JPWO2011007389A1 - 移動体受信装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、アンテナを一定距離だけ離してレイアウトし、その出力で等位相合成を図る、所謂、ダイバーシティー技術も存在するが、アンテナシステムが2組必要になり、このため高いコストを要する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による移動体受信装置100Aの内部構成を示すブロック図であり、ここでは、移動体として車両に搭載されたラジオ受信機が例示されている。
図1に示されるように、この発明の実施の形態1に係る移動体受信装置100Aは、唯一のアンテナ1と、2系統のチューナA(2)、B(3)と、遅延回路4と、DSP(デジタル信号処理装置5A)と、オーディオ出力部6と、CPU(中央処理装置7A)と、操作部8と、表示部9と、速度検出器10と、により構成される。
なお、図1において、太実線矢印は受信信号を、細実線矢印は、DSP5AまたはCPU7Aによる制御信号を示す。
信号強度検出器55は、検波器54出力から受信電界強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を検出してCPU7Aへ出力する。オーディオ処理部56は、IF信号からオーディオ信号成分を抽出してDAC57経由で、スピーカ等により構成されたオーディオ出力部6へ供給する。オーディオ処理部56は、操作部8によるユーザ操作にしたがい、音量、トーンコントロール等の調整も行う。
なお、速度検出器10は、外部接続される車速センサ等で構成され、ここで検出された車速信号はCPU7Aに供給される。
図2に示されるように、CPU7Aは、ドップラーシフト量演算部7A1と、遅延時間演算部7A2と、チューナ・オーディオ処理制御部7A3と、ADC入力フィルタ設定制御部7A4と、遅延回路制御部7A5と、位相合成器時定数制御部7A6と、を含む。
遅延時間演算部7A2は、受信周波数の1/4波長を移動するのに必要な時間を計算して遅延回路制御部7A5、および位相合成時定数制御部7A6を起動する機能を有する。遅延回路制御部7A5は、遅延時間演算部7A2で計算された受信周波数の1/4波長を移動するのに必要な時間を遅延回路4に設定する機能を有し、また、位相合成器時定数制御部7A6は、遅延時間演算部7A2で計算された遅延時間をDSP5Aの等位相合成器53の応答時定数に設定する機能を有する。
ADC入力フィルタ設定制御部7A4は、入力フィルタの中心周波数を、ドップラーシフト量演算部7A1で計算されたドップラーシフト周波数分だけ前記符号にしたがいシフトする機能を有する。
以下、図3のフローチャートを参照しながら、図1、図2に示すこの発明の実施の形態1による移動体受信装置100Aの動作を詳細に説明する。
続いてCPU7A(ドップラーシフト量演算部7A1)は、これらの時間変化を判定し、RSSIが時間経過とともに増加しているか、または減少しているかにより、不図示の放送局を含む基地局の送信アンテナに対し車両が接近しているか遠ざかっているか、その進行方向を判定する。同時に、以下に示す演算式(1)を実行することにより、受信周波数foのドップラーシフト量Δf1と、その周期T1とを算出する(ステップST303)。
このとき、CPU7A(遅延時間演算部7A2)は、ドップラーシフト量演算部7A1により出力されるドップラーシフト量Δf1を加味した受信周波数の1/8波長から1/4波長を移動するのに必要な時間T2を計算する(ステップST305)。
上記した遅延時間および時定数設定後、ステップST301の処理に戻り、上記した一連の動作はCPU7Aにより制御周期毎に繰り返し実行される。なお、この制御周期は、ADC−A(51)、ADC−B(52)のサンプリング周期に合わせてもよい。
また、制御部(CPU7A)が、ドップラーシフトの周期を算出し、等位相合成の応答速度に適応させることにより、検波後の聴感上、違和感のない音声を抽出することができる。
図4は、この発明の実施の形態2に係る移動体受信装置100Bの内部構成を示すブロック図である。
図1に示す実施の形態1との構成上の差異は、遅延回路40をDSP5Bが内蔵し(実施の形態1では遅延回路4を外出ししてある)、かつ、ADC−A(51)と等位相合成器53の間にIF信号出力を逓倍する逓倍器41と、ADC−B(52)と遅延回路40との間にIF信号出力を逓倍する逓倍器42と、等位相合成器53と検波器35との間に分周器43を、それぞれ挿入したことにある。
以下、図6のフローチャートを参照しながら、図4、図5に示すこの発明の実施の形態2による移動体受信装置100Bの動作を詳細に説明する。
続いてCPU7B(ドップラーシフト量演算部7B1)は、これらの時間変化を判定し、RSSIが時間経過とともに増加しているか、または減少しているにより、不図示の放送局を含む基地局の送信アンテナに対して接近しているか遠ざかっているか、進行方向を判定する。同時に、上記した演算式(1)により受信周波数foのドップラーシフト量Δf1、ならびにその周期T1を算出する(ステップST603)。
このとき、CPU7B(分周器・逓倍器制御部7B7)は、変調帯域が充分確保できる最適逓倍比n1をDSP5Bが内蔵する逓倍器41、逓倍器42、分周器43にそれぞれ設定する(ステップST605)。ここで、遅延時間演算部7B2は、ドップラーシフト量Δf1を加味した受信周波数の1/(8n1)波長から1/(4n1)波長を移動するのに必要な時間T3を計算し、(ステップST606)、この時間T3を、遅延回路制御部7B5により遅延回路40に設定する(ステップST607)。また、位相合成器時定数制御部7B6は、DSP5が内蔵する等位相合成器53の、位相合成の応答特性を示す時定数も遅延時間T3に合わせて設定する制御を行う(ステップST608)。等位相合成器53の出力は、分周器43にて1/(n1)の元のIF周波数に分周され、検波される。
また、DSP5Bに遅延回路40を内蔵し、かつ、逓倍器41、逓倍器42をn1逓倍した場合、同一遅延時間に対するIF信号出力の位相回転がn1倍になるため、遅延回路40でT3時間の遅延を行うと、その遅延はアンテナ段でのT3×n1の遅延時間に相当する。ここで、受信周波数の1/8〜1/4波長の距離を移動するのに必要な時間を実施の形態1のT2とすれば、本実施の形態2では、T2=n1・T3で示されるため、遅延時間T3は、遅延時間T2の1/n1倍になり、遅延器の負担が少なくなる。RF段の位相差はIF段での位相差と同じであり、その位相差がn1倍されるため、n1を大きく取れば理論上はどんなに移動体の速度が遅くても、n1倍されてかつ位相差が90°の2つのIF信号を等位相合成器53に入力し、ダイバーシティー効果を持たせることができる。
また、上記した実施の形態1、実施の形態2では、DSP5A(5B)とCPU7A(7B)が協働して動作することにより、「測定される移動体の移動速度とそのときの受信電界強度とに応じて遅延回路に前記遅延時間を動的に設定すると共に、第1のチューナと第2のチューナによりそれぞれ生成される中間周波数信号を等位相合成して出力する制御部」、としての機能を実現するものとして説明したが、この機能は、例えば、ドップラーシフト量演算、遅延時間演算も含めてDSP5A(5B)が負荷を分担する等、機能分担を別に定めても、あるいは、全ての機能をDSP5A(5B)単体で、あるいはCPU7A(7B)単体で実現することも可能である。
例えば、測定される移動体の移動速度とそのときの受信電界強度とに応じて遅延回路に前記遅延時間を動的に設定すると共に、第1のチューナと第2のチューナによりそれぞれ生成される中間周波数信号を等位相合成して出力するデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。
また、アンテナを一定距離だけ離してレイアウトし、その出力で等位相合成を図る、所謂、ダイバーシティー技術も存在するが、アンテナシステムが2組必要になり、このため高いコストを要する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による移動体受信装置100Aの内部構成を示すブロック図であり、ここでは、移動体として車両に搭載されたラジオ受信機が例示されている。
図1に示されるように、この発明の実施の形態1に係る移動体受信装置100Aは、唯一のアンテナ1と、2系統のチューナA(2)、B(3)と、遅延回路4と、DSP(デジタル信号処理装置5A)と、オーディオ出力部6と、CPU(中央処理装置7A)と、操作部8と、表示部9と、速度検出器10と、により構成される。
なお、図1において、太実線矢印は受信信号を、細実線矢印は、DSP5AまたはCPU7Aによる制御信号を示す。
信号強度検出器55は、検波器54出力から受信電界強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を検出してCPU7Aへ出力する。オーディオ処理部56は、IF信号からオーディオ信号成分を抽出してDAC57経由で、スピーカ等により構成されたオーディオ出力部6へ供給する。オーディオ処理部56は、操作部8によるユーザ操作にしたがい、音量、トーンコントロール等の調整も行う。
なお、速度検出器10は、外部接続される車速センサ等で構成され、ここで検出された車速信号はCPU7Aに供給される。
図2に示されるように、CPU7Aは、ドップラーシフト量演算部7A1と、遅延時間演算部7A2と、チューナ・オーディオ処理制御部7A3と、ADC入力フィルタ設定制御部7A4と、遅延回路制御部7A5と、位相合成器時定数制御部7A6と、を含む。
遅延時間演算部7A2は、受信周波数の1/4波長を移動するのに必要な時間を計算して遅延回路制御部7A5、および位相合成時定数制御部7A6を起動する機能を有する。遅延回路制御部7A5は、遅延時間演算部7A2で計算された受信周波数の1/4波長を移動するのに必要な時間を遅延回路4に設定する機能を有し、また、位相合成器時定数制御部7A6は、遅延時間演算部7A2で計算された遅延時間をDSP5Aの等位相合成器53の応答時定数に設定する機能を有する。
ADC入力フィルタ設定制御部7A4は、入力フィルタの中心周波数を、ドップラーシフト量演算部7A1で計算されたドップラーシフト周波数分だけ前記符号にしたがいシフトする機能を有する。
以下、図3のフローチャートを参照しながら、図1、図2に示すこの発明の実施の形態1による移動体受信装置100Aの動作を詳細に説明する。
続いてCPU7A(ドップラーシフト量演算部7A1)は、これらの時間変化を判定し、RSSIが時間経過とともに増加しているか、または減少しているかにより、不図示の放送局を含む基地局の送信アンテナに対し車両が接近しているか遠ざかっているか、その進行方向を判定する。同時に、以下に示す演算式(1)を実行することにより、受信周波数foのドップラーシフト量Δf1と、その周期T1とを算出する(ステップST303)。
このとき、CPU7A(遅延時間演算部7A2)は、ドップラーシフト量演算部7A1により出力されるドップラーシフト量Δf1を加味した受信周波数の1/8波長から1/4波長を移動するのに必要な時間T2を計算する(ステップST305)。
上記した遅延時間および時定数設定後、ステップST301の処理に戻り、上記した一連の動作はCPU7Aにより制御周期毎に繰り返し実行される。なお、この制御周期は、ADC−A(51)、ADC−B(52)のサンプリング周期に合わせてもよい。
また、制御部(CPU7A)が、ドップラーシフトの周期を算出し、等位相合成の応答速度に適応させることにより、検波後の聴感上、違和感のない音声を抽出することができる。
図4は、この発明の実施の形態2に係る移動体受信装置100Bの内部構成を示すブロック図である。
図1に示す実施の形態1との構成上の差異は、遅延回路40をDSP5Bが内蔵し(実施の形態1では遅延回路4を外出ししてある)、かつ、ADC−A(51)と等位相合成器53の間にIF信号出力を逓倍する逓倍器41と、ADC−B(52)と遅延回路40との間にIF信号出力を逓倍する逓倍器42と、等位相合成器53と検波器35との間に分周器43を、それぞれ挿入したことにある。
以下、図6のフローチャートを参照しながら、図4、図5に示すこの発明の実施の形態2による移動体受信装置100Bの動作を詳細に説明する。
続いてCPU7B(ドップラーシフト量演算部7B1)は、これらの時間変化を判定し、RSSIが時間経過とともに増加しているか、または減少しているにより、不図示の放送局を含む基地局の送信アンテナに対して接近しているか遠ざかっているか、進行方向を判定する。同時に、上記した演算式(1)により受信周波数foのドップラーシフト量Δf1、ならびにその周期T1を算出する(ステップST603)。
このとき、CPU7B(分周器・逓倍器制御部7B7)は、変調帯域が充分確保できる最適逓倍比n1をDSP5Bが内蔵する逓倍器41、逓倍器42、分周器43にそれぞれ設定する(ステップST605)。ここで、遅延時間演算部7B2は、ドップラーシフト量Δf1を加味した受信周波数の1/(8n1)波長から1/(4n1)波長を移動するのに必要な時間T3を計算し、(ステップST606)、この時間T3を、遅延回路制御部7B5により遅延回路40に設定する(ステップST607)。また、位相合成器時定数制御部7B6は、DSP5が内蔵する等位相合成器53の、位相合成の応答特性を示す時定数も遅延時間T3に合わせて設定する制御を行う(ステップST608)。等位相合成器53の出力は、分周器43にて1/(n1)の元のIF周波数に分周され、検波される。
また、DSP5Bに遅延回路40を内蔵し、かつ、逓倍器41、逓倍器42をn1逓倍した場合、同一遅延時間に対するIF信号出力の位相回転がn1倍になるため、遅延回路40でT3時間の遅延を行うと、その遅延はアンテナ段でのT3×n1の遅延時間に相当する。ここで、受信周波数の1/8〜1/4波長の距離を移動するのに必要な時間を実施の形態1のT2とすれば、本実施の形態2では、T2=n1・T3で示されるため、遅延時間T3は、遅延時間T2の1/n1倍になり、遅延器の負担が少なくなる。RF段の位相差はIF段での位相差と同じであり、その位相差がn1倍されるため、n1を大きく取れば理論上はどんなに移動体の速度が遅くても、n1倍されてかつ位相差が90°の2つのIF信号を等位相合成器53に入力し、ダイバーシティー効果を持たせることができる。
また、上記した実施の形態1、実施の形態2では、DSP5A(5B)とCPU7A(7B)が協働して動作することにより、「測定される移動体の移動速度とそのときの受信電界強度とに応じて遅延回路に前記遅延時間を動的に設定すると共に、第1のチューナと第2のチューナによりそれぞれ生成される中間周波数信号を等位相合成して出力する制御部」、としての機能を実現するものとして説明したが、この機能は、例えば、ドップラーシフト量演算、遅延時間演算も含めてDSP5A(5B)が負荷を分担する等、機能分担を別に定めても、あるいは、全ての機能をDSP5A(5B)単体で、あるいはCPU7A(7B)単体で実現することも可能である。
例えば、測定される移動体の移動速度とそのときの受信電界強度とに応じて遅延回路に前記遅延時間を動的に設定すると共に、第1のチューナと第2のチューナによりそれぞれ生成される中間周波数信号を等位相合成して出力するデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。
Claims (4)
- 移動体に搭載される移動体受信装置において、
アンテナで受信した受信周波数信号を中間周波数信号に変換する第1のチューナと、
前記移動体が前記受信周波数信号の特定波長分の移動にかかる時間分だけ前記受信周波数信号を遅延させる遅延回路と、
前記遅延回路出力を第2の中間周波数信号に変換する第2のチューナと、
測定される前記移動体の移動速度とそのときの受信電界強度とに応じて前記遅延回路に前記遅延時間を動的に設定すると共に、前記第1のチューナと前記第2のチューナによりそれぞれ生成される中間周波数信号を等位相合成して出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする移動体受信装置。 - 前記制御部は、
前記移動速度を読み出してそのときの受信電界強度から移動体の進行方向を決定し、
前記移動体の移動に伴い周波数が変化するドップラーシフト周波数、その符号、および周期を計算し、
前記第1のチューナ出力と前記第2のチューナ出力をデジタル信号に変換するそれぞれのアナログデシタルコンバータを構成する入力フィルタの中心周波数を、前記計算されたドップラーシフト周波数分だけ前記符号にしたがいシフトし、
前記移動体が前記受信周波数の1/4波長を移動するのに必要な時間を計算して前記遅延回路に設定し、かつ、等位相合成の際の時定数も同値に設定すること、
を特徴とする請求項1記載の移動体受信装置。 - 前記制御部は、
前記第1のチューナの中間周波数信号を逓倍した出力と、前記第2のチューナの中間周波数信号を逓倍した出力を、前記移動体が前記受信周波数の特定波長分の移動にかかる時間を変調帯域が確保可能な逓倍比で割った時間を遅延時間とする前記遅延回路で遅延した信号と等位相合成して出力することを特徴とする請求項1記載の移動体受信装置。 - 前記制御部は、
前記移動速度を読み出してそのときの受信電界強度から移動体の進行方向を決定し、
前記移動体の移動に伴い周波数が変化するドップラーシフト周波数、その符号、および周期を計算し、
前記第1のチューナ出力と前記第2のチューナ出力をデジタル信号に変換するそれぞれのアナログデシタルコンバータを構成する入力フィルタの中心周波数を、前記計算されたドップラーシフト周波数分だけ前記符号にしたがいシフトし、
前記逓倍比を設定して前記移動体が前記受信周波数の1/4波長を移動するのに必要な時間を計算して前記遅延回路に設定し、かつ、等位相合成の際の時定数も同値に設定すること、
を特徴とする請求項3記載の移動体受信装置。
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