JP5605107B2 - 基地局装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、基地局装置が、同期元となる他の基地局装置からの送信信号を用いて基地局間同期を行うことが開示されている。
すなわち、下り信号の通信フレームを構成するサブフレームそれぞれには、自己に接続する端末装置との間の通信に必要な制御情報や参照信号が含まれており、前記端末装置は、これら制御信号や、参照信号を受信できなければ、基地局装置との間の通信接続の維持が困難となる等の問題が生じる。
このような問題は、既知信号としてフレームの先頭に配置される先頭信号を用いるTDD方式を採用した基地局装置においても生じる可能性のある問題である。
この場合、同期処理部は、自己の下り信号における基本フレームの時間軸方向の位置を調整することで、自己の下り信号における特定信号の送信タイミングが他の基地局装置との間で異なるようにしつつ、自己のサブフレームの送信タイミングを他の基地局装置のサブフレームの送信タイミングに一致させ、基地局間同期を行うことができる。
上記構成の基地局装置によれば、同期処理部が、自己の下り信号における特定信号である既知信号を含むサブフレームの送信タイミングと、他の基地局装置の下り信号における既知信号を含むサブフレームの送信タイミングとが異なるタイミングとなるように基地局間同期を行うので、自己の下り信号において、既知信号を含む部分以外の部分の送信を休止して、他の基地局装置からの下り信号に含まれる既知信号を取得することができる。このため、自己に接続する端末装置に対する既知信号の送信を休止することなく、他の基地局装置の既知信号を取得することができる。これにより、端末装置の通信に与える影響を抑えつつ基地局間同期を行うことができる。
この場合、同期処理部は、自己の下り信号における同報チャネルを含むサブフレームの送信タイミングと、他の基地局装置の下り信号における既知信号を含むサブフレームの送信タイミングとが異なるタイミングとなるように基地局間同期を行うので、自己の下り信号において、同報チャネルを含む部分以外の部分の送信を休止して、他の基地局装置からの下り信号に含まれる既知信号を取得することができる。このため、自己に接続する端末装置に対する同報チャネルの送信を休止することなく、他の基地局装置の既知信号を取得することができる。これにより、端末装置の通信に与える影響を抑えつつ基地局間同期を行うことができる。
この場合、同期処理部が、自己の下り信号における特定信号である既知信号を含む変調シンボルの送信タイミングと、他の基地局装置の下り信号における既知信号を含む変調シンボルの送信タイミングとが異なるタイミングとなるように基地局間同期を行うので、自己の下り信号において、既知信号を含む部分以外の部分の送信を休止して、他の基地局装置からの下り信号に含まれる既知信号を取得することができる。このため、自己に接続する端末装置に対する既知信号の送信を休止することなく、他の基地局装置の既知信号を取得することができる。これにより、端末装置の通信に与える影響を抑えつつ基地局間同期を行うことができる。
この場合、同期処理部が、他の基地局装置からの下り信号に含まれる特定信号としての既知信号を取得して基地局間同期を行う場合であっても、制御信号又は参照信号を含む部分以外の部分の送信を休止して、他の基地局装置からの下り信号に含まれる既知信号を取得することができる。このため、自己に接続する端末装置に対する制御信号又は参照信号の送信を休止することなく、他の基地局装置の既知信号を取得することができ、端末装置の通信に与える影響を抑えつつ基地局間同期を行うことができる。
この場合、他の基地局装置の下り信号における既知信号の送信タイミングが、自己の下り信号における第二の中間領域の範囲に位置するように自己の下り信号の時間軸方向の位置を調整して基地局間同期を行うことで、自己の下り信号における既知信号の送信タイミングと、他の基地局装置の下り信号における同信号の送信タイミングとを確実に異なるタイミングとすることができる。
これに対して、前記同期処理部は、前記他の基地局装置の前記第一の中間領域に含まれる前記既知信号の送信タイミングの前後に前記他の基地局装置からの下り信号の取得に関する処理のために要する所定の期間が確保されるように当該取得区間及び前記自己の下り信号の時間軸方向の位置を調整するものとすることができる。
この場合、当該既知信号を受信するタイミングの前後において、送受信の切替といった他の基地局装置からの下り信号の取得に関する処理を行うための時間的な猶予を確保することができ、既知信号受信の前後で送受信の切替を行ったとしても確実に既知信号を取得することができる。
この場合、取得区間が、前記自己の下り信号における前記参照信号を含んだ通信単位領域を含まない範囲に設定されるので、自己に接続する端末装置に対する参照信号の送信を休止することなく、他の基地局装置の既知信号を取得することができ、端末装置の通信に与える影響を抑えつつ基地局間同期を行うことができる。
この場合、同期処理部は、自己の下り信号における基本フレームの時間軸方向の位置を調整することで、自己の下り信号における既知信号の送信タイミングが他の基地局装置との間で異なるようにしつつ、自己のサブフレームの送信タイミングを他の基地局装置のサブフレームの送信タイミングに一致させ、基地局間同期を行うことができる。
[第一の実施形態]
[1.通信システムの構成]
図1は、本発明の第一の実施形態に係る無線通信システムの構成を示す概略図である。
この無線通信システムは、複数の基地局装置1と、この基地局装置1との間で無線通信を行うことができる複数の端末装置2(移動端末;Mobile Station)とを備えている。
複数の基地局装置1は、例えば数キロメートルの大きさの通信エリア(マクロセル)MCを形成する複数のマクロ基地局装置(Macro Base Station)1aと、各マクロセルMC内に設置され数十メートル程度の比較的小さなフェムトセルFCを形成する複数のフェムト基地局装置(Femto Base Station)1bとを含んでいる。
また、フェムト基地局装置1b(以下、フェムトBS1bともいう)は、例えば、屋内等、マクロBS1aの無線波を受信し難い場所等に配置され、上記フェムトセルFCを形成する。フェムトBS1bは、自己が形成するフェムトセルFC内にある端末装置2(以下、MS2ともいう)との間で無線通信が可能であり、本システムでは、マクロBS1aの無線波が受信し難い場所等においても、その場所に比較的小さいフェムトセルFCを形成するフェムトBS1bを設置することで、MS2に対して十分なスループットでのサービスの提供を可能にする。
このため、フェムトBS1bは、マクロBS1aや自己以外の他のフェムトBS1bといった、他の基地局装置における送信電力や使用周波数といった送信状況をモニタリング(メジャメント処理)を行う機能、及びその結果に基づいて、マクロセルMCにおける通信に対して影響を与えないように送信電力や使用周波数等の送信条件を調整する機能を有している。フェムトBS1bは、この機能によって他の基地局装置の通信に影響を与えることなく、マクロセルMC内にフェムトセルFCを形成することができる。
基地局間同期は、親(同期元)となる基地局装置が、自己のセル内のMS2に向けて送信した信号を、別の基地局装置が受信することで同期をとる「エア同期」によって実行される。
親(同期元)となる基地局装置は、さらに他の基地局装置との間でエア同期をとるものであってもよいし、GPS信号によってフレームタイミングを自律的に決定する等、エア同期以外の方法によってフレームタイミングを決定するものであってもよい。
ただし、マクロBS1aは、他のマクロBS1aを親とすることはできるが、フェムトBS1bを親とすることはできない。フェムトBS1bは、マクロBS1aを親とすることもできるし、他のフェムトBS1bを親とすることもできる。
本実施形態の通信システムが準拠するLTEにおいて採用可能なFDD方式においては、上り信号(端末装置から基地局装置への送信信号)と、下り信号(基地局装置から端末装置への送信信号)との間で、互いに異なる使用周波数を割り当てることで、上り通信と下り通信とを同時に行う。
DLフレームを構成するサブフレームは、それぞれ2つのスロット(♯0〜♯1)により構成されている。また、1つのスロットは、7個(♯0〜♯6)のOFDMシンボルにより構成されている(Normal Cyclic Prefixの場合)。
また、図中、データ伝送の上での基本単位(最小単位)であるリソースブロック(RB:Resource Block)は、周波数軸方向に12サブキャリア、時間軸方向に7OFDMシンボル(1スロット)で定められる。従って、例えば、DLフレームの周波数帯域幅が5MHzに設定されている場合、300個のサブキャリアが配列されるので、リソースブロックは、周波数軸方向に25個配置される。
同報チャネルには、通信帯域幅や、送信アンテナ数、制御情報の構造等の主要なシステム情報が格納される。
第二同期信号は、時間軸方向において、サブフレーム♯0及びサブフレーム♯5それぞれにおけるスロット♯0の最後から2番目のOFDMシンボルであるシンボル♯5の位置に1つのシンボル幅で配置され、周波数軸方向において、DLフレームの帯域幅の中央の位置に6リソースブロック幅分(72サブキャリア)で配置されている。この第二同期信号は、端末装置が、複数の基地局装置の通信エリア(セル)それぞれを識別するための情報であり、168パターン定義されている。
第一同期信号及び第二同期信号がとり得る複数のパターンは、通信規格において予め定められており、各基地局装置及び各端末装置において既知である。つまり、第一同期信号及び第二同期信号は、それぞれ、複数のパターンをとり得る既知信号である。
第一同期信号及び第二同期信号を含むサブフレーム(♯0及び♯5)は、下り信号をサブフレーム単位で着目した場合、飛び飛びに配置されている。また、第一同期信号及び第二同期信号は、上記のようにDLフレームに配置されることで、5サブフレームを1周期として、下り信号に周期的に配置されている。
DL共有チャネルに格納されるユーザデータの割り当てについては、各サブフレームの先頭に割り当てられている上記制御チャネル内のリソース割当情報により規定されており、端末装置は、このリソース割当情報によって、そのサブフレーム内に自己に対するデータが格納されているか否かを判断できる。
図4は、図1中、フェムト基地局装置の構成を示すブロック図である。なお、ここでは、フェムトBS1bの構成について説明するが、マクロBS1aの構成も、フェムトBS1bとほぼ同様である。
フェムトBS1b1は、アンテナ3と、アンテナ3が接続された送受信部(RF部)4と、RF部4との間で授受が行われる送受信信号の信号処理の他、基地局間同期についての処理や、メジャメント等を行う信号処理部5とを備えている。
図5は、RF部4の詳細を示すブロック図である。RF部4は、上り信号受信部11、下り信号受信部12、及び送信部13を備えている。上り信号受信部11は、端末装置2からの上り信号を受信するためのものであり、下り信号受信部12は、他のマクロBS1a又は他のフェムトBS1bからの下り信号を受信するためのものである。送信部13は、端末装置2へ下り信号を送信するためのものである。
このように、上り信号受信部11は、端末装置からの上り信号を受信するために上り信号周波数fuに適合して構成された受信部であって、基地局装置として本来的に必要な受信部である。
直交変調器132の出力は、周波数fdだけを通過させる第3フィルタ133を経て、第3増幅器134によって増幅され、さらに周波数fdだけを通過させる第4フィルタ135を得て、アンテナ3から送信され、端末装置への下り信号となる。
この下り信号受信部12は、第5フィルタ121、第4増幅器(高周波増幅器)122、第3周波数変換部123、第6フィルタ124、第5増幅器(中間周波増幅器)125、第4周波数変換部126、及びA/D変換部127を備えている。
信号処理部5は、RF部4との間で授受が行われる送受信信号の信号処理を行うための機能を有しており、当該信号処理部5の上位レイヤから与えられる各種送信データを送信信号に変調するとともに、RF部4から与えられる受信信号を受信データに復調する処理を行う変復調部5aを備えている。変復調部5aでは、後述の同期処理部5bによって算出された同期誤差(タイミングオフセット、周波数オフセット)に基づき、同期誤差を補正した状態で変復調の処理が行われる。
さらに、信号処理部5は、RF部4に与える送信信号についての無線フレームごとの送信タイミングを決定するためのフレームカウンタ(図示せず)を備えている。
また、信号処理部5は、他の基地局装置との間で基地局間同期をとる同期処理を行うための同期処理部5b、メジャメントを行うためのメジャメント処理部5cの他、リソース割当制御部5dと、自己及び他の基地局装置に接続する端末装置の通信状況を検知するための端末検知部5eとを備えている。
以下、同期処理部5bの構成について説明する。
図6は、他の基地局装置との間で基地局間同期をとる同期処理を行うための同期処理部5bの構成を示すブロック図である。
基地局間同期は、各基地局装置がGPS受信機を備えて、GPS信号によって同期をとったり、基地局間を有線で接続して同期をとったりしてもよいが、本実施形態では、無線信号(下り信号)によって同期を行う「エア同期」による基地局間同期を採用している。
また、同期処理部5bは、端末検知部5eの検知結果に応じて、同期処理のための下り信号を取得するタイミングの周期を調整することで、同期処理を行うタイミングを調整する機能を有している。
また、上記送信信号の送信の休止のほか、端末装置からの上り信号の受信の休止も行っても良い。
なお、送信タイミングの検出は、受信した下り信号のフレーム中の所定位置にある既知信号(波形も既知)である、第一同期信号及び第二同期信号のタイミングを検出することで行える。
また、同期誤差検出部14は、検出したフレーム同期誤差をフレーム位置調整部19に与えるほか、検出される度に記憶部18にも与える。記憶部18は、これら検出されたフレーム同期誤差を蓄積する。
フレームカウンタ補正部15は、フレーム位置調整部19から与えられる、フレームタイミングに関する制御情報にしたがって、前記フレームカウンタの値を調整し、上記同期誤差に応じたフレームタイミングの補正を行う。
フレーム位置調整部19は、自己の同期信号のタイミングが、他の基地局装置による第一及び第二同期信号と一致するタイミングからさらに所定数のサブフレーム分の時間だけオフセットするようにフレームカウンタ補正部15に補正させることで、自己の無線フレームにおける、第一及び第二同期信号が割り当てられている1番目のサブフレーム♯0、及び6番目のサブフレーム♯5の送信タイミングが、同期元の他の基地局装置からの下り信号の無線フレームにおける、第一及び第二同期信号が割り当てられている1番目のサブフレーム♯0、及び6番目のサブフレーム♯5以外のサブフレームの送信タイミングと一致するように調整する。
同期誤差検出部14は、第一及び第二同期信号に基づいて、同期誤差を検出しているので、自己の第一及び第二同期信号は、他の基地局装置の第一及び第二同期信号と異なる送信タイミングとなるように補正されるとともに、自己の無線フレームにおける第一及び第二同期信号が割り当てられている1番目のサブフレーム♯0、及び6番目のサブフレーム♯5の送信タイミングは、他の基地局装置の下り信号の無線フレームにおける1番目のサブフレーム♯0、又は、6番目のサブフレーム♯5の送信タイミングに対して、1サブフレーム分だけずれることとなり、1番目のサブフレーム♯0、又は、6番目のサブフレーム♯5以外のサブフレーム(2番目のサブフレーム♯1、又は7番目のサブフレーム♯6)の送信タイミングと一致するように補正される。
また、フレーム位置調整部19は、上記のように、フレームカウンタ補正部15を制御することで、他の基地局装置の下り信号の無線フレームに対する、自己の無線フレームの時間軸方向の位置を調整する機能を有している。
これによって、自己であるフェムトBS1bは、起動時であって自己の下り信号の送信開始時から、他の基地局装置の下り信号の無線フレームに応じて調整された無線フレームで自己の下り信号を送信することができる。
すなわち、同期誤差(タイミングオフセット)とクロック周期の間には以下の等式が成り立つ。
同期元基地局のクロック周期:同期先基地局のクロック周期=T:(T+T2)=10:(10+0.0001)
(同期元基地局のクロック周波数−同期先基地局のクロック周波数)
=同期元基地局のクロック周波数×T2/(T+T2)
≒同期元基地局のクロック周波数×0.00001
となる。
周波数補正部17は、このキャリア周波数誤差に基づいて、キャリア周波数の補正を行う。なお、キャリア周波数の補正は、上り信号のキャリア周波数だけでなく、下り信号のキャリア周波数についておこなうことができる。
次に、メジャメント処理部5cの機能について説明する。
メジャメント処理部5cは、他の基地局装置における送信電力や使用周波数といった下り信号の送信状況の測定(メジャメント処理)を行うための機能を有しており、下り信号受信部12が受信する他の基地局装置の下り信号を取得して、当該下り信号の受信電力を求める。
例えば、メジャメント処理部5cは、受け取った同期タイミング情報に基づいて同期処理が開始されるサブフレームを特定し、その特定したサブフレームが属する無線フレームの次の無線フレームに属するサブフレームでメジャメント処理を行うように設定する。
また、上記送信信号の送信の休止のほか、端末装置からの上り信号の受信の休止も行っても良い。
メジャメント処理部5cは、取得した下り信号から、リソースブロック単位であると推定される部分を時間軸方向に分けて取り出す。さらに取り出した部分それぞれから、リソースブロックの周波数幅ごとの部分を取り出し、その周波数ごとの部分の電力をリソースブロックの電力平均値として求める。
メジャメント処理部5cは、上記電力平均値を求めると、この電力平均値を示すメジャメント結果情報を、リソース割当制御部5d、端末検知部5e、及び出力制御部5fに出力する。
ここで、他の基地局装置と自己との間でフレームタイミングの同期がとれていれば、自己のフレームタイミングから、他の基地局装置のフレームタイミングを把握できるので、メジャメント処理部5cは、時間軸方向におけるリソースブロックの単位を精度よく推定でき、精度よく電力平均値を求めることができる。このため、メジャメント処理は、同期処理を行った直後に行うことが好ましい。
端末検知部5eは、自己及び他の基地局装置に接続するMS2との間の通信状況を検知する機能を有している。
より具体的には、端末検知部5eは、通信状況として、現状、自己及び他の基地局装置に接続しているMS2の数を検知する。
なお、ここで、端末検知部5eの検出対象となる他の基地局装置に接続しているMS2は、自己の下り信号が到達する可能性のあるMS2である。
一方、他の基地局装置に接続するMS2の数については、メジャメント処理部5cからのメジャメント結果情報に基づいて推定する。
メジャメント処理は、他の基地局装置からの下り信号を受信して行われるものであり、他の基地局装置は、自己の周辺に位置することで双方の下り信号が到達可能な範囲に位置する基地局装置である。よって、この他の基地局装置に接続するMS2に対して、自己の下り信号が到達する可能性がある。
従って、端末検知部5eは、上記のような他の基地局装置の下り信号についてのメジャメント結果情報から、自己の下り信号が到達する可能性のあるMS2を検出することができる。
リソース割当制御部5dは、無線フレーム中のDL共有チャネルに、各端末装置2に送信するためのユーザデータを割り当てる機能を有している。
また、リソース割当制御部5dは、前記同期タイミング情報、及び、前記メジャメントタイミング情報が、同期処理部5b及びメジャメント制御部5fから与えられると、これら情報により特定されるサブフレームにユーザデータの割り当てを制限する。さらに、リソース割当制御部5dは、メジャメント処理部5cからメジャメント結果情報が与えられると、この情報に基づいて、ユーザデータの割り当てを決定する。
図7は、同期処理部が行う同期処理の態様の一例を説明するための図である。図7では、他の基地局装置であるマクロBS1a、及び自己の基地局装置であるフェムトBS1bそれぞれが送信するフレームを同一の時間軸上で示しており、フェムトBS1bが、同期元であるマクロBS1aの下り信号に対して同期を行う態様を示している。
図7中、タイミングT4より前の区間において、フェムトBS1bの無線フレームの送信タイミングが、対応するマクロBS1aの無線フレームの送信タイミングに対して、ほぼ1サブフレーム分時間軸方向に遅延する方向にずれた上で、フェムトBS1bの各サブフレームの先頭が、対応するマクロBS1aのサブフレームの先頭に対してタイミングのずれが生じており、フレームの送信タイミングにずれが生じている状態を示している。
さらにその後、随時行われる基地局間の同期処理においても、同期処理部5bは、他の基地局装置であるマクロBS1aの2番目のサブフレーム♯1の送信タイミングに、自己の無線フレームの送信タイミング(1番目のサブフレーム♯0の送信タイミング)が一致するように同期処理を行う。
以上のようにして、図7に示すように、自己の下り信号における第一及び第二同期信号の送信タイミングと、他の基地局装置の下り信号における第一及び第二同期信号の送信タイミングとが異なるタイミングとなりかつ、フェムトBS1bの無線フレームの送信タイミングが、対応するマクロBS1aの無線フレームの送信タイミングに対して、ほぼ1サブフレーム分時間軸方向にずれた状態となる。
そして、同期処理部5bは、受信したマクロBS1aの下り信号に含まれる第一同期信号及び第二同期信号を利用して当該マクロBS1aのフレーム送信タイミングを検出するとともに、自己のフレーム送信タイミングとの間のフレーム同期誤差を検出する。
なお、上記の場合、フェムトBS1bの無線フレームは、対応するマクロBS1aの無線フレームに対して、1サブフレーム分すでに遅延しているので、同期処理部5bは、現状のフレーム位置を基準として同期をとる。
図8は、メジャメント処理部5cが行うメジャメント処理の態様の一例を説明するための図である。図8では、他の基地局装置であるマクロBS1a及び自己の基地局装置であるフェムトBS1bそれぞれが送信するフレームを同一の時間軸上で示しており、フェムトBS1bが、マクロBS1aの下り信号についてメジャメント処理を行う態様を示している。
メジャメント処理部5cは、特定した同期処理の開始タイミングに対応するサブフレームが属する無線フレームの次の無線フレームにおいて、メジャメント処理を行うように設定する。つまり、図に示すように、タイミングT4で同期がとられた直後の無線フレームにおいてメジャメント処理を行う。
本実施形態では、メジャメント処理部5cは、メジャメント処理のために送信信号の送信を休止させる区間を、開始タイミングに対応するサブフレームに続く二つのサブフレームまでの三つのサブフレーム分に設定する。よって、メジャメント処理部5cは、図に示すように、サブフレームSF2,SF3,SF4の区間について送信信号の送信を休止させる。
従って、メジャメント処理部5cは、このサブフレームSF2〜SF4を特定するための情報を含むメジャメントタイミング情報を、リソース割当制御部5dに出力する。
そして、メジャメント処理部5cは、取得した下り信号から、リソースブロックごとの電力平均値を求める。
図に示すように、各リソースブロックにおいて、電力平均値が高く現れるものと低く現れるものがあり、電力平均値が高く現れるリソースブロックにおいては、ユーザデータが割り当てられていることが判る。
メジャメント処理部5cは、図9に示すようなデータを、取得した下り信号から、シンボル方向におけるリソースブロック幅ごとと推定できる時間幅ごとに求め、取得した下り信号に含まれる各リソースブロックごとの電力平均値を得る。
メジャメント結果情報が与えられたリソース割当制御部5d、及び出力制御部5fは、このメジャメント結果情報に基づいて、他の基地局装置との干渉が生じるのを抑制されるように自己が行う処理を実行する。
例えば、図9に示すように、電力平均値が低く現れている周波数帯域には、MS2に対するユーザデータが割り当てられていないので、他の基地局装置は、この帯域については、現状使用していないと推測することができる。
リソース割当制御部5dは、他の基地局装置が使用していないと推測される帯域を優先的に使用するように、自己のユーザデータの割り当てを行う。これによって、自己が使用する帯域が、他の基地局装置が使用する帯域と重複するのを極力回避でき、他の基地局装置や当該他の基地局装置に接続するMS2に対して、干渉が生じるのを抑制することができる。
図10は、同期処理及びメジャメント処理が行われるタイミングを示す図である。図10では、時間軸方向に並ぶ複数の無線フレームの内、同期処理が行われるサブフレームを含む無線フレームF1及びメジャメント処理が行われるサブフレームを含む無線フレームF2の配置を示している。
ここで、同期処理部5bは、端末検知部5eの検知結果に応じて、同期処理の開始タイミングの周期を調整することで、同期処理を行うタイミングを調整する。
端末検知部5eは、他の基地局装置と接続するMS2の推定数と、自己に接続するMS2の数についての情報を検知結果として、同期処理部5bに与える。
これら情報が与えられた同期処理部5bは、他の基地局装置と接続するMS2の推定数、及び、自己に接続するMS2の数に応じて、同期処理の開始タイミングの周期を調整する。また、同期処理部5bが同期処理の周期を調整した後、メジャメント処理部5cは、同期処理の周期に応じて、メジャメント処理の周期を設定する。
図3に示すように、第一及び第二同期信号が割り当てられている1番目のサブフレーム♯0と、6番目のサブフレーム♯5との間には、4つのサブフレームが存在しているため、自己の無線フレームにおける1番目のサブフレーム♯0、及び6番目のサブフレーム♯5のタイミングを、他の基地局装置の無線フレームにおける1番目のサブフレーム♯0、又は、6番目のサブフレーム♯5以外のサブフレームのタイミングと一致させるためには、1〜4サブフレーム分の範囲で遅延させることができる。また、1〜4サブフレーム分の範囲で、自己の無線フレームの位置を早めることもできる。
また、上記実施形態では、同期処理部5bは、自己及び他の基地局装置に接続するMS2の数に応じて同期処理の周期を設定する場合を例示したが、自己に接続するMS2の数のみに応じて設定してもよいし、他の基地局装置に接続するMS2の数のみに応じて設定してもよい。さらに、自己及び他の基地局装置に接続するMS2の総数のみに着目し、その総数に応じて、同期処理の周期を設定してもよい。
図12は、本発明の第二の実施形態に係る同期処理の態様の一例を説明するための図である。図12では、他の基地局装置であるマクロBS1a、及び自己の基地局装置であるフェムトBS1bそれぞれが送信する無線フレームを変調シンボル単位で、同一の時間軸上に示している。
本実施形態と、第一の実施形態との相違点は、同期処理部5bが、他の基地局装置との間で同期処理を行うにあたって、他の基地局装置の下り信号を受信し取得するタイミングに対応する取得区間を変調シンボル単位で設定する点、及び、自己の下り信号の送信タイミングを他の基地局装置との間で変調シンボル単位で一致させることで基地局間同期を行う点である。
より具体的には、同期処理部5bのフレーム位置調整部19は、自己の同期信号のタイミングを、他の基地局装置による第一及び第二同期信号と一致するタイミングからさらに所定数のシンボル分の時間だけオフセットさせて互いの同期信号が異なる送信タイミングとした上で、自己の変調シンボル(以下、単にシンボルともいう)の送信タイミングが他の基地局装置との間で一致するように、自己の無線フレームを調整し同期させる。
基地局装置1の無線フレームは、上述のように、10個のサブフレームで構成されており、各サブフレームは、7個のシンボルからなるスロット2個によって構成されており、全体として14個のシンボルからなる。
図12及び図3に示すように、各サブフレームにおいて、先頭側には、最大で3個のシンボル幅で制御チャネルが割り当てられており、その後に続く領域は、主にユーザデータが割り当てられる。
制御チャネルは、上述のように、DL制御情報や、当該サブフレームのリソース割当情報(例えば、PDCCH:Physical Downlink Control Channelや、PCFICH:Physical Control Format Indicator Channel、PHICH:Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)といった、MS2との間の通信制御に必要な情報を含む制御信号の送信に用いられる。
なお、これら制御チャネルによって送信される通信制御用の制御信号や、上述の第一及び第二同期信号、さらに、後述する、MS2が基地局装置からの下り信号の伝送路特性を推定するための既知信号である参照信号は、MS2との通信制御に用いる特定信号を構成している。
また、上述の主にユーザデータが割り当てられる領域は、図12に示すように、時間軸方向に並ぶ制御チャネル同士の間に位置する複数の通信単位領域からなる中間領域を構成している。以下、当該領域を中間領域ともいう。
より詳細には、マクロBS1aからの下り信号の無線フレームにおける第一及び第二同期信号の送信タイミングが自己の無線フレームにおける第二中間領域のほぼ中央となるように、自己の無線フレームのタイミングを調整する。
このように調整することで、同期処理部5bは、自己の下り信号における第一及び第二同期信号の送信タイミングと、他の基地局装置の下り信号における第一及び第二同期信号の送信タイミングとが異なるタイミングとなるようにすることができる。
より具体的には、同期処理部5bが、図12に示すように、自己の10番目のサブフレーム#9の内、後側のスロットの2番目のシンボル#1及び3番目のシンボル#2の送信タイミングがそれぞれマクロBS1aの第一及び第二同期信号(を含むシンボル)の送信タイミングと一致させることで、マクロBS1aの第一及び第二同期信号の送信タイミングが自己の無線フレームの第二中間領域のほぼ中央となるように、自己の無線フレームのタイミングを調整したとする。
以上のようにして、マクロBS1aの無線フレームと、フェムトBS1bの無線フレームとの関係は、図12に示すように、フェムトBS1bの無線フレームの送信タイミングが、マクロBS1aのそれに対して11シンボル分遅れた状態とされ、自己の下り信号における第一及び第二同期信号の送信タイミングと、他の基地局装置の下り信号における第一及び第二同期信号の送信タイミングとが、異なるタイミングとされる。
このように、本実施形態の同期処理部5bでは、同期処理のための下り信号を取得するタイミングをサブフレームに関わらず、シンボル単位で設定する。
その後、同期処理部5bは、検出した同期誤差に基づいて、後の無線フレームの先頭のタイミングを補正することで同期をとる。
以上のように本実施形態によれば、自己に接続するMS2に対する制御信号、及び第一及び第二同期信号の送信を休止することなく、マクロBS1aの第一及び第二同期信号を取得することができる。
この点、本実施形態では、同期処理部5bが、マクロBS1aの下り信号の無線フレームにおける第一及び第二同期信号の送信タイミングが、自己の無線フレームにおける取得区間K(第二中間領域)のほぼ中央となるように、自己の無線フレームのタイミングを調整する。これにより、マクロBS1aの第一及び第二同期信号を受信するタイミングの前後において、時間的な猶予を確保することができる。
この結果、マクロBS1aの第一及び第二同期信号を受信するタイミングの前後において、時間的な猶予を確保することができ、第一及び第二同期信号の受信前後で送受信の切替を行ったとしても確実にマクロBS1aの第一及び第二同期信号を取得することができる。
図13は、本実施形態における、フェムトBS1bが下り信号の送信を休止してからマクロBS1aの第一及び第二同期信号の受信を開始するまでの期間の長さを、サブフレーム単位で基地局間同期を行った場合と比較した結果の一例を示す図である。なお、ここでは、上記図12と同様に取得区間Kを設定した場合を示している。
一方、本実施形態のフェムトBS1bは、マクロBS1aの下り信号の第一及び第二同期信号の送信タイミングが、自己の無線フレームにおける取得区間Kのほぼ中央となるように、自己の無線フレームのタイミングを調整して基地局間同期を行う。よって、制御チャネルまで送信を行った後、自己の下り信号の送信を休止したとしても、図13に示すように、送信休止のタイミングから、マクロBS1aの下り信号の第一及び第二同期信号の受信を開始するタイミングまでの期間の長さS2は、5シンボル分確保することができる。
同期処理部5bは、この取得区間Kの範囲で自己の下り信号の送信を休止し、マクロBS1aの第一及び第二同期信号を受信、取得する。
この場合、先頭側のスロットの1番目のシンボル#0から5番目のシンボル#4の間については、フェムトBS1bは、自己の下り信号を送信することができる。
従って、取得区間Kを図14のように設定した場合、上述のように、先頭側のスロットの1番目のシンボル#0から5番目のシンボル#4の間については、フェムトBS1bは、自己の下り信号を送信することができるので、先頭側のスロットに配置されている参照信号S1,S2については送信することができる。フェムトBS1bに接続するMS2は、これら参照信号S1,S2を受信することができ、参照信号S1,S2を用いた処理を行うことができる。よって、一のサブフレームに配置される参照信号S1,S2が全く送信されない場合と比較して、MS2の通信に与える影響を極力抑えることができる。
つまり、この場合、送信を休止する必要がある取得区間Kが、参照信号S1,S2を含んだシンボルを含まない範囲に設定されているので、自己に接続するMS2に対する参照信号S1,S2の送信を休止することなく、マクロBS1aの第一及び第二同期信号を取得することができ、MS2の通信に与える影響を抑えつつ基地局間同期を行うことができる。
5b 同期処理部
12 下り信号受信部
Claims (18)
- 一定の時間長さを持つ通信単位領域を時間軸に複数配置することで構成された下り信号を用いて通信を行うとともに、前記複数の通信単位領域には、通信制御に用いる特定信号を含む通信単位領域と、前記特定信号を含まない通信単位領域と、が含まれている基地局装置であって、
他の基地局装置からの下り信号を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記他の基地局装置からの下り信号を取得し、自己の下り信号における通信単位領域の送信タイミングを前記他の基地局装置との間で一致させることで基地局間同期を行う同期処理部と、を備え、
前記同期処理部は、前記自己の下り信号における前記特定信号の送信タイミングと、前記他の基地局装置の下り信号における前記特定信号の送信タイミングとが異なるタイミングとなるように、基地局間同期を行い、
さらに、前記同期処理部は、前記自己の下り信号の送信を休止させて前記他の基地局装置からの下り信号を取得する取得区間を設定することを特徴とする基地局装置。 - 前記同期処理部は、前記他の基地局装置の下り信号における前記特定信号を含む前記通信単位領域の送信タイミングに対応する自己の前記通信単位領域が、前記取得区間となるように設定する請求項1に記載の基地局装置。
- 前記下り信号が、複数のサブフレームからなる基本フレームを有しており、
前記通信単位領域が、前記サブフレームである請求項1に記載の基地局装置。 - 前記特定信号は、同期用の既知信号を含んでおり、
前記同期処理部は、前記受信部が受信した前記他の基地局装置からの下り信号に含まれる前記既知信号を取得し、当該既知信号に基づいて基地局間同期を行う請求項3に記載の基地局装置。 - 前記特定信号は、同報チャネル(PBCH)をさらに含んでおり、
前記同期処理部は、前記他の基地局装置の下り信号における前記既知信号の送信タイミングと、自己の下り信号における前記同報チャネルの送信タイミングとが異なるタイミングとなるように基地局間同期を行う請求項4に記載の基地局装置。 - 前記通信単位領域が、変調シンボルである請求項1に記載の基地局装置。
- 前記特定信号は、同期用の既知信号を含んでおり、
前記同期処理部は、前記受信部が受信した前記他の基地局装置からの下り信号に含まれる前記既知信号を取得し、当該既知信号に基づいて基地局間同期を行う請求項6に記載の基地局装置。 - 前記特定信号は、通信制御用の制御信号をさらに含んでおり、
前記同期処理部は、前記他の基地局装置の下り信号における前記既知信号の送信タイミングと、自己の下り信号における前記制御信号の送信タイミングとが異なるタイミングとなるように基地局間同期を行う請求項7に記載の基地局装置。 - 前記特定信号は、下り信号の伝送路特性を推定するための参照信号をさらに含んでおり、
前記同期処理部は、前記他の基地局装置の下り信号における前記既知信号の送信タイミングと、自己の下り信号における前記参照信号の送信タイミングとが異なるタイミングとなるように基地局間同期を行う請求項7に記載の基地局装置。 - 前記特定信号は、通信制御用の制御信号をさらに含んでおり、
前記下り信号は、前記制御信号を含んだ通信単位領域で構成されるとともに時間軸方向に所定の間隔をおいて配列された制御信号領域と、隣接する前記制御信号領域同士の間に位置する複数の通信単位領域で構成された中間領域と、により構成されており、
前記中間領域には、前記既知信号を含む第一の中間領域と、前記既知信号を含まない第二の中間領域と、が含まれており、
前記同期処理部は、前記他の基地局装置の前記第一の中間領域に含まれる前記既知信号の送信タイミングが、前記自己の下り信号における前記第二の中間領域の範囲に位置するように前記自己の下り信号の時間軸方向の位置を調整して基地局間同期を行う請求項7に記載の基地局装置。 - 前記同期処理部は、前記他の基地局装置の既知信号を取得するために当該他の基地局装置からの下り信号を取得する前記取得区間を前記第二の中間領域の範囲内で設定する請求項10に記載の基地局装置。
- 前記同期処理部は、前記他の基地局装置の前記第一の中間領域に含まれる前記既知信号の送信タイミングの前後に前記他の基地局装置からの下り信号の取得に関する処理のために要する所定の期間が確保されるように当該取得区間及び前記自己の下り信号の時間軸方向の位置を調整する請求項11に記載の基地局装置。
- 前記同期処理部は、前記他の基地局装置の前記第一の中間領域に含まれる前記既知信号の送信タイミングが前記取得区間のほぼ中央となるように、当該取得区間及び前記自己の下り信号の時間軸方向の位置を調整する請求項11又は12に記載の基地局装置。
- 前記特定信号は、下り信号の伝送路特性を推定するための参照信号をさらに含んでおり、
前記既知信号を含まない通信単位領域は、前記参照信号を含んだ通信単位領域と、前記参照信号を含まない通信単位領域と、を含み、
前記同期処理部は、前記他の基地局装置の既知信号を取得するために当該他の基地局装置からの下り信号を取得する前記取得区間を、前記自己の下り信号における前記参照信号を含んだ通信単位領域を含まない範囲に設定する請求項7に記載の基地局装置。 - 一定の時間長さを持つ通信単位領域を時間軸に複数配置することで構成された下り信号を用いて通信を行うとともに、前記複数の通信単位領域には、同期用の既知信号を含む通信単位領域と、前記既知信号を含まない通信単位領域と、が含まれている基地局装置であって、
他の基地局装置からの下り信号を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記他の基地局装置からの下り信号に含まれる前記既知信号を取得し、当該既知信号に基づいて、自己の下り信号における通信単位領域の送信タイミングを前記他の基地局装置との間で一致させることで基地局間同期を行う同期処理部と、を備え、
前記同期処理部は、前記自己の下り信号における前記既知信号の送信タイミングと、前記他の基地局装置の下り信号における前記既知信号の送信タイミングとが異なるタイミングとなるように、基地局間同期を行い、
さらに、前記同期処理部は、前記自己の下り信号の送信を休止させて前記他の基地局装置からの下り信号を取得する取得区間を設定することを特徴とする基地局装置。 - 前記同期処理部は、前記他の基地局装置の下り信号における前記既知信号を含む前記通信単位領域の送信タイミングに対応する自己の前記通信単位領域が、前記取得区間となるように設定する請求項15に記載の基地局装置。
- 前記下り信号が、複数のサブフレームからなる基本フレームを有しており、
前記通信単位領域が、前記サブフレームであり、
前記基本フレームには、前記既知信号を含むサブフレームと、前記既知信号を含まないサブフレームと、が含まれており、
前記同期処理部は、前記自己の下り信号における前記既知信号を含むサブフレームの送信タイミングと、前記他の基地局装置の下り信号における前記既知信号を含むサブフレーム以外のサブフレームの送信タイミングとが一致するように、前記自己の下り信号における基本フレームの時間軸方向の位置を調整することで基地局間同期を行う請求項15に記載の基地局装置。 - 周波数分割複信によって通信を行う請求項1〜17のいずれか一項に記載の基地局装置。
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