JPWO2010103573A1 - コンタクトレンズの流通保存方法及びコンタクトレンズパッケージ - Google Patents

コンタクトレンズの流通保存方法及びコンタクトレンズパッケージ Download PDF

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Abstract

本発明の課題は、省スペースで且つ安定的にコンタクトレンズを保管できるコンタクトレンズの流通保存方法を提供することにある。かかる課題を解決するために、包装用溶液とコンタクトレンズを収容せしめたコンタクトレンズパッケージを用いてコンタクトレンズを流通保存する方法において、コンタクトレンズとしてソフトコンタクトレンズを用いる一方、包装用溶液の液量を0.1〜1.0mLとすると共に、該包装用溶液の緩衝能力を緩衝容量3mmol/L以上とした。

Description

本発明は、コンタクトレンズの流通保存方法に関する。また、本発明は、かかる流通保存方法において好適に用いられるコンタクトレンズパッケージに関する。
コンタクトレンズは、メーカーにより製造されてから実際にユーザーによって使用されるまでに、流通及び保存の期間として数ヶ月から数年を経ていることが多い。このようなコンタクトレンズの流通経路の一例を挙げると、例えば、製造メーカーにより製造されたコンタクトレンズが、先ず、製造元での在庫期間を経てコンタクトレンズ販売店へと配送され、次に販売店の店頭における在庫期間を経てユーザーへと販売され、更に、ユーザー自身の手元での保存期間を経てから、ユーザーにより使用(装用)される、というものである。また、流通経路においては、製造後のメーカー倉庫などにおける保存時の他に、販売店への輸送時、店頭における在庫時、ユーザー自身による保管時などの各段階において、コンタクトレンズは様々な環境条件の下に置かれることとなる。
一方、コンタクトレンズは医療品であり、人体、即ちユーザーの眼に直接に装用されるものであることから、実際の使用までに想定される長い期間にわたって無菌状態を維持し、且つ、コンタクトレンズ等の変質を防ぎ得る安定した保存状態が要求される。
そこで、従来、コンタクトレンズの流通及び保存には、特許文献1に記載されているように、適当な容積の硬質樹脂の肉厚容器内にコンタクトレンズを包装用溶液に浸漬させて収容すると共に、封止シートで密封した態様のコンタクトレンズパッケージが使用されている。このようなコンタクトレンズパッケージは、加熱殺菌等により無菌状態とされてメーカーから出荷され、ユーザーが使用する際に初めてパッケージが開封されて、コンタクトレンズが使用されることとなる。
ところが、このような従来構造のコンタクトレンズパッケージは、パッケージが大型で嵩張り、携帯が面倒であるという問題があった。特に、1日装用等の、短い期間でレンズを交換する使い捨てコンタクトレンズにおいては、出張や旅行などに際して複数のコンタクトレンズを持ち歩くのに適していないという問題があった。
かくの如きニーズに対して、本出願人は、特許文献2に記載の如きコンパクトで携帯に優れた構造のコンタクトレンズパッケージを提案した。このコンタクトレンズパッケージは、パッケージ全体を薄肉のシート状構造として少量の包装用溶液のみを封入することにより、コンタクトレンズを省スペースで保管可能とされており、複数のコンタクトレンズをまとめて携帯することも容易である。また、コンタクトレンズの流通及び保存時においても、その省スペース性から、保管コストや流通コストを有利に抑えることができる。
一方、特許文献3に記載の如きコンタクトレンズパッケージも提案されている。特許文献3に記載されたコンタクトレンズパッケージは、ベースとカバーから構成されており、ベースに形成されたドーム状の窪みの内部に、コンタクトレンズと包装用溶液とが収容されるようになっている。このようなコンタクトレンズパッケージは、窪みの形状がコンタクトレンズの形状と合わせたドーム状とされていることにより、封入時に必要なコンタクトレンズの包装用溶液の量は0.75mLよりも少なくされており、従来のコンタクトレンズパッケージよりも製造コスト等が節減できるようになっている。
ところが、このような形態のコンタクトレンズパッケージにおいては、パッケージ内に封入される包装用溶液が少量であることから、包装用溶液の状態が変化し易く、コンタクトレンズを安定した保存状態に保つことが難しいことが判明した。具体的には、ソフトコンタクトレンズからの重合基材やその分解物の溶出や、コンタクトレンズパッケージの外部からの包装用溶液中への二酸化炭素の溶解などによって、包装用溶液のpHに変動が引き起こされるということが新たに判明したのである。包装用溶液のpH変動が生じると、ソフトコンタクトレンズの製品規格に影響を及ぼし、コンタクトレンズの光学特性が変化してしまって、視力補正に不具合が生じる可能性がある。更にまた、pHが大きく変動していると、コンタクトレンズ装用時に包装用溶液が眼に触れた際、眼刺激を引き起こすおそれもある。故に、pHが一定に保たれることが好ましいのである。
特開平9−175575号 特表2004−538220号 特開2000−238840号
ここにおいて、上述の如き事情を背景として為されたコンタクトレンズの流通保存方法に関する本発明の解決課題とするところは、小容量とされたコンタクトレンズパッケージにおいて大きなpH緩衝能力を有する包装用溶液を採用することにより、省スペースであり、且つ、安定的にコンタクトレンズを保存できるコンタクトレンズの流通保存方法を提供することにある。また、コンタクトレンズパッケージに関する本発明の解決課題とするところは、大きなpH緩衝能力を有する包装用溶液を採用することにより、コンタクトレンズを安定して流通保存できる新規なコンタクトレンズパッケージを提供することにある。
以下、コンタクトレンズの流通保存方法に関する本発明及びコンタクトレンズパッケージに関する本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体及び図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することが出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
先ず、コンタクトレンズの流通保存方法に関する本発明は、包装用溶液とコンタクトレンズを収容せしめたコンタクトレンズパッケージを用いてコンタクトレンズを流通保存する方法であって、前記コンタクトレンズとしてソフトコンタクトレンズを用いる一方、前記包装用溶液の液量を0.1〜1.0mLとすると共に、該包装用溶液の緩衝能力を緩衝容量3mmol/L以上としたことを特徴とする。
このような本発明に従うコンタクトレンズの流通保存方法においては、包装用溶液が大きなpH緩衝能力を有するようにされていることから、ソフトコンタクトレンズからの重合基材の溶出や、コンタクトレンズパッケージの外部からの包装用溶液中への二酸化炭素の溶解などによって、包装用溶液のpHが変動することが抑制され得て、少ない容量の包装用溶液であっても、コンタクトレンズを安定した保存状態に保つことができる。その結果、pHの変動によるソフトコンタクトレンズの規格変動や、それに伴うコンタクトレンズの光学特性の変化等が抑制され得、視力補正の悪影響を防止し得るのである。また、pHの変化が1.0以内に保たれることにより、コンタクトレンズ装用時の眼刺激も抑えられる。
なお、本発明における包装用溶液とは、コンタクトレンズパッケージの製造過程におけるコンタクトレンズのパッケージングから、製造後の流通過程やユーザーによる使用までの間の保存期間において、コンタクトレンズを膨潤状態に保持する溶液をいう。
また、本発明においては、包装用溶液の緩衝能力を示す指標としての緩衝容量を、次のように定義している。即ち、包装用溶液に酸性成分を加えていくとき、初期のpHの値からpHが1.0下がるまでに、その溶液1Lあたりに対して何mmolの酸性成分を加えられるかを測定した値を、緩衝容量(mmol/L)としている。
また、コンタクトレンズパッケージに関する本発明は、包装用溶液とコンタクトレンズを収容せしめたコンタクトレンズパッケージであって、前記コンタクトレンズとしてソフトコンタクトレンズを用いる一方、前記コンタクトレンズパッケージの収容領域の容積を収容される該ソフトコンタクトレンズの体積を除き0.1〜1.0mLとすると共に、前記包装用溶液として緩衝容量が3mmol/L以上の溶液を採用することを、特徴とする。
このような本発明に従うコンタクトレンズパッケージにおいては、大きなpH緩衝能力を有する包装用溶液が採用されていることから、包装用溶液が1.0mL以下となるコンパクトなコンタクトレンズパッケージにおいても、流通保存時における包装用溶液のpHの変動が抑制され得て、コンタクトレンズを安定した保存状態に保つことができる。
コンタクトレンズの流通保存方法に関する本発明の一実施形態に用いられるコンタクトレンズパッケージを示す斜視図。 図1に示したコンタクトレンズパッケージの断面図。 コンタクトレンズの流通保存方法に関する本発明の別の実施形態に用いられるコンタクトレンズパッケージを示す断面図。 図1に示したコンタクトレンズパッケージに用いられる包装用溶液の実施例及び比較例のpH変化を示したグラフ。 図1に示したコンタクトレンズパッケージに用いられる包装用溶液の別の比較例のpH変化を示したグラフ。 図1に示したコンタクトレンズパッケージに用いられる包装用溶液の更に別の実施例のpH変化を示したグラフ。
符号の説明
10:コンタクトレンズパッケージ、12:コンタクトレンズ、14:包装用溶液、16:シート材、18:密着部、20:収容領域
以下に、コンタクトレンズの流通保存方法に関する本発明及びコンタクトレンズパッケージに関する本発明を更に具体的に明らかにするために、それら本発明に係る一実施形態について、説明する。
先ず、図1及び図2に、コンタクトレンズの流通保存方法に係る本発明の一実施形態において用いられるコンタクトレンズパッケージ10をモデル的に示す。かかるコンタクトレンズパッケージ10には、コンタクトレンズ12と包装用溶液14が密封収容されており、コンタクトレンズ12の流通及び保存に用いられる。
より詳細には、コンタクトレンズパッケージ10は、シート層としての表裏二枚のシート材16を相互に重ね合わせた構造とされている。また、図1及び図2に示されるように、矩形状のシート材16の四辺付近においては、表裏相互のシート材16をヒートシール等により密着させた密着部18が形成されている。これにより、密着部18の内周側における表裏のシート材16の重ね合わせ面間において、コンタクトレンズ12を収容する収容領域20が形成されている。
また、コンタクトレンズ12に用いられるシート材16の素材は、充分な密封性等を備え得る材料であれば特に限定されるものではないが、本実施形態においては、外側から内側に向かう順に、PET12μm,アルミラミネート20μm,PET12μm,CPP35μmの順にフィルム材を積層させてなる積層フィルムが用いられている。なお、CPP35μmは、易剥離処理のために採用したものである。また、本実施形態におけるシート材16の二酸化炭素の透過率は、1.0cm3 /(m2 ・hr・atm)以下とされている。
そして、本実施形態におけるシート材16の密着部18は、表裏の二枚のシート材16が相互に密着されることにより、全体として矩形の周状に形成されている。かかる密着部18の内周側において、シート材16の重ね合わせ面間にコンタクトレンズ12の収容領域20を画成するようになっている。また、密着部18は、ヒートシール等の公知の接着方法によりシート材16を相互に密着することにより形成されている。そして、コンタクトレンズパッケージ10の開封時には、この密着部18が相互に剥離せしめられることにより、コンタクトレンズ12が収容領域20から取り出されるようになっている。なお、密着部18は、易剥離処理(イージーピール処理)が為されていることにより、コンタクトレンズパッケージ10の開封時にユーザーが相互のシート材16を容易に剥離できるようになっている。
一方、矩形周状とされた密着部18のうちの一辺の外周側には、開封開始部22が形成されている。かかる開封開始部22は、密着部18の外周側から延び出すようにして形成されており、二枚のシート材16が相互に密着されない状態で残された状態とされている。それ故、コンタクトレンズパッケージ10の開封時には、この開封開始部22の相互の重ね合わせ面間にユーザーが指を挿入して、二枚のシート材16の各端部を容易に掴むことができるようになっている。
さらに、この開封開始部22の重ね合わせ面側には、各シート材16上にそれぞれ突起部24が形成されている。これにより、コンタクトレンズパッケージ10の開封時にユーザーが各シート材16を一枚ずつ指で把持する際には、各突起部24がグリップとして働くことにより、それぞれのシート材16をより掴み易いようにされている。
そして、この突起部24が形成された開封開始部22側から順に、二枚のシート材16がそれぞれ離隔方向に引き剥がされることにより、コンタクトレンズパッケージ10の全面が開封されて、収容領域20に収容されたコンタクトレンズ12が取り出されるようになっている。この収容領域20は、密着部18の内周側において、表裏二枚のシート材16の重ね合わせ面間に画成されて形成されている。かかる収容領域20には、包装用溶液14とコンタクトレンズ12とが収容されることとなる。
ここにおいて、本実施形態におけるコンタクトレンズ12としては、ソフトコンタクトレンズが採用とされる。また、コンタクトレンズの流通保存方法に係る本実施形態は、特に、一日装用や二週間装用等の短い期間で使い捨て使用される使い捨て型のソフトコンタクトレンズの流通・保存において、好適に採用される。
また、本実施形態において採用されるコンタクトレンズ12の形成材料は、一般にソフトコンタクトレンズの形成材料として用いられる形成材料であれば、各種の重合性モノマーからなる樹脂材料が採用され得、特に限定されるものではないが、特に、本実施形態は、酸性成分を産出する材料からなるコンタクトレンズにおいて好適に採用され得る。このような酸性成分を産出するコンタクトレンズ材料の例としては、アクリル基、メタクリル基を含む成分が挙げられ、具体的には、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヒドロキシメチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸グリセロール、メタクリル酸エチレングリコール、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。また、コンタクトレンズ12の材料としては、これらの材料を単独で用いても良いし、複数の材料を組み合わせて使用しても良い。また、その他に、何らかの添加物を適宜配合しても良い。
また、収容領域20には、コンタクトレンズ12と共に包装用溶液14が収容されることとなる。収容領域20は可撓性のシート材16を密着部18で密封して画成する構造とされていることから、包装用溶液14の液量に応じて、収容容積が可変とされている。すなわち、本実施形態のコンタクトレンズパッケージ10の収容領域20には、コンタクトレンズ12と共に、コンタクトレンズの体積を除き、0.1〜1.0mLの包装用溶液が収容可能とされていればよい。ちなみに本実施形態では、0.1〜0.3mL程度の包装用溶液14が密封状態で収容されており、その収容容積は略0.1〜0.5mLとされている。
そして、このような収容領域20の内部において、コンタクトレンズ12は、前後方向(コンタクトレンズ12が山状に凸となる方向)に圧縮変形された状態で、包装用溶液14に浸漬せしめられて収容されることとなる。なお、コンタクトレンズ12は、ソフトコンタクトレンズ素材で形成されていることから、容易に圧縮変形可能とされている。また、開封後には、コンタクトレンズ12自体の弾性により、所定の凸型形状へと容易に復元され得る。
そして、本実施形態の包装用溶液14としては、緩衝容量3mmol/L以上の緩衝能力をもつ溶液が用いられる。ここにおいて、本発明では、緩衝能力を示す指標としての緩衝容量の値を、次のように定義している。即ち、包装用溶液14に酸性成分を加えていくとき、初期のpHの値からpHが1.0下がるまでに、その溶液1Lあたりに対して、何mmolの酸性成分を加えられるかを測定した値を、緩衝容量(mmol/L)とする。
具体的には、本実施形態では、次のようにして溶液の緩衝容量を測定している。先ず、包装用溶液14として用いる緩衝溶液の初期のpHの値をpHメーターにより測定する。このとき、必要であれば、pHの値が包装用溶液14として使用するのに望ましいpH5.5〜8.0の範囲となるように、さらに望ましくはpH6.0〜7.5の範囲となるように、塩酸等の適当な滴定溶液を用いてpHを調整しておく。そして、本実施形態では、酸性成分を含む滴定溶液として塩酸溶液を使用し、これを測定対象とする緩衝溶液に対して滴下して、pHの低下の様子を観察し、溶液のpHが初期の値から1.0低下したときの塩酸の累積滴下量(mmol)を調べた。その結果、pHが初期の値から1.0低下したとき、緩衝溶液1mLあたりの塩酸滴下量が何mmolであったかによって、緩衝容量の値(mmol/L)を決定した。
より具体的には、本実施形態では、濃度0.5mol/Lの塩酸溶液を用いて、測定対象である緩衝溶液30mLに対して、塩酸溶液を60μLずつ滴下することにより、緩衝容量を測定した。即ち、本実施形態では、緩衝溶液1Lに対して塩酸(即ち、H+ とCl- )を1mmolずつ滴下していき、pHの値が1.0低下したときの塩酸の累積滴下量により、その溶液の緩衝容量(mmol/L)が決定される。例えば、緩衝溶液の初期のpHが7.0であり、塩酸の滴下によりpHが6.0となったときの塩酸の累積滴下量が、緩衝溶液1Lあたり3mmolであったならば、その緩衝溶液の緩衝容量は3mmol/Lである。
そして、本実施形態では、上述の試験により求められる緩衝容量が3mmol/L以上となるように、包装用溶液14の緩衝能力が調整されている。即ち、本実施形態においては包装用溶液14が緩衝剤を含んでおり、かかる緩衝剤は、塩化ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムとから構成されている。また、その配合比率は、溶媒としての水100重量部に対して、塩化ナトリウムが0.6〜1.0重量部、リン酸水素二ナトリウムが0.05〜0.3重量部、リン酸二水素ナトリウムが0.005〜0.03重量部とされている。なお、より詳細には、緩衝剤としてのリン酸水素二ナトリウムは、リン酸水素二ナトリウム・12水和物を用いて調製しており、上記の配合比率はリン酸水素二ナトリウム・12水和物の重量から水の重量を差し引いて換算したものである。同様に、リン酸二水素ナトリウムの比率も、実際に用いるリン酸二水素ナトリウム・2水和物の重量から水の重量を差し引いて計算したものである。そして、これらの緩衝剤を加えることにより、包装用溶液14は緩衝容量3〜9mmol/Lのリン酸緩衝溶液とされている。
また、このように、包装用溶液14に緩衝能力を付与するために加えられる緩衝剤としては、本発明の規定する緩衝能力を発揮し得て、且つ、コンタクトレンズ12の装用時にユーザーの眼に影響を与えない範囲であれば、具体的な物質や配合比率は任意に選択され得るが、望ましくは、以下に挙げるような物質が、単体で、若しくは複数を組み合わせて採用される。即ち、先ず、リン酸緩衝液として作用するリン酸化合物としては、リン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム・2水和物、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム・12水和物、リン酸三ナトリウム、リン酸三ナトリウム・12水和物、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム・10水和物、ピロリン酸二水素二ナトリウム、リン酸二カリウム・3水和物、リン酸二水素カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、リン酸一カルシウム・水和物、リン酸二カルシウム・2水和物等が挙げられる。また、炭酸緩衝液として作用する炭酸化合物としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム・1水和物、炭酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。更にまた、ホウ酸緩衝液として作用するホウ酸化合物としては、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム・10水和物等が挙げられる。更に、クエン酸緩衝液として作用するクエン酸化合物としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム・2水和物、クエン酸カリウム・1水和物等が挙げられる。また、酢酸緩衝液として作用する酢酸化合物としては、酢酸、酢酸ナトリウム、酢酸ナトリウム・3水和物、酢酸カリウム等が挙げられる。そして、その他に緩衝剤として採用され得る物質としては、塩酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、水酸化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の塩化物、また、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、更にまた、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン塩酸塩等のトリス等の物質が挙げられる。
そして、本実施形態における包装用溶液14の緩衝剤としては、上記の物質のうち、特に、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂、炭酸水素ナトリウムから選択された物質が、単独で、又はこれらのうちの複数を相互に組み合わせて採用されていることが望ましい。また、更に望ましくは、包装用溶液14の緩衝剤は、塩化ナトリウムと、リン酸二水素ナトリウムと、リン酸水素二ナトリウムとを含んで構成される。
このように、本実施形態では、包装用溶液14に緩衝剤が配合されて緩衝容量が3mmol/L以上とされていることにより、包装用溶液14は、酸性成分に対して充分な緩衝能力を有している。これにより、コンタクトレンズ12の流通及び保存期間中において、コンタクトレンズ12の重合基材であるメタクリル酸やメタクリル酸2−ヒドロキシエチル等からの酸性成分の溶出等の要因により、包装用溶液14のpHが低下することが有利に抑制乃至は防止され得るのである。
なお、包装用溶液14は、塩化ナトリウム等の物質を適宜加えることにより、適切な浸透圧に調節されていることが望ましい。これにより、ユーザーがコンタクトレンズ12を使用する際の眼への影響を抑え得ると共に、コンタクトレンズ12をより適切な状態に保管し得る。
また、本実施形態では、コンタクトレンズパッケージ10の収容領域20に収容される包装用溶液14の液量が、0.1〜1mLとされている。また、さらに望ましくは、液量が0.1〜0.5mLとされる。即ち、従来のコンタクトレンズパッケージにおいては、包装用溶液の液量を少なくすると流通及び保存期間中に大きくpHが低下してしまうこととなるが、本実施形態においては、包装用溶液14に緩衝剤が含まれて、緩衝容量が3mmol/L以上とされていることにより、少ない液量でも、酸性の重合基材の溶出等による包装用溶液14のpHの低下を防ぎ得て、pHの値を長期間略一定に保ち得るのである。また、コンタクトレンズパッケージ10の収容容積は、かかる容量の包装用溶液14とコンタクトレンズ12とを収容できるように、望ましくは0.1〜1.0mL、更に望ましくは0.1〜0.5mL、最も望ましくは0.15〜0.3mLとされる。
更にまた、包装用溶液14のpHは、望ましくは5.5〜8.0の範囲内に、さらに望ましくは、pH6.0〜7.5の範囲内に調整される。これにより、コンタクトレンズ12の流通保存中において、コンタクトレンズ12を好適な状態に保つことができる。また、ユーザーによる使用時においても眼への刺激等の影響が軽減されることとなる。加えて、包装用溶液14は、メーカー製造時においてコンタクトレンズパッケージ10に封入された後の流通保存期間中においても、pHの低下が1.0以内とされることが望ましい。
そして、このような本実施形態のコンタクトレンズパッケージ10を用いたコンタクトレンズ12の流通保存方法においては、コンタクトレンズパッケージ10が、製造メーカーにおいて、二枚のシート材16の重ね合わせ面間にコンタクトレンズ12と包装用溶液14とを封入した状態で密封されて完成した後、オートクレーブ等により滅菌処理を施されて出荷される。ここにおいて、コンタクトレンズパッケージ10内の包装用溶液14が緩衝剤を含んでなり、高い緩衝能力を有するようにされていることにより、0.1〜1.0mLという少量の包装用溶液14だけが封入されているにも関わらず、出荷後の流通及び保存期間中においても、包装用溶液14のpHは略一定に保たれることとなる。これにより、コンタクトレンズ12が包装されてからユーザーにより装用されるまでの間において、コンタクトレンズ12を理想的な状態に保存しておくことができる。
なお、具体的には、例えば、包装用溶液14として、水100重量部に対して塩化ナトリウムを0.66重量部、緩衝剤としてのリン酸水素二ナトリウム0.26重量部とリン酸二水素ナトリウム0.03重量部とを配合することにより、pH7.0における緩衝容量を9mmol/Lとした溶液を用意し、かかる包装用溶液14を0.1mLとコンタクトレンズ12とを、上述のコンタクトレンズパッケージ10に封入して、80℃で21日間保存してから開封した場合には、開封時の包装用溶液14のpHは6.6であり、保存開始時のpHの値から0.4しか低下していなかった。このように、本実施形態に従えば、コンタクトレンズ12の長期保存時における包装用溶液14のpHの低下幅を、1.0以内に抑えることが可能である。
また、本実施形態に従えば、コンタクトレンズパッケージ10を非常に小容量にできることから、特開平9−175575号に記載の如き、従来構造の大容量のコンタクトレンズパッケージを用いた流通保存方法に比して、包装用溶液14の封入量を減らすことができ、加えて、極めて省スペースかつ軽量とされて、コンタクトレンズ12を低コストで流通・保存することができる。また、保存時に占めるスペースを節約できることから、店頭や製造メーカーにおいて、光学特性に応じた多種類のコンタクトレンズ12を多数在庫として取り揃えて保管しておくことも容易となる。また、ユーザーが購入した後、旅行等で多数のコンタクトレンズ12を持ち運ぶ必要があるときも、容易に携帯が可能である。
さらに、緩衝剤としてリン酸等の人体やコンタクトレンズ素材に対して影響の小さい物質が選択されて包装用溶液14のpHが一定に保たれていることにより、装用時の眼刺激が生じ難く、且つ、ソフトコンタクトレンズの規格変動を生じさせないことが期待できるのである。
以上、コンタクトレンズの流通保存方法に関する本発明、及び、コンタクトレンズパッケージに関する本発明の一実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、各本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、上述の各実施形態においては、コンタクトレンズパッケージ10として、シート材16からなるシート状のコンタクトレンズパッケージ10が採用されていたが、コンタクトレンズの流通保存方法に関する本発明において用いられるコンタクトレンズパッケージはこれに限定されるものではなく、収容する包装用溶液14の量が0.1〜1.0mLのものであれば、何れも採用可能である。なお、その場合には、少量の包装用溶液14内においてコンタクトレンズ12が適切に浸漬された状態とされるものであることが望ましい。また、コンタクトレンズ12は、圧縮状態で流通保存されることに限定されず、非圧縮状態で流通保存されるものも、本発明に含まれることは言うまでもない。更にまた、コンタクトレンズパッケージ10は、表裏両面が可撓性のシート材16で形成されている必要はなく、例えば、一方の面が硬質の板状シートとされていてもよい。
更にまた、図3に示すように、従来のコンタクトレンズパッケージと同じく、硬質の合成樹脂素材からなるコンタクトレンズパッケージ30を採用してもよい。なお、以下の説明において、上述の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に上述の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。図3に示すコンタクトレンズパッケージ30は、ポリプロピレン等の合成樹脂からなるパッケージ本体32をシート材16で密封することにより構成されている。パッケージ本体32の中央部分には凹状の収容部34が略半球状に形成されており、かかる収容部34の内部において、コンタクトレンズ12と、少量の包装用溶液14とが収容されるようになっている。このようなコンタクトレンズパッケージ30を用いれば、収容部34の形状がコンタクトレンズ12の外形に合わせた略半球状とされていることにより、従来のコンタクトレンズパッケージよりも少量の包装用溶液14のみでコンタクトレンズ12を充分に浸漬し得て、製造コスト等を削減し得る。そして、このような成樹脂製のコンタクトレンズパッケージ30を用いて少量の包装用溶液14を封入する場合においても、上述の実施形態と同様に、包装用溶液14の緩衝能力を緩衝容量3mmol/L以上とすることによって、ソフトコンタクトレンズ素材の溶出等に起因するpHの低下を充分に抑制し得るのである。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
以下に、コンタクトレンズの流通保存方法に関する本発明、及び、コンタクトレンズパッケージに関する本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
先ず、コンタクトレンズパッケージ10の包装用溶液14として用いられ得る溶液の実施例及び比較例として、以下の表1及び図4に示すとおり、濃度を様々に変えたリン酸緩衝液(P−1,P−2,P−3)、炭酸緩衝液(C−1,C−2,C−3)、ホウ酸緩衝液(B−1,B−2,B−3)、リン酸・ホウ酸・炭酸緩衝液をそれぞれ用意して、各溶液の緩衝容量を測定した。
Figure 2010103573
すなわち、表1において実施例1〜3として示したリン酸緩衝液P−1,P−2,P−3は、緩衝剤として、塩化ナトリウムと、リン酸水素二ナトリウムと、リン酸二水素ナトリウムとを含んでおり、各成分は水100重量部に対して、塩化ナトリウムが0.65〜0.80重量部、リン酸水素二ナトリウムが0.08〜0.24重量部、リン酸二水素ナトリウムが0.01〜0.04重量部、それぞれ表1に示すとおりの分量だけ含まれている。なお、より詳細には、リン酸水素二ナトリウムは、リン酸水素二ナトリウム・12水和物を用いて調製しており、配合比率の値はリン酸水素二ナトリウム・12水和物の重量から水の重量を差し引いて換算したものである。同様に、リン酸二水素ナトリウムの比率も、実際に用いたリン酸二水素ナトリウム・2水和物の重量から水の重量を差し引いて換算したものである。同様に、実施例4,5として示した炭酸緩衝液C−1,C−2は、緩衝剤として、塩化ナトリウムと炭酸水素ナトリウムとを含んでおり、水100重量部に対して、塩化ナトリウムが0.65〜0.80重量部、炭酸水素ナトリウムが0.1〜0.2重量部、それぞれ表1に示すとおりの分量だけ含まれている。また、実施例6,7として示したホウ酸緩衝液B−1及びB−2は、緩衝剤として塩化ナトリウムとホウ酸とホウ砂とを含んでおり、水100重量部に対して、塩化ナトリウムが0.1〜0.3重量部、ホウ酸が0.8〜1.2重量部、ホウ砂が0.01〜0.03重量部、それぞれ表1に示すとおりの比率で含まれている。さらに、実施例8として示したリン酸・ホウ酸・炭酸緩衝液は、緩衝剤として塩化ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムと炭酸水素ナトリウムとホウ酸とを含んでおり、水100重量部に対して、塩化ナトリウムが0.58重量部、リン酸二水素ナトリウムが0.01重量部、リン酸水素二ナトリウムが0.04重量部、ホウ酸が0.062重量部、それぞれ表1に示すとおりの比率で含まれている。なお、これらの試薬は、ホウ砂以外は全てナカライテスク(株)製のものを使用し、ホウ砂は富山薬品工業(株)製のものを使用した。
なお、実施例4,5及び比較例1として示した炭酸緩衝液C−1,C−2,C−3は、0.1M塩酸溶液を用いて予めpHを調整し、表1に示す滴定前pHの値とした後、試験に用いた。なお、滴定に用いた塩酸は、ナカライテスク社(株)製の特級塩酸試薬である。
そして、これら表1に示す溶液をそれぞれ30mL用意して、各溶液に0.5mol/Lの塩酸溶液を60μLずつ滴下してpHの変化を測定し、緩衝容量を求めた。換言すると、本実験は、緩衝溶液1mLにつき塩酸を1μmolずつ(即ち、1Lにつき1mmol)加えてpHを測定し、緩衝容量を求めたものである。このときのP−1〜3,C−1〜3,B−1〜3,リン酸・ホウ酸・炭酸緩衝液の各溶液pHの測定結果は、図4のグラフに示すとおりである。
また、各溶液の滴定開始時のpHは、表1に示すとおりである。そして、各溶液のpHの値がかかる滴定前の値から1.0低下したときのpHの値を、表1に滴定後pHとして示すと共に、pHが1.0低い値となるまでに加えた塩酸の累計量を、塩酸滴下量(μmol/mL)として示した。この値は、即ち緩衝容量(mmol/L)となる。
図4及び表1に示すとおり、本実施例1〜8においては、各溶液1mLに対してそれぞれ9〜3μmol/mLの塩酸を加えたとき、pHの値が1.0低下した。即ち、各実施例における緩衝容量は9〜3mmol/Lであった。なお、比較例1では、塩酸を緩衝溶液1mLあたり1μmol/mL加えた時点でpHが7.4から3.9に低下したため、正確な緩衝容量は測定できず、緩衝容量は0mmol/Lとした。また、比較例2では、塩酸を緩衝溶液1mLあたり1μmol加えた時点のpHは7.1であり、1mLあたり2μmol加えた時点のpHは3.9となったため、緩衝容量は1mmol/Lとした。
このように、実施例1〜8の溶液は、緩衝容量が9〜3mmol/Lと、何れも大きな緩衝能力を有しており、それぞれ1Lあたり9〜3mmolの塩酸を加えてもpHの低下は1.0以内となる。一方、比較例1,2に示す溶液は、緩衝容量が0〜1mmol/Lであって、1Lあたり1又は2mmolの塩酸を加えた時点でpHの低下が1.0以上となってしまう。これにより、実施例1〜8に示す溶液を包装用溶液14として採用すれば、比較例1,2の溶液に比して、多量の酸性物質を加えても、pHの低下をより有効に抑え得ることがわかる。
次に、先の実験に用いた実施例及び比較例の各溶液を、コンタクトレンズパッケージ10に封入し、包装用溶液14として用いる実験を行った。
なお、本実験のコンタクトレンズパッケージとしては、上述の本発明の一実施形態として記載したコンタクトレンズパッケージ10と同様なものを用いた。また、本実験で用いたコンタクトレンズパッケージに用いられるシート材16の二酸化炭素透過率は1.0cm3 /(m2 ・hr・atm)以下である。
ここにおいて、先ず、かかるコンタクトレンズパッケージ10に、コンタクトレンズ12を封入せずに包装用溶液14のみを封入して、pHの変化を調べる実験を行った。
すなわち、本実験では、先の実験で実施例1として緩衝容量を測定したリン酸緩衝液P−1と、実施例3として緩衝容量を測定したリン酸緩衝液P−3の溶液を包装溶液14として採用して、各包装用溶液14を0.1mLずつコンタクトレンズパッケージ10に封入したものを複数用意した。これらのコンタクトレンズパッケージ10を80℃で保存すると共に、保存開始前と、保存開始から2日後,7日後,14日後,21日後に、それぞれコンタクトレンズパッケージ10を開封して、包装用溶液のpHを測定した。そのpH測定結果は、次の表2に示すとおりである。
Figure 2010103573
表2に示す結果から明らかなように、参考例1及び参考例2の何れにおいても、実験開始後21日が経過した時点でも、pHの値は殆ど変化していないことが分かる。具体的には、緩衝容量が9mmol/Lである参考例1では、溶液のpHは21日間で0.2しか低下しておらず、緩衝容量が3mmol/Lである参考例2では、溶液のpHは21日間で0.3しか低下しないことがわかる。
次に、コンタクトレンズパッケージ10内に実際にコンタクトレンズ12と包装用溶液14とを封入し、pHの変化を調べる実験を行った。
先ず、本実験に用いるコンタクトレンズ12として、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを主成分とするソフトコンタクトレンズを用意した。また、実施例9〜14のコンタクトレンズパッケージとしては、先の実験と同じく、シート材16からなるコンタクトレンズパッケージ10を使用した。一方、参考例3,4,5では、容量の関係上、保存容器としてガラス瓶を用いた。更にまた、包装用溶液14としては、以下の表3に示すとおり、実施例9,10及び参考例3には先程の実験で用いたリン酸緩衝液P−1を、実施例11,12及び参考例4にはリン酸緩衝液P−2を、実施例13,14及び参考例5にはリン酸緩衝液P−3を、比較例3〜5には炭酸緩衝液C−3を、それぞれ0.1mL,0.3mL,1.5mL用意して使用した。そして、これらのコンタクトレンズと包装用溶液とを封入したコンタクトレンズパッケージを80℃で保存すると共に、保存開始前と、保存開始から2日後,7日後,14日後,21日後にそれぞれコンタクトレンズパッケージを開封して、包装用溶液のpHを測定した。そのpH測定結果は、次の表3に示すとおりである。なお、かかる保存試験は、保存温度を80℃とした加速保存試験であるが、ISO 11987−1997を参考にすると、80℃での21日間の保存結果は、室温(25℃)での950日間の保存結果と略同等であると見積もることができる。
Figure 2010103573
表3に示す結果からも明らかなとおり、緩衝容量が3〜9mmol/Lと、高い緩衝能力を示す溶液を包装用溶液14として用いた場合には、液量が0.1mLや0.3mLと少量であっても、pHはほとんど低下しないことがわかる。即ち、21日後であっても、実験前のpHの値からのpHの低下は1.0以内であった。一方、緩衝容量が0mmol/Lの溶液を包装用溶液14として用いた場合には、液量が多い場合を除けば、時間の経過とともにpHは大きく低下している。
よって、本実施形態に従えば、緩衝容量が3mmol/L以上の溶液を包装用溶液14として採用することにより、コンタクトレンズ12と共にごく少量の包装用溶液14のみをコンタクトレンズパッケージ10に封入した場合にも、pHの低下を長期間防ぐことができ、コンタクトレンズ12を良好な状態で流通及び保存し得ることがわかる。
次に、コンタクトレンズパッケージ10内にコンタクトレンズ12と包装用溶液14とを封入して、これを数ヶ月以上の長期間にわたり保存して、pHの変化を調べる安定性試験を行った結果を示す。
先ず、先の実験で比較例1(炭酸緩衝液C−3)として示した溶液を包装用溶液14として用いた結果を、比較例及び参考例として、図5及び表4に示す。なお、炭酸緩衝液C−3の各物質の比率は上記の表1に示したとおりである。即ち、炭酸緩衝液C−3は、緩衝剤として塩化ナトリウムと炭酸水素ナトリウムが含まれているが、その配合比率は水100重量部に対して塩化ナトリウムが0.6重量部、炭酸水素ナトリウムが0.0067重量部であり、緩衝容量は0mmol/Lである。
そして、かかる包装用溶液14と共に、上述の試験と同じくメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを主成分とするソフトコンタクトレンズ12を用意して、これらをコンタクトレンズパッケージ10に封入して、保存試験を行った。以下の表4に示すとおり、比較例6及び比較例7は、液量が0.15mLとされており、参考例6及び参考例7は、液量が2.6mLとされている。なお、参考例6及び7は液量が多いため、シート材16からなるコンタクトレンズパッケージ10に替えて、ポリプロピレン製のパッケージ本体とアルミシートからなる従来型のコンタクトレンズパッケージを用いている。これらの比較例及び参考例を、温度25℃及び45℃の条件下で9ヶ月間保存した際のpHの変化を、以下の表4に示す。また、この結果をグラフにしたものを図5に示す。なお、かかる保存試験は、ISO 11987−1997に従うものであり、45℃での保存結果は、室温(25℃)での4倍の期間の保存結果と略同等であると見積もることができる。
Figure 2010103573
表4及び図5に示される結果から明らかなように、液量が2.6mLとされた参考例6及び7では、9カ月間の保存でもpHの低下幅が略0.3程度に止まるのに対し、液量が0.15mLとされた比較例6及び7では、保存開始6カ月の時点でpHが1.0以上低下してしまう。このように、充分な緩衝能力を有さない、緩衝容量が略0mmol/Lの溶液(炭酸緩衝液C−3)を包装用溶液14として選択した場合には、コンタクトレンズパッケージ10に封入された液量が充分に多いときにはpHの低下幅は1.0以内となるものの、包装用溶液14の液量が1.0mLに満たない場合には、保存が長期間となるに従ってpHが1.0以上も低下してしまうことがわかる。
次に、先の実験で実施例1(リン酸緩衝液P−1)として示した溶液を包装用溶液14として用いてコンタクトレンズパッケージ10に封入し、長期保存試験を行った結果を、実施例として示す。
なお、本実験に用いたリン酸緩衝液P−1の各物質の比率は上記の表1に示したとおりである。即ち、リン酸緩衝液P−1は、緩衝剤として塩化ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムとを含んでいる。また、各物質の比率は、水100重量部に対して、塩化ナトリウムが0.66重量部、リン酸水素二ナトリウムが0.24重量部、リン酸二水素ナトリウムが0.04重量部とされており、緩衝容量は9mmol/Lである。なお、リン酸水素二ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムは、それぞれ、リン酸水素二ナトリウム・12水和物及びリン酸二水素ナトリウム・2水和物を用いて調製しており、配合比率の値はリン酸水素二ナトリウム・12水和物の重量から水の重量を差し引いて換算したものである。
そして、かかる包装用溶液14と共に、上述の試験と同じくメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを主成分とするソフトコンタクトレンズ12を用意して、これらをコンタクトレンズパッケージ10に封入し、保存試験を行った。以下の表5に示すとおり、実施例15及び実施例16は、液量が0.30mLとされている。これらを温度25℃又は45℃の条件下で、12ヶ月間又は15ヶ月間保存した際のpHの変化を、以下の表5に示す。また、この結果をグラフにしたものを図6に示す。なお、かかる保存試験は、ISO 11987−1997に従うものであり、45℃での保存結果は、室温(25℃)での4倍の期間の保存結果と略同等であると見積もることができる。
Figure 2010103573
表5及び図6に示される結果から明らかなように、室温(25℃)12ヶ月間及び45℃15ヶ月間の保存後においても、実施例15,16のpHの値は、何れも初期の値から殆ど変化していない。これら実施例15,16の結果から、本発明に従えば、保存用溶液14の液量が0.30mLと少量であっても、室温(25℃)12ヶ月間及び45℃15ヵ月の長期保存後においてもpHの低下を抑え得て、pH低下の幅を初期の値から0.5以内に抑え得ることがわかる。また、45℃での保存を行った実施例16の15ヶ月間の保存結果は、本実験はISO 11987−1997の基準に従い、室温(25℃)での60ヶ月間の保存と略同等であると見積もることができる。即ち、本発明に従えば、緩衝容量9mmol/Lの溶液を採用することにより、液量が1.0mL以下のコンタクトレンズパッケージ10であっても、25℃での60ヶ月間の長期保存後も、pHの低下を1.0以内に抑え得ることがわかる。

Claims (19)

  1. 包装用溶液とコンタクトレンズを収容せしめたコンタクトレンズパッケージを用いてコンタクトレンズを流通保存する方法であって、
    前記コンタクトレンズとしてソフトコンタクトレンズを用いる一方、前記包装用溶液の液量を0.1〜1.0mLとすると共に、該包装用溶液の緩衝能力を緩衝容量3mmol/L以上としたことを特徴とするコンタクトレンズの流通保存方法。
  2. 前記コンタクトレンズが、酸性成分を産出し得る材料からなる請求項1に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  3. 前記包装用溶液が、緩衝剤を含んでなる請求項1又は2に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  4. 前記包装用溶液が、前記緩衝剤としてリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂、炭酸水素ナトリウムのうちの何れかを含んでなる請求項3に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  5. 前記包装用溶液が、前記緩衝剤として塩化ナトリウムと、リン酸二水素ナトリウムと、リン酸水素二ナトリウムとを含んでなる請求項3又は4に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  6. 前記包装用溶液のpHが5.5〜8.0の範囲内に調整されている請求項1乃至5の何れか1項に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  7. 前記包装用溶液のpHが6.0〜7.5の範囲内に調整されている請求項1乃至5の何れか1項に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  8. 前記包装用溶液の液量が0.1〜0.5mLとされている請求項1乃至7の何れか1項に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  9. 前記包装用溶液を、流通保存時のpHの低下が1.0以内となる緩衝能力を有するようにした請求項1乃至8の何れか1項に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  10. 前記コンタクトレンズパッケージが裏表のシート層の重ね合わせ面間に密閉された収容領域を画成していると共に、該裏表のシート層間で前記コンタクトレンズを前後方向に圧縮変形せしめた状態で該包装用溶液に浸漬させて該収容領域に収容せしめるようにした請求項1乃至9の何れか1項に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  11. 前記コンタクトレンズパッケージがシート材から構成されている請求項1乃至10の何れか1項に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  12. 包装用溶液とコンタクトレンズを収容せしめたコンタクトレンズパッケージであって、
    前記コンタクトレンズとしてソフトコンタクトレンズを用いる一方、前記コンタクトレンズパッケージの収容領域の容積を収容される該ソフトコンタクトレンズの体積を除き0.1〜1.0mLとすると共に、前記包装用溶液として緩衝容量が3mmol/L以上の溶液を採用することを特徴とするコンタクトレンズパッケージ。
  13. 前記コンタクトレンズパッケージが裏表のシート層の重ね合わせ面間に密閉された収容領域を画成していると共に、該裏表のシート層間で前記コンタクトレンズを前後方向に圧縮変形せしめた状態で該包装用溶液に浸漬させて該収容領域に収容せしめるようにした請求項12に記載のコンタクトレンズパッケージ。
  14. 前記収容領域の容積を0.1〜0.5mLとした請求項12又は13に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  15. 前記コンタクトレンズが、酸性成分を産出し得る材料からなる請求項12乃至14の何れか1項に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  16. 前記包装用溶液が緩衝剤を含んでなる請求項12乃至15の何れか1項に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  17. 前記包装用溶液が、前記緩衝剤としてリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂、炭酸水素ナトリウムのうちの何れかを含んでなる請求項16に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  18. 前記包装用溶液が、前記緩衝剤として塩化ナトリウムと、リン酸二水素ナトリウムと、リン酸水素二ナトリウムとを含んでなる請求項17に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
  19. 前記コンタクトレンズパッケージがシート材から構成されている請求項12乃至18の何れか1項に記載のコンタクトレンズの流通保存方法。
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