JPWO2011024905A1 - 生物処理方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、フェノールやチオシアンなどを含む被処理水を生物処理する生物処理方法において、処理効率の低下を抑制しつつ処理水の水質を向上させることを課題としている。本発明は、その課題解決手段として、COD成分を含み、しかも、前記COD成分としてフェノール又はチオシアンの少なくとも一方が含有されている被処理水を、前記COD成分を分解可能な細菌を含んだ汚泥を収容している生物処理槽に導入して、前記COD成分を前記細菌によって生物学的に処理する生物処理方法であって、単位時間に前記細菌1個あたりに負荷される前記COD成分の量を所定範囲内に調整し得るように、前記生物処理槽への前記被処理水の導入に先立って前記汚泥に含まれている全細菌数を測定する工程を実施することを特徴とする生物処理方法を提供する。

Description

本発明は、生物処理方法に関し、より詳しくは、COD成分を含む被処理水を細菌によって生物学的に処理する生物処理方法に関する。
従来、石炭を乾留してコークスを作製する際に石炭から排出されるガスにはアンモニア成分が多く含まれており、このコークス製造設備からの排ガスを冷却した場合に形成される凝縮水や、前記排ガスをスクラバーなどで処理した後のスクラバー排水には、アンモニア成分が多く含まれている。
このような排水にはアンモニア成分以外に、通常、前記排ガスに含まれているフェノールやチオシアンなどの種々のCOD成分が含まれている。
このことから、前記排水の処理方法として、従来、硝化細菌などを含んだ汚泥を用いた生物学的な処理方法が採用されている(下記特許文献1参照)。
ところで、従来の生物処理方法においては、例えば、汚泥を浮遊汚泥の状態で収容させた生物処理槽に処理対象物質を含有する被処理水を流入させ、生物処理によって処理対象物質の濃度が低減された槽内水を前記被処理水の流入によって生物処理槽から溢流させて処理水として流下させることが広く行われている。
この従来の生物処理方法においては、槽内水の固形分濃度(MLSS)を測定し、その固形分濃度に対して生物処理槽に流入させる処理対象物質の量を調整することによって処理水の水質を一定以上のレベルに維持させることが行われている。
より詳しくは、単位時間当たりに生物処理槽に導入させる処理対象物質を、単位固形分あたりに一定量となるように被処理水の流入量を調整することが行われている。
しかし、フェノールやチオシアンなどを含む被処理水においては、上記のような調整を行っても処理水の水質を安定させることが難しく予想外に多くのCOD成分を処理水に残留させるおそれを有している。
このことに対し、COD成分の除去率が最も低くなる場合でも求める水質の処理水が得られるように、生物処理槽に導入するCOD成分の量を制限することが考えられる。
しかし、その場合には、必要以上にCOD成分の導入量が制限されることになるため、処理効率の観点からは好ましいことではない。
すなわち、フェノール又はチオシアンの少なくとも一方が含有されている被処理水を生物学的に処理する生物処理方法においては、処理効率の低下を抑制しつつ処理水の水質を向上させることが困難であるという問題を有している。
日本国特開2009−142787号公報
本発明は、フェノールやチオシアンなどを含む被処理水を生物処理する生物処理方法において、処理効率の低下を抑制しつつ処理水の水質を向上させることを課題としている。
上記課題を解決すべく本発明者らが鋭意検討を行った結果、フェノールやチオシアンは、細菌に対する活性を低下させやすいことから、これらを含む被処理水を生物処理する場合においては、単に固形分濃度などに着目しただけでは生物処理槽の処理能力を把握することが困難であることを見出した。
また、生物処理槽の処理能力を把握する指標を新たに検討した結果、生物処理槽において単位時間に分解(酸化)されるCOD成分の量と、汚泥中の全細菌の数との間に相関性を見出した。
そして、この全細菌の数を指標とし、細菌数1個あたりに単位時間に負荷されるCOD成分の量を所定レベルに維持させることで、COD成分の除去(分解)率を高いレベルで維持させうることを見出して本発明を完成させるに至った。
すなわち、上記課題を解決するための生物処理方法にかかる本発明は、COD成分を含み、しかも、前記COD成分としてフェノール又はチオシアンの少なくとも一方が含有されている被処理水を、前記COD成分を分解可能な細菌を含んだ汚泥を収容している生物処理槽に導入して、前記COD成分を前記細菌によって生物学的に処理する生物処理方法であって、単位時間に前記細菌1個あたりに負荷される前記COD成分の量を所定範囲内に調整し得るように、前記生物処理槽への前記被処理水の導入に先立って前記汚泥に含まれている全細菌数を測定する工程を実施することを特徴としている。
なお、この“全細菌の数”については、生物処理に実質的に関与することがない細菌までをもその数に含めることを意図しているものではなく、“生物処理に関係する全細菌の数”を意図しているものである。
なお、“生物処理に関係する全細菌の数”は、具体的には、本明細書の実施例に記載の方法に基づいて測定することができる。
本発明においては、COD成分を分解可能な細菌を含んだ汚泥を生物処理槽に収容させ、該生物処理槽にCOD成分を含む被処理水を導入して前記細菌による生物処理が実施される。
しかも、被処理水の導入に先立って、生物処理槽の汚泥に含まれている全細菌の数を測定する工程を実施する。
したがって、前記測定によって求められた細菌数に基づいて生物処理槽に導入するCOD成分の量を調整することができ、単位時間に前記細菌1個あたりに負荷させるCOD成分の量を調整することができる。
すなわち、単位時間に前記細菌1個あたりに負荷されるCOD成分の量を所定範囲内に調整することで、COD成分の除去効率を高い状態に維持させつつ生物処理を実施させることができ、処理効率の低下を抑制しつつ処理水の水質を向上させ得る。
本実施形態の生物処理方法に用いられる装置の構成を示す概略構成図。 実施例において各曝気槽に1日間に導入されたCOD成分量の推移を示すグラフ。 各曝気槽に1日間に導入されたアンモニア性窒素の量の推移を示すグラフ。 各曝気槽に1日間に導入されたフェノールの量の推移を示すグラフ。 各曝気槽に1日間に導入されたチオシアンの量の推移を示すグラフ。 各曝気槽における全細菌数の推移を示すグラフ。 各曝気槽におけるアンモニア酸化細菌(AOB)数の推移を示すグラフ。 各曝気槽における亜硝酸酸化細菌(NOB)数の推移を示すグラフ。 各曝気槽におけるフェノール分解細菌数の推移を示すグラフ。 各曝気槽におけるチオシアン分解細菌数の推移を示すグラフ。 一日あたりに1細菌に処理させるCOD成分の量と処理水質の関係(左図)、及び、MLSSあたりに処理させるCOD成分の量と処理水質の関係(右図)を示すグラフ。 各曝気槽の亜硝酸酸化細菌(NOB)数と処理水のCOD濃度との関係を示すグラフ。
以下に、図面を参照しつつ本発明の第一の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の生物処理方法に関して用いられる装置の構成を示すものであり、符号10、20は、石炭を乾留して発生したガスを冷却するための間接冷却機と直接冷却機とをそれぞれ示しており、符号30は、タールデカンターを示すものである。
そして、本実施形態における生物処理方法として、このタールデカンター30から流下する排水を好気的に生物処理する生物処理槽40(以下「曝気槽40」ともいう)で処理する場合を例に説明する。
まず、生物処理に供する被処理水について説明する。
石炭が乾留されることで発生した乾留ガスは、間接冷却機10の内部に設置された冷却チューブ11において熱交換されて冷却される。
このとき、前記冷却チューブ11には海水等が流通されるため前記乾留ガスは、大きく温度が低下されて凝縮水を発生させることとなる。
この凝縮水には、タール分やアンモニア成分とともにフェノール、チオシアンなどが含有されている。
前記乾留ガスに含まれている有機成分等は、間接冷却機10での冷却時において発生した凝縮水に吸収されて除去される。
直接冷却機20では、噴霧が実施され、該噴霧によって発生した凝縮水、ならびに、間接冷却機10で発生した凝縮水はタールデカンター30に収容されて、タール分と排水とに分離され、該排水が本実施形態の生物処理方法によって処理されることとなる。
本実施形態の生物処理方法においては、COD成分などの濃度が生物処理に適した濃度となるように前記排水を必要に応じて工業用水などで希釈して被処理水とする。
すなわち、本実施形態においては、希釈前または希釈後に含まれるフェノールやチオシアン、アンモニア性窒素などの量が生物処理に適した状態となるように前記被処理水を調整して生物処理を実施する。
本実施形態の生物処理方法においては、前記被処理水が、前記曝気槽40に送られて硝化処理が実施されるとともに前記フェノールや前記チオシアンといったCOD成分の分解(酸化)が実施される。
すなわち、曝気槽40には、アンモニア酸化細菌、亜硝酸酸化細菌、フェノール分解細菌、チオシアン分解細菌などを含んだ汚泥が収容されており、本実施形態においては、これらの細菌によってアンモニア成分の硝化や、フェノールやチオシアンの分解といった生物学的な処理を実施する。
このとき、流量制御装置50と協働する調整弁51によって曝気槽40に流入させる前記被処理水の流入量を調整し、曝気槽40に流入させるCOD成分の量を調整する。
この流量制御装置50による制御は、予め前記曝気槽40について実施した全細菌の菌数測定に基づいて設定されたプログラムによって実施させることが重要である。
具体的には、曝気槽40に収容されている汚泥に含まれる全細菌の数をn(copies)とし被処理水におけるCOD成分の濃度をX(mg/リットル)とした場合に、単位時間あたりの被処理水の流量V(リットル/日)を所定の範囲とすることで単位時間あたりに、曝気槽40における細菌1個あたりに負荷するCOD成分の量(COD成分負荷:X×V/n)の値を調整することが重要である。
なお、この曝気槽40から流下される処理水は、例えば、そのCOD成分の濃度が100(mg/リットル)以下となる程度に低減されていれば、コークス製造設備や製鉄プラントなどにおける種々の用途に利用が可能となる。
また、河川などへの放流を行うことを想定した場合であっても、上記のようなCOD成分濃度となっていれば、さらにCOD成分の低減を図るために、大掛かりな処理を必要としない。
このような点において、曝気槽40から流下させる処理水のCOD成分の濃度は、80(mg/リットル)以下であることがより好ましく、60(mg/リットル)以下であることが特に好ましい。
そして、曝気槽40から流下される処理水を上記のようなCOD濃度とするには、曝気槽40の形状や曝気条件などにもよるが、通常、前記流量(V)を調整して、曝気槽40に流入されるCOD成分が100(pg/copies/日)以下となるようにすればよい。
また、過度に流量を制限すると処理効率を低下させることになるため、曝気槽40に流入されるCOD成分が10(pg/copies/日)以上となるように流量(V)を調整することが好ましい。
なお、全細菌の測定は、必ずしも頻繁に行う必要はないが、全細菌の測定を長期間実施しない場合には、指標としている全細菌数が、曝気槽40内の実際の全細菌数と乖離してしまって処理水の水質を予想外に悪化させるおそれを有する。
このような観点から、全細菌数を測定する工程は、概ね2週間に1回以上の頻度、好ましくは1週間に1回以上の頻度で実施することが好ましい。
なお、従来の生物処理方法においては、全細菌を測定することが行われておらず、全細菌を指標としたCOD成分の負荷の調整は、全く着目がなされていなかったものである。
前記曝気槽40から流下される処理水は、沈殿槽60に導入して沈殿分離を実施し、上澄み液を次段の処理などに向けて流下させるとともに沈殿させた汚泥を引き抜き汚泥として槽底から排出させる。
この排出させた引き抜き汚泥は、例えば、その一部を返送汚泥として曝気槽40に返送し、残りを余剰汚泥として処理することができる。
なお、この汚泥の返送によって、曝気槽40に収容される汚泥の量を変化させることができる。
したがって、この返送汚泥の調整によって曝気槽40の全細菌数を変化させることが可能である。
すなわち、調整弁51によるCOD成分導入量の調整に代えて、返送汚泥量の調整によって曝気槽40において単位時間に細菌1個当たりに負荷されるCOD成分量(COD成分負荷)を調整することが可能である。
さらに、この返送汚泥に限らず、生物製剤などの添加によって曝気槽40の全細菌数を調整することも可能である。
この曝気槽40における全細菌数の調整と、前記調整弁51などによる曝気槽40へのCOD成分の導入量の調整とは、それぞれ単独で実施することも可能であり、両方を同時に実施して曝気槽40におけるCOD成分負荷を調整させることも可能である。
従来の生物処理方法であれば、このアンモニア、フェノールやチオシアンといったものが含有されている被処理水であっても、他の生物処理と同様に生物処理槽内の固形分濃度に基づいて、単位時間あたりに生物処理槽に導入させる被処理水の量を、固形分の単位質量あたりのCOD成分負荷を一定させるように調整させていた。
しかし、汚泥は水質浄化に関与する細菌以外に無機物質や細菌以外の有機物などから構成されるために固形分濃度が的確にCOD成分の分解能力を表しているとは言い難い。
また、汚泥は機能の異なった(すなわち、処理対象の異なった)種々の細菌から構成され、これらの細菌の構成比率は被処理水の組成の変化や固形物滞留時間(SRT)などによって変動する。
したがって、ある特定の物質(例えば、アンモニアやフェノールなど)の負荷管理を種々の細菌ならびに無機物質などとの混合塊である固形分の濃度で行うことは精度の面で非常に劣るといわざるを得ない。
そして、そのような場合には、予想外にCOD成分を処理水中に残存させてしまうおそれを有する。
一方で、本実施形態に係る生物処理方法においては、汚泥に含まれている全細菌の数を測定し、細菌1個あたりに負荷させるCOD成分の量を所定範囲内にすべく、この細菌数に基づいて生物処理槽に導入させる被処理水の量、又は、返送汚泥の量が調整される。
すなわち、本実施形態に係る生物処理方法においては、生物処理槽への前記被処理水の導入に先立って前記汚泥に含まれている全細菌数を測定する工程と、該工程によって求められた全細菌数に基づいて、単位時間に前記細菌1個あたりに負荷される前記COD成分の量を所定範囲内に調整する工程とが実施される。
そして、COD成分の量を所定範囲内に調整する工程を、生物処理槽に導入させる被処理水の量を調整する工程か、生物処理槽の汚泥の量を調整する工程かの少なくとも一方の工程によって実施されている。
したがって、全細菌の数を予め測定することで、生物処理槽におけるCOD成分の分解量が予測でき、必要以上に被処理水の処理量を減少させることなく処理水に求められる水質を一定以上に確保することができる。
なお、本実施形態においては、フェノールとチオシアンとが両方とも多く含有されており、処理水のCOD成分残存量を予測することが特に困難であり、本発明の効果をより顕著に発揮させ得る点において、石炭からコークスが作製される際に排出される排ガスが冷却されて発生される凝縮水を曝気槽で処理する場合を例示しているが、このような場合に発生される凝縮水のみならず、本発明は、フェノールやチオシアンといった生物処理において影響を与えやすい物質が含有されている被処理水の処理全般に適用が可能なものである。
そして、その場合には、生物処理の方法や装置において従来公知の技術事項を適宜選択して採用することができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(被処理水)
石炭の乾留を行っているコークス炉から排出されるガスを間接的ならびに直接的に冷却して発生したアンモニア、フェノールやチオシアンなどを含む排水は、工業用水と海水で4倍に希釈し(排水:工業用水:海水=1:1:2)、これを生物処理に供する被処理水とした。
(曝気槽)
上記被処理水は、3つの曝気槽にて生物処理を行った。
3つの槽の内、2つの曝気槽は槽形状(17m×19m×4.6m)及び容積(1486m)が同じで、残りの1つは先の同形状の曝気槽に比べて2/3程度の容積(921m:14m×14m×4.7m)を有するものである。
(細菌数の測定)
生物処理に先立って、各槽に収容されている汚泥をサンプリングし、下記の方法で細菌数を測定した。
(リアルタイムPCRによる細菌数の定量)
COD除去に関与する全細菌(真正細菌)、アンモニアの硝化に関わるアンモニア酸化細菌と亜硝酸酸化細菌、ならびにCOD成分の中でも難分解性で毒性の強いフェノールの分解に関わるフェノール分解細菌、およびチオシアンの分解に関わるチオシアン分解細菌の存在数量の定量をリアルタイムPCRにより実施した。
表1と表2とにそれぞれリアルタイムPCRに用いたprimerとprobeの名称と塩基配列、およびリアルタイムPCRの条件を示す。
(1)全細菌数の定量
全細菌(真正細菌)の存在数量の定量は、Forward primerとしてBACT1369F、Reverse primerとしてPROK1492R、またTaqMan probeとしてBACT1389を用いたTaqMan probe法により行った。
(2)アンモニア酸化細菌(AOB)数の定量
Forward primerとしてCTO189fA/BとCTO189fCとを2:1のモル比で混合したもの、Reverse primerとしてRT1rを用い、さらに、TaqMan probeとしてTMP1を用いたTaqMan probe法により行った。
(3)亜硝酸酸化細菌(NOB)数の定量
Nitrospira spp.Nitrobacter spp.を対象に実施した。
Nitrospira spp.数の定量は、Forward primerとしてNSR113f、Reverse primerとしてNSR1264rを用い、さらに、TaqMan probeとしてNSR1143Taqを用いたTaqMan probe法により実施した。
一方Nitrobacter spp.数の定量は、Forward primerとしてNIT3f、Reverse primerとしてNIT2rを用いたSYBR Green法により定量した。
(4)フェノール分解細菌数の定量
フェノール分解細菌数の定量は、Forward primerとしてPHE−F、Reverse primerとしてPHE−Rを用いたSYBR Green法により定量した。
(5)チオシアン分解細菌数の定量
チオシアン分解細菌のPCRを用いた検出・定量方法に関する論文を検索し、記載のPCR primerを用いてPCR反応の条件検討を行ったが、目的とするチオシアン分解菌を検出することはできなかった。
そこで、データベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)に登録されているチオシアン分解酵素(thiocyanate hydrolase:scnC)遺伝子の配列を基に、表3に示す5種類のチオシアン分解菌数定量用(TaqMan real−time PCR法)のPrimer/Probeを設計した。
なお、このチオシアン分解細菌の検出・定量用のPCR primer/probeは日本国特願2009−33617号に記載のものである。
Figure 2011024905
Figure 2011024905
Figure 2011024905
表4に各曝気槽へ流入させる被処理水の水質およびこの被処理水の流入による負荷の平均値、最大値および最小値を示す。
なお、表中「No.3AT」として示されているものが、容積を異ならせた曝気槽であり、「No.7AT」、「No.8AT」として示されているものが容積を同じくする2つの曝気槽を表している。
以後、これらの曝気槽を、それぞれ「AT No.3」、「AT No.7」、「AT No.8」あるいは、単に「No.3」、「No.7」、「No.8」と示すことがある。
Figure 2011024905
(COD成分の推移)
図2に評価期間(約150日間)における各曝気槽に負荷された1日間のCOD成分量の推移を示す。
この図2にも見られるように、「No.3AT」に負荷された1日あたりのCOD成分量は586〜898kg/dで推移し、その内の最小値と最大値とは約1.5倍の開きが見られた。
一方で「No.7AT」と「No.8AT」は同じ負荷で運転され、2520〜3400kg/dで推移し、その内の最小値と最大値とは約1.4倍の開きが見られた。
「No.3AT」と、「No.7AT」や「No.8AT」とは容積負荷に差があり、「No.7AT」や「No.8AT」の曝気槽の容積負荷は「No.3AT」の容積負荷の約2.5倍の負荷で運転されていた。
(アンモニア性窒素(NH4−N)成分の推移)
図3に約150日間にわたって各曝気槽に1日あたりに負荷されるアンモニア性窒素の量を観察した結果を示す。
この図3にも見られるように、「No.3AT」に負荷された1日あたりのNH4−N成分量は369〜577kg/dで推移し、この最小値と最大値とは約1.6倍の開きが見られた。
一方で「No.7AT」と「No.8AT」は同じ負荷で運転され、1699〜2170kg/dで推移し、この最小値と最大値とは約1.3倍の開きが見られた。
(フェノールの推移)
図4に、これまでと同様に、約150日間にわたって各曝気槽に1日あたりに負荷されるフェノールの量を観察した結果を示す。
この図4にも見られるように、「No.3AT」に負荷された1日あたりのフェノール量は180〜317kg/dで推移し、この最小値と最大値とは約1.8倍の開きが見られた。
一方で「No.7AT」と「No.8AT」は同じ負荷で運転され、795〜1146kg/dで推移し、この最小値と最大値とは約1.4倍の開きが見られた。
(チオシアンの推移)
図5に、これまでと同様に、約150日間にわたって各曝気槽に1日あたりに負荷されるチオシアンの量を観察した結果を示す。
この図5にも見られるように、「No.3AT」に負荷された1日あたりのチオシアン量は41〜64kg/dで推移し、この最小値と最大値とは約1.6倍の開きが見られた。
一方で「No.7AT」と「No.8AT」は同じ負荷で運転され、175〜235kg/dで推移し、この最小値と最大値とは約1.3倍の開きが見られた。
表5に処理水の水質および各成分の除去率〔(負荷された量−処理水に残存している量)/負荷された量×100%〕負荷の平均値、最大値および最小値を示す。
溶解性CODMnの除去率は3つの曝気槽で差はなかったが、処理水質は「No.3AT」が最も低く、次いで「No.8AT」、「No.7AT」の順であった。
これは、後段においても述べるが、細菌数あたりのCOD負荷の差によるものであると推察される。
NH4−Nは、ほとんど除去(NO2−Nに酸化)されず、除去率は最大でも10%台であった。
フェノールはすべての曝気槽でほぼ100%除去されており、処理水中の濃度は最大で0.1mg/l以下であった。
チオシアンはすべての曝気槽で除去率97%(平均)であり、良好に処理されていた。
Figure 2011024905
表6にそれぞれの曝気槽の汚泥1mgあたりに生息する全細菌、アンモニア酸化細菌(AOB)、亜硝酸酸化細菌(NOB)、フェノール分解細菌、及びチオシアン酸化細菌の平均値、最大値および最小値を示す。
Figure 2011024905
(全細菌数の推移)
図6に、各曝気槽において汚泥1mgあたりの全(真正)細菌数を約150日間にわたって観察した結果(細菌数の推移)を示す。
汚泥中の全細菌数は、曝気槽間で大きな差は見られなかった。
また、同一曝気槽内では経時的に大きな変動はなく、5×10(copies/mgMLSS)前後で比較的安定していた。
(アンモニア酸化細菌(AOB)数の推移)
図7に各曝気槽において汚泥1mgあたりのAOB数を約150日間にわたって観察した結果(細菌数の推移)を示す。
汚泥中のAOB数は、曝気槽間で差が見られた。
すなわち、「No.7AT」が最も少なく3.19×10(copies/mg MLSS)であり、最も存在数量の多かった「No.3AT」は、4.21×10(copies/mg MLSS)であり、10倍の差があった。
また、同一曝気槽内のAOB数は経時的にも大きく変動し、最大値と最小値は100倍もの差があった。
(亜硝酸酸化細菌(NOB)数の推移)
図8に各曝気槽において汚泥1mgあたりのNOB数を約150日間にわたって観察した結果(細菌数の推移)を示す。
AOBと同様に曝気槽間でNOBの存在数量には差が見られた。また、同一曝気槽内のNOB数は周期的に変動し、最大値と最小値は約10倍の差があった。
(フェノール分解菌数の推移)
図9に各曝気槽において汚泥1mgあたりのフェノール分解菌数を約150日間にわたって観察した結果(細菌数の推移)を示す。
その結果、「No.7」の曝気槽と「No.8」の曝気槽のフェノール分解菌数にはほとんど差は見られなかったが、「No.3」の曝気槽はそれに比べて少なかった。
また、同一曝気槽内のフェノール分解菌数は変動し、約30日経過後に最低になり、その後緩やかに上昇した。
(チオシアン分解菌数の推移)
図10に各曝気槽において汚泥1mgあたりのチオシアン分解細菌数を約150日間にわたって観察した結果(細菌数の推移)を示す。
本細菌の存在数量は曝気槽間で大きな差が見られ、「No.3」の曝気槽に最も多く存在し、最も少なかった「No.8」の曝気槽の約100倍の差が見られた。
次に、生物診断技術(定量PCR法)を用いて求めた全細菌数、アンモニア酸化細菌数、亜硝酸酸化細菌数、フェノール分解菌数、およびチオシアン分解菌数とCOD成分負荷、アンモニア負荷、亜硝酸負荷、フェノール負荷、およびチオシアン負荷と処理水質との相関関係を解析した。
結果を、表7に示す。
Figure 2011024905
表7に示すように、全細菌数と処理水のCOD濃度、および亜硝酸酸化細菌(NOB)数と処理水のCODにそれぞれ1%水準で負の相関が見られた。
すなわち、処理水中のCODの濃度の上昇にともない全細菌数とNOB数は減少する傾向を示した。
ここでは、分解されにくいCOD成分がこれらの細菌に悪影響を及ぼし、増殖を阻害したためにこのような結果が観察されたものと推察される。
(COD成分負荷と処理水菌数の関係)
この検討に用いたコークス排水の処理設備の運転管理指標を設定するために、1細菌あたりのCOD成分負荷(一日あたりに処理させるCOD成分の量)と処理水質の関係を求めた。
図11(左図)に示すように、1細菌あたりのCOD成分負荷と処理水質の間には高い相関がみられ、1細菌あたりのCOD成分負荷が上昇するにつれて、処理水のCOD濃度も上昇した。
したがって、流入するCOD成分負荷に対して適切な細菌数を生物処理槽内に保持させることで処理水の水質管理を行い得ると考えられる。
一方、図11(右図)に示すように、従来の生物処理における管理指標として用いられてきたMLSSあたりのCOD成分負荷(COD−MLSS負荷)と処理水COD濃度の関係においては、相関係数(R2)が左図に比べて低く、また、曝気槽の違いにより回帰直線の傾きが正になったり負になったりと、バラツキが見られる。
以上のように、フェノールやチオシアンを含む被処理水の生物学的な処理においては、汚泥を構成する細菌の存在数量を生物診断技術で定量し、「1細菌あたりのCOD成分負荷」という新しい管理指標を設定することにより、従来のMLSSによる負荷を管理する方法に比べて精度よく処理水の水質を管理し得ることがわかる。
先にも述べたように、従来のMLSSによる負荷を管理する方法では、COD成分の除去率の予測精度が低いため、確実に処理水のCOD成分残存量を所定の値以下にすることが求められる場合において、細菌に負荷されるCOD成分の量が、この細菌の分解能力を大きく下回る量となる場合があり、細菌の能力が十分に発揮されないおそれを有していた。
一方で、本発明によれば、細菌1個あたりの負荷が直接コントロール可能となることから、細菌の分解能力を最大限に発揮させうる状態を維持させることができる。
すなわち、上記のような点からも、本発明の生物処理方法が、従来の生物処理方法に比べて優れていることがわかる。
(個々の細菌について)
(NOB数と処理水のCOD濃度との関係)
各曝気槽のNOB数と処理水COD濃度の関係を図12に示す。
この図からもわかるように、曝気槽で分解されず処理水に残存するCOD濃度が高くなるにつれてNOB数が減少する傾向が観察された。
NOBは、通常、有機性COD成分の分解には関与しないことから、上記のような傾向が見られたのは、残存するCOD成分の影響を受けてNOBの増殖が阻害されたことを示唆しており、NOBを有害成分の流入を察知する指標として活用できるものと考えられる。
(フェノール−フェノール分解細菌負荷およびチオシアン−チオシアン分解細菌負荷)
図11と同様に、フェノール分解細菌1個あたりに単位時間に負荷するフェノールの量(フェノール負荷)、およびチオシアン分解細菌1個あたりに単位時間に負荷するチオシアンの量(チオシアン負荷)について解析したが、相関関係は見られなかった。
下記表8にも示すように、フェノール分解細菌1個あたりのフェノール負荷の最大値と最小値の差は、「No.3 AT」と「No.7 AT」とで約7.5倍の差が見られ、「No.8 AT」では約9.4倍と大きな差が見られた。
それにもかかわらず処理水のフェノール濃度は0.1mg/l以下と極めて良好に処理(除去率約100%)されていた。
従って、フェノール分解細菌に対するフェノール負荷を各曝気槽の最大負荷以下になるように運転すれば、良好な水質を得ることが可能であると推察される。
「No.3 AT」、「No.7 AT」および「No.8 AT」の各曝気槽のチオシアン分解細菌1個あたりに単位時間に負荷するチオシアンの量(チオシアン負荷)の最大値と最小値の差は、それぞれ、約710倍、約160倍、約9倍と大きな差があったにもかかわらず、良好な処理水質が得られた(処理水チオシアン濃度:7.0mg/l以下、除去率:93%以上)。
従って、チオシアン分解細菌に対するチオシアン負荷を各曝気槽の最大負荷以下になるように運転すれば、良好な水質を得ることが可能であると推察される。
Figure 2011024905
以上のことからも、全細菌の数を予め測定することで、生物処理槽におけるCOD成分の分解量が予測でき、必要以上に被処理水の処理量を減少させること無く処理水に求められる水質を一定以上に確保させ得ることがわかる。
また、全細菌の数とともに、亜硝酸酸化細菌の数を併せて測定することで、フェノールやチオシアンなどの生物処理における有害な成分の流入を把握することが可能となる。
さらに、フェノール分解細菌やチオシアン分解細菌の数を併せて測定し、処理水におけるフェノールやチオシアンの残存量を所定以下とさせ得る最大の負荷を予め把握しておき、その後、この最大負荷を指標に生物処理を実施させることで処理水をより確実に良好なる水質とすることができる。
すなわち、フェノール分解細菌やチオシアン分解細菌の数を併せて測定することで、処理水の水質が所望の水質以下となることをより確実に抑制しつつ生物処理の処理効率を従来の生物処理方法に比べて向上させうる。
10 間接冷却機
11 冷却チューブ
20 直接冷却機
21 スクラバー装置
30 タールデカンター
40 曝気槽(生物処理槽)
50 流量制御装置
51 調整弁
60 沈殿槽

Claims (2)

  1. COD成分を含み、しかも、前記COD成分としてフェノール又はチオシアンの少なくとも一方が含有されている被処理水を、前記COD成分を分解可能な細菌を含んだ汚泥を収容している生物処理槽に導入して、前記COD成分を前記細菌によって生物学的に処理する生物処理方法であって、
    単位時間に前記細菌1個あたりに負荷される前記COD成分の量を所定範囲内に調整し得るように、前記生物処理槽への前記被処理水の導入に先立って前記汚泥に含まれている全細菌数を測定する工程を実施することを特徴とする生物処理方法。
  2. 前記被処理水が、石炭からコークスが作製される際に排出される排ガスが冷却されて発生される凝縮水を含有している請求項1記載の生物処理方法。
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