JPWO2009101860A1 - 情報記録媒体の記録条件調整器および情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録媒体の記録条件調整器および情報記録再生装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2009101860A1
JPWO2009101860A1 JP2009553390A JP2009553390A JPWO2009101860A1 JP WO2009101860 A1 JPWO2009101860 A1 JP WO2009101860A1 JP 2009553390 A JP2009553390 A JP 2009553390A JP 2009553390 A JP2009553390 A JP 2009553390A JP WO2009101860 A1 JPWO2009101860 A1 JP WO2009101860A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
signal
information recording
recording medium
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009553390A
Other languages
English (en)
Inventor
小川 雅嗣
雅嗣 小川
中野 正規
正規 中野
市村 努
努 市村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2009101860A1 publication Critical patent/JPWO2009101860A1/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
    • G11B20/10009Improvement or modification of read or write signals
    • G11B20/10046Improvement or modification of read or write signals filtering or equalising, e.g. setting the tap weights of an FIR filter
    • G11B20/10055Improvement or modification of read or write signals filtering or equalising, e.g. setting the tap weights of an FIR filter using partial response filtering when writing the signal to the medium or reading it therefrom
    • G11B20/1012Improvement or modification of read or write signals filtering or equalising, e.g. setting the tap weights of an FIR filter using partial response filtering when writing the signal to the medium or reading it therefrom partial response PR(1,2,2,2,1)
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
    • G11B20/10009Improvement or modification of read or write signals
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
    • G11B20/10009Improvement or modification of read or write signals
    • G11B20/10481Improvement or modification of read or write signals optimisation methods
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/006Overwriting
    • G11B7/0062Overwriting strategies, e.g. recording pulse sequences with erasing level used for phase-change media
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/125Optical beam sources therefor, e.g. laser control circuitry specially adapted for optical storage devices; Modulators, e.g. means for controlling the size or intensity of optical spots or optical traces
    • G11B7/126Circuits, methods or arrangements for laser control or stabilisation
    • G11B7/1267Power calibration
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B2220/00Record carriers by type
    • G11B2220/20Disc-shaped record carriers
    • G11B2220/25Disc-shaped record carriers characterised in that the disc is based on a specific recording technology
    • G11B2220/2537Optical discs
    • G11B2220/2579HD-DVDs [high definition DVDs]; AODs [advanced optical discs]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

情報記録媒体の記録条件調整器は、予め定められた係数によりニューラル演算を行い、ネットワーク的に接続されたニューラル演算ユニットを備えるニューラルネットワークを具備する。そのニューラルネットワークは、入力層と、中間層と、出力層とを備える。入力層は、所定の記録ストラテジにより強度変調されたレーザ光を照射して情報記録媒体上に記録されたパターン列から再生される再生信号と、パターン列から最良の再生品質で再生されたときの理想信号との信号ずれ量を入力する。中間層は、入力層の出力に基づいてニューラル演算した結果を出力する。出力層は、中間層の出力に基づいて、記録ストラテジに設定されるパラメータのパラメータずれ量を出力する。

Description

本発明は、光学式情報記録媒体に情報を記録するときの記録条件を調整する記録条件調整器および情報記録再生装置に関する。
光ディスク装置(情報記録再生装置)とは、光ヘッドを用いて、光学的情報記録媒体(光ディスク)に情報を記録したり、記録された情報を再生したりする装置である。そのような光ディスク装置において、記録時または再生時に光ディスク装置の性能を左右するいくつかの要因がある。記録に関していえば、記録マークを形成する照射光量の制御は、その中でも非常に重要な要因である。照射光量の制御には、一般的に、記録パワー、バイアスパワーなどの出力レベル(振幅方向)の制御と、レーザパルスのパルス幅やパルス位置(時間方向)の制御とがあり、通常、両者を包括して記録ストラテジと呼んでいる。
記録ストラテジには、図1A〜1C、図2A〜2Cに示されるように、いろいろな種類があり、記録されるメディアによって出力レベルやパルス形状が異なる。例えば、1回だけ記録可能な追記型光ディスクであるDVD−R(Digital Versatile Disc−Recordable)等では、図1A〜1Cに示されるような矩形型の記録ストラテジ(ノンマルチ型記録ストラテジとも呼ばれる)が用いられることが多い。図1Aは、単純矩形型の記録ストラテジを示し、図1Bは、先頭を強調した矩形型の記録ストラテジを示し、図1Cは、先頭と末尾とを強調した矩形型の記録ストラテジを示す。繰り返し書き換えが可能な書き換え型光ディスクであるDVD−RW(DVD−ReWritable)では、図2Cに示されるようなマルチパルス型の記録ストラテジ(パルストレイン型記録ストラテジとも呼ばれる)が用いられることが多い。また、記録マークを形成しないスペース部での出力レベルは、追記型(ライトワンス型)光ディスクではバイアスパワーと呼ばれ、書き換え型光ディスクでは書き換え前に記録されていた記録マークを消去する作用があるため、消去パワーと呼ばれている。図2Aは、パルストレイン型(マルチパルス型)の基本型の記録ストラテジを示し、図2Bは、パルストレイン型の各パルスの記録パワーを独立にした記録ストラテジを示し、図2Cは、書き換え型光ディスクのパルストレイン型記録ストラテジを示す。
次世代DVDであるHD DVD(High Definition DVD)の場合、追記型のHD DVD−Rも書き換え可能型のHD DVD−RWまたはHD DVD−RAMもマルチパルス型の記録ストラテジを使用している。
記録ストラテジは、光ディスクの記録再生性能に大きく影響するため、以前から多くの記録ストラテジ調整方法が考案されてきた。例えば、記録ストラテジの調整方法として、特開2000−182244号公報、特開2000−30254号公報等に示された方法がある。前者の技術は、記録ストラテジのパラメータにいくつかの水準を割り当て、各組合せで網羅的に実験を行ない、最適なものを選択するというものである。後者は、パルス幅パラメータの調整と記録パワーの調整を別々に行ない、記録パワーに関しては理論的なマーク長を指針として決定するというものである。
また、特開2001−155340号公報には、CAV(Constant Angular Velocity)記録、ZCAV(Zone CAV)記録、もしくは任意の速度のCLV(Constant Linear velocity)記録に適用可能で、簡単な制御方法で記録を行なう技術が記載されている。この技術は、記録線速度が可変である光記録媒体にマルチパルス方式により記録マークを形成する際、設定可能な最高線速度で最適化された発光パターン及びパルス長設定を基本とする。そして、記録マークを形成するためのパルス列に対してパルスの種類ごとに記録パワーを割り当て、これにより2つ以上の異なる記録パワーにより上記のパルス列が生成されるようにする。このようにして、各記録パワーは、記録線速度又は光記録媒体の記録位置に応じて制御される。この技術のように、記録パワーを記録線速度又は記録位置に合わせて制御することにより、記録ストラトジの発光パルス長を一定に固定しても、実用線速度範囲で低ジッタにより記録を行なうことができると述べられている。
特開2003−203343号公報にはCD−R、DVD−Rの記録ストラテジ調整法が、また、特開2005−216347号公報には、DVD−Rの記録ストラテジ調整法が開示されている。
高密度光ディスクのひとつとしてHD DVD規格がある。次世代DVDであるHD DVDは、現世代のDVDに比べ容量が非常に高く(3倍以上)、信号の読み出しにPRML(Partial Response Maximum Likelihood)技術が使用されている。PRML技術は、記録信号間の干渉を予め見積もり、確からしいと思われる信号パターンを予測してデコードするものである。
HD DVDではPR(1,2,2,2,1)という非常に干渉の大きなクラスのPRMLが使われている。これは、前後の記録マークの前エッジ、後エッジの状態が再生信号に大きく影響してくることを意味する。したがって、記録ストラテジは非常に微妙な調整をすることが求められている。
PRML検出をする場合、再生波形の信号品質を評価するときにのみ使用される指標がいくつかある。そのひとつがPRSNR(Partial Response Signal to Noise Ratio)である。これはDVDの再生波形の信号品質の評価に使われていたジッタに変わる指標である。HD DVDのような高密度の光ディスクになると、ジッタは評価指標としては不適切である。PRSNRはその値が大きいほど性能が良いことを示し、ジッタとは逆である。
再生波形の品質を評価する他の方法としては、ダイレクトにエラーレートやPI(Parity Inner−code)エラーを求めてしまう方法もある。PIエラーとは、ECC(Error Correction Code)のインナー側のパリティによってエラーがあることが検出された行のトータル数を意味し、エラーレートと定性的にほぼ等しい意味で使用されている。
HD DVDでは変調符号もDVDとは異なるものが使用されている。すなわち、HD DVDでは、ETM(Eight to Twelve Modulation)と呼ばれる変調符号が用いられ、最短マークあるいは最短スペース長は2T(Tはチャネルクロック周期)である。一方、DVDではEFM(Eight to Fourteen Modulation)と呼ばれる変調符号が用いられ、最短マークあるいは最短スペース長は3Tである。したがって、記録ストラテジの形態も両者で異なってくる。例えば、DVD−Rの場合、nT(nは3以上の自然数)の長さの記録マークを記録するときにn−2個のパルスで記録を行うことがある。しかし、HD DVD−Rでは、最短記録マーク長が2Tであるため、n−2個のパルスで記録を行おうとすると2Tの長さでは出力パルスが存在しなくなってしまう。つまり少なくともn−1個のパルスで記録するなどしなければならない。
HD DVD−Rの場合、記録マーク部の反射率がスペース部の反射率より高くなるLow to High型のメディアと、記録マーク部の反射率がスペース部の反射率より低くなるHigh to Low型のメディアの2種類がある。DVD−Rは、High to Low型のメディアのみであり、この点でも大きな違いがある。
上述のように種々の情報記録媒体が存在する状況下で、多くの記録ストラテジ調整方法は、何らかのパラメータを網羅的に変化させ、その中で最適なパラメータ値を求めようとするものである。このような調整方法では、その時点の記録ストラテジ設定がどれほど最適値からずれているかを知るために、個々のパラメータを振って記録再生しなければならず、手間と時間がかかっていた。したがって、実際のドライブで記録ストラテジを調整しようとすると時間がかかりすぎるため、ユーザデメリットとなり、記録ストラテジ調整を行わないドライブも多い。しかしながら、光ヘッド、光ディスクには製造ばらつきが存在し、それぞれの組み合わせで最適な記録ストラテジは異なることが多い。また、光ディスクの高密度化に伴い、記録ストラテジのマージンが減少している。この場合、光ヘッド、光ディスクの組み合わせで記録ストラテジ調整を行う必要がある。それを省略した場合、最良条件で記録ができない可能性がある。したがって、いつも最良条件で記録するために、実際の情報記録再生装置で記録する毎に実施できるような高速な記録ストラテジ調整方法が求められている。
また、特開2003−162817号公報には、光学的に書き換え可能な光記憶媒体に対してレーザを照射することにより、記録する情報に応じて多値化された多値データをマークとして記録する光記憶媒体記録方法が開示されている。この方法は2つのステップを備える。第1のステップでは、光記憶媒体上にマークを記録する際、前後のマーク長が検出される。第2のステップでは、第1のステップによって検出された前後のマーク長に応じて、光記憶媒体にレーザ照射するタイミングが設定され、そのタイミングでレーザ照射を行うことにより多値データのマークが記録される。
また、特開平4−216343号公報には、ニューラルネットワークを用いて、記録媒体に記録された信号を再生する信号再生装置が開示されている。この信号再生装置は、記録媒体から再生された再生信号をA/D変換するA/D変換手段と、A/D変換手段から出力された信号を読み取るニューラルネットワークよりなる読取手段とを備える。
本発明の目的は、記録ストラテジ設定の最適値からのずれを短時間で算出し、高速な記録ストラテジ調整が可能となる情報記録媒体の記録条件調整器および情報記録再生装置を提供することにある。
本発明の観点では、情報記録媒体の記録条件調整器は、予め定められた係数によりニューラル演算を行い、ネットワーク的に接続されたニューラル演算ユニットを備えるニューラルネットワークを具備する。そのニューラルネットワークは、入力層と、中間層と、出力層とを備える。入力層は、所定の記録ストラテジにより強度変調されたレーザ光を照射して情報記録媒体上に記録されたパターン列から再生される再生信号と、パターン列から最良の再生品質で再生されたときの理想信号との信号ずれ量を入力する。中間層は、入力層の出力に基づいてニューラル演算した結果を出力する。出力層は、中間層の出力に基づいて、記録ストラテジに設定されるパラメータのパラメータずれ量を出力する。
本発明の他の観点では、情報記録再生装置は、光ヘッドと、記録条件調整手段とを具備する。光ヘッドは、所定の記録ストラテジにより強度変調されたレーザ光を照射して情報記録媒体上に所定のパターン列を記録し、記録されたパターン列から再生信号を再生する。記録条件調整手段は、予め定められた係数によりニューラル演算を行う複数のニューラル演算ユニットがネットワーク的に接続されるニューラルネットワークを備える。このニューラルネットワークは、入力層と、中間層と、出力層とを備える。入力層は、パターン列から最良の再生品質で再生されたときの理想信号と再生信号との信号ずれ量を入力する。中間層は、入力層の出力に基づいてニューラル演算した結果を出力する。出力層は、中間層の出力に基づいて記録ストラテジに設定されるパラメータの理想値からのパラメータずれ量を出力する。
また、本発明の他の観点では、情報記録媒体の記録条件を調整する方法は、予め定められた係数によりニューラル演算を行い、ネットワーク的に接続されるニューラル演算ユニットを備えるニューラルネットワークを備える記録条件調整手段によって情報記録媒体の記録条件を調整する方法であって、入力するステップと、ニューラル演算するステップと、出力するステップとを具備する。入力するステップでは、信号ずれ量がニューラルネットワークの入力層に入力される。この信号ずれ量は、所定の記録ストラテジに基づいて強度変調されたレーザ光を照射して情報記録媒体上に記録されたパターン列から再生される再生信号と、パターン列から最良の再生品質で再生されたときの理想信号とずれ量を示す。ニューラル演算するステップでは、ニューラルネットの中間層において、入力層の出力に基づいてニューラル演算が行われる。出力するステップでは、ニューラルネットの出力層において、中間層の出力に基づいて、記録ストラテジに設定されるパラメータのパラメータずれ量が出力される。
本発明によれば、記録ストラテジ設定の最適値からのずれを短時間で算出し、高速な記録ストラテジ調整が可能となる情報記録媒体の記録条件調整器および情報記録再生装置を提供することができる。
上記発明の目的、効果、特徴は、添付される図面と連携して実施の形態の記述から、より明らかになる。
図1A〜1Cは、矩形型記録ストラテジの種類を示す図である。 図2A〜2Cは、パルストレイン型記録ストラテジの種類を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る情報記録再生装置の概略構成を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態に係るRF回路の概略構成を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る記録ストラテジ調整器の概略構成を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態に係るニューロンの概略を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態に係るエッジ情報のタイミングを示す図である。 図8は、本発明の実施の形態に係るエッジ情報の一例を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態に係る記録ストラテジと調整パラメータの一例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態に係るニューロンの係数を決定するためのデータベースの一例を示す図である。 図11は、本発明の実施の形態に係る記録条件調整方法の流れを示す図である。 図12は、本発明によって得られる記録ストラテジ調整結果を示す図である。 図13は、本発明の実施の形態に係るジッタ(エッジ情報)を説明する図である。 図14は、本発明の実施の形態に係るRF回路の概略構成を示す図である。 図15は、本発明によって得られる記録ストラテジ調整結果を示す図である。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図3に本発明の実施の形態に係る情報記録再生装置の概略図が示される。情報記録再生装置は、スピンドル駆動系9、光ヘッド部20、RF回路部30、エッジ情報抽出器3、復調器4、システムコントローラ5、変調器6、LD駆動部7、サーボコントローラ8を具備する。光ヘッド部20は、レーザダイオード(LD)26、受光部22、ビームスプリッタ25、対物レンズ28を備える。
スピンドル駆動系9は、光ディスク10を回転駆動する。光ヘッド部20は、レーザダイオード26から出射される光を対物レンズ28によって光ディスク10上に集光して情報を記録し、照射した光の反射光を検出して電気信号を出力する。ビームスプリッタ25は、レーザダイオード26からの光を対物レンズ28に反射させるとともに光ディスク10からの反射光を受光部22に通過させる。
RF回路部30は、光ヘッド部20から入力される入力信号にフィルタリング等の処理を行い、RF信号を出力する。エッジ情報抽出器3は、RF信号からエッジ位置に関係する情報を抽出する。復調器4は、入力信号を復調して出力する。変調器6は、記録すべき信号を変調してLD駆動部7に出力する。LD駆動部7は、レーザダイオード26を駆動する。サーボコントローラ8は、サーボ信号をコントロールする。システムコントローラ5は、装置全体を統括する。
システムコントローラの内部には、エッジ情報抽出器3からの情報に基づいて記録ストラテジの調整を制御する記録ストラテジ調整器51が内蔵されている。本発明の特徴的な要素は、システムコントローラ5内部の記録ストラテジ調整器51とエッジ情報抽出器3にある。また、本実施の形態では、RF回路部30がPRSNRを計算している。
光ヘッド部20の受光部22から出力される信号は、RF回路部30に入力されてフィルタリング、イコライジング、PLL等の処理を施される。PRMLを使用する場合はここで、ビタビ復号等の処理も行われる。RF回路部30の構成を示すブロック図が図4に示される。RF回路部30は、プリフィルタ31、オートゲインコントロール(AGC)回路32、A/Dコンバータ(ADC)34、フェーズ・ロックド・ループ(PLL)回路35、適応等化器37およびビタビ復号器38、信号比較器36を備える。
信号比較器36は、適応等化器37から出力される適応等化後の信号と、ビタビ復号器38から出力されるビタビ復号後のデータ列信号とを入力し、PRSNRを計算する。PRSNR計算時に必要な各時刻のノイズは、ビタビ復号後のデータ列信号と(1,2,2,2,1)ベクトルとの畳み込み積分により求められる理想信号波形と、適応等化後の信号(実際信号波形)の差として算出される。
RF回路部30で生成された適応等化後の信号および理想信号は、エッジ情報抽出器3に入力され、エッジ情報の抽出が行われる。エッジ情報抽出器3は、2T、3T、4T以上のパルスの前後エッジをスペースとマークに関して抽出する。つまり、計12種類のエッジ情報が抽出される。抽出されるエッジ情報は、適応等化後の信号と理想信号との差であるエッジ誤差とする。エッジ情報抽出器3にて抽出されたエッジ情報は、記録ストラテジ調整器51に入力される。
図5に、記録ストラテジ調整器51の構成を示す概略図が示される。記録ストラテジ調整器51は、ニューロン53と呼ばれる複数の積和結果判別要素(以下ニューロンと記載する)が階層的に連結されている。このような構成は、階層型ニューラルネットワークと呼ばれる。図が煩雑になるため、図5ではニューロンを省略して図示しているが、基本的に各ニューロン53は、右隣りのすべてのニューロン53に連結されている。中間層は、任意の層数で形成される。
図6には、ニューロン53が単体で示されている。各ニューロン53は、複数の入力信号それぞれに対して所望の係数をそれぞれ乗算し、それぞれを加算した結果に基づいて出力信号を決定する。複数の入力信号をXとし、入力信号Xに乗算される係数をWとすると、ニューロン53の出力Yは以下の式(1)で計算される。
Figure 2009101860
ここで、fは関数を意味するが、入力に対してステップ的に応答する関数を用いる場合は、例えば、以下の関数(式(2)、式(3))が通常用いられる。
Figure 2009101860
式(3)はシグモイド関数と言われるものである。また、単純に所望の係数を乗算した入力信号を加算した結果をそのまま出力したい場合は、以下の式(4)が用いられる。
Figure 2009101860
図6では、出力Yはひとつだけ図示されているが、図5に示されるように、次の層の連結すべきニューロン53の数だけ出力が存在する。
記録ストラテジ調整器51は、図5に示されるように、入力信号を受け取って中間層に割り振る入力層と、入力層或いは中間層のニューロンから処理結果を受け取る中間層と、最終的な出力信号を出力する出力層という具合に階層的に上述のニューロンを連結することで形成される。本実施の形態では、入力層と出力層のニューロンに関しては式(4)が使用され、中間層のニューロンに関しては式(3)が使用される。
図5には、入力層と中間層には入力のないニューロンが図示されているが、これは常に“1”を出力するニューロンである。次段のニューロンによりある係数Wが乗算されて入力される。即ち、入力の記載のないニューロンは、次段の各ニューロンに対して閾値またはオフセットの効果を与える。先ほど、基本的にニューロンは右隣りのすべてのニューロンと連結していると述べたが、係数Wが0に近ければ、事実上ニューロンを連結している意味がないので、場合によっては必要ないニューロン間の連結をなくして構成を簡単にしても良い。
本実施の形態で説明される記録ストラテジ調整器51は、図5に示されるように、ニューロン(積和結果判別要素)53が入力層、中間層2層、出力層のトータル4層で連結されている。入力層のニューロン数は、入力エッジ情報数と次の層の閾値に関連する入力のないニューロンとを合わせて13個、入力層に連結される前段の中間層のニューロン数は6個、出力側に連結される後段の中間層のニューロン数は6個とする。また、出力層のニューロン数は、記録ストラテジの調整パラメータである、2T、3T、4T以上のトップパルスの前エッジ位置、2T、3T、4T以上のラストパルスの後エッジ位置の6種類用に6個とする。各ニューロン53に関連する係数Wには、前述の方法で予め決定した値が設定されている。これにより、この記録ストラテジ調整器51は、エッジ情報を入力されると瞬時に6種類の記録ストラテジの調整パラメータのずれ量を出力できる。
本実施の形態では、入力信号として光ディスク10上に形成されるマークとスペースの境界部(エッジ位置)における再生信号と理想信号とのずれを示す信号が使用される。パーシャルレスポンスとしてPR(1,2,2,2,1)を仮定した場合のHD DVDの信号波形のエッジ位置を具体的に説明したものが図7である。縦軸は振幅を表すが、PR(1,2,2,2,1)を仮定した場合の理想的最大振幅の絶対値を4として表示している。この場合の信号波形は、理想値として、−4、−3、−2、−1、0、1、2、3、4の9値のうちいずれかの値をとる。横軸は時間を示し、チャネルクロック周期が1目盛りで示されている。
この信号波形は、HD DVD−ROMやHD DVD−RのHigh to Low型のメディアであればスペースの波形を示し、HD DVD−RのLow to High型のメディアであればマークの波形を示している。各長さのマークまたはスペースに対しては、エッジ位置は当然前後の2種類あり、ここでは前エッジ位置、後エッジ位置と呼ぶことにする。また、ある符号長さに対してはマークとスペースの2種類があるので、ある符号長さに対してはマークとスペースそれぞれの前エッジ位置、後エッジ位置が存在する。つまり、一つの長さに対して4種類のエッジ位置の信号が存在する。ただし、再生信号と理想信号とのずれの取り方は上述の方法に限定されない。
例えば、図7に示される4Tマーク(Tはチャネルクロック周期)の場合、前エッジとして、理想的に−2をとるタイミングと+2を取るタイミングでの再生信号の平均をずれ量としても良い(この場合、理想信号値は0レベルである)。これは、チャネルクロックタイミングでずれを取得するか、チャネルクロックの中央のタイミング(180°の位相)でずれを取得するかの違いであり、基本的にエッジ付近なら問題ない。
本実施の形態では、一例として、チャネルクロックタイミングでのエッジ位置における実際の信号レベルと理想的な信号レベルの差(ここではエッジ誤差と呼ぶ)が記録ストラテジ調整に使用される。エッジ誤差の例が、図8に示される。図8には、2T、3T、4T以上の3種類に分類されたマークまたはスペースに関して、それぞれ前エッジ位置、後エッジ位置のエッジ誤差が示される。つまり、3×2×2=12種類のエッジ誤差が表示されている。基準と表示された位置は、実際の信号と理想的な信号とに差がないことを意味し、そこからずれているということは、両者間にずれがあったことを意味する。このずれを用いて、記録ストラテジの調整を行う。
後述するがDVDの場合、再生信号がスライスレベルをクロスするタイミングとクロックタイミングとのずれが、再生信号と理想信号とのずれと同じ意味を持つので、そのずれを使用することもできる。もちろん、クロックタイミングでの再生信号レベルとスライスレベルとのずれを再生信号と理想信号のずれとして使用しても良い。
記録ストラテジとしては、図9に示されるように、パルストレイン型の記録ストラテジが用いられる。記録ストラテジの調整パラメータとしては、2T、3T、4T以上に分類された3種類の記録パルスのトップパルスの前エッジ位置3箇所と、2T、3T、4T以上に分類された3種類の記録パルスのラストパルスの後エッジ位置3箇所を調整するパラメータ計6種類とした。4T以上を1種類にまとめたのは、4T以上の長さのマークを形成するためのパルスエッジ位置を同じにしても問題がないためである。
記録ストラテジ調整器51は、最終出力信号として、前述の6種類の記録ストラテジ調整パラメータの最適値からのずれを出力する。つまり、入力信号として3種類の記録パルスの計12種類のエッジにおけるエッジ誤差が入力されると、出力信号として6種類の調整パラメータの最適値からのずれが出力される。したがって、記録ストラテジ調整器51から出力されたずれ分だけ記録ストラテジ調整パラメータを調整すれば、最適な記録ストラテジパラメータが瞬時に得られる。
入力信号から適正な出力信号を得るためには、ニューロン53で使用される係数Wを適切な値に設定しておかなければならない。以下に、係数Wの設定法を説明する。
まず、任意のHD DVD−R媒体の最適記録ストラテジを何らかの調整により求める。このときはどのような調整手法を使っても良い。例えば、PRSNRを評価指標として、6種類のパラメータのそれぞれに関して山登り法を使ってひとつひとつ決定していく。このような方法により最適記録ストラテジが求められる。この最適記録ストラテジが記録ストラテジの理想値となる。その後、6種類のパラメータそれぞれの最適値から一定量だけずらし、そのときのエッジ誤差が測定される。
結果として、例えば、図10に示されるように、記録ストラテジの調整パラメータのずれとエッジ誤差とが対応するデータがいくつか取得できる。エッジ情報抽出器3では8ビットのレジスタが使用されている。即ち、レジスタ内では振幅が±128で表現される。そのため、レジスタの出力値が再生信号の振幅の32倍になっていることになる。エッジ誤差の値は、エッジ情報抽出器3のレジスタの出力値そのままで示されるが、1/32倍すると、再生信号の振幅を±4とした場合の誤差になる。
これを前述した6種類のパラメータに関して満遍なく行い、データベースを構築する。このデータベースは、あるパラメータが所定の量だけずれると、エッジ誤差がどのように変わるかを示唆するものである。つまり、データベースに設定されている入力値(エッジ誤差)を記録ストラテジ調整器51の入力に設定し、記録ストラテジ調整器51の出力がデータベースに設定されている出力値(エッジずれ量)になるように、記録ストラテジ調整器51のニューロン53の係数を決定する。これによって、記録ストラテジのずれを瞬時に判断できる記録ストラテジ調整器51が実現できる。
数学的には、次のように表すことができる。記録ストラテジ調整器51は、m層の階層、即ち、入力層と出力層とm−2層の中間層とを有するものとする。出力層のニューロンの数をnとする。データベースの入力データである入力パターンをp、入力パターンpに対する出力層のニューロンiの出力をO p,iとする。そのときの望ましい出力すなわち前述の故意にずらしたパラメータずれ量をt p,iとすると、下記式(5)を最小にするように係数Wを決定すればよい。
Figure 2009101860
このような場合、最急降下法を用いると、k−1層目のi番目のニューロンからk層目のj番目のニューロンへの入力にかかる係数wk−1,k i,jの逐次変化量は、下記式(6)に示される関係式を満たす。
Figure 2009101860
これを計算すると、ηを計算ゲイン、δ p,jをパターンpのときのk層目のj番目のニューロンの係数の変化量を与える係数、Οk−1 p,iをk−1層目のi番目のニューロンの出力、i p,jをk層目のj番目のニューロンの関数f(x)への入力、fを前述したような関数としたときに、次式(式(7)〜式(10))のようになる。
Figure 2009101860
まず、すべての係数に何らかの初期値を設定し、予め取得した入力パターンとそのときの望ましい出力を使用し、上記式を用いて係数を逐次計算していけば、最終的に所望の係数を得ることができる。予め取得した入力パターンとそのときの望ましい出力を与えて係数設定を複数回繰り返すと良好な結果が得られる。情報記録再生装置は、予め上記方法で求められた係数を備える記録ストラテジ調整器51を具備する。
次に情報記録再生装置の記録ストラテジ調整動作が図11を参照して説明される。光ディスク10が情報記録再生装置に装填されると(ステップS10)、情報記録再生装置は予め装置内に情報として格納してある記録ストラテジの調整パラメータのデフォルト値を用いて、記録パワーを振りながら、テスト記録を行う(ステップS12)。次に、情報記録再生装置は、テスト記録を行った箇所を再生して最適記録パワーを求める(ステップS14)。その際、情報記録再生装置は、アシンメトリやエラーレートやPRSNRなどを評価指標として最適記録パワーを決定する。エラーレートを評価指標とする場合はエラーレートが最小になる記録パワー、PRSNRを評価指標とする場合はPRSNRが最大になる記録パワーを通常最適記録パワーとする。また、アシンメトリを評価指標とする場合は、予め設定しておいたアシンメトリ値になる記録パワーを最適記録パワーとする。
その後、上述のプロセスで求めた最適記録パワーを用いてもう一度テスト記録する(ステップS16)。その部分を再生し、エッジ情報抽出器3は、再生信号からエッジ情報(エッジ誤差)を取得し、記録ストラテジ調整器51に出力する(ステップS18)。記録ストラテジ調整器51は、先に説明したように、階層構造のニューロンを用いて瞬時にずれ量を算出する(ステップS20)。記録ストラテジ調整器51が算出したずれ量の逆符号の量だけ、記録に用いた記録ストラテジの調整パラメータを補正することにより、最適ストラテジが得られる(ステップS22)。すなわち、記録ストラテジの調整に関しては、わずか1回の試し記録で調整が終了することになる(ステップS24)。記録ストラテジの調整パラメータを複数個別に何通りも振って調整する方法に比べて、格段に高速化できることがわかる。したがって、光ディスクが装填されるたびに記録ストラテジ調整が行えるようになり、光ヘッドのばらつき、ディスク媒体のばらつきを補正することができ、常に最高の記録を行うことができるようになる。最適記録パワーが予め確定している場合(あるいは変動が少ない場合)は、前述の最適記録パワーを決定するステップ(S12、S14)を省いて、記録ストラテジ調整だけ行っても問題ない。
ここで、実際の測定例を示す。情報記録媒体としては1度だけ記録が可能な追記型のHD DVD−Rを用意した。HD DVD−Rには、Low to High型の媒体とHigh to Low型の媒体との2種類が存在するので、それら2種類の媒体を用意した。
この情報記録媒体は、物理構造としては、ポリカーボネイトからなる、厚さが0.6mm、直径が12cmである円板状の透明な基板に、プリグルーブと呼ばれる案内溝が形成されている。記録及び再生時には、情報記録再生装置即ち、光ディスクドライブの光ビームがこの案内溝に沿って走査できるようになっている。この基板上に記録用の膜が成膜されている。また、物理フォーマットとしては、ビットピッチが0.15μm、トラックピッチが0.40μmのイングルーブ・フォーマットとなっている。
このような情報記録媒体を情報記録再生装置に装填し、記録ストラテジ調整器を動作させてPRSNRが測定された。比較するために、記録ストラテジ調整器を動作させないときのPRSNRも測定された。その測定結果が図12に示される。記録ストラテジ調整を動作させると、PRSNRが大幅に向上している。すなわち、性能が良くなっていることがわかり、本発明の効果が確認できる。複数回の記録再生を繰り返しながら調整している記録ストラテジ調整方法に比べ、本発明の記録ストラテジ調整方法は、一度の再生結果から一括で記録ストラテジずれ量を算出している。そのため、格段に調整時間が短くなる。実際に、記録ストラテジの調整に費やした時間を測定したところ、200ミリ秒程度であった。これまでの記録ストラテジ調整が速くても数十秒から数分かかっていたことに比べて、格段に高速になっている。
(第2の実施の形態)
上述のように、第1の実施の形態では、PRMLシステムを使用するHD DVDにおける記録ストラテジ調整が説明されたが、本発明は、再生信号をスライスレベルによって検出するDVD、CDにおいても有効である。第2の実施の形態ではDVD−Rにおける記録ストラテジ調整が説明される。DVDやCDはスライスレベルにより信号の0、1を検出するので、そのような場合、クロックタイミングに対するスライスレベルタイミングが重要となる。スライスレベルタイミングの本来あるべきタイミングからのずれをジッタと呼んでおり(図13参照)、DVD、CDの場合、この量を記録ストラテジで制御することになる。すなわちジッタを理想信号と再生信号のずれ量として使うことが出来るのである。したがって、DVD、CDに適用する場合、入力信号としてジッタを用いる記録ストラテジ調整器51を搭載すれば良い。本実施の形態に係る情報記録再生装置の基本的な構成は、第1の実施の形態で説明された装置の構成と同等であるが、RF回路部30、エッジ情報抽出器3、記録ストラテジ調整器51が若干異なっている。
図14に、DVD用のRF回路部30の構成を示す概略図が示される。HD DVDのRF回路部30(図4参照)に比べて、DVD用のRF回路は、ビタビ復号器、信号比較器がなく、そのかわりにレベル検出器39を備える。DVDの場合、レベル検出器39は、所望のレベルを超えたものを1、越えないものを0と判断し、それをデータ信号(2値化信号)として出力する。したがって、DVD用のRF回路部30は、2値化されたデータ信号とクロック信号とをエッジ情報抽出器3に出力する。
エッジ情報抽出器3は、図13に示されるように、ジッタを抽出する。DVDの場合、これが記録ストラテジずれに相関している。DVDでは、HD DVDとは異なる変調符号が使用されており、最短マークは3T以上の長さを有する。よって、ここでは、エッジ情報抽出器3は、3T、4T、5T以上のスペースとマークに関してエッジ情報を抽出する。つまり、エッジ情報抽出器3は、計12種類のジッタ情報を抽出する。エッジ情報抽出器3は、ジッタ情報を記録ストラテジ調整器51に出力する。
記録ストラテジ調整器51は、6種類のエッジ位置に対するずれを出力する。すなわち、3T、4T、5T以上に分類された記録パルスのトップパルスの前エッジ位置に対するエッジのずれ、3T、4T、5T以上に分類された記録パルスのラストパルスの後エッジ位置に対するエッジのずれを出力する。記録ストラテジの形態としては、HD DVDで使用されるマルチパルス型ではなく、図1Cに示される矩形型ストラテジが用いられる。本発明の記録ストラテジ調整方法は、記録ストラテジの形態を選ばない。
記録ストラテジ調整器は、図5に示されるように、第1の実施の形態に係る記録ストラテジ調整器51と同じニューロンの構成である。係数Wは、HD DVDと同様に、予めジッタと記録ストラテジずれに対して決定されている。記録ストラテジ調整器51の調整シーケンスも第1の実施の形態と同様であり、説明は省略される。
記録ストラテジ調整器51が動作したときと、動作しないときのジッタの分散値が測定され、その測定結果が図15に示される。このとき、DVD−Rが情報記録再生装置に装填されている。DVDではジッタの分散値によって信号の品質が判断されており、この値が小さいほうほど性能が良い。記録ストラテジ調整器51を動作させると、ジッタが大幅に減少している(性能が良くなっている)ことがわかる。また、記録ストラテジ調整にかかった時間を測定したところ、200ミリ秒程度であった。これまでの記録ストラテジ調整が速くても数十秒から数分かかっていたことに比べて、格段に高速になっている。
(第3の実施の形態)
上記では記録パルスのエッジずれを補正する調整方法が説明されたが、第3の実施の形態では、記録パワーの調整について説明する。第3の実施の形態では、記録ストラテジ調整器以外は、第1の実施の形態において説明された情報記録再生装置及び情報記録媒体と同じであるとして説明される。もちろん、第2の実施の形態で説明された装置及び媒体でも可能である。第3の実施の形態に係る記録ストラテジ調整器51は、第1の実施の形態と同じように、エッジ誤差を入力とする入力層を備え、中間層も同じように構成される。出力層は、記録パワーずれを出力する。各ニューロンに関連する係数Wは、エッジ誤差に対応する記録パワーずれを格納したデータベースに基づいて、前述の方法で決定された値が予め設定される。その際、記録パワーに関する1項目の出力データは、記録ストラテジ調整器51の1出力に対応する。
上述のように、第1および第2の実施の形態では、追記型の情報記録媒体(1回のみ記録可能な情報記録媒体)を用いた測定結果が示されたが、何度も書き換え可能な情報記録媒体であるDVD−RW、DVD−RAM、HD DVD−RW、HD DVD−RAMでも本発明を適用することができる。当然、CD系の情報記録媒体にも適用可能である。
また、上記では、中間層が2層のニューラルネットワークの記録ストラテジ調整器を示したが、中間層を1層、または3層以上にすることも当然可能である。
記録ストラテジ調整器は、記録ストラテジ調整パラメータのうち、トップパルスの前エッジ、ラストパルスの後エッジの調整量を出力したが、トップパルスのパルス幅、ラストパルスのパルス幅、ミドルパルスのパルス幅など、記録条件に関わるパラメータなら何でも良い。
第1の実施の形態において、記録ストラテジ調整器の入力は、2T、3T、4T以上マーク、スペースの前後エッジ情報12種類を用いたが、ある長さの(例えば2Tだけ)エッジ情報のみを入れても良いし、例えば、2T、3T、4T、5T以上の前後エッジ情報を入れても良い。これは、第2の実施の形態における記録ストラテジ調整器の入力に関しても同様である。
また、上記実施の形態ではPR(12221)というクラスを使用したがPR(1221)など他のクラスでも同様に使用することができる。また、変調符号としてHD DVDで採用されているETMとDVDで採用されているEFMを例示したが、その他の変調符号でも同様に使用できる。また、上記ではHD DVDで説明されたが、ブルーレイディスク(BDディスク)であっても良い。
以上述べたように、本発明によれば、記録ストラテジ設定の最適値からのずれを短時間で算出し、高速な記録ストラテジ調整が可能となる情報記録媒体の記録条件調整器および情報記録再生装置を提供することができる。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、本出願は、日本出願番号2008−30069に基づく優先権を主張するものであり、日本出願番号2008−30069における開示内容は引用により本出願に組み込まれる。

Claims (17)

  1. 予め定められた係数によりニューラル演算を行い、ネットワーク的に接続されるニューラル演算ユニットを備えるニューラルネットワークを具備し、
    前記ニューラルネットワークは、
    所定の記録ストラテジに基づいて強度変調されたレーザ光を照射して情報記録媒体上に記録されたパターン列から再生される再生信号と、前記パターン列から最良の再生品質で再生されたときの理想信号との信号ずれ量を入力する入力層と、
    前記入力層の出力に基づいてニューラル演算した結果を出力する中間層と、
    前記中間層の出力に基づいて、前記記録ストラテジに設定されるパラメータのパラメータずれ量を出力する出力層と
    を備える
    情報記録媒体の記録条件調整器。
  2. 前記係数は、前記信号ずれ量と前記パラメータずれ量との相関データに基づいて予め学習して設定される
    請求の範囲1に記載の情報記録媒体の記録条件調整器。
  3. 前記パターン列は、異なるマーク長のマーク部または異なるスペース長のスペース部を含む
    請求の範囲1または請求の範囲2に記載の情報記録媒体の記録条件調整器。
  4. 前記信号ずれ量は、前記マーク部と前記スペース部との境界位置のずれ量を示す
    請求の範囲3に記載の情報記録媒体の記録条件調整器。
  5. 前記パラメータずれ量は、照射される前記レーザ光の光強度を変化させる最適なタイミングからのずれ量を示す
    請求の範囲1から請求の範囲4のいずれかに記載の情報記録媒体の記録条件調整器。
  6. 所定の記録ストラテジにより強度変調されたレーザ光を照射して情報記録媒体上に所定のパターン列を記録し、記録された前記パターン列から再生信号を再生する光ヘッドと、
    予め定められた係数によりニューラル演算を行う複数のニューラル演算ユニットがネットワーク的に接続されるニューラルネットワークを備える記録条件調整手段と
    を具備し、
    前記ニューラルネットワークは、
    前記パターン列から最良の再生品質で再生されたときの理想信号と前記再生信号との信号ずれ量を入力する入力層と、
    前記入力層の出力に基づいてニューラル演算した結果を出力する中間層と、
    前記中間層の出力に基づいて前記記録ストラテジに設定されるパラメータの理想値からのパラメータずれ量を出力する出力層と
    を備える
    情報記録再生装置。
  7. 前記係数は、前記信号ずれ量と前記パラメータずれ量との相関データに基づいて予め学習して設定される
    請求の範囲6に記載の情報記録再生装置。
  8. 前記再生信号に基づいて、前記信号ずれ量を抽出するエッジ情報抽出手段をさらに具備する
    請求の範囲6または請求の範囲7に記載の情報記録再生装置。
  9. 前記パターン列は、異なるマーク長のマーク部または異なるスペース長のスペース部を含む
    請求の範囲6から請求の範囲8のいずれかに記載の情報記録再生装置。
  10. 前記信号ずれ量は、前記マーク部と前記スペース部との境界位置のずれ量を示す
    請求の範囲9に記載の情報記録再生装置。
  11. 前記パラメータずれ量は、照射される前記レーザ光の光強度を変化させる最適なタイミングからのずれ量を示す
    請求の範囲6から請求の範囲10のいずれかに記載の情報記録再生装置。
  12. 予め定められた係数によりニューラル演算を行い、ネットワーク的に接続されるニューラル演算ユニットを備えるニューラルネットワークを備える記録条件調整手段によって情報記録媒体の記録条件を調整する方法であって、
    所定の記録ストラテジに基づいて強度変調されたレーザ光を照射して情報記録媒体上に記録されたパターン列から再生される再生信号と、前記パターン列から最良の再生品質で再生されたときの理想信号との信号ずれ量を前記ニューラルネットワークの入力層に入力するステップと、
    前記ニューラルネットの中間層において、前記入力層の出力に基づいてニューラル演算するステップと、
    前記ニューラルネットの出力層において、前記中間層の出力に基づいて、前記記録ストラテジに設定されるパラメータのパラメータずれ量を出力するステップと
    を具備する
    情報記録媒体の記録条件を調整する方法。
  13. 前記信号ずれ量と前記パラメータずれ量との相関データに基づいて予め学習して前記係数を設定するステップをさらに備える
    請求の範囲12に記載の情報記録媒体の記録条件を調整する方法。
  14. 前記再生信号のエッジの位置に基づいて、前記信号ずれ量を抽出するステップをさらに具備する
    請求の範囲12または請求の範囲13に記載の情報記録媒体の記録条件を調整する方法。
  15. 前記パターン列は、異なるマーク長のマーク部または異なるスペース長のスペース部を含む
    請求の範囲12から請求の範囲14のいずれかに記載の情報記録媒体の記録条件を調整する方法。
  16. 前記信号ずれ量は、前記マーク部と前記スペース部との境界位置のずれ量を示す
    請求の範囲15に記載の情報記録媒体の記録条件を調整する方法。
  17. 前記パラメータずれ量は、照射される前記レーザ光の光強度を変化させる最適なタイミングからのずれ量を示す
    請求の範囲13から請求の範囲16のいずれかに記載の情報記録媒体の記録条件を調整する方法。
JP2009553390A 2008-02-12 2009-01-29 情報記録媒体の記録条件調整器および情報記録再生装置 Withdrawn JPWO2009101860A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008030069 2008-02-12
JP2008030069 2008-02-12
PCT/JP2009/051444 WO2009101860A1 (ja) 2008-02-12 2009-01-29 情報記録媒体の記録条件調整器および情報記録再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2009101860A1 true JPWO2009101860A1 (ja) 2011-06-09

Family

ID=40956890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009553390A Withdrawn JPWO2009101860A1 (ja) 2008-02-12 2009-01-29 情報記録媒体の記録条件調整器および情報記録再生装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2009101860A1 (ja)
WO (1) WO2009101860A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05325409A (ja) * 1992-05-21 1993-12-10 Victor Co Of Japan Ltd 光ディスク装置
JP2002230770A (ja) * 2001-02-06 2002-08-16 Hitachi Ltd 記録制御方法及び光ディスク装置
JP2004185796A (ja) * 2002-11-21 2004-07-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 記録再生方法および記録再生装置
JP4313343B2 (ja) * 2005-07-12 2009-08-12 シャープ株式会社 携帯端末装置および情報表示方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2009101860A1 (ja) 2009-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8355307B2 (en) Optical recording method, optical recording device, master medium exposure device, optical information recording medium, and reproducing method
US7751290B2 (en) Method and apparatus for determining write strategy parameter values for writing data on an optical disk
JPWO2006112277A1 (ja) 光学的情報記録媒体へのデータ記録における記録パルス条件の最適化方法
US7636287B2 (en) Reproduced signal equalizing method for optical information media and optical information reproducing/recording apparatus
JP4900391B2 (ja) 光学的情報記録再生装置及び記録マーク品質測定方法
JP2007207357A (ja) 光学的情報再生方法及び装置
JP4812881B2 (ja) 記録条件の調整方法及び光ディスク装置
JP4395455B2 (ja) 光情報記録装置および方法および信号処理回路
US11393505B2 (en) Optical disk recording method, optical disk device, and integrated circuit
JP2006302332A (ja) 記録再生装置
JP4395450B2 (ja) 光情報記録装置および信号処理回路
US8274873B2 (en) Optical recording method, optical recording apparatus, apparatus for manufacturing a master through exposure process, optical information recording medium and reproduction method
WO2009101860A1 (ja) 情報記録媒体の記録条件調整器および情報記録再生装置
JP2009170043A (ja) 記録ストラテジ調整方法および情報記録再生装置
JP4988901B2 (ja) 記録条件の調整方法、光ディスク装置及び情報記録方法
US20080285401A1 (en) Optical disc apparatus and optical disc recording and reproducing method
WO2004032124A1 (en) Read-only information storage medium and method of reproducing data from the same
JP2008152846A (ja) 光ディスク装置および光ディスク記録再生方法
JP4911224B2 (ja) 光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法、情報記録再生装置
US20090268589A1 (en) Information recording unit and recording condition calibration method
US20100014406A1 (en) Recording condition adjusting method and optical disc apparatus
JP2008217891A (ja) 情報記録媒体の記録条件調整方法および情報記録再生装置
WO2009119632A1 (ja) 記録ストラテジ調整方法
JP4575908B2 (ja) 光情報記録方法
US20100020664A1 (en) Recording strategy adjusting method and optical disc recording/reproducing device

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120403