しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、前記操作システムを操作する作業員によって前記カウンタを手動でリセットしなければならない。よって、前記印刷機の操作システムは、前記作業員が前記カウンタをリセットする操作を忘れてしまうと前記作業員に正確な保守の期限を伝えられないおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、印刷機を保守するための第1の作業が行われる時に行われる前記第1の作業とは異なる第2の作業の有無に基づいて前記第1の作業が行われたか否かを判断する判断部と、前記判断部が最後に前記第1の作業が行われたと判断した時から所定期間内に前記第1の作業が行われたと前記判断部が判断できない場合に前記第1の作業を促す情報を表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする。
上記構成により、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、前記第1の作業が行われたか否かを直接判断する手段を設けなくても、前記第2の作業の有無に基づいて前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。また、前記第2の作業は、前記第1の作業を行う際に、通常実行される作業であるため、作業員によって故意的に前記第1の作業が行われた旨を印刷機のメンテナンス支援装置に入力せずとも、前記第1の作業が行われたという情報が印刷機のメンテナンス支援装置に自動で入力される。
これにより、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、作業員による前記第1の作業が行われた情報が印刷機のメンテナンス支援装置に入力されないおそれを抑制できる。また、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、前記第1の作業が行われたという情報が印刷機のメンテナンス支援装置に自動で入力された時期から、前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、扉の開閉であり、前記判断部は、前記扉が開閉されたか否かによって前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業の対象部位が、前記扉によって遮蔽されている場合、作業員は、通常、前記扉を開けて前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、前記扉の開閉を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記扉の開閉により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、工具を工具装着部へ接近させる作業であり、前記判断部は、前記工具が前記工具装着部へ接近したか否かによって前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業が、前記工具を用いて行われる場合、作業員は、通常、前記工具を前記工具装着部へ接近させて前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、前記工具と前記工具装着部との接近を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記工具と前記工具装着部との接近により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、工具を工具装着部へ挿し込む作業であり、前記判断部は、前記工具が前記工具装着部へ挿し込まれたか否かによって前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業が、前記工具を用いて行われる場合、作業員は、通常、前記工具を前記工具装着部へ挿入させて前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、前記工具の前記工具装着部への挿入を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記工具の前記工具装着部への挿入により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、前記第1の作業を行うために前記第1の作業の対象の前記印刷機を操作するコントロール作業であり、前記判断部は、前記コントロール作業の有無に基づいて前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業が行われる前に、作業員によって前記印刷機をコントロールする作業が行われる必要がある場合、作業員は、前記印刷機に対して所定のコントロール作業を行った後に前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、前記作業員による前記印刷機のコントロール作業を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記作業員による前記印刷機のコントロール作業により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る印刷機は、セットされた紙を繰り出す給紙部と、前記紙に印刷を施す印刷部と、印刷後の前記紙を前記印刷部から排出する排紙部と、装置を保守するための第1の作業が行われる時に行われる前記第1の作業とは異なる第2の作業の有無に基づいて前記第1の作業が行われたか否かを判断する判断部と、前記判断部が最後に前記第1の作業が行われたと判断した時から所定期間内に前記第1の作業が行われたと前記判断部が判断できない場合に前記第1の作業を促す情報を表示させる表示制御部と、を有する印刷機のメンテナンス支援装置と、を備えることを特徴とする。
これにより、本発明に係る印刷機は、作業員による前記第1の作業が行われた情報が印刷機に入力されないおそれを抑制できる。また、本発明に係る印刷機は、前記第1の作業が行われたという情報が印刷機に自動で入力された時期から、前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、扉の開閉であり、前記判断部は、前記扉が開閉されたか否かによって前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業の対象部位が、前記扉によって遮蔽されている場合、作業員は、通常、前記扉を開けて前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機は、前記扉の開閉を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記扉の開閉により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、工具を工具装着部へ接近させる作業であり、前記判断部は、前記工具が前記工具装着部へ接近したか否かによって前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業が、前記工具を用いて行われる場合、作業員は、通常、前記工具を前記工具装着部へ接近させて前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機は、前記工具と前記工具装着部との接近を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。本発明に係る印刷機は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記工具と前記工具装着部との接近により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、工具を工具装着部へ挿し込む作業であり、前記判断部は、前記工具が前記工具装着部へ挿し込まれたか否かによって前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業が、前記工具を用いて行われる場合、作業員は、通常、前記工具を前記工具装着部へ挿入させて前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機は、前記工具の前記工具装着部への挿入を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記工具の前記工具装着部への挿入により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、前記第1の作業を行うために前記第1の作業の対象の前記印刷機を操作するコントロール作業であり、前記判断部は、前記コントロール作業の有無に基づいて前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業が行われる前に、作業員によって前記印刷機をコントロールする作業が行われる必要がある場合、作業員は、前記印刷機に対して所定のコントロール作業を行った後に前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機は、前記作業員による前記印刷機のコントロール作業を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記作業員による前記印刷機のコントロール作業により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、印刷機を保守するための第1の作業が行われる時に行われる前記第1の作業とは異なる第2の作業の有無に基づいて前記第1の作業が行われたか否かを判断する手順と、最後に前記第1の作業が行われたと判断された時から所定期間内に前記第1の作業が行われたと判断されない場合に前記第1の作業を促す情報を表示させる手順と、を備えることを特徴とする。
上記構成により、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、前記第1の作業が行われたか否かを直接判断する手段を設けなくても、前記第2の作業の有無に基づいて前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。また、前記第2の作業は、前記第1の作業を行う際に、通常実行される作業であるため、作業員によって故意的に前記第1の作業が行われた旨が入力されなくても、前記第1の作業が行われたという情報が印刷機のメンテナンス支援装置に自動で入力される。
これにより、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、作業員による前記第1の作業が行われた情報が印刷機のメンテナンス支援装置に入力されないおそれを抑制できる。また、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、前記第1の作業が行われたという情報が印刷機のメンテナンス支援装置に自動で入力された時期から、前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、扉の開閉であり、前記判断部は、前記扉が開閉されたか否かによって前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業の対象部位が、前記扉によって遮蔽されている場合、作業員は、通常、前記扉を開けて前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、前記扉の開閉を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記扉の開閉により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、工具を工具装着部へ接近させる作業であり、前記判断部は、前記工具が前記工具装着部へ接近したか否かによって前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業が、前記工具を用いて行われる場合、作業員は、通常、前記工具を前記工具装着部へ接近させて前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、前記工具と前記工具装着部との接近を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記工具と前記工具装着部との接近により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、工具を工具装着部へ挿し込む作業であり、前記判断部は、前記工具が前記工具装着部へ挿し込まれたか否かによって前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業が、前記工具を用いて行われる場合、作業員は、通常、前記工具を前記工具装着部へ挿入させて前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、前記工具の前記工具装着部への挿入を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記工具の前記工具装着部への挿入により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の作業は、前記第1の作業を行うために前記第1の作業の対象の前記印刷機を操作するコントロール作業であり、前記判断部は、前記コントロール作業の有無に基づいて前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記第1の作業が行われる前に、作業員によって前記印刷機をコントロールする作業が行われる必要がある場合、作業員は、前記印刷機に対して所定のコントロール作業を行った後に前記第1の作業を行う。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、前記作業員による前記印刷機のコントロール作業を検出することにより、前記第1の作業が行われたか否かを判断できる。
本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、前記第1の作業が行われたという情報を上述のように前記作業員による前記印刷機のコントロール作業により判断し、前記第1の作業が行われたとみなされた時期から前記所定期間をカウントして前記作業員に対して前記第1の作業を促す情報を表示する。よって、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援方法は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第1の作業は、前記印刷機を構成する部材を清掃する作業であり、前記第2の作業は、前記部材が清掃される際に使用される用具の操作であり、前記判断部は、前記用具の操作の有無に基づいて、前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
以上により、本発明は、工具の操作に限定されず、清掃用の用具の操作の有無に基づいて、前記第1の作業の有無を判断できる。
本発明の好ましい態様としては、前記用具は、操作部が操作されると清掃する対象に流体を放出する流体放出手段であり、前記判断部は、前記流体放出手段の前記操作部の操作の有無に基づいて、前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記流体放出手段は、例えば、空気を放出するエアガンであり、前記操作部は、例えば、エアガンのトリガーである。作業員は、前記第1の作業を実行する際、エアガンのトリガーを操作する。以上により、作業員がエアガンを使用したか否かに基づいて、本発明は、前記第1の作業の有無を判断できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機には、清掃する対象に流体を放出する流体放出手段と、前記流体放出手段に連結されて、前記流体放出手段に向かって前記流体を流すホースと、前記ホースを収納する収納手段と、が備えられ、前記用具は、前記収納手段であり、前記判断部は、前記収納手段が操作されて前記ホースが前記収納手段から引き出されたか否かに基づいて、前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記流体放出手段は、例えば、空気を放出するエアガンであり、この場合、前記収納手段は、エアガンに空気を供給する前記ホースを収納する。作業員は、前記第1の作業を実行する際、エアガンの前記ホースを前記収納手段から引き出す。以上により、作業員がエアガンを使用したか否かに基づいて、本発明は、前記第1の作業の有無を判断できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第1の作業は、紙に対して印刷を施す前記印刷機の印刷部から排出された前記紙を溜める排紙部に設けられるファンを含む排紙部の清掃であり、前記第2の作業は、前記印刷部から排出された前記紙が積まれる排紙台を移動させる操作であり、前記判断部は、前記排紙台を移動させるための前記操作の有無に基づいて、前記第1の作業の有無を判断することが望ましい。
前記排紙部に設けられる前記ファンやファンの周辺、その他排紙部全体を清掃する際、前記排紙台は、前記ファンから離れる方向に移動させられる。以上により、前記排紙台の移動の有無に基づいて、本発明は、前記第1の作業の有無を判断できる。
本発明の好ましい態様としては、前記第1の作業は、前記印刷機に供給されるオイルに含まれる異物を除去するオイルフィルターの保守であり、前記第2の作業は、前記オイルフィルターを覆うカバーを取り外す作業であり、前記判断部は、前記カバーが前記オイルフィルターが設けられる部分から取り外された場合に前記第1の作業が実行されたと判断することが望ましい。
前記オイルフィルターの保守とは、例えば、前記オイルフィルターの清掃や交換等である。前記オイルフィルターを保守する際、作業員は前記カバーを外す。以上により、前記カバーの取り外しの有無に基づいて、本発明は、前記第1の作業の有無を判断できる。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る印刷機のメンテナンス支援装置、印刷機及び印刷機のメンテナンス方法は、印刷機の使用時間の経過と共に徐々に変化する変動値であって、前記印刷機を保守するための保守作業が行われるとステップ的に変化する変動値の単位時間あたりの変化の大きさに基づいて、前記保守作業が行われたか否かを判断する判断部と、前記判断部が最後に前記保守作業が行われたと判断した時から所定期間内に前記保守作業が行われたと前記判断部が判断できない場合に前記保守作業を促す情報を表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする。
ここで、ステップ的な変化とは、徐々に値が変化するのではなく、値が一気に変化する変化をいう。前記変動値は、通常、徐々に変化する。しかしながら、前記保守作業が実行された場合には、前記変動値はステップ的に変化する。以上により、前記変動値の変化の大きさに基づいて、本発明は、前記保守作業がされたか否かを判断できる。
本発明の好ましい態様としては、前記保守作業は、前記印刷機に供給されるオイルに含まれる異物を除去するオイルフィルターの保守であり、前記変動値は、前記オイルを送り出すオイルポンプを駆動するために前記オイルポンプに供給される電流の大きさであり、前記判断部は、単位時間あたりの前記電流の値の変化の大きさが、所定の値以上である場合に前記保守作業が実行されたと判断することが望ましい。
時間の経過と共に前記オイルフィルターを介して流れるオイルの圧力の損失が変化する。これにより、前記オイルポンプに供給される電流の値の大きさも変化する。前記電流の値の大きさは、通常、時間の経過と共に徐々に変化する。
しかしながら、前記保守作業が実行された場合には、前記オイルフィルターを介して流れるオイルの圧力の損失がステップ的に変化するため、前記電流の値の大きさもステップ的に変化する。以上により、単位時間あたりの前記電流の値の変化の大きさに基づいて、本発明は、前記保守作業がされたか否かを判断できる。
本発明の好ましい態様としては、前記保守作業は、前記印刷機に設けられるエアポンプに供給される空気に含まれる異物を除去するエアポンプフィルターの保守であり、前記変動値は、前記エアポンプから送り出される空気の流量を調節するバルブの開度の大きさであり、前記判断部は、所定時間あたりの前記バルブの開度の大きさが、所定の値以上である場合に前記保守作業が実行されたと判断することが望ましい。
時間の経過と共に前記エアポンプフィルターを介して流れる空気の圧力の損失が変化する。これにより、前記エアポンプから送り出される空気の流量を調節する前記バルブは、時間の経過と共に、徐々に開度が大きくなるようにされる。
前記バルブの開度は、通常、時間の経過と共に徐々に大きくなる。しかしながら、前記保守作業が実行された場合には、前記エアポンプフィルターを介して流れる空気の圧力の損失がステップ的に変化するため、前記バルブの開度もステップ的に小さくなる。以上により、所定時間あたりの前記バルブの開度の変化の大きさに基づいて、本発明は、前記保守作業がされたか否かを判断できる。
本発明は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に表示できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
図1は、本実施形態に係るメンテナンス支援装置の構成を示す模式図である。本実施形態に係るメンテナンス支援装置10は、印刷機100の各部に潤滑油を供給する第1の作業としての給油を支援するものとして説明するが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、メンテナンス支援装置10は、一般的な工作機械の各部に対する給油を支援してもよい。また、メンテナンス支援装置10は、例えば、給油以外にも、第1の作業として、各部の目視点検、清掃、交換などの処置を支援してもよい。なお、本実施形態では、潤滑油を供給することを「給油」という。
図1に示すように、メンテナンス支援装置10は、印刷機100の給油を支援する。印刷機100は、回転部材や、摺動部材を有する。よって、作業員は、定期的にこれらの回転部材や摺動部材に潤滑油を供給する必要がある。なお、潤滑油の供給先を給油対象という。印刷機100は、複数の給油対象を有する。メンテナンス支援装置10は、各給油対象に最後に給油された時から所定の期間が経過すると、作業員に前記給油対象に対する給油を促す情報を表示する。
印刷機100は、例えば、枚葉輪転印刷機である。印刷機100は、給紙部2と、複数の印刷部3と、排紙部4とを有する。給紙部2は、セットされた紙を繰り出して印刷部3に供給する。複数の印刷部3は、版胴32と、ブランケット胴33と、圧胴34とを有する。印刷部3は、例えばカラー印刷用の印刷機の場合、K,C,M,Yの各印刷色に対応した4つのユニットが連結される。紙は、圧胴34及び中間胴30やチェーングリッパなどにより給紙部2から排紙部4へ搬送される。ここで、排紙部4は、印刷部3で印刷された紙を積層状態に積み上げる。
印刷部3は、版胴32にインクを供給するための複数のローラからなるインキ供給部や湿し水を供給する水ローラ群を有する。インキ供給部は、インキを版胴32に供給する。インキ供給部は、インキ壺、中間インキローラ群、複数のインキ往復ローラ、及び複数のインキ着ローラを有する。
インキ供給部は、インキ壺内のインキが中間インキローラ群、各インキ往復ローラ及びインキ着ローラを順次転移して適度に練られて版胴32に供給される。版胴32には、印刷画像の版が装着される。ブランケット胴33は、印刷画像を版胴32から紙に転写する。
圧胴34は、紙をブランケット胴33に押し当てる。この印刷部3では、紙が搬送されてブランケット胴33及び圧胴34間を通過することにより、紙に印刷画像が転写される。
メンテナンス支援装置10は、演算装置11と、表示部12と、入力部13と、を備える。演算装置11は、後述するメンテナンス支援手順を実行する。演算装置11は、例えば、印刷機100の動作を制御する印刷機制御装置103に組み込まれて構成される。表示部12は、演算装置11と電気的に接続される。表示部12は、前記メンテナンス支援手順の結果を表示して作業員に印刷機100のメンテナンスに関する情報を伝える。表示部12は、例えば、モニタである。
入力部13は、演算装置11と電気的に接続される。入力部13は、作業員によって操作されて、例えばメンテナンスされた日時や、メンテナンスを行った作業員の名前やIDなど、メンテナンスに関する情報を演算装置11へ入力する。入力部13は、例えば、キーボード、マウス、みなし信号発生装置20Aである。なお、メンテナンス支援装置10は、みなし信号発生装置20Aを備える点で従来の技術と比べて特徴がある。みなし信号発生装置20Aについては、後に詳細に説明する。
なお、演算装置11は、印刷機制御装置103に組み込まれて構成されるとしたが、本実施形態はこれに限定されない。演算装置11は、印刷機制御装置103とは別個に専用装置として設けられてもよい。
図2は、本実施形態に係る表示部を示す模式図である。図3は、本実施形態に係る他の表示部を示す模式図である。図4は、本実施形態に係る他の表示部を示す模式図である。図2に示すように、表示部12は、例えば、「本日の日付」を表示する。また、表示部12は、例えば、「給油対象」別に「最終給油日」、「給油予定日」、「給油までの残り日数」を表示する。図2では、例えば、「本日の日付」を1月8日とする。
給油対象Aは、「最終給油日」が1月1日で、「給油予定日」が1週間後の1月8日である。給油対象Aは、本日が給油予定日であるため、給油対象Aの「給油までの残り日数」は0日となる。図2に示すように、表示部12は、「給油までの残り日数」が0日の場合、「給油までの残り日数」が0日以外の場合よりも表示が目立つように強調して「給油までの残り日数」を表示する。表示部12は、「給油までの残り日数」が0日の給油対象の項目を、例えば、点滅や背景色を他の給油対象とは異なる色に設定するなどして強調表示する。
給油対象Bは、「最終給油日」が1月2日で、「給油予定日」が1ヶ月後の2月2日である。給油対象Bの「給油までの残り日数」は24日となる。給油対象Cは、「最終給油日」が1月3日で、「給油予定日」が2ヶ月後の3月3日である。給油対象Cの「給油までの残り日数」は54日となる。給油対象Dは、「最終給油日」が1月4日で、「給油予定日」が3ヶ月後の4月4日である。給油対象Dの「給油までの残り日数」は86日となる。
なお、表示部12はこれに限定されず、例えば図3に示すように、「給油対象」別に「給油までの残り日数」のみを表示してもよい。これにより、メンテナンス支援装置10は表示内容を簡素化できる。よって、メンテナンス支援装置10は、作業員に対して必要なメンテナンスに関する情報のみを伝えられる。
また、表示部12は、例えば図4に示すように、給油する必要がある場合のみ、「警告」として作業員に対して各「給油対象」への給油を促してもよい。この場合、表示部12は一般的なモニタではなく、一般的なモニタよりも安価なLEDを用いた表示部であってもよい。前記LEDは、「給油までの残り日数」が0日になると点灯する。
表示部12が前記LEDを備える場合、前記LEDは、実際の給油対象近傍に設けられてもよい。これにより、メンテナンス支援装置10は、作業員が直感的に給油の必要性を感じるように作業員に前記給油対象に対する給油を促す情報を表示できる。
また前記LEDは、複数の色に発光してもよい。この場合、表示部12は、印刷機100の保守までの残り日数(本実施形態では「給油までの残り日数」)に基づいて表示部12に表示するメンテナンスに関する情報の態様を変更する。具体的には、前記LEDは、「給油までの残り日数」が0に近づくと第1の色で発光する。その後、前記LEDは、「給油までの残り日数」が0日になると第2の色で発光する。これにより、メンテナンス支援装置10は、「給油までの残り日数」によって数段階に分けて作業員に給油対象に対する給油を促す情報を表示できる。
なお、表示部12は、図2から図4に示すいずれかの表示部12を組み合わせて構成してもよい。例えば、メンテナンス支援装置10は、図2に示すように、「本日の日付」と「給油対象」別に「最終給油日」、「給油予定日」、「給油までの残り日数」とを表示するモニタと、実際の給油対象近傍に設けられて発光するLEDとを備えてもよい。これにより、メンテナンス支援装置10は、より正確な時期に作業員に給油対象に対する給油を促す情報を表示できる。
図5は、本実施形態に係るみなし信号発生装置を示す模式図である。図5に示すように、みなし信号発生装置20Aは、リミットスイッチ21を備える。リミットスイッチ21は、演算装置11と電気的に接続される。リミットスイッチ21は、印刷機100が備える給油口である工具装着部としてのニップル101aからニップル101dにそれぞれ設けられる。
なお、ニップル101aは、給油対象Aに潤滑油を供給するための開口である。ニップル101bは、給油対象Bに潤滑油を供給するための開口である。ニップル101cは、給油対象Cに潤滑油を供給するための開口である。ニップル101dは、給油対象Dに潤滑油を供給するための開口である。
リミットスイッチ21は、例えばリミットスイッチ21a、リミットスイッチ21b、リミットスイッチ21c、リミットスイッチ21dを含んで構成される。リミットスイッチ21aは、ニップル101aに設けられる。リミットスイッチ21bは、ニップル101bに設けられる。リミットスイッチ21cは、ニップル101cに設けられる。リミットスイッチ21dは、ニップル101dに設けられる。
まず、例えば、作業員が給油対象Aに潤滑油を供給する場合、工具としてのグリスガン102をニップル101aに必ず挿し込む。この時、リミットスイッチ21aは、グリスガン102によって、スイッチが押される。これにより、リミットスイッチ21aは、グリスガン102がニップル101aに挿し込まれたことをみなし信号として演算装置11へ発信する。このみなし信号によって、演算装置11は、作業員により、給油対象Aに潤滑油が供給されたとみなす。なお、作業員により各メンテナンス対象にメンテナンス作業がなされたとみなす信号をみなし信号という。
次に、例えば、作業員が給油対象Bに潤滑油を供給する場合、グリスガン102をニップル101bに必ず挿し込む。この時、リミットスイッチ21bは、グリスガン102によって、スイッチが押される。これにより、リミットスイッチ21bは、グリスガン102がニップル101bに挿し込まれたことをみなし信号として演算装置11へ発信する。よって、演算装置11は、作業員により、給油対象Bに潤滑油が供給されたとみなす。
次に、例えば、作業員が給油対象Cに潤滑油を供給する場合、グリスガン102をニップル101cに必ず挿し込む。この時、リミットスイッチ21cは、グリスガン102によって、スイッチが押される。これにより、リミットスイッチ21cは、グリスガン102がニップル101cに挿し込まれたことをみなし信号として演算装置11へ発信する。よって、演算装置11は、作業員により、給油対象Cに潤滑油が供給されたとみなす。
次に、例えば、作業員が給油対象Dに潤滑油を供給する場合、グリスガン102をニップル101dに必ず挿し込む。この時、リミットスイッチ21dは、グリスガン102によって、スイッチが押される。これにより、リミットスイッチ21dは、グリスガン102がニップル101dに挿し込まれたことをみなし信号として演算装置11へ発信する。よって、演算装置11は、作業員により、給油対象Dに潤滑油が供給されたとみなす。
このように、メンテナンス支援装置10は、第2の作業として工具としてのグリスガン102を工具装着部としてのニップル101へ挿し込む作業が行われた場合、第1の作業としてのメンテナンスが行われたものとして判断する。
なお、みなし信号発生装置20Aは、リミットスイッチ21に代えて近接スイッチを備えてもよい。前記近接スイッチは、ニップルにグリスガンが接近したことを検出して、前記みなし信号を演算装置11へ発信する。なお、近接スイッチとは、例えば、磁気検出素子と磁石の組合せにより、検出体、ここではグリスガン102が接近したときの磁束変化を利用してリレーをON/OFFするセンサである。
図6は、本実施形態に係る他のみなし信号発生装置を示す模式図である。なお、みなし信号発生装置20Aは、各ニップルに1つずつリミットスイッチ21を備えると説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、図6に示すように、みなし信号発生装置20Bは、リミットスイッチ21を有する扉22をさらに備えるようにしてもよい。印刷機100は、給油の際に扉22を開けなければ作業員がニップルにグリスガンを挿し込めないように構成される。
この場合、1つの扉22によって区分けされる複数のニップルは、給油期間が等しいと最も好ましい。なお、給油期間とは、「給油最終日」と「給油予定日」との間隔である。「ニップル101aの給油期間」は、給油対象Aの「給油最終日」と「給油予定日」との間隔を示す。給油期間が異なるものが扉22によって区分けされる場合は、給油期間が近いもの同士がまとめて区分けされる方が好ましい。この場合、ニップル101の給油期間が異なっていても、メンテナンス支援装置10は、少なくとも一つのニップル101に関しては、正しい給油時期に作業員に給油対象に対する給油を促す情報を表示できる。
例えば、図6に示すように、扉22aによって区分けされるニップル101aからニップル101cは、いずれも同じ給油期間である。また、扉22bによって区分けされるニップル101d及びニップル101eは、同じ給油期間である。また、ニップル101aからニップル101cの給油期間は、ニップル101d及びニップル101eの給油期間とは異なる。
ここで、給油対象A、給油対象B、給油対象Cは、給油期間が等しい。よって、作業員は、通常、給油対象A、給油対象B、給油対象Cへの給油を同時に行う。また、給油対象D、給油対象Eは、給油期間が等しい。よって、作業員は、通常、給油対象D、給油対象Eへの給油を同時に行う。
リミットスイッチ21aは扉22aに設けられる。また、リミットスイッチ21bは、扉22bに設けられる。リミットスイッチ21aは、扉22aの開閉をみなし信号として演算装置11へ発信する。リミットスイッチ21bは、扉22bの開閉をみなし信号として演算装置11へ発信する。
作業員は、例えば、給油対象A、給油対象B、給油対象Cに潤滑油を供給するとき、必ず扉22aを開ける。これにより、リミットスイッチ21aは、扉22aが開閉されたことをみなし信号として演算装置11へ発信する。このみなし信号によって、演算装置11は、作業員により、給油対象A、給油対象B、給油対象Cに潤滑油が供給されたとみなす。
また、作業員は、例えば、給油対象D、給油対象Eに潤滑油を供給するとき、必ず扉22bを開ける。これにより、リミットスイッチ21bは、演算装置11へ扉22bが開閉されたことをみなし信号として演算装置11へ発信する。よって、演算装置11は、作業員により、給油対象D、給油対象Eに潤滑油が供給されたとみなす。
このように、メンテナンス支援装置10は、第2の作業として扉の開閉が行われた場合、第1の作業としてのメンテナンスが行われたものとして判断する。
また、扉22は、複数のニップル101を給油期間別にまとめて区分けする。これにより、みなし信号発生装置20は、複数のニップル101全てにリミットスイッチ21を設ける場合よりも、必要とするリミットスイッチ21の数を低減できる。よって、メンテナンス支援装置10は、メンテナンス支援装置10の製作に必要なコストを低減できる。また、メンテナンス支援装置10は、演算装置11とリミットスイッチ21とを接続する配線を簡素化できる。
図7は、本実施形態に係る他のみなし信号発生装置を示す模式図である。なお、みなし信号発生装置20Bは、扉22を備えると説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、図7に示すように、みなし信号発生装置20Cは、従来、印刷機100が備える給油時の点検窓23を扉22として代用してもよい。印刷機100は、給油の際に点検窓23を開けなければ作業員がニップルにグリスガンを挿し込めないように構成される。
この場合、1つの点検窓23によって区分けされる複数のニップルは、給油期間が全て等しいと最も好ましい。給油期間が異なるものが点検窓23によって区分けされる場合は、給油期間が近いもの同士がまとめて区分けされる方が好ましい。この場合、ニップル101の給油期間が異なっていても、メンテナンス支援装置10は、少なくとも一つのニップル101に関しては、正しい給油時期に作業員に給油対象に対する給油を促す情報を表示できる。
本実施形態では、図7に示すように、点検窓23aによって区分けされるニップル101aからニップル101cは、いずれも同じ給油期間である。また、点検窓23bによって区分けされるニップル101d及びニップル101eは、同じ給油期間である。また、ニップル101aからニップル101cの給油期間は、ニップル101d及びニップル101eの給油期間とは異なる。
ここで、給油対象A、給油対象B、給油対象Cは、給油期間が等しい。よって、作業員は、通常、給油対象A、給油対象B、給油対象Cへの給油を同時に行う。また、給油対象D、給油対象Eは、給油期間が等しい。よって、作業員は、通常、給油対象D、給油対象Eへの給油を同時に行う。
リミットスイッチ21aは点検窓23aに設けられる。また、リミットスイッチ21bは、点検窓23bに設けられる。リミットスイッチ21aは、点検窓23aの開閉をみなし信号として演算装置11へ発信する。リミットスイッチ21bは、点検窓23bの開閉をみなし信号として演算装置11へ発信する。
作業員は、例えば、給油対象A、給油対象B、給油対象Cに潤滑油を供給するとき、必ず点検窓23aを開ける。これにより、リミットスイッチ21aは、演算装置11へ扉22aが開閉されたことをみなし信号として演算装置11へ発信する。よって、演算装置11は、作業員により、給油対象A、給油対象B、給油対象Cに潤滑油が供給されたとみなす。
また、作業員は、例えば、給油対象D、給油対象Eに潤滑油を供給するとき、必ず点検窓23bを開ける。これにより、リミットスイッチ21bは、演算装置11へ扉22bが開閉されたことをみなし信号として演算装置11へ発信する。よって、演算装置11は、作業員により、給油対象D、給油対象Eに潤滑油が供給されたとみなす。
このように、メンテナンス支援装置10は、第2の作業として点検窓23の開閉が行われた場合、第1の作業としてのメンテナンスが行われたものとして判断する。
これにより、新たに扉22が印刷機100に形成されなくとも、メンテナンス支援装置10は、各給油対象への潤滑油の供給の有無を判断できる。よって、メンテナンス支援装置10は、メンテナンス支援装置10の製作に必要なコストを削減できる。
図8は、本実施形態に係る他のみなし信号発生装置を示す模式図である。例えば、図8に示すように、みなし信号発生装置20Dは、ICタグリーダ24aと、アンテナ24bと、ICタグ25を備える。ICタグリーダ24a及びアンテナ24bは、グリスガン102に設けられる。ICタグ25は、各ニップル101に設けられる。これにより、印刷機100は、給油の際にICタグリーダ24a及びアンテナ24bがICタグ25に必ず接近する。
ICタグリーダ24aは、ICタグ25が個別に有する情報を読み出す。アンテナ24bは、前記情報を、演算装置11へ無線で発信する。なお、ICタグリーダ24aと演算装置11とはアンテナ24bを介さず、有線によって電気的に接続されてもよい。但し、メンテナンス支援装置10は、アンテナ24bを介して無線でICタグリーダ24aと演算装置11とを電気的に接続されたほうが、メンテナンス支援装置10の配線を簡素化できる。これにより、メンテナンス支援装置10は、配線による作業員の給油作業の阻害を抑制できる。
ICタグ25は、例えばICタグ25a、ICタグ25b、ICタグ25c、ICタグ25dを含んで構成される。ICタグ25aは、ニップル101aに設けられる。ICタグ25bは、ニップル101bに設けられる。ICタグ25cは、ニップル101cに設けられる。ICタグ25dは、ニップル101dに設けられる。
例えば、作業員が給油対象Aに潤滑油を供給する場合、グリスガン102をニップル101aに必ず挿し込む。この時、ICタグ25aは、ICタグリーダ24aと必ず接近する。これにより、ICタグリーダ24aは、ICタグ25aと無線によって通信する。ICタグ25aは、グリスガン102がニップル101aに挿し込まれたことを信号として演算装置11へ発信する。よって、演算装置11は、作業員により、給油対象Aに潤滑油が供給されたとみなす。
次に、例えば、作業員が給油対象Bに潤滑油を供給する場合、グリスガン102をニップル101bに必ず挿し込む。この時、ICタグ25bは、ICタグリーダ24aと必ず接近する。これにより、ICタグリーダ24aは、ICタグ25bと無線によって通信する。ICタグ25bは、グリスガン102がニップル101bに挿し込まれたことを信号として演算装置11へ発信する。よって、演算装置11は、作業員により、給油対象Bに潤滑油が供給されたとみなす。
次に、例えば、作業員が給油対象Cに潤滑油を供給する場合、グリスガン102をニップル101cに必ず挿し込む。この時、ICタグ25cは、ICタグリーダ24aと必ず接近する。これにより、ICタグリーダ24aは、ICタグ25cと無線によって通信する。ICタグ25cは、グリスガン102がニップル101cに挿し込まれたことを信号として演算装置11へ発信する。この信号によって、演算装置11は、作業員により、給油対象Cに潤滑油が供給されたとみなす。
次に、例えば、作業員が給油対象Dに潤滑油を供給する場合、グリスガン102をニップル101dに必ず挿し込む。この時、ICタグ25dは、ICタグリーダ24aと必ず接近する。これにより、ICタグリーダ24aは、ICタグ25dと無線によって通信する。ICタグ25dは、グリスガン102がニップル101dに挿し込まれたことを信号として演算装置11へ発信する。よって、演算装置11は、作業員により、給油対象Dに潤滑油が供給されたとみなす。
このように、メンテナンス支援装置10は、第2の作業として工具としてのグリスガン102が工具装着部としてのニップル101へ接近された場合、第1の作業としてのメンテナンスが行われたものとして判断する。
なお、みなし信号発生装置20Dは、ICタグリーダ24aがグリスガン102に設けられ、ICタグ25がニップル101に設けられるが、本実施形態はこれに限定されない。みなし信号発生装置20Dは、ICタグリーダ24aがニップル101に設けられ、ICタグ25がグリスガン102に設けられてもよい。但し、ICタグ25の方がICタグリーダ24aよりも安価であるため、みなし信号発生装置20Dは、高価なICタグリーダ24aを複数のニップル101に設けるよりも、安価なICタグ25を複数のニップル101に設けたほうが、製作コストを低減できる。
なお、みなし信号発生装置20は、リミットスイッチ21やICタグリーダ24a及びICタグ25などを備えなくとも、みなし信号を演算装置11へ発信できる。例えば、印刷機100は、作業員により各給油対象に給油を行う際、ローラなどの回転部材を所定の給油位置まで移動させる。これを頭出しという。通常、印刷機100には、印刷機100の操作パネルに頭出しボタンが存在する。作業員は、通常、給油を行う際、コントロール作業としてこの頭出しボタンを操作する。
よって、みなし信号発生装置20Eは、作業員による前記頭出し操作に基づいて演算装置11へみなし信号を発信する。具体的には、みなし信号発生装置20Eは、作業員により前記頭出しボタンが操作され、印刷機100のローラが給油位置に移動した時点でみなし信号を演算装置11へ発信する。例えば、作業員が給油対象Aに潤滑油を供給する場合、給油対象Aの頭出しボタンを操作する。これにより、みなし信号発生装置20Eは、演算装置11へみなし信号を発信する。よって、演算装置11は、作業員により、給油対象Aに潤滑油が供給されたとみなす。
これにより、従来の印刷機に部品を追加しなくとも、演算装置11は、作業員により、各給油対象に潤滑油が供給されたとみなすことができる。よって、メンテナンス支援装置10は、メンテナンス支援装置10の製作に必要なコストを低減できる。
図9は、本実施形態に係る印刷機制御装置の構成を示す概念図である。図1に示す印刷機100は印刷機制御装置103によって制御される。また、メンテナンス支援装置10は、印刷機制御装置103に組み込まれて機能する演算装置11によって制御される。
図9に示すように、印刷機100は、印刷機制御装置103の内部に演算装置11を有する。印刷機制御装置103は、CPU103p(CPU:Central Processing Unit)と、記憶部103mと、入力ポートE01及び出力ポートE02と、入力インターフェースE03と、出力インターフェースE04とから構成される。
演算装置11は、カウンタ演算部11aと、情報取得部11bと、判断部11cと、表示制御部11dと、印刷機制御部14とを含んで構成される。カウンタ演算部11aは、後述するカウンタNに対して数値の代入、減算を行う。情報取得部11bは、上述のみなし信号や、後述する記憶部103mに格納された情報を取得する。
判断部11cは、情報取得部11bが取得した情報や、カウンタNの値に基づいて演算装置11の処理手順の内容を決定する。表示制御部11dは、判断部11cの判断に基づいて、表示部12に「本日の日付」、「給油対象」別に「最終給油日」、「給油予定日」、「給油までの残り日数」など、作業員が印刷機100のメンテナンスをするのに必要な情報を表示する。
CPU103pには、上述の演算装置11以外に、印刷機制御部14が含まれる。印刷機制御部14は、印刷機100の運転を制御する。CPU103pと、記憶部103mとは、バスB03とにより接続される。CPU103pと入力ポートE01とは、バスB01とにより接続される。CPU103pと出力ポートE02とは、バスB02とにより接続される。
入力ポートE01には、入力インターフェースE03が接続されている。入力インターフェースE03には、図5から図8に示すみなし信号発生装置20(みなし信号発生装置20A、みなし信号発生装置20B、みなし信号発生装置20C、みなし信号発生装置20D、みなし信号発生装置20E)が接続される。これらの各種検出手段から出力される信号は、入力インターフェースE03内のアナログ/デジタルコンバータE03aやディジタル入力バッファE03bにより、CPU103pが利用できる信号に変換されて入力ポートE01へ送られる。これにより、CPU103pは、メンテナンス支援装置10の制御や、印刷機100の制御に必要な情報を取得できる。
出力ポートE02には、出力インターフェースE04が接続されている。出力インターフェースE04には、表示部12、その他印刷機100における制御対象が接続されている。出力インターフェースE04は、制御回路E04aを備えており、CPU103pで演算された制御信号に基づき、前記制御対象を動作させる。
このような構成により、前記検出手段からの出力信号に基づき、印刷機制御装置103のCPU103pは、表示部12と他印刷機100の制御対象とを制御する。記憶部103mには、演算装置11によるメンテナンス支援装置10の制御手順を含むコンピュータプログラムや制御データマップが格納されている。ここで、記憶部103mは、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成できる。
上記コンピュータプログラムは、CPU103pへ既に記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、メンテナンス支援装置10の制御を実現できるものであってもよい。また、この演算装置11は、前記コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアを用いて、上記構成と同等の機能を実現するものであってもよい。
図10は、本実施形態に係るメンテナンス支援装置の処理手順を説明するフローチャートである。ここでは、1つの給油対象に対する処理手順を説明する。まず、ST101で、カウンタ演算部11aは、カウンタNをクリアする。なお、カウンタNに代入される値は、本実施形態では、例えば日数である。次に、ST102で、情報取得部11bは記憶部103mから所定値αを取得する。加えて、カウンタ演算部11aは、カウンタNに所定値αを代入する。なお、所定値αは、給油対象の給油期間である。
次に、カウンタ演算部11aは、一日が経過すると、ST103で、現在のカウンタNから1を減算して新しいカウンタNに更新する。次に、判断部11cは、みなし信号発生装置20からみなし信号が演算装置11に入力されたか否かを判断する。ここで、みなし信号発生装置20からみなし信号が演算装置11に入力されていないと判断されると(ステップST104、No)、メンテナンス支援装置10はステップST105に移行する。
判断部11cは、ステップST105で、カウンタNが0であるか否かを判断する。ここで、カウンタNが0であると判断されると(ステップST105、Yes)、メンテナンス支援装置10はステップST106に移行する。表示制御部11dは、ステップST106で、作業員に対して給油対象の給油を促す情報を表示する。
また、カウンタNが0ではないと判断されると(ステップST105、No)、メンテナンス支援装置10は、カウンタNが0になるまでステップST103とステップST104とを繰り返し実行する。
ステップST103で、みなし信号発生装置20からみなし信号が演算装置11に入力されたと判断されると(ステップST104、Yes)、メンテナンス支援装置10はステップST101へ移行する。つまり、カウンタ演算部11aは、カウンタNをクリアし、ステップST102で再度カウンタNに所定値αを代入する。
上記構成により、メンテナンス支援装置10は、従来のメンテナンス支援装置ように、作業員が手動で給油終了の信号を入力部に入力する必要がない。これにより、メンテナンス支援装置10は、人間の操作が介在しない分、「最終給油日」の情報の信頼性が従来の「最終給油日」の信頼性よりも向上する。これにより、メンテナンス支援装置10は、より正確に作業員に給油対象に対する給油を促す情報を表示できる。
図11は、本実施形態に係るメンテナンス支援装置の一実施例を示す説明図である。メンテナンス支援装置10は、図11に示すように、給油対象別に、上述のみなし信号発生装置20A、みなし信号発生装置20B、みなし信号発生装置20C、みなし信号発生装置20D、みなし信号発生装置20Eを組み合わせて使用できる。なお、以下の説明において、当業者が発明を理解できる範囲内で、用語の説明を省略する。
例えば、メンテナンス支援装置10は、印刷機100の湿し装置には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Bを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の湿し装置には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Bを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の第1中間胴には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Eを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の圧胴には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Cを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の倍胴中間胴には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Cを適用する。
メンテナンス支援装置10は、印刷機100のセパレータ一吸には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Cを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100のセパレータ二吸には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Cを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100のセパレータ足には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Bを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の横針(真空吸引式)(オイルポンプ)には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Eを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の横針プリセット装置には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Eを適用する。
メンテナンス支援装置10は、印刷機100の前当部には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Eを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100のインキ部には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Cを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の排紙部、チェーングリッパには、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Eを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の真空吸引車には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Cを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の給紙部には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Cを適用する。
メンテナンス支援装置10は、印刷機100の上下移動装置には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Eを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の前当ひねり装置(オイルポンプ)、横針プリセット装置には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Cを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100の版胴、ゴム胴には、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Eを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100のメインモータには、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Bを適用する。メンテナンス支援装置10は、印刷機100のコンプレッサには、みなし信号発生装置20としてみなし信号発生装置20Bを適用する。
なお、メンテナンス支援装置10は作業員による給油完了の情報の入力を省略できる点に特徴があるが、例えば、上述の構成にさらに作業員による給油完了の情報の入力を行ってもよい。これにより、メンテナンス支援装置10は、さらに確実に最終給油日を特定できる。よって、メンテナンス支援装置10は、作業員が印刷機100のメンテナンスをするのに必要な情報をより正確に作業員に伝えられる。結果として、メンテナンス支援装置10は、より正確な時期に作業員に給油対象に対する給油を促す情報を表示できる。
また、みなし信号発生装置20は、例えば、ニップルに圧力センサや定量バルブを設け、グリスガンによってニップルに潤滑油が供給されたか否かを直接検出してもよい。この場合、判断部11cは、確実に給油対象に潤滑油が供給されたと判断できる。よって、メンテナンス支援装置10は、さらに確実に最終給油日を特定できる。これにより、メンテナンス支援装置10は、作業員が印刷機100のメンテナンスをするのに必要な情報をより正確に作業員に伝えられる。結果として、メンテナンス支援装置10は、より正確な時期に作業員に給油対象に対する給油を促す情報を表示できる。
なお、メンテナンス支援装置10は給油作業を支援するものとして説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、目視点検を支援する場合、メンテナンス支援装置10は、図7に湿す点検窓23の開閉の情報に基づいて目視点検の有無を判断できる。このように、メンテナンス支援装置10は、所定のメンテナンス作業を行うために必ず必要な作業の有無に基づいて、作業員が所定のメンテナンス作業をしたか否かを判断できれば、本実施形態はメンテナンス作業の内容は給油に限定されない。
図12は、エアガンに設けられるみなし信号発生装置を示す模式図である。印刷機100には、流体放出手段としてのエアガン104が備えられる。エアガン104は、印刷機100の清掃の対象に流体としての空気を放出する。エアガン104は、印刷機100を清掃するための清掃用具である。
図12に示すように、エアガン104は、吐出口104a、ホース取り付け口104b、レバー104cとを有する。ホース取り付け口104bには、エアガン104に供給される空気が流れるホース105が連結される。ホース取り付け口104bから供給された空気は、作業員によってレバー104cが操作されると、吐出口104aから放出される。
みなし信号発生装置20Fは、スイッチ21eを含んで構成される。スイッチ21eは、エアガン104のレバー104cが握りこまれた際に、スイッチがオンとなる位置に設けられる。具体的には、スイッチ21eは、例えば、レバー104cと対向する位置のグリップ部分に取り付けられる。
スイッチ21eは、図9に示す演算装置11と電気的に接続される。これにより、スイッチ21eは、エアガン104のレバー104cが握りこまれた際に、みなし信号を演算装置11へ発信する。ここで、この場合の前記みなし信号は、第2の作業としてのエアガン104の操作の有無に基づいて、第1の作業としての清掃が行われたとみなす信号である。
上記構成により、作業員によってレバー104cが操作されると、スイッチ21eがオンとなってみなし信号が演算装置11に入力される。これにより、メンテナンス支援装置10は、前記みなし信号に基づいて、判断部11cが第1の作業としての清掃の有無を判断できる。このように、みなし信号発生装置20Fは、工具の操作の有無に限定されず、清掃用の用具の操作の有無に基づいて、前記第1の作業の有無を判断できる。
また、例えば、みなし信号発生装置20Fは、ホース105を収納手段としてのリール106から引き出す作業を第2の作業として、みなし信号を発生されるように構成してもよい。この場合、みなし信号発生装置20Fは、例えば、リール106に回転センサ21fを備える。
リール106には、ホース105が巻き取られた状態で収納される。ホース105は、エアガン104が使用される際に、リール106から引き出される。リール106は、ホース105が引き出される際に、回転軸を軸に回転する。回転センサ21fは、リール106に設けられて、リール106の回転部材の回転を検出する。
回転センサ21fは、例えば、固定部材と移動部材とを含んで構成される。前記固定部材は、例えば、リール106のフレームに設けられる。ここで、フレームは、ホース105がリール106から引き出される際であっても、前記回転軸を軸に回転しない部材である。
一方、前記移動部材は、リール106の部分のうち、前記ホース105が引き出された際に回転する回転部材に取り付けられる。ここで、ホース105が引き出されて、リール106の回転する回転部材が回転すると、前記固定部材と前記移動部材とが対向する。
回転センサ21fは、前記固定部材と前記移動部材が対向した場合に、みなし信号を図9の演算装置11に発信する。つまり、みなし信号発生装置20Fは、第2の作業として、エアガン104のホース105がリール106から引き出され、リール106が回転した際に、第1の作業としての清掃が行われたと判断して、みなし信号を演算装置11に発信する。
ここで、リール106が一回転するごとに、前記固定部材と前記移動部材は、何度も対向する。ここで、回転センサ21fがみなし信号を演算装置11に発信する時期は、例えば、前記固定部材と前記移動部材が最初に対向した時期である。つまり、みなし信号発生装置20Fは、リール106が一回転するごとにみなし信号を演算装置11に発信するのではなく、リール106の回転部材が回転する間に一回、演算装置11にみなし信号を発信する。
なお、回転センサ21fは、上述の構成に限定されず、リール106からホース105が引き出されたことを検出できる手段であればよい。例えば、回転センサ21fは、ホース105に前記移動部材が設けられ、リール106のフレームに前記固定部材が設けられる。
前記ホース105がリール106から引き出されると、前記移動部材が前記フレームに設けられる前記固定部材を通過する。これにより、回転センサ21fは、ホース105がリール106から引き出されたことを検出して、演算装置11にみなし信号を発信する。
上記構成により、作業員によってホース105がリール106から引き出されると、回転センサ21fがオンとなってみなし信号が演算装置11に入力される。これにより、メンテナンス支援装置10は、前記みなし信号に基づいて、判断部11cが第1の作業としての清掃の有無を判断できる。このように、みなし信号発生装置20は、工具の操作の有無に限定されず、清掃用の用具の操作の有無に基づいて、前記第1の作業の有無を判断できる。
但し、この場合、例えば、エアガン104が、特定の部位にのみ使用されるように配置されている場合は、清掃の対象を特定できるが、エアガン104が印刷機100の不特定の部位に使用されるように配置されている場合、清掃の対象を特定することは困難である。清掃の対象を特定する必要が有る場合、みなし信号発生装置20Fは、例えば以下に説明するように構成される。
図13は、排紙部の排紙台と排紙ファンとを模式的に示す構成図である。以下、例えば、第1の作業としての清掃の対象を、図13に示す排紙部4の排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4の清掃とする。排紙部4は、排紙台41と排紙ファン42と操作部43とを含んで構成される。排紙台41には、印刷後の紙が積まれる。排紙台41は、紙が積載される面と、印刷機100が設置される床とが略平行となるように、床と対向して設けられる。
排紙ファン42は、例えば排紙台41に積まれた紙に風を送って、前記紙を排紙台41に押さえつける。排紙ファン42は、排紙台41の紙が積まれる面と対向する位置に設けられる。排紙ファン42は、例えば、排紙部4のフレームに、排紙台41に向かって鉛直方向下向きに風を送り出す。
操作部43は、排紙台41の上昇と下降とを操作する部分である。操作部43は、例えば、上昇ボタン43upと、下降ボタン43downとを有する。排紙台41は、通常、積載する紙の量によって自動で床と排紙台41との距離が調節される。但し、排紙台41は、作業員による操作部43の操作によっても、床と排紙台41との距離が調節される。以下、排紙台41が床から離れる方向に移動することを上昇といい、排紙台41が床に近づく方向に移動することを下降という。
具体的には、上昇ボタン43upが押されると排紙台41は上昇し、下降ボタン43downが押されると排紙台41は下降する。ここで、通常、排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4を清掃する際、排紙台41は、下降される。
つまり、作業員は、排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4を清掃する際、まず、操作部43の下降ボタン43downを押して、排紙台41が排紙ファン42から離れる方向、つまり、排紙台41が床に近づく方向に排紙台41を移動させる。次に、作業員は、排紙台41に積載された紙を取り除く。
この排紙台41を下降させる作業は、排紙ファン42と排紙台41との間の距離を広く確保して、排紙ファン42の清掃の作業効率を向上させるための作業である。また、印刷機100の態様によっては、排紙台41を下降させなければ、排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4の清掃が非常に困難な場合もある。よって、作業員は、通常、排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4を清掃する際に、下降ボタン43downを押して排紙台41を下降させる。
ここで、下降ボタン43downは、演算装置11と電気的に接続される。これにより、メンテナンス支援装置10は、下降ボタン43downが押されたか否かを判断できる。みなし信号発生装置20Fは、下降ボタン43downが押されてから所定時間以内に図12に示すスイッチ21eまたは回転センサ21fがオンとなった場合に、演算装置11にみなし信号を発信する。
なお、作業員によっては、ホース105をリール106から引き出してから、下降ボタン43downを押す場合も考えられる。よって、みなし信号発生装置20Fは、ホース105がリール106から引き出されて回転センサ21fがオンとなってから所定時間以内に、下降ボタン43downが押された場合にも演算装置11にみなし信号を発信してもよい。
ここで、前記所定時間とは、作業員が、排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4を清掃する際に、排紙台41を下降させてから排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4の清掃を開始するまでの平均時間に基づいて設定される時間である。
正確には、みなし信号発生装置20Fが、図12に示すエアガン104に設けられるスイッチ21eを含んで構成される場合、前記所定時間とは、作業員が排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4を清掃する際に、排紙台41を下降させてからエアガン104のレバー104cを握りこむまでの平均時間に基づいて設定される時間である。
また、みなし信号発生装置20Fが、図12に示すリール106に設けられる回転センサ21fを含んで構成される場合、前記所定時間とは、作業員が排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4を清掃する際に、排紙台41を下降させてから、ホース105をリール106から引き出すまでの平均時間に基づいて設定される時間である。
ここで、作業員が下降ボタン43downを押す作業と、エアガン104を操作する作業との間の時間の間隔が小さければ小さいほど、清掃の対象が排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4である可能性は高くなる。よって、所定時間が短く設定されるほど、作業員がエアガン104によって排紙ファン42やファン42の周辺とは別の部位を清掃しているのにも関わらず、判断部11cが排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4が清掃されていると誤って判断するおそれが低減される。
一方で、例えば、場合によって、作業員が下降ボタン43downを押してから、排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4の清掃以外の作業をした後に排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4の清掃を開始する場合もある。
この場合、所定時間が短く設定されるほど、作業員がエアガン104によって排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4を清掃しているのにも関わらず、判断部11cが所定時間以内にエアガン104が使用されなかったために、排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4が清掃されていないと判断するおそれが増加する。
前記所定時間は、上述のおそれを両立して抑制できる範囲に設定されると好ましい。前記所定時間は、例えば、5分から15分の間の時間である。本実施形態のみなし信号発生装置20Fは、排紙台41を下降させる下降ボタン43downが押されてから15分以内にエアガン104のレバー104cが握りこまれた場合、または、下降ボタン43downが押された時期と、リール106からホース105が引き出された時期との間隔が15分以内の場合にみなし信号を演算装置11に発信する。
上記構成により、みなし信号発生装置20Fは、排紙台41を下降させる作業と、エアガン104を使用する作業とを組み合わせた作業を第2の作業として、第1の作業の有無を判断することにより、特定の部位、ここでは排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4に清掃が行われたか否かを判断できる。
なお、作業員が排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4を清掃してから、次に排紙ファン42やファン42の周辺を含む排紙部4を清掃すべき時期までの期間は、例えば、2週間である。
ここで、第1の作業は印刷機100の各部の清掃に限られず、例えば、印刷機100を構成する部品の交換でもよい。また、第1の作業の対象は、印刷機100の排紙部4の排紙ファン42に限定されない。以下、流体に含まれる異物を除去するフィルターの清掃、または前記フィルターの交換を第1の作業として説明する。なお、作業員が前記フィルターを清掃してから、次に前記フィルターを清掃すべき時期までの期間は、例えば、2週間である。
図14は、印刷機に用いられるオイルポンプと、オイルフィルターとを模式的に示す構成図である。図14に示すように、印刷機100は、オイル通路111と、オイルポンプ112と、オイルフィルター113と、フィルターカバー114とを有する。オイル通路111には、印刷機100の各部に供給されるオイルが流れる。
オイル通路111には、オイルフィルター113とオイルポンプ112とが設けられる。オイルフィルター113は、オイルに含まれる異物を除去する。オイルポンプ112は、オイルを供給先に向けて送る。オイルポンプ112は、例えば、電動モーターを含んで構成される。オイルポンプ112は、前記電動モーターに電気が供給されると、オイルを供給先に向けて送り出す。
フィルターカバー114は、オイルフィルター113を覆うカバーである。オイルフィルター113は、印刷機100の稼働時間の経過と共に、目詰まりしていく。よって、オイルフィルター113は、定期的に清掃、または交換される必要がある。作業員は、まずフィルターカバー114をオイルフィルター113が設けられる部分から取り外してから、オイルフィルター113を清掃、または交換する。
みなし信号発生装置20Gは、スイッチ21gを有する。スイッチ21gは、フィルターカバー114に設けられる。スイッチ21gは、フィルターカバー114が取り外されるとスイッチがオンになる。スイッチ21gは、演算装置11と電気的に接続される。これにより、スイッチ21gは、演算装置11にみなし信号を発信する。
みなし信号発生装置20Gは、第2の作業として、フィルターカバー114が取り外された場合に、みなし信号を演算装置11に発信する。これにより、判断部11cは、第1の作業としてのオイルフィルター113の清掃、または交換が行われたと判断する。
なお、スイッチ21gは、フィルターカバー114が取り付けられた際に、スイッチがオンとなるものでもよい。作業員は、オイルフィルター113を清掃、または交換し終わった際、通常、フィルターカバー114を取り付ける。よって、この場合であっても、判断部11cは、第1の作業としてのオイルフィルター113の清掃、または交換が行われたと判断できる。
また、上述の説明では、各種スイッチ、例えば、図12に示すスイッチ21e、図13に示すスイッチ21g、がオンとなった場合に、みなし信号発生装置20F、みなし信号発生装置20Gは、みなし信号を演算装置11に発信すると説明したが、みなし信号発生装置は、各種スイッチがオフの場合にみなし信号を演算装置11に発信してもよい。
図15は、スイッチがオフの場合にみなし信号を演算装置に発信する場合の構成の一例を示す構成図である。各種スイッチがオフの場合にみなし信号を演算装置11に発信する場合、メンテナンス支援装置10は、図15に示すように、例えば、演算装置11の入力ポートE01に電気が常に供給されるように構成される。
この時、入力ポートE01には、プルアップ抵抗Rを介して電気が常に供給される。プルアップ抵抗Rと接地GNDの間には、スイッチ21eまたはスイッチ21gが配置される。このように、各種スイッチが演算装置11と電気的に構成された場合、スイッチ21eまたはスイッチ21gがオフとなると、演算装置11に信号が発信される。また、スイッチ21eまたはスイッチ21gがオンとなると、信号は接地GNDに向かって流れるため、演算装置11への信号の発信がオフとなる。
ここで、みなし信号発生装置20Gは、フィルターカバー114の取り外し、取り付けとは別に、例えば、オイルポンプ112に供給されるエネルギーの大きさの変化に基づいて、印刷機100の保守作業の有無を判断してもよい。上述のように、オイルポンプ112は、例えば、電動モーターを含んで構成される。ここで、前記エネルギーの大きさとは、例えば、電動モーターに供給される電流の値である。
オイルポンプ112に供給される電流の値は、印刷速度や紙の大きさ、紙の厚さ等の印刷条件が一定であれば、通常、徐々に変化する変動値である。ここで、オイルポンプ112が駆動する最中、オイルはオイルフィルター113を介して流れる。
この時、オイルに含まれる異物は、オイルフィルター113を通過せずにオイルフィルター113に蓄積される。よって、オイルポンプ112の駆動時間の経過と共に、オイルフィルター113は徐々に目詰まりしていく。これにより、オイルフィルター113を介して流れるオイルの圧力の損失も徐々に変化する。
以上により、オイルポンプ112の負荷も徐々に変化する。しかしながら、ここで、保守作業として、オイルフィルター113が清掃、または交換されると、オイルフィルター113を介して流れるオイルの圧力の損失がステップ的に変化する。ここで、「ステップ的」とは、徐々に値が変化するのではなく、一気に値が変化する様子を表す。
ここで、以下、変動値の大きさの単位時間あたりの変化の大きさを変化率という。ステップ的に変動値が変化する場合とは、変動値の変化率が、所定値以上の場合である。具体的には、ステップ的に変動値が変化する場合とは、変動値の変化率が、徐々に変動値が変化する場合の変化率の例えば2倍以上の場合をいう。
オイルフィルター113を介して流れるオイルの圧力の損失がステップ的に変化すると、オイルポンプ112の負荷もステップ的に変化する。よって、オイルポンプ112の電動モーターに供給される電流の大きさもステップ的に変化する。
図14に示すように、みなし信号発生装置20Gは、オイルポンプ112に電気を供給する電源115と、オイルポンプ112との間の配線上に、電流値変化率監視装置21hを有する。電流値変化率監視装置21hは、オイルポンプ112に供給される電流の変化率を監視する。電流値変化率監視装置21hは、オイルポンプ112に供給される電流の変化率が所定値以上の場合に、みなし信号を発信する。
電流値変化率監視装置21hは、演算装置11に電気的に接続される。これにより、電流値変化率監視装置21hは、オイルポンプ112へ供給される電流の変化率が所定値以上となった場合に、保守作業が行われたと判断して、演算装置11にみなし信号を発信する。
ここで、例えば、みなし信号発生装置20Gは、図14に示すフィルターカバー114が取り付け、取り外しされた場合、かつ、オイルポンプ112に供給される電流の変化率が所定値以上になった場合に、みなし信号を演算装置11に発信してもよい。この場合、メンテナンス支援装置10は、より正確に、保守作業の有無を判断できる。
また、みなし信号発生装置20Gは、フィルターカバー114が取り付け、取り外しされた場合、または、オイルポンプ112に供給される電流の変化率が所定値以上になった場合に、みなし信号を演算装置11に発信してもよい。この場合、例えば、作業員がオイルフィルター113を清掃、または交換した後にフィルターカバー114を取り付け忘れた場合であっても、保守作業が行われたと判断部11cが判断できる。
図16は、エアポンプと、バルブとを模式的に示す構成図である。ここで、保守作業の対象は、オイルフィルター113に限定されず、例えば、保守作業の対象は図16に示すエアフィルター116でもよい。
図16に示すように、印刷機100は、空気供給通路119上に、エアフィルター116と、エアポンプ117と、バルブ118とが設けられる。空気供給通路119は、空気が流れる通路である。エアフィルター116は、空気に含まれる異物を取り除く。エアポンプ117は、空気を供給先に送る。バルブ118は、供給先に送る空気の流量を調節する。
エアポンプ117が駆動する最中、空気はエアフィルター116を介して流れる。この時、空気に含まれる異物は、エアフィルター116を通過せずにエアフィルター116に蓄積される。よって、エアポンプ117の駆動時間の経過と共に、エアフィルター116は徐々に目詰まりしていく。
これにより、エアポンプ117の稼働時間の経過と共に、エアフィルター116を通過する空気の流量が徐々に小さくなる。よって、作業員は、エアポンプ117の駆動時間の経過と共に、バルブ118の開度を徐々に大きくする。
ここで、保守作業として、エアフィルター116が清掃、または交換されると、エアフィルター116を通過する空気の量はステップ的に増加する。これにより、作業員は、供給先に供給される空気の量を調節するために、バルブ118の開度をステップ的に小さくする。
みなし信号発生装置20Hは、開度変化率監視装置21iを有する。開度変化率監視装置21iは、バルブ118に設けられて、変動値としてのバルブ118の開度を監視する。開度変化率監視装置21iは、演算装置11と電気的に接続される。
開度変化率監視装置21iは、バルブ118の開度の変化率が所定値以上の場合に、みなし信号を演算装置11に発信する。ここで、バルブ118の開度の変化率が所定値以上の場合とは、単位時間あたりにバルブ118が例えば1回転以上回転される場合である。
上記構成により、みなし信号発生装置20Hは、バルブ118の開度の変化率が所定値以上の場合に、保守作業としてのエアフィルター116の清掃、または交換が行われたと判断部11cが判断できる。
このように、メンテナンス支援装置10は、扉やカバーの開閉や工具の操作等の作業員による作業以外にも、通常徐々に変動する変動値の変化率の大きさに基づいて保守作業の有無を判断できる。ここで、作業員による作業は、例えば、扉やカバーを閉め忘れる場合もある。
しかしながら、変動値の変化率の大きさは、作業員が保守作業を実行した場合に所定値以上となる。これにより、メンテナンス支援装置10は、通常徐々に変動する変動値の変化率の大きさに基づいて保守作業の有無を判断することにより、人の作業を介在させずに保守作業の有無を判断できる。
以上のように、メンテナンス支援装置10の判断部11cは、第2の作業の有無、または、変動値の変化率に基づいて、第1の作業の有無を判断できる。また、メンテナンス支援装置10は、判断部11cが最後に保守作業が行われたと判断した時から所定期間内に保守作業が行われたと判断部11cが判断できない場合には、図9に示す表示制御部11dが保守作業を促す情報を表示部12に表示させる。これにより、メンテナンス支援装置10は、より正確なメンテナンスに関する情報を作業員に伝えることができる。