JPWO2009128440A1 - 複合発泡樹脂シート - Google Patents
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Abstract
本発明は、前述の金属箔積層発泡体の課題であった折り曲げ時の表面金属箔の亀裂や破断を生じさせることがなく、断熱性、環境性、加工性に優れ、空調ダクト用素材に使用可能な複合発泡樹脂シートを提供することを目的とする。本発明によるポリオレフィン系複合樹脂発泡樹脂シートは、内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜5.0、発泡倍率が4〜20倍、圧縮強度が0.05MPa以上であるポリオレフィン系樹脂発泡体の少なくとも片面に、平均厚さ5μm〜200μmの金属箔が積層され、また、少なくとも片面の一部もしくは全面にシボが形成されていることを特徴とする。
Description
本発明は、一定の硬さを保ちつつ折り曲げが可能であり、かつ形状の保持ができるオレフィン系複合発泡樹脂シートに関するものである。
近年、軽量性や環境性の観点から、空調ダクトの材料として一般に使用されている亜鉛めっき鋼板等の金属代替として段ボール紙にアルミ箔を積層してなる複合材が注目されている。例えば、特許文献1や特許文献2には、段ボール紙製の芯材の表面又は裏面をアルミ箔で被覆し、該芯材とアルミ箔の間に不燃層を介在させた不燃性段ボールは、段ボール紙を使用しているにも拘わらず、空調ダクトの必要性能である建築基準法の不燃材料の要件を満たすことができると報告されている。また、これは、亜鉛鋼板よりも軽量であるために施工がし易く、断熱性を有するためにグラスウールなどの保温材を多く用いる必要がなく、撤去時の産業廃棄物量を軽減できる利点があるとされる。
しかし、上記不燃性段ボールは段ボール紙が使用されているため、アルミ箔で密閉性がある程度維持できるものの、施工や周辺環境の状況によっては大気中の水分を吸収する可能性が高く、長期的な耐久性の観点から課題が残る。また上記不燃性段ボールは、加工性の点でも、段ボール紙の特性上、強度的に異方性を持つため一定方向に対して折り曲げ難く、加工制限が生じてしまうことがある。
このような点に対し、亜鉛鋼板製空調ダクトよりも断熱性、環境性が良く段ボールダクトの利点を包含でき、かつ、段ボールダクトの課題を克服できる素材としては樹脂発泡体が好ましく、特に折り曲げ、切断などの加工性の点からオレフィン系樹脂発泡体が好ましい。
一般的にオレフィン系樹脂は発泡させることで適度な断熱性を保持できる。また、これは廃棄処理に関してもリサイクル性に富む。
しかし、一般的にオレフィン系樹脂発泡体は発泡倍率が高く軟質でやわらかいと曲げることはできるが剛性が足りないために形状を維持することが難しく、また、圧縮強度が低く抑えられてしまうため、施工時には局所的な荷重の発生による凹み等の変形により素材そのものの変形が発生し易い。硬質発泡の場合は、折り曲げ加工時に割れてしまう可能性がある。またオレフィン樹脂自体は空調ダクトの必要要件である防炎性が維持し難く燃え易いという問題がある。
このような問題を克服するものとして、特許文献3に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体の利用が考えられる。このポリオレフィン系樹脂発泡体では、圧縮強度が高いにも拘わらず折り曲げに対し柔軟性を有することができるために、割れを生じることなく折り曲げ加工や熱賦形加工などを行うことができる。従って、施工時にある程度の外力が加わっても凹み等の変形が生じることなく形状を維持でき、施工後の耐久性にも優れる。また、防炎性の観点から、特許文献4や特許文献5には、表面に金属箔を積層してなる複合発泡樹脂シートが提案されている。このような積層構造を持つ構成の複合発泡樹脂シートは金属箔の性能から樹脂発泡体に防火性を付与することができる。
しかし、この構成では複合発泡樹脂シートの表面層が金属箔からなるので曲げ加工時にその片側表層に対して引張り方向への応力が発生し、その応力に金属箔が耐えきれないと亀裂や破断が生じてしまう。金属箔に亀裂や破断が生じると複合発泡樹脂シートの表層部の延焼に対して防炎性や不燃性を維持することができない。従って、表層に亀裂や破断が生じないように折り曲げ加工範囲に制約があり、空調ダクト分野への複合発泡樹脂シートの利用が困難になる。金属箔を厚くして強度を向上させる方法も考えられるが、この場合は折り曲げ難く、加工性やコストが問題となる。
特開2006−1095号公報
特開2007−147185号公報
特許第3124267号公報
特開2001−310432号公報
特開2005−238573号公報
そこで、本発明は、前述の金属箔積層発泡体の課題であった折り曲げ時の表面金属箔の亀裂や破断を生じさせることがなく、断熱性、環境性、加工性に優れ、空調用ダクト素材に使用可能な複合発泡樹脂シートを提供することを目的とする。
本発明によるポリオレフィン系複合樹脂発泡樹脂シートは、内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜5.0、発泡倍率が4〜20倍、圧縮強度が0.05MPa以上であるポリオレフィン系樹脂発泡体の少なくとも片面に、平均厚さ5μm〜200μmの金属箔が積層された複合発泡樹脂シートの、少なくとも金属箔側の一部又は全面にシボ加工が形成されていることを特徴とする。
上記ポリオレフィン系樹脂発泡体の難燃性を高めるためには、同発泡体はポリオレフィン系樹脂100重量部に対し難燃剤を5〜30重量部含む。
本発明によるポリオレフィン系複合樹脂発泡樹脂シートの製造方法は、ポリオレフィン系樹脂発泡性シートの少なくとも片面に金属箔を積層してなる発泡性積層体の上下を2枚の無端ベルト間に挟持し加熱して発泡性シートを発泡させた後冷却する複合発泡樹脂シートの製造方法であって、上記金属箔側の無端ベルトが、シボ形状を表面に有するものである。
本発明によるポリオレフィン系複合樹脂発泡樹脂シート加工品は、楔形金具を用いて折り目を付けることにより所望の形状に製造することができる。
本発明によるポリオレフィン系複合樹脂発泡樹脂シート及び加工品は、例えば空調用ダクト素材として有用である。
まず、本発明によるポリオレフィン系複合樹脂発泡樹脂シートの主体を構成するポリオレフィン系樹脂発泡体について、説明をする。
ポリオレフィン系樹脂発泡体は、内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxy〔Dz(発泡体厚み方向に平行な最大径)/Dxy(発泡体幅または長さ方向に平行な最大径)〕の平均値が1.1〜5.0、発泡倍率が4〜20倍、好ましくは6〜17倍で、圧縮強度が0.05MPa以上、好ましくは0.1〜1.5MPaのものである。
樹脂発泡体シートに使用される樹脂成分は加工性やリサイクル性の利点からポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする。また、使用されるポリオレフィン系樹脂とはオレフィン系モノマーの単独重合体もしくは共重合体であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン、プロピレンホモポリマー、プロピレンランダムポリマー、プロピレンブロックポリマー等のポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等のエチレンを主成分とする共重合体などが好適に用いられるが、なかでもポリエチレンやポリプロピレンが特に好適に用いられる。これらのポリオレフィン系樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
また、上記ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂に対し30重量%未満の他の樹脂が添加されているポリオレフィン系樹脂組成物であっても良い。上記他の樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリスチレンやスチレン系エラストマー等が挙げられる。これらの他の樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
ポリオレフィン系樹脂に対する他の樹脂の添加量が30重量%以上であると、軽量、耐薬品性、柔軟性、弾性等のポリオレフィン系樹脂が有する優れた特性が阻害されることがあり、また、発泡時に必要な溶融粘度を確保することが困難となることがある。
さらに、上記ポリオレフィン系樹脂は、変性用モノマーが添加されているポリオレフィン系樹脂組成物であっても良い。上記変性用モノマーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ジオキシム化合物、ビスマレイミド化合物、ジビニルベンゼン、アリル系多官能モノマー、(メタ)アクリル系多官能モノマー、キノン化合物等が挙げられる。これらの変性用モノマーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
特にこの場合、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、圧縮性能を高める上で内在するセルのアスペクト比〔Dz(発泡体厚み方向に平行な最大径)/Dxy(発泡体幅または長さ方向に平行な最大径)〕の平均値が1.1〜5.0であり、発泡倍率が4〜20倍である。発泡体の発泡倍率が4倍未満であると、圧縮強度(圧縮弾性率)が高くなり過ぎて硬くなることで曲げ難くなり、逆に発泡体の発泡倍率が20倍を超えると、セル壁の厚みが薄くなって、圧縮強度(圧縮弾性率)が不十分となり形状を維持し難い。
発泡倍率については、発泡体部分より板状の試料をカッターで切り出した後、JIS K−6767「ポリエチレンフォーム試験方法」に準拠して、見かけ密度を測定し、その逆数を発泡倍率とする。
圧縮強度は、JIS K 7220を参考とし、サンプルを厚さに対し10%まで圧縮したときに測定した最大応力値か降伏点応力のどちらか高い値と定義する。
ポリオレフィン系樹脂発泡体は、圧縮強度が0.05MPa以上、好ましくは0.1〜1.5MPaのものである。発泡体の圧縮強度が0.05MPa未満であると、局所的な荷重に対して凹みが発生し易くなり、またシートが柔らかすぎて加工後の形状を維持し難くなる。
図1(a) は発泡体を示す斜視図であり、図1(b)は図1(a)中のA部の拡大図である。上記アスペクト比〔Dz(発泡体厚み方向に平行な最大径)/Dxy(発泡体幅または長さ方向に平行な最大径)〕の平均値とは、図1に示す発泡体(1)内部のセル(3)における定方向最大径の比の個数(算術)平均値を意味し、以下の方法で測定される。
アスペクト比(Dz/Dxy)の平均値の測定方法:発泡体(1)の厚み方向(z方向と呼ぶ)に平行な任意の断面(2)の50倍の拡大写真を撮り、無作為に選ばれた少なくとも50個のセル(3)の定方向最大径を下記2方向で測定し、各アスペクト比(Dz/Dxy)の個数(算術)平均値を算出する。
Dz:発泡体(1)中のセル(3)のZ方向に平行な最大径Dxy:発泡体(1)中のセル(3)の発泡体幅方向または発泡体長さ方向、即ち、z方向に垂直な面方向(xy方向と呼ぶ)に平行な最大径である
上記アスペクト比〔Dz(発泡体厚み方向に平行な最大径)/Dxy(発泡体幅または長さ方向に平行な最大径)〕の平均値を1.1〜5.0(好ましくは1.2〜2.2)とすることにより、発泡体(1)中のセル(3)は発泡体(1)の厚み方向に長軸を有する紡錘形のセル(3)となる。従って、発泡体(1)が厚み方向に圧縮力を受けた場合、圧縮力は紡錘形のセル(3)の長軸方向に負荷されることになるので、発泡体(1)は厚み方向に高い圧縮強度(圧縮弾性率)を発現し得るものとなる。アスペクト比が5.0を超えると発泡体が脆くなりすぎて曲げ難くなる。
上記アスペクト比〔Dz(発泡体厚み方向に平行な最大径)/Dxy(発泡体幅または長さ方向に平行な最大径)〕の平均値を1.1〜5.0(好ましくは1.2〜2.2)とすることにより、発泡体(1)中のセル(3)は発泡体(1)の厚み方向に長軸を有する紡錘形のセル(3)となる。従って、発泡体(1)が厚み方向に圧縮力を受けた場合、圧縮力は紡錘形のセル(3)の長軸方向に負荷されることになるので、発泡体(1)は厚み方向に高い圧縮強度(圧縮弾性率)を発現し得るものとなる。アスペクト比が5.0を超えると発泡体が脆くなりすぎて曲げ難くなる。
また、発泡体(1)内部のセル(3)のDxyの平均値は、特に限定されるものではないが、好ましくは500μm以上、より好ましくは800μm以上である。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法は、例えば特許第3766249号公報に記載された実施例の方法により作成されたポリオレフィン系樹脂発泡性シートを発泡して製造することができる。
ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造工程において、発泡性シートの発泡は連続発泡装置を用いて行われることが好ましい。連続発泡装置を用いて発泡を行う方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、加熱炉の出口側で発泡体を引取りながら連続的に発泡性シートを発泡させる引取り式発泡装置、ベルト式発泡装置、縦型もしくは横型発泡炉、熱風恒温槽等を用いて発泡を行う方法や、オイルバス、メタルバス、ソルトバス等の熱浴中で発泡を行う方法等が挙げられる。好ましくはダブルベルト式発泡方式が挙げられる。これは、ダブルベルト式発泡装置の上下2枚の無端ベルトの間に発泡性シートを挟持し,加熱炉で加熱して発泡性シートを発泡させた後、例えば冷却水循環式の冷却ロールからなるような冷却装置により冷却して発泡体を得る発泡シートの製造方法であって、加熱源につながる加熱ブロアーは駆体で覆われた炉内に配設され、加熱ブロアーにより無端ベルトが加熱されつつ炉内を循環するものである。(特許第3766249号公報、特開2005−059309号公報参照)
つぎに、ポリオレフィン系樹脂発泡体の少なくとも片面に積層される金属箔について、説明をする。
つぎに、ポリオレフィン系樹脂発泡体の少なくとも片面に積層される金属箔について、説明をする。
ポリオレフィン系樹脂発泡体に積層される金属箔は、厚さ5〜200μm、好ましくは7〜150μm、より好ましくは20〜120μmのものである。この厚さが5μm未満であると強度面で破断し易く、また形状保持効果が得られ難いので加工し難い。逆に、この厚さが200μmを超えると、面材である金属箔の剛性が大きくなり過ぎて、曲げ難くなる。したがって金属箔の厚さは5〜200μmであることが好ましい。不燃性とコスト、ハンドリング性を考慮に入れると、厚さ20〜120μmが最も好ましい。金属箔は特に限定をするものではないが、アルミニウム箔、ステンレス箔、チタン合金箔、ニッケル合金箔、青銅箔、スズ箔、亜鉛合金箔、真鍮箔など挙げられる。経済性や生産性の観点からアルミニウム箔が好ましい。
金属箔は、発泡体成形時に連続発泡装置の加熱炉へ発泡性シートを投入する直前に、金属箔を積層位置に配置し、連続発泡装置の加熱炉へ発泡性シートと金属箔を同時投入させる。そして、発泡性シートが溶融して、発泡性シートと金属箔が積層一体化し発泡する。
金属箔は発泡体に直接積層されてもよいし、熱可塑系樹脂フィルムや不織布、無機質系繊維、紙などの中間層を介して積層されてもよい。また、熱可塑性のホットメルト接着剤の使用や、金属箔表面にプライマー処理やコロナ放電等による表面改質効果などは、発泡性シートとアルミ箔との接着強度を向上させるための手段として有効である。
本発明のさらなる特徴点は、ポリオレフィン系樹脂発泡体とそれに積層される金属箔とからなる積層体の少なくとも片面にシボが形成されている点である。「シボ」とは、元々は糸の縒(よ)り具合で織物の表面に現れる凹凸であるが(大辞泉)、本発明では、「シボ」は成型品表面に機能性付与やデザインなどの目的で形成される皮、梨地、木目、布目などの凹凸模様を意味する。シボの形状は特に限定するものではないが、シボの凹部が深過ぎると、発泡性を損ない、浅過ぎると前述の効果が発揮できなくなる。したがって、シボの凹部の深さは好ましくは0.01〜1mmである。
積層体表面のシボは予め金属箔表面に形成されていてもよいし、ポリオレフィン系樹脂発泡性シートに金属箔が積層した発泡性積層体や発泡後の積層体にシボ加工により形成してもよいが、経済的な点からは後者が好ましい。
後者は、より詳しくは、ポリオレフィン系樹脂発泡性シートの少なくとも片面に金属箔が積層されてなる発泡性積層体を平均凹凸深さ0.01〜1.00mmのシボ形状を表面に有するベルトを用いて発泡装置内を搬送させながら発泡性積層体の発泡前後かもしくはどちらかのタイミングにおいて、該積層体表層にシボ形状を加圧転写する方法である。本発明による複合発泡樹脂シートは、上述のように、ポリオレフィン系樹脂発泡体に金属箔を積層することで同発泡体に防炎性能を加味することができるが、ポリオレフィン系樹脂に所定量の難燃剤を含ませることで、発泡樹脂シート自体の生産性を阻害することなく不燃性を高められることができ、また、特定の条件を満たせば建築基準法規定の不燃材料試験でその基準を満たすことが可能である。用いられる難燃剤は限定されないが、特にハロゲン系難燃剤などが有効である。例えば、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノール−A、TBA−ビス[2,3−ジブロモプロピルエーテル]、TBA−ビス[アリルエーテル]、ヘキサブロモシクロデカン、トリブロモフェノールなどの塩素系難燃剤が挙げられる。特に安全性の観点からエチレンビスペンタブロモベンゼン等の臭素系難燃剤が好ましい。それ以外にも三酸化アンチモンや加熱膨張性黒鉛系やリン系、水酸化マグネシウム系、水酸化アルミニウム系、各種無機物質等のノンハロゲン系難燃剤が使用できる。これらの難燃剤は単体で用いてもよいし、二つ以上を併用してもよい。三酸化アンチモンと臭素系難燃剤との併用は、効果的に難燃作用を発揮する。特にエチレンビスペンタブロモベンゼンと三酸化アンチモンとの併用(比率は2:1前後)が好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して難燃剤を好ましくは5〜30重量部添加する。この割合が5重量部未満であると難燃性の効果が十分発揮できず、30重量部を超えると発泡性を阻害する傾向がある。
つぎに、複合発泡樹脂シートの製造方法について説明をする。
本発明による複合発泡樹脂シートの製造方法は、ポリオレフィン系樹脂発泡性シートの少なくとも片面に金属箔を積層してなる発泡性積層体の上下を2枚の無端ベルト間に挟持し加熱して発泡性シートを発泡させた後冷却する複合発泡樹脂シートの製造方法であって、上記金属箔側の無端ベルトが、シボ形状を表面に有するものであることを特徴とする。
本発明の製造方法において、上記金属箔側の無端ベルトが、平均凹凸部分高低差(シボ面の最も高い点と低い点の平均高低差)0.01〜1mmのシボ形状を表面に有するものが好ましい。このようなベルトを用いて発泡装置内に供給することにより、発泡性積層体の発泡前の加熱時から、発泡後の冷却時までのいずれかのタイミングにおいて、積層体表層にシボ形状が加圧転写される。
この方法では、該発泡性積層体を搬送するための金属箔側の無端ベルト自体の表面に予めシボ加工を施しておく。加熱発泡工程、特にダブルベルト方式の発泡工程では、発泡前後は発泡性シートが溶融状態に近いもしくは溶融しているために非常に柔らかい状態であるので、好ましくは発泡性積層体が加熱されてから発泡する前後にベルトのシボ形状が該積層体表面に加圧転写される方法がよい。また、発泡装置内後方に備え付けられる発泡後の積層体を冷却させるために用いる冷却ロールなどの加圧力も利用することは可能である 前述のダブルベルト式発泡方式では、ダブルベルト式発泡装置の上下2枚の無端ベルトの少なくとも一方の表面に予めシボ加工を施しておくことで簡単に複合発泡樹脂シートにシボ形状を形成することができる。例えば、上下2枚の無端ベルトによって、ポリオレフィン系樹脂発泡性シートと金属箔からなる発泡性積層体をダブルベルト式発泡装置の加熱炉に搬入すると、発泡性シートが発泡し、金属箔が発泡層と接合し冷却後固化する。その際、上下2枚の無端ベルトの少なくとも一方の表面に設けられたシボ形状により、複合樹脂発泡シート表層にシボ形状を形成することができる。そのメカニズムを説明すると、加圧開始から終了のタイミングは詳細に規定するわけではないが、発泡加熱炉内で駆動される搬送用ベルトの外側面(上ベルトではベルトに対し上面、下ベルトではベルトに対し下面)に加熱発泡や発泡後の形状維持の目的で熱伝導性を制御するための伝熱用ロールが数カ所設けられており、上ベルトの外面に備え付けられた伝熱用ロールの自重やロールに対する強制加圧によって、上ベルトと下ベルトの少なくとも片方の表面に加工されたシボ形状を発泡装置内で発泡性積層体を搬送しながら該積層体表面に加圧転写させることができる。また、発泡前後の加圧時点では設定温度が高温で発泡性積層体や発泡後の積層体の圧縮強度が低下しているため、比較的低い圧力でもベルト表面の形状が該構成体表層に転写されやすい。また、発泡装置内後方に備え付けられる発泡後の積層体を冷却させるために用いる冷却ロールなどの加圧力も利用は可能である。この方法は、予め金属箔表面にシボを形成しておく方法などよりエネルギー消費、コストの点で有利である。
積層体を搬送するベルトは、加熱発泡時の耐熱性が維持できれば特に限定するものではないが、スチール系ベルト、フッ素加工系ベルトなどが好ましい。特に、表面シボ形状加工の簡易性、離型性、強度の観点からガラス長繊維等の繊維層にフッ素系樹脂、特にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などでコートされたシートで作製されたベルトが好ましい。またその他のフッ素系樹脂としてテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)などが例示されるが、発泡加熱温度が樹脂の融点を超えるような樹脂は使用できないため、発泡開始温度を考慮して樹脂を選択する。
つぎに、本発明による複合発泡樹脂シートを加工する方法について、説明をする。
折り曲げ加工を行う際には特段器具を用いる必要性はないが、折り曲げ個所に予め折り目を付けておくことが折り曲げ易さの点から好ましい。折り目処理を施すには、楔形の金具を用いてプレス処理を行う方法や、また、V型等の溝加工を折り曲げ部分に行う方法があり、それ以外にも、U型のプレス加工や溝加工、表裏同位置の局所線状プレスなど、折れ曲がる位置の厚さを局所的に他の部分よりも薄くする方法でシートを折り曲げ易くすることが可能である。これらの内、楔形の金具を用いてプレス処理を行う方法が最も好ましい。この方法では、金具を加熱することで、樹脂発泡層が加熱されることで溶融し圧縮強度の低下を引き起こすため圧力を上げることなくプレス加工ができ、また低圧処理のため金属箔の破断も回避しやすくなる。また加熱後の冷却で複合発泡樹脂シートが固化し強度が復元し折り目形状を維持できる点からもこの方法が好ましい。
加えて、プレス処理による折り目加工の応用例としては、トムソン加工などの抜き打ち加工と同時に特定の金具を用いてプレス処理を行えば抜き打ち処理と同時に所定の位置に折り目を付けることが可能である。
本発明による複合発泡樹脂シートは、内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜5.0、発泡倍率が4〜20倍という特定のセル構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体に金属箔を積層したものであるので、該セル構造によって圧縮強度を0.05MPa以上を保持しつつ曲げ作用に対する柔軟性を確保することができ、そのため一定の硬さを保ちつつ折り曲げることが可能である。
加えて、複合樹脂発泡体シートの少なくとも片面にシボ加工が施されているので、シートが曲がるとき、引張り側の表面に発生する引張り応力に対してシボ形状を付与された表層が、シボ形状がないフラットな表面状態と比べて伸びることができる。従ってシート曲げ時の表面変位に対する金属箔の寸法追従性を大きく得ることができ、この効果によって、一定曲率内の金属箔への引張り応力が原因で生じる亀裂や破断を極力抑えることが可能となり、シボ形状がないものと比べて複合発泡体樹脂シートを曲げやすくなる。金属箔のように発泡体に比べ伸び特性が小さなものを用いるとこの効果が顕著に現れる。
また、ポリオレフィン系樹脂発泡体が難燃剤を所定割合で含むと、同樹脂発泡体への金属箔の積層効果と相まって防炎性が向上し、特定の条件では建築基準法規定の不燃材料の要件を満たすことが可能になる。
本発明による複合発泡樹脂シートの製造方法は、ポリオレフィン系樹脂発泡性シートの少なくとも片面に金属箔を積層してなる発泡性積層体の上下を2枚の無端ベルト間に挟持し加熱して発泡性シートを発泡させた後冷却する複合発泡樹脂シートの製造方法であって、上記金属箔側の無端ベルトが、シボ形状を表面に有するものである。これらの場合、発泡工程の前後に金属箔や樹脂発泡層にシボ加工を施す必要性がないため特殊なシボ加工装置が不必要となり、経済的に有利である。
本発明による複合発泡樹脂シートを加工するには、予め、複合樹脂発泡シートの折り曲げ部分に楔形金具を用いてプレス処理を行い、折り目を付けておく。これにより容易に折り曲げ加工を行うことができる。また該金具を樹脂発泡層が溶融する温度以上、例えばポリプロピレン樹脂であると130〜150℃以上に加熱することにより、比較的低圧のプレス処理にてシート表面の金属箔に亀裂や破断を生じさせることなく折り目を付けることが可能となる。
本発明による複合発泡樹脂シートからなる空調ダクトは、断熱性、軽量性の点で亜鉛鋼板性ダクトよりも良く、耐水性、加工性の観点からは段ボールダクトを凌ぐ性能を持つ。また難燃材を樹脂に配合することで空調用ダクトの必要要件である建築基準法規定の不燃材料認定レベルの性能を有することができる。したがって、本発明による複合発泡樹脂シートは空調用ダクトに好適な材料である。
つぎに、本発明を具体的に説明するために、本発明の実施例およびこれとの比較を示すための比較例をいくつか挙げる。
実施例1(難燃剤配合なし)
特許文献6記載の方法で作製したポリプロピレン樹脂組成物からなる発泡性シートをアルミ箔(厚さ40μm)で上下から挟みこんで発泡性積層体を準備し、ダブルベルト式発泡装置の上下2枚の搬送用無端ベルト(シボ形状:平均凹凸高低差0.2mmを表面に有するフッ素系樹脂コーティングベルト)を用いて連続発泡装置の加熱炉(設定温度220〜229℃)内に搬入した。その工程で搬送用上ベルトの上部から伝熱用ロールを用いてロールの自重により搬送用ベルトを加圧し、ベルト表面に加工されたシボ形状を発泡性積層体の発泡前後において該積層体表面に加圧転写させた。加えて、発泡装置内に備え付けられた発泡後の積層体を冷却するための冷却ロールを用いて線圧1kgf/m以上の加圧を上ベルトの上部から行った。またこの際に使用した搬送用フッ素系樹脂加工ベルトはガラス長繊維を用いた直径φ1.2mm程度のストランド(ガラス繊維束)にてシート平面上で直行に編まれた繊維層にフッ素系樹脂であるPTFE及びPFAをコーティングさせてなるものを使用した。この場合、ガラス繊維束が直交に編まれることによりシボ形状(微細な凹凸)が生じる。また、凹部分をフッ素系樹脂が埋め尽くすまでに至っていない状態では、同繊維が編まれたことによって生じた凸部分が表面に残存し、シボ形状が表面に維持されるため、別途、シボ加工をベルト表面に施すことなくシボ形状が形成されるので、これをそのまま利用することができる。こうして、上下両面全体にシボを有する複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1.6、発泡倍率:7倍、圧縮強度:0.61MPa、厚さ:5mm)を作製した。
特許文献6記載の方法で作製したポリプロピレン樹脂組成物からなる発泡性シートをアルミ箔(厚さ40μm)で上下から挟みこんで発泡性積層体を準備し、ダブルベルト式発泡装置の上下2枚の搬送用無端ベルト(シボ形状:平均凹凸高低差0.2mmを表面に有するフッ素系樹脂コーティングベルト)を用いて連続発泡装置の加熱炉(設定温度220〜229℃)内に搬入した。その工程で搬送用上ベルトの上部から伝熱用ロールを用いてロールの自重により搬送用ベルトを加圧し、ベルト表面に加工されたシボ形状を発泡性積層体の発泡前後において該積層体表面に加圧転写させた。加えて、発泡装置内に備え付けられた発泡後の積層体を冷却するための冷却ロールを用いて線圧1kgf/m以上の加圧を上ベルトの上部から行った。またこの際に使用した搬送用フッ素系樹脂加工ベルトはガラス長繊維を用いた直径φ1.2mm程度のストランド(ガラス繊維束)にてシート平面上で直行に編まれた繊維層にフッ素系樹脂であるPTFE及びPFAをコーティングさせてなるものを使用した。この場合、ガラス繊維束が直交に編まれることによりシボ形状(微細な凹凸)が生じる。また、凹部分をフッ素系樹脂が埋め尽くすまでに至っていない状態では、同繊維が編まれたことによって生じた凸部分が表面に残存し、シボ形状が表面に維持されるため、別途、シボ加工をベルト表面に施すことなくシボ形状が形成されるので、これをそのまま利用することができる。こうして、上下両面全体にシボを有する複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1.6、発泡倍率:7倍、圧縮強度:0.61MPa、厚さ:5mm)を作製した。
実施例2(難燃剤配合1)
実施例1のポリプロピレン樹脂組成物がポリプロピレン100重量部に対してエチレンビスペンタブロモベンゼンを6重量部、三酸化アンチモンを3重量部配合してなるものであること以外、実施例1と同様の操作を行い、上下両面全体にシボを有する複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1.7、発泡倍率:7倍、圧縮強度:0.55MPa、厚さ:5mm)を作製した。
実施例1のポリプロピレン樹脂組成物がポリプロピレン100重量部に対してエチレンビスペンタブロモベンゼンを6重量部、三酸化アンチモンを3重量部配合してなるものであること以外、実施例1と同様の操作を行い、上下両面全体にシボを有する複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1.7、発泡倍率:7倍、圧縮強度:0.55MPa、厚さ:5mm)を作製した。
実施例3(難燃剤配合2)
実施例1のポリプロピレン樹脂組成物がポリプロピレン100重量部に対してエチレンビスペンタブロモベンゼンを10重量部、三酸化アンチモンを5重量部配合してなるものであること以外、実施例1と同様の操作を行い、上下両面全体にシボを有する複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1.5、発泡倍率:7倍、圧縮強度:0.54MPa、厚さ:5mm)を作製した。
実施例1のポリプロピレン樹脂組成物がポリプロピレン100重量部に対してエチレンビスペンタブロモベンゼンを10重量部、三酸化アンチモンを5重量部配合してなるものであること以外、実施例1と同様の操作を行い、上下両面全体にシボを有する複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1.5、発泡倍率:7倍、圧縮強度:0.54MPa、厚さ:5mm)を作製した。
比較例1(シボなし)
ダブルベルト式発泡装置の上下2枚の無端ベルトに、シボ形状を有していないフラットベルトを用いたこと以外、実施例1と同様の発泡性シートを用いて発泡体製作を行い、上下両面全体にシボを有する複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1.6、発泡倍率:7倍、圧縮強度:0.75MPa、厚さ:5mm)を作製した。
ダブルベルト式発泡装置の上下2枚の無端ベルトに、シボ形状を有していないフラットベルトを用いたこと以外、実施例1と同様の発泡性シートを用いて発泡体製作を行い、上下両面全体にシボを有する複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1.6、発泡倍率:7倍、圧縮強度:0.75MPa、厚さ:5mm)を作製した。
比較例2(シボなし)
軟質ポリエチレン発泡体(積水化学社製、商品名「ソフトロン」)の表裏両面にアルミ箔(厚さ40μm)を接着剤にて表裏に接合して、シボを有しない複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1以下、発泡倍率:30倍、圧縮強度:0.05MPa未満、厚さ:5mm)を作製した。
軟質ポリエチレン発泡体(積水化学社製、商品名「ソフトロン」)の表裏両面にアルミ箔(厚さ40μm)を接着剤にて表裏に接合して、シボを有しない複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1以下、発泡倍率:30倍、圧縮強度:0.05MPa未満、厚さ:5mm)を作製した。
比較例3(シボなし)
発泡倍率12倍、厚さ6mmのポリスチレンフォームの表裏両面にアルミ箔〈厚さ40μm〉を接着剤にて表裏に接合して、シボを有しない複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1以下、発泡倍率:12倍、圧縮強度:0.97MPa、厚さ:7mm)を作製した。
発泡倍率12倍、厚さ6mmのポリスチレンフォームの表裏両面にアルミ箔〈厚さ40μm〉を接着剤にて表裏に接合して、シボを有しない複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:1以下、発泡倍率:12倍、圧縮強度:0.97MPa、厚さ:7mm)を作製した。
比較例4(難燃剤多過)
ポリプロピレン樹脂組成物がポリプロピレン100重量部に対してエチレンビスペンタブロモベンゼンを40重量部配合してなるものであること以外、実施例1と同様の操作を行い、上下両面全体にシボを有する複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:粗大気泡化のため測定不可、発泡倍率:発泡層が粗大化し測定不可、圧縮強度:0.12MPa、厚さ:5mm)を作製した。
ポリプロピレン樹脂組成物がポリプロピレン100重量部に対してエチレンビスペンタブロモベンゼンを40重量部配合してなるものであること以外、実施例1と同様の操作を行い、上下両面全体にシボを有する複合発泡樹脂シート(アスペクト比Dz/Dxyの平均値:粗大気泡化のため測定不可、発泡倍率:発泡層が粗大化し測定不可、圧縮強度:0.12MPa、厚さ:5mm)を作製した。
比較例5(段ボール)
厚さ5mmの段ボール紙にアルミ箔(厚さ40μm)を接着剤にて積層した。
厚さ5mmの段ボール紙にアルミ箔(厚さ40μm)を接着剤にて積層した。
性能評価試験
a)圧縮強度
・JIS K 7220に準拠し、クロスヘッド速度1mm/minにおける厚み10%変形時までの最大応力値と降伏点応力を比べて高い値を測定した。
a)圧縮強度
・JIS K 7220に準拠し、クロスヘッド速度1mm/minにおける厚み10%変形時までの最大応力値と降伏点応力を比べて高い値を測定した。
b)熱伝導率
・JIS A 1412に準拠して測定した。
・JIS A 1412に準拠して測定した。
c)折り曲げ評価
・複合発泡樹脂シート幅20mm、長さ200mmのサンプルを60°の角度に折り曲げた場合、割れが発生しない場合○、完全に割れた場合×とした。
・複合発泡樹脂シート幅20mm、長さ200mmのサンプルを60°の角度に折り曲げた場合、割れが発生しない場合○、完全に割れた場合×とした。
d)形状保持評価
・図2に示すように、幅20mm、長さ200mmのサンプル(s)のサンプル(s)の基端部を水平面に両面テープで固定し、長手方向の中心を起点として先端部を40mmの高さに折り曲げ、30分後,60分後、1日後の高さを測定した。その際、折り曲げ時の加工精度を維持するためにサンプル(s)を専用の三角型治具に沿わせて折り曲げた。
・図2に示すように、幅20mm、長さ200mmのサンプル(s)のサンプル(s)の基端部を水平面に両面テープで固定し、長手方向の中心を起点として先端部を40mmの高さに折り曲げ、30分後,60分後、1日後の高さを測定した。その際、折り曲げ時の加工精度を維持するためにサンプル(s)を専用の三角型治具に沿わせて折り曲げた。
e)発泡性
・発泡体部分より板状の試料をカッターで切り出した後、目視にて切断面のセル状態を確認した。粗大なセルや連続気泡が著しい場合は×とした。
・発泡体部分より板状の試料をカッターで切り出した後、目視にて切断面のセル状態を確認した。粗大なセルや連続気泡が著しい場合は×とした。
f〉不燃性
・建築基準法に規定される不燃性評価における発熱性試験方法〈コーンカロリー試験〉にしたがって不燃性を評価した。試験項目:20分間評価時の総発熱量および最大燃焼速度。
・建築基準法に規定される不燃性評価における発熱性試験方法〈コーンカロリー試験〉にしたがって不燃性を評価した。試験項目:20分間評価時の総発熱量および最大燃焼速度。
表1から明らかなように、実施例の複合発泡樹脂シートはすべての項目について良好な性能を示した。
(1) 発泡体
(2) 任意の断面
(3) セル
(2) 任意の断面
(3) セル
Claims (6)
- 内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜5.0、発泡倍率が4〜20倍、圧縮強度が0.05MPa以上であるポリオレフィン系樹脂発泡体の少なくとも片面に、平均厚さ5μm〜200μmの金属箔が積層された複合発泡樹脂シートの、少なくとも金属箔側の一部又は全面にシボ加工が形成されていることを特徴とする複合発泡樹脂シート。
- 上記ポリオレフィン系樹脂発泡体が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し難燃剤5〜30重量部を含む請求項1記載の複合発泡樹脂シート。
- ポリオレフィン系樹脂発泡性シートの少なくとも片面に金属箔を積層してなる発泡性積層体の上下を2枚の無端ベルト間に挟持し加熱して発泡性シートを発泡させた後冷却する複合発泡樹脂シートの製造方法であって、上記金属箔側の無端ベルトが、シボ形状を表面に有するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の複合発泡樹脂シートの製造方法。
- 請求項1又は2記載の複合発泡樹脂シートに楔形金具を用いて折り目を付けることを特徴とする複合発泡樹脂シート加工品の製造方法。
- 請求項1又は2記載の複合発泡樹脂シートからなる空調用ダクト素材。
- 請求項4記載の製造方法により所定形状に製造されたものであることを特徴とする空調用ダクト素材。
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