JPWO2009090877A1 - 無線通信装置、無線通信方法および無線通信システム - Google Patents

無線通信装置、無線通信方法および無線通信システム Download PDF

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綾子 堀内
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Abstract

移動局と基地局間の通信を中継する無線通信装置における誤り率特性を向上させる。ネットワークコーディング用リソースの変調多値数は、中継局から移動局間の変調多値数と中継局から基地局間の変調多値数のうち、低い変調多値数が選択されるのでQPSKとなる。中継局はS1+P1のうち重要度の高いシステマティックビットであるS1を優先してネットワークコーディングリソースへ割り当てる。S1+P1のうち、ネットワークコーディングリソースに割り当てられなかった信号を、中継局から基地局用のリソースに割り当てる。本例ではS1をネットワークコーディング用リソース、P1を中継局から基地局用のリソースに割り当てる。

Description

本発明は、ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信装置、無線通信方法および無線通信システムに関する。
近年、セルラ移動体通信システムにおいては、情報のマルチメディア化に伴い、音声データのみならず、静止画像データ、動画像データ等の大容量データを伝送することが一般化しつつある。大容量データの伝送を実現するために、高周波の無線帯域を利用して高伝送レートを実現する技術に関して盛んに検討がなされている。
しかし、高周波の無線帯域を利用した場合、近距離では高伝送レートを期待できる一方、遠距離になるにしたがい伝送距離による減衰が大きくなる。よって、高周波の無線帯域を利用した移動体通信システムを実際に運用する場合は、無線通信基地局装置(以下、基地局と省略する)のカバーエリアが小さくなり、このため、より多くの基地局を設置する必要が生じる。基地局の設置には相応のコストがかかるため、基地局数の増加を抑制しつつ、高周波の無線帯域を利用した通信サービスを実現するための技術が強く求められている。
このような要求に対し、各基地局のカバーエリアを拡大させるために、基地局と無線通信移動局装置(以下、移動局と省略する)との間に無線通信中継局装置(以下、中継局と省略する)を設置し、基地局と移動局との間の通信を中継局を介して行う中継送信技術が検討されている。中継技術を用いると、基地局と直接通信できない端末も、中継局を介して通信することができる。
しかしながら、中継技術では、中継局が中継するためのリソースを確保する必要が発生するので、リソースの有効活用が課題となる。この課題を解決する方法として、ネットワークコーディングを中継局へ適用することが検討されている。まず、ネットワークコーディングについて図1を使用して説明する。
図1に示す通信システムは、移動局と中継局と基地局とで構成され、移動局は中継局経由で基地局に信号を送信し、基地局は中継局経由で移動局に信号を送信する。移動局は中継局に信号S1を送信する。ここでS1は例として1111というビット列とする。基地局は中継局に信号S2を送信する。ここでS2は例として1010というビット列とする。
中継局ではS1とS2のビットごとのXOR(排他的論理和)を計算し、1111 XOR 1010 の演算結果である0101を移動局と基地局へ送信する。このとき、中継局が送信に使うリソースは、移動局と基地局が受信できるリソースである。移動局は、受信した0101に移動局が中継局に送信したS1(1111)をXORし、0101 XOR 1111の演算結果である1010を受信する。同様に、基地局は、受信した0101に基地局が中継局に送信したS2(1010)をXORし、0101 XOR 1010の演算結果である1111を受信する。
このように、XOR演算をするネットワークコーディングを中継に適用すると、S1とS2を同リソースで同時刻に送信できるので、S1とS2を独立に送信する場合と比較して、リソースの有効活用ができる。
また、ネットワークコーディングする予定の信号の受信に誤った場合に、ネットワークコーディングすることができなくなることへの対応策が提案されている (特許文献1)。
特許文献1では、ネットワークコーディングする信号を送信するリソースとネットワークコーディングしない信号を送信するリソースとを設ける。ネットワークコーディングするときには、中継局から基地局間と中継局から移動局間のうち低い回線品質にあわせてMCS(Modulation and Coding Scheme)を選択し、ネットワークコーディングしない信号を送信するときには中継局から基地局間または中継局から移動局間独自の回線品質にあわせてMCSを選択することが提案されている。
米国特許出願公開第2007/0081603号明細書
しかしながら、特許文献1では、同じ中継局から基地局間(または中継局から移動局間)であっても、ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースの変調多値数の違いにより、受信品質に差が生じるという課題がある。
本発明の目的は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信装置における誤り率特性を向上させることができる無線通信装置、無線通信方法および無線通信システムを提供することである。
本発明は、ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置(例えば、移動局)と第二無線通信装置(例えば、基地局)間の通信を中継する無線通信装置であって、所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、当該所定の中継信号以外の他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるリソース割当部を備える無線通信装置を提供する。
上記構成によれば、ネットワークコーディングするリソース(ネットワークコーディング用リソース)は、中継局から基地局間と中継局から移動局間のうち、低い回線品質にあわせて変調多値数が決定する。回線品質が高いほうの信号は、低い変調多値数に合わせると、過剰に受信品質が高くなるので、所定の中継信号として重要ビットを割り当てて、誤り率特性を向上できる。
また、本発明の無線通信装置は、前記リソース割当部が、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数より低いときのみ、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、前記他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるものである。
上記構成によれば、回線品質に差があることが確実にわかっているときだけ、本発明のリソース割当てを実施できる。
また、本発明の無線通信装置は、受信した信号に誤りがあるかどうか検出し、誤り判定結果を前記リソース割当部に出力する誤り検出部を備え、前記リソース割当部が、前記誤り検出部が信号誤りを検出した場合に、中継信号を、優先的に前記ネットワークコーディングするリソースに割り当てるものである。
上記構成によれば、ネットワークコーディング用のリソースは、中継局から移動局間の回線品質と、中継局から基地局間の回線品質の両方を考慮して変調多値数が決定することから、低い変調多値数に設定される確率が高いので、ネットワークコーディング用リソースに中継信号を割り当てて、誤り率特性を向上させることができる。
また、本発明の無線通信装置は、前記リソース割当部が、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数と、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数とを比較する変調多値数比較部を有し、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数と同じかまたはそれより高い場合に、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるものである。
上記構成によれば、中継局から基地局間用リソースまたは中継局から移動局間用リソース(ネットワークコーディングしないリソース)はネットワークコーディング用のリソースと比較して、SNR(Signal to Noise Ratio)が高いという特徴があるので、ネットワークコーディングしないリソースに重要度が高い中継信号を割り当てて誤り率特性を改善できる。
また、本発明の無線通信装置は、前記リソース割当部は、中継を予定していた信号の受信に失敗し、中継できなくなった場合に、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数を、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数に変更する変調多値数変更部を有する。
上記構成によれば、ネットワークコーディングするために他の回線の影響で、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数が高いものまたは低いものに設定されていた場合であって、ネットワークコーディングができないときには、片方の回線だけを考慮して変調多値数を設定しなおし、中継ビットを増加させることで誤り率特性を向上することができる。
また、本発明の無線通信装置は、前記リソース割当部が、前記ネットワークコーディングするリソースおよび前記ネットワークコーディングしないリソースに設定された変調多値数、および受信した信号の誤りの状態に応じて、前記所定の中継信号を、前記ネットワークコーディングするリソースまたは前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるものである。
上記構成によれば、ネットワークコーディングする予定の信号の受信を誤った場合に、片方の回線だけを考慮して変調多値数を設定しなおし、中継ビットを増加させることで誤り率特性を向上することができる。
また、本発明の無線通信方法は、ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信方法であって、所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、当該所定の中継信号以外の他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップを有する。
また、本発明の無線通信方法は、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数より低いときのみ、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、前記他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップを有する。
また、本発明の無線通信方法は、受信した信号に誤りがあるかどうか検出するステップと、受信した信号に誤りを検出した場合に、優先的に前記ネットワークコーディングするリソースを利用して中継するステップと、を有する。
また、本発明の無線通信方法は、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数と、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数とを比較するステップと、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数と同じかまたはそれより高い場合に、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップと、を有する。
また、本発明の無線通信方法は、中継を予定していた信号の受信に失敗し、中継できなくなった場合に、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数を、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数に変更するステップを有する。
また、本発明の無線通信方法は、また、前記ネットワークコーディングするリソースおよび前記ネットワークコーディングしないリソースに設定された変調多値数、および受信した信号の誤りの状態に応じて、前記所定の中継信号を、前記ネットワークコーディングするリソースまたは前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップを有する。
さらに、本発明の無線通信システムは、中継局がネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信システムであって、前記中継局は、所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、当該所定の中継信号以外の他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるリソース割当部を備える。
本発明に係る無線通信装置、無線通信方法および無線通信システムによれば、ネットワークコーディングするリソースは、自装置から第一無線通信装置間と自装置から第二無線通信装置間のうち、低い回線品質にあわせて変調多値数が決定する。回線品質が高いほうの信号は、低い変調多値数に合わせると、過剰に受信品質が高くなるので、ネットワークコーディングするリソースに、所定の中継信号として重要ビットを割り当てて、誤り率特性を向上できる。
ネットワークコーディングについて説明するための図 移動局と基地局間の通信を中継する中継局の動作を説明するための図 本発明の実施の形態1にかかる無線通信方法の動作例を説明するための図 本発明の実施の形態1にかかる中継局装置の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態1にかかるリソース割当部の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態1にかかる移動局装置の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態2にかかる無線通信方法の動作例を説明するための図 本発明の実施の形態2にかかる中継局装置の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態2にかかるリソース割当部の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態2にかかる移動局装置の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態3にかかる無線通信方法の動作例を説明するための図 本発明の実施の形態3にかかるリソース割当部の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態3にかかるリソースの切替えを説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態4にかかる無線通信方法の動作例を説明するための図 本発明の実施の形態4にかかる中継局装置の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態4にかかるリソース割当部の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態4にかかるリソースの切替えを説明するためのフローチャート
符号の説明
1 移動局
2 中継局
3 基地局
11,12,41 誤り訂正符号化部
13,58,124 リソース割当部
14,59,125 XOR部
15,16,17,42 変調部
18,19,20,43 無線送信部
21,22,23,31,32,44,52 アンテナ
24,25,48 誤り訂正復号部
26,27,50 LLR部
28,29 信号分離部
30,31,51 無線受信部
35,82,111,152 重要度判定部
36,83,113,155 信号割当量計算部
37,84,114,153 データ分離部
45,95 ビット変換部
46,96 ビット選択部
47,97 バッファ
49 ビット演算部
57,123 誤り検出部
60,126 ACK/NACK生成部
81,151 信号除去部
98 ACK/NACK受信部
112,154 変調多値数比較部
156 変調多値数変更部
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1の無線通信装置では、移動局(第一無線通信装置)と基地局(第二無線通信装置)間の通信を中継する際、ネットワークコーディングをするリソース(ネットワークコーディング用リソース)と、ネットワークコーディングをしないリソース(中継局から基地局用リソース、中継局から移動局用リソース)の両方を使用して中継するときに、ネットワークコーディングするリソースに重要度の高いビットを割り当てる。
ネットワークコーディングをするリソースは、中継局から基地局と中継局から移動局の回線品質のうち、低い回線品質にあわせて変調多値数が決まるので、ネットワークコーディングしないリソースと比較して、変調多値数が低い可能性が高い。変調多値数が低いと、受信品質が高くなるので、受信品質が高いネットワークコーディングをするリソースに重要なビットを割り当てることで、誤り率特性を向上できる。
[動作図]
本実施の形態の説明に先立ち、まず、従来方式について説明する。中継局から基地局間の回線品質に適する変調多値数が16QAMであり、中継局から移動局間の回線品質に適する変調多値数がQPSKであるとする。図2の左図にネットワークコーディングなしの例を示す。ネットワークコーディングなしの場合は、中継局2から基地局3へ信号S1を16QAM変調して中継し、中継局2から移動局1へ信号S2をQPSK変調して中継する。このように、ネットワークコーディングなしの場合は、他の回線から影響を受けることなく、自回線に適した変調多値数を決定できる。
図2の右図にネットワークコーディングありの例を示す。ネットワークコーディングありの場合は、中継局2から同時に移動局1と基地局3へ信号を送信するので、両回線の変調多値数をそろえなければならない。図では、回線品質の低い中継局2から移動局1間にあわせて、中継局2から移動局1および基地局3へQPSK変調で中継する。このようにすると、中継局2から基地局3間は、16QAM変調で送信できる回線品質であるにもかかわらずQPSK変調で中継するので、過剰品質になる。
したがって、ネットワークコーディングありの場合となしの場合とでは、中継局2から基地局3間の受信品質に差が生ずる。本例では、ネットワークコーディングありの場合、中継局2から基地局3間と中継局2から移動局1間のうち、回線品質が低いほうを基準に変調多値数を決定するので、回線品質が高いほうの回線に、ネットワークコーディングなしの場合との受信品質差が生ずる。本実施の形態では、この点を有効利用する。
本実施の形態の動作例を図3に示す。移動局から中継局間と中継局から移動局間の変調多値数がQPSK、基地局から中継局間と中継局から基地局間の変調多値数が16QAMであるとする。まず、移動局から中継局へQPSKで信号S1+P1が送信される。S1はシステマティックビットでありP1はパリティビットである。
次に基地局から中継局へS2が送信される。ここで、基地局へ中継する信号S1+P1と移動局へ中継する信号S2のビット数が異なり、S1+P1のほうがS2と比較してビット数が多い。また、中継用のリソースのうち、ネットワークコーディング用リソースはS2を基準にリソース量が定められており、S1+P1のうち、ネットワークコーディング用リソースに送信できない分については、中継局から基地局用リソースを使用して中継する。
ネットワークコーディング用リソースの変調多値数は、中継局から移動局間の変調多値数と中継局から基地局間の変調多値数のうち、低い変調多値数が選択されるのでQPSKとなる。中継局から基地局間の変調多値数は16QAMなので、QPSK変調でネットワークコーディング用リソースを使用して中継した信号のほうが、16QAMで中継局から基地局用のリソースで送信した信号よりも、受信品質が高くなる。
そこで、本実施の形態の中継局は、S1+P1のうち重要度の高いシステマティックビットであるS1を優先してネットワークコーディング用リソースへ割り当てる。S1+P1のうち、ネットワークコーディング用リソースに割り当てられなかった信号を、中継局から基地局用のリソースに割り当てる。本例ではS1をネットワークコーディング用リソース、P1を中継局から基地局用のリソースに割り当てる。
このようにすると、重要度の高い信号S1が、変調多値数の低いQPSKで中継され、重要度が低い信号P1が変調多値数の高い16QAMで中継されるので、重要度の高いビットの誤り率特性を向上させることができる。
[中継局ブロック図]
図4は本実施の形態に係る中継局装置の構成を示すブロック図である。無線受信部29は、移動局からの信号をアンテナ31を介して受信し、無線受信部30は移動局からの信号をアンテナ32を介して受信し、それぞれダウンコンバート等の無線処理を施す。無線受信部29は、無線処理した信号を信号分離部28に出力する。無線受信部30は、無線処理した信号をLLR27へ出力する。
信号分離部28は、無線受信部29から出力された信号のうち、基地局から受信したリソース割当情報(例えばリソース番号,変調多値数,符号化率)をリソース割当部13へ出力し、基地局から移動局への中継信号をLLR部26へ出力する。
LLR部26,27は、移動局からの信号および基地局からの信号の軟判定値である対数尤度比(LLR: Log Likelihood Ratio)をそれぞれ計算し、誤り訂正復号部24,25へそれぞれ出力する。誤り訂正復号部24,25は、LLRを使用して、移動局からの信号および基地局からの信号をそれぞれ誤り訂正復号して誤り訂正符号化部11,12へ出力する。
誤り訂正符号化部11,12は、誤り訂正復号部24,25で誤りを訂正された信号を、それぞれ再び誤り訂正符号化し、リソース割当部13へ入力する。リソース割当部13は、移動局から基地局への中継信号と、基地局から移動局への中継信号を、基地局から受信するリソース割当情報を使用して、ネットワークコーディング用リソース、中継局から移動局用のリソース、中継局から基地局用のリソースへ信号を割当てる。
リソース割当部13の動作を、図5を参照して説明する。リソース割当部13は、重要度判定部35と、信号割当量計算部36と、データ分離部37とを有する。中継信号(移動局から基地局への中継信号、および基地局から移動局への中継信号)は、リソース割当部13の重要度判定部35に入力される。重要度判定部35は、予め定められた基準に基づいて、中継信号の重要度判定を行い、重要度の高い信号とそうでない信号とを区別して、データ分離部37へ入力する。図3に示した例の場合、重要度判定部35は、重要度の高い信号S1と重要度が高くない信号P1とに区別して、データ分離部37へ入力する。基地局から受信したリソース割当情報は、信号割当量計算部36へ入力される。
リソース割当情報には、ネットワークコーディング用リソース量、中継局から基地局用リソース量、中継局から移動局用のリソース量と各リソースのMCS(Modulation and Coding Scheme)の情報が入っている。信号割当量計算部36は、リソース割当情報から、各リソースに送信できる信号量を計算する。この計算結果はデータ分離部37へ入力される。
データ分離部37は、重要度判定されて入力された信号に対して、各リソースに送信できる信号量に基づいて、まずネットワークコーディング用リソースに重要度の高い信号をわりあて、XOR部14へ出力する。一方、データ分離部37は、ネットワークコーディング用リソースに割当てられなかった信号を、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに割当て、それぞれ変調部15、17へ出力する。
図4に示すXOR部14は、ネットワークコーディング用リソースに割り当てられた重要度の高い信号をXOR演算し、変調部16へ出力する。変調部15,16,17は、移動局からの信号および基地局からの信号を再び変調して無線送信部18,19,20に出力する。無線送信部18,19,20は、変調後の信号に対してアップコンバート等の無線処理を施して、アンテナ21,22,23から基地局、移動局へ中継送信する。
図6は本実施の形態に係る移動局装置の構成を示すブロック図である。図4の中継局のブロック図と同一の部分については説明を省略する。バッファ部47は、誤り訂正符号化部41で誤り訂正符号化された信号を保存し、ビット選択部46へ出力する。
ビット選択部46は、ネットワークコーディング用受信リソース量と変調多値数から、何ビットの信号がネットワークコーディング用リソースで送信されるかを計算し、ネットワークコーディングされるビット数分のビットを重要度の高い順に選択して、ビット変換部45へ出力する。
ビット変換部45は、バッファ47から出力された信号が1の場合、−1、信号が0の場合、1に変換し、ビット列を生成し、ビット演算部49へ出力する。ビット演算部49は、LLR部50から出力された信号に、ビット変換部45から出力された信号を掛け合わせる。掛け合わされた信号は、誤り訂正復号部48へ出力される。
このように、本実施の形態によれば、ネットワークコーディング用のリソースと、中継局から基地局または中継局から移動局用のリソースを併用する場合に、ネットワークコーディング用のリソースに重要度の高いビットを送信することで、誤り率特性を向上させることができる。
なお、中継局から基地局間の信号が中継局から移動局間の信号と比較して多い例を示したが、反対に、中継局から移動局間の信号が多い場合に適用してもよい。ネットワークコーディング用のリソースに割り当てられたMCSレベルが、中継局から基地局間に割り当てられたMCSレベルよりも低いときだけ、本実施の形態を適用しても良い。レベルが低いとは、変調多値数が低いまたは、符号化率が低いことをしめす。MCSレベルが低いほうが、受信側での誤り率特性は高くなる。
(実施の形態2)
本実施の形態の無線通信装置では、中継局が中継を予定していた信号の受信に一部失敗し、中継できなくなった場合に、優先的にネットワークコーディング用のリソースを利用して中継する。ネットワークコーディング用のリソースは、中継局から移動局間の回線品質と、中継局から基地局間の回線品質の両方を考慮して変調多値数が決定するので、低い変調多値数に設定される確率が高い。したがって、優先的にネットワークコーディング用のリソースを使用することで、誤り率特性を向上させることができる。
[動作図]
本実施の形態の動作例を図7に示す。実施の形態1と同様に、移動局から中継局間と中継局から移動局間の変調多値数がQPSK、基地局から中継局間と中継局から基地局間の変調多値数16QAMであるとする。
移動局はQPSKで信号S1と信号S3を中継局へ送信し、基地局は16QAMで信号S2を中継局へ送信する。ここで、基地局へ中継する信号S1+S3と移動局へ中継する信号S2のビット数が異なり、S1+S3のほうがS2と比較してビット数が多いとする。
また、中継用のリソースのうち、ネットワークコーディング用リソースはS2を基準に割り当て、S1+S3のうち、ネットワークコーディング用リソースに送信できない分を中継局から基地局用リソースを使用して中継する。
本例では、S1がS3と比較して重要度が高いとする。S1とS2の両方を中継局にて正しく受信できれば、実施の形態1に基づき、ネットワークコーディング用リソースに、重要度が高いS1を割り当て、中継局から基地局間のリソースにS3を割り当てる。ネットワークコーディング用リソースは、S2にあわせてQPSKに設定され、S3を送信する中継局から基地局用のリソースは16QAMに設定される。
ここで、中継局が移動局からS1とS3を受信する際に、S1の受信を誤り、S1の中継を中止する場合について説明する。この場合、中継局はS1のNACKとS3のACKを移動局へ送信する。S1の中継を中止すると、中継局はS3をネットワークコーディング用のリソースに割り当てる。
S3は、16QAMで送信される予定だったが、ネットワークコーディング用のリソースで送信することで、QPSKで送信することができる。S3を送信予定であった中継局から基地局間のリソースは、送信を中止してもよいし、中継局のバッファにある信号を送信してもよい。
このように、ネットワークコーディングする予定の信号の受信を誤った場合に、代わりに受信できた信号をネットワークコーディング用リソースに割り当てると、受信できた信号の誤り率特性を向上させることができる。なお、移動局は、中継局から、中継局でS1の受信を誤ったことを通知するNACKを受信すると、S1の代わりにS3がS2とネットワークコーディングされて送信されるとわかるので、正しくS2を受信することができる。
[中継局ブロック図]
図8は本実施の形態に係る中継局装置の構成を示すブロック図である。図4に示すブロック図と同様の部分は説明を省略する。誤り検出部57は、誤り訂正復号部70,71にて誤り訂正された信号に、誤りがあるかどうか検出する。また、誤り検出部57は、検出結果をACK/NACK生成部60とリソース割当部58へ出力する。ACK/NACK生成部60は誤り検出結果から、誤りがなければACK、誤りがあればNACKを生成し、変調部61,63へ出力する。
リソース割当部58は、移動局から基地局への中継信号と、基地局から移動局への中継信号とを、基地局から受信するリソース割当情報と誤り検出部57で生成される誤り判定結果とを使用して、ネットワークコーディング用リソース、中継局から移動局用のリソース、中継局から基地局用のリソースへそれぞれ割当てる。
リソース割当部58の動作を図9を参照して説明する。図5と同様の部分は説明を省略する。図9に示すリソース割当部58は、図5に示す構成に加え、信号除去部81を有する。信号除去部81には、中継信号(移動局から基地局への中継信号、基地局から移動局への中継信号)と、誤り検出部57から出力された誤り判定結果とが入力される。信号除去部81は、誤り判定結果に基づいて、中継信号(移動局から基地局への中継信号、基地局から移動局への中継信号)から誤りのある信号を除去し、誤りのない信号のみを重要度判定部82へ出力する。
[移動局ブロック図]
図10は本実施の形態に係る移動局装置の構成を示すブロック図である。図6に示すブロック図と同様の部分は説明を省略する。ACK/NACK受信部98は、中継局から送信されたACK/NACKを受信し、ビット選択部96へ出力する。
ビット選択部96は、重要度の高い信号のACKを受信した場合は、重要度の高い信号がネットワークコーディング用リソースで、XOR演算されたと判断し、ビット変換部95へ重要度の高い信号を出力する。重要度の高い信号のNACKを受信し、重要度の低い信号のACKを受信すると、重要度の低い信号がネットワークコーディング用リソースでXOR演算されたと判断し、ビット変換部95へ重要度の低い信号を出力する。重要度の高い信号も重要度の低い信号もNACKを受信した場合は、ネットワークコーディング用リソースには何もXORされなかったと判断し、ビット変換部95へ0のビット列を出力する。
本実施の形態では、中継局が重要度の高い信号の受信に失敗した場合に、重要度の低い信号にネットワークコーディング用リソースを割り当てる。ネットワークコーディング用リソースは、中継局から基地局間のリソースまたは中継局から移動局間のリソースよりも低い変調多値数に設定される可能性が高いので、重要度の低い信号の誤り率特性を向上させることができる。なお、ネットワークコーディング用リソースだけではS3を送信しきれない場合、中継局から基地局用または中継局から移動局用のリソースを併用しても良い。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1,2と異なり、ネットワークコーディング用リソースと中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースとを併用する場合に、重要な中継信号を、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに割り当てる。ネットワークコーディング用リソースは、中継局から基地局間と中継局から移動局間の二つの回線品質がよいリソースが選択される。すなわち、一方の回線品質は特によいが他方の回線品質は悪いリソースは選択されず、両方の回線品質がある基準よりもよいリソースが選択される。したがって、ネットワークコーディング用リソースは、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースと比較して、SNR(Signal to Noise Ratio)が低いという特徴がある。この特徴を利用して、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに優先的に重要なビットを割り当てることで、誤り率特性を改善できる。
特に、ネットワークコーディング用リソースと中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースとが同じ変調多値数を使用している場合、誤り率特性の改善に効果的である。また、ネットワークコーディング用リソースがディストリビューティッド(distributed)されたリソースである場合も同様に、ネットワークコーディング用リソースは平均化されたSNRとなるのに対し、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースはSNRが高いリソースを選択できるので、この場合にも本実施の形態は有用である。
[動作図]
本実施の形態の動作図を図11に示す。まず、移動局から中継局へ信号S1+P1が送信される。S1はシステマティックビットでありP1はパリティビットである。次に基地局から中継局へS2が送信される。ここで、基地局へ中継する信号S1+P1と移動局へ中継する信号S2のビット数が異なり、S1+P1のほうがS2と比較してビット数が多い。
また、中継用のリソースのうち、ネットワークコーディング用リソースはS2を基準にリソース量が定められており、S1+P1のうち、ネットワークコーディング用リソースに送信できない分を中継局から基地局用リソースを使用して中継する。
ネットワークコーディング用リソースは、中継局から基地局間と中継局から移動局間の二つの回線品質がよいリソースが選択されるので、中継局から基地局間用リソースまたは中継局から移動局間用リソースと比較して、SNRの高いリソースを選択しづらいという特徴がある。
また、ネットワークコーディング用のリソースをディストリビューティッド(distributed)して配置している場合、ネットワークコーディング用リソースは、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースと比較してSNRが平均化される。したがってネットワークコーディング用リソースは、SNRの高い品質を選択した中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースよりも低くなるという特徴がある。
そこで、中継局はS1+P1のうち重要度の高いシステマティックビットであるS1を優先して中継局から基地局用リソースへ割り当てる。本例ではS1を中継局から基地局用のリソース、P1をネットワークコーディング用リソースに割り当てる。
このようにすると、重要度の高い信号S1が、SNRの高いリソースで中継され、重要度が低い信号P1がSNRの低いリソースで中継されるので、重要度の高いビットの誤り率特性を向上させることができる。
本実施の形態は、特に、実施の形態1,2と異なり、ネットワークコーディング用リソースと中継局から基地局用のリソースまたは中継局から移動局用のリソースとが同一の変調多値数を用いているときに有効である。変調多値数が同じ場合、SNRが高いほうが誤り率特性が高く、SNRが低いほうが誤り率特性が低くなるからである。
[ブロック図]
中継局のブロック図とソース割当部13の詳細図はそれぞれ、図4と図5に示すブロック図と同様である。ただし、リソース割当部13のデータ分離部37の動作が異なる。本実施の形態のデータ分離部37は、重要度判定されて入力された信号に対して、各リソースに送信できる信号量に基づいて、まず中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに重要度の高い信号をわりあて、変調部15,17へ出力する。本実施の形態のデータ分離部37は、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに割当てられなかった信号を、ネットワークコーディング用リソースに割当て、XOR部14へ出力する。
次に、実施の形態1による動作と実施の形態3による動作とを変調多値数によってきりかえる場合のリソース割当部110の詳細図を図12に示す。図12に示すリソース割り当て部110は、図5に示したリソース割当部13の構成に加え、変調多値数比較部112を有する。図5と同様の部分は説明を省略する。リソース割当情報は、変調多値数比較部112と信号割当量計算部113へ出力される。変調多値数比較部112は、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数と、併用する中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースの変調多値数とを比較し、比較結果をデータ分離部114へ出力する。
データ分離部114は、重要度判定されたデータに対して、比較結果がネットワークコーディング用リソースの変調多値数が低いものであれば、実施の形態1と同様の動作をする。一方、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数が併用するリソースと同じまたは高ければ、重要度の高い信号を中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに優先的に割り当て、それぞれの変調部15,17へ出力し、重要度の低い信号をネットワークコーディング用リソースに割り当て、XOR部14へ出力する。
移動局のブロック図は図6に示すブロック図と同様である。ただし、ビット選択部46の動作が異なる。本実施の形態のビット選択部46は、中継局から基地局間に割り当てられたリソース量と変調多値数から、何ビットの信号が中継局から基地局用リソースで送信されるかを計算し、計算したビット数をバッファ47から出力されたビット数から引くことにより、ネットワークコーディングされるビット数を求める。また、本実施の形態のビット選択部46は、ネットワークコーディングされるビットを重要度の低い順に選択して、ビット変換部45へ出力する。
図12に示した中継局のリソース割当部110において、実施の形態1と実施の形態3の切替をする場合のフローを図13に示す。(Step1)において、中継局から基地局への中継信号と、中継局から移動局への中継信号とで、中継するビット数が多いのが、中継局から基地局への中継信号であれば(Step2)へ移行し、ビット数が多いのが、中継局から移動局への中継信号であれば(Step3)へ移行する。
(Step2)において、ネットワークコーディング用リソースと中継局から基地局用リソースとで、変調多値数がネットワークコーディング用リソースのほうが高いか同じであれば(Step4)へ移行し、低ければ(Step5)へ移行する。
(Step3)において、 ネットワークコーディング用リソースと中継局から移動局用リソースで、変調多値数がネットワークコーディング用リソースのほうが高いか同じであれば(Step6)へ移行し、低ければ(Step5)へ移行する。
(Step4)では、 (実施の形態3)のように中継局から基地局用リソースに重要ビットを配置する。(Step5)では、(実施の形態1)のようにネットワークコーディング用リソースに重要ビットを配置する。(Step6)では、(実施の形態3)のように中継局から移動局用リソースに重要ビットを配置する。
なお、実施の形態1と実施の形態3の切替において、ネットワークコーディング用リソースと、併用する中継局から基地局用リソースと、中継局から移動局用リソースの変調多値数の比較(Step2、Step3)を、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数と同じまたはネットワークコーディング用リソースが高いときには実施の形態3,低いときには実施の形態1としたが、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数と同じときには実施の形態3、高いまたは低いときには実施の形態1としてもよい。
(実施の形態4)
本実施の形態では、中継局から移動局間と中継局から基地局間の回線品質に差があり、設定された変調多値数が異なる場合を想定する。このとき、移動局から中継局間または基地局から中継局間に受信誤りが生ずると、ネットワークコーディングする必要がなくなる。この場合、重要度の高いビットは中継局から移動局用リソースまたは中継局から基地局用リソースに割り当てる。
このように、ネットワークコーディングする予定の信号が受信できずに、片方のリンクに合わせた変調多値数に変更して中継できると、変調多値数をリンクにあったものに設定できるので、誤り率特性を改善できる。
[動作図]
本実施の形態の動作例を図14に示す。実施の形態1と同様に、移動局から中継局間と中継局から移動局間の変調多値数がQPSK、基地局から中継局間と中継局から基地局間の変調多値数16QAMであるとする。
移動局はQPSK で信号S1とS1のパリティビットである信号P1を中継局へ送信し、基地局は16QAM で信号S2を中継局へ送信する。ここで、基地局へ中継する信号S1+P1と移動局へ中継する信号S2のビット数が異なり、S1+P1のほうがS2と比較してビット数が多いとする。
また、中継用のリソースのうち、ネットワークコーディング用リソースはS2を基準に割り当て、S1+P1のうち、ネットワークコーディング用リソースに送信できない分を中継局から基地局用リソースを使用して中継する。
本例では、S1がP1と比較して重要度が高い。S1とS2の両方を正しく受信できた場合は、実施の形態1に基づき、ネットワークコーディング用リソースに、重要度が高いS1を割り当て、中継局から基地局用リソースにP1を割り当てる。ネットワークコーディング用リソースは、S2にあわせてQPSKに設定され、P1を送信する中継局から基地局用リソースは16QAMに設定される。
ここで、中継局が基地局からS2を受信する際に、S2の受信を誤り、S2の中継を中止する場合について説明する。S2の中継を中止すると、ネットワークコーディングができずに、中継局から基地局だけの中継になる。そこで、中継局はネットワークコーディング用リソースの変調多値数を中継局から基地局用の16QAMに変更する。
また、中継局から基地局間のSNRと、ネットワークコーディング用リソースのSNRは、中継局から基地局間のSNRのほうが高い可能性が大きいので、重要度が高いS1を優先的に中継局から基地局用リソースへ割り当て、重要度の低いP1をネットワークコーディング用リソースへ割り当てる。
このとき、ネットワークコーディング用リソースにP1を送信しても空きがあるようであれば、さらにパリティビットP2を追加してネットワークコーディングリソースへ送信する。
[ブロック図]
中継局のブロック図を図15に示す。実施の形態2の図8と同様の部分は説明を省略する。誤り検出部123で検出した結果は、リソース割当部124、ACK/NACK生成部126、ネットワークコーディング用リソースの変調部128へ入力される。
ネットワークコーディング用リソースの変調部128は、誤り検出結果より、ネットワークコーディングする必要がない場合、中継局から移動局用の信号を送信する場合はネットワークコーディング用リソースの変調多値数を、中継局から移動局用リソースと同じ変調多値数に変更し、中継局から基地局用の信号を送信する場合は中継局から基地局用の変調多値数に変更する。
リソース割当部124の詳細を図16に示す。実施の形態3の図12と同様のものは説明を省略する。図16に示すリソース割当部124は、図12のリソース割当部110に加え、信号除去部151および変調多値数変更部156を備える。誤り判定結果は、信号除去部151、変調多値数変更部156へ入力される。また、リソース割当情報は、信号割当量計算部155と変調多値数変更部156へ入力される。
変調多値数変更部156は、誤り判定結果より、基地局からの信号または移動局からの信号の片方の受信に誤りがあると、ネットワークコーディング用のリソース割当情報の変調多値数を、併用する中継局から基地局または中継局から移動局の変調多値数に変更する。誤りがなければ、リソース割当情報の変更はしない。変調多値数変更部156から出力されたリソース割当情報は、変調多値数比較部154と、信号割当量計算部155へ入力される。
データ分離部153は、図12の場合と同様に、重要度判定されたデータに対して、比較結果がネットワークコーディング用リソースの変調多値数が低ければ、実施の形態1と同様の動作をし、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数が併用するリソースと同じまたは高ければ、重要度の高い信号を中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに優先的に割り当て、それぞれの変調部127,129へ出力し、重要度の低い信号をネットワークコーディング用リソースに割り当て、XOR部125へ出力する。
このとき、片方に誤りがあって、ネットワークコーディングをしない場合、ネットワークコーディング用リソースと、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースとは、同じ変調多値数になるので、重要度の高い信号は中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに優先的に出力する。XOR部125は、片方の信号の入力がない場合、ダミービットとして0のビット列を使用してXORをしても良い。
このように、本実施の形態では、ネットワークコーディングする予定の信号の受信を誤った場合に、片方の回線だけを考慮して変調多値数を設定しなおし、中継ビットを増加させることで誤り率特性を向上することができる。また、変調多値数をそろえることで、SNRの違いが生ずることを考慮して、送信ビットを入れ替えることでさらに誤り率特性を向上できる。
[使い分け]
なお、上述した各実施の形態は、使い分けても良い。使い分けのフローチャートを図17に示す。まず、(Step11)では、中継局から移動局への中継ビットと、中継局から基地局への中継ビットのうち、ビット数が多いのは中継局から基地局間とする。すなわち、以下、中継局から基地局への中継ビットが多い場合におけるリソース割当部の動作切替例を示す。
(Step12)において、移動局から中継局で正しく受信できた場合は(Step13)へ移行し、受信できなかった場合は(Step20)へ移行する。(Step13)において、基地局から中継局で正しく受信できた場合は(Step14)へ移行し、受信できなかった場合は(Step19)へ移行する。
(Step14)においてネットワークコーディング用リソースの変調多値数が中継局から基地局用リソースの変調多値数よりも高ければ、(Step15)へ移行し、同じであれば(Step16)へ移行し、低ければ(Step17)へ移行する。
(Step15)において中継局から基地局用リソースの変調多値数と、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数を比較すると、中継局から基地局用リソースの変調多値数が低いので、重要ビットを中継局から基地局用リソースに送信する。
(Step16)では実施の形態3の状況になるので、中継局から基地局用リソースに重要ビットを配置する。(Step17)では実施の形態1の状況になるので、ネットワークコーディング用リソースに重要ビットを配置する。
ネットワークコーディング用リソースの変調多値数が中継局から基地局用リソースの変調多値数よりも高ければ、(Step19)へ移行し、同じであれば(Step20)へ移行し、低ければ(Step21)へ移行する。
一方、移動局から中継局で正しく受信し(Step12:YES)、基地局から中継局で正しく受信できなかった場合(Step13:NO)、(Step19)において、実施の形態4の動作を行う。すなわち、重要ビットを中継局から基地局用リソースへ配置する。また、ネットワークコーディングする必要が無いので、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数を中継局から基地局間にあわせる。このとき、元の変調多値数と変更後の変調多値数の違いにより、送信可能ビット数が変化する。そこで、送信できるビット数が少なくなった場合は、パンクチャリングをして調整する。また、送信できるビット数が多くなった場合は、リピティションまたはパリティビットを増加してビット数を調整する。
移動局から中継局で正しく受信できなかった場合、(Step20)において、基地局から中継局で正しく受信できた場合は(Step21)へ移行し、受信できなかった場合は(Step22)へ移行する。(Step21)では、中継局から基地局間は、中継する信号がないので中継を中止する。また、(Step21)ではネットワークコーディング用リソースで中継局から移動局への信号を中継する。(Step22)では中継を中止する。
なお、図17に示すフロー図2は、中継局から基地局間のビット数が多い場合における切替方法を示したが、中継局から移動局間のビット数が多い場合、中継局と移動局を入れ替えた動作となる。
なお、本例では、重要度の高いビットをシステマティックビットとしたが、制御信号、音声信号、初回送信の信号、遅延への要求が厳しいビット、などを重要度の高いビットとして、優先的にネットワークコーディング用リソースに割り当ててもよい。
なお、ブロック図において複数あるブロック、すなわち、無線受信部、LLR、誤り訂正復号部、誤り訂正符号化部、変調部、無線送信部は、基地局との送受信、移動局との送受信、ネットワークコーディングの送信で共有してもよい。
なお、中継局にて受信した信号をそのままの符号化率で中継する例を示したが、中継局移動局間、中継局基地局間で共通のルールを持ち、符号化率を変更して中継しても良い。なお、変調多値数の違いによって、中継方法を変更させたが、符号化率の違いによって中継方法を変更させるようにしても良い。
なお、ネットワークコーディングする信号量を、常に中継局から移動局または中継局から基地局の信号量にあわせるようにしてもよい。なお、リソースとは、周波数リソース、時間リソース、符号でわけられたリソース、空間リソース、またはそれらの組み合わせでもよい。また、上記各実施の形態における中継局は、リレイステーション、リピータ、簡易基地局、クラスタヘッド、と表現されることもある。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
なお、上記実施の形態ではアンテナとして説明したが、アンテナポートでも同様に適用できる。アンテナポート(antenna port)とは、1本または複数の物理アンテナから構成される、論理的なアンテナを指す。すなわち、アンテナポートは必ずしも1本の物理アンテナを指すとは限らず、複数のアンテナから構成されるアレイアンテナ等を指すことがある。例えばLTEにおいては、アンテナポートが何本の物理アンテナから構成されるかは規定されず、基地局が異なるReference signalを送信できる最小単位として規定されている。また、アンテナポートはPrecoding vectorの重み付けを乗算する最小単位として規定されることもある。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2008年1月17日出願の日本特許出願(特願2008−007970)、に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明に係る無線通信装置、無線通信方法および無線通信システムは、ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信装置であって、ネットワークコーディングするリソースに、所定の中継信号として重要ビットを割り当てて、誤り率特性を向上できる効果を有し、無線通信装置、無線通信方法および無線通信システム等として有用である。
本発明は、ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信装置、無線通信方法および無線通信システムに関する。
近年、セルラ移動体通信システムにおいては、情報のマルチメディア化に伴い、音声データのみならず、静止画像データ、動画像データ等の大容量データを伝送することが一般化しつつある。大容量データの伝送を実現するために、高周波の無線帯域を利用して高伝送レートを実現する技術に関して盛んに検討がなされている。
しかし、高周波の無線帯域を利用した場合、近距離では高伝送レートを期待できる一方、遠距離になるにしたがい伝送距離による減衰が大きくなる。よって、高周波の無線帯域を利用した移動体通信システムを実際に運用する場合は、無線通信基地局装置(以下、基地局と省略する)のカバーエリアが小さくなり、このため、より多くの基地局を設置する必要が生じる。基地局の設置には相応のコストがかかるため、基地局数の増加を抑制しつつ、高周波の無線帯域を利用した通信サービスを実現するための技術が強く求められている。
このような要求に対し、各基地局のカバーエリアを拡大させるために、基地局と無線通信移動局装置(以下、移動局と省略する)との間に無線通信中継局装置(以下、中継局と省略する)を設置し、基地局と移動局との間の通信を中継局を介して行う中継送信技術が検討されている。中継技術を用いると、基地局と直接通信できない端末も、中継局を介して通信することができる。
しかしながら、中継技術では、中継局が中継するためのリソースを確保する必要が発生するので、リソースの有効活用が課題となる。この課題を解決する方法として、ネットワークコーディングを中継局へ適用することが検討されている。まず、ネットワークコーディングについて図1を使用して説明する。
図1に示す通信システムは、移動局と中継局と基地局とで構成され、移動局は中継局経由で基地局に信号を送信し、基地局は中継局経由で移動局に信号を送信する。移動局は中継局に信号S1を送信する。ここでS1は例として1111というビット列とする。基地局は中継局に信号S2を送信する。ここでS2は例として1010というビット列とする。
中継局ではS1とS2のビットごとのXOR(排他的論理和)を計算し、1111 XOR 1010 の演算結果である0101を移動局と基地局へ送信する。このとき、中継局が送信に使うリソースは、移動局と基地局が受信できるリソースである。移動局は、受信した0101に移動局が中継局に送信したS1(1111)をXORし、0101 XOR 1111の演算結果である1010を受信する。同様に、基地局は、受信した0101に基地局が中継局に送信したS2(1010)をXORし、0101 XOR 1010の演算結果である1111を受信する。
このように、XOR演算をするネットワークコーディングを中継に適用すると、S1とS2を同リソースで同時刻に送信できるので、S1とS2を独立に送信する場合と比較して、リソースの有効活用ができる。
また、ネットワークコーディングする予定の信号の受信に誤った場合に、ネットワークコーディングすることができなくなることへの対応策が提案されている (特許文献1)。
特許文献1では、ネットワークコーディングする信号を送信するリソースとネットワークコーディングしない信号を送信するリソースとを設ける。ネットワークコーディングするときには、中継局から基地局間と中継局から移動局間のうち低い回線品質にあわせてMCS(Modulation and Coding Scheme)を選択し、ネットワークコーディングしない信号を送信するときには中継局から基地局間または中継局から移動局間独自の回線品質にあわせてMCSを選択することが提案されている。
米国特許出願公開第2007/0081603号明細書
しかしながら、特許文献1では、同じ中継局から基地局間(または中継局から移動局間)であっても、ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースの変調多値数の違いにより、受信品質に差が生じるという課題がある。
本発明の目的は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信装置における誤り率特性を向上させることができる無線通信装置、無線通信方法および無線通信システムを提供することである。
本発明は、ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置(例えば、移動局)と第二無線通信装置(例えば、基地局)間の通信を中継する無線通信装置であって、所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、当該所定の中継信号以外の他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるリソース割当部を備える無線通信装置を提供する。
上記構成によれば、ネットワークコーディングするリソース(ネットワークコーディング用リソース)は、中継局から基地局間と中継局から移動局間のうち、低い回線品質にあわせて変調多値数が決定する。回線品質が高いほうの信号は、低い変調多値数に合わせると、過剰に受信品質が高くなるので、所定の中継信号として重要ビットを割り当てて、誤り率特性を向上できる。
また、本発明の無線通信装置は、前記リソース割当部が、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数より低いときのみ、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、前記他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるものである。
上記構成によれば、回線品質に差があることが確実にわかっているときだけ、本発明のリソース割当てを実施できる。
また、本発明の無線通信装置は、受信した信号に誤りがあるかどうか検出し、誤り判定結果を前記リソース割当部に出力する誤り検出部を備え、前記リソース割当部が、前記誤り検出部が信号誤りを検出した場合に、中継信号を、優先的に前記ネットワークコーディングするリソースに割り当てるものである。
上記構成によれば、ネットワークコーディング用のリソースは、中継局から移動局間の回線品質と、中継局から基地局間の回線品質の両方を考慮して変調多値数が決定することから、低い変調多値数に設定される確率が高いので、ネットワークコーディング用リソースに中継信号を割り当てて、誤り率特性を向上させることができる。
また、本発明の無線通信装置は、前記リソース割当部が、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数と、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数とを比較する変調多値数比較部を有し、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数と同じかまたはそれより高い場合に、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるものである。
上記構成によれば、中継局から基地局間用リソースまたは中継局から移動局間用リソース(ネットワークコーディングしないリソース)はネットワークコーディング用のリソースと比較して、SNR(Signal to Noise Ratio)が高いという特徴があるので、ネットワークコーディングしないリソースに重要度が高い中継信号を割り当てて誤り率特性を改善できる。
また、本発明の無線通信装置は、前記リソース割当部は、中継を予定していた信号の受信に失敗し、中継できなくなった場合に、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数を、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数に変更する変調多値数変更部を有する。
上記構成によれば、ネットワークコーディングするために他の回線の影響で、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数が高いものまたは低いものに設定されていた場合であって、ネットワークコーディングができないときには、片方の回線だけを考慮して変調多値数を設定しなおし、中継ビットを増加させることで誤り率特性を向上することができる。
また、本発明の無線通信装置は、前記リソース割当部が、前記ネットワークコーディングするリソースおよび前記ネットワークコーディングしないリソースに設定された変調多値数、および受信した信号の誤りの状態に応じて、前記所定の中継信号を、前記ネットワークコーディングするリソースまたは前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるものである。
上記構成によれば、ネットワークコーディングする予定の信号の受信を誤った場合に、片方の回線だけを考慮して変調多値数を設定しなおし、中継ビットを増加させることで誤り率特性を向上することができる。
また、本発明の無線通信方法は、ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信方法であって、所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、当該所定の中継信号以外の他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップを有する。
また、本発明の無線通信方法は、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数より低いときのみ、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、前記他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップを有する。
また、本発明の無線通信方法は、受信した信号に誤りがあるかどうか検出するステップと、受信した信号に誤りを検出した場合に、優先的に前記ネットワークコーディングするリソースを利用して中継するステップと、を有する。
また、本発明の無線通信方法は、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数と、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数とを比較するステップと、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数と同じかまたはそれより高い場合に、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップと、を有する。
また、本発明の無線通信方法は、中継を予定していた信号の受信に失敗し、中継できなくなった場合に、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数を、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数に変更するステップを有する。
また、本発明の無線通信方法は、また、前記ネットワークコーディングするリソースおよび前記ネットワークコーディングしないリソースに設定された変調多値数、および受信した信号の誤りの状態に応じて、前記所定の中継信号を、前記ネットワークコーディングするリソースまたは前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップを有する。
さらに、本発明の無線通信システムは、中継局がネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信システムであって、前記中継局は、所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、当該所定の中継信号以外の他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるリソース割当部を備える。
本発明に係る無線通信装置、無線通信方法および無線通信システムによれば、ネットワークコーディングするリソースは、自装置から第一無線通信装置間と自装置から第二無線通信装置間のうち、低い回線品質にあわせて変調多値数が決定する。回線品質が高いほうの信号は、低い変調多値数に合わせると、過剰に受信品質が高くなるので、ネットワークコーディングするリソースに、所定の中継信号として重要ビットを割り当てて、誤り率特性を向上できる。
ネットワークコーディングについて説明するための図 移動局と基地局間の通信を中継する中継局の動作を説明するための図 本発明の実施の形態1にかかる無線通信方法の動作例を説明するための図 本発明の実施の形態1にかかる中継局装置の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態1にかかるリソース割当部の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態1にかかる移動局装置の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態2にかかる無線通信方法の動作例を説明するための図 本発明の実施の形態2にかかる中継局装置の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態2にかかるリソース割当部の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態2にかかる移動局装置の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態3にかかる無線通信方法の動作例を説明するための図 本発明の実施の形態3にかかるリソース割当部の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態3にかかるリソースの切替えを説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態4にかかる無線通信方法の動作例を説明するための図 本発明の実施の形態4にかかる中継局装置の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態4にかかるリソース割当部の概略構成を説明するためのブロック図 本発明の実施の形態4にかかるリソースの切替えを説明するためのフローチャート
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1の無線通信装置では、移動局(第一無線通信装置)と基地局(第二無線通信装置)間の通信を中継する際、ネットワークコーディングをするリソース(ネットワークコーディング用リソース)と、ネットワークコーディングをしないリソース(中継局から基地局用リソース、中継局から移動局用リソース)の両方を使用して中継するときに、ネットワークコーディングするリソースに重要度の高いビットを割り当てる。
ネットワークコーディングをするリソースは、中継局から基地局と中継局から移動局の回線品質のうち、低い回線品質にあわせて変調多値数が決まるので、ネットワークコーディングしないリソースと比較して、変調多値数が低い可能性が高い。変調多値数が低いと、受信品質が高くなるので、受信品質が高いネットワークコーディングをするリソースに重要なビットを割り当てることで、誤り率特性を向上できる。
[動作図]
本実施の形態の説明に先立ち、まず、従来方式について説明する。中継局から基地局間の回線品質に適する変調多値数が16QAMであり、中継局から移動局間の回線品質に適する変調多値数がQPSKであるとする。図2の左図にネットワークコーディングなしの例を示す。ネットワークコーディングなしの場合は、中継局2から基地局3へ信号S1を16QAM変調して中継し、中継局2から移動局1へ信号S2をQPSK変調して中継する。このように、ネットワークコーディングなしの場合は、他の回線から影響を受けることなく、自回線に適した変調多値数を決定できる。
図2の右図にネットワークコーディングありの例を示す。ネットワークコーディングありの場合は、中継局2から同時に移動局1と基地局3へ信号を送信するので、両回線の変調多値数をそろえなければならない。図では、回線品質の低い中継局2から移動局1間にあわせて、中継局2から移動局1および基地局3へQPSK変調で中継する。このようにすると、中継局2から基地局3間は、16QAM変調で送信できる回線品質であるにもかかわらずQPSK変調で中継するので、過剰品質になる。
したがって、ネットワークコーディングありの場合となしの場合とでは、中継局2から基地局3間の受信品質に差が生ずる。本例では、ネットワークコーディングありの場合、中継局2から基地局3間と中継局2から移動局1間のうち、回線品質が低いほうを基準に変調多値数を決定するので、回線品質が高いほうの回線に、ネットワークコーディングなしの場合との受信品質差が生ずる。本実施の形態では、この点を有効利用する。
本実施の形態の動作例を図3に示す。移動局から中継局間と中継局から移動局間の変調多値数がQPSK、基地局から中継局間と中継局から基地局間の変調多値数が16QAMであるとする。まず、移動局から中継局へQPSKで信号S1+P1が送信される。S1はシステマティックビットでありP1はパリティビットである。
次に基地局から中継局へS2が送信される。ここで、基地局へ中継する信号S1+P1と移動局へ中継する信号S2のビット数が異なり、S1+P1のほうがS2と比較してビット数が多い。また、中継用のリソースのうち、ネットワークコーディング用リソースはS2を基準にリソース量が定められており、S1+P1のうち、ネットワークコーディング用リソースに送信できない分については、中継局から基地局用リソースを使用して中継する。
ネットワークコーディング用リソースの変調多値数は、中継局から移動局間の変調多値数と中継局から基地局間の変調多値数のうち、低い変調多値数が選択されるのでQPSKとなる。中継局から基地局間の変調多値数は16QAMなので、QPSK変調でネットワークコーディング用リソースを使用して中継した信号のほうが、16QAMで中継局から基地局用のリソースで送信した信号よりも、受信品質が高くなる。
そこで、本実施の形態の中継局は、S1+P1のうち重要度の高いシステマティックビットであるS1を優先してネットワークコーディング用リソースへ割り当てる。S1+P1のうち、ネットワークコーディング用リソースに割り当てられなかった信号を、中継局から基地局用のリソースに割り当てる。本例ではS1をネットワークコーディング用リソース、P1を中継局から基地局用のリソースに割り当てる。
このようにすると、重要度の高い信号S1が、変調多値数の低いQPSKで中継され、重要度が低い信号P1が変調多値数の高い16QAMで中継されるので、重要度の高いビットの誤り率特性を向上させることができる。
[中継局ブロック図]
図4は本実施の形態に係る中継局装置の構成を示すブロック図である。無線受信部29は、移動局からの信号をアンテナ31を介して受信し、無線受信部30は移動局からの信号をアンテナ32を介して受信し、それぞれダウンコンバート等の無線処理を施す。無線受信部29は、無線処理した信号を信号分離部28に出力する。無線受信部30は、無線処理した信号をLLR27へ出力する。
信号分離部28は、無線受信部29から出力された信号のうち、基地局から受信したリソース割当情報(例えばリソース番号,変調多値数,符号化率)をリソース割当部13へ出力し、基地局から移動局への中継信号をLLR部26へ出力する。
LLR部26,27は、移動局からの信号および基地局からの信号の軟判定値である対数尤度比(LLR: Log Likelihood Ratio)をそれぞれ計算し、誤り訂正復号部24,25へそれぞれ出力する。誤り訂正復号部24,25は、LLRを使用して、移動局からの信号および基地局からの信号をそれぞれ誤り訂正復号して誤り訂正符号化部11,12へ出力する。
誤り訂正符号化部11,12は、誤り訂正復号部24,25で誤りを訂正された信号を、それぞれ再び誤り訂正符号化し、リソース割当部13へ入力する。リソース割当部13は、移動局から基地局への中継信号と、基地局から移動局への中継信号を、基地局から受信するリソース割当情報を使用して、ネットワークコーディング用リソース、中継局から移動局用のリソース、中継局から基地局用のリソースへ信号を割当てる。
リソース割当部13の動作を、図5を参照して説明する。リソース割当部13は、重要度判定部35と、信号割当量計算部36と、データ分離部37とを有する。中継信号(移動局から基地局への中継信号、および基地局から移動局への中継信号)は、リソース割当部13の重要度判定部35に入力される。重要度判定部35は、予め定められた基準に基づいて、中継信号の重要度判定を行い、重要度の高い信号とそうでない信号とを区別して、データ分離部37へ入力する。図3に示した例の場合、重要度判定部35は、重要度の高い信号S1と重要度が高くない信号P1とに区別して、データ分離部37へ入力する。基地局から受信したリソース割当情報は、信号割当量計算部36へ入力される。
リソース割当情報には、ネットワークコーディング用リソース量、中継局から基地局用リソース量、中継局から移動局用のリソース量と各リソースのMCS(Modulation and Coding Scheme)の情報が入っている。信号割当量計算部36は、リソース割当情報から、各リソースに送信できる信号量を計算する。この計算結果はデータ分離部37へ入力される。
データ分離部37は、重要度判定されて入力された信号に対して、各リソースに送信できる信号量に基づいて、まずネットワークコーディング用リソースに重要度の高い信号をわりあて、XOR部14へ出力する。一方、データ分離部37は、ネットワークコーディング用リソースに割当てられなかった信号を、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに割当て、それぞれ変調部15、17へ出力する。
図4に示すXOR部14は、ネットワークコーディング用リソースに割り当てられた重要度の高い信号をXOR演算し、変調部16へ出力する。変調部15,16,17は、移動局からの信号および基地局からの信号を再び変調して無線送信部18,19,20に出力する。無線送信部18,19,20は、変調後の信号に対してアップコンバート等の無線処理を施して、アンテナ21,22,23から基地局、移動局へ中継送信する。
図6は本実施の形態に係る移動局装置の構成を示すブロック図である。図4の中継局のブロック図と同一の部分については説明を省略する。バッファ47は、誤り訂正符号化部41で誤り訂正符号化された信号を保存し、ビット選択部46へ出力する。
ビット選択部46は、ネットワークコーディング用受信リソース量と変調多値数から、何ビットの信号がネットワークコーディング用リソースで送信されるかを計算し、ネットワークコーディングされるビット数分のビットを重要度の高い順に選択して、ビット変換部45へ出力する。
ビット変換部45は、バッファ47から出力された信号が1の場合、−1、信号が0の場合、1に変換し、ビット列を生成し、ビット演算部49へ出力する。ビット演算部49は、LLR部50から出力された信号に、ビット変換部45から出力された信号を掛け合わせる。掛け合わされた信号は、誤り訂正復号部48へ出力される。
このように、本実施の形態によれば、ネットワークコーディング用のリソースと、中継局から基地局または中継局から移動局用のリソースを併用する場合に、ネットワークコーディング用のリソースに重要度の高いビットを送信することで、誤り率特性を向上させることができる。
なお、中継局から基地局間の信号が中継局から移動局間の信号と比較して多い例を示したが、反対に、中継局から移動局間の信号が多い場合に適用してもよい。ネットワークコーディング用のリソースに割り当てられたMCSレベルが、中継局から基地局間に割り当てられたMCSレベルよりも低いときだけ、本実施の形態を適用しても良い。レベルが低いとは、変調多値数が低いまたは、符号化率が低いことをしめす。MCSレベルが低いほうが、受信側での誤り率特性は高くなる。
(実施の形態2)
本実施の形態の無線通信装置では、中継局が中継を予定していた信号の受信に一部失敗し、中継できなくなった場合に、優先的にネットワークコーディング用のリソースを利用して中継する。ネットワークコーディング用のリソースは、中継局から移動局間の回線品質と、中継局から基地局間の回線品質の両方を考慮して変調多値数が決定するので、低い変調多値数に設定される確率が高い。したがって、優先的にネットワークコーディング用のリソースを使用することで、誤り率特性を向上させることができる。
[動作図]
本実施の形態の動作例を図7に示す。実施の形態1と同様に、移動局から中継局間と中継局から移動局間の変調多値数がQPSK、基地局から中継局間と中継局から基地局間の変調多値数16QAMであるとする。
移動局はQPSKで信号S1と信号S3を中継局へ送信し、基地局は16QAMで信号S2を中継局へ送信する。ここで、基地局へ中継する信号S1+S3と移動局へ中継する信号S2のビット数が異なり、S1+S3のほうがS2と比較してビット数が多いとする。
また、中継用のリソースのうち、ネットワークコーディング用リソースはS2を基準に割り当て、S1+S3のうち、ネットワークコーディング用リソースに送信できない分を中継局から基地局用リソースを使用して中継する。
本例では、S1がS3と比較して重要度が高いとする。S1とS2の両方を中継局にて正しく受信できれば、実施の形態1に基づき、ネットワークコーディング用リソースに、重要度が高いS1を割り当て、中継局から基地局間のリソースにS3を割り当てる。ネットワークコーディング用リソースは、S2にあわせてQPSKに設定され、S3を送信する中継局から基地局用のリソースは16QAMに設定される。
ここで、中継局が移動局からS1とS3を受信する際に、S1の受信を誤り、S1の中継を中止する場合について説明する。この場合、中継局はS1のNACKとS3のACKを移動局へ送信する。S1の中継を中止すると、中継局はS3をネットワークコーディング用のリソースに割り当てる。
S3は、16QAMで送信される予定だったが、ネットワークコーディング用のリソースで送信することで、QPSKで送信することができる。S3を送信予定であった中継局から基地局間のリソースは、送信を中止してもよいし、中継局のバッファにある信号を送信してもよい。
このように、ネットワークコーディングする予定の信号の受信を誤った場合に、代わりに受信できた信号をネットワークコーディング用リソースに割り当てると、受信できた信号の誤り率特性を向上させることができる。なお、移動局は、中継局から、中継局でS1の受信を誤ったことを通知するNACKを受信すると、S1の代わりにS3がS2とネットワークコーディングされて送信されるとわかるので、正しくS2を受信することができる。
[中継局ブロック図]
図8は本実施の形態に係る中継局装置の構成を示すブロック図である。図4に示すブロック図と同様の部分は説明を省略する。誤り検出部57は、誤り訂正復号部70,71にて誤り訂正された信号に、誤りがあるかどうか検出する。また、誤り検出部57は、検出結果をACK/NACK生成部60とリソース割当部58へ出力する。ACK/NACK生成部60は誤り検出結果から、誤りがなければACK、誤りがあればNACKを生成し、変調部61,63へ出力する。
リソース割当部58は、移動局から基地局への中継信号と、基地局から移動局への中継信号とを、基地局から受信するリソース割当情報と誤り検出部57で生成される誤り判定結果とを使用して、ネットワークコーディング用リソース、中継局から移動局用のリソース、中継局から基地局用のリソースへそれぞれ割当てる。
リソース割当部58の動作を図9を参照して説明する。図5と同様の部分は説明を省略する。図9に示すリソース割当部58は、図5に示す構成に加え、信号除去部81を有する。信号除去部81には、中継信号(移動局から基地局への中継信号、基地局から移動局への中継信号)と、誤り検出部57から出力された誤り判定結果とが入力される。信号除去部81は、誤り判定結果に基づいて、中継信号(移動局から基地局への中継信号、基地局から移動局への中継信号)から誤りのある信号を除去し、誤りのない信号のみを重要度判定部82へ出力する。
[移動局ブロック図]
図10は本実施の形態に係る移動局装置の構成を示すブロック図である。図6に示すブロック図と同様の部分は説明を省略する。ACK/NACK受信部98は、中継局から送信されたACK/NACKを受信し、ビット選択部96へ出力する。
ビット選択部96は、重要度の高い信号のACKを受信した場合は、重要度の高い信号がネットワークコーディング用リソースで、XOR演算されたと判断し、ビット変換部95へ重要度の高い信号を出力する。重要度の高い信号のNACKを受信し、重要度の低い信号のACKを受信すると、重要度の低い信号がネットワークコーディング用リソースでXOR演算されたと判断し、ビット変換部95へ重要度の低い信号を出力する。重要度の高い信号も重要度の低い信号もNACKを受信した場合は、ネットワークコーディング用リソースには何もXORされなかったと判断し、ビット変換部95へ0のビット列を出力する。
本実施の形態では、中継局が重要度の高い信号の受信に失敗した場合に、重要度の低い信号にネットワークコーディング用リソースを割り当てる。ネットワークコーディング用リソースは、中継局から基地局間のリソースまたは中継局から移動局間のリソースよりも低い変調多値数に設定される可能性が高いので、重要度の低い信号の誤り率特性を向上させることができる。なお、ネットワークコーディング用リソースだけではS3を送信しきれない場合、中継局から基地局用または中継局から移動局用のリソースを併用しても良い。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1,2と異なり、ネットワークコーディング用リソースと中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースとを併用する場合に、重要な中継信号を、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに割り当てる。ネットワークコーディング用リソースは、中継局から基地局間と中継局から移動局間の二つの回線品質がよいリソースが選択される。すなわち、一方の回線品質は特によいが他方の回線品質は悪いリソースは選択されず、両方の回線品質がある基準よりもよいリソースが選択される。したがって、ネットワークコーディング用リソースは、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースと比較して、SNR(Signal to Noise Ratio)が低いという特徴がある。この特徴を利用して、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに優先的に重要なビットを割り当てることで、誤り率特性を改善できる。
特に、ネットワークコーディング用リソースと中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースとが同じ変調多値数を使用している場合、誤り率特性の改善に効果的である。また、ネットワークコーディング用リソースがディストリビューティッド(distributed)されたリソースである場合も同様に、ネットワークコーディング用リソースは平均化されたSNRとなるのに対し、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースはSNRが高いリソースを選択できるので、この場合にも本実施の形態は有用である。
[動作図]
本実施の形態の動作図を図11に示す。まず、移動局から中継局へ信号S1+P1が送信される。S1はシステマティックビットでありP1はパリティビットである。次に基地局から中継局へS2が送信される。ここで、基地局へ中継する信号S1+P1と移動局へ中継する信号S2のビット数が異なり、S1+P1のほうがS2と比較してビット数が多い。
また、中継用のリソースのうち、ネットワークコーディング用リソースはS2を基準にリソース量が定められており、S1+P1のうち、ネットワークコーディング用リソースに送信できない分を中継局から基地局用リソースを使用して中継する。
ネットワークコーディング用リソースは、中継局から基地局間と中継局から移動局間の二つの回線品質がよいリソースが選択されるので、中継局から基地局間用リソースまたは中継局から移動局間用リソースと比較して、SNRの高いリソースを選択しづらいという特徴がある。
また、ネットワークコーディング用のリソースをディストリビューティッド(distributed)して配置している場合、ネットワークコーディング用リソースは、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースと比較してSNRが平均化される。したがってネットワークコーディング用リソースは、SNRの高い品質を選択した中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースよりも低くなるという特徴がある。
そこで、中継局はS1+P1のうち重要度の高いシステマティックビットであるS1を優先して中継局から基地局用リソースへ割り当てる。本例ではS1を中継局から基地局用のリソース、P1をネットワークコーディング用リソースに割り当てる。
このようにすると、重要度の高い信号S1が、SNRの高いリソースで中継され、重要度が低い信号P1がSNRの低いリソースで中継されるので、重要度の高いビットの誤り率特性を向上させることができる。
本実施の形態は、特に、実施の形態1,2と異なり、ネットワークコーディング用リソースと中継局から基地局用のリソースまたは中継局から移動局用のリソースとが同一の変調多値数を用いているときに有効である。変調多値数が同じ場合、SNRが高いほうが誤り率特性が高く、SNRが低いほうが誤り率特性が低くなるからである。
[ブロック図]
中継局のブロック図とリソース割当部13の詳細図はそれぞれ、図4と図5に示すブロック図と同様である。ただし、リソース割当部13のデータ分離部37の動作が異なる。本実施の形態のデータ分離部37は、重要度判定されて入力された信号に対して、各リソースに送信できる信号量に基づいて、まず中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに重要度の高い信号をわりあて、変調部15,17へ出力する。本実施の形態のデータ分離部37は、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに割当てられなかった信号を、ネットワークコーディング用リソースに割当て、XOR部14へ出力する。
次に、実施の形態1による動作と実施の形態3による動作とを変調多値数によってきりかえる場合のリソース割当部110の詳細図を図12に示す。図12に示すリソース割り当て部110は、図5に示したリソース割当部13の構成に加え、変調多値数比較部112を有する。図5と同様の部分は説明を省略する。リソース割当情報は、変調多値数比較部112と信号割当量計算部113へ出力される。変調多値数比較部112は、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数と、併用する中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースの変調多値数とを比較し、比較結果をデータ分離部114へ出力する。
データ分離部114は、重要度判定されたデータに対して、比較結果がネットワークコーディング用リソースの変調多値数が低いものであれば、実施の形態1と同様の動作をする。一方、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数が併用するリソースと同じまたは高ければ、重要度の高い信号を中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに優先的に割り当て、それぞれの変調部15,17へ出力し、重要度の低い信号をネットワークコーディング用リソースに割り当て、XOR部14へ出力する。
移動局のブロック図は図6に示すブロック図と同様である。ただし、ビット選択部46の動作が異なる。本実施の形態のビット選択部46は、中継局から基地局間に割り当てられたリソース量と変調多値数から、何ビットの信号が中継局から基地局用リソースで送信されるかを計算し、計算したビット数をバッファ47から出力されたビット数から引くことにより、ネットワークコーディングされるビット数を求める。また、本実施の形態のビット選択部46は、ネットワークコーディングされるビットを重要度の低い順に選択して、ビット変換部45へ出力する。
図12に示した中継局のリソース割当部110において、実施の形態1と実施の形態3の切替をする場合のフローを図13に示す。(Step1)において、中継局から基地局への中継信号と、中継局から移動局への中継信号とで、中継するビット数が多いのが、中継局から基地局への中継信号であれば(Step2)へ移行し、ビット数が多いのが、中継局から移動局への中継信号であれば(Step3)へ移行する。
(Step2)において、ネットワークコーディング用リソースと中継局から基地局用リソースとで、変調多値数がネットワークコーディング用リソースのほうが高いか同じであれば(Step4)へ移行し、低ければ(Step5)へ移行する。
(Step3)において、ネットワークコーディング用リソースと中継局から移動局用リソースで、変調多値数がネットワークコーディング用リソースのほうが高いか同じであれば(Step6)へ移行し、低ければ(Step5)へ移行する。
(Step4)では、(実施の形態3)のように中継局から基地局用リソースに重要ビットを配置する。(Step5)では、(実施の形態1)のようにネットワークコーディング用リソースに重要ビットを配置する。(Step6)では、(実施の形態3)のように中継局から移動局用リソースに重要ビットを配置する。
なお、実施の形態1と実施の形態3の切替において、ネットワークコーディング用リソースと、併用する中継局から基地局用リソースと、中継局から移動局用リソースの変調多値数の比較(Step2、Step3)を、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数と同じまたはネットワークコーディング用リソースが高いときには実施の形態3,低いときには実施の形態1としたが、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数と同じときには実施の形態3、高いまたは低いときには実施の形態1としてもよい。
(実施の形態4)
本実施の形態では、中継局から移動局間と中継局から基地局間の回線品質に差があり、設定された変調多値数が異なる場合を想定する。このとき、移動局から中継局間または基地局から中継局間に受信誤りが生ずると、ネットワークコーディングする必要がなくなる。この場合、重要度の高いビットは中継局から移動局用リソースまたは中継局から基地局用リソースに割り当てる。
このように、ネットワークコーディングする予定の信号が受信できずに、片方のリンクに合わせた変調多値数に変更して中継できると、変調多値数をリンクにあったものに設定できるので、誤り率特性を改善できる。
[動作図]
本実施の形態の動作例を図14に示す。実施の形態1と同様に、移動局から中継局間と中継局から移動局間の変調多値数がQPSK、基地局から中継局間と中継局から基地局間の変調多値数16QAMであるとする。
移動局はQPSK で信号S1とS1のパリティビットである信号P1を中継局へ送信し、基地局は16QAM で信号S2を中継局へ送信する。ここで、基地局へ中継する信号S1+P1と移動局へ中継する信号S2のビット数が異なり、S1+P1のほうがS2と比較してビット数が多いとする。
また、中継用のリソースのうち、ネットワークコーディング用リソースはS2を基準に割り当て、S1+P1のうち、ネットワークコーディング用リソースに送信できない分を中継局から基地局用リソースを使用して中継する。
本例では、S1がP1と比較して重要度が高い。S1とS2の両方を正しく受信できた場合は、実施の形態1に基づき、ネットワークコーディング用リソースに、重要度が高いS1を割り当て、中継局から基地局用リソースにP1を割り当てる。ネットワークコーディング用リソースは、S2にあわせてQPSKに設定され、P1を送信する中継局から基地局用リソースは16QAMに設定される。
ここで、中継局が基地局からS2を受信する際に、S2の受信を誤り、S2の中継を中止する場合について説明する。S2の中継を中止すると、ネットワークコーディングができずに、中継局から基地局だけの中継になる。そこで、中継局はネットワークコーディング用リソースの変調多値数を中継局から基地局用の16QAMに変更する。
また、中継局から基地局間のSNRと、ネットワークコーディング用リソースのSNRは、中継局から基地局間のSNRのほうが高い可能性が大きいので、重要度が高いS1を優先的に中継局から基地局用リソースへ割り当て、重要度の低いP1をネットワークコーディング用リソースへ割り当てる。
このとき、ネットワークコーディング用リソースにP1を送信しても空きがあるようであれば、さらにパリティビットP2を追加してネットワークコーディングリソースへ送信する。
[ブロック図]
中継局のブロック図を図15に示す。実施の形態2の図8と同様の部分は説明を省略する。誤り検出部123で検出した結果は、リソース割当部124、ACK/NACK生成部126、ネットワークコーディング用リソースの変調部128へ入力される。
ネットワークコーディング用リソースの変調部128は、誤り検出結果より、ネットワークコーディングする必要がない場合、中継局から移動局用の信号を送信する場合はネットワークコーディング用リソースの変調多値数を、中継局から移動局用リソースと同じ変調多値数に変更し、中継局から基地局用の信号を送信する場合は中継局から基地局用の変調多値数に変更する。
リソース割当部124の詳細を図16に示す。実施の形態3の図12と同様のものは説明を省略する。図16に示すリソース割当部124は、図12のリソース割当部110に加え、信号除去部151および変調多値数変更部156を備える。誤り判定結果は、信号除去部151、変調多値数変更部156へ入力される。また、リソース割当情報は、信号割当量計算部155と変調多値数変更部156へ入力される。
変調多値数変更部156は、誤り判定結果より、基地局からの信号または移動局からの信号の片方の受信に誤りがあると、ネットワークコーディング用のリソース割当情報の変調多値数を、併用する中継局から基地局または中継局から移動局の変調多値数に変更する。誤りがなければ、リソース割当情報の変更はしない。変調多値数変更部156から出力されたリソース割当情報は、変調多値数比較部154と、信号割当量計算部155へ入力される。
データ分離部153は、図12の場合と同様に、重要度判定されたデータに対して、比較結果がネットワークコーディング用リソースの変調多値数が低ければ、実施の形態1と同様の動作をし、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数が併用するリソースと同じまたは高ければ、重要度の高い信号を中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに優先的に割り当て、それぞれの変調部127,129へ出力し、重要度の低い信号をネットワークコーディング用リソースに割り当て、XOR部125へ出力する。
このとき、片方に誤りがあって、ネットワークコーディングをしない場合、ネットワークコーディング用リソースと、中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースとは、同じ変調多値数になるので、重要度の高い信号は中継局から基地局用リソースまたは中継局から移動局用リソースに優先的に出力する。XOR部125は、片方の信号の入力がない場合、ダミービットとして0のビット列を使用してXORをしても良い。
このように、本実施の形態では、ネットワークコーディングする予定の信号の受信を誤った場合に、片方の回線だけを考慮して変調多値数を設定しなおし、中継ビットを増加させることで誤り率特性を向上することができる。また、変調多値数をそろえることで、SNRの違いが生ずることを考慮して、送信ビットを入れ替えることでさらに誤り率特性を向上できる。
[使い分け]
なお、上述した各実施の形態は、使い分けても良い。使い分けのフローチャートを図17に示す。まず、(Step11)では、中継局から移動局への中継ビットと、中継局から基地局への中継ビットのうち、ビット数が多いのは中継局から基地局間とする。すなわち、以下、中継局から基地局への中継ビットが多い場合におけるリソース割当部の動作切替例を示す。
(Step12)において、移動局から中継局で正しく受信できた場合は(Step13)へ移行し、受信できなかった場合は(Step20)へ移行する。(Step13)において、基地局から中継局で正しく受信できた場合は(Step14)へ移行し、受信できなかった場合は(Step19)へ移行する。
(Step14)においてネットワークコーディング用リソースの変調多値数が中継局から基地局用リソースの変調多値数よりも高ければ、(Step15)へ移行し、同じであれば(Step16)へ移行し、低ければ(Step17)へ移行する。
(Step15)において中継局から基地局用リソースの変調多値数と、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数を比較すると、中継局から基地局用リソースの変調多値数が低いので、重要ビットを中継局から基地局用リソースに送信する。
(Step16)では実施の形態3の状況になるので、中継局から基地局用リソースに重要ビットを配置する。(Step17)では実施の形態1の状況になるので、ネットワークコーディング用リソースに重要ビットを配置する。
ネットワークコーディング用リソースの変調多値数が中継局から基地局用リソースの変調多値数よりも高ければ、(Step19)へ移行し、同じであれば(Step20)へ移行し、低ければ(Step21)へ移行する。
一方、移動局から中継局で正しく受信し(Step12:YES)、基地局から中継局で正しく受信できなかった場合(Step13:NO)、(Step19)において、実施の形態4の動作を行う。すなわち、重要ビットを中継局から基地局用リソースへ配置する。また、ネットワークコーディングする必要が無いので、ネットワークコーディング用リソースの変調多値数を中継局から基地局間にあわせる。このとき、元の変調多値数と変更後の変調多値数の違いにより、送信可能ビット数が変化する。そこで、送信できるビット数が少なくなった場合は、パンクチャリングをして調整する。また、送信できるビット数が多くなった場合は、リピティションまたはパリティビットを増加してビット数を調整する。
移動局から中継局で正しく受信できなかった場合、(Step20)において、基地局から中継局で正しく受信できた場合は(Step21)へ移行し、受信できなかった場合は(Step22)へ移行する。(Step21)では、中継局から基地局間は、中継する信号がないので中継を中止する。また、(Step21)ではネットワークコーディング用リソースで中継局から移動局への信号を中継する。(Step22)では中継を中止する。
なお、図17に示すフロー図2は、中継局から基地局間のビット数が多い場合における切替方法を示したが、中継局から移動局間のビット数が多い場合、中継局と移動局を入れ替えた動作となる。
なお、本例では、重要度の高いビットをシステマティックビットとしたが、制御信号、音声信号、初回送信の信号、遅延への要求が厳しいビット、などを重要度の高いビットとして、優先的にネットワークコーディング用リソースに割り当ててもよい。
なお、ブロック図において複数あるブロック、すなわち、無線受信部、LLR、誤り訂正復号部、誤り訂正符号化部、変調部、無線送信部は、基地局との送受信、移動局との送受信、ネットワークコーディングの送信で共有してもよい。
なお、中継局にて受信した信号をそのままの符号化率で中継する例を示したが、中継局移動局間、中継局基地局間で共通のルールを持ち、符号化率を変更して中継しても良い。なお、変調多値数の違いによって、中継方法を変更させたが、符号化率の違いによって中継方法を変更させるようにしても良い。
なお、ネットワークコーディングする信号量を、常に中継局から移動局または中継局から基地局の信号量にあわせるようにしてもよい。なお、リソースとは、周波数リソース、時間リソース、符号でわけられたリソース、空間リソース、またはそれらの組み合わせでもよい。また、上記各実施の形態における中継局は、リレイステーション、リピータ、簡易基地局、クラスタヘッド、と表現されることもある。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
なお、上記実施の形態ではアンテナとして説明したが、アンテナポートでも同様に適用できる。アンテナポート(antenna port)とは、1本または複数の物理アンテナから構成される、論理的なアンテナを指す。すなわち、アンテナポートは必ずしも1本の物理アンテナを指すとは限らず、複数のアンテナから構成されるアレイアンテナ等を指すことがある。例えばLTEにおいては、アンテナポートが何本の物理アンテナから構成されるかは規定されず、基地局が異なるReference signalを送信できる最小単位として規定されている。また、アンテナポートはPrecoding vectorの重み付けを乗算する最小単位として規定されることもある。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2008年1月17日出願の日本特許出願(特願2008−007970)、に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明に係る無線通信装置、無線通信方法および無線通信システムは、ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信装置であって、ネットワークコーディングするリソースに、所定の中継信号として重要ビットを割り当てて、誤り率特性を向上できる効果を有し、無線通信装置、無線通信方法および無線通信システム等として有用である。
1 移動局
2 中継局
3 基地局
11,12,41 誤り訂正符号化部
13,58,124 リソース割当部
14,59,125 XOR部
15,16,17,42 変調部
18,19,20,43 無線送信部
21,22,23,31,32,44,52 アンテナ
24,25,48 誤り訂正復号部
26,27,50 LLR部
28 信号分離部
29,30,31,51 無線受信部
35,82,111,152 重要度判定部
36,83,113,155 信号割当量計算部
37,84,114,153 データ分離部
45,95 ビット変換部
46,96 ビット選択部
47,97 バッファ
49 ビット演算部
57,123 誤り検出部
60,126 ACK/NACK生成部
81,151 信号除去部
98 ACK/NACK受信部
112,154 変調多値数比較部
156 変調多値数変更部

Claims (13)

  1. ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信装置であって、
    所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、当該所定の中継信号以外の他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるリソース割当部を備える無線通信装置。
  2. 請求項1記載の無線通信装置であって、
    前記リソース割当部は、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数より低いときのみ、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、前記他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てる無線通信装置。
  3. 請求項1記載の無線通信装置であって、
    受信した信号に誤りがあるかどうか検出し、誤り判定結果を前記リソース割当部に出力する誤り検出部を備え、
    前記リソース割当部は、前記誤り検出部が信号誤りを検出した場合に、中継信号を、優先的に前記ネットワークコーディングするリソースに割り当てる無線通信装置。
  4. 請求項1記載の無線通信装置であって、
    前記リソース割当部は、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数と、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数とを比較する変調多値数比較部を有し、
    前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数と同じかまたはそれより高い場合に、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てる無線通信装置。
  5. 請求項1記載の無線通信装置であって、
    前記リソース割当部は、中継を予定していた信号の受信に失敗し、中継できなくなった場合に、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数を、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数に変更する変調多値数変更部を有する無線通信装置。
  6. 請求項1記載の無線通信装置であって、
    前記リソース割当部は、前記ネットワークコーディングするリソースおよび前記ネットワークコーディングしないリソースに設定された変調多値数、および受信した信号の誤りの状態に応じて、前記所定の中継信号を、前記ネットワークコーディングするリソースまたは前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てる無線通信装置。
  7. ネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信方法であって、
    所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、当該所定の中継信号以外の他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップを有する無線通信方法。
  8. 請求項7記載の無線通信方法であって、
    前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数より低いときのみ、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、前記他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップを有する無線通信方法。
  9. 請求項7記載の無線通信方法であって、
    受信した信号に誤りがあるかどうか検出するステップと、
    受信した信号に誤りを検出した場合に、優先的に前記ネットワークコーディングするリソースを利用して中継するステップと、を有する無線通信方法。
  10. 請求項7記載の無線通信方法であって、
    前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数と、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数とを比較するステップと、
    前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数が、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数と同じかまたはそれより高い場合に、前記所定の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップと、を有する無線通信方法。
  11. 請求項7記載の無線通信方法であって、
    中継を予定していた信号の受信に失敗し、中継できなくなった場合に、前記ネットワークコーディングするリソースの変調多値数を、前記ネットワークコーディングしないリソースの変調多値数に変更するステップを有する無線通信方法。
  12. 請求項7記載の無線通信方法であって、
    前記ネットワークコーディングするリソースおよび前記ネットワークコーディングしないリソースに設定された変調多値数、および受信した信号の誤りの状態に応じて、前記所定の中継信号を、前記ネットワークコーディングするリソースまたは前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるステップを有する無線通信方法。
  13. 中継局がネットワークコーディングするリソースとネットワークコーディングしないリソースとを使用して第一無線通信装置と第二無線通信装置間の通信を中継する無線通信システムであって、
    前記中継局は、所定の中継信号を前記ネットワークコーディングするリソースに割当て、当該所定の中継信号以外の他の中継信号を前記ネットワークコーディングしないリソースに割当てるリソース割当部を備える無線通信システム。
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