JPWO2010082290A1 - 通信システム、加入者収容装置及び通信方法 - Google Patents

通信システム、加入者収容装置及び通信方法 Download PDF

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Abstract

経路障害時の切替え処理をより迅速に実施し、プロテクション対象区間における現用系経路から予備系経路へのトラフィック移行期間におけるパケット廃棄数を低減する。OLT210−Wは、PON区間のDBA情報を参照し、CCMフレ−ムを受信すべきタイミングで当該フレ−ムを受信できなければ、経路上に障害が発生していると判断し(S801)、異常を通知するための切替え申請フレーム1501をOAM対応NE200−Zへ送信する。OAM対応NE200−Zは、PON区間における障害発生をほぼリアルタイムにモニタリングし、切替え処理を開始し(S802)、予備系配信要求321を生成及び送出する(S302、S803)。OAM対応NE200−Aは、通信経路をOLT210−Pを経た予備系に切り替える。

Description

本発明は、通信システム及び通信装置に係り、特に、現用系通信経路と予備系通信経路との切替において発生する通信途絶時間を短縮し、通信システム及び通信装置の可用性を向上するための通信システム及び通信装置に関する。
一般に、ブロ−ドバンド需要の高まりとともに、ユ−ザ向けアクセス回線はDSL(Digital Subscriber Line)などの電話回線をベ−スとする通信技術に代わり、光ファイバを用いた大容量アクセス回線の導入が進んでいる。現在、光アクセス回線には、回線敷設コスト及び保守管理コストの点から、複数の加入者で光ファイバを共有することのできるPON(Passive Optical Network:受動光網、パッシブ光ネットワ−ク)システムが多く利用されている。複数のユ−ザと局舎との間に流れるトラフィックを多重して、局舎側で集中的に接続状況及び帯域利用状況を管理できるPONシステムは、今後の加入者回線サ−ビスにおける主要技術のひとつである。
国際標準化団体の一つであるITU−T (International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)において、G−PON (Gigabit capable PON)システムが規定されている(非特許文献1〜3)。2006年には多くのベンダがG−PON製品の市場への提供を開始し、同時に各国のキャリアはG−PON採用による光アクセスサ−ビスを開始している。また、一部のキャリアは別の国際標準化団体であるIEEE (Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)で規定されたGE−PON(Gigabit Ethernet(登録商標) PON)(非特許文献4)を用いて光アクセスサ−ビスを提供中である。
伝送網においては、既存のSONET(Synchronous Optical Network:同期光伝送網)/SDH(Synchronous Digital Hierarchy:同期デジタル・ハイアラ−キ)技術やATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モ−ド)技術に変えて、EthernetやMPLS(Multi Protocol Label Switching)等のパケット通信技術への移行が検討されている。パケット通信網では、ヘッダとペイロ−ドから構成されるパケットフォ−マットを構成し、ヘッダ部に含まれる宛先ID及び送信元ID、並びに関連する経路制御情報等に基づいて、パケット毎に中継装置が処理する。このときの通信形態は、既存の同期網やATM網のように静的に設定された経路を用いて信号を送受信する方式ではなく、パケット毎に通信経路が異なる通信方式である。経路の一部に着目すると、同じヘッダ情報を持つ一連のパケットが経路を占有することがなく、それぞれ異なるヘッダ情報を持つ複数のパケットが経路上に同時に存在する。
現在、通信網は社会インフラとして不可欠な存在になりつつある。その普及と共に通信サ−ビスの低価格化が求められるようになってきている。この流れにおいて、光アクセス網とパケット通信網を組み合わせる形でインフラを構成する、という考えに至ることは、ほぼ自明と思われる。一方で、インフラを提供するためには高い安定性が求められる。但し安定性を向上するための保守管理機能の開発はコスト拡大の要因となる。
低価格化の実現と高安定性の確保という相反する要求に対応するための一つの方法として、パケット通信における経路を擬似的に保守管理するため、EthernetにおけるVLAN(Virtual Local Area Network)や、MPLSにおけるLSP(Label Switched Path)を設定して、その接続性を管理する方法が検討されている。パケット通信網上に、擬似的にパスを設定し、そのパスを保守管理するという考え方は、既存網との共存及び既存網からの移行に際して有用な考え方である。その代表例として、イ−サOAM(Operations, Administration and Maintenance)技術が挙げられる(非特許文献5)。更に、イ−サOAMをベ−スとしたプロテクション切替え技術(非特許文献6)が標準化されている。
ITU−T Recommendation G.984.1, "Gigabit−capable Passive Optical Networks(G−PON): General Characteristics" ITU−T Recommendation G.984.2, "Gigabit−capable Passive Optical Networks (G−PON): Physical Media Dependent (PMD) Layer Specification" ITU−T Recommendation G.984.3, "Gigabit−capable Passive Optical Networks (G−PON): Transmission convergence Layer Specification" IEEE 802.3−2005,"IEEE Standard for Information Technology−Telecommunications and Information exchange between Systems−Local and Metropolitan Area Networks−−Specific Requirements Part 3: Carrier Sense Multiple Access With Collision Detection (CSMA/CD) Access Method and Physical Layer Specifications" ITU−T Recommendation Y.1731, "OAM Functions and Mechanisms for Ethernet based Networks" ITU−T Recommendation G.8031/Y.1342, "Ethernet Protection Switching" ITU−T Recommendation G.8021, "Characteristics of Ethernet transport network equipment functional blocks"
パケット通信網は、現段階では、装置同士が自律的に動作することにより網構成を自在に変更することが可能である反面、経路の安定性という点で同期通信網に及ばないとされる。社会インフラとしての通信網には、耐障害性の点で柔軟な対応が必要であるが、一方で通信事業者が保守管理するための経路設定が可能であること、更に障害に至る瞬間までの動作の安定性(継続性)が求められる。これらは、通常、互いに相反する要求と言える。
従来の同期通信網では、経路上を流れる情報は電話音声デ−タとデ−タサイズの小さいWebデ−タであり、網全体を流れるトラフィックが少なかった。また音声デ−タは短時間(例えば、50m秒程度)で切替えが完了できれば、ユ−ザが経路障害を認識することが無い。
現在では、音声に変えて映像デ−タの割合が高まり、高画質化の進展と相まって、受信情報の乱れをユ−ザがリアルタイムに認識できる。またWeb等からダウンロ−ドされるデ−タ量も大きく、回線帯域が広くなったことにより、一部のパケット送信の失敗が送信時間の肥大化として、やはりユ−ザが感覚的に認識できる状況になっている。
パケット通信網において現用系から予備系に通信経路を切替える際、経路状況を確認するための保守管理パケット(OAMパケット)を解析するためには、一定の時間を必要とする。使用中の経路に通信障害が発生した場合、制御パケット解析と経路切替え処理に要する時間には、一時的に経路が存在しない状況になり、一部のパケットが廃棄される可能性があるという結果となる。
また、PONを伝送路に含むアクセス区間冗長化構成においてプロテクション切替えを実施するにあたり、プロテクション区間が比較的長い距離に渡る場合には、パケット伝送網(例えばイ−サネット(登録商標))OAMの切替メカニズムの特性により、経路状況を確認するために経路上を通過する制御パケット(OAMパケット)を解析するため一定の時間を必要とする。そのため、一方の経路における通信障害を検知してから経路切替が完了するまでの処理時間が距離に応じて長くなる傾向がある。この切替処理時間内は、プロテクション区間は通信途絶状態になっているため、障害発生時刻から切替完了時刻までに送信されたパケットは当該区間内で廃棄される可能性がある。
このような考察より、パケット通信網における現用系と予備系、及びその逆方向への経路切替え時における経路切替処理の高速化若しくはパケット廃棄の抑止が必要である。
本発明は、以上の点に鑑み、パケット中継網における経路切替時のパケットロスを低減するため、パケット通信網における現用系と予備系の切替時間を高速化することを目的とする。
本発明では、現用系、予備系の少なくとも一方にPONを使用することにより、PON区間の通信管理方式を活用して、PONを含む経路に関して通信異常を迅速に検知する。PON区間の障害検出は、例えば、DBA(Dynamic Bandwidth Assignment)情報に基づいたバ−スト受信タイミングの判定を利用することができる。切替え処理を通常のパケット通信網よりも早いタイミングで開始できるため、障害が発生した経路に送出されるパケット数、即ち経路上で廃棄されるパケット数を低減できる。
PON区間の往復通信時間はOLT(Optical Line Terminal)が管理するレンジング情報から取得することができる。この通信時間を参照し、ONU(Optical Network Unit)又はプロテクション区間の開始点となるエッジ装置においてユ−ザフレ−ムを受信してから送出するまでのパケット保持(遅延)時間を設定することができる。光アクセス(PON)区間が主要なプロテクション区間となる構成のとき、PON区間のレンジング情報から、冗長システム別に最適な、エッジ装置におけるパケット保持(遅延)時間を設定できる(最低限の保持時間を規定できる)。通常のパケット網では、このような待機時間を設定することが困難である。この保持時間を設定することにより、切替え処理に影響されることなく、ユ−ザに対してパケットを途切れなく転送し続けることが可能となる。
本発明の第1の解決手段によると、
一つ又は複数の第1の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第1の加入者収容装置とを有する第1の受動光網と、
一つ又は複数の第2の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第2の加入者収容装置とを有する第2の受動光網と、
前記第1の受動光網による第1の通信経路及び前記第2の受動光網による第2の通信経路により接続される第1の通信装置と第2の通信装置と、
を備え、
前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置は、その少なくとも一方の装置において、前記第1又は第2の通信経路のいずれを利用するかを選択する機能を備えることを特徴とする通信システムであって、

前記第1の加入者収容装置は、送信側の前記第1の通信装置より定期的に送出される経路状況監視のための監視フレームの受信間隔を予め設定したOAM情報を記憶し、
前記第1の受動光網による前記第1の通信経路で前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とが通信中に、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置は、前記第1の加入者装置の一つから受信したフレームが前記監視フレームか否かを判定し、監視フレームの場合には、前記OAM情報と照合し、正規タイミングで前記監視フレームを受信できているか否かを確認し、
前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで受信したことを確認できれば、当該フレームを宛先装置である前記第2の通信装置へ転送し、
一方、前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで前記監視フレームを受信したことを確認できなければ、障害を検出した前記第1の加入者装置が構成する経路識別情報を、受信したフレームから抽出し、該経路識別情報と障害を示すフラグとを含む経路切替え申請フレームを生成し、前記第2の通信装置へ転送し、

前記第2の通信装置は、経路識別情報毎に、上り方向と下り方向の通信それぞれに使用する通信経路を示す経路利用情報を記憶した通信状況管理データベースを備え、
前記第2の通信装置は、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置より前記経路切替え申請フレームを受信すると、当該経路に障害が発生しているものと判断し、受信した前記切替え申請フレームより経路識別情報を抽出し、
前記第2の通信装置は、該経路識別情報で特定される障害検出した経路をオフ状態とし、切替え後に使用する経路をオン状態とした経路利用情報を、前記通信状態管理データベースに記録し、
前記第2の通信装置は、前記経路識別情報と前記経路利用情報を含む予備系配信要求フレームを生成し、前記第2の加入者収容装置に送信し、

前記第2の加入者収容装置は、前記第2の通信装置から受信した前記予備系配信要求フレームを、前記第1の通信装置へ転送し、
前記第1の通信装置は、前記予備系配信要求フレームを受信すると、前記第2の通信装置に向かう通信経路を前記第1の受動光網から前記第2の受動光網へ変更する、
ことを特徴とする前記通信システムが提供される。
本発明の第2の解決手段によると、
一つ又は複数の第1の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第1の加入者収容装置とを有する第1の受動光網と、
一つ又は複数の第2の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第2の加入者収容装置とを有する第2の受動光網と、
前記第1の受動光網による第1の通信経路及び前記第2の受動光網による第2の通信経路により接続される第1の通信装置と第2の通信装置と、
を備え、
前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置は、その少なくとも一方の装置において、前記第1又は第2の通信経路のいずれを利用するかを選択する機能を備えることを特徴とする通信システムにおける加入者収容装置であって、

前記第1の加入者収容装置は、送信側の前記第1の通信装置より定期的に送出される経路状況監視のための監視フレームの受信間隔を予め設定したOAM情報を記憶し、
前記第1の受動光網による前記第1の通信経路で前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とが通信中に、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置は、前記第1の加入者装置の一つから受信したフレームが前記監視フレームか否かを判定し、監視フレームの場合には、前記OAM情報と照合し、正規タイミングで前記監視フレームを受信できているか否かを確認し、
前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで受信したことを確認できれば、当該フレームを宛先装置である前記第2の通信装置へ転送し、
一方、前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで前記監視フレームを受信したことを確認できなければ、障害を検出した前記第1の加入者装置が構成する経路識別情報を、受信したフレームから抽出し、該経路識別情報と障害を示すフラグとを含む経路切替え申請フレームを生成し、前記第2の通信装置へ転送し、

前記第2の通信装置は、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置より前記経路切替え申請フレームを受信すると、当該経路に障害が発生しているものと判断し、前記第2の通信経路への経路切替え処理を実行すること
を特徴とする加入者収容装置が提供される。
本発明の第3の解決手段によると、
一つ又は複数の第1の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第1の加入者収容装置とを有する第1の受動光網と、
一つ又は複数の第2の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第2の加入者収容装置とを有する第2の受動光網と、
前記第1の受動光網による第1の通信経路及び前記第2の受動光網による第2の通信経路により接続される第1の通信装置と第2の通信装置と、
を備え、
前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置は、その少なくとも一方の装置において、前記第1又は第2の通信経路のいずれを利用するかを選択する機能を備えることを特徴とする通信システムを用いた通信方法であって、

前記第1の加入者収容装置は、送信側の前記第1の通信装置より定期的に送出される経路状況監視のための監視フレームの受信間隔を予め設定したOAM情報を記憶し、
前記第1の受動光網による前記第1の通信経路で前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とが通信中に、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置は、前記第1の加入者装置の一つから受信したフレームが前記監視フレームか否かを判定し、監視フレームの場合には、前記OAM情報と照合し、正規タイミングで前記監視フレームを受信できているか否かを確認し、
前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで受信したことを確認できれば、当該フレームを宛先装置である前記第2の通信装置へ転送し、
一方、前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで前記監視フレームを受信したことを確認できなければ、障害を検出した前記第1の加入者装置が構成する経路識別情報を、受信したフレームから抽出し、該経路識別情報と障害を示すフラグとを含む経路切替え申請フレームを生成し、前記第2の通信装置へ転送し、

前記第2の通信装置は、経路識別情報毎に、上り方向と下り方向の通信それぞれに使用する通信経路を示す経路利用情報を記憶した通信状況管理データベースを備え、
前記第2の通信装置は、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置より前記経路切替え申請フレームを受信すると、当該経路に障害が発生しているものと判断し、受信した前記切替え申請フレームより経路識別情報を抽出し、
前記第2の通信装置は、該経路識別情報で特定される障害検出した経路をオフ状態とし、切替え後に使用する経路をオン状態とした経路利用情報を、前記通信状態管理データベースに記録し、
前記第2の通信装置は、前記経路識別情報と前記経路利用情報を含む予備系配信要求フレームを生成し、前記第2の加入者収容装置に送信し、

前記第2の加入者収容装置は、前記第2の通信装置から受信した前記予備系配信要求フレームを、前記第1の通信装置へ転送し、
前記第1の通信装置は、前記予備系配信要求フレームを受信すると、前記第2の通信装置に向かう通信経路を前記第1の受動光網から前記第2の受動光網へ変更する、
ことを特徴とする前記通信方法が提供される。
本発明によると、パケット中継網における経路切替時のパケットロスを低減するため、パケット通信網における現用系と予備系の切替時間を短縮し、切替処理中に発生し得るパケットロスを低減することができる。
光アクセス網をプロテクション区間に含んだときの基本的な通信システム構成図を示す。 本実施の形態の通信システムの基本構成図を示す。 プロテクション区間2001に光アクセス網を含む場合の、経路切替えの処理手順を示すシ−ケンス図である。 障害を検知したOAM対応NE200−Zが送信側OAM対応NE200−Aに対して予備系経路を用いて発信する、予備系配信要求フレ−ムの構成例である。 図3のシ−ケンスにおいてOLT210−WからOAM対応NE200−Zへ送信する切替え申請フレ−ムの構成例を示す。 図12に比較しての本実施の形態における効果を説明するタイムチャートである。 局側光信号終端装置(OLT)の装置構成図を示す。 OLT210−WのPON受信処理部741におけるOAMフレ−ム処理時のフロ−チャ−トである。 OLT210−WのPON制御部700の動作を示すフロ−チャ−トである。 OLT210−Wの遅延制御部706の動作を示すフロ−チャ−トである。 OLT210における通信異常検知手段の別の実現方法を示すフローチャートである。 OLT210に備えるDBA情報データベース702の構成例を示す。 図3の経路切替えシーケンスにおける、切替え申請フレーム1501の生成処理の手順を示すフローチャートである。 OAM対応NE200の構成図を示す。 OAM対応NEの入出力処理部におけるフレーム処理を示すフローチャートである。 OAM対応NEのOAM制御部におけるOAMフレーム(障害通知フレームを含む処理)処理を示すフローチャートである。 OAM対応NE200−Zに備えるCCDB1293の構成例を示す。 図3の基本切替えシーケンスにおける予備系配信要求生成処理S803について、具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 OAM対応NE200−Zに保持する経路状態管理テーブルの構成例である。 図4の予備系配信要求フレームを受信したOLT210―Pの動作を示すフローチャートである。
1.概説

発明が解決しようとする課題に述べたように、経路切替えの前後で送受信されるデータが失われたり、ユーザが利用するアプリケーションに影響を与えたりしないためには、現用系経路と予備系経路におけるパケット伝送に要する時間差が短いことが望ましい。
そこで、一例として、パケット中継網の一部に光アクセス(PON)装置を用いた冗長化システムを考える。現用系と予備系の両経路について通信所要時間が異なる場合に、PONの論理距離調整機能(レンジング機能)を利用し、冗長化したアクセス回線間の通信所要時間が両経路で同一となるよう調整することができる。実際にはパケット通信網では経路が異なれば目的地までに経由する中継ノード数が異なることが通常である。PONを導入したアクセス網冗長化を行うことにより、その通信時間の差異を吸収できる。
光アクセス網PONとイーサOAM装置を組み合わせて網を冗長化するためには、複数の構成方法が考えられる。代表的なものは、例えば、PON区間を構成する光ファイバを冗長化して障害に備える方法(非特許文献1に記載済み)、複数のPONシステムをそれぞれ現用系と予備系に用いる光アクセス網冗長化構成等である。PON区間の通信は、トランクファイバ(OLT側に接続される、多重データが通過する光ファイバ)が切断されると、複数の加入者に対して一切の通信が不能となる。そこでキャリアのサービス継続性を確保するには、後者の網冗長化構成がより確実な方法である。
具体的な手段としては、送信側のOAM対応装置から、通信時間測定フレームを現用系と予備系との両経路に対して同時に送出し、受信側のOAM対応装置において、両経路から到着した当該フレームの受信時刻を確認して、両経路の時間差を測定する。この時間差をPON区間の論理距離調整機能にフィードバックして、現用系と予備系それぞれに含まれるPON区間の通信所要時間を決定する。
なお、受信側のOAM対応装置において、両経路からの当該フレームの受信時刻及びフレーム情報を参照して正常受信か否かを判定し、各経路の通信状態を確認するとともに、各経路の転送性能をリアルタイムにモニタリングしてもよい。
PONの通信機能により、経路上の障害検出時間を高速化する処理が容易になる。OLTにおける帯域制御機能を活用することにより、現用系から予備系への経路切替え、及びその逆の切替え時において、送信側OAM対応装置から受信側OAM対応装置への経路が失われる期間を短縮し、経路切替え時のユーザへの影響(すなわち通信途絶時間)を低減できる。
片経路にのみPONを含む場合も、PON区間を含む経路における通信時間が他方よりも短い場合には適用可能である。
本実施の形態では、以下の説明において、一例として、両経路にPONを含む場合を想定する。
2.基本的なシステム構成

図1は、光アクセス網をプロテクション区間に含んだときの基本的な通信システム構成図を示す。
図1では、現用系経路(Working)と予備系経路(Protection)の組で構成される2組の通信経路を表現している。Working−A(110−A)とProtection−A(120−A)との組は、光アクセス網とパケット通信網(中継網)2000から構成される通信経路(以降、まとめて「通信経路A」と記載する。)であり、Working−B(110−B)とProtection−B(120−B)から構成される組は、光アクセス網を主要なプロテクション区間とする通信経路(以降、まとめて「通信経路B」と記載する。)である。
本システムは、通信事業者の加入者収容局に設置される伝送装置130−1〜130−3(まとめて「OLT130」と記載する。)、家庭や企業サイトなどユ−ザサイトに設置されるONU140−1〜140−7(まとめて「ONU140」と記載する。)、これらを含む区間について保守管理を行う装置であるOAM対応NE(Network Element)150−1、160−1、160−2、及びOAM対応NEに接続されるユ−ザ端末101−A〜101−Cを含む。OAM対応NEからユ−ザ端末までの通信経路180−A〜180−Cは、家庭又は企業内LANであっても、プロバイダが所有するWebサ−バへ接続されるネットワ−クでも良い。通信経路180−A〜180−Cの接続形態についても、無線か有線か、またネットワ−ク規模の大小などの違いは、本発明の本質と直接の関係が無いため、個々の網の特徴は問わない。
OLT131−1〜131−3は、それぞれPONインタフェ−ス(図示せず)を備えており、それぞれの配下に複数のONU140を接続できる。ONU140との接続には、光ファイバを使用する。OLT131−1の場合には、光ファイバ171−1を介してパワ−スプリッタ170−1に接続される。パワ−スプリッタ170−1には更に複数の光ファイバ171−1〜171−3が接続されており、それぞれの光ファイバがONU140−1〜140−3に接続される。以下、パワ−スプリッタ170−1に対してOLT131−1側の光ファイバ171−1を「トランクファイバ(基幹ファイバ)」、ONU140側の光ファイバ171−1〜171−3を「支線ファイバ」と称する。同様にして、OLT131−2にはパワ−スプリッタ170−2を介してONU140−4〜140−6が接続され、OLT131−3にはパワ−スプリッタ170−3を介してONU140−7が接続される様子を示す。個々のOLT131−1〜131−3は、配下にあるONU140−1〜140−7が接続された場合に、ONU140の立ち上げを行い、通信中にはDBAによる上り帯域制御、及びOMCI (ONU Management and Control Interface)を用いたONU状態管理を行う。
OLT131−1〜131−3とONU140との通信は光信号によって行う。OLT130からONU140へ向かう信号(以降、「下り信号」と称する。)は、パワ−スプリッタ170−1〜170−3により分岐され、ONU140へ到達する。ONU140では、自装置宛てフレ−ムであれば受信し、その他は廃棄する。一方、ONU140からOLT130へ向かう信号(以降、「上り信号」と称する。)は、OLT130からONU140へDBAにより与えられる送信指示に従うタイミングで個々のONU140−1〜140−7から送信される。上り信号は、基幹ファイバ171−1〜171−3上でONU140からの信号が重ならないように(時分割多重で通信できるように)、OLT130のDBA機能によって予めスケジュ−リングされている。
通信経路Aは、OAM対応NE150−1とOAM対応NE160−1で挟まれる区間に設定される。OAM対応NE150−1は、パケット通信網である中継網2000のエッジに設置され、ユ−ザ端末101−Bを収容する装置である。OAM対応NE150−1は、中継網2000の対向エッジに設置される中継機132−1、132−2と接続されている。中継機132−1、132−2はPON区間とパケット通信網とを接続するインタフェ−スの役割を持つ。OLT131−1、131−2と中継機132−1、132−2は、多くの場合に単一の筐体、又はボ−ド上に集積されて単一装置の形態で実装される。ここではその実装形態は問わないが、例えば、中継機132−1が複数のポ−トを備え、配下に複数のOLT130を接続可能な大容量スイッチの形態も考えられる。
一方のOAM対応NE160−1は、ONU140−1、140−4と接続されている。図1ではONU140−1、140−4には基本的なPONポ−トと電気信号との変換機能を備えることを想定しているが、OLT130側の中継機132−1、132−2と同様に、ONU140−1、140−4にパケット通信のためのスイッチ機能を備えることも可能である。
通信経路Aは、通常時の通信にはWorking−A経路110−Aを使用し、Working−A(110−A)に何らかの障害が発生した場合には、Protection−A経路120−Aに切替えて通信を継続する。通信経路Bも同様に、通常時の通信にはWorking−B経路110−Bを使用し、Working−B(110−B)に何らかの障害が発生した場合には、Protection−B経路120−Bに切替えて通信を継続する。
尚、本実施の形態では、1:1プロテクション方式への適用を想定して説明する。但し本実施の形態は1+1プロテクション方式にも適用できる。
また、通信経路A、Bともに片方向プロテクション、双方向プロテクションが可能である。片方向プロテクションは、例えば通信経路Aの場合、OAM対応NE150−1からOAM対応NE160−1へ向かう方向とその逆方向で、それぞれ別に経路状態を診断して経路切替を実施する方法である。片方向通信のみに異常が発生した場合、各方向でそれぞれ別経路(例えばOAM対応NE150−1からOAM対応NE160−1へ向かう通信はWorking−A(110−A)、逆方向通信にはProtection−A(120−A))を使用するケ−スも生じ得る。適用する通信形態が片方向か双方向かの違いについても、本発明の本質には関係しない。
更に、図1では、OLT131−1〜131−3と中継機132−1〜132−3がそれぞれ装置130−1〜130−3に統合される様子を例示している。以降の実施の形態においても本構成を想定して説明するが、この局舎側の装置構成は本発明の本質に影響するものではない。例えば、OLT131−1〜131−3が中継機132−1〜132−3の機能を収容する形態も可能であり、またOLT131−2、131−3、中継機132−2、132−3、OAM対応NE150−2が単一の筐体又は通信装置のインタフェ−スボ−ド上に統合される構成も可能である。後者のように統合された構成では、一例として、装置190のインタフェ−スボ−ド用スロットにOLT131−2、131−3、中継機132−2、132−3が挿入される形態となる。
なお、装置190(点線内)は実装形態不問であり、例えば、OLTとOAM対応NEを一つの装置内に収容してもよいし、OLTとOAM対応NEを外部装置として接続してもよい。
図2に、本実施の形態の通信システムの基本構成図を示す。
これは図1の通信経路Aを模式的に示した図である。具体例を示すために、PONシステムとしてG−PON(非特許文献1〜3)を想定する。但しGE−PON(非特許文献4)を採用する場合も同様の機能が必要となるため、本発明の内容には影響しない。
図2では、プロテクション区間2001の送信側ノ−ドであるOAM対応NE200−Aと受信側ノ−ドであるOAM対応NE200−Zに対して、現用系経路(Working)2010−Wと予備系経路(Protection)2010−Pが設定されている様子を示す。図1に示したように、OLT210−WとOAM対応NE200−Zを接続する経路2032−Wは、直結もしくは複数のパケット中継装置によって構成されることを想定する。同様に経路2032−Pは、複数のパケット中継装置により構成される。経路2032−Wと2032−Pを構成するパケット中継装置の台数は必ずしも同一とはならない。
OAM対応NE200−Aは、UNI側インタフェ−ス260−A、プロテクションスイッチ制御部250−A、現用系経路へのインタフェ−ス251−W、予備系経路へのインタフェ−ス251−Pを含む。OAM対応NE200−Zの機能ブロック構成は200−Aと同等である。
現用系インタフェ−ス251−Wと252−Wとを接続する経路2010−WにPON区間2002−Wを導入する。PON2002−Wは、OLT210−W、ONU220−Wを光ファイバで接続する。OLT210−W側のトランクファイバ2011−Wと、ONU220−W側の複数の支線ファイバ2021−W〜2023−Wとをパワ−スプリッタ2030−Wを介して接続する。現用系経路2010−WにはPON区間2002−Wの他、OAM対応NE200−AとONU220−Wとを接続する回線2031−W、OLT210−WとOAM対応NE200−Zとを接続する回線2032−Wとを含む。
OLT210−Wは、ONU220−Wを立ち上げる過程でONU220−Wまでの距離(ONU220−Wの応答遅延時間)を測定する(レンジング処理)。レンジング処理は、ONU220−WからOLT210−Wへの上り信号を、時間多重方式によりOLT側で識別するために必要な処理であって、個々のONU220−WがOLT210−Wからの送信指示を受けて応答するまでの待機時刻(以下、応答時間という。)を設定し、OLT210−Wが全ONU220−Wからの上り信号を受信する基準時刻(受信タイミング)を、一つのPONシステム(一つのOLTが管理するONU群)について統一するための準備である。OLT210−WはONU220−Wに対して、この基準時刻からの相対的な時刻を送信開始時刻及び送信終了時刻として通知し、ONU220−Wは当該指示に従うタイミングで上り信号を送出する。そのため個々のONU220−Wが送出する上り信号は、ある時刻に送信開始され、別の時刻に送信停止する、バ−スト信号となる。
PON2002−Wでは、上記の時間多重方式が正常に動作するよう、PON区間の距離情報を含むONU保守管理用パラメ−タのメンテナンスを行う。この辺りの動作については勧告(非特許文献3)に規定されているため、ここでは詳細説明を省略する。
予備系経路を構成するOLT210−P、ONU220−P、パワ−スプリッタ3020−P、トランクファイバ2011−P、支線ファイバ2021−P〜2023−P、回線2031−P、通信回線2032−P、についても、現用系経路と同様の機能及び動作となる。
プロテクション区間2001を利用した場合のOAM対応NE200−A、200−Z間の通信時間は、PON2002−Wで測定された遅延時間に、回線2031−W及び2032−Wを通過するための通信時間を追加した時間となる。
PON区間を含む経路を冗長経路として活用するには、現用系経路2010−Wと予備系経路2010−Pとの通信時間が、OAM対応NE200−Aから200−Zに向かう方向について一致することが望ましい。同様に逆向きの通信の際にも、両経路の通信時間が同等であることが望ましい。なお以下の説明では、PON区間2002−W及び2002−Pにおいては、PONのレンジング機能を用いて、プロテクション区間2001の現用系経路2010−Wと予備系経路2010−Pとで通信時間が同一になるよう調整されているものとする。
図1及び図2で示した現用系経路と予備系経路の切替時間短縮のため、本実施の形態では、現用系経路と予備系経路における通信状態をPONシステムの管理機能を利用することにより把握し、その結果を利用する。具体的にはPON区間2002において上記DBA及びOAM情報を利用することによりOLT210とONU220との通信状態を管理し、PON区間の通信状況に異変が観測された場合には直ちにOAM対応NE200―A及び200−Zのいずれか若しくは双方へ通知し、経路切替処理を開始する。
なお、装置190−Aは、実装不問であり、例えば、ONUとOAM対応NEを一つの装置内に収容してもよいし、ONUとOAM対応NEを外部装置として接続してもよい。また、装置190−Zは、実装不問であり、例えば、OLTとOAM対応NEを一つの装置内に収容してもよいし、OLTとOAM対応NEを外部装置として接続してもよい。
3.実施の形態1の動作

本構成の特徴は、プロテクション区間2001の一部分がPON区間で構成されることである。そこで、PONの特徴である、PON区間の往復通信時間をOLTが把握していることを利用して通信経路の切替えを行う。
既存のパケット通信網における経路冗長化機能(例えば非特許文献6)においては、通信障害の発生後に観測される、複数のCCM(Continuity Check Message)フレ−ム301−1、301−2(及びさらに続いて送信されるCCMフレ−ム)の受信失敗を確認した後、初めて予備系への切替え動作を開始する。これはパケット通信網内でのパケット(フレ−ム)伝送時間が一定ではなく、ある時間幅で変動することを考慮しての処置である。ところが、プロテクション区間2001がPONで構成される場合には、PON区間の往復所要通信時間はONU立ち上げ時にOLTが設定するEqD(Equalization Delay)で決定され、各ONUからの通信量、通信タイミングについてはOLTからの指示に従うという特徴があるため、これを活用することにより、フレーム受信側において複数のCCMフレ−ム301の受信状況を確認する必要なく、一つでもCCMフレ−ム送受信に失敗した場合若しくはそれよりも早い段階で、当該経路に異常が発生していると判断できる。
まず、既存のパケット通信網における経路冗長化機能を用いた場合の切替え手順を考察する。標準化技術は、通信経路を構成する装置のうち受信端にあたる装置においてフレーム受信状況を観測することにより、当該経路の通信状況を確認する。即ち、当該経路の構成には条件を規定せず、送信端から受信端までの現用系通信経路と予備系通信経路が設定されていることのみを前提とした規定である。一例として、本実施の形態で想定するようにPON区間を含む構成か否か、という条件を加えた検討は検討されていない。通信経路の具体的な制御方法は標準化の対象外である。
以下、具体的に既存のパケット通信網における、切替え処理の動作を述べる。現用系及び予備系がそれぞれ通常運用状態になった後、プロテクション区間2001の現用系経路2010−Wに含まれるPON区間2002において障害が発生した場合に、通信経路をプロテクション経路に切替える。
ここではPON区間2002−Wにおいて障害3000が発生した場合について説明する。障害3000が発生すると、現用系経路2010−Wを通過しようとするフレ−ムはOAM対応NE200−Zへ到達することができない。OAM対応NE200−Aと200−Zを接続する経路上には、経路制御(監視/管理)用フレ−ム(以下、「OAMフレ−ム」)とユ−ザデ−タフレ−ムが含まれる。OAMフレ−ムは、経路状況監視のため送信側OAM対応NE200−Aより定期的に送出される。例えば、後述の図3ではOAMフレ−ム(この例では、CCMフレーム)が送出周期300で定期的に送信される様子を示している。OAMフレ−ム(CCMフレーム)の送出間隔300には、それぞれ複数のデ−タフレ−ムが送信される可能性がある。OAMフレ−ム(CCMフレーム)は、受信側ノ−ド(OAM対応NE200−Z)のOAM処理部791(図8の説明を参照)において、その受信間隔とOAMフレ−ム(CCMフレーム)情報(宛先ID、送信元ID、経路IDを含む保守管理情報)の確認が行われ、これらはOAMフレ−ム(CCMフレーム)が通過してきた経路が正常状態にあるか否かを判断するために用いられる。OAMフレ−ム(CCMフレーム)処理の基本動作は非特許文献5を含む標準化文献に記載されているため、ここでは説明を割愛する。
OAM対応NE200−Aから送出されたCCMフレ−ムが経路障害に起因して廃棄されると、対向装置であるOAM対応NE200−Zでは、到着予測時間T_expectに当該フレ−ムを受信できない。経路障害の発生後に送出されるデ−タフレ−ム、及び次周期に送出されるCCMフレ−ム、さらに続くデ−タフレ−ムも、現用系経路上では廃棄される。
冗長システムにおける基本的な経路切替動作では、CCMフレ−ムの受信失敗から許容できる時間幅(以下、この幅をT_waitと称する)だけ待機する間に正しいCCMフレ−ムの受信を確認できなければ、経路上に障害があると判断する。T_waitはシステム管理者、設計者等により規定される、障害有無の判定時間である。OAM対応NE200−Zでは、プロテクション区間側、すなわちOAM200−Aから受信したパケットを外部に転送する際に、当該パケットについて、その受信及び送出状況を監視しておく。これを実現する方法の一つは、受信したパケット及び外部に送出したパケットを識別するためのIDを装置内部で付与、記録しておく。このIDを導入することにより、通信経路を予備系に切替えた後もIDを比較参照することにより、ユ−ザにとってのデ−タ重複、欠損を低減できる。
待機時間T_waitは障害有無を判定するために用いるものであるが、システムによっては極めて短い時間に設定することができる。
OAM対応NE200−Zにおける受信パケット保持時間(すなわちフレ−ム待機時間)の決定要因には、このT_waitに加えて、上記パケットID確認時間を含むOAM対応NE200−Z内でのパケット処理時間、即ちユ−ザ201−Bへのパケット送出タイミングの設定が含まれる。
通信経過を記録する上記処理に続き、OAM対応NE200−ZからOAM対応NE200−Aに向け、予備系経路を用いて対向OAM対応NE200−Aに対して経路切替え要求(予備系経路でのデータ配信要求)を送出する。このフレ−ムは予備系経路を構成する、現用系と別の装置であるOLT210−P及びONU220−Pを通過してOAM対応NE200−Aへ通知される。このときのPON区間のパケットフォ−マットは、例えばG−PON(非特許文献1〜3)の場合はGEM (G−PON Encapsulation Method)フレ−ムを用いることができる。
OAM対応NE200−Aでは、予備系配信要求を受信すると、経路切替えを実施する。経路切替え後には、デ−タパケットはOAM対応NE200−Aによって予備系経路へ送信される。
標準規定に従う場合の現用系経路と予備系経路との切替え動作を以下に補足する。
OAM対応NE200−Zにおける障害可能性の検知、OAM対応NE200−Zにおける受信フレームの通信経過記録、一定時間CCMフレームロスに伴う障害検出時の予備系での配信開始要求通知については上記説明と同等である。
OAM対応NE200−Zから上記切替え要求を受信したOAM対応NE200−Aでは、送信側セレクタ(後述)を予備系を選択するよう切替えた後、インタフェース260で受信するフレームでOAM対応NE200−Z宛てのものは、予備系経路2010−Pを用いて送信する。結果として、上りCCMフレームは現用系と予備系のそれぞれの経路に対して送信され続けるが、上りデータフレームは予備系経路2010−Pによって伝送される形になる。
予備系配信要求は、本実施の形態のアクセス網構成においては、OLT210−Pにて中継され、送信側OAM対応NE200−Aに更に転送される。
現用の勧告(非特許文献7)では、複数のCCMフレームのロスを通信障害と判定するため、T_waitは、システム管理者によって決定されるCCMフレーム送信間隔を基本として、その整数倍と定められている。複数のCCMフレームの受信失敗をOAM対応NE200−Zが検知しない限り、切替が発生しない。より課題を明確化するためCCMフレーム送信間隔がある程度大きな場合を例にとると、CCMフレーム送信間隔と同等かそれ以上の密度で伝送されるフレーム、若しくはOAM対応NE200−Aから送出されるタイミングが、障害発生時刻と検出時刻の間(第1のCCMフレームの受信ミス検出時点からT_wait時間経過するまでの期間)に入るデータフレームは、OAM対応NE200−Zにて受信できないことになる。
非特許文献5及び非特許文献6の規定によれば、経路の接続性確認に使用するCCMフレ−ムを受信した後、CCMフレ−ム送信間隔(オペレ−タ設定値)の3.5倍の時間内に次のCCMフレ−ムを受信できなければ、接続性が失われたと判断する。接続性が失われた後、受信側通信装置(本実施の形態ではOAM対応NE200−Z相当)より、送信側通信装置(OAM対応NE200−A相当)へ予備系への切替要求が発行されて、ようやく経路切替が実行される。
従って、実際に経路上に障害が発生して経路切替が必要な場合、障害が発生した時刻からCCMフレ−ム送信周期の3.5周期分の時間が経過した後に、切替要求を発行することになる。即ち、CCMフレ−ムを送信中に障害が発生したとき、CCMフレ−ムの一つ前に送信されたCCMフレ−ムから3.5周期後の時刻に障害を検知する。あるいは、CCMフレ−ムが通過した直後に障害が発生した場合、OAM対応NE200−Zが障害を検知するのは、更にCCMフレーム送信周期での一周期後となる。
上記の問題は、障害3000が発生してからOAM対応NE200−Zにて検出されるまでのタイムラグが大きいことに起因する。そこで、これを解決するための手段として、以下に本発明の実施の形態を説明する。
本発明の特徴は、PONの特性を活用し、プロテクション切替え時の障害に対する反応時間を低減することにある。
図3は、プロテクション区間2001に光アクセス網を含む場合の、現用から予備への経路切替えの処理手順を示すシ−ケンス図である。
現用系経路2010−Wにおいて障害3000が発生すると、現用系経路を通過しようとしたフレ−ムは廃棄される。経路上を流れるフレ−ムには、CCMフレ−ム301−1、301−2とユ−ザデ−タフレ−ム311−1、311−2が含まれる。CCMフレ−ム301−1、301−2は、経路状況監視のため送信側OAM対応NE200−Aより定期的に送出される。図3では、OAMフレ−ムが送出周期300で定期的に送信される様子を示している。CCMフレ−ム301−1、301−2の処理については、標準に従う処理のため、ここでは説明を割愛する。
本構成の特徴は、プロテクション区間2001の一部分がPON区間で構成されることである。通信経路の切替え判断を早めるため、PON区間の管理装置であるOLT210−Wにて障害検出及び切替指示を行う。
本図の中では、障害3000発生後、一つ目のCCMフレ−ム301−1の受信に失敗したことを契機に、予備系への切替え指示を行う点に特徴がある。
具体的には、OLT210−Wは、PON区間のOAM情報又はDBA情報を参照し、CCMフレ−ムを受信すべきタイミングで当該フレ−ムを受信できなければ、経路上に障害が発生していると判断する(S801)。
この処理を導入することにより、既存システムよりも更に迅速に経路障害に対応できる。G−PON(非特許文献1〜3)を例とすると、OLT220−Wが受信する上りフレ−ムのフレ−ム同期制度は8ビット以内である。フレ−ム処理の遅延は存在するものの、数百p秒〜数n秒の精度で受信し、そのフレ−ム処理(受信フレ−ム解析及びOAM対応NE200−Zへの通知)を行う時間、すなわち数10マイクロ秒程度での異常検知が可能となる。イ−サOAMでのCCMフレ−ム送出間隔は、最速の設定で3.33m秒とされている。前述のように非特許文献5によれば、その3.5倍の時間に渡り受信状況を観測した後、経路状態の良否を判定する。これにより既存システムに比べても十分高速な判定が可能である。以上説明したように、この例では、図3で示す障害3000の発生時刻から切替申請通知1501の発信までにかかる時間は数10マイクロ秒である。また、その検出時間のゆらぎは、数百p秒〜数n秒である。PONを含むパケットトランスポート網を冗長構成とする際に、障害検知時間の短縮効果は明白である。
更に効果を具体的に考察するためG−PONの規定を参照すると、受信DBA周期は125マイクロ秒以上(実際は数m秒で運用されているケ−スが多い)である。DBA周期毎に、配下のONU220−Wからの上りフレ−ムの受信状況を参照し帯域割り付けを決定しているため、OLT210−WではDBA周期毎に少なくとも一度、全経路(フロ−)について通信状況を監視できると考えて良い。例えばCCMフレ−ムが、各経路(現用系経路2010−W及び予備系経路2010−P)につきDBA周期毎にそれぞれ一フレ−ムのみ送信される場合に最も障害検出が遅くなると考えられるが、この場合には、数10マイクロ秒の処理時間はほぼ無視できるため、本発明を適用することにより数m秒程度で障害検出が可能と考えて良い。
DBA情報及びOAM情報を利用することによって、更に別の効果が期待できる。それは、CCMフレ−ムに限らず、通常のデ−タフレ−ムに関しても、その受信時刻(タイミング)を管理できる点である。すなわち、CCMフレ−ム以外のフレ−ムについても、OAM情報により定まる又はDBAで指示したタイミングで受信できない場合には、直ちに通信異常をOAM対応NE200−Zへ通知できる。これにより、OAM対応NE200−Zは、CCMフレームの送信間隔によらず、PON区間における障害発生をほぼリアルタイムにモニタリングし、切替処理を開始できる(S802)。
OAM対応NE200−Zにおける処理、すなわちプロテクション区間から外部に伝送するパケットについての送出状況の管理については(S802、S302)、標準的な方法を利用できる。また通信経過記録S302に続く処理についても(S803、S303)、標準技術を利用可能であるため、これらについての詳細は後述する。
図4は、障害を検知したOAM対応NE200−Zが送信側OAM対応NE200−Aに対して予備系経路を用いて発信する、予備系配信要求フレ−ムの構成例である。本構成例では、イ−サOAM勧告(非特許文献5)で定義されるVSM (Vendor Specific OAM Message) フレ−ムフォ−マットをベ−スとした構成を示す。
OAM情報は、OSI参照モデルのレイヤ2(Layer2、以下L2と称する)(ここではイーサネットを想定して説明する)フレームのペイロード部分に格納して送信される。以降の説明では、OAM情報を含むL2フレームを「OAMフレーム」と称する。OAMフレームには、宛先MAC(Media Access Control)アドレス(DA; Destination Address)、送信元MACアドレス(SA; Source Address)、フレ−ムタイプ(Ether Type)、ペイロ−ド即ちOAM情報格納領域を含む。本フレ−ムを受信した装置は、OAMフレ−ムを表す所定のEther Typeフィ−ルド値を参照して、フレ−ム種別を判断する。
OAM情報を格納するペイロ−ド部分は、非特許文献5に詳細に規定されているため、ここでは個別のOAM情報に関する説明を割愛し、本実施の形態に関連するフィールドのみ説明する。OAMフレーム4000のペイロード部分には、VSMフレ−ムであることを示すコ−ド番号OpCode4100、及びその他制御フィ−ルド4200を含む。
本実施の形態で使用する予備系配信要求には、制御フィ−ルド4200の一部を使用する。ここに経路ID(並存する他の経路と当該経路を識別するためのID)4210、本フレ−ムでの指示内容、すなわち、現用系に転送していたフレ−ムを予備系へ転送開始すること等の使用する通信経路を指示するための切替Flag4220を含む。切替Flag4220は、上り方向と下り方向の通信のそれぞれにおいて、現用系経路と予備系経路のいずれの経路を使用しているかを表す。切替Flag4220は、予備系での配信開始及び停止、現用系の配信開始及び停止をそれぞれ経路毎、通信方向毎に指示できるように実装することが望ましい。この場合、例えば4ビットを用意しておき、一方向毎に2ビット(現用系指示用及び予備系指示用)を割当てる方法が考えられる(図中の4221〜4224)。勿論、実装によっては切替Flags4220フィ−ルドに3ビットを利用して0〜7までの数値に指示の組合せを割当てても良いし、さらに多くのビットを用いて拡張性を確保することも可能である。
図5は、図3のシ−ケンスにおいてOLT210−WからOAM対応NE200−Zへ送信する切替え申請フレ−ム1501の構成例を示す。本構成例では、図4と同様にイ−サOAM勧告(非特許文献5)で定義されるVSM (Vendor Specific OAM Message)フレ−ムフォ−マットをベ−スとした構成を示す。
切替え申請フレ−ム1501は、L2(ここではイーサネットを想定して説明する)フレームのペイロード部分に格納して送信される。OAMフレームには、宛先MACアドレス(DA; Destination Address)、送信元MACアドレス(SA; Source Address)、フレ−ムタイプ(Ether Type)、ペイロ−ド即ちOAM情報格納領域から構成される。本フレ−ムを受信した装置は、OAMフレ−ムを表す所定のEther Typeフィ−ルド値を参照して、フレ−ム種別を判断する。OAMフレーム4000のペイロード部分にはVSMフレ−ムであることを示すコ−ド番号OpCode4100、及びその他制御フィ−ルド5200が含まれる。
本実施の形態で使用するPON区間の障害通知には、制御フィ−ルド5200の一部を使用する。ここに経路ID(並存する他の経路と当該経路を識別するためのID)5210、本フレ−ムでの指示内容、すなわち、現用系で受信すべきフレ−ムを受信できないことによる、現用系の障害判定を通知するための障害Flag5220を含む。
障害Flag5220を用いて障害状況の通知と、緊急性の通知ができると、OAM対応NE200−Zでの障害対応において有用な情報となる。そこで、本実施の形態に於いて、当該フィ−ルドには障害レベル5221、緊急レベル5222を含む。障害レベルとは、OLT210−Wが検出した障害内容を示すフィ−ルドである。障害内容には、LOS (Loss of Signal)、LOF (Loss of Frame)などビット同期、フレ−ム同期の成否に関わる情報、ONU220−Wの送信パワ−変動、OLT側受信器(PDまたはAPD)故障による信号検出エラ−(本エラ−は、LOSに加えて装置警報が発行されることから判定できる)、フレ−ム内ビットエラ−、フレ−ム受信タイミング歪みに関わる情報が含まれる。
例えばLOF、フレ−ム内ビットエラ−、受信タイミング歪みに関しては、短期に回復の可能性があるため、緊急レベルは低いと考えられる。一方、LOS、受信器故障、ONU220−Wのパワ−変動は装置故障に関わる可能性があるため、比較的緊急度が高いと考えることが出来る。この緊急度設定に関しては、デバイス性能や実装方式によって異なるため、イ−サOAMの異常通知、PON区間の通信警報、及びPON装置警報と緊急度との対応付け(テ−ブル構成。図示せず)を変更可能な実装としておくのが望ましい。
図6は、本実施の形態の効果を示すためのタイムチャ−トである。本図では、標準的な通信障害検知及び経路切替え方法と比較した際の、本実施の形態における効果を示すタイムチャートである。
図3では詳細に示していないが、実際にはOLT210−Wが上りフレ−ムを受信し、フレ−ムヘッダ処理などを行った上でOAM対応NE200−Zへ当該フレ−ムを転送するには、例えば、数10マイクロ秒の時間T_forwardは必要となる。そのためT_expectは、OLT210−Wが障害を検知した時点から数10マイクロ秒後に、予定したCCMフレ−ムが到着しないことを検知する。
本実施の形態において、障害検出はOLT210−Wで実施する。そのため、その検出時間は上記の説明の通り極めて短くできる。従って、OLT210−Wが障害を検出してからOAM対応NE200−Zに障害を通知するまでの時間は、この例では、事実上、フレ−ム転送処理に必要な時間である数10マイクロ秒程度で実現可能である。図6で言えば、T_forward分が、ほぼ障害検出及び通知フレ−ム転送時間に相当する。これにより標準的な経路切替え手段と比較すると、ほぼT_waitの相当する検出時間を短縮できる。すなわち、図3に示した障害検出時間T_wait2は、事実上、T_forwardと同等の時間となる。
これによって、通信障害のユ−ザデ−タへの影響を更に低減することが期待できる。PON区間のフレ−ム送受信タイミングのズレは、DBAの仕組みから最大でも周期フレ−ム分125マイクロ秒以内には収まる。通常のル−タやスイッチによる転送時間と同等の時間での障害検出により、フレ−ム単位での送受確認が可能となる。
4.OLTの装置構成

図7は、局側光信号終端装置(OLT)の装置構成図を示す。
図7は現用系OLT210−Wの基本機能ブロックを示している。予備系OLT210−Pも、機能ブロックの構成は同様である。
OLT210−Wは、その上位網側インタフェース(SNI;Service Node Interface)に、一つ若しくは複数のパケット網インタフェース710−1〜710−nを備える。パケット伝送プロトコルとして、10/100Mbps若しくは1GbpsのEthernetインタフェースが利用されることが多い。
通常、OLT210−WはASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)に実装され、局側に設置される筐体には複数のOLT210−Wチップを実装可能である。このような構成の場合には、OLTチップ210−Wを搭載した複数のインタフェースボードの後段に、L2スイッチ(図示せず)を備え、スイッチ後にSNI側に設置されたL2インタフェースボードを介して上位装置へ転送する形態が考えられる。このとき、OLT210−Wが備えるインタフェース710−1〜710−nは、L2スイッチに接続される。そのスイッチ及びL2インタフェースを介して、OAM対応NE200−Zへ接続される。あるいは簡単な構成をとる場合は、OLT210−WとOAM対応NE200−Zを直接接続することも可能である。
以下、下り通信と上り通信に分けて動作を説明する。
まず、下り信号の処理については、ユーザデータは、中継網2000(図1参照。)、OAM対応NE200−Zを介してOLT210−WのSNI側インタフェース710−1〜710−nに入力される。受信したデータは、下りフレーム処理部721に転送され、ここでパケットヘッダ情報が解析される。下りフレームは、そのパケットヘッダに含まれる宛先情報、送信元情報、経路情報を含むフロー識別情報に基づいて、当該受信パケットを転送すべき宛先ONU220−Wが決定される。この宛先情報の決定と供に、必要に応じて当該受信フレームのヘッダ情報の変換、付与が行われる。宛先決定、ヘッダ情報の変換及び付与を含む処理を決定するために、下りフレーム処理部721に備える下り経路情報データベース(DB)7211を参照する。下り経路情報DB7211は、受信フレームのヘッダ情報VLAN IDやMACアドレスを含む一つもしくは複数のパラメータをトリガとしてフレーム処理を決定するためのデータベースである。
下りフレーム処理部721では、下り経路情報DB7211を参照することにより決定されたヘッダ処理内容に従い、当該受信フレームをPON区間伝送用のフレームフォーマットに変更する。G−PON(非特許文献1〜3)及びEthernetを利用する場合の具体的な処理は、経路情報DB7211に記載される内容により異なる。一例として、受信したEthernetフレームに対するVLANタグ処理(変換、削除、透過、付与)、その転送先ONUに設定されているPort−IDを含むGEMヘッダ生成、当該受信EhternetフレームのGEMフレームへのカプセリングなどが含まれる。
更に下りフレーム処理部721では、ここで生成したGEMフレームを送出するための処理を行う。この処理には、フレーム処理優先度を考慮したキューイング及び読み出し処理、PON区間用の下りフレーム合成と送出が含まれる。G−PONの場合は、125マイクロ秒毎の下りフレーム送信周期があり、周期(下りフレーム)の始まり部分には、ONU側で下りフレームを同期し取り込むための固定パターンを含む下りフレーム共通ヘッダが必要である。この共通ヘッダに続き、複数のGEMフレームを挿入することによって下りフレームが形成される(非特許文献3)。
最後に、送信処理部723で読み出された下りフレームはE/O処理部731で光信号に変換され、WDM750と光ファイバ171−1を介して、ONU220−Wへ送出される。
上り信号の処理は、下り信号の処理を逆順に行う形になる。上り信号はOLT210−Wが指定したタイミングに従ってONU220−Wより送信され、光信号が集中する光ファイバ171−1上では時間分割方式で多重される。そのため個々のONU220から発信される光信号は、間歇的に送信されるバースト形態となる。
光ファイバ171−1、WDMフィルタ750を介して受信した光信号は、O/E部732にて受信したバースト信号の先頭に付与されるプリアンブル及びデリミタと呼ばれる固定パターンに基づきクロック同期及びフレーム同期(PON区間のフレーム終端)される。ここで抽出したクロックは、当該PONシステムの動作確認に用いられる。すなわち、ここで得られるフレーム先頭位置(受信タイミング)は、OLT210−WのPON制御部700にあるDBA情報DB702に保持される、当該ONU220への送信指示と一致していなければならない。確認の結果、OLT210が指示した通信時刻との差異が観測されれば、PON制御部700の距離測定部701は、検出された変動値分を修正し、運用継続の可否を判断する。つまり、所定の閾値以上の変動が観測された場合、続く下りフレームで当該ONU220に対してEqD情報7011の設定を修正し、当該ONUに対してもEqD設定値を修正するよう通知する。OLT210−Wの配下にある各ONU220のEqD情報は、PON制御部700内のEqD情報7011として保持される。設定値の修正で対応できない場合には、再度距離測定部701の指示により当該ONU220に対してレンジング処理を行い、EqD情報7011を更新する。
尚、上記のフレーム終端及びそれに伴うデータ受信に必要なEqD設定は、図1で述べたレンジング処理の結果得られるパラメータである。レンジング処理は、距離測定部701にて実施する。
O/E部732で受信された上りフレームは、上りフレーム処理部741に転送される。ここでは当該上りフレームのヘッダ情報を解析し、ヘッダ情報処理の内容と該フレームの転送先を決定する。この時の転送先決定は、上り経路情報DB7411を参照することにより可能となる。ヘッダ処理内容とフレーム転送先の決定において、フレームのL2ヘッダ情報を参照して決めることもできるが、特にPON区間伝送用のカプセルヘッダ情報がここでの重要パラメータとなる。G−PONの場合を例とすると、ONU毎に一つまたは複数割当てられているPort−ID情報を、ヘッダ処理内容とフレーム転送先の決定トリガとして用いることが一般的である。勿論、GEMヘッダ情報とL2情報とを合せて経路情報DB7411を検索するためのトリガとすることもできる。下りデータ処理の場合と同様に、上り経路情報DB7411には、L2ヘッダ情報の処理内容も含むことができる。GEMフレームのパケットフォーマットは、上りフレーム処理部741でGEMフレームを終端した後は不要となる。GEMフレームで搬送したペイロード情報については、上りフレーム処理部741の内部で、転送情報をSNI側インタフェース710より送出するために再構築する際に用いる。
また、上りフレーム処理部741では、GEMフレームフォーマットで受信した情報をパケット転送プロトコルに従うフォーマット(本実施の形態ではEthernet)に変換して、SNI(Service Node Interface)インタフェース710へ転送する。またPON制御部700からフレーム送出通知がある場合など、OLT210内部でフレームを生成するときには、上りフレーム処理部741にて新たにフレームを構成し、生成したフレームをSNIインタフェース710へ転送する。
以下、フレーム転送時の動作の具体例を述べる。上りフレーム処理部741にてGEMフレームのヘッダ情報に基づいてL2ヘッダ情報を処理(VLAN情報の操作など)する。また装置内部でユーザ(ONU220)を識別するなど内部処理のためのヘッダ(内部ヘッダ)を挿入し、さらに必要な情報の追加及び変更を行った後、フレームを送出する。フレームを送出する際には、装置内部での処理に用いた内部ヘッダを削除し、伝送エラーなどでフレーム情報にエラーが発見された場合は修正するなど必要な処理を施すことにより、Ethernetフレームを整形する。以上の過程を経て、上りフレームはSNI側インタフェース710−1〜710−nを介して送出される。その後、OLT210−Wの外部にあるL2スイッチ(図示せず)などの中継装置を介して、あるいは直接に、OAM対応NE200−Zへ送信される。
次に、OLT210−WにおけるOAM情報(OAMフレーム)処理を説明する。OAM対応NE200−Zとの接続には、SNI側インタフェ−ス710−1〜710−nを介してEthernetなどの汎用プロトコルを用いても、装置内バスで接続されるようなOLT210−WとOAM対応NE200−Zが一体となった装置構成をとることもできる。ここでは、一例として、実施の形態1の構成に従い、Ethernetで接続される構成を想定し説明する。
また、実施の形態1ではOLT210からONU220への障害状態通知に、図6で示すようにイーサOAMのVSMフレームを使用するものとする。
PON区間の接続状態監視にはOAM対応NE200−A、200−Z間の監視手法と同様にイーサOAMのCCMフレームを参照しても良く、またPON区間を転送される全フレームを監視することでも実現できる。どちらを用いても、PON区間の通信状況監視手段として、PONの特有機能であるDBA機能を利用した通信異常検出を行う。そこで、まずは前者の場合を例として説明し、その後、後者を例として実施の形態を説明する。
まず上り方向のOAMフレ−ム処理について説明する。OAM対応NE200−AからOAMフレ−ムを受信すると、受信処理部721では、当該フレ−ムのL2ヘッダ情報から受信フレ−ムがOAMフレ−ムであることを認識する。OAMフレ−ムはOAM対応NE200−Aより、各システムに設定される固有の送信間隔及び送信タイミングで送信される。
現用経路2010−Wに何らかの障害が発生して上り通信が出来なくなった場合、以下の動作を行う。
OLT210−Wでは、OAM情報703に従うタイミングで上り信号を受信しない場合に、PONシステムの規定に従えばLOS警報を発する。またLOS警報が発生しない場合においても、CCMフレ−ムを正しく取り込めないケースが発生し得る。例えば、予測した時間に到着が確認できない場合などであるが、こうしたケースでは、経路上の上り方向通信機能に何らかの異常が発生していると考えられる。
図7のOLT構成では、CCMフレ−ムの受信間隔はOAM情報DB703に設定されており、また上り方向のフレ−ム送信タイミングはPON区間においてはOLT210−W、正しくはPON制御部700が指示している。そのため、温度変動等による光ファイバの伸縮が要因となって観測される、光レベルの信号到着タイミングの変化以外には、通常運用においてOAMフレ−ム(CCMフレ−ム)の受信タイミングが異常となることは考えにくい。従って、OLT210−Wでは、PON制御部400において、各ONU220−Wからの上りフレ−ムの到着タイミングに加え、OAMフレ−ムの到着タイミングを観測することにより、経路上の異常を検知することができる。尚、ここでOLT210に対するCCM送受信タイミングの設定は、OAM対応NE200−A又は200−Zから通知する方法と、管理者によりOLT210へ直接設定する方法とが可能である。本実施の形態に於いて、これらの手段は発明の本質と関係しないため、その説明は省略する。
本機能(OAMフレームを利用する経路監視機能)は、OLT210における上りフレームの受信制御部741においてOAMフレ−ムか否かを判定し、その到着タイミングをPON制御部700へ通知し、更にOAMタイミング制御部706にてOAM情報703を参照してそのタイミングの成否を確認することで実現できる。これにより、既存の標準化勧告(非特許文献6)にあるように、複数のOAMフレ−ム(CCMフレ−ム)の到着状況を確認するまでもなく、最初の(個々の)OAMフレ−ム(CCMフレ−ム)の到着状況から、経路上に生じた異常状態を検知できる。
経路異常を検知したOLT210−Wは、異常を通知するフレ−ム(切替え申請フレーム)1501をOAM対応NE200−Zへ送信する。このときOLT210内部では、遅延制御部706からの指示に従い、上りフレ−ム処理部741でOAM対応NE200−Z向けの障害通知のための切替え申請フレ−ム1501を生成する。ここで生成された切替え申請フレ−ムはインタフェ−ス710−1〜710−nのうち適当なインタフェ−スを介してOAM対応NE200−Zへ通知される。
OAM対応NE200−Zでは、上記切替え申請フレーム1501を受信することによって経路障害を検知すると、予備系を構成するPON区間(OLT210−P及びONU220−P)を介して、対向するOAM対応NE200−Aに対して経路切替え要求(予備系配信要求)321を送信する。
図8は、OLT210−Wの上りフレ−ム処理部741におけるOAMフレ−ム処理時のフロ−チャ−トである。
OLT210の上りフレ−ム処理部741では、上りフレ−ムを受信した際(S201)に、OAMフレ−ムであるか通常のデ−タフレ−ムであるかを判定する(S202)。このとき、OAMフレ−ムであれば、当該OAMフレ−ムの種別及び受信タイミングを記録し、それらをPON制御部700へ通知する(S203)。OAMフレ−ム転送状況をPON制御部700へ通知するとともに、フレ−ムそのものをOAM対応NE200−Zに転送するため、送信処理部423へ送る。このとき、OAMフレ−ムを識別するための識別子を内部ヘッダに付与しておくと、フレーム送信時の処理において当該OAMフレ−ムを他のフレ−ムと識別する上で便利である。
受信フレ−ム判定S202において、デ−タフレ−ムであると判定された場合には、通常の転送処理を行う。
なお、上りフレ−ム処理部741で受信するフレ−ムは、OAMフレ−ムとデ−タフレ−ムのみでなく、PON区間の制御フレ−ム(例えばG−PONの場合を想定すると、PLOAM(Physical Layer OAM)メッセ−ジや各種ONU制御のためのリクエスト、更にはOMCI (ONU Management and Control Protocol)なども含まれる。PON区間で終端すべきフレ−ムを受信した場合、上りフレ−ム処理部741からPON制御部700へ通知する。
図9は、OLT210−WのPON制御部700における制御信号の流れを示すフロ−チャ−トである。
上りフレ−ム処理部741から制御フレ−ム情報を取得すると(S301)、当該フレ−ムがOAMフレ−ムか否かを判断する(S302)。OAMフレ−ムである場合には、PON制御部700に備えた経路冗長システム遅延制御部706へ、当該情報の一部もしくは全部を通知する(S303)。OAMフレ−ムでない場合、受信処理部711からのフレ−ム情報としては、ONU220−Wからの帯域要求であったり、ONU制御のためのOMCI情報であったり、またONUのTCレイヤと光レイヤの保守管理を行うPLOAMメッセ−ジを含む。これらの情報はPON制御部700において帯域(DBA)制御情報として用いられたり、ONU状態管理のために用いられたりするものであって、OAM対応NE200−Z向けに何らかの処理が必要となることは無い。そのため、これらの情報に関してはステップS302の後、処理を終了する。
図10は、OLT210−Wの遅延制御部706の動作を示すフロ−チャ−トである。本図は、図3のシーケンス図における処理S801及び切替え申請1501の送出に関わる。
図9の処理によって上りフレ−ム処理部741からOAMフレ−ム情報を取得すると(S601)、OAMフレ−ム種別及び当該フレ−ムの受信タイミングを抽出する(S602)。
更に、取得したOAMフレームがCCMフレ−ムか否かを判定し(S603)、CCMフレ−ムの場合には、フレーム到着時刻を装置内に備えたOAM情報DB703と照合し(S606)、ネットワ−ク設定に従う正規のタイミングでCCMフレ−ムを受信できているか否かを確認する(S607)。この確認処理は、OLT210に備えるOAM情報データベース703の設定情報と当該CCMフレームの受信時刻及び経路情報とを比較することにより実現できる。
ステップS607にて正規タイミングで受信したことを確認できれば、当該フレームを宛先終端装置であるOAM対応NE200−Zへ転送する(S609)。その後、当該OAMによって得られるシステム稼動状況、即ち監視対象経路における通信状況に関連するパラメータをOAM情報データベース703へ記録する(S610)。具体的なパラメータとしては、例えば、対象経路識別子、受信を確認したOAMフレームの種別、OAMフレームの受信を確認した時刻などが挙げられる。
一方、ステップS607にて正規タイミングで受信したことが確認できなければ、切替え申請フレームを生成する(S608)。切替え申請フレームは、上りフレーム処理部741を介してOAM対応NE200−Zへ通知される。
ステップS603で、取得したOAMフレームがCCMフレ−ム以外のOAMフレ−ムであった場合、基本的な処理の流れは非特許文献5のOAM処理規定に従う処理を実施する。具体的には、OLT210内の、OAM種別毎に設定されたOAM情報デ−タベ−ス703を参照し、受信したOAMフレ−ムが正しい経路を通過しているか、正しい情報を含んでいるかを確認し、更に必要なアクションを行う(S605)。
図11は、OLT210における切替え申請送出のための(通信異常検知)遅延制御部706の動作を示す別の実現方法を示すフローチャートである。本図は、図10と同じく、図3のシーケンス図における処理S801及び切替え申請1501の送出に関わる。
本図で示す処理手順は、図8〜図10で説明したようにOAMフレームを使用しての通信異常検知ではなく、全ての上りフレームを対象としてPON区間の通信異常を検知するための手順である。
遅延処理部706は、上りフレーム処理部741にて受信した上り受信フレームに関する情報を取得する(S701)。ここで言うフレームに関する情報とは、フレームの種別(内容)そのものを表す直接的な情報に加え、フレーム受信時刻などのシステム稼動状態を示す間接的な情報も含むことができる。
次に、取得した情報のうちフレーム受信時刻をDBA情報データベース702と比較する。DBA情報データベース702には、OLT210からONU220に通知した上りフレーム送信タイムスロット情報が格納されている(図12参照)。従って、DBA情報データベース702を用いることで、当該フレームを正規のタイミングで受信しているか否かを確認できる(S703)。正規のタイミングか否かの判定には、例えばDBA情報データベース702に記載されるパラメータとの整合性がある閾値の範囲内で確認できれば、正規タイミングと判定することができる。
ステップS703で正規のタイミングに比較して、予め定められた閾値を超える相当の食い違いが観測された場合には、遅延処理部706は、切替え申請フレーム1501を生成し(S707)、上りフレーム処理部741を介してOAM対応NE200−Zへ通知する。
正規のタイミングで受信したフレームに対しては、該フレームに相応の処理を行えば良い。ステップS704以降ではその処理手順の一例を示している。受信フレームがOLT210に何らかの対応を要求する場合、即ちONU制御情報やONUからの帯域要求情報に関しては、PON制御部700内にて対応処置を行う。また、OAMフレームを受信した場合には、当該OAMフレームにより要求される処理を実施(S705)した後、その受信時刻やOAMフレーム種別等の情報を、図10の場合と同じくOAM情報データベース703に状況確認のため記録する(S706)。ここでOAM関連処理としては、LB(Loop Back)処理、LT(Link Trace)処理等、非特許文献5に記載されるOAM処理を含むことができる。
上記の処理を実施した後、遅延処理部706は、ステップS708にて、OAM対応NE200−A,200−Z,又はONU220へ転送が必要なフレームを送出する。つまり、ここで考えられるフレームには、切替え申請フレーム1501送出、上り或いは下りOAMフレーム送出、ユーザデータフレームの転送が挙げられる。
本方式により、PON区間の通信状態を常時監視することとなり、PONの通信障害に対して迅速に対応可能となる。
図12は、OLT210に備えるDBA情報データベース702の構成例を示す。
本データベースの基本的な構成には、帯域制御単位を示すための帯域制御識別子1610、帯域制御識別子1610毎に(PON制御部で)算出・決定された上りフレーム送信開始時刻1620、送信開始から送信終了までの通信継続時間を示す通信時間1630、及びその他フラグ情報1640を含む。
送信タイミング制御IDは、G−PONではAlloc−ID(Bandwidth Allocation ID)と呼ばれる。このパラメータはONU毎に一つ又は複数設定可能である。ONU220から送信される上りフレーム帯域要求は、Alloc−ID単位で処理される。従って、複数のAlloc−IDを割当てられたONU220は、OLT210に対してDBA周期毎に複数回の帯域要求を送信することができる。
本テーブルを用いたAlloc−ID毎の帯域指定方法には、大きく分けて二通りの方法がある。本図ではその方法を示している。一つ目は通信開始時刻1620とその後の通信継続時間1630をONU220に通知する方法であり、もう一つの方法は、通信開始時刻1620と通信終了時刻1631を指定する方法である。いずれの方法を用いてもONU220に対する、Alloc−ID毎の上り送信帯域制御が実現可能である。
OLT210では、上りフレーム制御部741で受信されるフレームについて、そのフレーム受信タイミングと、本図のDBA情報データベース702を比較してONU220が正確に動作しているか否かを確認する。その結果に基づき、通信異常の有無を判定する。
図13は、図3の経路切替えシーケンスにおける、切替え申請フレーム1501の生成処理の手順を示すフローチャートである。
切替え申請フレームを生成するには、経路ID5210及び切替flag5220を決定する必要がある。
図1及び図2で示した現用系経路110−A(2010−W)及び予備系経路120−A(2010−P)の識別子は、OAM対応NE200−A及び200−Zの間で用いる通信プロトコルによって、複数の識別子を選択可能である。本実施の形態では、一例として、Ethernetを用いた網構成を想定しているため、例えば最も一般的にはVLAN IDを経路IDとして用いればよい。場合によっては、複数のVLAN IDの組合せや、VLAN IDとMPLSラベルとの組合せも適用可能である。ここではVLAN IDを監視経路の識別子として用いる場合を例に簡単に説明する。
図3のシーケンス図の経路障害検出S801により、現用系経路を構成するOLT210では、受信フレームから、障害を検出したONU(実際にはAlloc−IDだが、ONU−IDとAlloc−IDはOLT210側で対応付けられているので、ONUの特定が可能である)が構成する経路ID(ここではVLAN ID)を抽出する(S901)。これを図5の切替え申請フレームに経路IDとして挿入する。
更に、切替え動作の説明で述べたように、OLT210は、必要な場合には障害レベル及び対応要求の重要度を示す緊急レベルを決定する。これらのレベル決定には、経路IDと対応付けられる顧客との契約内容や、経路障害状況を考慮する。例えば、重要顧客を収容する経路IDである場合や、複数のONU220からの通信異常が検出され、現用系経路の基幹部分に障害があることが想定される場合などは、緊急レベルが高く設定される。
最後に、上記パラメータを挿入した切替え申請フレームを生成し、上りフレーム処理部741を介してOAM対応NE200−Zへ該フレームを送出し、一連の処理を終了する。
5.OAM対応NEの装置構成

図14は、OAM対応NE200の構成図を示す。
OAM対応NE200は、プロテクション区間の両端に設置され保護区間を定義し、また当該区間を通過するパケットに関して、ヘッダ情報を参照し利用経路を決定する。
例えば、OAM対応NE200−Zは、光アクセスシステム側のインタフェース1210−1〜1210−x、入出力処理部1230、スイッチ部1250、中継網2000側のインタフェース1220−1〜1220−y、入出力処理部1240、CPU1280、メモリ1290を備える。また、OAM対応NE200−Aは、インタフェースの接続先を光アクセス側と中継網側を入れ替えれば良い。いずれも機能構成が同じであることから、ここでは、一例としてOAM対応NE200−Zを想定して説明する。
OAM対応NE200−Zは、PON区間の上りフレームを利用して、OAM対応NE200−AからのCCMフレームを定期的に受信する。現用系経路2010−Wにおいて、PON区間を通過したフレームはOAM対応NE200−Zのインタフェース1210−1〜1210−xのいずれかで受信される。OAM対応NE200−Zは、このOAMフレームに含まれる情報を参照して経路状態を把握する。
上り方向(図2の左から右へ向かう方向)の通信を例にとって説明する。インタフェース1210−1〜1210−xで受信されたパケットは、入出力処理部1230に転送される。入出力処理部1230では、ヘッダ処理、優先度付けなどのパケット送信制御のため、一時的にフレームバッファ1232に格納される。この待ち時間を利用して、フレーム解析・生成部1231にて、ヘッダ情報の確認、ヘッダに含まれるパラメータをトリガとしたヘッダ情報の処理(変換、透過、付与、削除等)を行う。ここでヘッダ解析・生成のためには、OAM対応NE200−Zに設定されている経路情報DB1294を参照する。入出力処理部1230は、経路情報DB1294参照のためには、メモリ1290にアクセスすることになるが、実装の都合によっては経路情報の一部を入出力制御部1230に保持しておくこともできる。いずれにしても動作の流れは変わらない。なお、本実施の形態では装置内の信号のやり取りにはバス1270を利用する例を示している。
フレーム解析・生成部1231によって転送先に対して適切なヘッダ情報となるよう処理されたフレームは、宛先経路へ向けた転送のため、スイッチ部1250に送られる。
スイッチ部1250では、各フレームは、それぞれの宛先に対応する方路へ転送される。各方路に転送された後、フレームはその優先度や各方路の経路情報に従い、キューイングや、必要ならヘッダ情報の確認、変更を行う。これらの処理を行う機能が、送出側に設置されたフレーム解析・生成部1241及びフレームバッファ1242である。入出力処理部1240で読み出されたフレームは、インタフェース1220−1〜1220−yを介して外部へ送出される。
OAM対応NE200−Zにおける、上り方向通信時の経路管理方法を説明する。入出力処理部1230は、受信フレーム解析・生成部1231において、インタフェース1210−1〜1210−xで受信したフレームがOAMフレーム(例えばCCMフレーム301−1)か否かを判定する。該OAM対応NEの管理対象経路に対応するOAMフレームであった場合には、当該フレームに含まれる冗長系の経路IDと、送出タイミングIDとを抽出し、それらの情報をメモリ1290内のOAM制御部1291へ通知する。両経路からのCCMフレームについて到着感覚を確認し、各経路における通信状況を確認するための一連の処理は、OAM制御部1291にて行う。
OAM制御部791は入出力処理部1230からOAMフレ−ムを受信すると、そのOAM種別を確認し、各OAM機能に関して、当該システムに設定されているパラメ−タを参照し、OAM状態管理データベース(DB)1292を検索する。照合の結果、経路上に何らかの異常が発見された場合には、標準化勧告(非特許文献5)に従い、警報を発出する。
OAM対応NE200−Aと200−Zを接続する経路上を監視するために用いられるOAMフレームは、OAM対応NE200−Zで終端されるため、受信したフレームがOAMフレームであった場合には、当該フレームはメモリ1290に転送し、メモリ1290にてOAMフレームの解析を行う。このとき、スイッチ部1250へ転送されることは無い。OLT210から送信される切替え申請フレームを、イーサOAMのVSMフレームのフォーマットで実施する場合も、該フレームはこの範疇に入るため、その処理は同様である。
例えば、切替え申請フレームとして、VSMフレームをベースとしたフレーム構成(図5参照。)を想定すると、個々のVSMフレームの通過経路に関する設定、すなわち該フレームのヘッダ情報と、それに対するヘッダ処理及び送信方路の対応付けに関する情報とが、経路情報DB1294に保持される。経路情報DB1294を設定した後、それを反映してOAM状態管理DB1293が構成される。
OAM対応NE200は、送出する経路及び各OAMフレームを受けた処理内容が決定し次第、該処理を実行する。すなわち切替え申請フレームを受信した場合は、直ちに自装置側の冗長系経路の利用状況を変更し、且つ対向するOAM対応NEに対して経路切替を通知する。この通知フレームは、メモリ1290で生成された後、入出力処理部1240に転送されて、送出インタフェース1220、送信回線1261を介して送出される。なお、送信インタフェース1220と送信回線1261は、物理的な回線としては入力インタフェース1210と入力回線1260と同一の媒体を利用するケースも有り得る。
標準化規定(非特許文献5)に従う通信装置において、CCMフレ−ムの受信間隔の異常を検知するために参照するのは、OAM対応NE200−A及び200−ZのOAM状態管理DB1292に保持されるOAM情報である。OAM情報は、OAMフレ−ムの受信に伴って一定の間隔で更新され、OAM状態管理DBを参照することで、系の最新状況を参照できる。一方、OAM設定情報は通常、オペレ−タより設定される動作規定であって、動的に変化することは少ない。例えばCCMフレ−ムの照合に使用する保守管理区間の登録は、CCデータベース(CCDB)1293に設定されており、設定に従う正しいCCMフレ−ムか否かは、受信処理部1241で受信した後、OAM制御部1291で当該フレ−ムに含まれる各種の保守管理用パラメ−タを抽出し、CCDB1293と照合することによって確認される。正しいフレ−ムの場合、各パラメ−タはCCDBに格納される。OAM状態管理DB1292はCCDB1293と近い意味を持つが、CCM以外のOAM情報を管理するデ−タベ−スをOAM状態管理DB1292と考えれば良い。
本実施の形態においては、CCMフレームの送信間隔をベースとする待ち時間をとることなく、OLT210から送信される切替え申請フレームの受信をもって障害切替のトリガとする。この方式を用いることにより、通常、複数のCCMフレ−ムの状態を確認するために必要な待ち時間が不要となり、本実施の形態を適用した光アクセスのプロテクション切替えにおいては、経路障害に対してはるかに迅速な対応が可能となる。
図15は、OAM対応NEの入出力処理部におけるフレーム処理を示すフローチャートである。
入出力処理部1230又は1240は、フレームを受信した際(S401)に、OAMフレームであるか通常のデータフレームであるかを判定する(S402)。このとき、OAMフレームであれば、入出力処理部1230又は1240は、当該OAMフレームの種別及び受信タイミングを記録し、それらをOAM制御部1291へ通知する(S403)。
入出力処理部1230又は1240は、受信フレーム判定S402において、データフレームであると判定された場合には、当該フレームのヘッダ処理及びスイッチ1250への転送を行い、通常の転送処理を行う(S404)。
図16は、OAM対応NEのOAM制御部におけるOAMフレーム(障害通知フレームを含む処理)処理を示すフローチャートである。
本フローチャートでは、一定の周期もしくは管理者等から入力されるトリガ、若しくはOAMフレーム受信により発動されるトリガに従い、OAM制御部1291は、処理を開始する。OAM制御部1291は、入出力処理部1230からの受信フレーム情報受信状況を監視しておき(S501)、OAM測定フレームの受信があるか否かを確認する。受信があった場合、OAM制御部1291は、OAMフレーム種別及び受信タイミングを抽出し(S503)、当該フレームがCCMフレームか、その他OAMフレームかを確認する(S504)。障害通知フレームは、その他OAMフレームに含まれる。
OAM制御部1291は、受信フレームがCCMフレームであった場合、フレーム情報を取得した後、それが冗長系システムの設定に従う正規フレームか否かを確認する(S506)。例えばCCMフレームの場合、CCDB1293に記載されるパラメータから、該フレームを受信する予測時間から所定の時間が経過しているか否かを確認し(S505)、有効なタイミングでの受信であれば、当該フレームに含まれる情報を抽出(取得)、確認する(S506)。ステップS506で、OAM制御部1291は、経路設定状況と異なるCCMフレームを受信した場合は、その旨を示すエラーを発行し(S511)、処理を終了する。一方、正規のCCMフレームの場合は、OAM制御部1291は、当該フレームに含まれる経路ID及び、当該フレームの受信時刻等の受信した情報をCCDB1293に格納する(S507)。
ステップS504において、OAM制御部1291は、受信フレームが、その他OAMフレームであった場合についても、データベースとの照合(S508)、正規フレームか否かの確認(S509)、及びOAM DBへの登録(S510)に関しては同様の処理を行う。障害通知フレームを受信した場合は、CCM以外のOAMフレームを受信した場合の処理に従う。
図17は、OAM対応NE200−Zに備えるCCDB1293の構成例を示す。
CCDB1293は、CCMフレ−ム送信周期設定から算出されるCCMフレ−ム到着予想時刻1401、実際にCCMフレ−ムを受信した時刻1402、当該CCMフレ−ム到着時刻の予測時刻からのズレの大きさ1403、及びその他CCMフレ−ム情報1404を含む。その他CCMフレ−ム情報1404には、例えば、VLANタグ情報、非特許文献5に規定されるMEG(Maintenance Entity Group)レベル、MEG ID、MEP(MEG End Point) IDといった経路監視のための情報を含むことができる。
本テ−ブル1293は、実装上はエントリ数の上限が決まっており、あるエントリ数で、情報を順次書き換えていく。情報を書き換えるトリガとしては、二通りの方法が可能である。一つは、新規CCMフレ−ムを受信すると、特定のエントリから順次上書きしていく方法である。また別の方法は、エントリ毎の管理用タイマを設けておき、タイマが所定のカウントに達した時点で当該エントリを削除することにより、新規フレ−ム受信時には空きエントリに情報を書込む、という方法である。本実施の形態ではこのエントリ管理については言及しない。基本的にエントリ管理はEthernet網で汎用的に使用されているMACアドレス学習処理と同様にエージング処理等を用いて管理されるものと考えて良い。本実施の形態に於いてはテーブル操作の詳細な方式の差異は、本質的なポイントではないため、説明を割愛する。ここではCCMフレ−ムの識別、及びそれに伴うCCMフレ−ム情報の管理が可能であれば良い。
CCMフレームを予定通り正常に受信できない場合や、CCMフレ−ムに格納される経路情報等から何らかの異常が発見された場合には、Flags1405に記録しておき、その旨をOAM制御部1291に通知する。
図18は、図3の基本切替えシーケンスにおける予備系配信要求生成処理S803について、具体的な手順の一例を示すフローチャートである。
本図では、現用系経路の上り信号において、通信障害が検出された場合を例にとって、経路ID及び切替えフラグの定め方等について説明する。
現用系経路を構成するOLT210より経路の切替え申請1501を受信すると(S1001)、OAM対応NE200−Zは、当該経路に通信障害が発生しているものと判断する。OAM対応NE200−Zでは、受信した切替え申請フレームより経路IDを抽出し、障害経路の論理IDを特定する(S1002)。このIDには、図13で述べたように、例えばVLAN IDを使用できる。尚、単独の経路における論理異常(設定ミス、及び経路優先度等による輻輳)ではなく、当該OLT210が収容する全てのVLAN IDで同様の障害が発生した場合には、PON区間を含む全区間のどこかで物理回線レベルでの障害が発生していると考えられる。
つぎに、上述のように経路ID(VLAN ID)を参照して経路を特定すると、OAM対応NE200−Zは、該経路における通信状況を確認する(S1003)。ここで通信状況とは、経路ID毎に、上り通信及び下り通信のそれぞれにおいて、現用系経路を使用しているか、予備系経路を使用しているか、という経路利用情報である。即ち、OAM対応NE200−Zでは、図4に示した切替Flags4220に対応する経路識別子を持ち、更に、各経路における通信が正常か異常かを示すフラグを含むテーブル(通信状態管理DB1295)(図19を参照)を備えている。図19では、現用系と予備系の双方が正常に動作しており、OAM対応NE200−Zで初めて現用系障害を検出した状態からの処理の手順を示している。ステップS1001〜S1003までの一連の処理が、図3で説明したS802の処理に相当する。
OAM対応NE200−Zでは、障害を検出した後、直ちに上記の通信状況を示すテーブル(通信状態管理DB1295)を更新し、経路切替え処理を開始する(S302)。
この経路切替え処理では、当該経路IDの通信を継続するため、その使用経路を示す経路利用情報1920を指定する。その方法は、本図に示す通りである。簡単に説明すると、障害検出した経路(通信方向を含む)のフラグを“OFF”とし、切替え後に使用する経路のフラグを“ON”とする。例えば本図の場合、正常状態では“1100”であったフラグを、“0110”と変更することにより、上り通信には予備系を、下り通信には現用系を使用するよう指定することができる。必ずしも上りと下りの双方向通信において同一経路を使用する必要は無い。管理上、一方向で異常が検出された場合に双方向とも利用経路を切替える場合には、本図の場合は経路利用情報1920を“0011”と設定することで実現できる。
つぎに、OAM対応NE200−Zは、通信状態管理DB1295の更新した経路利用情報と同様に図4の切替えFlags1920を決定し(S1005)、経路IDと切替Flags4220を設定した予備系配信要求フレーム321を生成し、それを送出する(S1006)。ステップS1005〜S1006までの処理が、図3で説明したS803の処理に対応する。
図19は、OAM対応NE200−Zに保持する通信状況管理データベース1295の構成例である。
本テーブルは、経路ID1910、経路利用情報1920、通信状態フラグ1930、その他経路情報1940を含む。
経路ID1910は、ユーザのフローを管理するための識別子である。この経路IDはその意味ではユーザIDそのものを示すため、契約などによって優先度や契約帯域幅が異なる。従って、本図では例としてその他経路情報パラメータ1950として、優先度を含む構成とした。
また、経路利用情報1920には、対応する経路ID1910にて上り方向と下り方向の通信にそれぞれ使用する経路の組合せを示すための通信状況についての情報である。ここではRoute_1では上りと下り双方に現用系を用いており、Route_2は上り通信に予備系、下り通信に現用系を使用するケースを示している。
図20は、図4の予備系配信要求フレームを受信した予備系OLT210―Pの動作を示すフローチャートである。
予備系OLT210−Pは、予備系配信要求(即ち配信経路切替え通知)を受信すると(S2001)、当該経路IDの通信を継続するために必要な、予備系経路における通信帯域増加量を確認する(S2002)。このための帯域量は、予備系配信要求フレーム321を用いて通知できる。例えば、図4の構成例において、Othersフィールドの一部を、帯域要求量を通知するために使用することで容易に実現可能である。プロテクション区間の受信端であるOAM対応NE200−Zでは当該経路IDに対応する通信帯域を、通信状況管理データベース1295にて把握しているため、OAM対応NE200−ZからOLT210−Pに対し、予備系配信要求時に必要帯域も同時に通知することが効率的である。
OLT210−Pは、帯域量を確認した後、ONU220−Pに対して当該帯域を割り付ける(S2003)。PONにおいて上り帯域は常にOLT210からの通信許可に従って送信されるため、本図ではONU220―Pからの帯域要求を待つことなく、予備系配信要求と同時に帯域割付を実施することとした。なお、ONU−220Pからの帯域要求を待ってから帯域割付を実施する構成としてもよい。また、帯域割付とほぼ同時に、OAM対応NE200−Zから受信した予備系配信要求フレーム321を、OAM対応NE200−Aへ通知するため、下り通信フレームを用いて転送する(S2004)。尚、ステップS2004とS2003はほぼ同時に進行するため、OLT210−P内部のフレーム処理状況によってはステップS2003が先に実施される手順としても構わない。
予備系配信要求フレーム321を受信したOAM対応NE200−Aは、予備系配信要求フレーム321で指定された経路IDに対して、スイッチ250−Aにおいて、OAM対応NE200−Zに向かう信号発信インタフェースをインタフェース251−Wからインタフェース251−Pへ変更する。
予備系配信要求フレーム321及び322にて、切替えが必要な経路IDを指定しているため、OAM対応NE200−Aでは、本フレームを受信すると最早現用系経路2010−Wに対して該経路IDのデータを送出することはない。また、当該経路IDによって識別される現用系経路での通信には障害が発生しており、現用系経路OLT210−P、ONU220−Pを介してOAM対応NE200−Aに切替えを指示しても、正常に信号が伝わるか否かは不明である。従って、基本的には予備系配信要求フレーム321は予備系だけに送出すれば良い。原理上は、OAM対応NE200−Aと200−Zの間で通信状況が良好であることが確認されている経路を用いて通知すれば良い。勿論、両経路に送出しても特に動作上の問題は生じない。
尚、ここまでの説明で分かるように、図4で説明した予備系配信要求フレームによって上り方向の通信経路を指定するためには、上り通信用の現用系経路ON/OFF4221、及び予備系経路ON/OFF4223のみを示せば十分である。逆に下り方向の通信に関して、その利用経路をOAM対応NE200−Aから200−Zに指示するには、下り通信に関する情報4222、4224を含む上りフレームをOAM対応NE200−Zへ送信すればよい。図4で上り方向及び下り方向で利用する経路の組合せを全て示しているのは、図19との対応付け及び説明の簡易化のためである。
6.機能追加

以上の説明において、パケット網の管理区間両端に設置されたOAM対応NE200−A及び200−Zにおいて冗長構成された経路管理を行う方法を説明した。
上記では、冗長経路の一部を光アクセスシステム(PON)で構成する場合に、PON区間で障害が発生した時に現用系経路2010−Wから予備系経路2010−Pへの切替を高速化する方法を述べた。
経路切替えのトリガとしてOLT210−WからOAM対応NE200−Zへ送られる切替え申請フレームを用いるために、上記の説明ではPON区間におけるCCMフレームの送受信間隔(タイミング)を参照してOLT210のOAM制御部で障害判定を行った。
このOLT210−Wにおける障害判定のトリガとして、DBA機能のみを利用する方法も可能である。DBAではOLT210−Wの配下に存在するONU220からのデータ送信タイミングのみを確認している。従って、PON区間の上りデータフレームの内容がOAMフレームであれユーザデータフレームであれ、受信タイミングがDBA制御に従っているか否かを判定することによって、PON区間の通信が正常か否かを判定できる。
そこで、第2の実施の形態として、OLT210−Wにおいて上りフレーム受信タイミングの異常を検出した場合に、直ちにOAM対応NE200−Z宛てに切替え申請フレームを送出することが考えられる。現在の勧告では、例えばPON区間の通信異常を補正する方法として、EqD設定の調整あるいは再レンジングを行う方法が挙げられている。
この考え方を用いた実施の形態として、例えば、一定値(ビット数又は時間)を越えて受信タイミングがずれた場合に切替え申請フレーム送信トリガを発動する方法、また一定の頻度より多くのEqD再調整プロセスが発生した場合に切替え申請フレーム送信トリガを発動する方法、再レンジングに至る場合を契機として切替え申請フレーム送信トリガを発動する方法、更には一定以上の頻度で再レンジングが発生する場合に切替え申請フレーム送信トリガを発動する方法などが可能である。
上記の設定については、ネットワーク運用者の要求条件による実装差異が大きいと考えら得る。基本的な動作は、図3に従う。本実施の形態の本質的な部分は、OLT210−Wにおいて切替え申請フレーム送出トリガ要否を判定する際に、受信データタイミングの確認(すなわちDBA動作状況)のみに基づいて、直接経路の異常を検出する点にある。
第1の実施の形態を適用する場合は、OAMフレームを選択的に抽出することにより、確実に動作が異常と確認された後にOLT210−WからOAM対応NE200−Zへの切替え申請フレーム送出を行うことになる。そのため、標準化されたフレームフォーマットを用いながら検出の高速化が可能であり、且つ両装置間に無駄な(間違った)切替え申請フレームが流れることを防ぐ効果がある。一方、第2の実施の形態によれば、OLT210−WにはイーサOAMを処理するための機能追加が不要であり、且つPON区間における通信異常が検出された際に、最速のタイミングでOAM対応NE200−Zへ切替え要求を通知できる。

Claims (5)

  1. 一つ又は複数の第1の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第1の加入者収容装置とを有する第1の受動光網と、
    一つ又は複数の第2の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第2の加入者収容装置とを有する第2の受動光網と、
    前記第1の受動光網による第1の通信経路及び前記第2の受動光網による第2の通信経路により接続される第1の通信装置と第2の通信装置と、
    を備え、
    前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置は、その少なくとも一方の装置において、前記第1又は第2の通信経路のいずれを利用するかを選択する機能を備えることを特徴とする通信システムであって、

    前記第1の加入者収容装置は、送信側の前記第1の通信装置より定期的に送出される経路状況監視のための監視フレームの受信間隔を予め設定したOAM(Operations, Administration and Maintenance)情報を記憶し、
    前記第1の受動光網による前記第1の通信経路で前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とが通信中に、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置は、前記第1の加入者装置の一つから受信したフレームが前記監視フレームか否かを判定し、監視フレームの場合には、前記OAM情報と照合し、正規タイミングで前記監視フレームを受信できているか否かを確認し、
    前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで受信したことを確認できれば、当該フレームを宛先装置である前記第2の通信装置へ転送し、
    一方、前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで前記監視フレームを受信したことを確認できなければ、障害を検出した前記第1の加入者装置が構成する経路識別情報を、受信したフレームから抽出し、該経路識別情報と障害を示すフラグとを含む経路切替え申請フレームを生成し、前記第2の通信装置へ転送し、

    前記第2の通信装置は、経路識別情報毎に、上り方向と下り方向の通信それぞれに使用する通信経路を示す経路利用情報を記憶した通信状況管理データベースを備え、
    前記第2の通信装置は、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置より前記経路切替え申請フレームを受信すると、当該経路に障害が発生しているものと判断し、受信した前記切替え申請フレームより経路識別情報を抽出し、
    前記第2の通信装置は、該経路識別情報で特定される障害検出した経路をオフ状態とし、切替え後に使用する経路をオン状態とした経路利用情報を、前記通信状態管理データベースに記録し、
    前記第2の通信装置は、前記経路識別情報と前記経路利用情報を含む予備系配信要求フレームを生成し、前記第2の加入者収容装置に送信し、

    前記第2の加入者収容装置は、前記第2の通信装置から受信した前記予備系配信要求フレームを、前記第1の通信装置へ転送し、
    前記第1の通信装置は、前記予備系配信要求フレームを受信すると、前記第2の通信装置に向かう通信経路を前記第1の受動光網から前記第2の受動光網へ変更する、
    ことを特徴とする前記通信システム。
  2. 予備系経路を構成する前記第2の加入者収容装置は、前記予備系配信要求フレームを受信すると、当該経路識別情報の通信を継続するために必要な、予備系経路における通信帯域量又は通信帯域増加量を確認し、
    通信帯域量又は通信増加量を確認した後、前記第1の通信装置に接続された前記第2の加入者装置に対して当該帯域を割り付ける
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記切替え申請フレームは、経路識別情報と経路毎の障害レベル及び/又は緊急レベルを含む障害状況を示す識別子を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  4. 一つ又は複数の第1の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第1の加入者収容装置とを有する第1の受動光網と、
    一つ又は複数の第2の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第2の加入者収容装置とを有する第2の受動光網と、
    前記第1の受動光網による第1の通信経路及び前記第2の受動光網による第2の通信経路により接続される第1の通信装置と第2の通信装置と、
    を備え、
    前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置は、その少なくとも一方の装置において、前記第1又は第2の通信経路のいずれを利用するかを選択する機能を備えることを特徴とする通信システムにおける加入者収容装置であって、

    前記第1の加入者収容装置は、送信側の前記第1の通信装置より定期的に送出される経路状況監視のための監視フレームの受信間隔を予め設定したOAM情報を記憶し、
    前記第1の受動光網による前記第1の通信経路で前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とが通信中に、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置は、前記第1の加入者装置の一つから受信したフレームが前記監視フレームか否かを判定し、監視フレームの場合には、前記OAM情報と照合し、正規タイミングで前記監視フレームを受信できているか否かを確認し、
    前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで受信したことを確認できれば、当該フレームを宛先装置である前記第2の通信装置へ転送し、
    一方、前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで前記監視フレームを受信したことを確認できなければ、障害を検出した前記第1の加入者装置が構成する経路識別情報を、受信したフレームから抽出し、該経路識別情報と障害を示すフラグとを含む経路切替え申請フレームを生成し、前記第2の通信装置へ転送し、

    前記第2の通信装置は、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置より前記経路切替え申請フレームを受信すると、当該経路に障害が発生しているものと判断し、前記第2の通信経路への経路切替え処理を実行すること
    を特徴とする加入者収容装置。
  5. 一つ又は複数の第1の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第1の加入者収容装置とを有する第1の受動光網と、
    一つ又は複数の第2の加入者装置と、一つ又は複数の前記加入者装置を時分割多重方式で接続可能な第2の加入者収容装置とを有する第2の受動光網と、
    前記第1の受動光網による第1の通信経路及び前記第2の受動光網による第2の通信経路により接続される第1の通信装置と第2の通信装置と、
    を備え、
    前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置は、その少なくとも一方の装置において、前記第1又は第2の通信経路のいずれを利用するかを選択する機能を備えることを特徴とする通信システムを用いた通信方法であって、

    前記第1の加入者収容装置は、送信側の前記第1の通信装置より定期的に送出される経路状況監視のための監視フレームの受信間隔を予め設定したOAM情報を記憶し、
    前記第1の受動光網による前記第1の通信経路で前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とが通信中に、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置は、前記第1の加入者装置の一つから受信したフレームが前記監視フレームか否かを判定し、監視フレームの場合には、前記OAM情報と照合し、正規タイミングで前記監視フレームを受信できているか否かを確認し、
    前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで受信したことを確認できれば、当該フレームを宛先装置である前記第2の通信装置へ転送し、
    一方、前記第1の加入者収容装置は、正規タイミングで前記監視フレームを受信したことを確認できなければ、障害を検出した前記第1の加入者装置が構成する経路識別情報を、受信したフレームから抽出し、該経路識別情報と障害を示すフラグとを含む経路切替え申請フレームを生成し、前記第2の通信装置へ転送し、

    前記第2の通信装置は、経路識別情報毎に、上り方向と下り方向の通信それぞれに使用する通信経路を示す経路利用情報を記憶した通信状況管理データベースを備え、
    前記第2の通信装置は、現用系経路を構成する前記第1の加入者収容装置より前記経路切替え申請フレームを受信すると、当該経路に障害が発生しているものと判断し、受信した前記切替え申請フレームより経路識別情報を抽出し、
    前記第2の通信装置は、該経路識別情報で特定される障害検出した経路をオフ状態とし、切替え後に使用する経路をオン状態とした経路利用情報を、前記通信状態管理データベースに記録し、
    前記第2の通信装置は、前記経路識別情報と前記経路利用情報を含む予備系配信要求フレームを生成し、前記第2の加入者収容装置に送信し、

    前記第2の加入者収容装置は、前記第2の通信装置から受信した前記予備系配信要求フレームを、前記第1の通信装置へ転送し、
    前記第1の通信装置は、前記予備系配信要求フレームを受信すると、前記第2の通信装置に向かう通信経路を前記第1の受動光網から前記第2の受動光網へ変更する、
    ことを特徴とする前記通信方法。
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