JPWO2010024126A1 - 磁気抵抗素子、論理ゲート、及び論理ゲートの動作方法 - Google Patents

磁気抵抗素子、論理ゲート、及び論理ゲートの動作方法 Download PDF

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Abstract

本発明に係る論理ゲート40は、磁気抵抗素子1と、磁化状態制御部50と、出力部60とを備える。磁気抵抗素子1は、N層(Nは3以上の整数)の磁性体層10とN−1層の非磁性体層とが交互に積層された積層構造を有する。磁気抵抗素子1の抵抗値Rは、N層の磁性体層10の磁化状態に応じて変化する。磁化状態制御部50は、N種類の入力データのそれぞれに応じて、N層の磁性体層10のそれぞれの磁化状態を設定する。出力部60は、磁気抵抗素子1の抵抗値Rに応じて変化する出力データを出力する。

Description

本発明は、磁気抵抗素子、その磁気抵抗素子を用いた論理ゲート、及びその論理ゲートを備えた半導体集積回路に関する。
典型的な磁気抵抗素子は、磁化方向が固定された磁化固定層と、磁化方向が反転可能な磁化自由層と、それら磁化固定層と磁化自由層に挟まれた非磁性体層により構成される。非磁性体層が薄い絶縁体層である場合、その磁気抵抗素子は、TMR(Tunnel MagnetoResistance)素子、あるいは、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)素子と呼ばれる。磁気抵抗素子の抵抗値は、磁化固定層と磁化自由層の磁化方向が平行か反平行かによって変化する。このような磁気抵抗素子の抵抗値の変化を利用してデータを不揮発的に記憶するメモリが、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)である。
また、このような磁気抵抗素子を利用したロジックデバイスが提案されている(例えば、特開2004−6775号公報、特開2005−235307号公報、特開2006−24714号公報、特開2008−99284号公報、特表2006−526907号公報を参照)。このうち、特開2004−6775号公報には、磁気抵抗素子を利用して様々な論理機能を実現可能な論理ゲート(磁性体論理素子)が記載されている。
図1は、特開2004−6775号公報に記載されている磁性体論理素子100の構成を概略的に示している。磁性体論理素子100は、2つの磁気抵抗素子110、120を有し、それら2つの磁気抵抗素子110、120が中間部SPを挟んで積層されている。第1の磁気抵抗素子110は、ハード磁性部HM1、スピントランスファ中間部NM1、及びソフト磁性部SM1が積層された積層構造を有している。一方、第2の磁気抵抗素子120は、ハード磁性部HM2、スピントランスファ中間部NM2、及びソフト磁性部SM2が積層された積層構造を有している。ハード磁性部HM1、HM2は、磁化方向が固定された磁化固定層に相当する。一方、ソフト磁性部SM1、SM2は、磁化方向が固定されていない磁化自由層に相当する。ソフト磁性部SM1、SM2は、中間部SPを挟んで両側に設けられている。
ソフト磁性部SM1、SM2の磁化方向は、スピン注入方式により制御される。スピン注入方式では、垂直方向の電流がスピントランスファ中間部を通してソフト磁性部とハード磁性部との間に流され、スピン偏極電子によるスピントランスファによってソフト磁性部の磁化方向が反転する。そのために、ハード磁性部HM1、ソフト磁性部SM1、ソフト磁性部SM2、及びハード磁性部HM2に、電極E1、E2、E3、及びE4がそれぞれ接続されている。電極E1、E2に入力信号を入力することにより、第1の磁気抵抗素子110のソフト磁性部SM1の磁化方向を制御することができる。同様に、電極E3、E4に入力信号を入力することにより、第2の磁気抵抗素子120のソフト磁性部SM2の磁化方向を制御することができる。そして、ソフト磁性部SM1とソフト磁性部SM2との間の磁化方向の関係(平行、反平行)に応じて、磁性体論理素子100の論理値が決定される。
このような磁性体論理素子100において、2種類の入力信号(A,B)が、適宜電極E1〜E4に入力される。それにより、磁性体論理素子100は、EXOR、EXNOR、AND、NAND、OR、NORといった論理機能を実現することができる。すなわち、論理機能を再構成することが可能である。このような素子は、「再構成可能な(reconfigurable)論理ゲート」と呼ばれる。
特開2004−6775号公報 特開2005−235307号公報 特開2006−24714号公報 特開2008−99284号公報 特表2006−526907号公報
図1で示された構成では、2入力の再構成可能な論理ゲートを実現するために4層の磁性部(HM1、SM1、SM2、HM2)を用いる必要がある。これは、ハード磁性部(HM1、HM2)を層厚方向に独立して配設しているためである。本発明の目的は、再構成可能な論理ゲートをより低コストで実現可能な技術を提供することにある。
本発明の第1の観点において、論理ゲートが提供される。その論理ゲートは、磁気抵抗素子と、磁化状態制御部と、出力部とを備える。磁気抵抗素子は、N層(Nは3以上の整数)の磁性体層とN−1層の非磁性体層とが交互に積層された積層構造を有する。磁気抵抗素子の抵抗値は、N層の磁性体層の磁化状態に応じて変化する。磁化状態制御部は、N種類の入力データのそれぞれに応じて、N層の磁性体層のそれぞれの磁化状態を設定する。出力部は、磁気抵抗素子の抵抗値に応じて変化する出力データを出力する。
本発明の第2の観点において、上記論理ゲートを備える半導体集積回路が提供される。
本発明の第3の観点において、磁気抵抗素子を有する論理ゲートの動作方法が提供される。その磁気抵抗素子は、N層(Nは3以上の整数)の磁性体層とN−1層の非磁性体層とが交互に積層された積層構造を有する。N層の磁性体層のそれぞれの磁化状態は、論理ゲートに入力されるN種類の入力データのそれぞれに依存する。磁気抵抗素子の抵抗値は、N層の磁性体層の磁化状態に応じて変化する。論理ゲートの出力データは、磁気抵抗素子の抵抗値に応じて変化する。論理ゲートの動作方法は、(A)N種類の入力データのうち一部を入力し、N層の磁性体層のうち一部の入力データに対応する磁性体層の磁化状態を設定するステップと、(B)N種類の入力データの残りを入力し、出力データを出力するステップと、を含む。
本発明の第4の観点において、磁気抵抗素子が提供される。その磁気抵抗素子は、N層(Nは3以上の整数)の磁性体層と、N−1層の非磁性体層とを備える。N層の磁性体層とN−1層の非磁性体層は、交互に積層されている。N層の磁性体層の各々は、磁化方向が第1方向に固定された第1磁化固定領域と、磁化方向が第1方向と反対の第2方向に固定された第2磁化固定領域と、第1磁化固定領域と第2磁化固定領域との間の磁化反転領域と、を有する。磁化反転領域の磁化方向は、第1磁化固定領域と第2磁化固定領域との間を流れる電流によって駆動される磁壁移動により、第1方向と第2方向との間で反転する。
本発明によれば、再構成可能な論理ゲートをより低コストで実現可能である。
上記及び他の目的、長所、特徴は、次の図面と共に説明される本発明の実施の形態により明らかになるであろう。
図1は、関連技術に係る磁性体論理素子の構成を示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る磁気抵抗素子において用いられる磁性体層を示す模式図である。 図3は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の構成を示す模式図である。 図4は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子のレイアウト構造の一例を示す断面図である。 図5は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子のレイアウト構造の他の例を示す上面図である。 図6は、本実施の形態に係る論理ゲートの構成を示すブロック図である。 図7は、本実施の形態に係る論理ゲートの出力部の一例を示している。 図8は、本実施の形態に係る論理ゲートにより実現される論理機能の一例を示している。 図9は、図8の場合の入力データと出力データとの対応関係を示している。 図10は、本実施の形態に係る論理ゲートにより実現される論理機能の他の例を示している。 図11は、図10の場合の入力データと出力データとの対応関係を示している。 図12は、本実施の形態に係る論理ゲートにより実現される論理機能の更に他の例を示している。 図13は、本実施の形態に係る論理ゲートによる論理演算を示す要約図である。 図14は、本実施の形態に係る論理ゲートにより実現される論理機能の更に他の例を示している。 図15は、本実施の形態に係る論理ゲートの使用方法を示すフローチャートである。 図16は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子及び論理ゲートの変形例を示すブロック図である。 図17は、本実施の形態に係る論理ゲートが搭載された半導体集積回路の構成の一例を示すブロック図である。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
1.磁気抵抗素子
図2は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子において用いられる磁性体層10を示している。本実施の形態において、磁性体層10の磁化状態は固定されておらず、磁性体層10の少なくとも一部の磁化方向は可変である。例えば、磁性体層10は、典型的な磁壁移動型MRAMで用いられる磁化記録層(磁壁移動層)と同様の構成を有する。そのような磁性体層10は磁壁DWを有しており、電流を磁性体層10中で面内方向に流すことにより、磁壁DWを移動させ、磁化状態を変化させることが可能である。
具体的には、図2に示されるように、磁性体層10は、第1磁化固定領域11、第2磁化固定領域12、及び磁化反転領域13を有している。磁化反転領域13は、第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12との間に挟まれている。言い換えれば、第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12が、磁化反転領域13の両側に設けられている。第1磁化固定領域11の磁化方向は、実質的に第1方向に固定されている。第2磁化固定領域12の磁化方向は、実質的に第2方向に固定されている。第1方向と第2方向は、互いに反対の方向である。磁化反転領域13の磁化方向は固定されておらず、第1方向と第2方向との間で反転可能である。
磁性体層10は、例えば、垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜で形成される。その場合、磁性体層10の各領域の磁化方向は、膜面に垂直な+Z方向あるいは−Z方向となる。あるいは、磁性体層10は、面内磁気異方性を有する面内磁化膜で形成されてもよい。その場合、磁性体層10の各領域の磁化方向は、Z方向と直交する面内方向となる。いずれの場合であっても、1つの磁性体層10は、同じ磁性体材料で形成される。
図2で示される例では、磁性体層10は、垂直磁気異方性を有している。図2において、第1磁化固定領域11の磁化方向は−Z方向に固定されており、第2磁化固定領域12の磁化方向は逆の+Z方向に固定されている。磁化反転領域13の磁化方向は、−Z方向あるいは+Z方向となることが許される。磁化反転領域13の磁化方向が+Z方向の場合、第1磁化固定領域11と磁化反転領域13との間の境界近傍に、磁壁DWが形成される。この磁化状態は、以下、「第1磁化状態MS1」と参照される。一方、磁化反転領域13の磁化方向が−Z方向の場合、第2磁化固定領域12と磁化反転領域13との間の境界近傍に、磁壁DWが形成される。この磁化状態は、以下、「第2磁化状態MS2」と参照される。
磁性体層10の磁化状態、すなわち、磁化反転領域13の磁化方向は、電流を面内方向に流すことにより変化させることができる。そのために、第1電流供給端子21及び第2電流供給端子22が設けられている。第1電流供給端子21及び第2電流供給端子22は、それぞれ、第1磁化固定領域11及び第2磁化固定領域12に接続されている。
図2に示されるように、磁化状態をMS1からMS2に変化させるために、第1書き込み電流IW1が、第2電流供給端子22から第1電流供給端子21に流される。この場合、−Z方向のスピン偏極電子が、第1磁化固定領域11から磁化反転領域13に供給される。スピントラスファーにより、磁壁DWが駆動され、第1磁化固定領域11側から第2磁化固定領域12側に移動する。その結果、磁化反転領域13の磁化方向が−Z方向に反転し、第2磁化状態MS2が得られる。
一方、磁化状態をMS2からMS1に変化させるために、第2書き込み電流IW2が、第1電流供給端子21から第2電流供給端子22に流される。この場合、+Z方向のスピン偏極電子が、第2磁化固定領域12から磁化反転領域13に供給される。スピントラスファーにより、磁壁DWが駆動され、第2磁化固定領域12側から第1磁化固定領域11側に移動する。その結果、磁化反転領域13の磁化方向が+Z方向に反転し、第1磁化状態MS1が得られる。
このように、本実施の形態によれば、第1電流供給端子21と第2電流供給端子22を通して、電流が磁性体層10に供給される。そして、第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12との間を流れる電流により、磁壁DWが移動する。この電流駆動磁壁移動(Current Driven Domain Wall Motion)により、磁化反転領域13の磁化方向が反転する、すなわち、磁性体層10の磁化状態が変化する。第1磁化状態MS1と第2磁化状態MS2のいずれが得られるかは、その電流の方向に依存する。言い換えれば、電流の方向を制御することにより、磁性体層10の磁化状態を設定することができる。
なお、磁性体層10は、本実施の形態のように垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜であることが好ましい。垂直磁化膜の場合、磁性体層を小型化、薄層化するほど磁壁移動に要する電流を小さくすることができるため、素子を容易に小型化することができる。即ち、本実施の形態に係る磁気抵抗素子を用いる論理ゲート(後述)を小型化することが可能となる。
本実施の形態によれば、上記の磁性体層10を用いることにより、磁気抵抗素子1が構成される。具体的には、磁気抵抗素子1は、N層の磁性体層10とN−1層の非磁性体層が交互に積層された積層構造を有する。ここで、Nは、3以上の整数である。すなわち、本実施の形態では、3層以上の磁性体層10が非磁性体層を介して積層され、それにより、磁気抵抗素子1が形成される。
図3は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子1の一例を示している。図3の例では、3層の磁性体層10−1、10−2、10−3と2層の非磁性体層31、32が交互に積層されている。具体的には、第1磁性体層10−1と第2磁性体層10−2が、第1非磁性体層31を介して積層されている。第1非磁性体層31は、少なくとも、第1磁性体層10−1の磁化反転領域13と第2磁性体層10−2の磁化反転領域13との間に挟まれている。また、第2磁性体層10−2と第3磁性体層10−3が、第2非磁性体層32を介して積層されている。第2非磁性体層32は、少なくとも、第2磁性体層10−2の磁化反転領域13と第3磁性体層10−3の磁化反転領域13との間に挟まれている。各非磁性体層は、例えば、Al膜やMgO膜等の薄い絶縁膜(トンネルバリア層)である。
第1非磁性体層31とその両側の磁性体層10−1、10−2により、1つのMTJ(第1のMTJ)が形成される。そのMTJの抵抗値R1は、第1磁性体層10−1と第2磁性体層10−2の磁化状態に依存する。例えば、第1磁性体層10−1と第2磁性体層10−2が同じ磁化状態にある場合、すなわち、それぞれの磁化反転領域13の磁化方向が互いに“平行”である場合、抵抗値R1は、比較的小さい値RLをとる。一方、第1磁性体層10−1と第2磁性体層10−2が異なる磁化状態にある場合、すなわち、それぞれの磁化反転領域13の磁化方向が互いに“反平行”である場合、抵抗値R1は、比較的大きい値RHをとる。抵抗値RHは、抵抗値RLより大きい(RH>RL)。同様に、第2非磁性体層32とその両側の磁性体層10−2、10−3により、1つのMTJ(第2のMTJ)が形成される。そのMTJの抵抗値R2は、第2磁性体層10−2と第3磁性体層10−3の磁化状態に依存し、比較的小さい値RLあるいは比較的大きい値RHのいずれかをとる。
尚、第1のMTJが取り得る抵抗値RH、RLは、第2のMTJが取り得る抵抗値RH、RLのそれぞれと同じであることが好適である。つまり、第1のMTJと第2のMTJの磁気特性が同じになるように、磁気抵抗素子1が設計されることが好適である。例えば、磁性体層10−1、10−2、及び10−3は、同じ材料で、同じ膜厚を有するように形成される。また、非磁性体層31、32は、同じ材料で、同じ膜厚を有するように形成される。
磁気抵抗素子1全体としての抵抗値R、つまり、図3における積層方向の抵抗値Rは、上述の抵抗値R1と抵抗値R2の和である(R=R1+R2)。抵抗値R1と抵抗値R2の組み合わせに依存して、抵抗値Rは、2RL、RL+RH、2RHの3パターンを取り得る(2RL<RL+RH<2RH)。この磁気抵抗素子1の抵抗値Rは、磁性体層10−1〜10−3の磁化状態に応じて変化する。
上述の通り、各磁性体層10の磁化状態は、第1電流供給端子21と第2電流供給端子22を通して電流を供給することにより設定することができる。図3に示されるように、第1磁性体層10−1には、電流供給端子21−1、22−1を通して電流が供給される。第2磁性体層10−2には、電流供給端子21−2、22−2を通して電流が供給される。第3磁性体層10−3には、電流供給端子21−3、22−3を通して電流が供給される。
図4は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子1のレイアウト構造の一例を示す断面図である。電流供給端子21、22は、磁気抵抗素子1よりも上層の配線層に形成されている。第1磁性体層10−1は、コンタクト23−1、24−1を介して、電流供給端子21−1、22−1のそれぞれに接続されている。第2磁性体層10−2は、コンタクト23−2、24−2を介して、電流供給端子21−2、22−2のそれぞれに接続されている。第3磁性体層10−3は、コンタクト23−3、24−3を介して、電流供給端子21−3、22−3のそれぞれに接続されている。
図4で示される例において、各磁性体層10は、同一の平面方向(X方向)に延在するように形成されている。また、それぞれの磁性体層10につながるコンタクト同士が重ならないように、そのX方向の長さは磁性体層10間で異なっている。具体的には、X方向における磁性体層10のそれぞれの長さは、上層から下層へ向かうにつれて長くなっている。つまり、第2磁性体層10−2は、第1磁性体層10−1よりも両側に長く形成されており、第3磁性体層10−3は、第2磁性体層10−2よりも両側に長く形成されている。
図5は、磁気抵抗素子1のレイアウト構造の他の例を示す上面図である。本例では、磁性体層10−1〜10−3は、それぞれ異なる平面方向に延在するように形成されている。これにより、それぞれの磁性体層10につながるコンタクト同士が重なることが防止される。但し、磁性体層10−1〜10−3は、少なくとも非磁性体層31、32の位置で互いにオーバーラップしている。
尚、各磁性体層10の平面形状は、長方形に限られない。例えば、各磁性体層10の平面形状は、菱型やU字形であってもよい。磁壁移動が実現できる限り、磁性体層10の平面形状は任意である。
2.論理ゲート
本実施の形態によれば、上述の磁気抵抗素子1を利用することにより、再構成可能な論理ゲート40が実現される。図6は、本実施の形態に係る論理ゲート40の構成を示すブロック図である。図6に示されるように、論理ゲート40は、磁気抵抗素子1、磁化状態制御部50、及び出力部60を備えている。論理ゲート40に入力されるのは、N種類の入力データである。N=3の場合、3種類の入力データ(A,B,C)が入力される。論理ゲート40は、それら入力データに基づいて論理演算を行い、その結果を出力データQとして出力する。
より詳細には、入力データA,B,Cは、磁化状態制御部50に入力される。磁化状態制御部50は、入力データA,B,Cのそれぞれに応じて、磁気抵抗素子1の磁性体層10−1、10−2、10−3のそれぞれの磁化状態を設定する。つまり、磁化状態制御部50は、第1磁性体層10−1を入力データAに応じた磁化状態に設定する。例えば、入力データAが“1”の場合、磁化状態制御部50は、第1磁性体層10−1を第1磁化状態MS1(図2参照)に設定する。一方、入力データAが“0”の場合、磁化状態制御部50は、第1磁性体層10−1を第2磁化状態MS2に設定する。入力データBと第2磁性体層10−2の磁化状態との関係、及び、入力データCと第3磁性体層10−3の磁化状態との関係も同様である。
各磁性体層10の磁化状態を設定するために、磁化状態制御部50は、電流供給回路51、52、及び53を含んでいる。
電流供給回路51は、第1磁性体層10−1に関連する電流供給端子21−1、22−1に接続されている。この電流供給回路51は、電流供給端子21−1、22−1を通して、書き込み電流(IW1あるいはIW2)を第1磁性体層10−1に供給する。その書き込み電流の方向は、入力データAに応じて切り替わる。例えば、入力データAが“1”の場合、電流供給回路51は、第2書き込み電流IW2を第1磁性体層10−1に供給する。その結果、第1磁性体層10−1が第1磁化状態MS1(図2参照)に設定される。一方、入力データAが“0”の場合、電流供給回路51は、第1書き込み電流IW1を第1磁性体層10−1に供給する。その結果、第1磁性体層10−1が第2磁化状態MS2に設定される。このように、電流供給回路51は、入力データAに応じて方向が切り替わる書き込み電流を、第1磁性体層10−1に供給する。
電流供給回路52、53も同様である。電流供給回路52は、第2磁性体層10−2に関連する電流供給端子21−2、22−2に接続されており、入力データBに応じた書き込み電流(IW1あるいはIW2)を第2磁性体層10−2に供給する。電流供給回路53は、第3磁性体層10−3に関連する電流供給端子21−3、22−3に接続されており、入力データCに応じた書き込み電流(IW1あるいはIW2)を第3磁性体層10−3に供給する。尚、書き込み電流の供給時間は、予め決められている。
以上に説明されたように、磁化状態制御部50は、入力データA,B,Cに応じた電流を供給することにより、磁性体層10−1、10−2、10−3のそれぞれの磁化状態を設定する。結果として、磁気抵抗素子1の磁性体層10−1、10−2、10−3のそれぞれの磁化状態は、論理ゲート40に入力される入力データA,B,Cに依存することになる。磁気抵抗素子1の抵抗値Rは、それら磁性体層10−1、10−2、10−3の磁化状態に応じて変化する(図3参照)。従って、磁気抵抗素子1の抵抗値Rも、入力データA,B,Cに依存して変化すると言える。
出力部60は、磁気抵抗素子1に接続されている。そして、出力部60は、磁気抵抗素子1の抵抗値Rに応じた出力データQを生成し、出力する。つまり、論理ゲート40の出力データQは、磁気抵抗素子1の抵抗値Rに依存して変化する。上述の通り、磁気抵抗素子1の抵抗値Rは、磁性体層10−1〜10−3のそれぞれの磁化状態の組み合わせにより、2RL、RL+RH、2RHの3パターンを取り得る(2RL<RL+RH<2RH)。その抵抗値Rに基づいて、出力部60は、データ“0”あるいはデータ“1”を出力データQとして出力する。
具体的には、出力部60は、抵抗値Rが所定の閾値Rthよりも大きい場合に、データ“0”とデータ“1”の一方を出力し、抵抗値Rが当該閾値Rthよりも小さい場合に、データ“0”とデータ“1”の他方を出力する。例えば、閾値Rthは、「2RL」と「RL+RH」との間の値に設定される。抵抗値Rがその閾値Rthよりも小さい「2RL」の場合、例えば、データ“0”が出力データQとして出力される。一方、抵抗値Rがその閾値Rthよりも大きい「RL+RH」あるいは「2RH」の場合、データ“1”が出力データQとして出力される。
図7は、そのような出力部60を実現するための回路構成の一例を示している。図7において、出力部60は、インバータ61と抵抗62(抵抗値:Rref)を有している。抵抗62は、ノード63とグランド端子との間に接続されている。また、磁気抵抗素子1は、ノード63と電源端子(電源電圧:Vcc)との間に接続されている。すなわち、磁気抵抗素子1と抵抗62は、電源端子とグランド端子との間に直列に接続されている。磁気抵抗素子1の抵抗値Rは、入力データA,B,Cに依存して変化する。一方、抵抗62の抵抗値Rrefは、あらかじめ適切な値に設計される。このとき、ノード63の電圧は、Vcc×Rref/(R+Rref)で与えられる。
インバータ61の入力端子はノード63に接続されており、インバータ61の出力端子から出力データQが出力される。インバータ61を構成するPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタのゲートには、上述のノード63の電圧が印加される。抵抗62の抵抗値Rrefは、インバータ61が次のような動作を行うように設計される。すなわち、抵抗値Rが閾値Rthよりも小さい「2RL」の場合、NMOSトランジスタがONし、インバータ61はグランド電圧(Q=0)を出力する。一方、抵抗値Rが閾値Rthよりも大きい「RL+RH」あるいは「2RH」の場合、PMOSトランジスタがONし、インバータ61は電源電圧(Q=1)を出力する。これにより、本実施の形態に係る出力部60が実現される。
3.論理ゲートの使用方法
本実施の形態によれば、論理ゲート40の論理機能を再構成可能である。
図8は、論理ゲート40で実現される論理機能の一例を示している。本例では、入力データCが“1”に固定され(C=1)、第3磁性体層10−3が第1磁化状態MS1に固定される。この場合、出力データQは、入力データA,Bに依存して変化する。図9は、図8の場合の入力データA,Bと出力データQとの対応関係を示している。入力データA,Bの組み合わせにより、4つのパターンP1〜P4が得られる。図9から明らかなように、本例の論理ゲート40は、「2入力のNANDゲート」として機能する。
図10は、論理ゲート40で実現される論理機能の他の例を示している。本例では、入力データCが“0”に固定され(C=0)、第3磁性体層10−3が第2磁化状態MS2に固定される。この場合、出力データQは、入力データA,Bに依存して変化する。図11は、図10の場合の入力データA,Bと出力データQとの対応関係を示している。入力データA,Bの組み合わせにより、4つのパターンP5〜P8が得られる。図11から明らかなように、本例の論理ゲート40は、「2入力のORゲート」として機能する。
図12は、論理ゲート40で実現される論理機能の更に他の例を示している。本例では、入力データB,Cが“1”に固定され(B=1、C=1)、第2磁性体層10−2及び第3磁性体層10−3が共に第1磁化状態MS1に固定される。この場合、出力データQは、入力データAに依存して変化する。この場合の入力データAと出力データQとの対応関係は、図9で示されたパターンP1及びP2と同じである。すなわち、本例の論理ゲート40は、入力データAの反転データを出力する「NOTゲート」として機能する。
図9で示されたパターンP1〜P4と図11で示されたパターンP5〜P8が、3種類の入力データA,B,Cの組み合わせにより得られる8パターンの全てである。図13は、その8パターンP1〜P8を要約的に示している。図13から明らかなように、いずれの入力データも固定されないとき、論理ゲート40は、「3入力のEXORゲート」として機能する。図14は、その場合の論理ゲート40を示している。
このように、本実施の形態に係る論理ゲート40は、4種類の論理機能を実現することができる。つまり、目的に応じて、論理ゲート40の論理機能を再構成可能である。図15は、論理ゲート40の使用方法を示すフローチャートである。
ステップS10:
第1モードにおいて、論理ゲート40の論理機能が、上述の4種類のうち所望のものに設定される。このとき、入力データA,B,Cのうち少なくとも1つを論理ゲート40に入力することにより、論理ゲート40の論理機能を変更することができる。例えば、入力データC=1を入力し、対応する第3磁性体層10−3の磁化状態をあらかじめ設定することにより、論理ゲート40を2入力のNANDゲートに設定することができる。また、入力データC=0を入力し、対応する第3磁性体層10−3の磁化状態をあらかじめ設定することにより、論理ゲート40を2入力のORゲートに設定することができる。また、入力データB=1、C=1を入力し、対応する第2磁性体層10−2及び第3磁性体層10−3の磁化状態をあらかじめ設定することにより、論理ゲート40をNOTゲートに設定することができる。論理ゲート40を3入力のEXORゲートに設定する場合、特に入力データを入力する必要はない。このように、論理演算の実行前に、論理ゲート40の論理機能を再構成することが可能である。
ステップS20:
第2モードにおいて、論理ゲート40は論理演算を実行し、出力データQを出力する。このとき、第1モードにおいて論理機能の設定に用いられなかった残りの入力データが、論理ゲート40に入力される。例えば、NANDゲートあるいはORゲートの場合、入力データA,Bが入力される。NOTゲートの場合、入力データAが入力される。EXORゲートの場合、入力データA,B,Cが入力される。これにより、第1モードで設定された論理機能に応じた出力データQが出力される。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、論理ゲート40の構造を変えることなく、4種類の論理機能を実現することが可能である。すなわち、目的に応じて、論理ゲート40の論理機能を再構成可能である。
また、本実施の形態に係る論理ゲート40は、3入力のEXORゲートを実現することができる。すなわち、1つの論理ゲート40で、高度な論理機能を実現することが可能である。従って、面積効率と集積度を向上させることが可能となる。また、その3入力のEXORゲートは、3層の磁性体層10−1〜10−3で実現可能である。従って、製造コストが低減される。
更に、本実施の形態によれば、3層の磁性体層10−1〜10−3で、2入力の論理ゲートを実現することができる。一方、図1で示された構成の場合、2入力の論理ゲートを実現するために、最低4層の磁性体層が必要である。本実施の形態によれば、磁性体層の総数を減らすことができるため、製造コストを削減することが可能である。
4.変形例
本実施の形態に係る磁気抵抗素子1の構成は、上述のものに限られない。磁気抵抗素子1は、4層以上の磁性体層10を備えていてもよい。
図16は、4層の磁性体層10−1〜10−4を備える磁気抵抗素子1と、その磁気抵抗素子1を利用した論理ゲート40を示している。磁気抵抗素子1は、図3で示された構成要素に加えて、第4磁性体層10−4と第3非磁性体層33を有している。第3磁性体層10−3と第4磁性体層10−4が、第3非磁性体層33を介して積層されている。また、磁化状態制御部50は、電流供給回路51〜53に加えて、電流供給回路54を含んでいる。電流供給回路54は、入力データDに応じた書き込み電流(IW1あるいはIW2)を第4磁性体層10−4に供給し、それにより第4磁性体層10−4の磁化状態を制御する。このような構成によっても、同様に4種類の論理機能を実現することができる。
本変形例の場合、4層の磁性体層10−1〜10−4で、4入力のEXORゲートを実現することが可能である。従って、面積効率と集積度が更に向上する。このように、本実施の形態に係る磁気抵抗素子1は、磁性体層を層厚方向に積層するだけで多入力の論理機能を実現することができるため、面積効率と集積度の向上を容易に実現することができる。
5.半導体集積回路
本実施の形態に係る論理ゲート40を用いて、機能を再構成可能な半導体集積回路を作成することができる。図17は、本実施の形態に係る論理ゲート40が搭載された半導体集積回路70の一例を示している。半導体集積回路70は、複数の論理ゲート40を備えている。例えば、論理ゲート40−1は、入力データA,B,Cの論理演算を行い、出力データQを出力する。同様に、論理ゲート40−2は、入力データD,E,Fの論理演算を行い、出力データWを出力する。
各論理ゲート40の論理機能を適宜設定することにより、半導体集積回路70が提供する機能を所望のものに変更することができる。つまり、半導体集積回路70を再構成することができる。そのための回路が、再構成制御回路80である。再構成制御回路80は、所望の機能を示す再構成信号RECONを受け取る。この再構成信号RECONは、例えばCPUによって発行される。再構成制御回路80は、再構成信号RECONに応答して、上述のステップS10を実行する。すなわち、再構成制御回路80は、再構成信号RECONで指定される機能が実現されるように、各論理ゲート40の論理機能を変更する。
また、セレクタ90が、各論理ゲート40の前段に配置されている。セレクタ90は、セレクト信号SELに応じて、通常の入力データあるいは再構成制御回路80から出力される再構成用の入力データのいずれかを、論理ゲート40に出力する。第1モード(ステップS10)において、セレクタ90は、再構成制御回路80から出力される再構成用の入力データを、論理ゲート40に出力する。一方、第2モード(ステップS20)において、セレクタ90は、通常の入力データを論理ゲート40に出力する。
本実施の形態に係る論理ゲート40を利用することにより、再構成可能な半導体集積回路70の集積度が向上する。また、再構成可能な半導体集積回路70を低コストで実現することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態が添付の図面を参照することにより説明された。但し、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更され得る。
本出願は、2008年8月25日に出願された日本国特許出願2008−215184を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (17)

  1. N層(Nは3以上の整数)の磁性体層とN−1層の非磁性体層とが交互に積層された積層構造を有し、前記N層の磁性体層の磁化状態に応じて抵抗値が変化する磁気抵抗素子と、
    N種類の入力データのそれぞれに応じて、前記N層の磁性体層のそれぞれの磁化状態を設定する磁化状態制御部と、
    前記磁気抵抗素子の前記抵抗値に応じて変化する出力データを出力する出力部と
    を備える
    論理ゲート。
  2. 請求の範囲1に記載の論理ゲートであって、
    前記磁化状態制御部は、前記N種類の入力データのそれぞれに応じて方向が切り替わる電流を、前記N層の磁性体層のそれぞれに供給し、
    前記N層の磁性体層のそれぞれの磁化状態は、前記供給される電流によって駆動される磁壁移動により変化する
    論理ゲート。
  3. 請求の範囲2に記載の論理ゲートであって、
    前記N層の磁性体層の各々は、垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜で形成される
    論理ゲート。
  4. 請求の範囲2又は3に記載の論理ゲートであって、
    前記N層の磁性体層の各々は、
    磁化方向が第1方向に固定された第1磁化固定領域と、
    磁化方向が前記第1方向と反対の第2方向に固定された第2磁化固定領域と、
    前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間の磁化反転領域と
    を有し、
    前記電流は、前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間を流れ、
    前記磁化反転領域の磁化方向は、前記磁壁移動により、前記第1方向と前記第2方向との間で反転する
    論理ゲート。
  5. 請求の範囲4に記載の論理ゲートであって、
    前記各々の磁性体層の前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域は、コンタクトを介して、第1電流供給端子と第2電流供給端子のそれぞれに接続されており、
    前記磁化状態制御部は、前記第1電流供給端子と前記第2電流供給端子を通して、前記電流を前記各々の磁性体層に供給する
    論理ゲート。
  6. 請求の範囲5に記載の論理ゲートであって、
    前記N層の磁性体層は、同一の平面方向に延在するように形成されており、
    前記同一の平面方向における前記N層の磁性体層のそれぞれの長さは、上層から下層へ向かうにつれて長くなる
    論理ゲート。
  7. 請求の範囲5に記載の論理ゲートであって、
    前記N層の磁性体層は、それぞれ異なる平面方向に延在するように形成されている
    論理ゲート。
  8. 請求の範囲1乃至7のいずれか一項に記載の論理ゲートであって、
    前記出力部は、前記抵抗値が閾値よりも大きい場合に、データ0とデータ1の一方を前記出力データとして出力し、前記抵抗値が前記閾値よりも小さい場合に、データ0とデータ1の他方を前記出力データとして出力する
    論理ゲート。
  9. 請求の範囲1乃至8のいずれか一項に記載の論理ゲートであって、
    前記N種類の入力データのうち少なくとも1つは固定されている
    論理ゲート。
  10. 請求の範囲1乃至8のいずれか一項に記載の論理ゲートであって、
    前記N種類の入力データのうち一部が前記磁化状態制御部に入力された後、前記N種類の入力データの残りが前記磁化状態制御部に入力される
    論理ゲート。
  11. 請求の範囲1乃至10のいずれか一項に記載の論理ゲートを備える半導体集積回路。
  12. 磁気抵抗素子を有する論理ゲートの動作方法であって、
    前記磁気抵抗素子は、N層(Nは3以上の整数)の磁性体層とN−1層の非磁性体層とが交互に積層された積層構造を有し、
    前記N層の磁性体層のそれぞれの磁化状態は、前記論理ゲートに入力されるN種類の入力データのそれぞれに依存しており、
    前記磁気抵抗素子の抵抗値は、前記N層の磁性体層の磁化状態に応じて変化し、
    前記論理ゲートの出力データは、前記磁気抵抗素子の前記抵抗値に応じて変化し、
    前記動作方法は、
    前記N種類の入力データのうち一部を入力し、前記N層の磁性体層のうち前記一部の入力データに対応する磁性体層の磁化状態を設定するステップと、
    前記N種類の入力データの残りを入力し、前記出力データを出力するステップと
    を含む
    論理ゲートの動作方法。
  13. N層(Nは3以上の整数)の磁性体層と、
    N−1層の非磁性体層と
    を備え、
    前記N層の磁性体層と前記N−1層の非磁性体層は、交互に積層されており、
    前記N層の磁性体層の各々は、
    磁化方向が第1方向に固定された第1磁化固定領域と、
    磁化方向が前記第1方向と反対の第2方向に固定された第2磁化固定領域と、
    前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間の磁化反転領域と
    を有し、
    前記磁化反転領域の磁化方向は、前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間を流れる電流によって駆動される磁壁移動により、前記第1方向と前記第2方向との間で反転する
    磁気抵抗素子。
  14. 請求の範囲13に記載の磁気抵抗素子であって、
    前記N層の磁性体層の各々は、垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜で形成される
    磁気抵抗素子。
  15. 請求の範囲13または14に記載の磁気抵抗素子であって、
    前記各々の磁性体層の前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域は、コンタクトを介して、第1電流供給端子と第2電流供給端子のそれぞれに接続されており、
    前記電流は、前記第1電流供給端子と前記第2電流供給端子を通して、前記各々の磁性体層に供給される
    磁気抵抗素子。
  16. 請求の範囲15に記載の磁気抵抗素子であって、
    前記N層の磁性体層は、同一の平面方向に延在するように形成されており、
    前記同一の平面方向における前記N層の磁性体層のそれぞれの長さは、上層から下層へ向かうにつれて長くなる
    磁気抵抗素子。
  17. 請求の範囲15に記載の磁気抵抗素子であって、
    前記N層の磁性体層は、それぞれ異なる平面方向に延在するように形成されている
    磁気抵抗素子。
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