JPWO2010084729A1 - ピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

ピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

高効率の有機エレクトロルミネッセンス素子用の材料として、電子輸送性能と正孔阻止能力に優れ、且つ高い励起三重項レベルを有し、燐光発光体の三重項励起子を完全に閉じ込めることができる発光層のホスト化合物(下記一般式(1))を提供し、さらにこの化合物を、一対の電極とその間に挟まれた少なくとも一層の有機層の構成材料として用いた、高効率、高輝度の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。Ar、R1:(置換)芳香族炭化水素、(置換)芳香族複素環、(置換)縮合多環芳香族R2−14:H、D、F、CN、C1〜6直鎖乃至分岐アルキル、(置換)芳香族炭化水素、(置換)芳香族複素環、(置換)縮合多環芳香族m:0〜1;n:1〜2(但し、m+n=2)

Description

本発明は、各種の表示装置に好適な自己発光素子である有機エレクトロルミネッセンス素子に適した化合物と該素子に関するものであり、詳しくはカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物と、該化合物を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス素子は自己発光性素子であるので、液晶素子にくらべて明るく視認性に優れ、鮮明な表示が可能であるため、活発な研究がなされてきた。
近年、素子の発光効率を上げる試みとして、燐光発光体を用いて燐光を発生させる、すなわち三重項励起状態からの発光を利用する素子が開発されている。励起状態の理論によれば、燐光発光を用いた場合には、従来の蛍光発光の約4倍の発光効率が可能になるという、顕著な発光効率の増大が期待される。
1993年にプリンストン大学のM.A.Baldoらは、イリジウム錯体を用いた燐光発光素子によって8%の外部量子効率を実現させた。
燐光発光体は濃度消光を起こすため、一般的にホスト化合物と称される、電荷輸送性の化合物に燐光発光体をドープさせることによって担持される。担持される燐光発光体はゲスト化合物と称される。このホスト化合物としては、下記式で表される4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(以後、CBPと略称する)が一般に用いられてきた(例えば、非特許文献1参照)。
Figure 2010084729
しかし、CBPは結晶性が強いため、薄膜状態における安定性に乏しいことが指摘されていた。そのため高輝度発光など、耐熱性が必要とされる場面において、満足できる素子特性が得られていなかった。
そこで、下記式で表される4,4’,4’’−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(以後、TCTAと略称する)が新たなホスト化合物として提案され、CBPとほぼ等しい発光効率を有することが確認されている。(例えば、非特許文献2参照)。
Figure 2010084729
燐光発光素子の研究が進むと共に、燐光発光体とホスト化合物の間のエネルギー移動過程の解明が進み、発光効率を高めるためにはホスト化合物の励起三重項レベルが、燐光発光体の励起三重項レベルよりも高くなければいけないことが明らかとなった。そこで、薄膜状態における安定性に加え、CBPよりも励起三重項レベルの高いホスト化合物が求められるようになった。より高い励起三重項レベルを有するホスト化合物を検討する中から、電子輸送性もしくはバイポーラ輸送性のホスト化合物にイリジウム錯体をドープした場合、高い発光効率が得られることがわかってきている。(例えば、非特許文献3参照)。
更に、下記式で表される緑色燐光発光体Ir(ppy)3
Figure 2010084729
を正孔輸送性のホスト化合物である前記TCTAと電子輸送性のホスト化合物である下記式で表されるTPBI
Figure 2010084729
を混合した混合ホスト化合物にドープした発光層とし、さらに三重項励起子を閉じ込めるための電子阻止層に前記TCTAを用いることによって、高効率、低電圧駆動が達成されている。(例えば、非特許文献4参照)。
一方、下記式で表される青色燐光発光体FIrpic
Figure 2010084729
を前記CBPにドープして発光層のホスト化合物とした燐光発光素子の外部量子効率は6%に留まっている。その原因として、FIrpicの励起三重項レベルが2.62eVであるのに対し、CBPの励起三重項レベルが2.56eVと低いことから、FIrpicによる三重項励起子の閉じ込めが不十分であるからと考えられた。
このことは、FIrpicをCBPにドープした薄膜のフォトルミネッセンス強度が温度依存性を示すことによって実証されている。(例えば、非特許文献5参照)。
また、前記緑色燐光発光素子の電子阻止層として用いられたTCTAの励起三重項レベルは2.60eVであって、FIrpicの三重項励起子の閉じ込めるにはまだ不十分と考えられる。
このように、燐光発光素子の発光効率を高めるためには、燐光発光体の三重項励起子を完全に閉じ込める発光層のホスト化合物が必要になってきている。
特開2007−022986号公報
Appl.Phys.Let.,75,4(1999) 応用物理学会有機分子バイオエレクトロニクス分科会第9回講習会、17(2001) 株式会社オーム社、有機ELディスプレイ、90(2005) SID07DIGEST 837(2007) 応用物理学会有機分子バイオエレクトロニクス分科会会誌,14(1),23(2003) 第4版実験化学講座7 p384−398(1992)日本化学会編 丸善 有機EL討論会第1回例会予稿集,19(2005)
本発明の目的は、高効率の有機エレクトロルミネッセンス素子用の材料として、高い励起三重項レベルを有し、燐光発光体の三重項励起子を完全に閉じ込めることができる正孔阻止性の化合物および発光層のホスト化合物を提供し、さらにこの化合物を用いて、高効率、高輝度の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することにある。本発明が提供しようとする有機化合物が具備すべき物理的な特性としては、(1)励起三重項レベルが高いこと、(2)バイポーラ輸送性を有すること、(3)薄膜状態が安定であること、をあげることができ、電子輸送層、正孔阻止層または発光層の構成材料として使用することができる。また、本発明が提供しようとする有機エレクトロルミネッセンス素子が具備すべき物理的な特性としては、(1)発光効率が高いこと、(2)発光輝度が高いこと、(3)実用駆動電圧が低いことをあげることができる。
そこで本発明者らは上記の目的を達成するために、ピリジル基が連結したトリアゾール環構造が電子輸送性能力を有していることと、カルバゾール構造が正孔輸送性能力を有しているということに着目して、励起三重項レベルを指標に化合物を設計して化学合成し、実際に励起三重項レベルを測定することによって、燐光発光素子に適した特性を有する新規なカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物を見出した。そして、該化合物を用いて種々の有機エレクトロルミネッセンス素子を試作し、素子の特性評価を鋭意行なった結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表されるカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物であり、一対の電極とその間に挟まれた少なくとも一層の有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、下記一般式(1)で表されるカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物が、少なくとも1つの有機層の構成材料として用いられていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子である。
Figure 2010084729
(式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R1は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R2、R3、R4、R5およびR6は、それらのうちの2つがトリアゾール環またはカルバゾリル基との連結基であり、他は同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14は、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、mは0または1を表し、nは1または2の整数を表す。ただし、mとnの和は2であるものとする。)
一般式(1)中のArで表される、「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基」における「芳香族炭化水素基」、「芳香族複素環基」または「縮合多環芳香族基」としては、具体的に次のような基をあげることができる。フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、テトラキスフェニル基、スチリル基、ナフチル基、アントリル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ピリジル基、ピリミジル基、フラニル基、ピロニル基、チオフェニル基、キノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基。
一般式(1)中のArで表される、「置換芳香族炭化水素基」、「置換芳香族複素環基」または「置換縮合多環芳香族基」における「置換基」として、具体的には、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル基、アラルキル基、フルオレニル基、インデニル基、ピリジル基、ピリミジル基、フラニル基、ピロニル基、チオフェニル基、キノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリル基、ベンゾオキサゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基のような基をあげることができ、さらに置換されていても良い。
一般式(1)中のR1で表されるトリアゾール基の置換基の中で、「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基」における「芳香族炭化水素基」、「芳香族複素環基」または「縮合多環芳香族基」としては、具体的に次のような基をあげることができる。フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、テトラキスフェニル基、スチリル基、ナフチル基、アントリル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ピリミジル基、フラニル基、ピロニル基、チオフェニル基、キノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリル基、ベンゾオキサゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基。
一般式(1)中のR1で表されるトリアゾール基の置換基の中で、「置換芳香族炭化水素基」、「置換芳香族複素環基」または「置換縮合多環芳香族基」における「置換基」として、具体的には、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル基、アラルキル基、フルオレニル基、インデニル基、ピリジル基、ピリミジル基、フラニル基、ピロニル基、チオフェニル基、キノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリル基、ベンゾオキサゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基のような基をあげることができ、さらに置換されていても良い。
一般式(1)中のR2〜R6で表されるピリジル基の置換基の中で、「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基」における「芳香族炭化水素基」、「芳香族複素環基」または「縮合多環芳香族基」としては、具体的に次のような基をあげることができる。フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、テトラキスフェニル基、スチリル基、ナフチル基、アントリル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ピリミジル基、フラニル基、ピロニル基、チオフェニル基、キノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリル基、ベンゾオキサゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基。
一般式(1)中のR2〜R6で表されるピリジル基の置換基の中で、「置換芳香族炭化水素基」、「置換芳香族複素環基」または「置換縮合多環芳香族基」における「置換基」として、具体的には、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アラルキル基、フルオレニル基、インデニル基、ピリジル基、ピリミジル基、フラニル基、ピロニル基、チオフェニル基、キノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリル基、ベンゾオキサゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基のような基をあげることができ、さらに置換されていても良い。
一般式(1)中のR7〜R14で表されるカルバゾリル基の置換基の中で、「置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基」、「置換もしくは無置換の芳香族複素環基」または「置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基」における「芳香族炭化水素基」、「芳香族複素環基」または「縮合多環芳香族基」としては、具体的に次のような基をあげることができる。フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、テトラキスフェニル基、スチリル基、ナフチル基、アントリル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ピリミジル基、フラニル基、ピロニル基、チオフェニル基、キノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基。
一般式(1)中のR7〜R14で表されるカルバゾール基の置換基の中で、「置換芳香族炭化水素基」、「置換芳香族複素環基」または「置換縮合多環芳香族基」における「置換基」として、具体的には、重水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル基、アラルキル基、フルオレニル基、インデニル基、ピリジル基、ピリミジル基、フラニル基、ピロニル基、チオフェニル基、キノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリル基、ベンゾオキサゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基のような基をあげることができ、さらに置換されていても良い。
本発明の一般式(1)で表される、カルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物は新規な化合物であり、従来の正孔阻止層の材料より励起三重項レベルが高く、優れた三重項励起子を閉じ込める能力を有し、かつ薄膜状態が安定である。
本発明の一般式(1)で表される、カルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以後、有機EL素子と略称する。)の電子輸送層、正孔阻止層または発光層の構成材料として使用することができる。従来の材料に比べてバイポーラ輸送性に優れている本発明の化合物を用いることにより、発光効率が向上し、実用駆動電圧が低下するという作用を有する。
本発明のカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物は、有機EL素子の電子輸送層の化合物、正孔阻止性の化合物、あるいは発光層のホスト化合物として有用であり、該化合物を用いて有機EL素子を作製することにより、高効率、高輝度、低駆動電圧の有機EL素子を得ることができる。
本発明実施例1の化合物(化合物8)の1H−NMRチャート図である。 実施例5、比較例1のEL素子構成を示した図である。
本発明のカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物は新規な化合物である。これらの化合物は例えば、相当するアシルヒドラジンを、三塩化リン存在下、アリールアミンとの環化反応によってハロゲノピリジルトリアゾール中間体を合成し、さらに相当するカルバゾール類とのウルマン反応またはパラジウム触媒を用いたアミノ化反応などによってカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物を合成することができる。
一般式(1)で表されるカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物の中で、好ましい化合物の具体例を以下に示すが、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
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これらの化合物の精製はカラムクロマトグラフによる精製、活性炭、活性白土等による吸着精製、溶媒による再結晶や晶析法などによって行った。化合物の同定は、NMR分析によって行なった。物性値として、DSC測定(Tg)と融点の測定を行った。融点は蒸着性の指標となるものであり、ガラス転移点(Tg)は薄膜状態の安定性の指標となるものである。
融点とガラス転移点は、粉体を用いて、ブルカー・エイエックスエス製の高感度示差走査熱量計DSC3100Sを用いて測定した。
また仕事関数は、ITO基板の上に100nmの薄膜を作製して、理研計器製の大気中光電子分光装置AC−3型を用いて測定した。仕事関数は正孔輸送能力・正孔阻止能力の指標となるものである。
本発明の化合物の励起三重項エネルギーレベルは、測定した燐光スペクトルより算出できる。燐光スペクトルは市販の分光光度計を用いて測定できる。一般的な燐光スペクトルの測定方法としては溶媒に溶解し、低温下励起光を照射して測定する方法(例えば、非特許文献6参照)、あるいは、シリコン基板上に蒸着して薄膜とし、低温下励起光を照射して燐光スペクトルを測定する方法などがある(例えば、特許文献1参照)。励起三重項レベルは、燐光スペクトルの短波長側の第1ピークの波長あるいは短波長側の立ち上がり位置の波長を読み取り、下記の式に従って光のエネルギー値に換算することによって算出できる。励起三重項レベルは燐光発光体の三重項励起子の閉じ込めの指標となる。
Figure 2010084729
ここで、Eは光エネルギーの値を、hはプランク定数(6.63×10−34Js)を、cは光速(3.00×10m/s)を、λは燐光スペクトルの短波長側の立ち上がるところの波長(nm)を表す。そして、1eVは1.60×10−19Jとなる。
本発明の有機EL素子の構造としては、基板上に順次に、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、陰極からなるもの、また、電子輸送層と陰極の間にさらに電子注入層を有するものがあげられる。これらの多層構造においては有機層を何層か省略することが可能であり、例えば基板上に順次に、陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極とすることもできる。
前記発光層、前記正孔輸送層、前記電子輸送層においては、それぞれが二層以上積層された構造であっても良い。
また、正孔注入層あるいは正孔輸送層において、該層に通常使用される材料に対し、さらにトリスブロモフェニルアミンヘキサクロルアンチモンをPドーピングしたものや、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジン(TPDと略称する)の構造をその部分構造に有する高分子化合物などを用いることができる。
さらに、電子注入層あるいは電子輸送層において、該層に通常使用される材料に対し、さらにセシウムなどの金属をNドーピングしたものを用いることができる。
本発明の有機EL素子の陽極としては、ITOや金のような仕事関数の大きな電極材料が用いられる。正孔注入層としては銅フタロシアニンのほか、ナフタレンジアミン誘導体、スターバースト型のトリフェニルアミン誘導体などの材料や塗布型の材料を用いることができる。本発明の正孔輸送層としてはm−カルバゾリルフェニル基を含有する化合物のほか、TPDやN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチル)ベンジジン(NPDと略称する)、ビス[N,N−ジ(p−トリル)−4−アミノフェニル]シクロヘキサン(TPACと略称する)などを用いることができる。
本発明の有機EL素子の電子阻止層としては、TCTA、9,9−ビス[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]フルオレン、1,3−ビス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン(以後、mCPと略称する)などのカルバゾール誘導体、9−[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]−9−[4−(トリフェニルシリル)フェニル]−9H−フルオレンに代表されるトリフェニルシリル基とトリアリールアミン構造を有する化合物などの電子阻止作用を有する化合物を用いることができる。
本発明の有機EL素子の発光層は、正孔注入・輸送性のホスト材料に、ゲスト材料と称される発光体をドープすることによって作製される。本発明の一般式(1)で表されるカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物、電子輸送性を示すTPBIを発光層のホスト材料として用いることができる。
本発明の有機EL素子の発光層に用いられるゲスト材料は、蛍光発光体であっても燐光発光体であっても良い。蛍光発光体としては、ルブレン誘導体やアントラセン誘導体、クマリン誘導体などの蛍光発光体を用いることができる。燐光発光体としては、フェニルピリジンのイリジウム錯体Ir(ppy)3などの緑色の燐光発光体、FIrpic、FIr6などの青色の燐光発光体、Btp2Ir(acac)などの赤色の燐光発光体などを用いることができる。
燐光発光体であるゲスト材料は濃度消光を起こすため、発光層全体に対して1〜30重量パーセントの範囲で、共蒸着によってドープすることが好ましい。
また、本発明の化合物を用いて作製した発光層に、仕事関数の異なる化合物をホスト材料として用いて作製した発光層を隣接させて積層した構造の素子を作製することができる(例えば、非特許文献7参照)。
本発明の有機EL素子の正孔阻止層には、本発明の一般式(1)で表されるカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物、BCPなどのフェナントロリン誘導体や、アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナート)−4−フェニルフェノレート(以後、BAlqと略称する)、オキサゾール誘導体、トリアゾール誘導体など、正孔阻止作用を有する化合物が用いられる。
本発明の有機EL素子の電子輸送層には、本発明の一般式(1)で表されるカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、キノリンのアルミ錯体であるトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(以後、Alqと略称する)やBAlqが用いられる。本発明の有機EL素子の電子注入層としては例えばフッ化リチウムがあるが、電子輸送層と陰極の好ましい選択においては、これを省略することができる。本発明の有機EL素子の陰極としては、アルミニウムやマグネシウムと銀の合金のような仕事関数の低い電極材料が用いられる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例により具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<3,5−ビス[6−(カルバゾール−9−イル)−ピリジン−2−イル]−4−フェニル−[1,2,4]トリアゾール(化合物8)の合成>
窒素置換した反応容器に、アニリン14.6mlと予め脱水した1,2−ジクロロベンゼン180mlを加え、室温にて、三塩化リン2.87mlを滴下した後、100℃まで加熱して2時間撹拌した。50℃以下まで冷却した後、6−ブロモピリジン−2−カルボン酸−N’−(6−ブロモピリジン−2−カルボニル)ヒドラジド11.0gを加え、165℃まで加熱して7時間攪拌した。反応溶液を50℃まで冷却した後、水を加え、さらに1時間撹拌した。反応溶液をクロロホルムで抽出し、有機層を炭酸カリウム水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた固形物をカラムクロマトグラフ(担体:シリカゲル、溶離液:クロロホルム/ヘキサン=3/7、v/v)で精製することによって、3,5−ビス(6−ブロモピリジン−2−イル)−4−フェニル−[1,2,4]トリアゾール2.9g(収率23%)の白色粉体を得た。
アルゴン置換した、反応容器に前記3,5−ビス(6−ブロモピリジン−2−イル)−4−フェニル−[1,2,4]トリアゾール2.9g、カルバゾール2.3g、銅粉0.2g、炭酸カリウム2.6g、ジメチルスルホキシド0.2ml、1,2−ジクロロベンゼン25mlを加えて加熱し、150℃で7時間攪拌を行った。室温まで冷却し、クロロホルム200mlを加えて不溶物をろ過によって除き、ろ液を減圧下濃縮して粗製物を得た。粗製物をカラムクロマトグラフ(担体:NHシリカゲル、溶離液:トルエン/酢酸エチル=5/1、v/v)によって精製し、3,5−ビス[6−(カルバゾール−9−イル)−ピリジン−2−イル]−4−フェニル−[1,2,4]トリアゾール(化合物8)1.3g(収率32%)の白色粉体を得た。
得られた白色粉体についてNMRを使用して構造を同定した。1H−NMR測定結果を図1に示した。
1H−NMR(DMSO−d6)で以下の27個の水素のシグナルを検出した。δ(ppm)=8.26(2H)、8.16(4H)、8.03(2H)、7.84(2H)、7.45(2H)、7.23−7.32(15H)。
本発明の化合物について、高感度示差走査熱量計(ブルカー・エイエックスエス製、DSC3100S)によって融点とガラス転移点を求めた。
融点 ガラス転移点
本発明実施例1の化合物 313℃ 117℃
本発明の化合物は100℃以上のガラス転移点を示し、薄膜状態が安定である。
本発明の化合物を用いて、ITO基板の上に膜厚100nmの蒸着膜を作製して、大気中光電子分光装置(理研計器製、AC−3型)で仕事関数を測定した。
仕事関数
本発明実施例1の化合物 5.75eV
CBP 6.00eV
このように本発明の化合物は、発光層のホスト化合物として一般的に用いられているCBPと比較して、好適なエネルギー準位を有している。
本発明の化合物について、1.0×10−5mol/Lの2−メチルテトラヒドロフラン溶液を調製した。調製した溶液を専用の石英管に入れ、純窒素を通気することによって酸素分を除き、さらに酸素分が混入しないようにセプタムラバーによる栓をした。77Kに冷却した後、蛍光リン光分光光度計(堀場製作所製、FluoroMax−4型)を用い、励起光を照射して燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルの短波長側の立ち上がり位置の波長を読み取り、該波長値を光のエネルギーに換算して励起三重項レベルを算出した。
励起三重項レベル
本発明実施例1の化合物 3.02eV
CBP 2.56eV
FIrpic 2.62eV
このように本発明の化合物は一般的に用いられている青色リン光材料であるFIrpicやCBPがもつ三重項エネルギーより大きい値を有しており、発光層で励起された三重項エネルギーを充分閉じ込める能力を有している。
有機EL素子は、図2に示すように、ガラス基板1上に透明電極2としてITO電極をあらかじめ形成したものの上に、正孔輸送層3、電子阻止層4、発光層5、電子輸送層6、電子注入層7、陰極(アルミニウム電極)8の順に蒸着して作製した。膜厚150nmのITOを成膜したガラス基板1を有機溶媒で洗浄した後に、酸素プラズマ処理にて表面を洗浄した。その後、このITO電極付きガラス基板を真空蒸着機内に取り付け0.001Pa以下まで減圧した。
続いて、透明電極2を覆うように正孔輸送層3として、NPDを蒸着速度1.0Å/secで膜厚40nmとなるように形成した。この正孔輸送層3の上に、電子阻止層4としてmCPを蒸着速度1.0Å/secで膜厚10nmとなるように形成した。この電子阻止層4の上に、発光層5として本発明実施例1の化合物(化合物8)と青色燐光発光体FIrpicを、蒸着速度比が本発明実施例1の化合物(化合物8):FIrpic=91:9となる蒸着速度で二元蒸着を行い、膜厚20nmとなるように形成した。この発光層5の上に、電子輸送層6として前記TPBIを蒸着速度1.0Å/secで膜厚45nmとなるように形成した。この電子輸送層6の上に、電子注入層7としてフッ化リチウムを蒸着速度0.1Å/secで膜厚0.5nmとなるように形成した。最後に、アルミニウムを膜厚150nmとなるように蒸着して陰極8を形成した。作製した有機EL素子について、大気中、常温で特性測定を行なった。
本発明の実施例1の化合物(化合物8)を使用して作製した有機EL素子に直流電圧を印加したときの発光特性の測定結果を表1にまとめて示した。
[比較例1]
比較のために、実施例5における発光層5として前記TPBIと青色燐光発光体FIrpicを、蒸着速度比がTPBI:FIrpic=91:9となる蒸着速度で二元蒸着を行い、膜厚20nmとなるように形成した以外は実施例5と同様の条件で有機EL素子を作製した。作製した有機EL素子について、大気中、常温で特性測定を行なった。
作製した有機EL素子に直流電圧を印加したときの発光特性の測定結果を表1にまとめて示した。
Figure 2010084729
表1に示す様に、電流密度10mA/cmの電流を流したときの駆動電圧は、TPBIの7.96Vに対して本発明実施例1の化合物(化合物8)では6.57Vと低電圧化した。また、電流密度10mA/cmの電流を流したときの輝度、発光効率および電力効率のいずれも、TPBIに対して本発明実施例1の化合物(化合物8)は向上した。
以上の結果から、本発明の化合物は高い励起三重項レベルを有し、燐光発光体にエネルギーを良好に伝達し、燐光発光体の三重項励起子を完全に閉じ込めており、発光層のホスト化合物として優れているといえる。
本発明のカルバゾリル基で置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物は、(1)励起三重項レベルが高い、(2)バイポーラ輸送性を有する、(3)薄膜状態が安定である、という物理的な特性を有し、電子輸送層、正孔阻止層または発光層の構成材料として使用することができる。また、該化合物を用いて有機EL素子を作製することにより、従来の有機EL素子の輝度と発光効率を格段に改良することができ、そのため、移動型電子製品の性能を向上させることができる。
1 ガラス基板
2 透明電極
3 正孔輸送層
4 電子阻止層
5 発光層
6 電子輸送層
7 電子注入層
8 陰極

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表される置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物。
    Figure 2010084729

    (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R1は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R2、R3、R4、R5およびR6は、それらのうちの2つがトリアゾール環またはカルバゾリル基との連結基であり、他は同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14は、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、mは0または1を表し、nは1または2の整数を表す。ただし、mとnの和は2であるものとする。)
  2. 前記一般式(1)においてm=1、n=1である、請求項1記載のトリアゾール環構造を有する化合物。
  3. 前記一般式(1)においてm=0、n=2である、請求項1記載のトリアゾール環構造を有する化合物。
  4. 一対の電極とその間に挟まれた少なくとも一層の有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、下記一般式(1)で表される置換されたピリジル基が連結したトリアゾール環構造を有する化合物が、少なくとも1つの有機層の構成材料として用いられていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2010084729

    (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R1は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R2、R3、R4、R5およびR6は、それらのうちの2つがトリアゾール環またはカルバゾリル基との連結基であり、他は同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14は、同一でも異なってもよく水素原子、重水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1ないし6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基を表し、mは0または1を表し、nは1または2の整数を表す。ただし、mとnの和は2であるものとする。)
  5. 前記一般式(1)においてm=1、n=1である、請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記一般式(1)においてm=0、n=2である、請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 前記有機層が電子輸送層であって、該電子輸送中に、前記一般式(1)で表される化合物が、少なくとも一つの構成材料として用いられていることを特徴とする請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記有機層が正孔阻止層であって、該正孔阻止層中に、前記一般式(1)で表される化合物が、少なくとも一つの構成材料として用いられていることを特徴とする請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 前記有機層が発光層であって、該発光層中に、前記一般式(1)で表される化合物が、少なくとも一つの構成材料として用いられていることを特徴とする請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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