JPWO2009069577A1 - モールド除去方法 - Google Patents

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Abstract

本発明のレーザモールド除去方法は、レーザ光の反射率の異なる複数の材料からなる複合材料を加工対象物とするレーザモールド除去方法であり、加工対象物の加工を行うための加工用レーザ光と加工対象物へ照射されるとともに加工用レーザ光よりも出力の小さな計測用レーザ光とを出射するレーザ光出射工程と、加工対象物で反射された計測用レーザ光の反射光量を測定するための反射光量測定工程と、該反射光量に基づいて制御する制御工程とを備える。

Description

本発明は、ICモールド等の被加工部材を覆っているモールドの厚さを計測してモールドを除去し、ICを露出するためのモールド除去方法に関する。
一般に、トランジスタ、ダイオード、抵抗、キャパシタなどの数多くの超小型素子を一つの基板上に一体的に作り込み、相互に電気的に接続または絶縁して作成したIC(Integrated Circuit)の故障解析をすることが行われている。半導体チップは、ICパッケージにおいて樹脂等のモールドで封止されている。よって、ICパッケージの半導体チップに形成された集積回路に動作不良があったときには、原因の解析や回路修正を行うために半導体チップを封止している樹脂を除去して半導体チップを露出させることが求められている。
このため、従来は、ICパッケージを開封する方法として、ICパッケージの半導体チップを封止している樹脂モールドに硝酸などの作用媒体を吹き付けることにより樹脂を除去している。また、ドライエッチング等も用いられている。
しかしながら、従来の溶液を使用して樹脂モールドを除去してICパッケージを開封する薬液方法では、廃液処理や装置腐食の問題がある。またドライエッチングでは加工速度が遅いという問題がある。さらに、樹脂モールドで封止されている半導体チップの位置や設置状態がわからないため、除去工程で半導体チップに損傷を生じさせ、半導体チップを覆っている樹脂を完全にきれいに除去できない等の問題点がある。
本発明は、薬液を用いず、高速に開封処理可能なモールド除去方法を提供する。
本発明は、モールドの残留厚さをモニタしながらレーザ加工によりICにダメージを与えないで最小厚さまでモールドを除去できるモールド除去方法を提供する。
本発明の第1の観点によれば、モールド除去方法は、計測用レーザ光の出射位置にモールド部材で覆われたICチップを設置する工程と、前記モールド部材に計測用レーザ光を出射して該モールド部材への出射光量及び前記モールド部材からの反射光量を計測する工程と、前記モールド部材からの前記反射光量を用いて該モールド部材の厚さを測定する工程と、モールド部材への前記出射光量を用いてモールド部材からの前記反射光量を正規化した補正値を求め、該補正値と該モールド部材の厚さに応じて予め設定された設定値とを比較して、該モールド部材の高さ方向位置で除去すべきモールドの除去量を求める工程と、前記モールド除去量に基づいてレーザ出射条件を変更して該モールド部材をレーザ除去する工程と、を備える。
本発明の第2の観点によれば、前記モールド除去方法は、前記モールド部材に計測用レーザ光を出射して該モールド部材の高さ位置を測定する工程を備える。
本発明の第3の観点によれば、前記モールド除去方法は、前記モールド部材の高さ位置方向の位置合わせを行う工程を備える。
本発明の第4の観点によれば、モールド除去方法は、計測用レーザ光の出射位置にモールド部材で覆われたICチップを設置する工程と、前記計測用レーザを出射して該モールド部材への前記出射光量及び該モールド部材からの前記反射光量をモールド部材の各位置で測定する工程と、前記各位置で測定した前記出射光量と前記反射光量から補正光量を算出して前記モールド部材の高さ位置を測定する工程と、前記モールド部材の高さ位置方向の位置合わせを行う工程と、モールド部材への前記出射光量を用いてモールド部材からの前記反射光量を正規化した補正値を求め、該補正値と該モールド部材の厚さに応じて予め設定された設定値とを比較して、該モールド部材の高さ方向位置で除去すべきモールドの除去量を求める工程と、前記モールド除去量に基づいてレーザ出射条件を変更して該モールド部材をレーザ除去する工程と、を備える。
本発明の第5の観点によれば、前記モールド除去方法において、前記モールド部材の高さ位置合わせは、モールド部材の各位置に対応する補正光量から近似曲線を作成してモールド部材の位置方向の位置関係で補正光量が極大となるように焦点位置を検出して行われる。
その他の特徴および効果は、実施例の記載および添付のクレームより明白である。
本発明の実施の形態のレーザ加工装置の概略構成を模式的に示す図である。 図1に示すICチップがX方向で計測用レーザ光の焦点から外れた位置にあるときの状態を示す図である。 図1に示すICチップのZ方向の位置と、第2受光素子で測定される反射光量との関係を示すグラフである。 図1に示す反射板で計測用レーザ光が反射されたときに撮像素子で撮影される映像の一例を示す図である。 図1に示すICチップで反射された反射光の明るさと反射光の中心部からの距離との関係を示すグラフである。 他のレーザ加工装置の概略構成を模式的に示す図である。 本発明の他の形態にかかる移動機構の概略構成を模式的に示す図である。 本発明のさらに他の形態にかかるレーザ加工装置の概略構成を模式的に示す図である。 加工対象物であるワークとして、ICを示した図であり、図9(A)は、レーザ加工前のワークの断面の状態を、図9(B)は、レーザ加工途中のワークの断面状態を、図9(C)は、レーザ加工によりプラスチックモールドが開封されたワークの断面状態を示している。 YAGレーザ、および、CO2レーザに対する銅、アルミの反射率を示すグラフである。 図9(A)、図9(B)、図9(C)のそれぞれの状態における計測用レーザ光の反射光量を示すグラフである。 レーザ加工装置を使用してモールドを除去する第1実施例を示すフローチャートである。 レーザ加工装置を使用してモールドを除去する第2実施例を示すフローチャートである。 レーザ加工装置を使用してモールドを除去する第3実施例を示すフローチャートである。 レーザ加工によりモールドが開封されるフローチャートを示す断面図である。
符号の説明
1 レーザ加工装置
2 ワーク(加工対象物)
3 レーザ光源(レーザ光出射手段)
4 第1受光素子(出射光特性測定手段、出射光量測定手段)
5 第2受光素子(反射光特性測定手段の一部、反射光量測定手段の一部、受光素子)
6 遮蔽部材(反射光特性測定手段の一部、反射光量測定手段の一部)
6a 微小孔(孔部)
7 撮像素子(反射光特性測定手段、反射光量測定手段)
8 光学系
9 反射板
10 移動機構
11 制御部(制御手段)
14 凹レンズ
15 凸レンズ
16 ビームエキスパンダー
17 第1ビームサンプラー
18 第2ビームサンプラー
19 対物レンズ
21 保持部
22 駆動部
30 IC
31、60 ICチップ
32 配線部材
33、62 樹脂モールド
34 ICの上面
40 ガルバノスキャナ
61 キャビテイ
63 レーザによる大荒加工領域
64 レーザによる中荒加工領域
65 レーザによる小荒加工(仕上げ加工)領域
以下、本発明を実施の形態を図面に基づいて説明する。
(レーザ加工装置の概略構成)
図1は、樹脂等のモールド除去に使用されるレーザ加工装置1の概略構成を模式的に示す図である。図2は、図1に示すワーク2がX方向で計測用レーザ光の焦点Fから外れた位置にあるときの状態を示す図である。
レーザ加工装置1は、所定の加工対象物2(以下「ワーク」ということがある)に対して除去加工や接合加工等の微細なレーザ加工を行うレーザ微細加工装置である。レーザ加工装置1は、卓上への設置が可能な軽量かつ小型の加工装置である。このレーザ加工装置1は、図1に示すように、レーザ光源3と、第1受光素子4と、第2受光素子5と、遮蔽部材6と、撮像素子7と、光学系8とを備えている。レーザ光源3はワーク2の加工を行うための加工用レーザ光および加工用レーザ光の焦点とワーク2との位置合せ等を行うための計測用レーザ光を出射するレーザ光出射手段である。第1受光素子4はレーザ光源3から出射された計測用レーザ光の出射光量を測定するための出射光量測定手段である。第2受光素子5および遮蔽部材6はワーク2で反射された計測用レーザ光の反射光量を測定するための反射光量測定手段である。撮像素子7において、計測用レーザ光の反射光を用いてワーク2を撮影する。光学系8にて、レーザ光源3から出射された加工用レーザ光や計測用レーザ光の光路を形成する。
なお、加工用レーザ光および計測用レーザ光の光源を、それぞれ別個の専用光源とし、これらの光源を同軸に配置してもよい。その場合には、計測用レーザ光の出射光量を測定するための出射光量測定手段としての第1受光素子4を省略することができる。
また、レーザ加工装置1は、計測用レーザ光を反射する反射板9と、ワーク2を移動可能に保持する移動機構10と、レーザ加工装置1の各種の制御を行う制御部11とを備えている。反射板9は加工用レーザ光および計測用レーザ光の光軸方向で、レーザ光源3に対して、ワーク2よりも離れた位置に配置される。
なお、以下では、加工用レーザ光および計測用レーザ光をまとめて表す場合には「レーザ光」と表記する。また、以下では、図1の左右方向をX方向、紙面垂直方向をY方向、上下方向(すなわち、ワーク2に照射されるレーザ光の光軸方向)をZ方向と表記する。
また、本形態では、ワーク2に照射されるレーザ光の光軸方向を加工表面に対して垂直にしているが、角度をつけ斜めに照射しても実施可能である。
光学系8は、ビームエキスパンダー16と、第1ビームサンプラー17と、第2ビームサンプラー18と、対物レンズ19とを備えている。ビームエキスパンダー16は凹レンズ14および凸レンズ15を有する。第1ビームサンプラー17は凹レンズ14と凸レンズ15との間に配置される。第2ビームサンプラー18は撮像素子7と第1ビームサンプラー17との間に配置される。対物レンズ19はワーク2の配置位置とビームエキスパンダー16との間に配置される。
ビームエキスパンダー16では、凹レンズ14がレーザ光源3側に配置され、凸レンズ15が対物レンズ19側に配置されている。このビームエキスパンダー16は、レーザ光源3から出射されるレーザ光の径を拡大する。第1ビームサンプラー17は、レーザ光源から出射され、凹レンズ14を透過したレーザ光の大半を凸レンズ15に向かって透過させるとともに、その一部を第1受光素子4に向かって反射する。また、第1ビームサンプラー17は、ワーク2や反射板9で反射された計測用レーザ光の一部を撮像素子7に向かって反射する。第2ビームサンプラー18は、第1ビームサンプラー17で反射され撮像素子7へ向かう計測用レーザ光の一部を第2受光素子5に向かって反射する。対物レンズ19は、凸レンズ15を透過したレーザ光をワーク2に集光する。
レーザ光源3は、たとえばファイバーレーザであり、上述のように、加工用レーザ光と計測用レーザ光とを出力する。計測用レーザ光の出力は、加工用レーザ光の出力よりも非常に小さくなっている。たとえば、計測用レーザ光の出力は、加工用レーザ光の出力の20分の1程度である。また、本形態のレーザ光源3は、ワーク2の適切な加工を行うため、出力の安定した加工用レーザ光を出射する。その一方で、レーザ光源3の特性上、加工用レーザ光よりも出力の非常に小さな計測用レーザ光のレーザ光源3からの出力は安定しない。すなわち、レーザ光源3から出射される計測用レーザ光の出力は、経時的に変動する。また、本形態では、加工用レーザ光の波長と計測用レーザ光の波長とがほぼ等しくなっており、加工用レーザ光の焦点位置と計測用レーザ光の焦点位置とはほぼ一致する。
なお、加工用レーザ光および計測用レーザ光の光源を、それぞれ別個の専用光源とした場合は、計測用レーザ光の出力は安定したものとなる。
第1受光素子4および第2受光素子5は、フォトダイオードやフォトトランジスタ等の素子で構成されている。第1受光素子4は、その受光量を電気量に変換することで、レーザ光源3から出射された計測用レーザ光の出射光量を測定する。また、第2受光素子5は、その受光量を電気量に変換することで、ワーク2で反射された計測用レーザ光の反射光量を測定する。
遮蔽部材6には、第2ビームサンプラー18で反射された計測用レーザ光が通過する孔部としての微小孔(ピンホール)6aが形成されている。本形態では、ワーク2(具体的には、たとえば、図1のおけるワーク2の上面2a)が計測用レーザ光の焦点Fの位置にあるときに、ワーク2の反射光が結像する位置(合焦位置)が微小孔6aの形成位置となるように、遮蔽部材6が配置されている。すなわち、本形態の第2受光素子5は、出力が安定しにくい焦点外の余分な反射光を除去する共焦点効果を利用して、ワーク2で反射された計測用レーザ光の反射光量を測定する。
撮像素子7は、CCDやCMOS等のイメージセンサである。この撮像素子7は、ワーク2が計測用レーザ光の焦点Fの位置にあるときに、ワーク2の反射光が結像する位置が撮像素子7の受光面となるように配置されている。
反射板9は、図2に示すように、ワーク2が、Z方向に直交する方向で計測用レーザ光の焦点Fから外れた位置にあるときに、計測用レーザ光を反射する。この反射板9は、後述のように、ワーク2のX、Y方向(Z方向に直交する方向)の端部を検出するために用いられる。本形態の反射板9は、セラミック部材や金属部材で形成されている。また、反射板9の反射面(図1の上面)9aは、入射された計測用レーザ光を乱反射させる乱反射面(粗面)となっている。すなわち、反射面9aには、粗面加工が施されている。なお、反射面9aは、鏡面であっても良い。
移動機構10は、ワーク2を保持する保持部21と、保持部21を駆動する駆動部22とを備えている。駆動部22は、保持部21をX、Y、Z方向の3軸方向へ駆動する。
制御部11には、レーザ光源3と第1受光素子4と第2受光素子5と撮像素子7と移動機構10とが接続されている。制御部11は、レーザ加工装置1の各種の制御を行う。たとえば、制御部11は、レーザ光源3に対して、レーザ光の出射指令、または、停止指令を出力する。また、制御部11は、後述のように、第1受光素子4で測定された出射光量と第2受光素子5で測定された反射光量とに基づいて(専用の計測用レーザ光源を設けている場合は第2受光素子5で測定された反射光量に基づいて)、計測用レーザ光の焦点FのZ方向位置を特定し、移動機構10を駆動させて焦点Fの位置までワーク2を移動する。また、制御部11は、上記反射光量の変化に基づいて加工対象物の加工状態を検知する加工状態検知手段を備え、加工状態に応じてレーザ光の停止指令等の制御を行う。
(計測用レーザ光の焦点のZ方向位置の検出原理)
図3は、図1に示すワーク2のZ方向の位置と、第2受光素子5で測定される反射光量との関係を示すグラフである。
本形態では、第1受光素子4で測定された計測用レーザ光の出射光量と、第2受光素子5で測定された計測用レーザ光の反射光量とに基づいて、計測用レーザ光の焦点FのZ方向位置が検出される。以下、本形態の計測用レーザ光の焦点のZ方向位置の検出原理を説明する。
レーザ光源3から出射される計測用レーザ光の出力が一定である場合には、第2受光素子5で測定される計測用レーザ光の反射光量と、ワーク2のZ方向位置との関係は、図3の線Gで示すグラフのように略正規分布状になる。すなわち、Z方向で、ワーク2が計測用レーザ光の焦点Fの位置にあるときには、第2受光素子5で測定される反射光量は極大値Lとなり、ワーク2が焦点Fから対物レンズ19側または反射板9側に向かって離れるにしたがって、第2受光素子5で測定される反射光量は小さくなる。
したがって、計測用レーザ光の出力が一定である場合には、移動機構10でZ方向にワーク2を移動させながら、第2受光素子5で計測用レーザ光の反射光量を測定して、極大点Mを特定し、極大点Mに対応するワーク2のZ方向位置を測定することで、計測用レーザ光の焦点FのZ方向位置が検出される。
しかしながら、上述のように、本形態のレーザ光源3から出射される計測用レーザ光の出力は安定せず、経時的に変動する。そのため、第2受光素子5で測定される反射光量とワーク2のZ方向位置との関係は略正規分布状にはならず、たとえば、図3の線G10で示すグラフのように変動する。したがって、第2受光素子5で測定される反射光量をそのまま用いて、計測用レーザ光の焦点FのZ方向位置を検出すると、計測用レーザ光の焦点FのZ方向位置の検出精度が低下する。
そこで、本形態では、第1受光素子4で測定された計測用レーザ光の出射光量に基づいて、第2受光素子5で測定された反射光量を補正した補正光量が算出される。すなわち、第1受光素子4によって、計測用レーザ光の現状の出力を把握し、第2受光素子5で測定された反射光量から出力の変動分をキャンセルした補正光量が算出される。そして、この補正光量に基づいて計測用レーザ光の焦点FのZ方向位置が検出される。
具体的には、第1受光素子4で測定される出射光量と計測用レーザ光の出力との関係(第1受光素子4の特性)、および、第2受光素子5で測定される反射光量と計測用レーザ光の出力との関係(第2受光素子5の特性)を予め求め、これらの関係から計測用レーザ光の出力の変動分をキャンセルした補正光量が算出される。たとえば、第1受光素子4の特性と第2受光素子5の特性とが同じであれば、補正光量は下記のように算出される。
(補正光量)=(第2受光素子5での反射光量)/(第1受光素子4での出射光量)
そして、ワーク2のZ方向位置との関係で、この補正光量が極大となる点を特定し、その極大点に対応するワーク2のZ方向位置を測定することで、計測用レーザ光の焦点FのZ方向位置が検出される。
本形態では、補正光量の算出は制御部11で行われる。すなわち、制御部11は、第1受光素子4で測定される出射光量に基づいて、第2受光素子5で測定される反射光量を補正して、補正光量を算出する光量補正手段となっている。また、計測用レーザ光の焦点Fの位置の検出も制御部11で行われている。
なお、加工用レーザ光および計測用レーザ光の光源を、それぞれ別個の専用光源とした場合は、計測用レーザ光の出力は安定したものとなるので、計測用レーザ光の出射光量に基づいて、第2受光素子5で測定された反射光量を補正する必要はない。
(ワークのX、Y方向端部の検出原理)
図4は、図1に示す反射板9で計測用レーザ光が反射されたときに撮像素子7で撮影される映像の一例を示す図である。
本形態では、反射板9で反射された計測用レーザ光を用いて、ワーク2のX、Y方向の端部が検出される。以下、直方体状のワーク2のX方向端部2b(図2参照)が検出される場合を例に、本形態のワーク2のX、Y方向端部の検出原理を説明する。
ワーク2のX方向端部2bの検出前に、まず、上述の方法で計測用レーザ光の焦点FのZ方向位置が検出され、ワーク2と焦点Fとの位置合せが行われる。すなわち、図1に示すように、Z方向で、ワーク2の上面2aと焦点Fとの位置合せが行われる。この状態で、撮像素子7によって撮影された映像上に、焦点Fに対応する焦点対応点F1が設定される(図4参照)。その後、図2に示すように、移動機構10によってワーク2がX方向へ移動され、X方向で焦点Fから外れた位置に配置される。
ワーク2がX方向で焦点Fから外れると、撮像素子7によってたとえば、図4に示す映像が撮影される。すなわち、反射板9で乱反射された計測用レーザ光の一部がワーク2によって遮られるため、撮像素子7によって撮影された映像上の、ワーク2に対応するワーク対応エリア210が暗くなり、その他のエリアは明るくなる。また、Z方向で、ワーク2の上面2aと焦点Fとの位置合せが行われているため、ワーク2のX方向端部2bに対応する端部対応線211は、撮像素子7によって撮影された映像上で明確に特定される。すなわち、ワーク2のX方向端部2bが検出される。
端部対応線211が明確に特定されると、端部対応線211と焦点対応点F1とのX方向の距離X1が算出される。すなわち、X方向端部2bと焦点Fとの距離が算出される。また、X方向端部2bとワーク2の加工部位と距離は予め設計上でわかっているため、焦点Fとワーク2の加工部位までのX方向の距離が算出される。同様に、ワーク2のY方向の端部も検出され、焦点Fとワーク2の加工部位までのY方向の距離が算出される。また、焦点Fとワーク2の加工部位までの距離の算出は、制御部11で行われている。なお、反射板9の反射面9aが鏡面である場合には、端部対応線211が撮像素子7によって撮影された映像上に現れるように、反射面9aの傾きを調整する必要がある。
(他のレーザ加工装置)
上述した形態では、ワーク2で反射された計測用レーザ光の反射光量は、第2受光素子5で測定されているが、計測用レーザ光の反射光量は、撮像素子7で測定されても良い。
また、計測用レーザ光の反射光量は、第2受光素子5と撮像素子7との両者で測定されても良い。ここで、撮像素子7に入射する反射光は、図5の線Hで示すように、反射光の中心部が一番明るく、中心部から離れるにしたがって次第に暗くなる。そして、撮像素子7で撮影される反射光の映像において、所定の閾値t以上の明るさを有する領域が反射光のスポットとして特定され、特定されたスポットの明るさの総和が撮像素子7で測定される計測用レーザ光の反射光量となる。また、第2受光素子5で反射光量が測定される場合と同様に、移動機構10でZ方向にワーク2を移動させながら、撮像素子7で計測用レーザ光の反射光量を測定して、ワーク2のZ方向位置との関係で、反射光量の極大点を特定することで、計測用レーザ光の焦点FのZ方向位置の検出が可能である。
この場合にも、計測用レーザ光の出力が経時的に変動すると、ワーク2のZ方向の位置が一定であっても、撮像素子7で測定される反射光量は変動する。たとえば、図5の線Iで示すように、計測用レーザ光の出力が低下すると、撮像素子7に入射する反射光の明るさも低下して、スポットが小さくなり、その結果、測定される反射光量も低下する。そのため、上述した形態と同様に、第1受光素子4での測定結果から、出射光量の変動を考慮して撮像素子7で測定される反射光量を補正することで、計測用レーザ光の焦点FのZ方向位置を高精度で検出できる。なお、撮像素子7のみで反射光量を測定する場合には、図6に示すように、第2受光素子5、遮蔽部材6および第2ビームサンプラー18が不要となるため、レーザ加工装置1の構成を簡素化できる。また、第2受光素子5のみで反射光量を測定する場合には、撮像素子7を省略することも可能である。
上述した形態では、レーザ加工装置1は反射板9を備えているが、図7に示すように、反射板9を設けずに、移動機構50にワーク2が載置されても良い。この場合には、ワーク2のX、Y方向端部の検出は、以下のように行えば良い。すなわち、まず、図7に示すように、X、Y、Z方向で、ワーク2が計測用レーザ光の焦点Fの位置に配置され、レーザ光源3から所定の基準出力で計測用レーザ光が出射されたときの基準反射光量を第2受光素子5または撮像素子7で測定する。そして、ワーク2をX方向またはY方向へ移動させながら、第2受光素子5または撮像素子7で測定される反射光量が基準反射光量に対してある割合(たとえば、基準反射光量の50%)になったときにワーク2のX方向またはY方向の端部が検出されたと判断する。この場合にも、レーザ光源3から出射される計測用レーザ光の出力が経時的に変動すると、ワーク2の位置が一定であっても、第2受光素子5または撮像素子7で測定される反射光量は変動するが、第1受光素子4での測定結果から、出射光量の変動を考慮して反射光量を補正することで、ワーク2のX、Y方向の端部を精度良く検出することが可能になる。その結果、X、Y方向でワーク2の加工部位と、加工用レーザ光の焦点位置とを精度良く位置合せすることが可能になる。
上述した形態では、移動機構10でZ方向にワーク2を移動させながら、補正光量を算出して、焦点Fの位置を検出するとともにワーク2の位置合せを行っている。この他にもたとえば、レーザ光源3から所定の基準出力で計測用レーザ光を出射した状態でワーク2をZ方向に移動させ、ワーク2のZ方向位置と反射光量との関係を予め把握するとともに、この把握された関係に基づいて、第2受光素子5または撮像素子7で測定される反射光量から、ワーク2と焦点Fとの位置合せを行っても良い。この場合には、予め把握された関係に基づいて、反射光量からワーク2のZ方向位置を検出することも可能になる。
上述した形態では、第1受光素子4で計測用レーザ光の出射光量が測定され、第2受光素子5で計測用レーザ光の反射光量が測定されている。また、測定された出射光量に基づいて、計測用レーザ光の出力の変動分をキャンセルした補正光量が算出されている。この他にもたとえば、出射光量に代えて、計測用レーザ光の出力、強度あるいは所定の光学系を介して形成されるスポットの大きさ等の計測用レーザ光の出力の変動を検出できる他の特性を測定し、これらの特性に基づいて、計測用レーザ光の出力の変動分をキャンセルした補正光量が算出されても良い。また、撮像素子7で検出されるスポットの大きさから計測用レーザ光の焦点Fの位置を検出するとともに、レーザ光源3から出射される計測用レーザ光の特性に基づいて、撮像素子7で検出されるスポットの大きさを補正しても良い。
なお、加工用レーザ光の出力が非常に大きく、第1ビームサンプラー17で反射された加工用レーザ光によって、第1受光素子4が破壊されるおそれがある場合、あるいは、ワーク2等で反射された加工用レーザ光によって、第2受光素子5や撮像素子7が破壊されるおそれがある場合には、第1ビームサンプラー17と第1受光素子4との間や、第1ビームサンプラー17と第2ビームサンプラー18との間に、シャッタ、減光用フィルムあるいは、減光を目的としたビームサンプラーを配置することが好ましい。
図8は、レーザ光のX、Y方向のスキャニングにガルバノスキャナ40を用い、かつ、Z方向に移動可能な移動機構50を複合して用いたレーザ加工装置を示した図である。
以下、上述したレーザ加工装置を使用してパッケージ内の半導体チップを覆っている樹脂モールドを除去して半導体チップを露出するための樹脂モールド除去方法を述べる。
図9は、加工対象物であるワークとして、例えば、ICを示したもので、図9(A)は、レーザ加工前のワークの断面の状態を、図9(B)は、レーザ加工途中のワークの断面状態を、図9(C)は、レーザ加工によりプラスチックモールドが開封されたワークの断面状態を示している。ICは、トランジスタ、ダイオード、抵抗、キャパシタなどのICチップ、ICチップを相互に電気的に接続する配線部材、および、ICチップを覆う樹脂モールドから構成されている。なお、本発明の加工対象であるワークとしては、ICチップに限らず、例えば、セラミックなどバルク材を混入した複合材料にも適用可能である。前記ICチップは、樹脂部材より反射率が高い。
図9(A)に示すように、IC30は、トランジスタ、ダイオード、抵抗、キャパシタなどのICチップ31、ICチップを相互に電気的に接続する配線部材32、および、ICチップ31を覆うプラスチックモールド33から構成されている。YAGレーザ(波長1064nm)、CO2レーザ(波長10.64μm)はICのモールド材料、基板用樹脂材料に吸収されるため型番マーキング等に多く利用されている。
一方、配線材料である銅、アルミの反射率を図10に示すと、YAGレーザでは銅、アルミ共に80%以上、CO2レーザでは95%以上と非常に高い反射率である。また、シリコン等からなるICチップ31もモールド材料にくらべてこれらのレーザ光をよく反射する。
なお、本発明の加工対象であるワークとしては、樹脂モールドに限らず、例えば、セラミックなどバルク材を混入した複合材料にも適用可能である。
今、図9(A)に示すIC30について、故障解析のため、ICチップ31の上方から開封するにあたり、IC30の上面34からレーザ加工を施すと、図9(B)および図9(C)に示すように、プラスチックモールド33が漸次除去されてICチップ31が露出、あるいは、それに近い状態までプラスチックモールド33の被覆が薄くなる。
図9に示すように、プラスチックモールド33の厚が大きい場合、照射された計測用レーザ光は、プラスチックモールド33に吸収され、比較的小さい光量の反射・散乱光が生ずる。加工が進行するとプラスチックモールド33からの反射・散乱光に加えプラスチックモールド33を透過したレーザがチップ31表面で反射・散乱される。これにより第2受光素子で受光する計測光量は増加する。プラスチックモールド33が無くなると反射率が比較的高いチップ31表面での反射・散乱光のみが計測されるため、計測光量は最大値を取る。この計測光量の変化を制御部11の加工状態検知手段でモニタすることで加工状態を把握することができる。
プラスチックモールド33の除去を、図9(C)のように完全に行う場合は図11の値Cで示す反射光量になるまで、また、図9(B)のように一部のプラスチックモールドを残す場合は図11の値Bで示す反射光量になるまで、レーザ加工を行う。なお、モールドは樹脂に限らずセラミックであっても良い。
図12は、樹脂モールドの除去方法を示す第1の実施例を示すフローチャートである。まず、工程2において、移動機構によって、ワークをX、Y方向へ移動させて、レーザ光源から出射されるレーザ光が照射される位置にワークを配置する。次に、工程3において、レーザ光源から計測用レーザ光を出射し、工程4において、受光素子で出射光量,反射光量,又は反射光パターンを測定する。工程5において出射光量と反射光量から、補正光量を算出して記憶する。次に工程6において、Z方向で計測用レーザ光の焦点位置を含む所定範囲にワークを配置して、所定範囲内の各配置位置で出射光量および反射光量を測定したか否かを判断する。所定範囲で測定が行われていない場合には、工程15においてZ方向の所定範囲にワークを配置し、測定工程4へ戻る。所定範囲で測定が行われている場合には、工程7において、ワークの各位置に対応する補正光量から近似曲線を作成し、ワークのZ方向位置との関係で補正光量が極大となる点を特定して、焦点FのZ方向位置を検出する。このときの計測用レーザ光の焦点のZ方向位置がそのX、Y方向におけるワークの高さを表している。次に、工程8において、前記焦点位置計測結果からワークの高さまたはモールド厚さ計測に適した焦点距離まで移動させる。工程9において、モールドの残留厚さをモニタするため、レーザ光源から計測用レーザ光を出射し、出射光量、反射光量、反射光パターン等を計測する。工程10において、測定した出射光量を用いて反射光量を正規化し補正値とする。次に、工程11において、補正値と残留モールド厚に応じて設定した設定値を比較する。(例えば図11の点BまたはCの反射光量が設定値に設定されている。)補正値が設定値より大きい場合には、加工完了を示すフラグをONする。補正値が設定値より小さい場合には、工程16において、補正値に応じて加工条件を変更し、工程17においてレーザ加工する。工程13において、全てのフラグがONであるか確認し、全てのフラグがONであれば工程14において終了する。全てのフラグがONでなければ、工程18において、フラグがOFFの部分へ移動させ、工程3まで戻る。
図13は、樹脂モールドの除去方法を示す第2の実施例を示すフローチャートである。
まず、工程102において、移動機構によって、ワークをX、Y方向へ移動させて、レーザ光源から出射されるレーザ光が照射される位置にワークを配置する。次に、工程103において、レーザ光源から計測用レーザ光を出射し、工程104において、受光素子で出射光量、反射光量、又は反射光パターンを測定する。工程105において出射光量と反射光量から、補正光量を算出して記憶する。次に、工程106において、Z方向で計測用レーザ光の焦点位置を含む所定範囲にワークを配置して、各配置位置で出射光量および反射光量を測定したか否かを判断する。所定範囲で測定が行われていない場合には、工程115において、Z方向の所定範囲にワークを配置し、測定工程104へ戻る。所定範囲で測定が行われている場合には、工程107においてワークの各位置に対応する補正光量から近似曲線を作成し、ワークのZ方向位置との関係で補正光量が極大となる点を特定して、焦点FのZ方向位置を検出する。このときの計測用レーザ光の焦点のZ方向位置がそのY、Y方向におけるワークの高さを表している。次に、工程108において、ワーク高さとX,Y方向の測定位置を記憶する。工程109において、計測・加工を行うXY方向領域についてワーク高さの測定が終了したか判断し、測定が終了していなければ工程102へ戻る。測定が終了していれば、工程110において、前記焦点位置計測結果からワークの高さまたはモールド厚さ計測に適した焦点距離まで移動させる。次に、工程111において、モールドの残留厚さをモニタするため、レーザ光源から計測用レーザ光を出射し、出射光量、反射光量を計測する。工程111で測定した出射光量を用いて、工程112において、反射光量を正規化し補正値とし、また補正値とX,Y,Z方向の測定位置を記憶する。次に、工程113において、計測・加工を行うXY方向領域についてモールド残留厚さの測定が終了したか判断する。終了していなければ工程110へ戻る。工程114において補正値は全て残留モールド厚に応じて設定した設定値以上かを判断し、全て設定値以上であれば工程115において終了する。設定値以上でない補正値があれば、工程117において、各X,Y方向位置における補正値に応じて加工条件を設定する。工程118において加工条件を変更する。工程119において、変更した加工条件で加工を行うように設定されたX,Y座標及びワークの高さまたはモールド加工に適した焦点距離まで移動させる。工程120において、レーザ加工を行う。次に、工程120において、同一加工条件で行うように設定されたXY方向全領域について加工が終了したか判断する。終了していなければ工程119へ戻る。工程122において、補正値<設定値である全ての領域について加工が終了したか判断する。終了していなければ工程118へ戻り、終了していれば工程102へ戻る。
上記実施例1及び2においては、ICチップを計測用レーザ光の出射位置に設置して、計測用レーザ光によりモールドの高さ位置を測定する工程を設けたが、以下の実施例3のように、予め測定しておいた高さをデータベースに蓄積しておくことにより、モールドの高さ位置を測定する工程を省略することもできる。
図14は、樹脂モールドの除去方法を示す第3の実施例を示すフローチャートである。
まず、工程202において、移動機構によって、ワークをX、Y方向へ移動させて、レーザ光源から出射されるレーザ光が照射される位置にワークを配置する。次に、工程203において、モールドの残留厚さをモニタするため、レーザ光源から計測用レーザ光を出射し、出射光量、反射光量を計測する。工程204において、測定した出射光量を用いて反射光量を正規化し補正値とする。また補正値とX,Y方向の測定位置を記憶する。工程205において、計測・加工を行うXY方向領域についてモールド残留厚さの測定が終了したか判断する。終了していなければ工程202へ戻る。工程206において、補正値は全て残留モールド厚に応じて設定した設定値以上か判断する。全て設定値以上であれば、工程207において、終了する。設定値以上でない補正値があれば、工程208において、ワークをX、Y方向へ移動させて、レーザ光源から出射されるレーザ光が照射される位置にワークを配置する。次に、工程209において、記憶した各X,Y方向位置における補正値に応じて加工条件を変更する。工程210において、レーザ加工する。工程211において、補正値<設定値である全ての領域について加工が終了したか判断する。終了していなければ工程208へ戻り、終了していれば工程202へ戻る。
図15は、IC60が斜めに傾斜して樹脂モールド62内に配設された状態を示す。まず、ICチップの位置を測定する計測用レーザと樹脂モールドを除去する加工用レーザとを使用する。ICチップ60の上方から開封するにあたり、測定用レーザ光を照射してICチップ上の樹脂モールドの厚さ(Z方向)を測定しレーザ加工を施しモールドを除去してキャビテイ61を形成する。
図15は、実施例1における樹脂モールド除去工程の(工程13)から(工程18)へ移行する際の除去状態、実施例2における樹脂モールド除去工程の(工程22)から(工程2)へ移行する際の除去状態、実施例3における樹脂モールド除去工程の(工程11)から(工程2)へ移行する際の除去状態を示す概略図である。ここで、符号63は、レーザによる大荒加工領域、符号64は、レーザによる中荒加工領域、符号65は、レーザによる小荒加工(仕上げ加工)領域をそれぞれ示す。
図15(a)及び図15(b)は、レーザによる大荒加工領域を示す。樹脂モールド33が漸次除去されて樹脂モールド33の厚さ全体の被覆が薄くなる。図15(c)から図15(e)は、樹脂モールドの厚さの大小を考慮してレーザによる大荒加工、レーザによる中荒加工、レーザによる小荒加工を施す各領域を示す。この樹脂モールドの厚さの大小を考慮してレーザによる大荒加工、レーザによる中荒加工、レーザによる小荒加工を施すことによりICチップ上に樹脂モールドが完全に除去されICチップが開放された状態が得られる(図15(f))。
上記の実施例にて説明したように、本発明によれば、トランジスタ、ダイオード、抵抗、キャパシタなどのICチップとこれを覆うところのプラスチックモールドではレーザ光の反射率が異なることを利用して、プラスチックモールド表面に照射したレーザの反射率が変化するため、加工対象物で反射された計測用レーザ光の反射光量を測定することによりモールドの厚さを測定することができる。
よって、ICチップを損傷させることなく、プラスチックモールドを高速に開封処理可能である。また、ICサンプルが傾いて設置されている場合、あるいは、チップが傾いてモールド内に存在している場合でも、ICチップを損傷させることがない。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2007年11月26日出願の日本特許出願(特願2007−304584)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本出願は、故障した半導体チップを取り出すためのICパッケージの開封に利用される。

Claims (6)

  1. 計測用レーザ光の出射位置にモールド部材で覆われたICチップを設置する工程と、
    前記モールド部材に計測用レーザ光を出射して該モールド部材への出射光量及び前記モールド部材からの反射光量を計測する工程と、
    前記モールド部材からの前記反射光量を用いて該モールド部材の厚さを測定する工程と、
    モールド部材への前記出射光量を用いてモールド部材からの前記反射光量を正規化した補正値を求め、該補正値と該モールド部材の厚さに応じて予め設定された設定値とを比較して、該モールド部材の高さ方向位置で除去すべきモールドの除去量を求める工程と、
    前記モールド除去量に基づいてレーザ出射条件を変更して該モールド部材をレーザ除去する工程と、
    を備えるモールド除去方法。
  2. 前記モールド部材に計測用レーザ光を出射して該モールド部材の高さ位置を測定する工程を備える請求項1に記載のモールド除去方法。
  3. 前記モールド部材の高さ位置方向の位置合わせを行う工程を備える請求項1に記載のモールド除去方法。
  4. 前記モールド部材の高さ位置合わせは、モールド部材の各位置に対応する補正光量から近似曲線を作成してモールド部材の位置方向の位置関係で補正光量が極大となるように焦点位置を検出して行われることを特徴とする請求項3に記載のモールド除去方法。
  5. 計測用レーザ光の出射位置にモールド部材で覆われたICチップを設置する工程と、
    前記計測用レーザを出射して該モールド部材への前記出射光量及び該モールド部材からの前記反射光量をモールド部材の各位置で測定する工程と、
    前記各位置で測定した前記出射光量と前記反射光量から補正光量を算出して前記モールド部材の高さ位置を測定する工程と、
    前記モールド部材の高さ位置方向の位置合わせを行う工程と、
    モールド部材への前記出射光量を用いてモールド部材からの前記反射光量を正規化した補正値を求め、該補正値と該モールド部材の厚さに応じて予め設定された設定値とを比較して、該モールド部材の高さ方向位置で除去すべきモールドの除去量を求める工程と、
    前記モールド除去量に基づいてレーザ出射条件を変更して該モールド部材をレーザ除去する工程と、
    を備えるモールド除去方法。
  6. 前記モールド部材の高さ位置合わせは、モールド部材の各位置に対応する補正光量から近似曲線を作成してモールド部材の位置方向の位置関係で補正光量が極大となるように焦点位置を検出して行われることを特徴とする請求項5に記載のモールド除去方法。
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