JP4131255B2 - オーディオ再生装置 - Google Patents
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Description
また、この発明は、各々周波数が異なり、時間経過に従って音量が変化する複数種類のテストトーン信号を順次出力するテストトーン信号発生回路と、リモコンまたは操作パネルと、前記複数種類のテストトーン信号の各々について、前記リモコンまたは前記操作パネルの操作が行われた時点におけるテストトーン信号の音量を、前記テストトーン信号発生回路に問い合わせることによって検出する制御回路と、相互に異なった通過帯域を各々有し、再生対象であるオーディオ信号における当該通過帯域内の周波数の信号を選択して出力する複数のフィルタと、前記複数のフィルタの出力信号のダイナミックレンジ圧縮を各々行って出力する複数のダイナミックレンジ圧縮回路と、前記制御回路は、検出された各テストトーン信号の音量に基づいて、前記複数のダイナミックレンジ圧縮回路のダイナミックレンジ圧縮特性の設定を行うことを特徴とするオーディオ再生装置を提供する。
本発明によれば、個々のユーザの聴覚特性に合わせて聴感補正を行うことができる。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1実施形態であるオーディオ再生装置100の構成を示すブロック図である。このオーディオ再生装置100において、前処理回路1は、CDやDVDなどのソースからオーディオ符号化データを読み取り、復号処理などの前処理を行い、PCMオーディオ信号を生成する回路である。聴感補正回路2は、前処理回路1から出力されるPCMオーディオ信号にラウドネス補正やダイナミックレンジ圧縮などの聴感補正を施す回路である。なお、この聴感補正回路2の具体的構成については後述する。制御回路3は、メモリを内蔵しており、ユーザ8の聴覚特性を取得してメモリに格納する機能と、この取得した聴覚特性に従って聴感補正回路2の聴感補正を制御する機能を備えている。テストトーン発生回路4は、制御回路3による制御の下、ユーザ8の聴覚特性を測定するためのテストトーン信号を発生する回路である。このテストトーン発生回路4は、制御回路3によって指定された周波数で発振する発振器と、この発振器の出力信号を増幅する可変利得増幅器と、この可変利得増幅器のゲインを時間経過に伴って連続的に変化させる回路とにより構成されている。セレクタ5は、制御回路3からの指示に従い、聴感補正回路2の出力信号またはテストトーン信号を選択して出力する回路である。このセレクタ5の出力信号は、オーディオ出力部6から音として出力される。このオーディオ出力部6は、例えばスピーカやヘッドホンである。リモコン7は、ユーザ8からの操作を受け付け、これに応じて、オーディオ再生装置100の制御回路3に各種の指令を送信する装置である。なお、ユーザ8は、このリモコン7の操作による他、オーディオ再生装置100に設けられた操作パネル(図示略)を操作することによってもオーディオ再生装置100の制御回路3に各種の指令を与えることができる。
本実施形態は、図2に示す聴感補正回路2を図7に示す聴感補正回路2Aに置き換えたものである。この聴感補正回路2Aは、図2におけるラウドネス補正回路20と同様なLPF31、BPF32、HPF33、加算器37およびバッファ38を有している。ラウドネス補正回路20と実質的に異なるのは、乗算器24、25および26がダイナミックレンジ圧縮回路34、35および36に置き換えられている点である。
本実施形態によれば、帯域別に、適切なダイナミックレンジ圧縮が行われるという利点がある。
上記実施形態には、次のような変形例が考えられる。
(1)上記第2実施形態において、図7におけるダイナミックレンジ圧縮回路34、35および36の後段に、乗算器を各々設けて、これらの乗算器のゲインの制御を行うことにより、ラウドネス補正を行うようにしてもよい。この場合のラウドネス補正の態様は、上記第1実施形態において説明したものと同様である。
(2)リモコンや操作パネルの操作に応じて、聴覚特性測定結果に基づいてパラメータ設定されたダイナミックレンジ圧縮およびラウドネス補正を有効化したり、無効化したり、切り換えうるように構成してもよい。切り換えの態様として次のものが考えられる。
a.ダイナミックレンジ圧縮もラウドネス補正も行う。
b.ダイナミックレンジ圧縮は行うがラウドネス補正は行わない。
c.ダイナミックレンジ圧縮は行わないがラウドネス補正は行う。
d.ダイナミックレンジ圧縮もラウドネス補正も行わない。
(3)上記実施形態では、聴覚特性を測定するために、10種類の周波数のテストトーン信号を用いたが、これはあくまでも一例である。何種類のテストトーン信号を用いるかは、必要とされる聴覚特性の測定精度に応じて決定すればよい。
(4)LPF21、BPF22およびHPF23として通過帯域の制御が可能なものを使用し、リモコンや操作パネルの操作により、各々の通過帯域を調整し得るように構成してもよい。
(5)聴覚特性の測定結果の再利用を可能にする変形例も考えられる。この変形例において、ユーザ8は、聴覚特性の測定を指示する際、リモコンや操作パネルの操作により自分のIDを入力する。制御回路3は、聴覚特性測定結果が得られると、それをユーザ8のIDともにメモリに格納する。その後、ユーザ8がオーディオ再生装置を使用するとき、再度、聴覚特性の測定を指示する必要はなく、自分のIDをリモコンなどにより制御回路3に指示すればよい。この場合、制御回路3は、指示されたIDに対応付けられた聴覚特性測定結果をメモリから読み出し、これに基づいて聴感補正回路2のパラメータ設定を行う。なお、聴覚特性測定結果の代わりに、これに基づいて決定される聴感補正回路2のパラメータ(ダイナミックレンジ圧縮の使用するゲインテーブルを特定する情報やラウドネス補正のための乗算器のゲイン)をユーザのIDに対応付けてメモリに格納し、再利用するようにしてもよい。
Claims (2)
- 各々周波数が異なり、時間経過に従って音量が変化する複数種類のテストトーン信号を順次出力するテストトーン信号発生回路と、
リモコンまたは操作パネルと、
前記複数種類のテストトーン信号の各々について、前記リモコンまたは前記操作パネルの操作が行われた時点におけるテストトーン信号の音量を、前記テストトーン信号発生回路に問い合わせることによって検出する制御回路と、
再生対象であるオーディオ信号のダイナミックレンジ圧縮を行って出力するダイナミックレンジ圧縮回路と、
相互に異なった通過帯域を各々有し、前記ダイナミックレンジ圧縮回路の出力信号における当該通過帯域内の周波数の信号を選択して出力する複数のフィルタと、
前記複数のフィルタの出力信号を増幅する複数の可変利得増幅器と、を具備し、
前記制御回路は、検出された各テストトーン信号の音量に基づいて、前記ダイナミックレンジ圧縮回路のダイナミックレンジ圧縮特性および前記複数の可変利得増幅器の増幅利得の設定を行うことを特徴とするオーディオ再生装置。 - 各々周波数が異なり、時間経過に従って音量が変化する複数種類のテストトーン信号を順次出力するテストトーン信号発生回路と、
リモコンまたは操作パネルと、
前記複数種類のテストトーン信号の各々について、前記リモコンまたは前記操作パネルの操作が行われた時点におけるテストトーン信号の音量を、前記テストトーン信号発生回路に問い合わせることによって検出する制御回路と、
相互に異なった通過帯域を各々有し、再生対象であるオーディオ信号における当該通過帯域内の周波数の信号を選択して出力する複数のフィルタと、
前記複数のフィルタの出力信号のダイナミックレンジ圧縮を各々行って出力する複数のダイナミックレンジ圧縮回路と、
前記制御回路は、検出された各テストトーン信号の音量に基づいて、前記複数のダイナミックレンジ圧縮回路のダイナミックレンジ圧縮特性の設定を行うことを特徴とするオーディオ再生装置。
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