JP5240711B2 - 無線通信システム、中継局装置および無線通信方法 - Google Patents
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Description
このような無線通信システムでは、デジタルデバイドの解消や、より高速な通信の実現に向けて、高周波化・広帯域化が進められている。そのなかで、現状の無線通信システムと同じ1ホップでアクセスする構成では、送信局に対してさらに高い送信電力が要求されるため、各無線局の送信電力の軽減を目的として中継局装置を有するマルチホップ無線通信ネットワークの研究開発が行われている(例えば、非特許文献1参照)。
また、無線LANへの実装への動きは急速で、シンプルなパケット同士の排他的論理和(以下、排他的論理和をXOR(Exclusive OR)という)に基づくネットワークコーディングを無線LANシステムへ実装する手法が検討されている(例えば、非特許文献3参照)。
しかしながら、ネットワークコーディングを適用した際の最適なマルチホップ無線通信システムの実現手法は、まだ確立されていない状況にある。
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図7は、ネットワークコーディングを適用する通信システム200のブロック図である。図示された通信システム200は、2ホップ中継Slotted ALOHAシステムである。通信システム200において2ホップ中継Slotted ALOHAシステムは、中継ノードRと、中継ノードRに接続され中継ノードRと通信する2つのノードAとノードBを備える。
ノードAは、パケットを送受信するノードであり、ノードBに送付するトラフィックGAのパケットaを送信する。ノードBは、パケットを送受信するノードであり、ノードAに送付するトラフィックGBのパケットbを送信する。
中継ノードRは、ノードAとノードBからのパケットを中継する中継ノードである。このノードAとノードBは、互いに直接通信せず中継ノードRを経由して通信する。
中継ノードRはバッファにパケットが格納されているときに、定められた送信確率にしたがい転送を行う。その中継ノードRのバッファに格納されているパケットにしたがって、バーチャルバッファにはポインタが格納される。いずれかのバーチャルバッファが空いている場合は、パケットはそのまま転送される。双方のバーチャルバッファにそれぞれに1つ以上のパケットが存在する場合は、両バーチャルバッファの先頭パケットをXORの演算を行ったパケットが転送される。ここで、宛先ノードが異なる2つ以上のパケットをXORの演算を行う処理がネットワークコーディングのエンコード処理である。
これにより、中継局装置がパケットを中継する際に、排他的論理和の演算処理によって生成され通信効率を高くできるパケットの送信確率を高く設定し、そのパケットを優先させて送信することにより、無線通信システムとしての通信効率を高くすることができる。また、中継局装置の送信制御手法を規定することにより、無線通信システムの通信効率を制御することができ、スループットを向上させることが可能となる。
これにより、中継局装置においてネットワークコーディングが可能な場合と不可能な場合の送信確率を明確化して、ネットワークコーディング処理による遅延特性の悪化を避けながら、システムのスループットを向上させることができる。
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による無線通信システム100を示す概略ブロック図である。
この図を参照し、2ホップ中継Slotted ALOHAシステムとしての無線通信システム100について説明する。
無線通信システム100におけるノードA20は、無指向性のアンテナを備え無線通信回線でパケットを送受信する通信ノードであり、ノードB30に送付するトラフィックGAのパケットaを送信する。ノードB30は、無指向性のアンテナを備え無線通信回線でパケットを送受信する通信ノードであり、ノードA20に送付するトラフィックGBのパケットbを送信する。
中継ノードR10は、ノードA20とノードB30から送付されるパケットを中継する中継ノードである。ノードA20とノードB30は互いに直接通信は行わず、中継ノードR10を経由して通信する。また、ノードA20とノードB30から送信されるパケットの送信において、互いに共に干渉しない。
図2(a)は、無線通信システム100のバッファ配置を示すブロック図である。
中継ノードR10は、通信バッファA12と通信バッファB13、および通信バッファA12と通信バッファB13を制御する送信制御回路11を備える。
中継ノードR10において通信バッファA12は、ノードB30から受信しノードA20に送信するためのパケットが格納されるバッファである。通信バッファB13は、ノードA20から受信しノードB30に送信するためのパケットが格納されるバッファである。
また、中継ノードR10は、中継するために受信したパケットを格納する物理的なバッファである通信バッファA12と通信バッファB13の他に、物理的なバッファに対応する仮想的なバッファ(以下、「バーチャルバッファ」という)を有している。ノードAに対応するバーチャルバッファには、通信バッファA12内に存在するノードAを宛先とするパケットのポインタを格納する。同様に、通信バッファB13に対応するバーチャルバッファにはノードBを宛先とするパケットのポインタを格納する。
送信制御回路11は、ノードB30から受信しノードA20に送付するためのパケットを通信バッファA12に、ノードA20から受信しノードB30に送付するためのパケットを通信バッファA12に格納する。送信制御部11が、通信バッファA12または通信バッファB13にパケットが格納されているとき、送信確率にしたがい転送を行う。送信制御部11が送信するときの処理は、それぞれのバッファにパケットが格納されているか、否かによって送信処理が異なる。
また、受信したパケットがネットワークコーディングされていないパケットであるときには、受信したパケットをそのまま出力する。
また、受信したパケットがネットワークコーディングされていないパケットであるときには、受信したパケットをそのまま出力する。
送信バッファA12には、送信する順にパケットa1、パケットa2が格納されているが、送信バッファB13には、送信するパケットは格納されていない。図に示されるように、いずれかのバーチャルバッファが空いている場合は、送信確率ER∈[0,1]にしたがいパケットa1がそのまま転送される。
送信バッファA12には、送信する順にパケットa1、パケットa2が格納されている。送信バッファB13には、パケットb1が格納されている。
図に示されるように、双方のバーチャルバッファにそれぞれに1つ以上のパケットが存在する場合は、両バーチャルバッファの先頭パケットをXORの演算を行ったパケットが送信確率FR∈(0,1]にしたがい転送される。宛先ノードが異なる2つ以上のパケットをXORの演算を行う処理がネットワークコーディングのエンコード処理である。
ノードA20とノードB30で処理されるネットワークコーディングのデコード処理について説明する。ノードA20からノードB30へのパケットaと、ノードB30からノードA20へのパケットbが中継ノードR10に向けてそれぞれ送信される。中継ノードR10は、XORパケット(a*b)を生成し、生成されたXORパケット(a*b)をブロードキャストする。ブロードキャストされたXORパケット(a*b)を、ノードA20とノードB30の双方でそのパケットを受信する。「*」は、XORの演算を示す演算子を示し、「(a*b)」は、パケットaとパケットbのXORの演算によって導かれたパケットを示す。ノードA20では自身が送信したパケットaと中継ノードR10から転送されたパケット(a*b)を有する。ネットワークコーディングのデコード処理は、この2つのパケットをノードA20とノードB30のそれぞれでXORの演算を行う処理であり、XORの演算を行うことでノードB30からノードA20へ送信されるパケットbを得る。すなわち、(a*(a*b))の演算処理によりパケットbが導かれる。同様に、ノードB30ではデコード処理によりパケットaが導かれる。中継ノードR10からブロードキャストされて受信したXORパケット(a*b)と、中継ノードR10に送信したパケットデータの控えデータを利用してXORの演算を行って、再生する処理がネットワークコーディングのデコード処理である。
ノードA20からノードB30への通信では、送信確率にしたがったトラフィックが発生し、同様にノードB30からノードA20への通信では、同じく送信確率にしたがったトラフィックが発生する。中継ノードR10は、自らのトラフィックを発生しないものと仮定し、中継ノードR10のバッファ内にパケットの状態に合わせた送信確率にしたがってパケットを転送する。
各ノードからのパケットの送信は、このスロットに同期して行われる。送信された各パケットの受信は、あるスロットで開始され同じスロットの時間内、すなわち、次のスロットが開始する前までに終了する。中継ノードR10が2つのノードからパケットを同じスロットで受信するとき、または、通信可能な1つ以上のノードからパケットを受信するスロットでそのノード自身がパケットを送信するとき、衝突(Collision)が生じる。衝突が生じたときには、そのパケットを受信するノードは、送られてきたパケットに関しての情報を得ることができない。一方、パケットの衝突がない場合には、パケットは正常に受信されるものと仮定する。
また、各スロットの終わりには、RTT(Round Trip Time)前のスロットでパケットを送信したノードは、その宛先ノードがパケットを正常に受信した場合に受信応答信号(以下、受信応答信号についてACK(ACKnowledgement)という)を受け取る。ACKを受け取らなければ、送信ノードはパケットが衝突したと判断する。
送信ノードとなるノードA20またはノードB30から送信されたパケットが衝突することにより中継ノードR10がそのパケットを受信できなかった場合には、送信ノードは衝突して受信できなかったパケットをパケット発生のトラフィックにしたがって再送する。再送されるパケットが送信ノードから再送されるまでの間に、新規に発生したパケットは廃棄されるものとする。これにより、中継ノードR10を経由したパケットの伝送遅延の解析が簡略化される。
ここで示される2ホップ中継Slotted ALOHAシステムは、無線メッシュネットワーク、無線アドホックネットワーク、無線センサーネットワーク、衛星通信ネットワークなど媒体を共有するネットワークにおいて適用できる。
なお、以下の解析においては、システムにおける処理遅延、及び、物理的な伝搬遅延はパケット長に対して無視できる程度に小さいと仮定する。すなわち、あるスロットで送信されたパケットは同じスロット内で受信される。したがって、再送遅延を含むアクセス遅延は中継ノードR10を経由するため2以上となる。伝送遅延はアクセス遅延と待ち行列遅延の足し合わせであり、2以上の値をとる。また、ノードA20、ノードB30、中継ノードR10は移動しないと仮定する。すなわち、固定の無線基地局をノードとしてそのノード間を無線回線で中継する無線中継システムであり、構成されるネットワークとしては、無線メッシュネットワークを想定し説明する。
次に、対象とする無線通信システム100の性能解析について説明する。
ノードA20とノードB30のトラフィックは偏りがなく同一とし、システム全体のトラフィックG∈[0,2]を用いることにより、送信確率を用いてGA=GB=G/2と記述される。
次の3つの対象について性能解析を行う。その対象は、ノードA20とノードB30間のスループット、ノードA20とノードB30における正常にパケットを受信するのに要した送信パケット数、および、中継ノードR10を経由したパケットの伝送遅延である。これらは中継ノードR10のバッファ内のパケット数に基づく状態解析により導き出すことができる。
時点kにおける過去の状態n∈Sから現在の状態mに遷移する確率をpk(n,m)で示す。また、定常遷移確率を式(1)で示す。
ある時点からN時点経過した定常遷移確率は、式(3)で定義される。
ネットワークコーディングを適用する無線通信システム100の条件を次に示すように定める。M個のバッファ容量を備える中継ノードR10のいずれかのバーチャルバッファが空いている場合は、送信確率ER∈[0,1]にしたがいパケットはそのまま転送される。双方のバーチャルバッファにそれぞれに1つ以上のパケットが存在する場合は、両バーチャルバッファの先頭パケットをXORの演算を行ったパケットを送信確率FR∈(0,1]にしたがい転送される。このときのネットワークコーディング(NC:Network Coding)する無線通信システム100について、[M,FR,ER]NCシステムとして示す。
また、以下の解析を容易にするための仮定を行う。その仮定は、ER=FR、すなわちネットワークコーディングができない場合でもできる場合でも中継ノードR10からの送信確率を同じとし、中継ノードR10のバッファ容量は、無限大のバッファ長M=∞を有するものと仮定する。この仮定から[M,FR,FR]NCシステムと示すことができる。
[定理3.1]
状態(0,0)に関する定常確率P(0,0)は、式(14)として近似することができる。
このとき、[M,FR,FR]NCシステムのスループットSは、式(15)で与えられる。
最初に周辺確率PA(n)に注目する。周辺確率PA(n)のマルコフ連鎖は出生死滅システムとなる。その遷移確率はn∈[1,∞]Zに対してpn,n+1=λ、および、pn−1,n=μ0となる。一方、定常遷移確率p0,1は、式(16)で示される。
このグラフの横軸はトラフィックGを示し、縦軸はスループットSを示す。この図に示されるグラフS1は、ネットワークコーディングを適用した[M,FR,FR]NCシステム(FR=G/(2+G)+δ)のスループットを示す。また、グラフS2は、送信確率をER=FR=0.6とするネットワークコーディングを適用した[M,0.6,0.6]NCシステムのスループットを示す。グラフS3は、ネットワークコーディングなしの[M,1.0]NNCシステムのスループットを示す。「NNC」は、ネットワークコーディングなしを示す。
それぞれのグラフのスループット特性について、比較して説明することとする。
ネットワークコーディングを行うグラフS1、S2に示されるスループット特性は、ネットワークコーディングが行われないグラフS3に示されるスループット特性に比べ全領域で高いスループットが示される。
また、グラフS1で示される特性は、トラフィックに応じて送信確率の値を変化させたときのスループット特性であり、パケットの送信確率を固定値(ER=FR=0.6)としたグラフS2で示される特性より、高いスループットが示される。
また、スループットを向上させるためには可能な限りネットワークコーディングを行うことが必要となるため、ネットワークコーディングの機会を増やす必要があり、[M,FR,FR]NCシステムにおいてはFRを小さくしなければならない。
コーディング優先制御方式について説明する。コーディング優先制御方式を適用する中継ノード10におけるバッファモデルおよびネットワークコーディングの原理については、前述の図2に示した構成と同じ構成に基づいて適用することができる。コーディング優先制御方式特有の条件は、上記に示した送信確率をER<FRとする条件になる。
このグラフの横軸はトラフィックGを示し、縦軸はスループットSを示す。この図に示されるグラフS0は、コーディング優先制御方式のスループットを示す。また、グラフS1aとグラフS2は、コーディング可能な状態で同じパケット送信確率を有する平等制御方式とした場合のスループットを示す。グラフS1aは、トラフィックに応じて送信確率を設定するときの特性グラフであり、グラフS2は、送信確率を定められた設定値(ER=FR=0.6)としたときのグラフである。
グラフS2に示されるスループット特性では、送信確率を固定していることによりスループットが制限され、スループットのピーク値も0.3に達しない。グラフS1aに示されるスループット特性では、スループットのピーク値が0.32に達し、トラフィックに応じて送信確率を変更されることによりスループットの向上が見込まれるが、トラフィックの変動による性能劣化の可能性を含んでいる。また、このグラフS1aに示される特性を得るためには、トラフィックに応じて送信確率を制御するためのトラフィック推定回路が必要となり、トラフィック推定回路の性能によっても特性が左右されることになる。
グラフS0に示されるスループット特性では、送信確率を予め定められた値(FR=1.0,ER=0.1)に固定したときの特性が示されている。このグラフS0に示されるスループット特性では、そのピーク値0.34が示される。このスループット特性では、送信確率を固定しているので、トラフィックの変動に影響されることがない。上記で示した送信確率の設定値は、一実施例であるが、この図に示される他の特性に比べても最も良好なスループット特性が示される。
(a)に示されるグラフは、本実施形態によるコーディング優先制御方式における伝送遅延のシミュレーション結果を示す。(b)に示されるグラフは、コーディング不可能な状態において、パケットを中継しないネイティブ排他制御方式における伝送遅延のシミュレーション結果を示す。(a)と(b)に示されるグラフを比較すれば、明らかにコーディング優先制御方式を示す(a)に示されるグラフの方が、ネイティブ排他制御方式を示す(b)に示されるグラフに比べて伝送遅延を少なくしてパケット伝送することが可能となることが示される。
また、ネイティブ排他制御方式では、解析の結果から伝送遅延時間が無限大となることもありうることが導かれた。さらに、総タイムスロット数を大きくすることにより、ネイティブ排他制御方式の伝送遅延はさらに多くなるものと予想される。伝送遅延特性の結果からも、コーディング優先制御方式が、ネイティブ排他制御方式に比べて優れていることが示された。
また、中継ノード10においてネットワークコーディングが可能な場合と不可能な場合の送信確率を明確化して、ネットワークコーディング処理による遅延特性の悪化を避けながら、システムのスループットを向上させることができる。
10 中継ノードR
20 ノードA
30 ノードB
Claims (6)
- 無線局間のパケット中継を行う中継局装置と、互いに電波が到達不可能で前記中継局装置を介してパケットの送受信を行う前記無線局とを備えた無線通信システムであって、
前記中継局装置は、
前記中継局装置のバッファに存在するパケットの宛先と数量に応じて前記パケットを送信する際に、前記バッファに存在する異なる宛先の前記パケット同士で排他的論理和の演算処理を行うか否かを選択し、前記演算処理で得られたパケットを、前記演算処理を施すことなくそのまま転送するパケットの送信確率よりも高い値に定められた送信確率で送信すること
を特徴とする無線通信システム。 - 無線局間のパケット中継を行う中継局装置と、互いに電波が到達不可能で前記中継局装置を介してパケットの送受信を行う前記無線局とを備えた無線通信システムであって、
前記中継局装置は、
前記無線局から受信したパケットをバッファリングする送信バッファ部と、
異なる2つの前記無線局宛のパケットが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケット同士の排他的論理和の演算を行ったコーディングパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケットをそのまま転送するネイティブパケットとするパケットとして生成して、前記コーディングパケットの送信確率を前記ネイティブパケットの送信確率よりも高い値としてパケット配信を行う送信制御部と、を備え、
前記無線局は、
前記中継局装置に送信したパケットをバッファリングするバッファ部と、
前記中継局装置から受信したパケットが、コーディングパケットの場合に当該コーディングパケットと前記バッファリング部に前記バッファリングしていた前記送信したパケットとの排他的論理和の演算を行ったパケットを取り出し、前記ネイティブパケットの場合に前記受信したパケットをそのまま取り出す受信パケット生成部と、を備える
ことを特徴とする無線通信システム。 - 前記送信確率は予め定められた値とする
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。 - 前記送信確率は通信中のパケット数に応じて更新される値とする
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。 - 互いに電波が到達不可能な無線局間のパケット通信を中継する無線通信システムで用いられる中継局装置であって、
前記無線局から受信したパケットをバッファリングする送信バッファ部と、
異なる2つの前記無線局宛のパケットが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケット同士の排他的論理和の演算を行ったコーディングパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケットをそのまま転送するネイティブパケットとするパケットとして生成して、前記コーディングパケットの送信確率を前記ネイティブパケットの送信確率よりも高い値としてパケット配信を行う送信制御部と、
を備えることを特徴とする中継局装置。 - 無線局間のパケット中継を行う中継局装置と、互いに電波が到達不可能で前記中継局装置を介してパケットの送受信を行う前記無線局とを備えた無線通信システムにおける無線通信方法であって、
前記中継局装置による、
異なる2つの前記無線局宛のパケットを受信してバッファリングされている場合に、前記パケット同士の排他的論理和の演算を行ったコーディングパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけを受信してバッファリングされている場合に、前記パケットをそのまま転送するネイティブパケットとするパケットを生成し、前記コーディングパケットの送信確率を前記ネイティブパケットの送信確率よりも高い値でパケット配信を行う送信制御過程と、を備え、
前記無線局による、
前記中継局装置に送信したパケットをバッファリングするバッファ過程と、
前記中継局装置から受信したパケットが、コーディングパケットの場合に前記バッファリングしていた前記送信したパケットとの排他的論理和の演算を行ってパケットを取り出し、前記ネイティブパケットの場合に前記受信したパケットをそのまま取り出す受信パケット生成過程と、を備える
ことを特徴とする無線通信方法。
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