JPWO2009084660A1 - タイヤおよびタイヤ・リム組立体 - Google Patents

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Abstract

リムに装着されるタイヤであって、熱可塑性材料で形成されるとともに前記リムの外周部に嵌合されるチューブ体と;このチューブ体の外側に設けられたトレッドと;を備え、前記チューブ体は、その内部の正の気体圧によって前記リムの外周部に密接して固定される。

Description

本発明は、タイヤおよびタイヤ・リム組立体に関する。
本願は、2007年12月27日に、日本に出願された特願2007−338030号、および、2007年12月27日に、日本に出願された特願2007−338090号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来のタイヤでは、例えば下記特許文献1に示されるように、加硫ゴム内に有機繊維やスチールコード等を有する例えばビードコアやベルト層等の補強材が埋設されている。
特開平6−255305号公報
しかしながら、前記従来のタイヤでは、加硫ゴム内に補強材が設けられていたので、構造が複雑になり製造コストを低減するのが困難であるばかりでなく、重量が大きくなり、例えばリム組みやリム解きの作業も困難になる場合があった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、構造の単純化が図られ、リム組みやリム解きの作業性を向上させることができるタイヤおよびタイヤ・リム組立体を提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のタイヤは、リムに装着されるタイヤであって、熱可塑性材料で形成されるとともに前記リムの外周部に嵌合されるチューブ体と;このチューブ体の外側に設けられたトレッドと;を備え、前記チューブ体は、その内部の正の気体圧によって前記リムの外周部に密接して固定される。
この発明によれば、タイヤがトレッドとチューブ体とで構成されるとともに、チューブ体が熱可塑性材料で形成されている。したがって、構造を単純化することが可能になり、製造コストを低減することができるとともに、軽量化を図ることができる。また、チューブ体の内部に有機繊維やスチールコード等を有する補強材が埋設されていない場合には、構造の更なる単純化、製造コストの低減及び軽量化が可能である。
なお、例えば前述のチューブ体に補強材のうち特にビードコアを埋設すると、リム組み時やリム解き時に、ビード部を強制的に大きく変形させるためにチューブ体に強い力をかけなければならなくなる。この場合、熱可塑性材料は加硫ゴムと比べて剛性が高くかつ弾性限度ひずみが低いため、チューブ体が破損するおそれがあるが、埋設しなければ、このような問題を排除した上でリム組みやリム解きの作業性を向上させることができる。
さらにまた、チューブ体が熱可塑性材料のうち熱可塑性エラストマーで形成されている場合には、補強材を排除した場合におけるタイヤの剛性の低下を抑えることが可能になり、実使用性を確実に確保することができる。
ここで、前記トレッドは無端帯状に形成されるとともに、前記チューブ体の外側に離脱可能に嵌合されてもよい。
この場合、これらのトレッドおよびチューブ体のうちのいずれか一方が摩耗若しくは劣化したときに、この一方のみを交換することが可能になる。これにより、効率的な交換が実現されこの交換に要するコストを低減することができる。
また、チューブ体の内部に補強材が埋設されていない場合には、チューブ体とトレッドとを分離した後は、このチューブ体からさらに別の部材を分離する必要がない。さらにチューブ体が熱可塑性材料で形成されていることから、チューブ体を単に加熱して溶融すれば再成型することが可能になり、このタイヤに優れたリサイクル性を具備させることができる。
また、前記チューブ体の外周部およびトレッドの内周面にはそれぞれ、互いに係合可能でかつチューブ体およびトレッドの少なくともタイヤ幅方向に沿った相対的な位置ずれを防止する第1係合部および第2係合部が設けられてもよい。
この場合、第1係合部および第2係合部が設けられているので、チューブ体とトレッドとを前述のように分離可能にしたことによって、チューブ体とトレッドとがタイヤ幅方向に沿って相対的に位置ずれし易くなるのを防ぐことが可能になり、実使用性をより一層確実に確保することができる。
さらにまた、このように第1係合部および第2係合部が設けられていることから、トレッドをチューブ体の外側に嵌合する際に、トレッドおよびチューブ体のタイヤ幅方向に沿った相対的な位置を容易かつ高精度に決めることが可能になる。これにより、リム組み時あるいはこのタイヤの組立て時の作業性を一層向上させることができる。
また、従来のチューブ体を備えるタイヤの場合には、チューブ体自体は路面からの力を直接的には受けない。しかしながら、本発明のタイヤでは、チューブ体が路面からの力を直接受けるため、周方向及び幅方向におけるチューブ体のリム及びトレッドに対する相対変位を抑制する必要がある。このように第1係合部および第2係合部が設けられることにより、前記相対変位を十分に抑制することが可能である。
また、この構成において、前記チューブ体に設けられた第1係合部は突部とされるとともに、前記トレッドに設けられた第2係合部は凹部とされ、前記第1係合部は、前記チューブ体内の正の気体圧によって前記第2係合部内に嵌入されてもよい。
この場合、前記正の気体圧によるチューブ体の膨張によって、第1係合部を第2係合部内に強制的に進入させ易くすることが可能になり、第1係合部と第2係合部とを強固に係合させることができる。
なお、この構成において、第1係合部は中実の突部にするのが好ましい。
この場合、前記正の気体圧によるチューブ体の膨張により、第1係合部のチューブ体からの突出高さや幅が変動する等その寸法が安定しなくなるのを防ぎ、第1係合部を確実に第2係合部内に進入させることができる。
さらに、前記トレッドに補強層が設けられてもよい。
さらにまた、前記チューブ体は、縦弾性係数が1.0MPa以上500MPa以下の熱可塑性材料で形成されてもよい。
これらの場合、補強材を排除した場合におけるタイヤの剛性の低下を確実に抑えることができる。なお、500MPaを超えると乗り心地性が悪化するおそれがある。
また、本発明の第1の態様のタイヤ・リム組立体は、リムにタイヤが装着されたタイヤ・リム組立体であって、前記タイヤが本発明のタイヤとされ、前記リムの外周部において前記チューブ体の内周部が支持される支持面のタイヤ幅方向に沿った縦断面視形状は、前記チューブ体の内周部における前記縦断面視形状に沿う円弧状となっている。
この場合、チューブ体がリムに対してタイヤ幅方向に沿って位置ずれするのを抑制することができるとともに、リムの支持面にチューブ体を嵌合する際に、チューブ体のリムに対するタイヤ幅方向に沿った位置を容易に決めることが可能になる。これにより、リム組みの作業性を向上させることができる。
ここで、前記リムの支持面およびチューブ体の内周部にはそれぞれ、互いに係合可能でかつチューブ体のリムに対する少なくともタイヤ幅方向に沿った位置ずれを防止する第3係合部および第4係合部が設けられてもよい。
この場合、ビードコアを排除したことによってチューブ体がリムに対してタイヤ幅方向に沿って位置ずれし易くなるのを防ぐことが可能になり、実使用性をより一層確実に確保することができる。
さらにまた、このように第3係合部および第4係合部が設けられていることから、リムの支持面にチューブ体を嵌合する際に、チューブ体のリムに対するタイヤ幅方向に沿った位置を容易かつ高精度に決めることが可能になり、リム組みの作業性をより一層向上させることができる。
また、本発明のタイヤでは、チューブ体が路面からの力を直接受けるため、周方向及び幅方向におけるチューブ体のリム及びトレッドに対する相対変位を抑制する必要がある。このように第3係合部および第4係合部が設けられることにより、前記相対変位を十分に抑制することが可能である。
また、前記チューブ体に設けられた第4係合部は突部とされるとともに、前記リムに設けられた第3係合部は凹部とされ、前記第4係合部は、前記チューブ体内の正の気体圧によって前記第3係合部内に嵌入されてもよい。
この場合、前記正の気体圧によるチューブ体の膨張によって、第4係合部を第3係合部内に強制的に進入させ易くすることが可能になり、第4係合部と第3係合部とを強固に係合させることができる。
なお、この構成において、第4係合部は中実の突部にするのが好ましい。
この場合、前記正の気体圧によるチューブ体の膨張により、第4係合部のチューブ体からの突出高さや幅が変動する等その寸法が安定しなくなるのを防ぎ、第4係合部を確実に第3係合部内に進入させることができる。
また、前記チューブ体はタイヤ幅方向に沿って複数設けられ、前記トレッドはこれらのチューブ体の外側にタイヤ幅方向に跨って設けられていてもよい。
この場合、複数のチューブ体が設けられているので、例えば走行中の振動や局所的に作用した大きな外力等によって、これらのチューブ体のうちの一部がパンクしても、残りのチューブ体により車両の荷重を支えることが可能になり、ある程度の距離は継続して走行することができる。つまりランフラット走行が可能になる。
ここで近年では、低燃費タイヤに対する要望に応えるために、熱可塑性材料でタイヤを形成することが検討されているが、この軽量タイヤにおいては例えばパンクが発生し易くなる等、耐久性の低下が懸念される。
ところが本発明では、前述のようにランフラット走行が可能になることから、安全性は確実に確保することができる。
また、複数の前記チューブ体は、タイヤ幅方向に互いに間隔をあけて前記リムの外周部に嵌合されてもよい。
この場合、複数のチューブ体が、タイヤ幅方向に互いに間隔をあけてリムの外周部に嵌合されて、タイヤ幅方向で隣り合うチューブ体同士が互いに非接触となっている。したがって、これらのチューブ体同士が走行中の振動によって擦れ合い摩耗するのを防ぐことが可能になり、優れた耐久性を具備させることができる。
また、本発明の第2の態様のタイヤ・リム組立体は、リムにタイヤが装着されたタイヤ・リム組立体であって、前記タイヤが本発明のタイヤとされ、前記リムの外周部において前記チューブ体の内周部が支持される支持面には、タイヤ幅方向に沿った縦断面視形状が前記チューブ体の内周部における前記縦断面視形状に沿う円弧形状に形成された窪み部が、タイヤ幅方向に複数形成され、各窪み部に複数の前記チューブ体が各別に嵌合されている。
この場合、リムの前記支持面に複数の窪み部が形成されているので、各チューブ体がリムに対してタイヤ幅方向に沿って位置ずれするのを抑制することができるとともに、前記窪み部にチューブ体を嵌合する際に、リムに対するチューブ体のタイヤ幅方向に沿った位置を容易に決めることが可能になる。これにより、リム組みの作業性を向上させることができる。
ここで、前記各窪み部および複数の前記チューブ体の各内周部にはそれぞれ、互いに係合可能でかつチューブ体のリムに対する少なくともタイヤ幅方向に沿った位置ずれを防止する第3係合部および第4係合部が設けられてもよい。
この場合、ビードコアを排除したことによってチューブ体がリムに対してタイヤ幅方向に沿って位置ずれし易くなるのを防ぐことが可能になり、実使用性をより一層確実に確保することができる。
さらにまた、このように第3係合部および第4係合部が設けられていることから、前記窪み部にチューブ体を嵌合する際に、チューブ体のリムに対するタイヤ幅方向に沿った位置を容易かつ高精度に決めることが可能になり、リム組みの作業性をより一層向上させることができる。
また、従来のチューブ体を備えるタイヤの場合には、チューブ体自体は路面からの力を直接的には受けない。しかしながら、本発明のタイヤでは、チューブ体が路面からの力を直接受けるため、周方向及び幅方向におけるチューブ体のリム及びトレッドに対する相対変位を抑制する必要がある。このように第3係合部および第4係合部が設けられることにより、前記相対変位を十分に抑制することが可能である。
また、この構成において、前記チューブ体に設けられた第4係合部は突部とされるとともに、前記窪み部に設けられた第3係合部は凹部とされ、前記第4係合部は、前記チューブ体内の正の気体圧によって前記第3係合部内に嵌入されてもよい。
この場合、前記正の気体圧によるチューブ体の膨張によって、第4係合部を第3係合部内に強制的に進入させ易くすることが可能になり、第4係合部と第3係合部とを強固に係合させることができる。
なお、この構成において、第4係合部は中実の突部にするのが好ましい。
この場合、前記正の気体圧によるチューブ体の膨張により、第4係合部のチューブ体からの突出高さや幅が変動する等その寸法が安定しなくなるのを防ぎ、第4係合部を確実に第3係合部内に進入させることができる。
この発明によれば、構造の単純化が図られ、リム組みやリム解きの作業性を向上させることができ、さらには効率的な交換が可能でかつ優れたリサイクル性を有するタイヤおよびタイヤ・リム組立体が得られる。
本発明の第1の実施形態のタイヤ・リム組立体を分解した斜視図である。 図1に示すタイヤ・リム組立体をタイヤ幅方向に沿って切断した状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態のタイヤ・リム組立体を分解した斜視図である。 図3に示すタイヤ・リム組立体をタイヤ幅方向に沿って切断した状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 タイヤ・リム組立体
10 リム
12 支持部(外周部)
12a 支持面
20 タイヤ
21 チューブ体
22 トレッド
22a 補強層
23 第1係合部
24 第2係合部
25 第3係合部
26 第4係合部
101 タイヤ・リム組立体
110 リム
112 支持部(外周部)
112a 支持面
112b 窪み部
120 タイヤ
121〜123 チューブ体
124 第1係合部
125 第2係合部
126 第3係合部
127 第4係合部
128 トレッド
128a 補強層
H タイヤ幅方向
<第1の実施形態>
以下、本発明に係るタイヤ・リム組立体の第1の実施形態を、図1および図2を参照しながら説明する。
タイヤ・リム組立体1は、円盤状に形成されたリム10と、このリム10の後述する支持部(外周部)12に装着されたタイヤ20と、を備える。これらのリム10およびタイヤ20はそれぞれ、タイヤ幅方向Hに沿って延びる共通軸と同軸に配置されている。
リム10は、円盤状のリム本体11と、このリム本体11の外周面に連結され、タイヤ幅方向Hに沿った縦断面視形状がタイヤ径方向の外側に向けて開口するV字状に形成された支持部12と、を備えている。これらのリム本体11および支持部12は金属材料で一体に形成されている。なお、リム本体11の径方向中央部には、リム10を図示されない車軸に組付けるための挿通孔13が複数形成されている。
ここで、支持部12においてタイヤ幅方向Hの内側を向く両表面およびこれらの表面をつなぐ底面、つまり支持面12aは、タイヤ幅方向Hに沿った縦断面視で滑らかに連なる円弧状に形成されており、後述するチューブ体21の内周部の前記縦断面視形状に沿っている。
タイヤ20は、内部に正の気体圧が付与されたチューブ体21と、無端帯状に形成されたトレッド22と、を備えている。なお、チューブ体21の内部に充填される気体としては、例えば空気や窒素ガス等が挙げられる。
リム10、チューブ体21およびトレッド22それぞれのタイヤ幅方向Hにおける中央部が一致した状態で、チューブ体21がリム10の支持面12aに嵌合され、かつトレッド22がチューブ体21の外側に離脱可能に嵌合されている。さらに、チューブ体21は、その内部の正の気体圧によって、外周部がトレッド22の内周面に密接し、かつ内周部がリム10の支持面12aに密接することによりトレッド22とリム10との間で固定されている。
ここで、チューブ体21は、内部に全周にわたって連続して延びかつ前記縦断面視形状が円形状に形成された気密空間Aを有するドーナツ状となっている。そして、この気密空間Aに空気が充填されることで正圧に保持可能となっている。このチューブ体21のタイヤ幅方向Hにおける両側部分21aは、リム10の支持面12aおよびトレッド22に覆われておらず外部に露出している。
なお、チューブ体21の内周部のうち、リム10の支持面12aで覆われた部分のタイヤ幅方向Hに沿った周長と、チューブ体21の外周部のうち、トレッド22で覆われた部分のタイヤ幅方向Hに沿った周長と、は同等になっている。これにより、チューブ体21において前述のように外部に露出した両側部分21aのタイヤ径方向に沿った周長は互いに同等になっている。
また、トレッド22は天然ゴムまたは/およびゴム組成物が加硫された加硫ゴムで形成されている。さらに、このトレッド22の内部には、スチールコードが複数並べられて構成された補強層22aが全周にわたって埋設されている。
本実施形態では、チューブ体21は、縦弾性係数が1.0MPa以上500MPa以下の熱可塑性材料で形成されている。熱可塑性材料としては、ゴム様の弾性を有する熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー(Thermo Plastic Elastomer:TPE)等を用いることができる。走行時の弾性(乗り心地)と製造時の成形性を考慮すると、熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。
この熱可塑性エラストマーとしては、例えばJIS K6418に規定されるアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、熱可塑性ゴム架橋体(TPV)、若しくはその他の熱可塑性エラストマー(TPZ)等が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、チューブ体21の肉厚は例えば約0.5mm〜5.0mm程度であり、その内部に付与する気体圧は例えば約50kPa〜500kPa程度である。このタイヤ・リム組立体1を装着する車両としては例えば自動二輪車全般や総重量3t未満の普通乗用車等が挙げられる。
なお、チューブ体21の肉厚が0.5mmより薄くなると、耐圧性や耐刃性が不十分になるおそれがある。チューブ体21の肉厚が5.0mmより厚くなると、重量が増大したりあるいはチューブ体21に曲げひずみが作用したときに、表面側と裏面側とで生ずる応力の差が大きくなって耐疲労性が悪化したりするおそれがある。
また、チューブ体21に付与される気体圧が50kPaよりも低くなると、荷重支持性能が低下するおそれがあり、500kPaより高くなると、乗り心地性や耐圧性が悪化するおそれがある。
ここで、チューブ体21の外周部には、第1係合部23が設けられる。トレッド22の内周面には、第2係合部24が設けられる。第1係合部23と第2係合部24とは、互いに係合可能でかつチューブ体21およびトレッド22のタイヤ幅方向Hに沿った相対的な位置ずれを防止する。
チューブ体21の外周部に設けられた第1係合部23は、タイヤ径方向の外側に向けて突出した突部となっている。トレッド22の内周面に設けられた第2係合部24は、タイヤ径方向の外側に向けて凹む凹部となっている。また、第2係合部24は、トレッド22の内周面においてタイヤ幅方向Hの両端部に設けられており、第1係合部23は、チューブ体21の外周部において第2係合部24にタイヤ径方向で対向する部分に設けられている。なお、第2係合部24は、トレッド22におけるタイヤ幅方向Hの両端縁よりもタイヤ幅方向Hの内側に位置している。さらに、第1係合部23は中実となっている。
また、リム10の支持面12aには、第3係合部25が設けられる。チューブ体21の内周部には、第4係合部26が設けられる。第3係合部25と第4係合部26とは、互いに係合可能でかつチューブ体21のリム10に対するタイヤ幅方向Hに沿った位置ずれを防止する。
リム10に設けられた第3係合部25は、タイヤ径方向の内側に向けて凹む凹部となっている。チューブ体21の内周部に設けられた第4係合部26は、タイヤ径方向の内側に向けて突出した突部となっている。第3係合部25は、リム10の支持面12aにおいてタイヤ幅方向Hの中央部に設けられ、第4係合部26は、チューブ体21の内周部においてタイヤ幅方向Hの中央部に設けられている。また、第4係合部26は中実となっている。
前述した第1〜第4係合部23〜26はそれぞれ、タイヤ周方向に間隔をあけて多数配置され、その平面視形状はタイヤ周方向に長い長方形状を呈し、前記縦断面視形状は矩形状を呈している。
そして、チューブ体21に設けられた第1係合部23および第4係合部26はそれぞれ、このチューブ体21内の正の気体圧によって、トレッド22に設けられた第2係合部24内およびリム10に設けられた第3係合部25内に各別に嵌入されるようになっている。つまり、第1係合部23が第2係合部24の内面に、第4係合部26が第3係合部25の内面にそれぞれ、隙間無く密接するようになっている。
以上説明したように、本実施形態によるタイヤ20によれば、トレッド22とチューブ体21とで構成されるとともに、チューブ体21が熱可塑性材料で形成されている。したがって、構造を単純化することが可能になり、製造コストを低減することができるとともに、軽量化を図ることができる。また、チューブ体21の内部に有機繊維やスチールコード等を有する補強材が埋設されていない場合には、構造の更なる単純化、製造コストの低減及び軽量化が可能である。
また、チューブ体21の内部に補強材が埋設されていない場合には、チューブ体21とトレッド22とを分離した後は、このチューブ体21からさらに別の部材を分離する必要がない。さらにチューブ体21が熱可塑性材料で形成されている。これにより、チューブ体21を単に加熱して溶融すれば再成型することが可能になり、このタイヤ20に優れたリサイクル性を具備させることができる。
また、トレッド22がチューブ体21の外側に離脱可能に嵌合されているので、これらのトレッド22およびチューブ体21のうちのいずれか一方が摩耗若しくは劣化したときに、この一方のみを交換することが可能になる。したがって、効率的な交換が実現されこの交換に要するコストを低減することができる。
さらにまた、チューブ体21が熱可塑性材料のうち熱可塑性エラストマーで形成されている場合には、補強材を排除した場合におけるこのタイヤ20の剛性の低下を抑えることが可能になり、実使用性を確実に確保することができる。
また、本実施形態では、チューブ体21の外周部に第1係合部23が設けられ、かつトレッド22の内周面に第2係合部24が設けられている。チューブ体21とトレッド22とを前述のように分離可能にしたことによって、チューブ体21とトレッド22とがタイヤ幅方向Hに沿って相対的に位置ずれし易くなるのを防ぐことが可能になり、実使用性をより一層確実に確保することができる。
さらに、このように第1係合部23および第2係合部24が設けられている。これにより、トレッド22をチューブ体21の外側に嵌合する際に、トレッド22およびチューブ体21のタイヤ幅方向Hに沿った相対的な位置を容易かつ高精度に決めることが可能になり、リム組み時あるいはこのタイヤ20の組立て時の作業性を一層向上させることができる。
また、チューブ体21に設けられた第1係合部23が突部とされる一方、トレッド22に設けられた第2係合部24が凹部となっている。したがって、前記正の気体圧によるチューブ体21の膨張によって、第1係合部23を第2係合部24内に強制的に進入させ易くすることが可能になり、第1係合部23と第2係合部24とを強固に係合させることができる。
さらに、本実施形態では、第1係合部23が中実の突部となっている。したがって、前記正の気体圧によるチューブ体21の膨張により、第1係合部23のチューブ体21からの突出高さや幅が変動する等その寸法が安定しなくなるのを防ぎ、第1係合部23を確実に第2係合部24内に進入させることができる。
さらにまた、トレッド22に補強層22aが設けられ、また、チューブ体21が、縦弾性係数が1.0MPa以上500MPa以下の熱可塑性材料で形成されている。したがって、補強材を排除した場合におけるタイヤ20の剛性の低下を確実に抑えることができる。なお、500MPaを超えると乗り心地性が悪化するおそれがある。
また、本実施形態によるタイヤ・リム組立体1によれば、リム10の前記支持面12aにおける前記縦断面視形状が、チューブ体21の内周部における前記縦断面視形状に沿う円弧状となっている。したがって、チューブ体21がリム10に対してタイヤ幅方向Hに沿って位置ずれするのを抑制することができる。また、リム10の支持面12aにチューブ体21を嵌合する際に、チューブ体21のリム10に対するタイヤ幅方向Hに沿った位置を容易に決めることが可能になり、リム組みの作業性を向上させることができる。
さらに、リム10の支持面12aに第3係合部25が設けられ、かつチューブ体21の内周部に第4係合部26が設けられている。したがって、ビードコア等の補強材を排除した場合であっても、チューブ体21がリム10に対してタイヤ幅方向Hに沿って位置ずれし易くなるのを防ぐことが可能になり、実使用性をより一層確実に確保することができる。
さらにまた、このように第3係合部25および第4係合部26が設けられている。これにより、リム10の支持面12aにチューブ体21を嵌合する際に、チューブ体21のリム10に対するタイヤ幅方向Hに沿った位置を容易かつ高精度に決めることが可能になり、リム組みの作業性をより一層向上させることができる。
また、本実施形態では、チューブ体21に設けられた第4係合部26が突部とされる一方、リム10に設けられた第3係合部25が凹部となっている。したがって、前記正の気体圧によるチューブ体21の膨張によって、第4係合部26を第3係合部25内に強制的に進入させ易くすることが可能になり、第4係合部26と第3係合部25とを強固に係合させることができる。
さらに、本実施形態では、第4係合部26が中実の突部となっている。したがって、前記正の気体圧によるチューブ体21の膨張により、第4係合部26のチューブ体21からの突出高さや幅が変動する等その寸法が安定しなくなるのを防ぎ、第4係合部26を確実に第3係合部25内に進入させることができる。
また、本実施形態では、チューブ体21の前記両側部分21aが露出しているので、トレッド22をチューブ体21に対して容易に着脱することができる。
さらに、前述した第1〜第4係合部23〜26がそれぞれ、タイヤ周方向に間隔をあけて多数配置されている。したがって、リム10およびチューブ体21のタイヤ周方向に沿った相対的な位置ずれや、チューブ体21およびトレッド22のタイヤ周方向に沿った相対的な位置ずれも防ぐことができる。
またこのように、第1〜第4係合部23〜26がそれぞれ、タイヤ周方向に間隔をあけて多数配置されている。これにより、トレッド22をチューブ体21の外側に嵌合する際に、トレッド22およびチューブ体21のタイヤ周方向に沿った相対的な位置を容易かつ高精度に決めることが可能になる。また、チューブ体21をリム10の支持面12aに嵌合する際に、チューブ体21およびリム10のタイヤ周方向に沿った相対的な位置を容易かつ高精度に決めることができる。
以上より、リム10、チューブ体21およびトレッド22それぞれの相対的なタイヤ幅方向Hの位置ずれのみならずタイヤ周方向の位置ずれをも防止することが可能になる。また、リム10、チューブ体21およびトレッド22それぞれの相対的なタイヤ幅方向Hの位置のみならずタイヤ周方向の位置をも容易かつ高精度に決めることが可能になる。これにより、前述した実使用性を確実に確保することができるとともに、リム組み時の作業性を向上させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、係合部として、第1係合部23および第2係合部24と、第3係合部25および第4係合部26と、の2組を設けたが、いずれか1組のみ設けてもよいし、いずれも設けなくてもよい。さらに、第1係合部23および第2係合部24と、第3係合部25および第4係合部26と、の各配置位置や個数は適宜変更してもよい。
また、第1係合部23および第4係合部26をそれぞれ中実の突部としたが、中空にしてもよい。さらに、これらの係合部23、26を突部とし、第2係合部24および第3係合部25を凹部としたが、第1係合部23および第4係合部26を凹部とし、第2係合部24および第3係合部25を突部にしてもよい。
さらに、第1〜第4係合部23〜26を、タイヤ周方向に間隔をあけて多数配置したが、タイヤ周方向における全周にわたって連続して延在させてもよい。また、第1〜第4係合部23〜26の各平面視形状をタイヤ周方向に長い長方形状にしたが、これに限らず例えば円形状若しくは多角形状にする等、適宜変更してもよい。さらに、第1〜第4係合部23〜26の各前記縦断面視形状も前記実施形態に限らず適宜変更してもよい。
さらにまた、第1係合部23および第2係合部24は、前記実施形態に代えて例えば、第3係合部25および第4係合部26と同様に、タイヤ幅方向Hの中央部に1箇所配置してもよい。
また、トレッド22内に補強層22aを埋設したが、この補強層22aは設けなくてもよい。
さらに前記実施形態では、トレッド22として、無端帯状に形成されかつチューブ体21の外側に離脱可能に嵌合された構成を示したが、これに代えて、チューブ体の外周部に加硫接着されて一体に形成されたトレッドを採用してもよい。
次に、前述した作用効果に係る検証試験について説明する。
従来例1として、加硫ゴム内にベルト層やビードコア等の補強材が埋設された空気入りタイヤを採用し、実施例1として、この空気入りタイヤと同一のサイズで、かつ図1および図2で示したタイヤ20を採用した。なお、実施例1のチューブ体21はオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成した。
その結果、実施例1では重量が従来例1と比べて3割程度低減できた。また、実施例1では、リムに組付ける時間およびリムから取り外す時間が従来例1と比べて大幅に低減でき、チューブ体21とトレッド22とを容易に分離することが可能であった。しかもチューブ体21は、トレッド22から分離した後に加熱して溶融し再成型することでリサイクルできた。
次に、比較例1として、例えば特開2003−104008号公報に示されるような、内部にビードコアが埋設されたタイヤ骨格部材と、このタイヤ骨格部材の外周面に設けられたトレッドと、を備え、前記タイヤ骨格部材をオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成した空気入りタイヤを採用した。なお、この空気入りタイヤ、および前記実施例1のタイヤのサイズは互いに同じにし、それぞれ10本ずつ用意した。
そして、各タイヤをリム組機を用いてリムに組み、比較例1のタイヤ骨格部材および実施例1のチューブ体21をそれぞれ目視して破損の有無を確認した。
その結果、比較例1の空気入りタイヤでは、10本全て、タイヤ骨格部材のビードコアの周辺に位置する部分が破損した。一方、実施例1のタイヤでは、10本中1本、チューブ体21が破れた。
比較例1の空気入りタイヤでは、タイヤ骨格部材の内部にビードコアが埋設されている。したがって、リム組み時に、ビード部を強制的に大きく変形させなければならなくなるが、熱可塑性材料は加硫ゴムと比べて剛性が高くかつ弾性限度ひずみが低い。このため、比較例1では、タイヤ骨格部材においてビードコアの周辺に位置する部分が破損し易くなる。一方、実施例1のタイヤ20では、チューブ体21にビードコアが埋設されていない。したがって、このチューブ体21が熱可塑性材料で形成されていることと相俟って、リム組み時に、強い力をかけなくても容易にチューブ体21を変形させることが可能になる。これにより、実施例1では、タイヤ20の作業性を向上させることができるとともに、このチューブ体21が破損するのを防止できた。
<第2の実施形態>
以下、本発明に係るタイヤ・リム組立体の第2の実施形態を、図3および図4を参照しながら説明する。
タイヤ・リム組立体1は、円盤状に形成されたリム110と、このリム110の後述する支持部(外周部)112に装着されたタイヤ120と、を備える。これらのリム110およびタイヤ120はそれぞれ、タイヤ幅方向Hに沿って延びる共通軸と同軸に配置されている。
リム110は、円盤状のリム本体111と、このリム本体111の外周面に連結されるとともに、その表裏面からそれぞれタイヤ幅方向Hの外側に向けて突出したフランジ状の支持部112と、を備えている。これらのリム本体111および支持部112は金属材料で一体に形成されている。
ここで、支持部112においてタイヤ径方向の外側を向く表面が、後述するチューブ体121〜123の内周部が支持される支持面112aとなっている。
タイヤ120は、内部に正の気体圧が付与されたチューブ体121〜123と、無端帯状に形成されたトレッド128と、を備えている。なお、チューブ体121〜123の内部に充填される気体としては、例えば空気や窒素ガス等が挙げられる。
チューブ体121〜123はリム110の支持面112aに嵌合され、かつトレッド128がチューブ体121〜123の外側に離脱可能に嵌合されている。ここで、チューブ体121〜123のそれぞれは、内部に全周にわたって連続して延びかつタイヤ幅方向Hに沿った縦断面視形状が円形状に形成された気密空間Aを有するドーナツ状となっている。この気密空間Aに空気が充填されることで正圧に保持可能となっている。チューブ体121〜123は、その内部の正の気体圧によって、外周部がトレッド128の内周面に密接し、かつ内周部がリム110の支持面112aに密接することによりトレッド128とリム110との間で固定されている。
本実施形態では、複数のチューブ体121〜123が、リム110の支持面112aにタイヤ幅方向Hに沿って嵌合されている。図示の例では、3本のチューブ体121〜123が、リム110の支持面112aにタイヤ幅方向Hに沿って嵌合されている。チューブ体121〜123は、互いに同形同大となっている。また、これらのチューブ体121〜123は、タイヤ幅方向Hに互いに間隔をあけてリム110の支持面112aに嵌合されている。なお、この間隔は、図示の例では、チューブ体121〜123の肉厚と同等になっている。
そして、トレッド128は、複数のチューブ体121〜123の外側にタイヤ幅方向Hに跨って離脱可能に嵌合されている。
なお、複数のチューブ体121〜123のうち、タイヤ幅方向Hの両端に位置する第2チューブ体122および第3チューブ体123のそれぞれにおいて、タイヤ幅方向Hの外側に位置する外側部分122a、123aは、リム110の支持面112aおよびトレッド128に覆われておらず外部に露出している。このように外部に露出している第2チューブ体122および第3チューブ体123のそれぞれの外側部分122a、123aにおける各周長は互いに同等になっている。
また、トレッド128は天然ゴムまたは/およびゴム組成物が加硫された加硫ゴムで形成されている。さらに、このトレッド128の内部には、スチールコードが複数並べられて構成された補強層128aが全周にわたって埋設されている。
本実施形態では、チューブ体121〜123は、縦弾性係数が1.0MPa以上500MPa以下の熱可塑性材料で形成されている。熱可塑性材料としては、ゴム様の弾性を有する熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー(Thermo Plastic Elastomer:TPE)等を用いることができる。走行時の弾性(乗り心地)と製造時の成形性を考慮すると、熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。
この熱可塑性エラストマーとしては、例えばJIS K6418に規定されるアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、熱可塑性ゴム架橋体(TPV)、若しくはその他の熱可塑性エラストマー(TPZ)等が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、チューブ体121〜123の肉厚は例えば約0.5mm〜5.0mm程度であり、その内部に付与する気体圧は例えば約50kPa〜500kPa程度である。このタイヤ・リム組立体1を装着する車両としては例えば自動二輪車全般や総重量3t未満の普通乗用車等が挙げられる。
なお、チューブ体121〜123の肉厚が0.5mmより薄くなると、耐圧性や耐刃性が不十分になるおそれがある。チューブ体121〜123の肉厚が5.0mmより厚くなると、重量が増大したりあるいはチューブ体121〜123に曲げひずみが作用したときに、表面側と裏面側とで生ずる応力の差が大きくなって耐疲労性が悪化したりするおそれがある。
また、チューブ体121〜123に付与される気体圧が50kPaよりも低くなると、荷重支持性能が低下するおそれがあり、500kPaより高くなると、乗り心地性や耐圧性が悪化するおそれがある。
ここで、複数のチューブ体121〜123の各外周部には、第1係合部124が設けられる。トレッド128の内周面には、第2係合部125が設けられる。第1係合部124と第2係合部125とは、互いに係合可能でかつチューブ体121〜123およびトレッド128のタイヤ幅方向Hに沿った相対的な位置ずれを防止する。
チューブ体121〜123の外周部に設けられた第1係合部124は、タイヤ径方向の外側に向けて突出した突部となっている。また、第1係合部124は、各チューブ体121〜123の外周部それぞれにおいて、タイヤ幅方向Hの中央部に設けられている。さらに、第1係合部124は中実となっている。
トレッド128の内周面に設けられた第2係合部125は、タイヤ径方向の外側に向けて凹む凹部となっている。また、第2係合部125は、トレッド128の内周面においてタイヤ幅方向Hの中央部および両端部に設けられている。
ここで、リム110の前記支持面112aには、窪み部112bが、タイヤ幅方向Hに間隔をあけて複数形成されている。窪み部112bは、前記縦断面視形状がチューブ体121〜123の各内周部における前記縦断面視形状に沿う円弧形状に形成される。これらの窪み部112bのうち、1つは支持面112aにおいてタイヤ幅方向Hの中央部に形成され、残りの2つは支持面112aにおいてタイヤ幅方向Hの両端部に形成されている。なお、3つの窪み部112bのうちの前記残りの2つは、支持面112aにおけるタイヤ幅方向Hの両端縁よりもタイヤ幅方向Hの内側に位置している。そして、これらの各窪み部112bに複数のチューブ体121〜123が嵌合されている。
これらの窪み部112bには、第3係合部126が設けられる。複数のチューブ体121〜123の各内周部には、第4係合部127が設けられる。第3係合部126と第4係合部127とは、互いに係合可能でかつチューブ体121〜123のリム110に対するタイヤ幅方向Hに沿った位置ずれを防止する。
窪み部112bに設けられた第3係合部126は、タイヤ径方向の内側に向けて凹む凹部となっている。また、第3係合部126は、窪み部112bそれぞれにおいて、タイヤ幅方向Hの中央部に設けられている。
チューブ体121〜123の内周部に設けられた第4係合部127は、タイヤ径方向の内側に向けて突出した突部となっている。第4係合部127は、チューブ体121〜123の内周部それぞれにおいて、タイヤ幅方向Hの中央部に設けられている。また、第4係合部127は中実となっている。
前述した第1〜第4係合部124〜127はそれぞれ、タイヤ周方向に間隔をあけて多数配置され、その平面視形状はタイヤ周方向に長い長方形状を呈し、前記縦断面視形状は矩形状を呈している。
そして、チューブ体121〜123に設けられた第1係合部124および第4係合部127はそれぞれ、チューブ体121〜123内の正の気体圧によって、トレッド128に設けられた第2係合部125内およびリム110の支持面112aに設けられた第3係合部126内に各別に嵌入されるようになっている。つまり、第1係合部124が第2係合部125の内面に、第4係合部127が第3係合部126の内面にそれぞれ、隙間無く密接するようになっている。
以上説明したように、本実施形態によるタイヤ120によれば、トレッド128とチューブ体121〜123とで構成されるとともに、チューブ体121〜123が熱可塑性材料で形成されている。したがって、構造を単純化することが可能になり、製造コストを低減することができるとともに、軽量化を図ることができる。また、チューブ体121〜123の内部に有機繊維やスチールコード等を有する補強材が埋設されていない場合には、構造の更なる単純化、製造コストの低減及び軽量化が可能である。
また、チューブ体121〜123の内部に補強材が埋設されていない場合には、チューブ体121〜123とトレッド128とを分離した後は、このチューブ体121〜123からさらに別の部材を分離する必要がない。さらにチューブ体121〜123は、熱可塑性材料で形成されている。これにより、チューブ体121〜123を単に加熱して溶融すれば再成型することが可能になり、このタイヤ120に優れたリサイクル性を具備させることができる。
また、トレッド128がチューブ体121〜123の外側に離脱可能に嵌合されているので、これらのトレッド128およびチューブ体121〜123のうちのいずれか一方が摩耗若しくは劣化したときに、この一方のみを交換することが可能になる。したがって、効率的な交換が実現されこの交換に要するコストを低減することができる。
さらにまた、チューブ体121〜123が熱可塑性材料のうち熱可塑性エラストマーで形成されている場合には、補強材を排除した場合におけるタイヤ120の剛性の低下を抑えることが可能になり、実使用性を確実に確保することができる。
また、複数のチューブ体121〜123が設けられているので、例えば走行中の振動や局所的に作用した大きな外力等によって、これらのチューブ体121〜123のうちの一部がパンクしても、残りのチューブ体により車両の荷重を支えることが可能になり、ある程度の距離は継続して走行することができる。つまりランフラット走行が可能になる。
ここで近年では、低燃費タイヤに対する要望に応えるために、熱可塑性材料でタイヤを形成することが検討されているが、この軽量タイヤにおいては例えばパンクが発生し易くなる等、耐久性の低下が懸念される。
ところが本実施形態では、前述のようにランフラット走行が可能になることから、安全性は確実に確保することができる。
さらに、本実施形態では、複数のチューブ体121〜123が、タイヤ幅方向Hに互いに間隔をあけてリム110の支持面112a(外周部112)に嵌合されて、タイヤ幅方向Hで隣り合うチューブ体121〜123同士が互いに非接触となっている。したがって、これらのチューブ体121〜123同士が走行中の振動によって擦れ合い摩耗するのを防ぐことが可能になり、優れた耐久性を具備させることができる。
また、本実施形態では、チューブ体121〜123の各外周部に第1係合部124が設けられ、かつトレッド128の内周面に第2係合部125が設けられている。したがって、チューブ体121〜123とトレッド128とを前述のように分離可能にしたことによって、チューブ体121〜123とトレッド128とがタイヤ幅方向Hに沿って相対的に位置ずれし易くなるのを防ぐことが可能になる。したがって、実使用性をより一層確実に確保することができるとともに、走行中の振動等によって、タイヤ幅方向Hで隣り合うチューブ体121〜123同士の間の隙間が埋まり互いに接触し合うのを防ぐことができる。
さらに、このように第1係合部124および第2係合部125が設けられていることから、トレッド128をチューブ体121〜123の外側に嵌合する際に、トレッド128およびチューブ体121〜123のタイヤ幅方向Hに沿った相対的な位置を容易かつ高精度に決めることが可能になり、リム組み時あるいはこのタイヤ120の組立て時の作業性を一層向上させることができる。
また、チューブ体121〜123に設けられた第1係合部124が突部とされる一方、トレッド128に設けられた第2係合部125が凹部となっている。したがって、前記正の気体圧によるチューブ体121〜123の膨張によって、第1係合部124を第2係合部125内に強制的に進入させ易くすることが可能になり、第1係合部124と第2係合部125とを強固に係合させることができる。
さらに、本実施形態では、第1係合部124が中実の突部となっている。したがって、前記正の気体圧によるチューブ体121〜123の膨張により、第1係合部124のチューブ体121〜123からの突出高さや幅が変動する等その寸法が安定しなくなるのを防ぎ、第1係合部124を確実に第2係合部125内に進入させることができる。
さらにまた、トレッド128に補強層128aが設けられ、また、チューブ体121〜123が、縦弾性係数が1.0MPa以上500MPa以下の熱可塑性材料で形成されている。したがって、補強材を排除した場合におけるタイヤ120の剛性の低下を確実に抑えることができる。なお、500MPaを超えると乗り心地性が悪化するおそれがある。
また、本実施形態によるタイヤ・リム組立体1によれば、リム110の支持面112aに複数の窪み部112bが形成されているので、各チューブ体121〜123がリム110に対してタイヤ幅方向Hに沿って位置ずれするのを抑制することが可能になる。したがって、タイヤ幅方向Hで隣り合うチューブ体121〜123同士の間の隙間を長期にわたって確実に確保することができる。また、窪み部112bにチューブ体121〜123を嵌合する際に、リム110に対するチューブ体121〜123のタイヤ幅方向Hに沿った位置を容易に決めることが可能になり、リム組みの作業性を向上させることができる。
さらに、リム110の支持面112aに第3係合部126が設けられ、かつチューブ体121〜123の各内周部に第4係合部127が設けられている。したがって、ビードコア等の補強材を排除した場合であっても、チューブ体121〜123がリム110に対してタイヤ幅方向Hに沿って位置ずれし易くなるのを防ぐことが可能になる。したがって、実使用性をより一層確実に確保することができるとともに、タイヤ幅方向Hで隣り合うチューブ体121〜123同士の間の隙間を長期にわたって高精度に維持することができる。
さらにまた、このように第3係合部126および第4係合部127が設けられている。これにより、支持面112aの窪み部112bにチューブ体121〜123を嵌合する際に、チューブ体121〜123のリム110に対するタイヤ幅方向Hに沿った位置を容易かつ高精度に決めることが可能になり、リム組みの作業性をより一層向上させることができる。
また、本実施形態では、チューブ体121〜123に設けられた第4係合部127が突部とされる一方、支持面112aの窪み部112bに設けられた第3係合部126が凹部となっている。したがって、前記正の気体圧によるチューブ体121〜123の膨張によって、第4係合部127を第3係合部126内に強制的に進入させ易くすることが可能になり、第4係合部127と第3係合部126とを強固に係合させることができる。
さらに、本実施形態では、第4係合部127が中実の突部となっている。したがって、前記正の気体圧によるチューブ体121〜123の膨張により、第4係合部127のチューブ体121〜123からの突出高さや幅が変動する等その寸法が安定しなくなるのを防ぎ、第4係合部127を確実に第3係合部126内に進入させることができる。
また、本実施形態では、第2チューブ体122および第3チューブ体123それぞれにおいて、タイヤ幅方向Hの外側に位置する外側部分122a、123aが露出しているので、トレッド128をチューブ体121〜123に対して容易に着脱することができる。
さらに、前述した第1〜第4係合部124〜127がそれぞれ、タイヤ周方向に間隔をあけて多数配置されているので、リム110およびチューブ体121〜123のタイヤ周方向に沿った相対的な位置ずれや、チューブ体121〜123およびトレッド128のタイヤ周方向に沿った相対的な位置ずれも防ぐことができる。
またこのように、第1〜第4係合部124〜127がそれぞれ、タイヤ周方向に間隔をあけて多数配置されている。これにより、トレッド128をチューブ体121〜123の外側に嵌合する際に、トレッド128およびチューブ体121〜123のタイヤ周方向に沿った相対的な位置を容易かつ高精度に決めることが可能になる。また、チューブ体121〜123をリム110の支持面112aに嵌合する際に、チューブ体121〜123およびリム110のタイヤ周方向に沿った相対的な位置を容易かつ高精度に決めることができる。
以上より、リム110、チューブ体121〜123およびトレッド128それぞれの相対的なタイヤ幅方向Hの位置ずれのみならずタイヤ周方向の位置ずれをも防止することが可能になる。また、リム110、チューブ体121〜123およびトレッド128それぞれの相対的なタイヤ幅方向Hの位置のみならずタイヤ周方向の位置をも容易かつ高精度に決めることが可能になる。これにより、前述した実使用性を確実に確保することができるとともに、リム組み時の作業性を向上させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、係合部として、第1係合部124および第2係合部125と、第3係合部126および第4係合部127と、の2組を設けたが、いずれか1組のみ設けてもよいし、いずれも設けなくてもよい。さらに、第1係合部124および第2係合部125と、第3係合部126および第4係合部127と、の各配置位置や個数は適宜変更してもよい。
また、第1係合部124および第4係合部127をそれぞれ中実の突部としたが、中空にしてもよい。さらに、これらの係合部124、127を突部とし、第2係合部125および第3係合部126を凹部としたが、第1係合部124および第4係合部127を凹部とし、第2係合部125および第3係合部126を突部にしてもよい。
さらに、第1〜第4係合部124〜127を、タイヤ周方向に間隔をあけて多数配置したが、タイヤ周方向における全周にわたって連続して延在させてもよい。また、第1〜第4係合部124〜127の各平面視形状をタイヤ周方向に長い長方形状にしたが、これに限らず例えば円形状若しくは多角形状にする等、適宜変更してもよい。さらに、第1〜第4係合部124〜127の各前記縦断面視形状も前記実施形態に限らず適宜変更してもよい。
また、トレッド128内に補強層128aを埋設したが、この補強層128aは設けなくてもよい。
さらに、リム110の支持部112に嵌合するチューブ体121〜123の個数は前記実施形態に限らず例えば2つ、あるいは4つ以上であってもよいし、各チューブ体の例えば肉厚や外径等の寸法を互いに異ならせるようにしてもよい。
また、タイヤ幅方向Hで互いに隣接するチューブ体121〜123同士の間に隙間を設けなくてもよい。
さらに前記実施形態では、トレッド128として、無端帯状に形成されかつチューブ体121〜123の外側に離脱可能に嵌合された構成を示したが、これに代えて、チューブ体の外周部に加硫接着されて一体に形成されたトレッドを採用してもよい。
次に、前述した作用効果に係る検証試験について説明する。
従来例2として、加硫ゴム内にベルト層やビードコア等の補強材が埋設された空気入りタイヤを採用し、実施例2として、この空気入りタイヤと同一のサイズで、かつ図3および図4で示したタイヤ120を採用した。なお、実施例2のチューブ体121〜123はオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成した。
その結果、実施例2では重量が従来例2と比べて4割程度低減できた。また、実施例2では、リムに組付ける時間およびリムから取り外す時間が従来例2と比べて大幅に低減でき、チューブ体121〜123とトレッド128とを容易に分離することが可能であった。しかもチューブ体121〜123は、トレッド128から分離した後に加熱して溶融し再成型することでリサイクルできた。さらには3つのチューブ体121〜123のうち1つがパンクしてもある程度の距離は継続して走行できた。
次に、実施例3として図3および図4で示したタイヤ120を採用し、比較例2としてタイヤ幅方向Hで互いに隣接するチューブ体121〜123同士の間に隙間を設けずに互いに当接させたタイヤを採用した。そして、これらのタイヤを各別に車両に装着して60km/hの一定速度で走行させ、タイヤが破壊したときの走行距離を測定した。
結果、比較例2のタイヤを装着した場合、タイヤ幅方向Hで互いに隣接するチューブ体同士の接触部分が破れた。実施例3のタイヤを装着した場合、チューブ体121〜123は破損せずにトレッド128が破れ、しかも比較例2のタイヤを装着した場合と比べて走行距離が5.4倍長かった。
構造の単純化が図られ、リム組みやリム解きの作業性を向上させることができ、さらには効率的な交換が可能でかつ優れたリサイクル性を有するタイヤおよびタイヤ・リム組立体が得られる。

Claims (19)

  1. リムに装着されるタイヤであって、
    熱可塑性材料で形成されるとともに前記リムの外周部に嵌合されるチューブ体と;
    このチューブ体の外側に設けられたトレッドと;を備え、
    前記チューブ体は、その内部の正の気体圧によって前記リムの外周部に密接して固定される。
  2. 請求項1記載のタイヤであって、
    前記トレッドは無端帯状に形成されるとともに、前記チューブ体の外側に離脱可能に嵌合されている。
  3. 請求項2記載のタイヤであって、
    前記チューブ体の外周部には第1係合部が設けられ;
    トレッドの内周面には第2係合部が設けられ;
    前記第1係合部と前記第2係合部とは、互いに係合可能でかつチューブ体およびトレッドの少なくともタイヤ幅方向に沿った相対的な位置ずれを防止する。
  4. 請求項3記載のタイヤであって、
    前記チューブ体に設けられた第1係合部は突部とされるとともに、前記トレッドに設けられた第2係合部は凹部とされ;
    前記第1係合部は、前記チューブ体内の正の気体圧によって前記第2係合部内に嵌入されている。
  5. 請求項1に記載のタイヤであって、
    前記トレッドに補強層が設けられている。
  6. 請求項1に記載のタイヤであって、
    前記チューブ体は、縦弾性係数が1.0MPa以上500MPa以下の熱可塑性材料で形成されている。
  7. リムにタイヤが装着されたタイヤ・リム組立体であって、
    前記タイヤが請求項1に記載のタイヤとされ;
    前記リムの外周部において前記チューブ体の内周部が支持される支持面のタイヤ幅方向に沿った縦断面視形状は、前記チューブ体の内周部における前記縦断面視形状に沿う円弧状となっている。
  8. 請求項7記載のタイヤ・リム組立体であって、
    前記リムの支持面には第3係合部が設けられ;
    チューブ体の内周部には第4係合部が設けられ;
    第3係合部と第4係合部とは互いに係合可能でかつチューブ体のリムに対する少なくともタイヤ幅方向に沿った位置ずれを防止する。
  9. 請求項8記載のタイヤ・リム組立体であって、
    前記チューブ体に設けられた第4係合部は突部とされるとともに、前記リムに設けられた第3係合部は凹部とされ;
    前記第4係合部は、前記チューブ体内の正の気体圧によって前記第3係合部内に嵌入されている。
  10. 請求項1記載のタイヤであって、 前記チューブ体はタイヤ幅方向に沿って複数設けられ;
    前記トレッドはこれらのチューブ体の外側にタイヤ幅方向に跨って設けられる。
  11. 請求項10記載のタイヤであって、
    複数の前記チューブ体は、タイヤ幅方向に互いに間隔をあけて前記リムの外周部に嵌合されている。
  12. 請求項10に記載のタイヤであって、
    前記トレッドは無端帯状に形成されるとともに、前記チューブ体の外側に離脱可能に嵌合されている。
  13. 請求項12記載のタイヤであって、
    複数の前記チューブ体の各外周部には第1係合部が設けられ;
    トレッドの内周面には第2係合部が設けられ;
    前記第1係合部と前記第2係合部とは、互いに係合可能でかつチューブ体およびトレッドの少なくともタイヤ幅方向に沿った相対的な位置ずれを防止する。
  14. 請求項13記載のタイヤであって、
    前記チューブ体に設けられた第1係合部は突部とされるとともに、前記トレッドに設けられた第2係合部は凹部とされ;
    前記第1係合部は、前記チューブ体内の正の気体圧によって前記第2係合部内に嵌入されている。
  15. 請求項10に記載のタイヤであって、
    前記トレッドに補強層が設けられている。
  16. 請求項10に記載のタイヤであって、
    前記チューブ体は、縦弾性係数が1.0MPa以上500MPa以下の熱可塑性材料で形成されている。
  17. リムにタイヤが装着されたタイヤ・リム組立体であって、
    前記タイヤが請求項10に記載のタイヤとされ;
    前記リムの外周部において前記チューブ体の内周部が支持される支持面には、タイヤ幅方向に沿った縦断面視形状が前記チューブ体の内周部における前記縦断面視形状に沿う円弧形状に形成された窪み部が、タイヤ幅方向に複数形成され;
    各窪み部に複数の前記チューブ体が各別に嵌合されている。
  18. 請求項17記載のタイヤ・リム組立体であって、
    前記各窪み部には第3係合部が設けられ;
    複数の前記チューブ体の各内周部には第4係合部が設けられ;
    第3係合部と第4係合部とは互いに係合可能でかつチューブ体のリムに対する少なくともタイヤ幅方向に沿った位置ずれを防止する。
  19. 請求項18記載のタイヤ・リム組立体であって、
    前記チューブ体に設けられた第4係合部は突部とされるとともに、前記窪み部に設けられた第3係合部は凹部とされ;
    前記第4係合部は、前記チューブ体内の正の気体圧によって前記第3係合部内に嵌入されている。
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