JPWO2009101967A1 - ホスファチジルセリン複合体及びホスファチジルセリンの安定化方法 - Google Patents
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Abstract
簡便かつ効果的にホスファチジルセリンを安定化し得る方法、及び、保存安定性及び製造性に非常に優れたホスファチジルセリン複合体を提供する。ホスファチジルセリンとデキストリンとを混練することにより得られることを特徴とするホスファチジルセリン複合体、及び、ホスファチジルセリンとデキストリンとを混練することを特徴とするホスファチジルセリンの安定化方法。前記デキストリンは、非環状デキストリン、シクロデキストリン、及び高度分岐環状デキストリンからなる群より選択される1以上であり、前記非環状デキストリンの重量平均分子量が500〜120,000であることが好ましく、1重量部のホスファチジルセリンと、0.5〜20重量部のデキストリンとを混練することが好ましい。
Description
本発明は、保存安定性が高いホスファチジルセリン複合体、及び、ホスファチジルセリンの安定化方法に関する。
本願は、2008年2月12日に日本国に出願された特願2008−30494号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2008年2月12日に日本国に出願された特願2008−30494号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、医薬の進歩により、高齢化が急速に進展し、様々な問題が生じている。なかでも、老年層における、アルツハイマー、痴呆、記憶障害等の脳機能障害が、非常に大きな問題となっている。また、若年層においても、ストレスや食生活の変化等に起因する同様の脳機能障害の問題が生じている。その他、集中力に欠ける、落ち着きがない等の症状を示す注意欠陥多動性障害(ADHD)の児童の増加も深刻な問題となっている。
一方で、グリセロリン脂質は、神経細胞等の構成成分や、ホルモン等の原料成分となる物質であり、様々な薬理活性を有していることも知られている。グリセロリン脂質の中でも、ホスファチジルセリンは、ヒトの脳の神経細胞膜の主要な構成成分であり、記憶・学習能力の向上、加齢に伴う脳機能低下の防止、虚血性脳障害の予防等の、脳機能を改善又は維持し得る効果を有することが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。また、ホスファチジルセリンを摂取することにより、ADHDが改善されることも報告されている(例えば、非特許文献2参照。)。したがって、ホスファチジルセリンを十分に摂取することにより、脳機能を維持又は改善し得ることが期待できるため、脳機能障害の問題を解決し得る原料として、ホスファチジルセリンの医薬品や食品等への応用が盛んに行われている。
ホスファチジルセリンは、グリセロールを中心骨格として脂肪酸とリン酸が結合し、さらにリン酸にアミノ酸の一種であるセリンがエステル結合した構造を有するグリセロリン脂質の一種である。ホスファチジルセリン等のリン脂質は、トリアシルグリセロール等の他の脂肪酸誘導体とは異なり、酸化分解に対しては比較的安定であることが知られている。しかしながら、本発明者らは、40℃保存条件下において長期保存した場合には、分解されてしまうという問題を見出した。この分解機構は明らかではないが、分子内のリン酸とセリンのエステル結合等が何らかの反応機構により切断され分解されてしまうため、不安定であると推察される。したがって、ホスファチジルセリン及びホスファチジルセリンを含有する医薬品等を製品化するためには、ホスファチジルセリンを長期安定化することが必要となる。
ホスファチジルセリンの安定化方法については、様々な方法が報告されている。例えば、(1)酸性リン脂質と賦形剤を共存させることにより安定な酸性リン脂質を製造する方法において、0〜50℃の条件下で水に酸性リン脂質と賦形剤を添加し、均質化後、真空乾燥して水分を1%以下とすることを特徴とする高安定性酸性リン脂質の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
オレオサイエンス、日本油化学会、2002年、第2巻第2号、第85〜90ページ。 フードスタイル21(Food Style 21)、食品化学新聞社、2006年、第10巻第10号、第60〜61ページ。 特開2001−354680号公報
オレオサイエンス、日本油化学会、2002年、第2巻第2号、第85〜90ページ。 フードスタイル21(Food Style 21)、食品化学新聞社、2006年、第10巻第10号、第60〜61ページ。
しかしながら、上記(1)の方法のように、水分含量を1%以下の粉末を、真空乾燥や凍結乾燥等により製造するためには、製造条件を厳密に制御し、かつ長時間乾燥処理を行うことが必要であるという問題がある。また、これらの方法で調製されたホスファチジルセリン粉末を、賦形剤等の他の原料と混合して使用する場合、添加した原料が有する水分により、ホスファチジルセリンの安定性が害される恐れがある。このため、該ホスファチジルセリン粉末の安定性を確保するためには、添加する他の原料の水分も厳密にコントロールする必要がある。
本発明は、簡便かつ効果的にホスファチジルセリンを安定化し得る方法、及び、保存安定性及び製造性に非常に優れたホスファチジルセリン複合体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ホスファチジルセリンをデキストリンと混練することにより得られる複合体が、長期保存安定性に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ホスファチジルセリンとデキストリンとを混練することにより得られることを特徴とするホスファチジルセリン複合体を提供するものである。
また、本発明は、前記デキストリンが、非環状デキストリン、シクロデキストリン、及び高度分岐環状デキストリンからなる群より選択される1以上であり、前記非環状デキストリンの重量平均分子量が500〜120,000であることを特徴とするホスファチジルセリン複合体を提供するものである。
また、本発明は、1重量部のホスファチジルセリンと、0.5〜20重量部のデキストリンとを混練することを特徴とするホスファチジルセリン複合体を提供するものである。
また、本発明は、前記ホスファチジルセリンが、構成脂肪酸残基としてドコサヘキサエン酸(DHA)残基を有することを特徴とするホスファチジルセリン複合体を提供するものである。
また、本発明は、ホスファチジルセリンとデキストリンとを混練することを特徴とするホスファチジルセリンの安定化方法を提供するものである。
また、本発明は、前記デキストリンが、非環状デキストリン、シクロデキストリン、及び高度分岐環状デキストリンからなる群より選択される1以上であり、前記非環状デキストリンの重量平均分子量が500〜120,000であることを特徴とするホスファチジルセリン複合体を提供するものである。
また、本発明は、1重量部のホスファチジルセリンと、0.5〜20重量部のデキストリンとを混練することを特徴とするホスファチジルセリン複合体を提供するものである。
また、本発明は、前記ホスファチジルセリンが、構成脂肪酸残基としてドコサヘキサエン酸(DHA)残基を有することを特徴とするホスファチジルセリン複合体を提供するものである。
また、本発明は、ホスファチジルセリンとデキストリンとを混練することを特徴とするホスファチジルセリンの安定化方法を提供するものである。
本発明のホスファチジルセリン複合体は、高い保存安定性を有するため、ホスファチジルセリンの分解を効果的に防止しつつ長期保存することが可能である。また、本発明のホスファチジルセリン複合体を医薬等に含有させることにより、ホスファチジルセリンが本来有する生理活性を従来になく有効に発揮し得る医薬等を製造することが可能となる。さらに、本発明のホスファチジルセリン複合体は、水分含量を1%以下とするような厳しい水分調整が不要であるため、製品化への応用可能性に優れている。
また、本発明のホスファチジルセリンの安定化方法を用いることにより、厳しい水分調整を要することなく、簡便かつ効果的にホスファチジルセリンを安定化することができる。
また、本発明のホスファチジルセリンの安定化方法を用いることにより、厳しい水分調整を要することなく、簡便かつ効果的にホスファチジルセリンを安定化することができる。
本発明において、ホスファチジルセリンは、グリセロール骨格に脂肪酸とリン酸とが結合し、さらにグリセロール骨格に結合したリン酸にセリンがエステル結合した構造を有する化合物を意味する。また、本発明においては、ホスファチジルセリンのグリセロール骨格に結合した脂肪酸残基を、ホスファチジルセリンの構成脂肪酸残基という。
本発明において用いられるホスファチジルセリンは、2構成脂肪酸残基を有するものであってもよく、1構成脂肪酸残基を有するもの(リゾリン脂質)であってもよい。2構成脂肪酸残基を有する場合には、各構成脂肪酸残基が、同種の脂肪酸残基であってもよく、異なる種類の脂肪酸残基であってもよい。例えば、2のドコサヘキサエン酸(DHA)残基を構成脂肪酸残基として有するホスファチジルセリンであってもよく、1のドコサヘキサエン酸残基と1のドコサヘキサエン酸残基以外の脂肪酸残基とを構成脂肪酸残基として有するホスファチジルセリンであってもよい。
本発明において用いられるホスファチジルセリンの構成脂肪酸残基は、脂肪酸残基であれば特に限定されるものではなく、飽和脂肪酸残基であってもよく、不飽和脂肪酸残基であってもよい。また、中鎖脂肪酸残基であってもよく、長鎖脂肪酸残基であってもよい。本発明において用いられるホスファチジルセリンの構成脂肪酸残基としては、炭素数8〜24の飽和又は不飽和の脂肪酸残基であることが好ましい。該脂肪酸残基として、例えば、ヘキサン酸(カプロン酸)、オクタン酸、デカン酸(カプリン酸)、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エルシン酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、テトラコサテトラエン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサペンタエン酸(イワシ酸)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等からなる残基がある。ホスファチジルセリンの生理活性の点から、オレイン酸、リノール酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等からなる残基を構成脂肪酸残基として有するホスファチジルセリンであることが好ましく、少なくとも1のドコサヘキサエン酸残基を構成脂肪酸残基として有するホスファチジルセリンであることがより好ましい。
本発明において用いられるホスファチジルセリンは、1種類からなるものであってもよく、構成脂肪酸残基の種類が互いに異なる複数種類からなるものであってもよい。例えば、2構成脂肪酸残基を有するホスファチジルセリンと、1構成脂肪酸残基を有するホスファチジルセリンとの混合物であってもよい。
本発明において用いられるホスファチジルセリンは、天然由来のものであってもよく、人為的に合成されたものであってもよい。天然由来のホスファチジルセリンは、動物や植物の組織等から、リン脂質を抽出・精製する場合に通常用いられている方法により、抽出・精製して得ることができる。一方、合成されたホスファチジルセリンは、通常の有機合成手段を用いて合成して得ることができる。例えば、ホスファチジルコリンを出発原料として、ホスフォリパーゼを用いて変換反応を行うことにより合成することができる。出発原料とするホスファチジルコリンは、天然由来のものであってもよく、人為的に合成されたものであってもよい。天然由来のホスファチジルコリンは、動物や植物の組織等から、リン脂質を抽出・精製する場合に通常用いられている方法により、抽出・精製して得ることができる。簡便に比較的大量のホスファチジルセリンを得ることができること、及び、生理活性の高いホスファチジルセリンを得ることができること等から、本発明において用いられるホスファチジルセリンは、天然由来のホスファチジルコリンを出発原料として合成されたものであることが好ましい。
本発明において用いられるホスファチジルセリンは、動物由来のものであってもよく、植物由来のものであってもよく、酵母等の微生物由来のものであってもよい。植物由来のものとして、例えば、ダイズ、ピーナッツ等由来のものが挙げられる。一方、動物由来のものとして、例えば、イワシ、イカ、ホタテ等の魚貝類、ウシ、ニワトリ(卵黄)等由来のものが挙げられる。由来する生物種により、構成脂肪酸残基の種類が異なるため、所望の構成脂肪酸残基を多く含む生物種由来のホスファチジルセリンを用いることができる。本発明において用いられるホスファチジルセリンとしては、脳機能改善効果が高いと考えられているドコサヘキサエン酸を、構成脂肪酸残基として豊富に含むことから、魚貝類由来のものが好ましい。
本発明において、デキストリンは、数個のα−グルコースがグリコシド結合によって重合した物質であり、デンプンの加水分解により得られるものであって、デンプンとマルトース(分子量:342.30)の中間にあたる分子量を有するものを意味する。すなわち、デキストリンは、多糖に分類される食物繊維の一種である。本発明において用いられるデキストリンは、本定義に含まれるものであれば特に限定されるものではなく、いずれも使用することができるが、非環状デキストリン、シクロデキストリン、又は高度分岐環状デキストリンであることが好ましい。また、本発明において用いられるデキストリンは、1種類からなるものであってもよく、2種類以上からなるものであってもよい。
本発明において用いられる非環状デキストリンとしては、重量平均分子量500〜120,000であることが好ましく、重量平均分子量600〜120,000であることがより好ましく、重量平均分子量600〜30,000であることがさらに好ましい。中でも、重量平均分子量1,000〜10,000の非環状デキストリンであることが好ましく、重量平均分子量2,000〜10,000の非環状デキストリンであることがより好ましく、重量平均分子量2,000〜9,500の非環状デキストリンであることがさらに好ましい。本発明において用いられるデキストリンとして、非環状デキストリンを用いる場合には、重量平均分子量が500〜120,000であることにより、より良好な保存安定性を有するホスファチジルセリン複合体を得ることができる。
なお、非環状デキストリンや高度分岐環状デキストリンは、デンプン(分子量:数万以上)を、加水分解酵素や枝作り酵素等を用いて分解することにより得られる数百〜数十万の分子量分布を有する分解物を、さらに特定の分子量分布を有するデキストリンに精製することにより製造されており、デキストリンの重量平均分子量はこの分子量分布をもとに算出される。なお、デキストリンの重量平均分子量は、光散乱法や超遠心法等の常法に基づき測定することができる。また、特定の分子量分布を有するデキストリンの精製は、常法に基づき行うことができる。例えば、ゲル浸透クロマトグラフィーやゲル濾過クロマトグラフィー等のサイズ排除クロマトグラフィー法を用いて、所望の重量平均分子量を有するデキストリンを精製することができる。
本発明において用いられる非環状デキストリンとしては、例えば、マックス1000(重量平均分子量:2,000、松谷化学工業社製)、パインデックス(登録商標)#1〜#100(重量平均分子量:2,300〜8,500、松谷化学工業社製)、フードテックス(登録商標)(重量平均分子量:9,300、松谷化学工業社製)、ニポデックス(重量平均分子量:1,000〜6,000、サンエイ糖化社製)、コクミゲン(重量平均分子量:2,000、サンエイ糖化社製)、NSD−L(重量平均分子量:4,000、サンエイ糖化社製)、ダイヤデックス#800(重量平均分子量:4,500、サンエイ糖化社製)、NSD#700(重量平均分子量:8,000、サンエイ糖化社製)、U−2(重量平均分子量:10,000、サンエイ糖化社製)、アミコール(登録商標)No.1〜10(重量平均分子量:1,000〜26,000、日澱化学社製)、NSD#100(重量平均分子量:30,000、サンエイ糖化社製)、NSD#300(重量平均分子量:17,000、サンエイ糖化社製)、NSD#500(重量平均分子量:13,000、サンエイ糖化社製)、SPD(重量平均分子量:600、昭和産業社製)、サンデック(登録商標)#30(重量平均分子量:120,000、三和澱粉工業社製)、TK−16(重量平均分子量:910、松谷化学工業社製)等が挙げられる。
本発明において用いられるシクロデキストリンは、α−シクロデキストリンであってもよく、β−シクロデキストリンであってもよく、γ−シクロデキストリンであってもよく、分岐シクロデキストリンであってもよいが、医薬や飲食品等の原料として用いる場合には、安全性の点からα−シクロデキストリン又はγ−シクロデキストリンであることが好ましい。本発明において用いられるデキストリンとして、シクロデキストリンを用いることにより、流動性等が良好なホスファチジルセリン複合体を得ることができる。本発明において用いられるシクロデキストリンとしては、例えば、塩水港製糖社製、日本食品化工社製、ワッカーバイオケム社製等の市販のシクロデキストリンが挙げられる。また、本発明において用いられる分岐シクロデキストリンとしては、例えば、イソエリートP(塩水港製糖社製)等が挙げられる。
本発明において、高度分岐環状デキストリンとは、枝作り酵素をアミロペクチンに作用させて生産した環状構造を有するデキストリンである(例えば、特願平7−195647号公報参照。)。すなわち、高度分岐環状デキストリンとは、α−1,4−グルコシド結合及びα−1,6−グルコシド結合を有する糖類に、糖転移酵素を作用させることにより生成した環状構造を有する、重量平均分子量が約16万〜50万、ブドウ糖が900〜2500残基重合したグルカンを意味する。本発明において用いられる高度分岐環状デキストリンとしては、例えば、日本食品化工株式会社や江崎グリコ株式会社等から市販されているクラスターデキストリン(登録商標)等が挙げられる。
本発明のホスファチジルセリン複合体は、本発明のホスファチジルセリンの安定化方法により得られるものであり、ホスファチジルセリンとデキストリンとを混練することにより得られることを特徴とする。好ましくは、ホスファチジルセリン粉末と、デキストリンとを、極性溶媒存在下でペースト状に混練することにより、本発明のホスファチジルセリン複合体を得ることができる。
混練時のホスファチジルセリンとデキストリンとの重量比は、混練可能な重量比であれば特に限定されるものではないが、1重量部のホスファチジルセリンに対して、0.5〜20重量部のデキストリンを混練することが好ましく、1〜20重量部のデキストリンを混練することがより好ましく、2〜10重量部のデキストリンを混練することがさらに好ましく、3〜10重量部のデキストリンを混練することがよりさらに好ましく、3〜5重量部のデキストリンを混練することが特に好ましい。ホスファチジルセリンに対し、重量比0.5以上のデキストリンを用いることにより、十分な安定化効果を得ることができる。
ホスファチジルセリンとデキストリンとに添加される極性溶媒は、ホスファチジルセリンの溶解性とデキストリンの溶解性が低い極性溶媒であれば、特に限定されるものではない。このような極性溶媒として、例えば、水、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類等が挙げられる。アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等が挙げられる。エーテル類としては、例えば、1,4−ジオキサン等が挙げられる。ケトン類としては、例えば、アセトン等が挙げられる。ニトリル類としては、例えば、アセトニトリル等が挙げられる。ホスファチジルセリンとデキストリンとに添加される極性溶媒は、1種類であってもよく、2種類以上の極性溶媒の混合液であってもよい。本発明において用いられる極性溶媒としては、水、メタノール、エタノール、及びこれらの混合液であることが好ましく、安全性が高いため、水、エタノール、及びこれらの混合液であることがより好ましい。
ホスファチジルセリンとデキストリンとに添加される極性溶媒の量は、ホスファチジルセリンとデキストリンとをペースト状に混練し得る量であれば、特に限定されるものではなく、ホスファチジルセリンやデキストリンの重量、用いる極性溶媒の種類等を考慮して適宜決定することができる。本発明においては、ホスファチジルセリンとデキストリンとの混練を効率良く行うことができるため、デキストリンに対し、重量比0.5〜2の極性溶媒を用いることが好ましく、重量比0.8〜1.5の極性溶媒を用いることがより好ましく、重量比1〜1.2の極性溶媒を用いることがさらに好ましい。
ホスファチジルセリンとデキストリンとの混練時の温度は、0〜80℃であることが好ましく、10〜60℃であることがより好ましく、15〜40℃であることがさらに好ましい。混練時の温度を80℃以下とすることにより、ホスファチジルセリンの加熱による分解を効果的に抑制することができる。
また、ホスファチジルセリンとデキストリンとの混練は、空気の存在下、すなわち開放系で行ってもよく、窒素雰囲気下で行っても良い。ホスファチジルセリンは、他の脂肪酸誘導体よりも比較的酸化分解に強いため、混練時の雰囲気中の酸素濃度制御は必ずしも必要ではないためである。
極性溶媒存在下における、ホスファチジルセリン粉末とデキストリンとの混練は、分散型による粉末の混練に通常用いられる方法により行うことができる。例えば、瑪瑙乳鉢や乳鉢等を用いて手作業で混練してもよく、市販の混練機等を用いて混練してもよい。本発明において用いることができる混練機は、混練可能な器具や装置であれば特に限定されるものではなく、混練にのみ用いられる装置であってもよく、万能混合攪拌機等のように攪拌具を切り換えることにより、混練(捏和)以外にも混合、攪拌、乾燥、発泡、分散、溶融、乳化等を行うことができる装置であってもよい。混練機に用いられる撹拌具の形状は、混練に適している形状であれば特に制限なく使用でき、例えば、市販のフック、スクリュービーター(ダルトン社製)等を用いることができる。
本発明においては、特に、混練用攪拌具を惑星運動させる混練機、円筒状容器内でブレードが高速回転するヘンシェルミキサー、シグマ型の羽根が回転する双腕ニーダー、扇形のパドルの軸が回転するパドルミキサー等を用いて混練することが好ましい。これらの装置は、混練時に強いせん断力を与えることができるためである。特に、混練用攪拌具を惑星運動させる混練機は、攪拌具を上から下に捻じ込むように作用させることで混練(捏和)するため、本発明のように比較的粘度の高い物質の混練に適しているためである。
このようにして得られた本発明のホスファチジルセリン複合体は、混練後、乾燥させることが好ましい。乾燥後のホスファチジルセリン複合体の水分含量は、特に限定されるものではないが、10%以下であることが好ましく、8%以下であることがより好ましく、1〜8%であることがさらに好ましい。本発明のホスファチジルセリン複合体は、非常に安定性が高いため、水分含量が1〜10%の状態であっても安定的に長期間保存し得るためである。ホスファチジルセリン複合体の乾燥は、自然乾燥で行うこともでき、真空乾燥機、棚式乾燥機等の市販の乾燥機を用いて行うこともできる。
本発明のホスファチジルセリン複合体は、乾燥後、粉砕することにより、粉末状にすることができる。粉末状にすることにより、保存時や製品化への応用時における取り扱い性が改善されるためである。なお、ホスファチジルセリン複合体の粉砕は、一般的な粉砕方法で行うことができ、例えば、乳鉢や家庭用ミキサー、ハンマーミル、パワーミル(ダルトン社製)、ジェットミル(セイシン企業社製)、スクリーンミル(ホソカワミクロン社製)、ピンミル(パウレック社製)を用いて行うことができる。
本発明においては、ホスファチジルセリンとデキストリンを混練し、安定性に優れたホスファチジルセリン複合体を形成することにより、ホスファチジルセリンを安定化するものである。このような効果が得られる理由は明らかではないが、デキストリンと混練し、ホスファチジルセリンを複合体とすることにより、リン酸とセリンのエステル結合部位の分解が抑制されるためと推察される。
ここで、ω−3ポリ不飽和脂肪酸含有グリセロール一リン酸等の脂肪酸を含む物質を、シクロデキストリンを用いて安定化することは公知である(例えば、特開2000−313897号公報参照。)。このω−3ポリ不飽和脂肪酸含有グリセロール一リン酸等の脂肪酸を含む物質の安定化は、脂肪酸をシクロデキストリンで包接することにより、脂肪酸の酸化分解が抑制される結果、得られる効果である。しかしながら、本発明者らが見出したように、ホスファチジルセリンは構成脂肪酸残基の酸化分解に対し比較的安定であり、主にリン酸とセリンのエステル結合等が分解されやすいために安定性が損なわれていると考えられる。このため、トリアシルグリセロール等において得られるシクロデキストリンによる構成脂肪酸残基の酸化分解に対する安定化効果は、ホスファチジルセリンに対しては期待できない。
また、シクロデキストリンは、包接する物質の種類により、包接した物質の分解を促進する効果も有している。リン酸エステルや炭酸エステルも、シクロデキストリンに包接されることにより加水分解が促進されることが知られており、例えば、リン酸ジメチル−p−ニトロフェニルエステルはシクロデキストリンとの複合体とすることにより分解が促進されることが報告されている(例えば、M.L.ベンダー、他1名著、「シクロデキストリンの化学」、1979年、第79〜85ページ参照。)。つまり、これらの公知事実からは、シクロデキストリンによりホスファチジルセリンを安定化し得ることは期待できない。
一方、本発明においては、包接効果が期待しにくい非環状デキストリンを用いた場合でも十分な安定化効果が得られており、また、構成脂肪酸残基の分解ではなく、リン酸とセリンとのエステル結合の分解等が抑制されることにより、ホスファチジルセリンが安定化されている。したがって、本発明によるホスファチジルセリンの安定化効果は、従来シクロデキストリンにおいて考えられていた効果とは全く異なる効果であることが明らかである。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(参考例1)
ドコサヘキサエン酸を構成脂肪酸残基とするホスファチジルセリン(PS−DHA)を含むホスファチジルセリン原末(PS原末)の保存安定性を測定した。具体的には、PS原末を、空気雰囲気下又は窒素雰囲気下で、40℃で1ヶ月又は3ヶ月保存した後、PS原末中のPS−DHA含量、ドコサヘキサエン酸(DHA)含量(PS原末中の全DHA含量であり、ホスファチジン酸等のPS以外の脂質に含まれるDHAも含む。)、及び過酸化物価(meq/kg)を測定し、保存前の量と比較した。なお、過酸化物価は、基準油脂分析法(2.5.2−過酸化物価、基準油脂分析試験法、日本油化学会制定、2003年版、社団法人日本油化学会)の酢酸―イソオクタン法に従って測定した。また、DHA含量は、ガスクロマトグラフィー(GC)により行い、分析用カラムとして、直径0.25mm×長さ30mのキャピラリーカラム(Thermon―3000B HRシリーズ、信和化工社製)を用い、キャリアーガスとしてヘリウムガスを150kPaで流通させ、カラム温度を2℃/分の昇温速度で150℃から220℃にする昇温モードにて、FIDで検出することによって測定した。さらに、PS−DHA含量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により行い、分析用カラムとして、直径4.6mm×長さ250mmのカラム(Shim―pack CLC−SIL(M)、島津製作所社製)を用い、移動相としてヘキサン/2−プロパノール/0.2M酢酸緩衝液(pH4.2)(容積比8:8:1)を流速2.0mL/分で流通させ、UV(206nm)で検出することによって測定した。
ドコサヘキサエン酸を構成脂肪酸残基とするホスファチジルセリン(PS−DHA)を含むホスファチジルセリン原末(PS原末)の保存安定性を測定した。具体的には、PS原末を、空気雰囲気下又は窒素雰囲気下で、40℃で1ヶ月又は3ヶ月保存した後、PS原末中のPS−DHA含量、ドコサヘキサエン酸(DHA)含量(PS原末中の全DHA含量であり、ホスファチジン酸等のPS以外の脂質に含まれるDHAも含む。)、及び過酸化物価(meq/kg)を測定し、保存前の量と比較した。なお、過酸化物価は、基準油脂分析法(2.5.2−過酸化物価、基準油脂分析試験法、日本油化学会制定、2003年版、社団法人日本油化学会)の酢酸―イソオクタン法に従って測定した。また、DHA含量は、ガスクロマトグラフィー(GC)により行い、分析用カラムとして、直径0.25mm×長さ30mのキャピラリーカラム(Thermon―3000B HRシリーズ、信和化工社製)を用い、キャリアーガスとしてヘリウムガスを150kPaで流通させ、カラム温度を2℃/分の昇温速度で150℃から220℃にする昇温モードにて、FIDで検出することによって測定した。さらに、PS−DHA含量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により行い、分析用カラムとして、直径4.6mm×長さ250mmのカラム(Shim―pack CLC−SIL(M)、島津製作所社製)を用い、移動相としてヘキサン/2−プロパノール/0.2M酢酸緩衝液(pH4.2)(容積比8:8:1)を流速2.0mL/分で流通させ、UV(206nm)で検出することによって測定した。
得られた結果を表1に示す。この結果、窒素置換の有無にかかわらず、DHA含量は保存によりほとんど減少しておらず、過酸化物価もほとんど増えていなかった。一方、PS−DHA含量は顕著に低下していた。これらの結果に加えて、保存後のPS原末において、ホスファチジルセリンからセリンが分解したホスファチジン酸が増加することを確認していることなどから、PS−DHA含量の低下はセリンとリン酸のエステル結合が分解することが一因と推察された。
(実施例1)
100gのPS原末と300gのγ−シクロデキストリンとを、万能混合攪拌機を用いて十分に混合した後、360gの水を添加し、室温、大気圧下で30分間混練した。混練は、万能混合攪拌機(ダルトン社製)に取り付けた混練用攪拌具を惑星運動させることにより行った。得られたペースト状の混練物を、60℃で24時間真空乾燥させた後、パワーミルで粉砕し、30号篩で篩過し、ホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
100gのPS原末と300gのγ−シクロデキストリンとを、万能混合攪拌機を用いて十分に混合した後、360gの水を添加し、室温、大気圧下で30分間混練した。混練は、万能混合攪拌機(ダルトン社製)に取り付けた混練用攪拌具を惑星運動させることにより行った。得られたペースト状の混練物を、60℃で24時間真空乾燥させた後、パワーミルで粉砕し、30号篩で篩過し、ホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例2)
PS原末を100g、γ−シクロデキストリンを500g、水を600g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は570g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が5%であり、良好な流動性の組成物であった。
PS原末を100g、γ−シクロデキストリンを500g、水を600g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は570g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が5%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例3)
PS原末を100g、γ−シクロデキストリンを800g、水を960g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は855g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
PS原末を100g、γ−シクロデキストリンを800g、水を960g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は855g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例4)
PS原末を100g、γ−シクロデキストリンを1600g、水を1900g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は1615g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が8%であり、良好な流動性の組成物であった。
PS原末を100g、γ−シクロデキストリンを1600g、水を1900g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は1615g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が8%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例5)
100gのPS原末と300gのマックス1000(重量平均分子量:2,000)とを、万能混合攪拌機を用いて十分に混合した後、300gの水を添加し、室温、大気圧下で30分間混練した。混練は、万能混合攪拌機(ダルトン社製)に取り付けた混練用攪拌具を惑星運動させることにより行った。得られたペースト状の混練物を、60℃で24時間真空乾燥させた後、パワーミルで粉砕し、30号篩で篩過し、ホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が3%であり、良好な流動性の組成物であった。
100gのPS原末と300gのマックス1000(重量平均分子量:2,000)とを、万能混合攪拌機を用いて十分に混合した後、300gの水を添加し、室温、大気圧下で30分間混練した。混練は、万能混合攪拌機(ダルトン社製)に取り付けた混練用攪拌具を惑星運動させることにより行った。得られたペースト状の混練物を、60℃で24時間真空乾燥させた後、パワーミルで粉砕し、30号篩で篩過し、ホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が3%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例6)
マックス1000に代えてパインデックス(登録商標)#1(重量平均分子量:2,300)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてパインデックス(登録商標)#1(重量平均分子量:2,300)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例7)
マックス1000に代えてパインデックス(登録商標)#100(重量平均分子量:8,500)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が3%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてパインデックス(登録商標)#100(重量平均分子量:8,500)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が3%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例8)
マックス1000に代えてフードテックス(登録商標)(重量平均分子量:9,300)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が6%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてフードテックス(登録商標)(重量平均分子量:9,300)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が6%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例9)
マックス1000に代えてクラスターデキストリン(登録商標)(高度分岐環状デキストリン)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が1%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてクラスターデキストリン(登録商標)(高度分岐環状デキストリン)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が1%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例10)
PS原末を100g、イソエリートP(分岐シクロデキストリン)を300g、水を300g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
PS原末を100g、イソエリートP(分岐シクロデキストリン)を300g、水を300g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例11)
マックス1000に代えてNSD#100(重量平均分子量:30,000)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が5%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてNSD#100(重量平均分子量:30,000)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が5%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例12)
マックス1000に代えてアミコール(登録商標)No.7(重量平均分子量:26,000)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が5%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてアミコール(登録商標)No.7(重量平均分子量:26,000)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が5%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例13)
マックス1000に代えてNSD#300(重量平均分子量:17,000)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が2%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてNSD#300(重量平均分子量:17,000)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が2%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例14)
マックス1000に代えてU−2(重量平均分子量:10,000)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が3%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてU−2(重量平均分子量:10,000)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が3%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例15)
マックス1000に代えてSPD(重量平均分子量:600)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が3%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてSPD(重量平均分子量:600)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が3%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例16)
マックス1000に代えてダイヤデックス#800(平均分子量:4,500)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてダイヤデックス#800(平均分子量:4,500)を用いた以外は、実施例5と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例17)
マックス1000に代えてサンデック(登録商標)#30(平均分子量:120,000)を用いた以外は、実施例6と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が2%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてサンデック(登録商標)#30(平均分子量:120,000)を用いた以外は、実施例6と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が2%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例18)
マックス1000に代えてTK−16(平均分子量:910)を用いた以外は、実施例6と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてTK−16(平均分子量:910)を用いた以外は、実施例6と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が4%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例19)
マックス1000に代えてNSD#500(平均分子量:13,000)を用いた以外は、実施例6と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が2%であり、良好な流動性の組成物であった。
マックス1000に代えてNSD#500(平均分子量:13,000)を用いた以外は、実施例6と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は380g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が2%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例20)
PS原末を100g、γ−シクロデキストリンを150g、水を180g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は237.5g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が6%であり、良好な流動性の組成物であった。
PS原末を100g、γ−シクロデキストリンを150g、水を180g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は237.5g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が6%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例21)
PS原末を100g、α−シクロデキストリンを500g、水を600g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は570g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が5%であり、良好な流動性の組成物であった。
PS原末を100g、α−シクロデキストリンを500g、水を600g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は570g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が5%であり、良好な流動性の組成物であった。
(実施例22)
PS原末を100g、β−シクロデキストリンを500g、水を600g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は570g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が5%であり、良好な流動性の組成物であった。
PS原末を100g、β−シクロデキストリンを500g、水を600g用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファチジルセリン複合体である淡黄色粉末を得た。収量は570g(収率95%)であった。得られたホスファチジルセリン複合体は、水分含量が5%であり、良好な流動性の組成物であった。
(比較例1)
1gのPS原末と8gのγ−シクロデキストリンとを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとγ−シクロデキストリンの物理的混合物を得た。収量は8.55g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が8%であり、流動性の不十分な組成物であった。
1gのPS原末と8gのγ−シクロデキストリンとを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとγ−シクロデキストリンの物理的混合物を得た。収量は8.55g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が8%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例2)
3gのPS原末と9gのマックス1000(重量平均分子量:2,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が3%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのマックス1000(重量平均分子量:2,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が3%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例3)
3gのPS原末と9gのパインデックス(登録商標)#1(重量平均分子量:2,300)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が3%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのパインデックス(登録商標)#1(重量平均分子量:2,300)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が3%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例4)
3gのPS原末と9gのパインデックス(登録商標)#100(重量平均分子量:8,500)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が6%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのパインデックス(登録商標)#100(重量平均分子量:8,500)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が6%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例5)
3gのPS原末と9gのフードテックス(登録商標)(重量平均分子量:9,300)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が5%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのフードテックス(登録商標)(重量平均分子量:9,300)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が5%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例6)
3gのPS原末と9gのクラスターデキストリン(登録商標)(高度分岐環状デキストリン)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が3%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのクラスターデキストリン(登録商標)(高度分岐環状デキストリン)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が3%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例7)
3gのPS原末と9gのイソエリートP(分岐シクロデキストリン)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が7%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのイソエリートP(分岐シクロデキストリン)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が7%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例8)
3gのPS原末と9gのNSD#100(重量平均分子量:30,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が4%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのNSD#100(重量平均分子量:30,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が4%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例9)
3gのPS原末と9gのアミコール(登録商標)No.7(重量平均分子量:30,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が5%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのアミコール(登録商標)No.7(重量平均分子量:30,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が5%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例10)
3gのPS原末と9gのNSD#300(重量平均分子量:17,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が4%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのNSD#300(重量平均分子量:17,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が4%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例11)
3gのPS原末と9gのSPD(重量平均分子量:600)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が4%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのSPD(重量平均分子量:600)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が4%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例12)
3gのPS原末と9gのダイヤデックス#800(重量平均分子量:4,500)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が4%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのダイヤデックス#800(重量平均分子量:4,500)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が4%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例13)
3gのPS原末と9gのサンデック(登録商標)#30(重量平均分子量:120,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が3%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのサンデック(登録商標)#30(重量平均分子量:120,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が3%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例14)
3gのPS原末と9gのTK−16(重量平均分子量:910)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が5%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのTK−16(重量平均分子量:910)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が5%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例15)
3gのPS原末と9gのNSD#500(重量平均分子量:13,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が4%であり、流動性の不十分な組成物であった。
3gのPS原末と9gのNSD#500(重量平均分子量:13,000)とを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を得た。収量は11.4g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が4%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例16)
1gのPS原末と5gのγ−シクロデキストリンとを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとγ−シクロデキストリンの物理的混合物を得た。収量は5.7g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が8%であり、流動性の不十分な組成物であった。
1gのPS原末と5gのγ−シクロデキストリンとを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとγ−シクロデキストリンの物理的混合物を得た。収量は5.7g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が8%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例17)
1gのPS原末と5gのα−シクロデキストリンとを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとα−シクロデキストリンの物理的混合物を得た。収量は5.7g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が8%であり、流動性の不十分な組成物であった。
1gのPS原末と5gのα−シクロデキストリンとを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとα−シクロデキストリンの物理的混合物を得た。収量は5.7g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が8%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(比較例18)
1gのPS原末と5gのβ−シクロデキストリンとを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとβ−シクロデキストリンの物理的混合物を得た。収量は5.7g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が8%であり、流動性の不十分な組成物であった。
1gのPS原末と5gのβ−シクロデキストリンとを、瑪瑙乳鉢で十分に混合し、30号篩で篩過し、淡黄色粉末のホスファチジルセリンとβ−シクロデキストリンの物理的混合物を得た。収量は5.7g(収率95%)であった。得られた物理的混合物は、水分含量が8%であり、流動性の不十分な組成物であった。
(試験例1)
PS原末(水分含量2%)、実施例1〜4で調製したホスファチジルセリン複合体、及び比較例1で調製したホスファチジルセリンとγ−シクロデキストリンの物理的混合物を、それぞれガラス瓶に充填し、50℃で2週間保存した。保存後の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を、参考例1と同様にして定量し、保存前の量と比較し、保存前の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を100%とした場合の、保存後のPS−DHA残存量(PS残存量)を調べた。
図1は定量の結果を示した図であり、50℃で2週間保存した後の淡黄色粉末中のPS残存量を示したものである。PS残存量は、PS原末では66%にまで、物理的混合物では73%にまで、それぞれ顕著に低下していた。これに対して、本発明のホスファチジルセリン複合体では、88%以上の残存が認められ、水分含量が1%以上であってもセリンの分解が抑制されていた。これらの結果から、本発明のホスファチジルセリン複合体が、PS原末や、比較例1のPS原末とγ−シクロデキストリンの物理的混合物よりも安定性に優れており、長期保存に適していることが明らかである。
PS原末(水分含量2%)、実施例1〜4で調製したホスファチジルセリン複合体、及び比較例1で調製したホスファチジルセリンとγ−シクロデキストリンの物理的混合物を、それぞれガラス瓶に充填し、50℃で2週間保存した。保存後の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を、参考例1と同様にして定量し、保存前の量と比較し、保存前の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を100%とした場合の、保存後のPS−DHA残存量(PS残存量)を調べた。
図1は定量の結果を示した図であり、50℃で2週間保存した後の淡黄色粉末中のPS残存量を示したものである。PS残存量は、PS原末では66%にまで、物理的混合物では73%にまで、それぞれ顕著に低下していた。これに対して、本発明のホスファチジルセリン複合体では、88%以上の残存が認められ、水分含量が1%以上であってもセリンの分解が抑制されていた。これらの結果から、本発明のホスファチジルセリン複合体が、PS原末や、比較例1のPS原末とγ−シクロデキストリンの物理的混合物よりも安定性に優れており、長期保存に適していることが明らかである。
(試験例2)
PS原末(水分含量2%)、実施例5〜9で調製したホスファチジルセリン複合体、及び比較例2〜6で調製したホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を、それぞれガラス瓶に充填し、50℃で2週間保存した。保存後の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を、参考例1と同様にして定量し、保存前の量と比較し、保存前の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を100%とした場合の、保存後のPS−DHA残存量(PS残存量)を調べた。
図2は定量の結果を示した図であり、50℃で2週間保存した後の淡黄色粉末中のPS残存量を示したものである。PS残存量は、PS原末では66%にまで低下しており、ホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物は、いずれもPS原末と同等又はそれ以下にまで低下していた。これに対して、本発明のホスファチジルセリン複合体では、いずれも、PS原末や同種のデキストリンを単に物理的に混合した比較例と比べて残存量が高く、水分含量が1%以上であってもセリンの分解が抑制されていた。これらの結果からも、試験例1と同様に、本発明のホスファチジルセリン複合体が、安定性に優れており、長期保存に適していることが明らかである。また、単にホスファチジルセリンとデキストリンを物理的に混合しただけではホスファチジルセリンの安定化効果はなく、むしろ分解が促進されることもわかった。
PS原末(水分含量2%)、実施例5〜9で調製したホスファチジルセリン複合体、及び比較例2〜6で調製したホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を、それぞれガラス瓶に充填し、50℃で2週間保存した。保存後の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を、参考例1と同様にして定量し、保存前の量と比較し、保存前の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を100%とした場合の、保存後のPS−DHA残存量(PS残存量)を調べた。
図2は定量の結果を示した図であり、50℃で2週間保存した後の淡黄色粉末中のPS残存量を示したものである。PS残存量は、PS原末では66%にまで低下しており、ホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物は、いずれもPS原末と同等又はそれ以下にまで低下していた。これに対して、本発明のホスファチジルセリン複合体では、いずれも、PS原末や同種のデキストリンを単に物理的に混合した比較例と比べて残存量が高く、水分含量が1%以上であってもセリンの分解が抑制されていた。これらの結果からも、試験例1と同様に、本発明のホスファチジルセリン複合体が、安定性に優れており、長期保存に適していることが明らかである。また、単にホスファチジルセリンとデキストリンを物理的に混合しただけではホスファチジルセリンの安定化効果はなく、むしろ分解が促進されることもわかった。
(試験例3)
PS原末(水分含量2%)、実施例10〜20で調製したホスファチジルセリン複合体、及び比較例7〜15で調製したホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を、それぞれガラス瓶に充填し、50℃で2週間保存した。保存後の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を、参考例1と同様にして定量し、保存前の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を100%とした場合の、保存後のPS−DHA残存量(PS残存量)を調べた。
図3は定量の結果を示した図であり、50℃で2週間保存した後の淡黄色粉末中のPS残存量を示したものである。試験例2と同様に、ホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物は、いずれもPS原末と同等又はそれ以下にまで低下していたが、本発明のホスファチジルセリン複合体では、いずれも、PS原末や同種のデキストリンを単に物理的に混合した比較例と比べて残存量が高く、水分含量が1%以上であってもセリンの分解が抑制されていた。
PS原末(水分含量2%)、実施例10〜20で調製したホスファチジルセリン複合体、及び比較例7〜15で調製したホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を、それぞれガラス瓶に充填し、50℃で2週間保存した。保存後の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を、参考例1と同様にして定量し、保存前の各淡黄色粉末中のPS−DHA含量を100%とした場合の、保存後のPS−DHA残存量(PS残存量)を調べた。
図3は定量の結果を示した図であり、50℃で2週間保存した後の淡黄色粉末中のPS残存量を示したものである。試験例2と同様に、ホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物は、いずれもPS原末と同等又はそれ以下にまで低下していたが、本発明のホスファチジルセリン複合体では、いずれも、PS原末や同種のデキストリンを単に物理的に混合した比較例と比べて残存量が高く、水分含量が1%以上であってもセリンの分解が抑制されていた。
表2〜4は、試験例1〜3の結果を、デキストリンの種類ごとにまとめたものである。
これらの結果、γ−シクロデキストリンとホスファチジルセリンとの物理的混合物は、PS原末よりもPS残存量が高かったが、その他のデキストリンでは、単にホスファチジルセリンとデキストリンを物理的に混合した場合には、かえってホスファチジルセリンの分解が促進されてしまうことが確認された。これに対し、本発明のようにホスファチジルセリンとデキストリンとを混練して得られるホスファチジルセリン複合体は、いずれのデキストリンを用いた場合であっても、同種のデキストリンとの物理的混合物よりもはるかにPS残存量が高く、安定性に優れていることが明らかである。
これらの結果、γ−シクロデキストリンとホスファチジルセリンとの物理的混合物は、PS原末よりもPS残存量が高かったが、その他のデキストリンでは、単にホスファチジルセリンとデキストリンを物理的に混合した場合には、かえってホスファチジルセリンの分解が促進されてしまうことが確認された。これに対し、本発明のようにホスファチジルセリンとデキストリンとを混練して得られるホスファチジルセリン複合体は、いずれのデキストリンを用いた場合であっても、同種のデキストリンとの物理的混合物よりもはるかにPS残存量が高く、安定性に優れていることが明らかである。
(試験例4)
実施例2、21、及び22で調製したホスファチジルセリン複合体、及び比較例16〜18で調製したホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を、それぞれガラス瓶に充填し、50℃で2週間保存した。各淡黄色粉末の保存前(保存開始時)と保存後の性状を比較した。この結果、表5に示す通りに、実施例2、21、及び22のホスファチジルセリン複合体は、保存後においても性状に変化は認められなかったのに対し、ホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物は褐色に変化しており、ホスファチジルセリンが変化したことが示唆された。
実施例2、21、及び22で調製したホスファチジルセリン複合体、及び比較例16〜18で調製したホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物を、それぞれガラス瓶に充填し、50℃で2週間保存した。各淡黄色粉末の保存前(保存開始時)と保存後の性状を比較した。この結果、表5に示す通りに、実施例2、21、及び22のホスファチジルセリン複合体は、保存後においても性状に変化は認められなかったのに対し、ホスファチジルセリンとデキストリンの物理的混合物は褐色に変化しており、ホスファチジルセリンが変化したことが示唆された。
本発明のホスファチジルセリン複合体、及びホスファチジルセリンの安定化方法により、ホスファチジルセリンの保存安定性を改善することができる。すなわち、本発明のホスファチジルセリン複合体は、長期保存に耐え得る安定性を有することから高い品質が維持されるため、ホスファチジルセリンを原料として用いる医薬品や飲食品等の製造分野で利用が可能である。
Claims (7)
- ホスファチジルセリンとデキストリンとを混練することにより得られることを特徴とするホスファチジルセリン複合体。
- 前記デキストリンが、非環状デキストリン、シクロデキストリン、及び高度分岐環状デキストリンからなる群より選択される1以上であり、前記非環状デキストリンの重量平均分子量が500〜120,000であることを特徴とする請求項1記載のホスファチジルセリン複合体。
- 1重量部のホスファチジルセリンと、0.5〜20重量部のデキストリンとを混練することにより得られることを特徴とする請求項1又は2記載のホスファチジルセリン複合体。
- 前記ホスファチジルセリンが、構成脂肪酸残基としてドコサヘキサエン酸(DHA)残基を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のホスファチジルセリン複合体。
- ホスファチジルセリンとデキストリンとを混練することを特徴とするホスファチジルセリンの安定化方法。
- 前記デキストリンが、非環状デキストリン、シクロデキストリン、及び高度分岐環状デキストリンからなる群より選択される1以上であり、前記非環状デキストリンの重量平均分子量が500〜120,000であることを特徴とする請求項5記載のホスファチジルセリンの安定化方法。
- ホスファチジルセリン1重量部と、デキストリン0.5〜20重量部とを混練することを特徴とする請求項5又は6記載のホスファチジルセリンの安定化方法。
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