JPWO2009142182A1 - 感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及びフォトレジスト膜 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及びフォトレジスト膜 Download PDF

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Abstract

本発明の目的は、液浸露光時に接触する液浸露光用液体への溶出物の量が少なく、液浸露光用液体との後退接触角が大きく、現像欠陥が少なく、且つ微細なレジストパターンを高精度に形成することが可能なレジスト膜を形成し得る感放射線性樹脂組成物等を提供することである。本発明の感放射線性樹脂組成物は、液浸露光工程を含むレジストパターン形成方法において、レジスト膜を形成するために用いられる樹脂組成物であって、樹脂成分と、酸発生剤と、溶剤とを含有しており、この樹脂成分は、側鎖にフッ素原子と酸解離性基とを有する繰り返し単位(a1)を含有する樹脂(A1)を含み、且つ、前記樹脂組成物は、K1=F1/F2(式中、F1はレジスト膜の最表面付近におけるフッ素含有率を示し、F2はレジスト膜の最表面側から膜厚の20%付近におけるフッ素含有率を示す。)で定義されるK1の値が、1≦K1≦5を満たす。

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及びフォトレジスト膜に関する。更に詳しくは、水等の液浸露光用液体を介してフォトレジスト膜を露光する液浸露光に用いられる液浸露光用レジストとして好適に使用することが可能な感放射線性樹脂組成物、及びそれを用いたレジストパターン形成方法、並びにフォトレジスト膜に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近では0.10μm以下のレベルでの微細加工が可能なリソグラフィー技術が必要とされている。しかし、従来のリソグラフィープロセスでは、一般に放射線としてi線等の近紫外線が用いられているが、この近紫外線では、サブクオーターミクロンレベルの微細加工が極めて困難であると言われている。そこで、0.10μm以下のレベルでの微細加工を可能とするために、より波長の短い放射線の利用が検討されている。
このような短波長の放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、電子線等を挙げることができるが、これらのうち、特にKrFエキシマレーザー(波長248nm)或いはArFエキシマレーザー(波長193nm)が注目されている。
このようなエキシマレーザーによる照射に適したレジストとして、酸解離性官能基を有する成分と、放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する成分(以下、「酸発生剤」という。)と、による化学増幅効果を利用したレジスト(以下、「化学増幅型レジスト」という。)が数多く提案されている。
この化学増幅型レジストとしては、例えば、カルボン酸のt−ブチルエステル基又はフェノールのt−ブチルカーボナート基を有する重合体と酸発生剤とを含有するレジストが提案されている(特許文献1参照)。このレジストは、露光により発生した酸の作用により、重合体中に存在するt−ブトキシカルボニル基或いはt−ブチルカーボナート基が解離して、該重合体がカルボキシル基或いはフェノール性水酸基からなる酸性基を有するようになり、その結果、レジスト被膜の露光領域がアルカリ現像液に易溶性となる現象を利用したものである。
このようなリソグラフィープロセスにおいては、今後は更に微細なパターン形成(例えば、線幅が90nm程度の微細なレジストパターン)が要求される。このような90nmより微細なパターン形成を達成させるためには、上述したような露光装置の光源波長の短波長化や、レンズの開口数(NA)を増大させることが考えられる。
しかしながら、光源波長の短波長化には新たな露光装置が必要となり、設備コストが増大してしまう。また、レンズの高NA化では、解像度と焦点深度がトレードオフの関係にあるため、解像度を上げても焦点深度が低下するという問題がある。
近年、このような問題を解決可能とするリソグラフィー技術として、液浸露光(リキッドイマージョンリソグラフィー)法という方法が報告されている。この方法は、露光時に、レンズと基板上のレジスト被膜との間の少なくとも前記レジスト被膜上に所定厚さの純水又はフッ素系不活性液体等の液状屈折率媒体(液浸露光用液体)を介在させるというものである。
この方法では、従来は空気や窒素等の不活性ガスであった露光光路空間を屈折率(n)のより大きい液体、例えば純水等で置換することにより、同じ露光波長の光源を用いてもより短波長の光源を用いた場合や高NAレンズを用いた場合と同様に、高解像性が達成されると同時に焦点深度の低下もない。このような液浸露光を用いれば、現存の装置に実装されているレンズを用いて、低コストで、より解像性に優れ、且つ焦点深度にも優れるレジストパターンの形成を実現可能である。現在、このような液浸露光に使用するためのレジスト用の重合体や添加剤等についても提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、上述した液浸露光プロセスにおいては、露光時にレジスト被膜が、水等の液浸露光用液体に直接接触するため、レジスト被膜から酸発生剤等が溶出してしまう。この溶出物の量が多いと、レンズにダメージを与えたり、所定のパターン形状が得られなかったり、十分な解像度が得られなかったりするという問題点がある。
また、液浸露光用液体として水を用いる場合、レジスト被膜における水の後退接触角が低いと高速スキャン露光時に、ウェハの端部から水等の液浸露光用液体がこぼれ落ちたり、水の切れが悪いためにウォーターマーク(液滴痕)が残ったり(ウォーターマーク欠陥)、レジスト被膜への水浸透により、被膜の溶解性が低下し、本来解像するはずのパターン形状が局所的に十分な解像性を実現できず、パターン形状不良となる溶け残り欠陥等の現像欠陥が生じるという問題点がある。
更に、特許文献1〜3に示すような樹脂や添加剤を用いたレジストであっても、レジスト被膜と水との後退接触角は必ずしも十分ではなく、高速スキャン露光時にウェハの端部から水等の液浸露光用液体がこぼれ落ちたり、ウォーターマーク欠陥等の現像欠陥が生じ易い。また、酸発生剤等の水への溶出物量の抑制も十分とはいえない。特に、特許文献3に開示されているように溶解挙動の異なる成分を混合した系においては現像後のパターン形状がばらつくという問題があった。
国際公開第04/068242号パンフレット 特開2005−173474号公報 特開2007−163606号公報
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、液浸露光時に接触する液浸露光用液体への溶出物の量が少なく、液浸露光用液体との後退接触角が大きく、現像欠陥が少なく、且つ微細なレジストパターンを高精度に形成することが可能なフォトレジスト膜を形成し得る感放射線性樹脂組成物、及びレジストパターン形成方法、並びにフォトレジスト膜を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
[1]波長193nmにおける屈折率が空気よりも高い液浸露光用液体を介在させた状態で、基板上に形成されたフォトレジスト膜に放射線を照射して露光させる液浸露光工程を含むレジストパターン形成方法において、前記フォトレジスト膜を形成するために用いられる感放射線性樹脂組成物であって、
前記感放射線性樹脂組成物は、(A)樹脂成分と、(B)感放射線性酸発生剤と、(C)溶剤と、を含有しており、
前記(A)樹脂成分は、側鎖にフッ素原子と酸解離性基とを有する繰り返し単位(a1)を含有する酸解離性基含有樹脂(A1)を含み、
且つ、前記感放射線性樹脂組成物は、下記式(i)で定義されるKの値が、1≦K≦5を満たすことを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
=F/F (i)
〔式(i)において、Fは、下記表面元素分析により測定及び算出される下記条件で作成されたフォトレジスト膜の最表面付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。Fは、下記表面元素分析により測定及び算出される前記フォトレジスト膜の最表面側から膜厚の20%付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。〕
(フォトレジスト膜作成条件):感放射線性樹脂組成物を基板にスピンコートし、100℃、60秒の条件でベークすることにより、厚み約120nmのフォトレジスト膜を作成する。
(表面元素分析):フォトレジスト膜に光電子分光装置を使用してX線を照射し、発生する二次電子の量を測定し、前記フォトレジスト膜のフッ素原子の分布量を測定する。
[2]前記酸解離性基含有樹脂(A1)が、前記繰り返し単位(a1)として、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を含有する前記[1]に記載の感放射線性樹脂組成物。
Figure 2009142182
〔一般式(1)において、nは1〜3の整数を示す。Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは単結合、又は、炭素数1〜10の(n+1)価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。Yは単結合、又は−CO−を示す。nが1である場合、Rは酸解離性基を示す。nが2又は3である場合、Rは相互に独立に、水素原子又は酸解離性基を示し、且つ少なくとも1つのRは酸解離性基である。〕
[3]前記酸解離性基含有樹脂(A1)が、前記一般式(1)で表される繰り返し単位として、下記一般式(1−1)で表される繰り返し単位を含有する前記[2]に記載の感放射線性樹脂組成物。
Figure 2009142182
〔一般式(1−1)において、nは1〜3の整数を示す。Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。nが1である場合、Rは酸解離性基を示す。nが2又は3である場合、Rは相互に独立に、水素原子又は酸解離性基を示し、且つ少なくとも1つのRは酸解離性基である。Rは、炭素数3〜10の(n+1)価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。〕
[4]前記酸解離性基含有樹脂(A1)が、前記一般式(1)で表される繰り返し単位として、下記一般式(1−2)で表される繰り返し単位を含有する前記[2]又は[3]に記載の感放射線性樹脂組成物。
Figure 2009142182
〔一般式(1−2)において、Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。Rは、酸解離性基を示す。〕
[5]前記酸解離性基含有樹脂(A1)が、前記一般式(1)で表される繰り返し単位として、下記一般式(1−3)で表される繰り返し単位を含有する前記[2]乃至[4]のうちのいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物。
Figure 2009142182
〔一般式(1−3)において、Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。Rは、酸解離性基を示す。〕
[6](1)前記[1]乃至[5]のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上にフォトレジスト膜を形成する工程と、
(2)前記フォトレジスト膜を液浸露光する工程と、
(3)液浸露光されたフォトレジスト膜を現象し、レジストパターンを形成する工程と、を備えることを特徴とするレジストパターン形成方法。
[7]波長193nmにおける屈折率が空気よりも高い液浸露光用液体を介在させた状態で、基板上に形成されたフォトレジスト膜に放射線を照射して露光させる液浸露光工程を含むレジストパターン形成方法において用いられる前記フォトレジスト膜であって、
下記式(ii)で定義されるKの値が、1≦K≦5を満たすことを特徴とするフォトレジスト膜。
=F/F (ii)
〔式(ii)において、Fは、下記表面元素分析により測定及び算出されるフォトレジスト膜の最表面付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。Fは、下記表面元素分析により測定及び算出される前記フォトレジスト膜の最表面側から膜厚の20%付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。〕
(表面元素分析):フォトレジスト膜に光電子分光装置を使用してX線を照射し、発生する二次電子の量を測定し、前記フォトレジスト膜のフッ素原子の分布量を測定する。
本発明の感放射線性樹脂組成物によれば、膜厚方向における組成の均一性の高いレジストを得ることができ、液浸露光時に接触した水等の液浸露光用液体への溶出物の量が少なく、且つ露光部の現像液に対する溶解性が向上するため、現像欠陥を十分に抑制することができる。また、パターン形状のバラツキを改善することができる。更には、撥水性にも優れ高い後退接触角を有するため、レジスト膜の上面に保護膜を形成することなく、レジストパターンを形成する液浸露光プロセスに好適に用いることができる。
以上のことから、今後微細化が進むと予想される半導体デバイスの製造に極めて好適に使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物により形成した塗膜の溶出量の測定において、超純水が漏れないようにシリコンゴムシート状に8インチシリコンウェハを載せる状態を模式的に示す説明図である。 本発明の感放射線性樹脂組成物により形成した塗膜の溶出量の測定状態における断面図である。
1;シリコンウェハ、11;ヘキサメチルジシラザン処理層、2;シリコンゴムシート、3;超純水、4;シリコンウェハ、41;反射防止膜、42;レジスト被膜。
以下、本発明を実施するための形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
尚、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを意味する。また、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを意味する。更に、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル及びメタクリロイルを意味する。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、波長193nmにおける屈折率が空気よりも高い液浸露光用液体を介在させた状態で、基板上に形成されたフォトレジスト膜に放射線を照射して露光させる液浸露光工程を含むレジストパターン形成方法において、前記フォトレジスト膜を形成するために用いられるものである。
前記感放射線性樹脂組成物は、下記式(i)で定義されるKの値が、1≦K≦5を満たす。
=F/F (i)
〔式(i)において、Fは、下記表面元素分析により測定及び算出される下記条件で作成されたフォトレジスト膜の最表面付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。Fは、下記表面元素分析により測定及び算出される前記フォトレジスト膜の最表面側から膜厚の20%付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。〕
(フォトレジスト膜作成条件):感放射線性樹脂組成物を基板にスピンコートし、100℃、60秒の条件でベークすることにより、厚み約120nm(特に80〜160nm、更には90〜150nm)のフォトレジスト膜を作成する。
(表面元素分析):フォトレジスト膜に光電子分光装置を使用してX線を照射し、発生する二次電子の量を測定し、前記フォトレジスト膜のフッ素原子の分布量を測定する。
前記式(i)におけるFは、前記表面元素分析により測定及び算出される、前記作成条件で作成されたフォトレジスト膜の最表面付近におけるフッ素含有率(atom%)を示すものである。ここで、「最表面付近」とは、レジストの最表面側(基板接触面の反対面側)から膜厚の7%以内(特に5%以内、更に3%以内)の部位を意味する。
また、前記Fは、前記表面元素分析により測定及び算出される、前記作成条件で作成されたフォトレジスト膜の最表面側から膜厚の20%付近におけるフッ素含有率(atom%)を示すものである。ここで、「20%付近」とは、レジストの最表面側(基板接触面の反対面側)から膜厚の10〜30%の範囲内(特に13〜27%の範囲内、更には15〜25%の範囲内)の部位を意味する。
更に、前記Kは、1≦K≦5を満たすものであり、好ましくは1≦K≦3、より好ましくは1≦K≦2である。このKが1≦K≦5を満たす場合、レジストの表面側から厚み方向の領域におけるフッ素の含有率が均一となり、膜中におけるフッ素の偏在率が低いものとなる。
尚、このKの値が、1未満である場合、フォトレジスト膜が撥水性に劣る傾向にある。一方、Kの値が5を超える場合、良好なパターン形状が得られない傾向にある。更には、現像欠陥等の欠陥を十分に抑制できない傾向にある。
また、前記感放射線性樹脂組成物は、(A)樹脂成分と、(B)感放射線性酸発生剤と、(C)溶剤と、を含有するものである。
<(A)樹脂成分>
前記樹脂成分(以下、「樹脂成分(A)」ともいう。)は、側鎖にフッ素原子と酸解離性基とを有する繰り返し単位(a1)を含有する酸解離性基含有樹脂(A1)[以下、単に「樹脂(A1)」ともいう。]を含む。
本発明においては、樹脂成分(A)として、繰り返し単位(a1)を含有する樹脂(A1)を含むため、現像時の膨潤を抑制することができ、良好な形状のパターンを得ることができる。更には、適度な撥水性が得られ、保護膜無しでの液浸プロセスにおいても使用が可能となる。
前記樹脂(A1)は、酸解離性基を有するアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性の樹脂であって、酸解離性基が解離することによりアルカリ可溶性となる樹脂である。
ここでいう「アルカリ不溶性又はアルカリ難溶性」とは、樹脂成分(A)を含有する感放射線性樹脂組成物を用いて形成されるフォトレジスト膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、このレジスト膜の代わりに樹脂(A1)のみを用いた被膜を現像した場合に、この被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
前記繰り返し単位(a1)は、側鎖にフッ素原子と酸解離性基とを有していれば、即ちフッ素原子及び酸解離性基を共に側鎖に有していれば、特に限定されないが、例えば、下記一般式(1)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 2009142182
〔一般式(1)において、nは1〜3の整数を示す。Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは単結合、又は、炭素数1〜10の(n+1)価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。Yは単結合、又は−CO−を示す。nが1である場合、Rは酸解離性基を示す。nが2又は3である場合、Rは相互に独立に、水素原子又は酸解離性基を示し、且つ少なくとも1つのRは酸解離性基である。〕
前記一般式(1)のRにおける、炭素数が1〜10である2価(n=1の場合)の直鎖状又は分岐状の飽和若しくは不飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基に由来する2価の炭化水素基等を挙げることができる。
また、前記一般式(1)のRにおける、2価(n=1の場合)の環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基としては、炭素数3〜10の脂環式炭化水素及び芳香族炭化水素に由来する基が挙げられる。
前記脂環式炭化水素としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン等のシクロアルカン類等を挙げることができる。
また、前記芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン等を挙げることができる。
尚、前記Rにおける炭化水素基は、上述の非置換の炭化水素基における少なくとも1つの水素原子を、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、酸素原子等の1種又は2種以上により置換された基であってもよい。
尚、前記Rが3価(n=2の場合)、及び4価(n=3の場合)である場合には、それぞれ、前記2価の炭化水素基から水素原子が1個脱離した基、及び前記2価の炭化水素基から水素原子が2個脱離した基等を挙げることができる。
前記一般式(1)のRにおける、炭素数が1〜20である2価の直鎖状又は分岐状飽和若しくは不飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基に由来する2価の炭化水素基等を挙げることができる。
また、前記一般式(1)のRにおける、2価の環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基としては、炭素数3〜20の脂環式炭化水素及び芳香族炭化水素に由来する基が挙げられる。
前記脂環式炭化水素としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン等のシクロアルカン類等を挙げることができる。
また、前記芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン等を挙げることができる。
尚、前記Rにおける炭化水素基は、上述の非置換の炭化水素基における少なくとも1つの水素原子を、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、酸素原子等の1種又は2種以上により置換された基であってもよい。
また、一般式(1)のnが2又は3である場合、前記Rは全て同一の基であってもよいし、一部又は全てが異なった基であってもよい。
前記一般式(1)のRにおける酸解離性基とは、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基等の酸性官能基中の水素原子を置換する基であって、酸の存在下で解離する基を意味する。
このような酸解離性基としては、例えば、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、(チオテトラヒドロピラニルスルファニル)メチル基、(チオテトラヒドロフラニルスルファニル)メチル基や、アルコキシ置換メチル基、アルキルスルファニル置換メチル基等を挙げることができる。
尚、アルコキシ置換メチル基におけるアルコキシル基(置換基)としては、炭素数1〜4のアルコキシル基を挙げることができる。また、アルキルスルファニル置換メチル基におけるアルキル基(置換基)としては、炭素数1〜4のアルキル基を挙げることができる。
更に、前記酸解離性基としては、一般式[−C(R)]で表される基を挙げることができる〔尚、式中、3つのRは、相互に独立に、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を示すか、又は、いずれか2つのRが相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を形成し、残りの1つのRが、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を示す。〕。
前記一般式[−C(R)]で表される酸解離性基における、Rの炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。
前記Rの炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタンや、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類等に由来する脂環族環からなる基等を挙げることができる。
また、この脂環式炭化水素基から誘導される基としては、上述の1価の脂環式炭化水素基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基等を挙げることができる。
これらのなかでも、Rの脂環式炭化水素基は、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタン、シクロペンタン又はシクロヘキサンに由来する脂環族環からなる脂環式炭化水素基や、この脂環式炭化水素基を前記アルキル基で置換した基等が好ましい。
また、いずれか2つのRが相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子(酸素原子に結合している炭素原子)とともに形成する炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基のような単環式炭化水素基、ノルボルニレン基、トリシクロデカニレン基、テトラシクロデカニレン基のような多環式炭化水素基、アダマンチレン基のような架橋多環式炭化水素基を挙げることができる。
更に、Rが相互に結合して形成された2価の脂環式炭化水素基から誘導される基としては、上述の2価の脂環式炭化水素基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基等を挙げることができる。
これらのなかでも、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基のような単環式炭化水素基や、この2価の脂環式炭化水素基(単環式炭化水素基)を前記アルキル基で置換した基等が好ましい。
ここで、一般式[−C(R)]で表される酸解離性基の好ましい例としては、t−ブチル基、1−n−(1−エチル−1−メチル)プロピル基、1−n−(1,1−ジメチル)プロピル基、1−n−(1,1−ジメチル)ブチル基、1−n−(1,1−ジメチル)ペンチル基、1−(1,1−ジエチル)プロピル基、1−n−(1,1−ジエチル)ブチル基、1−n−(1,1−ジエチル)ペンチル基、1−(1−メチル)シクロペンチル基、1−(1−エチル)シクロペンチル基、1−(1−n−プロピル)シクロペンチル基、1−(1−i−プロピル)シクロペンチル基、1−(1−メチル)シクロヘキシル基、1−(1−エチル)シクロヘキシル基、1−(1−n−プロピル)シクロヘキシル基、1−(1−i−プロピル)シクロヘキシル基、1−{1−メチル−1−(2−ノルボニル)}エチル基、1−{1−メチル−1−(2−テトラシクロデカニル)}エチル基、1−{1−メチル−1−(1−アダマンチル)}エチル基、2−(2−メチル)ノルボニル基、2−(2−エチル)ノルボニル基、2−(2−n−プロピル)ノルボニル基、2−(2−i−プロピル)ノルボニル基、2−(2−メチル)テトラシクロデカニル基、2−(2−エチル)テトラシクロデカニル基、2−(2−n−プロピル)テトラシクロデカニル基、2−(2−i−プロピル)テトラシクロデカニル基、1−(1−メチル)アダマンチル基、1−(1−エチル)アダマンチル基、1−(1−n−プロピル)アダマンチル基、1−(1−i−プロピル)アダマンチル基や、これらの脂環族環からなる基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基等を挙げることができる。
また、これらの酸解離性基のなかでも、前記[−C(R)]で表される基、t−ブトキシカルボニル基、アルコキシ置換メチル基等が好ましい。特に、(1)ヒドロキシル基を保護する場合には、t−ブトキシカルボニル基、又はアルコキシ置換メチル基が好ましく、(2)カルボキシル基を保護する場合には、[−C(R)]で表される基が好ましい。
前記一般式(1)のXにおける、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基としては、例えば、下記(X−1)〜(X−8)等の構造を挙げることができる。
Figure 2009142182
前記一般式(1)で表される繰り返し単位としては、例えば、下記一般式(1−1)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2009142182
〔一般式(1−1)において、nは1〜3の整数を示す。Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。nが1である場合、Rは酸解離性基を示す。nが2又は3である場合、Rは相互に独立に、水素原子又は酸解離性基を示し、且つ少なくとも1つのRは酸解離性基である。Rは、炭素数3〜10の(n+1)価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。〕
前記一般式(1−1)のR、R及びXについては、それぞれ、前記一般式(1)のR、R及びXの説明をそのまま適用することができる。
前記一般式(1−1)のRにおける、炭素数が3〜10である2価(n=1の場合)の直鎖状又は分岐状の飽和若しくは不飽和炭化水素基としては、例えば、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数3〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基に由来する2価の炭化水素基等を挙げることができる。
また、前記一般式(1−1)のRにおける、2価(n=1の場合)の環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基としては、炭素数3〜10の脂環式炭化水素及び芳香族炭化水素に由来する基が挙げられる。
前記脂環式炭化水素としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン等のシクロアルカン類等を挙げることができる。
また、前記芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン等を挙げることができる。
尚、前記Rにおける炭化水素基は、上述の非置換の炭化水素基における少なくとも1つの水素原子を、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、酸素原子等の1種又は2種以上により置換された基であってもよい。
尚、前記Rが3価(n=2の場合)、及び4価(n=3の場合)である場合には、それぞれ、前記2価の炭化水素基から水素原子が1個脱離した基、及び前記2価の炭化水素基から水素原子が2個脱離した基等を挙げることができる。
前記一般式(1−1)で表される繰り返し単位のなかでも、下記一般式(1−1a)〜(1−1f)で表される繰り返し単位等が好ましく、下記一般式(1−1d−1)で表される繰り返し単位が特に好ましい。
Figure 2009142182
〔一般式(1−1a)〜(1−1f)において、nは1〜3の整数を示す。Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。nが1である場合、Rは酸解離性基を示す。nが2又は3である場合、Rは相互に独立に、水素原子又は酸解離性基を示し、且つ少なくとも1つのRは酸解離性基である。〕
Figure 2009142182
〔一般式(1−1d−1)において、Rは相互に独立に、水素原子又は酸解離性基を示し、且つ少なくとも1つのRは酸解離性基である。〕
前記一般式(1−1a)〜(1−1f)及び(1−1d−1)のRについては、前記一般式(1)のRの説明をそのまま適用することができる。
また、前記一般式(1)で表される繰り返し単位としては、更に、下記一般式(1−2)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2009142182
〔一般式(1−2)において、Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。Rは、酸解離性基を示す。〕
一般式(1−2)におけるX、R、及び、Rについては、それぞれ、前記一般式(1)におけるX、R、及び、Rの酸解離性基の説明をそのまま適用することができる。
また、一般式(1−2)におけるRの具体的な例としては、下記の構造(a1)〜(a27)で表される基等を挙げることができる。尚、構造(a1)〜(a27)における「*」は結合部位を示す。
Figure 2009142182
特に、一般式(1−2)におけるRとしては、メチレン基、エチレン基、1−メチルエチレン基、2−メチルエチレン基、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基等が好ましい。
また、一般式(1−2)におけるRとしては、t−ブトキシカルボニル基、アルコキシ置換メチル基、前述の一般式[−C(R)]で表される基等が好ましい。
また、前記一般式(1)で表される繰り返し単位として、更に、下記一般式(1−3)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2009142182
〔一般式(1−3)において、Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。Rは、酸解離性基を示す。〕
一般式(1−3)におけるX及びRについては、それぞれ、前記一般式(1)におけるX、及びRの酸解離性基の説明をそのまま適用することができる。また、一般式(1−3)におけるRについては、前記一般式(1−2)におけるRの説明をそのまま適用することができる。
前記樹脂(A1)は、一般式(1)で表される繰り返し単位(a1)を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
この繰り返し単位(a1)の含有割合は、樹脂(A1)に含まれる全ての繰り返し単位の合計を100モル%とした場合に、3〜50モル%であることが好ましく、更に好ましくは5〜30モル%である。この繰り返し単位(a1)の含有割合が50モル%を超える場合、露光後の現像液の溶解性に悪影響を及ぼし解像性の悪化を及ぼす可能性がある。一方、3モル%未満の場合には、本発明の効果が得られないおそれがある。
また、前記樹脂(A1)は、前記繰り返し単位(a1)以外にも、他の繰り返し単位として、酸解離性基を有する繰り返し単位(但し、繰り返し単位(a1)に該当するものを除く)、アルカリ溶解性を高めるためのラクトン骨格やヒドロキシル基、カルボキシル基等を有する繰り返し単位を含有することが好ましい。
酸解離性基を有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(a2)」という。)としては、例えば、(メタ)アクリル酸t−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロオクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルプロピルエステル等を挙げることができる。
これらのなかでも、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロオクチルエステル等の単環式の酸解離性基を有する繰り返し単位が好ましい。
前記樹脂(A1)は、酸解離性基を有する繰り返し単位(a2)を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
この繰り返し単位(a2)の含有割合は、樹脂(A1)に含まれる全ての繰り返し単位の合計を100モル%とした場合に、10〜90モル%であることが好ましく、更に好ましくは20〜80モル%である。この繰り返し単位(a2)の含有割合が10モル%未満の場合、露光後の現像液の溶解性に悪影響を及ぼし解像性の悪化を及ぼす可能性がある。一方、80モル%を超える場合には、基板への密着性が不十分となるおそれがある。
前記ラクトン骨格を含有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(a3)」という。)を生じさせる単量体としては、下記一般式(2−1)〜(2−6)等が挙げられる。
Figure 2009142182
〔一般式(2−1)〜(2−6)において、R11は水素原子又はメチル基を示し、R12は水素原子又は炭素数1〜4の置換基を有してもよいアルキル基を示し、R13は水素原子又はメトキシ基を示す。Aは単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、炭素数1〜30の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜30の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基、又はこれらを組み合わせた2価の基を示し、Bは酸素原子又はメチレン基を示す。lは1〜3の整数を示し、mは0又は1である。〕
前記一般式(2−1)のR12における、炭素数1〜4の置換基を有してもよいアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
前記一般式(2−2)及び(2−3)におけるAの炭素数が1〜30である2価の鎖状炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、イコサレン基等の直鎖状アルキレン基;1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基等の分岐状アルキレン基等を挙げることができる。
前記一般式(2−2)及び(2−3)におけるAの炭素数が3〜30である2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,3−シクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基等、1,4−シクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基等の炭素数3〜30の単環型シクロアルキレン基;1,4−ノルボルニレン基、2,5−ノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基等の多環型シクロアルキレン基等を挙げることができる。
前記一般式(2−2)及び(2−3)におけるAの炭素数が6〜30である2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基、フェナントリレン基、アントリレン基等のアリーレン基等を挙げることができる。
前記繰り返し単位(a3)を与える好ましい単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−10−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]ノナ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−エチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−プロピル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル等が挙げられる。
前記樹脂(A1)は、この繰り返し単位(a3)を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
この繰り返し単位(a3)の含有割合は、樹脂(A1)に含まれる全ての繰り返し単位の合計を100モル%とした場合に、5〜85モル%であることが好ましく、より好ましくは10〜70モル%、更に好ましくは15〜60モル%である。この繰り返し単位(a3)の含有割合が5モル%未満の場合、現像性、露光余裕が悪化する傾向がある。一方、85モル%を超える場合、樹脂(A1)の溶剤への溶解性の悪化、解像度の悪化の傾向がある。
本発明における樹脂(A1)は、他の繰り返し単位として、前記繰り返し単位(a2)及び(a3)以外にも、脂環式化合物を含有する繰り返し単位や、芳香族化合物に由来する繰り返し単位等を含有していてもよい。
前記脂環式化合物を含有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(a4)」という。)としては、例えば、下記一般式(3)で表される単量体から誘導される繰り返し単位等を挙げることができる。
Figure 2009142182
〔一般式(3)において、R14は水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示し、Xは炭素数4〜20の脂環式炭化水素基である。〕
前記一般式(3)のXにおける、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン等のシクロアルカン類に由来する脂環族環からなる炭化水素基が挙げられる。
これらのシクロアルカン由来の脂環族環は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換してもよい。これらは、これらのアルキル基によって置換されたものに限定されるものではなく、ヒドロキシル基、シアノ基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、酸素原子で置換されたものであってもよい。
前記繰り返し単位(a4)を与える好ましい単量体としては、(メタ)アクリル酸−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−7−イルエステル、(メタ)アクリル酸−テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−イルエステル、(メタ)アクリル酸−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカ−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカ−2−イルエステル等が挙げられる。
前記樹脂(A1)は、この繰り返し単位(a4)を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
この繰り返し単位(a4)の含有割合は、樹脂(A1)に含まれる全ての繰り返し単位の合計を100モル%とした場合に、30モル%以下であることが好ましく、より好ましくは25モル%以下である。この繰り返し単位(a4)の含有割合が30モル%を超える場合、レジストパターン形状が悪化したり、解像度が低下するおそれがある。
また、前記芳香族化合物に由来する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(a5)」という。)を生じさせる好ましい単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メトキシスチレン、3−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン2−ヒドロキシスチレン、3−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、3−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、4−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、2−メチル−3−ヒドロキシスチレン、4−メチル−3−ヒドロキシスチレン、5−メチル−3−ヒドロキシスチレン、2−メチル−4−ヒドロキシスチレン、3−メチル−4−ヒドロキシスチレン、3,4−ジヒドロキシスチレン、2,4,6−トリヒドロキシスチレン、4−t−ブトキシスチレン、4−t−ブトキシ−α−メチルスチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)スチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)−α−メチルスチレン、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン、4−(1−エトキシエトキシ)−α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、アセナフチレン、5−ヒドロキシアセナフチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレン、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、1−ナフチルメチル(メタ)アクリレート、1−アントリル(メタ)アクリレート、2−アントリル(メタ)アクリレート、9−アントリル(メタ)アクリレート、9−アントリルメチル(メタ)アクリレート、1−ビニルピレン等が挙げられる。
前記樹脂(A1)は、この繰り返し単位(a5)を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
この繰り返し単位(a5)の含有割合は、樹脂(A1)に含まれる全ての繰り返し単位の合計を100モル%とした場合に、40モル%以下であることが好ましく、より好ましくは30モル%以下である。この繰り返し単位(a5)の含有割合が40モル%を超える場合、放射線透過率が低くなりパターンプロファイルが悪化するおそれがある。
また、本発明における樹脂(A1)は、前記他の繰り返し単位[繰り返し単位(a2)〜(a5)]以外にも、更に、他の繰り返し単位(以下、「更に他の繰り返し単位」という。)を含有していてもよい。
この「更に他の繰り返し単位」としては、例えば、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アダマンチルメチル等の有橋式炭化水素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸カルボキシノルボルニル、(メタ)アクリル酸カルボキシトリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸カルボキシテトラシクロウンデカニル等の不飽和カルボン酸の有橋式炭化水素骨格を有するカルボキシル基含有エステル類;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸シクロプロピル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−メトキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−シクロペンチルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−シクロヘキシルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−(4−メトキシシクロヘキシル)オキシカルボニルエチル等の有橋式炭化水素骨格をもたない(メタ)アクリル酸エステル類;
α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸n−ブチル等のα−ヒドロキシメチルアクリル酸エステル類;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル等の不飽和ニトリル化合物;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド等の不飽和アミド化合物;N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の他の含窒素ビニル化合物;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和カルボン酸(無水物)類;(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシシクロヘキシル等の不飽和カルボン酸の有橋式炭化水素骨格をもたないカルボキシル基含有エステル類;
1,2−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルジメチロールジ(メタ)アクリレート等の有橋式炭化水素骨格を有する多官能性単量体;
メチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンジ(メタ)アクリレート、1,3−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンジ(メタ)アクリレート等の有橋式炭化水素骨格を持たない多官能性単量体等の多官能性単量体の重合性不飽和結合が開裂した単位を挙げることができる。
これらの更に他の繰り返し単位のなかでも、有橋式炭化水素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル類の重合性不飽和結合が開裂した単位等が好ましい。
前記樹脂(A1)は、この更に他の繰り返し単位を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
この更に他の繰り返し単位の含有割合は、樹脂(A1)に含まれる全ての繰り返し単位の合計を100モル%とした場合に、50モル%以下であることが好ましく、より好ましくは40モル%以下である。
また、本発明における樹脂(A1)は、例えば、所定の各繰り返し単位に対応する重合性不飽和単量体を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合することにより製造することができる。
前記重合に使用される溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類等を挙げることができる。これらの溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記重合における反応温度は、通常、40〜150℃、好ましくは50〜120℃であり、反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
また、本発明における樹脂(A1)のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、特に限定されないが、1,000〜100,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜30,000、更に好ましくは1,000〜20,000である。この樹脂(A1)のMwが1,000未満では、レジストとした際の耐熱性が低下する傾向がある。一方、このMwが100,000を超えると、レジストとした際の現像性が低下する傾向にある。
また、樹脂(A1)のMwとGPC法によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)は、通常1〜5であり、好ましくは1〜3である。
また、樹脂(A1)においては、この樹脂(A1)を調製する際に用いられる単量体由来の低分子量成分の含有量が固形分換算にて、この樹脂100質量%に対して0.1質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.07質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下である。この含有量が0.1質量%以下である場合には、液浸露光時に接触した水等の液浸露光用液体への溶出物の量を少なくすることができる。更に、レジスト保管時にレジスト中に異物が発生することがなく、レジスト塗布時においても塗布ムラが発生することなく、レジストパターン形成時における欠陥の発生を十分に抑制することができる。
前記単量体由来の低分子量成分としては、モノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマーが挙げられ、Mw500以下の成分とすることができる。このMw500以下の成分は、例えば、下記精製法により除去することができる。また、この低分子量成分の量は、樹脂の高速液体クロマトグラフィ(HPLC)により分析することができる。
尚、樹脂(A1)は、ハロゲン、金属等の不純物の含有量が少ないほど好ましく、それにより、レジストとした際の感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等を更に改善することができる。
前記樹脂(A1)の精製法としては、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等を挙げることができる。
本発明において、樹脂(A1)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記感放射線性樹脂組成物は、樹脂成分(A)として、前記樹脂(A1)以外にも、他の樹脂(A2)を含有していてもよい。
他の樹脂(A2)としては、例えば、〔1〕前記繰り返し単位(a2)と、前記繰り返し単位(a3)と、から構成される樹脂、〔2〕前記繰り返し単位(a2)と、前記繰り返し単位(a3)と、前記繰り返し単位(a4)、前記繰り返し単位(a5)及び前記「更に他の繰り返し単位」のうちの少なくとも1種と、からなる樹脂等が挙げられる。
尚、他の樹脂(A2)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、他の樹脂(A2)のGPCによるMwは、特に限定されないが、1,000〜100,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜30,000、更に好ましくは1,000〜20,000である。
この樹脂(A2)のMwとGPCによるMnとの比(Mw/Mn)は、通常1〜5であり、好ましくは1〜4である。
また、前記樹脂(A1)の含有量は、前記感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂成分(A)全体を100質量%とした場合、50質量%を超えていることが好ましく、より好ましくは50〜100質量%、更に好ましくは55〜100質量%である。
この樹脂(A1)の含有量が50質量%を超えている場合、含有する繰り返し単位(a1)の影響により、現像時の膨潤を抑制することができ、良好な形状のパターンを得ることができる。また、樹脂(A1)は繰り返し単位(a1)を含有することで、適度な撥水性を有しており、保護膜無しでの液浸プロセスにおいても使用が可能となる。一方、この含有量が50質量%以下の場合、前述の効果が得られない可能性がある。
<(B)感放射線性酸発生剤>
前記(B)感放射線性酸発生剤[以下、「酸発生剤(B)」ともいう。]は、露光により酸を発生するものであり、露光により発生した酸の作用によって、樹脂成分中に存在する前記繰り返し単位(a1)や(a2)が有する酸解離性基を解離させ(保護基を脱離させ)、その結果レジスト被膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有するものである。
このような酸発生剤(B)としては、下記一般式(4)で表される化合物(以下、「酸発生剤1」という。)を含むものが好ましい。
Figure 2009142182
前記一般式(4)におけるkは0〜2の整数である。
また、R15は水素原子、フッ素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、又は、炭素数2〜11の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシカルボニル基を示す。
更に、R16は炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、又は、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルカンスルホニル基を示す。尚、rは0〜10の整数である。
また、R17は相互に独立に炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換されていてもよいフェニル基、或いは置換されていてもよいナフチル基を示すか、又は、2個のR17が互いに結合して形成された炭素数2〜10の2価の基を示す。尚、この2価の基は、置換されていてもよい。
更に、Xは、式:R182nSO 、若しくはR18SO (式中、R18は、フッ素原子又は置換されていてもよい炭素数1〜12の炭化水素基を示し、nは1〜10の整数である。)で表されるアニオン、又は下記一般式(5−1)若しくは(5−2)で表されるアニオンを示す。
Figure 2009142182
前記一般式(5−1)及び(5−2)におけるR19は、互いに独立して、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のフッ素原子を含有するアルキル基を示すか、又は、2つのR19が互いに結合して形成された炭素数2〜10のフッ素原子を含有する2価の有機基を示す。尚、この2価の有機基は置換基を有してもよい。
一般式(4)において、R15、R16及びR17の炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができる。これらのアルキル基のなかでも、メチル基、エチル基、n−ブチル基、t−ブチル基等が好ましい。
また、R15及びR16の炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等を挙げることができる。これらのアルコキシル基のうち、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等が好ましい。
また、R15の炭素数2〜11の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基等を挙げることができる。これらのアルコキシカルボニル基のうち、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基等が好ましい。
また、R16の炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルカンスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、tert−ブタンスルホニル基、n−ペンタンスルホニル基、ネオペンタンスルホニル基、n−ヘキサンスルホニル基、n−ヘプタンスルホニル基、n−オクタンスルホニル基、2−エチルヘキサンスルホニル基n−ノナンスルホニル基、n−デカンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基等を挙げることができる。これらのアルカンスルホニル基のうち、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基等が好ましい。
また、前記一般式(4)におけるrは、0〜10の整数であり、0〜2であることが好ましい。
一般式(4)において、R17の置換されていてもよいフェニル基としては、例えば、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−フルオロフェニル基等のフェニル基又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基で置換されたフェニル基;これらのフェニル基又はアルキル置換フェニル基を、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等の少なくとも1種の基1個以上で置換した基等を挙げることができる。
フェニル基及びアルキル置換フェニル基に対する置換基のうち、前記アルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシル基等を挙げることができる。
また、前記アルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基等の炭素数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシアルキル基等を挙げることができる。
また、前記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。
また、前記アルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
一般式(4)におけるR16の置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−t−ブトキシフェニル基等が好ましい。
また、R17の置換されていてもよいナフチル基としては、例えば、1−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、3−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、6−メチル−1−ナフチル基、7−メチル−1−ナフチル基、8−メチル−1−ナフチル基、2,3−ジメチル−1−ナフチル基、2,4−ジメチル−1−ナフチル基、2,5−ジメチル−1−ナフチル基、2,6−ジメチル−1−ナフチル基、2,7−ジメチル−1−ナフチル基、2,8−ジメチル−1−ナフチル基、3,4−ジメチル−1−ナフチル基、3,5−ジメチル−1−ナフチル基、3,6−ジメチル−1−ナフチル基、3,7−ジメチル−1−ナフチル基、3,8−ジメチル−1−ナフチル基、4,5−ジメチル−1−ナフチル基、5,8−ジメチル−1−ナフチル基、4−エチル−1−ナフチル基2−ナフチル基、1−メチル−2−ナフチル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−2−ナフチル基等のナフチル基又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基で置換されたナフチル基;これらのナフチル基又はアルキル置換ナフチル基を、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等の少なくとも1種の基1個以上で置換した基等を挙げることができる。
前記置換基であるアルコキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基及びアルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、前記フェニル基及びアルキル置換フェニル基について例示した基を挙げることができる。
一般式(4)におけるR17の置換されていてもよいナフチル基としては、1−ナフチル基、1−(4−メトキシナフチル)基、1−(4−エトキシナフチル)基、1−(4−n−プロポキシナフチル)基、1−(4−n−ブトキシナフチル)基、2−(7−メトキシナフチル)基、2−(7−エトキシナフチル)基、2−(7−n−プロポキシナフチル)基、2−(7−n−ブトキシナフチル)基等が好ましい。
また、2個のR17が互いに結合して形成した炭素数2〜10の2価の基としては、一般式(4)中の硫黄原子と共に5員又は6員の環、特に好ましくは5員の環(即ち、テトラヒドロチオフェン環)を形成する基が望ましい。
また、前記2価の基に対する置換基としては、例えば、前記フェニル基及びアルキル置換フェニル基に対する置換基として例示したヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシル基、アルコキアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
一般式(4)におけるR17としては、メチル基、エチル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、1−ナフチル基、2個のR17が互いに結合して硫黄原子と共にテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基等が好ましい。
一般式(4)におけるXは、R182nSO 、R18SO 、又は、前記一般式(5−1)若しくは(5−2)で表されるアニオンである。Xが、R182nSO である場合の−C2n−基は、炭素数nのパーフルオロアルキレン基であるが、この基は直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。ここで、nは1、2、4又は8であることが好ましい。
また、R18における置換されていてもよい炭素数1〜12の炭化水素基としては、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、有橋脂環式炭化水素基が好ましい。
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、ノルボルニル基、ノルボニルメチル基、ヒドロキシノルボルニル基、アダマンチル基等を挙げることができる。
また、Xが、前記一般式(5−1)又は(5−2)で表されるアニオンである場合のR19は、互いに独立した、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のフッ素原子を含有するアルキル基であってよいし、2つのR19が互いに結合して、炭素数2〜10のフッ素原子を含有する2価の有機基であってもよく、その場合、2価の有機基は置換基を有してもよい。
一般式(5−1)又は(5−2)において、R19が、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基である場合、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ドデカフルオロペンチル基、パーフルオロオクチル基等が挙げられる。
また、R19が、炭素数2〜10の2価の有機基である場合、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロプロピレン基、オクタフルオロブチレン基、デカフルオロペンチレン基、ウンデカフルオロヘキシレン基等が挙げられる。
従って、前記一般式(4)における好ましいアニオンXとしては、トリフルオロメタンスルホネートアニオン、パーフルオロ−n−ブタンスルホネートアニオン、パーフルオロ−n−オクタンスルホネートアニオン、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネートアニオン、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1−ジフルオロエタンスルホネートアニオン、下記式(6−1)〜(6−7)で表されるアニオン等が挙げられる。
Figure 2009142182
また、一般式(4)の好ましい具体例としては、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、下記式B1〜B15で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2009142182
Figure 2009142182
Figure 2009142182
Figure 2009142182
Figure 2009142182
Figure 2009142182
Figure 2009142182
尚、前記酸発生剤1は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、酸発生剤(B)として使用することのできる、前記酸発生剤1以外の感放射線性酸発生剤(以下、「他の酸発生剤」という。)としては、例えば、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等を挙げることができる。これらの他の酸発生剤としては、例えば、下記のものを挙げることができる。
(オニウム塩化合物)
前記オニウム塩化合物としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
オニウム塩化合物の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。
(ハロゲン含有化合物)
前記ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。
ハロゲン含有化合物の具体例としては、フェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−メトキシフェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−ナフチルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−トリアジン誘導体や、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン等を挙げることができる。
(ジアゾケトン化合物)
前記ジアゾケトン化合物としては、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができる。
ジアゾケトン化合物の具体例としては、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル又は1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル又は1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等を挙げることができる。
(スルホン化合物)
前記スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
スルホン化合物の具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
(スルホン酸化合物)
前記スルホン酸化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、アルキルスルホン酸イミド、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
スルホン酸化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリス(トリフルオロメタンスルホネート)、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、パーフルオロ−n−オクタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドパーフルオロ−n−オクタンスルホネート等を挙げることができる。
これらの他の酸発生剤のうち、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、パーフルオロ−n−オクタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等が好ましい。
前記他の酸発生剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸発生剤1と他の酸発生剤の合計使用量は、レジストとしての感度及び現像性を確保する観点から、樹脂成分(A)100質量部に対して、通常、0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。この場合、前記合計使用量が0.1質量部未満では、感度及び現像性が低下する傾向がある。一方、前記合計使用量が20質量部を超えると、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンを得られ難くなる傾向がある。
また、他の酸発生剤の使用割合は、酸発生剤1と他の酸発生剤との合計100質量%に対して、通常、80質量%以下、好ましくは60質量%以下である。
<溶剤(C)>
前記感放射線性樹脂組成物は、普通、その使用に際して、全固形分濃度が、通常、1〜50質量%、好ましくは1〜25質量%となるように、溶剤に溶解したのち、例えば、孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
前記溶剤(C)としては、例えば、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状若しくは分岐状のケトン類;シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、
n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、トルエン、キシレン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等を挙げることができる。
これらのなかでも、直鎖状若しくは分岐状のケトン類、環状のケトン類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類、3−アルコキシプロピオン酸アルキル類、γ−ブチロラクトン等が好ましい。
これらの溶剤(C)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<窒素含有化合物>
前記感放射線性樹脂組成物は、前記樹脂成分(A)、酸発生剤(B)及び溶剤(C)以外にも、窒素含有化合物を含有していてもよい。
この窒素含有化合物は、露光により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分(酸拡散制御剤)である。このような酸拡散制御剤を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性が向上する。また、レジストとしての解像度が更に向上するとともに、露光から露光後の加熱処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。
前記窒素含有化合物としては、例えば、3級アミン化合物、他のアミン化合物、アミド基含有化合物、ウレア化合物、及びその他含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
前記3級アミン化合物としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロヘキシルアミン等のモノ(シクロ)アルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジ(シクロ)アルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;2,2’,2’’−ニトロトリエタノール等の置換アルキルアミン;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、2,4,6−トリ−tert−ブチル−N−メチルアニリン、N−フェニルジエタノールアミン、2,6−ジイソプロピルアニリン等が好ましい。
前記他のアミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン、2−キノキサリノール、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン等が好ましい。
前記アミド基含有化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−2−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、(S)−(−)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、(R)−(+)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルピロリジン、N−t−ブトキシカルボニルピペラジン、N−t−ブトキシカルボニルピペリジン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’N’−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物のほか、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−アセチル−1−アダマンチルアミン、イソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)等が好ましい。
前記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等が好ましい。
前記その他含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチル−1H−イミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン、2,2’:6’,2’’−ターピリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペリジンエタノール、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1−(4−モルホリニル)エタノール、4−アセチルモルホリン、3−(N−モルホリノ)−1,2−プロパンジオール、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が好ましい。
前記窒素含有化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この酸拡散制御剤[窒素含有化合物]の配合量は、樹脂成分(A)100質量部に対して、通常、15質量部以下、好ましくは10質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。酸拡散制御剤の配合量が15質量部を超えると、レジストとしての感度が低下する傾向がある。尚、酸拡散制御剤の配合量が0.001質量部未満であると、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
<添加剤>
前記感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等の各種の添加剤を配合することができる。
前記脂環族添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を更に改善する作用を示す成分である。
このような脂環族添加剤としては、例えば、1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1−アダマンタンカルボン酸α−ブチロラクトンエステル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(アダマンチルカルボニルオキシ)ヘキサン等のアダマンタン誘導体類;デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類;アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジn−ブチル、アジピン酸ジt−ブチル等のアルキルカルボン酸エステル類や、3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン等を挙げることができる。これらの脂環族添加剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分である。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業株式会社製)、ポリフローNo.75、同No.95(共栄社化学株式会社製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(トーケムプロダクツ株式会社製)、メガファックスF171、同F173(大日本インキ化学工業株式会社製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム株式会社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子株式会社製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを酸発生剤(B)に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示すもので、感放射線性樹脂組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する。
このような増感剤としては、例えば、カルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。これらの増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、染料或いは顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することにより、基板との接着性を改善することができる。
更に、前記以外の添加剤としては、アルカリ可溶性樹脂、酸解離性の保護基を有する低分子のアルカリ溶解性制御剤、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。
<後退接触角>
また、本発明の感放射線性樹脂組成物においては、この樹脂組成物を基板上に塗布して形成されるフォトレジスト膜の水に対する後退接触角が、68度以上であることが好ましく、より好ましくは70度以上である。この後退接触角が68度未満である場合には、高速スキャン露光時の水切れが不良となり、ウォーターマーク欠陥が発生する可能性がある。
尚、本明細書中における「後退接触角」とは、本発明の樹脂組成物によるフォトレジスト膜を形成した基板上に、水を25μL滴下し、その後、基板上の水滴を10μL/minの速度で吸引した際の液面と基板との接触角を意味するものである。具体的には、後述の実施例に示すように、KRUS社製「DSA−10」を用いて測定することができる。
<レジストパターンの形成方法>
本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に化学増幅型レジストとして有用である。前記化学増幅型レジストにおいては、露光により酸発生剤から発生した酸の作用によって、樹脂成分〔主に、樹脂(A1)〕中の酸解離性基が解離して、カルボキシル基を生じ、その結果、レジストの露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、該露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが得られる。
具体的なレジストパターン形成方法としては、例えば、(1)感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上にフォトレジスト膜を形成する工程(以下、「工程(1)」ともいう。)と、(2)前記フォトレジスト膜を液浸露光する工程(以下、「工程(2)」ともいう。)と、(3)液浸露光されたフォトレジスト膜を現象し、レジストパターンを形成する工程(以下、「工程(3)」ともいう。)と、を備える方法を挙げることができる。
前記工程(1)では、本発明の感放射線性樹脂組成物から得られた樹脂組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜が形成される。具体的には、得られるレジスト膜が所定の膜厚となるように感放射線性樹脂組成物溶液を塗布したのち、プレベーク(PB)することにより塗膜中の溶剤を揮発させ、レジスト膜が形成される。
前記レジスト膜の厚みは特に限定されないが、好ましくは10〜5000nm、より好ましくは10〜2000nmである。
また、プレベークの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、30〜200℃程度であることが好ましく、より好ましくは50〜150℃である。
前記工程(2)では、工程(1)で形成されたフォトレジスト膜に、水等の液浸媒体を介して、放射線を照射し、フォトレジスト膜を液浸露光する。尚、露光の際には、通常、所定のパターンを有するマスクを通して放射線が照射される。
前記放射線としては、使用される酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等から適宜選定されて使用されるが、ArFエキシマレーザー(波長193nm)或いはKrFエキシマレーザー(波長248nm)で代表される遠紫外線が好ましく、特にArFエキシマレーザー(波長193nm)が好ましい。
また、露光量等の露光条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選定することができる。
本発明においては、露光後に加熱処理(PEB)を行うことが好ましい。このPEBにより、樹脂成分中の酸解離性基の解離反応を円滑に進行させることができる。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって適宜調整されるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
本発明においては、感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば、特公平6−12452号公報(特開昭59−93448号公報)等に開示されているように、使用される基板上に有機系或いは無機系の反射防止膜を形成しておくこともできる。また、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば、特開平5−188598号公報等に開示されているように、レジスト被膜上に保護膜を設けることもできる。更に、液浸露光においてレジスト被膜からの酸発生剤等の流出を防止するため、例えば、特開2005−352384号公報等に開示されているように、レジスト被膜上に液浸用保護膜を設けることもできる。尚、これらの技術は併用することができる。
尚、液浸露光によるレジストパターン形成方法においては、レジスト被膜上に、前述の保護膜(上層膜)を設けることなく、本発明の感放射線性樹脂組成物を用いて得られるレジスト被膜のみにより、レジストパターンを形成することができる。このような上層膜フリーのレジスト被膜によりレジストパターンを形成する場合、保護膜(上層膜)の製膜工程を省くことができ、スループットの向上が期待できる。
前記工程(3)では、液浸露光されたレジスト被膜を現像することにより、所定のレジストパターンが形成される。
この現像に使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
前記アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10質量%以下である。アルカリ性水溶液の濃度が10質量%を超えると、非露光部も現像液に溶解するおそれがある。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、有機溶媒を添加することもできる。
前記有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。これらの有機溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この有機溶媒の使用量は、アルカリ性水溶液100体積部に対して、100体積部以下が好ましい。有機溶媒の使用量が100体積部を超える場合、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。
尚、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
<フォトレジスト膜>
本発明のフォトレジスト膜は、波長193nmにおける屈折率が空気よりも高い液浸露光用液体を介在させた状態で、基板上に形成されたフォトレジスト膜に放射線を照射して露光させる液浸露光工程を含むレジストパターン形成方法において用いられる前記フォトレジスト膜であって、下記式(ii)で定義されるKの値が、1≦K≦5を満たすものである。
=F/F (ii)
〔式(ii)において、Fは、下記表面元素分析により測定及び算出されるフォトレジスト膜の最表面付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。Fは、下記表面元素分析により測定及び算出される前記フォトレジスト膜の最表面側から膜厚の20%付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。〕
(表面元素分析):フォトレジスト膜に光電子分光装置を使用してX線を照射し、発生する二次電子の量を測定し、前記フォトレジスト膜のフッ素原子の分布量を測定する。
前記式(ii)におけるFは、前記表面元素分析により測定及び算出される最表面付近におけるフッ素含有率(atom%)を示すものである。ここで、「最表面付近」とは、レジストの一方の表面側から膜厚の7%以内(特に5%以内、更に3%以内)の部位を意味する。
また、前記Fは、前記表面元素分析により測定及び算出されるフォトレジスト膜の前記一方の表面側から膜厚の20%付近におけるフッ素含有率(atom%)を示すものである。ここで、「20%付近」とは、前記レジストの一方の表面側から初期膜厚の10〜30%の範囲内(特に13〜27%の範囲内、更には15〜25%の範囲内)の部位を意味する。
更に、前記Kは、1≦K≦5を満たすものであり、好ましくは1≦K≦3、より好ましくは1≦K≦2である。このKが1≦K≦5を満たす場合、レジストの表面側から厚み方向の領域におけるフッ素の含有率が均一となり、膜中におけるフッ素の偏在率が低いものとなる。
尚、このKの値が、1未満である場合、フォトレジスト膜が撥水性に劣る傾向にある。一方、Kの値が5を超える場合、良好なパターン形状が得られない傾向にある。更には、現像欠陥等の欠陥を十分に抑制できない傾向にある。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。ここで、部は、特記しない限り質量基準である。
下記の各合成例における各測定及び評価は、下記の要領で行った。
(1)Mw及びMn
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL2本、G3000HXL1本、G4000HXL1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。また、分散度Mw/Mnは測定結果より算出した。
(2)13C-NMR分析
各樹脂の13C−NMR分析は、日本電子(株)製「JNM−EX270」を用い、測定した。
(3)単量体由来の低分子量成分の量
ジーエルサイエンス製Intersil ODS−25μmカラム(4.6mmφ×250mm)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒アクリロニトリル/0.1%リン酸水溶液の分析条件で、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。
尚、この成分量の割合(質量%)は、樹脂全体を100質量%とした場合に対する値である。
以下、各合成例について説明する。
樹脂成分(A)[樹脂(A−1)〜(A−7)]の合成に用いた各単量体を式(M−1)〜(M−8)として以下に示す。
Figure 2009142182
<樹脂(A−1)の合成>
前記単量体(M−1)34.61g(50モル%)、前記単量体(M−5)28.82g(10モル%)、及び前記単量体(M−4)36.57g(40モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、更にジメチルアゾビスイソブチロニトリル3.38gを投入して単量体溶液を準備した。一方で、100gの2−ブタノンを投入した500mlの三口フラスコを30分窒素パージし、窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した前記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー状で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の共重合体を得た(収率66.3%)。
この重合体はMwが6800、Mw/Mn=1.32、13C−NMR分析の結果、単量体(M−1)、(M−5)及び(M−4)に由来する各繰り返し単位の含有割合が47.2:7.5:45.3(モル%)の共重合体であった。この重合体を樹脂(A−1)とする。尚、樹脂(A−1)中の各単量体由来の低分子量成分の含有量は、この重合体100質量%に対して、0.1質量%未満であった。
<樹脂(A−2)〜(A−7)の合成>
表1に示す組み合わせ及び仕込み量(モル%)となる質量の単量体を用いたこと以外は、前述の樹脂(A−1)の合成と同様の方法によって、樹脂(A−2)〜(A−7)を合成した。得られた各重合体のMw、Mw/Mn(分子量分散度)、収率(質量%)、及び重合体中の各繰り返し単位の割合(モル%)を測定した。これらの結果を前記樹脂(A−1)の結果と共に表2に示す。
尚、前記樹脂(A−1)〜(A−7)において、(A−1)〜(A−3)及び(A−5)は前述の「樹脂(A1)」に相当し、(A−4)、(A−6)及び(A−7)は前述の「他の樹脂(A2)」に相当する。
Figure 2009142182
Figure 2009142182
<感放射線性樹脂組成物の調製>
表3に示す割合で、樹脂成分(A)[樹脂(A1)及び(A2)]、酸発生剤(B)、溶剤(C)及び含窒素化合物(D)を混合し、実施例1〜6及び比較例1〜4の感放射線性樹脂組成物を調製した。
Figure 2009142182
尚、表3に示す酸発生剤(B)、溶剤(C)及び含窒素化合物(D)の詳細を以下に示す。また、表中、「部」は、特記しない限り質量基準である。
<酸発生剤(B)>
(B−1):トリフェニルスルホニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
(B−2):トリフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート
<溶剤(C)>
(C−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(C−2):シクロヘキサノン
(C−3):ガンマ−ブチロラクトン
<含窒素化合物(D)>
(D−1):N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン
<感放射線性樹脂組成物の評価>
実施例1〜6及び比較例1〜4の各感放射線性樹脂組成物について、以下のように各種評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
<感度>
ウェハ表面に膜厚770ÅのARC29(日産化学工業株式会社製)膜を形成したシリコンウェハを用い、実施例1〜6及び比較例1〜4の各感放射線性樹脂組成物を、基板上にクリーントラックACT8(東京エレクトロン製)を用い、スピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、表4に示す条件でPBを行って膜厚0.12μmのレジスト被膜を形成した。純水により90秒間リンスを行った。
その後、得られたレジスト被膜に、ニコン製ArFエキシマレーザー露光装置「S306C」(開口数0.78)を用いて、マスクパターンを介して露光した。露光後、純水により90秒間、再度リンスを行い、表4に示す条件でPEBを行ったのち、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、23℃で60秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、マスクにおいて直径0.075μmのラインアンドスペースパターン(1L1S)が直径0.075μmのサイズになるような露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。
<組成の均一度合い(K値の測定)>
コータ/デベロッパ(商品名「CLEAN TRACK ACT8」、東京エレクトロン社製)にて実施例1〜6及び比較例1〜4の各感放射線性樹脂組成物を基板にスピンコートし、100℃、60秒の条件でベークすることにより、膜厚約120nm(90〜150nm)のフォトレジスト膜を2つずつ形成した後、膜の深さ方向における表面元素分析(ESCA)を行った。
この表面元素分析では、光電子分光装置(商品名「Quantum2000」、アルバックファイ社製)を使用し、X線の照射により発生する二次電子の量を測定することにより、フッ素含有率F[最表面付近(表面側から膜厚の3%以内)におけるフッ素含有率]及びF[初期の膜厚の最表面側から20〜40nmにおけるフッ素含有率](単位;atom%)を測定した。尚、測定の際における、測定角度は90°とした。また、Fの測定は、形成した一方のレジスト膜について、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶剤を塗布することで、その膜厚を初期の膜厚から所定の厚さ分だけ剥離することによって測定した。
ここで、測定されたフッ素含有率FとFとの比率を組成の均一度合いを表す指標として、下記式(i)に示すようにK値として定義する。
=F/F(i)
そして、このK値が、1≦K≦5を満たす場合を「良好」とし、満たさない場合を「不良」とした。
<パターンの断面形状(パターン形状)>
前述の感度の測定における0.075μmラインアンドスペースパターンの断面形状を、日立ハイテクノロジーズ社製の「S−4800」にて観察し、T−top若しくはTop−rounding形状(即ち、矩形以外の形状)を示していた場合を「不良」とし、矩形形状を示していた場合を「良好」とした。
<溶出量>
図1に示すように、予めコータ/デベロッパ(商品名「CLEAN TRACK ACT8」、東京エレクトロン社製)にてヘキサメチルジシラザン(HMDS)処理(100℃、60秒)を行った8インチシリコンウェハ1上の中心部に、中央部が直径11.3cmの円形状にくり抜かれたシリコンゴムシート2(クレハエラストマー社製、厚み;1.0mm、形状;1辺30cmの正方形)を載せた。次いで、シリコンゴムシート2中央部のくり抜き部に10mlホールピペットを用いて10mlの超純水3を満たした。
尚、図1の符号11は、ヘキサメチルジシラザン処理を行ったヘキサメチルジシラザン処理層を示す。
その後、図2に示すように、予め前記コータ/デベロッパにより、膜厚77nmの下層反射防止膜(商品名「ARC29A」、ブルワー・サイエンス社製)41を形成し、次いで、実施例1〜6及び比較例1〜4の各感放射線性樹脂組成物を前記コータ/デベロッパにて、下層反射防止膜41上にスピンコートし、表4に示す条件でベーク(PEB)処理することにより膜厚205nmのレジスト被膜42を形成したシリコンウェハ4を、レジスト塗膜面が超純水3と接触するようあわせ、且つ超純水3がシリコンゴムシート2から漏れないように、シリコンゴムシート2上に載せた。
そして、その状態のまま10秒間保った。その後、8インチシリコンウェハ4を取り除き、超純水3をガラス注射器にて回収し、これを分析用サンプルとした。尚、超純水3の回収率は95%以上であった。
次いで、得られた超純水中の光酸発生剤のアニオン部のピーク強度を、液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MS、LC部:AGILENT社製の商品名「SERIES1100」、MS部:Perseptive Biosystems,Inc.社製の商品名「Mariner」)を用いて下記の測定条件により測定した。その際、各酸発生剤の1ppb、10ppb、100ppb水溶液の各ピーク強度を前記測定条件で測定して検量線を作成し、この検量線を用いて前記ピーク強度から溶出量を算出した。
また、同様にして、含窒素化合物(D−1)の1ppb、10ppb、100ppb水溶液の各ピーク強度を前記測定条件で測定して検量線を作成し、この検量線を用いて前記ピーク強度から酸拡散制御剤の溶出量を算出した。
これらの溶出量の合計が、5.0×10−12mol/cm/sec以上であった場合を「不良」とし、5.0×10−12mol/cm/sec未満であった場合を「良好」とした。
(測定条件)
使用カラム;商品名「CAPCELL PAK MG」、資生堂社製、1本
流量;0.2ml/分
流出溶剤:水/メタノール(体積比:3/7)に0.1質量%のギ酸を添加したもの
測定温度;35℃
<後退接触角>
後退接触角の測定は、KRUS社製の接触角計(商品名「DSA−10」)を用いて、実施例1〜6及び比較例1〜4の各感放射線性樹脂組成物による塗膜を形成した基板(ウェハ)を作成した後、速やかに、室温23℃、湿度45%、常圧の環境下で、次の手順により後退接触角を測定した。
まず、前記接触角計のウェハステージ位置を調整し、この調整したステージ上に前記基板をセットする。次いで、針に水を注入し、セットした基板上に水滴を形成可能な初期位置に前記針の位置を微調整する。その後、この針から水を排出させて基板上に25μLの水滴を形成し、一旦、この水滴から針を引き抜き、再び初期位置に針を引き下げて水滴内に配置する。次いで、10μL/minの速度で90秒間、針によって水滴を吸引すると同時に、液面と基板との接触角を毎秒1回測定する(合計90回)。このうち、接触角の測定値が安定した時点から20秒間の接触角についての平均値を算出して後退接触角(度)とした。
<欠陥数>
前記感度の評価と同様の条件で、下層反射防止膜を形成した8インチシリコンウェハ上に、実施例1〜6及び比較例1〜4の各感放射線性樹脂組成物によって、膜厚120nmの被膜を形成した。次いで、純水により90秒間、前記被膜のリンスを行った。その後、この被膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(「NSR S306C」、NIKON社製)を用い、NA=0.75、σ=0.85、1/2Annularの条件により、マスクパターンを介して露光した。露光後、純水により90秒間、再度リンスを行い、前記感度の評価と同様の条件で、PEBを行った。その後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、23℃で30秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、幅1000nmのホールパターンを形成する露光量を最適露光量とした。この最適露光量にてウェハ全面に幅1000nmのホールパターンを形成し、欠陥検査用ウェハとした。尚、この測長には走査型電子顕微鏡(「S−9380」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。
その後、欠陥検査用ウェハ上の欠陥数を、KLA−Tencor社製の「KLA2351」を用いて測定した。更に、「KLA2351」にて測定された欠陥を、走査型電子顕微鏡(「S−9380」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて観察し、レジスト由来と判断されるものと、外部由来の異物とに分類した。分類後、レジスト由来と判断されるものの数(欠陥数)の合計が100個/wafer以上であった場合を「不良」とし、100個/wafer未満であった場合を「良好」とした。
尚、レジスト由来の欠陥とは、現像時の溶け残りに由来する残渣状欠陥、レジスト溶剤中の樹脂溶け残りに由来する突起状欠陥等であり、外部由来の欠陥とは、大気中の塵に由来するゴミ及び塗布むら、泡等、レジストに関与しないタイプの欠陥である。
Figure 2009142182
表4から明らかなように、本実施例1〜6の感放射線性樹脂組成物によれば、K値が小さく、組成の膜厚方向における均一性の高いフォトレジスト膜が得られることが分かった。また、このような組成物を用いて得られるレジスト膜は、溶出抑制能を劣化させることなく欠陥数の制御に優れていることが分かった。更には、このレジスト膜は、撥水性にも優れ高い後退接触角を有するため、液浸用上層膜の使用の有無に関わらず、液浸露光において良好な性能を有することが期待できる。

Claims (7)

  1. 波長193nmにおける屈折率が空気よりも高い液浸露光用液体を介在させた状態で、基板上に形成されたフォトレジスト膜に放射線を照射して露光させる液浸露光工程を含むレジストパターン形成方法において、前記フォトレジスト膜を形成するために用いられる感放射線性樹脂組成物であって、
    前記感放射線性樹脂組成物は、(A)樹脂成分と、(B)感放射線性酸発生剤と、(C)溶剤と、を含有しており、
    前記(A)樹脂成分は、側鎖にフッ素原子と酸解離性基とを有する繰り返し単位(a1)を含有する酸解離性基含有樹脂(A1)を含み、
    且つ、前記感放射線性樹脂組成物は、下記式(i)で定義されるKの値が、1≦K≦5を満たすことを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
    =F/F (i)
    〔式(i)において、Fは、下記表面元素分析により測定及び算出される下記条件で作成されたフォトレジスト膜の最表面付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。Fは、下記表面元素分析により測定及び算出される前記フォトレジスト膜の最表面側から膜厚の20%付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。〕
    (フォトレジスト膜作成条件):感放射線性樹脂組成物を基板にスピンコートし、100℃、60秒の条件でベークすることにより、厚み約120nmのフォトレジスト膜を作成する。
    (表面元素分析):フォトレジスト膜に光電子分光装置を使用してX線を照射し、発生する二次電子の量を測定し、前記フォトレジスト膜のフッ素原子の分布量を測定する。
  2. 前記酸解離性基含有樹脂(A1)が、前記繰り返し単位(a1)として、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を含有する請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2009142182
    〔一般式(1)において、nは1〜3の整数を示す。Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは単結合、又は、炭素数1〜10の(n+1)価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。Yは単結合、又は−CO−を示す。nが1である場合、Rは酸解離性基を示す。nが2又は3である場合、Rは相互に独立に、水素原子又は酸解離性基を示し、且つ少なくとも1つのRは酸解離性基である。〕
  3. 前記酸解離性基含有樹脂(A1)が、前記一般式(1)で表される繰り返し単位として、下記一般式(1−1)で表される繰り返し単位を含有する請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2009142182
    〔一般式(1−1)において、nは1〜3の整数を示す。Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。nが1である場合、Rは酸解離性基を示す。nが2又は3である場合、Rは相互に独立に、水素原子又は酸解離性基を示し、且つ少なくとも1つのRは酸解離性基である。Rは、炭素数3〜10の(n+1)価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。〕
  4. 前記酸解離性基含有樹脂(A1)が、前記一般式(1)で表される繰り返し単位として、下記一般式(1−2)で表される繰り返し単位を含有する請求項2又は3に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2009142182
    〔一般式(1−2)において、Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。Rは、酸解離性基を示す。〕
  5. 前記酸解離性基含有樹脂(A1)が、前記一般式(1)で表される繰り返し単位として、下記一般式(1−3)で表される繰り返し単位を含有する請求項2乃至4のうちのいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2009142182
    〔一般式(1−3)において、Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。Xは、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。Rは、酸解離性基を示す。〕
  6. (1)請求項1乃至5のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上にフォトレジスト膜を形成する工程と、
    (2)前記フォトレジスト膜を液浸露光する工程と、
    (3)液浸露光されたフォトレジスト膜を現象し、レジストパターンを形成する工程と、を備えることを特徴とするレジストパターン形成方法。
  7. 波長193nmにおける屈折率が空気よりも高い液浸露光用液体を介在させた状態で、基板上に形成されたフォトレジスト膜に放射線を照射して露光させる液浸露光工程を含むレジストパターン形成方法において用いられる前記フォトレジスト膜であって、
    下記式(ii)で定義されるKの値が、1≦K≦5を満たすことを特徴とするフォトレジスト膜。
    =F/F (ii)
    〔式(ii)において、Fは、下記表面元素分析により測定及び算出されるフォトレジスト膜の最表面付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。Fは、下記表面元素分析により測定及び算出される前記フォトレジスト膜の最表面側から膜厚の20%付近におけるフッ素含有率(atom%)を示す。〕
    (表面元素分析):フォトレジスト膜に光電子分光装置を使用してX線を照射し、発生する二次電子の量を測定し、前記フォトレジスト膜のフッ素原子の分布量を測定する。
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