JPWO2009096152A1 - ズームレンズ系、撮像装置及びカメラ - Google Patents

ズームレンズ系、撮像装置及びカメラ Download PDF

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Abstract

本発明のズームレンズ系は、1枚以上のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、物体側から像側へと順に負パワーでレンズ素子2枚の第1レンズ群、正パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群を備え、ズーミング時に少なくとも第1、第2レンズ群が光軸上を移動し、第2レンズ群の像側にズーミング時に第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りが配置され、第2レンズ群が物体側から像側へと順に2枚のレンズ素子を接合した第1接合レンズ素子、2枚のレンズ素子を接合した第2接合レンズ素子で構成され、条件:2.00<fG2a/fG2b<3.00(fG2a、fG2b:第1、第2接合レンズ素子の焦点距離)を満足する。

Description

本発明は、ズームレンズ系、撮像装置及びカメラに関する。特に本発明は、高解像度を有するのは勿論のこと、光学全長(レンズ全長)が短いだけでなく、変倍比が5倍程度と大きく、しかも広角端での画角が70°程度で広角撮影に充分に適応し得るズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型で極めてコンパクトなカメラに関する。
近年、高画素のCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子の開発が進み、これら高画素の固体撮像素子に対応した、高い光学性能を有する撮像光学系を含む撮像装置を備えたデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ(以下、単に「デジタルカメラ」という)が急速に普及してきている。このような高い光学性能を有するデジタルカメラの中でも、特にコンパクトタイプのデジタルカメラの需要が高まってきている。
前記コンパクトタイプのデジタルカメラに対しては、携帯及び収納が容易であるという点から、さらなる薄型化が求められている。このようなコンパクトタイプで薄型のデジタルカメラを実現するために、従来より、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とが配置されたネガティブリード型の3群構成で、光学全長(レンズ全長:レンズ系全体の最も物体側のレンズ面の頂点から像面までの距離)が短いズームレンズ系が種々提案されている。
例えば特許第3513369号公報には、物体側から像側へと順に負正正の3つのレンズ群を有し、広角端と比較して望遠端で、第1、第2レンズ群の間隔及び第2、第3レンズ群の間隔が何れも減少するように各レンズ群を移動させて変倍を行い、第1レンズ群は負正2枚のレンズから、第2レンズ群は独立した正負2枚のレンズから、第3レンズ群は1枚の正レンズからなり、第2レンズ群に含まれる負レンズの物体側面の曲率半径と、全系の広角端での焦点距離とが特定の関係を満足するズームレンズが開示されている。かかる特許第3513369号公報に開示のズームレンズは、光学全長の短縮化が図られ、全変倍範囲にわたり高い光学性能を有するものである。
また特開2006−301154号公報には、物体側から像側へと順に負正正の3つのレンズ群を有し、変倍時に各レンズ群の間隔が変化し、撮影像高と全系の広角端での焦点距離、第1、第2レンズ群の軸上間隔と第1レンズ群の焦点距離、第1、第2レンズ群の軸上間隔と第2レンズ群の焦点距離が、各々特定の関係を満足し、特定範囲の変倍比を有するズームレンズが開示されている。かかる特開2006−301154号公報に開示のズームレンズは、広角端での画角が大きく、比較的大きい変倍比を有するものである。
また特開2006−065034号公報には、物体側から像側へと順に負正正の3つのレンズ群を有し、変倍時に各レンズ群の間隔が変化し、第1レンズ群は負正2枚のレンズから、第2レンズ群は正負2枚のレンズで構成される第2aレンズ群と該第2aレンズ群の像側に配置された少なくとも1枚の正レンズで構成される第2bレンズ群とから、第3レンズ群は少なくとも1枚の正レンズからなり、第2レンズ群の広角端、望遠端での結像倍率、第1、第2レンズ群の広角端での間隔、第2、第3レンズ群の望遠端での間隔が特定の関係を満足するズームレンズが開示されている。かかる特開2006−065034号公報に開示のズームレンズは、所望の光学性能を維持しつつ、構成レンズ枚数が少なく、比較的コンパクトなものである。
特許第3513369号公報 特開2006−301154号公報 特開2006−065034号公報
しかしながら、特許第3513369号公報に開示のズームレンズは、高い光学性能を有し、広角端での画角も65〜75°と大きく、光学全長が短いのでコンパクトタイプのデジタルカメラのさらなる薄型化が可能であるものの、変倍比が3倍程度と小さく、近年のコンパクトタイプのデジタルカメラに対する要求を満足し得るものではない。
また特開2006−301154号公報に開示のズームレンズは、広角撮影に充分な画角を有し、前記特許第3513369号公報に開示のズームレンズよりも大きな変倍比を有するものの、変倍時における第2レンズ群の光軸上の移動量が大きくなるようなレンズ構成であるので、光学全長が長く、コンパクトタイプのデジタルカメラのさらなる薄型化を図ることができない。
また特開2006−065034号公報に開示のズームレンズも、前記特許第3513369号公報に開示のズームレンズと同様に、所望の光学性能を維持しつつ、広角撮影に充分な画角を有し、光学全長が短いのでコンパクトタイプのデジタルカメラのさらなる薄型化が可能であるものの、やはり変倍比が3倍程度と小さく、近年のコンパクトタイプのデジタルカメラに対する要求を満足し得るものではない。
本発明の目的は、高解像度を有するのは勿論のこと、光学全長が短いだけでなく、変倍比が5倍程度と大きく、しかも広角端での画角が70°程度で広角撮影に充分に適応し得るズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型で極めてコンパクトなカメラを提供することである。
上記目的の1つは、以下のズームレンズ系により達成される。すなわち本発明は、
少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有するズームレンズ系であって、
物体側から像側へと順に、
負のパワーを有し、2枚のレンズ素子からなる第1レンズ群と、
正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが光軸上を移動し、
前記第2レンズ群の像側に、ズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りが配置され、
前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成され、
以下の条件(28):
2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
(ここで、
G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
である)
を満足する、ズームレンズ系
に関する。
上記目的の1つは、以下の撮像装置により達成される。すなわち本発明は、
物体の光学的な像を電気的な画像信号として出力可能な撮像装置であって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、
該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを備え、
前記ズームレンズ系が、
少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、
物体側から像側へと順に、
負のパワーを有し、2枚のレンズ素子からなる第1レンズ群と、
正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが光軸上を移動し、
前記第2レンズ群の像側に、ズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りが配置され、
前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成され、
以下の条件(28):
2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
(ここで、
G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
である)
を満足するズームレンズ系である、撮像装置
に関する。
上記目的の1つは、以下のカメラにより達成される。すなわち本発明は、
物体の光学的な像を電気的な画像信号に変換し、変換された画像信号の表示及び記憶の少なくとも一方を行うカメラであって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを含む撮像装置を備え、
前記ズームレンズ系が、
少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、
物体側から像側へと順に、
負のパワーを有し、2枚のレンズ素子からなる第1レンズ群と、
正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが光軸上を移動し、
前記第2レンズ群の像側に、ズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りが配置され、
前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成され、
以下の条件(28):
2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
(ここで、
G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
である)
を満足するズームレンズ系である、カメラ
に関する。
本発明によれば、高解像度を有するのは勿論のこと、光学全長が短いだけでなく、変倍比が5倍程度と大きく、しかも広角端での画角が70°程度で広角撮影に充分に適応し得るズームレンズ系を提供することができる。さらに本発明によれば、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型で極めてコンパクトなカメラを提供することができる。
図1は、実施の形態1(実施例1)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図である。 図2は、実施例1に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 図3は、実施例1に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図である。 図4は、実施の形態2(実施例2)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図である。 図5は、実施例2に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 図6は、実施例2に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図である。 図7は、実施の形態3(実施例3)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図である。 図8は、実施例3に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 図9は、実施例3に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図である。 図10は、実施の形態4(実施例4)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図である。 図11は、実施例4に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 図12は、実施例4に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図である。 図13は、実施の形態5(実施例5)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図である。 図14は、実施例5に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 図15は、実施例5に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図である。 図16は、実施の形態6(実施例6)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図である。 図17は、実施例6に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 図18は、実施例6に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図である。 図19は、実施の形態7(実施例7)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図である。 図20は、実施例7に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 図21は、実施例7に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図である。 図22は、実施の形態8に係るデジタルスチルカメラの概略構成図である。
符号の説明
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
L1 第1レンズ素子
L2 第2レンズ素子
L3 第3レンズ素子
L4 第4レンズ素子
L5 第5レンズ素子
L6 第6レンズ素子
L7 第7レンズ素子
L8 平行平板
A 開口絞り
S 像面
1 ズームレンズ系
2 撮像素子
3 液晶モニタ
4 筐体
5 主鏡筒
6 移動鏡筒
7 円筒カム
(実施の形態1〜7)
図1、4、7、10、13、16及び19は、各々実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のレンズ配置図である。
図1、4、7、10、13、16及び19は、いずれも無限遠合焦状態にあるズームレンズ系を表している。各図において、(a)図は広角端(最短焦点距離状態:焦点距離f)のレンズ構成、(b)図は中間位置(中間焦点距離状態:焦点距離f=√(f*f))のレンズ構成、(c)図は望遠端(最長焦点距離状態:焦点距離f)のレンズ構成をそれぞれ表している。また各図において、(a)図と(b)図との間に設けられた折れ線の矢印は、上から順に、広角端、中間位置、望遠端の各状態におけるレンズ群の位置を結んで得られる直線である。したがって、広角端と中間位置との間、中間位置と望遠端との間は、単純に直線で接続されているだけであり、実際の各レンズ群の動きとは異なる。さらに各図において、レンズ群に付された矢印は、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングを表す。すなわち、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際の移動方向を示している。
各実施の形態に係るズームレンズ系は、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群G1と、正のパワーを有する第2レンズ群G2と、正のパワーを有する第3レンズ群G3とを備え、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群G1と前記第2レンズ群G2とが光軸上を移動する(以下、このレンズ構成を、実施の形態の基本構成という)。各実施の形態に係るズームレンズ系は、これら各レンズ群を所望のパワー配置にすることにより、高い光学性能を保持しつつ、レンズ系全体の小型化を可能にしている。
なお図1、4、7、10、13、16及び19において、特定の面に付されたアスタリスク*は、該面が非球面であることを示している。また各図において、各レンズ群の符号に付された記号(+)及び記号(−)は、各レンズ群のパワーの符号に対応する。また各図において、最も右側に記載された直線は、像面Sの位置を表し、該像面Sの物体側(像面Sと第3レンズ群G3の最像側レンズ面との間)には、光学的ローパスフィルタや撮像素子のフェースプレート等と等価な平行平板が設けられている。
さらに図1、4、7、10、13、16及び19において、第2レンズ群G2の像側(第2レンズ群G2の最像側レンズ面と第3レンズ群G3の最物体側レンズ面との間)には、開口絞りAが設けられており、該開口絞りAは、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第2レンズ群G2と一体的に光軸上を移動する。各実施の形態に係るズームレンズ系では、このように、第2レンズ群G2の像側に、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に該第2レンズ群G2と一体的に光軸上を移動する開口絞りAが配置されているので、第1レンズ群G1と、該第2レンズ群G2との空気間隔を短くすることが可能となり、ネガティブリード型の3群構成であるにもかかわらず、短い光学全長と、5倍程度といった大きな変倍比とを同時に実現することができる。
図1に示すように、実施の形態1に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態1に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態1に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態1に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図4に示すように、実施の形態2に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態2に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態2に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態2に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図7に示すように、実施の形態3に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態3に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態3に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態3に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図10に示すように、実施の形態4に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態4に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態4に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態4に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図13に示すように、実施の形態5に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態5に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態5に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、像側に凸面を向けた正メニスカス形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態5に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図16に示すように、実施の形態6に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態6に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態6に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態6に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図19に示すように、実施の形態7に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態7に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態7に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、像側に凸面を向けた正メニスカス形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態7に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
特に、実施の形態1〜7に係るズームレンズ系では、第1レンズ群G1が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有するレンズ素子と、正のパワーを有し、物体側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズ素子とで構成されているので、諸収差、特に広角端での歪曲収差を良好に補正しながらも、短い光学全長を実現することができる。
実施の形態1〜7に係るズームレンズ系では、第1レンズ群G1が、非球面を有するレンズ素子を少なくとも1枚含むか、又は少なくとも2面の非球面を含んでいるので、収差をさらに良好に補正することができる。
実施の形態1〜7に係るズームレンズ系では、第3レンズ群G3が1枚のレンズ素子で構成されているので、レンズ素子の総枚数が削減され、光学全長が短いレンズ系となっている。また、該第3レンズ群G3を構成する1枚のレンズ素子が、非球面を含む実施の形態では、収差をさらに良好に補正することができる。
実施の形態1〜7に係るズームレンズ系では、第2レンズ群G2が、その中に2組の接合レンズ素子を含み、全体として4枚のレンズ素子で構成されているので、該第2レンズ群G2の厚みが小さく、光学全長が短いレンズ系となっている。
また実施の形態1〜7に係るズームレンズ系では、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3を光軸に沿ってそれぞれ移動させて変倍を行うが、これらレンズ群のうち、例えば第2レンズ群G2を光軸に対して垂直方向に移動させることによって、手ぶれ、振動等による像のぶれを光学的に補正することができる。
像のぶれを光学的に補正する場合、このように第2レンズ群G2が光軸に対して垂直方向に移動することにより、ズームレンズ系全体の大型化を抑制してコンパクトに構成しながら、偏心コマ収差や偏心非点収差が小さい優れた結像特性を維持して像ぶれの補正を行うことができる。
以下、例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有し、かつ第2レンズ群の像側に、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りAが配置されたズームレンズ系が満足することが好ましい条件を説明する。なお、各実施の形態に係るズームレンズ系に対して、複数の好ましい条件が規定されるが、これら複数の条件すべてを満足するズームレンズ系の構成が最も望ましい。しかしながら、個別の条件を満足することにより、それぞれ対応する効果を奏するズームレンズ系を得ることも可能である。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のように、第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成されるズームレンズ系は、以下の条件(28)を満足する。
2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
ここで、
G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
である。
前記条件(28)は、第2レンズ群の各接合レンズ素子の適正な焦点距離を規定する条件である。条件(28)の上限を上回ると、第2レンズ群の偏心誤差感度が高くなり過ぎ、組み立て誤差による性能劣化、特に相対偏心による像面性の悪化が著しくなる。一方、条件(28)の下限を下回ると、第2レンズ群において発生する球面収差の補正が困難になる。
なお、さらに以下の条件(28)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2.25<fG2a/fG2b ・・・(28)’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(1)を満足することが望ましい。
0.10<D/(I×Z)<0.30 ・・・(1)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:望遠端から広角端へ向けての第2レンズ群の移動量(像側から物体側へ移動する場合を正とする)、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(1)は、第2レンズ群の移動量に関する条件である。条件(1)の上限を上回ると、第2レンズ群のズーミングに伴う移動量が増大し、ズーミング時の収差変動を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(1)の下限を下回ると、特に広角端における歪曲収差と像面湾曲とを同時に補正することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(1)’及び(1)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.15<D/(I×Z) ・・・(1)’
/(I×Z)<0.25 ・・・(1)’’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(1)、(1)’及び(1)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のように、第2レンズ群が光軸に対して垂直方向に移動するズームレンズ系では、以下の条件(2)及び(3)を全系において満足することが望ましい。
>Y ・・・(2)
0.05<(Y/Y)/(f/f)<0.60 ・・・(3)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35である)
ここで、
f:全系の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
Y:全系の焦点距離fにおける、第2レンズ群の、最大ぶれ補正時の光軸に対して垂直方向への移動量、
:望遠端での全系の焦点距離fにおける、第2レンズ群の、最大ぶれ補正時の光軸に対して垂直方向への移動量、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(2)及び(3)は、光軸に対して垂直方向に移動する第2レンズ群の最大ぶれ補正時の移動量に関する条件である。ズームレンズ系の場合、補正角が全ズーム域で一定のときには、ズーム比が大きいほど、光軸に対して垂直方向に移動するレンズ群やレンズ素子の移動量が大きく、逆にズーム比が小さいほど、光軸に対して垂直方向に移動するレンズ群やレンズ素子の移動量が小さくなる。条件(2)を満足しない場合又は条件(3)の上限を上回ると、ぶれ補正が過剰となり、光学性能の劣化が大きくなる恐れがある。一方、条件(3)の下限を下回ると、充分にぶれを補正することができなくなる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(3)’及び(3)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.08<(Y/Y)/(f/f) ・・・(3)’
(Y/Y)/(f/f)<0.50 ・・・(3)’’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35である)
また、前記条件(3)、(3)’及び(3)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(4)を満足することが望ましい。
0.10<(D2T−D2W)/(I×Z)<0.30 ・・・(4)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
2W:広角端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(4)は、第2レンズ群の移動量に関する条件である。条件(4)の上限を上回ると、第2レンズ群のズーミングに伴う移動量が増大し、ズーミング時の収差変動を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(4)の下限を下回ると、特に広角端における歪曲収差と像面湾曲とを同時に補正することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(4)’及び(4)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.15<(D2T−D2W)/(I×Z) ・・・(4)’
(D2T−D2W)/(I×Z)<0.27 ・・・(4)’’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(4)、(4)’及び(4)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(5)を満足することが望ましい。
−1.60<fG1/fG2<−0.90 ・・・(5)
ここで、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
G2:第2レンズ群の焦点距離
である。
前記条件(5)は、第1レンズ群と第2レンズ群との焦点距離の比を規定する条件である。条件(5)の上限を上回ると、第2レンズ群の焦点距離が相対的に小さくなり過ぎ、第2レンズ群で発生する収差を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(5)の下限を下回ると、第1レンズ群の焦点距離が相対的に小さくなり過ぎ、第2レンズ群の変倍作用を維持することが困難になり、光学性能を維持したままで4倍を超えるズーム比を持つズームレンズ系を構成することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(5)’及び(5)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−1.50<fG1/fG2 ・・・(5)’
G1/fG2<−1.00 ・・・(5)’’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(6)を満足することが望ましい。
−0.80<fG1/fG3<−0.20 ・・・(6)
ここで、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
G3:第3レンズ群の焦点距離
である。
前記条件(6)は、第1レンズ群と第3レンズ群との焦点距離の比を規定する条件である。条件(6)の上限を上回ると、第1レンズ群の焦点距離が相対的に大きくなり過ぎ、コンパクトなズームレンズ系を達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(6)の下限を下回ると、第3レンズ群の焦点距離が相対的に大きくなり過ぎ、像面における照度を確保することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(6)’及び(6)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−0.70<fG1/fG3 ・・・(6)’
G1/fG3<−0.50 ・・・(6)’’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(7)を満足することが望ましい。
0.20<fG2/fG3<0.80 ・・・(7)
ここで、
G2:第2レンズ群の焦点距離、
G3:第3レンズ群の焦点距離、
である。
前記条件(7)は、第2レンズ群と第3レンズ群との焦点距離の比を規定する条件である。条件(7)の上限を上回ると、第2レンズ群の焦点距離が相対的に大きくなり過ぎ、ズーミングに伴い第2レンズ群で発生する収差の変動を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(7)の下限を下回ると、第3レンズ群の焦点距離が相対的に大きくなり過ぎ、像面の照度を確保することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(7)’及び(7)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.30<fG2/fG3 ・・・(7)’
G2/fG3<0.50 ・・・(7)’’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(8)を満足することが望ましい。
−0.80<fG1/f<−0.30 ・・・(8)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(8)は、実質的に第1レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(8)の上限を上回ると、第1レンズ群の焦点距離が大きくなり過ぎ、第1レンズ群の移動量が増大してコンパクトなズームレンズ系を達成することが困難になる。一方、条件(8)の下限を下回ると、第1レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、ズーミング時の第2レンズ群の移動を確保する程度の空気間隔を維持することが困難になり、4倍以上といった変倍比のズームレンズ系を達成することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(8)’及び(8)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−0.60<fG1/f ・・・(8)’
G1/f<−0.40 ・・・(8)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(8)、(8)’及び(8)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(9)を満足することが望ましい。
0.20<fG2/f<0.80 ・・・(9)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
G2:第2レンズ群の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(9)は、実質的に第2レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(9)の上限を上回ると、第2レンズ群の焦点距離が大きくなり過ぎ、ズーミング時の第2レンズ群の移動量が増大するため、4倍以上といった変倍比のズームレンズ系をコンパクトに達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(9)の下限を下回ると、第2レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、第2レンズ群の移動に伴う収差変動を補正することが困難になる恐れがある。また、条件(9)の下限を下回ると、歪曲収差の補正も困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(9)’及び(9)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.30<fG2/f ・・・(9)’
G2/f<0.50 ・・・(9)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(9)、(9)’及び(9)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(10)を満足することが望ましい。
0.60<fG3/f<1.50 ・・・(10)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
G3:第3レンズ群の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(10)は、実質的に第3レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(10)の上限を上回ると、第3レンズ群の焦点距離が大きくなり過ぎ、像面の適正な照度を確保することが困難になる恐れがある。一方、条件(10)の下限を下回ると、第3レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、第3レンズ群で発生する収差を第2レンズ群で補正することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(10)’及び(10)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.70<fG3/f ・・・(10)’
G3/f<1.30 ・・・(10)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(10)、(10)’及び(10)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(11)を満足することが望ましい。
0.35<(D1W+D2W)/(D1T+D2T)<1.20 ・・・(11)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
1W:広角端における第1レンズ群の最像側から第2レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
2W:広角端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
1T:望遠端における第1レンズ群の最像側から第2レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
2T:望遠端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(11)は、第1レンズ群及び第2レンズ群のズーミング時の移動量に関する条件である。条件(11)の上限を上回ると、広角端での歪曲収差の補正が不足し、良好な光学性能を達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(11)の下限を下回ると、各レンズ群のズーミングに伴う移動量が増大し、ズーミング時の収差変動を補正することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(11)’及び(11)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.45<(D1W+D2W)/(D1T+D2T) ・・・(11)’
(D1W+D2W)/(D1T+D2T)<0.80 ・・・(11)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(11)、(11)’及び(11)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(12)を満足することが望ましい。
2.00<(D2T−D2W)/f<6.00 ・・・(12)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
2W:広角端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(12)は、第2レンズ群の移動量に関する条件である。条件(12)の上限を上回ると、第2レンズ群のズーミングに伴う移動量が増大し、ズーミング時の収差変動を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(12)の下限を下回ると、第2レンズ群の焦点距離が小さくなる傾向が著しくなり、特に広角端において歪曲収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(12)’及び(12)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
3.00<(D2T−D2W)/f ・・・(12)’
(D2T−D2W)/f<5.50 ・・・(12)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(12)、(12)’及び(12)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(13)を満足することが望ましい。
0.65<(D2T−D2W)/f<1.10 ・・・(13)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
2W:広角端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(13)は、第2レンズ群の移動量に関する条件である。条件(13)の上限を上回ると、第2レンズ群のズーミングに伴う移動量が増大し、ズーミング時の収差変動を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(13)の下限を下回ると、第2レンズ群の焦点距離が小さくなる傾向が著しくなり、特に広角端における歪曲収差と像面湾曲とを同時に補正することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(13)’及び(13)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.75<(D2T−D2W)/f ・・・(13)’
(D2T−D2W)/f<0.95 ・・・(13)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(13)、(13)’及び(13)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(14)を満足することが望ましい。
0.00<D1T/I<0.10 ・・・(14)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
1T:望遠端における第1レンズ群の最像側から第2レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(14)は、第1レンズ群と第2レンズ群との空気間隔に関する条件である。条件(14)の上限を上回ると、第1レンズ群と第2レンズ群との空気間隔が大きくなり過ぎ、ズームレンズ系の倍率を確保することが困難になるとともに、特に広角端における歪曲収差を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(14)の下限を下回ると、第1レンズ群と第2レンズ群との空気間隔が小さくなり過ぎ、同様に広角端における歪曲収差を補正することが困難になる恐れがある。
また、前記条件(14)は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(15)を満足することが望ましい。
0.10<(f/I)×(f/f)<0.40 ・・・(15)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(15)は、ズームレンズ系の変倍比に関する条件である。条件(15)の範囲を外れると、広角端における画角を維持しながら4倍程度といったズーム比を確保することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(15)’及び(15)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.20<(f/I)×(f/f) ・・・(15)’
(f/I)×(f/f)<0.35 ・・・(15)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(15)、(15)’及び(15)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(16)を満足することが望ましい。
2.50<tan(ω)×Z<6.00 ・・・(16)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(16)は、ズームレンズ系の変倍比に関する条件である。条件(16)の範囲を外れると、広角端における画角を維持しながら4倍程度といったズーム比を確保することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(16)’及び(16)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
3.00<tan(ω)×Z ・・・(16)’
tan(ω)×Z<5.50 ・・・(16)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(16)、(16)’及び(16)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(17)を満足することが望ましい。
2.00<|f×fG1|/I <6.00 ・・・(17)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(17)は、実質的に第1レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(17)の上限を上回ると、第1レンズ群の焦点距離が大きくなり過ぎ、ズーミング時の第1レンズ群の移動量が増大するため、4倍以上といった変倍比のズームレンズ系をコンパクトに達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(17)の下限を下回ると、第1レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、広角端での画角を大きくしながら歪曲補正を行うことが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(17)’及び(17)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2.50<|f×fG1|/I ・・・(17)’
|f×fG1|/I <5.00 ・・・(17)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(17)、(17)’及び(17)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(18)を満足することが望ましい。
2.00<(f・fG2)/I <6.00 ・・・(18)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
G2:第2レンズ群の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(18)は、実質的に第2レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(18)の上限を上回ると、第2レンズ群の焦点距離が大きくなり過ぎ、ズーミング時の第2レンズ群の移動量が増大するため、4倍以上といった変倍比のズームレンズ系をコンパクトに達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(18)の下限を下回ると、第2レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、第2レンズ群の移動に伴う収差変動を補正することが困難になる恐れがある。また、条件(18)の下限を下回ると、歪曲収差の補正も困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(18)’及び(18)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2.50<(f・fG2)/I ・・・(18)’
(f・fG2)/I <5.00 ・・・(18)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(18)、(18)’及び(18)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(19)を満足することが望ましい。
(DG1+DG2+DG3)/f<0.70 ・・・(19)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
G1:第1レンズ群の最物体側から最像側までの軸上間隔、
G2:第2レンズ群の最物体側から最像側までの軸上間隔、
G3:第3レンズ群の最物体側から最像側までの軸上間隔、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(19)は、収納時の全長に関する条件である。収納時に突出部を持たない、いわゆる沈胴構成を達成しようとすると、各レンズ群の軸上間隔の総和が小さいことが必要である。条件(19)の上限を上回ると、沈胴時の全長が大きくなり過ぎるため、好ましくない。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(20)を満足することが望ましい。
3.5<(F×F)/Z<5.0 ・・・(20)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:広角端での最小Fナンバー、
:望遠端での最小Fナンバー、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(20)は、ズームレンズ系のFナンバーに関する条件である。条件(20)の範囲を外れると、光学性能を維持しながらFナンバーの小さい明るいズームレンズ系を達成することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(20)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
(F×F)/Z<4.7 ・・・(20)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(20)及び(20)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(21)を満足することが望ましい。
1.5<L/(I×Z)<2.6 ・・・(21)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
:望遠端における全長(第1レンズ群の最物体側から像面までの距離)、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(21)は、特に望遠端での全長を規定する条件である。条件(21)の上限を上回ると、ズームレンズ系の全長が大きくなる傾向が著しくなり、コンパクトなズームレンズ系を達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(21)の下限を下回ると、ズームレンズ系の全長が小さくなる傾向が著しくなり、各レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、各収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、前記条件(21)は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(22)を満足することが望ましい。
4.0<(DG2+(DG2A))/(DG2A)<20.0 ・・・(22)
ここで、
G2:第2レンズ群の最物体側から最像側までの軸上間隔、
G2A:第2レンズ群の最像側から開口絞りまでの軸上間隔
である。
前記条件(22)は、第2レンズ群と開口絞りとの適正な間隔を規定する条件である。条件(22)の上限を上回ると、絞り位置が第2レンズ群から遠くなる傾向が著しくなり、第1レンズ群の有効径が大きくなり過ぎるとともに、特に広角端での歪曲収差とコマ収差との補正が困難になる恐れがある。一方、条件(22)の下限を下回ると、絞り位置が第2レンズ群から近くなる傾向が著しくなり、第2レンズ群で補正すべき球面収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(22)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
8.0<(DG2+(DG2A))/(DG2A) ・・・(22)’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系において、第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ素子と、正のパワーを有する第2レンズ素子とからなるとき、以下の条件(23)を満足することが望ましい。
−2.00<fL2/fG1<−1.00 ・・・(23)
ここで、
L2:第2レンズ素子の焦点距離、
G1:第1レンズ群の焦点距離
である。
前記条件(23)は、第1レンズ群の第2レンズ素子の焦点距離を規定する条件である。条件(23)の上限を上回ると、第2レンズ素子の焦点距離が大きくなり過ぎ、特に望遠端でのコマ収差の補正が困難になる恐れがある。一方、条件(23)の下限を下回ると、第2レンズ素子の焦点距離が小さくなり過ぎ、広角端での歪曲収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(23)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−1.60<fL2/fG1 ・・・(23)’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系において、第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ素子と、正のパワーを有する第2レンズ素子とからなるとき、以下の条件(24)を満足することが望ましい。
0.20<R2F/f<0.50 ・・・(24)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2F:第2レンズ素子の物体側面の曲率半径、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(24)は、第1レンズ群の第2レンズ素子の物体側面を規定する条件である。条件(24)の範囲を外れると、広角端での歪曲収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(24)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2F/f<0.45 ・・・(24)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(24)及び(24)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系において、第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ素子と、正のパワーを有する第2レンズ素子とからなるとき、以下の条件(25)を満足することが望ましい。
0.30<R2R/f<0.90 ・・・(25)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2R:第2レンズ素子の像側面の曲率半径、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(25)は、第1レンズ群の第2レンズ素子の像側面を規定する条件である。条件(25)の範囲を外れると、広角端での歪曲収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(25)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2R/f<0.85 ・・・(25)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(25)及び(25)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系において、第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ素子と、正のパワーを有する第2レンズ素子とからなるとき、以下の条件(26)を満足することが望ましい。
0.50<fL2/f<1.00 ・・・(26)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
L2:第2レンズ素子の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(26)は、第1レンズ群の第2レンズ素子の焦点距離を規定する条件である。条件(26)の上限を上回ると、第2レンズ素子の焦点距離が大きくなり過ぎるため、第1レンズ群全体の負のパワーが小さくなる。この結果、広角端の焦点距離を短くしながら諸収差、特に歪曲収差を補正することが困難になる恐れがある。また、条件(26)の上限を上回ると、倍率色収差も大きく発生する恐れがある。一方、条件(26)の下限を下回ると、第2レンズ素子の焦点距離が小さくなり過ぎ、光学性能を維持しつつ4倍以上といった高変倍率を確保することが困難になる恐れが生じるとともに、歪曲収差の補正も充分ではなくなる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(26)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
L2/f<0.90 ・・・(26)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(26)及び(26)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系において、第2レンズ群が、最物体側に正レンズ素子を有するとき、以下の条件(27)を満足することが望ましい。
0.40<fL3/fG2<1.00 ・・・(27)
ここで、
L3:第2レンズ群の最物体側に配置された正レンズ素子の焦点距離、
G2:第2レンズ群の焦点距離
である。
前記条件(27)は、第2レンズ群の最物体側に配置された正レンズ素子を規定する条件である。条件(27)の上限を上回ると、広角端での歪曲収差の補正が困難になる恐れがある。一方、条件(27)の下限を下回ると、全ズーム域を通じて球面収差の補正が困難になり、コンパクト化と光学性能の維持との両立ができずに、光学系としての基本的な結像性能が低下する恐れがある。
なお、さらに以下の条件(27)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
L3/fG2<0.92 ・・・(27)’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のように、第2レンズ群が光軸に対して垂直方向に移動するズームレンズ系では、以下の条件(29)を満足することが望ましい。
2.00<(1−m2T)×m3T<5.00 ・・・(29)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
3T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第3レンズ群の横倍率、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(29)は、第2レンズ群を光軸に対して垂直方向に移動させて像ぶれ補正を行う際に、結像特性を良好にするための条件である。条件(29)の上限を上回ると、像を所定量だけ偏心させるのに必要な第2レンズ群の移動量が過小となるため、第2レンズ群を精度よく平行移動させることが困難になる。その結果、撮影中の画素ずれを充分に小さくすることができないため、像ぶれ補正時の結像特性を良好にすることが困難になる恐れがある。一方、条件(29)の下限を下回ると、像を所定の量だけ偏心させるのに必要な第2レンズ群の偏心量が過大となるために、第2レンズ群の平行移動による収差の変化が大きくなり、画像周辺部の結像特性が低下する恐れがある。
なお、さらに以下の条件(29)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2.50<(1−m2T)×m3T ・・・(29)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(29)及び(29)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(30)を満足することが望ましい。
3.50<m2T/m2W<5.50 ・・・(30)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
2W:広角端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(30)は、第2レンズ群の倍率変化を規定し、実質的に第2レンズ群のズーミング時の変倍負担を最適化する条件である。条件(30)の範囲を外れると、第2レンズ群の変倍負担が適正でなくなり、光学性能を維持したままズームレンズ系をコンパクトに構成することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(30)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
4.00<m2T/m2W ・・・(30)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(30)及び(30)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(31)を満足することが望ましい。
−6.00<(1−m2T/m2W)×(m3T/m3W)<−3.00 ・・・(31)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
2W:広角端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
3T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第3レンズ群の横倍率、
3W:広角端かつ無限遠合焦状態における第3レンズ群の横倍率、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(31)は、第2レンズ群及び第3レンズ群の倍率変化を規定し、実質的に第2レンズ群及び第3レンズ群のズーミング時の変倍負担を最適化する条件である。条件(31)の範囲を外れると、第2レンズ群及び第3レンズ群の変倍負担の分配が適正でなくなり、光学性能を維持したままズームレンズ系をコンパクトに構成することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(31)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−4.00<(1−m2T/m2W)×(m3T/m3W) ・・・(31)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(31)及び(31)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のように、第2レンズ群が光軸に対して垂直方向に移動するズームレンズ系では、以下の条件(32)を満足することが望ましい。
1.00<(1−m2W)×m3W<1.50 ・・・(32)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2W:広角端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
3W:広角端かつ無限遠合焦状態における第3レンズ群の横倍率、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(32)は、第2レンズ群を光軸に対して垂直方向に移動させて像ぶれ補正を行う際に、結像特性を良好にするための条件である。条件(32)の上限を上回ると、像を所定量だけ偏心させるのに必要な第2レンズ群の移動量が過小となるため、第2レンズ群を精度よく平行移動させることが困難になる恐れがある。その結果、撮影中の画素ずれを充分に小さくすることができないため、像ぶれ補正時の結像特性を良好にすることが困難になる恐れがある。一方、条件(32)の下限を下回ると、像を所定の量だけ偏心させるのに必要な第2レンズ群の偏心量が過大となるために、第2レンズ群の平行移動による収差の変化が大きくなり、画像周辺部の結像特性が低下する恐れがある。
なお、さらに以下の条件(32)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
1.15<(1−m2T)×m3T ・・・(32)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(32)及び(32)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
実施の形態1〜7に係るズームレンズ系を構成している各レンズ群は、入射光線を屈折により偏向させる屈折型レンズ素子(すなわち、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ素子)のみで構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、回折により入射光線を偏向させる回折型レンズ素子、回折作用と屈折作用との組み合わせで入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ素子、入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布型レンズ素子等で、各レンズ群を構成してもよい。
さらに各実施の形態では、像面Sの物体側(像面Sと第3レンズ群G3の最像側レンズ面との間)には、光学的ローパスフィルタや撮像素子のフェースプレート等と等価な平行平板を配置する構成を示したが、このローパスフィルタとしては、所定の結晶軸方向が調整された水晶等を材料とする複屈折型ローパスフィルタや、必要とされる光学的な遮断周波数の特性を回折効果により達成する位相型ローパスフィルタ等が適用可能である。
(実施の形態8)
図22は、実施の形態8に係るデジタルスチルカメラの概略構成図である。図22において、デジタルスチルカメラは、ズームレンズ系1とCCDである撮像素子2とを含む撮像装置と、液晶モニタ3と、筐体4とから構成される。ズームレンズ系1として、実施の形態1に係るズームレンズ系が用いられている。図22において、ズームレンズ系1は、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、開口絞りAと、第3レンズ群G3とから構成されている。筐体4は、前側にズームレンズ系1が配置され、ズームレンズ系1の後側には、撮像素子2が配置されている。筐体4の後側に液晶モニタ3が配置され、ズームレンズ系1による被写体の光学的な像が像面Sに形成される。
鏡筒は、主鏡筒5と、移動鏡筒6と、円筒カム7とで構成されている。円筒カム7を回転させると、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2と開口絞りA及び第3レンズ群G3が撮像素子2を基準にした所定の位置に移動し、広角端から望遠端までの変倍を行うことができる。第3レンズ群G3はフォーカス調整用モータにより光軸方向に移動可能である。
こうして、デジタルスチルカメラに実施の形態1に係るズームレンズ系を用いることにより、解像度及び像面湾曲を補正する能力が高く、非使用時の光学全長が短い小型のデジタルスチルカメラを提供することができる。なお、図22に示したデジタルスチルカメラには、実施の形態1に係るズームレンズ系の替わりに実施の形態2〜7に係るズームレンズ系のいずれかを用いてもよい。また、図22に示したデジタルスチルカメラの光学系は、動画像を対象とするデジタルビデオカメラに用いることもできる。この場合、静止画像だけでなく、解像度の高い動画像を撮影することができる。
なお、本実施の形態8に係るデジタルスチルカメラでは、ズームレンズ系1として実施の形態1〜7に係るズームレンズ系を示したが、これらのズームレンズ系は、全てのズーミング域を使用する必要はない。すなわち、所望のズーミング域に応じて、光学性能が確保されている範囲を切り出し、実施の形態1〜7で説明したズームレンズ系よりも低倍率のズームレンズ系として使用してもよい。
さらに、実施の形態8では、いわゆる沈胴構成の鏡筒にズームレンズ系を適用した例を示したが、これに限られない。例えば、第1レンズ群G1内等の任意の位置に、内部反射面を持つプリズムや、表面反射ミラーを配置し、いわゆる屈曲構成の鏡筒にズームレンズ系を適用してもよい。さらに、実施の形態8において、第2レンズ群G2全体等のズームレンズ系を構成している一部のレンズ群を沈胴時に光軸上から退避させる、いわゆるスライディング鏡筒にズームレンズ系を適用してもよい。
また、以上説明した実施の形態1〜7に係るズームレンズ系と、CCDやCMOS等の撮像素子とから構成される撮像装置を、携帯電話機器、PDA(Personal Digital Assistance)、監視システムにおける監視カメラ、Webカメラ、車載カメラ等に適用することもできる。
以下、実施の形態1〜7に係るズームレンズ系を具体的に実施した数値実施例を説明する。なお、各数値実施例において、表中の長さの単位はすべて「mm」であり、画角の単位はすべて「°」である。また、各数値実施例において、rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数である。また、各数値実施例において、*印を付した面は非球面であり、非球面形状は次式で定義している。

ここで、κは円錐定数、A4、A6、A8、A10、A12及びA14は、それぞれ4次、6次、8次、10次、12次及び14次の非球面係数である。
図2、5、8、11、14、17及び20は、各々実施の形態1〜7に係るズームレンズ系の縦収差図である。
各縦収差図において、(a)図は広角端、(b)図は中間位置、(c)図は望遠端における各収差を表す。各縦収差図は、左側から順に、球面収差(SA(mm))、非点収差(AST(mm))、歪曲収差(DIS(%))を示す。球面収差図において、縦軸はFナンバー(図中、Fで示す)を表し、実線はd線(d−line)、短破線はF線(F−line)、長破線はC線(C−line)の特性である。非点収差図において、縦軸は像高(図中、Hで示す)を表し、実線はサジタル平面(図中、sで示す)、破線はメリディオナル平面(図中、mで示す)の特性である。歪曲収差図において、縦軸は像高(図中、Hで示す)を表す。
また図3、6、9、12、15、18及び21は、各々実施の形態1〜7に係るズームレンズ系の望遠端における横収差図である。
各横収差図において、上段3つの収差図は、望遠端における像ぶれ補正を行っていない基本状態、下段3つの収差図は、第2レンズ群G2全体を光軸と垂直な方向に所定量移動させた望遠端における像ぶれ補正状態に、それぞれ対応する。基本状態の各横収差図のうち、上段は最大像高の75%の像点における横収差、中段は軸上像点における横収差、下段は最大像高の−75%の像点における横収差に、それぞれ対応する。像ぶれ補正状態の各横収差図のうち、上段は最大像高の75%の像点における横収差、中段は軸上像点における横収差、下段は最大像高の−75%の像点における横収差に、それぞれ対応する。また各横収差図において、横軸は瞳面上での主光線からの距離を表し、実線はd線(d−line)、短破線はF線(F−line)、長破線はC線(C−line)の特性である。なお各横収差図において、メリディオナル平面を、第1レンズ群G1の光軸と第2レンズ群G2の光軸とを含む平面としている。
なお、各実施例のズームレンズ系について、望遠端における、像ぶれ補正状態での第2レンズ群G2の光軸と垂直な方向への移動量(Y)は、以下に示すとおりである。
撮影距離が∞で望遠端において、ズームレンズ系が0.6°だけ傾いた場合の像偏心量は、第2レンズ群G2全体が光軸と垂直な方向に上記の各値だけ平行移動するときの像偏心量に等しい。
各横収差図から明らかなように、軸上像点における横収差の対称性は良好であることがわかる。また、+75%像点における横収差と−75%像点における横収差とを基本状態で比較すると、いずれも湾曲度が小さく、収差曲線の傾斜がほぼ等しいことから、偏心コマ収差、偏心非点収差が小さいことがわかる。このことは、像ぶれ補正状態であっても充分な結像性能が得られていることを意味している。また、ズームレンズ系の像ぶれ補正角が同じ場合には、ズームレンズ系全体の焦点距離が短くなるにつれて、像ぶれ補正に必要な平行移動量が減少する。したがって、いずれのズーム位置であっても、0.6°までの像ぶれ補正角に対して、結像特性を低下させることなく充分な像ぶれ補正を行うことが可能である。
(数値実施例1)
数値実施例1のズームレンズ系は、図1に示した実施の形態1に対応する。数値実施例1のズームレンズ系の面データを表1に、非球面データを表2に、各種データを表3に示す。
表 1(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 121.77400 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.59300 1.66900
3 7.05800 1.60000 1.92287 18.9
4 11.92800 可変
5* 4.18500 2.00000 1.77250 49.6
6 10.87900 0.50000 1.64769 33.8
7 3.66100 0.48000
8 8.24900 0.50000 1.76183 26.5
9 3.97900 2.00000 1.60311 60.6
10 -10.51800 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 45.65100 1.60000 1.60311 60.6
13 -23.91400 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 2(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.18638E-04, A6=-4.73036E-06, A8= 3.76995E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.47866E+00, A4= 1.64875E-03, A6= 1.02150E-05, A8=-4.99629E-07
A10= 2.42134E-08
第5面
K=-4.49065E-01, A4=-9.97316E-05, A6= 1.40893E-06, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 3(各種データ)
ズーム比 4.80185
広角 中間 望遠
焦点距離 3.8997 10.4303 18.7259
Fナンバー 2.80200 5.33669 6.11778
画角 46.5205 19.4974 10.9872
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 30.7959 30.3826 37.2037
BF 1.02501 1.00139 1.01023
d4 11.4400 2.9456 0.1500
d11 1.2672 11.9186 21.1596
d13 3.6647 1.1180 1.4849
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -8.66678
2 5 8.54395
3 12 26.24759
(数値実施例2)
数値実施例2のズームレンズ系は、図4に示した実施の形態2に対応する。数値実施例2のズームレンズ系の面データを表4に、非球面データを表5に、各種データを表6に示す。
表 4(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 54.56700 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.76000 1.94200
3 7.01500 1.60000 1.92287 18.9
4 10.72700 可変
5* 4.23600 2.00000 1.77250 49.6
6 9.39300 0.50000 1.64769 33.8
7 3.64800 0.48000
8 8.26300 0.50000 1.76183 26.5
9 4.00600 2.00000 1.60311 60.6
10 -11.64200 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 34.68300 1.60000 1.60311 60.6
13 -27.64900 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 5(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.61641E-04, A6=-5.02438E-06, A8= 2.59231E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.53173E+00, A4= 1.65738E-03, A6= 2.09911E-05, A8=-1.66275E-07
A10=-3.69650E-09
第5面
K=-4.39707E-01, A4=-2.39404E-05, A6= 2.26135E-06, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 6(各種データ)
ズーム比 4.78672
広角 中間 望遠
焦点距離 4.2681 10.4357 20.4301
Fナンバー 2.86927 5.02409 6.20159
画角 43.4719 19.4769 10.0548
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.5753 31.0990 39.8252
BF 1.02817 1.00170 1.03473
d4 11.4400 2.8570 0.1500
d11 1.2161 9.8230 23.2974
d13 4.2190 3.7453 1.6711
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -9.34613
2 5 9.08938
3 12 25.75745
(数値実施例3)
数値実施例3のズームレンズ系は、図7に示した実施の形態3に対応する。数値実施例3のズームレンズ系の面データを表7に、非球面データを表8に、各種データを表9に示す。
表 7(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 48.47300 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.63300 1.85200
3 6.92300 1.60000 1.92287 18.9
4 10.69800 可変
5* 4.22900 2.00000 1.77250 49.6
6 9.57900 0.50000 1.64769 33.8
7 3.67100 0.48000
8 8.29500 0.50000 1.76183 26.5
9 4.00400 2.00000 1.60311 60.6
10 -11.40200 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 37.29000 1.60000 1.60311 60.6
13 -27.36500 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 8(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.31285E-04, A6=-5.35621E-06, A8= 3.55229E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.43656E+00, A4= 1.64031E-03, A6= 1.16442E-05, A8= 3.54201E-08
A10=-9.67420E-10
第5面
K=-4.28742E-01, A4=-6.17926E-05, A6= 4.71413E-07, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 9(各種データ)
ズーム比 4.80032
広角 中間 望遠
焦点距離 4.2673 10.4197 20.4845
Fナンバー 2.91435 4.96430 6.19959
画角 43.2524 19.5496 10.0291
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.5321 30.1266 39.5238
BF 1.02447 1.01735 1.00496
d4 11.4400 2.3581 0.1500
d11 1.5124 7.8769 23.1427
d13 3.9732 5.2922 1.6441
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -9.22516
2 5 8.95909
3 12 26.41505
(数値実施例4)
数値実施例4のズームレンズ系は、図10に示した実施の形態4に対応する。数値実施例4のズームレンズ系の面データを表10に、非球面データを表11に、各種データを表12に示す。
表 10(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 34.18200 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.69900 1.88700
3 7.07000 1.60000 1.92287 18.9
4 10.87800 可変
5* 4.25100 2.00000 1.77250 49.6
6 8.92800 0.50000 1.64769 33.8
7 3.69800 0.48000
8 8.66500 0.50000 1.76183 26.5
9 4.04000 2.00000 1.60311 60.6
10 -12.32600 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 26.45400 1.60000 1.60311 60.6
13 -48.99600 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 11(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.62205E-04, A6=-5.63958E-06, A8= 3.53569E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.52605E+00, A4= 1.70369E-03, A6= 2.17529E-05, A8=-5.40577E-07
A10= 8.14121E-09
第5面
K=-4.35512E-01, A4=-8.44450E-07, A6= 3.99899E-06, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 12(各種データ)
ズーム比 4.76804
広角 中間 望遠
焦点距離 4.7145 10.4216 22.4791
Fナンバー 2.82795 4.62162 6.42143
画角 39.1095 19.4169 9.1025
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.8271 31.1332 41.1670
BF 1.03932 1.00578 0.97275
d4 11.4400 3.4367 0.1500
d11 0.8955 8.6718 24.7468
d13 4.8353 4.4019 1.6804
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -10.05331
2 5 9.42654
3 12 28.71276
(数値実施例5)
数値実施例5のズームレンズ系は、図13に示した実施の形態5に対応する。数値実施例5のズームレンズ系の面データを表13に、非球面データを表14に、各種データを表15に示す。
表 13(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 132.95400 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.68700 1.46800
3 6.81900 1.60000 1.92287 18.9
4 11.04200 可変
5* 4.17000 2.00000 1.77632 52.6
6 10.88700 0.50000 1.64619 31.8
7 3.66300 0.48000
8 8.27600 0.50000 1.76287 27.7
9 4.01800 2.00000 1.60281 56.0
10 -11.07600 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 -90.89600 1.60000 1.60311 60.6
13 -17.48600 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 14(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 2.44936E-04, A6=-4.54400E-06, A8= 5.72566E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.48880E+00, A4= 1.58237E-03, A6= 2.31084E-06, A8=-5.39884E-07
A10= 4.21354E-08
第5面
K=-4.35869E-01, A4=-7.86886E-05, A6=-3.25838E-06, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 15(各種データ)
ズーム比 5.57548
広角 中間 望遠
焦点距離 4.3036 10.4658 23.9944
Fナンバー 2.92255 5.16214 7.21745
画角 43.8656 19.5147 8.6343
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.2161 30.7032 41.9501
BF 1.05074 1.06124 1.01753
d4 11.4400 3.5088 0.1500
d11 0.9832 10.2556 26.1962
d13 4.5442 2.6796 1.3884
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -8.59764
2 5 8.56522
3 12 35.60713
(数値実施例6)
数値実施例6のズームレンズ系は、図16に示した実施の形態6に対応する。数値実施例6のズームレンズ系の面データを表16に、非球面データを表17に、各種データを表18に示す。
表 16(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 38.98800 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.84400 1.42500
3 6.47600 1.60000 1.92287 18.9
4 9.52600 可変
5* 4.20800 2.00000 1.78129 58.0
6 9.08000 0.50000 1.64147 23.9
7 3.67300 0.48000
8 8.42900 0.50000 1.75881 27.4
9 4.04600 2.00000 1.60469 40.7
10 -12.41000 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 110.98100 1.60000 1.60311 60.6
13 -22.55600 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 17(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.22213E-04, A6=-5.80780E-06, A8= 5.15896E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.51520E+00, A4= 1.64681E-03, A6= 1.57014E-05, A8=-4.00394E-07
A10= 1.75249E-08
第5面
K=-4.40198E-01, A4= 1.03406E-06, A6=-1.84751E-06, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 18(各種データ)
ズーム比 5.10625
広角 中間 望遠
焦点距離 4.8387 10.4090 24.7076
Fナンバー 2.88073 4.54052 6.64735
画角 38.8209 19.4873 8.3429
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.2899 29.5852 41.1813
BF 1.06325 1.06953 0.97479
d4 11.4400 3.4674 0.1500
d11 0.9838 6.4142 25.1290
d13 4.6478 5.4791 1.7725
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -9.96310
2 5 8.98371
3 12 31.22300
(数値実施例7)
数値実施例7のズームレンズ系は、図19に示した実施の形態7に対応する。数値実施例7のズームレンズ系の面データを表19に、非球面データを表20に、各種データを表21に示す。
表 19(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 54.53300 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.96100 1.47200
3 6.67300 1.60000 1.92287 18.9
4 10.19200 可変
5* 4.20800 2.00000 1.78129 58.0
6 9.60800 0.50000 1.64147 23.9
7 3.58500 0.48000
8 7.93100 0.50000 1.75881 27.4
9 4.13600 2.00000 1.60469 40.7
10 -14.12900 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 -154.55700 1.60000 1.60311 60.6
13 -16.64500 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 20(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 2.53590E-04, A6=-5.06029E-06, A8= 7.20897E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.59957E+00, A4= 1.57219E-03, A6= 1.11451E-05, A8=-8.91772E-07
A10= 5.36076E-08
第5面
K=-4.33780E-01, A4= 2.73110E-06, A6= 5.63913E-07, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 21(各種データ)
ズーム比 5.56401
広角 中間 望遠
焦点距離 4.8460 10.4141 26.9631
Fナンバー 2.90201 4.44683 7.33626
画角 39.6112 19.5730 7.6976
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.3839 28.2301 42.7099
BF 1.04922 1.08220 0.98344
d4 11.4400 2.8111 0.1500
d11 0.5529 2.7579 28.0785
d13 5.1398 8.3769 0.2960
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -9.94113
2 5 9.09119
3 12 30.79516
以下の表22に、各数値実施例のズームレンズ系における各条件の対応値を示す。ただし表22中、Yは、
:広角端での全系の焦点距離fにおける、第2レンズ群の、最大ぶれ補正時の光軸に対して垂直方向への移動量
を示し、ズームレンズ系が広角端の状態のとき、すなわち条件式(3)においてY=Y(f=f)のときの対応値(Y/Y)/(f/f)を求めた。
表 22(条件の対応値)
本発明に係るズームレンズ系は、デジタルカメラ、携帯電話機器、PDA(Personal Digital Assistance)、監視システムにおける監視カメラ、Webカメラ、車載カメラ等のデジタル入力装置に適用可能であり、特にデジタルカメラ等の高画質が要求される撮影光学系に好適である。
本発明は、ズームレンズ系、撮像装置及びカメラに関する。特に本発明は、高解像度を有するのは勿論のこと、光学全長(レンズ全長)が短いだけでなく、変倍比が5倍程度と大きく、しかも広角端での画角が70°程度で広角撮影に充分に適応し得るズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型で極めてコンパクトなカメラに関する。
近年、高画素のCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子の開発が進み、これら高画素の固体撮像素子に対応した、高い光学性能を有する撮像光学系を含む撮像装置を備えたデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ(以下、単に「デジタルカメラ」という)が急速に普及してきている。このような高い光学性能を有するデジタルカメラの中でも、特にコンパクトタイプのデジタルカメラの需要が高まってきている。
前記コンパクトタイプのデジタルカメラに対しては、携帯及び収納が容易であるという点から、さらなる薄型化が求められている。このようなコンパクトタイプで薄型のデジタルカメラを実現するために、従来より、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とが配置されたネガティブリード型の3群構成で、光学全長(レンズ全長:レンズ系全体の最も物体側のレンズ面の頂点から像面までの距離)が短いズームレンズ系が種々提案されている。
例えば特許第3513369号公報には、物体側から像側へと順に負正正の3つのレンズ群を有し、広角端と比較して望遠端で、第1、第2レンズ群の間隔及び第2、第3レンズ群の間隔が何れも減少するように各レンズ群を移動させて変倍を行い、第1レンズ群は負正2枚のレンズから、第2レンズ群は独立した正負2枚のレンズから、第3レンズ群は1枚の正レンズからなり、第2レンズ群に含まれる負レンズの物体側面の曲率半径と、全系の広角端での焦点距離とが特定の関係を満足するズームレンズが開示されている。かかる特許第3513369号公報に開示のズームレンズは、光学全長の短縮化が図られ、全変倍範囲にわたり高い光学性能を有するものである。
また特開2006−301154号公報には、物体側から像側へと順に負正正の3つのレンズ群を有し、変倍時に各レンズ群の間隔が変化し、撮影像高と全系の広角端での焦点距離、第1、第2レンズ群の軸上間隔と第1レンズ群の焦点距離、第1、第2レンズ群の軸上間隔と第2レンズ群の焦点距離が、各々特定の関係を満足し、特定範囲の変倍比を有するズームレンズが開示されている。かかる特開2006−301154号公報に開示のズームレンズは、広角端での画角が大きく、比較的大きい変倍比を有するものである。
また特開2006−065034号公報には、物体側から像側へと順に負正正の3つのレンズ群を有し、変倍時に各レンズ群の間隔が変化し、第1レンズ群は負正2枚のレンズから、第2レンズ群は正負2枚のレンズで構成される第2aレンズ群と該第2aレンズ群の像側に配置された少なくとも1枚の正レンズで構成される第2bレンズ群とから、第3レンズ群は少なくとも1枚の正レンズからなり、第2レンズ群の広角端、望遠端での結像倍率、第1、第2レンズ群の広角端での間隔、第2、第3レンズ群の望遠端での間隔が特定の関係を満足するズームレンズが開示されている。かかる特開2006−065034号公報に開示のズームレンズは、所望の光学性能を維持しつつ、構成レンズ枚数が少なく、比較的コンパクトなものである。
特許第3513369号公報 特開2006−301154号公報 特開2006−065034号公報
しかしながら、特許第3513369号公報に開示のズームレンズは、高い光学性能を有し、広角端での画角も65〜75°と大きく、光学全長が短いのでコンパクトタイプのデジタルカメラのさらなる薄型化が可能であるものの、変倍比が3倍程度と小さく、近年のコンパクトタイプのデジタルカメラに対する要求を満足し得るものではない。
また特開2006−301154号公報に開示のズームレンズは、広角撮影に充分な画角を有し、前記特許第3513369号公報に開示のズームレンズよりも大きな変倍比を有するものの、変倍時における第2レンズ群の光軸上の移動量が大きくなるようなレンズ構成であるので、光学全長が長く、コンパクトタイプのデジタルカメラのさらなる薄型化を図ることができない。
また特開2006−065034号公報に開示のズームレンズも、前記特許第3513369号公報に開示のズームレンズと同様に、所望の光学性能を維持しつつ、広角撮影に充分な画角を有し、光学全長が短いのでコンパクトタイプのデジタルカメラのさらなる薄型化が可能であるものの、やはり変倍比が3倍程度と小さく、近年のコンパクトタイプのデジタルカメラに対する要求を満足し得るものではない。
本発明の目的は、高解像度を有するのは勿論のこと、光学全長が短いだけでなく、変倍比が5倍程度と大きく、しかも広角端での画角が70°程度で広角撮影に充分に適応し得るズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型で極めてコンパクトなカメラを提供することである。
上記目的の1つは、以下のズームレンズ系により達成される。すなわち本発明は、
少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有するズームレンズ系であって、
物体側から像側へと順に、
負のパワーを有し、2枚のレンズ素子からなる第1レンズ群と、
正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが光軸上を移動し、
前記第2レンズ群の像側に、ズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りが配置され、
前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成され、
以下の条件(28):
2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
(ここで、
G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
である)
を満足する、ズームレンズ系
に関する。
上記目的の1つは、以下の撮像装置により達成される。すなわち本発明は、
物体の光学的な像を電気的な画像信号として出力可能な撮像装置であって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、
該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを備え、
前記ズームレンズ系が、
少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、
物体側から像側へと順に、
負のパワーを有し、2枚のレンズ素子からなる第1レンズ群と、
正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが光軸上を移動し、
前記第2レンズ群の像側に、ズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りが配置され、
前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成され、
以下の条件(28):
2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
(ここで、
G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
である)
を満足するズームレンズ系である、撮像装置
に関する。
上記目的の1つは、以下のカメラにより達成される。すなわち本発明は、
物体の光学的な像を電気的な画像信号に変換し、変換された画像信号の表示及び記憶の少なくとも一方を行うカメラであって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを含む撮像装置を備え、
前記ズームレンズ系が、
少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、
物体側から像側へと順に、
負のパワーを有し、2枚のレンズ素子からなる第1レンズ群と、
正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが光軸上を移動し、
前記第2レンズ群の像側に、ズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りが配置され、
前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成され、
以下の条件(28):
2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
(ここで、
G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
である)
を満足するズームレンズ系である、カメラ
に関する。
本発明によれば、高解像度を有するのは勿論のこと、光学全長が短いだけでなく、変倍比が5倍程度と大きく、しかも広角端での画角が70°程度で広角撮影に充分に適応し得るズームレンズ系を提供することができる。さらに本発明によれば、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型で極めてコンパクトなカメラを提供することができる。
実施の形態1(実施例1)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例1に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例1に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図 実施の形態2(実施例2)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例2に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例2に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図 実施の形態3(実施例3)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例3に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例3に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図 実施の形態4(実施例4)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例4に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例4に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図 実施の形態5(実施例5)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例5に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例5に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図 実施の形態6(実施例6)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例6に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例6に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図 実施の形態7(実施例7)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例7に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例7に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図 実施の形態8に係るデジタルスチルカメラの概略構成図
(実施の形態1〜7)
図1、4、7、10、13、16及び19は、各々実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のレンズ配置図である。
図1、4、7、10、13、16及び19は、いずれも無限遠合焦状態にあるズームレンズ系を表している。各図において、(a)図は広角端(最短焦点距離状態:焦点距離f)のレンズ構成、(b)図は中間位置(中間焦点距離状態:焦点距離f=√(f*f))のレンズ構成、(c)図は望遠端(最長焦点距離状態:焦点距離f)のレンズ構成をそれぞれ表している。また各図において、(a)図と(b)図との間に設けられた折れ線の矢印は、上から順に、広角端、中間位置、望遠端の各状態におけるレンズ群の位置を結んで得られる直線である。したがって、広角端と中間位置との間、中間位置と望遠端との間は、単純に直線で接続されているだけであり、実際の各レンズ群の動きとは異なる。さらに各図において、レンズ群に付された矢印は、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングを表す。すなわち、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際の移動方向を示している。
各実施の形態に係るズームレンズ系は、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群G1と、正のパワーを有する第2レンズ群G2と、正のパワーを有する第3レンズ群G3とを備え、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群G1と前記第2レンズ群G2とが光軸上を移動する(以下、このレンズ構成を、実施の形態の基本構成という)。各実施の形態に係るズームレンズ系は、これら各レンズ群を所望のパワー配置にすることにより、高い光学性能を保持しつつ、レンズ系全体の小型化を可能にしている。
なお図1、4、7、10、13、16及び19において、特定の面に付されたアスタリスク*は、該面が非球面であることを示している。また各図において、各レンズ群の符号に付された記号(+)及び記号(−)は、各レンズ群のパワーの符号に対応する。また各図において、最も右側に記載された直線は、像面Sの位置を表し、該像面Sの物体側(像面Sと第3レンズ群G3の最像側レンズ面との間)には、光学的ローパスフィルタや撮像素子のフェースプレート等と等価な平行平板が設けられている。
さらに図1、4、7、10、13、16及び19において、第2レンズ群G2の像側(第2レンズ群G2の最像側レンズ面と第3レンズ群G3の最物体側レンズ面との間)には、開口絞りAが設けられており、該開口絞りAは、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第2レンズ群G2と一体的に光軸上を移動する。各実施の形態に係るズームレンズ系では、このように、第2レンズ群G2の像側に、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に該第2レンズ群G2と一体的に光軸上を移動する開口絞りAが配置されているので、第1レンズ群G1と、該第2レンズ群G2との空気間隔を短くすることが可能となり、ネガティブリード型の3群構成であるにもかかわらず、短い光学全長と、5倍程度といった大きな変倍比とを同時に実現することができる。
図1に示すように、実施の形態1に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態1に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態1に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態1に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図4に示すように、実施の形態2に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態2に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態2に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態2に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図7に示すように、実施の形態3に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態3に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態3に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態3に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図10に示すように、実施の形態4に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態4に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態4に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態4に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図13に示すように、実施の形態5に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態5に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態5に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、像側に凸面を向けた正メニスカス形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態5に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図16に示すように、実施の形態6に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態6に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態6に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態6に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
図19に示すように、実施の形態7に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面である。
実施の形態7に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが接合されており、第5レンズ素子L5と第6レンズ素子L6とが接合されている。また、第3レンズ素子L3は、その物体側面が非球面である。
また実施の形態7に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、像側に凸面を向けた正メニスカス形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
実施の形態7に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、像側に凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、開口絞りAと共に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。すなわち、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、かつ第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、各レンズ群が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
特に、実施の形態1〜7に係るズームレンズ系では、第1レンズ群G1が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有するレンズ素子と、正のパワーを有し、物体側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズ素子とで構成されているので、諸収差、特に広角端での歪曲収差を良好に補正しながらも、短い光学全長を実現することができる。
実施の形態1〜7に係るズームレンズ系では、第1レンズ群G1が、非球面を有するレンズ素子を少なくとも1枚含むか、又は少なくとも2面の非球面を含んでいるので、収差をさらに良好に補正することができる。
実施の形態1〜7に係るズームレンズ系では、第3レンズ群G3が1枚のレンズ素子で構成されているので、レンズ素子の総枚数が削減され、光学全長が短いレンズ系となっている。また、該第3レンズ群G3を構成する1枚のレンズ素子が、非球面を含む実施の形態では、収差をさらに良好に補正することができる。
実施の形態1〜7に係るズームレンズ系では、第2レンズ群G2が、その中に2組の接合レンズ素子を含み、全体として4枚のレンズ素子で構成されているので、該第2レンズ群G2の厚みが小さく、光学全長が短いレンズ系となっている。
また実施の形態1〜7に係るズームレンズ系では、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3を光軸に沿ってそれぞれ移動させて変倍を行うが、これらレンズ群のうち、例えば第2レンズ群G2を光軸に対して垂直方向に移動させることによって、手ぶれ、振動等による像のぶれを光学的に補正することができる。
像のぶれを光学的に補正する場合、このように第2レンズ群G2が光軸に対して垂直方向に移動することにより、ズームレンズ系全体の大型化を抑制してコンパクトに構成しながら、偏心コマ収差や偏心非点収差が小さい優れた結像特性を維持して像ぶれの補正を行うことができる。
以下、例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有し、かつ第2レンズ群の像側に、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りAが配置されたズームレンズ系が満足することが好ましい条件を説明する。なお、各実施の形態に係るズームレンズ系に対して、複数の好ましい条件が規定されるが、これら複数の条件すべてを満足するズームレンズ系の構成が最も望ましい。しかしながら、個別の条件を満足することにより、それぞれ対応する効果を奏するズームレンズ系を得ることも可能である。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のように、第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成されるズームレンズ系は、以下の条件(28)を満足する。
2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
ここで、
G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
である。
前記条件(28)は、第2レンズ群の各接合レンズ素子の適正な焦点距離を規定する条件である。条件(28)の上限を上回ると、第2レンズ群の偏心誤差感度が高くなり過ぎ、組み立て誤差による性能劣化、特に相対偏心による像面性の悪化が著しくなる。一方、条件(28)の下限を下回ると、第2レンズ群において発生する球面収差の補正が困難になる。
なお、さらに以下の条件(28)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2.25<fG2a/fG2b ・・・(28)’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(1)を満足することが望ましい。
0.10<D/(I×Z)<0.30 ・・・(1)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:望遠端から広角端へ向けての第2レンズ群の移動量(像側から物体側へ移動する場合を正とする)、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(1)は、第2レンズ群の移動量に関する条件である。条件(1)の上限を上回ると、第2レンズ群のズーミングに伴う移動量が増大し、ズーミング時の収差変動を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(1)の下限を下回ると、特に広角端における歪曲収差と像面湾曲とを同時に補正することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(1)’及び(1)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.15<D/(I×Z) ・・・(1)’
/(I×Z)<0.25 ・・・(1)’’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(1)、(1)’及び(1)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のように、第2レンズ群が光軸に対して垂直方向に移動するズームレンズ系では、以下の条件(2)及び(3)を全系において満足することが望ましい。
>Y ・・・(2)
0.05<(Y/Y)/( /f)<0.60 ・・・(3)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35である)
ここで、
f:全系の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
Y:全系の焦点距離fにおける、第2レンズ群の、最大ぶれ補正時の光軸に対して垂直方向への移動量、
:望遠端での全系の焦点距離fにおける、第2レンズ群の、最大ぶれ補正時の光軸に対して垂直方向への移動量、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(2)及び(3)は、光軸に対して垂直方向に移動する第2レンズ群の最大ぶれ補正時の移動量に関する条件である。ズームレンズ系の場合、補正角が全ズーム域で一定のときには、ズーム比が大きいほど、光軸に対して垂直方向に移動するレンズ群やレンズ素子の移動量が大きく、逆にズーム比が小さいほど、光軸に対して垂直方向に移動するレンズ群やレンズ素子の移動量が小さくなる。条件(2)を満足しない場合又は条件(3)の上限を上回ると、ぶれ補正が過剰となり、光学性能の劣化が大きくなる恐れがある。一方、条件(3)の下限を下回ると、充分にぶれを補正することができなくなる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(3)’及び(3)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.08<(Y/Y)/( /f) ・・・(3)’
(Y/Y)/( /f)<0.50 ・・・(3)’’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35である)
また、前記条件(3)、(3)’及び(3)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(4)を満足することが望ましい。
0.10<(D2T−D2W)/(I×Z)<0.30 ・・・(4)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
2W:広角端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(4)は、第2レンズ群の移動量に関する条件である。条件(4)の上限を上回ると、第2レンズ群のズーミングに伴う移動量が増大し、ズーミング時の収差変動を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(4)の下限を下回ると、特に広角端における歪曲収差と像面湾曲とを同時に補正することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(4)’及び(4)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.15<(D2T−D2W)/(I×Z) ・・・(4)’
(D2T−D2W)/(I×Z)<0.27 ・・・(4)’’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(4)、(4)’及び(4)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(5)を満足することが望ましい。
−1.60<fG1/fG2<−0.90 ・・・(5)
ここで、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
G2:第2レンズ群の焦点距離
である。
前記条件(5)は、第1レンズ群と第2レンズ群との焦点距離の比を規定する条件である。条件(5)の上限を上回ると、第2レンズ群の焦点距離が相対的に小さくなり過ぎ、第2レンズ群で発生する収差を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(5)の下限を下回ると、第1レンズ群の焦点距離が相対的に小さくなり過ぎ、第2レンズ群の変倍作用を維持することが困難になり、光学性能を維持したままで4倍を超えるズーム比を持つズームレンズ系を構成することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(5)’及び(5)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−1.50<fG1/fG2 ・・・(5)’
G1/fG2<−1.00 ・・・(5)’’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(6)を満足することが望ましい。
−0.80<fG1/fG3<−0.20 ・・・(6)
ここで、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
G3:第3レンズ群の焦点距離
である。
前記条件(6)は、第1レンズ群と第3レンズ群との焦点距離の比を規定する条件である。条件(6)の上限を上回ると、第1レンズ群の焦点距離が相対的に大きくなり過ぎ、コンパクトなズームレンズ系を達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(6)の下限を下回ると、第3レンズ群の焦点距離が相対的に大きくなり過ぎ、像面における照度を確保することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(6)’及び(6)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−0.70<fG1/fG3 ・・・(6)’
G1/fG3<−0.50 ・・・(6)’’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(7)を満足することが望ましい。
0.20<fG2/fG3<0.80 ・・・(7)
ここで、
G2:第2レンズ群の焦点距離、
G3:第3レンズ群の焦点距離、
である。
前記条件(7)は、第2レンズ群と第3レンズ群との焦点距離の比を規定する条件である。条件(7)の上限を上回ると、第2レンズ群の焦点距離が相対的に大きくなり過ぎ、ズーミングに伴い第2レンズ群で発生する収差の変動を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(7)の下限を下回ると、第3レンズ群の焦点距離が相対的に大きくなり過ぎ、像面の照度を確保することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(7)’及び(7)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.30<fG2/fG3 ・・・(7)’
G2/fG3<0.50 ・・・(7)’’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(8)を満足することが望ましい。
−0.80<fG1/f<−0.30 ・・・(8)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(8)は、実質的に第1レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(8)の上限を上回ると、第1レンズ群の焦点距離が大きくなり過ぎ、第1レンズ群の移動量が増大してコンパクトなズームレンズ系を達成することが困難になる。一方、条件(8)の下限を下回ると、第1レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、ズーミング時の第2レンズ群の移動を確保する程度の空気間隔を維持することが困難になり、4倍以上といった変倍比のズームレンズ系を達成することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(8)’及び(8)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−0.60<fG1/f ・・・(8)’
G1/f<−0.40 ・・・(8)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(8)、(8)’及び(8)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(9)を満足することが望ましい。
0.20<fG2/f<0.80 ・・・(9)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
G2:第2レンズ群の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(9)は、実質的に第2レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(9)の上限を上回ると、第2レンズ群の焦点距離が大きくなり過ぎ、ズーミング時の第2レンズ群の移動量が増大するため、4倍以上といった変倍比のズームレンズ系をコンパクトに達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(9)の下限を下回ると、第2レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、第2レンズ群の移動に伴う収差変動を補正することが困難になる恐れがある。また、条件(9)の下限を下回ると、歪曲収差の補正も困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(9)’及び(9)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.30<fG2/f ・・・(9)’
G2/f<0.50 ・・・(9)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(9)、(9)’及び(9)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(10)を満足することが望ましい。
0.60<fG3/f<1.50 ・・・(10)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
G3:第3レンズ群の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(10)は、実質的に第3レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(10)の上限を上回ると、第3レンズ群の焦点距離が大きくなり過ぎ、像面の適正な照度を確保することが困難になる恐れがある。一方、条件(10)の下限を下回ると、第3レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、第3レンズ群で発生する収差を第2レンズ群で補正することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(10)’及び(10)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.70<fG3/f ・・・(10)’
G3/f<1.30 ・・・(10)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(10)、(10)’及び(10)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(11)を満足することが望ましい。
0.35<(D1W+D2W)/(D1T+D2T)<1.20 ・・・(11)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
1W:広角端における第1レンズ群の最像側から第2レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
2W:広角端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
1T:望遠端における第1レンズ群の最像側から第2レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
2T:望遠端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(11)は、第1レンズ群及び第2レンズ群のズーミング時の移動量に関する条件である。条件(11)の上限を上回ると、広角端での歪曲収差の補正が不足し、良好な光学性能を達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(11)の下限を下回ると、各レンズ群のズーミングに伴う移動量が増大し、ズーミング時の収差変動を補正することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(11)’及び(11)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.45<(D1W+D2W)/(D1T+D2T) ・・・(11)’
(D1W+D2W)/(D1T+D2T)<0.80 ・・・(11)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(11)、(11)’及び(11)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(12)を満足することが望ましい。
2.00<(D2T−D2W)/f<6.00 ・・・(12)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
2W:広角端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(12)は、第2レンズ群の移動量に関する条件である。条件(12)の上限を上回ると、第2レンズ群のズーミングに伴う移動量が増大し、ズーミング時の収差変動を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(12)の下限を下回ると、第2レンズ群の焦点距離が小さくなる傾向が著しくなり、特に広角端において歪曲収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(12)’及び(12)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
3.00<(D2T−D2W)/f ・・・(12)’
(D2T−D2W)/f<5.50 ・・・(12)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(12)、(12)’及び(12)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(13)を満足することが望ましい。
0.65<(D2T−D2W)/f<1.10 ・・・(13)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
2W:広角端における第2レンズ群の最像側から第3レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(13)は、第2レンズ群の移動量に関する条件である。条件(13)の上限を上回ると、第2レンズ群のズーミングに伴う移動量が増大し、ズーミング時の収差変動を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(13)の下限を下回ると、第2レンズ群の焦点距離が小さくなる傾向が著しくなり、特に広角端における歪曲収差と像面湾曲とを同時に補正することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(13)’及び(13)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.75<(D2T−D2W)/f ・・・(13)’
(D2T−D2W)/f<0.95 ・・・(13)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(13)、(13)’及び(13)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(14)を満足することが望ましい。
0.00<D1T/I<0.10 ・・・(14)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
1T:望遠端における第1レンズ群の最像側から第2レンズ群の最物体側までの軸上間隔、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(14)は、第1レンズ群と第2レンズ群との空気間隔に関する条件である。条件(14)の上限を上回ると、第1レンズ群と第2レンズ群との空気間隔が大きくなり過ぎ、ズームレンズ系の倍率を確保することが困難になるとともに、特に広角端における歪曲収差を補正することが困難になる恐れがある。一方、条件(14)の下限を下回ると、第1レンズ群と第2レンズ群との空気間隔が小さくなり過ぎ、同様に広角端における歪曲収差を補正することが困難になる恐れがある。
また、前記条件(14)は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(15)を満足することが望ましい。
0.10<(f/I)×(f/f)<0.40 ・・・(15)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(15)は、ズームレンズ系の変倍比に関する条件である。条件(15)の範囲を外れると、広角端における画角を維持しながら4倍程度といったズーム比を確保することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(15)’及び(15)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.20<(f/I)×(f/f) ・・・(15)’
(f/I)×(f/f)<0.35 ・・・(15)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(15)、(15)’及び(15)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(16)を満足することが望ましい。
2.50<tan(ω)×Z<6.00 ・・・(16)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(16)は、ズームレンズ系の変倍比に関する条件である。条件(16)の範囲を外れると、広角端における画角を維持しながら4倍程度といったズーム比を確保することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(16)’及び(16)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
3.00<tan(ω)×Z ・・・(16)’
tan(ω)×Z<5.50 ・・・(16)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(16)、(16)’及び(16)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(17)を満足することが望ましい。
2.00<|f×fG1|/I <6.00 ・・・(17)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(17)は、実質的に第1レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(17)の上限を上回ると、第1レンズ群の焦点距離が大きくなり過ぎ、ズーミング時の第1レンズ群の移動量が増大するため、4倍以上といった変倍比のズームレンズ系をコンパクトに達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(17)の下限を下回ると、第1レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、広角端での画角を大きくしながら歪曲補正を行うことが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(17)’及び(17)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2.50<|f×fG1|/I ・・・(17)’
|f×fG1|/I <5.00 ・・・(17)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(17)、(17)’及び(17)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(18)を満足することが望ましい。
2.00<(f・fG2)/I <6.00 ・・・(18)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
G2:第2レンズ群の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(18)は、実質的に第2レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(18)の上限を上回ると、第2レンズ群の焦点距離が大きくなり過ぎ、ズーミング時の第2レンズ群の移動量が増大するため、4倍以上といった変倍比のズームレンズ系をコンパクトに達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(18)の下限を下回ると、第2レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、第2レンズ群の移動に伴う収差変動を補正することが困難になる恐れがある。また、条件(18)の下限を下回ると、歪曲収差の補正も困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(18)’及び(18)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2.50<(f・fG2)/I ・・・(18)’
(f・fG2)/I <5.00 ・・・(18)’’
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(18)、(18)’及び(18)’’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(19)を満足することが望ましい。
(DG1+DG2+DG3)/f<0.70 ・・・(19)
(ただし、f/f>4.0、ω>35)
ここで、
G1:第1レンズ群の最物体側から最像側までの軸上間隔、
G2:第2レンズ群の最物体側から最像側までの軸上間隔、
G3:第3レンズ群の最物体側から最像側までの軸上間隔、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(19)は、収納時の全長に関する条件である。収納時に突出部を持たない、いわゆる沈胴構成を達成しようとすると、各レンズ群の軸上間隔の総和が小さいことが必要である。条件(19)の上限を上回ると、沈胴時の全長が大きくなり過ぎるため、好ましくない。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(20)を満足することが望ましい。
3.5<(F×F)/Z<5.0 ・・・(20)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:広角端での最小Fナンバー、
:望遠端での最小Fナンバー、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(20)は、ズームレンズ系のFナンバーに関する条件である。条件(20)の範囲を外れると、光学性能を維持しながらFナンバーの小さい明るいズームレンズ系を達成することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(20)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
(F×F)/Z<4.7 ・・・(20)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(20)及び(20)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(21)を満足することが望ましい。
1.5<L/(I×Z)<2.6 ・・・(21)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
:最大像高(I=f×tan(ω))、
:望遠端における全長(第1レンズ群の最物体側から像面までの距離)、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)、
ω:望遠端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(21)は、特に望遠端での全長を規定する条件である。条件(21)の上限を上回ると、ズームレンズ系の全長が大きくなる傾向が著しくなり、コンパクトなズームレンズ系を達成することが困難になる恐れがある。一方、条件(21)の下限を下回ると、ズームレンズ系の全長が小さくなる傾向が著しくなり、各レンズ群の焦点距離が小さくなり過ぎ、各収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、前記条件(21)は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(22)を満足することが望ましい。
4.0<(DG2+(DG2A))/(DG2A)<20.0 ・・・(22)
ここで、
G2:第2レンズ群の最物体側から最像側までの軸上間隔、
G2A:第2レンズ群の最像側から開口絞りまでの軸上間隔
である。
前記条件(22)は、第2レンズ群と開口絞りとの適正な間隔を規定する条件である。条件(22)の上限を上回ると、絞り位置が第2レンズ群から遠くなる傾向が著しくなり、第1レンズ群の有効径が大きくなり過ぎるとともに、特に広角端での歪曲収差とコマ収差との補正が困難になる恐れがある。一方、条件(22)の下限を下回ると、絞り位置が第2レンズ群から近くなる傾向が著しくなり、第2レンズ群で補正すべき球面収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(22)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
8.0<(DG2+(DG2A))/(DG2A) ・・・(22)’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系において、第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ素子と、正のパワーを有する第2レンズ素子とからなるとき、以下の条件(23)を満足することが望ましい。
−2.00<fL2/fG1<−1.00 ・・・(23)
ここで、
L2:第2レンズ素子の焦点距離、
G1:第1レンズ群の焦点距離
である。
前記条件(23)は、第1レンズ群の第2レンズ素子の焦点距離を規定する条件である。条件(23)の上限を上回ると、第2レンズ素子の焦点距離が大きくなり過ぎ、特に望遠端でのコマ収差の補正が困難になる恐れがある。一方、条件(23)の下限を下回ると、第2レンズ素子の焦点距離が小さくなり過ぎ、広角端での歪曲収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(23)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−1.60<fL2/fG1 ・・・(23)’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系において、第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ素子と、正のパワーを有する第2レンズ素子とからなるとき、以下の条件(24)を満足することが望ましい。
0.20<R2F/f<0.50 ・・・(24)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2F:第2レンズ素子の物体側面の曲率半径、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(24)は、第1レンズ群の第2レンズ素子の物体側面を規定する条件である。条件(24)の範囲を外れると、広角端での歪曲収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(24)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2F/f<0.45 ・・・(24)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(24)及び(24)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系において、第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ素子と、正のパワーを有する第2レンズ素子とからなるとき、以下の条件(25)を満足することが望ましい。
0.30<R2R/f<0.90 ・・・(25)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2R:第2レンズ素子の像側面の曲率半径、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(25)は、第1レンズ群の第2レンズ素子の像側面を規定する条件である。条件(25)の範囲を外れると、広角端での歪曲収差の補正が困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(25)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2R/f<0.85 ・・・(25)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(25)及び(25)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系において、第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ素子と、正のパワーを有する第2レンズ素子とからなるとき、以下の条件(26)を満足することが望ましい。
0.50<fL2/f<1.00 ・・・(26)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
L2:第2レンズ素子の焦点距離、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(26)は、第1レンズ群の第2レンズ素子の焦点距離を規定する条件である。条件(26)の上限を上回ると、第2レンズ素子の焦点距離が大きくなり過ぎるため、第1レンズ群全体の負のパワーが小さくなる。この結果、広角端の焦点距離を短くしながら諸収差、特に歪曲収差を補正することが困難になる恐れがある。また、条件(26)の上限を上回ると、倍率色収差も大きく発生する恐れがある。一方、条件(26)の下限を下回ると、第2レンズ素子の焦点距離が小さくなり過ぎ、光学性能を維持しつつ4倍以上といった高変倍率を確保することが困難になる恐れが生じるとともに、歪曲収差の補正も充分ではなくなる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(26)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
L2/f<0.90 ・・・(26)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(26)及び(26)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系において、第2レンズ群が、最物体側に正レンズ素子を有するとき、以下の条件(27)を満足することが望ましい。
0.40<fL3/fG2<1.00 ・・・(27)
ここで、
L3:第2レンズ群の最物体側に配置された正レンズ素子の焦点距離、
G2:第2レンズ群の焦点距離
である。
前記条件(27)は、第2レンズ群の最物体側に配置された正レンズ素子を規定する条件である。条件(27)の上限を上回ると、広角端での歪曲収差の補正が困難になる恐れがある。一方、条件(27)の下限を下回ると、全ズーム域を通じて球面収差の補正が困難になり、コンパクト化と光学性能の維持との両立ができずに、光学系としての基本的な結像性能が低下する恐れがある。
なお、さらに以下の条件(27)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
L3/fG2<0.92 ・・・(27)’
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のように、第2レンズ群が光軸に対して垂直方向に移動するズームレンズ系では、以下の条件(29)を満足することが望ましい。
2.00<(1−m2T)×m3T<5.00 ・・・(29)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
3T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第3レンズ群の横倍率、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(29)は、第2レンズ群を光軸に対して垂直方向に移動させて像ぶれ補正を行う際に、結像特性を良好にするための条件である。条件(29)の上限を上回ると、像を所定量だけ偏心させるのに必要な第2レンズ群の移動量が過小となるため、第2レンズ群を精度よく平行移動させることが困難になる。その結果、撮影中の画素ずれを充分に小さくすることができないため、像ぶれ補正時の結像特性を良好にすることが困難になる恐れがある。一方、条件(29)の下限を下回ると、像を所定の量だけ偏心させるのに必要な第2レンズ群の偏心量が過大となるために、第2レンズ群の平行移動による収差の変化が大きくなり、画像周辺部の結像特性が低下する恐れがある。
なお、さらに以下の条件(29)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
2.50<(1−m2T)×m3T ・・・(29)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(29)及び(29)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(30)を満足することが望ましい。
3.50<m2T/m2W<5.50 ・・・(30)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
2W:広角端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(30)は、第2レンズ群の倍率変化を規定し、実質的に第2レンズ群のズーミング時の変倍負担を最適化する条件である。条件(30)の範囲を外れると、第2レンズ群の変倍負担が適正でなくなり、光学性能を維持したままズームレンズ系をコンパクトに構成することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(30)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
4.00<m2T/m2W ・・・(30)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(30)及び(30)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系は、以下の条件(31)を満足することが望ましい。
−6.00<(1−m2T/m2W)×(m3T/m3W)<−3.00 ・・・(31)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
2W:広角端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
3T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第3レンズ群の横倍率、
3W:広角端かつ無限遠合焦状態における第3レンズ群の横倍率、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(31)は、第2レンズ群及び第3レンズ群の倍率変化を規定し、実質的に第2レンズ群及び第3レンズ群のズーミング時の変倍負担を最適化する条件である。条件(31)の範囲を外れると、第2レンズ群及び第3レンズ群の変倍負担の分配が適正でなくなり、光学性能を維持したままズームレンズ系をコンパクトに構成することが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(31)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−4.00<(1−m2T/m2W)×(m3T/m3W) ・・・(31)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(31)及び(31)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
例えば実施の形態1〜7に係るズームレンズ系のように、第2レンズ群が光軸に対して垂直方向に移動するズームレンズ系では、以下の条件(32)を満足することが望ましい。
1.00<(1−m2W)×m3W<1.50 ・・・(32)
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
ここで、
2W:広角端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
3W:広角端かつ無限遠合焦状態における第3レンズ群の横倍率、
:望遠端における全系の焦点距離、
:広角端における全系の焦点距離、
ω:広角端における最大画角の半値(°)
である。
前記条件(32)は、第2レンズ群を光軸に対して垂直方向に移動させて像ぶれ補正を行う際に、結像特性を良好にするための条件である。条件(32)の上限を上回ると、像を所定量だけ偏心させるのに必要な第2レンズ群の移動量が過小となるため、第2レンズ群を精度よく平行移動させることが困難になる恐れがある。その結果、撮影中の画素ずれを充分に小さくすることができないため、像ぶれ補正時の結像特性を良好にすることが困難になる恐れがある。一方、条件(32)の下限を下回ると、像を所定の量だけ偏心させるのに必要な第2レンズ群の偏心量が過大となるために、第2レンズ群の平行移動による収差の変化が大きくなり、画像周辺部の結像特性が低下する恐れがある。
なお、さらに以下の条件(32)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
1.15<(1−m2T)×m3T ・・・(32)’
(ただし、Z=f/f>4.0、ω>35)
また、前記条件(32)及び(32)’は、ω>40において満足することがより望ましい。
実施の形態1〜7に係るズームレンズ系を構成している各レンズ群は、入射光線を屈折により偏向させる屈折型レンズ素子(すなわち、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ素子)のみで構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、回折により入射光線を偏向させる回折型レンズ素子、回折作用と屈折作用との組み合わせで入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ素子、入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布型レンズ素子等で、各レンズ群を構成してもよい。
さらに各実施の形態では、像面Sの物体側(像面Sと第3レンズ群G3の最像側レンズ面との間)には、光学的ローパスフィルタや撮像素子のフェースプレート等と等価な平行平板を配置する構成を示したが、このローパスフィルタとしては、所定の結晶軸方向が調整された水晶等を材料とする複屈折型ローパスフィルタや、必要とされる光学的な遮断周波数の特性を回折効果により達成する位相型ローパスフィルタ等が適用可能である。
(実施の形態8)
図22は、実施の形態8に係るデジタルスチルカメラの概略構成図である。図22において、デジタルスチルカメラは、ズームレンズ系1とCCDである撮像素子2とを含む撮像装置と、液晶モニタ3と、筐体4とから構成される。ズームレンズ系1として、実施の形態1に係るズームレンズ系が用いられている。図22において、ズームレンズ系1は、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、開口絞りAと、第3レンズ群G3とから構成されている。筐体4は、前側にズームレンズ系1が配置され、ズームレンズ系1の後側には、撮像素子2が配置されている。筐体4の後側に液晶モニタ3が配置され、ズームレンズ系1による被写体の光学的な像が像面Sに形成される。
鏡筒は、主鏡筒5と、移動鏡筒6と、円筒カム7とで構成されている。円筒カム7を回転させると、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2と開口絞りA及び第3レンズ群G3が撮像素子2を基準にした所定の位置に移動し、広角端から望遠端までの変倍を行うことができる。第3レンズ群G3はフォーカス調整用モータにより光軸方向に移動可能である。
こうして、デジタルスチルカメラに実施の形態1に係るズームレンズ系を用いることにより、解像度及び像面湾曲を補正する能力が高く、非使用時の光学全長が短い小型のデジタルスチルカメラを提供することができる。なお、図22に示したデジタルスチルカメラには、実施の形態1に係るズームレンズ系の替わりに実施の形態2〜7に係るズームレンズ系のいずれかを用いてもよい。また、図22に示したデジタルスチルカメラの光学系は、動画像を対象とするデジタルビデオカメラに用いることもできる。この場合、静止画像だけでなく、解像度の高い動画像を撮影することができる。
なお、本実施の形態8に係るデジタルスチルカメラでは、ズームレンズ系1として実施の形態1〜7に係るズームレンズ系を示したが、これらのズームレンズ系は、全てのズーミング域を使用する必要はない。すなわち、所望のズーミング域に応じて、光学性能が確保されている範囲を切り出し、実施の形態1〜7で説明したズームレンズ系よりも低倍率のズームレンズ系として使用してもよい。
さらに、実施の形態8では、いわゆる沈胴構成の鏡筒にズームレンズ系を適用した例を示したが、これに限られない。例えば、第1レンズ群G1内等の任意の位置に、内部反射面を持つプリズムや、表面反射ミラーを配置し、いわゆる屈曲構成の鏡筒にズームレンズ系を適用してもよい。さらに、実施の形態8において、第2レンズ群G2全体等のズームレンズ系を構成している一部のレンズ群を沈胴時に光軸上から退避させる、いわゆるスライディング鏡筒にズームレンズ系を適用してもよい。
また、以上説明した実施の形態1〜7に係るズームレンズ系と、CCDやCMOS等の撮像素子とから構成される撮像装置を、携帯電話機器、PDA(Personal Digital Assistance)、監視システムにおける監視カメラ、Webカメラ、車載カメラ等に適用することもできる。
以下、実施の形態1〜7に係るズームレンズ系を具体的に実施した数値実施例を説明する。なお、各数値実施例において、表中の長さの単位はすべて「mm」であり、画角の単位はすべて「°」である。また、各数値実施例において、rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数である。また、各数値実施例において、*印を付した面は非球面であり、非球面形状は次式で定義している。
ここで、κは円錐定数、A4、A6、A8、A10、A12及びA14は、それぞれ4次、6次、8次、10次、12次及び14次の非球面係数である。
図2、5、8、11、14、17及び20は、各々実施の形態1〜7に係るズームレンズ系の縦収差図である。
各縦収差図において、(a)図は広角端、(b)図は中間位置、(c)図は望遠端における各収差を表す。各縦収差図は、左側から順に、球面収差(SA(mm))、非点収差(AST(mm))、歪曲収差(DIS(%))を示す。球面収差図において、縦軸はFナンバー(図中、Fで示す)を表し、実線はd線(d−line)、短破線はF線(F−line)、長破線はC線(C−line)の特性である。非点収差図において、縦軸は像高(図中、Hで示す)を表し、実線はサジタル平面(図中、sで示す)、破線はメリディオナル平面(図中、mで示す)の特性である。歪曲収差図において、縦軸は像高(図中、Hで示す)を表す。
また図3、6、9、12、15、18及び21は、各々実施の形態1〜7に係るズームレンズ系の望遠端における横収差図である。
各横収差図において、上段3つの収差図は、望遠端における像ぶれ補正を行っていない基本状態、下段3つの収差図は、第2レンズ群G2全体を光軸と垂直な方向に所定量移動させた望遠端における像ぶれ補正状態に、それぞれ対応する。基本状態の各横収差図のうち、上段は最大像高の75%の像点における横収差、中段は軸上像点における横収差、下段は最大像高の−75%の像点における横収差に、それぞれ対応する。像ぶれ補正状態の各横収差図のうち、上段は最大像高の75%の像点における横収差、中段は軸上像点における横収差、下段は最大像高の−75%の像点における横収差に、それぞれ対応する。また各横収差図において、横軸は瞳面上での主光線からの距離を表し、実線はd線(d−line)、短破線はF線(F−line)、長破線はC線(C−line)の特性である。なお各横収差図において、メリディオナル平面を、第1レンズ群G1の光軸と第2レンズ群G2の光軸とを含む平面としている。
なお、各実施例のズームレンズ系について、望遠端における、像ぶれ補正状態での第2レンズ群G2の光軸と垂直な方向への移動量(Y)は、以下に示すとおりである。
撮影距離が∞で望遠端において、ズームレンズ系が0.6°だけ傾いた場合の像偏心量は、第2レンズ群G2全体が光軸と垂直な方向に上記の各値だけ平行移動するときの像偏心量に等しい。
各横収差図から明らかなように、軸上像点における横収差の対称性は良好であることがわかる。また、+75%像点における横収差と−75%像点における横収差とを基本状態で比較すると、いずれも湾曲度が小さく、収差曲線の傾斜がほぼ等しいことから、偏心コマ収差、偏心非点収差が小さいことがわかる。このことは、像ぶれ補正状態であっても充分な結像性能が得られていることを意味している。また、ズームレンズ系の像ぶれ補正角が同じ場合には、ズームレンズ系全体の焦点距離が短くなるにつれて、像ぶれ補正に必要な平行移動量が減少する。したがって、いずれのズーム位置であっても、0.6°までの像ぶれ補正角に対して、結像特性を低下させることなく充分な像ぶれ補正を行うことが可能である。
(数値実施例1)
数値実施例1のズームレンズ系は、図1に示した実施の形態1に対応する。数値実施例1のズームレンズ系の面データを表1に、非球面データを表2に、各種データを表3に示す。
表 1(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 121.77400 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.59300 1.66900
3 7.05800 1.60000 1.92287 18.9
4 11.92800 可変
5* 4.18500 2.00000 1.77250 49.6
6 10.87900 0.50000 1.64769 33.8
7 3.66100 0.48000
8 8.24900 0.50000 1.76183 26.5
9 3.97900 2.00000 1.60311 60.6
10 -10.51800 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 45.65100 1.60000 1.60311 60.6
13 -23.91400 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 2(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.18638E-04, A6=-4.73036E-06, A8= 3.76995E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.47866E+00, A4= 1.64875E-03, A6= 1.02150E-05, A8=-4.99629E-07
A10= 2.42134E-08
第5面
K=-4.49065E-01, A4=-9.97316E-05, A6= 1.40893E-06, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 3(各種データ)
ズーム比 4.80185
広角 中間 望遠
焦点距離 3.8997 10.4303 18.7259
Fナンバー 2.80200 5.33669 6.11778
画角 46.5205 19.4974 10.9872
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 30.7959 30.3826 37.2037
BF 1.02501 1.00139 1.01023
d4 11.4400 2.9456 0.1500
d11 1.2672 11.9186 21.1596
d13 3.6647 1.1180 1.4849
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -8.66678
2 5 8.54395
3 12 26.24759
(数値実施例2)
数値実施例2のズームレンズ系は、図4に示した実施の形態2に対応する。数値実施例2のズームレンズ系の面データを表4に、非球面データを表5に、各種データを表6に示す。
表 4(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 54.56700 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.76000 1.94200
3 7.01500 1.60000 1.92287 18.9
4 10.72700 可変
5* 4.23600 2.00000 1.77250 49.6
6 9.39300 0.50000 1.64769 33.8
7 3.64800 0.48000
8 8.26300 0.50000 1.76183 26.5
9 4.00600 2.00000 1.60311 60.6
10 -11.64200 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 34.68300 1.60000 1.60311 60.6
13 -27.64900 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 5(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.61641E-04, A6=-5.02438E-06, A8= 2.59231E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.53173E+00, A4= 1.65738E-03, A6= 2.09911E-05, A8=-1.66275E-07
A10=-3.69650E-09
第5面
K=-4.39707E-01, A4=-2.39404E-05, A6= 2.26135E-06, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 6(各種データ)
ズーム比 4.78672
広角 中間 望遠
焦点距離 4.2681 10.4357 20.4301
Fナンバー 2.86927 5.02409 6.20159
画角 43.4719 19.4769 10.0548
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.5753 31.0990 39.8252
BF 1.02817 1.00170 1.03473
d4 11.4400 2.8570 0.1500
d11 1.2161 9.8230 23.2974
d13 4.2190 3.7453 1.6711
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -9.34613
2 5 9.08938
3 12 25.75745
(数値実施例3)
数値実施例3のズームレンズ系は、図7に示した実施の形態3に対応する。数値実施例3のズームレンズ系の面データを表7に、非球面データを表8に、各種データを表9に示す。
表 7(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 48.47300 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.63300 1.85200
3 6.92300 1.60000 1.92287 18.9
4 10.69800 可変
5* 4.22900 2.00000 1.77250 49.6
6 9.57900 0.50000 1.64769 33.8
7 3.67100 0.48000
8 8.29500 0.50000 1.76183 26.5
9 4.00400 2.00000 1.60311 60.6
10 -11.40200 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 37.29000 1.60000 1.60311 60.6
13 -27.36500 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 8(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.31285E-04, A6=-5.35621E-06, A8= 3.55229E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.43656E+00, A4= 1.64031E-03, A6= 1.16442E-05, A8= 3.54201E-08
A10=-9.67420E-10
第5面
K=-4.28742E-01, A4=-6.17926E-05, A6= 4.71413E-07, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 9(各種データ)
ズーム比 4.80032
広角 中間 望遠
焦点距離 4.2673 10.4197 20.4845
Fナンバー 2.91435 4.96430 6.19959
画角 43.2524 19.5496 10.0291
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.5321 30.1266 39.5238
BF 1.02447 1.01735 1.00496
d4 11.4400 2.3581 0.1500
d11 1.5124 7.8769 23.1427
d13 3.9732 5.2922 1.6441
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -9.22516
2 5 8.95909
3 12 26.41505
(数値実施例4)
数値実施例4のズームレンズ系は、図10に示した実施の形態4に対応する。数値実施例4のズームレンズ系の面データを表10に、非球面データを表11に、各種データを表12に示す。
表 10(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 34.18200 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.69900 1.88700
3 7.07000 1.60000 1.92287 18.9
4 10.87800 可変
5* 4.25100 2.00000 1.77250 49.6
6 8.92800 0.50000 1.64769 33.8
7 3.69800 0.48000
8 8.66500 0.50000 1.76183 26.5
9 4.04000 2.00000 1.60311 60.6
10 -12.32600 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 26.45400 1.60000 1.60311 60.6
13 -48.99600 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 11(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.62205E-04, A6=-5.63958E-06, A8= 3.53569E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.52605E+00, A4= 1.70369E-03, A6= 2.17529E-05, A8=-5.40577E-07
A10= 8.14121E-09
第5面
K=-4.35512E-01, A4=-8.44450E-07, A6= 3.99899E-06, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 12(各種データ)
ズーム比 4.76804
広角 中間 望遠
焦点距離 4.7145 10.4216 22.4791
Fナンバー 2.82795 4.62162 6.42143
画角 39.1095 19.4169 9.1025
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.8271 31.1332 41.1670
BF 1.03932 1.00578 0.97275
d4 11.4400 3.4367 0.1500
d11 0.8955 8.6718 24.7468
d13 4.8353 4.4019 1.6804
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -10.05331
2 5 9.42654
3 12 28.71276
(数値実施例5)
数値実施例5のズームレンズ系は、図13に示した実施の形態5に対応する。数値実施例5のズームレンズ系の面データを表13に、非球面データを表14に、各種データを表15に示す。
表 13(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 132.95400 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.68700 1.46800
3 6.81900 1.60000 1.92287 18.9
4 11.04200 可変
5* 4.17000 2.00000 1.77632 52.6
6 10.88700 0.50000 1.64619 31.8
7 3.66300 0.48000
8 8.27600 0.50000 1.76287 27.7
9 4.01800 2.00000 1.60281 56.0
10 -11.07600 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 -90.89600 1.60000 1.60311 60.6
13 -17.48600 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 14(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 2.44936E-04, A6=-4.54400E-06, A8= 5.72566E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.48880E+00, A4= 1.58237E-03, A6= 2.31084E-06, A8=-5.39884E-07
A10= 4.21354E-08
第5面
K=-4.35869E-01, A4=-7.86886E-05, A6=-3.25838E-06, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 15(各種データ)
ズーム比 5.57548
広角 中間 望遠
焦点距離 4.3036 10.4658 23.9944
Fナンバー 2.92255 5.16214 7.21745
画角 43.8656 19.5147 8.6343
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.2161 30.7032 41.9501
BF 1.05074 1.06124 1.01753
d4 11.4400 3.5088 0.1500
d11 0.9832 10.2556 26.1962
d13 4.5442 2.6796 1.3884
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -8.59764
2 5 8.56522
3 12 35.60713
(数値実施例6)
数値実施例6のズームレンズ系は、図16に示した実施の形態6に対応する。数値実施例6のズームレンズ系の面データを表16に、非球面データを表17に、各種データを表18に示す。
表 16(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 38.98800 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.84400 1.42500
3 6.47600 1.60000 1.92287 18.9
4 9.52600 可変
5* 4.20800 2.00000 1.78129 58.0
6 9.08000 0.50000 1.64147 23.9
7 3.67300 0.48000
8 8.42900 0.50000 1.75881 27.4
9 4.04600 2.00000 1.60469 40.7
10 -12.41000 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 110.98100 1.60000 1.60311 60.6
13 -22.55600 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 17(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.22213E-04, A6=-5.80780E-06, A8= 5.15896E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.51520E+00, A4= 1.64681E-03, A6= 1.57014E-05, A8=-4.00394E-07
A10= 1.75249E-08
第5面
K=-4.40198E-01, A4= 1.03406E-06, A6=-1.84751E-06, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 18(各種データ)
ズーム比 5.10625
広角 中間 望遠
焦点距離 4.8387 10.4090 24.7076
Fナンバー 2.88073 4.54052 6.64735
画角 38.8209 19.4873 8.3429
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.2899 29.5852 41.1813
BF 1.06325 1.06953 0.97479
d4 11.4400 3.4674 0.1500
d11 0.9838 6.4142 25.1290
d13 4.6478 5.4791 1.7725
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -9.96310
2 5 8.98371
3 12 31.22300
(数値実施例7)
数値実施例7のズームレンズ系は、図19に示した実施の形態7に対応する。数値実施例7のズームレンズ系の面データを表19に、非球面データを表20に、各種データを表21に示す。
表 19(面データ)
面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 54.53300 1.35000 1.88300 40.8
2* 4.96100 1.47200
3 6.67300 1.60000 1.92287 18.9
4 10.19200 可変
5* 4.20800 2.00000 1.78129 58.0
6 9.60800 0.50000 1.64147 23.9
7 3.58500 0.48000
8 7.93100 0.50000 1.75881 27.4
9 4.13600 2.00000 1.60469 40.7
10 -14.12900 0.30000
11(絞り) ∞ 可変
12 -154.55700 1.60000 1.60311 60.6
13 -16.64500 可変
14 ∞ 1.40000 1.51633 64.1
15 ∞ (BF)
像面 ∞
表 20(非球面データ)
第1面
K= 0.00000E+00, A4= 2.53590E-04, A6=-5.06029E-06, A8= 7.20897E-08
A10= 0.00000E+00
第2面
K=-1.59957E+00, A4= 1.57219E-03, A6= 1.11451E-05, A8=-8.91772E-07
A10= 5.36076E-08
第5面
K=-4.33780E-01, A4= 2.73110E-06, A6= 5.63913E-07, A8= 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00
表 21(各種データ)
ズーム比 5.56401
広角 中間 望遠
焦点距離 4.8460 10.4141 26.9631
Fナンバー 2.90201 4.44683 7.33626
画角 39.6112 19.5730 7.6976
像高 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 31.3839 28.2301 42.7099
BF 1.04922 1.08220 0.98344
d4 11.4400 2.8111 0.1500
d11 0.5529 2.7579 28.0785
d13 5.1398 8.3769 0.2960
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -9.94113
2 5 9.09119
3 12 30.79516
以下の表22に、各数値実施例のズームレンズ系における各条件の対応値を示す。ただし表22中、Yは、
:広角端での全系の焦点距離fにおける、第2レンズ群の、最大ぶれ補正時の光軸に対して垂直方向への移動量
を示し、ズームレンズ系が広角端の状態のとき、すなわち条件式(3)においてY=Y(f=f)のときの対応値(Y/Y)/( /f )を求めた。
表 22(条件の対応値)
本発明に係るズームレンズ系は、デジタルカメラ、携帯電話機器、PDA(Personal Digital Assistance)、監視システムにおける監視カメラ、Webカメラ、車載カメラ等のデジタル入力装置に適用可能であり、特にデジタルカメラ等の高画質が要求される撮影光学系に好適である。
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
L1 第1レンズ素子
L2 第2レンズ素子
L3 第3レンズ素子
L4 第4レンズ素子
L5 第5レンズ素子
L6 第6レンズ素子
L7 第7レンズ素子
L8 平行平板
A 開口絞り
S 像面
1 ズームレンズ系
2 撮像素子
3 液晶モニタ
4 筐体
5 主鏡筒
6 移動鏡筒
7 円筒カム

Claims (10)

  1. 少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有するズームレンズ系であって、
    物体側から像側へと順に、
    負のパワーを有し、2枚のレンズ素子からなる第1レンズ群と、
    正のパワーを有する第2レンズ群と、
    正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
    撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが光軸上を移動し、
    前記第2レンズ群の像側に、ズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りが配置され、
    前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成され、
    以下の条件(28)を満足する、ズームレンズ系:
    2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
    ここで、
    G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
    G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
    である。
  2. 第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、
    負のパワーを有するレンズ素子と、
    正のパワーを有し、物体側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズ素子と
    で構成される、請求項1に記載のズームレンズ系。
  3. 第1レンズ群が、非球面を有するレンズ素子を少なくとも1枚含む、請求項1に記載のズームレンズ系。
  4. 第1レンズ群が、少なくとも2面の非球面を含む、請求項1に記載のズームレンズ系。
  5. 第3レンズ群が、1枚のレンズ素子で構成される、請求項1に記載のズームレンズ系。
  6. 第3レンズ群の1枚のレンズ素子が、非球面を含む、請求項5に記載のズームレンズ系。
  7. 第2レンズ群が、光軸に対して垂直方向に移動する、請求項1に記載のズームレンズ系。
  8. 以下の条件(2)及び(3)を全系において満足する、請求項7に記載のズームレンズ系:
    >Y ・・・(2)
    0.05<(Y/Y)/(f/f)<0.60 ・・・(3)
    (ただし、Z=f/f>4.0、ω>35である)
    ここで、
    f:全系の焦点距離、
    :望遠端における全系の焦点距離、
    Y:全系の焦点距離fにおける、第2レンズ群の、最大ぶれ補正時の光軸に対して垂直方向への移動量、
    :望遠端での全系の焦点距離fにおける、第2レンズ群の、最大ぶれ補正時の光軸に対して垂直方向への移動量、
    :広角端における全系の焦点距離、
    ω:広角端における最大画角の半値(°)
    である。
  9. 物体の光学的な像を電気的な画像信号として出力可能な撮像装置であって、
    物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、
    該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを備え、
    前記ズームレンズ系が、
    少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、
    物体側から像側へと順に、
    負のパワーを有し、2枚のレンズ素子からなる第1レンズ群と、
    正のパワーを有する第2レンズ群と、
    正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
    撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが光軸上を移動し、
    前記第2レンズ群の像側に、ズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りが配置され、
    前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成され、
    以下の条件(28):
    2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
    (ここで、
    G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
    G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
    である)
    を満足するズームレンズ系である、撮像装置。
  10. 物体の光学的な像を電気的な画像信号に変換し、変換された画像信号の表示及び記憶の少なくとも一方を行うカメラであって、
    物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを含む撮像装置を備え、
    前記ズームレンズ系が、
    少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、
    物体側から像側へと順に、
    負のパワーを有し、2枚のレンズ素子からなる第1レンズ群と、
    正のパワーを有する第2レンズ群と、
    正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
    撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、少なくとも前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが光軸上を移動し、
    前記第2レンズ群の像側に、ズーミングの際に該第2レンズ群と一体的に光軸上を移動する開口絞りが配置され、
    前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、2枚のレンズ素子を接合してなる第1接合レンズ素子と、2枚のレンズ素子を接合してなる第2接合レンズ素子とで構成され、
    以下の条件(28):
    2.00<fG2a/fG2b<3.00 ・・・(28)
    (ここで、
    G2a:第1接合レンズ素子の焦点距離、
    G2b:第2接合レンズ素子の焦点距離
    である)
    を満足するズームレンズ系である、カメラ。
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