JP2012111388A - 自動車天井用基材および自動車天井材 - Google Patents

自動車天井用基材および自動車天井材 Download PDF

Info

Publication number
JP2012111388A
JP2012111388A JP2010262898A JP2010262898A JP2012111388A JP 2012111388 A JP2012111388 A JP 2012111388A JP 2010262898 A JP2010262898 A JP 2010262898A JP 2010262898 A JP2010262898 A JP 2010262898A JP 2012111388 A JP2012111388 A JP 2012111388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
weight
layer
automobile ceiling
foamed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010262898A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikiyoshi Nakamichi
幹芳 中道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP2010262898A priority Critical patent/JP2012111388A/ja
Publication of JP2012111388A publication Critical patent/JP2012111388A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】軽量ながら好適な成形加工性を有し、寸法安定性に優れ、適度な剛性を保持し、低比熱、低熱伝導率等の熱特性に優れ、特定周波数領域に高い吸音性を示す自動車天井用基材および自動車天井材を提供する。
【解決手段】変性PPE系樹脂を押出発泡成形して得られた発泡倍率が16〜25倍、独立気泡率が80%以上、目付80〜120g/mである発泡層10の両面に、片面目付が60〜90g/mである非発泡層11,13を積層する熱可塑性樹脂発泡積層シートであって、室外側非発泡層13面に密度15〜30Kg/m、厚み2〜4mmのポリウレタンフォーム層20を積層し、室内側非発泡層面に目付15〜30g/mである表皮接着剤18を介して目付100〜200g/mである不織布表皮材22を積層した構成の自動車天井用基材は、軽量ながら、低蓄熱性、高い断熱性能を有し、自動車天井材に必要な寸法安定性と剛性を付与出来る。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車天井用基材および自動車天井材に関する。
従来、自動車天井用基材として、ウレタンフォームにガラス繊維を積層したシートあるいは、ポリプロピレン系樹脂にガラス繊維を混合または積層した積層シートが広く用いられている。それらの自動車天井用基材は、成形加工性・耐熱特性に優れているという特徴がある。
しかしながら、上記のような自動車天井用基材は、ガラス繊維を構成材料とするため、環境適合性(即ちリサイクル性、特にサーマルリサイクル性)に問題がある。
更に、これらのガラス繊維を含有する複合材料では、ガラス繊維を用いているため、軽量化に限界があり、自動車の燃費が上がることによるCO量の増加による環境負荷という面においても環境適合性に劣るものであった。
このような問題を解決するため、軽量で耐熱性のある変性ポリフェニレンエーテル系樹脂(以下「変性PPE系樹脂」と記す。)発泡層の両面に、変性PPE系樹脂非発泡層を積層した発泡積層シートを用いた自動車内装用発泡積層シートが提案されている(特許文献1)。この変性PPE系樹脂を用いた自動車内装材用発泡積層シートは、耐熱性、断熱性に優れ、軽量であり、ガラスフリーの素材で構成されているため、リサイクル性を含み環境適合性に優れた素材である。
近年の地球温暖化防止対策として、自動車の更なる燃費向上を図るべく、自動車の軽量化が図られる中、自動車天井材を始めとした自動車内装部材の更なる軽量化等の性能向上が求められている。
一方で、自動車室内環境を快適に保つため、自動車用エアコンを使用し、車室内環境調整を行っている。自動車用エアコンを用いて冬場の車室内の快適さを保持するために、エンジンから発生される熱量を活用して車室内温度を上げている。しかしながら、エンジンから発生する熱量のうち、車室内温度を上昇させるのに活用される熱量は数%にすぎず、残りの熱量の大半は、自動車のボデーからの放熱、自動車を構成する内装部品等への蓄熱によりロスしている。この熱量ロスが自動車燃費向上の妨げに繋がっている。そこで、これら蓄放熱量を低減するためには、自動車内装部材の蓄放熱量を低減した部材として、質量低減、比熱低減、熱伝導率の低減された部材の開発が必要である。
以上のように、上記特性を満足できる、すなわち、非常に軽量で、熱伝導率の低く、耐熱性の優れた耐熱樹脂から構成される素材からなる自動車天井材の出現が望まれている。
実開平4−11162号公報
本発明の目的は、非常に軽量化された変性PPE系樹脂を基材樹脂とする発泡積層シートを用いた、ガラスフリーで非常に軽量、好適な意匠性、成形加工性を有し、寸法安定性に優れ、適度な剛性、吸音性を保持し、低比熱、低熱伝導率等の熱特性に優れた自動車天井材用基材および自動車天井用基材を成形してなる自動車天井材を提供することである。
本発明者は、熱可塑性樹脂として、耐熱性樹脂、特に、ポリフェニレンエーテル系樹脂(以下、「PPE系樹脂」と記す)およびポリスチレン系樹脂(以下、「PS系樹脂」と記す)との混合樹脂である変性PPE系樹脂を、押出発泡成形して得られる、特定の発泡倍率、独立気泡率、目付を有する発泡層の両面に、特定の目付を有する変性PPE系樹脂または耐熱PS系樹脂からなる非発泡層を積層してなる熱可塑性樹脂発泡積層シートに対して、室外側非発泡層面に、特定の密度および厚みを有するポリウレタンフォームを積層し、室内側非発泡層面に、特定の目付を有する表皮接着剤を積層し、該接着剤層を介して特定の目付を有する意匠層表皮材を積層することにより、自動車天井用基材に、低蓄熱性、高い断熱性能を有し、非常に軽量ながら、自動車天井材に必要な剛性と寸法安定性を付与し、適度な吸音性を保持し、軽量ながら成形不具合が非常に少ないことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
[1] 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を基材樹脂とする、発泡倍率が16〜25倍、独立気泡率が80%以上、かつ目付80〜120g/mである発泡層の両面に、熱可塑性樹脂を基材樹脂とする、片面目付が60〜90g/mである非発泡層が積層されてなる熱可塑性樹脂発泡積層シートに対して、
室外側非発泡層面に、密度15〜30Kg/mおよび厚み2〜4mmであるポリウレタンフォームが積層されてなり、
室内側非発泡層面に、目付15〜30g/mである表皮接着剤が積層されてなる
熱可塑性樹脂発泡積層シート全体の目付が250〜450g/mであって、
表皮接着剤層を介し、目付が100〜200g/mである不織布表皮材が積層された熱伝導率が0.0300W/m・K以下、JIS A1409「残響室吸音率の測定方法」に即した周波数1250Hzにおける吸音率が0.5以上であることを特徴とする、自動車天井材用基材、
[2] 発泡層の基材樹脂である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が、ポリフェニレンエーテル系樹脂25〜70重量%およびポリスチレン系樹脂75〜30重量%(両者の合計量が100重量%)からなる混合樹脂であることを特徴とする、[1]に記載の自動車天井用基材、
[3] 非発泡層の基材樹脂が、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂または耐熱ポリスチレン系樹脂であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の自動車天井用基材、および
[4] [1]〜[3]のいずれかに記載の自動車天井用基材を、表皮材を意匠層として室内側に配置するように成形してなる自動車天井材
に関する。
本発明の自動車天井用基材および自動車天井材は、それを構成する自動車天井材用発泡積層シートの全体目付が250〜450g/mと非常に軽量であって、熱伝導率が0.0300W/m・K以下と非常に高い断熱性能を有し、JIS A1409「残響室吸音率の測定方法」に即した周波数1250Hzにおける吸音率が0.5以上と適度な吸音性を示し、自動車天井材に必要な剛性、寸法安定性の保持されている。
さらに、本発明の自動車天井用基材は非常に軽量でありながら、室外側非発泡層面に積層されたウレタンフォームが保温効果を呈していることから、自動車天井用基材を成形品に加工する二次成形時の自動車天井用基材の放熱が防止でき、賦型時の金型との接触冷却による成形延伸不良等の不具合が大幅に低減できる。
また、本発明の自動車天井用基材は、オールプラスチック素材からなるガラスフリー素材であり、環境適合性に優れることから、自動車天井材を始めとする自動車内装部材の軽量化、断熱性能の向上によって、自動車の燃費向上が図られることから、地球温暖化防止に大いに寄与できる。
本発明に係る自動車天井用基材の要部拡大断面説明図である。 本発明に係る自動車天井材の一例を示す上面説明図である。
本発明は、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を基材樹脂とする、発泡倍率が16〜25倍、独立気泡率が80%以上、目付80〜120g/mである発泡層の両面に、熱可塑性樹脂を基材樹脂とする片面目付が60〜90g/mである非発泡層が積層されてなる熱可塑性樹脂発泡積層シートに対して、室外側非発泡層面に、密度15〜30Kg/m、厚み2〜4mmであるポリウレタンフォームが積層されてなり、室内側非発泡層面に目付15〜30g/mである表皮接着剤が積層され、表皮接着剤層を介して、目付が100〜200g/mである不織布表皮材が積層されることにより、非常に軽量であって、低比熱、高い断熱性能を有し、自動車天井材に必要な寸法安定性、適度な剛性、特定周波数領域で高い吸音性を示し、軽量ながら成形不具合を低減できる自動車天井用基材、およびそれを成形してなる自動車天井材に関する。
本発明の自動車天井基材及び、それを成形してなる自動車天井材を、図面に基づいて説明するが、これらに限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係わる自動車天井用基材の断面構成を、図1に示している。図1の自動車天井用基材30は、熱可塑性樹脂を基材樹脂とする押出発泡シートである発泡層10の両面に、熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層11および13(室内側非発泡層11および室外側非発泡層13)が形成されるものであり、室外側非発泡層13の表面に、接着剤層16を介してポリウレタンフォーム層20が積層され、室内側非発泡層11の表面に表皮接着剤層18が積層される。さらに、表皮接着剤層18を介して、意匠層となる不織布表皮材層22が積層されてなるものである。
本発明における押出発泡シートである発泡層10の基材樹脂として使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−イタコン酸共重合体等の耐熱性ポリスチレン系樹脂;PPE系樹脂とPS系樹脂との樹脂混合物、PPEへのスチレングラフト重合体等のスチレン・フェニレンエーテル共重合体、等の変性PPE系樹脂;、ポリカーボネート樹脂;ポリブチレンテレフタレートやポリエチレンテレフタレートで例示されるポリエステル系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのなかでも、耐熱性、剛性等の品質に優れ、加工性および製造が容易である点で、変性PPE系樹脂が好ましい。
本発明で使用される変性PPE系樹脂は、PPE系樹脂とPS系樹脂とを混合することによって変性を行ったものであり、PPE系樹脂とPS系樹脂との混合樹脂をいう。PPE系樹脂とPS系樹脂との混合による変性は、製造が容易であるなどの点から好ましい。
変性PPE系樹脂中のPPE系樹脂の具体例としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2,6−ジエチルフェニレンー1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−n−プロピルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−n−ブチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−クロルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−ブロムフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−エチル−6−クロルフェニレン−1,4−エーテル)などがあげられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうちで、ポリ(2,6−ジメチルフェニレン−1,4−エーテル)が、原料の汎用性、コストの点から好ましい。また、難燃性を付与したい場合には、ハロゲン系元素が含まれるポリ(2−メチル−6−クロルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−ブロムフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−エチル−6−クロルフェニレン−1,4−エーテル)が好ましい。
変性PPE系樹脂中のPS系樹脂の具体例としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン共重合体、ハイインパクトポリスチレンで代表されるスチレン−ブタジエン共重合体などがあげられる。これらのうちでは、ポリスチレンがその汎用性、コストの点から好ましい。
本発明において、押出発泡シートである発泡層10に使用される基材樹脂として、変性PPE系樹脂を使用する場合は、変性PPE系樹脂である混合樹脂におけるPPE系樹脂とPS系樹脂の割合(両者の合計量が100重量%)としては、PPE樹脂25〜70重量%およびPS系樹脂30〜75重量%であることが好ましく、PPE系樹脂30〜60重量%およびPS系樹脂40〜70重量%であることがより好ましい。PPE樹脂の混合割合が25重量%未満では、耐熱性が劣る傾向にあり、70重量%を超えると、加熱流動時の粘度が上昇し、発泡成形が困難になる場合がある。
本発明における発泡シートである発泡層10は、発泡剤として炭化水素系発泡剤を用いて、押出発泡成形して得られるものが好ましい。
発泡シートである発泡層10を得る際に使用される炭化水素系発泡剤としては、揮発性発泡剤が好ましく、具体的には、例えば、エタン、プロパン、ブタン、ペンタンなどがあげられる。なかでも、発泡剤の溶解度を示すカウリブタノール値(KB値)が20〜50である炭化水素系発泡剤が好ましい。また、この範囲よりもKB値の高いものと低いものとを2種以上適宜混合して前記範囲としたものも使用することができる。
本発明においては、前記発泡剤の具体例のなかでも、発泡剤の適度な溶解性および発泡剤の逸散性が小さく、発泡層の経時変化に伴う発泡性の変化が小さい点で、イソブタン、または、イソブタンおよびノルマルブタンの混合体であって、イソブタンの比率が高いものが好ましい。発泡剤がイソブタンおよびノルマルブタンの混合体である場合は、混合体中のイソブタン含有量は、50重量%以上が好ましい。イソブタン含有量が50重量%より少ないと発泡剤の逸散性が大きく、発泡層の経時変化に伴う発泡性の変化が大きくなる傾向がある。
本発明における押出発泡成形時の炭化水素系発泡剤の添加量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、2.0〜5.0重量部であることが好ましく、3.0〜5.0重量部であることがより好ましい。炭化水素系発泡剤の添加量が3.0重量部より少ないと、成形加熱時の二次発泡倍率が低くなりすぎることも有り得、良好な成形性を得るのに悪影響を与える傾向があり、5.0重量部を超えると、押出発泡が不安定になり、発泡シートの表面荒れが発生する傾向がある。
本発明においては、熱可塑性樹脂を基材樹脂とする発泡シートである発泡層10(1次発泡層)の厚さとしては、1.0〜5.0mmが好ましく、2.3〜3.5mmがより好ましい。発泡シートである発泡層10(1次発泡層)の厚さが1.0mmより小さいと、強度および断熱性に劣り、自動車内装材用発泡積層シートとして適当でない場合がある。一方、5.0mmを超えると、成形時の加熱の際、発泡層10(1次発泡層)はさらに発泡(2次発泡)するが、発泡層10の厚み方向の中心部まで伝わり難く、そのため充分な加熱が行えず、成形性が低下する傾向がある。また、充分な加熱を行うべく加熱時間を長くすると、発泡層表面のセルに破泡などが生じ、製品として許容できるものが得られ難くなる傾向がある。
本発明における、発泡シートである発泡層10(1次発泡層)の発泡倍率は16〜25倍が好ましく、18〜23倍がより好ましい。発泡層10(1次発泡層)の発泡倍率が16倍より低いと、軽量化の効果が小さくなる傾向がある。発泡層10(1次発泡層)の発泡倍率が25倍を超えると、強度が低下し、中心部まで加熱しにくいことにより、成形性が低下する傾向がある。
本発明における、発泡シートである発泡層10を形成する一次発泡層の独立気泡率は、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。独立気泡率が80%未満では、断熱性、剛性に劣ると共に、成形加熱によって目的とする二次発泡倍率を得ることが困難となり、成形性に劣る傾向がある。
本発明における、発泡シートである発泡層10(1次発泡層)のセル径は0.05〜0.9mmが好ましく、0.1〜0.7mmがより好ましい。発泡層10のセル径が0.05mmより小さいと、充分な強度が得られ難くい傾向があり、0.9mmを超えると、断熱性に劣る傾向がある。
本発明における、発泡シートである発泡層10(1次発泡層)の目付は80〜120g/mが好ましく、100〜120g/mがより好ましい。発泡層10の目付が80g/mより低いと、自動車天井用基材としての必要剛性が不足する傾向があり、目付が120g/mを超えると、軽量性の効果が低下する傾向がある。
本発明における、発泡シートである発泡層10(1次発泡層)中の残存揮発成分量は、発泡層10の全重量に対して1.0〜5.0重量%が好ましく、2.0〜4.5重量%がより好ましい。発泡層10中の残存揮発成分量が1.0重量%より少ないと、2次発泡倍率が低くなりすぎることも有り得るため、良好な成形性を得るのに影響を与える傾向がある。また、発泡層10中の残存揮発成分量が5.0重量%を超えると、接着剤層との間に空気溜まりが発生したり、経時による寸法安定性が低下する傾向がある。
なお、発泡層10中の残存揮発成分量は、ガスクロマトグラフィーにより測定しても良いが、通常、発泡層10の試験片を耐熱性樹脂が軟化を始める温度以上でかつ分解温度以下の温度範囲で加熱して揮発成分を充分に揮発させ、加熱前後の重量差により測定することができる。
一般に、発泡シートである発泡層10(1次発泡層)においては、押出発泡成形時に延伸されて扁平となっていたセルが、成形加熱時に扁平率を解消する方向にその形状を変化させることにより、加熱収縮が発現させる。その加熱収縮が、結果的に自動車内装材の耐熱変形を起こす。
本発明において、「耐熱変形」とは、自動車天井材を加熱試験した場合、加熱前後での発泡セルの加熱収縮による形状変形等により自動車天井材の寸法変化が発生することを意味する。
本発明においては、耐熱変形等の形状変化を抑制するためには、発泡層10(1次発泡層)のセル形状としては、発泡層の両面表層部のセル密度アップを押出発泡成形シート化時に両表面とも均一に冷却することによりハードスキン層として形成することにより、発泡層の表層部を剛直化することで加熱収縮の量を抑制することができる。
さらに、発泡層10のセル内圧の変化をなるべく小さくすることにより、加熱収縮量を小さくできる。例えば、発泡層10の押出発泡成形後、非発泡層11および13を積層加工するまでの養生時間を30日以上確保することにより、セル内圧の変化をなるべく小さくすることができる。
さらに、加熱収縮による耐熱変形量は、二次加熱成形時の加熱温度を120〜140℃の範囲に制御し、発泡層10のセルに加熱成形時の歪みを与えない条件にて成形加工することによっても、非発泡層11または13を積層しない場合でも小さくすることができる。
本発明において使用される発泡シートである発泡層10の基材樹脂には、必要に応じて気泡調整剤、耐衝撃性改良剤、滑剤、酸化防止剤、静電防止剤、顔料、安定剤、臭気低減剤、タルクなどを添加してもよい。
本発明において、非発泡層11または13に用いられる熱可塑性樹脂としては、具体的には、例えば、PS系樹脂、耐熱PS系樹脂、変性PPE系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂、ポリアミド(ナイロン)系樹脂などが挙げられ、これらは単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
これらのうちでも、発泡層10との接着性の観点から、変性PPE系樹脂、耐熱PS系樹脂が好ましく使用される。
本発明において、非発泡層11または13に用いられる熱可塑性樹脂として変性PPE系樹脂を用いる場合は、上述の発泡層10の場合と同様に、変性PPE系樹脂は、PPE系樹脂とPS系樹脂とを混合することによって変性を行ったものであり、PPE系樹脂とPS系樹脂との混合樹脂をいう。PPE系樹脂とPS系樹脂との混合による変性は、製造が容易である等の点から好ましい。
非発泡層におけるPPE系樹脂、PS系樹脂の具体例や好ましいものの例示、それを使用する理由などは、発泡層10において説明した場合と同様である。ただし、PS系樹脂の好ましい具体例として、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)で代表されるスチレン−ブタジエン共重合体が、非発泡層11または13の耐衝撃性改善効果が大きいという点から好ましい。
本発明において、非発泡層11または13に用いられる熱可塑性樹脂として、変性PPE系樹脂を用いる場合には、変性PPE系樹脂である混合樹脂におけるPPE系樹脂とPS系樹脂の割合としては、PPE樹脂5〜70重量%およびPS系樹脂30〜95重量%であることが好ましく、PPE系樹脂7〜50重量%およびPS系樹脂50〜93重量%であることがより好ましい。PPE樹脂の混合割合が5重量%未満では、耐熱性が劣る傾向にあり、70重量%を超えると、加熱流動時の粘度が上昇し、非発泡層の押出加工成形が困難になる場合がある。
本発明において、非発泡層11または13に用いられる熱可塑性樹脂として耐熱PS系樹脂を使う場合は、使用される耐熱PS系樹脂としては、スチレンまたはその誘導体と、耐熱性の改善効果を有する他の単量体との共重合体である。耐熱性の改善効果を有し、スチレンまたはその誘導体と共重合可能な単量体としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸またはその誘導体およびその酸無水物;アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのニトリル化合物またはその誘導体が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
また、スチレンまたはスチレン誘導体を重合させる際に、合成ゴムまたはゴムラテックスを添加して重合させたものと、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸またはその誘導体およびその酸無水物、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのニトリル化合物との共重合体であってもよい。このうちでは、スチレン−無水マレイン酸系共重合体、スチレン−アクリル酸系共重合体、スチレン−メタアクリル酸系共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体が、その耐熱性改善効果、汎用性およびコストの面から好ましい。耐熱PS系樹脂は、単独で用いても良く、または2種類以上組み合わせても良い。
本発明においては、耐熱PS系樹脂は、他の熱可塑性樹脂とブレンドして用いてもよく、ブレンドする熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン、HIPS、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミドやそれらの共重合体などがあげられる。これらのうちでは、汎用性、均一分散が可能であること、非発泡層の耐衝撃性改善効果が大きいこと、コストの面等からHIPSが好ましい。HIPSとしては公知のものが使用でき、ゴム成分の含有量は通常1〜15重量%である。
本発明における非発泡層11および13の各層の目付は、60〜90g/mが好ましく、75〜90g/mがより好ましい。非発泡層の片面目付が60g/mより低い場合には、強度、耐熱性などが低下する傾向があり、90g/mより高い場合には、軽量の効果が低下する傾向がある。
本発明においては、非発泡層を形成する場合、必要に応じて、耐衝撃性改良剤、充填剤、滑剤、酸化防止剤、静電防止剤、顔料、安定剤、臭気低減剤等を、単独または2種以上組み合わせて添加してもよい。
耐衝撃性改良剤は、非発泡層11および13を発泡層10に積層し、加熱成形時に2次発泡させた自動車天井用基材を自動車天井材として成形する際のパンチング加工や、自動車天井用基材や自動車天井材を輸送する際に、非発泡層11および13の割れなどを防止するのに有効である。本発明における耐衝撃性改良剤としては、基材樹脂に混合することによってその効果を発揮するものであれば、特に限定なく使用し得る。耐衝撃性改良剤は、重合による変性で熱可塑性樹脂に導入した耐衝撃性改良効果を発揮し得る成分であってもよく、例えば、HIPSなどのように耐衝撃性改良成分を含むものを混合して非発泡層に使用する場合も、非発泡層11または13に耐衝撃性を付与することができる。
本発明の自動車天井用基材は、発泡層10の両面に室内側非発泡層11及び室外側非発泡層13を積層した積層シートに対して、室外側非発泡層13にポリウレタンフォーム層20が積層され、室内側非発泡層11に表皮接着剤18を介して表皮材22が積層してなるものである。
本発明の自動車天井用基材においては、ポリウレタンフォーム層20を室外側非発泡層13に積層することにより、自動車天井材と自動車の天板との接触による擦れ音を防止することができる。また、本発明における自動車天井用基材は、ポリウレタンフォーム層20が保温層としての機能を有するため、非常に軽量でありながら、二次成形加工時での加熱から賦型までの放冷による材料冷却による成形不具合を防止することができる。さらに、ポリウレタンフォーム層20は特定の密度および厚みを有していることから、発泡層10に非発泡層11及び13を積層してなる発泡積層シートに対して非常に小さい引張弾性率を呈し、背後空気層を保持できることから、本発明の自動車天井用基材は、板振動に伴う特定周波数領域に好適な吸音性を発現できる。
本発明におけるポリウレタンフォーム層20としては、成形加工した自動車天井材と自動車天板等の他部材との擦れ音を防止し、自動車天井用基材の二次成形時の材料加熱後賦型までの放冷並びに金型接触による材料冷却を防止し、外観美麗な成形加工が施され、JIS A1409「残響室吸音率の測定方法」に即した周波数1250Hzにおける吸音率が0.5以上を保持するためには、密度15〜30Kg/m、厚み2〜4mmを有していることが好ましく、密度15〜25Kg/m、厚み2.5〜4mmを有していることがより好ましい。
ポリウレタンフォーム層20の密度が15Kg/m未満または厚みが2mm未満では、材料保温効果が認められず、吸音効果が低減する傾向がある。ポリウレタンフォーム層20の密度が30Kg/mを超える、または、厚みが4mmを超えると、材料保温効果、吸音効果は向上するものの、成形加熱時に発泡積層シートの厚み中心部に必要な熱量が行き届かなくなると共に、成形賦型時の形状発現性が劣り、さらに必要以上に嵩高くなり、車室内が狭くなる傾向がある。また、本発明の自動車天井用基材の軽量性が劣ることになり、いたずらにコストが増加する傾向がある。
本発明において使用されるポリウレタンフォームとしては、エーテル系、エステル系フォームのどちらも使用できる。適度な吸音性、成形加工性を保持するためには、ポリウレタンフォームの厚み方向に25%圧縮した時の硬度は、120N以下が好ましい。さらに、ポリウレタンフォームの常態時の伸び率は100%以上であることが好ましい。
ポリウレタンフォーム層20を室外側非発泡層13に積層する方法としては、図1に示したように、ポリウレタンフォーム層積層用接着剤層16を介して、室外側非発泡層13にポリウレタンフォーム層20を接合する方法がある。
ポリウレタンフォーム層積層用接着剤16を介してポリウレタンフォーム層20と非発泡層13とを接合する方法としては、ホットメルト等のような膜状または粉末状の固形接着剤を介して積層する方法、ラテックス接着剤のような液状接着剤を介して積層する方法、等が挙げられる。
ホットメルト接着剤の具体例としては、ポリオレフィン系、変性ポリオレフィン系、ポリウレタン系、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系、ポリアミド系、ポリエステル系、熱可塑性ゴム系、スチレン−ブタジエン共重合体系、スチレン−イソプレン共重合体系等の樹脂を主成分とするものが挙げられる。
ホットメルト接着剤のような膜状または粉末状の固形接着剤層を介して不織布層20の繊維構成体を積層する方法としては、ホットメルト接着剤層を予め室外側非発泡層13の上に積層し、熱ラミネーション法により接着剤層を熱軟化させ、ポリウレタンフォーム層20に圧着することにより接合する方法、発泡層10と室外側非発泡層13とのバインダーラミネーション加工時に、ホットメルト接着剤層を室外側非発泡層13とポリウレタンフォーム層20とで挟み込み圧着して接合する方法が挙げられる。
ラテックス接着剤の具体例としては、ポリスチレン系樹脂(PS系樹脂)ラテックス、スチレン−ブタジエン系共重合体(SB系樹脂)ラテックス、カルボキシル化変性スチおうレン−ブタジエン共重合体樹脂ラテックス(以下、「カルボキシル化変性SB系樹脂ラテックス」と記す。)、カルボキシル化変性アクリロニトリル−スチレン系共重合体樹脂ラテックス(以下、「カルボキシル化変性AS系樹脂ラテックス」と記す。)が挙げられ、これらを単独で用いることも可能であるが、自動車天井材としての種々の要求特性を満たすためには、数種のラテックスを混合して使用することが好ましい。その中で、低温成膜性の良好なバインダーラテックスおよび耐熱性が高いレジンラテックスとの混合物を使用することにより、製造工程内の乾燥処理条件に依存しない安定で強固な初期接着強度とラテックス接着剤層の耐熱性を両立することができ、また、機械安定性の向上により製造工程での取扱い性を改善することができることからより好ましい。
本発明におけるバインダーラテックスとしては、カルボキシル化変性SB系樹脂を構成樹脂とするラテックスが、機械安定性が良好な点および、非発泡層13と相溶性を有する点から好ましい。
本発明におけるラテックス混合物中でのレジンラテックスの混合割合は、20〜50重量%が好ましく、30〜50重量%がさらに好ましい。レジンラテックスの混合割合が20重量%未満では、接着剤層の耐熱性が低下し、内装材の実用特性として要求されるレベルに達しない場合があり、50重量%を超えると、バインダーラテックスが連続相とならず、ラテックス混合物の最低成膜温度が20℃以上となり、室温での乾燥によりフィルムの形成が起こらず接着不良が発生する可能性がある。
本発明におけるラテックス混合物の最低成膜温度は、20℃以下が好ましく、0℃以下がより好ましい。ラテックス混合物の最低成膜温度が20℃を超えると、室温での乾燥によりフィルムの形成が起こらず、接着不良が発生する場合がある。
本発明におけるラテックス接着剤による室外側非発泡層13とポリウレタンフォーム層20との接着方法としては、イ)ラテックス接着剤を室外側非発泡層13表面に塗布し、未乾燥状態の塗布面にポリウレタンフォーム層20を積層した状態で乾燥し、仮接着させた後、加熱プレスすることで接着させる方法、ロ)ポリウレタンフォーム層20に予めラテックス接着剤を塗布し、未乾燥状態の塗布面に室外側非発泡層13が接する様に熱可塑性樹脂発泡積層シート50を積層した状態で乾燥し、仮接着させた後、加熱プレスする方法がある。
ラテックス接着剤を塗布し、未乾燥状態で室外側非発泡層13および不織布層20の繊維構成体を積層させることにより、発泡層として変性PPE系樹脂発泡シートを使用した場合には、発泡シートの熱的ダメージを受けない加熱温度での加熱プレスによっても、要求される接着性が安定的に発現される。
本発明におけるラテックス接着剤としては、カーペットバッキング用、塗工紙用、不織布繊維処理用として当業者に知られるいずれのラテックス接着剤を使用することができる。
ラテックス原液中の固形分濃度としては、通常、40重量%以上であるが、塗布量および塗布方法にあわせ、任意に水で希釈した後使用することが可能である。但し、ラテックス水希釈溶液の固形分濃度が低すぎると、工程内での乾燥が不十分となり、接着不良を引き起こす可能性があるため、20重量%以上が好ましい。
本発明において使用するバインダーラテックスおよびレジンラテックスは、製造工程でポンプ輸送、配合の際の攪拌、コーティングの際のロールコーターによる剪断等間断なく機械的操作を受けるため機械安定性が良好なラテックスが好ましい。
ラテックス接着剤の機械安定性を改善する方策としては、乳化剤の添加量を増加させる、pHをアルカリ側に調整する、ラテックスをカルボキシル化変性する等があげられるが、カルボキシル化変性が最も有効であるため、カルボキシル化変性のラテックスの使用が好ましい。
本発明におけるラテックスの塗布方法としては、各種ロールコーター法、スプレー法、泡噴霧法等の方法が挙げられ、塗布量、塗布面の形状により選択される。
本発明におけるラテックスは、配合添加剤として、必要に応じて、安定剤、老化防止剤、加硫促進剤、分散剤、充填剤、増粘剤、着色剤、消泡剤、ゲル化剤、凍結防止剤、軟化剤、増粘樹脂等を含有してもよい。
本発明におけるポリウレタンフォーム層積層用の接着剤層16としてのラテックスの構成樹脂塗布量は、使用する熱可塑性樹脂の種類、必要とされるポリウレタンフォーム層20との接着強度により任意に選択されるが、一般的に、混合ラテックス中の固形分として、1mあたり5〜50gが好ましく、5〜20gがより好ましい。ラテックス接着剤層16の構成樹脂塗布量が5g未満の場合は、接着効果が発現されない可能性が有り、50gを超える場合は、成形時にポリウレタンフォーム層20より接着剤層16であるラテックスが染み出し金型を汚染する可能性があり、さらに、ポリウレタンフォーム層に染み込んだラテックスが固化した時に、ウレタンフォームの厚みが減少し、所望の吸音性が発現できなくなる可能性がある。
本発明の自動車天井用基材における表皮接着剤層18としては、前述の接着剤層16と同様の、ホットメルト等の膜状または粉体上の固形接着剤が使用される。
本発明における自動車用天井材は、自動車天井用基材での表皮接着剤層18を介して意匠層である表皮材層22が積層される。
本発明における表皮材層22とは、自動車天井材の室内側最外層に積層される部材であり、自動車室内から見え、触れられる部分に配置されるため、特に意匠性、耐傷つき性、風合い、色目等が要求される。
本発明における表皮材層22としては、不織布構成からなるものを使用することができる。
本発明における表皮材に使用される不織布としては、原料繊維を接着剤、溶融繊維、あるいは機械的方法により接合させた布状物であれば、いずれの種類でも使用することができる。原料繊維の種類として、合成繊維、半合成繊維を使用することができる。原料繊維として、具体的には、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリアクリロニトリル等の合成繊維を使用することができるが、これらのうちでもポリエステル繊維が好ましく、特に耐熱性の高いポリエチレンテレフタレート繊維が好ましい。
不織布の種類として、その製造加工方法により、接合バインダー接着布、ニードルパンチ布、スパンポンド布、スプレファイバー布、あるいはステッチボンド布等が挙げられ、いずれの不織布も使用することができる。
原料繊維を接合させ、表皮材の耐摩耗性を確保するために、表皮材の構成繊維を接合するための接着剤層として、バインダー樹脂を表皮材の表面または裏面より塗布、塗工などによる含浸する方法がある。
バインダー樹脂としては、水溶性、溶剤可溶性、ビスコース液、エマルジョン、合成樹脂粉末等のタイプが挙げられる。これらの中で、耐水性、柔軟性、作業性の観点から、エマルジョンのものが好適に使用される。エマルジョンタイプとして、アクリロ・ニトリル・ブタジエンラテックス、スチレン・ブタジエンラテックス、アクリレートラテックス、酢酸ビニル系ラテックス等が用いられ、これらは単独または2種以上の混合物としても用いることができる。
表皮材22に使用される不織布は、表皮材の外観性等の品質とコストとの両立を考慮すると、100〜200g/mの目付けを有していることが好ましく、130〜180g/mの目付けを有していることがより好ましい。不織布の目付が100g/m未満では、成形加工時の表皮の伸び性のばらつきに伴うスケ、ムラの外観不良が発生しやすくなる傾向がある。一方、不織布の目付が200g/mを超えると、軽量性の効果が低下する傾向がある。
本発明の自動車天井用基材を構成する発泡積層シートの全体目付は、250〜450g/mが好ましく、280〜380g/mがより好ましい。発泡積層シートの全体目付は、250〜450g/mの範囲内であれば、軽量性と剛性保持の両立ができる。
本発明の自動車天井材の熱伝導率は、0.0300W/m・K以下であることが好ましく、0.0290W/m・K以下であることがより好ましい。熱伝導率が0.0300W/m・Kより大きいと、自動車天井材の断熱性能が低下し、車室外に対する車室内の断熱が充分でなくなり、エアコンの過剰な使用によるエネルギーの消費、つまり自動車燃費の大幅な低下につながるため、好ましくない。
本発明の自動車天井材のJIS A1409「残響室吸音率の測定方法」に即した周波数1250Hzにおける吸音率が0.5以上であることが好ましく、0.6以上であることがより好ましい。吸音率が0.5未満では、自動車の車室内会話明瞭性が低下する傾向にある。
次に、本発明の自動車天井用基材の製造法について説明する。
本発明において使用される発泡層10(1次発泡層)は、例えば、以下のように製造することができる。すなわち、基材樹脂である耐熱性樹脂に対し、必要に応じて各種添加剤をブレンドしたものを、押出機を用いて樹脂温度150〜400℃にて溶融・混練する。次いで、高温高圧(樹脂温度150〜400℃および樹脂圧3〜50MPa)下にある押出機内へ、耐熱性樹脂100重量部に対して炭化水素系発泡剤2.0〜5.0重量部を圧入し、さらに、樹脂温度を発泡適正温度域(150〜300℃)に調節した後、サーキュラーダイなどを用い、低圧帯(通常は大気中)に押出し発泡させる。その後、マンドレル(円筒状冷却筒)などに接触させながら、例えば0.5〜40m/分の速度で引き取ることによりシート状に成形し、カットした後、巻き取るなどの方法により製造することができる。
発泡層10に対し、非発泡層11および13を、接着剤層16を介してポリウレタンフォーム層20を、接着剤層18を介して不織布層22を積層する方法としては、例えば、予め発泡成形して巻き取られた発泡層10を繰り出しながら、押出機から供給される溶融状態の室内側非発泡層11の基材樹脂を、膜状、粉末状の固形接着剤層18とで挟み込む形で層状に積層した後、冷却ローラーなどによって圧着する方法(押出ラミネート法)、発泡層10と押出機から供給される溶融状態の室外側非発泡層13の基材樹脂を発泡層10と接着剤層16を介してポリウレタンフォーム層20で挟み込む形で層状に積層した後、冷却ローラーなどによって圧着する方法により製造することができる。なかでも、発泡層10の押出発泡シート成形と非発泡層11および13の押出とをインラインで行って積層する方法が、製造工程の簡略化という点で好ましい。
得られた自動車天井用材基材(1次発泡積層シート)から賦型により自動車天井材(2次発泡積層成形体)を得る成形方法としては、上下にヒーターを持つ加熱炉の中央に1次発泡積層シートをクランプして導き、成形に適した温度(例えば、発泡積層シートの表面温度を120〜150℃)になるように加熱させた後、温度調節した金型にて表皮材と貼合の上、プレス冷却し、賦型する方法が挙げられる。
成形方法の例としては、具体的には、例えば、プラグ成形、フリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、プラグアシスト成形、プラグアシストリバースドロー成形などの方法があげられる。
本発明における自動車天井用基材は、室外側非発泡層13にポリウレタンフォーム層20を積層することにより、該基材の成形加工における金型との接触による冷却を防止することができ、該基材を用いた成形品の加工歪みを低減することができる。さらに、室外側非発泡層13に異音防止層として配置することにより、自動車の振動等による自動車天井材と自動車ボデー本体の擦れによって発生する擦れ音を、該層にて防止することができる。
本発明において、自動車天井用基材を構成する発泡層(1次発泡シート)を加熱により2次発泡させる場合には、1次発泡シートに対して、通常1.2〜4倍に2次発泡させるのが好ましく、さらには1.5〜3倍に2次発泡させるのが好ましい。従って、2次発泡後の発泡層(2次発泡シート)の発泡倍率は、19〜100倍が好ましく、24〜66倍がより好ましく、26〜55倍がさらに好ましい。2次発泡倍率が1.2倍未満では、柔軟性に劣り、曲げ等による破損が生じ易い傾向がある。2次発泡倍率が4倍を超えると、強度が低下する傾向がある。
2次発泡後の発泡層(2次発泡シート)の厚さは、1.2〜20mmが好ましく、2.5〜10.0mmがより好ましく、3.5〜7.0mmがさらに好ましい。2次発泡後の発泡層の厚さが1.2mmより小さいと、強度および断熱性に劣り、自動車天井材として適当でない場合がある。厚さが20mmを超えると、成形賦型時の形状発現性が劣り、さらに必要以上に嵩高くなり車室内が狭くなる傾向がある。
このように成形して得られる自動車天井材自体の目付は、350〜650g/mが好ましく、410〜560g/mがさらに好ましい。自動車天井材の全体目付が350g/m未満では、強度が劣り、曲げ等による破損が生じ易く、断熱性能が低下する傾向がある。650g/mを超えると、重量増に伴う取扱い性(作業者のハンドリング性)が低下し、本発明の課題である軽量性に反する傾向がある。
以上、本発明に係わる自動車天井用基材および自動車天井材の実施態様を種々説明したが、本発明は前記の態様に限定されるものではない。例えば、自動車天井用基材は用途として電車、航空機、建築物の室内などの内装用基材にも使用することができ、広義に解釈されるべきものである。その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施し得るものである。
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるものではない。
実施例または比較例に用いた樹脂を表1に示した。また、異音防止層に用いたポリウレタンフォームの物性を表2に示した。
Figure 2012111388
Figure 2012111388
なお、表1に示した各符号に関する記載は次の通りである。
PPE :ポリフェニレンエーテル樹脂
PS :ポリスチレン樹脂
HIPS :ハイインパクトポリスチレン樹脂
SB :スチレン・ブタジエン系共重合樹脂
実施例または比較例にて実施した評価方法を、以下に示す。
(発泡層、成形体及びウレタンフォーム層の厚さ)
得られた1次発泡シート、成形体及びウレタンフォーム層について、幅方向に20ヵ所の厚さを測定し、その測定値の平均値を算出した。
(発泡倍率)
得られた1次発泡シートの密度dfをJIS K7222に準じて測定し、別途、変性PPE系樹脂の密度dpをJIS K7112に準じて測定し、発泡倍率=dp/dfの式により算出した。
(セル径)
得られた1次発泡シート発泡層の断面を光学顕微鏡で観察して20個のセル径を測定し、その測定値の平均値を算出した。
(独立気泡率)
得られた1次発泡シートの独立気泡率は、ASTMD−2859に準じて、マルチピクノメーター(ベックマン社製)を用いて測定した。
(目付)
用いた材料の任意の5ヵ所より、100mm角の大きさの試験片を切り出し、それらの重量を測定した後、平均値を算出し、m当たりに換算した。
(実装耐熱性試験)
図2に示すような自動車天井材40(幅1180mm×長さ1800mm)を下面が意匠層である不織布表皮材となるよう配置して、自動車天井材用検具に装着した。
なお、自動車天井材について、端末部(a及びb)の任意10箇所、一般部(c)の任意10箇所の測定点に刻印を施した。測定点付近に標線を設け垂直方向の距離を測定した。
次に、50℃±1℃、相対湿度95%に設定した恒温恒湿室に、該自動車天井材40を23.5時間投入放置した後、恒温恒湿室の設定条件を23℃±1℃、相対湿度50%に変更し、30分間放置した。その後、恒温恒湿室の設定条件を−30℃±1℃、相対湿度50%に変更して7.5時間放置した後、恒温恒湿室の設定条件を23℃±1℃、相対湿度50%に戻し、30分間放置した。その後、恒温恒湿室の設定条件を80±1℃、相対湿度50%に設定した条件に15.5時間放置後、恒温恒湿室の設定条件を23℃±1℃、相対湿度50%に戻し、1時間放置した。
上記温度履歴を経た自動車天井材40に刻印された測定点の垂直方向の寸法変化量を測定し、a〜hの最大値を記録した。
寸法変化量の絶対値の最大量より、耐熱変形性を以下のように判断した。
[端末部]
○: 変化量 ±2.0mm以内
△: 変化量 +2.0mm超+4.0mm以内,
−2.0mm超―4.0mm以内
×: 変化量 ±4.0mm超
[一般部]
○: 変化量 ±10.0mm以内
△: 変化量 +10.0mm超+20.0mm以内,
−10.0mm超−20.0mm以内
×: 変化量 ±20.0mm超
なお、最大変位量は、垂直反り上がり方向をプラス(+)、垂直垂れ下がり方向をマイナス(−)として測定した値である。
(ハンドリング剛性)
得られた自動車天井材に対して、自動車天井材用検具に装着時のハンドリング性について、以下の指標で判断した。
○: 検具組み付け時、剛性感あり、問題なし。
△: 検具組み付け時、剛性がやや不足しており、座屈する箇所あり。
×: 検具組み付け時、剛性が不足しており、折れ曲がる。
(熱伝導率測定)
得られた自動車天井材について、JIS A1412に基づいて熱伝導率を測定した。以下の判定の基準により評価した。
○: 0.0300W/m・K以下。
△: 0.0300W/m・K超、0.0330W/m・K未満。
×: 0.0330W/m・K以上。
(残響室法吸音率)
得られた自動車天井材について、JIS A1409「残響室法吸音率の測定方法」に準じ、日東紡音響エンジニアリング(株)製の不整形9m残響室にて、集音マイク位置5点かつ各点n=3の計15点で測定した値の平均値を採用し、以下の式より吸音率を求めた。
Figure 2012111388
ここで、α:残響室K法吸音率、V:残響室容積(m)=9、T:試料を入れた時の残響時間(秒)、T:試料を入れた時の残響時間(秒)、c:音速(m/s)=331.5+0.6×t、t:残響室内温度(℃)、S:測定試料面積(m)=0.49である。
(軽量性)
得られた自動車天井用基材の目付を測定し、以下の判断基準により評価した。
◎: 350g/m以下。
○: 350g/m超、450g/m未満。
△: 450g/m以上、550g/m未満。
×: 550g/m以上。
(実施例1)
<発泡層の製造>
PPE樹脂成分30重量%およびPS樹脂成分70重量%となるようにPPE樹脂(A)42.9重量部およびPS樹脂(B)57.1重量部とを混合した混合樹脂100重量部に対して、iso−ブタンを主成分とする炭化水素系発泡剤(iso−ブタン/n−ブタン=85/15重量%)4.9重量部およびタルク0.32重量部を押出機により樹脂温度270℃にて混練し、樹脂温度を190℃まで冷却し、圧力16MPaでサーキュラーダイスにより押出し、引き取りロールを介して巻取りロールにロール状に巻取り、一次発泡層の厚さ2.1mm、一次発泡倍率20.5倍、独立気泡率83%、セル径0.14mmおよび目付100g/mの1次発泡シートの巻物を得た。
<室外側非発泡層の積層>
前記1次発泡シートをロールより繰り出しながら、PPE樹脂成分10.0重量%、PS樹脂成分79.3重量%およびゴム成分10.7重量%となるようにPPE樹脂(A)14.3重量部およびHIPS樹脂(C)85.7重量部を混合した混合樹脂を、押出機を用い樹脂温度235℃にて溶融・混練し、Tダイを用いてフィルム状に押出し、溶融状態でフィルム状の室外側非発泡層を前記1次発泡シートに積層し、目付80g/mの変性PPE系樹脂非発泡層を形成した。
その際、変性PPE系樹脂室外側非発泡層を積層時に、異音防止層として、カルボキシル化変性SB系樹脂ラテックス接着剤(F)が塗布(塗布目付:5g/m−dry)された密度18Kg/mおよび厚み3mmのウレタンフォーム(G)[東洋クオリティワン(株)社製、グリーンライトMF]を積層した。
<室内側非発泡層の積層>
得られた変性PPE系樹脂非発泡層を形成した発泡積層シートに、PPE樹脂成分15.0重量%、PS樹脂成分84.4重量%およびゴム成分0.6重量%となるようにPPE樹脂(A)21.4重量部、PS樹脂(B)73.6量部およびHIPS樹脂(C)5重量部を混合した混合樹脂を、樹脂温度が235℃となるようフィルム状に押し出し、変性PPE系樹脂室外側非発泡層を形成したシートの反対面に目付80g/mの変性PPE系樹脂室内側非発泡層を形成した。
その際、変性PPE系樹脂室内側非発泡層を積層時に、表皮材接着剤層として、目付30g/mのホットメルトフィルム(E)[倉敷紡績(株)製、クランベターX2200]を積層した。
<意匠面表皮層の積層>
自動車天井用発泡積層シートの表皮接着材層を加熱軟化させ、目付140g/mのプレーンニードルパンチ不織布(D)[(株)オーツカ製]を圧着し、自動車天井用発泡積層シートに意匠面表皮材として積層した自動車天井用基材を得た。
得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
<自動車天井材の成形>
得られた自動車天井用基材を、上面側を意匠面表皮材層、下面を異音防止用不織布層となるよう配置し、該基材の幅方向2方をクランプして加熱炉に入れ、自動車天井用基材の表面温度が、意匠側表皮材表面で165℃、異音防止層側ウレタンフォーム表面で140℃となるように40秒加熱した。その後、自動車成形天井用金型(幅1180mm,長さ1800mmの金型、上凸型、下凹型形状)を用い、金型クリアランス5.2mmでプラグ成形を行った。その後、トリミング、パンチング加工を施し、自動車天井材を得た。
取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(実施例2)
異音防止層として、カルボキシル化変性SB系樹脂ラテックス接着剤(F)が塗布(塗布目付:5g/m−dry)された、密度15Kg/mおよび厚み4mmのウレタンフォーム(H)[東洋クオリティワン(株)社製、グリーンライトAO]を積層した以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(実施例3)
異音防止層として、カルボキシル化変性SB系樹脂ラテックス接着剤(F)が塗布(塗布目付:5g/m−dry)された、密度25Kg/mおよび厚み3mmのウレタンフォーム(I)[(株)イノアックコーポレーション社製、カームフレックスF−2]を積層した以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(実施例4)
異音防止層として、カルボキシル化変性SB系樹脂ラテックス接着剤(F)が塗布(塗布目付:5g/m−dry)された、密度15Kg/mおよび厚み2mmのウレタンフォーム(J)[東洋クオリティワン(株)社製、グリーンライトAO]を積層した以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(実施例5)
<発泡層の製造>
PPE樹脂成分30重量%およびPS樹脂成分70重量%となるようにPPE樹脂(A)42.9重量部およびPS樹脂(B)57.1重量部とを混合した混合樹脂100重量部に対して、iso−ブタンを主成分とする炭化水素系発泡剤(iso−ブタン/n−ブタン=85/15重量%)4.7重量部およびタルク0.32重量部を押出機により樹脂温度270℃にて混練し、樹脂温度を195℃まで冷却し、圧力15MPaでサーキュラーダイスにより押出し、引き取りロールを介して巻取りロールにロール状に巻取り、一次発泡層の厚さ2.3mm、一次発泡倍率18.5倍、独立気泡率86%、セル径0.15mmおよび目付120g/mの1次発泡シートの巻物を得た。
上記以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(実施例6)
<発泡層の製造>
PPE樹脂成分30重量%およびPS樹脂成分70重量%となるようにPPE樹脂(A)42.9重量部およびPS樹脂(B)57.1重量部とを混合した混合樹脂100重量部に対して、iso−ブタンを主成分とする炭化水素系発泡剤(iso−ブタン/n−ブタン=85/15重量%)4.9重量部およびタルク0.32重量部を押出機により樹脂温度270℃にて混練し、樹脂温度を190℃まで冷却し、圧力16MPaでサーキュラーダイスにより押出し、引き取りロールを介して巻取りロールにロール状に巻取り、一次発泡層の厚さ1.7mm、一次発泡倍率20.5倍、独立気泡率83%、セル径0.14mmおよび目付80g/mの1次発泡シートの巻物を得た。
上記以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(実施例7)
室内側非発泡層、室外側非発泡層の目付を90g/mとした以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(実施例8)
室内側非発泡層、室外側非発泡層の目付を60g/mとした以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井材用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(実施例9)
<発泡層の製造>
PPE樹脂成分30重量%およびPS樹脂成分70重量%となるようにPPE樹脂(A)42.9重量部およびPS樹脂(B)57.1重量部とを混合した混合樹脂100重量部に対して、iso−ブタンを主成分とする炭化水素系発泡剤(iso−ブタン/n−ブタン=85/15重量%)4.9重量部およびタルク0.32重量部を押出機により樹脂温度270℃にて混練し、樹脂温度を190℃まで冷却し、圧力16MPaでサーキュラーダイスにより押出し、引き取りロールを介して巻取りロールにロール状に巻取り、一次発泡層の厚さ1.7mm、一次発泡倍率20.5倍、独立気泡率83%、セル径0.14mmおよび目付80g/mの1次発泡シートの巻物を得た。
<室外側非発泡層の積層>
前記1次発泡シートをロールより繰り出しながら、PPE樹脂成分10.0重量%、PS樹脂成分79.3重量%およびゴム成分10.7重量%となるようにPPE樹脂(A)14.3重量部およびHIPS樹脂(C)85.7重量部を混合した混合樹脂を、押出機を用い樹脂温度235℃にて溶融・混練し、Tダイを用いてフィルム状に押出し、溶融状態でフィルム状の室外側非発泡層を前記1次発泡シートに積層し、目付60g/mの変性PPE系樹脂非発泡層を形成した。
その際、変性PPE系樹脂室外側非発泡層を積層時に、異音防止層として、カルボキシル化変性SB系樹脂ラテックス接着剤(F)が塗布(塗布目付:5g/m−dry)された、密度15Kg/mおよび厚み3mmのウレタンフォーム(K)[東洋クオリティワン(株)社製、グリーンライトAO]を積層した。
<室内側非発泡層の積層>
得られた変性PPE系樹脂非発泡層を形成した発泡積層シートに、PPE樹脂成分15.0重量%、PS樹脂成分84.4重量%およびゴム成分0.6重量%となるようにPPE樹脂(A)21.4重量部、PS樹脂(B)73.6量部およびHIPS樹脂(C)5重量部を混合した混合樹脂を、樹脂温度が235℃となるようフィルム状に押し出し、変性PPE系樹脂室外側非発泡層を形成したシートの反対面に目付60g/mの変性PPE系樹脂室内側非発泡層を形成した。
上記以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(実施例10)
<発泡層の製造>
PPE樹脂成分30重量%およびPS樹脂成分70重量%となるようにPPE樹脂(A)42.9重量部およびPS樹脂(B)57.1重量部とを混合した混合樹脂100重量部に対して、iso−ブタンを主成分とする炭化水素系発泡剤(iso−ブタン/n−ブタン=85/15重量%)4.7重量部およびタルク0.32重量部を押出機により樹脂温度270℃にて混練し、樹脂温度を195℃まで冷却し、圧力15MPaでサーキュラーダイスにより押出し、引き取りロールを介して巻取りロールにロール状に巻取り、一次発泡層の厚さ2.3mm、一次発泡倍率18.5倍、独立気泡率86%、セル径0.15mmおよび目付120g/mの1次発泡シートの巻物を得た。
<室外側非発泡層の積層>
前記1次発泡シートをロールより繰り出しながら、PPE樹脂成分10.0重量%、PS樹脂成分79.3重量%およびゴム成分10.7重量%となるようにPPE樹脂(A)14.3重量部およびHIPS樹脂(C)85.7重量部を混合した混合樹脂を、押出機を用い樹脂温度235℃にて溶融・混練し、Tダイを用いてフィルム状に押出し、溶融状態でフィルム状の室外側非発泡層を前記1次発泡シートに積層し、目付90g/mの変性PPE系樹脂非発泡層を形成した。
その際、変性PPE系樹脂室外側非発泡層を積層時に、異音防止層として、カルボキシル化変性SB系樹脂ラテックス接着剤(F)が塗布(塗布目付:5g/m−dry)された、密度23Kg/mおよび厚み4mmのウレタンフォーム(L)[倉敷紡績(株)社製、クララフォーム330NC]を積層した。
<室内側非発泡層の積層>
得られた変性PPE系樹脂非発泡層を形成した発泡積層シートに、PPE樹脂成分15.0重量%、PS樹脂成分84.4重量%およびゴム成分0.6重量%となるようにPPE樹脂(A)21.4重量部、PS樹脂(B)73.6量部およびHIPS樹脂(C)5重量部を混合した混合樹脂を、樹脂温度が235℃となるようフィルム状に押し出し、変性PPE系樹脂室外側非発泡層を形成したシートの反対面に目付90g/mの変性PPE系樹脂室内側非発泡層を形成した。
上記以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(実施例11)
変性PPE系樹脂室内側非発泡層を積層時に、表皮材接着剤層として、目付20g/mのホットメルトフィルム(E)[倉敷紡績(株)製、クランベターX2200]を積層した。
上記以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等の外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(比較例1)
<発泡層の製造>
PPE樹脂成分30重量%およびPS樹脂成分70重量%となるようにPPE樹脂(A)42.9重量部およびPS樹脂(B)57.1重量部とを混合した混合樹脂100重量部に対して、iso−ブタンを主成分とする炭化水素系発泡剤(iso−ブタン/n−ブタン=85/15重量%)4.7重量部およびタルク0.32重量部を押出機により樹脂温度270℃にて混練し、樹脂温度を195℃まで冷却し、圧力15MPaでサーキュラーダイスにより押出し、引き取りロールを介して巻取りロールにロール状に巻取り、一次発泡層の厚さ1.4mm、一次発泡倍率18.5倍、独立気泡率86%、セル径0.15mmおよび目付70g/mの1次発泡シートの巻物を得た。
<室外側非発泡層の積層>
前記1次発泡シートをロールより繰り出しながら、PPE樹脂成分10.0重量%、PS樹脂成分79.3重量%およびゴム成分10.7重量%となるようにPPE樹脂(A)14.3重量部およびHIPS樹脂(C)85.7重量部を混合した混合樹脂を、押出機を用い樹脂温度235℃にて溶融・混練し、Tダイを用いてフィルム状に押出し、溶融状態でフィルム状の室外側非発泡層を前記1次発泡シートに積層し、目付50g/mの変性PPE系樹脂非発泡層を形成した。
その際、変性PPE系樹脂室外側非発泡層を積層時に、異音防止層として、カルボキシル化変性SB系樹脂ラテックス接着剤(F)が塗布(塗布目付:5g/m−dry)された、密度18Kg/mおよび厚み3mmのウレタンフォーム(G)[東洋クオリティワン(株)社製、グリーンライトMF]を積層した。
<室内側非発泡層の積層>
得られた変性PPE系樹脂非発泡層を形成した発泡積層シートに、PPE樹脂成分15.0重量%、PS樹脂成分84.4重量%およびゴム成分0.6重量%となるようにPPE樹脂(A)21.4重量部、PS樹脂(B)73.6量部およびHIPS樹脂(C)5重量部を混合した混合樹脂を、樹脂温度が235℃となるようフィルム状に押し出し、変性PPE系樹脂室外側非発泡層を形成したシートの反対面に目付50g/mの変性PPE系樹脂室内側非発泡層を形成した。
その際、変性PPE系樹脂室内側非発泡層を積層時に、表皮材接着剤層として、目付け30g/mのホットメルトフィルム(E)を積層した。
上記以外は、実施例1と同様な方法にて自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、深絞り部であるピラー部位に割れを観察した。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(比較例2)
異音防止層を積層しなかった以外は、実施例1と同様な方法にて自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、深絞り部であるピラー部位に割れを観察した。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(比較例3)
異音防止層として、カルボキシル化変性SB系樹脂ラテックス接着剤(F)が塗布(塗布目付:5g/m−dry)された、密度57Kg/mおよび厚み5mmのウレタンフォーム(M)[倉敷紡績(株)社製、クララフォーム67M8U]を積層した以外は、実施例1と同様な方法で自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、サンバイザー部、深絞り部であるピラー部位に割れを観察した。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(比較例4)
<発泡層の製造>
PPE樹脂成分30重量%およびPS樹脂成分70重量%となるようにPPE樹脂(A)42.9重量部およびPS樹脂(B)57.1重量部とを混合した混合樹脂100重量部に対して、iso−ブタンを主成分とする炭化水素系発泡剤(iso−ブタン/n−ブタン=85/15重量%)4.9重量部およびタルク0.32重量部を押出機により樹脂温度270℃にて混練し、樹脂温度を215℃まで冷却し、圧力9MPaでサーキュラーダイスにより押出し、引き取りロールを介して巻取りロールにロール状に巻取り、一次発泡層の厚さ1.7mm、一次発泡倍率15.0倍、独立気泡率53%、セル径0.35mm、目付100g/mの1次発泡シートの巻物を得た。
上記以外は、実施例1同様の方法で、自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、比較例1の同一箇所に割れを観察した。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
(比較例5)
<発泡層の製造>
PPE樹脂成分30重量%およびPS樹脂成分70重量%となるようにPPE樹脂(A)42.9重量部およびPS樹脂(B)57.1重量部とを混合した混合樹脂100重量部に対して、iso−ブタンを主成分とする炭化水素系発泡剤(iso−ブタン/n−ブタン=85/15重量%)2.3重量部およびタルク0.32重量部を押出機により樹脂温度270℃にて混練し、樹脂温度を205℃まで冷却し、圧力18MPaでサーキュラーダイスにより押出し、引き取りロールを介して巻取りロールにロール状に巻取り、一次発泡層の厚さ2.2mm、一次発泡倍率12.0倍、独立気泡率85%、セル径0.25mm、目付200g/mの1次発泡シートの巻物を得た。
<室外側非発泡層の積層>
前記1次発泡シートをロールより繰り出しながら、PPE樹脂成分10.0重量%、PS樹脂成分79.3重量%およびゴム成分10.7重量%となるようにPPE樹脂(A)14.3重量部およびHIPS樹脂(C)85.7重量部を混合した混合樹脂を、押出機を用い樹脂温度235℃にて溶融・混練し、Tダイを用いてフィルム状に押出し、溶融状態でフィルム状の室外側非発泡層を前記1次発泡シートに積層し、目付150g/mの変性PPE系樹脂非発泡層を形成した。
その際、変性PPE系樹脂室外側非発泡層を積層時に、異音防止層として、カルボキシル化変性SB系樹脂ラテックス接着剤(F)が塗布(塗布目付:5g/m−dry)された、密度18Kg/mおよび厚み3mmのウレタンフォーム(G)[東洋クオリティワン(株)社製、グリーンライトMF]を積層した。
上記以外は、実施例1同様の方法で、自動車天井用基材を得た。得られた自動車天井用基材の構成を、表3に示した。
さらに、実施例1と同様な方法にて成形加工を行い、自動車天井材を得た。取得した自動車天井材の外観を観察したところ、割れ等外観異常は観察されなかった。
一方、得られた自動車天井用基材および自動車天井材から試験片を切り出し、各種評価項目について評価試験を実施し、表4に示した結果を得た。
Figure 2012111388
Figure 2012111388
10 発泡層
11 室内側非発泡層
13 室外側非発泡層
16 異音防止層積層用接着剤層
18 表皮材接着剤層
20 異音防止用ウレタンフォーム層
22 意匠用不織布表皮層
30 自動車天井用基材
40 自動車天井材
42 ルームミラー取付穴
44 アシストグリップ取付穴
46 サンバイザー取付穴
48 サンバイザー留め取付穴
50 室内灯取付穴
a 成形天井材 フロント端末部位
b 成形天井材 リア端末部位
c 成形天井材 一般部

Claims (4)

  1. 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を基材樹脂とする、発泡倍率が16〜25倍、独立気泡率が80%以上、かつ目付80〜120g/mである発泡層の両面に、熱可塑性樹脂を基材樹脂とする、片面目付が60〜90g/mである非発泡層が積層されてなる熱可塑性樹脂発泡積層シートに対して、
    室外側非発泡層面に、密度15〜30Kg/mおよび厚み2〜4mmであるポリウレタンフォームが積層されてなり、
    室内側非発泡層面に、目付15〜30g/mである表皮接着剤が積層されてなる
    熱可塑性樹脂発泡積層シート全体の目付が250〜450g/mであって、
    表皮接着剤層を介し、目付が100〜200g/mである不織布表皮材が積層されてなる熱伝導率が0.0300W/m・K以下、JIS A1409「残響室吸音率の測定方法」に即した周波数1250Hzにおける吸音率が0.5以上であることを特徴とする、自動車天井材用基材。
  2. 発泡層の基材樹脂である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が、ポリフェニレンエーテル系樹脂25〜70重量%およびポリスチレン系樹脂75〜30重量%(両者の合計量が100重量%)からなる混合樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の自動車天井材用基材。
  3. 非発泡層の基材樹脂が、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂または耐熱ポリスチレン系樹脂であることを特徴とする、請求項1または2に記載の自動車天井用基材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動車天井用基材を、表皮材を意匠層として室内側に配置するように成形してなる自動車天井材。
JP2010262898A 2010-11-25 2010-11-25 自動車天井用基材および自動車天井材 Pending JP2012111388A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010262898A JP2012111388A (ja) 2010-11-25 2010-11-25 自動車天井用基材および自動車天井材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010262898A JP2012111388A (ja) 2010-11-25 2010-11-25 自動車天井用基材および自動車天井材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012111388A true JP2012111388A (ja) 2012-06-14

Family

ID=46496073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010262898A Pending JP2012111388A (ja) 2010-11-25 2010-11-25 自動車天井用基材および自動車天井材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012111388A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2992149A4 (en) * 2013-05-02 2016-06-01 Tower Ipco Co Ltd MULTI-PURPOSE TILE
CN113022043A (zh) * 2021-04-06 2021-06-25 安徽农业大学 一种汽车顶棚材料及其制备方法
CN114290761A (zh) * 2021-12-30 2022-04-08 广德天运新技术股份有限公司 一种多功能汽车顶棚纤维覆盖件及其制备方法
CN114290766A (zh) * 2021-12-30 2022-04-08 广德天运新技术股份有限公司 一种汽车发动机减震吸音隔音垫及其制备方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2992149A4 (en) * 2013-05-02 2016-06-01 Tower Ipco Co Ltd MULTI-PURPOSE TILE
CN113022043A (zh) * 2021-04-06 2021-06-25 安徽农业大学 一种汽车顶棚材料及其制备方法
CN114290761A (zh) * 2021-12-30 2022-04-08 广德天运新技术股份有限公司 一种多功能汽车顶棚纤维覆盖件及其制备方法
CN114290766A (zh) * 2021-12-30 2022-04-08 广德天运新技术股份有限公司 一种汽车发动机减震吸音隔音垫及其制备方法
CN114290761B (zh) * 2021-12-30 2024-01-23 广德天运新技术股份有限公司 一种多功能汽车顶棚纤维覆盖件及其制备方法
CN114290766B (zh) * 2021-12-30 2024-01-23 广德天运新技术股份有限公司 一种汽车发动机减震吸音隔音垫及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011104947A (ja) 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材
JP2012111388A (ja) 自動車天井用基材および自動車天井材
JP2009113371A (ja) 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材
JP2007301774A (ja) 自動車内装材用基材及び自動車内装材
JP2009039989A (ja) 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材
JP2005350055A (ja) 自動車内装材用発泡積層シ−ト
JP2006247868A (ja) 自動車内装材および自動車内装部品
JP2010269473A (ja) 自動車内装材および自動車内装部品
JP2011093149A (ja) 自動車内装用基材の製造方法
JP3879418B2 (ja) 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材。
JP2010046927A (ja) 自動車荷室構成内装部材用積層発泡シートおよび自動車荷室構成内装部材
JP2009262361A (ja) 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材
JP2009018778A (ja) 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材
JP3989128B2 (ja) 自動車内装材およびその製造方法
JP3719321B2 (ja) 自動車天井材およびその製造方法
JP2007301775A (ja) 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材
JP3656709B2 (ja) 自動車天井材用発泡積層シート及びそれを用いた自動車天井材
JP3806795B2 (ja) 自動車天井材および自動車天井材用発泡積層シート
JP2012020704A (ja) 自動車天井材用発泡積層シートおよび自動車天井材
JPH10193519A (ja) 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材用成形体
JP2006315213A (ja) 自動車内装材用基材
JP2000289137A (ja) 自動車内装材用積層発泡シート
JP3939794B2 (ja) 自動車内装材用発泡積層シート
JP2002361803A (ja) 自動車内装材用基材及び自動車内装材
JP2006137031A (ja) 内装材の製造法