JPWO2010005033A1 - 音響処理装置 - Google Patents

音響処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2010005033A1
JPWO2010005033A1 JP2010519805A JP2010519805A JPWO2010005033A1 JP WO2010005033 A1 JPWO2010005033 A1 JP WO2010005033A1 JP 2010519805 A JP2010519805 A JP 2010519805A JP 2010519805 A JP2010519805 A JP 2010519805A JP WO2010005033 A1 JPWO2010005033 A1 JP WO2010005033A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gain
frequency
unit
audio signal
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010519805A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5295238B2 (ja
Inventor
橋本 武志
武志 橋本
徹 引地
徹 引地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
Original Assignee
Clarion Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Clarion Co Ltd filed Critical Clarion Co Ltd
Priority to JP2010519805A priority Critical patent/JP5295238B2/ja
Publication of JPWO2010005033A1 publication Critical patent/JPWO2010005033A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5295238B2 publication Critical patent/JP5295238B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03GCONTROL OF AMPLIFICATION
    • H03G9/00Combinations of two or more types of control, e.g. gain control and tone control
    • H03G9/02Combinations of two or more types of control, e.g. gain control and tone control in untuned amplifiers
    • H03G9/025Combinations of two or more types of control, e.g. gain control and tone control in untuned amplifiers frequency-dependent volume compression or expansion, e.g. multiple-band systems
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R3/00Circuits for transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R3/04Circuits for transducers, loudspeakers or microphones for correcting frequency response
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2499/00Aspects covered by H04R or H04S not otherwise provided for in their subgroups
    • H04R2499/10General applications
    • H04R2499/13Acoustic transducers and sound field adaptation in vehicles
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R5/00Stereophonic arrangements
    • H04R5/04Circuit arrangements, e.g. for selective connection of amplifier inputs/outputs to loudspeakers, for loudspeaker detection, or for adaptation of settings to personal preferences or hearing impairments

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)

Abstract

音源の特性に依存することなく、聴取者の感覚にあった音響処理をオーディオ信号に付加することができ、聴感上良好な音質でオーディオ信号の再生を行うことが可能な音響処理装置を提供する。音響処理装置(1)は、所定の聴覚特性に応じたゲイン補正量の算出を行うゲイン計算部(5)と、周波数分析部(3)により分析されたオーディオ信号の周波数特性に基づいて、ゲインオフセット量の算出を行うオフセットゲイン計算部(6)と、ゲイン補正量とゲインオフセット量とに基づいて音響信号を生成する音響信号生成部(7)と、生成された音響信号をオーディオ信号に対して付加する音響付加部(8)とを備える。

Description

本発明は、音響処理装置に関し、より詳細には、聴覚特性に基づくゲイン補正量と、オーディオ信号の周波数特性に基づくゲインオフセット量とに基づいて、オーディオ信号に対して音響処理を施すことが可能な音響処理装置に関する。
従来より、音量に対する聴覚感度の補正を行う装置として、ラウドネス制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このラウドネス制御装置では、オーディオ信号を低域、中域および高域に帯域分割し、メインボリュームに連動させて低域、中域および高域のゲインを可変した後に、各帯域のオーディオ信号を合成することによって聴覚感度補正を行っている。このようにして各帯域の音量を全体の音量変化に追従させてラウドネス特性を実現させることにより、全体の音量変化に音質、バランスコントロール、フェーダーコントロールなどを連動させて、最適な音響環境を実現することが可能となっている。特に、車載用などの特殊な再生条件をも加味した聴覚感度補正を行うことができる。
特開2000−197182号公報(第4−5頁、第1図)
しかしながら、音楽には、クラシック、ポップ、ロックミュージック等のように様々なジャンルが存在しており、各ジャンルに応じてオーディオ信号(音源)における低域または高域のレベルが予め強調されているものが存在する。このように予め所定帯域のレベルが強調されたオーディオ信号に対してラウドネス補正を施すと、低域や高域などが必要以上に強調されてしまう場合が生じうる。
低域や高域が必要以上に強調されたオーディオ信号を聴取者が聴取すると、聴感上音楽が聴きづらくなってしまう場合があり、また、スピーカーから歪音が発生して、音質が激しく劣化してしまうおそれがあるという問題があった。
また、聴覚感度は加齢と共に変化し、特に高齢者では、高域のダイナミックレンジが狭くなってしまう傾向がある。このため、低域や高域のレベルが大きい場合には、音楽が耳障りに聞こえてしまう場合があり、一方でレベルが小さい場合には、音楽が聴き取り難くなってしまう場合があるという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、音源の特性に依存することなく、聴取者の感覚にあった音響処理をオーディオ信号に付加することができ、聴感上良好な音質でオーディオ信号の再生を行うことが可能な音響処理装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る音響処理装置は、オーディオ信号の信号レベルに基づいて所定の聴覚特性に応じたゲイン補正量の算出を行うゲイン計算部と、前記オーディオ信号の周波数分析を行う周波数分析部と、前記周波数分析部により分析された前記オーディオ信号の周波数特性に基づいて、前記オーディオ信号に対するゲインオフセット量の算出を行うオフセットゲイン計算部と、前記ゲイン計算部により算出されたゲイン補正量と前記オフセットゲイン計算部により算出されたゲインオフセット量とに基づいて、前記オーディオ信号に付加する音響信号を生成する音響信号生成部と、該音響信号生成部により生成された音響信号を前記オーディオ信号に付加する音響付加部と備えることを特徴とする。
本発明に係る音響処理装置によれば、オーディオ信号の周波数特性に基づいて算出されたゲインオフセット量と、聴覚特性に応じて算出されたゲイン補正量とに基づいて、オーディオ信号に音響処理を付加することができる。このため、オーディオ信号の周波数特性に応じた最適な音響処理を行うことができると共に、聴感上良好な音質となるようにオーディオ信号に対して音響処理を行うことが可能となる。
また、上述した音響処理装置において、前記ゲイン計算部は、前記オーディオ信号を複数の帯域に分割して該当する帯域毎に前記ゲイン補正量を算出し、前記オフセットゲイン計算部は、前記ゲイン計算部において分割された前記帯域に対応する帯域毎に前記ゲインオフセット量を算出し、前記音響信号生成部は、前記ゲイン計算部により算出された帯域毎のゲイン補正量と前記オフセットゲイン計算部により算出された帯域毎のゲインオフセット量とに基づいて、前記オーディオ信号に付加する音響信号を前記帯域毎に生成し、前記音響付加部は、前記音響信号生成部により生成された帯域毎の音響信号を対応する帯域に応じて前記オーディオ信号に付加するものであってもよい。
このように、帯域毎に算出されたゲイン補正量と、ゲイン補正量に対応する帯域毎に算出されたゲインオフセット量とに基づいてオーディオ信号に対する音響処理を帯域毎に行うことにより、特定の帯域の信号レベルが強調されている場合や低減されている場合であっても、該当する帯域毎に音響処理を施すことが可能となる。
例えば、音源のジャンルに応じて、高音域や低音域が予め強調されている場合も存在する。このような場合において、高音域や低音域にさらにラウドネス補正を行ってしまうと、出力音が歪音となってしまったり、音質が劣化してしまったり、聴感上聴きにくい音になってしまう場合がある。このような場合においては、オーディオ信号の全域ではなく、該当する高音域や低音域の音量レベル等を低減させることによって全体的に音響特性を改善することが可能となる。
また、上述した音響処理装置において、前記周波数分析部は、オーディオ信号の周波数領域における信号レベル変化に基づいて、前記分割された帯域毎の信号レベル状態を求め、前記オフセットゲイン計算部は、前記周波数分析部により求められた帯域毎の信号レベル状態に基づいて、前記帯域に対応する前記オーディオ信号のゲインオフセット量の算出を行うものであってもよい。
このように、周波数分析部において帯域毎に求められた信号レベル状態に基づいてオフセットゲイン計算部が、帯域毎にゲインオフセット量を算出することにより、オーディオ信号の周波数特性に応じた音響処理をオーディオ信号に対して帯域毎に施すことが可能となる。
例えば、周波数分析部が、低域における信号レベルを全周波数の信号レベルに対する相対的な信号レベル状態に基づいて判断することにより、全周波数の状態に比べて低域のみが極度に強調されている等の状況を判断することができる。このように周波数毎の信号レベル状態に応じてゲインオフセット量の算出を行うことによって、局所的な信号レベルの増大や低減を是正するような補正を行うことが可能となる。
また、上記音響処理装置において、前記オフセットゲイン計算部は、所定帯域における前記オーディオ信号の信号レベルが全周波数に対して相対的に高い状態となっていると前記周波数分析部により求められた場合に、当該所定帯域における信号レベルを低減させることが可能なゲインオフセット量を算出するものであってもよい。
このように、オフセットゲイン計算部がオーディオ信号の周波数特性に応じた音響処理を行う場合において、オフセットゲイン計算部が、全周波数に対して相対的に高い状態となっている帯域の信号レベルを低減させることが可能なゲインオフセット量を算出することによって、オーディオ信号において局所的に強調されている帯域の信号レベルを低減させることができ、結果としてオーディオ信号の全体的なバランスを最適にするような補正処理を行うことが可能となる。特に、音楽のジャンルなどに応じて、低域や高域が強調されたオーディオ信号が多く存在するため、このように低域や高域が必要以上に強調される場合には、その強調部分を低減させることにより、全体としてオーディオ信号の最適化を図ることが可能となる。
一方で、上記音響処理装置において、前記オフセットゲイン計算部は、所定帯域における前記オーディオ信号の信号レベルが全周波数に対して相対的に低い状態となっていると前記周波数分析部により求められた場合に、当該所定帯域における信号レベルを増大させることが可能なゲインオフセット量を算出するものであってもよい。
このように、オフセットゲイン計算部がオーディオ信号の周波数特性に応じた音響処理を行う場合において、オフセットゲイン計算部が、全周波数に対して相対的に低い状態となっている帯域の信号レベルを増大させることが可能なゲインオフセット量を算出することによって、オーディオ信号において局所的に低減されている帯域の信号レベルを増大させることが可能となる。このため、オーディオ信号の全体的なバランスを最適にするような補正処理を行うことが可能となる。
また、上述した音響処理装置において、前記ゲイン計算部は、前記オーディオ信号の信号レベルが高い場合に、前記オーディオ信号における信号レベルを低減させることが可能な前記ゲイン補正量を算出し、前記オーディオ信号の信号レベルが低い場合に、前記オーディオ信号における信号レベルを増大させることが可能な前記ゲイン補正量を算出するものであってもよい。
上述したようにゲイン計算部は、オーディオ信号の信号レベルに基づいて所定の聴覚特性に応じたゲイン補正量の算出を行うが、オーディオ信号の信号レベルが高い場合において、オーディオ信号の信号レベルを低減させるようにゲイン補正量の算出を行うことにより、聴感上聴きにくくなるほどオーディオ信号のゲインが強調される場合であっても、効果的にゲインの低減を行うことが可能となり、聴感上最適なレベルとなるように音響処理を施すことが可能となる。
また、オーディオ信号の信号レベルが低い場合において、オーディオ信号の信号レベルを増大させるようにゲイン補正量の算出を行うことにより、聴感上聴き取ることが困難になるほどオーディオ信号のゲインが低減される場合であっても、効果的にゲインの増大を行うことが可能となり、聴感上最適なレベルとなるように音響処理を施すことが可能となる。
さらに、上述した音響処理装置において、前記ゲイン計算部は、前記ゲイン補正量を算出するために用いられる複数の補正量算出フィルタを有し、当該複数の補正量算出フィルタのうち聴取者により選択された補正量算出フィルタに基づいて前記補正量の算出を行うものであってもよい。
上述したようにゲイン計算部は、オーディオ信号の信号レベルに基づいて所定の聴覚特性に応じたゲイン補正量の算出を行うが、聴取者毎に聴覚上の好みはそれぞれ異なる場合がある。従って、補正量算出フィルタを複数設けて、聴取者の選択に応じて適用する補正量算出フィルタを決定することによって、聴取者毎に異なる嗜好に対応した音響処理をオーディオ信号に施すことが可能となる。
さらに、上述した音響処理装置において、前記複数の補正量算出フィルタは、加齢に応じて低下する聴取者の聴覚能力を考慮して、聴取可能な信号レベルを段階的に変化させた複数の算出フィルタにより構成されるものであってもよい。
このように、補正量算出フィルタを、加齢に応じて低下する聴取者の聴覚能力を考慮して、聴取可能な信号レベルを段階的に変化させた複数の算出フィルタにより構成させることにより、年齢毎に異なる聴覚能力に対応させて音響処理を行うことが可能となり、耳障りに聞こえるオーディオ信号や聴こえにくく感じるオーディオ信号を、聴取者にとって良好な音質となるように補正することが可能となる。
本発明に係る音響処理装置によれば、オーディオ信号の周波数特性に基づいて算出されたゲインオフセット量と、聴覚特性に応じて算出されたゲイン補正量とに基づいて、オーディオ信号に音響処理を付加することができる。このため、オーディオ信号の周波数特性に応じた最適な音響処理を行うことができると共に、聴感上良好な音質となるようにオーディオ信号に対して音響処理を行うことが可能となる。
本実施の形態に係る音響処理装置の概略構成を示したブロック図である。 本実施の形態に係る周波数分析部の概略構成を示したブロック図である。 本実施の形態に係る周波数分析部においてFFT処理部による平均化処理およびデシベル化処理が行われた後の信号と、最大値ホールドされた信号と、最大値ホールドされた信号に基づいて求められた1次の回帰分析を示した図であって、(a)は、低域の信号レベルが小さい音源に関する状態を示した図であり、(b)は、低域の信号レベルが大きい音源に関する状態を示した図である。 本実施の形態に係る周波数分析部においてFFT処理部による平均化処理およびデシベル化処理が行われた後の信号と、最大値ホールドされた信号と、最大値ホールドされた信号に基づいて求められた1次の回帰分析を示した図であって、(a)は、高域の信号レベルが小さい音源に関する状態を示した図であり、(b)は、高域の信号レベルが大きい音源に関する状態を示した図である。 図3(a)(b)および図4(a)(b)の図から求められる、周波数の傾きと、最大低域レベル値と、切片の値と、差分量とを対比して示した表である。 本実施の形態に係るオフセットゲイン計算部の概略構成を示したブロック図である。 (a)は、本実施の形態に係るオフセットゲイン計算部の低域オフセットゲイン計算部において差分量に基づいて設定される低域のゲインオフセット量の関係を示した図であり、(b)は、本実施の形態に係るオフセットゲイン計算部の高域オフセットゲイン計算部において周波数の傾きに基づいて設定される高域のゲインオフセット量の関係を示した図である。 本実施の形態に係るゲイン計算部の概略構成を示したブロック図である。 (a)は、本実施の形態に係るゲイン計算部の低域ルックアップテーブル部において制御信号(入力信号)に基づいて求められる低域の聴覚補正量の関係を示した図であり、(b)は、本実施の形態に係るゲイン計算部の高域ルックアップテーブル部において制御信号(入力信号)に基づいて求められる高域の聴覚補正量の関係を示した図である。 本実施の形態に係るゲイン設定部の概略構成を示したブロック図である。 本実施の形態に係るラウドネスフィルタ部の概略構成を示したブロック図である。 本実施の形態に係るラウドネスフィルタ部の特性を、オフセットゲイン計算部において設定されるゲインオフセット量およびゲイン計算部において用いられるフィルタの種類に応じて示した図である。 本実施の形態に係るラウドネスフィルタ部の特性を、オフセットゲイン計算部において設定されるゲインオフセット量およびゲイン計算部において用いられるフィルタの種類に応じて示した図である。
以下、本発明に係る音響処理装置について、図面を用いて詳細に説明を行う。
なお、本発明に係る音響処理装置の構成を採用するオーディオ装置は、家庭に設置されるオーディオ装置であっても、また、携帯用オーディオ機器であってもよいが、車載用のオーディオ装置に用いることが好適であるといえる。
車室内は、車の駆動音や走行ノイズなどにより様々な騒音が発生する。このような環境において音楽の再生を行う車載用オーディオ装置では、騒音等により聴取される音楽が阻害されないように、低域や高域のレベルを強調するためのイコライザー機能等を備えるものが多く存在する。特に、車室が閉鎖された空間であることから、このようにオーディオ信号の低域や高域を強調することにより、音楽の臨場感を高めることが可能となる。
しかしながら、オーディオ信号は、その音楽のジャンルなどに応じて予め低域や高域の強調が行われているものもあるため、予め低域や高域が強調されたオーディオ信号に対して、イコライザー機能等によりさらに低域や高域が強調されてしまう場合がある。本発明に係る音響処理装置を車載用オーディオ装置に用いる場合には、強調された低域や高域のゲインをさらに強調してしまうことを防止し、音源の特性に依存することなく、聴感上良好な音質でオーディオ信号の再生を行うことが可能となる。
図1は、音響処理装置の概略構成を示したブロック図である。音響処理装置1には、図示を省略した音源よりオーディオ信号(音響信号)が入力される。そして、音響処理装置1の各機能部により所定の音響処理の行われたオーディオ信号は、図示を省略するスピーカー等の出力装置へと出力され、聴取者において聴取可能な状態となる。
音響処理装置1は、図1に示すように、音量設定部2と、周波数分析部3と、遅延部4と、ゲイン計算部5と、オフセットゲイン計算部6と、ゲイン設定部(音響信号生成部)7と、ラウドネスフィルタ部(音響付加部)8とを有している。
[音量設定部および遅延部]
音量設定部2は、音源の信号レベルを設定・変更するための調節部としての役割を有しており、例えば、一般的なオーディオ機器における音量調節ボリュームに該当するものである。また、遅延部4は、ゲイン計算部5などにおける音響処理により生ずる遅延を補正するために設けられている。
[周波数分析部]
周波数分析部3は、後述するように、最大値ホールドされたオーディオ信号における回帰分析を行い、この回帰分析の結果から、オーディオ信号の周波数の傾きと、切片の値と、低域の信号レベルにおける最大値とを求める役割を有している。
周波数分析部3は、図2に示すように、FFT処理部11と、帯域判定部12と、回帰分析部13とを有している。
FFT処理部11は、音源より入力されたオーディオ信号を所定の間隔で高速フーリエ変換(FFT演算)して周波数領域に変換する処理を行う。また、FFT処理部11では、周波数変換されたオーディオ信号の平均化処理およびデシベル化処理を行った後に、変換されたオーディオ信号における信号レベルの最大値を、FFTサンプル毎にホールド(最大値ホールド)する処理を行う。
帯域判定部12では、所定のスレッショルド(閾値)に基づいてオーディオ信号の帯域幅の判定を行う。例えば、スレッショルドを−80dBに設定することにより、一般的な聴取者において聴取可能となる帯域幅を処理対象とすることができる。
回帰分析部13では、FFT処理部11により最大値ホールドされたオーディオ信号(FFT信号)に対して1次の回帰分析を行う。回帰分析部13における回帰分析の範囲は、予め設定した周波数(例えば、500Hz)を下限の周波数とし、この下限の周波数に対して帯域判定部12で判定した帯域幅を上限の周波数とする。回帰分析部13では、この周波数の範囲において、オーディオ信号の信号レベルとFFTポイントとの対応関係を示す一次近似直線を、最大値ホールドされたオーディオ信号に基づいて算出する。
そして、回帰分析部13では、求められた一次近似直線に基づいて、最大値ホールドされたオーディオ信号における周波数(一次近似直線)の傾きと、切片(FFTポイントが0の場合における信号レベルの値)とを求める。さらに、回帰分析部13は、上述した下限の周波数よりも低い周波数(下限の周波数に対応するFFTポイントよりも低いFFTポイント)であって、FFT処理部11により最大値ホールドされた信号のうち最大となる信号レベル(以下、最大低域レベル値という)を求める。
図3(a)(b)および図4(a)(b)は、それぞれ、FFT処理部11において平均化処理およびデシベル化処理が行われた後の信号と、最大値ホールドされた信号と、最大値ホールドされた信号に基づいて求められた1次の回帰分析を示した図である。なお、図3(a)は、低域の信号レベルが小さい音源に関する状態を示した図であり、図3(b)は、低域の信号レベルが大きい音源に関する状態を示した図であり、図4(a)は、高域の信号レベルが小さい音源に関する状態を示した図であり、図4(b)は、高域の信号レベルが大きい音源に関する状態を示した図である。
また、図3(a)(b)および図4(a)(b)において、FFT処理部11は、オーディオ信号のサンプリング速度として48kHz、FFTサンプル数(FFT長)として256ポイント(サンプル)、平均化処理における平均化数として4フレーム(1フレームは、FFT長の半分の128ポイント)、最大値ホールドでは最大で16フレームを採用している。また、回帰分析の対象となる範囲の下限の周波数として500Hz(FFTポイントで、3ポイントに該当)が予め設定されており、回帰分析部13では、この周波数における最大値ホールドされた信号の最大値として、3サンプル(FFTポイントが0〜3)の検出が行われている。
図5に示すように、図3(a)に示した低域の信号レベルが小さい音源では、周波数の傾きとして−0.41、最大低域レベル値として−11、切片の値として−22が求められる。また、図3(b)に示した低域の信号レベルが大きい音源では、周波数の傾きとして−0.31、最大低域レベル値として−1、切片の値として−37が求められる。さらに、図4(a)に示した高域の信号レベルが小さい音源では、周波数の傾きとして−0.41、最大低域レベル値として−14、切片の値として−30が求められる。また、図4(b)に示した高域の信号レベルが大きい音源では、周波数の傾きとして−0.09、最大低域レベル値として−17、切片の値として−31が求められる。
[オフセットゲイン計算部]
オフセットゲイン計算部6は、オーディオ信号の低域における信号レベルおよび高域における信号レベルに応じて最適なゲインオフセット量を算出する役割を有している。
オフセットゲイン計算部6は、図6に示すように、低域オフセットゲイン計算部21と、高域オフセットゲイン計算部22と、第1スムージングフィルタ部23と、第2スムージングフィルタ部24とを有している。
低域オフセットゲイン計算部21は、周波数分析部3において求められた最大低域レベル値と、切片の値とに基づいて、信号レベルの差分量を求める。図5に示す表には、図3(a)(b)および図4(a)(b)に示した音源において、各音源の最大低域レベル値から切片の値を減算した差分量が示されており、図3(a)の場合の差分量は11、図3(b)の場合の差分量は36、図4(a)の場合の差分量は16、図4(b)の場合の差分量は14となる。
そして、低域オフセットゲイン計算部21は、求められた差分量に基づいて、低域周波数におけるゲインオフセット量の設定を行う。
図7(a)は、低域オフセットゲイン計算部21において、差分量に基づいて設定される低域のゲインオフセット量の関係を示した図である。図7(a)に示すように、差分量の信号レベルが大きくなり、オーディオ信号の全周波数に対して低域の信号レベルが大きくなるに従って、設定される低域のゲインオフセット量は小さくなるように設定される。
このように、音源における低域の信号レベルが予め大きい信号レベルとなっている場合において、積極的に低域のゲインオフセット量を小さくすることにより、後述するゲイン設定部7において加算処理がなされる低域の信号レベルを低くすることが可能となる。一方で、音源における低域の信号レベルが予め小さい信号レベルとなっている場合には、積極的に低域のゲインオフセット量を大きくすることにより、後述するゲイン設定部7において加算処理がなされる低域の信号レベルを高く調整することが可能となる。
ただし、差分量が30dB以上である場合には、低域のゲインオフセット量が−6dBに設定され、差分が−10dB以下である場合には、低域のゲインオフセット量が6dBに設定される。これは、差分量の値に対応させて低域のゲインオフセット量をどこまでも増加または減少させた値を設定すると、かえって低域のオーディオ信号が強調あるいは低減され過ぎてしまい、好適な音響処理を行うことができなくなるためである。
高域オフセットゲイン計算部22は、周波数分析部3において求められた周波数の傾きに基づいて、高域におけるゲインオフセット量の設定を行う。
図7(b)は、高域オフセットゲイン計算部22において、周波数の傾きと高域のゲインオフセット量との関係を示した図である。図7(b)に示すように、周波数の傾きが小さく(傾斜が0以下)なってオーディオ信号の高音域の信号レベルが小さくなるに従って、設定される高域のゲインオフセット量は大きくなるように設定される。
このように、音源における高域の信号レベルが予め小さい信号レベルとなっている場合において、積極的に高域のゲインオフセット量を大きくすることにより、後述するゲイン設定部7において加算処理がなされる高域の信号レベルを高く調整することが可能となる。一方で、音源における高域の信号レベルが予め大きい信号レベルとなっている場合には、積極的に高域のゲインオフセット量を小さくすることにより、後述するゲイン設定部7において加算処理がなされる高域の信号レベルを低く調整することが可能となる。
ただし、傾きが0以上である場合には、高域のゲインオフセット量が−6dBに設定され、傾きが−1以下である場合には、高域のゲインオフセット量が6dBに設定される。これは、傾きに対応させて高域のゲインオフセット量をどこまでも増加または減少させた値に設定すると、かえって高域のオーディオ信号が強調あるいは低減され過ぎてしまい、好適な音響処理を行うことができなくなるためである。
第1スムージングフィルタ部23および第2スムージングフィルタ部24は、オーディオ信号の周波数特性の変化に応じて変動する低域および高域のゲインオフセット量をなめらかにするためにフィルタリング処理を行う。
[ゲイン計算部]
ゲイン計算部5は、聴取者の聴覚特性(聴取者の年齢や好みなど)に応じてオーディオ信号に対して聴覚補正を施す役割を有している。
ゲイン計算部5は、図8に示すように、最大値検出およびホールド部31と、低域アタックリリースフィルタ部32と、高域アタックリリースフィルタ部33と、低域ルックアップテーブル部34と、高域ルックアップテーブル部35とを有している。
最大値検出およびホールド部31は、音量設定部2より入力されたオーディオ信号の絶対値を算出する。この絶対値の算出により、正負に値が変化するオーディオ信号を正の値のみにすることが可能となる。そして、最大値検出およびホールド部31は、算出された値の所定時間毎の最大値を検出し、検出された最大値を所定時間ホールドすることによって、制御信号として出力可能な状態にする。
低域アタックリリースフィルタ部32および高域アタックリリースフィルタ部33は、最大値検出およびホールド部31より制御信号を取得して、予め設定されたアタック時間とリリース時間とに応じた応答速度になるように、制御信号に対してフィルタリング処理を行って制御信号を平滑化する。
低域ルックアップテーブル部34は、低域アタックリリースフィルタ部32により平滑化された制御信号(入力信号)に対するレベル変換を、低域フィルタ(補正量算出フィルタ)を用いて実行して、信号レベルに対する低域ゲインの補正量を低域の聴覚補正量として設定する。また、同様に、高域ルックアップテーブル部35は、高域アタックリリースフィルタ部33により平滑化された制御信号に対するレベル変換を、高域フィルタ(補正量算出フィルタ)を用いて実行して、信号レベルに対する高域ゲインの補正量を高域の聴覚補正量として設定する。ここで、低域ルックアップテーブル部34において用いられる低域フィルタ、および、高域ルックアップテーブル部35において用いられる高域フィルタは、聴覚特性に応じて複数用意され、聴取者の年齢や好みに応じて任意に選択することができるように設定されている。
図9(a)は、低域ルックアップテーブル部34における低域の聴覚補正量を示した図であり、聴取者の年齢に応じて変化する聴覚特性に対応させた3種類の低域フィルタ(年齢A用フィルタ、年齢B用フィルタおよび年齢C用フィルタ)を用いて求められる補正量が示されている。
図9(a)に示すように、低域ルックアップテーブル部34における低域の聴覚補正量は、年齢Aから年齢Cになるに従って、つまり年齢が増加するに従って、入力信号の信号レベルに対する低域の聴覚補正量が増大する構成となっている。このため年齢に応じて、低域のダイナミックレンジにおける圧縮率が大きくなる。一般的に、年齢が上がるに従って低い周波数を聴く能力が衰えるため、年齢に応じて低域の信号レベルの補正量を増大させて低域のダイナミックレンジの圧縮率を上げることによって、聴覚特性を向上させることが可能となる。
なお、図9(a)において、年齢Aの低域の聴覚補正量の上限を20dB、年齢Bの低域の聴覚補正量の上限を22dB、年齢Cの低域の聴覚補正量の上限を24dBに設定している。このように上限を設定することにより、信号レベルに応じて設定される低域の聴覚補正量がどこまでも増大してしまって、適切な低域の聴覚補正量を超えてしまうことを防止することが可能となる。
また、図9(b)は、高域ルックアップテーブル部35における高域の聴覚補正量を示した図であり、図9(a)と同様に、3種類の高域フィルタ(年齢A用フィルタ、年齢B用フィルタおよび年齢C用フィルタ)を用いて求められる補正量が示されている。
図9(b)に示すように、高域ルックアップテーブル部35における高域の聴覚補正量は、年齢Aから年齢Cになるに従って、つまり年齢が増加するに従って、入力信号の信号レベルに対する高域の聴覚補正量が増大する構成となっている。このため年齢に応じて、高域のダイナミックレンジにおける圧縮率が大きくなる。一般的に、年齢が上がるにしたがって高い周波数を聴く能力が衰えるため、年齢に応じて高域の信号レベルの補正量を増大させて高域のダイナミックレンジにおける圧縮率を上げることによって、聴覚特性を向上させることが可能となる。
なお、図9(b)においても、年齢Aの高域の聴覚補正量の上限を18dB、年齢Bの高域の聴覚補正量の上限を22dB、年齢Cの高域の聴覚補正量の上限を26dBに設定している。このように上限を設定することにより、信号レベルに応じて設定される高域の聴覚補正量がどこまでも増大してしまい、適切な高域の聴覚補正量を超えてしまうことを防止することが可能となる。
[ゲイン設定部]
ゲイン設定部7は、ゲイン計算部5において聴覚補正が行われた信号と、オフセットゲイン計算部6により低域および高域のオフセットゲイン処理が行われた信号とを加算(合成)する役割を有している。
ゲイン設定部7は、図10に示すように、第1加算部41と、第2加算部42と、低域レベル変換部43と、高域レベル変換部44とを有している。
第1加算部41は、ゲイン計算部5の低域ルックアップテーブル部34により低域の聴覚補正量の設定が行われた第1低域ゲインと、オフセットゲイン計算部6の第1スムージングフィルタ部23によってフィルタリング処理が行われた低域オフセットゲインとの加算処理を行う。この加算処理により、音源のオーディオ信号の周波数特性と聴覚特性とに基づいて設定される低域用の制御信号(音響信号)を生成することが可能となる。第1加算部41において加算処理が行われた制御信号は、低域レベル変換部43へ出力される。
また、第2加算部42は、ゲイン計算部5の高域ルックアップテーブル部35により高域の聴覚補正量の設定が行われた第1高域ゲインと、オフセットゲイン計算部6の第2スムージングフィルタ部24によってフィルタリング処理が行われた高域オフセットゲインとの加算処理を行う。この加算処理により、聴覚特性と音源のオーディオ信号の周波数特性とに基づいて設定される高域用の制御信号(音響信号)を生成することが可能となる。第2加算部42において加算処理が行われた制御信号は、高域レベル変換部44へ出力される。
低域レベル変換部43は、ラウドネスフィルタ部8の構成に応じて低域ゲインが所定のゲインになるように調整を行う役割を有しており、第1加算部41より入力された制御信号をデシベルからリニアへと変換したり2分配した後に、第2低域ゲインとしてラウドネスフィルタ部8へ出力する。
また、同様に、高域レベル変換部44は、ラウドネスフィルタ部8の構成に応じて高域ゲインが所定のゲインになるように調整を行う役割を有しており、第2加算部42より入力された制御信号をデシベルからリニアへと変換したり2分配した後に、第2高域ゲインとしてラウドネスフィルタ部8へ出力する。
[ラウドネスフィルタ部]
ラウドネスフィルタ部8は、音源のオーディオ信号の低域および高域に対して、オーディオ信号の周波数特性と聴取者の聴覚特性とに応じた補正を行う(音響効果を付加する)役割を有している。
ラウドネスフィルタ部8は、図11に示すように、カスケード接続された第1ラウドネスフィルタ部51と第2ラウドネスフィルタ部61とを備えており、それぞれのラウドネスフィルタ部51、61は、LPF部53、63と、HPF部54、64と、第1乗算部55、65と、第2乗算部56、66と、加算部57、67とを有している。
遅延部4を介して第1ラウドネスフィルタ部51に入力されたオーディオ信号は、LPF部53およびHPF部54により帯域毎に分割される。ここで、LPF部53は、1次のIIR(Infinite Impulse Response)フィルタ型の低域通過フィルタであり、低域のオーディオ信号のみを第1乗算部55に通過させる機能を有している。また、HPF部54は、1次のIIRフィルタ型の高域通過フィルタであり、高域のオーディオ信号のみを第2乗算部56に通過させる機能を有している。
LPF部53により第1乗算部55に案内されたオーディオ信号は、第1乗算部55において、ゲイン設定部7より入力される第2低域ゲインと乗算処理されて、加算部57へ出力される。この乗算処理により、音源より入力されるオーディオ信号の低域部分に対して、聴覚補正処理とオフセットゲイン処理とを施すことが可能となる。
また、HPF部54により第2乗算部56に案内されたオーディオ信号は、第2乗算部56においてゲイン設定部7より入力される第2高域ゲインと乗算処理されて、加算部57に出力される。この乗算処理においても、音源より入力されるオーディオ信号の高域部分に対して、聴覚補正処理とオフセットゲイン処理とを施すことが可能となる。
加算部57では、聴覚補正処理とオフセットゲイン処理とが施された低域および高域のオーディオ信号と、全域のオーディオ信号との加算処理が行われる。さらに、加算処理が行われたオーディオ信号に対して、第2ラウドネスフィルタ部61のLPF部63と、HPF部64と、第1乗算部65と、第2乗算部66と、加算部67により同様の処理が施された後に、図示を省略するスピーカーなどの出力装置にオーディオ信号が出力される。
このように、ラウドネスフィルタ部8がカスケード接続される第1ラウドネスフィルタ部51と第2ラウドネスフィルタ部61とにより構成され、第1ラウドネスフィルタ部51において、オーディオ信号の周波数特性と聴取者の聴覚特性とに応じて低域及び高域が補正された信号に対して、さらに、第2ラウドネスフィルタ部61において同様の補正処理が施されるので、出力部に出力されるオーディオ信号に対してより効果的に補正処理を施すことが可能となる。
図12(a)(b)および図13(a)(b)は、ゲイン計算部5の聴覚補正処理において用いられるフィルタ種類(対象年齢)とオフセットゲイン計算部6において設定されるオフセットゲインの値とをそれぞれ異なる値で設定した場合におけるラウドネスフィルタ部8の特性を示している。なお、図12(a)(b)および図13(a)(b)に示す場合において、ラウドネスフィルタ部8におけるLPF部53、63のカットオフ周波数は80Hz、HPF部54、64のカットオフ周波数は13kHzに設定されている。
図12(a)は、オフセットゲイン計算部6において設定される低域ゲインオフセット量および高域ゲインオフセット量が共に0dBであって、さらに、ゲイン計算部5において低域フィルタおよび高域フィルタとして年齢A用フィルタを用いて聴覚補正を行った場合におけるラウドネスフィルタ部8の特性を示している。一方、図12(b)は、オフセットゲイン計算部6において設定される低域ゲインオフセット量および高域ゲインオフセット量が共に0dBであって、さらに、ゲイン計算部5において低域フィルタおよび高域フィルタとして年齢C用フィルタを用いて聴覚補正を行った場合におけるラウドネスフィルタ部8の特性を示している。
図12(b)に示すラウドネスフィルタ部8の特性では、図12(a)に示すラウドネスフィルタ部8の特性よりも、低域および高域のダイナミックレンジが圧縮されている。このため、オーディオ信号の入力信号レベルが高い場合、すなわち音量レベルが高い場合には、ラウドネスフィルタ部8が、図12(a)に示すフィルタ特性を備える場合に比べて、図12(b)に示すフィルタ特性を備える場合の方が、低域及び高域の信号レベルが抑えられることになり、また音量レベルが低い場合には、低域及び高域の信号レベルが大きく増幅されることになる。
このように、低域および高域の音量レベルが大きく強調または低減された音楽を、高域や低域における聴覚感度が衰えた聴取者が聴く場合であっても、本発明に係る音響処理装置1を用いて聴覚補正用のフィルタを適切に設定してオーディオ信号の再生処理を行うことにより、適切なレベルに音源の信号レベルを補正(音響処理)することができ、音楽が耳障りになって聞こえてしまうことなどを回避することが可能となる。
また、図13(a)は、オフセットゲイン計算部6において設定される低域ゲインオフセット量および高域ゲインオフセット量が共に−6dBであって、さらに、ゲイン計算部5において低域フィルタおよび高域フィルタとして年齢A用フィルタを用いて聴覚補正を行った場合におけるラウドネスフィルタ部8の特性を示している。一方、図13(b)は、オフセットゲイン計算部6において設定される低域ゲインオフセット量が−3dBに設定され、高域ゲインオフセット量が6dBに設定される場合であって、さらに、ゲイン計算部5において低域フィルタおよび高域フィルタとして年齢A用フィルタを用いて聴覚補正を行った場合におけるラウドネスフィルタ部8の特性を示している。
図13(a)および図13(b)に示すように、聴覚補正が同じように(年齢Aに基づいて)行われる場合では、ゲインオフセット量に応じてダイナミックに周波数特性が可変する。このゲインオフセット量は、上述したように、低域においては最大低域レベル値と切片の値との差分量、つまり低域における信号レベル状態に応じて適切に設定され、高域においては、周波数の傾きに基づいて適切に設定されるので、音源のジャンルやオーディオ信号における周波数特性によって予め低域や高域が強調または低減されている場合であっても、低域および高域を適切なレベルに補正することが可能となる。従って、必要以上に低域や高域が強調されてしまって、聴感上聴きづらくなったり、スピーカーから歪音が発生したりすることを抑制することが可能となる。
以上、説明したように、本実施の形態に係る音響処理装置1では、オフセットゲイン計算部6において、オーディオ信号の低域の信号レベルが全周波数に対して相対的に大きくなる場合に低域のゲインオフセット量を小さくして低域の信号レベルの低減を実現し、低域の信号レベルが全周波数に対して相対的に小さい場合には低域のゲインオフセット量を大きくして低域の信号レベルの増大を図るため、音楽のジャンルや特性によりオーディオ信号の低域が予め強調されている場合や低減されている場合であっても、低域の信号レベルを最適に補正することが可能となる。
また、本実施の形態に係る音響処理装置1では、オフセットゲイン計算部6において、オーディオ信号の高域の信号レベルが大きくなる場合に、高域のゲインオフセット量を小さくして高域の信号レベルの低減を実現し、高域の信号レベルが小さい場合には高域のゲインオフセット量を大きくして高域の信号レベルの増大を図るため、音楽のジャンルや特性によりオーディオ信号の高域が予め強調されている場合や低減されている場合であっても、高域の信号レベルを最適に補正することが可能となる。
さらに、本実施の形態に係る音響処理装置1では、ゲイン計算部5において、聴取者の年齢や好みに応じて低域ルックアップテーブル部34において用いられる低域フィルタや高域ルックアップテーブル部35において用いられる高域フィルタを変更して、聴覚補正を行うことができる。このため、年齢に応じて低減する聴力を補うようにして、または聴取者の好みに応じて、低域および高域のダイナミックレンジの圧縮率を補正することが可能となる。
したがって、本実施の形態に係る音響処理装置1では、上述したオフセットゲイン計算部6におけるオーディオ信号の周波数特性に基づく高域および低域の補正や、ゲイン計算部5における聴取者の聴覚特性に応じた高域および低域の補正により、オーディオ信号における低域および高域における信号レベルを最適に調整することができ、聴感上良好な音質となるようにしてオーディオ信号の再生を行うことが可能となる。
以上、本発明に係る音響処理装置について、図面を用いて詳細に説明したが、本発明に係る音響処理装置は、上述した実施の形態に示した例に限定されるものではない。当業者であれば、請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施の形態において、低域ルックアップテーブル部34および高域ルックアップテーブル部35に用いられる聴覚補正用のフィルタとして、異なる年齢に基づいて分類される複数のフィルタを採用したが、低域ルックアップテーブル部34および高域ルックアップテーブル部35において聴覚補正を行うフィルタは、必ずしも年齢を基準とするものには限定されず、聴取者の好みに応じて設定・変更するものであってもよい。
また、上述した実施の形態において、ラウドネスフィルタ部8において2つのフィルタ部51、61がカスケード接続される場合を一例として示したが、ラウドネスフィルタ部は必ずしもこのように2つのフィルタ部がカスケード接続されるものには限定されず、1つだけのフィルタ部により構成されるものであっても、また3つ以上のフィルタ部が接続される構成であってもよい。
1 …音響処理装置
2 …音量設定部
3 …周波数分析部
4 …遅延部
5 …ゲイン計算部
6 …オフセットゲイン計算部
7 …ゲイン設定部(音響信号生成部)
8 …ラウドネスフィルタ部(音響付加部)
11 …(周波数分析部における)FFT処理部
12 …(周波数分析部における)帯域判定部
13 …(周波数分析部における)回帰分析部
21 …(オフセットゲイン計算部における)低域オフセットゲイン計算部
22 …(オフセットゲイン計算部における)高域オフセットゲイン計算部
23 …(オフセットゲイン計算部における)第1スムージングフィルタ部
24 …(オフセットゲイン計算部における)第2スムージングフィルタ部
31 …(ゲイン計算部における)最大値検出およびホールド部
32 …(ゲイン計算部における)低域アタックリリースフィルタ部
33 …(ゲイン計算部における)高域アタックリリースフィルタ部
34 …(ゲイン計算部における)低域ルックアップテーブル部
35 …(ゲイン計算部における)高域ルックアップテーブル部
41 …(ゲイン設定部における)第1加算部
42 …(ゲイン設定部における)第2加算部
43 …(ゲイン設定部における)低域レベル変換部
44 …(ゲイン設定部における)高域レベル変換部
51 …(ラウドネスフィルタ部における)第1ラウドネスフィルタ部
53 …(第1ラウドネスフィルタ部における)LPF部
54 …(第1ラウドネスフィルタ部における)HPF部
55 …(第1ラウドネスフィルタ部における)第1乗算部
56 …(第1ラウドネスフィルタ部における)第2乗算部
57 …(第1ラウドネスフィルタ部における)加算部
61 …(ラウドネスフィルタ部における)第2ラウドネスフィルタ部
63 …(第2ラウドネスフィルタ部における)LPF部
64 …(第2ラウドネスフィルタ部における)HPF部
65 …(第2ラウドネスフィルタ部における)第1乗算部
66 …(第2ラウドネスフィルタ部における)第2乗算部
67 …(第2ラウドネスフィルタ部における)加算部

Claims (8)

  1. オーディオ信号の信号レベルに基づいて所定の聴覚特性に応じたゲイン補正量の算出を行うゲイン計算部と、
    前記オーディオ信号の周波数分析を行う周波数分析部と、
    前記周波数分析部により分析された前記オーディオ信号の周波数特性に基づいて、前記オーディオ信号に対するゲインオフセット量の算出を行うオフセットゲイン計算部と、
    前記ゲイン計算部により算出されたゲイン補正量と前記オフセットゲイン計算部により算出されたゲインオフセット量とに基づいて、前記オーディオ信号に付加する音響信号を生成する音響信号生成部と、
    該音響信号生成部により生成された音響信号を前記オーディオ信号に付加する音響付加部と
    を備えることを特徴とする音響処理装置。
  2. 前記ゲイン計算部は、前記オーディオ信号を複数の帯域に分割して該当する帯域毎に前記ゲイン補正量を算出し、
    前記オフセットゲイン計算部は、前記ゲイン計算部において分割された前記帯域に対応する帯域毎に前記ゲインオフセット量を算出し、
    前記音響信号生成部は、前記ゲイン計算部により算出された帯域毎のゲイン補正量と前記オフセットゲイン計算部により算出された帯域毎のゲインオフセット量とに基づいて、前記オーディオ信号に付加する音響信号を前記帯域毎に生成し、
    前記音響付加部は、前記音響信号生成部により生成された帯域毎の音響信号を対応する帯域に応じて前記オーディオ信号に付加する
    ことを特徴とする請求項1に記載の音響処理装置。
  3. 前記周波数分析部は、オーディオ信号の周波数領域における信号レベル変化に基づいて、前記分割された帯域毎の信号レベル状態を求め、
    前記オフセットゲイン計算部は、前記周波数分析部により求められた帯域毎の信号レベル状態に基づいて、前記帯域に対応する前記オーディオ信号のゲインオフセット量の算出を行うこと
    を特徴とする請求項2に記載の音響処理装置。
  4. 前記オフセットゲイン計算部は、所定帯域における前記オーディオ信号の信号レベルが全周波数に対して相対的に高い状態となっていると前記周波数分析部により求められた場合に、当該所定帯域における信号レベルを低減させることが可能なゲインオフセット量を算出することを特徴とする請求項3に記載の音響処理装置。
  5. 前記オフセットゲイン計算部は、所定帯域における前記オーディオ信号の信号レベルが全周波数に対して相対的に低い状態となっていると前記周波数分析部により求められた場合に、当該所定帯域における信号レベルを増大させることが可能なゲインオフセット量を算出することを特徴とする請求項3に記載の音響処理装置。
  6. 前記ゲイン計算部は、前記オーディオ信号の信号レベルが高い場合には、前記オーディオ信号における信号レベルを低減させることが可能な前記ゲイン補正量を算出し、
    前記オーディオ信号の信号レベルが低い場合には、前記オーディオ信号における信号レベルを増大させることが可能な前記ゲイン補正量を算出すること
    を特徴とする請求項1に記載の音響処理装置。
  7. 前記ゲイン計算部は、前記ゲイン補正量を算出するために用いられる複数の補正量算出フィルタを有し、当該複数の補正量算出フィルタのうち聴取者により選択された補正量算出フィルタに基づいて前記補正量の算出を行うことを特徴とする請求項1に記載の音響処理装置。
  8. 前記複数の補正量算出フィルタは、加齢に応じて低下する聴取者の聴覚能力を考慮して、聴取可能な信号レベルを段階的に変化させた複数の算出フィルタにより構成されること
    を特徴とする請求項7に記載の音響処理装置。
JP2010519805A 2008-07-11 2009-07-08 音響処理装置 Expired - Fee Related JP5295238B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010519805A JP5295238B2 (ja) 2008-07-11 2009-07-08 音響処理装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008180901 2008-07-11
JP2008180901 2008-07-11
JP2010519805A JP5295238B2 (ja) 2008-07-11 2009-07-08 音響処理装置
PCT/JP2009/062466 WO2010005033A1 (ja) 2008-07-11 2009-07-08 音響処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010005033A1 true JPWO2010005033A1 (ja) 2012-01-05
JP5295238B2 JP5295238B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=41507145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010519805A Expired - Fee Related JP5295238B2 (ja) 2008-07-11 2009-07-08 音響処理装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9214916B2 (ja)
EP (1) EP2291002B1 (ja)
JP (1) JP5295238B2 (ja)
CN (1) CN102077609B (ja)
WO (1) WO2010005033A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5903758B2 (ja) * 2010-09-08 2016-04-13 ソニー株式会社 信号処理装置および方法、プログラム、並びにデータ記録媒体
JP5715910B2 (ja) * 2011-09-01 2015-05-13 クラリオン株式会社 ダイナミックレンジ拡張装置
JP6305694B2 (ja) * 2013-05-31 2018-04-04 クラリオン株式会社 信号処理装置及び信号処理方法
DE202014101373U1 (de) * 2014-03-25 2015-06-29 Bernhard Schwede Entzerrer zur Entzerrung eines Tongemischs und Audioanlage mit einem solchen Entzerrer
US9712934B2 (en) 2014-07-16 2017-07-18 Eariq, Inc. System and method for calibration and reproduction of audio signals based on auditory feedback
JP6688141B2 (ja) * 2016-04-19 2020-04-28 クラリオン株式会社 音響処理装置および音響処理方法
CN105916195A (zh) * 2016-05-31 2016-08-31 努比亚技术有限公司 一种实现智能功放外放的方法和装置
US10375489B2 (en) 2017-03-17 2019-08-06 Robert Newton Rountree, SR. Audio system with integral hearing test
US10483931B2 (en) * 2017-03-23 2019-11-19 Yamaha Corporation Audio device, speaker device, and audio signal processing method
JP7474559B2 (ja) * 2017-03-23 2024-04-25 ヤマハ株式会社 音響装置、スピーカー装置、および音響信号処理方法
CN110799936B (zh) * 2017-08-18 2024-05-03 Oppo广东移动通信有限公司 音量调节方法、装置、终端设备及存储介质
CN107682551B (zh) * 2017-09-30 2021-02-19 努比亚技术有限公司 一种智能功放的控制方法、终端及存储介质
CN109327769B (zh) * 2018-08-24 2021-06-04 重庆清文科技有限公司 车载座椅独享声音设备
JP7031543B2 (ja) * 2018-09-21 2022-03-08 株式会社Jvcケンウッド 処理装置、処理方法、再生方法、及びプログラム
CN110718233B (zh) * 2019-09-29 2022-03-01 东莞市中光通信科技有限公司 一种基于心理声学的声学辅助降噪方法及装置
CN112004177B (zh) * 2020-09-03 2021-08-31 重庆瑞可利科技有限公司 一种啸叫检测方法、麦克风音量调节方法及存储介质

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07122953A (ja) * 1993-10-22 1995-05-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 信号レベル圧縮装置
DE69616139T2 (de) * 1995-04-25 2002-03-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd System zum Einstellen der Tonqualität
JP2000197182A (ja) 1998-12-25 2000-07-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd ラウドネス制御方法および装置
US6965676B1 (en) 1999-10-19 2005-11-15 Texas Instruments Incorporated Volume-responsive loudness compensation circuits, systems, and methods
US7058188B1 (en) 1999-10-19 2006-06-06 Texas Instruments Incorporated Configurable digital loudness compensation system and method
US7551745B2 (en) 2003-04-24 2009-06-23 Dolby Laboratories Licensing Corporation Volume and compression control in movie theaters
US7190795B2 (en) * 2003-10-08 2007-03-13 Henry Simon Hearing adjustment appliance for electronic audio equipment
JP4131255B2 (ja) * 2004-07-05 2008-08-13 ヤマハ株式会社 オーディオ再生装置
KR101261212B1 (ko) 2004-10-26 2013-05-07 돌비 레버러토리즈 라이쎈싱 코오포레이션 오디오 신호 처리 방법 및 장치
KR100636213B1 (ko) 2004-12-28 2006-10-19 삼성전자주식회사 실시간 주파수 특성 보정 방법 및 그를 적용한 사운드재생 장치
JP2006333396A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Victor Co Of Japan Ltd 音声信号拡声装置
WO2007076863A1 (en) * 2006-01-03 2007-07-12 Slh Audio A/S Method and system for equalizing a loudspeaker in a room
KR100832360B1 (ko) * 2006-09-25 2008-05-26 삼성전자주식회사 음원 재생기에서의 이퀄라이저 조정 방법 및 그 시스템
US8275152B2 (en) * 2007-09-21 2012-09-25 Microsoft Corporation Dynamic bass boost filter
JP5002414B2 (ja) * 2007-10-29 2012-08-15 クラリオン株式会社 聴覚感度補正装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20110081029A1 (en) 2011-04-07
CN102077609A (zh) 2011-05-25
WO2010005033A1 (ja) 2010-01-14
EP2291002B1 (en) 2019-02-27
EP2291002A4 (en) 2011-05-18
CN102077609B (zh) 2015-11-25
US9214916B2 (en) 2015-12-15
EP2291002A1 (en) 2011-03-02
JP5295238B2 (ja) 2013-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5295238B2 (ja) 音響処理装置
US8554349B2 (en) High-frequency interpolation device and high-frequency interpolation method
EP2798737B1 (en) Bass enhancement system
JP6186470B2 (ja) 音響装置、音量制御方法、音量制御プログラム及び記録媒体
JP5345067B2 (ja) 聴覚感度補正装置
US8868414B2 (en) Audio signal processing device with enhancement of low-pitch register of audio signal
JP2011015018A (ja) 自動音量制御装置
WO2014087833A1 (ja) 歪み音補正補完装置および歪み音補正補完方法
JP2019533192A (ja) 動的サウンド調整のための雑音推定
JP5223595B2 (ja) 音声処理回路及び音声処理方法
JP5391992B2 (ja) 信号処理装置
JP6104740B2 (ja) 音場補正装置、音場補正フィルタ生成装置および音場補正フィルタ生成方法
JP5883580B2 (ja) フィルタ係数決定装置
JP6155132B2 (ja) 低域補完装置および低域補完方法
JP5841405B2 (ja) ダイナミックレンジ拡張装置
JP5998357B2 (ja) 車載用音響再生装置
JP2011035573A (ja) 音信号処理装置および音信号処理方法
JP5501883B2 (ja) ダイナミック周波数補正装置および音質補正装置
JP2012187995A (ja) 車載用音響再生装置
JP2009200777A (ja) オーディオ信号の利得制御装置および利得制御方法
JP4974713B2 (ja) カラオケ装置
JP2013197905A (ja) 音響装置、音量制御方法、音量制御プログラム及び記録媒体
JP6226166B2 (ja) 音響再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120706

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5295238

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees