JPWO2009093632A1 - 重心バランス判定装置 - Google Patents

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Abstract

踏み台の裏面に3つ以上の荷重センサ7が設置され、演算部23が踏み台上に被験者を搭載した状態での各荷重センサ7からの出力を所定周期でサンプリングし、その結果に基づいて重心バランス位置を演算し、所定期間に亘る演算位置から記被験者の重心バランス能力(良否)を判定する重心バランス判定装置1において、バランス能力判定部25が、所定期間に亘る演算位置の動揺から求められる総軌跡長を矩形面積で除した値に基づいて重心バランス能力を判定する。総軌跡長を矩形面積で除した値は、単位面積当りの重心移動量を現す指標であり、絶えず細かい重心の揺れを行っており、しかも狭い範囲で行っている場合に高くなり、特にバレエ、体操、柔道など、バランス能力が重要なスポーツ選手で高く出る傾向がある。したがって、運動能力を考慮して重心バランス能力を正確に判定できる。

Description

本発明は、重心動揺指標を用いて重心バランスを判定するための装置に関する。
従来から、重心動揺指標を用いて、めまいや平衡機能障害等の検査が行われている。一般にそのような検査を行うものとして重心動揺計があり、従来の重心動揺計については、たとえば特許文献1および特許文献2に記載されている。
特許文献1では、踏み台の裏面に3つの荷重センサを設置し、前記踏み台上に被験者を搭載した状態での前記各荷重センサの出力から重心位置を求め、重心動揺パラメータであるその重心位置の所定期間に亘る総軌跡長と、前記軌跡の最外周線によって区画された図形の面積(外周面積)との比を求めることで、前記平衡機能障害の病態の評価に役立てることが示されている。
また、特許文献2では、重心動揺計とあるものの、重心位置パラメータである平均重心位置を求めて、矯正の元データとしている。
重心バランス能力は、三半器官等の感覚器官の能力だけでなく、筋力や関節の柔軟性等の運動能力にも影響される。そして、前記特許文献2の重心位置パラメータは、身体の偏りを反映した指標と考えることができる。一方、人間は直立姿勢時においても絶えず揺れながらバランスを保っていると考えられており、前記特許文献1の総軌跡長、矩形面積等の重心動揺パラメータは、前記身体の偏りだけでなく、前記運動能力も反映した指標と考えることができる。しかしながら、これら2つのパラメータを個別に用いても、特に前記運動能力による影響が考慮されず、前記重心バランス能力を正確に判定することができないという問題がある。
特許第2760471号公報 特許第2760472号公報
本発明の目的は、重心バランス能力を背景技術よりも精度よく判定することができる重心バランス判定装置を提供することである。
本発明の一局面に従う重心バランス判定装置は、踏み台の裏面に設置された3つ以上の荷重センサと、前記踏み台上に被験者を搭載した状態での前記各荷重センサからの出力を予め定める周期でサンプリングし、その結果に基づいて前記被験者の重心位置である演算位置を繰り返し演算し、所定期間内に演算された前記重心位置である各演算位置から、前記被験者の重心のバランスをとる能力である重心バランス能力を判定するバランス能力判定部とを備え、前記バランス能力判定部は、前記所定期間内における演算位置の総軌跡長を、前記演算位置の前後方向および左右方向の最大変位で囲まれる矩形の矩形面積で除した値に基づいて、前記重心バランス能力を判定する。
前記重心バランス能力は、三半器官等の感覚器官の能力だけでなく、筋力や関節の柔軟性等の運動能力にも影響される。これは、本願発明者らが各種運動と重心バランスとの関係を詳細に検討した結果、適切な運動を所定期間行うことによる筋力、関節の柔軟性、姿勢の改善が、重心バランス指標に現れるという知見に基づくものである。ここで、人間は直立姿勢時においても絶えず揺れながらバランスを保っていると考えられており、前記総軌跡長および矩形面積の重心動揺パラメータは、前記身体の偏りだけでなく、運動能力も反映した指標と考えることができる。
その内、前記所定期間内における演算位置の総軌跡長は、重心をその所定期間内に移動させられる能力である。一方、前記所定期間内における最大変位およびその前後方向および左右方向の乗算値である矩形面積は、重心をその範囲(矩形面積)内で留めておく能力であり、従来から用いられる外周面積に比べて、前後方向および左右方向の身体のゆがみや筋力のアンバランスなどの影響が感度良く現れる。
そして、前記総軌跡長を矩形面積で除した値は、単位面積当りの重心移動量を現す指標であり、絶えず細かい重心の揺れを行っており、しかも狭い範囲で行っている場合に高くなり、特にバレエ、体操、柔道など、前記バランス能力が重要なスポーツ選手で高く出る傾向がある。また、前記外周面積は、それを測定するには、画像解析をして、ドット数をカウントする必要があり、大きなメモリを消費するのに対して、矩形面積は、前後方向および左右方向の最大変位を乗算するだけでよく、容易に求めることができる。
したがって、前記総軌跡長を矩形面積で除した値から重心バランス能力を判定することで、重心バランス能力を背景技術よりも精度良く判定することができ、身体のゆがみや運動能力を(家庭内で)簡単にチェックすることができる。また、生活習慣病の自己管理において日々の運動トレーニングが有効であるかどうかを前記重心バランス能力を用いて評価し、必要に応じてトレーニング内容を修正する目安として活用することもでき、極めて有用である。
本発明の実施の第1の形態に係る重心バランス判定装置の平面図である。 前記重心バランス判定装置の底面図である。 前記重心バランス判定装置の縦断面図である。 前記重心バランス判定装置における脚部の拡大断面図である。 前記重心バランス判定装置の使用方法を説明するための図である。 重心動揺軌跡の一例を示すグラフである。 前記重心バランス判定装置の電気的構成を示すブロック図である。 前記重心バランス判定装置におけるバランス能力の判定動作を説明するためのフローチャートである。 前記重心バランス判定装置における判定方法を説明するための重心動揺軌跡のグラフである。 本発明の実施の第2の形態に係る重心バランス判定装置の電気的構成を示すブロック図である。 前記図10で示す重心バランス判定装置における重心バランスの安定を判定する方法の第1の態様を説明するための軌跡長変動を示すグラフである。 前記図10で示す重心バランス判定装置における重心バランスの安定を判定する方法の第2の態様を説明するための前後方向の重心位置変動を示すグラフである。 前記図10で示す重心バランス判定装置における重心バランスの安定を判定する方法の第3の態様を説明するための体重変動を示すグラフである。 本発明の実施の第3の形態に係る重心バランス判定装置における運動能力の判定方法を示す敏捷性と持久力とのグラフである。 本発明の実施の第4の形態に係る重心バランス判定装置の平面図である。 図15で示す重心バランス判定装置の電気的構成を示すブロック図である。 重心位置(演算位置)の算出方法の一例を説明するための説明図である。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の第1の形態に係る重心バランス判定装置1の平面図であり、図2はその底面図であり、図3はその縦断面図である。本実施の形態に係る重心バランス判定装置1は、体重を計測する体重計の1機能として設けられるものである。したがって、外観形状は従来の体重計と類似している。重心バランス判定装置1の踏み台2の裏面には、3つ以上の脚部(図1〜図3では参照符号8a〜8dで示す4つ、総称するときは、以下参照符号8で示す)が設置され、踏み台2の上面には足を合わせる左右の足型3a,3bが設けられている。
足型3a,3bには足を合わせ易くするための窪み4a,4b;5a,5bが設けられている。前記踏み台2の上面にはまた、着脱可能に、ケーブル線を介して接続される操作パネル13が埋込まれており、該操作パネル13は前記ケーブル線がリールに巻取られた状態で固定されている。前記踏み台2内には、電子回路基板10が内蔵されている。さらに、前記踏み台2の前面には電源スイッチ11が、底面には電池ボックス9がそれぞれ設けられている。
図4は、前記脚部8の拡大断面図である。前記各脚部8a〜8dは円柱形に形成され、その内部には荷重受け6a〜6d(総称するときは、以下参照符号6で示す)および荷重センサ7a〜7d(総称するときは、以下参照符号7で示す)がそれぞれ埋込まれている。前記荷重受け6は、たとえば硬い金属が半球状に加工され、その半割れ部分が荷重センサ7の上面に固着され、頂点部分が踏み台2の底面に点接触しており、上(踏み台2)からの垂直荷重が水平方向へ逃げず、荷重センサ7に伝達する構造になっている。
上述のように構成される重心バランス判定装置1において、被験者は電源スイッチ11を入れ、操作パネル13を引出し、例えば液晶パネル等の表示部14に表示される年齢、性別、身長、足の長さなどの身体基本情報を、入力指示に従い、入力部15から入力することで、重心バランスの測定が可能になる。次に、被験者が、踏み台2の窪み4a,4b;5a,5bに両足を合わせて立ち、図5に示すように両手をまっすぐに伸ばし、操作パネル13を把持すると、前記電子回路基板10では、被験者がその姿勢を保持している予め設定された所定の期間内で重心位置(演算位置)が演算され、図6に示すような重心動揺軌跡16が得られる。
図17は、重心位置(演算位置)の算出方法の一例を説明するための説明図である。図17において、原点0から荷重センサまでのX軸方向の距離をm、Y軸方向の距離をLとする。被験者の荷重Wの重心が(x,y)であるとし、荷重センサ7a,7b,7c,7dがMa(kg),Mb(kg),Mc(kg),Md(kg)の荷重をそれぞれ検出したとすると、原点0を中心にX軸方向のモーメントが釣り合う位置すなわち重心位置(演算位置)のX座標は、下記の式(A)によって表される。
x={m・(Mb+Md−Ma−Mc)}/W ・・・(A)
そして、原点0を中心にY軸方向のモーメントが釣り合う位置すなわち重心位置(演算位置)のY座標は、下記の式(B)によって表される。
y={L・(Ma+Mb−Mc−Md)}/W ・・・(B)
ただし、W=Ma+Mb+Mc+Md
したがって、式(A)、(B)を用いて、荷重センサ7a,7b,7c,7dで検出された重量値と、各センサー間の距離とから重心の座標位置(x,y)が算出できる。
このようにして所定期間、重心位置(演算位置)の座標を繰り返し算出し、得られた座標を順次線でつなぐと、図6に示すような重心動揺軌跡16が得られる。
この重心動揺軌跡16から、以下に示すようにして、重心位置(演算位置)の移動量(重心動揺軌跡16の長さ)を表す総軌跡長17、左右方向の最大変位(X座標の最大値と最小値との差)、および前後方向の最大変位(Y座標の最大値と最小値との差)、及びそれらの最大変位で囲まれる矩形の面積である矩形面積18を求めた後、(総軌跡長17)/(矩形面積18)を算出し、その(総軌跡長17)/(矩形面積18)から重心バランスの良否(能力)が判定される。そして、前記表示部14に体重と共に、例えばバランス能力が低い、標準、高いといった評価や点数が表示される。
図7は、上述のように構成される重心バランス判定装置1の電気的構成を示すブロック図である。前記各荷重センサ7では、適宜ゼロ点調整が行われる。そして、各荷重センサ7で検出された重量を示す信号が、図示しないアンプなどで適宜増幅された後、AD変換部21で所定のサンプリング周期毎にAD変換されることで、各荷重センサ7で検出された重量を示すデータが、記憶部22のRAMなどから成る領域に記憶されてゆく。一方、前記入力部15から入力された被験者の身体基本情報は、前記記憶部22の不揮発性の領域に記憶(登録)されている。
演算部23は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、その周辺回路等とを備えて構成されている。そして、演算部23は、例えばROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、体重計測部24(体重演算部)およびバランス能力判定部25として機能する。
体重計測部24は、記憶部22から、サンプリング周期毎の各荷重センサ7a〜7dの検出結果を読出し、そのサンプリング毎の検出値の合計値の変動を求め、変動が予め設定された所定値以内に収まった時点での当該合計値を体重として判定する。
一方、バランス能力判定部25は、各荷重センサ7間の距離に基づき、重心位置座標をサンプリング毎に求める。なお、ここで求められる座標は、厳密には重心位置ではなく、足圧中心COP(Center of Position)であるが、静的状態では重心位置と足圧中心とはほぼ一致するとみなせるので、ここでは重心位置と表記する。バランス能力判定部25は、その重心位置からさらに演算を行って(総軌跡長17)/(矩形面積18)を求め、バランス能力を判定し、表示部14に表示させる。
具体的には、例えばα>βの関係を有する第1閾値αと、第2閾値βとを予め設定しておき、バランス能力判定部25は、(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値が、第1閾値αを超える場合バランス能力が高いと判定し、第1閾値α以下、かつ第2閾値β以上の場合バランス能力が標準的と判定し、第2閾値βに満たない場合バランス能力が低いと判定するようにしてもよい。
これにより、バランス能力判定部25は、(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値が大きいほど、被験者の重心バランス能力が高いと判定する。
例えば、重心バランス能力が高いと考えられる人(例えばダンサー)と、重心バランス能力が標準的であると考えられる人(例えば20歳〜40歳の会社員)とについて実験的に(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値を算出し、重心バランス能力が高いと考えられる人の(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値と、重心バランス能力が標準的であると考えられる人の(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値との間の中央の値を第1閾値αとして用いることができる。
また、例えば、重心バランス能力が標準的であると考えられる人と、重心バランス能力が低いと考えられる人(例えば65歳以上の高齢者)とについて実験的に(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値を算出し、重心バランス能力が標準的と考えられる人の(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値と、重心バランス能力が低いと考えられる人の(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値との間の中央の値を第2閾値βとして用いることができる。
図8は、上述のバランス能力の判定動作を説明するためのフローチャートである。被験者は、ステップS1で先ず電源を入れ、ステップS2で、年齢、性別、身長、足の長さを入力する。ステップS3では、被験者が踏み台2に載った直後から(前記ゼロ点調整された荷重センサ7の出力に変動が生じた時点から)、各荷重センサ7の出力のサンプリングが予め設定された所定の周期で行われ、ステップS4では、前記体重計測部24で、得られた各荷重センサ7の検出結果の合計値によって体重が確定され、表示部14に結果が表示される。
ステップS5では、ステップS3での各荷重センサ7の検出結果から重心位置座標が逐次算出され、測定開始後の予め設定された所定期間に亘る重心位置座標が抽出される。ステップS6では、重心位置座標を用いて(総軌跡長17)/(矩形面積18)を演算してバランス能力レベルが判定され、ステップS7で結果が表示される。
ここで、バランス能力レベルを判定するために(総軌跡長17)/(矩形面積18)を用いる理由は以下のとおりである。先ず、総軌跡長17は、重心を単位時間に移動させる能力である。また、前後方向および左右方向の最大変位およびこれらの乗算値である矩形面積18は、重心をその範囲内にとどめておく能力であり、従来から用いられる外周面積に比べて、前後方向および左右方向の身体のゆがみや筋力のアンバランスなどの影響が感度良く現れる。人間は直立姿勢時においても絶えず揺れながらバランスを保っていると考えられており、前記総軌跡長および矩形面積がゼロになることはない。
そして、そのような所定期間内における演算位置の総軌跡長17を、前記演算位置の前後方向および左右方向の最大変位で囲まれる矩形面積18で除した値は、単位面積当りの重心移動量を現す指標であり、絶えず細かい重心の揺れを行っており、しかも狭い範囲で行っている場合に高くなる。そのため、素早く正確な動きと静止とをスムースに行う必要がある、特にバレエ、体操、柔道など、前記バランス能力が重要なスポーツ選手で高く出る傾向がある。
詳しくは、背景技術に係る外周面積と本発明に係る矩形面積とでは基本概念が異なり、たとえば図9に示す重心動揺軌跡において、図9A,図9Bの2つの状態での外周面積27,28はまったく同じであるが、図9Aにおける矩形面積29の方が図9Bにおける矩形面積30に比べて小さい。これは前後、左右方向の身体のゆがみや筋力のアンバランスなどが重心動揺に影響を及ぼすためである。簡単のため、総軌跡長31,32もまったく同じとすると、総軌跡長31,32を外周面積27,28で割った従来から広く用いられている指標では、2つの状態ではまったく同じ値になる。これに対して、総軌跡長31,32を矩形面積29,30で割った本実施の形態の指標では、図9Aの方が図9Bに比べてバランス能力が高いと判断される。これは、図9Aにおける矩形面積29の方が図9Bにおける矩形面積30に比べて小さいことから、図9Aの方が狭い範囲内で重心移動を制御していることになり、バランス能力が総合的には高いと判断し得るためである。
実際は、総軌跡長17と矩形面積18が、それぞれ幾らから幾らの範囲では何点というように、前記記憶部22のROM領域などに予めテーブルとして格納されており、或いは(総軌跡長17)/(矩形面積18)が、幾らから幾らの範囲では何点というようなテーブルが格納されており、前記バランス能力判定部25は、得られた総軌跡長17および矩形面積18から、前記記憶部22のテーブルを参照し、或いは比を求めた後テーブルを参照し、得られた点数を総合的なバランス能力レベルの点数として、前記表示部14に表示する。
このようなテーブルは、例えば、バランス能力が高いと考えられる人、バランス能力が標準的であると考えられる人、及びバランス能力が低いと考えられる人等について、実験的に総軌跡長17と矩形面積18とを求め、統計的なデータ分布に基づき点数化することで、得られる。
以上のように、本実施の形態の重心バランス判定装置1では、踏み台2の裏面に3つ以上の荷重センサ7が設置され、演算部23が、前記踏み台2上に被験者を搭載した状態での前記各荷重センサ7からの出力を予め定める周期でサンプリングし、その結果に基づいて重心バランス位置を演算し、所定期間に亘る演算位置から、前記被験者の重心バランス能力(重心バランスの良否)を判定するにあたって、バランス能力判定部25が、前記所定期間内における演算位置の総軌跡長17を、前記演算位置の前後方向および左右方向の最大変位で囲まれる矩形面積18で除した値に基づいて、前記重心バランス能力を判定する。
ここで、前記重心バランス能力は、三半器官等の感覚器官の能力だけでなく、筋力や関節の柔軟性等の運動能力にも影響される。これは、本願発明者らが各種運動と重心バランスとの関係を詳細に検討した結果、適切な運動を所定期間行うことによる筋力、関節の柔軟性、姿勢の改善が、重心バランス指標に現れるという知見に基づくものである。そして、(総軌跡長17)/(矩形面積18)は、前記身体の偏りだけでなく、前記運動能力も反映した指標と考えることができる。
したがって、(総軌跡長17)/(矩形面積18)から重心バランス能力を判定することで、重心バランス能力を正確に判定することができ、身体のゆがみや運動能力を簡単にチェックすることができる。ところで、健常者においても、近年、生活習慣病や運動不足による足腰の脆弱化が重心バランスの安定性に影響を及ぼしていると考えられている。重心バランスの安定性は、腹筋、背筋、下肢にあるひふく筋、ヒラメ筋などの筋力、股関節、膝関節、足関節の柔軟性などが関与する。また、姿勢(アライメント)も重心バランスに関与する。身体にゆがみが生じると重心バランスの安定性は低下する。
しかしながらこれまでは、筋力、柔軟性、姿勢などの計測は専用の機器や画像診断などを用いて行われていた。そのため家庭内で間単に計測することは困難であった。しかしながら、本実施の形態の重心バランス判定装置1を用いることで、身体のゆがみや運動能力を家庭内で簡単にチェックすることができる。また、前記生活習慣病の自己管理において、日々の運動トレーニングが有効であるかどうかを前記重心バランス能力を用いて評価し、必要に応じてトレーニング内容を修正する目安として活用することもでき、極めて有用である。
また、従来から用いられる外周面積は、それを測定するには、重心の移動軌跡の外周線を画像で描き、画像解析をして、外周線で囲まれたエリアの画像のドット数をカウントする必要があり、大きなメモリを消費するのに対して、矩形面積は、前後方向および左右方向の最大変位を乗算するだけで算出できるので、容易に求めることができる。
[実施の形態2]
図10は本発明の実施の第2の形態に係る重心バランス判定装置41の電気的構成を示すブロック図である。この重心バランス判定装置41は、前述の重心バランス判定装置1に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、この重心バランス判定装置41では、演算部43に、重心バランス安定状態判定部46が設けられており、この重心バランス安定状態判定部46は、重心バランスが安定したと判定した時点で、前記体重計測部24に測定開始のトリガを、バランス能力判定部45に前記重心バランス位置の演算開始のトリガを与えることである。
この点、従来の重心動揺計においては、被験者が立位姿勢を取ってからどの時点で計測を開始するか明確に定義されていなかった。このため、測定期間は測定者の主観によって曖昧に定められ、30〜60秒も要していた。これに対して、本実施の形態では、重心バランスの判定期間を自動的に設定し、短時間で評価することができるとともに、再現性が良く、正確な判定を行うことができる。
具体的には、先ず第1の態様では、前記重心バランス安定状態判定部46は、前記被験者が前記踏み台2に足を載せた時点からカウント動作を開始し、予め設定された所定時間カウントすると重心バランスが安定状態であると判定する。図11は、前記被験者が踏み台2に足を載せた直後から50msec毎に軌跡長を求め、10秒間に亘るその50msec間の軌跡長の変動を示すグラフである。この図11では、被験者が踏み台2に足を載せた直後から約5秒で軌跡長がほぼ安定していることが理解される。
このため、前記重心バランス安定状態判定部46は、足を載せた直後から予め設定された所定の時間、たとえば前記5秒程度経過した時点で重心が安定状態に到達したと判定し、この時刻を演算開始時刻t0としてトリガを与え、そこから予め設定された所定の時間、たとえば10秒までにおける(総軌跡長17)/(矩形面積18)をバランス能力判定部45によって求めさせ、前記重心バランス能力を判定させる。これによって、繰返し測定においても再現性が良くなり、より正確に重心バランス能力を判定することができる。
次に、第2の態様では、前記重心バランス安定状態判定部46は、前記被験者が前記踏み台2に足を載せた時点から、単位時間当りの重心移動距離が予め設定された所定範囲内に収束した状態が予め設定された所定回数連続した時点で重心バランスが安定状態であると判定する。図12は、前記被験者が踏み台2に足を載せた直後から10秒間の前後方向の重心位置変動を示すグラフである。この図12で示すように、被験者が踏み台2に足を載せた直後からしばらくの間は重心位置が定まらず、時間の経過とともに一定範囲に収まる。
前記重心バランス安定状態判定部46は、前記単位時間毎に、たとえば予め設定された所定のサンプリング周期毎に得られる重心位置の1サンプリング前との差分量が、予め設定された所定の範囲内に予め設定された所定回数連続して収束した時点で重心位置が安定状態になったと判定し、この時刻を演算開始時刻t0としてトリガを与える。そして、そこから予め設定された所定の時間、たとえば10秒までにおける(総軌跡長17)/(矩形面積18)を、バランス能力判定部45によって求めさせ、前記重心バランス能力を判定させる。このようにしてもまた、繰返し測定においても再現性が良くなり、より正確に重心バランス能力を判定することができる。
同様に第3の態様では、前記重心バランス安定状態判定部46は、前記被験者が前記踏み台2に足を載せた時点から、単位時間当りの体重の変化が予め設定された所定範囲内に収束した状態が予め設定された所定回数連続した時点で重心バランスが安定状態であると判定する。図13は、前記被験者が踏み台2に足を載せた直後から10秒間の体重変動を示すグラフである。この図13で示すように、被験者が踏み台2に足を載せた直後から荷重値の合計、すなわち前記体重を求め、その変動が予め設定された一定レベル以内に予め設定された所定回数連続して含まれた時点で重心バランスが安定した判定し、この時刻を演算開始時刻t0とする。このようにしてもまた、繰返し測定においても再現性が良くなり、より正確に重心バランス能力を判定することができる。
[実施の形態3]
図14は、本発明の実施の第3の形態に係る重心バランス判定装置における判定方法を説明するための図である。本実施の形態の重心バランス判定装置にも、前述の重心バランス判定装置1の構成を用いることができ、注目すべきは、前記演算部23のバランス能力判定部25が、前記重心バランス能力から運動能力レベルを判定することである。ここで、運動能力は、たとえば敏捷性および持久力である。
敏捷性は筋肉の収縮、弛緩を調整する速度に関係する能力と考えられる。すなわち、敏捷性が高いことは筋肉の収縮、弛緩を調整する速度が速いということであり、調整速度が速いということは身体の重心バランスを調整する速度が速いということである。従って、敏捷性が高いほど小さな面積内で細かい揺れ動きで重心調整できることを意味し、総軌跡長/矩形面積が大きくなる。
そこで、バランス能力判定部25は、(総軌跡長17)/(矩形面積18)が大きいほど、被験者の俊敏性が優れ、敏捷性レベルが高いと判定する。
また、持久力は筋肉の収縮、弛緩の状態を維持する能力と考えられるが、重心バランス能力では重心動揺が安定した後の持続性すなわち(総軌跡長17)/(矩形面積18)の変動を用いて持久力レベルを表すことができる。すなわち、重心動揺が安定した後、(総軌跡長17)/(矩形面積18)の時間経過に伴う変動が小さくほぼ一定の値が維持されていれば、持久力が高いと考えられ、(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値が時間経過に伴い大きく変動するようであれば、持久力が低いと考えられる。
そこで、バランス能力判定部25は、重心動揺が安定した後の(総軌跡長17)/(矩形面積18)の時間経過に伴う変動が小さいほど、持久力が高く、持久力レベルが高いと判定する。
図14は、本願発明者が、28名のモニタについてバランス評価を行い、横軸に敏捷性レベル、縦軸に持久力レベルで現した結果である。ここで敏捷性レベルは重心が安定後5秒間の(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値を、10段階に区分して、(総軌跡長17)/(矩形面積18)の値が大きいほど点数が高く(敏捷性が高く)なるように0〜10の点数を割り当てたものである。
また、持久力レベルは安定後1秒間の(総軌跡長17)/(矩形面積18)を連続5回算出し、それらの標準偏差を平均値で除した変動係数を10段階に区分して、この変動係数が小さいほど点数が高く(持久力が高く)なるように0〜10の点数を割り当てたものである。
本実施の形態によれば、図14に示すように敏捷性および持久力レベルから、被験者の運動能力特性を4タイプに分けることが可能である。
このようにして、重心バランスレベルに加えて、敏捷性や持久力等の運動能力レベルも判定することができる。
[実施の形態4]
図15は本発明の実施の第4の形態に係る重心バランス判定装置51の平面図であり、図16はその電気的構成を示すブロック図である。この重心バランス判定装置51は、前述の重心バランス判定装置1に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、踏み台2上の足型53a,53bにおいて、窪み54a,54bが入力電極である電流印加電極となっており、また操作パネル63の左右両側の把持部分64a,64bが出力電極である電圧測定電極となっているとともに、前記電流印加電極54a,54bから前記被験者の身体に電流を流す電流源55に、前記電圧測定電極64a,64b間の電圧を測定する電圧検出部65が設けられ、さらに演算部73には、前記体重計測部24およびバランス能力判定部25に加えて、体組成成分算出部66が設けられていることである。
体組成成分算出部66は、前記電圧測定電極64a,64b間の電圧および電流源55から流した電流から身体インピーダンスを測定し、その身体インピーダンスに、前記操作パネル63から予め入力された年齢、性別、身長などの身体基本情報を用いて、体脂肪率、除脂肪量、筋肉量などの体組成成分を算出し、前記表示部14に表示する。
この重心バランス判定装置51の使用方法は、前述の図5と同様であり、被験者は電源スイッチ11を入れ、踏み台2から操作パネル63を取外し、ケーブル線60を引出す。続いて、表示部14に表示される年齢、性別、身長、足の長さなどの身体基本情報の入力指示に従い、入力部15からそれらの情報を入力することで、重心バランスおよび体組成の測定が可能になる。次に、踏み台2の窪み54a,54b;5a,5bに両足を合わせて立ち、前記図5に示すように両手をまっすぐに伸ばし、操作パネル63を把持すると、前記電子回路基板10では、被験者がその姿勢を保持している予め設定された所定の期間内で重心位置(演算位置)が求められると同時に、前記電子回路基板10の電流源55から、予め設定された所定の周波数で交流電流が供給され、電流印加電極54a,54bを介して被験者の足裏から身体に微弱な電流が印加される。この微弱な電流によって発生した電圧が、操作パネル63に設けられた電圧測定電極64a,64bから電圧検出部65で検出され、体組成成分算出部66に入力される。
このように構成することで、体重、重心バランス能力とともに、体組成まで同時に測定することができ、健康状態をより詳しく知ることができる。
以上、重心バランス能力を求める演算開始タイミングを重心動揺が安定状態になった時点としたが、被験者が足を踏み台2に載せた直後から安定状態に達するまでの過渡状態で開始してもよい。また、(総軌跡長17)/(矩形面積18)から重心バランス能力を判定する際に、年齢、性別、身長などの身体基本情報による補正テーブルを用いて判定するようにしてもよい。さらにまた、運動能力レベルを現す指標として(総軌跡長17)/(矩形面積18)を用いたが、前記総軌跡長17および矩形面積18自体を組合わせてもよく、また運動能力特性を、前記敏捷性および持久力以外に、さらに細かく分類してもよい。
すなわち、本発明の一局面に従う重心バランス判定装置は、踏み台の裏面に設置された3つ以上の荷重センサと、前記踏み台上に被験者を搭載した状態での前記各荷重センサからの出力を予め定める周期でサンプリングし、その結果に基づいて前記被験者の重心位置である演算位置を繰り返し演算し、所定期間内に演算された前記重心位置である各演算位置から、前記被験者の重心のバランスをとる能力である重心バランス能力を判定するバランス能力判定部とを備え、前記バランス能力判定部は、前記所定期間内における演算位置の総軌跡長を、前記演算位置の前後方向および左右方向の最大変位で囲まれる矩形の矩形面積で除した値に基づいて、前記重心バランス能力を判定する。
上記の構成によれば、踏み台の裏面に3つ以上の荷重センサが設置され、バランス能力判定部が、前記踏み台上に被験者を搭載した状態での前記各荷重センサからの出力を予め定める周期でサンプリングし、その結果に基づいて重心位置を演算し、所定期間に亘る演算位置から、前記被験者の重心バランス能力(重心バランスの良否)を判定する。このとき、バランス能力判定部は、前記所定期間内における演算位置の総軌跡長を、前記演算位置の前後方向および左右方向の最大変位で囲まれる矩形面積で除した値に基づいて、前記重心バランス能力を判定する。
前記重心バランス能力は、三半器官等の感覚器官の能力だけでなく、筋力や関節の柔軟性等の運動能力にも影響される。これは、本願発明者らが各種運動と重心バランスとの関係を詳細に検討した結果、適切な運動を所定期間行うことによる筋力、関節の柔軟性、姿勢の改善が、重心バランス指標に現れるという知見に基づくものである。ここで、人間は直立姿勢時においても絶えず揺れながらバランスを保っていると考えられており、前記総軌跡長および矩形面積の重心動揺パラメータは、前記身体の偏りだけでなく、運動能力も反映した指標と考えることができる。
その内、前記所定期間内における演算位置の総軌跡長は、重心をその所定期間内に移動させられる能力である。一方、前記所定期間内における最大変位およびその前後方向および左右方向の乗算値である矩形面積は、重心をその範囲(矩形面積)内で留めておく能力であり、従来から用いられる外周面積に比べて、前後方向および左右方向の身体のゆがみや筋力のアンバランスなどの影響が感度良く現れる。
そして、前記総軌跡長を矩形面積で除した値は、単位面積当りの重心移動量を現す指標であり、絶えず細かい重心の揺れを行っており、しかも狭い範囲で行っている場合に高くなり、特にバレエ、体操、柔道など、前記バランス能力が重要なスポーツ選手で高く出る傾向がある。また、前記外周面積は、それを測定するには、画像解析をして、ドット数をカウントする必要があり、大きなメモリを消費するのに対して、矩形面積は、前後方向および左右方向の最大変位を乗算するだけでよく、容易に求めることができる。
したがって、前記総軌跡長を矩形面積で除した値から重心バランス能力を判定することで、重心バランス能力を背景技術よりも精度良く判定することができ、身体のゆがみや運動能力を(家庭内で)簡単にチェックすることができる。また、生活習慣病の自己管理において日々の運動トレーニングが有効であるかどうかを前記重心バランス能力を用いて評価し、必要に応じてトレーニング内容を修正する目安として活用することもでき、極めて有用である。
また、前記バランス能力判定部は、前記総軌跡長を前記矩形面積で除した値が大きいほど、前記被験者の重心バランス能力が高いと判定することが好ましい。
総軌跡長を矩形面積で除した値は、上述したように、絶えず細かい重心の揺れを行っており、しかも狭い範囲で行っている場合に高くなるので、総軌跡長を矩形面積で除した値が大きいほど、被験者の重心バランス能力が高いと判定することができる。
また、前記各荷重センサの出力から、重心バランスが安定したか否かを判定し、安定した時点で、前記バランス能力判定部に、前記重心位置を演算させる重心バランス安定状態判定部をさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、重心バランス安定状態判定部をさらに設け、その重心バランス安定状態判定部は、重心バランスが安定した時点で、バランス能力判定部に前記重心位置の演算のトリガを与える。
したがって、重心バランスの判定期間を自動的に設定することができるとともに、被験者が前記踏み台に足を載せた直後に一時的にバランスが不安定になっている期間が重心バランスの判定期間から除外される結果、重心バランス能力の判定精度を向上することができる。
さらにまた、前記重心バランス安定状態判定部は、前記被験者が前記踏み台に足を載せた時点から所定時間経過したことにより重心バランスが安定状態であると判定することが好ましい。
上記の構成によれば、前記被験者が前記踏み台に足を載せた時点から経過時間のカウント動作を開始し、所定時間カウントすると重心バランスが安定状態であると判定するので、前記安定状態であることを容易に判定することができる。
また、前記重心バランス安定状態判定部は、前記被験者が前記踏み台に足を載せた時点から、単位時間当りの重心移動距離または体重の変化が所定範囲内に収束した状態が所定回数連続した時点で重心バランスが安定状態であると判定することが好ましい。
上記の構成によれば、被験者が前記踏み台に足を載せた直後に一時的にバランスが不安定になっている期間が重心バランスの判定期間から除外される結果、重心バランス能力の判定精度を向上することができる。
さらにまた、前記バランス能力判定部は、前記総軌跡長と前記矩形面積とを用いて運動能力レベルを判定することが好ましい。
上記の構成によれば、重心バランス能力のレベルに加えて、運動能力のレベルも判定することができる。
また、前記運動能力レベルは、俊敏性を表すものであり、前記バランス能力判定部は、さらに、前記総軌跡長を前記矩形面積で除した値が大きいほど、前記被験者の俊敏性が優れていると判定することが好ましい。
この構成によれば、敏捷性が高いほど小さな面積内で細かい揺れ動きで重心調整できることを意味し、総軌跡長を矩形面積で除した値が大きくなるから、バランス能力判定部は、総軌跡長を矩形面積で除した値が大きいほど、被験者の俊敏性が優れていると判定することができる。
また、前記運動能力レベルは、持久力を表すものであり、前記バランス能力判定部は、さらに、前記総軌跡長を前記矩形面積で除した値の、時間経過に伴う変動が小さいほど、持久力が高いと判定するようにしてもよい。
この構成によれば、総軌跡長を矩形面積で除した値の時間経過に伴う変動が小さくほぼ一定の値が維持されていれば、持久力が高いと考えられるから、バランス能力判定部は、総軌跡長を矩形面積で除した値の時間経過に伴う変動が小さいほど、持久力が高いと判定することができる。
また、前記各荷重センサの出力の和から前記被験者の体重を求める体重演算部と、入力電極および出力電極と、前記入力電極から前記被験者の身体に電流を流す電流源と、前記電流の流れによる前記出力電極間の電圧から、身体インピーダンスを測定し、その身体インピーダンスから体組成成分を算出する体組成成分算出部とをさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、単体の装置で、前記重心バランスの良否判定とともに、体重および体組成の計測も同時に行うことができるようになる。
また、前記荷重センサは4つであり、前記バランス能力判定部は、X、Y座標系における原点から各荷重センサまでのX軸方向の距離をm、Y軸方向の距離をL、各荷重センサがMa,Mb,Mc,Mdの荷重をそれぞれ検出したとすると、前記演算位置の座標(x,y)を、下記の式(A)、(B)によって演算することが好ましい。
x={m・(Mb+Md−Ma−Mc)}/W ・・・(A)
y={L・(Ma+Mb−Mc−Md)}/W ・・・(B)
ただし、W=Ma+Mb+Mc+Md
この構成によれば、バランス能力判定部は、X、Y座標系における原点から各荷重センサまでのX軸方向の距離、Y軸方向の距離、及び各荷重センサによって検出される重量値を用いて、演算位置の座標を算出することができる。

Claims (10)

  1. 踏み台の裏面に設置された3つ以上の荷重センサと、
    前記踏み台上に被験者を搭載した状態での前記各荷重センサからの出力を予め定める周期でサンプリングし、その結果に基づいて前記被験者の重心位置である演算位置を繰り返し演算し、所定期間内に演算された前記重心位置である各演算位置から、前記被験者の重心のバランスをとる能力である重心バランス能力を判定するバランス能力判定部とを備え、
    前記バランス能力判定部は、前記所定期間内における演算位置の総軌跡長を、前記演算位置の前後方向および左右方向の最大変位で囲まれる矩形の矩形面積で除した値に基づいて、前記重心バランス能力を判定すること
    を特徴とする重心バランス判定装置。
  2. 前記バランス能力判定部は、
    前記総軌跡長を前記矩形面積で除した値が大きいほど、前記被験者の重心バランス能力が高いと判定すること
    を特徴とする請求項1記載の重心バランス判定装置。
  3. 前記各荷重センサの出力から、重心バランスが安定したか否かを判定し、安定した時点で、前記バランス能力判定部に、前記重心位置を演算させる重心バランス安定状態判定部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1又は2記載の重心バランス判定装置。
  4. 前記重心バランス安定状態判定部は、
    前記被験者が前記踏み台に足を載せた時点から所定時間経過したことにより重心バランスが安定状態であると判定すること
    を特徴とする請求項3記載の重心バランス判定装置。
  5. 前記重心バランス安定状態判定部は、
    前記被験者が前記踏み台に足を載せた時点から、単位時間当りの重心移動距離または体重の変化が所定範囲内に収束した状態が所定回数連続した時点で重心バランスが安定状態であると判定すること
    を特徴とする請求項3記載の重心バランス判定装置。
  6. 前記バランス能力判定部は、
    前記総軌跡長と前記矩形面積とを用いて運動能力レベルを判定すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の重心バランス判定装置。
  7. 前記運動能力レベルは、俊敏性を表すものであり、
    前記バランス能力判定部は、さらに、
    前記総軌跡長を前記矩形面積で除した値が大きいほど、前記被験者の俊敏性が優れていると判定すること
    を特徴とする請求項6記載の重心バランス判定装置。
  8. 前記運動能力レベルは、持久力を表すものであり、
    前記バランス能力判定部は、さらに、
    前記総軌跡長を前記矩形面積で除した値の、時間経過に伴う変動が小さいほど、持久力が高いと判定すること
    を特徴とする請求項6記載の重心バランス判定装置。
  9. 前記各荷重センサの出力の和から前記被験者の体重を求める体重演算部と、
    入力電極および出力電極と、
    前記入力電極から前記被験者の身体に電流を流す電流源と、
    前記電流の流れによる前記出力電極間の電圧から、身体インピーダンスを測定し、その身体インピーダンスから体組成成分を算出する体組成成分算出部とをさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の重心バランス判定装置。
  10. 前記荷重センサは4つであり、
    前記バランス能力判定部は、
    X、Y座標系における原点から各荷重センサまでのX軸方向の距離をm、Y軸方向の距離をL、各荷重センサがMa,Mb,Mc,Mdの荷重をそれぞれ検出したとすると、前記演算位置の座標(x,y)を、下記の式(A)、(B)によって演算すること
    x={m・(Mb+Md−Ma−Mc)}/W ・・・(A)
    y={L・(Ma+Mb−Mc−Md)}/W ・・・(B)
    ただし、W=Ma+Mb+Mc+Md
    を特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の重心バランス判定装置。
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