JPWO2010147156A1 - 共振器およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ねじり振動を利用した共振器において、基板表面と振動部材下面とが十分に狭い間隙で対向した構造を有し、容易に製造可能な共振器とする。【解決手段】共振器は、平坦な主表面1uを有する基材1と、主表面1uに固定された層状のアンカ部2a,2bと、導電性を有する層状の振動付与部3と、アンカ部2a,2bの上面に対して絶縁膜5を介して接合され2次元的に展開する梁状かつ層状の振動部材4と、振動付与部3に対して電気的に接続されており、上から見て振動部材に被覆される領域の外側にまで延在している引出配線6とを備え、振動付与部3の上面3uは、振動部材4の下面4wとの間に電位差を生じさせることによって振動部材4の少なくとも一部に対してねじり振動を発生させることができるように、振動部材4の下面4wの一部に対して、絶縁膜5の厚さとほぼ等しい距離の間隙11を介して対向している。【選択図】図2

Description

本発明は、共振器およびその製造方法に関するものである。
近年、半導体分野における微細加工技術を利用して、微細な機械構造を電子回路と一体化して形成するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術が開発されており、フィルタや共振器への応用が検討されている。
なかでもこのようなMEMS技術で作成されたマイクロメカニカル共振器は、リモートキーレスエントリシステム、スペクトラム拡散通信等のRF無線に好適に使用される。このようなMEMS技術で作成されたマイクロメカニカル共振器を利用したMEMSフィルタの一例が特開2006−41911号公報(特許文献1)に開示されている。この文献に記載されたMEMSフィルタ装置は、共振器を備える。この共振器に含まれる振動子は、正方形の板状のものであって、基板表面と平行で、なおかつ基板から離隔するように配置され、基板表面に連結された円柱で支持されている。共振器の各辺に対して所定間隔を隔てて対向するように形成された固定電極に交流電圧を印加することによって、この振動子と固定電極との間に静電気力が発生し、共振器が振動する仕組みとなっている。この場合、振動子の各辺の中心と角とが水平振動する。共振器同士が連結体で連結されている場合は、連結体は縦振動を伝えることとなる。
また、半導体プロセスと親和性が高いシリコンプロセスを用いたRF−MEMSフィルタが、橋村 昭範ら、「ねじり振動を用いたRF−MEMSフィルタの開発」,信学技報,社団法人電子情報通信学会発行,IEICE Technical Report NW2005-185(2006-3)(非特許文献1)で提案されている。この文献では、小型化と高Q値化の両立にねじり振動モードを利用した共振器が有効であることが紹介されている。
特開2006−41911号公報
橋村 昭範ら、「ねじり振動を用いたRF−MEMSフィルタの開発」,信学技報,社団法人電子情報通信学会発行,IEICE Technical Report W2005-185(2006-3)
ねじり振動モードを利用したMEMS共振器としては、基板上に梁状の振動部材を設置したものが考えられる。その場合、基板の表面に対して、振動部材の下面が離隔して対向するように配置される。
このような構造を作製するためには、まず、振動部材の部分はSiで独自に形成される。一方、別途用意されたガラス基板の表面には導電体膜によって所望の電極パターンや引出配線が形成される。このように別々に作製された振動部材とガラス基板とが互いに陽極接合されることとなる。このとき、振動部材の下面は基板の表面に対してなるべく狭い間隙を介して対向することが望まれるが、従来、間隙を1μm未満とすることは困難であった。
また、脚部と振動部材とを組み合わせた構造体を一体物として、脚部の下面と振動部材の下面との高低差が正確に1μm未満になるように作製できたとしても、陽極接合の工程では、数百℃の条件下で数百Vの電圧が印加されるので、振動部材と基板表面の電極との間で固着が生じるなどの問題があった。
そこで、本発明は、ねじり振動モードを利用したMEMS共振器において、基板表面と振動部材下面とが十分に狭い間隙で対向した構造を有し、容易に製造可能な共振器を提供すること、および、その製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく共振器は、平坦な主表面を有する基材と、上記主表面に固定された層状のアンカ部と、上記主表面に固定され、導電性を有する層状の振動付与部と、上記アンカ部の上面に対して絶縁膜を介して接合され、2次元的に展開する梁状かつ層状の振動部材と、上記主表面に形成され、上記振動付与部に対して電気的に接続されており、上から見て上記振動部材に被覆される領域の外側にまで延在している引出配線とを備え、上記振動付与部の上面は、上記振動部材の下面との間に電位差を生じさせることによって上記振動部材の少なくとも一部に対してねじり振動を発生させることができるように、上記振動部材の下面の一部に対して、上記絶縁膜の厚さとほぼ等しい距離の間隙を介して対向している。
本発明によれば、振動付与部と振動部材との間の間隙を、SOI基板の絶縁膜を犠牲層としてエッチングすることによって形成することができるので、きわめて狭い間隙が容易に作製可能な共振器とすることができる。
本発明に基づく実施の形態1における共振器の平面図である。 本発明に基づく実施の形態1における共振器の側面図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちSOI基板側で行なう第1の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちSOI基板側で行なう第2の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちSOI基板側で行なう第3の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちSOI基板側で行なう第4の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちSOI基板側で行なう第5の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちSOI基板側で行なう第6の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちSOI基板側で行なう第7の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちSOI基板側で行なう第8の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちSOI基板側で行なう第9の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちSOI基板側で行なう第10の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちガラス基板側で行なう第1の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちガラス基板側で行なう第2の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちガラス基板側で行なう第3の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちガラス基板側で行なう第4の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうちガラス基板側で行なう第5の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうち貼合せ以降の第1の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうち貼合せ以降の第2の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうち貼合せ以降の第3の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうち貼合せ以降の第4の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうち貼合せ以降の第5の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうち貼合せ以降の第6の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法のうち貼合せ以降の第7の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法で得られる共振器の平面図である。 本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法で得られる共振器の変形例の平面図である。 図26におけるXXVII−XXVII線に関する矢視断面図である。
(実施の形態1)
(構成)
図1、図2を参照して、本発明に基づく実施の形態1における共振器について説明する。この共振器を上方から見たところを図1に示し、側方から見たところを図2に示す。この共振器101は、平坦な主表面1uを有する基材1と、この主表面1uに固定された層状のアンカ部2a,2bと、主表面1uに固定され、導電性を有する層状の振動付与部3と、アンカ部2a,2bの上面に対して絶縁膜5を介して接合され、2次元的に展開する梁状かつ層状の振動部材4と、主表面1uに形成され、振動付与部3に対して電気的に接続されており、上から見て振動部材4に被覆される領域の外側にまで延在している引出配線6とを備え、振動付与部3の上面3uは、振動部材4の下面4wとの間に電位差を生じさせることによって振動部材4の少なくとも一部に対してねじり振動を発生させることができるように、振動部材4の下面4wの一部に対して、絶縁膜5の厚さとほぼ等しい距離の間隙11を介して対向している。引出配線6は基材1の外周縁近傍に延在している。引出配線6の外周縁近傍の先端には外部接続電極7が設けられている。
振動部材4は、両端に配置されたブロック状部分4a,4bと中央に配置された梁状部分4cとを含む。振動部材4のうち実際にねじり振動をするのは、梁状部分4cである。
(作用・効果)
このような構造であれば、振動付与部3と振動部材4との間の間隙11を、SOI基板の絶縁膜を犠牲層としてエッチングすることによって形成することができるので、きわめて狭い間隙が容易に作製可能な共振器とすることができる。
さらに、上述したアンカ部2a,2b、振動付与部3、絶縁膜5および振動部材4は、SOI基板をエッチングして形成されたものであることが好ましい。SOI基板を利用して製造したものであるので、容易に作製可能な共振器であり、製造コストを下げることができる。
なお、ここでは基材1上に振動部材4が1つ配置されただけの単純な例を示したが、基材1の主表面1uにおいて振動部材の周囲を取囲む部材を設けたり、振動部材の上側をキャップのように覆う部材を設けることとしてもよい。振動部材の形状も図1に示した形状に限らず、ねじり振動モードを利用できる形状である限り、他の形状であってもよい。
(実施の形態2)
(製造方法)
図3〜図25を参照して、本発明に基づく実施の形態2における共振器の製造方法について説明する。これらの図では、説明の便宜のために縦横比を誇張している。
この製造方法では、SOI基板とガラス基板との両方においてそれぞれいくつかの工程を行なったのちに両者を貼り合わせる工程を含む。
(SOI基板側で行なう工程)
まずSOI基板側で行なう工程について説明する。
図3に示すようにSOI(Silicon on Insulator)基板51を用意する。このSOI基板51の場合、下から順にSi層21、SiO2層22、Si層23が積層されており、表裏両面に酸化膜20a,20bが形成されている。酸化膜20a,20bはSiO2の膜である。まず、フッ酸(HF)によって表裏両面の酸化膜20a,20bを除去し、図4に示す状態に至る。表裏両面の酸化膜が元々形成されていない場合は、フッ酸によるこの工程は不要であり、図4の状態から開始する。このSi層21の一部は、のちにアンカ部および振動付与部となる予定のものである。
図5に示すようにSOI基板51の下面にCr膜24を形成する。このCr膜24をパターニングして、図6に示すようにCrパターン25を形成する。このCrパターン25はアンカ部、振動付与部などの形状に対応している。
Crパターン25を覆うようにレジストを塗布し、図7に示すように、レジスト層26を設ける。フォトリソグラフィを行ない、レジスト層26をパターニングする。その結果、図8に示すようにレジストパターン27を得る。このレジストパターン27をマスクとしてSi層21に対して誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma)エッチング(以下「ICPエッチング」という。)を行なう。その結果、Si層21は部分的に除去されて図9に示す構造に至る。図10に示すようにレジストパターン27を除去する。Crパターン25をマスクとしてSi層21をさらにエッチングして図11に示す構造を得る。Si層21のうちCrパターン25に覆われていなかった部分は覆われていた部分に比べて除去が進行して低くなっている。Crパターン25を除去し、図12に示す構造を得る。この構造体を硫酸過水およびフッ酸で洗浄する。なお、「硫酸過水」とは、硫酸と過酸化水素水を、硫酸と過酸化水素水との混合物である。
(ガラス基板側で行なう工程)
次に、共振器の基材1となるべきガラス基板を用いた工程について説明する。
まず、図13に示すようにガラス基板61を用意する。図13に示した状態ではガラス基板61はガラス層31からなる。図14に示すようにガラス基板61の上面にTi膜32を形成する。図15に示すようにガラス基板61の上面にPt膜33を形成する。図16に示すようにガラス基板61の上面にAu膜34を形成する。こうしてガラス基板61の上面には3種類の金属膜の積層体が出来上がる。図17に示すように、この3種類の金属膜の積層体を、配線の形状となるようにパターニングする。
(貼合せ以降の工程)
図12に示したSOI基板51と図17に示したガラス基板61とを陽極接合によって貼り合わせる。こうして図18に示す構造体を得る。
図19に示すように、上面にレジストを塗布し、レジスト層41を形成する。レジスト層41をパターニングし、図20に示すようにレジストパターン42を形成する。この構造体の上面に対してレジストパターン42をマスクとしてICPエッチングを行なう。その結果、Si層23が部分的に除去されて図21に示す構造に至る。さらにレジストパターン42を除去して図22に示す構造に至る。Si層23のうち中央でアイランド状に分離された部分23iはのちに振動部材4となる予定のものである。必要に応じてSi層23の全面に対してICPエッチングを行ない、厚みを調整する。
フッ酸(HF)により、SiO2層22を除去する。これにより、図23に示す構造を得ることができる。振動付与部3においては、残っていたSiO2層22の面積が狭かったためSiO2層22は完全に除去され、振動付与部3と振動部材4との間に間隙11が形成されている。他の部分においては、SiO2層22の面積が元々広かったため、各部分にあったSiO2層22は外周部からいくらかは除去されて面積が縮小しているが完全に除去されるには至っていない。このように利用されるSiO2層22は「犠牲層」とも呼ばれる。
図24に示すように、上側に封止部材43を被せる。封止部材43は他のガラス基板を用いて別途作製しておいてもよい。また、電子部品などの封止のために「LID」と称して市販されている蓋部材を封止部材43として適宜利用してもよい。ただし、封止部材43は、下面すなわちガラス層31の側を向く面に凹部43cを有することによって、振動部材4には直接当接しない構造となっている。
このような製造方法を用いて作製した共振器の一例の平面図を図25に示す。図25では、図24までで作製したものと寸法比、細部構造などが異なっているかもしれないが、技術的思想は共通する。図25は封止部材43を取り去った状態を示している。この図に示した例では、振動部材4は外壁部材8によって包囲されている。この図では平面図であるので、振動部材4の左右両端には振動部材4の一部である長方形のブロック状部分4a,4bしか見えていないが、実際にはブロック状部分4a,4bの背後には、主表面1uに接するようにSi層からなるアンカ部2a,2bがあり、その上に絶縁膜5があり、その絶縁膜5の上側にSi層からなる振動部材4が載る構造となっている。外壁部材8も主表面1uに近い側からSi層、絶縁膜5、Si層という積層構造になっている。外壁部材8のある構造を作製する場合は、SOI基板51として面積が大きなものを用い、振動部材4、アンカ部2a,2b、振動付与部3などと同様にパターニングすることによって外壁部材8も作成することとすればよい。そのようにすればSOI基板と基材との貼合せによって、外壁部材8を備えた構造を得ることができる。
図24における、Ti膜32、Pt膜33およびAu膜34からなる積層体は、図25においては引出配線6および外部接続電極7として表示されている。
振動部材4の下側から外側に向けて主表面1u上に配置されている引出配線6は外壁部材8の1ヶ所をくぐるようにして外壁部材8の外側に延在している。引出配線6は基材1の外縁近傍にまで至っており、引出配線6の終端には外部接続電極7が配置されている。図25に示すように、引出配線6が外壁部材8の下をくぐる部分では、窒化膜9を成膜して隙間を塞いでおくことが好ましい。この場合の窒化膜9は、所定の加工を済ませたSOI基板と基材としてのガラス基板とを貼り合わせる工程の後で、CVD(Chemical Vapor Deposition)により形成したものである。
図25において2点鎖線で示された横長の長方形は、封止部材41の裏面に設けられた凹部43cの輪郭形状を示す。
外壁部材8は外周部に切欠き部10を有している。切欠き部10においては基材1の主表面1uが露出しており、外部接続電極7は、切欠き部10内に位置するように配置されている。したがって、外部接続電極7への電気的接続は切欠き部10を利用して行なうことができる。
図25に示した例では、引出配線6は梁状部分4cのうちねじり振動をしたときに節となる部位の真下を横切るように配置されている。この例では、節となるのは梁状部分4cの枝部分の中央であるので、図25においては、振動付与部3から延在する引出配線6は梁状部分4cの枝部分の中央において梁状部分4cと交差している。
引出配線6の配置の仕方としては、これに限らず、たとえば図26に示すように、梁状部分4cの幹部分に沿って延在し、ブロック状部分4bの下をくぐるように配置されてもよい。図26におけるXXVII−XXVII線に関する矢視断面図を図27に示す。引出配線6はブロック状部分4bの下面に設けられた溝の内部をくぐってブロック状部分4bの外側に引き出されている。その先で外壁部材8の下をくぐって外部接続電極7に至っているという点では、図25に示した例と同じである。
本実施の形態における製造方法について、発明としての構成要件をまとめると以下のようになる。
この製造方法は、実施の形態1で説明したいずれかの共振器を得るための製造方法であって、第1,第2のシリコン層が両者の間に絶縁膜を挟み込むようにして積層されたSOI基板を用意する工程と、前記SOI基板において前記第1のシリコン層をエッチングすることによって前記アンカ部および前記振動付与部が残るようにパターニングする第1パターニング工程と、前記SOI基板において前記第2のシリコン層をエッチングすることによって2次元的に展開する梁状の振動部材が前記アンカ部および前記振動付与部と部分的に重なって残るようにパターニングする第2パターニング工程と、前記主表面に、上から見て前記振動部材に被覆される予定の領域の外側にまで延在するように前記引出配線を設ける工程と、前記第1,第2パターニング工程のうち少なくとも前記第1パターニング工程が済んだ前記SOI基板を、前記アンカ部が前記主表面に接し、かつ、前記振動付与部が前記引出配線と電気的に接続されるように、前記基材に向けて貼り合わせる工程と、前記貼り合わせる工程より後に前記絶縁膜をエッチングすることによって、前記アンカ部と前記振動部材との間の前記絶縁膜を介した接続状態を維持しつつ、前記振動付与部と前記振動部材とを分離する工程とを含む。
図3〜図24で説明した製造方法の例においては、SOI基板51に第1パターニング工程(図3〜図12)を施したが第2パターニング工程はまだ施していない状態(図12)で、このSOI基板51を基材(図17)に向けて貼り合わせる工程(図18)を済ませ、その後で第2パターニング工程(図19〜図22)を行なっている。ここで、SOI基板に第1、第2パターニング工程を両方とも施してから基材に向かって貼り合わせることとしてもよい。ただし、第2パターニング工程は貼り合わせる工程より後に行なった方が構造体を支持しやすいので好ましい。「絶縁膜をエッチングすることによって、アンカ部と振動部材との間の絶縁膜を介した接続状態を維持しつつ、振動付与部と振動部材とを分離する工程」とは、図22から図23にかけて行なっている工程を指す。この工程は、犠牲層である絶縁膜22を部分的に除去する工程である。アンカ部2a,2bと振動部材4との間の絶縁膜22を介した接続状態は維持されている一方、振動付与部3と振動部材4との間では、絶縁膜22の除去が進んだ結果、振動付与部3と振動部材4とが分離されている。
(作用・効果)
本実施の形態における製造方法では、SOI基板と基材とで別々に加工を施したものを貼り合わせ、SOI基板に含まれる絶縁膜を犠牲層として利用して、この絶縁膜を部分的に除去することによって振動付与部と振動部材との間の間隙を形成し、共振器を構成するものであるので、基板表面と振動部材下面とが十分に狭い間隙で対向した構造を、容易に正確に作製することができる。
なお、上記各実施の形態では、振動部材4の平面形状が、中央の梁を挟んで両側(図1における上下)に1つずつの合計2つの長方形のフレーム構造を並べた形状(「中」の字形状)である例を示したが、振動部材4の平面形状はねじり振動を生じることができるものであれば、他の形状であってもよい。たとえば、より多くの数の長方形をつなげた形状であってもよい。
上記各実施の形態では、振動付与部3は1ヶ所としたが、振動付与部は1枚の基材1上で複数箇所に設けられていてもよい。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 基材、1u 主表面、2a,2b アンカ部、3 振動付与部、3u 上面、4 振動部材、4a,4b ブロック状部分、4c 梁状部分、4w 下面、5 絶縁膜、6 引出配線、7 外部接続電極、8 外壁部材、9 窒化膜、10 切欠き部、11 間隙、20a,20b 酸化膜、21,23 Si層、22 SiO2層、23i 部分、24 Cr膜、25 Crパターン、26,41 レジスト層、27,42 レジストパターン、31 ガラス層、32 Ti膜、33 Pt膜、34 Au膜、43 封止部材、43c 凹部、51 SOI基板、61 ガラス基板、101 共振器。

Claims (3)

  1. 平坦な主表面を有する基材と、
    前記主表面に固定された層状のアンカ部と、
    前記主表面に固定され、導電性を有する層状の振動付与部と、
    前記アンカ部の上面に対して絶縁膜を介して接合され、2次元的に展開する梁状かつ層状の振動部材と、
    前記主表面に形成され、前記振動付与部に対して電気的に接続されており、上から見て前記振動部材に被覆される領域の外側にまで延在している引出配線とを備え、
    前記振動付与部の上面は、前記振動部材の下面との間に電位差を生じさせることによって前記振動部材の少なくとも一部に対してねじり振動を発生させることができるように、前記振動部材の下面の一部に対して、前記絶縁膜の厚さとほぼ等しい距離の間隙を介して対向している、共振器。
  2. 前記アンカ部、前記振動付与部、前記絶縁膜および前記振動部材は、SOI基板をエッチングして形成されたものである、請求項1に記載の共振器。
  3. 請求項1または2に記載の共振器を得るための製造方法であって、
    第1,第2のシリコン層が両者の間に絶縁膜を挟み込むようにして積層されたSOI基板を用意する工程と、
    前記SOI基板において前記第1のシリコン層をエッチングすることによって前記アンカ部および前記振動付与部が残るようにパターニングする第1パターニング工程と、
    前記SOI基板において前記第2のシリコン層をエッチングすることによって2次元的に展開する梁状の振動部材が前記アンカ部および前記振動付与部と部分的に重なって残るようにパターニングする第2パターニング工程と、
    前記主表面に、上から見て前記振動部材に被覆される予定の領域の外側にまで延在するように前記引出配線を設ける工程と、
    前記第1,第2パターニング工程のうち少なくとも前記第1パターニング工程が済んだ前記SOI基板を、前記アンカ部が前記主表面に接し、かつ、前記振動付与部が前記引出配線と電気的に接続されるように、前記基材に向けて貼り合わせる工程と、
    前記貼り合わせる工程より後に前記絶縁膜をエッチングすることによって、前記アンカ部と前記振動部材との間の前記絶縁膜を介した接続状態を維持しつつ、前記振動付与部と前記振動部材とを分離する工程とを含む、共振器の製造方法。
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