JPWO2009128316A1 - 脆性材料基板の加工方法 - Google Patents
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Abstract
基板を完全分断したり、より深いスクライブラインを形成したりする加工を、安定して実行できる脆性材料基板の加工方法を提供する。第一回目のレーザ照射による第一ビームスポットを相対移動させて前記基板を加熱するとともに、第一ビームスポットが通過した直後の部位を冷却することによりスクライブラインを形成するレーザスクライブ工程と、第二回目のレーザ照射による第二ビームスポットをスクライブラインに沿って相対移動させ、スクライブラインをさらに深く浸透、または、完全分断させるレーザブレイク工程とからなり、レーザブレイク工程の際にポリゴンミラーに入射するレーザビーム径が、レーザスクライブ工程の際に入射するレーザビーム径よりも小さくなるように調整して、第二ビームスポットのエネルギー分布を第一ビームスポットよりもトップハット型にして照射する。
Description
本発明は、高速回転するポリゴンミラーでレーザビームを繰り返し反射することにより実質的に長軸方向を有するビームスポットを脆性材料基板上に整形し、このビームスポットを脆性材料基板上に設定したスクライブ予定ラインに沿って走査することにより、熱応力を利用してクラックを形成する脆性材料基板の加工方法に関する。
さらに詳細には、本発明は脆性材料基板に対し、第一回目のビームスポットの走査を行うことにより、有限深さのクラックからなるスクライブラインを形成し、続いて、第二回目のビームスポットの走査を行うことにより、このスクライブラインのクラックを深く浸透(以後、クラックが深さ方向に進行することを「浸透」という)させるか、あるいは完全に分断する脆性材料基板の加工方法に関する。
ここで、脆性材料基板とは、ガラス基板、焼結材料のセラミックス、単結晶シリコン、半導体ウエハ、サファイア基板、セラミック基板等をいう。
さらに詳細には、本発明は脆性材料基板に対し、第一回目のビームスポットの走査を行うことにより、有限深さのクラックからなるスクライブラインを形成し、続いて、第二回目のビームスポットの走査を行うことにより、このスクライブラインのクラックを深く浸透(以後、クラックが深さ方向に進行することを「浸透」という)させるか、あるいは完全に分断する脆性材料基板の加工方法に関する。
ここで、脆性材料基板とは、ガラス基板、焼結材料のセラミックス、単結晶シリコン、半導体ウエハ、サファイア基板、セラミック基板等をいう。
高速回転するポリゴンミラーにレーザビームを照射し、ポリゴンミラーで反射されたレーザビームを基板上に導くと、ポリゴンミラーの1つのミラー面によって反射されるレーザビームの走査軌跡の範囲が、高速で繰り返し走査されるようになり、基板上には1つのミラー面によって反射されるレーザビームの走査軌跡の範囲全体があたかも1つのビームスポットであるように照射されるようになる。したがって、高速回転中のポリゴンミラーの1つのミラー面によって基板上に形成される走査軌跡の範囲全体を「ビームスポット」と呼ぶこととする。
脆性材料である半導体ウエハに対し、ポリゴンミラーとfθレンズとを用いてレーザビームを照射することにより楕円形のビームスポットを整形し、このビームスポットを走査して基板をアブレーションすると、基板表面に対し斜めの加工面が形成されるようになる。これを利用して、半導体ウエハ上で溝を形成しようとする部分を、斜め方向(加工面の法線方向)に気化させて蒸気形態で排出するようにしたレーザ加工装置が開示されている(特許文献1)。アブレーションによる加工は、ビームスポットが通過した領域が溶融されるため、加工面が損傷してしまう。
脆性材料である半導体ウエハに対し、ポリゴンミラーとfθレンズとを用いてレーザビームを照射することにより楕円形のビームスポットを整形し、このビームスポットを走査して基板をアブレーションすると、基板表面に対し斜めの加工面が形成されるようになる。これを利用して、半導体ウエハ上で溝を形成しようとする部分を、斜め方向(加工面の法線方向)に気化させて蒸気形態で排出するようにしたレーザ加工装置が開示されている(特許文献1)。アブレーションによる加工は、ビームスポットが通過した領域が溶融されるため、加工面が損傷してしまう。
一方、ガラス基板に対し、楕円状に整形したビームスポットを走査して基板を溶融温度(あるいは軟化温度)以下で加熱し、応力勾配を生じさせてクラックを形成するレーザスクライブ加工も利用されている(特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
一般に、レーザスクライブ加工では、これから分断しようとする仮想線(スクライブ予定ラインという)を基板に設定する。そしてスクライブ予定ラインの始端となる基板端に、カッターホイール等で初期亀裂(トリガ)を形成し、ビームスポットおよび冷却スポット(冷媒が噴射される領域)を初期亀裂の位置からスクライブ予定ラインに沿って走査する。このとき、スクライブ予定ライン近傍に発生した温度分布に基づいて応力勾配が生じる結果、クラックが形成される。
レーザスクライブ加工により形成されたクラックは、加工端面が美しく、優れた端面強度を有している。さらに、カッターホイール等を用いた機械的加工によるクラックに比べると、カレットの発生を低減させることができる。
そのため、フラットパネルディスプレイをはじめ、ガラス基板等を分断することが必要な種々の製造工程等でレーザスクライブ加工が採用されている。
そのため、フラットパネルディスプレイをはじめ、ガラス基板等を分断することが必要な種々の製造工程等でレーザスクライブ加工が採用されている。
ところで、溶融温度以下でビームスポットを走査することによって形成されるクラック
には、クラックの深さ方向の先端が基板の裏面まで到達しない「有限深さのクラック」と、クラックが基板の裏面まで到達し、基板を一挙に分断する「貫通クラック」(例えば特許文献2参照)とがある。
以後、前者の「有限深さのクラック」により形成される切筋をスクライブラインと呼び、後者の貫通クラックによる分断ラインをフルカットラインと呼ぶ。これらは異なるメカニズムにより形成される。
には、クラックの深さ方向の先端が基板の裏面まで到達しない「有限深さのクラック」と、クラックが基板の裏面まで到達し、基板を一挙に分断する「貫通クラック」(例えば特許文献2参照)とがある。
以後、前者の「有限深さのクラック」により形成される切筋をスクライブラインと呼び、後者の貫通クラックによる分断ラインをフルカットラインと呼ぶ。これらは異なるメカニズムにより形成される。
図14は有限深さのクラックが形成されるメカニズムを模式的に示した基板の断面図である。すなわち先行するレーザ加熱により、図14(a)に示すように基板GAに圧縮応力HRが生じる。続いて、加熱後の冷却により、図14(b)に示すように基板表面に引張応力CRが生じる。このとき熱の移動により基板内部に圧縮応力HRが移動し、内部応力場Hinが形成されている。その結果、図14(c)に示すように、基板表面側に引張応力CR、基板内部に圧縮応力HRが分布した深さ方向の応力勾配が発生し、クラックCrが形成される。
上記メカニズムによってクラックCrが形成される条件では、基板内部に存在する圧縮応力場HinがクラックCrの深さ方向へのさらなる浸透を阻止してしまうために、クラックCrは基板内部の圧縮応力場Hinの手前で停止し、原理的にクラックCrは有限深さとなる。そのため、基板を完全に分断するには、クラックCrによる有限深さのスクライブラインが形成された後に、さらにブレイク処理を行わねばならない。その一方で、クラックCrによるスクライブラインの加工端面は非常に美しく(表面の凹凸が小さく)、しかも直進性に優れており、加工端面として理想的な状態となっている。
図15は貫通クラックが形成されるメカニズムを模式的に示した基板の斜視図(図15(a))と平面図(図15(b)である。すなわち初期亀裂TRの位置から走査されるレーザビームのビームスポットBSにより、基板表面に圧縮応力HRが生じている。同時に、ビームスポットBSの後方にある冷却スポットCSにより、基板表面に引張応力CRが生じている。その結果、走査ライン上(スクライブ予定ラインL上)に前後方向の応力勾配が形成され、この応力勾配により、走査ライン方向に沿って基板を左右に裂くような力が働いて貫通クラックが形成され、基板が分断されるようになる。
この「貫通クラック」が形成される場合は、ブレイク処理を行うことなく基板を分断(フルカット)することができる点で便利であり、加工用途によってはこちらのメカニズムによる分断が望まれる場合もあるが、上述したスクライブラインの加工端面と比較すると、フルカットラインの加工端面の直進性が損なわれている場合があり、また、フルカットラインの端面の美しさ(表面の凹凸)についても上述したスクライブラインに比べると品質が劣る。
なお、レーザスクライブ加工によってスクライブラインが形成されるかフルカットラインが形成されるかは、加熱条件(レーザ波長、照射時間、出力パワー、走査速度、ビームスポット形状等)、冷却条件(冷媒温度、吹付量、吹付位置等)、基板の板厚等に依存する。
一般に、ガラス基板の板厚が薄い場合は厚い場合に比べてフルカットラインになりやすく、スクライブラインを形成できる加工条件のプロセスウインドウが狭い。
一般に、ガラス基板の板厚が薄い場合は厚い場合に比べてフルカットラインになりやすく、スクライブラインを形成できる加工条件のプロセスウインドウが狭い。
以上のことから、ガラス基板等に対し端面品質が優れた分断加工を行いたい場合には、フルカットラインではなく、スクライブラインが形成されるメカニズムの加熱条件、冷却条件を選択してレーザスクライブ加工を行い、その後、ブレイク処理を行うようにしている。
レーザスクライブ加工後に行うブレイク処理方法としては、ブレイクバー等をスクライブラインに押圧して曲げモーメントを加える機械的なブレイク処理が利用されることがある。機械的なブレイク処理の場合、基板に大きな曲げモーメントを加えるとカレットが生じてしまうことがある。そのため、カレットの発生を嫌う製造工程では、できるだけ深いスクライブラインを形成するようにして、小さな曲げモーメントを加えるだけでブレイク処理ができるようにする必要がある。
そこで、レーザスクライブ加工で形成したスクライブラインに沿って、2度目のレーザ照射を行い、有限深さのクラックをさらに深く浸透させたり(この場合は再度ブレイク処理を行う)、クラックを裏面まで浸透させて分断したりするレーザブレイク処理が行われている(例えば特許文献2〜特許文献4参照)。
特開2005−288541号公報
特開2001−130921号公報
特開2006−256944号公報
WO2003/008352号公報
このように第一回目のレーザ照射によりスクライブラインを形成するレーザスクライブ加工を行い、続いて第二回目のレーザ照射によりレーザブレイク処理を行うことにより、カレットの発生を抑えた分断加工が可能になる。
しかしながら、レーザスクライブ加工、すなわち第一回目のレーザ照射で形成するスクライブラインが浅いと、後のレーザブレイク処理によってクラックを基板裏面まで到達させることが困難になる。それゆえ、レーザブレイク処理で基板を完全に分断するには、レーザスクライブ加工時に、深いスクライブラインを形成しておくことが好ましい。
また、レーザブレイク処理で基板を完全分断しない場合であっても、レーザスクライブ加工において少しでも深いスクライブラインを形成しておく方が、後のレーザブレイク処理でさらに深いスクライブラインにすることが簡単にできるようになるので望ましい。
しかしながら、レーザスクライブ加工、すなわち第一回目のレーザ照射で形成するスクライブラインが浅いと、後のレーザブレイク処理によってクラックを基板裏面まで到達させることが困難になる。それゆえ、レーザブレイク処理で基板を完全に分断するには、レーザスクライブ加工時に、深いスクライブラインを形成しておくことが好ましい。
また、レーザブレイク処理で基板を完全分断しない場合であっても、レーザスクライブ加工において少しでも深いスクライブラインを形成しておく方が、後のレーザブレイク処理でさらに深いスクライブラインにすることが簡単にできるようになるので望ましい。
ところで、レーザスクライブ加工により、従来よりも深いスクライブラインを形成しようとすると、これまでスクライブラインを形成していたときの加熱条件や冷却条件を変更する必要がある。具体的には、レーザ出力を高めて加熱による入熱量を増大したり、冷却時の冷媒吹き付け量を増大したりして、これまでより深さ方向の温度差が生じやすい過激な条件にして、基板に発生する深さ方向の応力勾配を大きくする必要がある。
しかしながら、従来のレーザスクライブ加工の加工手順のまま、応力勾配を大きくするような加熱条件、冷却条件に移行しようとすると、1回目のレーザ照射で深いスクライブラインを形成することができず、代わりにクラックが基板を貫通してしまい(貫通クラックが形成されるメカニズムに移行)、フルカットラインが形成されることになった。すなわち、レーザスクライブ加工の際の加熱条件や冷却条件を適切に選ぶことで、浅いスクライブラインは比較的容易に形成できるが、深いスクライブラインを形成しようとして、加熱条件や冷却条件をこれまで使用していた条件から少し過激な条件に変更しようとしても、設定可能な加熱条件や冷却条件の範囲が存在しないか、存在したとしても設定可能な範囲(プロセスウインドウ)が狭くて不安定となり、いきなりフルカットラインが形成されてしまう条件に移行してしまい、思い通りの深いスクライブラインを形成することが困難であった。
さらに、フルカットラインに移行してしまう問題とは別に、「先走り」現象が発生しやすくなる問題も生じる。「先走り」とは、図16に示すように、スクライブ予定ラインLの始端近傍において、始端に形成された初期亀裂TRがビームスポットBSによって加熱された際に、ビームスポットBSによる加熱領域を起点にビームスポットの前方に向けて制御できない方向にクラックKが形成される現象である。「先走り」が発生すると、スクライブ予定ラインLに沿ったスクライブラインを形成することができなくなり、スクライブラインの直進性が著しく損なわれてしまう。
第一回目のレーザ照射を行うレーザスクライブ加工において、深いスクライブラインを形成しようとして、加熱条件や冷却条件をこれまでよりも過激な加熱条件や冷却条件にシフトさせた場合に、このような「先走り」の発生する頻度が高まる。
第一回目のレーザ照射を行うレーザスクライブ加工において、深いスクライブラインを形成しようとして、加熱条件や冷却条件をこれまでよりも過激な加熱条件や冷却条件にシフトさせた場合に、このような「先走り」の発生する頻度が高まる。
そこで、本発明は、レーザスクライブ加工により基板にスクライブラインを形成し、続いてレーザブレイク処理を行って基板を完全分断したり、より深いスクライブラインを形成したりする加工を、安定して実行できる脆性材料基板の加工方法を提供することを目的とする。
また、「先走り」現象を発生させることなく、深いスクライブラインを形成したり、完全分断したりすることができる基板の加工方法を提供することを目的とする。
また、加工端面の端面品質が優れた分断加工を安定して行える脆性材料基板の加工方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明はポリゴンミラーを利用してレーザスポットを形成し、このレーザスポットを走査してレーザブレイクを行う際に、ポリゴンミラーを利用してレーザスポットのエネルギー分布を調整することができるようにし、エネルギー分布の調整により、安定したレーザブレイクが可能な加工方法を提供することを目的とする。
また、「先走り」現象を発生させることなく、深いスクライブラインを形成したり、完全分断したりすることができる基板の加工方法を提供することを目的とする。
また、加工端面の端面品質が優れた分断加工を安定して行える脆性材料基板の加工方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明はポリゴンミラーを利用してレーザスポットを形成し、このレーザスポットを走査してレーザブレイクを行う際に、ポリゴンミラーを利用してレーザスポットのエネルギー分布を調整することができるようにし、エネルギー分布の調整により、安定したレーザブレイクが可能な加工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の脆性材料基板の加工方法は、レーザ光源から出射されるレーザビームを、高速回転するポリゴンミラーで繰り返し反射して脆性材料基板にビームスポットが形成されるようにし、基板に設定したスクライブ予定ラインに沿って、このビームスポットを相対移動することにより基板を加工する脆性材料基板の加工方法であって、以下の手順を行う。
まず、第一回目のレーザ照射による第一ビームスポットをスクライブ予定ラインに沿って相対移動させて前記基板を加熱するとともに、第一ビームスポットが通過した直後の部位に冷媒を吹き付けて冷却することにより、深さ方向に変化する応力勾配を発生して有限深さのクラックからなるスクライブラインを形成するレーザスクライブ工程を行う。ただし、基板が溶融してしまうと応力を利用した加工ができなくなるので、基板が溶融しないように加熱温度は常に基板の軟化温度未満にする。
これにより、スクライブ予定ラインには、深さ方向に変化する応力勾配(第一応力勾配という)が発生する。第一応力勾配は基板表面側に引張応力、基板内部側に圧縮応力が分布している応力勾配である。この第一応力勾配を利用して有限深さのクラックからなるスクライブラインを形成する。
続いて、第二回目のレーザ照射による第二ビームスポットをスクライブライン(有限深さのクラック)に沿って相対移動させてレーザブレイク工程を行う。このとき、ポリゴンミラーに入射するレーザビーム径が、レーザスクライブ工程の際に入射するレーザビーム径よりも小さくなるように調整する。この調整は、具体的にはレーザビームのビーム径自体を小さくしてもよいし、光路上にビーム径を調整する機構を設けてもよい。この調整により、ポリゴンミラーに照射されるレーザビームがポリゴンミラーの1つのミラー面のみに照射されているときの割合が増加し、隣接する2つのミラー面で分割された状態で照射されるときの割合が減少するようになり、その結果、第二ビームスポットのエネルギー分布はエネルギーが増減する両端の領域が短くなり、第二ビームスポット全体の長さが第一ビームスポット全体の長さより短くなるとともに、エネルギーが均一な中央部の領域が長いトップハット型のエネルギー分布になる(図11で詳述する)。なお、ここでいう「トップハット型のエネルギー分布」とは、ビームスポットの中央部のエネルギーが略均一で、ビームスポットの両端の領域でエネルギーが変化するエネルギー分布をいう。
第二ビームスポットのエネルギー分布をこのように変化させることにより、単位時間あたりの入熱量を増やすことができ、基板の表層を集中して加熱することができ、基板表層に高温領域が形成される。その結果、レーザスクライブ加工のときの深さ方向に変化する応力勾配(第一応力勾配)とは深さ方向に逆向きに変化する応力勾配(第二応力勾配)が形成されるようになる。すなわち、基板表面に圧縮応力が発生し、その反作用として基板内部に引張応力が形成される。基板内部にはスクライブラインを形成するクラックの先端が存在しているが、このクラック先端に引張り応力が集中して加わるようになるため、クラック先端がより深く浸透するようになり、基板裏面に達すると完全分断されるようになる。
まず、第一回目のレーザ照射による第一ビームスポットをスクライブ予定ラインに沿って相対移動させて前記基板を加熱するとともに、第一ビームスポットが通過した直後の部位に冷媒を吹き付けて冷却することにより、深さ方向に変化する応力勾配を発生して有限深さのクラックからなるスクライブラインを形成するレーザスクライブ工程を行う。ただし、基板が溶融してしまうと応力を利用した加工ができなくなるので、基板が溶融しないように加熱温度は常に基板の軟化温度未満にする。
これにより、スクライブ予定ラインには、深さ方向に変化する応力勾配(第一応力勾配という)が発生する。第一応力勾配は基板表面側に引張応力、基板内部側に圧縮応力が分布している応力勾配である。この第一応力勾配を利用して有限深さのクラックからなるスクライブラインを形成する。
続いて、第二回目のレーザ照射による第二ビームスポットをスクライブライン(有限深さのクラック)に沿って相対移動させてレーザブレイク工程を行う。このとき、ポリゴンミラーに入射するレーザビーム径が、レーザスクライブ工程の際に入射するレーザビーム径よりも小さくなるように調整する。この調整は、具体的にはレーザビームのビーム径自体を小さくしてもよいし、光路上にビーム径を調整する機構を設けてもよい。この調整により、ポリゴンミラーに照射されるレーザビームがポリゴンミラーの1つのミラー面のみに照射されているときの割合が増加し、隣接する2つのミラー面で分割された状態で照射されるときの割合が減少するようになり、その結果、第二ビームスポットのエネルギー分布はエネルギーが増減する両端の領域が短くなり、第二ビームスポット全体の長さが第一ビームスポット全体の長さより短くなるとともに、エネルギーが均一な中央部の領域が長いトップハット型のエネルギー分布になる(図11で詳述する)。なお、ここでいう「トップハット型のエネルギー分布」とは、ビームスポットの中央部のエネルギーが略均一で、ビームスポットの両端の領域でエネルギーが変化するエネルギー分布をいう。
第二ビームスポットのエネルギー分布をこのように変化させることにより、単位時間あたりの入熱量を増やすことができ、基板の表層を集中して加熱することができ、基板表層に高温領域が形成される。その結果、レーザスクライブ加工のときの深さ方向に変化する応力勾配(第一応力勾配)とは深さ方向に逆向きに変化する応力勾配(第二応力勾配)が形成されるようになる。すなわち、基板表面に圧縮応力が発生し、その反作用として基板内部に引張応力が形成される。基板内部にはスクライブラインを形成するクラックの先端が存在しているが、このクラック先端に引張り応力が集中して加わるようになるため、クラック先端がより深く浸透するようになり、基板裏面に達すると完全分断されるようになる。
本発明によれば、フルカットラインが形成されることなく、また、「先走り」現象を発生させることなく、レーザスクライブ工程により基板にスクライブライン(有限深さのクラック)を形成し、続いてレーザブレイク処理を行って基板を完全分断したり、より深いスクライブラインを形成したりする加工を実行することができるプロセスウインドウを拡大することができ、安定した加工を実現できる。
また、加工端面の端面品質が優れた分断加工を安定して行うことができる。さらに、本発明によれば、ポリゴンミラーを利用してビームスポットを形成し、このビームスポットを走査してレーザブレイクを行う際に、ポリゴンミラーを利用してビームスポットのエネルギー分布を調整することができる。これを利用して安定したレーザブレイクが可能になる。
また、加工端面の端面品質が優れた分断加工を安定して行うことができる。さらに、本発明によれば、ポリゴンミラーを利用してビームスポットを形成し、このビームスポットを走査してレーザブレイクを行う際に、ポリゴンミラーを利用してビームスポットのエネルギー分布を調整することができる。これを利用して安定したレーザブレイクが可能になる。
(その他の課題を解決するための手段及び効果)
上記発明において、レーザ光源とポリゴンミラーとの間のレーザビームの光路上に設けられた集光光学素子の位置を変更し、ポリゴンミラーに入射するレーザビーム径を調整するようにしてもよい。
ここで集光光学素子としては、集光レンズ(例えばメニスカスレンズ)、集光鏡を用いることができる。
これによれば、集光光学素子を光路方向に平行移動するだけでレーザビーム径を調整することができ、エネルギー分布をエネルギーが均一な中央部の領域が長いトップハット型にする調整が簡単に実現できる。
上記発明において、レーザ光源とポリゴンミラーとの間のレーザビームの光路上に設けられた集光光学素子の位置を変更し、ポリゴンミラーに入射するレーザビーム径を調整するようにしてもよい。
ここで集光光学素子としては、集光レンズ(例えばメニスカスレンズ)、集光鏡を用いることができる。
これによれば、集光光学素子を光路方向に平行移動するだけでレーザビーム径を調整することができ、エネルギー分布をエネルギーが均一な中央部の領域が長いトップハット型にする調整が簡単に実現できる。
上記発明において、レーザブレイク工程の際に、集光光学素子の焦点距離近傍にポリゴンミラーを近づけるように調整するようにしてもよい。
これによれば、焦点距離近傍に近づくにつれて、レーザビーム径が小さくなるので、ポリゴンミラーを理想的なトップハット型に近づけることができるようになる。
これによれば、焦点距離近傍に近づくにつれて、レーザビーム径が小さくなるので、ポリゴンミラーを理想的なトップハット型に近づけることができるようになる。
上記発明において、集光光学素子の位置とともに、ポリゴンミラーと基板との間の距離を同時に調整するようにしてもよい。
これにより、エネルギー分布をトップハット型にするとともに、ビームスポットの長手方向の長さなどのビーム形状についても調整することができるので、単位時間あたりの入熱量とともに入熱領域も調整できるようになり、レーザブレイクのプロセスウインドウをさらに広げることができる。
これにより、エネルギー分布をトップハット型にするとともに、ビームスポットの長手方向の長さなどのビーム形状についても調整することができるので、単位時間あたりの入熱量とともに入熱領域も調整できるようになり、レーザブレイクのプロセスウインドウをさらに広げることができる。
2 スライドテーブル
7 台座
12 回転テーブル
13 レーザ装置
16 冷却ノズル
17 昇降機構
18 カッターホイール
31 メニスカスレンズ
32 反射ミラー
33 ポリゴンミラー
G ガラス基板(脆性材料基板)
Cr クラック
Tr 初期亀裂
7 台座
12 回転テーブル
13 レーザ装置
16 冷却ノズル
17 昇降機構
18 カッターホイール
31 メニスカスレンズ
32 反射ミラー
33 ポリゴンミラー
G ガラス基板(脆性材料基板)
Cr クラック
Tr 初期亀裂
(装置構成)
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、本発明の加工方法を実施する際に用いる基板加工装置の一例について説明する。図1は本発明の一実施形態であるレーザ分断装置LC1の概略構成図である。図2は図1のレーザ分断装置LC1における制御系の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、本発明の加工方法を実施する際に用いる基板加工装置の一例について説明する。図1は本発明の一実施形態であるレーザ分断装置LC1の概略構成図である。図2は図1のレーザ分断装置LC1における制御系の構成を示すブロック図である。
まず、図1に基づいて、レーザ分断装置LC1の全体構成について説明する。
水平な架台1上に平行に配置された一対のガイドレール3、4に沿って、図1の紙面前後方向(以下Y方向という)に往復移動するスライドテーブル2が設けられている。両ガイドレール3,4の間に、スクリューネジ5が前後方向に沿って配置され、このスクリューネジ5に、前記スライドテーブル2に固定されたステー6が螺合されており、スクリューネジ5をモータ(図示外)によって正、逆転することにより、スライドテーブル2がガイドレール3,4に沿ってY方向に往復移動するように形成されている。
水平な架台1上に平行に配置された一対のガイドレール3、4に沿って、図1の紙面前後方向(以下Y方向という)に往復移動するスライドテーブル2が設けられている。両ガイドレール3,4の間に、スクリューネジ5が前後方向に沿って配置され、このスクリューネジ5に、前記スライドテーブル2に固定されたステー6が螺合されており、スクリューネジ5をモータ(図示外)によって正、逆転することにより、スライドテーブル2がガイドレール3,4に沿ってY方向に往復移動するように形成されている。
スライドテーブル2上に、水平な台座7がガイドレール8に沿って、図1の左右方向(以下X方向という)に往復移動するように配置されている。台座7に固定されたステー10に、モータ9によって回転するスクリューネジ10aが貫通螺合されており、スクリューネジ10aが正、逆転することにより、台座7がガイドレール8に沿って、X方向に往復移動する。
台座7上には、回転機構11によって回転する回転テーブル12が設けられており、この回転テーブル12に、切断対象の脆性材料基板であるガラス基板Gが水平な状態で取り付けられる。回転機構11は、回転テーブル12を、垂直な軸の周りで回転させるようになっており、基準位置に対して任意の回転角度になるように回転できるように形成されている。ガラス基板Gは、例えば吸引チャックによって回転テーブル12に固定される。
回転テーブル12の上方には、レーザ発振器13と光路調整機構14とが取付フレーム15に保持されている。光路調整機構14は、レーザ発振器13から出射するレーザ光の光路を調整するための光路調整素子群14a(メニスカスレンズ31、反射ミラー32、ポリゴンミラー33)と、光路調整素子群14aの位置を移動するモータ群14b(モータ34〜36)と、光路調整素子群14aとモータ群14bとを連結するアーム群14c(アーム37〜39)とからなる。メニスカスレンズレンズ31はアーム37を介して昇降モータ34に接続され上下方向の位置が調整できるようにしてある。また、反射ミラー32はアーム38を介して昇降モータ35に接続され上下方向の位置が調整できるようにしてある。また、ポリゴンミラー33はアーム39を介して昇降モータ36に接続され上下方向の位置が調整できるようにしてある。
レーザ発振器13から出射されたレーザビームは、これらの光路調整素子群14aを通過することによって、所望の断面形状を有するビーム束が形成され、基板Gの上にビームスポットとして照射される。本実施形態では円形のレーザビームが出射され、メニスカスレンズ31でビーム径が調整され、ポリゴンミラー33で走査されることにより、実質的に楕円形状のレーザスポットLS(図2)がガラス基板G上に形成される。そして光路調整素子群14aを調整することにより、1回目レーザ照射(レーザスクライブ工程)の際に用いる第1ビームスポット、2回目レーザ照射(レーザブレイク工程)の際に用いる第2ビームスポットスポットを切り換えるようにする。
なお、調整の際に、反射ミラー32とポリゴンミラー33とを独立に調整することで、細かい調整が可能になるが、その反面、調整作業が複雑になる。そのため、反射ミラー32とポリゴンミラー33とを一体に移動するようにして調整作業を簡素化するようにしてもよい。具体的には、反射ミラー32とポリゴンミラー33とを連動させて移動することで基板Gとポリゴンミラー33との間の距離調整を行い、メニスカスレンズ31を移動してメニスカスレンズ31とポリゴンミラー33との距離調整を行うようにしてもよい。
取付フレーム15には、光路調整機構14に近接して、冷却ノズル16が設けられている。この冷却ノズル16からは、冷却水、Heガス、炭酸ガス等の冷却媒体がガラス基板Gに噴射されるようにしてある。冷却媒体は、ガラス基板Gに照射された楕円形状のレーザスポットLSの近傍に吹き付けられて、ガラス基板Gの表面に冷却スポットCS(図2)を形成する。
取付フレーム15には、カッターホイール18が、上下移動調節機構17を介して取り付けられている。このカッターホイール18は、焼結ダイヤモンドまたは超硬合金を材料とし、外周面に頂点を刃先とするV字形の稜線部を備えたものであって、ガラス基板Gへの圧接力が上下移動調節機構17によって微細に調整できるようになっている。カッターホイール18は、専ら、ガラス基板Gの端縁に初期亀裂TR(図2)を形成するときに、台座7をX方向に移動しつつ一時的に下降するようにして用いる。
また、取付フレーム15の上方に、一対のカメラ20、21が固定してあり、基板Gに刻印してある位置決め用マーカを映し出すことができるようにしてある。
続いて、図2に基づいて制御系を説明する。レーザ分断装置LC1は、メモリに記憶された制御パラメータおよびプログラム(ソフトウェア)とCPUとにより、各種処理を実行する制御部50を備えている。この制御部50は、スライドテーブル2、台座7、回転テーブル12の位置決めや移動を行うためのモータ(モータ9等)を駆動するテーブル駆動部51、レーザ照射を行うレーザ駆動部52(レーザ発振器13を駆動するレーザ光源駆動部52a、光路調整素子群14a用のモータ群14bを駆動する光路調整機構駆動部52bを含む)、冷却ノズル16による冷媒噴射を制御する開閉弁(不図示)を駆動するノズル駆動部53、カッターホイール18および上下移動調節機構17によりガラス基板Gに初期亀裂を形成するカッター駆動部54、カメラ20、21により基板Gに刻印してある位置決め用マーカを映し出すカメラ駆動部55の各駆動系を制御する。また、制御部50は、キーボード、マウスなどからなる入力部56、および、表示画面上に各種表示を行う表示部57が接続され、必要な情報が画面に表示されるとともに、必要な指令や設定が入力できるようにしてある。
また、制御部50は、テーブル駆動部51、レーザ駆動部52(レーザ光源駆動部52a、光路調整機構駆動部52b)、ノズル駆動部53、カッター駆動部54を総合的に駆動してガラス基板Gの加工を行う加工制御部58を備えており、この加工制御部58により、1回目レーザ照射、冷却、2回目レーザ照射の手順によるレーザ加工が実行される。
具体的には、加工制御部58が、まずカッター駆動部54とテーブル駆動部51とを制御して、カッターホイール18を下降した状態で基板Gを移動し、これにより初期亀裂TRを形成する処理が行われる。続いてテーブル駆動部51、レーザ駆動部52、ノズル駆動部53を制御して、レーザビーム(第1ビームスポット)を照射するとともに冷媒を噴射した状態で基板Gを移動する。これにより1回目レーザ照射および冷却を行い、基板に有限深さのクラックからなるスクライブラインを形成する処理が行われる。続いてテーブル駆動部51、レーザ駆動部52を制御して、レーザビーム(第2ビームスポット)を照射した状態で基板Gを移動する。これにより2回目レーザ照射を行い、クラックを浸透させる処理(あるいは完全分断させる処理)が行われる。
具体的には、加工制御部58が、まずカッター駆動部54とテーブル駆動部51とを制御して、カッターホイール18を下降した状態で基板Gを移動し、これにより初期亀裂TRを形成する処理が行われる。続いてテーブル駆動部51、レーザ駆動部52、ノズル駆動部53を制御して、レーザビーム(第1ビームスポット)を照射するとともに冷媒を噴射した状態で基板Gを移動する。これにより1回目レーザ照射および冷却を行い、基板に有限深さのクラックからなるスクライブラインを形成する処理が行われる。続いてテーブル駆動部51、レーザ駆動部52を制御して、レーザビーム(第2ビームスポット)を照射した状態で基板Gを移動する。これにより2回目レーザ照射を行い、クラックを浸透させる処理(あるいは完全分断させる処理)が行われる。
(光路調整動作)
次に、加工制御部58が光路調整機構14(光路調整素子群14a、モータ群14b、アーム群14c)を制御することにより行われる光路調整について説明する。
図3は光路調整機構14の動作例を示す図であり、具体的には、メニスカスレンズ31の上下移動により、ポリゴンミラー33のミラー面に照射するビーム径を変化させて、基板Gに照射されるビームスポットのエネルギー分布を変化させる動作を説明する図である。
次に、加工制御部58が光路調整機構14(光路調整素子群14a、モータ群14b、アーム群14c)を制御することにより行われる光路調整について説明する。
図3は光路調整機構14の動作例を示す図であり、具体的には、メニスカスレンズ31の上下移動により、ポリゴンミラー33のミラー面に照射するビーム径を変化させて、基板Gに照射されるビームスポットのエネルギー分布を変化させる動作を説明する図である。
レーザ光源13から出射される円形断面のレーザビームLB0の進行方向は鉛直下方に向けてあり、レーザビームLB0はメニスカスレンズ31に入射する。メニスカスレンズ31を通過したレーザビームLB1は集光されながらさらに鉛直方向に進行し、反射ミラー32に入射する。このとき反射ミラー32の反射面に45度の入射角度で入射するとともに、45度の反射角度で出射するように反射ミラー32の取付角度が調整してあり、反射ミラー32で反射したレーザビームLB2は、水平方向に進行する。
水平方向に進行するレーザビームLB2は回転中のポリゴンミラー33に入射する。このとき、メニスカスレンズ31とポリゴンミラー33との間の距離に応じて、ポリゴンミラーのミラー面に照射されるビーム径が変化するようになる。
図4〜図6はポリゴンミラー33のミラー面に照射されるビーム径が比較的大きい場合のポリゴンミラーの回転角度とレーザビームの光路およびビームスポットとの関係を示す図である。
この状態のビーム径は、メニスカスレンズ31を反射ミラー32に近づけ、メニスカスレンズ31の焦点がポリゴンミラー33のミラー面よりも基板G側になるように調整したときに実現される。そしてこの状態のビーム径は、レーザスクライブ工程の際に用いられる。
この状態のビーム径は、メニスカスレンズ31を反射ミラー32に近づけ、メニスカスレンズ31の焦点がポリゴンミラー33のミラー面よりも基板G側になるように調整したときに実現される。そしてこの状態のビーム径は、レーザスクライブ工程の際に用いられる。
図4(a)において、時計方向に回転中のポリゴンミラー33における2つのミラー面M0とM1に注目する。ミラー面M0は、直前までレーザビームLB2が照射されていたミラー面である。回転が進み、レーザビームLB2のミラー面M0への照射がまもなく終了する時点になると、ミラー面M0の終端と次のミラー面M1の始端とにレーザビームLB2が分割されて同時に照射されるようになる。図4(c)はミラー面M0に照射されるレーザビームLB2の断面形状を示す図である。また、図4(d)はミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状を示す図である。
分割されたレーザビームの断面の面積比に応じて、ミラー面M0、M1に照射されるレーザビームのエネルギーが分配されるようになる。このときミラー面M0側で反射されたレーザビームLB3aはガラス基板GのビームスポットLS1の位置の左端部分を照射するようになり、この部分にエネルギーを与える。一方、ミラー面M1側で反射されたレーザビームLB3bはビームスポットLS1の位置の右端部分を照射するようになり、この部分にエネルギーを与える。
分割されたレーザビームの断面の面積比に応じて、ミラー面M0、M1に照射されるレーザビームのエネルギーが分配されるようになる。このときミラー面M0側で反射されたレーザビームLB3aはガラス基板GのビームスポットLS1の位置の左端部分を照射するようになり、この部分にエネルギーを与える。一方、ミラー面M1側で反射されたレーザビームLB3bはビームスポットLS1の位置の右端部分を照射するようになり、この部分にエネルギーを与える。
図4(b)は基板GのビームスポットLS1の位置に照射されるエネルギー分布である。すなわち、レーザビームLB3a、LB3bに分割されて照射されるため、基板Gに与えられるエネルギーも2つに分割され、ビームスポットLS1の両端はそれぞれ分割比に対応したエネルギーで加熱されることになる。
図5(a)はさらに回転が進み、ミラー面M1の中央部分にレーザビームLB2が照射されるようになった状態である。この時点では、1つのミラー面M1だけに円形断面のレーザビームLB2が照射されるようになる。図5(c)はミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状を示す図である。レーザビームLB2が有する円形断面のビームがそのまま照射されている。このときミラー面M1で反射されたレーザビームLB3cはビームスポットLS1の位置の中央を照射し、この部分に全エネルギーを与える。
図5(b)は基板GのビームスポットLS1の位置に照射されるエネルギー分布である。ビームスポットLS1の位置の中央部分にエネルギーが与えられ、この部分が集中的に加熱される。
図6はさらに回転が進み、ミラー面M1の終端と次のミラー面M2の始端とにレーザビームLB2が分割されて同時に照射された状態である。図6(c)はミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状を示す図である。また、図6(d)はミラー面M2に照射されるレーザビームLB2の断面形状を示す図である。
図4のときと同様に、分割されたレーザビームの断面の面積比に応じて、ミラー面M1、M2に照射されるレーザビームのエネルギーが分配されるようになる。このときミラー面M1側で反射されたレーザビームLB3dはガラス基板GのビームスポットLS1の位置の左端部分を照射し、この部分にエネルギーを与える。ミラー面M2側で反射されたレーザビームLB3eはビームスポットLS1の位置の右端部分を照射するようになり、この部分にエネルギーを与える。
図4のときと同様に、分割されたレーザビームの断面の面積比に応じて、ミラー面M1、M2に照射されるレーザビームのエネルギーが分配されるようになる。このときミラー面M1側で反射されたレーザビームLB3dはガラス基板GのビームスポットLS1の位置の左端部分を照射し、この部分にエネルギーを与える。ミラー面M2側で反射されたレーザビームLB3eはビームスポットLS1の位置の右端部分を照射するようになり、この部分にエネルギーを与える。
図6(b)は基板GのビームスポットLS1の位置に照射されるエネルギー分布である。基板Gに照射されるエネルギーは2つに分配され、ビームスポットLS1の両端はそれぞれ分割比に対応したエネルギーで加熱されることになる。
そして、高速回転するポリゴンミラー33によって図4から図6までのレーザ照射が繰り返されることにより、図4(b)、図5(b)、図6(b)で示したエネルギー分布が足し合わされたエネルギー分布を有するビームスポットLS1が形成されるようになる。
図7は高速回転するミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状の経時変化とミラー面M1によってガラス基板Gに照射されるビームスポットLS1のエネルギー分布との関係を示す図である。
図7(a)に示すように、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面は、回転が進むにつれて変化する。
すなわち、ミラー面M1の始端(ミラー面M0との境界)がレーザビームLB2の照射範囲を通過する期間には、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状は、円形断面の一部が欠けた形状であり、この間は断面積が次第に増加する。その後は、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状は、円形断面となり、ミラー面M1の終端(ミラー面M2との境界)がレーザビームLB2の照射範囲に入るまでは円形断面が続く。そしてミラー面M1の終端が、レーザビームLB2の照射範囲を通過する期間には、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状は、再び円形断面の一部が欠けた断面形状となり、断面積が次第に減少する。
図7(a)に示すように、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面は、回転が進むにつれて変化する。
すなわち、ミラー面M1の始端(ミラー面M0との境界)がレーザビームLB2の照射範囲を通過する期間には、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状は、円形断面の一部が欠けた形状であり、この間は断面積が次第に増加する。その後は、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状は、円形断面となり、ミラー面M1の終端(ミラー面M2との境界)がレーザビームLB2の照射範囲に入るまでは円形断面が続く。そしてミラー面M1の終端が、レーザビームLB2の照射範囲を通過する期間には、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状は、再び円形断面の一部が欠けた断面形状となり、断面積が次第に減少する。
このような断面積の変化に対応して、ミラー面M1により基板G上に形成されるビームスポットLS1のエネルギー分布が変化する。エネルギー分布を図7(b)に示す。ビームスポットLS1のエネルギー分布は、中央部のエネルギーが均一であり(トップハット型)、その両端がなだらかに変化するエネルギー分布となる。両端のなだらかな部分の幅は、レーザビームLB2の照射範囲をミラー面M1の始端または終端が通過する期間に、ミラー面M1によって反射されたレーザビームが基板G上に照射された範囲に相当する。したがって、レーザビームLB2のビーム径が大きくなるにつれてビームスポットLS1の両端のエネルギー分布がなだらかに変化する部分の幅が広くなる。そして回転するポリゴンミラー33の各ミラー面によって、図7(b)のエネルギー分布を有する照射が繰り返される。
次に、ミラー面に照射されるビーム径が小さい場合について説明する。図8〜図10はミラー面に照射されるレーザビームLB2のビーム径が比較的小さい場合のポリゴンミラーの回転角度とレーザビームの光路およびビームスポットとの関係を示す図である。
この状態のビーム径は、メニスカスレンズ31の焦点がポリゴンミラー33のミラー面M1の近傍にくるようにメニスカスレンズ31の位置を調整したときに実現される。そしてこの状態のビーム径はレーザブレイク工程の際に用いられる。
この状態のビーム径は、メニスカスレンズ31の焦点がポリゴンミラー33のミラー面M1の近傍にくるようにメニスカスレンズ31の位置を調整したときに実現される。そしてこの状態のビーム径はレーザブレイク工程の際に用いられる。
図8(a)において、図4(a)と同様に、時計方向に回転中のポリゴンミラー33における2つのミラー面M0とM1に注目する。ミラー面M0は、直前までレーザビームLB2が照射されていたミラー面である。回転が進み、レーザビームLB2のミラー面M0への照射がまもなく終了する時点になると、ミラー面M0の終端と次のミラー面M1の始端とにレーザビームLB2が分割されて同時に照射されるようになる。図8(c)はミラー面M0に照射されるレーザビームLB2の断面形状を示す図である。また、図8(d)はミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状である。ビーム径が小さいために、2つのミラー面M0、M1が同時に照射される範囲(始端、終端からビーム径までの範囲)は、図4の場合に比べて狭くなる。
ミラー面M0、M1に照射されるレーザビームのエネルギーは、図4と同様に、分割されたビームの面積比に応じて分配されるようになる。このときミラー面M0側で反射されたレーザビームLB3aはガラス基板GのビームスポットLS1の位置の左端部分を照射し、この部分にエネルギーを与える。一方、ミラー面M1側で反射されたレーザビームLB3bはビームスポットLS1の位置の右端部分を照射し、この部分にエネルギーを与える。
図8(b)は基板GのビームスポットLS1の位置に照射されるエネルギー分布である。すなわち、レーザビームLB3a、LB3bに分割されて照射されるため、基板Gに照射されるエネルギーも2つに分配され、ビームスポットLS1の両端はそれぞれ分割比に対応したエネルギーで加熱されることになる。
図9(a)はさらに回転が進み、ミラー面M1の中央部分にレーザビームLB2が照射されるようになった状態である。
この時点では、1つのミラー面M1だけに円形断面のレーザビームLB2が照射されるようになる。図9(c)はミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状を示す図である。レーザビームLB2が有する円形断面のビームがそのまま照射されている。このときミラー面M1で反射されたレーザビームLB3cはビームスポットLS1の位置の中央を照射し、この部分に全エネルギーを与える。
この時点では、1つのミラー面M1だけに円形断面のレーザビームLB2が照射されるようになる。図9(c)はミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状を示す図である。レーザビームLB2が有する円形断面のビームがそのまま照射されている。このときミラー面M1で反射されたレーザビームLB3cはビームスポットLS1の位置の中央を照射し、この部分に全エネルギーを与える。
図9(b)は、このとき基板GのビームスポットLS1の位置に照射されるエネルギー分布である。ビームスポットLS1の位置の中央部分にエネルギーが与えられ、この部分が集中的に加熱される。
図10はさらに回転が進み、ミラー面M1の終端と次のミラー面M2の始端とにレーザビームLB2が分割されて同時に照射された状態である。図10(c)はミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状を示す図である。また、図10(d)はミラー面M2に照射されるレーザビームLB2の断面形状を示す図である。
図6と同様に、分割されたレーザビームの断面の面積比に応じて、ミラー面M1、M2に照射されるレーザビームのエネルギーが分配されるようになる。このときミラー面M1側で反射されたレーザビームLB3dはガラス基板GのビームスポットLS1の位置の左端部分を照射し、この部分にエネルギーを与える。ミラー面M2側で反射されたレーザビームLB3eはビームスポットLS1の位置の右端部分を照射するようになり、この部分にエネルギーを与える。
図6と同様に、分割されたレーザビームの断面の面積比に応じて、ミラー面M1、M2に照射されるレーザビームのエネルギーが分配されるようになる。このときミラー面M1側で反射されたレーザビームLB3dはガラス基板GのビームスポットLS1の位置の左端部分を照射し、この部分にエネルギーを与える。ミラー面M2側で反射されたレーザビームLB3eはビームスポットLS1の位置の右端部分を照射するようになり、この部分にエネルギーを与える。
図10(b)はこのとき基板GのビームスポットLS1の位置に照射されるエネルギー分布である。基板Gに照射されるエネルギーは2つに分配され、ビームスポットLS1の両端はそれぞれ分割比に対応したエネルギーで加熱されることになる。
そして、高速回転するポリゴンミラー33によって図8から図10までのレーザ照射が繰り返されることにより、図8(b)、図9(b)、図10(b)で示したエネルギー分布が足し合わされたエネルギー分布を有するビームスポットLS1が形成されるようになる。
図11は高速回転するミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面形状の経時変化とミラー面M1によってガラス基板Gに照射されるビームスポットLS1のエネルギー分布との関係を示す図である。
ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2のビーム径が小さいため、図11(a)に示すように、図7(a)で示したビーム径が大きい場合に比べて照射される断面積が全体的に小さくなるが、エネルギー密度は高くなっている。さらに、図11(a)に示すように、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面は回転が進むにつれて変化する。すなわち、図7(a)と同様に、ミラー面M1の始端(ミラー面M0との境界)がレーザビームLB2の照射範囲を通過する期間、および、ミラー面M1の終端(ミラー面M2との境界)がレーザビームLB2の照射範囲を通過する期間については、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面は、円形断面の一部が欠けた断面形状になり、この範囲内で断面積が増大または減少する。その間の、レーザビームLB2の照射範囲全体がミラー面M1に照射される期間については、ミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面は、円形断面となる。
レーザビームLB2のビーム径が小さいため、ミラー面M1の始端近傍および終端近傍でミラー面M1に照射されるレーザビームLB2の断面積が変化する範囲の幅は、図7(a)に比べると狭くなり、断面積が急激に増減する。この断面積の変化に対応して、ミラー面M1により基板G上に形成されるビームスポットLS1のエネルギー分布が変化する。このときのビームスポットLS1のエネルギー分布を図11(b)に示す。なお、比較のため、ビーム径が小さい場合のエネルギー分布を実線で示すとともに、ビーム径が大きい場合のエネルギー分布(図7(b)のエネルギー分布)を一点鎖線で示しておく。
照射されるレーザビームLB2のビーム径が小さくなるほど、ビームスポットLS1のエネルギー分布は、エネルギーが変化する両端の領域が短くなり、ビームスポットLS1全体の長さが短くなるとともに、エネルギーが均一な中央部の領域が長いトップハット型のエネルギー分布になる。
照射されるレーザビームLB2のビーム径が小さくなるほど、ビームスポットLS1のエネルギー分布は、エネルギーが変化する両端の領域が短くなり、ビームスポットLS1全体の長さが短くなるとともに、エネルギーが均一な中央部の領域が長いトップハット型のエネルギー分布になる。
そして回転するポリゴンミラー33の各ミラー面によって、ミラー面M1と同様のエネルギー分布を有するビームスポットLS1で照射が繰り返される。
このようにして、メニスカスレンズ31の高さ調整だけでビームスポットのエネルギー分布の調整を行うことができる。
なお、メニスカスレンズ31の高さを変えることにより、基板Gに照射されるビームスポットのエネルギー分布を調整することができるが、その際に、ビームスポット全体の長さも変化することになる。
そのため、工程ごとでビームスポットの長軸長さを変化させたくない場合や、逆に、レーザブレイク工程において長軸の長さをさらに短く調整したい場合には、メニスカスレンズ31とポリゴンミラー33との距離を調整すると同時に、ポリゴンミラー33、反射ミラー32とを一体で移動し、基板Gとの距離を調整するようにして、長軸長さも調整するようにする。
これにより、所望のビームスポット形状で、かつ、所望のエネルギー分布でもって加熱を行うようにする。
そのため、工程ごとでビームスポットの長軸長さを変化させたくない場合や、逆に、レーザブレイク工程において長軸の長さをさらに短く調整したい場合には、メニスカスレンズ31とポリゴンミラー33との距離を調整すると同時に、ポリゴンミラー33、反射ミラー32とを一体で移動し、基板Gとの距離を調整するようにして、長軸長さも調整するようにする。
これにより、所望のビームスポット形状で、かつ、所望のエネルギー分布でもって加熱を行うようにする。
レーザブレイク工程の際には、エネルギーが均一な中央部の領域が長いトップハット型のエネルギー分布を有するビームスポットを照射することにより短時間でより大きい入熱量を与えるようにする。
図12は、本発明の加工方法によってレーザブレイク工程の際に形成しようとする応力勾配を模式的に示した断面図である。ビームスポットをトップハット型のエネルギー分布にして基板表層から短時間に集中して加熱し、加熱領域Hを形成する。すると、基板表層に大きな圧縮応力HRが形成され、その影響を受けて基板内部には、反対に引張応力CRが発生する。基板内部に直前のレーザスクライブ工程により生じたクラックCrが存在すると、引張応力はクラックCrの先端に集中するようになり、その結果、クラックCrは、さらに深く浸透するようになる。また、クラックCrが裏面まで達することにより完全分断されるようになる。
図12は、本発明の加工方法によってレーザブレイク工程の際に形成しようとする応力勾配を模式的に示した断面図である。ビームスポットをトップハット型のエネルギー分布にして基板表層から短時間に集中して加熱し、加熱領域Hを形成する。すると、基板表層に大きな圧縮応力HRが形成され、その影響を受けて基板内部には、反対に引張応力CRが発生する。基板内部に直前のレーザスクライブ工程により生じたクラックCrが存在すると、引張応力はクラックCrの先端に集中するようになり、その結果、クラックCrは、さらに深く浸透するようになる。また、クラックCrが裏面まで達することにより完全分断されるようになる。
(加工手順)
次に、加工装置LC1を用いて基板Gを分断する際の加工手順について説明する。図13は加工手順のフローチャートである。
まず、基板Gを回転テーブル12の上に載置し、吸引チャックによって固定する。回転テーブル12をカメラ20、21の下に移動し、カメラ20、21によってガラス基板Aに刻印されてあるアライメントマーク(不図示)が検出する。その検出結果に基づいて、スクライブ予定ラインと、回転テーブル12、スライドテーブル2、台座7との位置の関係付けを記憶する。そして回転テーブル12およびスライドテーブル2を作動し、カッターホイール18の刃先方向がスクライブ予定ラインの方向に並ぶようにするとともに、初期亀裂を形成する位置の近傍に刃先がくるようにする(S101)。このときの位置を加工開始位置として記憶する。
次に、加工装置LC1を用いて基板Gを分断する際の加工手順について説明する。図13は加工手順のフローチャートである。
まず、基板Gを回転テーブル12の上に載置し、吸引チャックによって固定する。回転テーブル12をカメラ20、21の下に移動し、カメラ20、21によってガラス基板Aに刻印されてあるアライメントマーク(不図示)が検出する。その検出結果に基づいて、スクライブ予定ラインと、回転テーブル12、スライドテーブル2、台座7との位置の関係付けを記憶する。そして回転テーブル12およびスライドテーブル2を作動し、カッターホイール18の刃先方向がスクライブ予定ラインの方向に並ぶようにするとともに、初期亀裂を形成する位置の近傍に刃先がくるようにする(S101)。このときの位置を加工開始位置として記憶する。
続いて、昇降機構17を作動してカッターホイール18を下降する。
回転テーブル12(台座7)を移動して基板端カッターホイール18を圧接する。これにより初期亀裂TRを形成する。初期亀裂TRが形成されると、昇降機構17を作動してカッターホイール18を上昇する(S102)。
回転テーブル12(台座7)を移動して基板端カッターホイール18を圧接する。これにより初期亀裂TRを形成する。初期亀裂TRが形成されると、昇降機構17を作動してカッターホイール18を上昇する(S102)。
続いて、基板Gを加工開始位置に戻し、レーザ装置13を作動して第一回目のレーザビームを照射する。このときメニスカスレンズ31の位置を調整し、ポリゴンミラー31のミラー面に比較的大きなビーム径(図4〜図7参照)で入射する。これにより、基板Gに形成されるビームスポットのエネルギー分布がなだらかに立ち上がる状態のエネルギー分布にする。また、冷却ノズル16から冷媒を噴射する。この状態で、回転テーブル12(台座7)を移動して、スクライブ予定ラインに沿ってビームスポットおよび冷却スポットを走査することにより、スクライブラインを形成する(S103)。
続いて、基板Gを加工開始位置に戻し、第二回目のレーザビームを照射する。このときメニスカスレンズ31の位置を、第一回目の照射時よりも反射ミラー32から遠ざけ、ポリゴンミラー33のミラー面に入射するビーム径を小さく絞る(図8〜図11参照)。これにより、基板Gに形成されるビームスポットのエネルギー分布が急峻に立ち上がり、第一回目よりトップハット型のエネルギー分布にする。冷却ノズル16は噴射を続けてもよいが、必ず必要ということではないので、ここでは停止する。この状態で、回転テーブル12(台座7)を移動して、前回の走査で形成したスクライブラインに沿って、トップハット型のエネルギー分布を有するビームスポットを走査する。これにより、スクライブラインを形成しているクラックが深く浸透し、基板裏面に達すると完全分断される(S104)。
このようにして形成されたスクライブラインは、非常に優れた加工断面であり、端面強度も強くなる。
このようにして形成されたスクライブラインは、非常に優れた加工断面であり、端面強度も強くなる。
本発明は、ガラス基板等の脆性材料基板に対し、深いスクライブラインを形成したり、完全分断したりする加工に利用することができる。
スライドテーブル2上に、水平な台座7がガイドレール8に沿って、図1の左右方向(以下X方向という)に往復移動するように配置されている。台座7に固定されたステー10aに、モーター9によって回転するスクリューネジ10が貫通螺合されており、スクリューネジ10が正、逆転することにより、台座7がガイドレール8に沿って、X方向に往復移動する。
回転テーブル12の上方には、レーザ発振器13と光路調整機構14とが取付フレーム15に保持されている。光路調整機構14は、レーザ発振器13から出射するレーザ光の光路を調整するための光路調整素子群14a(メニスカスレンズ31、反射ミラー32、ポリゴンミラー33)と、光路調整素子群14aの位置を移動するモータ群14b(モータ34〜36)と、光路調整素子群14aとモータ群14bとを連結するアーム群14c(アーム37〜39)とからなる。メニスカスレンズ31はアーム37を介して昇降モータ34に接続され上下方向の位置が調整できるようにしてある。また、反射ミラー32はアーム38を介して昇降モータ35に接続され上下方向の位置が調整できるようにしてある。また、ポリゴンミラー33はアーム39を介して昇降モータ36に接続され上下方向の位置が調整できるようにしてある。
レーザ発振器13から出射されたレーザビームは、これらの光路調整素子群14aを通過することによって、所望の断面形状を有するビーム束が形成され、基板Gの上にビームスポットとして照射される。本実施形態では円形のレーザビームが出射され、メニスカスレンズ31でビーム径が調整され、ポリゴンミラー33で走査されることにより、実質的に楕円形状のレーザスポットLS(図2)がガラス基板G上に形成される。そして光路調整素子群14aを調整することにより、1回目レーザ照射(レーザスクライブ工程)の際に用いる第1ビームスポット、2回目レーザ照射(レーザブレイク工程)の際に用いる第2ビームスポットを切り換えるようにする。
(加工手順)
次に、加工装置LC1を用いて基板Gを分断する際の加工手順について説明する。図13は加工手順のフローチャートである。
まず、基板Gを回転テーブル12の上に載置し、吸引チャックによって固定する。回転テーブル12をカメラ20、21の下に移動し、カメラ20、21によってガラス基板Aに刻印されてあるアライメントマーク(不図示)を検出する。その検出結果に基づいて、スクライブ予定ラインと、回転テーブル12、スライドテーブル2、台座7との位置の関係付けを記憶する。そして回転テーブル12およびスライドテーブル2を作動し、カッターホイール18の刃先方向がスクライブ予定ラインの方向に並ぶようにするとともに、初期亀裂を形成する位置の近傍に刃先がくるようにする(S101)。このときの位置を加工開始位置として記憶する。
次に、加工装置LC1を用いて基板Gを分断する際の加工手順について説明する。図13は加工手順のフローチャートである。
まず、基板Gを回転テーブル12の上に載置し、吸引チャックによって固定する。回転テーブル12をカメラ20、21の下に移動し、カメラ20、21によってガラス基板Aに刻印されてあるアライメントマーク(不図示)を検出する。その検出結果に基づいて、スクライブ予定ラインと、回転テーブル12、スライドテーブル2、台座7との位置の関係付けを記憶する。そして回転テーブル12およびスライドテーブル2を作動し、カッターホイール18の刃先方向がスクライブ予定ラインの方向に並ぶようにするとともに、初期亀裂を形成する位置の近傍に刃先がくるようにする(S101)。このときの位置を加工開始位置として記憶する。
Claims (4)
- レーザ光源から出射されるレーザビームを、高速回転するポリゴンミラーで繰り返し反射して脆性材料基板にビームスポットが形成されるようにし、前記基板に設定したスクライブ予定ラインに沿って前記ビームスポットを相対移動することにより前記基板を加工する脆性材料基板の加工方法であって、
第一回目のレーザ照射による第一ビームスポットをスクライブ予定ラインに沿って相対移動させて前記基板を加熱するとともに、第一ビームスポットが通過した直後の部位を冷却することにより、深さ方向に変化する応力勾配を発生して有限深さのスクライブラインを形成するレーザスクライブ工程と、
第二回目のレーザ照射による第二ビームスポットを前記スクライブラインに沿って相対移動させ、前記スクライブラインをさらに深く浸透、または、完全分断させるレーザブレイク工程とからなり、
レーザブレイク工程の際にポリゴンミラーに入射するレーザビーム径が、レーザスクライブ工程の際に入射するレーザビーム径よりも小さくなるように調整して照射する脆性材料基板の加工方法。 - レーザ光源とポリゴンミラーとの間のレーザビームの光路上に設けられた集光光学素子の位置を変更してポリゴンミラーに入射するレーザビーム径を調整する請求項1に記載の脆性材料基板の加工方法。
- レーザブレイク工程の際に、前記集光光学素子の焦点位置近傍にポリゴンミラーを近づけるように調整する請求項2に記載の脆性材料基板の加工方法。
- 集光光学素子の位置とともに、ポリゴンミラーと基板との間の距離を同時に調整する請求項2または請求項3のいずれかに記載の脆性材料基板の加工方法。
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