JPWO2010050539A1 - 衣類 - Google Patents

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英俊 鈴木
由朗 小山
由朗 小山
昌美 田中
昌美 田中
智聖 河野
智聖 河野
順子 跡見
順子 跡見
隆史 桜井
隆史 桜井
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41BSHIRTS; UNDERWEAR; BABY LINEN; HANDKERCHIEFS
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41BSHIRTS; UNDERWEAR; BABY LINEN; HANDKERCHIEFS
    • A41B2400/00Functions or special features of shirts, underwear, baby linen or handkerchiefs not provided for in other groups of this subclass
    • A41B2400/38Shaping the contour of the body or adjusting the figure

Abstract

本発明は、前部、背部および股部を有する伸縮性素材からなる本体部と、前記背部に配置され、下端が仙骨に相当する部位である臀部中央押さえ用の第一緊迫部とを備えた衣類に関する。さらに前記背部に配置され、大腿部の付け根の内側から股関節に沿って配置される帯状の第二緊迫部を備えた衣類に関する。本発明により、日常的に着用できるパンツ等の衣類において、下半身を安定させ、かつ、大股歩行を助成できる身体機能を向上させることができる衣類が提供される。

Description

本発明は衣類に関し、特に、股部を含む下半身衣類において、着用するだけで下半身を安定させると共に、大股歩行を誘導できるようにしているものである。
従来、姿勢矯正用や、運動時や歩行時に筋肉の動きをサポートして支援するインナーウエアが提供されているが、殆どが上半身に伸縮性の強いサポータを設けたシャツ等のトップ側衣類である。
下半身側衣類では、女性用ガードルに関しては多数の提案がなされているが、いずれも前部では腹部を押圧し、背部では臀部の垂れ下がりを抑制するため左右の膨出部の下輪郭線に沿った臀溝に伸びの小さい緊締部を配置し、かつ、臀裂から股部側へと緊締部を配置して左右の膨出部をくっきりと現出させるようにしている。このように、従来のガードル等の下半身衣類は外観上のシルエットを高めるためになされている。
一方、脚側の衣類では、運動時の怪我を予防するために、テーピング機能を有する衣類が提供されている。例えば、特開平4−343969号公報(特許文献1)において、図4に示すように、人体の腱の部分から筋腹の部分に亙る筋繊維方向に沿って緊締力の強い強面状部片100を取り付け、他の部分は弱面状部分とし、脚の表面に圧接して着用するテーピング機能を有する衣類が提案されている。
前記特許文献1等の従来の靴下類に属する衣類は、保護用のテーピング機能を付与したり、あるいは女性用靴下では脚を細く見せる機能を付与しているだけで、姿勢の安定や歩行を助成する等の身体機能を積極的に高める機能は付与されていない。
また、男性用のパンツを含む下半身衣類は、主として局所回りの改良を主眼としており、身体機能を向上させる機能を付与したものではない。
特開平4−343969号公報
近時、身体機能を向上させ、健康増進を図るために、歩行が奨励されているが、歩行を助成する身体機能の有する衣類は、前記のように殆ど提供されていない。
また、歩行時のみに限らず、日常的な着座、立位時に下半身を前後左右バランスよく安定させた姿勢に助成する衣類も殆ど提供されていない。
本発明は、下半身を安定させると共に、歩行を助成できる身体機能向上を図ることができる衣類を提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、 前部、背部および股部を有する伸縮素材からなる本体部と、前記背部に配置され、下端が仙骨に相当する部位である臀部中央押さえ用の第一緊迫部とを備える衣類を提供する。
本発明の衣類では、下半身部の背部の仙骨に相当する部位、即ち、臀裂の直前位置に前記第一緊迫部を設けている。仙骨に当たる位置は臀部中央に位置するため、該臀部中央を他の部位よりも強く当たり、しっかりと押さえるように作用するため、下半身の重心位置を安定させることができる。
通常、疲労が蓄積すると、上半身が前方傾斜し、下半身が後方傾斜する前のめりの姿勢となりやすい。其の際、前記第一緊迫部で、臀部中央を後方より押さえるため、臀部が後方寄りとなって、立位姿勢で前傾斜するのを抑制でき、立姿勢および歩行姿勢で下半身を真っすぐな姿勢となるように助成できる。
また、第一緊迫部の配置位置は、仙骨に当たる位置までとし、臀裂から股部にかけては配置していないことにより、該第一緊迫部を比較的幅広としても、着用時に違和感を発生させず、かつ、外観も損なわない。
詳細には、第一緊迫部の下端位置は着用時に丁度仙骨に当たる位置までとしている。好ましくはウエスト部の上縁から下方へ8cm〜16cmの位置である。また、左右最大幅は4cm〜10cmと比較的広幅とすることが好ましい。広幅とすることで、第一緊迫部による臀部中央の押圧力が強められる。
本発明の衣類は、前記背部に配置され、大腿部の付け根の股関節に沿って配置する帯状の第二緊迫部を備えることが好ましい。背部の股関節に沿って設ける第二緊迫部は、大腿部の付け根の背部側に股部の両側から下腹部側に向けて延在し、背部側で股関節をサポートする。該第二緊迫部により、歩行時に身体にブレを生じさせずにバランスよく歩行できるようにし、かつ、歩行時に大腿部を前方へと押し出し、歩行中の脚の動きを大きくして歩幅が大きくなるように誘導でき、歩行による健康増進をより高めることができる。
前記大腿部の付け根位置の股間接に沿わせる第二緊迫部は、臀部の下側輪郭線に沿う臀溝に当たる位置よりも下方に位置している。
具体的には、第二緊迫部の上端縁の股側下端位置は股部頂点から下方へ4cm〜10cmの位置とし、臀溝位置よりかなり下方に位置させることが好ましい。
帯状とした第二緊迫部の幅は4cm〜10cmとしてかなり広幅とすることが好ましい。このような広幅とすることで歩行時に起点となる背部股関節をしっかりとサポートできる。
かつ、第二緊迫部は股部側の一側端より脇側に向けて上向きに斜行させ、股側下端位置から上向きに10度〜60度で傾斜させることが好ましい。該傾斜角度は股側接続線に対する垂線に対する傾斜角度である。このように、傾斜角度を10度〜60度とすると、股関節の傾斜角度と対応させることができる。
第一緊迫部および第二緊迫部は、本体部より伸びを小さくしている。
この本体部より伸びを小さくした第一緊迫部、第二緊迫部は、下記(1)〜(4)のいずれかから構成されることが好ましい。
(1)前記本体部とは同一素材または別素材で形成した当て布を前記本体部の外面または内面に重ねて縫着または樹脂接着剤を用いて接着または熱圧着する。
(2)前記本体部に設けた開口に、該本体部の素材とは別素材で形成した当て布を充填配置し、接合する端縁を縫着する。
(3)前記本体部と同一素材または別素材で、該本体部とは編み方を変える。
(4)前記本体部に弾性樹脂を塗布する。
伸びの良い本体部の素材は、主素材として、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維、レーヨン、綿等のセルロース繊維、ウール、絹等の天然繊維が適宜に用いられる。これら素材は交編、挿入、引き揃え等により混合して用いてもよい。また、本体部の素材に伸縮性を与えるために、伸縮素材を混合することが好ましい。該伸縮素材としては、ポリウレタン弾性繊維、ポリエステルエラストマー繊維、PTT系複合加工糸(ポリトリメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサイドのバイメタル糸)等の適宜に使用される。
さらに、本体部の素材は薄くして軽量化すると、着用者に負担を与えず、着心地を高めることができる。具体的には、目付量が100〜200g/m2が好ましい。これは100g/m2未満であると本体部は透けやすいと共に破れやすくなり、200g/m2を越えると厚く且つ重くなり、着用時に重量感やゴアつきが発生し、快適性を損なうことによる。本体部の目付量は、より好ましくは120〜170g/m2である。
前記(1)〜(4)の手法を用いて、第一緊迫部、第二緊迫部を本体部より伸びを小さくしている。
前記(1)の当て布を用いて本体部と重ねる場合には、当て布は本体部の素材と同一としても緊迫力を高めることができ、かつ、当て布を本体部よりも伸びの小さい素材を用いて本体部と重ねると緊迫力を強めることができる。
樹脂接着剤を用いて当て布を本体部と接着する場合には、該樹脂接着剤として、熱可塑性のホットメルト樹脂が好適に用いられ、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、スチレン系等のホットメルト樹脂が挙げられる。
該樹脂接着剤の塗布方法は本体部の生地のゴアつきを防止し、該生地との張り合わせ部の通気性を確保するために、接着剤を一面に塗布するのではなく、ドット状に塗布することが好ましい。
前記(2)の本体部に設けた開口に別素材で形成した当て布を充填配置し、接合する端縁を縫着する場合、当て布として本体部よりも伸びの小さい素材を用いることで緊迫力を強めることができる。
前記(3)の本体部と同一素材または別素材で、本体部とは編み方を変える場合、編み方を変えた部分の伸びを本体部より小さくし、高い緊迫力を付与する。
前記編み方を変える手段としては、例えば、緊迫部はループ長さを小さくするか、ループの変形を抑制するためにシンカーループの本数を単位面積中に多くする編み方を採用することが好ましい。
また、本体部と緊迫部は編み糸を変え、緊迫部では伸びの小さい編み糸、あるいは、熱溶融性糸を用い編成後に加熱して一体的に硬化してもよい。
また、緊迫部が点群状になるように編み方や編み糸を変えることは、緊迫力を適度に分散することができより好ましい。 前記(4)の本体部に弾性樹脂を塗布して高い緊迫力を付与する場合、使用する弾性樹脂としては、シリコーン、ウレタン、アクリル、ナイロン等が挙げられる。本体部の生地への浸透性や塗布強度を高めるために、必要に応じて、架橋剤や浸透剤を前記弾性樹脂に配合してもよい。
塗布方法としては、スプレー、転写、スクリーン捺染、ロータリ捺染方法が適宜採用できる。
塗布形態は、緊迫力を付与する範囲内を一面に塗布する形態(面状塗布)、ストライプ状に塗布する形態(線状塗布)、ドット状に塗布する形態(点群状塗布)等のパターンが適宜採用できる。中でも点群状にすることで、緊迫力を適度に分散することができより好ましい。また塗布形態は、異なる種類のパターンが混在していてもよく、異なる大きさのパターンが混在していてもよい。
前記本体部の生地は伸縮性を有するニット素材が好適に用いられる。ニット素材には経編素材と丸編素材とがあり、伸びが良ければいずれでもよい。
前記のように、第一緊迫部および第二緊迫部は本体部よりも伸びを小さくしている。具体的には、第一緊迫部の30%伸長時における収縮力および第二緊迫部の30%伸長時における収縮力を、それぞれ本体部の30%伸長時における収縮力の2倍以上10倍以下とすることが好ましい。より好ましくは3倍以上〜8倍以下である。
本発明では前記収縮力を以下の方法で測定している。最も伸びやすい方向をA方向、該A方向と垂直方向をB方向とする。本体部、第一緊迫部、第二緊迫部からそれぞれ、A方向と平行に長さ16センチ、A方向と垂直方向(B方向)に幅2.5センチの長方形のサンプルを採取する。これらサンプルをJIS L 1018のカットストリップ法に基づいて、つかみ間隔10センチで長方形の短辺の両端をつかみ、引っ張り試験機で0〜80%伸縮処理を3回繰り返し、3回目のアンロード時の30%伸長時点の回復力、即ち、収縮力を測定する。
なお、緊迫部が前記(1)の当て布を用いて本体部と重ねて形成されている場合には、緊迫部のサンプルとは、本体部を形成する素材と当て布とが重ねられた状態のものであり、当て布単体ではない。
前記方法で測定されたA方向、B方向のいずれにおいても、第一緊迫部および第二緊迫部の収縮力が本体部の収縮力の2倍以上10倍以下であることが好ましい。これは、2倍未満であると、緊迫部としての筋肉に与える刺激が不足する場合があり、10倍を越えると筋肉への刺激が強すぎて不快感を与える場合があるためである。
本発明の衣類は、ウエストラインに沿う帯状の第三緊迫部を備えることが好ましい。第三緊迫部の背面中央部分は前記第一緊迫部に連続している。
このウエスト部に沿った帯状の第三緊迫部を設けることにより、上下中心位置でしっかり体を保持できる。該第三緊迫部で上半身と下半身の境界位置をしっかりと保持すると、第一緊迫部により仙骨を押す力を正確に機能させることができる。
本発明の衣類は、前記前部の下腹部から左右両側へ伸びる第四緊迫部を備えることが好ましい。第四緊迫部の下端縁は、脇部において前記第二緊迫部の下端縁と連続し、前部中央においてウエストラインから股部に達する長さの中間位置にあり、脇部から前部中央に向けて前部の股間接に沿って上向きに斜行している。第四緊迫部の脇側縁は、脇部において前記第二緊迫部の上端縁と連続し、脇部から前部中央に向けて上向きに斜行した後に後方に上向きに斜行している。
また、本発明の衣類は前記前部の下腹部に第五緊迫部を備えることが好ましい。第五緊迫部の下端縁は、前部中央においてウエストラインから股部に達する長さの中間位置にあり、前記第四緊迫部の下端縁と連続している。第五緊迫部の上端はウエストラインの腹部中央位置にある。
前記第五緊迫部の下端位置は、ウエスト部の上縁から下方に10cm〜14cmの範囲とすることが好ましく、男性用衣類の場合は膨出する局部に達する直前位置としている。
前記のように、前部の下腹部側に、背部側の前記第二緊迫部に連続させて前部側の股関節に沿った第四緊迫部を設けると、歩行時に大腿部の動きをサポートすることができる。
なお、前部の大腿部付け根より下方に緊迫部を配置すると、歩行時に脚の前方への動きを抑制する力が発生しがちであるが、本発明では、股関節に沿って第四緊迫部を設けているため、脚の前方への動きの支点をしっかりと押さえ、大腿部全体は押さえていないため、大腿部には負担をかけない。かつ、背部側から下腹部側にかける大腿部の付け根回りに帯状の第二、第四緊迫部を設けているため、歩行時にブレを発生させずに、安定した歩行を助成できる。
さらに、該第四緊迫部と前記第五緊迫部とで前部側の下腹部に当たる部分の全体を緊迫力を有するものとすると、下腹部に力を入りやすくでき、下半身の前後でしっかりと安定した状態を創出できる。よって、通勤や外出時にしっかり且つすっきりとした姿勢として、疲れを引きずらないようにできる。
前記第三〜第五緊迫部は、前記第一、第二緊迫部と同様に当て布、弾性樹脂の塗布、あるいは、編み方を変えて形成している。かつ、収縮力も第一、第二高緊迫部と同等とすることが好ましい。なお、第一〜第五緊迫部の伸びおよび収縮力は同等としても良いし、相違させてもよい。
また、第三〜第五緊迫部は、それぞれ単独で第一緊迫部および第二緊迫部と共に備えられていてもよく、任意の2つが第一緊迫部および第二緊迫部と共に備えられていてもよく、3つ全てが第一緊迫部および第二緊迫部と共に備えられていてもよい。
本発明の衣類は、その下端位置を大腿部まで、膝上まで、膝下まで、または足首までのパンツ、パンツ付き靴下としてもよい。
本発明の衣類は、締付感が比較的少ないことより、日常的に着用するボックス型のパンツ等のアンダーウエアとして好適に用いられる。
また、歩行時やラインニング時に歩幅を大きくでき、大股歩行、大股走行を助成できる。よって、歩行用、さらにはスポーツ用やリハビリ用のアウターウエアとしても好適に用いられる。かつ、スパッツ、レオタード等としても好適に用いられる。
前記のように、本発明の衣類は下半身の重心を安定させることができるため、下半身にブレを発生せず、着座姿勢や立位姿勢で真っすぐな正しい姿勢に誘導できる。その結果、重心位置を高くしてウエストラインを上昇でき、かつ、大腿部を前側へと押し、歩行を助成しているため、歩行時に歩幅を大きくでき、歩行による健康増進を高めることができる。
本発明の実施形態のパンツの背面図である。 前記パンツの正面図である。 本発明の別の実施形態のパンツの背面図である。 従来例を示す図面である。
以下、本発明の実施形態の一例を図面を参照して説明する。
図1および図2に、実施形態の男性用のパンツを示す。
図1、図2に示すように、パンツ10はウエスト位置から大腿部の上側を囲む位置までのボックス型のパンツからなる。
パンツ10の下腹部側の前部12および臀部側の背部13および股部14を構成する本体部20は、第1伸縮性素材からなる左右本体部20aと前部中央部20bとの3枚のパターンを、背部中心と前部両側部で縫着して形成している。本体部20の下端は大腿部の略上下中央に位置させている。
前記パンツ10の本体部20の外面には、背部13の中央に第一緊迫部1、背部13の下側に左右一対の第二緊迫部2を配置している。ウエストラインWL側の上側に沿って周状の第三緊迫部3を配置している。また、下腹部側の前部12には、左右一対の第四緊迫部4を配置し、中央に第五緊迫部5を配置している。
前記第一〜第五緊迫部1〜5は、本体部20より伸びを小さくし、収縮力を強めている。
この収縮力は、前記した測定方法で測定して規定している。即ち、最も伸びやすい方向をA方向、該A方向と垂直方向をB方向とし、本体部と第一〜第五緊迫部とをそれぞれA方向と平行に長さ16センチ、A方向と垂直方向(B)に幅2.5センチの長方形のサンプルを採取する。これらサンプルをJIS L 1018のカットストリップ法に基づいて、つかみ間隔10センチで長方形の短辺の両端をつかみ、引っ張り試験機で0〜80%伸縮処理を3回繰り返し、3回目のアンロード時の30%伸長時点の回復力を“UP30”として算定している。
本実施形態では、本体部20の生地を丸編地から形成し、最も伸びやすい方向Aを横方向とし、第一緊迫部5の生地を経編地から形成し、最も伸びやすい方向Aを縦方向としている。
前記本体部20のA方向のUP30は50cN、第一〜第五緊迫部のA方向のUP30は145cNとしている。
前記本体部20のB方向は縦方向となり、第一〜第五緊迫部のB方向は横方向となり、本体部20のB方向のUP30は55cN、第一〜第五緊迫部のB方向のUP30は151cNとしている。
即ち、縦方向および横方向のいずれの方向においても第一〜第五緊迫部は本体部より3倍の収縮力を持たせ、伸びを小さくしている。
なお、第一〜第五緊迫部の収縮力は本体部の3倍に限定されず、8倍、さらには10倍程度まで強くしてもよい。また、第一〜第五緊迫部の各収縮力を相違させてもよい。
また、本体部20は厚さを薄くしている。具体的には、目付量を100〜200g/m2としている。
パンツ10のウエストラインWLの上側に全周にかけて設ける第三緊迫部3は、その上下幅は約5cmとし、その上側と前記本体部20との間にゴムバンド11を収容している。該ゴムバンド11の収容部から第三緊迫部3の下側部が下方へ延在している。
前記第三緊迫部3の背部中央に連続して仙骨と対応する位置、即ち、臀裂に達する位置まで臀部中央押さえ用の前記第一緊迫部1を設けている。
該臀部中央の押さえ用の第一緊迫部1の下端位置PuはウエストラインWLから下方へ8cm〜16cmの範囲とし、本実施形態では11cmに位置させている。かつ、左右方向の最大幅W2は4cm〜10cmとし、本実施形態では6cmとしている。
大腿部の付け根の股関節に沿って帯状に延在させる左右の第二緊迫部2は、股部頂点MPから下方に5cm〜10cm(本実施形態では7cm)の位置から、上向き角度θを10度〜60度(本実施形態では40度)で下腹部側へと傾斜させている。前記上向き角度θは、図示のように、股部との縫着ラインの垂直線に対する角度である。
該第二緊迫部15の幅W3は4cm〜10cmとし、本実施形態では6cmとしている。
前部の下腹部の左右両側に配置する前記第四緊迫部4は、前記第二緊迫部2に連続して前部側の股関節に沿って前部中央の下腹部に向けて上向きに斜行させた後に後方に向けて上向きに斜行させ、上側の第三緊迫部3に連続させている。
この左右一対の第四緊迫部4に挟まれた下腹部中央に前記第五緊迫部5を設けている。
前記第四、第五緊迫部4、5は前記ウエスト回りの第三緊迫部3に連続させている。
前記下腹部中央の第五緊迫部5の下端位置Poはウエストラインから股部に達する長さの中間位置とし、膨出する局部に達する直前位置で終端させている。
該第五緊迫部5から股部頂点に達する位置までは、前部中央部20bを左右に分割して、前側に膨出するように裁断および縫着している。
このように、パンツ10に第一〜第五緊迫部1〜5を設け、左右の腰回りから左右の臀膨出部にかけては緊迫部を設けていない。これにより、腰の動きを阻害せず、かつ、左右膨出部に負荷をかけず、臀部ラインを膨出させて、外観も良くしている。
前記構成としたパンツ10では、第一緊迫部1は仙骨に相当する部位の臀部中央に位置するため、該臀部中央を他の部位よりも強く当たり、しっかりと押さえるように作用するため、下半身の重心位置を安定させることができる。
また、ウエスト部に沿った帯状の第三緊迫部3により、身体の上下中心位置でしっかり体を保持しているため、第一緊迫部1により仙骨を押す力で下半身を垂直状態に誘導し、着座、立位のいずれにおいても、姿勢を真っすぐとでき、好ましい外観を呈することができる。
さらに、下腹部には第四、第五緊迫部4、5を設け、下腹部を前方からしっかりと押さえ、背部側中央に位置する第一緊迫部1による後方からの押さえを併せて、身体の重心位置を前後から支えることにより、体幹を安定させることができる。
かつ、臀裂に沿う位置には第一緊迫部1を延在させていないため、臀部の割れ目を明確なラインとして現出でき、見栄えを阻害しない。
歩行時では、大腿部付け根の股関節に沿って第二、第四緊迫部2、4を設けてサポートしているため、歩行時に第二、第四緊迫部2、4を支点として身体にブレを発生させずに歩行を助成できる。
かつ、背部側の第二緊迫部2の存在により、大腿部を前方へ押すため、歩行時に歩幅を大きくでき、健康増進に寄与できる。
また、パンツ10の本体部20は伸びの良く且つ薄い伸縮性素材から形成しているため、着用者の身体に全体的にフィットさせることができ、締付感を持たせず着用感に違和感を発生させず、日常的に着用できる。
本実施形態のパンツを実際に着用して歩行した結果を以下に示す。
歩幅、歩行速度については、動作解析装置を用いて測定した。
・測定装置:Motion Analysis社製「MAC3D System」
・被験者:健康な20代から50代の男性5人
・実験方法:
じゅうたん上8mの歩行路を往復し、歩きはじめの影響を避け定常歩行状態の測定ができるように、歩行開始から3分後にデータ取得をした。
・解析法:
全身の関節等35か所の動きのデータを取得した中で、姿勢に関して重要な胸の開き具合と、歩行動作に関して重要な踵(かかと)の移動距離について解析した。
・実験結果
一方の踵の動きに注目することで、周期的な歩行動作の1周期分の移動距離と移動速度について測定できる。片方の踵の動きに着目すると、床面に着地し床面を蹴り、床面から離れ次の着地まで移動する。この着地から着地までの移動距離が、「歩行の1周期分の移動距離」で「日常語の一歩」すなわち「歩幅」のほぼ2倍になる。また、「着地」から次の「着地」までの時間が「歩行の1周期分の時間」になるので、これらから「歩行の速度」が算出できる。
ほぼすべての被検者で、本発明のウェア着装により歩幅の拡がりが見られた。拡がりは最大11cmにも及んだ。また、歩行速度も概ね増加している。
Figure 2010050539
Figure 2010050539
前記した実験結果より、本発明の衣類を着用した場合、歩幅や歩行速度を増加させることが認められる。
なお、本発明の衣類は前記実施形態に限定されない。
第1変形例では、第一〜第五緊迫部の当て布とする伸縮素材を本体部の伸縮素材と同一素材を用いている。該第一〜第五緊迫部の当て布は樹脂接着剤を当て布の周縁に塗布すると共に内部領域にはドット状に塗布して、第一〜第五緊迫部を本体部に固着している。
前記樹脂接着剤として前述したポリウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、スチレン系等のホットメルト樹脂を用いている。
このように、第一〜第五緊迫部の当て布を本体部の生地と同一としても、重ねると共に、樹脂接着剤を介在させていることにより、本体部と比較して伸びを小さく、収縮力を強めることができる。
第2変形例では、前記図1に示す当て布で形成した第一〜第五緊迫部を、当て布を用いる代わりに、本体部20の当該部分に弾性樹脂を塗布して第一〜第五緊迫部を設けている。
該弾性樹脂としては、前述したように、シリコーン、ウレタン、アクリル、あるいはナイロンからなる主剤に架橋剤や浸透剤を配合し、転写により前記第一、第二緊迫部とする部分に一面に面状に塗布している。
なお、塗布方法は、転写に限らず、前述したように、スプレー、スクリーン捺染、ロータリ捺染でもよい。かつ、塗布形態は、ストライプ状に線状塗布、ドット状に点状塗布等でもよい。
このように、当て布を取り付けることなく第一〜第五緊迫部を設けると、緊迫部を外観上で目立たなくすることができる。かつ、内面側に当て布を取り付けて緊迫部を設ける場合と比較して、肌当たりを良くすることができる。
第3変形例では、第2変形例と同様に緊迫部を当て布で形成せず、編み方を変えて形成している。該編み方は、前述したように、第一〜第五緊迫部ではループ長さを小さくするか、ループの変形を抑制するためにシンカーループの本数を単位面積中に多くする編み方を採用している。
さらに、第一〜第五緊迫部を形成する当て布を本体部20の内面に縫着して取り付けてもよい。かつ、当て布は縫着せずに、熱融着して取り付けてもよい。
さらにまた、下腹部に第四、第五緊迫部を設けずに、下腹部には解放感をもたせ、第一〜第三緊迫部1〜3のみを設けてもよい。
変形例の1つを図面を参照して説明する。図3は第二緊迫部を弾性樹脂を塗布して形成したものであり、ストライプの線状塗布とドット状の点群状塗布とを混在させている。さらに、ドット状の大きさも均一ではなく変化させている。このように緊迫する部位に応じて塗布パターンを適宜変えることは好ましい形態である。
本発明のパンツは、男性用に限らず、女性用のパンツとしてもよく、さらに、下端を膝上、膝下、さらに、足首まで延在させてもよい。
なお、本発明の衣類は、パンツの日常的に着用する下着として好適に用いられるが、アンダーウエアに限定されず、アウターとしてもよい。例えば、歩行時や他の運動時に着用する運動用アウター、歩行訓練時のリハビリ用アウター等としても好適に用いられる。
1 第一緊迫部
2 第二緊迫部
2a 第二緊迫部の上端縁
2b 第二緊迫部の下端縁
3 第三緊迫部
4 第四緊迫部
4a 第四緊迫部の脇側縁
4b 第四緊迫部の下端縁
5 第五緊迫部
10 パンツ
12 前部
13 背部
14 股部
20 本体部

Claims (11)

  1. 前部、背部および股部を有する伸縮素材からなる本体部と、
    前記背部に配置され、下端が仙骨に相当する部位にある臀部中央押さえ用の第一緊迫部とを備えた衣類。
  2. 前記背部に配置され、大腿部の付け根の内側から股関節に沿って配置される帯状の第二緊迫部を備えた請求項1に記載の衣類。
  3. 前記前部および前記背部のウエストラインに沿う帯状の第三緊迫部を備えた請求項1または2に記載の衣類。
  4. 前記前部の下腹部から左右両側へ伸びる第四緊迫部を備え、
    該第四緊迫部の下端縁は、脇部において前記第二緊迫部の下端縁と連続しており、前部中央においてウエストラインから股部に達する長さの中間位置にあり、該脇部から該前部中央に向けて前部の股間接に沿って上向きに斜行しており、
    該第四緊迫部の脇側縁は、脇部において前記第二緊迫部の上端縁と連続しており、該脇部から前部中央に向けて上向きに斜行した後に後方に上向きに斜行している請求項2または3に記載の衣類。
  5. 前記前部の下腹部に第五緊迫部を備え、
    該第五緊迫部の下端縁は、前部中央においてウエストラインから股部に達する長さの中間位置にあり、前記第四緊迫部の下端縁と連続しており、
    該第五緊迫部の上端はウエストラインの腹部中央位置にある請求項4に記載の衣類。
  6. 前記第一緊迫部、第二緊迫部、第三緊迫部、第四緊迫部および第五緊迫部からなる群より選ばれる少なくとも1つが、下記(1)〜(4)から選択される手段のいずれかで形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の衣類。
    (1)前記本体部とは同一素材または別素材で形成された当て布が前記本体部の外面または内面に重ねられ、縫着または樹脂接着剤を用いて接着または熱圧着されている;
    (2)前記本体部に設けられた開口に、該本体部の素材とは別素材で形成された当て布が充填配置され、接合する端縁が縫着されている;
    (3)前記本体部と同一素材または別素材で、該本体部とは編み方が変えられている;
    (4)前記本体部に弾性樹脂が塗布されている。
  7. 前記第一緊迫部、第二緊迫部、第三緊迫部、第四緊迫部および第五緊迫部からなる群より選ばれる少なくとも1つが点状群であり、該点状が下記(5)または(6)の手段のいずれかで形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の衣類。
    (5)前記本体部と同一素材または別素材で、該本体部とは編み方が変えられている;
    (6)前記本体部に弾性樹脂が塗布されている。
  8. 前記第一緊迫部、第二緊迫部、第三緊迫部、第四緊迫部および第五緊迫部からなる群より選ばれる少なくとも1つの30%伸長時における収縮力が、前記本体部の30%伸長時における収縮力の2倍以上10倍以下である請求項1〜7のいずれかに記載の衣類。
  9. 前記第一緊迫部の下端位置はウエスト部の上縁から下方へ8cm〜16cmの位置にあり、かつ、該第一緊迫部の左右最大幅は4cm〜10cmであり、
    前記帯状の第二緊迫部の幅は4cm〜10cmであり、かつ、該第二緊迫部の上端縁は股側の下端位置が股部頂点から下方へ4cm〜10cmの位置であり、該股側下端位置から上向きに10度〜60度で傾斜している請求項1〜8のいずれかに記載の衣類。
  10. 前記第五緊迫部の下端位置は、ウエスト部の上縁から下方に10cm〜14cmの範囲にあり、男性用衣類の場合は膨出する局部に達する直前位置にある請求項5〜9のいずれかに記載の衣類。
  11. 下端位置が大腿部まで、膝上まで、膝下まで、または足首までのパンツ、パンツ付き靴下、スパッツ、レオタードから選ばれるいずれかである請求項1〜10のいずれかに記載の衣類。
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