JPWO2009096435A1 - 縮合複素環誘導体およびその用途 - Google Patents

縮合複素環誘導体およびその用途 Download PDF

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重充 松本
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孝治 平山
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Abstract

本発明は、式〔式中、各記号は明細書本文と同意義である〕で表される化合物またはその塩、ならびに、キナーゼ阻害剤、癌の予防・治療剤である、当該化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬に関する。

Description

本発明は、縮合複素環誘導体およびその用途に関し、より詳細には、強力なキナーゼ阻害活性を有し、癌の予防・治療等に有用なイミダゾピリダジン誘導体ならびにその用途に関する。
(発明の背景)
固形癌がある一定の大きさ以上に増殖するためには、癌細胞に十分な栄養と酸素を供給するための血管が新しくできてくることが必要である(例えば、非特許文献1参照)。腫瘍への血管新生を引き起こす重要な因子の一つとして、血管内皮増殖因子(VEGF)が知られており、VEGFは血管内皮細胞上に発現する血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)に結合して、細胞増殖のシグナルを伝達する(例えば、非特許文献2参照)。従って、VEGF−VEGFRシグナル伝達系を阻害することで血管新生を抑制し、腫瘍の増殖を抑えることができると考えられている(例えば、非特許文献3参照)。また腫瘍血管は癌の血行性転移にも関与していることから、血管新生阻害は癌の転移抑制にも有効であると考えられている。
肝細胞増殖因子(HGF)はその受容体(c−Met)を介し、血管内皮細胞の増殖を促進し、血管新生を引き起こすことが知られている(例えば、非特許文献4参照)。またc−Metは様々な癌(大腸癌、胃癌、肺癌、腎臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌など)において高発現しており、癌細胞の増殖、生存に深く関与していることが明らかにされている(例えば、非特許文献5参照)。従って、c−Metを阻害することで、癌細胞の増殖を抑制することが期待される。さらにc−Metの活性化は癌細胞の浸潤・転移にも関与しており(例えば、非特許文献6参照)、c−Metの阻害は癌の浸潤・転移阻止にも効果があると考えられる。
VEGFRやc−Metをはじめとするキナーゼを阻害する化合物としては、フタラジン誘導体(例えば、特許文献1参照)、ピロール置換2−インドリノン誘導体(例えば、特許文献2参照)、キナゾリン誘導体(例えば、特許文献3参照)、ω−カルボキシアリール置換ジフェニル尿素誘導体(例えば、特許文献4参照)、キノリン誘導体および/またはキナゾリン誘導体(例えば、特許文献5、7、13参照)、含窒素芳香環誘導体(例えば、特許文献6参照)、ピラゾール置換インドール誘導体(例えば、特許文献8参照)、ピロロピリジンおよび/またはピロロピリミジン誘導体(例えば、特許文献9参照)、イミダゾピリダジン誘導体(例えば、特許文献10参照)、イミダゾピリジン、トリアゾロピリジン、ベンゾチアゾールおよび/またはチアゾロピリジン誘導体(特許文献11参照)等が知られている。
特許文献12には、イミダゾピリダジン誘導体が糖尿病治療薬として記載されている。
国際公開第98/35958号パンフレット 国際公開第01/60814号パンフレット 国際公開第01/32651号パンフレット 国際公開第00/42012号パンフレット 国際公開第00/43366号パンフレット 国際公開第02/32872号パンフレット 国際公開第03/000660号パンフレット 国際公開第2005/118587号パンフレット 国際公開第2007/004749号パンフレット 国際公開第2008/016192号パンフレット 国際公開第2008/150015号パンフレット 国際公開第2008/016131号パンフレット 国際公開第2005/030140号パンフレット New England Journal of Medicine,1971年,第285巻,第21号,1182−1186頁 Endocrine Reviews,1997年,第18巻,第1号,4−25頁 Drug Discovery Today,2001年,第6巻,第19号,1005−1024頁 EXS,1997年,79巻,193−208頁 Cytokine & Growth Factor Reviews,2002年,第13巻,第1号,41−59頁 Nature Reviews Molecular Cell Biology,2003年,第4巻,第12号,915−925頁
キナーゼに対する親和性に優れ、薬効発現、薬物動態、溶解性、他の医薬品との相互作用、安全性、安定性の点で優れたキナーゼ阻害薬は、治療上優れた効果を期待することができる。しかしながら、現状では、キナーゼに対する親和性に優れ、薬効発現、薬物動態、溶解性、他の医薬品との相互作用、安全性、安定性の点で十分満足できるものが見いだされていない。そこで、優れたキナーゼ阻害活性を有し、医薬品として十分満足できる化合物の開発が切望されている。従って、本発明の目的は、優れたキナーゼ阻害活性を有し、低毒性であり、かつ医薬品として十分満足できる化合物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記の式で示される化合物またはその塩が優れたキナーゼ阻害活性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕式(Ia)
Figure 2009096435
〔式中、
Xは、NまたはCR(Rは、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す)を示し;
Yは、NまたはCR(Rは、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す)を示し;
は、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示し;
は、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示し;
は、水素原子を示し;
60は、
(1) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1−6アルキルを有していてもよいC6−10アリールアミノ、
(2) C7−12アラルキル−カルボニルアミノ、
(3) C7−12アラルキルオキシ、
(4)(a)(i) C1−6アルコキシ、および
(ii)C1−6アルキル−カルボニル
から選ばれる置換基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b) C6−10アリール、
(c) オキソ、
(d) ヒドロキシ、および
(e) C1−6アルコキシ
から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよい含窒素5員環基、
(5)(a) C1−6アルキル、
(b) ハロゲン原子またはC1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、C6−10アリール、
(c) オキソ、
(d) C1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基、
(6) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル、
(7) C7−12アラルキル、または
(8)(a) C6−10アリール−カルボニル、
(b) C6−10アリール−カルボニルアミノ、
(c) カルボキシル、または
(d) 式−CONR
(式中、Rは、
(a) 5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b) C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、
(c) ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、
(d)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
(v) C1−6アルキル−カルボニル、
(vi) C1−6アルキルチオ、および
(vii) C1−6アルコキシ−カルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、
(e)(i) ハロゲン原子、
(ii) C1−6アルキル、
(iii) C3−6シクロアルキル、および
(iv) C1−6アルコキシ
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基
を示し;
は、水素原子またはC1−6アルキルを示すか;
あるいは、RとRが一緒になって、−NRで、6員の複素環を形成してもよい)
で表される基を有するC3−6シクロアルキルを示すか;
あるいは、RとR60は一緒になって縮合複素環を形成してもよく;
Zは、OまたはSを示す。
但し、下記4化合物を除く
(1) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-5-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
(2) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-3-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;
(3) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;および
(4) N-{6-[4-({[(フェニルアセチル)アミノ]チオカルボニル}アミノ)フェノキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミド〕
で表される化合物またはその塩;
〔2〕式(Ib)
Figure 2009096435
〔式中、
Xは、NまたはCR(Rは、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す)を示し;
Yは、NまたはCR(Rは、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す)を示し;
は、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示し;
は、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示し;
は、水素原子を示し;
は、
(1) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルを有していてもよいC6−10アリールアミノ、
(2) C7−12アラルキル−カルボニルアミノ、
(3) C7−12アラルキルオキシ、
(4)(a)(i) C1−6アルコキシ、および
(ii) C1−6アルキル−カルボニル
から選ばれる置換基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b) C6−10アリール、
(c) オキソ、
(d) ヒドロキシ、および
(e) C1−6アルコキシから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい含窒素5員環基、
(5)(a) C1−6アルキル、
(b) ハロゲン原子またはC1−6アルキルを1ないし3個有していてもよいC6−10アリール、
(c) オキソ、
(d) C1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい5員の芳香族複素環基、および
(e)エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基、
(6) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル、
(7) C7−12アラルキル、または、
(8)(a) C6−10アリール−カルボニル、
(b) C6−10アリール−カルボニルアミノ、
(c) カルボキシル、または
(d) 式−CONR
(式中、Rは、
(a) 5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b) C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、
(c) ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、
(d)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
(v) C1−6アルキル−カルボニル、
(vi) C1−6アルキルチオ、および
(vii) C1−6アルコキシ−カルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、
(e)(i) ハロゲン原子、
(ii) C1−6アルキル、および
(iii) C3−6シクロアルキル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示し;
は水素原子またはC1−6アルキルを示すか;
あるいは、RとRが一緒になって、−NRで、6員の複素環を形成してもよい)
で表される基を有するC3−6シクロアルキルを示すか;
あるいは、RとRは一緒になって縮合複素環を形成してもよく;
Zは、OまたはSを示す。
但し、下記4化合物を除く:
(1) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-5-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
(2) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-3-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;
(3) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;および
(4) N-{6-[4-({[(フェニルアセチル)アミノ]チオカルボニル}アミノ)フェノキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミド〕
で表される化合物またはその塩;
〔3〕RおよびRが、独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルである、上記〔2〕記載の化合物;
〔4〕Rが、水素原子またはハロゲン原子である、上記〔2〕記載の化合物;
〔5〕Rが、水素原子またはハロゲン原子である、上記〔2〕記載の化合物;
〔6〕Rが、水素原子であり;
が、
(1) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルを有していてもよいC6−10アリールアミノ、
(2) C7−12アラルキルオキシ、
(3)(a) C1−6アルキル、
(b) ハロゲン原子またはC1−6アルキルを1ないし3個有していてもよいC6−10アリール、
(c) オキソ、
(d) C1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい5員の芳香族複素環基、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基、
(4) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル、
(5) C7−12アラルキル、または
(6) C6−10アリール−カルボニル、C6−10アリール−カルボニルアミノ、カルボキシルまたは式−CONR
(式中、Rが、
(a) 5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b) C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、
(c) ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、
(d)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
(v) C1−6アルキル−カルボニル、
(vi) C1−6アルキルチオ、および
(vii) C1−6アルコキシ−カルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、
(e)(i) ハロゲン原子、
(ii) C1−6アルキル、および
(iii) C3−6シクロアルキル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基であり;
が水素原子またはC1−6アルキルであるか;
あるいは、RとRが一緒になって、−NRで、6員の複素環を形成してもよい)
で表される基を有するC3−6シクロアルキルであるか;
あるいは、RとRが一緒になって縮合複素環を形成してもよい、上記〔1〕記載の化合物;
〔7〕Xが、NまたはCR1’(R1’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)であり;
Yが、NまたはCR2’(R2’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)であり;
が、水素原子またはハロゲン原子であり;
が、水素原子またはハロゲン原子であり;
が、水素原子であり;
が、
(1) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルを有していてもよい、C6−10アリールアミノ、
(2) C7−12アラルキルオキシ、
(3)(a) C1−6アルキル、
(b) ハロゲン原子またはC1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、C6−10アリール、
(c) オキソ、
(d) C1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基、
(4) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル、
(5) C7−12アラルキル、または
(6)(a) C6−10アリール−カルボニル、
(b) C6−10アリール−カルボニルアミノ、
(c) カルボキシル、または
(d) 式−CONR
(式中、Rが、
(a) 5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b) C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、
(c) ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、
(d)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
(v) C1−6アルキル−カルボニル、
(vi) C1−6アルキルチオ、および
(vii) C1−6アルコキシ−カルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、
(e)(i) ハロゲン原子、
(ii) C1−6アルキル、および
(iii) C3−6シクロアルキル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基であり;
は水素原子またはC1−6アルキルであるか;
あるいは、RとRが一緒になって−NRで、6員の複素環を形成してもよい)
で表される基を有するC3−6シクロアルキルであるか;
あるいは、RとRが一緒になって縮合複素環を形成してもよく;
Zが、OまたはSである、上記〔2〕記載の化合物;
〔8〕N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドまたはその塩;
〔9〕N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドまたはその塩;
〔10〕N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-メチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドまたはその塩;
〔11〕N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-フェニルピリジン-2-カルボキサミド 1-オキシドまたはその塩;
〔12〕N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-(4-フルオロフェニル)-5-メチルピリジン-2-カルボキサミド 1-オキシドまたはその塩;
〔13〕上記〔1〕または〔2〕記載の化合物のプロドラッグ;
〔14〕上記〔1〕または〔2〕記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬;
〔15〕キナーゼ阻害剤である上記〔14〕記載の医薬;
〔16〕癌の予防・治療剤である上記〔14〕記載の医薬;
〔17〕哺乳動物に対して上記〔1〕または〔2〕記載の化合物またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;および
〔18〕癌の予防・治療剤を製造するための、上記〔1〕または〔2〕記載の化合物またはそのプロドラッグの使用。
本明細書中、式(Ia)で表される化合物またはその塩および式(Ib)で表される化合物またはその塩をまとめて、「化合物(I)」と称する。
本発明の化合物は、血管内皮増殖因子受容体、肝細胞増殖因子受容体、血小板由来増殖因子受容体等のキナーゼに対する阻害作用が強く、また、血管新生阻害作用が強いため、癌の臨床上有用な予防・治療剤、癌の増殖阻害剤、癌の浸潤・転移抑制剤を提供することができる。さらに、本発明の化合物は、慢性関節リウマチ、糖尿病性網膜症等の癌以外の適用においても臨床上有用な予防・治療剤を提供することができ、薬効発現、薬物動態、溶解性、他の医薬品との相互作用、安全性、安定性の点でも優れている。
(発明の詳細な説明)
以下に、本発明を詳細に説明する。
本明細書中、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。
本明細書中、「C1−6アルキル」とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシルを示す。
本明細書中、「C6−10アリールアミノ」とは、例えば、フェニルアミノ、ナフチルアミノを示す。
本明細書中、「C7−12アラルキル−カルボニルアミノ」とは、例えば、ベンジルカルボニルアミノ、フェネチルカルボニルアミノ、ナフチルメチルカルボニルアミノを示す。
本明細書中、「C7−12アラルキルオキシ」とは、例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、ナフチルメチルオキシを示す。
本明細書中、「C1−6アルコキシ」とは、例えば、メトキシ、エトキシ,プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシを示す。
本明細書中、「C1−6アルキル−カルボニル」とは、例えば、アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec-ブチルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、ヘキシルカルボニルを示す。
本明細書中、「C6−10アリール」とは、例えば、フェニル、ナフチルを示す。
本明細書中、「含窒素5員環基」とは、環構成原子として炭素原子以外に1ないし4個の窒素原子を含有し、さらに、酸素原子および硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)から選ばれるヘテロ原子を1または2個含有してもよい、非芳香族含窒素5員環基(例、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル)または5員の芳香族含窒素複素環基(例、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル)を示す。
本明細書中、「5員の芳香族複素環基」とは、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5員の芳香族複素環基(例、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル)を示す。
本明細書中、「含窒素6員環基」とは、環構成原子として炭素原子以外に1ないし4個の窒素原子を含有し、さらに、酸素原子および硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)から選ばれるヘテロ原子を1または2個含有してもよい、非芳香族含窒素6員環基(例、ジヒドロピリジル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル)または芳香族含窒素6員環基(例、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル)を示す。
本明細書中、「酸化されていてもよい含窒素6員環基」で表される「酸化された含窒素6員環基」とは、上記含窒素6員環基がオキシド化した基(例、ピリジルオキシド)を示す。
本明細書中、「C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル」とは、例えば、フェニルカルバモイルメチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)エチルを示す。
本明細書中、「C7−12アラルキル」とは、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチルを示す。
本明細書中、「C6−10アリール−カルボニル」とは、例えば、ベンゾイル、ナフチルカルボニルを示す。
本明細書中、「C6−10アリール−カルボニルアミノ」とは、例えば、ベンゾイルアミノを示す。
本明細書中、「C3−6シクロアルキル」とは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルを示す。
本明細書中、「C1−6アルキルチオ」とは、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオを示す。
本明細書中、「C1−6アルコキシ−カルボニル」とは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルを示す。
本明細書中、「芳香族複素環基」とは、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員の単環式芳香族複素環基(例、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル)、5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環同士が縮合してなる基、または5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環とベンゼン環が縮合してなる基(例えば、キノリル)を示す。
本明細書中、RとRが一緒になって−NRで形成する「6員の複素環」とは、上記含窒素6員環基に対応する環(例、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン)を示す。
本明細書中、RとR60またはRとRが一緒になって形成する「縮合複素環」とは、上記含窒素6員環基に対応する環と上記芳香族複素環基に対応する環が縮合した環、上記含窒素6員環基に対応する環とベンゼン環が縮合した環、またはこれらの縮合環が部分飽和した環(例、ジヒドロキナゾリン)を示す。
以下、化合物(I)について説明する。
Xは、NまたはCR(Rは水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す)を示す。
としては、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルが好ましい。
Xとしては、NまたはCR1’(R1’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)が好ましい。
Yは、NまたはCR(Rは水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す)を示す。
としては、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルが好ましい。
Yとしては、NまたはCR2’(R2’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)が好ましい。
は、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す。
としては、水素原子またはハロゲン原子(特に、フッ素原子)が好ましい。
は、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す。
としては、水素原子またはハロゲン原子(特に、フッ素原子)が好ましい。
は、水素原子を示す。
60は、
(1) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1−6アルキルを有していてもよいC6−10アリールアミノ、
(2) C7−12アラルキル−カルボニルアミノ、
(3) C7−12アラルキルオキシ、
(4)(a)(i) C1−6アルコキシ、および
(ii)C1−6アルキル−カルボニル
から選ばれる置換基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b) C6−10アリール、
(c) オキソ、
(d) ヒドロキシ、および
(e) C1−6アルコキシ
から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよい含窒素5員環基、
(5)(a) C1−6アルキル、
(b) ハロゲン原子またはC1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、C6−10アリール、
(c) オキソ、
(d) C1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基、
(6) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル、
(7) C7−12アラルキル、または
(8)(a) C6−10アリール−カルボニル、
(b) C6−10アリール−カルボニルアミノ、
(c) カルボキシル、または
(d) 式−CONR
(式中、Rは、
(a) 5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b) C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、
(c) ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、
(d)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
(v) C1−6アルキル−カルボニル、
(vi) C1−6アルキルチオ、および
(vii) C1−6アルコキシ−カルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、
(e)(i) ハロゲン原子、
(ii) C1−6アルキル、
(iii) C3−6シクロアルキル、および
(iv) C1−6アルコキシ
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示し;
は、水素原子またはC1−6アルキルを示すか;
あるいは、RとRが一緒になって、−NRで、6員の複素環を形成してもよい)
で表される基を有するC3−6シクロアルキルを示す。
あるいは、RとR60は一緒になって縮合複素環を形成してもよい。
は、
(1) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルを有していてもよいC6−10アリールアミノ、
(2) C7−12アラルキル−カルボニルアミノ、
(3) C7−12アラルキルオキシ、
(4)(a)(i) C1−6アルコキシ、および
(ii)C1−6アルキル−カルボニル
から選ばれる置換基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b) C6−10アリール、
(c) オキソ、
(d) ヒドロキシ、および
(e) C1−6アルコキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい含窒素5員環基、
(5)(a) C1−6アルキル、
(b) ハロゲン原子またはC1−6アルキルを1ないし3個有していてもよいC6−10アリール、
(c) オキソ、
(d) C1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい5員の芳香族複素環基、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基、
(6) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル、
(7) C7−12アラルキル、または、
(8)(a) C6−10アリール−カルボニル、
(b) C6−10アリール−カルボニルアミノ、
(c) カルボキシル、または
(d) 式−CONR
(式中、Rは、
(a) 5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b) C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、
(c) ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、
(d)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
(v) C1−6アルキル−カルボニル、
(vi) C1−6アルキルチオ、
(vii) C1−6アルコキシ−カルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、
(e)ハロゲン原子、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキルから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示し;
は水素原子またはC1−6アルキルを示すか;
あるいは、RとRが一緒になって、−NRで、6員の複素環を形成してもよい)
で表される基を有するC3−6シクロアルキルを示す。
としては、
(1) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1−6アルキル(例、メチル)を有していてもよい、C6−10アリールアミノ(例、フェニルアミノ)、
(2) C7−12アラルキル−カルボニルアミノ(例、ベンジルカルボニルアミノ)、
(3) C7−12アラルキルオキシ(例、ベンジルオキシ)、
(4)(a)(i) C1−6アルコキシ(例、メトキシ)、および
(ii) C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル)
から選ばれる置換基を有していてもよい、C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(b) C6−10アリール(例、フェニル)、
(c) オキソ、
(d) ヒドロキシ、および
(e) C1−6アルコキシ(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい、含窒素5員環基(例、ピラゾリル、ピロリジニル、ジヒドロピラゾリル)、
(5)(a) C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)またはC1−6アルキル(例、メチル)を1ないし3個有していてもよい、C6−10アリール(例、フェニル)、
(c) オキソ、
(d) C1−6アルキル(例、メチル)を1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基(例、チアゾリル)、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基(例、ジヒドロピリジル、ピリジル、ピペリジル)、
(6) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル(例、フェニルカルバモイルメチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)メチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)エチル)、
(7) C7−12アラルキル(例、ベンジル)、または、
(8)(a) C6−10アリール−カルボニル(例、ベンゾイル)、
(b) C6−10アリール−カルボニルアミノ(例、ベンゾイルアミノ)、
(c) カルボキシル、または
(d) 式−CONR
(式中、Rは、
(a) 5員の芳香族複素環基(例、フリル)を有していてもよい、C1−6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル)、
(b) C1−6アルキル(例、メチル、tert-ブチル)を有していてもよい、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
(c) ハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよい、C7−12アラルキル(例、ベンジル、フェネチル)、
(d)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよい、C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(iv) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよい、C1−6アルコキシ(例、メトキシ)、
(v) C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル)、
(vi) C1−6アルキルチオ(例、メチルチオ)、および
(vii) C1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル)
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい、C6−10アリール(例、フェニル)、または、
(e)(i) ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(ii) C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、および
(iii) C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル)
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい、芳香族複素環基(例、ピラゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、キノリル);
は水素原子またはC1−6アルキル(例、メチル)を示すか;
あるいは、RとRが一緒になって、−NRで、6員の複素環(例、ピペリジル、モルホリニル、チオモルホリニル)を形成してもよい)
で表される基を有する、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル)
が好ましく、とりわけ、Rは、
(1) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1−6アルキル(例、メチル)を有していてもよい、C6−10アリールアミノ(例、フェニルアミノ)、
(2) C7−12アラルキルオキシ(例、ベンジルオキシ)、
(3)(a) C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)またはC1−6アルキル(例、メチル)を1ないし3個有していてもよい、C6−10アリール(例、フェニル)、
(c) オキソ、
(d) C1−6アルキル(例、メチル)を1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基(例、チアゾリル)、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい、含窒素6員環基(例、ジヒドロピリジル、ピリジル、ピペリジル)、
(4) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル(例、フェニルカルバモイルメチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)メチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)エチル)、
(5) C7−12アラルキル(例、ベンジル)、または、
(6)(a) C6−10アリール−カルボニル(例、ベンゾイル)、
(b) C6−10アリール−カルボニルアミノ(例、ベンゾイルアミノ)、
(c) カルボキシル、または
(d) 式−CONR
(式中、Rは、
(a) 5員の芳香族複素環基(例、フリル)を有していてもよい、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル)、
(b) C1−6アルキル(例、メチル、tert-ブチル)を有していてもよい、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
(c) ハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよい、C7−12アラルキル(例、ベンジル、フェネチル)、
(d)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよい、C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(iv) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよい、C1−6アルコキシ(例、メトキシ)、
(v) C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル)、
(vi) C1−6アルキルチオ(例、メチルチオ)、および
(vii) C1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル)
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい、C6−10アリール(例、フェニル)、または、
(e)(i) ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(ii) C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、および
(iii) C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル)
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい、芳香族複素環基(例、ピラゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、キノリル)を示し;
は水素原子またはC1−6アルキル(例、メチル)を示すか;
あるいは、RとRが一緒になって、−NRで、6員の複素環(例、ピペリジル、モルホリニル、チオモルホリニル)を形成してもよい)
で表される基を1個有する、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル)
が好ましい。
あるいは、RとRは一緒になって縮合複素環(例、ジヒドロキナゾリン環)を形成してもよい。
の好適な具体例は、以下である:
A)Rが、
(1) トリフルオロメチルを有していてもよいフェニルアミノ、
(2) ベンジルカルボニルアミノ、
(3) ベンジルオキシ、
(4)(a) メトキシおよびアセチルから選ばれる置換基を有していてもよい、C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(b) フェニル、
(c) オキソ、
(d) ヒドロキシ、および
(e) メトキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい、含窒素5員環基(例、ピラゾリル、ピロリジニル、ジヒドロピラゾリル)、
(5)(a) メチルまたはエチル、
(b) フッ素原子またはメチルを1ないし3個有していてもよいフェニル、
(c) オキソ、
(d) メチルを1ないし3個有していてもよい5員の芳香族複素環基(例、チアゾリル)、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基(例、ジヒドロピリジル、ピリジル、ピペリジル)、
(6) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル(例、フェニルカルバモイルメチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)メチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)エチル)、
(7) ベンジル、または、
(8)(a) ベンゾイル、
(b) ベンゾイルアミノ、
(c) カルボキシル、または
(d) 式−CONR7’8’
(式中、R7’は、
(a) フリルを有していてもよい、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル)、
(b) C1−6アルキル(例、メチル、tert-ブチル)を有していてもよい、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
(c) フッ素原子を有していてもよい、C7−12アラルキル(例、ベンジル、フェネチル)、
(d)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよい、C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(iv) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよい、メトキシ、
(v) アセチル、
(vi) メチルチオ、および
(vii) メトキシカルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいフェニル、または、
(e)(i) 塩素原子、
(ii) メチルまたはエチル、および
(iii) シクロプロピル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい、芳香族複素環基(例、ピラゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、キノリル)であり;
8’は水素原子またはメチルであるか;
あるいは、R7’とR8’が一緒になって、−NR7’8’で、ピペリジル、モルホリニルまたはチオモルホリニルを形成してもよい)
で表される基を有する、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル)であるか;
あるいは、RとRは一緒になって縮合複素環(例、ジヒドロキナゾリン環)を形成してもよい;
B)Rが、
(1) トリフルオロメチルを有していてもよいフェニルアミノ、
(2) ベンジルオキシ、
(3)(a) メチル、
(b) フッ素原子またはメチルを1ないし3個有していてもよいフェニル、
(c) オキソ、
(d) メチルを1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基(例、チアゾリル)、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基(例、ジヒドロピリジル)、
(4) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル(例、フェニルカルバモイルメチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)メチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)エチル)、
(5) ベンジル、または、
(6) ベンゾイル、カルボキシルまたは式−CONR7’8’
(式中、R7’は、
(a) フリルを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル)、
(b) C1−6アルキル(例、メチル、tert-ブチル)を有していてもよいC3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
(c) フッ素原子を有していてもよいC7−12アラルキル(例、ベンジル、フェネチル)、
(d)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよい、C1−6アルキル(メチル、エチル)、
(iv) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよいメトキシ、
(v) アセチル、
(vi) メチルチオ、および
(vii) メトキシカルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいフェニル、または、
(e)(i) 塩素原子、
(ii) メチルまたはエチル、および
(iii) シクロプロピル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい、芳香族複素環基(例、ピラゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、キノリル)であり;
8’は水素原子またはメチルであるか;
あるいは、R7’とR8’が一緒になって、−NR7’8’で、ピペリジル、モルホリニルまたはチオモルホリニルを形成してもよい)
で表される基を有する、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル)であるか;
あるいは、RとRは一緒になって縮合複素環(例、ジヒドロキナゾリン環)を形成してもよい;
C)Rが、
(1) トリフルオロメチルを有していてもよいフェニルアミノ、
(2) ベンジルオキシ、
(3)(a) メチルまたはエチル、
(b) フッ素原子またはメチルを1ないし3個有していてもよいフェニル、
(c) オキソ、
(d) メチルを1ないし3個有していてもよい5員の芳香族複素環基(例、チアゾリル)、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基(例、ジヒドロピリジル、ピリジル、ピペリジル)、
(4) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル(例、フェニルカルバモイルメチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)メチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)エチル)、
(5) ベンジル、または、
(6)(a) ベンゾイル、
(b) カルボキシル、または
(c) 式−CONR7’8’
(式中、R7’は、
(a) フリルを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル)、
(b) C1−6アルキル(例、メチル、tert-ブチル)を有していてもよい、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
(c) フッ素原子を有していてもよいC7−12アラルキル(例、ベンジル、フェネチル)、
(d)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(iv) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよいメトキシ、
(v) アセチル、
(vi) メチルチオ、および
(vii) メトキシカルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいフェニル、または、
(e)(i) 塩素原子、
(ii) メチルまたはエチル、および
(iii) シクロプロピル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい、芳香族複素環基(例、ピラゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、キノリル)であり;
8’は水素原子またはメチルであるか;
あるいは、R7’とR8’が一緒になって、−NR7’8’で、ピペリジル、モルホリニルまたはチオモルホリニルを形成してもよい)
で表される基を有する、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル)であるか;
あるいは、RとRは一緒になって縮合複素環(例、ジヒドロキナゾリン環)を形成してもよい。
Zは、OまたはSを示す。
化合物(I)の好適な具体例としては、以下が挙げられる:
[化合物A]
式(I)において、
Xが、NまたはCR1’(R1’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)であり;
Yが、NまたはCR2’(R2’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)であり;
が、水素原子またはハロゲン原子(例、フッ素原子)であり;
が、水素原子またはハロゲン原子(例、フッ素原子)であり;
が、水素原子であり;
が、
(1) トリフルオロメチルを有していてもよいフェニルアミノ、
(2) ベンジルカルボニルアミノ、
(3) ベンジルオキシ、
(4)(a) メトキシおよびアセチルから選ばれる置換基を有していてもよい、C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(b) フェニル、
(c) オキソ、
(d) ヒドロキシ、および
(e) メトキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい、含窒素5員環基(例、ピラゾリル、ピロリジニル、ジヒドロピラゾリル)、
(5)(a) メチルまたはエチル、
(b) フッ素原子またはメチルを1ないし3個有していてもよいフェニル、
(c) オキソ、
(d) メチルを1ないし3個有していてもよい5員の芳香族複素環基(例、チアゾリル)、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基(例、ジヒドロピリジル、ピリジル、ピペリジル)、
(6) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル(例、フェニルカルバモイルメチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)メチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)エチル)、
(7) ベンジル、または、
(8)(a) ベンゾイル、
(b) ベンゾイルアミノ、
(c) カルボキシル、または
(d) 式−CONR7’8’
(式中、R7’は、
(a) フリルを有していてもよい、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル)、
(b) C1−6アルキル(例、メチル、tert-ブチル)を有していてもよい、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
(c) フッ素原子を有していてもよい、C7−12アラルキル(例、ベンジル、フェネチル)、
(d)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよい、C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(iv) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよい、メトキシ、
(v) アセチル、
(vi) メチルチオ、および
(vii) メトキシカルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいフェニル、または、
(e)(i) 塩素原子、
(ii) メチルまたはエチル、および
(iii) シクロプロピル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい、芳香族複素環基(例、ピラゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、キノリル)であり;
8’は水素原子またはメチルであるか;
あるいは、R7’とR8’が一緒になって、−NR7’8’で、ピペリジル、モルホリニルまたはチオモルホリニルを形成してもよい)
で表される基を有する、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル)であるか;
あるいは、RとRは一緒になって縮合複素環(例、ジヒドロキナゾリン環)を形成してもよく;
Zが、OまたはSである、化合物またはその塩。
[化合物B]
式(I)において、
Xが、NまたはCR1’(R1’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)であり;
Yが、NまたはCR2’(R2’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)であり;
が、水素原子またはフッ素原子であり;
が、水素原子またはフッ素原子であり;
が、水素原子であり;
が、
(1) トリフルオロメチルを有していてもよいフェニルアミノ、
(2) ベンジルオキシ、
(3)(a) メチル、
(b) フッ素原子またはメチルを1ないし3個有していてもよいフェニル、
(c) オキソ、
(d) メチルを1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基(例、チアゾリル)、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基(例、ジヒドロピリジル)、
(4) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル(例、フェニルカルバモイルメチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)メチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)エチル)、
(5) ベンジル、または、
(6)(a) ベンゾイル、
(b) カルボキシル、または
(c) 式−CONR7’8’
(式中、R7’は、
(a) フリルを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル)、
(b) C1−6アルキル(例、メチル、tert-ブチル)を有していてもよいC3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
(c) フッ素原子を有していてもよいC7−12アラルキル(例、ベンジル、フェネチル)、
(d)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよい、C1−6アルキル(メチル、エチル)、
(iv) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよいメトキシ、
(v) アセチル、
(vi) メチルチオ、および
(vii) メトキシカルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいフェニル、または、
(e)(i) 塩素原子、
(ii) メチルまたはエチル、および
(iii) シクロプロピル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい、芳香族複素環基(例、ピラゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、キノリル)であり;
8’は水素原子またはメチルであるか;
あるいは、R7’とR8’が一緒になって、−NR7’8’で、ピペリジル、モルホリニルまたはチオモルホリニルを形成してもよい)
で表される基を有する、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル)であるか;
あるいは、RとRは一緒になって縮合複素環(例、ジヒドロキナゾリン環)を形成してもよく;
Zが、OまたはSである、化合物またはその塩。
[化合物C]
式(I)において、
Xが、NまたはCR1’(R1’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)であり;
Yが、NまたはCR2’(R2’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)であり;
が、水素原子またはフッ素原子であり;
が、水素原子またはフッ素原子であり;
が、水素原子であり;
が、
(1) トリフルオロメチルを有していてもよいフェニルアミノ、
(2) ベンジルオキシ、
(3)(a) メチルまたはエチル、
(b) フッ素原子またはメチルを1ないし3個有していてもよいフェニル、
(c) オキソ、
(d) メチルを1ないし3個有していてもよい5員の芳香族複素環基(例、チアゾリル)、および
(e) エポキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基(例、ジヒドロピリジル、ピリジル、ピペリジル)、
(4) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル(例、フェニルカルバモイルメチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)メチル、1−メチル−1−(フェニルカルバモイル)エチル)、
(5) ベンジル、または、
(6)(a) ベンゾイル、
(b) カルボキシル、または
(c) 式−CONR7’8’
(式中、R7’は、
(a) フリルを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル)、
(b) C1−6アルキル(例、メチル、tert-ブチル)を有していてもよい、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、
(c) フッ素原子を有していてもよいC7−12アラルキル(例、ベンジル、フェネチル)、
(d)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、
(ii) シアノ、
(iii) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(iv) 1ないし3個のフッ素原子を有していてもよいメトキシ、
(v) アセチル、
(vi) メチルチオ、および
(vii) メトキシカルボニル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいフェニル、または、
(e)(i) 塩素原子、
(ii) メチルまたはエチル、および
(iii) シクロプロピル
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい、芳香族複素環基(例、ピラゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、キノリル)であり;
8’は水素原子またはメチルであるか;
あるいは、R7’とR8’が一緒になって、−NR7’8’で、ピペリジル、モルホリニルまたはチオモルホリニルを形成してもよい)
で表される基を有する、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル)であるか;
あるいは、RとRは一緒になって縮合複素環(例、ジヒドロキナゾリン環)を形成してもよく;
Zが、OまたはSである、化合物またはその塩。
[化合物D]
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミド(実施例35);
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド(実施47);
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-メチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド(実施例54);
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-フェニルピリジン-2-カルボキサミド 1-オキシド(実施例55);
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-(4-フルオロフェニル)-5-メチルピリジン-2-カルボキサミド 1-オキシド(実施例128);
またはそれらの塩。
化合物(I)が塩である場合、このような塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
次に、化合物(I)の製造方法について述べる。
化合物(I)は、例えば、以下の反応式で示される方法またはこれに準じた方法等により得られる。
なお、式中の化合物は、塩を形成している場合も含み、このような塩としては、例えば、上記に例示した化合物(I)における塩と同様のもの等が用いられる。
また、各工程で得られた化合物は反応液のままか粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製することができる。
以下にその反応式の略図を示すが、略図中の化合物の各記号は前記と同意義を示す。
また、製造法中の各用語は、以下を意味する。
「ハロゲン原子」とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を示す。
「置換されていてもよいアルキルスルホニル」とは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、トリフルオロメチル)およびニトロから選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)を示す。
「置換されていてもよいアルキルスルホニルオキシ」とは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、トリフルオロメチル)およびニトロから選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ等)を示す。
「置換されていてもよいアリールスルホニルオキシ」とは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、トリフルオロメチル)およびニトロから選ばれる置換基で置換されていてもよいC6−14アリールスルホニルオキシ(例、フェニルスルホニルオキシ等)を示す。
「置換されていてもよいアリールオキシ」とは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、トリフルオロメチル)およびニトロから選ばれる置換基で置換されていてもよいC6−14アリールオキシ(例、フェニルオキシ等)を示す。
「置換されていてもよいアルコキシ」とは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、トリフルオロメチル)およびニトロから選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ等)を示す。
[製造法1]
(反応式1)
Figure 2009096435
(式中、Lは脱離基を示し、Rは、R60またはRを示す。他の記号は前記と同意義を示す。)
で示される脱離基としては、例えば、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキルスルホニル、置換されていてもよいアルキルスルホニルオキシ、置換されていてもよいアリールスルホニルオキシ等が用いられる。
工程1−1: 化合物(I)は、化合物(II)と化合物(III)を塩基存在下、反応させることで製造できる。化合物(II)に対して化合物(III)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし3当量用いる。塩基としては、無機塩基または有機塩基等が用いられるが、具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert−ブトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド等が挙げられる。これら塩基を、化合物(II)に対して1ないし30当量、好ましくは1ないし10当量用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ピリジン、水等を単独またはそれらを混合して用いることができる。反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は用いる試薬や溶媒により異なるが、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。マイクロウエーブ反応装置を用いて反応を行ってもよい。
[製造法2]
化合物(I)は反応式2で示される方法によっても製造できる。化合物(I−1)は化合物(I)に包含される。
(反応式2)
Figure 2009096435
(式中、Lは脱離基を、記号は前記と同意義を示す。)
で示される脱離基としては、例えば、ハロゲン原子、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアルコキシ、1−イミダゾリル等が用いられる。
工程2−1: 化合物(V)は、化合物(II)と化合物(IV)を塩基存在下、反応させることで製造できる。化合物(II)に対して化合物(IV)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし3当量用いる。塩基としては、反応式1で例示した塩基と同様のものが用いられる。化合物(II)に対して塩基を1ないし30当量、好ましくは1ないし10当量用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
工程2−2: 化合物(VII)は、化合物(V)のニトロ基を還元することで製造できる。ニトロの還元は自体公知の方法、例えば第4版実験化学講座、第20巻、279−280等に記載の方法、またはこれらに準じた方法に従って行うことができる。
工程2−3: 化合物(VII)は、化合物(II)と化合物(VI)を塩基存在下、反応させることによっても製造できる。化合物(II)に対して化合物(VI)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし3当量用いる。塩基としては、反応式1で例示した塩基と同様のものが用いられる。化合物(II)に対して塩基を1ないし30当量、好ましくは1ないし10当量用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
工程2−4: 化合物(I−1)は、化合物(VII)と化合物(VIII)を縮合剤存在下、反応させることで製造できる。化合物(VII)に対して化合物(VIII)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし3当量用いる。縮合剤としては、例えば、1−エチル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、シアノリン酸ジエチル、アジ化ジフェニルホスホリル、1,1’−カルボニルジイミダゾール、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウム ヘキサフルオロリン酸塩、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート等を用いることができる。これら縮合剤は、化合物(VII)に対して1ないし10当量、好ましくは1ないし5当量用いる。必要に応じて適当な縮合促進剤(例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシスクシンイミド等)を用いることができる。これら縮合促進剤は、化合物(VII)に対して0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし3当量用いる。また本反応において、塩基を添加することで反応がより円滑に進行する場合がある。塩基としては、反応式1で例示した塩基と同様のものが用いられる。化合物(VII)に対して塩基は0.01ないし10当量、好ましくは0.03ないし5当量用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分間ないし200時間、好ましくは10分間ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
化合物(I−1)は、化合物(VII)と化合物(IX)を反応させることによっても製造できる。化合物(VII)に対して化合物(IX)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし3当量用いる。化合物(VII)に対して塩基を0.01ないし10当量、好ましくは0.03ないし5当量使用してもよい。塩基としては、反応式1で例示した塩基と同様のものが用いられる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
[製造法3]
化合物(I)は反応式3で示される方法によっても製造できる。化合物(I−2)、(I−3)は化合物(I)に包含される。
(反応式3)
Figure 2009096435
(式中、R6Aは(a)5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、(b)C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、(c)ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、(d)ハロゲン原子、シアノ、1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、C1−6アルキル−カルボニル、C1−6アルキルチオ、C1−6アルコキシ−カルボニルから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、(e)ハロゲン原子、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキルから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示す。他の記号は前記と同意義を示す。)
工程3−1: 化合物(I−2)は、化合物(VII)と化合物(X)のモノハロゲン化物を、適当な溶媒(例えば、N,N-ジメチルアセトアミドなど)中で反応させることで製造できる。化合物(X)のモノハロゲン化物は、化合物(X)と塩化チオニルを塩基(例えば、トリエチルアミンなど)存在下、適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフランなど)中で反応させることで製造できる。
工程3−2: 化合物(I−3)は、工程2−4と同様の方法により、化合物(I−2)と化合物(XI)を縮合させることで製造できる。
[製造法4]
化合物(I)は反応式4で示される方法によっても製造できる。化合物(I−4)は化合物(I)に包含される。
(反応式4)
Figure 2009096435
(式中、R6Bは1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルを有していてもよいC6−10アリールを示す。他の記号は前記と同意義を示す。)
工程4−1: 化合物(I−4)は、化合物(VII)とイソシアナート誘導体(XII)を反応させることで化合物(I−4)を製造できる。化合物(VII)に対してイソシアナート誘導体(XII)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし3当量用いる。また、塩基を0.01ないし10当量、好ましくは0.01ないし3当量使用してもよい。塩基としては、反応式1で例示した塩基と同様のものが用いられる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
[製造法5]
化合物(I)は反応式5で示される方法によっても製造できる。化合物(I−5)は化合物(I)に包含される。
(反応式5)
Figure 2009096435
(式中、R6CはC7−12アラルキル−カルボニルを示す。他の記号は前記と同意義を示す。)
工程5−1: 化合物(I−5)は、化合物(VII)とアシルチオシアナート誘導体(XIII)を反応させることで製造できる。化合物(VII)に対して、アシルチオシアナート誘導体(XIII)を0.1ないし10当量、好ましくは0.5ないし5当量用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
[製造法6]
反応式1および2で示した化合物(II)は、例えば以下の反応式で示される方法またはこれに準じた方法等により製造できる。
(反応式6)
Figure 2009096435
(式中、Lは脱離基を、Rは置換されていてもよい炭化水素基を、その他の各記号は前記と同意義を示す。)
で示される脱離基としては、塩素、臭素、ヨウ素等が用いられる。
で示される置換されていてもよい炭化水素基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル等があげられる。
工程6−1: 化合物(XVI)は、化合物(XIV)とアセチルカルバミン酸誘導体(XV)を反応させることで製造できる。化合物(XIV)に対してアセチルカルバミン酸誘導体(XV)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし5当量用いる。化合物(XIV)に対して塩基を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし5当量用いてもよい。塩基としては、無機塩基または有機塩基等が用いられるが、具体的には、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素カルシウム、トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニリン等が挙げられる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
工程6−2: 化合物(XVII)は、化合物(XVI)を塩基または酸で処理することで製造できる。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化バリウム等が挙げられる。化合物(XVI)に対して塩基を0.01ないし10当量、好ましくは0.03ないし5当量用いる。酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。化合物(XVI)に対して酸を0.1ないし20当量、好ましくは0.3ないし10当量用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。
工程6−3: 化合物(II)は、化合物(XVII)と化合物(XVIII)を反応させることで製造できる。化合物(XVII)に対して化合物(XVIII)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし3当量用いる。化合物(XVII)に対して塩基を0.01ないし10当量、好ましくは0.03ないし5当量使用してもよい。塩基としては、反応式1で例示した塩基と同様のものが用いられる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
[製造法7]
反応式1および2で示した化合物(II)は、例えば以下の反応式で示される方法またはこれに準じた方法等によっても製造できる。
(反応式7)
Figure 2009096435
(式中、LおよびLは脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。)
およびLで示される脱離基としては、塩素、臭素、ヨウ素等が用いられる。
工程7−1: 化合物(XXI)は、化合物(XIX)と化合物(XX)を反応させることで製造できる。化合物(XIX)に対して化合物(XX)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし3当量用いる。化合物(XIX)に対して塩基を0.01ないし10当量使用してもよい。塩基としては、反応式1で例示した塩基と同様のものが用いられる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
工程7−2: 化合物(II)は、化合物(XXI)と化合物(XIV)を反応させることで製造できる。化合物(XIV)に対して化合物(XXI)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし5当量用いる。化合物(XIV)に対して塩基を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし5当量用いてもよい。塩基としては、無機塩基または有機塩基等が用いられるが、具体的には、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素一ナトリウム、リン酸二水素一カリウム、トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニリン等が挙げられる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
化合物(II)は、化合物(XXI)を単離精製することなく、工程7−1と工程7−2を連続して実施することでも製造できる。
[製造法8]
反応式2で示した化合物(V)は、反応式8で示される方法によっても製造できる。
(反応式8)
Figure 2009096435
(式中、記号は前記と同意義を示す。)
工程8−1: 化合物(V)は、化合物(XXII)と化合物(XXIII)を塩基存在下、反応させることで製造できる。化合物(XXII)に対して化合物(XXIII)を0.1ないし10当量、好ましくは0.3ないし3当量用いる。塩基としては、反応式1で例示した塩基と同様のものが用いられる。化合物(XXII)に対して塩基を1ないし30当量、好ましくは1ないし10当量用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。溶媒としては、反応式1で例示した溶媒と同様のものが用いられる。反応時間は、通常1分ないし200時間、好ましくは10分ないし100時間である。反応温度は、通常−100ないし250℃、好ましくは−78ないし200℃である。
[製造法9]
反応式8で示した化合物(XXII)は、例えば以下の反応式で示される方法またはこれに準じた方法等により製造できる。
(反応式9)
Figure 2009096435
(式中、各記号は前記と同意義を示す。)
工程9−1: 化合物(XXIV)は、化合物(XVII)とナトリウムメトキシドを、適当な溶媒(例えばメタノールなど)中で反応させることで製造できる。
工程9−2: 化合物(XXV)は、工程6−3と同様の方法により、化合物(XXIV)と化合物(XVIII)を反応させることで製造できる。
工程9−3: 化合物(XXII)は、化合物(XXV)とナトリウムエタンチオラートを、適当な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなど)中で反応させることで製造できる。
[製造法10]
化合物(I)は反応式10で示される方法によっても製造できる。(I−7)は化合物(I)に包含される。
(反応式10)
Figure 2009096435
(式中、各記号は前記と同意義を示す。)
工程10−1: 化合物(I−6)は、工程2−4と同様の方法により、化合物(VII)と化合物(XXVI)を反応させることで製造できる。
工程10−2: 化合物(I−7)は、化合物(I−6)とオルトぎ酸トリエチルおよび酢酸を、適当な溶媒(例えば、エタノール、テトラヒドロフランなど)中で反応させることで製造できる。
前記反応式中、化合物(III)、(IV)、(VI)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVIII)、(XIX)、(XX)、(XXIII)、(XXVI)は、市販のものを使用するか、または自体公知の方法、例えば「Advanced Organic Chemistry, 4th Ed.」(Jerry March著)、「Comprehensive Organic Transformations, 2nd Ed.」(Richard C. Larock著)等に記載の方法、またはこれらに準じた方法に従って製造することができる。
化合物(I)に、自体公知の手段を適用してさらに置換基の導入や官能基変換を行い、本発明の範囲に含まれる化合物を製造することもできる。置換基変換は公知の一般的方法が用いられるが、例えばエステルの加水分解によるカルボキシへの変換、カルボキシのアミド化によるカルバモイルへの変換、カルボキシの還元によるヒドロキシメチルへの変換、カルボニルの還元やアルキル化によるアルコール体への変換、カルボニルの還元的アミノ化、カルボニルのオキシム化、アミノのアシル化・ウレア化・スルホニル化・アルキル化、アミンによる活性ハロゲンの置換・アミノ化、ニトロの還元によるアミノ化、ヒドロキシのアルキル化、ヒドロキシの置換・アミノ化があげられる。この置換基の導入や官能基変換を行うに際し、目的以外の反応が起きる反応性置換基が存在する場合は、必要に応じて自体公知の手段によりその反応性置換基に事前に保護基を導入し、目的の反応を行った後にその保護基をやはり自体公知の手段により除去して、本発明の範囲に含まれる化合物を製造することもできる。
例えば、原料化合物や中間体が置換基としてアミノ基、カルボキシル基または水酸基を有する場合、これらの基は、ペプチド化学などで一般的に用いられるような保護基で保護されていてもよい。この場合、反応後に、必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
アミノ基の保護基としては、例えば、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、ベンゾイル基、C7−10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、C7−14アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル)、トリチル基、フタロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレン基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル基(例、1−アリル)などが挙げられる。これらの基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基およびニトロ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい。
カルボキシル基の保護基としては、例えば、C1−6アルキル基、C7−11アラルキル基(例、ベンジル)、フェニル基、トリチル基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル基(例、1−アリル)等が挙げられる。
水酸基の保護基としては、例えば、C1−6アルキル基、フェニル基、トリチル基、C7−10アラルキル基(例、ベンジル)、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、ベンゾイル基、C7−10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、2−テトラヒドロピラニル基、2−テトラヒドロフラニル基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル基(例、1−アリル)などが挙げられる。
これらの基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基またはニトロ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい。
上記した保護基の除去方法は、自体公知の方法、例えば、「Protective Groups in Organic Synthesis」, John Wiley and Sons 編(1980)に記載の方法などが挙げられる。具体的には、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド(例えば、トリメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブロミドなど)などを使用する方法や還元法などが用いられる。
化合物(I)は、公知の手段、例えば、転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、液性変換、晶出、再結晶、クロマトグラフィー等によって単離、精製することができる。化合物(I)が遊離化合物として得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法によって、目的とする塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、遊離体または目的とする他の塩に変換することができる。
化合物(I)はプロドラッグとして用いてもよい。化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。
化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノがアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例えば、化合物(I)のアミノがエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化された化合物等);化合物(I)のヒドロキシルがアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、化合物(I)のヒドロキシルがアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);化合物(I)のカルボキシがエステル化、アミド化された化合物(例えば、化合物(I)のカルボキシがエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等);等が挙げられる。これらの化合物は、自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体等の異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も化合物(I)に包含される。例えば、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶等)によりそれぞれを単品として得ることができる。
化合物(I)は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
化合物(I)は、共結晶であってもよい。
化合物(I)は、溶媒和物(例えば、水和物等)であっても、無溶媒和物(例えば、非水和物等)であってもよく、いずれも化合物(I)に包含される。
同位元素(例、H、H、14C、35S、125I等)等で標識された化合物も、化合物(I)に包含される。
さらに、化合物(I)は、重水素変換体であってもよい。
化合物(I)またはそのプロドラッグ(本明細書中、「本発明の化合物」と略記することがある)は、例えば、キナーゼが有するリン酸化作用に対して、そのリン酸化を阻害する活性を有する。ここで、キナーゼとは、それ自身が全体としてリン酸化作用を有する物質のみならず、その部分がリン酸化作用を有する物質も包含し、キナーゼの有するリン酸化作用とは、自己に対するリン酸化作用および他の物質に対するリン酸化作用のどちらの作用も包含する。
キナーゼとしては、例えば、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)、Raf、c−Met等が挙げられる。血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)としては、血管内皮増殖因子受容体1(VEGFR1、Flt−1)、血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2、KDR、Flk−1)、血管内皮増殖因子受容体3(VEGFR3、Flt−4)等が挙げられ、なかでも血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2)が好ましい。血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)としては、血小板由来増殖因子受容体α(PDGFRα)、血小板由来増殖因子受容体β(PDGFRβ)等が挙げられる。Rafとしては、A−Raf、B−Raf、C−Raf等が挙げられる。特に、キナーゼとしては、血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)、Raf、c−Metが好ましい。
その他、キナーゼとしては、TIE2、繊維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)、幹細胞因子受容体(c−Kit)、Aurora、CDK、MEK、Akt、ERK、MAPK、Src、上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)、上皮細胞増殖因子受容体2(HER2)、上皮細胞増殖因子受容体4(HER4)、Abl、Fgr、Fms、Flt3、Ron、Ret、Eph等も挙げられる。
例えば、本発明の化合物の血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2)阻害活性は、試験例1に準じて、血管内皮細胞の増殖阻害活性は、試験例2に準じて、肝細胞増殖因子受容体(c−Met)阻害活性は、試験例3に準じて、ヒト胃癌細胞MKN45増殖阻害活性は、試験例4に準じて、抗腫瘍活性は試験例5に準じて測定することができる。
本発明の化合物は、特に血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)に対し強い阻害活性を示し、なかでも血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2、KDR、Flk−1)に対する選択性が高く、さらに、VEGFR1、PDGFR、Rafに対しても強いキナーゼ阻害活性を示す。また、本発明の化合物は、肝細胞増殖因子受容体(c−Met)に対し強い阻害作用を示す。また、本発明の化合物は、薬効発現、薬物動態(吸収性、分布、代謝、排泄等)、溶解性(水溶性等)、他の医薬品との相互作用、安全性(急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心臓毒性、癌原性等)、安定性(化学的安定性、酵素に対する安定性等)の点でも優れているので、医薬として有用である。
従って、本発明の化合物は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト等)に対して、キナーゼ阻害剤、好ましくは血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)阻害剤、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)阻害剤、Raf阻害剤、さらに好ましくは血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2、KDR、Flk−1)阻害剤として有用である。また、本発明の化合物は血管新生阻害剤、血管内皮細胞増殖阻害剤として有用である。本発明の化合物は、血管内皮増殖因子により影響される可能性のある疾患、例えば、癌(例えば、大腸癌(例えば、家族性大腸癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、消化管間質腫瘍など)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫など)、中皮腫、膵臓癌(例えば、膵管癌など)、胃癌(例えば、乳頭腺癌、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌など)、乳癌(例えば、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌など)、卵巣癌(例えば、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍など)、前立腺癌(例えば、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌など)、肝臓癌(例えば、原発性肝癌、肝外胆管癌など)、甲状腺癌(例えば、甲状腺髄様癌など)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌、腎盂と尿管の移行上皮癌など)、子宮癌、脳腫瘍(例えば、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫など)、黒色腫(メラノーマ)、肉腫、膀胱癌、多発性骨髄腫を含む血液癌等)、糖尿病性網膜症、関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、COPD、痛み、喘息、子宮内膜症、腎炎、変形性関節症等の炎症、高血圧の予防・治療剤、癌の増殖阻害剤、癌の転移抑制剤、アポトーシス促進剤等の医薬として用いられる。なかでも、例えば、大腸癌、肺癌、膵臓癌、胃癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、肝臓癌、甲状腺癌、腎臓癌、脳腫瘍、黒色腫(メラノーマ)、膀胱癌、血液癌に対して有効であり、特に本発明の化合物は、肺癌、大腸癌、卵巣癌、前立腺癌、腎臓癌の患者に対して有効である。また、本発明の化合物は、強いc−Met阻害作用に基づき、癌の浸潤・転移抑制作用を呈する。
本発明の化合物は、そのままあるいは薬理学的に許容される担体を配合し、経口的または非経口的に投与することができる。
本発明の化合物を経口投与する場合の剤形としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤等が挙げられ、また、非経口投与する場合の剤形としては、例えば、注射剤、注入剤、点滴剤、坐剤等が挙げられる。また、適当な基剤(例、酪酸の重合体、グリコール酸の重合体、酪酸−グリコール酸の共重合体、酪酸の重合体とグリコール酸の重合体との混合物、ポリグリセロール脂肪酸エステル等)と組み合わせ徐放性製剤とすることも有効である。
本発明の化合物を上記の剤形に製造する方法としては、当該分野で一般的に用いられている公知の製造方法を適用することができる。また、上記の剤形に製造する場合には、必要に応じて、その剤形に製造する際に製剤分野において通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、吸着剤、湿潤剤等の添加剤を適宜、適量含有させて製造することができる。
例えば、本発明の化合物を錠剤に製造する場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を含有させて製造することができ、丸剤及び顆粒剤に製造する場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤等を含有させて製造することができる。また、散剤及びカプセル剤に製造する場合には賦形剤等を、シロップ剤に製する場合には甘味剤等を、乳剤または懸濁剤に製する場合には懸濁化剤、界面活性剤、乳化剤等を含有させて製造することができる。
賦形剤の例としては、乳糖、白糖、ブドウ糖、デンプン、蔗糖、微結晶セルロース、カンゾウ末、マンニトール、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。
結合剤の例としては、5ないし10重量%デンプンのり液、10ないし20重量%アラビアゴム液またはゼラチン液、1ないし5重量%トラガント液、カルボキシメチルセルロース液、アルギン酸ナトリウム液、グリセリン等が挙げられる。
崩壊剤の例としては、デンプン、炭酸カルシウム等が挙げられる。
滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製タルク等が挙げられる。
甘味剤の例としては、ブドウ糖、果糖、転化糖、ソルビトール、キシリトール、グリセリン、単シロップ等が挙げられる。
界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル40等が挙げられる。
懸濁化剤の例としては、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ベントナイト等が挙げられる。
乳化剤の例としては、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ポリソルベート80等が挙げられる。
更に、本発明の化合物を上記の剤形に製造する場合には、所望により、製剤分野において通常用いられる着色剤、保存剤、芳香剤、矯味剤、安定剤、粘稠剤等を適宜、適量添加することができる。
注射剤としては、静脈注射剤のほか、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤等が含まれ、また持続性製剤としては、イオントフォレシス経皮剤等が含まれる。
かかる注射剤は、自体公知の方法、すなわち、本発明の化合物を無菌の水性液もしくは油性液に溶解、懸濁または乳化することによって調製される。注射用の水性液としては生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウム等)等が挙げられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例えば、エタノール)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソルベート80、HCO−50)等と併用してもよい。油性液としては、ゴマ油、大豆油等が挙げられ、溶解補助剤として、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等と併用してもよい。また、緩衝剤(例えば、リン酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイン等)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコール等)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フェノール等)等と配合してもよい。調製された注射液は、通常、アンプルに充填される。
本発明製剤中の本発明の化合物の含有量は、製剤の形態に応じて相違するが、通常、製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約2ないし85重量%、さらに好ましくは約5ないし70重量%である。
本発明製剤中の添加剤の含有量は、製剤の形態に応じて相違するが、通常、製剤全体に対して約1ないし99.9重量%、好ましくは約10ないし90重量%である。
本発明の化合物は、安定かつ低毒性で安全に使用することができる。その1日の投与量は患者の状態や体重、化合物の種類、投与経路等によって異なるが、例えば、癌治療目的で患者に経口投与する場合には、成人(体重約60kg)1日当りの投与量は、有効成分(本発明の化合物)として約1ないし1000mg、好ましくは約3ないし300mg、さらに好ましくは約10ないし200mgであり、これらを1回または2ないし3回に分けて投与することができる。
本発明の化合物を非経口的に投与する場合は、通常、液剤(例えば、注射剤)の形で投与する。その1回投与量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法等によっても異なるが、例えば、注射剤の形にして、通常体重1kgあたり約0.01ないし約100mg、好ましくは約0.01ないし約50mg、より好ましくは約0.01ないし約20mgを静脈注射により投与するのが好都合である。
本発明の化合物は、他の薬物と併用して用いることができる。具体的には、本発明の化合物は、ホルモン療法剤、化学療法剤、免疫療法剤または細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤等の薬物と併用して用いることができる。以下、本発明の化合物と併用し得る薬物を併用薬物と略記する。
「ホルモン療法剤」としては、例えば、ホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、アリルエストレノール、ゲストリノン、メパルトリシン、ラロキシフェン、オルメロキシフェン、レボルメロキシフェン、抗エストロゲン(例、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン等)、ピル製剤、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノグルテチイミド、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン等)、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害薬(例、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン等)、抗アンドロゲン(例、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド等)、5α−レダクターゼ阻害薬(例、フィナステリド、エプリステリド等)、副腎皮質ホルモン系薬剤(例、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン等)、アンドロゲン合成阻害薬(例、アビラテロン等)、レチノイドおよびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例、リアロゾール等)等が用いられる。
「化学療法剤」としては、例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物由来抗癌剤等が用いられる。
「アルキル化剤」としては、例えば、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマスタード−N−オキシド、クロラムブチル、シクロフォスファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバムスチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタチンスチマラマー、アドゼレシン、システムスチン、ビゼレシンおよびそれらのDDS(Drug Delivery System)製剤等が用いられる。
「代謝拮抗剤」としては、例えば、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサート、ペメトレキセド、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例、フルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフール、カペシタビン等)、アミノプテリン、ネルザラビン、ロイコボリンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチン、ベンダムスチンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「抗癌性抗生物質」としては、例えば、アクチノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「植物由来抗癌剤」としては、例えば、エトポシド、リン酸エトポシド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ドセタキセル、ビノレルビンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「免疫療法剤(BRM)」としては、例えば、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レンチナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロイキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシン、BCGワクチン、コリネバクテリウムパルブム、レバミゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾール、抗CTLA4抗体等が用いられる。
「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤」における「細胞増殖因子」としては、細胞の増殖を促進する物質であればどのようなものでもよく、通常、分子量が20,000以下のペプチドで、受容体との結合により低濃度で作用が発揮される因子が挙げられ、具体的には、(1)EGF(epidermal growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、TGFα等〕、(2)インシュリンまたはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、インシュリン、IGF(insulin−like growth factor)−1、IGF−2等〕、(3)FGF(fibroblast growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、酸性FGF、塩基性FGF、KGF(keratinocyte growth factor)、FGF−10等〕、(4)その他の細胞増殖因子〔例、CSF(colony stimulating factor)、EPO(erythropoietin)、IL−2(interleukin−2)、NGF(nerve growth factor)、PDGF(platelet−derived growth factor)、TGFβ(transforming growth factor β)、HGF(hepatocyte growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)、ヘレグリン、アンジオポエチン等〕が用いられる。
「細胞増殖因子の受容体」としては、上記の細胞増殖因子と結合能を有する受容体であればいかなるものであってもよく、具体的には、EGF受容体、ヘレグリン受容体(HER3等)、インシュリン受容体、IGF受容体−1、IGF受容体−2、FGF受容体−1またはFGF受容体−2、VEGF受容体、アンジオポエチン受容体(Tie2等)、PDGF受容体等が用いられる。
「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤」としては、EGF阻害剤、TGFα阻害剤、ヘレグリン阻害剤、インシュリン阻害剤、IGF阻害剤、FGF阻害剤、KGF阻害剤、CSF阻害剤、EPO阻害剤、IL−2阻害剤、NGF阻害剤、PDGF阻害剤、TGFβ阻害剤、HGF阻害剤、VEGF阻害剤、アンジオポエチン阻害剤、EGF受容体阻害剤、HER2阻害剤、HER4阻害剤、インシュリン受容体、IGF−1受容体阻害剤、IGF−2受容体阻害剤、FGF受容体−1阻害剤、FGF受容体−2阻害剤、FGF受容体−3阻害剤、、FGF受容体−4阻害剤、VEGF受容体阻害剤、Tie−2阻害剤、PDGF受容体阻害剤、Abl阻害剤、Raf阻害剤、FLT3阻害剤、c−Kit阻害剤、Src阻害剤、PKC阻害剤、Trk阻害剤、Ret阻害剤、mTOR阻害剤、Aurora阻害剤、PLK阻害剤、MEK(MEK1/2)阻害剤、c−Met阻害剤、CDK阻害剤、Akt阻害剤、ERK阻害剤等が用いられる。より具体的に例示すると、抗VEGF抗体(Bevacizumab等)、抗HER2抗体(Trastuzumab、Pertuzumab等)、抗EGFR抗体(Cetuximab、Panitumumab、Matuzumab、Nimotuzumab等)、抗VEGFR抗体、抗HGF抗体、Imatinib、Erlotinib、Gefitinib、Sorafenib、Sunitinib、Dasatinib、Lapatinib、Vatalanib、4−(4−Fluoro−2−methyl−1H−indol−5−yloxy)−6−methoxy−7−[3−(1−pyrrolidinyl)propoxy]quinazoline(AZD−2171)、Lestaurtinib、Pazopanib、Canertinib、Tandutinib、3−(4−Bromo−2,6−difluorobenzyloxy)−5−[3−[4−(1−pyrrolidinyl)butyl]ureido]isothiazole−4−carboxamide(CP−547632)、Axitinib、N−(3,3−Dimethyl−2,3−dihydro−1H−indol−6−yl)−2−(pyridin−4−ylmethylamino)pyridine−3−carboxamide(AMG−706)、Nilotinib、6−[4−(4−Ethylpiperazin−1−ylmethyl)phenyl]−N−[1(R)−phenylethyl]−7H−pyrrolo[2,3−d]pyrimidin−4−amine(AEE−788)、Vandetanib、Temsirolimus、Everolimus、Enzastaurin、N−[4−[4−(4−Methylpiperazin−1−yl)−6−(3−methyl−1H−pyrazol−5−ylamino)pyrimidin−2−ylsulfanyl]phenyl]cyclopropanecarboxamide(VX−680)、Phosphoric acid 2−[N−[3−[4−[5−[N−(3−fluorophenyl)carbamoylmethyl]−1H−pyrazol−3−ylamino]quinazolin−7−yloxy]propyl]−N−ethylamino]ethyl ester(AZD−1152)、4−[9−Chloro−7−(2,6−difluorophenyl)−5H−pyrimido[5,4−d][2]benzazepin−2−ylamino]benzoic acid(MLN−8054)、N−[2−Methoxy−5−[(E)−2−(2,4,6−trimethoxyphenyl)vinylsulfonylmethyl]phenyl]glycine sodium salt(ON−1910Na)、4−[8−Cyclopentyl−7(R)−ethyl−5−methyl−6−oxo−5,6,7,8−tetrahydropteridin−2−ylamino]−3−methoxy−N−(1−methylpiperidin−4−yl)benzamide(BI−2536)、5−(4−Bromo−2−chlorophenylamino)−4−fluoro−1−methyl−1H−benzimidazole−6−carbohydroxamic acid 2−hydroxyethyl ester(AZD−6244)、N−[2(R),3−Dihydroxypropoxy]−3,4−difluoro−2−(2−fluoro−4−iodophenylamino)benzamide(PD−0325901)等が用いられる。
上記の薬剤の他に、L−アスパラギナーゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、トポイソメラーゼI阻害薬(例、イリノテカン、トポテカン等)、トポイソメラーゼII阻害薬(例えば、ソブゾキサン等)、分化誘導剤(例、レチノイド、ビタミンD類等)、他の血管新生阻害薬(例えば、フマギリン、さめ抽出物、COX-2阻害薬等)、α−ブロッカー(例、塩酸タムスロシン等)、ビスホスホン酸(パミドロネート、ゾレドロネート等)、サリドマイド、5アザシチジン、デシタビン、ボルテゾミブ、抗CD20抗体等の抗腫瘍性抗体、毒素標識抗体等も用いることができる。
本発明の化合物と併用薬物とを組み合わせることにより、
(1)本発明の化合物または併用薬物を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、
(2)患者の症状(軽症、重症等)に応じて、本発明の化合物と併用する薬物を選択することができる、
(3)治療期間を長く設定することができる、
(4)治療効果の持続を図ることができる、
(5)本発明の化合物と併用薬物とを併用することにより、相乗効果が得られる、等の優れた効果を得ることができる。
以下、本発明の化合物と併用薬物を併用する場合を「本発明の併用剤」と称する。
本発明の併用剤の使用に際しては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明の化合物と併用薬物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
本発明の化合物と併用薬物を併用する場合の投与形態としては、例えば、(1)本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化合物→併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)等が挙げられる。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明の化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明の化合物1重量部に対し、併用薬物を0.01ないし100重量部用いればよい。
本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、本発明の化合物または(および)上記併用薬物を自体公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放性製剤等とした後に、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈内投与等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈内、筋肉内、皮下または臓器内投与あるいは直接病巣に投与することができる。
本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、前記した本発明の医薬の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体と同様のものがあげられる。また、更に必要に応じ、前記した本発明の医薬の製造に用いられてもよい防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加剤を適宜、適量用いることもできる。
本発明の併用剤における本発明の化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。
例えば、本発明の併用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし90重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の併用剤における添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましくは約10ないし90重量%程度である。
また、本発明の化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
これらの製剤は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法により製造することができる。
例えば、本発明の化合物または併用薬物は、分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン等)、安定化剤(例、アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖等)、pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール等)、溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(例、プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール等)等と共に水性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油等の植物油、プロピレングリコール等の溶解補助剤に溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすることができる。
また、自体公知の方法に従い、本発明の化合物または併用薬物に、例えば、賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプン等)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウム等)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース等)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000等)等を添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。コーティングに用いられるコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン 80、プルロニック F68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ、メタアクリル酸・アクリル酸共重合体)および色素(例、ベンガラ、二酸化チタン等)等が用いられる。経口投与用製剤は速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
さらに、自体公知の方法に従い、本発明の化合物または併用薬物を、油性基剤、水性基剤または水性ゲル基剤と混合することにより、油性または水性の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができる。上記油性基剤としては、例えば、高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製、ドイツ)等〕、中鎖脂肪酸のグリセリド〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製、ドイツ)等〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油等)等が挙げられる。また、水性基剤としては、例えば、ポリエチレングリコール類、プロピレングリコール等が挙げられる。水性ゲル基剤としては、例えば、天然ガム類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体等が挙げられる。
上記徐放性製剤としては、徐放性マイクロカプセル剤等が挙げられる。該徐放性マイクロカプセル剤は、自体公知の方法、例えば、下記〔2〕に示す方法にしたがって製造される。
本発明の化合物は、固形製剤(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤)等の経口投与用製剤に成型するか、坐剤等の直腸投与用製剤に成型するのが好ましい。特に経口投与用製剤が好ましい。
併用薬物は、薬物の種類に応じて上記した剤形とすることができる。
以下に、〔1〕本発明の化合物または併用薬物の注射剤およびその調製、〔2〕本発明の化合物または併用薬物の徐放性製剤または速放性製剤およびその調製、〔3〕本発明の化合物または併用薬物の舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤およびその調製について具体的に示す。
〔1〕注射剤およびその調製
本発明の化合物または併用薬物を水に溶解してなる注射剤が好ましい。該注射剤には、安息香酸塩または/およびサリチル酸塩を含有させてもよい。
該注射剤は、本発明の化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩または/およびサリチル酸塩の双方を水に溶解することにより得られる。
上記安息香酸、サリチル酸の塩としては、例えば、ナトリウム,カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム,マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、メグルミン塩、その他トロメタモール等の有機塩基との塩等が挙げられる。
注射剤中の本発明の化合物または併用薬物の濃度は、0.5ないし50w/v%、好ましくは3ないし20w/v%程度である。また安息香酸塩または/およびサリチル酸塩の濃度は、0.5ないし50w/v%、好ましくは3ないし20w/v%程度である。
また、本注射剤には、一般に注射剤に使用される添加剤、例えば、安定化剤(例、アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム等)、分散剤(例、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン)、pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸等)、溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(例、プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール等)等を適宜配合することができる。これらの添加剤は、一般に注射剤に通常用いられる割合で配合される。
注射剤は、pH調節剤の添加により、pH2ないし12、好ましくはpH2.5ないし8.0に調整するのがよい。
注射剤は、本発明の化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩または/およびサリチル酸塩の双方を、また必要により上記添加剤を水に溶解することにより得られる。これらの溶解はどのような順序で行ってもよく、従来の注射剤の製法と同様に適宜行うことができる。
注射用水溶液は加温するのがよく、また通常の注射剤と同様に、例えば、濾過滅菌、高圧加熱滅菌等を行うことにより注射剤として供することができる。
注射用水溶液は、例えば、100ないし121℃の条件で5ないし30分高圧加熱滅菌するのがよい。
さらに多回分割投与製剤として使用できるように、溶液の抗菌性を付与した製剤としてもよい。
〔2〕徐放性製剤または速放性製剤およびその調製
本発明の化合物または併用薬物を含んでなる核を所望により水不溶性物質や膨潤性ポリマー等の被膜剤で被覆してなる徐放性製剤が好ましい。例えば、1日1回投与型の経口投与用徐放性製剤が好ましい。
被膜剤に用いられる水不溶性物質としては、例えば、エチルセルロース、ブチルセルロース等のセルロースエーテル類、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート等のセルロースエステル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチレート等のポリビニルエステル類、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート共重合体、エトキシエチルメタクリレート/シンナモエチルメタクリレート/アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリメタクリレート、ポリメタクリルアミド、アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリル酸アンヒドリド)、グリシジルメタクリレート共重合体、とりわけオイドラギットRS−100、RL−100、RS−30D、RL−30D、RL−PO、RS−PO(アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチル・アンモニウムエチル共重合体)、オイドラギットNE−30D(メタアクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体)等のオイドラギット類(ローム・ファーマ社)等のアクリル酸系ポリマー、硬化ヒマシ油(例、ラブリワックス(フロイント産業)等)等の硬化油、カルナバワックス、脂肪酸グリセリンエステル、パラフィン等のワックス類、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を有し、pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸等の中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポリマーが好ましい。
このような酸性の解離基を有し、pH依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えば、カーボマー(Carbomer)934P、940、941、974P、980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophil)、カルシウムポリカーボフィル(calcium polycarbophil)(前記はいずれもBFグッドリッチ社製)、ハイビスワコー103、104、105、304(いずれも和光純薬(株)製)等の架橋型ポリアクリル酸重合体が挙げられる。
徐放性製剤に用いられる被膜剤は、親水性物質をさらに含んでいてもよい。
該親水性物質としては、例えば、プルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金属塩等の硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のヒドロキシアルキルまたはカルボキシアルキルを有する多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
徐放性製剤の被膜剤における水不溶性物質の含有率は、約30ないし約90%(w/w)、好ましくは約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約40ないし約75%(w/w)であり、膨潤性ポリマーの含有率は、約3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし約15%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含んでいてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の含有率は、約50%(w/w)以下、好ましくは約5ないし約40%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし約35%(w/w)である。ここで上記%(w/w)は、被膜剤液から溶媒(例、水、メタノール、エタノール等の低級アルコール等)を除いた被膜剤組成物に対する重量%を示す。
徐放性製剤は、以下に例示するように薬物を含む核を調製し、次いで得られた核を、水不溶性物質や膨潤性ポリマー等を加熱溶解あるいは溶媒に溶解または分散させた被膜剤液で被覆することにより製造される。
I.薬剤を含む核の調製
被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称することがある)の形態は特に制限されないが、好ましくは顆粒あるいは細粒等の粒子状に形成される。
核が顆粒または細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約150ないし約2,000μm、さらに好ましくは約500ないし約1,400μmである。
核の調製は通常の製造方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、凝集防止剤、潤滑剤、安定化剤等を混合し、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法等により調製する。
核の薬物含量は、約0.5ないし約95%(w/w)、好ましくは約5.0ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約30ないし約70%(w/w)である。
核に含まれる賦形剤としては、例えば、白糖、乳糖、マンニトール、グルコース等の糖類、澱粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、コーンスターチ等が用いられる。中でも、結晶セルロース、コーンスターチが好ましい。
結合剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、プルロニックF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉等が用いられる。崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウム(Ac−Di−Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロスポビドン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)等が用いられる。中でも、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防止剤としては、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよびその無機塩、また潤滑剤としてポリエチレングリコール等が用いられる。安定化剤としては、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸が用いられる。
核は上記製造法以外にも、例えば、核の中心となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メタノール、エタノール等)等の適当な溶媒に溶解した結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形剤、滑沢剤等との混合物を少量ずつ添加して行なう転動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性担体粒子としては、例えば、白糖、乳糖、澱粉、結晶セルロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであるものが好ましい。
核に含まれる薬物と被膜剤とを分離するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護剤としては、例えば、前記親水性物質や、水不溶性物質等が用いられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリコールやヒドロキシアルキルまたはカルボキシアルキルを有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが用いられる。該防護剤は、安定化剤として、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タルク等の滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好ましくは約2ないし約8%(w/w)である。
防護剤は通常のコーティング法により被覆することができ、具体的には、防護剤を、例えば、流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーすることで被覆することができる。
II.核の被膜剤による被覆
前記Iで得られた核を、前記水不溶性物質及びpH依存性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解あるいは溶媒に溶解または分散させた被膜剤液により被覆することにより、徐放性製剤が製造される。
核の被膜剤液による被覆方法として、例えば、噴霧コーティングする方法等が挙げられる。
被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤性ポリマーまたは親水性物質の組成比は、被膜中の各成分の含有率がそれぞれ前記含有率となるように適宜選ばれる。
被膜剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まない)に対して約1ないし約90%(w/w)、好ましくは約5ないし約50%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし約35%(w/w)である。
被膜剤液の溶媒としては、水または有機溶媒を単独であるいは両者の混液を用いることができる。混液を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶媒:重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させることができ、好ましくは1ないし約30%である。該有機溶媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等の低級アルコール、アセトン等の低級アルカノン、アセトニトリル、クロロホルム、メチレンクロライド等が用いられる。このうち低級アルコールが好ましく、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが特に好ましい。水及び水と有機溶媒との混液が、被膜剤の溶媒として好ましく用いられる。この時、必要であれば被膜剤液中に、被膜剤液安定化のために、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸を加えてもよい。
噴霧コーティングにより被覆する場合の操作は、通常のコーティング法により実施することができ、具体的には、被膜剤液で、例えば、流動層コーティング法、パンコーティング法等により核を被覆することで実施することができる。この時必要であれば、タルク、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸等を滑沢剤として、グリセリン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、クエン酸トリエチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール等を可塑剤として添加してもよい。
被膜剤による被膜後、必要に応じてタルク等の帯電防止剤を混合してもよい。
速放性製剤は、液状(溶液、懸濁液、乳化物等)であっても固形状(粒子、丸剤、錠剤等)であってもよい。速放性製剤としては、経口投与剤、注射剤等の非経口投与剤が用いられるが、経口投与剤が好ましい。
速放性製剤は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤分野で慣用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤と略称することがある)を含んでいてもよい。用いられる賦形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤であれば特に限定されない。例えば、経口固形製剤用の賦形剤としては、乳糖、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース(旭化成(株)製、アビセルPH101等)、粉糖、グラニュー糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、L−システイン等が挙げられ、好ましくはコーンスターチおよびマンニトール等が挙げられる。これらの賦形剤は、一種または二種以上を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有量は、速放性製剤全量に対して、例えば、約4.5ないし約99.4w/w%、好ましくは約20ないし約98.5w/w%、さらに好ましくは約30ないし約97w/w%である。
速放性製剤における薬物の含量は、速放性製剤全量に対して、約0.5ないし約95w/w%、好ましくは約1ないし約60w/w%の範囲から適宜選択することができる。
速放性製剤が経口固形製剤の場合、通常上記成分に加えて、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム(五徳薬品製、ECG−505)、クロスカルメロースナトリウム(例えば、旭化成(株)製、アクジゾル)、クロスポビドン(例えば、BASF社製、コリドンCL)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学(株)製)、カルボキシメチルスターチ(松谷化学(株)製)、カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産業製、エキスプロタブ)、部分α化デンプン(旭化成(株)製、PCS)等が用いられ、例えば、水と接触して吸水、膨潤、あるいは核を構成している有効成分と賦形剤との間にチャネルを作る等により顆粒を崩壊させるものを用いることができる。これらの崩壊剤は、一種または二種以上を組み合わせて使用できる。崩壊剤の配合量は、用いる薬物の種類や配合量、放出性の製剤設計等により適宜選択されるが、速放性製剤全量に対して、例えば、約0.05ないし約30w/w%、好ましくは約0.5ないし約15w/w%である。
速放性製剤が経口固形製剤である場合、上記の組成に加えて、所望により固形製剤において慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば、結合剤(例えば、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン等)、滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、タルク、軽質無水ケイ酸(例えば、アエロジル(日本アエロジル製))、界面活性剤(例えば、アルキル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤等)、着色剤(例えば、タール系色素、カラメル、ベンガラ、酸化チタン、リボフラビン類)、必要ならば、矯味剤(例えば、甘味剤、香料等)、吸着剤、防腐剤、湿潤剤、帯電防止剤等が用いられる。また、安定化剤として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸等の有機酸を加えてもよい。
上記結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドン等が好ましく用いられる。
速放性製剤は、通常の製剤の製造技術に基づき、前記各成分を混合し、必要により、さらに練合し、成型することにより調製することができる。上記混合は、一般に用いられる方法、例えば、混合、練合等により行われる。具体的には、例えば、速放性製剤を粒子状に形成する場合、前記徐放性製剤の核の調製法と同様の手法により、バーチカルグラニュレーター、万能練合機(畑鉄工所製)、流動層造粒機FD−5S(パウレック社製)等を用いて混合しその後、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法等により造粒することにより調製することができる。
このようにして得られた速放性製剤と徐放性製剤とは、そのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に常法により別々に製剤化後、同時あるいは任意の投与間隔を挟んで組み合わせて投与する製剤としてもよく、また両者をそのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に一つの経口投与製剤(例、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプセル等)に製剤化してもよい。両製剤を顆粒あるいは細粒に製造して、同一のカプセル等に充填して経口投与用製剤としてもよい。
〔3〕舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤およびその調製
舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は、錠剤等の固形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)であってもよい。
舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤としては、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを含有する製剤が好ましい。また、滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤等の補助剤を含有していてもよい。また、吸収を容易にし、生体内利用率を高めるためにβ−シクロデキストリンまたはβ−シクロデキストリン誘導体(例、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン等)等を含有していてもよい。
上記賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられ、特に、ステアリン酸マグネシウムやコロイドシリカが好ましい。等張化剤としては、塩化ナトリウム、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、サッカロース、グリセリン、尿素等が挙げられ、特にマンニトールが好ましい。親水性担体としては、結晶セルロース、エチルセルロース、架橋性ポリビニルピロリドン、軽質無水珪酸、珪酸、リン酸二カルシウム、炭酸カルシウム等の膨潤性親水性担体が挙げられ、特に結晶セルロース(例、微結晶セルロース等)が好ましい。水分散性ポリマーとしては、ガム(例、トラガカントガム、アカシアガム、グアーガム)、アルギン酸塩(例、アルギン酸ナトリウム)、セルロース誘導体(例、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ゼラチン、水溶性デンプン、ポリアクリル酸(例、カーボマー)、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリカーボフィル、アスコルビン酸、パルミチン酸塩等が挙げられ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、アルギン酸塩、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等が好ましい。特にヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。安定化剤としては、システイン、チオソルビトール、酒石酸、クエン酸、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸、グリシン、亜硫酸ナトリウム等が挙げられ、特に、クエン酸やアスコルビン酸が好ましい。
舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤は、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを自体公知の方法により混合することにより製造することができる。さらに、所望により上記した滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味剤、防腐剤等の補助剤を混合してもよい。上記成分を同時に若しくは時間差をおいて混合した後、加圧打錠成形することにより舌下錠、バッカル錠または口腔内速崩壊錠が得られる。適度な硬度を得るため、打錠成形の過程の前後において必要に応じ水やアルコール等の溶媒を用いて加湿・湿潤させ、成形後、乾燥させて製造してもよい。
粘膜貼付錠(フィルム)に成型する場合は、本発明の化合物または併用薬物および上記した水分散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤等を水等の溶媒に溶解させ、得られる溶液を流延させて(cast)フィルムとする。さらに、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘味剤等の添加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾性を与えるために、ポリエチレングリコールやプロピレングリコール等のグリコール類を含有させたり、口腔の粘膜ライニングへのフィルムの接着を高めるために、生物接着性ポリマー(例、ポリカーボフィル、カルボポール)を含有させてもよい。流延は、非接着性表面に溶液を注ぎ、ドクターブレード等の塗布用具で均一な厚さ(好ましくは10ないし1000ミクロン程度)にそれを広げ、次いで溶液を乾燥してフィルムを形成することにより達成される。このように形成されたフィルムは、室温若しくは加温下乾燥させ、所望の表面積に切断すればよい。
好ましい口腔内速崩壊剤としては、本発明の化合物または併用薬物と、本発明の化合物または併用薬物とは不活性である水溶性若しくは水拡散性キャリヤーとの網状体からなる固体状の急速拡散投与剤が挙げられる。該網状体は、本発明の化合物または併用薬物を適当な溶媒に溶解した溶液とから構成されている固体状の該組成物から溶媒を昇華することによって得られる。
該口腔内速崩壊剤の組成物中には、本発明の化合物または併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成分とを含んでいるのが好ましい。
該マトリックス形成剤としては、ゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小麦ならびにオオバコ(psyllium)種子蛋白等の動物性蛋白類若しくは植物性タンパク類;アラビアゴム、グアーガム、寒天ならびにキサンタン等のゴム質物質;多糖類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロース類;カラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポリビニルピロリドン等の合成ポリマー類;ゼラチン−アラビアゴムコンプレックス等から誘導される物質が含まれる。さらに、マンニトール、デキストロース、ラクトース、ガラクトースならびにトレハロース等の糖類;シクロデキストリン等の環状糖類;リン酸ナトリウム、塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウム等の無機塩類;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−ヒドロシキプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシンならびにL−フェニルアラニン等の炭素原子数が2から12までのアミノ酸等が含まれる。
マトリックス形成剤は、その1種若しくはそれ以上を、固形化の前に、溶液または懸濁液中に導入することができる。かかるマトリックス形成剤は、界面活性剤に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が排除されて存在していてもよい。マトリックス形成剤は、そのマトリックスを形成することに加えて、本発明の化合物または併用薬物の拡散状態をその溶液または懸濁液中に維持する助けをすることができる。
保存剤、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、着色剤、pH調整剤、香味料、甘味料若しくは食味マスキング剤等の二次成分を組成物中に含有していてよい。適当な着色剤としては、赤色、黒色ならびに黄色酸化鉄類およびエリス・アンド・エベラールド社のFD&Cブルー2号ならびにFD&Cレッド40号等のFD&C染料が挙げられる。適当な香味料には、ミント、ラズベリー、甘草、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、カラメル、バニラ、チェリーならびにグレープフレーバーおよびこれらを組合せたものが含まれる。適当なpH調整剤には、クエン酸、酒石酸、リン酸、塩酸およびマレイン酸が含まれる。適当な甘味料としては、アスパルテーム、アセスルフェームKならびにタウマチン等が含まれる。適当な食味マスキング剤としては、重炭酸ナトリウム、イオン交換樹脂、シクロデキストリン包接化合物、吸着質物質ならびにマイクロカプセル化アポモルフィンが含まれる。
製剤は、通常約0.1ないし約50重量%、好ましくは約0.1ないし約30重量%の本発明の化合物または併用薬物を含み、約1分ないし約60分の間、好ましくは約1分ないし約15分の間、より好ましくは約2分ないし約5分の間に(水に)本発明の化合物または併用薬物の90%以上を溶解させることが可能な製剤(上記、舌下錠、バッカル等)や、口腔内に入れられて1ないし60秒以内に、好ましくは1ないし30秒以内に、さらに好ましくは1ないし10秒以内に崩壊する口腔内速崩壊剤が好ましい。
上記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、約10ないし約99重量%、好ましくは約30ないし約90重量%である。β−シクロデキストリンまたはβ−シクロデキストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は、0ないし約30重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、約0.01ないし約10重量%、好ましくは約1ないし約5重量%である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約90重量%、好ましくは、約10ないし約70重量%である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約50重量%、好ましくは約10ないし約30重量%である。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約30重量%、好ましくは約10ないし約25重量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約10重量%、好ましくは約1ないし約5重量%である。上記製剤はさらに、着色剤、甘味剤、防腐剤等の添加剤を必要に応じて含有していてもよい。
本発明の併用剤の投与量は、本発明の化合物の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期間等により異なるが、例えば、癌患者(成人、体重約60kg)に対し、通常、本発明の化合物および併用薬物として、それぞれ1日約0.01ないし約1000mg/kg体重、好ましくは約0.01ないし約100mg/kg体重、より好ましくは約0.1ないし約100mg/kg体重、とりわけ約0.1ないし約50mg/kg体重を、なかでも約1.5ないし約30mg/kg体重を1日1回から数回に分けて静脈投与される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
併用薬物は、副作用が問題とならない範囲でどのような量を設定することも可能である。併用薬物としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類等によって異なり、特に限定されないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与で患者1kg体重あたり約0.001ないし2000mg、好ましくは約0.01ないし500mg、さらに好ましくは、約0.1ないし100mg程度であり、これを通常1日1ないし4回に分けて投与する。
本発明の併用剤を投与するに際しては、本発明の化合物と併用薬物とを同時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、本発明の化合物を投与してもよいし、本発明の化合物を先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分ないし3日以内、好ましくは10分ないし1日以内、より好ましくは15分ないし1時間以内に本発明の化合物を投与する方法が挙げられる。本発明の化合物を先に投与する場合、本発明の化合物を投与した後、1分ないし1日以内、好ましくは10分ないし6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内に併用薬物を投与する方法が挙げられる。
好ましい投与方法としては、例えば、経口投与製剤に成型された併用薬物約0.001ないし200mg/kg体重を経口投与し、約15分後に経口投与製剤に成型された本発明の化合物約0.005ないし100mg/kg体重を1日量として経口投与する。
さらに、本発明の化合物または本発明の併用剤は、非薬剤療法と併用して用いることができる。具体的には、本発明の化合物または本発明の併用剤は、例えば、(1)手術、(2)アンジオテンシンII等を用いる昇圧化学療法、(3)遺伝子療法、(4)温熱療法、(5)凍結療法、(6)レーザー焼灼法、(7)放射線療法等の非薬剤療法と組み合わせることもできる。
例えば、本発明の化合物または本発明の併用剤を手術等の前または後に、あるいはこれら2、3種を組み合わせた治療前または後に使用することによって、耐性発現の阻止、無病期(Disease-Free Survival)の延長、癌転移あるいは再発の抑制、延命等の効果が得られる。
また、本発明の化合物または本発明の併用剤による治療と、支持療法〔(i)各種感染病の併発に対する抗生物質(例えば、パンスポリン等のβ−ラクタム系、クラリスロマイシン等のマクロライド系等)の投与、(ii)栄養障害改善のための高カロリー輸液、アミノ酸製剤、総合ビタミン剤の投与、(iii)疼痛緩和のためのモルヒネ投与、(iv)悪心、嘔吐、食欲不振、下痢、白血球減少、血小板減少、ヘモグロビン濃度低下、脱毛、肝障害、腎障害、DIC、発熱等のような副作用を改善する薬剤の投与および(v)癌の多剤耐性を抑制するための薬剤の投与等〕を組み合わせることもできる。
前記の処置を施す前または施した後に、本発明の化合物または本発明の併用剤を経口(徐放性を含む)、静脈内(bolus、infusion、包接体を含む)、皮下および筋注(bolus、infusion、徐放性を含む)、経皮、腫瘍内および近位投与によって投与するのが好ましい。
手術等の前に本発明の化合物または本発明の併用剤を投与する場合の時期としては、例えば、手術等の約30分ないし24時間前に1回投与することもできるし、あるいは手術等の約3ないし6ヶ月前に1ないし3サイクルに分けて投与することもできる。このように、手術等の前に本発明の化合物または本発明の併用剤を投与することにより、例えば、癌組織を縮小させることができるので、手術等がしやすくなる。
手術等の後に本発明の化合物または本発明の併用剤を投与する場合の時期としては、手術等の約30分ないし24時間後に、例えば、数週間ないし3ヶ月単位で反復投与することができる。このように、手術等の後に本発明の化合物または本発明の併用剤を投与することにより、手術等の効果を高めることができる。
以下に参考例、実施例、製剤例、実験例および試験例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
実施例におけるLC/MS分析は以下の条件により実施した。
測定機器:ウオーターズ社 ZQ
カラム:資生堂社製CAPCELL PAK C18 UG120 S-3 3μm, 35 X 1.5 mm
溶媒:A液; 5 mM 酢酸アンモニウム水/アセトニトリル=98/2
B液; 100 mM 酢酸アンモニウム水/アセトニトリル=5/95
グラジエントサイクル: 0.00分(A液/B液=100/0), 2.00分(A液/B液=0/100), 3.00分(A液/B液=0/100), 3.01分(A液/B液=100/0), 3.80分(A液/B液=100/0)
流速:0.5 mL/min、カラム温度は室温であり、温度制御は行っていない。
イオン化法:電子衝撃イオン化法(Electron Spray Ionization : ESI ポジティブ及びネガティブイオンピークを検出)
該当生成物ピークのUV:220 nmにおいて検出されるピーク面積の百分率値をもって化合物の純度とした。
実施例において、分取HPLCは以下のように実施した。
分取HPLC機器:ギルソン社ハイスループット精製システム
カラム:YMC Combiprep Hydrosphere C18 S-5 5 μm, 12 nM. 50 X 20 mm
溶媒:A液; 水
B液; アセトニトリル
グラジエントサイクル: 0.00分(A液/B液=98/2), 1.10分(A液/B液=98/2), 5.00分(A液/B液=0/100), 6.40分(A液/B液=0/100), 6.50分(A液/B液=2/98), 6.52分(A液/B液=2/98)
流速:25 mL/min、検出法:UV 220 nm
参考例、実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出は、特に言及しない限り、TLC(Thin Layer Chromatography、薄層クロマトグラフィー)による観察下に行った。TLC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製の60F254、または富士シリシア化学(FUJI SILYSIA CHEMICAL)社製のNH TLCプレートを用い、展開溶媒として、カラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いた溶媒を用いた。また、検出にはUV検出器を採用した。カラムクロマトグラフィー用のシリカゲルとしては、メルク社製のシリカゲル60(70−230メッシュ)または富士シリシア化学社製のNHシリカゲル(100−200メッシュ)等を用いた。室温とあるのは通常約10℃から35℃の温度を意味する。さらに、抽出液の乾燥には無水硫酸ナトリウムまたは無水硫酸マグネシウムを用いた。
製剤例において、製剤添加剤(例、ラクトース、コーンスターチ、ステアリン酸マグネシウム、微結晶セルロース)としては、第14改正日本薬局方(以下、日局という)あるいは医薬品添加物規格2003適合品を用いる。
実施例、参考例における略号の意味は以下の通りである。
LC:液体クロマトグラフィー
MS:質量分析スペクトル
ESI:エレクトロスプレーイオン化法
FAB:高速原子衝撃法
M:分子イオンピーク
NMR:核磁気共鳴スペクトル
Hz:ヘルツ
J:カップリング定数
m:マルチプレット
q:クワルテット
t:トリプレット
d:ダブレット
s:シングレット
br:ブロード
dt:ダブルトリプレット
brs:ブロードシングレット
wt%:重量パーセント
DMSO:ジメチルスルホキシド
参考例1
(クロロアセチル)カルバミン酸 tert-ブチルの製造
Figure 2009096435
2-クロロアセトアミド(25 g, 267 mmol)の1,2-ジクロロエタン(125 mL)懸濁液に、0℃にてオキサリルクロライド(28 mL, 321 mmol)を滴下した。3時間加熱還流後、0℃に冷却し、tert-ブチルアルコール/1,2-ジクロロエタン(75 mL, 1/1)を加え、20分間撹拌した。反応液に飽和重曹水を加え、1,2-ジクロロエタンにて抽出した。飽和重曹水、水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した。減圧下溶媒を留去、残渣をシクロヘキサンにて再結晶し、表題化合物(25.6 g, 49%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.58 (9H, s), 4.46 (2H, s), 7.59 (1H, br).
参考例2
(6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)カルバミン酸 tert-ブチルの製造
Figure 2009096435
3-アミノ-6-ヨードピリダジン(10.0 g, 45.2 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(100 mL)溶液に、(クロロアセチル)カルバミン酸 tert-ブチル(14.0 g, 72.4 mmol)、リン酸水素二ナトリウム(16.1 g, 113 mmol)を加え、120℃にて3時間撹拌した。室温に冷却後、水(400 mL)を加え、析出した結晶をろ過し、アセトニトリル、石油エーテルにて洗浄し、表題化合物(10.2 g, 63%)を緑色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.49 (9H, s), 7.45 (1H, d, J = 9.5 Hz), 7.69 (1H, d, J = 9.5 Hz), 8.01 (1H, brs), 10.20 (1H, brs).
参考例3
(6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)カルバミン酸エチルの製造
Figure 2009096435
3-アミノ-6-ヨードピリダジン(27.0 g, 122 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(270mL)溶液に、(クロロアセチル)カルバミン酸エチル(32.4 g, 195 mmol)、リン酸水素二ナトリウム(43.4 g, 305 mmol)を加え、110℃にて3時間撹拌した。室温に冷却後、水(810 mL)を加え、析出した結晶をろ過、アセトニトリル、エーテルにて洗浄し、表題化合物(33.0 g, 81%)を茶褐色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.26 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.17 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.47 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.70 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.06 (1H, s), 10.51 (1H, brs).
参考例4−1
6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-アミンの製造
Figure 2009096435
(6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)カルバミン酸 tert-ブチル(10.2 g, 28.3 mmol)の酢酸エチル(50 mL)懸濁液に4規定塩酸/酢酸エチル(75 mL)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応液にジエチルエーテル(200 mL)を加え、析出物をろ過した。飽和重曹水で洗浄後、水、アセトニトリル、ジエチルエーテルにて洗浄し、表題化合物(4.9 g, 67%)を緑色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.61 (2H, s), 7.22 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.36 (1H, s), 7.39 (1H, d, J = 8.7 Hz).
参考例4−2
6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-アミンの製造
Figure 2009096435
水酸化バリウム・8水和物(14.5 g, 46.1 mmol)に水(240 mL)を加え、80℃にて15分間撹拌した。(6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)カルバミン酸エチル(10.2 g, 30.7 mmol)のN-メチルピロリドン(80 mL)溶液を加え、120℃にて8時間撹拌した。室温に冷却後、反応液に水(480 mL)を加え、1時間撹拌した。酢酸エチル/テトラヒドロフランを用いて2回抽出し、飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した。減圧下溶媒を留去、残渣にジイソプロピルエーテルを加え、析出した結晶をろ過し、表題化合物(6.1 g, 76%)を茶色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.61 (2H, s), 7.22 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.36 (1H, s), 7.39 (1H, d, J = 8.7 Hz).
参考例5
N-(6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-アミン(1.0 g, 3.85 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド溶液(10 mL)にシクロプロピルカルボニルクロライド(0.38 mL, 4.23 mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフランにて抽出した。飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した。減圧下溶媒を留去、残渣をヘキサン/酢酸エチル(4/1)にて洗浄、表題化合物(1.01 g, 80%)を茶褐色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.82 - 0.86 (4H, m), 1.90 - 2.00 (1H, m), 7.49 (1H, d, J = 9.3 Hz), 7.73 (1H, d, J = 9.3 Hz), 8.23 (1H, s), 11.20 (1H, s).
参考例6
1-(2-メトキシエチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸の製造
Figure 2009096435
水素化ナトリウム(310 mg, 7.8 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)懸濁液に、氷冷下、3-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸エチル(1000 mg, 6.5 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)溶液をゆっくり加え、混合物を0℃で10分、次いで室温で20分撹拌した。この反応混合物に、1-ブロモ-2-メトキシエタン(1090 mg, 7.8 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(4 mL)溶液を加え、混合物を室温で7時間撹拌した。溶媒を減圧留去後、残渣に酢酸エチル/テトラヒドロフラン、水を加え、水層を酢酸エチル/テトラヒドロフランで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→70/30)で精製し、1-(2-メトキシエチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(734 mg, 53%)を無色液体として得た。得られた1-(2-メトキシエチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(490 mg, 2.3 mmol)のテトラヒドロフラン(3 mL)溶液に、2N水酸化ナトリウム水溶液(2.4 mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物に1N塩酸(5 mL)、酢酸エチルを加え、水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、残留物を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、表題化合物(423 mg, 99%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.27 (3H, s), 3.21 (3H, s), 3.66 (2H, t, J = 5.4 Hz), 4.23 (2H, t, J = 5.4 Hz), 6.44 (1H, s), 12.50 (1H, brs).
参考例7
5-メチル-1-(2-オキソプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸の製造
Figure 2009096435
参考例6と同様にして、水素化ナトリウム(770 mg, 19 mmol)、3-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸エチル(2480 mg, 16 mmol)、1-ブロモアセトン(3180 mg, 21 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(30 mL)を原料として用い、5-メチル-1-(2-オキソプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(1890 mg, 56%)を無色液体として得た。得られた5-メチル-1-(2-オキソプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(1770 mg, 8.4 mmol)、テトラヒドロフラン(10 mL)、2N水酸化ナトリウム水溶液(8.5 mL)を原料として用い、表題化合物(1320 mg, 86%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.14 (3H, s), 2.17 (3H, s), 5.20 (2H, s), 6.47 - 6.51 (1H, m), 12.58 (1H, brs).
参考例8
6-メトキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-アミンの製造
Figure 2009096435
6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-アミン(16 g, 63 mmol)のメタノール(40 mL)懸濁液に、28%ナトリウムメトキサイド/メタノール溶液(85g, 440 mmol)を加え、混合物を39時間加熱還流した。溶媒を減圧留去後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=40/60→100/0)で精製し、表題化合物(6240 mg, 61%)を淡緑色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.87 (3H, s), 5.15 (2H, brs), 6.59 (1H, d, J = 9.4 Hz), 7.12 (1H, s), 7.58 (1H, d, J = 9.4 Hz).
参考例9
N-(6-メトキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
6-メトキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-アミン(6230 mg, 38 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(10 mL)溶液に、氷冷下、シクロプロパンカルボニルクロリド(4600 mg, 42 mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物に酢酸エチル/テトラヒドロフラン、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を酢酸エチル/テトラヒドロフランで4回抽出した。合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=40/60→100/0)で精製し、表題化合物(6660 mg, 76%)を淡緑色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.75 - 0.88 (4H, m), 1.88 - 1.98 (1H, m), 3.93 (3H, s), 6.84 (1H, d, J = 9.4 Hz), 7.87 (1H, d, J = 9.4 Hz), 8.00 (1H, s), 11.01 (1H, s).
参考例10
N-(6-ヒドロキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-メトキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(6650 mg, 29 mmol)のN, N-ジメチルホルムアミド(100 mL)溶液に、ナトリウムエタンチオラート(6020 mg, 58 mmol)を加え、混合物を140℃で5時間撹拌した。溶媒を減圧留去後、残留物に酢酸エチル/テトラヒドロフラン、飽和食塩水、6N塩酸水溶液を加え、水層を酢酸エチル/テトラヒドロフランで4回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、残留物を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、表題化合物(4830 mg, 77%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.89 (4H, m), 1.86 - 1.99 (1H, m), 6.76 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.83 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.91 (1H, s), 11.05 (1H, s), 11.66 (1H, brs).
参考例11
N-{6-[(5-ニトロピリジン-2-イル)オキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-ヒドロキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(350 mg, 1.6 mmol)、2-ブロモ-5-ニトロピリジン(490 mg, 2.4 mmol)、炭酸セシウム(1320 mg, 4.0 mmol)、ジメチルスルホキシド(4 mL)の混合物を、70℃で3時間撹拌した。混合物に酢酸エチル/テトラヒドロフラン、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を酢酸エチル/テトラヒドロフランで4回抽出した。合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=40/60→100/0)で精製し、表題化合物(340 mg, 62%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.89 (4H, m), 1.89 - 2.01 (1H, m), 7.25 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.52 (1H, d, J = 9.1 Hz), 8.11 - 8.20 (2H, m), 8.73 (1H, dd, J = 9.1, 2.8 Hz), 9.07 (1H, d, J = 2.8 Hz), 11.20 (1H, s).
参考例12
N-{6-[(5-アミノピリジン-2-イル)オキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-{6-[(5-ニトロピリジン-2-イル)オキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミド(940 mg, 2.8 mmol)のN, N-ジメチルホルムアミド(8 mL)、メタノール(8 mL)溶液に、トリエチルアミン(4 mL)、10%パラジウム/カーボン(190 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で混合物を20時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧留去後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=40/60→100/0)で精製し、表題化合物(740 mg, 86%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.88 (4H, m), 1.86 - 2.00 (1H, m), 5.28 (2H, s), 6.95 (2H, d, J = 9.3 Hz), 7.12 (1H, dd, J = 8.5, 1.9 Hz), 7.57 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.92 - 8.03 (2H, m), 11.09 (1H, s).
参考例13
N-{6-[(6-アミノピリジン-3-イル)オキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(4.16 g, 18 mmol)、6-アミノピリジン-3-オール(2.7 g, 24 mmol)、炭酸セシウム(14.3 g, 44 mmol)、ジメチルスルホキシド(40 mL)の混合物を、100℃で15時間撹拌した。混合物に酢酸エチル/テトラヒドロフラン、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を酢酸エチル/テトラヒドロフランで4回抽出した。合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=40/60→100/0)で精製し、表題化合物(5.39 g, 99%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.72 - 0.87 (4H, m), 1.85 - 1.97 (1H, m), 5.98 (2H, s), 6.51 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.01 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.37 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.84 - 7.93 (2H, m), 7.94 - 8.01 (1H, m), 11.04 (1H, s).
参考例14
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(4.8 g, 14.6 mmol)と4-アミノ-2-フルオロフェノール(2.48 g, 19.5 mmol)のジメチルスルフォキシド(25 mL)溶液に、炭酸セシウム(9.77 g, 30.0 mmol)を加え、100℃にて5時間撹拌した。反応液に水とテトラヒドロフランを加え、セライトを用いてろ過し、ろ液を酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=2/1)にて精製し、表題化合物(3.5 g, 71%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.49 - 0.96 (4H, m), 1.77 - 2.02 (1H, m), 5.41 (2H, s), 6.37 - 6.43 (1H, m), 6.49 (1H, dd, J = 13.2, 2.5 Hz), 6.99 - 7.09 (2H, m), 7.88 (1H, s), 7.99 (1H, d, J = 9.6 Hz), 11.04 (1H, s).
参考例15
1-(フェニルカルバモイル)シクロブタンカルボン酸エチルの製造
Figure 2009096435
1-(エトキシカルボニル)シクロブタンカルボン酸(1.48 g, 8.6 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(0.1 mL)、オキザリルクロライド (738 μL, 8.6 mmol)、アニリン(775 μL, 8.5 mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(5.0 mL)とテトラヒドロフラン(2 mL)を用いて実施例22と同様の操作を行い、表題化合物(1.15 g, 54%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.17 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.71 - 2.05 (2H, m), 2.35 - 2.70 (4H, m), 4.14 (2H, q, J= 7.1 Hz), 6.97 - 7.10 (1H, m), 7.20 - 7.37 (2H, m), 7.57 - 7.71 (2H, m), 9.67 (1H, s).
参考例16
1-(フェニルカルバモイル)シクロブタンカルボン酸の製造
Figure 2009096435
エチル 1-(フェニルカルバモイル)シクロブタンカルボキシラート(1.15 g, 4.65 mmol)のエタノール溶液(35 mL)に、1N水酸化ナトリウム(10 mL)を加え、4 時間加熱還流を行った。反応溶液を濃縮し、水溶液を6N塩酸(1.5 mL)にて中和した。析出物をろ過し、水を用いて洗浄し、表題化合物(739 mg, 72%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.60 - 2.06 (2H, m), 2.38 - 2.58 (4H, m), 6.98 - 7.09 (1H, m), 7.23 - 7.34 (2H, m), 7.64 (2H, dd, J = 8.7, 1.1 Hz), 9.66 (1H, s), 12.73 (1H, brs).
参考例17
N-[6-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(3.7 g, 15.7 mmol)と4-アミノ-3-フルオロフェノール(3.0 g, 23.6 mmol)のジメチルスルフォキシド(23 mL)溶液に、炭酸セシウム(12.8 g, 39.3 mmol)を加え、110℃にて17時間撹拌した。反応液に水とテトラヒドロフランを加え、酢酸エチルを用いて3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチルのみ)にて精製し、紫色固体を得た。得られた紫色固体に酢酸エチルを加え、ろ過して表題化合物(3.76 g, 73%)を灰白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.71 - 0.88 (4H, m), 1.82 - 1.98 (1H, m), 5.13 (2H, s), 6.50 - 7.13 (4H, m), 7.65 - 8.15 (2H, m), 11.04 (1H, s).
参考例18
N-[6-(4-アミノ-2-クロロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(1.0 g, 4.23 mmol)、4-アミノ-2-クロロフェノール(626 mg, 5.08 mmol)、ジメチルスルフォキシド(10 mL)と炭酸セシウム(2.76 g, 8.47 mmol)を用いて、参考例14と同様の方法にて、表題化合物(1.02 g, 70%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.66 - 0.87 (4H, m), 1.80 - 1.97 (1H, m), 5.41 (2H, s), 6.57 (1H, dd, J = 8.8, 2.5 Hz), 6.72 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.01 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.88 (1H, s), 7.99 (1H, d, J = 9.8 Hz), 11.04 (1H, s).
参考例19
N-[6-(4-アミノ-3-クロロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(1.0 g, 4.23 mmol)、4-アミノ-3-クロロフェノール(626 mg, 5.08 mmol)、ジメチルスルフォキシド(10 mL)と炭酸セシウム(2.75 g, 8.46 mmol)を用いて、参考例14と同様の方法にて、表題化合物(660 mg, 45%)を茶褐色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.66 - 0.93 (4H, m), 1.82 - 1.98 (1H, m), 5.36 (2H, s), 6.76 - 6.88 (1H, m), 6.91 - 7.03 (2H, m), 7.20 (1H, s), 7.81 - 8.10 (2H, m), 11.04 (1H, s).
参考例20
N-[6-(4-アミノ-3-メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(1.0 g, 4.23 mmol)、4-アミノ-3-メチルフェノール(781 mg, 6.35 mmol)、ジメチルスルフォキシド(10 mL)と炭酸セシウム(2.75 g, 8.46 mmol)を用いて、参考例14と同様の方法にて、表題化合物(1.21 g, 88%)を茶褐色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.69 - 0.86 (4H, m), 1.86 - 1.95 (1H, m), 1.99 (3H, s), 5.00 (2H, s), 6.43 (1H, dd, J = 8.5, 2.6 Hz), 6.48 (1H, d, J = 2.6 Hz), 6.81 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.92 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.87 (1H, s), 7.95 (1H, d, J = 9.6 Hz), 11.01 (1H, s).
参考例21
N-[6-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(1.0 g, 4.23 mmol)、4-アミノ-2-メチルフェノール(782 mg, 6.35 mmol)、ジメチルスルフォキシド(10 mL)と炭酸セシウム(2.75 g, 8.46 mmol)を用いて、参考例14と同様の操作を行い、表題化合物(1.1 g, 80%)を茶褐色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.69 - 0.86 (4H, m), 1.86 - 1.95 (1H, m), 1.99 (3H, s), 5.00 (2H, s), 6.43 (1H, dd, J = 8.5, 2.6 Hz), 6.48 (1H, d, J = 2.6 Hz), 6.81 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.92 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.87 (1H, s), 7.95 (1H, d, J = 9.6 Hz), 11.01 (1H, s).
参考例22
N-[6-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(500 mg, 2.11 mmol)、4-アミノ-2,6-ジフルオロフェノール(368 mg, 2.54 mmol)、ジメチルスルフォキシド(5 mL)と炭酸セシウム(1.0 g, 3.17 mmol)を用いて、参考例14と同様の方法にて、表題化合物(278 mg, 38%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.63 - 0.93 (4H, m), 1.83 - 1.98 (1H, m), 5.75 (2H, s), 6.24 - 6.43 (2H, m), 7.15 (1H, d, J= 9.4 Hz), 7.91 (1H, s), 7.99 - 8.09 (1H, m), 11.07 (1H, s).
参考例23
1-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸メチルの製造
Figure 2009096435
2-オキソ-2H-ピラン-3-カルボン酸メチル(3 g, 19.5 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)/N,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液に、4-メチル-1,3-チアゾール-2-アミン(2.2 g, 19.5 mmol)を加えた。室温にて7時間撹拌した後、反応液に4-ジメチルアミノピリジン(119 mg, 0.974 mmol)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(4.48 g, 23.4 mmol)を加え、さらに17時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1→2/1)及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=1/2→1/1)にて精製し、表題化合物(715 mg, 15%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.40 (3H, d, J = 0.9 Hz), 3.81 (3H, s), 6.68 (1H, t, J = 7.1 Hz), 7.27 (1H, d, J = 0.9 Hz), 8.22 (1H, dd, J = 7.1, 2.1 Hz), 9.00 (1H, dd, J = 7.1, 2.1 Hz).
参考例24
1-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸の製造
Figure 2009096435
1-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸メチル(600 mg, 2.40 mmol)のメタノール(6 mL)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(3 mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応液を濃縮し、1N塩酸を加え、析出物をろ取し、水とジエチルエーテルにて洗浄し、表題化合物(500 mg, 88%)を微黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.42 (3H, s), 6.81 (1H, t, J = 7.1 Hz), 7.34 (1H, s), 8.36 (1H, dd, J = 7.1, 2.1 Hz), 9.06 (1H, dd, J = 7.1, 2.1 Hz), 13.24 (1H, brs).
参考例25
6-フェニルピリジン-2-カルボン酸メチル 1-オキシドの製造
Figure 2009096435
6-フェニルピリジン-2-カルボン酸メチル(509 mg, 6.24 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液に、m-クロロ過安息香酸(2.87 g, 12.5 mmol)を加え、室温にて3日間撹拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=1/2→1/1)にて精製し、表題化合物(142 mg, 10%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.88 (3H, s), 7.45 - 7.55 (4H, m), 7.69 (1H, dd, J = 7.8, 2.1 Hz), 7.76 (1H, dd, J = 7.8, 2.1 Hz), 7.78 - 7.84 (2H, m).
参考例26
6-フェニルピリジン-2-カルボン酸 1-オキシドの製造
Figure 2009096435
6-フェニルピリジン-2-カルボン酸メチル 1-オキシドのメタノール(2 mL)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液を濃縮し、1N塩酸を加え、析出物をろ取し、水を用いて洗浄し、表題化合物(120 mg, 90%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 7.52 - 7.63 (3H, m), 7.76 - 7.85 (2H, m), 7.91 - 8.09 (2H, m), 8.35 (1H, dd, J = 7.7, 2.3 Hz).
参考例27
エチル 3-メチル-2-(フェニルカルバモイル)ブタ-2-エノアートの製造
Figure 2009096435
ジエチル (1-メチルエチリデン)プロパンジオアート(15 g, 74.9 mmol)、アニリン(1.71 mL, 18.7 mmol)、イミダゾール(1.27 g, 18.7 mmol)の混合物を、200℃にて3時間撹拌した。混合物を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/5→1/1)にて精製し、表題化合物(2.86 g, 62%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.16 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.89 (3H, s), 2.16 (3H, s), 4.13 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.00 - 7.13 (1H, m), 7.27 - 7.45 (2H, m), 7.50 - 7.88 (2H, m), 10.20 (1H, s).
参考例28
4-メチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸エチルの製造
Figure 2009096435
エチル 3-メチル-2-(フェニルカルバモイル)ブタ-2-エノアート(2.80 g, 11.0 mmol)と1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン(6 mL, 45 mmol)の混合物を、100℃にて2時間撹拌した。減圧下反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=1/2→1/1)にて精製し、表題化合物(1.0 g, 33%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.25 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.17 (3H, s), 4.25 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.28 (1H, d, J = 6.9 Hz), 7.34 - 7.58 (5H, m), 7.66 (1H, d, J = 6.9 Hz).
参考例29
4-メチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸の製造
Figure 2009096435
4-メチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸エチル(1 g, 3.88 mmol)と1N水酸化ナトリウム水溶液(20 mL)の混合物を、100℃にて3時間撹拌した。混合物を酢酸エチルにて2回洗浄し、水溶液を1N塩酸(30 mL)にて処理した。析出物をろ取した後、水を用いて洗浄し、表題化合物(700 mg, 79%)を微黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.54 (3H, s), 6.57 (1H, d, J = 7.0 Hz), 7.37 - 7.64 (5H, m), 7.92 (1H, d, J = 7.0 Hz), 14.55 (1H, brs).
参考例30
2-オキソ-3-フェニル-7-オキサ-3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-1-カルボン酸メチルの製造
Figure 2009096435
氷冷した50%水素化ナトリウム(51.5 mg, 1.07 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)懸濁液に、2-オキソ-1-フェニルピペリジン-3-カルボン酸メチル(209 mg, 0.895 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液を加え、室温にて15分撹拌した。反応液に塩化フェニルセレニル(205 mg, 1.07 mmol)を0℃にて添加し、2時間同温度にて撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。
残渣のジクロロメタン(2 mL)溶液に30%過酸化水素水溶液(2 mL)を加え、0℃にて30分撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=3/7→1/1)にて精製し、表題化合物(78.5 mg, 35%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.28 - 2.44 (2H, m), 3.34 - 3.44 (1H, m), 3.63 - 3.73 (1H, m), 3.74 (3H, s), 4.04 - 4.13 (1H, m), 7.22 - 7.33 (3H, m), 7.36 - 7.44 (2H, m).
参考例31
2-オキソ-3-フェニル-7-オキサ-3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-1-カルボン酸の製造
Figure 2009096435
2-オキソ-3-フェニル-7-オキサ-3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-1-カルボン酸メチル(78.5 mg, 0.317 mmol)のメタノール(1 mL)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、1N塩酸(1.0 mL)にて処理し、水溶液を酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去し、表題化合物(61.5 mg, 83%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.24 - 2.43 (2H, m), 3.36 - 3.44 (1H, m), 3.57 - 3.77 (1H, m), 3.96 - 4.01 (1H, m), 7.23 - 7.31 (3H, m), 7.36 - 7.46 (2H, m).
参考例32
N−(2−クロロアセチル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
シクロプロパンカルボキサミド(2.00 g, 23.5 mmol)、酢酸n−ブチル(20 mL)を仕込み、室温でクロロアセチルクロリド(2.92 g, 25.9 mmol)を滴下した。100℃に加熱して3時間撹拌した後、室温に冷却して1時間撹拌した。結晶を濾取、酢酸n−ブチル(10 mL)で洗浄した。減圧乾燥して白色結晶の表題化合物(2.55 g, 15.8 mmol)を得た。収率67%
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.82 - 0.94 (m, 4H), 1.96 - 2.05 (m, 1H), 4.59 (s, 2H), 11.29 (s, 1H).
参考例33
N−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
6−クロロピリダジン−3−アミン(100 mg, 0.772 mmol)、N−(2−クロロアセチル)シクロプロパンカルボキサミド(212 mg, 1.31 mmol)、リン酸水素二ナトリウム(273 mg, 1.92 mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(1 mL)を仕込み、100℃に加熱して4時間撹拌した。同温度で水(2 mL)を添加した後、室温に冷却して1時間撹拌した。結晶を濾取、水(1 mL)で洗浄、減圧乾燥して褐色結晶の表題化合物(88 mg, 0.372 mmol)を得た。収率48%
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.77 - 0.82 (m, 4H), 1.89 - 1.97 (m, 1H), 7.30 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H), 11.21 (s, 1H).
参考例34
N−(2−ブロモアセチル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
シクロプロパンカルボキサミド(2.00 g, 23.5 mmol)、酢酸n−ブチル(20 mL)を仕込み、40〜50℃でブロモアセチルブロミド(5.23 g, 25.9 mmol)を滴下した。80℃に加熱して5分撹拌した後、室温に冷却して0.5時間撹拌した。結晶を濾取、酢酸n−ブチル(5 mL)で洗浄、減圧乾燥して白色結晶の表題化合物(1.73 g, 8.40 mmol)を得た。収率36%
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.99 - 1.05 (m, 2H), 1.10 - 1.19 (m, 2H), 1.98 - 2.12 (m, 1H), 4.25 (s, 2H), 8.64 (s, 1H).
参考例35
N−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
6−クロロピリダジン−3−アミン(100 mg, 0.772 mmol)、N−(2−ブロモアセチル)シクロプロパンカルボキサミド(270 mg, 1.34 mmol)、リン酸水素二ナトリウム(273 mg, 1.92 mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(1 mL)を仕込み、85℃に加熱して2時間撹拌した。同温度で水(2 mL)を添加した後、室温に冷却して0.5時間撹拌した。結晶を濾取、水(1 mL)で洗浄、減圧乾燥して褐色結晶の表題化合物(169 mg, 0.714 mmol)を得た。収率93%
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.77 - 0.82 (m, 4H), 1.89 - 1.97 (m, 1H), 7.30 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H), 11.21 (s, 1H).
参考例36
N−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
シクロプロパンカルボキサミド(790 g, 9.28 mol)をN,N−ジメチルアセトアミド(3.0 L)に溶解した。氷冷下、ブロモアセチルブロミド(1400 g, 6.94 mol)、N,N−ジメチルアセトアミド(0.6 L)を順に添加した後、60℃に加熱して1時間撹拌した。氷冷して、リン酸三カリウム(1480 g, 6.97 mol)、6−クロロピリダジン−3−アミン(600 g, 4.63 mol)、N,N−ジメチルアセトアミド(1.2 L)を順に添加した後、80℃に加熱して2時間撹拌した。室温に冷却して1時間撹拌した後、不溶物を濾去、N,N−ジメチルアセトアミド(2.4 L)で洗浄した。濾洗液に水(14.4 L)を添加し、同温度で2時間撹拌した。結晶を濾取、水(1.8 L)で洗浄した。湿結晶をN,N−ジメチルアセトアミド(6.0 L)に溶解し、40℃に昇温して水(6.0 L)を滴下した。同温度で2時間、室温に冷却して2時間、氷冷して2時間撹拌した後、結晶を濾取、水(1.8 L)で洗浄、減圧乾燥して褐色結晶の表題化合物(527 g, 2.23 mol)を得た。収率48%
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.77 - 0.82 (m, 4H), 1.89 - 1.97 (m, 1H), 7.30 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H), 11.21 (s, 1H).
参考例37
N−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
N−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド(500 g, 2.11 mol)、ジメチルスルホキシド(1.5 L)を仕込み、70℃に加熱して溶解した。室温に冷却して、水(0.15 L)を滴下した後、氷冷して1時間撹拌した。結晶を濾取、ジメチルスルホキシド(0.4 L)/水(0.1 L)の混液、水(3.0 L)で順に洗浄、減圧乾燥して淡黄色結晶の表題化合物(451 g, 1.91 mol)を得た。収率91%
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.77 - 0.82 (m, 4H), 1.89 - 1.97 (m, 1H), 7.30 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H), 11.21 (s, 1H); Anal. Calcd for C10H9N4OCl, C:50.75, H:3.83, N:23.67, O:6.76, Cl:14.98; Found C:50.72, H:3.77, N:23.71, Cl:15.06.
参考例38
N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
4-アミノフェノール(0.33 g, 3.05 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液に、カリウム tert-ブトキシド(0.36 g, 3.17 mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液に、N-(6-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(0.80 g, 2.44 mmol)、炭酸カリウム(0.17 g, 1.22 mmol)を加え、マイクロウエーブ反応装置を用い、150℃で30分間加熱撹拌した。反応混合物を冷却後、飽和食塩水を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフランにて抽出した。飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した。減圧下溶媒を留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2→酢酸エチル)にて精製し、表題化合物(376 mg, 50%)を茶褐色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.76 - 0.81 (4H, m), 1.88 - 1.95 (1H, m), 5.09 (2H, s), 6.57 - 6.61 (2H, s), 6.88 - 6.94 (3H, m), 7.89 - 7.97 (2H, m), 11.05 (1H, s).
参考例39
2-オキソ-1-フェニルピペリジン-3-カルボン酸メチルの製造
Figure 2009096435
2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸メチル(400 mg, 1.85 mmol)のメタノール(4 mL)溶液に、10%パラジウム/カーボン(40 mg)を添加して、水素雰囲気下室温にて1日間攪拌した。反応液をろ過し、減圧下メタノールを留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=20/80→50/50)にて精製し、表題化合物(371 mg, 86%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 - 2.24 (4H, m), 3.49 - 3.80 (6H, m), 7.17 - 7.31 (3H, m), 7.34 - 7.47 (2H, m).
参考例40
3-メチル-2-オキソ-1-フェニルピペリジン-3-カルボン酸の製造
Figure 2009096435
2-オキソ-1-フェニルピペリジン-3-カルボン酸メチル(129 mg, 0.558 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0 mL)溶液に、50%水素化ナトリウム(35 mg, 0.725 mmol)を加え、0℃にて30分攪拌した。反応液にヨウ化メチル(52.1 μL, 0.837 mmol)を加え、さらに0℃にて1時間攪拌した。反応液に酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をテトラヒドロフラン(1 mL)とメタノール(0.3 mL)に溶解した後、水酸化リチウム一水和物(26.9 mg, 0.641 mmol)を加えて、4時間室温にて攪拌した。反応液を濃縮後、1N塩酸(1 mL)と酢酸エチルを加え、酢酸エチルを用いて抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去し、表題化合物(90 mg, 69%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.37 (3H, s), 1.71 - 2.02 (3H, m), 2.13 - 2.34 (1H, m), 3.56 - 3.74 (2H, m), 7.19 - 7.28 (3H, m), 7.33 - 7.44 (2H, m), 12.66 (1H, s).
参考例41
6-エチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボニトリルの製造
Figure 2009096435
2-シアノ-N-フェニルアセトアミド(1.08 g, 6.73 mmol)、(1E)-1-メトキシペンタ-1-エン-3-オン(1.0 g, 8.76 mmol)、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(755 mg, 6.73 mmol)のジエチレングリコールモノメチルエーテル(10 mL)溶液を、120℃にて7時間加熱攪拌した。反応液に1N塩酸を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=2/1→4/1)にて精製し、表題化合物(412 mg, 27%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.00 (3H, t, J = 7.5 Hz), 2.24 (2H, q, J = 7.5 Hz), 6.44 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.31 - 7.39 (2H, m), 7.43 - 7.62 (3H, m), 8.20 (1H, d, J = 7.7 Hz).
参考例42
6-エチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸の製造
Figure 2009096435
6-エチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボニトリル(395 mg, 1.76 mmol)を濃硫酸(0.4 mL)と水(0.4 mL)に溶解し、120℃にて7時間加熱攪拌した。反応溶液に1N水酸化ナトリウムを加え、塩基性溶液とした後、酢酸エチルを用いて洗浄した。水層に1N塩酸を加え、酸性溶液とした後、酢酸エチルにて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。残渣を酢酸エチルにて洗浄し、表題化合物(310 mg, 72%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.04 (3H, t, J = 7.5 Hz), 2.32 (2H, q, J = 7.5 Hz), 6.77 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.38 - 7.49 (2H, m), 7.51 - 7.67 (3H, m), 8.46 (1H, d, J = 7.7 Hz), 14.28 (1H, s).
参考例43
1-(4-フルオロフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボニトリルの製造
Figure 2009096435
2-シアノ-N-(4-フルオロフェニル)アセトアミド(15 g, 84.2 mmol)、(3E)-4-メトキシブタ-3-エン-2-オン(12.6 g, 125.9 mmol)、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(9.4 g, 84.2 mmol)のジエチレングリコールモノメチルエーテル(150 mL)溶液を、120℃にて5時間加熱攪拌した。さらに、反応液に(3E)-4-メトキシブタ-3-エン-2-オン(4.2 g, 41.9 mmol)、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(4.7 g, 41.9 mmol)を加え、120℃にて1時間加熱攪拌した。反応液に2N塩酸を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を酢酸エチルにて洗浄し、表題化合物(6.0 g, 31%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.01 (3H, s), 6.45 - 6.52 (1H, m), 7.35 - 7.48 (4H, m), 8.15 (1H, d, J = 7.4 Hz).
参考例44
1-(4-フルオロフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸の製造
Figure 2009096435
1-(4-フルオロフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボニトリル(3 g, 13.1 mmol)を濃硫酸(6.0 mL)と水(6.0 mL)に溶解し、120℃にて20時間加熱攪拌した。反応溶液に8N水酸化ナトリウムを加え、塩基性溶液とした後、酢酸エチルを用いて洗浄した。水層に2N塩酸を加え、酸性溶液とした後、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。残渣をジエチルエーテルにて洗浄し、表題化合物(2.41 g, 74%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.10 (3H, s), 6.80 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.37 - 7.58 (4H, m), 8.41 (1H, d, J = 7.9 Hz), 14.21 (1H, s).
参考例45
1-(2-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸メチルの製造
Figure 2009096435
2-オキソ-2H-ピラン-3-カルボン酸メチル(3 g, 19.5 mmol)と2-メチルアニリン(2.09 g, 19.5 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)/N,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液を、室温にて7時間攪拌した。反応液に4-ジメチルアミノピリジン(119 mg, 0.974 mmol)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(4.48 g, 23.4 mmol)を加え、さらに17時間攪拌した。反応溶液に1N塩酸を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=1/1)にて精製し、表題化合物(882 mg, 19%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.04 (3H, s), 3.75 (3H, s), 6.36 - 6.47 (1H, m), 7.17 - 7.45 (4H, m), 7.86 (1H, dd, J = 6.6, 2.3 Hz), 8.16 (1H, dd, J = 7.2, 2.3 Hz).
参考例46
1-(2-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸の製造
Figure 2009096435
1-(2-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸メチル(880 mg, 3.62 mmol)のメタノール(9 mL)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(5 mL)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液に、1N塩酸を加え、溶媒を減圧下留去し、残渣を水にて洗浄し、表題化合物(704 mg, 85%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.07 (3H, s), 6.74 - 6.88 (1H, m), 7.35 - 7.51 (4H, m), 8.14 (1H, dd, J = 6.6, 2.1 Hz), 8.52 (1H, dd, J = 7.4, 2.1 Hz), 14.25 (1H, br s).
参考例47
2-(4-フルオロフェニル)-3-メチルピリジン 1-オキシドの製造
Figure 2009096435
2-(4-フルオロフェニル)-3-メチルピリジン(26.8 g, 0.143 mol)と69% m-クロロ過安息香酸(39 g, 0.157 mol)のテトラヒドロフラン(100 mL)溶液を50℃にて5時間加熱攪拌した。反応溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル)にて3回精製し、白色固体を得た。得られた固体を酢酸エチルにて洗浄し表題化合物(24.7 g, 85%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.04 (3H, s), 7.21 - 7.46 (6H, m), 8.16 - 8.24 (1H, m).
参考例48
6-(4-フルオロフェニル)-5-メチルピリジン-2-カルボニトリルの製造
Figure 2009096435
2-(4-フルオロフェニル)-3-メチルピリジン 1-オキシド(24 g, 0.118 mol)のテトラヒドロン(200 mL)溶液に、トリメチルシリルシアニド(19.2 mL, 0.153 mol)とジメチルカルバモイルクロリド(14.1 mL, 0.153 mmol)を加え、2時間加熱還流した。反応液に、酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をジエチルエーテルにて洗浄し、表題化合物(16.7 g, 67%)を白色固体として得た。ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/9)にて精製し、表題化合物(3.0 g, 12%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.41 (3H, s), 7.07 - 7.43 (2H, m), 7.53 - 7.76 (2H, m), 7.90 - 8.07 (2H, m).
参考例49
6-(4-フルオロフェニル)-5-メチルピリジン-2-カルボニトリル 1-オキシドの製造
Figure 2009096435
6-(4-フルオロフェニル)-5-メチルピリジン-2-カルボニトリル(16.76 g, 79 mmol)と過炭酸ナトリウム(24.8 g, 158 mmmol)のアセトニトリル(200 mL)溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(66.8 g, 237 mmol)を0℃にて滴下し、0℃にて1時間攪拌し、さらに室温にて終夜攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/2→1/1)にて精製し、表題化合物(6.2 g, 40%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.11 (3H, s), 7.30 - 7.42 (2H, m), 7.42 - 7.53 (3H, m), 8.03 (1 H, d, J = 8.3 Hz).
参考例50
6-(4-フルオロフェニル)-5-メチルピリジン-2-カルボン酸 1-オキシドの製造
Figure 2009096435
6-(4-フルオロフェニル)-5-メチルピリジン-2-カルボニトリル 1-オキシド(6.07 g, 26.6 mmol)、濃硫酸(18 mL)、水(18 mL)を用いて参考例42と同様の操作を行い、表題化合物(5.72 g, 87%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.18 (3H, s), 7.35 - 7.47 (2H, m), 7.50 - 7.62 (2H, m), 7.93 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.30 (1H, d, J = 8.1 Hz).
参考例51
4−[(6,7−ジメトキシキノリン−4−イル)オキシ]アニリンの製造
Figure 2009096435
4−クロロ−6,7−ジメトキシキノリン(1566mg,7.00mmol)、4−アミノフェノール(917mg,8.40mmol)、炭酸セシウム(4561mg,14.0mmol)のジメチルスルホキシド(14ml)懸濁液を、100℃にて18時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフラン(=1/1)にて3回抽出した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→酢酸エチル/メタノール=60/40)にて精製した。得られた残渣に酢酸エチルを加え、濾取して標題化合物(1267mg,61%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.93 (6H, s), 5.16 (2H, s), 6.37 (1H, d, J = 5.4 Hz), 6.67 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.93 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.36 (1H, s), 7.50 (1H, s), 8.43 (1H, d, J = 5.4 Hz).
参考例52
N−{4−[(6,7−ジメトキシキノリン4−イル]フェニル}−N'−フェニルシクロプロパン−ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1−(フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(237mg,1.04mmol)のテトラヒドロン(10mL)溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド(1滴)、オキザリルクロライド(178μL,2.08mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣にN,N−ジメチルアセトアミド(3ml)、4−[(6,7−ジメトキシキノリン−4−イル)オキシ]アニリン(213mg,1.04mmol)を加え、室温にて18時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフランにて抽出した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→酢酸エチル/メタノール=75/25)にて精製した。得られた粉末を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルにて再結晶して、標題化合物(286mg、74%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.49 (4H, s), 3.93 (3H, s), 3.95 (3H, s), 6.43 (1H, d, J = 5.3 Hz), 7.07 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.23 (2H, d, J = 9.2 Hz), 7.27 - 7.35 (2H, m), 7.39 (1H, s), 7.51 (1H, s), 7.63 (2H, d, J = 7.4 Hz), 8.47 (1H, d, J = 5.3 Hz), 10.05(1H, brs), 10.26 (1H, brs).
実施例1
N-(6-{4-[(フェニルカルバモイル)アミノ]フェノキシ}イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.647 mmol)のトルエン(12.0 mL)懸濁液を100℃にて加熱し、イソシアン酸フェニル(84.3 μL, 0.776 mmol)を加えて、110℃にて1時間撹拌した。室温に冷却後、水を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフランにて抽出した。飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した。減圧下溶媒を留去し、残渣に酢酸エチルを加え、ろ取して表題化合物(211 mg, 76%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.76 - 0.83 (4H, m), 1.85 - 1.96 (1H, m), 6.97 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.02 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.19 (2H, d, J = 9.2 Hz), 7.43 - 7.47 (4H, m), 7.52 (2H, d, J = 9.2 Hz), 7.92 (1H, s), 8.01 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.71 (1H, s), 8.78 (1H, s), 11.05 (1H, s).
実施例2
[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]カルバミン酸ベンジルの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(150 mg, 0.485 mmol)のテトラヒドロフラン(3.0 mL)懸濁液に、飽和重曹水(3.0 mL)、ベンジルオキシカルボニルクロライド(83μL, 0.582 mmol)を加えて、室温にて16時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフランにて抽出した。飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した。減圧下溶媒を留去し、残渣に酢酸エチルを加え、70℃に加熱した。室温に冷却後、析出物をろ取し表題化合物(96 mg, 45%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.76 - 0.83 (4H, m), 1.85 - 1.96 (1H, m), 5.17 (2H, s), 7.01 (1H, d, J = 9.3 Hz), 7.20 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.30 - 7.47 (5H, m), 7.53 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.91 (1H, s), 8.00 (1H, d, J = 9.3 Hz), 9.87 (1H, s), 11.05 (1H, s).
実施例3
N-{6-[4-({[3-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)フェノキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.647 mmol)のトルエン(12.0 mL)懸濁液を100℃にて加熱し、イソシアン酸 3-(トリフルオロメチル)フェニル(108 μL, 0.776 mmol)を加えて、110℃にて20分撹拌した。室温に冷却後、水を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフランにて抽出した。飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→90/10)にて精製し、表題化合物(193 mg, 60%)を薄茶色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.75 - 0.84 (4H, m), 1.85 - 1.96 (1H, m), 7.02 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.21 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.28 - 7.34 (1H, m), 7.48 - 7.63 (2H, m), 7.54 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.92 (1H, s), 8.01 (2H, d, J = 9.6 Hz), 8.92 (1H, s), 9.10 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例4
N-{6-[4-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)フェノキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.647 mmol)、トルエン(12.0 mL)、イソシアン酸 4-(トリフルオロメチル)フェニル(158 mg, 0.776 mmol)を用いて、実施例3と同様の方法にて、表題化合物(204 mg, 64%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.76 - 0.83 (4H, m), 1.86 - 1.96 (1H, m), 7.02 (1H, d, J = 9.5 Hz), 7.21 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.51 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.61 - 7.71 (4H, m), 7.92 (1H, s), 8.01 (1H, d, J = 9.5 Hz), 8.95 (1H, s), 9.18 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例5
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-1-(フェニルカルボニル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.647 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(4.0 mL)溶液に、1-(フェニルカルボニル)シクロプロパンカルボン酸(185 mg, 0.970 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(369 mg, 0.970 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(169μL, 0.970 mmol)を加えて、室温にて4時間撹拌した。反応液に飽和重曹水を加えて、酢酸エチル/テトラヒドロフランにて抽出した。飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ)にて精製した。得られた白色粉末にヘキサン/酢酸エチルを加え、ろ取して表題化合物(170 mg, 55%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.75 - 0.83 (4H, m), 1.45 - 1.50 (2H, m), 1.57 - 1.63 (2H, m), 1.86 - 1.96 (1H, m), 6.99 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.12 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.45 - 7.61 (5H, m), 7.88 - 7.92 (2H, m), 7.90 (1H, s), 7.99 (1H, d, J = 9.6 Hz), 9.98 (1H, s), 11.04 (1H, s).
実施例6
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-(フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(213 mg, 1.04 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液にN,N-ジメチルホルムアミド(2滴)、続いてオキサリルクロリド(0.178 mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を減圧濃縮後、残留物をN,N-ジメチルアセトアミド(5 mL)で希釈し、N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(247 mg, 0.80 mmol)を加えた。混合物を室温で18時間撹拌後、1N水酸化ナトリウム水溶液で希釈し、酢酸エチル/テトラヒドロフラン(=1/1)で抽出した。有機層を水で洗浄後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→75/25)に付した。目的画分を減圧濃縮後、酢酸エチルより再結晶化させて、表題化合物(250 mg, 63%)を単黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.87 (4H, m), 1.48 (4H, s), 1.85 - 1.99 (1H, m), 7.02 (1H, d, J = 9.6Hz), 7.03 - 7.10 (1H, m), 7.21 (2H, d, J = 9.0Hz), 7.27 - 7.34 (2H, m), 7.60 - 7.65 (2H, m), 7.68 (2H, d, J = 9.0Hz), 7.92 (1H, s), 8.01 (1H, dd, J = 9.6, 0.6Hz), 10.06 (1H, s), 10.09 (1H, s), 11.05 (1H, s).
実施例7
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-1-(2-メトキシエチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-(2-メトキシエチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(155 mg, 0.84 mmol)のテトラヒドロフラン(3 mL)溶液に、N,N-ジメチルホルムアミド(1滴)、二塩化オキサリル(140 μL, 1.7 mmol)を加え、混合物を室温で30分撹拌した。溶媒を減圧留去後、得られた残渣をN,N-ジメチルアセトアミド(2 mL)に溶解させ、これをN-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.65 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(5 mL)溶液に加え、混合物を室温で50分撹拌した。混合物に酢酸エチル/テトラヒドロフラン、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を酢酸エチル/テトラヒドロフランで4回抽出した。合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=40/60→100/0)で精製し、表題化合物(230 mg, 76%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.74 - 0.85 (4H, m), 1.86 - 1.98 (1H, m), 2.33 (3H, s), 3.24 (3H, s), 3.73 (2H, t, J = 5.3 Hz), 4.30 (2H, t, J = 5.3 Hz), 6.56 (1H, s), 7.03 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.18 - 7.27 (2H, m), 7.82 - 7.96 (3H, m), 8.01 (1H, d, J = 9.6 Hz), 10.02 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例8
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-2-オキソ-1-フェニルピロリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
2-オキソ-1-フェニルピロリジン-3-カルボン酸(170 mg, 0.84 mmol)、テトラヒドロフラン(3 mL)、N,N-ジメチルホルムアミド(1滴)、二塩化オキサリル(144 μL, 1.7 mmol)、N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.65 mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(7 mL)を原料として用い、実施例7と同様にして、表題化合物(160 mg, 50%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.75 - 0.84 (4H, m), 1.87 - 1.97 (1H, m), 2.30 - 2.48 (2H, m), 3.78 (1H, t, J = 8.6 Hz), 3.85 - 4.01 (2H, m), 7.03 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.14 - 7.27 (3H, m), 7.36 - 7.44 (2H, m), 7.64 - 7.79 (4H, m), 7.93 (1H, s), 7.99 - 8.04 (1H, m), 10.42 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例9
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-5-メチル-1-(2-オキソプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
5-メチル-1-(2-オキソプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(350 mg, 1.9 mmol)、テトラヒドロフラン(6 mL)、N,N-ジメチルホルムアミド(1滴)、二塩化オキサリル(330 μL, 3.9 mmol)、N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(500 mg, 1.6 mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(14 mL)を原料として用い、実施例7と同様にして、表題化合物(440 mg, 57%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.76 - 0.84 (4H, m), 1.86 - 1.97 (1H, m), 2.20 (3H, s), 2.21 (3H, s), 5.24 (2H, s), 6.62 (1H, d, J = 0.8 Hz), 7.03 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.18 - 7.25 (2H, m), 7.83 - 7.89 (2H, m), 7.93 (1H, s), 8.01 (1H, d, J = 9.6 Hz), 10.07 (1H, s), 11.05 (1H, s).
実施例10
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-5-メトキシ-1-フェニル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
5-メトキシ-1-フェニル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(220 mg, 1.0 mmol)、テトラヒドロフラン(3 mL)、N,N-ジメチルホルムアミド(1滴)、二塩化オキサリル(175 μL, 2.0 mmol)、N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(260 mg, 0.85 mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(7 mL)を原料として用い、実施例7と同様にして、表題化合物(217 mg, 50%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.74 - 0.85 (4H, m), 1.87 - 1.96 (1H, m), 4.10 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.22 - 7.29 (2H, m), 7.40 - 7.48 (1H, m), 7.51 - 7.59 (2H, m), 7.63 - 7.68 (2H, m), 7.76 - 7.83 (2H, m), 7.94 (1H, s), 8.02 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.20 (1H, s), 10.03 (1H, s), 11.07 (1H, s).
実施例11
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-1-メチル-3-オキソ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-メチル-3-オキソ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(210 mg, 0.97 mmol)、N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.65 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(370 mg, 0.97 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(250 mg, 1.9 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(4 mL)の混合物を室温で3時間撹拌した。減圧下溶媒を留去後、残渣に酢酸エチル/テトラヒドロフラン、水を加え、水層を酢酸エチル/テトラヒドロフランで4回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=40/60→100/0)で精製し、表題化合物(210 mg, 64%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.75 - 0.84 (4H, m), 1.87 - 1.96 (1H, m), 3.48 (3H, s), 7.03 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.20 - 7.27 (2H, m), 7.46 - 7.64 (5H, m), 7.65 - 7.71 (2H, m), 7.93 (1H, s), 8.01 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.62 (1H, s), 10.39 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例12
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-1,5-ジメチル-3-オキソ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1,5-ジメチル-3-オキソ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(225 mg, 0.97 mmol)、N-[6-(4-アミノフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.65 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(370 mg, 0.97 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(250 mg, 1.9 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(4 mL)を原料として用い、実施例11と同様にして、表題化合物(179 mg, 53%)を淡橙色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.76 - 0.85 (4H, m), 1.87 - 1.96 (1H, m), 2.71 (3H, s), 3.36 (3H, s), 7.03 (1H, d, J = 9.4 Hz), 7.22 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.44 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.48 - 7.70 (5H, m), 7.92 (1H, s), 8.01 (1H, d, J = 9.4 Hz), 10.80 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例14
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-1-メチル-3-オキソ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-メチル-3-オキソ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(270 mg, 1.2 mmol)、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.61 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(460 mg, 1.2 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(320 mg, 2.4 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)を原料として用い、実施例11と同様にして、表題化合物(200 mg, 62%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.74 - 0.84 (4H, m), 1.86 - 1.96 (1H, m), 3.49 (3H, s), 7.14 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.30 - 7.35 (1H, m), 7.41 (1H, t, J = 8.8 Hz), 7.47 - 7.64 (5H, m), 7.88 - 7.97 (2H, m), 8.05 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.65 (1H, s), 10.52 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例15
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-1,5-ジメチル-3-オキソ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1,5-ジメチル-3-オキソ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(213 mg, 0.92 mmol)、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.61 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(350 mg, 0.92 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(240 mg, 1.8 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)を原料として用い、実施例11と同様にして、表題化合物(240 mg, 73%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.74 - 0.84 (4H, m), 1.86 - 1.96 (1H, m), 2.71 (3H, s), 3.37 (3H, s), 7.14 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.26 - 7.31 (1H, m), 7.38 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.42 - 7.64 (5H, m), 7.88 - 7.97 (2H, m), 8.05 (1H, d, J = 9.6 Hz), 10.94 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例16
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-1-エチル-3-オキソ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-エチル-3-オキソ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(160 mg, 0.69 mmol)、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(150 mg, 0.46 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(260 mg, 0.69 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(180 mg, 1.4 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(4 mL)を原料として用い、実施例11と同様にして、表題化合物(150 mg, 60%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.75 - 0.86 (4H, m), 1.08 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.84 - 1.96 (1H, m), 3.88 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.14 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.31 - 7.36 (1H, m), 7.42 (1H, t, J = 8.7 Hz), 7.46 - 7.66 (5H, m), 7.87 - 7.97 (2H, m), 8.05 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.74 (1H, s), 10.50 (1H, s), 11.07 (1H, s).
実施例17
N-[6-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)ピリジン-3-イル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-(フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(150 mg, 0.73 mmol)、N-{6-[(5-アミノピリジン-2-イル)オキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミド(150 mg, 0.48 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(280 mg, 0.73 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(190 mg, 1.5 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(4 mL)を原料として用い、実施例11と同様にして、表題化合物(230 mg, 95%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.76 - 0.88 (4H, m), 1.42 - 1.52 (4H, m), 1.88 - 1.96 (1H, m), 7.02 - 7.11 (2H, m), 7.22 - 7.35 (3H, m), 7.62 (2H, d, J = 8.1 Hz), 8.02 - 8.08 (2H, m), 8.17 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.44 (1H, s), 10.08 (1H, s), 10.22 (1H, s), 11.13 (1H, s).
実施例18
N-[6-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(160 mg, 0.73 mmol)、N-{6-[(5-アミノピリジン-2-イル)オキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミド(150 mg, 0.48 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(280 mg, 0.73 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(190 mg, 1.5 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(4 mL)を原料として用い、実施例11と同様にして、表題化合物(210 mg, 86%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.77 - 0.89 (4H, m), 1.88 - 2.00 (1H, m), 6.69 - 6.76 (1H, m), 7.10 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.29 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.48 - 7.62 (5H, m), 8.06 (2H, t, J = 4.6 Hz), 8.13 (1H, d, J = 6.4 Hz), 8.34 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.52 (1H, s), 8.59 (1H, d, J = 7.2 Hz), 11.13 (1H, s), 12.02 (1H, s).
実施例19
N-[5-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)ピリジン-2-イル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-(フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(200 mg, 0.98 mmol)、テトラヒドロフラン(4 mL)、N,N-ジメチルホルムアミド(1滴)、二塩化オキサリル(170 μL, 2.0 mmol)、N-{6-[(6-アミノピリジン-3-イル)オキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミド(230 mg, 0.75 mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(6 mL)を原料として用い、実施例7と同様にして、表題化合物(91 mg, 24%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.74 - 0.84 (4H, m), 1.51 - 1.63 (4H, m), 1.86 - 1.97 (1H, m), 7.06 - 7.14 (2H, m), 7.29 - 7.36 (2H, m), 7.57 - 7.63 (2H, m), 7.82 (1H, dd, J = 9.1, 2.8 Hz), 7.92 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 10.2 Hz), 8.15 (1H, d, J = 9.1 Hz), 8.34 (1H, d, J = 2.8 Hz), 9.74 (1H, s), 11.06 (2H, s).
実施例20
N-[5-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)ピリジン-2-イル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(120 mg, 0.54 mmol)、テトラヒドロフラン(6 mL)、N,N-ジメチルホルムアミド(1滴)、二塩化オキサリル(93 μL, 1.1 mmol)、N-{6-[(6-アミノピリジン-3-イル)オキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミド(130 mg, 0.42 mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(6 mL)を原料として用い、実施例7と同様にして、表題化合物(83 mg, 39%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.84 (4H, m), 1.84 - 1.97 (1H, m), 6.71 - 6.76 (1H, m), 7.12 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.49 - 7.63 (5H, m), 7.87 (1H, dd, J = 9.1, 2.9 Hz), 7.93 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.15 (1H, dd, J = 6.6, 2.3 Hz), 8.35 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.38 (1H, d, J = 9.1 Hz), 8.63 (1H, dd, J = 7.3, 2.2 Hz), 11.06 (1H, s), 12.41 (1H, s).
実施例21
N-(6-{2-フルオロ-4-[(フェニルアセチル)アミノ]フェノキシ}イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(実施例21−1)及びN-[6-(2-フルオロ-4-{[(フェニルアセチル)カルバモチオイル]アミノ}フェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(実施例21−2)の製造
Figure 2009096435
チオシアン酸カリウム(119 mg, 1.22 mmol)のアセトニトリル(50 mL)溶液にフェニルアセチルクロライド(162 μL, 1.22 mmol)を加え、40℃ にて 2時間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルを加え、室温にて 1 時間撹拌した。反応液を酢酸エチルにて 3 回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣のエタノール(1 mL)/トルエン(1 mL)の混合溶液にN-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)を加え、室温にて 15時間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=60/40→80/20)にて精製し、N-(6-{2-フルオロ-4-[(フェニルアセチル)アミノ]フェノキシ}イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(21 mg, 4%)およびN-[6-(2-フルオロ-4-{[(フェニルアセチル)カルバモチオイル]アミノ}フェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(228 mg, 74%)を、それぞれ白色固体として得た。
N-(6-{2-フルオロ-4-[(フェニルアセチル)アミノ]フェノキシ}イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.58 - 0.92 (4H, m), 1.46 - 2.13 (1H, m), 3.67 (2H, s), 7.13 (1H, d, J = 9.4 Hz), 7.21 - 7.51 (7H, m), 7.74 - 7.83 (1H, m), 7.88 (1H, s), 8.04 (1H, d, J = 9.4 Hz), 10.48 (1H, s), 11.06 (1H, s).
N-[6-(2-フルオロ-4-{[(フェニルアセチル)カルバモチオイル]アミノ}フェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.86 (4H, m), 1.83 - 1.96 (1H, m), 3.83 (2H, s), 7.16 (1H, d, J = 9.7 Hz), 7.22 - 7.41 (5H, m), 7.43 - 7.55 (2H, m), 7.88 - 7.99 (2H, m), 8.07 (1H, d, J = 9.7 Hz), 11.07 (1H, s), 11.80 (1H, brs), 12.46 (1H, brs).
実施例22
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-N'-フェニルシクロブタン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-(フェニルカルバモイル)シクロブタンカルボン酸(126 mg, 0.733 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液に、N,N-ジメチルホルムアミド (2 滴) とオキザリルクロライド (126 μL, 1.47 mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応溶液を、減圧下溶媒を留去した。残渣のテトラヒドロフラン溶液(1 mL)を、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(2 mL)溶液に加え、室温にて15時間撹拌した。反応液にテトラヒドロフランと酢酸エチル、そして、1N塩酸(5 mL)を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=90/10→100/0)にて精製し、表題化合物(30 mg, 9%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.72 - 0.86 (4H, m), 1.79 - 1.95 (3H, m), 2.60 - 2.74 (4H, m), 7.02 - 7.17 (2H, m), 7.25 - 7.44 (3H, m), 7.54 (1H, m), 7.62 - 7.72 (2H, m), 7.80 - 7.92 (2H, m), 8.04 (1H, d, J= 9.4 Hz), 9.62 (1H, s), 9.93 (1H, s), 11.05 (1H, s).
実施例23
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-2,2-ジメチル-N'-フェニルプロパンジアミドの製造
Figure 2009096435
2,2-ジメチル-3-オキソ-3-(フェニルアミノ)プロパン酸(152 mg, 0.733 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液に、N,N-ジメチルホルムアミド(2 滴)とオキザリルクロライド(105 μL, 1.22 mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応溶液を、減圧下溶媒を留去した。残渣のテトラヒドロフラン溶液(1 mL)を、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(2 mL)溶液に加え、室温にて18時間撹拌した。反応液にテトラヒドロフランと酢酸エチル、そして、1N水酸化ナトリウム(5 mL)を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=60/40→100/0)にて精製し、白色固体を得た。得られた固体を酢酸エチルに溶解し、有機層を1N塩酸、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去して、表題化合物(121 mg, 38%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.71 - 0.84 (4H, m), 1.56 (6H, s), 1.83 - 1.97 (1H, m), 7.00 - 7.10 (1H, m), 7.13 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.25 - 7.44 (3H, m), 7.46 - 7.58 (1H, m), 7.67 (2H, dd, J =8.7, 1.1 Hz), 7.80 - 7.92 (2H, m), 8.05 (1H, d, J = 9.8 Hz), 9.46 (1H, s), 9.74 (1H, s), 11.05 (1H, s).
実施例24
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-N'-フェニルプロパンジアミドの製造
Figure 2009096435
3-オキソ-3-(フェニルアミノ)プロパン酸(164 mg, 0.917 mmol)とN-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.32 mL, 1.86 mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(348 mg, 0.917 mmol)を加え、室温にて20時間撹拌した。反応液に1N塩酸(5 mL)を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=80/20→100/0)にて精製し、表題化合物(40.3 mg, 14%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.74 - 0.86 (4H, m), 1.85 - 1.96 (1H, m), 3.51 (2H, s), 7.01 - 7.18 (2H, m), 7.27 - 7.47 (4H, m), 7.61 (2H, m), 7.80 (1H, dd, J = 13.0, 1.9 Hz), 7.90 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 10.0 Hz), 10.19 (1H, s), 10.49 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例25
N-[6-(3-フルオロ-4-{[(フェニルアセチル)カルバモチオイル]アミノ}フェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
チオシアン酸カリウム(119 mg, 1.22 mmol)、アセトニトリル(50 mL)、フェニルアセチルクロライド(162 μL, 1.22 mmol)、エタノール(1 mL)、トルエン(1 mL)、N-[6-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)を用いて、実施例21と同様の方法にて、表題化合物(166 mg, 54%)を淡緑色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.67 - 0.87 (4H, m), 1.80 - 1.97 (1H, m), 3.83 (2H, s), 7.01 - 7.48 (8H, m), 7.87 - 8.15 (3H, m), 11.09 (1H, s), 11.87 (1H, brs), 12.18 (1H, brs).
実施例26
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2-フルオロフェニル]-2,2-ジメチル-N'-フェニルプロパンジアミドの製造
Figure 2009096435
2,2-ジメチル-3-オキソ-3-(フェニルアミノ)プロパン酸(152 mg, 0.733 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液に、N,N-ジメチルホルムアミド(2 滴)とオキザリルクロライド(105 μL, 1.22 mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応溶液を、減圧下溶媒を留去した。残渣のテトラヒドロフラン溶液(1 mL)を、N-[6-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(2 mL)溶液に加え、室温にて17時間撹拌した。反応液にテトラヒドロフランと酢酸エチル、そして、1N水酸化ナトリウム(5 mL)を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=80/20→100/0)にて精製し、白色粉末を得た。続いて、得られた白色粉末を酢酸エチルを用いて洗浄、ろ過し、表題化合物(127 mg, 40%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.67 - 0.88 (4H, m), 1.55 (6H, s), 1.81 - 1.97 (1H, m), 6.98 - 7.18 (3H, m), 7.22 - 7.43 (3H, m), 7.53 - 7.72 (3H, m), 7.82 - 8.20 (2H, m), 9.47 (2H, brs), 11.07 (1H, s).
実施例27
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2-フルオロフェニル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-(フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(150 mg, 0.733 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液に、N,N-ジメチルホルムアミド(2 滴)とオキサリルクロライド(126 μL, 1.46 mmol)を加え、室温にて 4 時間撹拌した。反応溶液を、減圧下溶媒を留去した。残渣のテトラヒドロフラン溶液(1 mL)を、N-[6-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(2 mL)溶液に加え、室温にて17時間撹拌した。反応液にテトラヒドロフランと酢酸エチル、そして、1N水酸化ナトリウム(5 mL)を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=70/30→100/0)にて精製した。得られた白色粉末をテトラヒドロフランおよび酢酸エチルに溶解し、1N塩酸、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=70/30→100/0)にて精製し、表題化合物(26 mg, 8%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.64 - 0.92 (4H, m), 1.48 - 1.65 (4H, m), 1.80 - 1.97 (1H, m), 7.00 - 7.16 (3H, m), 7.25 - 7.40 (3H, m), 7.60 (2H, m), 7.78 - 8.08 (3H, m), 10.01 (1H, brs), 10.47 (1H, brs), 11.07 (1H, s).
実施例28
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2-フルオロフェニル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(43 mg, 0.199 mmol)、N-[6-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(50 mg, 0.153 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(53 μL, 0.305 mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(87 mg, 0.229 mmol)を加え、室温にて6時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=70/30→100/0)にて精製し、白色粉末を得た。得られた粉末を、酢酸エチルにて洗浄、ろ過し、表題化合物(47.2 mg, 59%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.72 - 0.87 (4H, m), 1.84 - 1.98 (1H, m), 6.65 - 6.81 (1H, m), 7.07 (1H, d, J = 9.5 Hz), 7.12 - 7.21 (1H, m), 7.41 (1H, m), 7.49 - 7.69 (5H, m), 7.96 (1H, s), 8.04 (1H, d, J = 9.5 Hz), 8.14 (1H, m), 8.52 (1H, m), 8.62 (1H, m), 11.08 (1H, s), 12.25 (1H, s).
実施例29
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2-フルオロフェニル]-N'-フェニルシクロブタン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-(フェニルカルバモイル)シクロブタンカルボン酸(100 mg, 0.306 mmol)、N-[6-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(87 mg, 0.4 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(105 μL, 0.456 mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(174 mg, 0.458 mmol)を加え、室温にて3日間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=70/30→100/0)にて精製し、白色無定形状固体を得た。得られた白色無定形状固体を、分取HPLCにて精製した後、得られた粉末をジエチルエーテルを用いて洗浄、ろ過し、表題化合物(39.3 mg, 24%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.68 - 0.87 (4H, m), 1.69 - 2.00 (3H, m), 2.58 - 2.75 (4H, m), 7.01 - 7.14 (3H, m), 7.26 - 7.39 (3H, m), 7.62 - 7.74 (3H, m), 7.96 (1H, s), 8.04 (1H, d, J = 9.4 Hz), 9.47 (1H, brs), 9.70 (1H, s), 11.07 (1H, s).
実施例30
1-{[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]カルバモイル}シクロプロパンカルボン酸の製造
Figure 2009096435
シクロプロパン-1,1-ジカルボン酸(95 mg, 0.73 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液に、氷冷下トリエチルアミン(0.10 mL, 0.73 mmol)を加え、室温にて30分撹拌した。反応液に塩化チオニル(54 μL, 0.73 mmol)を加えて、0℃にて2時間撹拌した。反応混合物に、N-[6-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(100 mg, 0.31 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(0.5 mL)溶液を加え、50℃にて30分間撹拌した。得られた反応液に酢酸エチルを加え、1N水酸化ナトリウムにて2回抽出した後、抽出物に1N塩酸を加え、酸性とし、析出物をろ過し、白色粉末を得た。得られた白色粉末をろ過し、水を用いて2回洗浄し、最後に酢酸エチルにて洗浄し、表題化合物(121 mg, 90%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.94 (4H, m), 1.42 (4H, s), 1.83 - 1.97 (1H, m), 7.13 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.34 - 7.47 (2H, m), 7.76 - 7.84 (1H, m), 7.90 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 9.6 Hz), 10.81 (1H, s), 11.05 (1H, s), 13.09 (1H, brs).
実施例31
1-{[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2-フルオロフェニル]カルバモイル}シクロプロパンカルボン酸の製造
Figure 2009096435
シクロプロパン-1,1-ジカルボン酸(95 mg, 0.73 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液に、氷冷下トリエチルアミン(0.102 mL, 0.73 mmol)を加え、1時間撹拌した。反応液に、塩化チオニル(54 μL, 0.73 mmol)を加えて0℃にて2時間撹拌した。得られた反応混合物に、N-[6-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(100 mg, 0.306 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(0.5 mL)溶液を加え、室温にて15分間撹拌した。得られた反応液に酢酸エチルを加え、1N水酸化ナトリウムにて2回抽出した後、抽出物に1N塩酸を加え、酸性とし、酢酸エチルを用いて3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を、ジエチルエーテルにて洗浄し、表題化合物(101 mg, 75%)を薄赤色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.91 (4H, m), 1.49 - 1.63 (4H, m), 1.83 - 2.00 (1H, m), 6.97 - 7.14 (2H, m), 7.38 (1H, dd, J = 11.7, 2.6 Hz), 7.96 (1H, s), 8.04 (1H, d, J = 10.0 Hz), 8.15 (1H, t, J = 9.0 Hz), 11.07 (1H, s), 11.34 (1H, br s), 13.38 (1 H, s).
実施例32
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2-フルオロフェニル]-N'-(3-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-{[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2-フルオロフェニル]カルバモイル}シクロプロパンカルボン酸(100 mg, 0.228 mmol)、3-フルオロアニリン(52.8 μL, 0.274 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(104 mg, 0.274 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(58.9 μL, 0.456 mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(1 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(74.9 mg, 62%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.70 - 0.85 (4H, m), 1.45 - 1.63 (4H, m), 1.85 - 1.98 (1H, m), 6.83 - 6.97 (1H, m), 7.01 - 7.16 (2H, m), 7.26 - 7.46 (3H, m), 7.54 - 7.69 (1H, m), 7.76 - 7.88 (1H, m), 7.96 (1H, s), 8.04 (1H, d, J = 10.0 Hz), 10.24 (2H, brs), 11.07 (1H, s).
実施例33
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2-フルオロフェニル]-N'-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-3-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)、1-[(4-フルオロフェニル)カルバモイル]シクロプロパンカルボン酸(177 mg, 0.794 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(302 mg, 0.794 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(210 μL, 1.22 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(73.3 mg, 23%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.83 (4H, m), 1.46 - 1.64 (4H, m), 1.83 - 1.97 (1H, m), 7.02 - 7.22 (4H, m), 7.34 (1H, dd, J = 11.5, 2.5 Hz), 7.55 - 7.67 (2H, m), 7.84 - 7.97 (2H, m), 8.04 (1H, d, J = 9.6 Hz), 9.98 (1H, brs), 10.51 (1H, brs), 11.07 (1H, s).
実施例34
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-メチルフェニル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)、1-(フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(152 mg, 0.743 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(282 mg, 0.743 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(213 μL, 1.24 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.4 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(231 mg, 73%)を、白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.70 - 0.86 (4H, m), 1.48 (4H, s), 1.84 - 1.97 (1H, m), 2.13 (3H, s), 6.96 - 7.18 (3H, m), 7.25 - 7.37 (2H, m), 7.51 (1H, dd, J = 8.7, 2.5 Hz), 7.56 - 7.67 (3H, m), 7.88 (1H, s), 8.01 (1H, d, J = 9.6 Hz), 10.05 (1H, brs), 10.06 (1H, s), 11.03 (1H, s).
実施例35
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-(フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(150 mg, 0.73 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液に、N,N-ジメチルホルムアミド(2 滴)とオキザリルクロライド(126 μl, 1.46 mmol)を加え、室温にて 4 時間撹拌した。反応溶液を、減圧下濃縮し溶媒を留去した。残渣のN,N-ジメチルアセトアミド(2 mL)溶液に、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応液にテトラヒドロフランと酢酸エチル、そして、1N水酸化ナトリウム(5 mL)を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=70/30→100/0)にて精製し、白色粉末を得た。得られた白色粉末を、酢酸エチルを用いて洗浄し、表題化合物(175 mg, 73%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.78 - 0.79 (4H, m), 1.41 - 1.54 (4H, m), 1.86 - 1.98 (1H, m), 6.99 - 7.18 (2H, m), 7.23 - 7.51 (4H, m), 7.63 (2H, m), 7.82 (1H, dd, J = 13.3, 2.2 Hz), 7.89 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 10.2 Hz), 10.00 (1H, brs), 10.30 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例36
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2-メチルフェニル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-3-メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.619 mmol)と 1-(フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(152 mg, 0.74 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0 mL)溶液に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(282 mg, 0.743 mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(213 μL, 1.24 mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応液に酢酸エチルと水を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=95/5→100/0)にて精製した。得られた白色結粉末に酢酸エチルを加え、ろ過し、表題化合物(218.2 mg, 69%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.87 (4H, m), 1.56 (4H, s), 1.80 - 1.98 (1H, m), 2.22 (3H, s), 6.96 - 7.18 (4H, m), 7.25 - 7.37 (2H, m), 7.52 - 7.66 (3H, m), 7.94 (1H, s), 8.02 (1H, d, J = 9.6 Hz), 9.97 (1H, brs), 10.23 (1H, brs), 11.06 (1H, s).
実施例37
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-N'-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.61 mmol)、1-[(4-フルオロフェニル)カルバモイル]シクロプロパンカルボン酸(177 mg, 0.79 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(372 mg, 0.978 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(210 μL, 1.22 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.0 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(113 mg, 35%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.87 (4H, m), 1.45 (4H, s), 1.82 - 2.00 (1H, m), 7.07 - 7.22 (3H, m), 7.32 - 7.49 (2H, m), 7.57 - 7.71 (2H, m), 7.82 (1H, dd, J = 13.2, 2.3 Hz), 7.88 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 9.6 Hz), 10.01 (1H, brs), 10.33 (1H, brs), 11.06 (1H, s).
実施例38
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-N'-(3-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-{[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]カルバモイル}シクロプロパンカルボン酸(100 mg, 0.228 mmol)、3-フルオロアニリン(52.8 μL, 0.274 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(104 mg, 0.274 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(78.4 μL, 0.456 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(67.5 mg, 56%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.68 - 0.85 (4H, m), 1.47 (4H, s), 1.82 - 1.97 (1H, m), 6.78 - 6.96 (1H, m), 7.13 (1H, d, J= 9.8 Hz), 7.25 - 7.50 (4H, m), 7.57 - 7.69 (1H, m), 7.82 (1H, dd, J = 13.1, 2.2 Hz), 7.89 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 9.8 Hz), 10.24 (2H, brs), 11.06 (1H, s).
実施例39
N-[3-クロロ-4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-クロロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.582 mmol)、1-(フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(143 mg, 0.698 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(265 mg, 0.698 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(201 μL, 1.4 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(2.0 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(210 mg, 68%)を、白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.67 - 0.89 (4H, m), 1.47 (4H, s), 1.81 - 1.98 (1H, m), 6.95 - 7.15 (2H, m), 7.22 - 7.45 (3H, m), 7.54 - 7.69 (3H, m), 7.89 (1H, s), 7.96 - 8.11 (2H, m), 10.04 (1H, brs), 10.27 (1H, brs), 11.06 (1H, s).
実施例40
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(100 mg, 0.306 mmol)、2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(51 mg, 0.367 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(140 mg, 0.368 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(105 μL, 0.612 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.0 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(52.7 mg, 38%)を、白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.67 - 0.88 (4H, m), 1.23 (1H, s), 1.86 - 1.98 (1H, m), 6.48 (1H, dd, J = 7.2, 5.8 Hz), 7.14 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.27 - 7.49 (2H, m), 7.77 - 8.12 (4H, m), 8.32 (1H, dd, J = 7.2, 2.3 Hz), 11.06 (1H, s), 13.31 (1H, brs).
実施例41
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)、1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(112 mg, 0.733 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(279 mg, 0.733 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(211 μL, 1.22 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(2.0 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(204 mg, 72%)を、白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.71 - 0.85 (4H, m), 1.85 - 1.98 (1H, m), 3.65 (3H, s), 6.62 (1H, dd, J = 7.4, 6.5 Hz), 7.15 (1H, d, J = 9.7 Hz), 7.39 - 7.52 (2H, m), 7.91 (1H, s), 7.96 - 8.03 (1H, m), 8.06 (1H, d, J = 9.7 Hz), 8.19 (1H, dd, J = 6.5, 2.3 Hz), 8.47 (1H, dd, J = 7.4, 2.3 Hz), 11.06 (1H, s), 12.37 (1H, s).
実施例42
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-メチルフェニル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(80 mg, 0.247 mmol)、2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(69 mg, 0.321 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(122 mg, 0.320 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(85 μL, 0.494 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.0 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(90 mg, 70%)を、白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.69 - 0.87 (4H, m), 1.85 - 1.94 (1H, m), 2.14 (3H, s), 6.65 - 6.79 (1H, m), 7.04 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.13 - 7.23 (1H, m), 7.45 - 7.71 (7H, m), 7.88 (1H, s), 8.01 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.12 (1H, dd, J = 6.5, 2.2 Hz), 8.59 (1H, dd, J = 7.3, 2.2 Hz), 11.03 (1H, s), 12.00 (1H, s).
実施例43
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2-メチルフェニル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-3-メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(80 mg, 0.247 mmol)、2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(69 mg, 0.321 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(122 mg, 0.320 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(85 μL, 0.494 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.0 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(78.6 mg, 61%)を、淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.68 - 0.86 (4H, m), 1.84 - 1.97 (1H, m), 2.27 (3H, s), 6.64 - 6.79 (1H, m), 7.02 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.07 - 7.24 (2H, m), 7.42 - 7.68 (5H, m), 7.94 (1H, s), 8.01 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.11 (1H, dd, J = 6.6, 2.2 Hz), 8.35 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.63 (1H, dd, J = 7.4, 2.2 Hz), 11.05 (1H, s), 11.87 (1H, s).
実施例44
N-{6-[2-フルオロ-4-(4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル)フェノキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
2-アミノ安息香酸(251 mg, 1.83 mmol)、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(500 mg, 1.53 mmol)の N,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(527 μL, 3.06 mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(698 mg, 0.320 mmol)を加え、70℃にて1日間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=95/5→100/0)にて精製し、得られた白色粉末のエタノール(2 mL)/テトラヒドロフラン(2 mL)溶液に、酢酸(20 μL)とオルトぎ酸トリエチル(0.7 mL, 4.21 mmol)を加え、75℃にて26時間撹拌した。反応溶液を濃縮後、残渣をろ過し、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、そして、酢酸エチルにて洗浄し、表題化合物(49.4 mg, 7%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.63 - 1.01 (4H, m), 1.64 - 2.22 (1H, m), 7.23 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.45 - 8.00 (7H, m), 8.05 - 8.17 (1H, m), 8.24 (1H, dd, J = 7.9, 1.1 Hz), 8.45 (1H, s), 11.10 (1H, s).
実施例45
N-(1-{[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]カルバモイル}シクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)、1-[(フェニルカルボニル)アミノ]シクロプロパンカルボン酸(150 mg, 0.733 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(279 mg, 0.733 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(211 μL, 1.22 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(2.0 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(132.8 mg, 42%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.72 - 0.86 (4H, m), 1.09 - 1.19 (2H, m), 1.47 - 1.54 (2H, m), 1.83 - 1.96 (1H, m), 7.12 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.37 (1H, t, J = 8.9 Hz), 7.44 - 7.61 (4H, m), 7.78 (1H, dd, J = 13.3, 2.4 Hz), 7.89 (1H, s), 7.94 - 8.08 (3H, m), 9.06 (1H, s), 9.88 (1H, s), 11.05 (1H, s).
実施例46
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-1-(4-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)と1-(4-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(171 mg, 0.733 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0 mL)溶液に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(279 mg, 0.733 mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(211 μL, 1.22 mmol)を加え、室温にて8時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=95/5→100/0)にて精製し、白色粉末を得た。得られた白色粉末を酢酸エチルを用いて洗浄し、表題化合物(205 mg, 62%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.54 - 0.92 (4H, m), 1.84 - 1.98 (1H, m), 6.67 - 6.77 (1H, m), 7.14 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.34 - 7.50 (4H, m), 7.56 - 7.66 (2H, m), 7.90 (1H, s), 7.94 - 8.08 (2H, m), 8.13 (1H, dd, J = 6.7, 2.2 Hz), 8.59 (1H, dd, J = 7.3, 2.2 Hz), 11.06 (1H, s), 12.09 (1H, s).
実施例47
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(43 mg, 0.199 mmol)、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(50 mg, 0.153 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(53 μL, 0.305 mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(87 mg, 0.229 mmol)を加え、室温にて6時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=70/30→100/0)にて精製し、白色粉末を得た。得られた白色粉末を酢酸エチルにて洗浄、ろ過し、表題化合物(63.3 mg, 79%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.69 - 0.88 (4H, m), 1.83 - 1.97 (1H, m), 6.64 - 6.81 (1H, m), 7.14 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.33 - 7.69 (7H, m), 7.79 - 8.23 (4H, m), 8.60 (1H, dd, J = 7.3, 2.2 Hz), 11.06 (1H, s), 12.13 (1H, s).
実施例48
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-N'-(3-メチルフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
1-{[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]カルバモイル}シクロプロパンカルボン酸(200 mg, 0.455 mmol)、m-アニソール(58.5 mL, 0.546 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(207 mg, 0.544 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(146 μL, 0.91 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(20 mg, 8%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.72 - 0.85 (4H, m), 1.47 (4H, s), 1.86 - 1.97 (1H, m), 2.28 (3H, s), 6.89 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.08 - 7.26 (2H, m), 7.27 - 7.53 (4H, m), 7.82 (1H, dd, J = 13.3, 2.2 Hz), 7.89 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 9.6 Hz), 9.94 (1H, brs), 10.29 (1H, brs), 11.07 (1H, s).
実施例49
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-4-メチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
4-メチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(84.1 mg, 0.367 mmol)、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(100 mg, 0.306 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(140 mg, 0.367 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(98.1 μL, 0.612 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(130 mg, 79%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.63 - 0.92 (4H, m), 1.85 - 1.96 (1H, m), 2.31 (3H, s), 6.37 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.14 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.34 - 7.61 (7H, m), 7.74 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.84 - 7.90 (1H, m), 7.91 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 9.8 Hz), 10.88 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例50
N-[2-クロロ-4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-3-クロロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.582 mmol)、1-(フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(143 mg, 0.698 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(331 mg, 0.871 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(200 μL, 1.16 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(41 mg, 10%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.62 - 0.94 (4H, m), 1.47 - 1.76 (4H, m), 1.84 - 1.97 (1H, m), 7.02 - 7.17 (2H, m), 7.21 - 7.42 (3H, m), 7.51 - 7.64 (3H, m), 7.95 (1H, s), 8.04 (2H, dd, J = 9.2, 2.7 Hz), 9.94 (1H, brs), 10.77 (1H, brs), 11.08 (1H, s).
実施例51
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-1-フェニルピペリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(187 mg, 0.544 mmol)、2-オキソ-1-フェニルピペリジン-3-カルボン酸(143 mg, 0.652 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(310 mg, 0.815 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(187 μL, 1.09 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(150 mg, 52%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.67 - 0.86 (4H, m), 1.79 - 2.27 (5H, m), 3.51 - 3.80 (3H, m), 7.13 (1H, d, J = 9.9 Hz), 7.21 - 7.48 (7H, m), 7.78 - 7.86 (1H, m), 7.90 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 9.9 Hz), 10.48 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例52
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-1-(3-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)、1-(3-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(143 mg, 0.698 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(279 mg, 0.733 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(211 μL, 1.22 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(276 mg, 84%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.72 - 0.86 (4H, m), 1.86 - 1.96 (1H, m), 2.40 (3H, s), 6.63 - 6.78 (1H, m), 7.14 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.24 - 7.39 (3H, m), 7.40 - 7.51 (3H, m), 7.90 (1H, s), 7.95 - 8.02 (1H, m), 8.05 (1H, d, J = 9.8 Hz), 8.12 (1H, dd, J = 6.6, 2.2 Hz), 8.59 (1H, dd, J = 7.3, 2.2 Hz), 11.06 (1H, s), 12.14 (1H, s).
実施例53
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-1-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(200 mg, 0.611 mmol)、1-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(173 mg, 0.733 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(279 mg, 0.733 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(211 μL, 1.22 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(66.6 mg, 20%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.70 - 0.90 (4H, m), 1.85 - 1.97 (1H, m), 2.43 (3H, s), 6.86 - 6.97 (1H, m), 7.16 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.37 (1H, s), 7.42 - 7.58 (2H, m), 7.91 (1H, s), 7.96 - 8.10 (2H, m), 8.56 (1H, d, J = 7.0 Hz), 9.10 (1H, d, J = 7.0 Hz), 11.07 (1H, s), 11.48 (1H, s).
実施例54
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-メチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
6-メチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(84 mg, 0.367 mmol)、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(100 mg, 0.306 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(105 μL, 0.612 mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(140 mg, 0.368 mmol)を加え、室温にて6時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とテトラヒドロフランを加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ)にて精製し、表題化合物(126 mg, 76%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.84 (4H, m), 1.83 - 1.96 (1H, m), 2.07 (3H, s), 6.71 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.14 (1H, d, J = 9.7 Hz), 7.36 - 7.67 (7H, m), 7.89 (1H, s), 7.98 (1H, dd, J = 13.1, 2.0 Hz), 8.05 (1H, d, J = 9.7 Hz), 8.50 (1H, d, J = 7.9 Hz), 11.07 (1H, s), 12.09 (1H, s).
実施例55
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-フェニルピリジン-2-カルボキサミド 1-オキシドの製造
Figure 2009096435
6-フェニルピリジン-2-カルボン酸 1-オキシド(79 mg, 0.367 mmol)、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(100 mg, 0.306 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(105 μL, 0.612 mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(140 mg, 0.368 mmol)を加え、室温にて17時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とテトラヒドロフランを加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をテトラヒドロフランを用いて洗浄、ろ過し表題化合物(120 mg, 75%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.66 - 0.88 (4H, m), 1.87 - 1.96 (1H, m), 7.16 (1H, d, J = 9.9 Hz), 7.42 - 7.60 (5H, m), 7.69 - 7.82 (3H, m), 7.87 (1H, dd, J = 7.8, 2.2 Hz), 7.91 (1H, s), 8.00 (1H, dd, J = 12.7, 2.4 Hz), 8.06 (1H, d, J = 9.9 Hz), 8.33 (1H, dd, J = 8.0, 2.2 Hz), 11.07 (1H, s), 13.62 (1H, s).
実施例56
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-3-フェニル-7-オキサ-3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-1-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(77 mg, 0.235 mmol)、2-オキソ-3-フェニル-7-オキサ-3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-1-カルボン酸(61.5 mg, 0.263 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(107 mg, 0.281 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(81 μL, 0.47 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(107.9 mg, 85%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.66 - 0.88 (4H, m), 1.80 - 2.01 (1H, m), 2.39 - 2.47 (2H, m), 3.36 - 3.51 (1H, m), 3.66 - 3.87 (1H, m), 4.07 - 4.18 (1H, m), 7.14 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.24 - 7.37 (3H, m), 7.39 - 7.54 (4H, m), 7.82 (1H, dd, J = 12.9, 2.2 Hz), 7.90 (1H, s), 8.05 (1H, d, J = 9.8 Hz), 10.68 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例57
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-2,5-ジフルオロフェニル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-(6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサミド(1 g, 4.23 mmol)と4-アミノ-2,5-ジフルオロフェノール(736 mg,5.07 mmol)のジメチルスルフォキシド(10 mL)溶液に、炭酸セシウム(2.76 g, 8.47 mmol)を加え、110℃にて6時間撹拌した。反応液をセライトを用いてろ過し、ろ液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ)に付し、薄茶色粉末(600 mg)を得た。
得られた薄茶色粉末(600 mg)と2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(486 mg, 2.26 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(6 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.6 mL, 3.48 mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(860 mg, 2.26 mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチル/メタノール=100/0→90/10)にて精製し、淡黄色粉末を得た。得られた淡黄色粉末を、酢酸エチルにて洗浄、ろ過し、表題化合物(150 mg, 7%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.67 - 0.89 (4H, m), 1.86 - 1.96 (1H, m), 6.76 (1H, t, J = 7.0 Hz), 7.17 (1H, d, J= 9.6 Hz), 7.43 - 7.74 (6H, m), 7.93 (1H, s), 8.08 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.17 (1H, dd, J = 7.0, 2.1 Hz), 8.54 (1H, dd, J = 12.6, 7.3 Hz), 8.62 (1H, dd, J = 7.0, 2.1 Hz), 11.09 (1H, s), 12.45 (1H, s).
実施例58
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3,5-ジフルオロフェニル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(78 mg, 0.226 mmol)、2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(63 mg, 0.293 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(112 mg, 0.295 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(78 μL, 0.452 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)を用いて、実施例28と同様の操作を行い、表題化合物(80 mg, 65%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.67 - 0.89 (4H, m), 1.85 - 1.97 (1H, m), 6.68 - 6.82 (1H, m), 7.24 (1H, d, J = 9.9 Hz), 7.46 - 7.66 (5H, m), 7.71 - 7.83 (2H, m), 7.92 (1H, s), 8.10 (1H, d, J = 9.9 Hz), 8.16 (1H, dd, J = 6.6, 2.1 Hz), 8.60 (1H, dd, J = 7.3, 2.1 Hz), 11.09 (1H, s), 12.22 (1H, s).
実施例59
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-N'-(2-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドの製造
Figure 2009096435
0.144 mol/Lの2-フルオロアニリンのN,N-ジメチルホルムアミド溶液(500 μL, 72 μmol)と0.144 mol/LのN-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミドのN,N-ジメチルホルムアミド溶液(500 μL, 72 μmol)の混合溶液に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(5.47 g, 14.4 mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.86 g, 14.4 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(100 mL)に溶解して調製した溶液を500 μL(O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート : 72 μmol, N,N-ジイソプロピルエチルアミン:72 μmol)加え、50℃にて6時間撹拌し、さらに80℃にて18時間撹拌した。反応液に酢酸エチルと10%炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、分離した有機層をろ過し、溶媒を留去した。残渣を分取HPLCにて精製し、表題化合物(6.4 mg, 17%)を得た。
MS(m/z):533(M+H)
表1〜8に示す実施例60〜123は、実施例59と同様の方法にて製造した。
Figure 2009096435
Figure 2009096435
Figure 2009096435
Figure 2009096435
Figure 2009096435
Figure 2009096435
Figure 2009096435
Figure 2009096435
実施例124
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-3-メチル-2-オキソ-1-フェニルピペリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
3-メチル-2-オキソ-1-フェニルピペリジン-3-カルボン酸(86 mg, 0.369 mmol)、N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(100 mg, 0.306 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(105 μL, 0.612 mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(140 mg, 0.368 mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液に酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、酢酸エチルのみ)にて精製し、白色固体を得た。得られた固体を、酢酸エチルにて洗浄し、ろ過して表題化合物(42 mg, 25%)を白色固体として得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.47 - 1.04 (4.5H, m), 1.58 (3H, s), 1.75 - 2.15 (4.5H, m), 3.39 - 3.96 (2H, m), 7.14 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.20 - 7.57 (7H, m), 7.77 - 7.95 (2H, m), 8.05 (1H, d, J = 9.4 Hz), 9.82 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例125
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-エチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(100 mg, 0.306 mmol)、1-フェニル-6-エチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(89 mg, 0.366 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0 mL)溶液に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(151 mg, 0.397 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(105 μL, 0.612 mmol)を加え、室温にて17時間攪拌した。反応液に酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ)にて精製し、白色固体を得た。得られた白色固体を、酢酸エチルを用いて洗浄し、ろ過して表題化合物(100 mg, 59%)を白色固体として得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.72 - 0.87 (4H, m), 1.06 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.82 - 1.96 (1H, m), 2.31 (2H, q, J = 7.4 Hz), 6.69 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.14 (1H, d, J = 9.9 Hz), 7.36 - 7.49 (4H, m), 7.50 - 7.67 (3H, m), 7.89 (1H, s), 7.98 (1H, dd, J = 13.0, 2.1 Hz), 8.05 (1H, d, J = 9.9 Hz), 8.55 (1H, d, J = 7.7 Hz), 11.06 (1H, s), 12.09 (1H, s).
実施例126
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-1-(4-フルオロフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(100 mg, 0.306 mmol)、1-(4-フルオロフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(98 mg, 0.397 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド (1 mL)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(105 μL, 0.612 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(151 mg, 0.398 mmol)を用いて実施例124と同様の操作を行い、表題化合物(125 mg, 74%)を白色固体として得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.75 - 0.87 (4H, m), 1.85 - 1.96 (1H, m), 2.08 (3H, s), 6.72 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.14 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.36 - 7.56 (6H, m), 7.89 (1H, s), 7.98 (1H, dd, J = 13.0, 2.1 Hz), 8.05 (1H, d, J = 10.2 Hz), 8.50 (1H, d, J = 7.6 Hz), 11.06 (1H, s), 12.05 (1H, s).
実施例127
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-1-(2-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(100 mg, 0.306 mmol)、1-(2-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (84 mg, 0.367 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド (1 mL)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(105 μL, 0.612 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(151 mg, 0.398 mmol)を用いて実施例124と同様の操作を行い、表題化合物(134 mg, 81%)を白色固体として得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ0.65 - 0.91 (4H, m), 1.86 - 1.95 (1H, m), 2.09 (3H, s), 6.69 - 6.83 (1H, m), 7.14 (1H, d, J = 9.4 Hz), 7.34 - 7.51 (6H, m), 7.89 (1H, s), 7.94 - 8.10 (3H, m), 8.63 (1H, dd, J = 7.3, 2.2 Hz), 11.07 (1H, s), 12.14 (1H, s).
実施例128
N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-(4-フルオロフェニル)-5-メチルピリジン-2-カルボキサミド 1-オキシドの製造
Figure 2009096435
N-[6-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル]シクロプロパンカルボキサミド(1.0 g, 3.05 mmol)、5-メチル-6-(4-フルオロフェニル)ピリジン-2-カルボン酸 1-オキシド(906 mg, 3.66 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.05 mL, 6.12 mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(1.51 g, 3.97 mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液に酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて3回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ)にて精製し、白色固体を得た。得られた白色固体を、酢酸エチルを用いて洗浄し、ろ過した。得られた残渣をメチルエチルケトン(90 mL)と水(10 mL)を用いて再結晶を行い、表題化合物(570 mg, 33%)を白色固体として得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.70 - 0.89 (4H, m), 1.82 - 2.00 (1H, m), 2.13 (3H, s), 7.15 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.32 - 7.61 (6H, m), 7.70 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.90 (1H, s), 8.00 (1 H, dd, J = 12.8, 2.3 Hz), 8.06 (1H, d, J = 10.0 Hz), 8.32 (1H, d, J = 8.3 Hz), 11.06 (1H, s), 13.79 (1H, s).
製剤例1
本発明の化合物を有効成分として含有する医薬は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
1.カプセル剤
(1)実施例1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.錠剤
(1)実施例1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
製剤例2
日局注射用蒸留水50mLに実施例1で得られた化合物50mgを溶解した後、日局注射用蒸留水を加えて100mLとする。この溶液を滅菌条件下でろ過し、次にこの溶液1mLずつを取り、滅菌条件下、注射用バイアルに充填し、凍結乾燥して密閉する。
実験例1 ヒト血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2)遺伝子のクローニングと組換えバキュロウイルスの調製
ヒト血管内皮増殖因子受容体2(以下VEGFR2と略する)遺伝子のクローニングは、cDNA Libraries Human Placenta(Clontech社製)を鋳型としたPCRを行って実施した。PCRに使用したプライマーは、VEGFR2遺伝子の塩基配列(Genbank Accession AF035121)情報より、VEGFR2細胞内ドメイン部分をコードする塩基配列(Genbank Accession AF035121における2671−4374)に、タンパクのN末にflag tagが付加するように、flagペプチドをコードする塩基配列および制限酵素認識配列を加えて作製した。プライマー塩基配列を以下に示す。
VEGFR2−U:
5'-AATTAAGTCGACATGGACTACAAGGATGACGATGACAAGAAGCGGGCCAATGGAGGGGAACTGAAGACA-3’(配列番号:1)
および
VEGFR2−L:
5'-AATTAAGCATGCTTAAACAGGAGGAGAGCTCAGTGTGGTCCC-3'(配列番号:2)
プライマーVEGFR2−Uの塩基配列を配列表配列番号1に、プライマーVEGFR2−Lの塩基配列を配列表配列番号2に示す。
PCR反応はKOD−plusキット(TOYOBO製)を用いて実施した。得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)で電気泳動し、PCRによって増幅されたDNA断片をゲルから回収した後、制限酵素Sal IおよびSph Iで消化した。制限酵素処理したDNAをアガロースゲル(1%)で電気泳動し、得られたDNA断片を回収し、制限酵素Sal IおよびSph Iで消化したプラスミドpFASTBAC1(インビトロジェン製)へライゲーションし、発現プラスミドpFB−VEGFR2を作製した。挿入断片の塩基配列を確認したところ、VEGFR2細胞内ドメインの塩基配列(Genbank Accession AF035121における2671−4374)と一致した。さらに、BAC−TO−BAC Baculovirus Expression System(インビトロジェン製)を用いて、組換えバキュロウイルスのウイルスストックBAC−VEGFR2を調製した。
実験例2 血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2)細胞内ドメインタンパクの調製
SF−21細胞を10%ウシ胎児血清(トレース)、50mg/L Gentamicin(インビトロジェン)、0.1% Pluronic F−68(インビトロジェン)を含むSf−900IISFM培地(インビトロジェン)1Lに1×10 cells/mLで播種し、2L容エルレンマイヤーフラスコを用いて27℃、100rpmで振盪培養を行った。培養24時間後に組換えバキュロウイルスBAC−VEGFR2を13.4mL添加し、さらに3日間の培養を行った。培養液を2,000rpmで5分間遠心分離し、ウイルス感染細胞を得た。感染細胞をリン酸生理緩衝液(インビトロジェン製)で洗浄して同条件で遠心分離を行い、細胞を−80℃で保存した。凍結保存した細胞を氷中で融解し、Complete Protease Inhibitor(ベーリンガー製)を添加した緩衝液A(20% Glycerol、0.15M NaClを含む50mM トリス緩衝液(pH7.4))30mLに懸濁した後、ポリトロンホモジナイザー(キネマティカ製)を用いて20,000rpm、30秒の条件で3回破砕を行った。破砕液を40,000rpm、30分間の遠心分離により清澄化し、さらに0.45μmフィルターを用いたろ過を行った。ろ過液をAnti−FLAG M2 Affinity Gel(シグマ社製)4mLを詰めたカラムに流速約0.5mL/minで通した。カラムを緩衝液Aで洗浄した後、100μg/mLのFLAGペプチドを含む緩衝液Aで溶出した。溶出液を分画分子量30Kのビバスピン20(ビバサイエンス製)で濃縮した。この濃縮液を緩衝液Aで平衡化したNAPTM 25 カラム(アマシャムバイオサイエンス製)により緩衝液交換を行った。VEGFR2細胞内ドメインタンパクを含むフラクションを集め、終濃度50%になるようにグリセロールを添加し−80℃で凍結保存した。
試験例1 血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2)キナーゼ阻害活性の測定
ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した試験化合物を緩衝液(50mM Tris−HCl(pH7.5)、5mM MgCl、5mM MnCl、2mM ジチオスレイトール(Dithiothreitol)、0.01% Tween−20)で希釈した。この化合物溶液5μLに50ng/mLのVEGFR2細胞内ドメインタンパクと250ng/mLのビオチン標識ポリペプチドbiotinyl−poly−Glu:Tyr(4:1)(CIS bio International)を含む緩衝液を10μL加えた。得られた混合液に25μM ATPを含む緩衝液を10μL添加し、25℃で5分間反応させた後、25μLの停止液(100mM EDTA・2ナトリウム塩、62.5mM HEPES緩衝液(pH7.4)、250mM NaCl、0.1% 牛血清アルブミン、10μg/mL アルファスクリーンアッセイ用ストレプトアビジンドナービーズ(Streptavidin Donor beads:パーキンエルマー製)、10μg/mL アルファスクリーンアッセイ用抗チロシンリン酸化認識抗体PY−100結合アクセプタービーズ(Anti−phosphotyrosine(P−Tyr−100) Acceptor beads:パーキンエルマー製))を加え、反応を停止させた。反応溶液を25℃で16時間放置した後、プレートリーダー・フュージョン(FusionTM)(パーキンエルマー製)を使用してカウントを測定した。試験化合物のキナーゼ阻害率(%)は以下の式で計算した。
阻害率(%)=(1−(試験化合物のカウント−ブランク)÷(対照−ブランク))×100
ここで、化合物を添加せずに反応させた溶液のカウントを「対照」とし、化合物とATPを添加しなかった溶液のカウントを「ブランク」とした。
表9に示すように、実施例6、27、35、36、47、54、55、126および128の化合物の1μMにおける阻害率は80%以上であった。
Figure 2009096435
試験例2 血管内皮細胞の増殖阻害試験
ヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞(HUVEC、クラボウより購入)は37℃、5%炭酸ガスインキュベーター内において、3%ウシ胎仔血清および2.5ng/mL塩基性繊維芽細胞増殖因子を含む血管内皮細胞用培地(インビトロジェン製)で培養した。詳細には、前記3%ウシ胎仔血清を含む血管内皮細胞用培地に懸濁したHUVECを、96ウエル平底プレートに各ウエル50μL(3000個)播種した。一晩培養後、種々の濃度の被験物質ならびに120ng/mLの血管内皮増殖因子(VEGF)を、3%ウシ胎仔血清を含む血管内皮細胞用培地に溶解し、各ウエル50μL添加した。5日間培養後、Cell counting kit−8試薬(同仁化学製)を各ウエル10μL添加し、37℃、5%炭酸ガスインキュベーター内において2−3時間反応させた。450nmの吸光度を、マイクロタイタープレートリーダーにより測定し、細胞増殖阻害活性を測定した。被験物質各濃度添加時の吸光度値を用いてSAS system NLIN procedure のロジスティック曲線を用いた非線形最小二乗法により、被験物質無添加時の50%を示す被験物質濃度(IC50値)を算出した。また、試験化合物の血管内皮細胞の増殖阻害率(%)を以下の式で計算した。陽性対照(100%増殖)には、被験物質の代わりのジメチルスルホキシドをVEGFとともに添加した。
阻害率(%)=(1−(試験化合物添加時の吸光度÷陽性対照の吸光度))×100
表10に示すように、実施例6、27、35、36、47、54、55、126および128の化合物の1μMにおける阻害率は80%以上であった。
また、実施例6、27、35、36、47、54、55、126および128の化合物のIC50値は1μM以下であった。
Figure 2009096435
試験例3 肝細胞増殖因子受容体(c−Met)キナーゼ阻害活性の測定
ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した試験化合物を緩衝液(50mM Tris−HCl(pH7.5)、5mM MgCl、5mM MnCl、2mM ジチオスレイトール(Dithiothreitol)、0.01% Tween−20)で希釈した。この化合物溶液5μLに2.5ng/mLのc−Met細胞内ドメインタンパク(Millipore社)と250ng/mLのビオチン標識ポリペプチドbiotinyl−poly−Glu:Tyr(4:1)(CIS bio International)を含む緩衝液を10μL加えた。キナーゼ酵素と化合物とビオチン標識ポリペプチドを混合した5分後に、5μM ATPを含む緩衝液を10μL添加し、25℃で10分間反応させた後、25μLの停止液(100mM EDTA・2ナトリウム塩、62.5mM HEPES緩衝液(pH7.4)、250mM NaCl、0.1% 牛血清アルブミン、10μg/mL アルファスクリーンアッセイ用ストレプトアビジンドナービーズ(Streptavidin Donor beads:パーキンエルマー製)、10μg/mL アルファスクリーンアッセイ用抗チロシンリン酸化認識抗体PT−66結合アクセプタービーズ(Anti−phosphotyrosine(P−Tyr−66) Acceptor beads:パーキンエルマー製))を加え、反応を停止させた。反応溶液を25℃で16時間放置した後、プレートリーダー・フュージョン(FusionTM)(パーキンエルマー製)を使用してカウントを測定した。試験化合物のキナーゼ阻害率(%)は以下の式で計算した。
阻害率(%)=(1−(試験化合物のカウント−ブランク)÷(対照−ブランク))×100
ここで、化合物を添加せずに反応させた溶液のカウントを「対照」とし、化合物とATPを添加しなかった溶液のカウントを「ブランク」とした。
表11に示すように、実施例6、27、35、36、47、54、55、126および128の化合物の1μMにおける阻害率は80%以上であった。
Figure 2009096435
試験例4 ヒト胃癌細胞株MKN45増殖阻害試験
ヒト胃癌細胞株MKN45(理化学研究所 バイオリソースセンター)は37℃、5%炭酸ガスインキュベーター内において、10%ウシ胎仔血清を含むRPMI1640(インビトロジェン製)で培養した。MKN45細胞はトリプシン/EDTA処理して回収し、0.3%ウシ胎仔血清を含むRPMI1640に懸濁し、96ウェル平底プレートに各ウェルあたり3000個/50μLの細胞密度で播種した。一晩培養後、種々の濃度の被験物質を、0.3%ウシ胎仔血清を含むRPMI1640に溶解し、各ウェル50μL添加した。3日間培養後、Cell counting kit−8試薬(同仁化学製)を各ウェル10μL添加し、37℃、5%炭酸ガスインキュベーター内において2−3時間反応させた。反応後、各ウェルの450nmの吸光度を、マイクロタイタープレートリーダーにより測定した。被験物質各濃度添加時の細胞増殖活性値を用いて、GraphPad Prismの非線形回帰解析[Sigmoidal dose response (variable slope)]により、増殖が50%阻害される被験物質濃度(IC50値)を算出した。また、試験化合物のヒト胃癌細胞株MKN45増殖阻害率(%)を以下の式で計算した。陽性対照(100%増殖)には被験物質の代わりにジメチルスルホキシドを添加した。陰性対照(0%増殖)には被験物質の代わりに既知のc-Met阻害剤である参考例52(WO2005/030140のEntry 104記載の化合物)を大過剰量(10μM)添加した。
阻害率(%)=(1−(試験化合物添加時の吸光度−陰性対照の吸光度)÷ (陽性対照の吸光度−陰性対照の吸光度))×100
表12に示すように、実施例6、27、35、36、47、54、55、126および128の化合物の1μMにおける阻害率は80%以上であった。
また、実施例6、27、35、36、47、54、55、126および128の化合物のIC50値は1μM以下であった。
Figure 2009096435
試験例5 抗腫瘍試験
癌細胞は37℃、5%炭酸ガスインキュベーター内において、10%ウシ胎仔血清を含む培養液で培養する。細胞をトリプシン/EDTA処理して単離し、HBSS(HANK’s Balanced Saline Solution)で洗浄後、HBSSで5x107 cells/mLの細胞密度に調製する。本細胞懸濁液0.1mL(5x106 cells)を6週齢の雌性ヌードマウス(BALB/c nu/nu,日本クレア製)の腹部皮下に注射して移植する。腫瘍体積が100−200mmに達した時点で群分けを行い、翌日より種々の用量の被験物質を経口で連日14日間投与する。腫瘍体積は腫瘍の長径および短径を経時的に測定することにより、腫瘍体積=長径×短径×短径×0.5により算出する。
配列表フリーテキスト
〔配列番号:1〕
ヒトVEGFR2をコードするDNAを増幅するために設計されたオリゴヌクレオチドプライマー
〔配列番号:2〕
ヒトVEGFR2をコードするDNAを増幅するために設計されたオリゴヌクレオチドプライマー
本発明の化合物は、血管内皮増殖因子受容体、肝細胞増殖因子受容体等のキナーゼに対して優れた阻害作用を示すので、生体内における血管内皮増殖因子、肝細胞増殖因子の作用と関連した疾患(例えば、癌等)の臨床上有用な予防・治療剤を提供することができる。また、本発明の化合物は、薬効発現、薬物動態、溶解性、他の医薬品との相互作用、安全性、安定性の点でも優れているので、医薬として有用である。
本出願は、日本で出願された特願2008−018367および特願2008−276354を基礎としており、それらの内容は本明細書にすべて包含されるものである。

Claims (18)

  1. 式(Ia)
    Figure 2009096435

    〔式中、
    Xは、NまたはCR(Rは、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す)を示し;
    Yは、NまたはCR(Rは、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す)を示し;
    は、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示し;
    は、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示し;
    は、水素原子を示し;
    60は、
    (1) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1−6アルキルを有していてもよいC6−10アリールアミノ、
    (2) C7−12アラルキル−カルボニルアミノ、
    (3) C7−12アラルキルオキシ、
    (4)(a)(i) C1−6アルコキシ、および
    (ii)C1−6アルキル−カルボニル
    から選ばれる置換基を有していてもよいC1−6アルキル、
    (b) C6−10アリール、
    (c) オキソ、
    (d) ヒドロキシ、および
    (e) C1−6アルコキシ
    から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよい含窒素5員環基、
    (5)(a) C1−6アルキル、
    (b) ハロゲン原子またはC1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、C6−10アリール、
    (c) オキソ、
    (d) C1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基、および
    (e) エポキシ
    から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基、
    (6) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル、
    (7) C7−12アラルキル、または
    (8)(a) C6−10アリール−カルボニル、
    (b) C6−10アリール−カルボニルアミノ、
    (c) カルボキシル、または
    (d) 式−CONR
    (式中、Rは、
    (a) 5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、
    (b) C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、
    (c) ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、
    (d)(i) ハロゲン原子、
    (ii) シアノ、
    (iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
    (iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
    (v) C1−6アルキル−カルボニル、
    (vi) C1−6アルキルチオ、および
    (vii) C1−6アルコキシ−カルボニル
    から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、
    (e)(i) ハロゲン原子、
    (ii) C1−6アルキル、
    (iii) C3−6シクロアルキル、および
    (iv) C1−6アルコキシ
    から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示し;
    は、水素原子またはC1−6アルキルを示すか;
    あるいは、RとRが一緒になって、−NRで、6員の複素環を形成してもよい)
    で表される基を有するC3−6シクロアルキルを示すか;
    あるいは、RとR60は一緒になって縮合複素環を形成してもよく;
    Zは、OまたはSを示す。
    但し、下記4化合物を除く:
    (1) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-5-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
    (2) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-3-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;
    (3) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;および
    (4) N-{6-[4-({[(フェニルアセチル)アミノ]チオカルボニル}アミノ)フェノキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミド〕
    で表される化合物またはその塩。
  2. 式(Ib)
    Figure 2009096435

    〔式中、
    Xは、NまたはCR(Rは、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す)を示し;
    Yは、NまたはCR(Rは、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示す)を示し;
    は、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示し;
    は、水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示し;
    は、水素原子を示し;
    は、
    (1) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1−6アルキルを有していてもよいC6−10アリールアミノ、
    (2) C7−12アラルキル−カルボニルアミノ、
    (3) C7−12アラルキルオキシ、
    (4)(a)(i) C1−6アルコキシ、および
    (ii)C1−6アルキル−カルボニル
    から選ばれる置換基を有していてもよいC1−6アルキル、
    (b) C6−10アリール、
    (c) オキソ、
    (d) ヒドロキシ、および
    (e) C1−6アルコキシ
    から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい含窒素5員環基、
    (5)(a) C1−6アルキル、
    (b) ハロゲン原子またはC1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、C6−10アリール、
    (c) オキソ、
    (d) C1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基、および
    (e) エポキシ
    から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基、
    (6) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル、
    (7) C7−12アラルキル、または
    (8)(a) C6−10アリール−カルボニル、
    (b) C6−10アリール−カルボニルアミノ、
    (c) カルボキシル、または
    (d) 式−CONR
    (式中、Rは、
    (a) 5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、
    (b) C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、
    (c) ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、
    (d)(i) ハロゲン原子、
    (ii) シアノ、
    (iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
    (iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
    (v) C1−6アルキル−カルボニル、
    (vi) C1−6アルキルチオ、および
    (vii) C1−6アルコキシ−カルボニル
    から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、
    (e)(i) ハロゲン原子、
    (ii) C1−6アルキル、および
    (iii) C3−6シクロアルキル
    から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示し;
    は、水素原子またはC1−6アルキルを示すか;
    あるいは、RとRが一緒になって、−NRで、6員の複素環を形成してもよい)
    で表される基を有するC3−6シクロアルキルを示すか;
    あるいは、RとRは一緒になって縮合複素環を形成してもよく;
    Zは、OまたはSを示す。
    但し、下記4化合物を除く:
    (1) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-5-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
    (2) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-3-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;
    (3) N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)フェニル]-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;および
    (4) N-{6-[4-({[(フェニルアセチル)アミノ]チオカルボニル}アミノ)フェノキシ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル}シクロプロパンカルボキサミド〕
    で表される化合物またはその塩。
  3. およびRが、独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルである、請求項2記載の化合物。
  4. が、水素原子またはハロゲン原子である、請求項2記載の化合物。
  5. が、水素原子またはハロゲン原子である、請求項2記載の化合物。
  6. が、水素原子であり;
    が、
    (1) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルを有していてもよい、C6−10アリールアミノ、
    (2) C7−12アラルキルオキシ、
    (3)(a) C1−6アルキル、
    (b) ハロゲン原子またはC1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、C6−10アリール、
    (c) オキソ、
    (d) C1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基、および
    (e) エポキシ
    から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基、
    (4) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル、
    (5) C7−12アラルキル、または
    (6) C6−10アリール−カルボニル、C6−10アリール−カルボニルアミノ、カルボキシルまたは式−CONR
    (式中、Rが、
    (a) 5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、
    (b) C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、
    (c) ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、
    (d)(i) ハロゲン原子、
    (ii) シアノ、
    (iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
    (iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
    (v) C1−6アルキル−カルボニル、
    (vi) C1−6アルキルチオ、および
    (vii) C1−6アルコキシ−カルボニル
    から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、
    (e)(i) ハロゲン原子、
    (ii) C1−6アルキル、および
    (iii) C3−6シクロアルキル
    から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基であり;
    が水素原子またはC1−6アルキルであるか;
    あるいは、RとRが一緒になって、−NRで、6員の複素環を形成してもよい)
    で表される基を有するC3−6シクロアルキルであるか;
    あるいは、RとRが一緒になって縮合複素環を形成してもよい、請求項2記載の化合物。
  7. Xが、NまたはCR1’(R1’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)であり;
    Yが、NまたはCR2’(R2’は、水素原子、フッ素原子、塩素原子またはメチルを示す)であり;
    が、水素原子またはハロゲン原子であり;
    が、水素原子またはハロゲン原子であり;
    が、水素原子であり;
    が、
    (1) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルを有していてもよい、C6−10アリールアミノ、
    (2) C7−12アラルキルオキシ、
    (3)(a) C1−6アルキル、
    (b) ハロゲン原子またはC1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、C6−10アリール、
    (c) オキソ、
    (d) C1−6アルキルを1ないし3個有していてもよい、5員の芳香族複素環基、および
    (e) エポキシ
    から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよく、酸化されていてもよい含窒素6員環基、
    (4) C6−10アリール−カルバモイル−C1−6アルキル、
    (5) C7−12アラルキル、または
    (6)(a) C6−10アリール−カルボニル、
    (b) C6−10アリール−カルボニルアミノ、
    (c) カルボキシル、または
    (d) 式−CONR
    (式中、Rが、
    (a) 5員の芳香族複素環基を有していてもよいC1−6アルキル、
    (b) C1−6アルキルを有していてもよいC3−6シクロアルキル、
    (c) ハロゲン原子を有していてもよいC7−12アラルキル、
    (d)(i) ハロゲン原子、
    (ii) シアノ、
    (iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
    (iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
    (v) C1−6アルキル−カルボニル、
    (vi) C1−6アルキルチオ、および
    (vi) C1−6アルコキシ−カルボニル
    から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC6−10アリール、または、
    (e)(i) ハロゲン原子、
    (ii) C1−6アルキル、および
    (iii) C3−6シクロアルキル
    から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基であり;
    は水素原子またはC1−6アルキルであるか;
    あるいは、RとRが一緒になって−NRで、6員の複素環を形成してもよい)
    で表される基を有するC3−6シクロアルキルであるか;
    あるいは、RとRが一緒になって縮合複素環を形成してもよく;
    Zが、OまたはSである、請求項2記載の化合物。
  8. N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-N'-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドまたはその塩。
  9. N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドまたはその塩。
  10. N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-メチル-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミドまたはその塩。
  11. N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-フェニルピリジン-2-カルボキサミド 1-オキシドまたはその塩。
  12. N-[4-({2-[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル}オキシ)-3-フルオロフェニル]-6-(4-フルオロフェニル)-5-メチルピリジン-2-カルボキサミド 1-オキシドまたはその塩。
  13. 請求項1または2記載の化合物のプロドラッグ。
  14. 請求項1または2記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬。
  15. キナーゼ阻害剤である請求項14記載の医薬。
  16. 癌の予防治療剤である請求項14記載の医薬。
  17. 哺乳動物に対して請求項1または2記載の化合物またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法。
  18. 癌の予防・治療剤を製造するための、請求項1または2記載の化合物またはそのプロドラッグの使用。
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