロBS1a1の検出回数が「4」、検出率が「1.00」である測定結果情報を得る。測定結果情報取得部41は、他の検出されたセルの検出回数、検出率についても、上記と同様にして得る。
隣接セル情報生成部42は、測定結果情報取得部41が得た上記測定結果情報を受け取ることで、図17(b)に示す隣接セル情報を生成する。
同期処理部5bは、隣接セル情報に含まれる、同期元基地局装置1の検出回数又は検出率の少なくともいずれか一方に基づいて、同期処理の周期を調整する。
より具体的には、同期処理部5bは、同期元基地局装置1の検出回数が相対的に多ければ、同期処理の周期が短くなるように決定する。
ここで、検出回数は、多ければ多いほど、その検出回数に対応する他の基地局装置1が自局装置1b1に近い位置に存在している可能性が高いことを示している。つまり、他の基地局装置1の検出回数は、自局装置1b1と他の基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報を構成している。
また、上述したように、互いに隣接する二つの基地局装置1は、互いの位置が近ければ近いほど、一方の基地局装置1の下り信号が、他方の基地局装置1に接続するMS2に対して干渉を生じさせる可能性が高くなる。
例えば、フェムトBS1b1の隣接セル情報が図17(b)の場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a1を選択したとする。このとき、マクロBS1a1の検出回数は、「4」であり、マクロBS1a2(検出回数「1」)及びフェムトBS1b2(検出回数「2」)よりも多いので、フェムトBS1b1は、マクロBS1a1の位置が相対的に近く、干渉が生じる可能性が最も高いと判断することができる。
このため、同期元基地局装置1としてマクロBS1a1を選択したフェムトBS1b1の同期処理部5bは、マクロBS1b2及びフェムトBS1b2を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期(タイミング)を短く調整する。これにより、同期処理の頻度が相対的に高められる。この結果、基地局間同期の精度を高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、検出回数から、マクロBS1a2の位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS1b1を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。この結果、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
このように、本実施形態のフェムトBS1b1によれば、基地局間同期の精度を必要に応じて調整することができ、同期元基地局装置1との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
また、検出率も、検出回数と同様、値が大きければ大きいほど、その検出率に対応する他の基地局装置1が自局装置1b1に近い位置に存在している可能性が高いことを示している。
従って、上記例では、同期処理部5bが検出回数に応じて同期処理の周期を調整する場合を例示したが、同期処理部5bが、同期元基地局装置1の測定結果情報に含まれる検出率に応じて同期処理の周期を調整するものであってもよい。
〔第二の実施形態の他の例その3〕
また、さらに他の例として、測定結果情報取得部41が、他の基地局装置1が検出された検出時刻を含む測定結果情報を取得し、同期処理部5bが、同期元基地局装置1を検出した検出時刻に応じて、同期処理の周期を調整するという構成とすることもできる。
図18(a)は、本実施形態の他の例その2に係るフェムトBS1bが測定結果情報の取得を行ったときに検出された他の基地局装置1の検出結果の一例を示す図であり、図18(b)は、図18(a)の検出結果に基づいて、本例の隣接セル情報生成部42が生成する隣接セル情報の一例を示す図である。
本例の測定結果情報取得部41は、MS2により行われる下り信号測定毎に送信される測定結果通知に基づいて、他の基地局装置1それぞれの最終検出時刻、及びその経過時間を測定結果情報として取得するように構成されている。
また、隣接セル情報生成部42は、図18(b)に示すように、測定結果情報に含まれる最終検出時刻及び経過時間と、対応する他の基地局装置1のセルIDとを関連付けた隣接セル情報を生成する。
測定結果情報取得部41は、測定結果情報の取得を実行すると、その実行毎に下り信号測定によって検出された他の基地局装置1のセルID、及び検出時の測定時刻を含む測定結果通知をMS2から受信する。
例えば、測定結果情報取得部41が測定結果情報の取得を4回所定のタイミングで実行し、それぞれの実行時の下り信号測定による他の基地局装置1の検出結果が、図18(a)に示すものであったとする。この場合、1回目の下り信号測定では、測定結果情報取得部41は、検出されたマクロBS1a1、マクロBS1a2、フェムトBS1b2のセルID、及びそのときの測定時刻である「2010年9月15日14時10分」を含む測定結果通知をMS2から受信する。2回目以降も同様に、測定結果情報取得部41は、他の基地局装置1の検出結果を含む通知を受信する。
測定結果情報取得部41は、下り信号測定の結果、測定結果情報に含まれるセルIDの基地局装置1が検出されたことを認識することができる。また、そのときの測定時刻も認識することができる。よって、測定結果情報取得部41は、測定結果情報の取得の実行毎に、検出された他の基地局装置1それぞれが最後に検出された最終時刻を基地局装置毎に更新する。さらに、測定結果情報取得部41は、前記最終時刻から現在の時刻までの経過時間を求める。
例えば、現在の時刻が、「2010年9月16日12時20分」であるとすると、マクロBS1a1が最後に検出された測定時刻は、図18(a)のように、現在の時刻と同じ「2010年9月16日12時20分」である。よって、測定結果情報取得部41は、マクロBS1a1の最終検出時刻が「2010年9月16日12時20分」、経過時間が「00:00」である測定結果情報を得る。測定結果情報取得部41は、他の検出されたセルの最終検出時刻、及び経過時間についても、上記と同様にして得る。
隣接セル情報生成部42は、測定結果情報取得部41が得た上記測定結果情報を受け取ることで、図18(b)に示す隣接セル情報を生成する。
同期処理部5bは、隣接セル情報に含まれる同期元基地局装置1の最終検出時刻又は経過時間の少なくともいずれか一方に基づいて、同期処理の周期を調整する。
より具体的には、同期処理部5bは、隣接セル情報に登録されている同期元基地局装置1の経過時間が短ければ短いほど同期処理の周期が短くなるように調整する。
ここで、上記経過時間は、長ければ長いほど、他の基地局装置1の位置が相対的に遠く、自局装置1b1の周辺に存在していない可能性が高いことを示している。経過時間が長い場合、対象となる他の基地局装置1が自局装置1b1の周辺から移動したか、又は電源がオフにされて起動していないといったことが考えられるからである。
逆に、経過時間は、短ければ短いほど、自局装置1b1の周辺に存在している可能性が高いことを示している。
例えば、フェムトBS1b1の隣接セル情報が図18(b)の場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a1を選択したとする。このとき、マクロBS1a1の経過時間は、「0分」であり、マクロBS1a2(経過時間「5時間50分」)及びフェムトBS1b2(経過時間「16時間」)よりも短いので、フェムトBS1b1は、マクロBS1a1の周辺に存在し、干渉が生じる可能性が高いと判断することができる。
このため、同期処理部5bは、マクロBS1b2及びフェムトBS1b2を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期(タイミング)を短く調整する。これにより、同期処理の頻度が相対的に高められる。この結果、基地局間同期の精度を高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、経過時間から、マクロBS1a2の位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS1b1を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。
このように、本例によれば、基地局間同期の精度を必要に応じて調整することができ、同期元基地局装置1との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
なお、上記例では、同期処理部5bが経過時間に応じて同期処理の周期を調整する場合を例示したが、最終検出時刻に応じて周期を調整してもよい。
〔第二の実施形態のその他の変形例〕
なお、上記実施形態では、フェムトBS1bが、MS2(1)に隣接する他の基地局装置1の下り信号の測定を実施させて、測定結果情報を取得する場合を例示したが、フェムトBS1b1が、自局装置1b1の下り信号受信部12によって他の基地局装置1の下り信号の測定を行い、その測定した結果から測定結果情報を取得してもよい。
また、上記実施形態では、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置関係を示す情報である受信レベルによって、同期元基地局装置1との間で干渉が生じる可能性が高いか否かを判断し、同期処理の周期を調整するように構成したが、例えば、各基地局装置1が、GPS機能等を備えることで自局装置1の位置を把握できる場合には、フェムトBS1b1は、他の基地局装置1から直接当該他の基地局装置1の位置を示す位置情報を取得し、これに基づいて、同期処理の周期を調整することもできる。
この場合、各基地局装置1は、互いにX2インターフェースを介した基地局間通信が可能なので、フェムトBS1b1は、基地局間通信によって、他の基地局装置1の位置情報を取得することができる。
また、上記のように、各基地局装置1が互いにX2インターフェースを介した基地局間通信が可能な場合、各々の位置情報や、搬送波周波数等の情報交換が容易なので、干渉を回避するための処理を好適に行うことができる。
従って、自局装置1b1が、他の基地局装置1から、自局装置1b1と他の基地局装置1との間でX2インターフェースを介した基地局間通信が可能であるか否かを示す情報を取得し、この情報が登録された隣接セル情報を生成してもよい。
この場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bは、自局装置1b1とX2インターフェースを介した基地局間通信が可能な他の基地局装置1を同期元として選択した場合、基地局間通信を行うことができない他の基地局装置1を選択した場合よりも、同期処理の周期が短くなるように調整する。これにより、フェムトBS1b1は、同期元基地局装置1との間で、干渉を回避するための処理を好適に行うことができる場合には、同期処理の周期を相対的に短くし、干渉回避のための処理をより効果的に行うことができる。
このように、自局装置1b1と他の基地局装置1との間でX2インターフェースを介した基地局間通信が可能であるか否かを示す情報は、自局装置1b1と他の基地局装置1との関係で生じる干渉が回避可能であるか否かを示す前記情報を構成している。
〔3. 第三の実施形態〕
図19は、本発明の第三の実施形態に係るフェムトBS1bの内部構成の一部を示す部分ブロック図である。なお、マクロBS1aの構成も、フェムトBS1bの場合とほぼ同様である。
本実施形態と第二の実施形態との相違点は、フェムトBS1b1が、自局装置1b1に通信接続するMS2において行われるハンドオーバに関する情報であるハンドオーバ情報を取得するハンドオーバ情報取得部44を備えている点、隣接セル情報生成部42が、ハンドオーバ情報と、ハンドオーバ先の他の基地局装置1のセルIDとを関連付けた隣接セル情報を生成し更新する点、及び、同期処理部5bがハンドオーバ情報に基づいて同期処理の周期を調整する点である。
ハンドオーバ情報は、フェムトBS1b1に接続するMS2がハンドオーバする際における、ハンドオーバ試行数、ハンドオーバ成功数、及びハンドオーバ成功率を含んでいる。
図20は、本実施形態のフェムトBS1b1が、MS2との間で行うハンドオーバの中で、ハンドオーバ情報を取得する態様の一例を示すシーケンス図である。なお、図20では、図13中のフェムトBS1b1に接続するMS2(1)が、マクロBS1a1にハンドオーバする場合について示している。
まず、フェムトBS1b1は、上述の測定結果情報の取得を実行することで、MS2(1)に下り信号測定を行わせる。従って、フェムトBS1b1は、MS2(1)の測定対象を設定する(ステップS20)。ここでフェムトBS1b1は、測定対象を、隣接セル情報に登録されている他の基地局装置1の下り信号に設定する。
次に、フェムトBS1b1は、設定した測定対象の下り信号をMS2(1)に測定させるための測定開始要求をMS2(1)へ送信する(ステップS21)。この測定開始要求には、測定対象となる周波数および基地局装置の情報等が含まれている。
次に、MS2(1)は、フェムトBS1b1からの測定開始要求を受信し、その測定開始要求の示す測定対象について、下り信号測定を実施する(ステップS22)。
MS2(1)は、下り信号測定を終えると、その測定結果である、検出された下り信号の受信レベル及び対応するセルIDを含む測定結果通知をフェムトBS1b1へ送信する(ステップS23)。また、このとき、MS2(1)は、フェムトBS1b1の下り信号の受信レベルもフェムトBS1b1へ送信する。
MS2(1)からの測定結果通知を受信すると、フェムトBS1b1は、この測定結果通知に基づいて、MS2(1)がハンドオーバすべきか否かを判断する。フェムトBS1b1は、MS2(1)がハンドオーバすべきと判断すると、隣接セル情報を参照してハンドオーバ先を決定し、ハンドオーバ要求をマクロBS1a1へ送信する(ステップS24)。なお、図例では、ハンドオーバ先をマクロBS1a1に決定した場合を示している。
また、ハンドオーバするか否かの判断、及びハンドオーバ先の決定は、現在接続する基地局装置1の下り信号の受信レベルと他の基地局装置1の受信レベルとを比較することにより行われる。
さらに、ハンドオーバするか否かの判断、及びハンドオーバ先の決定は、MS2(1)が行うこともある。この場合、フェムトBS1b1は、MS2(1)の判断及び決定に応じてハンドオーバ要求を送信する。
フェムトBS1b1は、ハンドオーバ要求を送信することで、MS2(1)がどの基地局装置1に対してハンドオーバを試行したかを認識することができる。ここで、ハンドオーバ情報取得部44は、ハンドオーバを試行した旨、及び決定したハンドオーバ先に関する情報を取得する(ステップS25)。
ハンドオーバ要求を受信したマクロBS1a1は、ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をフェムトBS1b1へ送信する(ステップS26)。
ハンドオーバ応答を受信したフェムトBS1b1は、MS2(1)へRRCコネクション再確立指示を送信する(ステップS27)。
次いで、MS2(1)と、マクロBS1a1との間でRRCコネクションが確立されると、MS2(1)は、マクロBS1a1へRRCコネクション確立通知を送信する(ステップS28)。
RRCコネクション確立通知を受信したマクロBS1a1は、フェムトBS1b1へハンドオーバ完了通知を送信する(ステップS29)。
ハンドオーバ完了通知を受信したフェムトBS1b1は、MS2(1)に関する情報を開放し、ハンドオーバを終える。また、フェムトBS1b1は、ハンドオーバ完了通知を受信することで、ハンドオーバが成功したことを認識することができる。ここで、ハンドオーバ情報取得部44は、ハンドオーバの結果に関する情報を取得する(ステップS30)。
なお、上記ハンドオーバが失敗した場合には、マクロBS1a1は、ステップS29において、ハンドオーバ失敗通知を送信する。
また、フェムトBS1b1と、マクロBS1a1との間で行われる、ハンドオーバ要求や、ハンドオーバ応答、ハンドオーバ完了通知の送受信は、MME30や、ゲートウェイ32等の上位の機器を介して行われるが、X2インターフェースを介した基地局間通信によって行われる場合もある。
ハンドオーバ情報取得部44は、上記ステップS25及びS30で取得したハンドオーバを試行した旨、決定したハンドオーバ先に関する情報、及びハンドオーバの結果に関する情報に基づいて、他の基地局装置1毎のハンドオーバ情報である、ハンドオーバ試行数、ハンドオーバ成功数、及びハンドオーバ成功率を得る。なお、ハンドオーバ成功率は、ハンドオーバ成功数をハンドオーバ試行数で除算することで得られる。
ハンドオーバ情報取得部44は、取得したハンドオーバ情報を隣接セル情報生成部42に出力する。隣接セル情報生成部42は、このハンドオーバ情報に基づいて、ハンドオーバ情報に含まれるハンドオーバ試行数、ハンドオーバ成功数、及びハンドオーバ成功率をハンドオーバ先の他の基地局装置1のセルIDに関連付けた隣接セル情報を生成し更新する。
図21は、図20に示す手順でハンドオーバを行ったときに、フェムトBS1b1が隣接セル情報を更新する態様の一例を示す図である。図において、紙面右側には、ハンドオーバの動作過程についてのシーケンス図が示されており、紙面左側には、ハンドオーバの動作過程に対応した隣接セル情報が示されている。
図21では、フェムトBS1b1がマクロBS1a1へハンドオーバ要求を送信する前の段階(図21(a))では、フェムトBS1b1は、ある特定の期間内にハンドオーバが9回試行されている。すなわち、この段階のフェムトBS1b1の隣接セル情報には、当該フェムトBS1b1からマクロBS1a1へのハンドオーバが過去に5回試行されて5回成功していることが示されている。よって、ハンドオーバ成功率は、「1.00」となっている。また、フェムトBS1b1からマクロBS1a2へのハンドオーバが3回試行されて1回成功していることが示されている。よって、ハンドオーバ成功率は、「0.33」となっている。フェムトBS1b1からフェムトBS1b2へのハンドオーバが3回試行されて1回成功していることが示されている。よって、ハンドオーバ成功率は、「0.33」となっている。
この状態から、フェムトBS1b1が、自局装置1b1に接続するMS2(1)について、マクロBS1a1をハンドオーバ先としたハンドオーバを試行したとする。
フェムトBS1b1は、ハンドオーバ要求をマクロBS1a1へ送信すると、隣接セル情報中のマクロBS1a1のハンドオーバ試行数を「5」から「6」に更新する(図21(b))。
そして、フェムトBS1b1は、マクロBS1a1からハンドオーバ完了通知を受信すると、隣接セル情報中のマクロBS1a1のハンドオーバ成功数を「5」から「6」に更新する(図21(c))。この場合、ハンドオーバ成功率は、変化しないのでそのまま維持される。
図22は、ハンドオーバを行ったときに、フェムトBS1b1が隣接セル情報を更新する態様の他の例を示す図である。
図22では、フェムトBS1b1がハンドオーバ要求を送信する前の段階(図22(a))では、図21と同じ内容の隣接セル情報となっている。
この状態から、フェムトBS1b1が、自局装置1b1に接続するMS2(1)について、マクロBS1a2をハンドオーバ先としたハンドオーバを試行したとする。
フェムトBS1b1は、ハンドオーバ要求をマクロBS1a2へ送信すると、隣接セル情報中のマクロBS1a2のハンドオーバ試行数を「3」から「4」に更新する(図22(b))。
上記で要求したハンドオーバが失敗したとすると、フェムトBS1b1は、マクロBS1a2からハンドオーバ失敗通知を受信する。これにより、フェムトBS1b1は、隣接セル情報中のマクロBS1a2のハンドオーバ成功数を「1」のまま維持し、ハンドオーバ成功率を「0.33」から「0.25」に更新する(図22(c))。
なお、フェムトBS1b1において、ハンドオーバ元を認識することが可能である場合には、ハンドオーバ先の情報に限らず、ハンドオーバ元の情報を用いて隣接セル情報を生成してもよい。
ここで、本実施形態のフェムトBS1b1の同期処理部5bは、上述のように、ハンドオーバ情報に基づいて同期処理の周期を調整する。
より具体的には、同期処理部5bは、ハンドオーバ情報の内、ハンドオーバ試行数が相対的に多ければ、同期処理の周期が短くなるように調整する。
上記ハンドオーバ試行数は、多ければ多いほど、その試行数に対応する他の基地局装置1が自局装置1b1に近い位置に存在している可能性が高いことを示している。すなわち、自局装置1b1に接続するMS2が、高い確率でハンドオーバが必要であると判断されるのは、隣接する他の基地局装置1の受信レベルが、比較的大きい状態にあるためである。そして、受信レベルは、上述したように、相対的に大きい場合、当該他の基地局装置1がフェムトBS1b1の近くに位置している可能性が高いことを示している。つまり、他の基地局装置1との間で行われるMS2のハンドオーバ試行数は、自局装置1b1と他の基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報を構成している。
さらに、互いに隣接する二つの基地局装置1は、互いの位置が近ければ近いほど、一方の基地局装置1の下り信号が、他方の基地局装置1に接続するMS2に対して干渉を生じさせる可能性が高くなる。
例えば、フェムトBS1b1の隣接セル情報が図21(c)の場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a1を選択したとする。このとき、マクロBS1a1のハンドオーバ試行数は、「6」であり、マクロBS1a2(ハンドオーバ試行数「3」)及びフェムトBS1b2(ハンドオーバ試行数「1」)よりも多いので、フェムトBS1b1は、マクロBS1a1の位置が相対的に近く、干渉が生じる可能性が最も高いと判断することができる。
このため、同期処理部5bは、マクロBS1b2及びフェムトBS1b2を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期(タイミング)を短く調整する。これにより、同期処理の頻度が相対的に高められる。この結果、基地局間同期の精度を高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、ハンドオーバ試行数から、マクロBS1a2の位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS1b1を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。
このように、本実施形態によれば、基地局間同期の精度を必要に応じて調整することができ、同期元基地局装置1との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
なお、本実施形態のフェムトBS1b1では、ハンドオーバ試行数のみから同期処理の周期を調整する場合を例示したが、ハンドオーバ試行数に加え、ハンドオーバ成功数又はハンドオーバ成功率を考慮した上で同期処理の周期を調整するように構成してもよい。
さらに、ハンドオーバ情報取得部44が、他の基地局装置1毎のハンドオーバを試行する時間間隔(ハンドオーバ間隔)を取得することができる場合には、このハンドオーバ間隔に応じて同期処理の周期を調整してもよい。ハンドオーバ間隔は、短ければ短いほど、単位時間当たりのハンドオーバの試行数が多いことを示しているからである。
〔第三の実施形態の他の例〕
自局装置1b1と他の基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報として、上述のハンドオーバ試行数、ハンドオーバ成功数、又はハンドオーバ成功率以外に、自局装置1b1に接続するMS2が自セル内に滞在する滞在時間(平均値など)も利用できる。ここで、滞在時間とは、MS2が自局装置1b1に接続するためのハンドオーバが行われた時間t1から、そのMS2が他の基地局装置1に接続するためのハンドオーバが行われる時間t2までの時間間隔(t2−t1)である。滞在時間が短ければ、ハンドオーバが頻繁に行われていることを示しており、滞在時間の短さは、ハンドオーバの回数の多さと同様の指標となる。つまり、滞在時間は、ハンドオーバ回数によって、その値が影響を受ける情報でもある。
なお、滞在時間としては、自セルに隣接する他セル内に、MS2が滞在する時間であってもよい。つまり、滞在時間としては、MS2が自局装置1b1から第1の他の基地局装置1に接続するためのハンドオーバが行われた時間t1から、そのMS2が、第1の他の基地局装置1から、第2の他の基地局装置1又は自局装置1b1に接続するためのハンドオーバが行われる時間t2までの時間間隔(第1の他の基地局装置1のセル内での滞在時間)であってもよい。
また、滞在時間としては、MS2が第1の他の基地局装置1から第2の他の基地局装置1に接続するためのハンドオーバが行われた時間t1から、そのMS2が、第1の他の基地局装置1から、自局装置1b1に接続するためのハンドオーバが行われる時間t2までの時間(第2の他の基地局装置1のセル内での滞在時間)であってもよい。
〔4. 第四の実施形態〕
図23は、本発明の第四の実施形態に係るフェムトBS1bの内部構成の一部を示す部分ブロック図である。なお、マクロBS1aの構成も、フェムトBS1bの場合とほぼ同様である。
本実施形態と第二の実施形態との相違点は、フェムトBS1b1が、他の基地局装置1の通信接続に関する属性を示す属性情報を取得する属性情報取得部45を備えている点、隣接セル情報生成部42が、属性情報と、対応する他の基地局装置1のセルIDとを関連付けた隣接セル情報を生成し更新する点、及び、同期処理部5bが属性情報に応じて同期処理の周期を調整する点である。
上記属性情報取得部45は、下り信号受信部12が受信する他の基地局装置1の下り信号、又は、測定結果情報の取得により自局装置1b1に接続するMS2から送信される測定結果通知を受け取り、前記下り信号に含まれる情報又は測定結果通知に基づいて、属性情報を取得する。この属性情報には、他の基地局装置1に設定されているアクセスモードを示すアクセスモード情報、他の基地局装置1がマクロ基地局であるかフェムト基地局であるかを識別するためのセル形態に関する情報、及び、他の基地局装置1のリソースブロックの割り当て形式を示す情報が含まれている。
図24は、基地局装置1に設定されるアクセスモードの内容を示す図である。
アクセスモードとは、基地局装置がMS2との間における通信接続の制限を規定するためのモードである。アクセスモードには、図24に示すように、オープンアクセスモード、クローズドアクセスモード、及び、ハイブリッドモードの3種類がある。基地局装置1は、これら3種類の異なるアクセスモードのいずれかに設定されている。
オープンアクセスモードとは、全てのMS2と接続可能なモードである。通信事業者等が設置するマクロBS1aは、公共性が高いため、通常、オープンアクセスモードに設定されている。
クローズドアクセスモードとは、このモードに設定されている基地局装置1に登録されているMS2のみに接続が許容されるモードである。
ハイブリッドモードとは、基本的に全てのMS2と接続可能であるが、登録されているMS2が、登録されていないMS2と比べて通信リソースの割り当て等で優遇される場合があるモードである。
フェムトBS1bは、上記3つのモードの内、いずれか一つのモードに設定されている。
フェムトBS1bは、個人又は企業等が自己の建物や特定の空間内に設置するものであり、フェムトBS1bを設置する個人や企業等が、当該フェムトBS1bに接続するMS2を特定のMS2のみに制限したい場合がある。このような場合に、フェムトBS1bは、その状況に応じて上記3つのモードの内、いずれか一つのモードを選択し設定することができるように構成されている。
また、他の基地局装置1のリソースブロックの割り当て形式には、ディストリビューテッド送信と、ローカライズド送信の二通りの割り当て形式がある。ディストリビューテッド送信は、各MS2のリソースを、所定の周波数帯域幅全域に均等に分配して送信する形式であり、ローカライズド送信は、各MS2のリソースをそれぞれ特定の帯域幅の範囲で周波数方向に連続するリソースブロックに割り当て、一のMS2のリソースを所定の狭帯域の範囲で送信する形式である。
図25(a)は、本実施形態のフェムトBS1b1が生成する隣接セル情報の一例を示す図である。
例えば、図13に示すフェムトBS1b2がハイブリッドモードに設定されているとすると、属性情報取得部45は、フェムトBS1b2がハイブリッドモードであることを示すアクセスモード情報を取得する。また、図13中のマクロBS1a1及びマクロBS1a2は、上述のようにオープンアクセスモードである。よって、属性情報取得部45は、マクロBS1a1及びマクロBS1a2がオープンアクセスモードであることを示すアクセスモード情報を取得する。
隣接セル情報生成部42は、上記アクセスモード情報、セル形態に関する情報、及び、他の基地局装置1のリソースブロックの割り当て形式を示す情報を、セル情報IDと関連付けることで、図25(a)に示す隣接セル情報を生成する。
同期処理部5bは、隣接セル情報に含まれる同期元基地局装置1の属性情報に基づいて同期処理の周期を調整する。
より具体的には、同期処理部5bは、同期元基地局装置1に設定されているアクセスモードが、オープンアクセスモードである場合、同期処理の周期を他のモードの場合よりも短く調整し、以下、ハイブリッドモード、クローズドアクセスモードの順で同期処理の周期が順次長くなるように調整する。
ここで、上記アクセスモードにおいて、接続可能なMS2の制限のないオープンアクセスモードは、最も公共性が高く、より多数のMS2が接続している可能性が高い。一方、クローズドアクセスモードは、最も公共性が低く相対的に接続するMS2の数が少ないと言える。
フェムトBS1b1は、他の基地局装置1に接続するMS2に干渉を与える可能性を有しているため、他の基地局装置1に接続するMS2の数が多いと、干渉を与える可能性が高くなる。
例えば、フェムトBS1b1の隣接セル情報が図25(a)の場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a1を選択したとする。このとき、マクロBS1a1のアクセスモードは、「オープン」であるので、フェムトBS1b1は、干渉が生じる可能性が高いと判断することができる。
このため、同期処理部5bは、アクセスモードが「ハイブリッド」であるフェムトBS1b2を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期(タイミング)を短く調整する。これにより、同期処理の頻度が相対的に高められる。この結果、基地局間同期の精度を高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
また、例えば、フェムトBS1b1の隣接セル情報が図25(b)に示すものである場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてフェムトBS1b10を選択したとする。このとき、フェムトBS1b10のアクセスモードは、「クローズド」であるので、フェムトBS1b1は、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、フェムトBS1b11(アクセスモード「オープン」)及びフェムトBS1b12(アクセスモード「ハイブリッド」)を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期(タイミング)を長く調整する。これにより、同期処理の頻度を相対的に下げることができ、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
フェムトBS1b1の隣接セル情報が図25(b)に示すものである場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてフェムトBS1b12を選択したとする。フェムトBS1b12のアクセスモードは、「ハイブリッド」であるので、フェムトBS1b1は、フェムトBS1b10よりは干渉が生じる可能性が高いが、フェムトBS1b11よりは干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、同期処理部5bは、フェムトBS1b11(アクセスモード「オープン」)を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期を長く、フェムトBS1b10(アクセスモード「クローズド」)を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期を短く調整する。
このように、アクセスモードに対応して、基地局間同期の精度を調整することができ、同期元基地局装置1との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
上記実施形態では、属性情報としてアクセスモードを利用した場合を例示したが、マクロ基地局であるかフェムト基地局であるかを識別するためのセル形態に関する情報に基づいて、同期処理の周期を調整してもよい。上述したように、マクロBS1aは、公共性が高いため、マクロBS1aを同期元とする場合、フェムトBS1bを同期元とする場合よりも、より基地局間同期の精度を高める必要があるからである。
よって、同期処理部5bは、マクロBS1aを同期元基地局装置1とする場合、フェムトBS1bを同期元基地局装置1とする場合よりも、同期処理の周期を短く調整する。
なお、他の基地局装置1がマクロ基地局であるかフェムト基地局であるかを識別するためのセル形態に関する情報としては、マクロ基地局であるか、フェムト基地局であるかを直接的に示す情報の他、下り信号の送信電力を示す情報も含む。マクロ基地局の下り信号の送信電力は、狭小なフェムトセルFCを形成するフェムト基地局のそれと比較して非常に大きい値に設定される。このため、下り信号の送信電力を示す情報を参照することで、マクロ基地局であるか、フェムト基地局であるかを識別できる。
つまり、下り信号の送信電力が比較的小さく狭小範囲のセルを形成する程度の値であれば、その下り信号の送信元がフェムト基地局であると判断できる。また、下り信号の送信電力が広範囲のセルを形成すると認められる程度に大きい値であれば、その下り信号の送信元がマクロ基地局であると判断できる。従って、下り信号の送信電力が大きいほど、同期処理の周期を短く調整し、下り信号の送信電力が小さいほど、同期処理の周期長く調整してもよい。
さらに、同期元基地局装置1のリソースブロックの割り当て形式に基づいて同期処理の周期を調整してもよい。
この場合、同期処理部5bは、同期元基地局装置1の割り当て形式がディストリビューテッドである場合、ローカライズドである場合よりも同期処理の頻度が低くなるように同期処理の周期を長く調整することが好ましい。
割り当て形式がローカライズドである場合、MS2のリソースは、上述のように、特定の周波数帯域幅の範囲に割り当てられる。よって、自局装置1b1と他の基地局装置1との間で、干渉を抑制するために、周波数方向で重複しないようにリソースを割り当てることが可能である。
一方、ディストリビューテッドである場合、各MS2のリソースを、所定の周波数帯域幅全域に均等に分配して送信するので、自局装置1b1と他の基地局装置1との間で、重複しないようにリソースを割り当てることが困難である。よって、同期処理の周期を長く調整することで、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
つまり、上記割り当て形式を示す情報は、他の基地局装置1との間の干渉が回避可能であるか否かを示す情報を構成している。
例えば、フェムトBS1b1の隣接セル情報が図25(a)の場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a1を選択したとする。このとき、マクロBS1a1の割り当て形式は、「ローカライズド」であるので、フェムトBS1b1は、マクロBS1a1との間の干渉が回避可能であると判断することができる。
このため、同期処理部5bは、割り当て形式が「ディストリビューテッド」であるマクロBS1a2を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期(タイミング)を短く調整する。これにより、同期処理の頻度が相対的に高められる。この結果、基地局間同期の精度を高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、割り当て形式から、マクロBS1a2との間の干渉が回避困難であると判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS1b1を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。この結果、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
〔5. 第五の実施形態〕
図26は、本発明の第五の実施形態に係るフェムトBS1bの内部構成の一部を示す部分ブロック図である。なお、マクロBS1aの構成も、フェムトBS1bの場合とほぼ同様である。
本実施形態と第二の実施形態との相違点は、フェムトBS1b1が、他の基地局装置1との間のパスロス値を取得するパスロス値取得部47を備えている点、隣接セル情報生成部42が、パスロス値と、対応する他の基地局装置1のセルIDとを関連付けた隣接セル情報を生成し更新する点、及び、同期処理部5bが、同期元基地局装置1のパスロス値に応じて同期処理の周期を調整する点である。
上記パスロス値取得部47は、下り信号受信部12が受信する他の基地局装置1の下り信号、又は、測定結果情報の取得により自局装置1b1に接続するMS2から送信される測定結果通知を受け取り、前記下り信号に含まれる情報又は測定結果通知に基づいて、自局装置1b1と他の基地局装置1との間のパスロス値を取得する。
パスロス値取得部47は、以下のようにして他の基地局装置1のパスロス値を取得する。すなわち、パスロス値取得部47は、予め、他の基地局装置1の送信電力を、下り信号受信部12が受信する他の基地局装置1の下り信号、又はMS2からの測定結果通知から取得しておく。
次いで、パスロス値取得部47は、他の基地局装置1の下り信号の受信レベルを、下り信号受信部12が受信する他の基地局装置1の下り信号、又は、MS2からの測定結果通知によって取得する。
パスロス値取得部47は、上記のようにして取得した、他の基地局装置1の下り信号の送信電力、及び、受信レベルからパスロス値を取得する。
図27は、本実施形態のフェムトBS1b1が生成する隣接セル情報の一例を示す図である。
例えば、パスロス値取得部47が他の基地局装置1のパスロス値を取得した結果、図13に示すマクロBS1a1のパスロス値が5dBm、マクロBS1a2のパスロス値が10dBm、フェムトBS1b2のパスロス値が72dBmであったとする。パスロス値取得部47は、これらパスロス値を示す情報を隣接セル情報生成部42に出力する。
隣接セル情報生成部42は、上記パスロス値を、セル情報IDと関連付けることで、図27に示す隣接セル情報を生成する。
ここで、本実施形態のフェムトBS1b1の同期処理部5bは、上述のように、同期元基地局装置1のパスロス値に応じて同期処理の周期を調整する。
より具体的には、同期処理部5bは、同期元基地局装置1のパスロス値の値が相対的に小さければ、同期処理の周期が小さくなるように調整する。
パスロス値は、小さければ小さいほど、そのパスロス値に対応する他の基地局装置1が自局装置1b1に近い位置に存在している可能性が高いことを示している。つまり、他の基地局装置1のパスロス値は、自局装置1b1と他の基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報を構成している。
また、上述したように、互いに隣接する二つの基地局装置1は、互いの位置が近ければ近いほど、一方の基地局装置1の下り信号が、他方の基地局装置1に接続するMS2に対して干渉を生じさせる可能性が高くなる。
例えば、フェムトBS1b1の隣接セル情報が図27の場合、フェムトBS1b1の同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a1を選択したとする。このとき、マクロBS1a1のパスロス値は、「5dBm」であり、マクロBS1a2(パスロス値「10dBm」)及びフェムトBS1b2(パスロス値「72dBm」)よりも小さいので、フェムトBS1b1は、マクロBS1a1の位置が相対的に近く、干渉が生じる可能性が最も高いと判断することができる。
このため、同期処理部5bは、マクロBS1b2及びフェムトBS1b2を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期(タイミング)を短く調整する。これにより、同期処理の頻度が相対的に高められる。この結果、基地局間同期の精度を高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、受信レベルから、マクロBS1a2の位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS1b1を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。この結果、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
このように、本実施形態によれば、基地局間同期の精度を必要に応じて調整することができ、同期元基地局装置1との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
〔6. 第六の実施形態〕
図28は、本発明の第六の実施形態に係るフェムトBS1bの内部構成の一部を示す部分ブロック図である。なお、マクロBS1aの構成も、フェムトBS1bの場合とほぼ同様である。
本実施形態と第二の実施形態との相違点は、フェムトBS1b1が、自局装置1b1の近傍に位置する、他の基地局装置1に接続したMS2の数を推定する端末数推定部46を備えている点、隣接セル情報生成部42が、推定端末数と、対応する他の基地局装置1のセルIDとを関連付けた隣接セル情報を生成し更新する点、及び、同期処理部5bが推定端末数に応じて同期処理の周期を調整する点である。
上記端末数推定部46は、以下のようにして、自局装置1b1の近傍に位置する、他の基地局装置1に接続したMS2の数を推定する。
図29に示すように、フェムトBS1b1の端末数推定部46は、まず、他の基地局装置1の下り受信信号を取得する(ステップS40)。端末数推定部46は、この下り受信信号の中から、他の基地局装置1のシステム情報の内、当該他の基地局装置1におけるPRACH(PRACH:Physical Random Access Channel)の割り当て情報、及びRAP(接続用要求信号;Random Access Preamble)のフォーマットに関する情報といった、他の基地局装置1に向けたRAPの送信に必要な制御情報を取得する(ステップS41)。
次に、フェムトBS1b1は、ステップS41で取得したPRACHの割り当て情報に基づいて、自局装置1b1に接続しようとしているMS2のRAPを受信するための第一PRACHの他、他の基地局装置1に接続しようとしているMS2のRAPを傍受するための第二PRACHを、自局装置1b1のULフレーム中に設定する(ステップS42)。
図30は、ULフレーム上に、第一PRACHと、第二PRACHとを設定した場合の一例を示す図である。図において、両PRACHは、周波数軸方向に72サブキャリア分の帯域幅で、時間軸方向に1サブフレーム幅の範囲で設定される。
端末数推定部46は、このように第一及び第二PRACHを設定することで、自局装置1b1に接続しようとするMS2が送信するRAPを受信しつつ、他の基地局装置1に接続しようとするMS2が送信するRAPを確実に傍受することが可能となる。
図29に戻って、ステップS42において第二PRACHを設定した後、この第二PRACHを用いて送信されるRAPを傍受し、取得すると、自局装置1b1にRAPが到達する範囲内に他の基地局装置1に接続したMS2が存在していることを認識する(ステップS43)。このとき、ステップS41において取得したRAPのフォーマットに関する情報を用いることで、他の基地局装置1に接続したMS2が当該他の基地局装置1に向けて送信したRAPを取得することができる。
次いで、端末数推定部46は、現時から時間Tだけ過去に溯った時間幅T内の範囲で、認識したMS2の装置数Nをカウントし(ステップS44)、そのカウントした結果である装置数Nを、自局装置1b1の近傍に位置する、他の基地局装置1に接続したMS2の存在状況を示す情報として獲得する。つまり、上記装置数Nは、自局装置1b1にRAPが到達する範囲内に位置するMS2を、自局装置1b1の近傍に位置するものとしてカウントした値となっている。
端末数推定部46は、上記装置数Nから、自局装置1b1の近傍に位置する、他の基地局装置1に接続したMS2の数を推定する。
隣接セル情報生成部42は、上記MS2の推定数を、各セル情報IDと関連付けた隣接セル情報を生成する。
ここで、自己の近傍に位置しかつ他の基地局装置1に接続するMS2が多ければ多いほど、自局装置1b1は、他の基地局装置1に接続するMS2に干渉を与える可能性が高くなる。
このため、本実施形態によれば、同期元基地局装置1の上記推定数から、干渉が生じる可能性が高いと判断することができる場合には、同期処理部5bは、干渉が生じる可能性が低いと判断できる場合よりも同期処理の頻度が高くなるように当該同期処理の周期を短く調整する。この結果、基地局間同期の精度が高められ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、基地局間同期の精度を必要に応じて調整することができ、同期元基地局装置1との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
〔7. その他の変形例〕
なお、上記第二の実施形態、第三の実施形態、及び第五の実施形態では、干渉を生じさせる可能性が高いと判断できる程度に、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置が近ければ、同期処理の周期を短く調整する場合を例示した。
これに対して、自局装置1b1と他の基地局装置1との間の位置が近く、当該他の基地局装置1からの下り信号の受信精度が高ければ、一回の同期処理で精度よく基地局間同期をとることができる場合がある。このため、他の基地局装置1からの下り信号の受信精度が、高精度の基地局間同期が可能な程度に高い場合、同期処理の周期を短くせずとも、同期の精度を高く維持することができる。この結果、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
従って、同期処理部5bに、他の基地局装置1からの下り信号の受信精度を示す情報、又は、その値に応じて前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度に影響を与える情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整させてもよい。
この場合、例えば、同期元である他の基地局装置1からの下り信号の受信精度が、高精度の基地局間同期が可能な程度に高い場合、それよりも受信精度が低い場合よりも、同期処理の周期を相対的に長く調整することができる。
同期処理部5bは、他の基地局装置1からの下り信号の受信精度として、受信レベル、又は、SINR(Signal−to−Interference and Noise power Ratio)を用いることができる。
また、同期元基地局装置1の位置が近ければ近いほど同期元基地局装置1の送信信号の受信精度は高まる。つまり、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置関係は、同期元基地局装置1の下り信号の受信精度に影響を与える。
よって、同期処理部5bは、その値に応じて同期元基地局装置1からの下り信号の受信精度に影響を与える情報として、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置関係を示す情報、又は、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報を用いることができる。
この場合、同期処理部5bは、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置関係を示す情報、又は、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整する。よって、例えば、上記情報から、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置が近く、高精度の基地局間同期が可能な程度に同期元基地局装置1の送信信号の受信精度が高いと判断できる場合には、同期処理の頻度が高めずとも、基地局間同期の精度を高く維持することができるので、相対的に同期処理頻度が低くなるように同期処理のタイミングを調整することができる。この結果、無駄に同期処理を行うことなく、基地局間同期の精度を高く維持することができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、上記情報から、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置が相対的に遠く、同期元基地局装置1の送信信号の受信精度が相対的に低いと判断できる場合には、受信精度が高いと判断できる場合よりも同期処理の頻度が高くなるように同期処理のタイミングを調整することができる。この結果、基地局間同期の精度が高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
以上のように、このフェムトBS1b1によれば、同期元基地局装置1の送信信号の受信精度に影響を与える情報である、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置関係を示す情報等に基づいて同期処理を行うタイミングを調整することで、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
なお、高精度の基地局間同期が可能な程度に同期元基地局装置1の送信信号の受信精度が高いと判断できるほどに近い自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係とは、自局装置1b1のセルが同期元基地局装置1の直近に位置する等の場合である。つまり、同期元基地局装置1の送信信号の受信精度が高いと判断できる場合における自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係で定まる範囲は、干渉が生じる可能性が高いと判断できる場合における自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係で定まる範囲内に含まれている。
従って、同期元基地局装置1の送信信号の受信精度が高いと判断できる両基地局装置の位置関係から、互いにより遠ざかった位置となると、高精度の基地局間同期が可能な程度に同期元基地局装置1の送信信号の受信精度が得られなくなるが、互いの基地局装置間で干渉が生じる可能性が高いと判断される位置関係となる。この場合、フェムトBS1b1は、干渉を効果的に抑制するために、同期処理の周期を短く調整することで基地局間同期の精度を高める。
より具体的に、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、同期元基地局装置1の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報であり、詳細には、同期元基地局装置1の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、所定の期間内で検出された同期元基地局装置1の検出回数、又は、前記検出回数と、検出を実行した回数との割合である検出率であることが好ましい。
さらに、同期元基地局装置1の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、同期元基地局装置1の送信信号が最後に検出されたときの時刻、又は、前記時刻から現在の時刻までの経過時間であってもよい。
また、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報は、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間で行われる自局装置1b1と同期元基地局装置1に接続する端末装置のハンドオーバの試行数に関する情報、又は、ハンドオーバの試行数によってその値が影響を受ける情報であってもよい。
上記各情報は、上記各実施形態にて示したように、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報だからである。
以上、詳述したように、本実施形態のフェムトBS1b1は、自局装置1b1と同期元基地局装置1との関係で干渉を生じ得るか否かを示す情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整する同期処理部5bを備えているので、例えば、他の基地局装置との関係で干渉を生じ得ると判断できる場合には、干渉を効果的に抑制するために同期処理の頻度を高めることができ、基地局間同期の精度を高めることができる。この結果、同期元である他の基地局装置1との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
同期処理部5bは、自局装置1b1と同期元基地局装置1との関係で干渉を生じ得るか否かを示す情報として、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数を用いることができる。
また、同期処理部5bは、自局装置1b1と同期元基地局装置1との関係で干渉を生じ得るか否かを示す情報として、同期元基地局装置1の搬送波周波数を示す情報、同期元基地局装置1がマクロ基地局かフェムト基地局かを識別可能な情報、同期元基地局装置1の下り信号の送信電力を示す情報、同期元基地局装置1に接続するMS2に対する当該同期元基地局装置1のアクセスモードを示す情報、又は、自局装置1b1の近傍に位置しかつ同期元基地局装置1に接続するMS2の推定数を用いることができる。
ここで、同期元基地局装置1の位置が近ければ近いほど自局装置1b1及び同期元基地局装置1の下り信号それぞれが両基地局装置1に接続するMS2それぞれに干渉を与える可能性が高くなる。このように、両者間の位置関係によっては、干渉を効果的に抑制するために、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間における基地局間同期の精度が高いことが好ましい。
従って、自局装置1b1と同期元基地局装置1との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報は、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置関係を示す情報、又は、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報であることが好ましい。
この場合、同期処理部5bは、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置関係を示す情報、又は、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整する。よって、例えば、上記情報から、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置が相対的に近く、干渉が生じる可能性が高いと判断できる場合には、同期処理の頻度が高くなるように当該同期処理のタイミングを調整することができる。この結果、基地局間同期の精度が高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、上記情報から、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断できる場合には、干渉が生じる可能性が高いと判断できる場合よりも同期処理の頻度が低くなるように同期処理のタイミングを調整することができる。この結果、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
以上のように、このフェムトBS1b1によれば、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置関係を示す情報等に基づいて同期処理を行うタイミングを調整することで、基地局間同期における同期元である他の基地局装置1との関係で干渉が生じ得る可能性のある場合にも、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
同期処理部5bは、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置関係を示す情報として、GPS機能により取得される位置情報を用いることができる。
また、同期処理部5bは、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報として、同期元基地局装置1の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報、同期元基地局装置1の送信信号の受信レベル、又は、同期元基地局装置1と自局装置1b1との間のパスロス値を用いることができる。
また、同期処理部5bは、同期元基地局装置1の下り信号が検出されたときの検出結果に関する情報として、所定の期間内で検出された同期元基地局装置1の検出回数、前記検出回数と、検出を実行した回数との割合である検出率、同期元基地局装置の下り信号が最後に検出されたときの時刻(最終検出時刻)、又は、最終検出時刻から現在の時刻までの経過時間を用いることができる。
また、同期処理部5bは、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報として、自局装置1b1と他の基地局装置1との間で行われるMS2のハンドオーバ試行数、又は、ハンドオーバ試行数によってその値が影響を受ける情報を用いることができる。
また、同期処理部5bは、ハンドオーバ試行数によってその値が影響を受ける情報として、ハンドオーバ試行数に基づいて求められるハンドオーバ成功数、及びハンドオーバ成功率を用いることができる。
また、同期処理部5bは、自局装置1b1と同期元基地局装置1との関係で干渉を生じ得るか否かを示す情報に加え、前記干渉が回避可能であるか否かを示す情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整するものであってもよく、この場合、干渉を生じ得る同期元基地局装置1との間で好適に干渉を回避することができる。
より具体的に、前記干渉が回避可能であるか否かを示す情報は、同期元基地局装置1が当該同期元基地局装置1に接続するMS2にリソース割り当てを行う際のリソースブロックの割り当て形式を示す情報、又は、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間で、例えば、X2インターフェースを介した基地局間通信が可能であるか否かを示す情報であることが好ましい。
また、同期処理部5bは、同期元基地局装置1からの下り信号の受信精度を示す情報、又は、その値に応じて前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度に影響を与える情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整してもよく、この場合、同期元基地局装置1からの下り信号の受信精度が、高精度の基地局間同期が可能な程度に高い場合、同期処理の頻度を高めずとも、同期の精度を高く維持することができる。この結果、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
なお、同期元基地局装置1からの下り信号の受信精度を示す情報は、下り信号を受信したときの受信レベル、又は、SINRであることが好ましい。
また、同期処理部5bは、その値に応じて同期元基地局装置1からの送信信号の受信精度に影響を与える情報として、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間の位置関係を示す情報、又は、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報を用いることができる。
同期処理部5bは、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報として、前記同期元基地局装置1の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報を用いることができ、より詳細には、所定の期間内で検出された同期元基地局装置1の検出回数、前記検出回数と、検出を実行した回数との割合である検出率、同期元基地局装置1の送信信号が最後に検出されたときの時刻、又は、前記時刻から現在の時刻までの経過時間を用いることができる。
さらに、同期処理部5bは、自局装置1b1と同期元基地局装置1との位置関係によってその値が影響を受ける情報として、自局装置1b1と同期元基地局装置1との間で行われる自局装置1b1と同期元基地局装置1に接続するMS2のハンドオーバの試行数に関する情報、又は、前記ハンドオーバの試行数によってその値が影響を受ける情報を用いることができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(1)本発明の基地局装置は、他の基地局装置からの送信信号を受信する受信部と、前記受信部による前記送信信号を取得し当該送信信号についての処理を行う処理部と、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数を検知する検知部と、を備え、前記処理部は、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数に基づいて、前記送信信号を取得するタイミングを調整することを特徴としている。
(2)他の基地局装置からの送信信号の受信を伴った処理が定期的に必要な処理である場合には、前記処理部は、前記処理が周期的に行われるようにタイミングを調整するとともに、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数に基づいて、前記処理の周期を調整してもよい。
(3)他の基地局装置に接続する端末装置の通信状況は、当該他の基地局装置の下り信号(送信信号)に端末に向けた信号が含まれているか否かを確認することで把握することができる。従って、前記検知部は、受信した前記他の基地局装置の下り信号の受信電力(受信レベル)を測定し、前記受信電力に基づいて前記他の基地局装置に接続する端末装置の数を検知することができる。
)()具体的に、前記処理部は、前記送信信号に基づいて前記他の基地局装置との間で基地局間同期をとるための同期処理を行う同期処理部を含むものであってもよいし、前記送信信号を測定するメジャメント処理を行うメジャメント処理部を含むものであってもよい。
この場合、本来的な通信に与える影響を抑えつつ同期精度等をも維持できるように処理のタイミングを調整することができる。
)()前記処理部が同期処理部を含むものである場合、同期処理部は、自己に接続する端末装置の数が少ないほど前記同期処理の周期が長くなるように調整することが好ましく、また、前記他の基地局装置に接続する端末装置の数が少ないほど前記同期処理の周期が長くなるように調整することが好ましい。
この場合、自己に接続する端末装置の数、又は、他の基地局装置に接続する端末装置の数が少ないことで同期処理の必要性が低い場合には、当該同期処理の頻度を下げることができる。この結果、無駄なく同期処理を行うことができる。
)なお、前記検知部は、前記メジャメント処理部による測定結果を用いて自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数の検知を行うことができる。この場合、検知部は、独自に他の基地局装置の送信信号についての情報を取得するための構成を要しないので、構成が簡易となる。
10)また、本発明の基地局装置は、他の基地局装置からの送信信号を受信する受信部と、前記受信部による前記送信信号を取得し当該送信信号を用いて基地局間同期を行う同期処理を行う処理部と、を備え、前記処理部は、自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す情報に基づいて、前記処理を行うタイミングを調整することを特徴としている。
11)より具体的には、自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報は、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数であることが好ましい。
12)また、他の基地局装置の位置が近ければ近いほど自己及び他の基地局装置の送信信号それぞれが両基地局装置に接続する端末装置それぞれに干渉を与える可能性が高くなる。このように、両者間の位置関係によっては、干渉を効果的に抑制するために、自己と他の基地局装置との間における基地局間同期の精度が高いことが好ましい。
従って、自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報は、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける情報であることが好ましい。
13)より具体的に、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報、前記他の基地局装置の送信信号の受信レベル、又は、前記他の基地局装置と自己との間のパスロス値であることが好ましい。
14)(15)前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、所定の期間内で検出された前記他の基地局装置の検出回数、又は、前記検出回数と、検出を実行した回数との割合である検出率であることが好ましい。
さらに、前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、前記他の基地局装置の送信信号が最後に検出されたときの時刻、又は、前記時刻から現在の時刻までの経過時間であってもよい。
16)また、上記(12)の基地局装置において、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、自己と当該他の基地局装置との間で行われる自己又は前記他の基地局装置に接続する端末装置のハンドオーバの試行数に関する情報、又は、前記ハンドオーバの試行数によってその値が影響を受ける情報であることが好ましい。
17)他の基地局装置の搬送波周波数が、自己の搬送波周波数と同一である場合、両基地局装置の下り信号が、両基地局装置に接続する端末装置それぞれに対して干渉を生じさせる可能性が高くなる。
また、自己の近傍に位置しかつ他の基地局装置に接続する端末装置が多ければ多いほど、自己は、他の基地局装置に接続する端末装置に干渉を与える可能性が高くなる。
他の基地局装置がマクロ基地局の場合、フェムト基地局である場合と比較して、より多数の端末装置が接続している可能性が高い。よって、他の基地局装置が、マクロ基地局である場合の方が干渉を生じさせる可能性が高くなる。
さらに、アクセスモードは、他の基地局装置に接続する端末装置の接続制限に関して規定するものであり、他の基地局装置の公共性を示している。例えば、端末装置の接続制限の度合が低いモードであれば、公共性が高く、より多数の端末装置が接続している可能性が高いことを示している。よって、アクセスモードが端末装置の接続制限の低いモードであればあるほど干渉を与える可能性が高くなる。
18)(19)前記処理部は、自己と他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報に加え、前記干渉が回避可能であるか否かを示す情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整するものであってもよく、この場合、干渉を生じ得る他の基地局装置との間で好適に干渉を回避することができる。
より具体的に、前記干渉が回避可能であるか否かを示す前記情報は、前記他の基地局装置が当該他の基地局装置に接続する端末装置にリソース割り当てを行う際のリソースブロックの割り当て形式を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との間で基地局間通信が可能であるか否かを示す情報であることが好ましい。
20)また、本発明の基地局装置は、他の基地局装置からの送信信号を受信する受信部と、前記受信部による前記送信信号を取得し当該送信信号を用いて基地局間同期を行う同期処理を行う処理部と、を備え、前記処理部は、前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度を示す情報、又は、その値に応じて前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度に影響を与える情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整することを特徴としている。
この場合、他の基地局装置からの送信信号の受信精度が、高精度の基地局間同期が可能な程度に高い場合、同期処理の頻度を高めずとも、同期の精度を高く維持することができる。この結果、好適に干渉を回避することができるように同期処理を行うことができる。
21)前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度を示す情報は、前記送信信号を受信したときの受信レベル、又は、SINRであることが好ましい。
22)また、他の基地局装置の位置が近ければ近いほど他の基地局装置の送信信号の受信精度は高まる。つまり、自己と他の基地局装置との間の位置関係は、他の基地局装置の送信信号の受信精度に影響を与える。
よって、その値に応じて前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度に影響を与える情報は、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける情報であることが好ましい。
23)より具体的に、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報であることが好ましい。
24)(25)前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、所定の期間内で検出された前記他の基地局装置の検出回数、又は、前記検出回数と、検出を実行した回数との割合である検出率であることが好ましい。
さらに、前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、前記他の基地局装置の送信信号が最後に検出されたときの時刻、又は、前記時刻から現在の時刻までの経過時間であってもよい。
26)また、上記(22)の基地局装置において、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、自己と当該他の基地局装置との間で行われる自己又は前記他の基地局装置に接続する端末装置のハンドオーバの試行数に関する情報、又は、前記ハンドオーバの試行数によってその値が影響を受ける情報であることが好ましい。
さらに本発明は、他の基地局装置からの送信信号を受信する受信部と、前記受信部による前記送信信号を取得し当該送信信号についての処理を行う処理部と、を備え、前記処理部は、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数に基づいて、前記送信信号を取得するタイミングを調整することを特徴とする。
なお、上り信号受信部11や下り信号受信部12は、ダイレクトコンバージョン受信機として構成してもよい。
また、下り信号受信部12と送信部13とでは、アンテナキャリブレーションにより、下り信号受信部12と送信部13における上りと下りの対称性が確保されているのが好ましい。アンテナキャリブレーションは、下り信号受信部12及び/又は送信部13に、図示しないゲイン・位相調整器を設けることで行える。
〔リソース割当制御部及び出力制御部について〕
リソース割当制御部5dは、無線フレーム中のDL共有チャネルに、各端末装置2に送信するためのユーザデータを割り当てる機能を有している。
また、リソース割当制御部5dは、前記同期タイミング情報、及び、前記メジャメントタイミング情報が、同期処理部5b及びメジャメント処理部5cから与えられると、これら情報により特定されるサブフレームにユーザデータの割り当てを制限する。さらに、リソース割当制御部5dは、メジャメント処理部5cからメジャメント結果情報が与えられると、この情報に基づいて、ユーザデータの割り当てを決定する。
このため、同期処理部5bは、マクロBS12及びフェムトBS1b2を同期元基地局装置1として選択した場合よりも、同期処理の周期(タイミング)を短く調整する。これにより、同期処理の頻度が相対的に高められる。この結果、基地局間同期の精度を高めることができ、同期元基地局装置1との間で生じる干渉を効果的に抑制することが可能となる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、受信レベルから、マクロBS1a2の位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS11を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。この結果、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとする。この場合、マクロBS1a2の搬送波周波数と、自局装置1b1の搬送波周波数とは、互いに異なるので、フェムトBS1b1は、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS11を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、検出回数から、マクロBS1a2の位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS11を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。この結果、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、経過時間から、マクロBS1a2の位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS11を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。
図21では、フェムトBS1b1がマクロBS1a1へハンドオーバ要求を送信する前の段階(図21(a))では、フェムトBS1b1は、ある特定の期間内にハンドオーバが9回試行されている。すなわち、この段階のフェムトBS1b1の隣接セル情報には、当該フェムトBS1b1からマクロBS1a1へのハンドオーバが過去に5回試行されて5回成功していることが示されている。よって、ハンドオーバ成功率は、「1.00」となっている。また、フェムトBS1b1からマクロBS1a2へのハンドオーバが3回試行されて1回成功していることが示されている。よって、ハンドオーバ成功率は、「0.33」となっている。フェムトBS1b1からフェムトBS1b2へのハンドオーバが回試行されて回成功していることが示されている。よって、ハンドオーバ成功率は、「0」となっている。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、ハンドオーバ試行数から、マクロBS1a2の位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS11を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、割り当て形式から、マクロBS1a2との間の干渉が回避困難であると判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS11を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。この結果、無駄に同期処理を行うのを防止できる。
一方、例えば、同期処理部5bが、同期元基地局装置1としてマクロBS1a2を選択したとすると、フェムトBS1b1は、受信レベルから、マクロBS1a2の位置が相対的に遠く、干渉が生じる可能性が低いと判断することができる。
この場合、基地局間同期の精度を高める必要性が低く、同期処理部5bは、マクロBS11を同期元基地局装置1として選択した場合と比べて、同期処理の周期を長く調整する。この結果、無駄に同期処理を行うのを防止できる。

Claims (27)

  1. 他の基地局装置からの送信信号を受信する受信部と、
    前記受信部による前記送信信号を取得し当該送信信号についての処理を行う処理部と、
    自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置との間の通信状況を検知する検知部と、を備え、
    前記処理部は、前記検知部の検知結果に基づいて、前記送信信号を取得するタイミングを調整することを特徴とする基地局装置。
  2. 前記処理部は、前記処理が周期的に行われるようにタイミングを調整するとともに、前記検知部の検知結果に基づいて、前記処理の周期を調整する請求項1に記載の基地局装置。
  3. 前記検知部は、受信した前記他の基地局装置の送信信号の受信電力を測定し、前記受信電力に基づいて前記他の基地局装置に接続する端末装置との間の通信状況を検知する請求項1又は2に記載の基地局装置。
  4. 前記検知部は、前記他の基地局装置の下り信号におけるリソース割り当て最小単位ごとに、前記他の基地局装置の下り信号の受信電力を測定する請求項3に記載の基地局装置。
  5. 前記検知部が検出する通信状況は、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数である請求項1〜4のいずれか一項に記載の基地局装置。
  6. 前記処理部は、前記送信信号に基づいて前記他の基地局装置との間で基地局間同期をとるための同期処理を行う同期処理部を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の基地局装置。
  7. 前記同期処理部は、自己に接続する端末装置の数が少ないほど前記同期処理の周期が長くなるように調整する請求項6に記載の基地局装置。
  8. 前記同期処理部は、前記他の基地局装置に接続する端末装置の数が少ないほど前記同期処理の周期が長くなるように調整する請求項6又は7に記載の基地局装置。
  9. 前記処理部は、前記送信信号を測定するメジャメント処理を行うメジャメント処理部を含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の基地局装置。
  10. 前記検知部は、前記メジャメント処理部による測定結果を用いて通信状況の検知を行う請求項9に記載の基地局装置。
  11. 他の基地局装置からの送信信号を受信する受信部と、
    前記受信部による前記送信信号を取得し当該送信信号を用いて基地局間同期を行う同期処理を行う処理部と、を備え、
    前記処理部は、自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整することを特徴とする基地局装置。
  12. 自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報は、自己及び/又は前記他の基地局装置に接続する端末装置の数である請求項11に記載の基地局装置。
  13. 自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報は、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける情報である請求項11に記載の基地局装置。
  14. 自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報、前記他の基地局装置の送信信号の受信レベル、又は、前記他の基地局装置と自己との間のパスロス値である請求項13に記載の基地局装置。
  15. 前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、所定の期間内で検出された前記他の基地局装置の検出回数、又は、前記検出回数と、検出を実行した回数との割合である検出率である請求項14に記載の基地局装置。
  16. 前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、前記他の基地局装置の送信信号が最後に検出されたときの時刻、又は、前記時刻から現在の時刻までの経過時間である請求項14に記載の基地局装置。
  17. 自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、自己と当該他の基地局装置との間で行われる自己又は前記他の基地局装置に接続する端末装置のハンドオーバの試行数に関する情報、又は、前記ハンドオーバの試行数によってその値が影響を受ける情報である請求項13に記載の基地局装置。
  18. 自己と前記他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報は、前記他の基地局装置の搬送波周波数を示す情報、前記他の基地局装置がマクロ基地局かフェムト基地局かを識別可能な情報、前記送信信号の送信電力を示す情報、前記他の基地局装置に接続する端末装置に対する当該他の基地局装置のアクセスモードを示す情報、又は、自己の近傍に位置しかつ前記他の基地局装置に接続する端末装置の推定数である請求項11に記載の基地局装置。
  19. 前記処理部は、自己と他の基地局装置との関係で干渉を生じ得るか否かを示す前記情報に加え、前記干渉が回避可能であるか否かを示す情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整する請求項11に記載の基地局装置。
  20. 前記干渉が回避可能であるか否かを示す前記情報は、前記他の基地局装置が当該他の基地局装置に接続する端末装置にリソース割り当てを行う際のリソースブロックの割り当て形式を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との間で基地局間通信が可能であるか否かを示す情報である請求項19に記載の基地局装置。
  21. 他の基地局装置からの送信信号を受信する受信部と、
    前記受信部による前記送信信号を取得し当該送信信号を用いて基地局間同期を行う同期処理を行う処理部と、を備え、
    前記処理部は、前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度を示す情報、又は、その値に応じて前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度に影響を与える情報に基づいて、同期処理を行うタイミングを調整することを特徴とする基地局装置。
  22. 前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度を示す情報は、前記送信信号を受信したときの受信レベル、又は、SINRである請求項21に記載の基地局装置。
  23. その値に応じて前記他の基地局装置からの送信信号の受信精度に影響を与える前記情報は、自己と前記他の基地局装置との間の位置関係を示す情報、又は、自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける情報である請求項21に記載の基地局装置。
  24. 自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報である請求項23に記載の基地局装置。
  25. 前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、所定の期間内で検出された前記他の基地局装置の検出回数、又は、前記検出回数と、検出を実行した回数との割合である検出率である請求項24に記載の基地局装置。
  26. 前記他の基地局装置の送信信号が検出されたときの検出結果に関する情報は、前記他の基地局装置の送信信号が最後に検出されたときの時刻、又は、前記時刻から現在の時刻までの経過時間である請求項24に記載の基地局装置。
  27. 自己と前記他の基地局装置との位置関係によってその値が影響を受ける前記情報は、自己と当該他の基地局装置との間で行われる自己又は前記他の基地局装置に接続する端末装置のハンドオーバの試行数に関する情報、又は、前記ハンドオーバの試行数によってその値が影響を受ける情報である請求項23に記載の基地局装置。
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