JPWO2009041671A1 - Cfoおよびi/qインバランスの補正係数の算出方法とそれを用いた補正方法とパイロット信号の送信方法 - Google Patents

Cfoおよびi/qインバランスの補正係数の算出方法とそれを用いた補正方法とパイロット信号の送信方法 Download PDF

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Abstract

OFDM方式の通信システムは、周波数の有効利用およびマルチパスへの耐性を高めることが出来るため、現在実用が進んでいる。しかし、OFDM方式はスペクトルの重なった多重化信号であるため、CFOが存在する場合にはキャリア間の直行性が崩れ、誤り率特性が劣化する。また、I/Q信号の復調においても、π/2位相の異なる局発振信号を得るのが難しいため、I/Q信号間で不平衡が生じ、誤り率特性が劣化する。本発明では、新しいパイロット信号を提案し、CFOやI/Qインバランスの補正のための補正値を解析的に求め、それを用いてこれらの歪を補正する方法を提供する。また、本発明はOFDM方式に関わらずパイロット信号のあるプロトコルにはすべて適用できる。

Description

本発明は、ダイレクトコンバージョン受信機におけるキャリア周波数オフセット(CFO)およびI/Q不均衡の補正手法に関する。
近年、低コストの受信端末機を消費者に供給する目的から、ダイレクトコンバージョン受信機(DCR)が注目されている。DCRとは、ベースバンド信号に変換する際に中間周波数を介さず、直接ベースバンド信号に変換する受信機であり、従来のスーパーヘテロダイン方式の受信機に比べ、受信機の小型化・低コスト化・省力化が可能であるという特徴を有する。
しかしながら、RF帯信号から直接ベースバンド信号に変換することにより、直流オフセットおよびI/Q不均衡問題が新たに発生する。直流オフセットとは、局部発振器(LO)の信号とLOからRF部に漏れた信号との自己ミキシングにより引き起こされるものである。また、I/Q不均衡とは、I相成分とQ相成分が理想的状態から歪むことにより引き起こされるものである。
DCRでは、受信信号をI相成分とQ相成分に分解するために、π/2位相差をもつRF帯キャリア信号が必要である。しかし、高周波の信号で正確にπ/2の位相シフト量をもつLOの提供は困難であるので、I相成分とQ相成分が理想的状態から歪む周波数非選択性I/Q不均衡が生じる。
また、広帯域の通信システムでは、IブランチとQブランチに設置されたフィルタなどアナログ部品の特性の違いによっても、周波数選択性I/Q不均衡が発生する。これらのI/Q不均衡によりイメージ干渉が生じ、誤り率特性が著しく劣化する(非特許文献1)。
一方、直交周波数分割多重(OFDM)方式は、周波数の有効利用およびマルチパスへの耐性を高めることが可能な通信方式であり、DAB、DVBおよびIEEE 802.11a等の種々の無線通信方式として採用されている。しかしながら、OFDM信号はスペクトルの重なった多重化信号であるため、キャリア周波数オフセット(CFO)が存在する場合には、キャリア間干渉(ICI)と呼ばれるキャリア間の直交性の崩れが生じ、誤り率特性が著しく劣化する。なお、ここでキャリア周波数オフセット(CFO)とは、送受信機におけるLOの周波数と受信機でのLOが一致しない場合をいう。
低価格のダイレクトコンバージョンOFDM受信機を実用化するには、RF帯において生じる直流オフセット除去、CFO補正およびI/Q不均衡補正問題を解決しなければならない。一般に、直流オフセットはACカップリングにより前段で除去することができる。従って、CFO補正およびI/Q不均衡補正問題が非常に重要な課題となる。
OFDM通信方式におけるCFO推定や補正に関する研究はかなりなされている。これらの研究は、LOの振幅差と位相差しか考慮しない周波数非選択性I/Q不均衡の補正、IブランチとQブランチに設置されたフィルタなどアナログ部品の特性の違いを考慮に入れた周波数選択性I/Q不均衡の補正、周波数非選択性I/Q不均衡の下でのCFO補正等が紹介されている。
しかしながら、周波数非選択性および周波数選択性不均衡を考慮に入れたCFO補正の試みは、少なく非特許文献2が知られる程度である。
以下には非特許文献2で知られる方法を簡単に説明する。なお、本明細書では、式中で大(小)太字は行列(列ベクトル)として用いる。また、文中では、ベクトルX等のように文字の前に「ベクトル」という言葉を付ける場合もある。また、式中で上付添字の「Hの変形」、「イタリック文字のT」、アスタリスク、長い十字(ダガー)は、それぞれエルミート、転置、共役および擬似逆行列として用いられる。また、下付添字の「イタリック文字のIおよびQ」は同相(Iブランチ)および直交(Qブランチ)成分として用いる。また、文字の頭に記号がついたものは、ハットA(Aという文字の上にハットという記号がついたもの)等と標記する場合もある。
13には、I/Qインバランスを考慮に入れたDCRの数学モデルを示す。アンテナ及びアンプで受信された受信信号ブレブr(t)は、IブランチとQブランチの2系統の信号に分けられる。なお、ここで「ブレブr」は、「r」の上に上側に開いた円弧マークがついた文字を表わす。これらの信号は乗算器によってLOが乗算され、低域通過フィルタを通過する。その後スイッチにて、デジタル信号に変換されると考える。IブランチとQブランチのデジタル信号はr(k)およびr(k)とする。
LOにより引き起こされる周波数非選択性I/Q不均衡は、振幅差αと位相差φにより特徴づけられ、周波数選択性I/Q不均衡は、G(f)およびG(f)の周波数特性をもつ二個の実係数低域通過型フィルタによりモデル化されている。但し、G(f)およびG(f)は、絶対値f>B/2において零であり、Bは帯域幅である。一方CFOは、周波数オフセットΔfをもつ中間周波数fcで変調されたRF帯における次式の受信信号ブレブr(t)により表すことができる。
Figure 2009041671
・・・・(1)

ブレブr(t)は、(1)式の左辺である。
ここで(1)式の右辺中のチルドr(t)はベースバンドにダウンコンバージョンされた受信信号であり、(2)式で表わされる。なお、「チルドr」は「r」の上に「〜」がついた文字を表わす。
Figure 2009041671
・・・・(2)
なお、(2)式中のs(t)およびh(t)は送信信号およびチャネル応答をベースバンド信号にした場合の表現である。s(t)およびh(t)の間にあって、「×」を丸で囲んだ印は、コンボリューション(叩き込み)の演算を表わす記号である。また、チルドr(t)およびチルドr(t)は、IブランチおよびQブランチでのベースバンド信号である。また、「j」は虚数単位である。
このとき、非特許文献1と2における導出に従うと、ダウンコンバージョンされたベースバンド信号r(t)は次式となる。
Figure 2009041671
・・・・(3)
但し、c(t)およびc(t)は(4)式、(5)式で表わされる。
Figure 2009041671
・・・・(4)
Figure 2009041671
・・・・(5)
ナイキストのサンプリング定理を満たす周期TのAD変換器(ADC)により、上式を離散化する。このとき、c(t)、c(t)およびh(t)がL、LおよびLの広がりをもつとすると、(6)式の離散時間信号が得られる。
Figure 2009041671
・・・・(6)

ここで上式の左辺にある「r」の上に左右の矢印がついた記号をそれぞれ「左矢印r(k)」、「右矢印r(k)」と呼ぶ。「左矢印r(k)」、「右矢印r(k)」はそれぞれ以下の(7)式、(8)式のように表わされる。

Figure 2009041671
・・・・(7)
ここで上式の左辺は「左矢印r(k)」であり、最右辺で太字hの上に左矢印がついたものを「ベクトル左矢印h」と呼ぶ。なお、cはベクトルcと書き換えられた。
Figure 2009041671
・・・・(8)
ここで上式の左辺は「右矢印r(k)」であり、最右辺で太字hの上に右矢印がついたものを「ベクトル右矢印h」と呼ぶ。なお、cはベクトルcと書き換えられた。
但し、ベクトルhは(h、・・・hLh−1)の転置行列、ベクトルcは(c1,0,・・・,c1,L1−1)の転置行列、ベクトルcは(c2,0,・・・,c2,L2−1)の転置行列である。なお、ベクトルh、ベクトルcおよびベクトルcをあらわに示す。
Figure 2009041671
・・・・(9)

Figure 2009041671
・・・・(10)

Figure 2009041671

・・・・(11)
ここで、左矢印r(k)は所望信号であり右矢印r(k)、はI/Qインバランスによるイメージ干渉信号である。なお、「ベクトル左矢印h」および「ベクトル右矢印h」は、左矢印r(k)および右矢印r(k)に対する合成チャンネルを表わすものである。また、「ベクトル左矢印r(k)」および「ベクトル右矢印r(k)」は、周波数非選択性のI/Q不平衡に関するαとφを有するベクトルcおよびベクトルcを含んでいる。
また、ここでは、N個のサブキャリアからなるOFDMシステムを考慮する。なお、OFDM方式では、帯域幅Bはf=B/Nの間隔をもつN個のサブチャネルに分解されるとことから、ナイキストのサンプリング周期はT=1/(Nf)となる。また、キャリア周波数オフセットCFOはε=Δf/fにより示される正規化CFOを表す。従って以後、「ΔfkT」を表わすには、ΔfとTをそれぞれ代入した「εk/N」で表す。
以上の準備のもとで、まず従来知られた方法について若干の説明を行う。本発明の理解が容易になるからである。
<MPPに基く補正法>
図14は、非特許文献2のCFOおよびI/Qインバランス補正に用いられたパイロット信号(以後「MPP」とよぶ)である。MPPは同一のシンボルからなるが、偶数番目のシンボルにはπ/4の位相回転が施されている。なお、以後の説明ではCFO推定、I/Qインバランス補正およびCFO補正の3段階によって補正が行われる。
完全なタイミング同期の下、長さNGIのガードインターバル(GI)を取り除いたハットM個の受信パイロットサンプルを、次式のように並べる。なお、ハットMは、「M」の上に山形記号であるハット記号を記載したものと同じである。
Figure 2009041671
・・・・(12)


但し、ハットr(m,k)=r((m−1)ハットK+k)は第m番目の受信パイロットシンボルの第k番目のサンプルを示す。このとき、行列ハットRの第k番目の列ベクトルであるハットr(k)は次式となる。
Figure 2009041671
・・・・(13)
但し、
Figure 2009041671
・・・・(14)
Figure 2009041671
・・・・(15)
Figure 2009041671
・・・・(16)
Figure 2009041671
・・・・(17)
(13)式は複数の線スペクトル推定問題であることから、NLS手法によりCFO推定は次式となる。なお、NLS手法は非特許文献3による。
Figure 2009041671
・・・・(18)
但し、
Figure 2009041671
・・・・(19)
一方、周波数選択性インバランスは、Qブランチに長さLのFIRフィルタxを置くことにより補正される。ここでは理解を容易にするため、補正フィルタを非特許文献2で示されたIブランチの代わりに
Qブランチに置く。なお、フィルタxはベクトルであり、以後ベクトルxとも記載する。
αをG(f)の一部と見なし、補正フィルタの周波数応答X(f)をαG(f)・X(f)=G(f)に設定する。
g(t)=Fu−1{G(f)}、また、ベクトルgをその離散時間表現とすると共に、g(t)が実係数より、フィルタにより補正された信号は次式となる。なお、Fu−1はフーリエ逆変換を表す。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(20)
ここで(14)式の左辺をドットr(k)とよび右辺中にあるrの上にドットが2つあるものをダブルドットr(k)と呼ぶ。ダブルドットr(k)は(21)式のようになる。
Figure 2009041671

・・・・・・・・(21)

但し、ダブルドットr(k)はCFOにより影響を受けた信号である。このとき、ダブルドットr(k)の実部および虚部は次式となる。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(22)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(23)
上記2式は、tanφおよびsecφに相当する2個のゲイン係数要素βおよびχにより補正された周波数非選択性インバランスの信号に対する非対称補正を示している。なお、この点については、非特許文献4に記載がある。
図15は、CFO補正を考慮に入れた全体構造であり、同図においてハットL=(L−1)/2としている。デジタル信号にされたr(k)およびr(k)は、以下のように補正される。まず、r(k)に対して補正フィルタxを作用させドットr(k)を得る。一方、r(k)は(k−ハッとL)の期間遅延され、信号ドットr(k)となる。このドットr(k)をβ倍した信号と、ドットr(k)にフィルタχを作用させた信号の和をダブルドットr(k)とする。
ドットr(k)をダブルドットr(k)とし、ダブルドットr(k)を虚数部とした複素信号ダブルドットr(k)がI/Q不平衡が補正された信号である。このダブルドットr(k)にCFOの補正分を乗算することで、I/Q不平衡とCFOが補正された信号を得る。また、明らかに、χはベクトルxに組み込まれることから、補正問題はベクトルxおよびβの最適化問題となる。
I/Qインバランスが存在しない場合には、受信パイロットはCFOのみ影響を受けるので、最適な補正フィルタベクトルxおよびゲイン係数βは、I/Qインバランス補正後の隣接するパイロットシンボルがCFOにより受ける位相差に一致するとき最適になる。
CFO推定値ハットεが与えられたとき、
Figure 2009041671
・・・・・・・・(24)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(25)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(26)

を定義すれば、ベクトルxおよびβの最適値は次式となる(非特許文献2)。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(27)
ここで
Figure 2009041671
・・・・・・・・(28)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(29)
明らかに、ベクトルxおよびβはCFO推定値ハットεに依存する。最後に、CFOの修正は簡単な位相回転により行う。
M.Valkama, M.Renfors, and V.Koivunen," Advanced methods for I/Q imbalance compensation in communication receivers," IEEE Trans. SignalProcessing, vol.49, no.10, pp.2335-2344, Oct. 2001 G.Xing, M.Shen and H.Liu, "Frequency Offset andI/Q Imbalance Compensation for Direct-Conversion Receivers," IEEE Trans. WirelessCommun, vol.4, no.2, pp. 673-680, Mar. 2005. P.Sotica and R.Moses,"Introduction toSpectral Analysis" Englewood Cliffs, NJ: Prentice-Hall, 1997. J.K.Cavers, and M.W.Liao, "Adaptivecompensation for imbalance and offset losses in direct conversiontransceivers," IEEE Trans. Veh. Technol., vol.42, no.4, pp.581-585, Nov. 1993.
非特許文献2は、修正した周期パイロット(MPP)に基づいているが、この方法はCFO推定なしでは、I/Q不均衡の補正係数が得られない。従って、CFO推定問題は非常に重要な課題となる。
CFO推定は正確なタイミング同期と、更に、非線形最小2乗問題(NLS)を解くことが必要になる。正確なタイミング同期は技術的に容易ではない。また、非線形最小2乗問題の解法は、比較的簡単ではあるが1次元探索を必要とすることから、実用化においては大きな障害となる。
また、MPPに基づく補正法は、実現に際し次の困難さを伴う。
1.評価関数(19式)におけるCFO推定は、非線形最小2乗問題の解法、すなわち、1次元探索を必要とすることから、実用化においては大きな障害となる。
2.(27式)におけるベクトルxおよびβの最適値は、CFO推定後しか計算できない。従って、有効な計算手法である並列処理が行えない。
3.正確なCFO推定を行うには、受信パイロットシンボルが偶数番目か奇数番目かを知る必要がある。このためには、正確なタイミング同期をとる必要があるが、自動ゲイン制御(AGC)およびACカップリングよる直流オフセットの漏れによる前段のパイロットシンボルの消失から、正確なタイミング同期をとることは一般に難しい。
4.偶数番目のパイロットシンボルのみがπ/4の位相回転をしていることから、各シンボルにブロック間干渉を避けるガードインターバルの挿入が必要となる。このことが、パイロット区間を増加させ、かつ、CFO推定の範囲を狭める要因となる。
本発明は、上記の課題に鑑み想到されたものであり、拡張した周期パイロット(GPP)を提案し、CFOおよびIQインバランスに係るインバランス係数を同時に推定できる方法を提供するものである。そのため、本発明はパイロット信号の送信方法、とCFOおよびI/Qインバランスの補正係数を求める方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するために想到されたものであり、
複素復調器のIブランチおよびQブランチのデジタル化された出力データを所定の数だけ順番に取得し、このデータで作った行列演算によってCFO推定値とI/Qインバランスの補正係数を解析的に求める方法を提供するものである。
より具体的には、
パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のCFOを推定する方法であって、
前記受信したパイロット信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
前記受信したパイロット信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
前記Iデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(34)式の行列とする工程と、
前記Iデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを(37)式の行列とする工程と、
前記Qデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(35)式の行列とする工程と、
前記Qデータのn+K−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(38)式の行列とする工程と、
前記(34)式と(37)式から得た(46)式の行列との積が前記(34)式、(37)式、(35)式、(38)式から得た(45)式の行列と等しくなる行列uを求める工程と、
前記行列uの第1および第2の要素から(48)式に基づいてCFO推定値εを求める工程を有するCFO推定方法を提供するものである。
また、本発明は、
パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のI/Qインバランスを補正するための補正係数を算出する方法であって、
前記受信したパイロット信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
前記受信したパイロット信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
前記Iデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(34)式の行列とする工程と、
前記Iデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを(37)式の行列とする工程と、
前記Qデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(35)式の行列とする工程と、
前記Qデータのn+K−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(38)式の行列とする工程と、
前記(34)式と(37)式から得た(46)式の行列との積が前記(34)式、(37)式、(35)式、(38)式から得た(45)式の行列と等しくなる行列uを求める工程と、
前記行列uの第1および第2の要素およびCFOの値εから(49)式に基づいてI/Qインバランスの補正係数βを求める工程と、
前記行列uの第1および第2の要素以外の要素および前記CFOの値ハットεから(50)式に基づいてI/Qインバランスの補正係数ベクトルxを求める工程を有するI/Qインバランスの補正係数の算出方法を提供するものである。
また、本発明は、
パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号を補正するための方法であって、
前記受信した信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
前記受信した信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
前記Qデータと請求項2の方法で求めたベクトルxの積を取る工程と、
前記Iデータを請求項2の方法で求めたβ倍する工程と、
前記Iデータをβ倍したデータと前記ベクトルxとの積を取ったQデータを加えQcデータとするる工程と、
前記Iデータを実数部とし、前記Qcデータを虚数部とした複素数を求める工程を有するI/Qインバランスの補正方法を提供するものである。
また、本発明は、
パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号を補正するための方法であって、
請求項3で求めた前記複素数を請求項1の方法で求めたCFO推定値に基づいて補正する工程を有する信号の補正方法を提供するものである。
また、本発明は、
パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のCFOを推定する方法であって、
前記受信したパイロット信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
前記受信したパイロット信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
前記Iデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(51)式の行列とする工程と、
前記Iデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを(53)式の行列とする工程と、
前記Qデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(52)式の行列とする工程と、
前記Qデータのn+K−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(54)式の行列とする工程と、
前記(51)式と(53)式から得た(61)式の行列との積が前記(51)式、(53)式、(52)式、(54)式から得た(60式の行列と等しくなる行列uを求める工程と、
前記行列uの第1および第2の要素から(63)式に基づいてCFO推定値εを求める工程を有するCFO推定方法を提供するものである。
また、本発明は、
パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のI/Qインバランスを補正するための補正係数を算出する方法であって、
前記受信したパイロット信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
前記受信したパイロット信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
前記Iデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(51)式の行列とする工程と、
前記Iデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを(53)式の行列とする工程と、
前記Qデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(52)式の行列とする工程と、
前記Qデータのn+K−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(54)式の行列とする工程と、
前記(51)式と(53)式から得た(61)式の行列との積が前記(51)式、(53)式、(52)式、(54)式から得た(60式の行列と等しくなる行列uを求める工程と、
前記行列uの第1および第2の要素およびCFOの値εから(64)式に基づいてI/Qインバランスの補正係数βを求める工程と、
前記行列uの第1および第2の要素以外の要素および前記CFOの値ハットεから(65)式に基づいてI/Qインバランスの補正係数ベクトルxを求める工程を有するI/Qインバランスの補正係数の算出方法を提供するものである。
また、本発明は、
パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号を補正するための方法であって、
前記受信した信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
前記受信した信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
前記Iデータと請求項6の方法で求めたベクトルxの積を取る工程と、
前記Qデータを請求項2の方法で求めたβ倍する工程と、
前記Qデータをβ倍したデータと前記ベクトルxとの積を取ったIデータを加えIcデータとする工程と、
前記Qデータを実数部とし、前記Qcデータを虚数部とした複素数を求める工程を有するI/Qインバランスの補正方法を提供するものである。
また、本発明は、
パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号を補正するための方法であって、
請求項7で求めた前記複素数を請求項5の方法で求めたCFO推定値に基づいて補正する工程を有する信号の補正方法を提供するものである。
また、本発明は、
パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のCFOの符号を判定する方法であって、
前記受信したパイロット信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
前記受信したパイロット信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
前記Iデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを実数部とし、前記Qデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを虚数部とするP−K個の複素データを第1行とし、
前記Iデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを実数部とし、前記Qデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを虚数部とするP−K個の複素データを第2行とする(72)式の行列Rを作成する工程と、
符号判定したいCFO推定値εの絶対値に基づいて(78)式の行列を作成する工程と、
前記(72)式と(78)式の積を計算する工程と、
前記計算結果の行列の第1行のノルムと第2行のノルムを比較して前記第1行のノルムが前記第2行のノルムより大きいときは前記εの符号を正と判断するCFOの符号判定方法。
また、本発明は、
ショートTSとロングTSを有し隣接するシンボル同士の位相差がないパイロット信号を含む信号をIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のI/Qインバランスを補正する補正係数を算出する方法であって、
ショートTSとロングTSからそれぞれ所定のサブキャリアを選択し、(82)式の行列を作成する工程と、
前記ショーとTSのサブキャリアの要素から(83)式の対角行列を作成する工程と、
前記ロングTSのサブキャリアの要素から(84)式の対角行列を作成する工程と、
所定の値より絶対値の小さなCFOの値から(92)式の対角行列を作成する工程と、
前記(82)式、(83)式、(89)式から(90)式を作成する工程と、
前記(82)式、(84)式、(89)式から(91)式を作成する工程と、
前記ショートTSのIデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(86)式の行列とする工程と、
前記ショーとTSのQデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(85)式の行列とする工程と、
前記ロングTSのIデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(88)式の行列とする工程と、
前記ロングとTSのQデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(87)式の行列とする工程と、
前記(85)式、(86)式、(87)式、(88)式、(90)式、(91)式より(94)式を作成する工程と、
前記(86)式、(88)式、(90)式(91)式より(95)式を得る工程と、
(94)式との積が(95)式と等しいベクトルを求める工程を有するI/Qインバランスの補正係数の算出方法を提供するものである。
また、本発明は、
主信号とパイロット信号を時間多重して送信する送信方法であって、
前記主信号と周期的なパイロット信号を時分割多重する工程と、
前記時分割多重の際に前記パイロット信号に所定の位相差を付与する工程を有する送信方法を提供するものである。
本発明の特徴は、線形最小2乗(LLS)アルゴリズムを解くことにより、CFOおよびインバランスの係数をすべて解析的に得ることができ、計算負荷が大幅に軽減できることにある。これは、通信機器にとって補正のための負荷が軽く、頻繁に受信状態を補正することができることを意味する。従って、受信状態が変化する移動体通信には好適な補正方法であると言える。更に、従来の周期パイロット(PP)がGPPに包含されることから、CFOにおける符号判定の曖昧性およびゼロCFOの補正問題に対する対処により、本発明は、例えばIEEE 802.11a WLANのようなパイロット信号に位相差が設定されていない場合にも適用することができる。
本発明のパイロット信号の構成を示す図である。 本発明の補正方法を実施する装置の構成の一例を示す図である。 本発明の補正方法の信号の作り方の一例を示す図である。 本発明の補正方法の実施をする装置の構成の他の例を示す図である。 本発明の補正方法の信号の他の作り方の他の例を示す図である。 本発明の補正方法の信号の他の作り方のさらに他の例を示す図である。 IEEE 802.11aWLANのデータ構成を示す図である。 実施形態2に係る発明の補正方法のフローを示す図である。 CFOとSNRの関係をシミュレートした結果を示す図である。 BERとSNRの関係をシミュレートした結果を示す図である。 BERとタイミングの関係をシミュレートした結果を示す図である。 BLERとSNRの関係をシミュレートした結果を示す図である。 I/Qインバランスが生じる時のダイレクトコンバージョン方式の受信機のモデルを示す図である。 従来のパイロット信号の構成を示す図である。 I/QインバランスとCFOを補正する回路構成を示す図である。
<GPPに基づく補正法>
本明細書では、発明の理論的根拠を説明するために数式を多用した説明を最初に行う。そして、次に具体的な実施に関して説明を行う。
1)および2)は、インバランス補正係数の最適値がCFO推定後しか計算できないことから、3)および4)はMPPの特殊な構造から生じる。
上記の問題すべてを解決するために、本発明は、パイロットシンボルとして図1に示すGPPを用いる点を特徴とする。GPPはガードインターバルを含まない同一のシンボル群から構成され、二つの隣接シンボル間には共通の位相回転θを有する。明らかに、チャネルとの畳込み後、CFOおよびI/Qインバランスが存在しなければ、パイロット区間内でのKT離れた任意の二個の受信サンプルは次の関係がある。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(30)

また、CFOは存在するが、I/Qインバランスが存在しない場合には次式となる。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(31)
但し、ψ=2πεK/Nは未知CFOであるεの関数である。
パイロット区間内のP+2ハットL個の受信サンプルにおいて、I/Qインバランスを図15により補正すると共に、P個のサンプルを以下に示す2個のハットP×1ベクトルに配置する。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(32)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(33)
但し、ハットP=P−K。このとき、ベクトルr1、IおよびベクトルR1、Q
Figure 2009041671
・・・・・・・・(34)
および
Figure 2009041671
・・・・・・・・(35)
と定義すれば、図1より次式の関係を得る。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(36)

また、nをn+Kと置くことにより次式を得る。
Figure 2009041671

・・・・・・(37)
Figure 2009041671

・・・・・・(38)

これらの式より次の関係を得る。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(39)
明らかに、インバランス補正が正確に行われていれば、上記の二個のベクトルは(31)式の関係式を満たすことより、(38)式の関係が言える。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(40)


(36)式および(37)式を(38)式に代入すると、次式が得られる。
Figure 2009041671

・・・・・・・・(41)
上式より、cos(ψ+θ)−βsin(ψ+θ)およびベクトルxsin(ψ+θ)、すなわち、CFOおよびインバランスの係数が、ベクトルr1,I、−ベクトルR1,Qおよびr2,Iより同時に得られることが分かる。
3個の未知パラメータψ、βおよびベクトルxを得るには、cos(ψ+θ)−βsin(ψ+θ)およびベクトルxsin(ψ+θ)の決定だけでは不十分である。しかし、幸いなことに、(40)式が成立している。
Figure 2009041671

・・・・・・・・(42)


従って、cos(ψ+θ)+βsin(ψ+θ)を与える(43)式の関係も得られる。

Figure 2009041671
・・・・・・・・(43)
そこで、(41)式および(43)式を結合した(44)式を得る。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(44)


ここで、ベクトルΛとベクトルrは(45)式と(46)式のようにあらわされる。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(45)
ここで、ベクトル0はハットP×1の要素数をもつゼロベクトルである。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(46)

上式において、P≧K+ハットL+2であればベクトルΛは列正則な行列となる。
そこで、LLSアルゴリズムを用いることにより、(L+2)×1次元のベクトルuが、(47)式で得られる。このベクトルuの1番目と2番目の要素には、CFOであるεとβだけが含まれており、3番目以降の要素にはベクトルxだけが含まれている。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(47)
すなわち、CFO推定およびI/Q インバランス補正係数が行列uの要素を用いて、解析的に求められる。なお、(47)式では、行列uを求めるために、行列Λの疑似逆行列を求めることとして表した。しかし、(47)式から行列uを求める方法は特にこの方法に限定されず、他の公知の方法を用いてもよい。具体的には、ガウス・ジョルダンによる解法といった方法を用いてもよい。また、本明細書では、単に(47)式から「ベクトルuを求める」もしくは「ベクトルuを求める工程」と呼ぶ。
以下、CFO推定およびI/Q インバランス補正係数をあらわに記載する。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(48)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(49)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(50)
さて、上記のように、本発明では受信したパイロット信号からCFOの推定値およびI/Qインバランスを補正する補正値を、Qブランチの信号を補正することで解析的に求めた。しかし、IブランチとQブランチは位相が異なるだけで基本的に同じ信号である。従って、Iブランチ側の信号を補正して同じようにCFOの推定値とI/Qインバランスの補正値を求めることができる。
図2はIブランチ側の信号を補正する場合の概念図である。補正の理論的な説明は以下のようである。パイロット区間内で、KTS離れた任意の2個の受信サンプルに(31)式の関係があるまでは同じである。ここから、パイロット区間内のP+2ハッとL個の受信サンプルを2個のハットP×1ベクトルに配置する際に、I側の信号とQ側の信号を入れ替える。すなわち、(34)式以降で求めたr1,IとR1,Qをr1,QとR1,Iに置き換える。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(51)


Figure 2009041671

・・・・・・・・(52)

また、n=n+Kとおくことで次(53)式、(54)式を得る。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(53)

Figure 2009041671

・・・・・・・・(54)

これにより、修正されたIブランチおよびQブランチの信号であるベクトルダブルドットr1とベクトルダブルドットr2は、(55)式と(56)式のように表わされる。
Figure 2009041671

・・・・・・・・(51)


Figure 2009041671
・・・・・・・・(56)
インバランス補正が正確に行われていれば(30)式はIブランチ、Qブランチに関係なく成立するので、(30)式に上記の2式(55)式および(56)式を代入する。結果、以下の(57)式を得る。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(57)
また、ベクトルダブルドットr1とベクトルダブルドットr2には(40)式の関係も成立するので、以下の(58)式も得る。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(58)
これらの式を結合し、(44)式同様以下の(59)式を得る。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(59)
なお、ここで、行列Λと行列rは次の(60)式および(61)式で表わされる。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(60)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(61)
行列uは次の(62)式のように疑似逆行列を用いて表わされ、公知の解法等を用いて、ベクトルuを求める。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(62)

従って、CFO推定値とI/Qインバランスの補正係数をあらわに表わすと、(63)式、(64)式、(65)式のようになる。
Figure 2009041671

・・・・・・・・(63)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(64)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(65)
以上より、CFOおよびI/Qインバランス同時補正に必要な情報が、受信パイロットからベクトルΛおよびベクトルrを計算することによりすべて得られる。実際に、三角関数の計算は、ルックアップテーブルにより求められる。表1には、GPPに基づく手法とMPPに基づく手法の計算負荷を示している。なお、MPPに基づく手法のCFO推定に関する計算量は考慮していない。ハットM=2のときrank(ベクトルE(−N/(8ハットK)))=1の関係をもつことから、min(ハットM)=3となる。min(ハットP)=(L+3)/2、また、一般的にL<Kの条件を満たすことから、本発明は非常に少ない計算量となる。一般性を失うことなく、θ=π/2とおけばCFOの推定範囲はI/Qインバランスを考慮しない場合の半分であるεは(−N/4K、N/4K)の範囲に含まれる。更に、(40)式はn≧Kに対して成立することから、本発明はタイミング誤差に対して頑強であることが分かる。本発明はパケット間の位相差がθでありさえすれば、最初の方のパケットが取得できなくてもCFOやI/Qインバランスの補正値を求めることができるからである。
Figure 2009041671



次に本発明の実際について詳細に説明する。図2に本発明の構成を示す。信号を発信する発信機1は、放送局であってもよいし、個人所有の送信機であってもよい。本発明では発信機1は、信号源2とパイロット信号発生器3と合成器4および周波数変換器5を含む。さらに出力アンプ6とアンテナ7を含んでよい。ここで、パイロット信号はシンボル毎に位相がθ異なる信号を送る。また、パイロット信号は信号源の発する元信号と時間多重にされる。本発明は、受信側が受信しているのは全てパイロット信号である期間が必要だからである。
合成器4の出力は周波数変換器5を経て送信される。周波数変換器5は、符号化のための機能を含んでよく、送信される信号の形式は特に限定されない。例えばOFDM方式であっても、FM変調方式であってもよい。本発明の送信機はパイロット信号毎に所定の位相差を付与する。これは、パイロット信号発生器3が行ってもよいし、合成器4が行ってもよい。位相差を付与する間隔は固定でもよいし、可変にしてもよい。受信機側が同一位相差の区間を知っているのがよい。また、通常はシンボル毎に位相差を変えるのが好ましいが、これに限ったことではない。
一方、受信機10は、アンテナ11と、アンプ12と、周波数変換器とフィルタ(17、18)とスイッチング素子(19,20)および制御器30を含む。周波数変換器は、複素周波数変換器である。通常、局部発信機LO(15)と乗算器(13、14)と位相変換器16を含む。
アンプ12の出力は、IブランチおよびQブランチに分けられる。Iブランチ側の信号は、局部発信機LO15からのキャリア信号を乗算器13で乗算される。また、Qブランチ側の信号は、局部発信機LOのキャリア信号の位相をπ/2ずらせた信号を乗算器14で乗算される。
IブランチおよびQブランチの信号はそれぞれ低域通過フィルタ(17、18)を通過し、不要な高周波成分を除去される。その後十分なサンプリング周波数を有するAD変換器(19、20)にて、デジタル信号に変換される。IブランチおよびQブランチの信号はそれぞれ制御器30に入力される。
次に制御器30の処理について、Qブランチ側の信号を補正する場合について説明する。図1では、制御器30中に処理に応じた処理部があるように記載しているが、主としてソフトウェアが行う処理である。もちろん、専用のハードウェアを作製して実行させてもよい。なお、以後Iブランチ側でデジタル化された信号をIデータとよび、Q側ブランチでデジタル化された信号をQデータと呼ぶ。QデータおよびIデータが入力されたら、制御器30はそれぞれのデータから補正値計算部28にて補正値を算出する。算出された補正値は、それぞれフィルタ部21、倍数部22、CFO補正信号発生部27に通知される。
制御器30に入力されたQデータに対しては、補正値に基づくフィルタxが作用される。一方、Iデータはβ倍されてフィルタxの作用を受けたQデータと加算部23で加算される。加算された結果の信号は虚数部24で虚数単位「j」を付与され、Iデータと加算部25で加算される。この虚数単位を付与された信号をQc信号と呼ぶ。この加算部25の出力は複素数である。この複素数はI/Qインバランスが補正されたデータとなっている。次に複素数は乗算器26で、CFO推定値であるεを補正する値を複素数として乗算される。以上のようにして求められた複素数は、CFOもI/Qインバランスも補正された送信信号である。
次に補正値計算部の処理をより詳細に説明する。
図3には、デジタル化されたIデータおよびQデータでの受信したパイロット信号の並びを示す。パイロット信号は複数のシンボル50が存在する信号である。1つのシンボルにはK個のサンプルがあるとする。隣接するシンボル間(50と51)は位相がθずれる。同様にQデータ52と53も位相はθずれている。補正値計算部28は、パイロット信号の任意の位置からデータを取得し始める。ここでデータとは、個々のサンプルである。
データを取得し始めるタイミングは特に限定されない。本発明は位相がθ異なるパイロット信号から所定の個数のデータを取得できれば補正値を計算できるからである。
データはIデータ、Qデータの双方からP個取得する。PはK+ハットL+2より大きければ特に制限されない。ここで、ハットLは(L−1)/2であり、Lはフィルタ21の段数である。例えば、1シンボルが16サンプル(K=16)で構成されるパイロット信号の場合は、ハットL=2程度でよい。すなわち、Pが20以上のデータ数であれば、十分な精度の補正値を計算できる。なお、Lは必ず奇数である必要はなくもし偶数であれば、端数をどちらかにずらせてもよい。
次に、取得したIデータの最初からP−K個をとり、ベクトルr1,Iとし、K+1番目から最後までのP−K個のデータをベクトルr2,Iとする。
一方、取得したQデータの最初からP−K個を取る。ここで取得したデータのそれぞれに、前後ハットL個分だけのデータを付け加える。例えば、ハットLが2個であるとする。そして、Qブランチで取得したデータの並びが、v1、v2、v3、v4、v5、v6、v7、・・・であったとする。ここで、データv3に着目した場合は、(v1、v3、v3、v4、v5、)をv3に基づくデータ集合とする。同じく、データv4に着目した場合は、(v2、v3、v4、v5、v6、v7)である。
図3では、このハットLを矢印として表した。なお、ハットLは、(L−1)/2であり、Lはフィルタの段数であった。フィルタxの段数は3乃至4程度の段数で十分精度の高い計算ができる。
このようにしてP−K個のデータから(2ハット+1)×(P−K)の行列を得る。これを行列R1,Qとする。また、取得したデータのK+1番目からP−K個分のデータを用いて同様の行列R2,Qを作る。
次に、ベクトルr1,Iと、ベクトルr2,Iと、行列R1,Qと、行列R2,Qを用いて行列Λを(44)式のように作る。また、ベクトルr1,Iと、ベクトルr2,Iからベクトルrを(46)式のように作成する。そして、(L+2)×1次元のベクトルuを例えば(47)式のように求める。すでに述べたようにここでの解法の方法は、行列Λの疑似逆行列を求めるだけでなく、公知の解法を用いてよい。なお、ここで、Qデータは数学的には虚数であるので、ベクトルuを求める際は、ベクトルr1,Iと、ベクトルr2,Iと、行列R1,Qと、行列R2,Qの要素毎の計算は複素数計算をしなければならない。
この結果求めたベクトルuの要素を用いて、CFO推定値であるハットε、I/Qインバランスの補正値であるハットβ、およびベクトルハットxを(48)式、(49)式、(50)式に従って求める。なお、θはパイロット信号のシンボル間の位相差なので、既知の値である。
以上のようにして、補正値計算部はCFO推定値、とI/Qインバランスの補正値を求める。
図4には、Iブランチ側の信号で補正を行う場合についての構成を示す。送信機1および受信機10は基本的に同じである。ただし受信機10は制御器40を有する。制御器40以外はQデータを補正した場合と同じであるので、説明を省略する。
制御器に入力されたIデータに対しては、補正値に基づくフィルタx41が作用される。一方、Qデータは倍数部42でβ倍されてフィルタx41の作用を受けたIデータと加算部43で加算される。この加算されたデータをIcデータと呼ぶ。加算された結果の信号は実数として、虚数部44で虚数単位「j」を付与されたQデータと加算部45加算される。この加算器45の出力は複素数であり、I/Qインバランスが補正されたデータである。この複素数にCFO推定値であるεを補正する乗算を複素数の乗算として行う。
以上のようにして求められた複素数の実数部分は、CFOもI/Qインバランスも補正された信号である。
次に補正値計算部の処理をより詳細に説明する。
図5には、図3同様デジタル化されたIデータおよびQデータの受信したパイロット信号の並びを示す。Iデータ側で補正を行う場合は、Iデータから行列R1,Iと、行列R2,Iを作り、Qデータからベクトルr1,Qと、ベクトルr2,Qと、を作成する。これらの4つの行列およびベクトルの作り方は図2の場合と全く同じである。
次に、ベクトルr1,Qと、ベクトルr2,Qと、行列R1,Iと、行列R2,Iを用いて行列Λを(60)式のように作る。また、ベクトルr1,Qと、ベクトルr2,Qからベクトルrを(61)式のように作成する。そして、(L+2)×1次元のベクトルuを例えば(62)式のように求める。すでに述べたようにここでの解法の方法は、行列Λの疑似逆行列を求めるだけでなく、公知の解法を用いてよい。なお、ここで、Qブランチの信号は数学的には虚数であるので、ベクトルuを求める際は、ベクトルr1,Qと、ベクトルr2,Qと、行列R1,Iと、行列R2,Iの要素毎の計算は複素数計算をしなければならない。
この結果求めたベクトルuの要素を用いて、CFO推定値であるハットε、I/Qインバランスの補正値であるハットβ、およびベクトルハットxを(63)式、(64)式、(65)式に従って求める。なお、θはパイロット信号のシンボル間の位相差なので、既知の値である。
以上のようにして、補正値計算部はCFO推定値、とI/Qインバランスの補正値を求める。
なお、ここでは、パイロット信号が連続する場合について説明を行ったが、パイロット信号間に所定の長さのデータが含まれていてもよい。
図6に、このような場合についての受信データ構造を示す。1シンボルのパイロット信号61とパイロット信号62の間に通信内容を示すデータ63が含まれる。ただし、パイロット信号と通信内容のデータの関係は分かっている。このような場合はこれまで説明したような連続したパイロット信号ではないが、上記に説明した本発明の補正方法はこのような場合にも対応できる。
具体的には、パイロット信号61の始めからパイロット62の終わりまでをPとして設定する。そして、パイロット信号61の初めからパイロット信号62の初めまでをKとする。すなわち、Pを大きく設定する。このようにすると、最初のデータP−K個は、パイロット信号61の中からデータを得ることができる。また次のP−K個のデータ列は、K+1番目からPまでのP−K個のデータをとることで、パイロット信号62からデータを得ることができる。後は、上記に説明したのと同じ方法で補正をすることができる。
なお、本発明では、CFOとI/Qインバランスの補正係数を求めることができるが、CFOだけを他の方法で求め、そのCFOの値でI/Qインバランスの補正係数を求めてもよい。I/Qインバランスの補正係数はCFO推定値を用いて(49)式、(50)式によって求められるからである。
(実施の形態2)
<実在標準に対する補正法>
無線標準におけるパイロットは、一般に周期パイロット(PP)を用いることより、本発明で提供するGPPに基づく補正方法を適用することができる。そこでここでは、その一例を示す。図8は、IEEE 802.11aWLAN標準のプリアンブルを示したものであり、2種類のトレーニング系列(TS)から構成されている。同図において、ショートTSは、各シンボルが16個のサンプルから構成された10個の同一パイロットシンボルであり、信号検出、AGC、タイミング同期およびCFO粗推定に用いられる。
一方、ロングTSは、各シンボルが64個のサンプルから構成された2個の同一パイロットシンボルであり、チャネル推定および正確なCFO推定に用いられる。明らかに、ショートTSおよびロングTSは両方ともPPに属することが分かる。
<PPにより引き起こされる問題>
周期パイロット(PP)はθ=0と設定したと際のGPPにより得ることができる。具体的には、CFO推定値およびインバランス係数は(48)式、(49)式および(50)式より次式となる。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(66)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(67)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(68)
上式から、二つの重要な問題が生じる。一つは、(66)式が偶関数であることより、絶対値ハットεは求まるもののCFO推定値の符号が決定できないことにある。もう一つは、ε=0のとき、(67)式および(68)式の分母が零になることから、同式よりβおよびベクトルxが求められないことにある。(47)式のLLS問題は病的状態(解が求められない状態をいう)には無いけれど、CFOが零の場合には、(44)式におけるβおよびベクトルxの項が消失する。
実際、MPPに基づく手法においても同様な問題に出くわす。PPの各パイロットシンボルは次のパイロットシンボルのサイクルプレフィックスより、ハットK=Kと置き、関連する式よりπ/4の位相回転を除去すれば、MPPに基づく手法となる。このとき、(14)式および(17)式は、
Figure 2009041671
・・・・・・・・(69)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(70)

となり、CFO推定に対する評価関数は次式となる。
Figure 2009041671

・・・・・・・・(71)
非特許文献2において、チルドε=0のときにチェックJ(チルドε)が病的状態になることが指摘されているが、更に重要な問題は、チェックJ(チルドε)がチルドεの偶関数であり(これは本明細書の最後に証明を付ける。)、εおよび−εにおいて最大値を与える、すなわち、CFO符合の曖昧性が生じることにある。
一方、ε=0およびπ/4の位相回転除去の関係を(12)式および(13)式に代入すればハットr(m、k)=a(k)+b(k)となり、結果的にベクトルハットR(m+1)=ベクトルハットR(m)およびハットr(m+1)=ハットr(m)の関係式を得る。
バーωをωと定義したとき、ω=2πハットεK/Nより、ハットε=0のときバーω=0となる。従って、これらの関係を(28)式および(29)式に代入すれば、ベクトルA(m)=0およびベクトルB(m)=0となり、このとき(27)式より得られたベクトルxおよびβの最適解は意味の無いものとなる。
<ショートおよびロングTSに基づく補正>
上記の解析結果から、IEEE 802.11aに対してCFOおよびI/Qインバランスの同時補正を行うためには、CFOの符号判定とCFOが存在しない場合のβおよびベクトルxを得るアルゴリズムが必要となる。
ショートTSにおけるP個のサンプルを、次式の2×(P−K)次元の行列に並べる。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(72)

(7)式と同様な手法により、(5)式から次式を得る。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(73)
但し、
Figure 2009041671
・・・・・・・・(74)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(75)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(76)
明らかに、ベクトルaおよびベクトルbはそれぞれ、所望信号およびイメージ干渉信号を表している。一般に、I/Qインバランスによるベクトルbのパワーは、ベクトルaのパワーより小さい。
εは(−N/2K、N/2K)の範囲に含まれ、およびε=0でないときには、ベクトルE(ε)がフルランク行列となり
Figure 2009041671
・・・・・・・・(77)
但し、
Figure 2009041671
・・・・・・・・(78)

が得られる。また、ベクトルE(−ε)はベクトルE(εの列成分を入れ替えた行列であることから、また、ベクトルE(−ε)=ベクトルE (ε)の関係を有することから、次式の関係式を得る。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(79)
これらの二つの関係式は、(66)式より得られた絶対値ハットεの符号を、(80)式の第一行と第二行のパワーの比較により判定し得ることを示唆している。
Figure 2009041671

・・・・・・・・(80)

言い換えると、第一行のノルムが第二行のノルムより大きければ、CFOの推定値は絶対値ハットεとなり、第一行のノルムが第二行のノルムより小さければ、CFOの推定値は−絶対値ハットεとなる。
この簡単なCFOの符号判定でもって、CFOの推定範囲がI/Qインバランスが存在しない場合、すなわち、εは(−N/2K、N/2K)の範囲に含まれることは非常に重要である。また、ベクトルE(0)がユニット行列であることを利用し、従来の自己相関に基づく手法である(81)式を用いることにより、CFOの有無を調べる。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(81)
なお、絶対値ハットε<Δεであれば、ハットε=0とする。但し、Δεは閾値であり、これはMPPに基づく手法でのチェックJ(ハットε)の探索解像度と同一である。
一方、βおよびベクトルxを得るために、受信機において既知であるショートTSおよびロングTSの周波数領域表現(FDR)を用いる。特に、ショートTSのFDRにおいて12個のゼロでない要素(St、1、・・・St、12)の転置行列が存在する。このショートTSの時間領域表現を得るため、12個の固定したサブキャリアからなる次式の行列を用いる。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(82)

但し、ベクトルf はN×NのIDFT 行列Fの(i+1)番目の列ベクトルを示す。また、次式の対角行列を構成する。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(83)

同様に、対角行列ベクトルSをロングTSのFDRである同じ12個のサブキャリアによる要素で構築する。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(84)
ショートTSの最後尾の4個のパイロットシンボルとロングTSの最前段のパイロットシンボルを利用するが、明らかに、それらは異なった二種類のOFDMシンボルである。先ず、次式を定義する。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(85)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(86)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(87)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(88)

但し、ハットnは受信したtの第1番目のサンプルの指標である。チェックKをtとTのサンプル間隔とし、ハットnをハットn+ハットKに置くことにより、ロングTSにおける最初のパイロットシンボルに対するベクトルrT,IおよびベクトルRT,Qを得ることができる。
チャネルがプレアンブル区間不変でI/Q
インバランスが補正されると、
Figure 2009041671
・・・・・・・・(89)

但し、
Figure 2009041671
・・・・・・・・(90)
Figure 2009041671
・・・・・・・・(91)

Figure 2009041671

・・・・・・・・(92)

の関係式を得る。
このとき、LLSアルゴリズムを用いると、(81)式より最適解が次式のように得られる。
Figure 2009041671

・・・・・・・・(93)

但し、
Figure 2009041671
・・・・・・・・(94)

Figure 2009041671

・・・・・・・・(95)
上式において、ベクトルZt,I、ベクトルZt,Q、ベクトルZT,I、ベクトルZT,Qはそれぞれ、ベクトルZおよびベクトルZの実部および虚部である。ベクトルSとベクトルSは等しくないことから、ε=0であったとしても、影付ベクトルAおよび影付ベクトルBはフルランク行列である。従って、CFOが存在しない場合にも、(90)式からβおよびベクトルxが得られる。
実際、このアルゴリズムはε=0でない場合にも適用可能であるが、計算負荷が大きいことから、CFO推定値が零に近い場合のみ用いられる。実際、NサンプルのOFDMシンボルを構成するためには、ショートTSにおけるサンプルで構成できるとは限らない。
このような場合には、CFOはまだ推定されているが、(86)式の左辺を修正しなければならない。一般性を失うことなく、tとt10だけが利用できるものとする。このとき、ベクトルRt,Qおよびベクトルrt,Iの行サイズN/2となる。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(96)

Figure 2009041671
・・・・・・・・(97)

を次式で示すベクトルZで置き換えることにより(64)式からβおよび
ベクトルxを得ることができる。

Figure 2009041671
・・・・・・・・(98)
要約すると、CFO符号検出および自己相関に基づくCFO推定器からなるCFO強化推定法(CEE)とショートTSとロングTSを用いたアルゴリズムを用いることにより、GPPに基づく手法を例えば、IEEE 802.11a
に適用することができる。同期に対するPPの構造とチャネル推定に対するパイロットは一般的であることから、本発明は他の無線標準にも適用可能である。
また、CFOの符号の推定に関しては、次のような判定の仕方もできる。行列Zと行列Zおよびベクトルダブルドットrとベクトルダブルドットrを使った符号の判定用のコスト関数は、ハットεがゼロでない条件の下、次の(96)式になる。

Figure 2009041671


・・・・・・・・(99)
J(−絶対値ハットε)はCFOの反対に相当する。従って、J(−絶対値ハットε)がJ(絶対値ハットε)より大きければCFOは正であり、その逆であれば負である。
次に具体的な実施について説明する。本実施の形態では、IEEE 802.11aWLANの信号を例にする。従って、パイロット信号間に位相差θはない。すなわち、θ=0である。ハード的な構成は図2と同じである。
図7に制御部の処理フローを示す。処理がスタートすると(S100)、終了判定を行ってから(S102)、データを取得して(S104)CFOがゼロか否かを調べる(S106)。これは、CFOを判定する(58)式でハットεaがΔεより小さいか否かで判断する。CFOが存在する場合は、CFOを求める(S108)。CFOの求め方は基本的に実施の形態1で説明したのと同じ方法である。最終的には、(48)式、(49)式、(50)式からCFO推定値、I/Qインバランスの補正係数であるβとベクトルxを求める。
次にCFOの符号を判定する(S110)。CFOの符号判定は(80)式の第1行と第2行のノルムを比較する。若しくは(96)式の判定のコスト関数Jを用いる。そしてCFOの符号を決めて、I/Qイオンバランスの補正係数を求め(S112),補正処理を行う(S114)。補正処理は実施の形態1で示した補正処理と同じである。
CFOがゼロと判断された場合は、(90)式に基づいて、I/Qインバランスの補正係数であるβとベクトルxを求める(S116)。そしてCFOはゼロとして補正処理を行う(S114)。補正処理はCFOがゼロでない場合と同じ処理でよい。またCFOの補正処理だけスキップしてもよい。CFOの補正処理はI/Qインバランスの補正が終了した後に行う処理だからである。
次に各処理の内容をより詳細に説明する。
IデータとQデータが入力されると、制御器は、ショートTSからP個のサンプルを取得する。そして、最初のデータからP−K個のデータ(以後「n系列のデータ」という。)およびK個目からP−K個のデータ(以後「n+K系列のデータ」という。)を取得する。なお、これらのデータは複素数である。具体的には、Iデータを実数部、Qデータを虚数部としたものである。
CFOの判定を行う(81)式を実現するには、n系列のデータの共役複素数とn+K系列の複素数の積の総和を求める。n系列のデータの共役複素数とは、虚数部の符号にマイナス1をかけて作った複素数である。複素数同士の乗算であるので、結果は複素数になる。従って、その総和も複素数である。次に、その複素数の主角(arg)を求める。具体的には、実数部と虚数部のなす角度をarctan関数を使って求める。この主角にN/(2πK)を乗算したものがハットεである。
次にCFOの符号の判定について説明する。この判定には(72)式の行列Rを求め、行列E(絶対値ハットε)の行列積を求める。行列Rはn系列のデータを第1行に、n+K系列のデータを第2行に配置した行列である。もちろん、個々の要素は複素数である。この行列積の第1行のノルムと第2行のノルムを求める。ノルムはそれぞれの行の要素に共役な値をかけ、その総和の2乗根をとったものである。
第1行目のノルムが第2行目のノルムより大きければCFOの推定値は絶対値のままであり、そうでなければCFOの推定値は絶対値に−1をかけた値である。
次にCFOがゼロと判断された場合の処理について説明する。ショートTSのt7からt10までの4つのシンボルから12個のゼロでない要素(St、1,・・・St、12)を選択する。特にここでは、64のサブキャリアから4、8、12、16、20、24、40、44、48、52、56、60の全部で12本のサブキャリアがゼロでない要素を伝送するものであったとする。
そして、(93)式のサブキャリアからなる行列を作る。なお、各要素は、次のIDFT行列Fの(i+1)番目の列ベクトルである。なお、IDFTは通信システムの規定から分かる。
Figure 2009041671
・・・・・・・・(100)
また、それぞれの要素は(83)の対角行列としておく。
同じ事をロングTSでも行う。選択するサブキャリアはショートTSの時と同じサブキャリアを選択する。その時の要素は(ST,1,・・・ST,12)である。これらの要素とサブキャリアはわかっている値なので、予め求めておいてもよい。
次にショートTSのt7のシンボルのハットn番目からN個のデータを取得する。より正確にはハットn−ハットL番目からハットn−ハットL+N−1番目までのN+ハットL個のデータである。これはIブランチ、Qブランチともに取得する。そして、Qブランチ側からのデータで(84)式の行列Rt,Qを作り、Iブランチ側からのデータでrt,Iを作る。
同じようにロングTSもIブランチおよびQブランチからハットn−ハットL番目からハットn−ハットL+N−1番目までのN+ハットL個のデータを取得し、同様に行列RT,Qを作り、Iブランチ側からのデータでrT,Iを作る。
行列Zおよび行列Zは(87)式と(88)式から求める。これらの行列を作成するには、行列S、行列Wおよび行列Γが必要であるが、すてに(83)式、(83)式と(89)式で求めている。以上の準備で(91)式および(92)式の影付きベクトルAおよび影付きベクトルBを作成することができ、これから(90)式にてよって、βおよびベクトルxを求めることができる。なお、(90)式では影付きベクトルの疑似逆行列を求めているが、実施の形態1で説明したように、他の公知の方法でβおよびベクトルxを求めることとしてもよい。
なお、以上の説明では、ショートTSのうち、4つのシンボルを使用した。しかし、これらは4つに限定されるものではない。例えば、2つのシンボルを使用しても、上記と同じことができる。例えば、ショートTSのうちt9とt10を用いた場合は、選択するサブキャリアを(93)式のようにし、行列ΓおよびZを(94)式若しくは(95)式に入れ替えて同じようにβおよびベクトルxを求めることができる。
<シミュレーション結果>
本発明のGPPに基づく手法の有効性を検証するためにシミュレーションを実施する。64−QAMにデータ変調したOFDM信号を用いる。なお、B=20MHz、N=64およびNGI=16とする。
周波数選択性フェジングチャネルとしては、パワープロフィールが指数減衰するものを、また、CFOは90KHzと置き、I/Qインバランスとしては、非特許文献2の二ケースを用いる
ケース A) α=1dB、φ=5°、ベクトルgは(1,0,1)の転置行列およびベクトルgは(0,1,1)の転置行列からなる周波数非選択性および周波数選択性インバランス。
ケース B) α=1dB、φ=5°、ベクトルgとベクトルgは(1,0)の転置行列からなる周波数非選択性インバランス。
M=10、K=16およびL=5の条件の下で、MGPPに基づく手法とMPPに基づく手法を比較する。MPPに基づく手法のεの探索範囲は(−0.48,0.48)とし、探索間隔はΔε=0.01とする。AGCおよび残留直流オフセットの影響を考慮し、パイロットシンボルをハットM=6個およびサンプルをP=64個とする。
図9は、正規化CFOの平均2乗誤差E((ε−ハットε))のSNRに対する特性を比較したものである。GPPに基づく手法は良好な推定結果を与えているが、MPPに基づく手法は最適CFO値が探索点上にないことから、高いSNRにおいてエラフローを生じている。
図10は、SNRに対するビット誤差率(BER)の特性を与えている。なお、参考のために、CFOおよびI/Q
インバランスが無い(No CFO I/Q)の特性が示されえている。同図より、GPPに基づく手法は、CFOおよびインバランスを完全に補正していることが分かる。
一方、MPPに基づく手法は、ケースAにおいて高いSNRにおいてエラーフローを生じている。このエラーフローの主原因はGI除去、すなわち、畳み込み構造を正確に捉えることができなかったことによる。更に、タイミング誤差が補正前に生じ、その後修正されるとしたからである。
図11は、GPPに基づく手法がタイミング誤差に殆ど影響されないことを示している。一方、MPPに基づく手法はケースAの場合において、完全なタイミング同期なくしてはうまくいかないことを示している。
次に、36Mbpsモードで動作するIEEE 802.11a
WLANに対するシミュレーション結果を図12に示す。1000バイトのブロックサイズに対するブロック誤差率(BLER)が、MPPに基づく手法、CEEを有するMPPに基づく手法(MPP−CEE)および拡張したGPPに基づく手法の動作を測定するために用いられる。
MPPに基づく手法においては、CFOの符号の曖昧性により高いSNRにおいてさえ0.1のBLERに達していない。MPP−CEEではCFOが零の場合にはうまく動作しないが、かなり特性が改善されていることが分かる。一方、拡張したGPPに基づく手法においては、どのような場合においても良好に動作すること分かる。
CFOおよびI/Qインバランスの同時補正に関する新たな手法を提案している。パイロットにある基本的な相互関係を調査し、CFO推定をNLS問題からLLS問題に変更することにより、本発明では、CFOおよびインバランスの係数をすべて解析的に得ることができ、また、タイミング同期に頑強で、かつ、計算負荷が大幅に軽減できている。
更に、周期パイロット(PP)がGPPに包含されることから、CFOにおける符号判定の曖昧性およびゼロCFOの補正問題に対処することにより、提案手法は、IEEE 802.11a WLANのような実際の無線標準に適用することができる。また、提案手法の有効性は、種々のCFOおよびI/Qインバランスの補正を実行するシミュレーションにより示した。
<チェックJ(−チルドε)=チェックJ(チルドε)の証明>
(45)式をチェックJ(チルドε)=tr{ベクトルG(チルドε)ベクトルハットRベクトルハットR}と書き直す。ここで、
Figure 2009041671
・・・・・・・・(101)
上式において、q=チェックベクトルe(チルドε)チェックベクトルe(チルドε)はスカラーである。(66)式よりチェックベクトルe(チルドε)をチェックベクトルe(チルドε)に置き換えてもベクトルG(チルドε)は一定であることが分かる。従って、チェックベクトルe(チルドε)=チェックベクトルe(チルドε)よりベクトルG(−チルドε)=ベクトルG(チルドε)となり、結果的にチェックJ(−チルドε)=チェックJ(チルドε)となる。
本発明は、OFDM方式の通信方法およびそれを実現するための送信機および受信機に対して利用可能である。

Claims (11)

  1. パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のCFOを推定する方法であって、
    前記受信したパイロット信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
    前記受信したパイロット信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
    前記Iデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(34)式の行列とする工程と、
    前記Iデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを(37)式の行列とする工程と、
    前記Qデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(35)式の行列とする工程と、
    前記Qデータのn+K−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(38)式の行列とする工程と、
    前記(34)式と(37)式から得た(46)式の行列との積が前記(34)式、(37)式、(35)式、(38)式から得た(45)式の行列と等しくなる行列uを求める工程と、
    前記行列uの第1および第2の要素から(48)式に基づいてCFO推定値εを求める工程を有するCFO推定方法。
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(34)
    Figure 2009041671

    ・・・・・・・・(37)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(35)
    Figure 2009041671


    ・・・・・・・・(38)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(46)
    Figure 2009041671

    ・・・・・・・・(45)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(48)

  2. パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のI/Qインバランスを補正するための補正係数を算出する方法であって、
    前記受信したパイロット信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
    前記受信したパイロット信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
    前記Iデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(34)式の行列とする工程と、
    前記Iデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを(37)式の行列とする工程と、
    前記Qデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(35)式の行列とする工程と、
    前記Qデータのn+K−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(38)式の行列とする工程と、
    前記(34)式と(37)式から得た(46)式の行列との積が前記(34)式、(37)式、(35)式、(38)式から得た(45)式の行列と等しくなる行列uを求める工程と、
    前記行列uの第1および第2の要素およびCFOの値εから(49)式に基づいてI/Qインバランスの補正係数βを求める工程と、
    前記行列uの第1および第2の要素以外の要素および前記CFOの値ハットεから(50)式に基づいてI/Qインバランスの補正係数ベクトルxを求める工程を有するI/Qインバランスの補正係数の算出方法。
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(34)
    Figure 2009041671

    ・・・・・・・・(37)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(35)
    Figure 2009041671


    ・・・・・・・・(38)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(46)
    Figure 2009041671

    ・・・・・・・・(45)
    Figure 2009041671

    ・・・・・・・・(49)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(50)

  3. パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号を補正するための方法であって、
    前記受信した信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
    前記受信した信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
    前記Qデータと請求項2の方法で求めたベクトルxの積を取る工程と、
    前記Iデータを請求項2の方法で求めたβ倍する工程と、
    前記Iデータをβ倍したデータと前記ベクトルxとの積を取ったQデータを加えQcデータとするる工程と、
    前記Iデータを実数部とし、前記Qcデータを虚数部とした複素数を求める工程を有するI/Qインバランスの補正方法。

  4. パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号を補正するための方法であって、
    請求項3で求めた前記複素数を請求項1の方法で求めたCFO推定値に基づいて補正する工程を有する信号の補正方法。

  5. パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のCFOを推定する方法であって、
    前記受信したパイロット信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
    前記受信したパイロット信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
    前記Iデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(51)式の行列とする工程と、
    前記Iデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを(53)式の行列とする工程と、
    前記Qデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(52)式の行列とする工程と、
    前記Qデータのn+K−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(54)式の行列とする工程と、
    前記(51)式と(53)式から得た(61)式の行列との積が前記(51)式、(53)式、(52)式、(54)式から得た(60式の行列と等しくなる行列uを求める工程と、
    前記行列uの第1および第2の要素から(63)式に基づいてCFO推定値εを求める工程を有するCFO推定方法。
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(51)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(53)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(52)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(54)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(61)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(45)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(63)

  6. パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のI/Qインバランスを補正するための補正係数を算出する方法であって、
    前記受信したパイロット信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
    前記受信したパイロット信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
    前記Iデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(51)式の行列とする工程と、
    前記Iデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを(53)式の行列とする工程と、
    前記Qデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(52)式の行列とする工程と、
    前記Qデータのn+K−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(54)式の行列とする工程と、
    前記(51)式と(53)式から得た(61)式の行列との積が前記(51)式、(53)式、(52)式、(54)式から得た(60式の行列と等しくなる行列uを求める工程と、
    前記行列uの第1および第2の要素およびCFOの値εから(64)式に基づいてI/Qインバランスの補正係数βを求める工程と、
    前記行列uの第1および第2の要素以外の要素および前記CFOの値ハットεから(65)式に基づいてI/Qインバランスの補正係数ベクトルxを求める工程を有するI/Qインバランスの補正係数の算出方法。
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(51)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(53)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(52)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(38)
    Figure 2009041671

    ・・・・・・・・(61)
    Figure 2009041671

    ・・・・・・・・(60)
    Figure 2009041671
    ・・・・・・・・(64)
    Figure 2009041671

    ・・・・・・・・(65)

  7. パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号を補正するための方法であって、
    前記受信した信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
    前記受信した信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
    前記Iデータと請求項6の方法で求めたベクトルxの積を取る工程と、
    前記Qデータを請求項2の方法で求めたβ倍する工程と、
    前記Qデータをβ倍したデータと前記ベクトルxとの積を取ったIデータを加えIcデータとする工程と、
    前記Qデータを実数部とし、前記Qcデータを虚数部とした複素数を求める工程を有するI/Qインバランスの補正方法。
  8. パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号を補正するための方法であって、
    請求項7で求めた前記複素数を請求項5の方法で求めたCFO推定値に基づいて補正する工程を有する信号の補正方法。

  9. パイロット信号を有する信号を受信してIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のCFOの符号を判定する方法であって、
    前記受信したパイロット信号の前記Iブランチ側の信号をデジタル化しIデータとする工程と、
    前記受信したパイロット信号の前記Qブランチ側の信号をデジタル化しQデータとする工程と、
    前記Iデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを実数部とし、前記Qデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを虚数部とするP−K個の複素データを第1行とし、
    前記Iデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを実数部とし、前記Qデータのn+K番目のサンプルからP−K個のサンプルを虚数部とするP−K個の複素データを第2行とする(72)式の行列Rを作成する工程と、
    符号判定したいCFO推定値εの絶対値に基づいて(78)式の行列を作成する工程と、
    前記(72)式と(78)式の積を計算する工程と、
    前記計算結果の行列の第1行のノルムと第2行のノルムを比較して前記第1行のノルムが前記第2行のノルムより大きいときは前記εの符号を正と判断するCFOの符号判定方法。
    Figure 2009041671
    ・・・・(72)

    Figure 2009041671
    ・・・・(78)

  10. ショートTSとロングTSを有し隣接するシンボル同士の位相差がないパイロット信号を含む信号をIブランチとQブランチを有する復調器で復調した後の信号のI/Qインバランスを補正する補正係数を算出する方法であって、
    ショートTSとロングTSからそれぞれ所定のサブキャリアを選択し、(82)式の行列を作成する工程と、
    前記ショーとTSのサブキャリアの要素から(83)式の対角行列を作成する工程と、
    前記ロングTSのサブキャリアの要素から(84)式の対角行列を作成する工程と、
    所定の値より絶対値の小さなCFOの値から(92)式の対角行列を作成する工程と、
    前記(82)式、(83)式、(89)式から(90)式を作成する工程と、
    前記(82)式、(84)式、(89)式から(91)式を作成する工程と、
    前記ショートTSのIデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(86)式の行列とする工程と、
    前記ショーとTSのQデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(85)式の行列とする工程と、
    前記ロングTSのIデータのn番目のサンプルからP−K個のサンプルを(88)式の行列とする工程と、
    前記ロングとTSのQデータのn−(L−1)/2番目のサンプルからP−K+(L−1)/2個のサンプルを(87)式の行列とする工程と、
    前記(85)式、(86)式、(87)式、(88)式、(90)式、(91)式より(94)式を作成する工程と、
    前記(86)式、(88)式、(90)式(91)式より(95)式を得る工程と、
    (94)式との積が(95)式と等しいベクトルを求める工程を有するI/Qインバランスの補正係数の算出方法。
    Figure 2009041671
    ・・・・(82)
    Figure 2009041671
    ・・・・(83)

    Figure 2009041671
    ・・・・(84)

    Figure 2009041671
    ・・・・(85)

    Figure 2009041671
    ・・・・(86)

    Figure 2009041671

    ・・・・(87)

    Figure 2009041671
    ・・・・(88)

    Figure 2009041671
    ・・・・(90)

    Figure 2009041671
    ・・・・(91)

    Figure 2009041671
    ・・・・(94)

    Figure 2009041671
    ・・・・(95)

  11. 主信号とパイロット信号を時間多重して送信する送信方法であって、
    前記主信号と周期的なパイロット信号を時分割多重する工程と、
    前記時分割多重の際に前記パイロット信号に所定の位相差を付与する工程を有する送信方法。

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