JPWO2008133265A1 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

汎用基材に対する良好な接着性を損なうことなく、作業性、特に可使時間を長く取り得ることを特徴とする2液型もしくは多液型の硬化性組成物を提供することを目的とし、(I)架橋可能な加水分解性シリル基を有するポリエーテル系重合体(A)を含む主剤と、(II)シラノール縮合触媒(B)およびシランカップリング剤(C)を含む硬化剤、を混合してなる硬化性組成物であって、主剤(I)中に前記加水分解性シリル基と等モル以上の水を含み、且つ、硬化剤(II)中のシランカップリング剤(C)の加水分解速度がトリメトキシシリル基を有する1級アミン化合物の加水分解速度よりも小さいことを特徴とする硬化性組成物を用いる。

Description

本発明は2液型もしくは多液型の硬化性組成物に関する。
大気中の湿気と反応してゴム状に硬化する硬化性組成物は、機械部材、建材等の分野において、シーリング材、弾性接着剤として広く用いられている。例えば、架橋可能な加水分解性シリル基(以下、「反応性ケイ素基」ともいう。)を末端部分に少なくとも1個有し、主鎖が本質的にプロピレンオキシドの重合体を含む室温硬化性組成物が開示されている(特許文献1)。
この反応性ケイ素基を有するポリエーテル系重合体は、硬化触媒であるシラノール縮合触媒や、充填材、可塑剤などが添加された硬化性組成物として、一般に使用される。
硬化性組成物は、1液型硬化性組成物と2液型硬化性組成物に分類され、1液型硬化性組成物は上記のような添加物を全て配合した1成分の組成物であり、使用時に混合する必要が無いため簡便であるが、使用前に硬化しないように完全に脱水した状態で保存する必要があること、施工後空気中の湿気により表面から硬化するため、一般に深部硬化性が悪いなどの課題がある。
一方、2液型硬化性組成物は、反応性ケイ素基を有するポリエーテル系重合体を主成分として含む主剤と、硬化触媒であるシラノール縮合触媒を含む硬化剤からなり、各々別々の容器で保管される。このため、配合剤中に水分が含有されていてもゲル化の可能性は低く、水を含んでいても長期間の貯蔵安定性を確保することができる。
2液型室温硬化性組成物をシーリング材や弾性接着剤として使用する場合、実用特性として、接着性、深部硬化性、作業性に適した可使時間などが求められる。
なお、深部硬化性は、たとえば硬化性組成物を工業用接着剤用途に使用する際に問題となる。つまり、深部硬化性に劣る硬化性組成物を接着剤として用いた場合、接着剤内部が固っていない状態で搬送などを行なうと、被着体がずれた状態で接着されたり、接着不良を引き起こす原因となる。このため、長時間被着体を固定する必要があるという問題である。これは、すなわち作業効率の低下、被着体保持に必要なスペースの確保などに繋がり実用上回避しなければならない課題である。
また、可使時間とは、2液型、もしくは多液型硬化性組成物の主剤と硬化剤、その他の成分を混合してからの使用可能時間を示す。可使時間が短いと、主剤と硬化剤の混合の直後から組成物の粘度が著しく上昇し、ひいては組成物表面が皮張り状態となることで混合不良を引き起こしたり、施工後の仕上げ処理が不可能になるなどにより、実用に供し得ないものになることをいう。
接着性を改善する技術として最も一般的なものは、硬化性組成物中にシランカップリング剤を添加するものであり(例えば特許文献2、特許文献3)、接着性改善効果が顕著であることから、従来よりN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランや3―アミノプロピルトリメトキシシランなどの1級アミノ基とトリメトキシシリル基を有するシランカップリング剤が多用されてきた。
また、特定のシラノール縮合触媒と、シランカップリング剤と、特定の可塑剤を含む2液型硬化剤組成物から得られる硬化物が非常に良好な接着性を有することが開示されている(特許文献4)
さらに、シランカップリング剤の1種である加水分解性シリル基を有するケチミン化合物に着目した検討も盛んに行われている。(特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8)
深部硬化性を改善する技術としては、例えば、特許文献9などが挙げられる。特許文献9は、反応性ケイ素基を有する有機重合体、エポキシ基を有する化合物、および水を含む主剤と、硬化触媒とアミン化合物を含む硬化剤からなるもので、取扱性、深部硬化性、貯蔵安定性に優れた硬化性組成物を提供するものである。
しかしながら、実用上の重要特性にもかかわらず、作業性に適した可使時間を有する2液型硬化性組成物に関する技術の開示は殆どない。また、たとえば、特許文献4や特許文献9の実施例で具体的に開示されている1級アミノ基とトリメトキシシリル基を有するシランカップリング剤を添加した硬化剤を使用してなる2液型もしくは多液型の硬化性組成物は、十分な接着性または深部硬化性を確保できるものの、作業性に適した可使時間の確保の点では未だ改善の余地が残るものであった。
このように、良好な深部硬化性、良好な接着性および作業性に適した可使時間のすべてを満たす2液型もしくは多液型の硬化性組成物は得られていないのが現状であり、その開発が求められている。
特公昭61−18582号公報 特公昭62−35421号公報 特開昭62−209164号公報 WO00/56817号公報 特開平7−102167号公報 特開2003−342547号公報 特開平7−316538号公報 特開2004−124092号公報 WO2006/075482号公報
本発明は、良好な深部硬化性を有し、多様な材質からなる被着体に対して良好な接着性と、作業性に適した可使時間を両立しうる2液型もしくは多液型の硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、2液型もしくは多液型硬化性組成物の混合後の可使時間および深部硬化性に影響を及ぼす因子について鋭意検討した結果、
・深部硬化性に及ぼす因子として、主剤中の含水量が重要なこと、更に、主剤中に含まれる含水量が反応性ケイ素基を構成するケイ素原子と等モル以上である場合、硬化性組成物は深部硬化性が顕著に改善されること。
・硬化剤(II)中に含まれるシランカップリング剤が、加水分解性シリル基を有するポリエーテル系重合体の硬化反応に影響を及ぼし、その影響はシランカップリング剤の活性度の指標である加水分解速度と密接に関係すること。
・接着性改善効果が顕著なため従来から多用されてきたシランカップリング剤であるトリメトキシシリル基を有する1級アミン化合物に対して加水分解速度の遅いシランカップリング剤、とりわけ加水分解性シリル基を有するケチミン化合物を選定することにより、優れた接着性を維持しながら良好な可使時間を保持しうる硬化性組成物が得られること。
などを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、
(i).(I)架橋可能な加水分解性シリル基を有するポリエーテル系重合体(A)を含む主剤と、
(II)シラノール縮合触媒(B)およびシランカップリング剤(C)を含む硬化剤、を混合してなる硬化性組成物であって、主剤(I)中に前記加水分解性シリル基と等モル以上の水を含み、且つ、硬化剤(II)中のシランカップリング剤(C)の加水分解速度がN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランの加水分解速度よりも小さいことを特徴とする硬化性組成物、
(ii).(I)架橋可能な加水分解性シリル基を有するポリエーテル系重合体(A)を含む主剤、(II)シラノール縮合触媒(B)およびシランカップリング剤(C)を含むことを特徴とする硬化剤、の少なくとも2液からなる2液型もしくは多液型の硬化性組成物であって、主剤(I)中の含水分量が、主剤(I)中に含まれる架橋可能な加水分解性シリル基を構成するケイ素原子と同一モル数かそれ以上であり、かつ、硬化剤(II)中のシランカップリング剤(C)が、トリメトキシシリル基を有する1級アミン化合物以外のシランカップリング剤であることを特徴とする硬化性組成物、
(iii).シランカップリング剤(C)の数平均分子量が500以下であることを特徴とする(i)〜(ii)のいずれか1項に記載の硬化性組成物、
(iv).主剤(I)中に含まれるポリエーテル系重合体(A)の主鎖骨格がポリプロピレンオキシドからなることを特徴とする(i)〜(iii)のいずれか1項に記載の硬化性組成物、
(v).硬化剤(II)中に含まれるシランカップリング剤(C)が、2級アミノ基、3級アミノ基、エポキシ基、ケチミノ基、アクリロイル基、ハロゲン化アルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの官能基と、加水分解性シリル基を有する化合物であることを特徴とする(i)〜(iv)のいずれか1項に記載の硬化性組成物、
(vi).硬化剤(II)中に含まれるシランカップリング剤(C)が、トリエトキシシリル基を有する1級アミン化合物および/またはメチルジメトキシシリル基を有する1級アミン化合物であることを特徴とする(i)〜(iv)のいずれか1項に記載の硬化性組成物、
(vii).硬化剤(II)中に含まれるシランカップリング剤(C)が、加水分解性シリル基を有するケチミン化合物であることを特徴とする(i)〜(v)のいずれか1項に記載の硬化性組成物、
(viii).主剤(I)中に含まれるポリエーテル系重合体(A)100重量部に対して、硬化剤(II)中に含まれるシランカップリング剤(C)の量が0.1〜20重量部であることを特徴とする(i)〜(vii)のいずれか1項に記載の硬化性組成物、
(ix).主剤(I)中に含まれるポリエーテル系重合体(A)100重量部に対して、硬化剤(II)中に含まれる加水分解性シリル基を有するケチミン化合物の量が0.1〜20重量部であることを特徴とする(v)または(vii)に記載の硬化性組成物、
(x).(i)〜(ix)のいずれか1項に記載の硬化性組成物からなる接着剤、
(xi).(i)〜(ix)のいずれか1項に記載の硬化性組成物からなるシーリング材、
に関する。
本発明の2液型もしくは多液型の硬化性組成物は、上記の構成よりなるので、汎用基材に対して良好な接着性を有するとともに、作業性に適した可使時間をとることができる。
シランカップリング剤の加水分解速度を示す図である。 主剤と硬化剤を混合した後の経過時間と針入度の変化を示す図である。
本発明の硬化性組成物は、反応性ケイ素基を有するポリエーテル系重合体(A)を含む主剤(I)と、シラノール縮合触媒(B)およびシランカップリング剤(C)を含む硬化剤(II)とを必須成分として含み、更には、必要に応じてカラートナーなど、その他の成分を、使用直前に混合して用いる2液型もしくは多液型の硬化性組成物である。
主剤(I)中には、主成分である反応性ケイ素基を有するポリエーテル系重合体(A)に由来する架橋可能な加水分解性シリル基の総モル数と同等以上の水が含まれることが必要である。
主剤(I)中の含水量を前記の範囲にすることにより、硬化性組成物の深部硬化性を顕著に高めることができる。なお、前記含水量は、加水分解性シリル基の総モル数と同等以上であれば、特に制限はないが、含水量が多いほど、より良好な深部硬化性を示す傾向があるため、主剤(I)中に含まれる加水分解性シリル基の総モル数の2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることがより好ましく、5倍以上であることが特に好ましい。なお、前記含水量が、加水分解性シリル基の総モル数よりも少ない場合には、深部硬化性が顕著に低下する傾向がある。
ここで、主剤(I)中の含水量の測定方法としては、従来から知られる測定方法が挙げられるが、本発明において含水量とは、カールフィッシャー試薬を用いた水分定量方法で得られる測定値と定義する。
カールフィッシャー試薬を用いた水分定量方法とは、例えば、以下の方法によって測定できる。カールフィッシャー水分計(京都電子工業製:MK−AII)の滴定フラスコに、クロロホルムとメタノールとの混合脱水溶媒(三菱化学製:脱水溶剤CM)約50mlを入れ、カールフィッシャー試薬(三菱化学製:カールフィッシャー試薬SS)を滴下して終点とし、滴定フラスコ中の水分をゼロにする。次に、主剤(I)を約0.5g加えて上記の脱水溶媒に溶解させ、よくかき混ぜながら、予め力価(0.5〜4.0mgHO/ml)測定済みの上記のカールフィッシャー試薬で滴定する。滴定値:B(ml)、試薬の力価:F(mgHO/ml)、主剤(I)の採取量:A(mg)から、主剤(I)中の含水量:W(ppm)は下記式により算出される。
W(ppm)=B×F÷A×10
主剤(I)中の含水量の調整方法としては、増量したい場合には、適切な量の水を主剤(I)に添加することによって容易に達成できる。また、減量したい場合には、水分を含む配合成分を予め脱水乾燥してから使用するか、また配合混練中に減圧などにより脱水するのが好ましい。
配合成分の脱水、乾燥方法としては粉状などの固状物の場合は加熱乾燥法または減圧脱水法、液状物の場合は減圧脱水法または合成ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル、生石灰、酸化マグネシウムなどを使用した脱水法が好適である。かかる脱水乾燥法に加えて、n−プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、メチルシリケート、エチルシリケート、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン化合物を添加し、水と反応させて脱水してもよい。また、3−エチル−2−メチル−2−(3−メチルブチル)−1,3−オキサゾリジンなどのオキサゾリジン化合物を配合して水と反応させて脱水してもよい。また、イソシアネート化合物を少量配合してイソシアネート基と水とを反応させて脱水してもよい。
ポリエーテル系重合体(A)は、重合体1分子中に反応性ケイ素基を少なくとも1個以上有することが好ましい。1分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が1個以上存在すると、硬化性組成物の硬化性が良好で、得られる硬化物は優れた機械物性を有するものとなる。なお、重合体1分子中に存在する反応性ケイ素基の数は1.1〜5個が好ましい。
ポリエーテル系重合体(A)の主鎖骨格は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するものである。
−R−O− (1)
(式中、Rは2価の有機基を表す。)
一般式(1)中に記載のRは2価の有機基であれば特に限定されないが、炭素数1〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基がより好ましい。
一般式(1)記載の繰り返し単位としては特に限定されないが、例えば、−CHO−、−CHCHO−、−CHCH(CH)O−、−CHCH(C)O−、−CHC(CHO−、−CHCHCHCHO−などが挙げられる。
ポリエーテル系重合体(A)の主鎖骨格は、一般式(1)記載の繰り返し単位のうち1種類からなってもよいし、2種類以上の繰り返し単位からなってもよい。シーリング材用途などに使用される場合には、特にプロピレンオキシドを主成分とする重合体が好ましい。
上記ポリエーテル系重合体の主鎖骨格中には、ポリエーテル系重合体の特徴を大きく損なわない範囲でウレタン結合などの他の結合成分を有してもよい。このような結合成分としては他に、エステル結合、ウレア結合、カーバメート結合、スルフィド結合、ジスルフィド結合などが挙げられる。
ポリエーテル系重合体(A)中の反応性ケイ素基としては、下記一般式(2)で表されるものが挙げられる。
−[Si(R2−a(X)O]−Si(R3−b(X) (2)
(式中、R、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、および(RSiO−(Rはそれぞれ独立に炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。)で表されるトリオルガノシロキシ基からなる群より選択される少なくとも1つである。R又はRがそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基又は加水分解性基を示す。Xが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0〜2の整数を表す。bは0〜3の整数を表す。pは0〜19の整数を示す。pが2以上である場合、p個の−[Si(R2−a(X)O]−基におけるaは、同一の値であってもよく、異なっていてもよい。なお、上記一般式(2)記載の反応性ケイ素基において、Xで表される加水分解性基又は水酸基は少なくとも1個存在するものとする。)
上記炭素数1〜20のアルキル基としては、特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
上記炭素数6〜20のアリール基としては、特に限定されず、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基などが挙げられる。
上記炭素数7〜20のアラルキル基としては、特に限定されず、例えば、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
上記炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、エチニル基、1−プロペニル基、ビニル基、アリル基、1−メチルブチル基、2−エチルブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などが挙げられる。
一般式(2)中Xで表される加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、イソシアニド基、イソシアネ−ト基、イソチオシアネート基などが挙げられる。これらのなかでも水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が穏やかで取り扱いやすいという点から、アルコキシ基が特に好ましい。
一般式(2)中Xで表される水酸基や加水分解性基は、1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができる。また、上記一般式(2)記載の反応性ケイ素基中の水酸基や加水分解性基の総和は、1〜5個の範囲が好ましい。上記反応性ケイ素基を形成するケイ素原子は1個でもよく、2個以上であってもよいが、シロキサン結合などにより連結されたケイ素原子の場合は20個までであってもよい。
一般式(2)記載の反応性ケイ素基のなかでも、下記一般式(3)
−Si(R3−b(X) (3)
(式中、R、X、bは一般式(2)中の表記と同じ。)で表される反応性ケイ素基が、入手が容易であることから好ましい。
ポリエーテル系重合体(A)中への反応性ケイ素基の導入方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、以下の方法が挙げられる。
(イ)分子中に水酸基などの官能基を有するポリエーテル系重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基及び不飽和基を有する有機化合物を反応させ、不飽和基を有するポリエーテル系重合体を得るか、又は、不飽和基を有するエポキシ化合物との共重合により不飽和基を有するポリエーテル系重合体を得、次いで、得られた不飽和基を有するポリエーテル系重合体に反応性ケイ素基を有するヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する方法。
(ロ)(イ)法と同様にして得られた不飽和基を含むポリエーテル系重合体にメルカプト基及び反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法。
(ハ)分子中に水酸基、エポキシ基やイソシアネート基などの官能基を有するポリエーテル系重合体に、この官能基に対して反応性を示す官能基及び反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法。
以上の方法のなかで、(イ)の方法、又は、(ハ)のうち末端に水酸基を有する重合体とイソシアネート基及び反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法が好ましい。
ポリエーテル系重合体(A)は直鎖状であっても、分岐を有してもよく、その分子量は500〜50,000程度が好ましい。より好ましくは、1,000〜30,000である。
ポリエーテル系重合体(A)の具体例としては特に限定されず、例えば、特公昭45−36319号公報、特公昭46−12154号公報、特開昭50−156599号公報、特開昭54−6096号公報、特開昭55−13767号公報、特開昭55−13468号公報、特開昭57−164123号公報、特公平3−2450号公報、米国特許第3632557、米国特許第4345053、米国特許第4366307、米国特許第4960844などの各公報に開示されているもの、また、特開昭61−197631号公報、特開昭61−215622号公報、特開昭61−215623号公報、特開昭61−218632号公報などの各公報に開示されている数平均分子量6000以上、Mw/Mnが1.6以下であるような高分子量で且つ分子量分布が狭いポリエーテル系重合体などを挙げることができる。
上記反応性ケイ素基を含有するポリエーテル系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。また、反応性ケイ素基を有するビニル系重合体を併用してなるポリエーテル系重合体も用いることができる。
上記反応性ケイ素基を含有するビニル系重合体をブレンドしてなるポリエーテル系重合体の製造方法としては特に限定されず、例えば、特開昭59−122541号公報、特開昭63−112642号公報、特開平6−172631号公報などに開示されているものなどを挙げることができる。
また、上記反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン系重合体の存在下で(メタ)アクリル酸エステル系単量体の重合を行なう方法を用いることもできる。この製造方法は、特開昭59−78223号公報、特開昭59−168014号公報、特開昭60−228516号公報、特開昭60−228517号公報などの各公報に具体的に開示されているが、これらに限定されるものではない。
さらに、ポリエーテル系重合体(A)を含む硬化性組成物の耐候性や耐熱性を改善する目的で、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を配合することができる。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体とは、繰り返し単位として(メタ)アクリル酸エステル系化合物からなる重合体である。なお、前記の記載方法((メタ)アクリル酸エステル)は、アクリル酸エステルおよび/または、メタクリル酸エステルを示すものであり、以後の記載方法においても同様の意味を示す。
繰り返し単位として使用される(メタ)アクリル酸エステル系化合物としては、特に限定されず、たとえば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ビス(トリフルオロメチル)メチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチル−2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸化合物が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体には、(メタ)アクリル酸エステル化合物と、これと共重合可能なビニル化合物の共重合体を含む。
(メタ)アクリル酸エステル化合物と共重合可能なビニル化合物としては、特に限定されず、たとえば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩などのスチレン系化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのケイ素を有するビニル系化合物;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル類及びジアルキルエステル類;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル類及びジアルキルエステル類;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル基を有するビニル系化合物;アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド基を有するビニル系化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレンなどのアルケン類;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコールなどが挙げられ、これらは、複数を共重合成分として使用することも可能である。
前記化合物から得られる(メタ)アクリル酸エステル系の重合体のなかでも、スチレン系化合物と(メタ)アクリル酸系化合物からなる共重合体を主鎖骨格に持つ重合体が、得られる硬化物が物性に優れることから好ましく、アクリル酸エステル系化合物とメタクリル酸エステル系化合物からなる共重合体を主鎖骨格に持つ重合体がより好ましく、アクリル酸エステル系化合物からなる重合体を主鎖骨格に持つ重合体が特に好ましい。
一般建築用途などに使用される場合、硬化性組成物としては低粘度であること、得られる硬化物としては低モジュラス、高伸び、耐候、耐熱性であることなどが要求される。 これらの要求を満たすものとして重合体の主鎖骨格がアクリル酸ブチル系化合物からなるものがより好ましい。
一方、自動車用途などに使用される場合、得られる硬化物としては耐油性に優れることなどが要求される。
得られる硬化物が耐油性に優れる硬化性組成物としては、重合体の主鎖骨格がアクリル酸エチルを主とした共重合体からなるものがより好ましい。
このアクリル酸エチルを主とした共重合体を主鎖骨格とする重合体を含む硬化性組成物は、得られる硬化物が耐油性に優れるが低温特性(耐寒性)にやや劣る傾向があり、低温特性を向上させる目的で、アクリル酸エチルの一部をアクリル酸ブチルに置き換えることが行われる。ただし、アクリル酸ブチルの比率を増やすに伴いその良好な耐油性が損なわれる傾向があるため、耐油性を要求される用途に使用する際は、その比率は40%以下にするのが好ましく、更には30%以下にするのがより好ましい。
また、耐油性を損なわずに低温特性などを改善するために側鎖のアルキル基に酸素が導入されたアクリル酸2−メトキシエチルやアクリル酸2−エトキシエチルなどを共重合体成分に用いるのも好ましい。
ただし、側鎖にエーテル結合を持つアルコキシ基の導入により、得られる硬化物は耐熱性が劣る傾向にあるため、耐熱性が要求される用途に使用する際は、その比率を40%以下にするのが好ましい。
以上のように、アクリル酸エチルを主とした共重合体を主鎖骨格とする重合体は、各種用途や要求される目的に応じて、得られる硬化物の必要とされる耐油性や耐熱性、低温特性などの物性を考慮し、共重合体成分の種類や比率を変化させ、適した重合体を得ることが可能である。例えば、特に限定されないが、耐油性や耐熱性、低温特性などの物性バランスに優れている例としては、アクリル酸エチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル(重量比で40〜50/20〜30/30〜20)の共重合体が挙げられる。
本発明においては、これらの好ましい化合物を他の化合物と共重合、更にはブロック共重合させることが可能であり、その際は、これらの好ましい化合物が重量比で40%以上含まれていることが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法としては、特に限定されず、公知の方法が挙げられる。このなかでも、高い割合で分子鎖末端に架橋性官能基を導入しやすいこと、分子量分布が狭く、低粘度の重合体が得られることなどから、リビングラジカル重合法を用いることが好ましい。なお、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸化物などを用いる通常のフリーラジカル重合法で得られる重合体は、分子量分布の値が一般に2以上と大きく、粘度が高くなる傾向がある。
前記「リビングラジカル重合法」を用いた(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法の中でも、開始剤として有機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物などを使用し、触媒として遷移金属錯体を使用した「原子移動ラジカル重合法」は、分子量分布が狭く、低粘度の重合体が得られるという「リビングラジカル重合法」の特徴に加え、開始剤や触媒の選定の自由度が大きいこと、官能基変換反応に比較的有利なハロゲンなどを末端に有することなどから、特定の官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法としてより好ましい。
原子移動ラジカル重合法としては、たとえば、Matyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁などが挙げられる。
反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法としては、特に限定されず、たとえば、特公平3−14068号、特公平4−55444号、特開平6−211922号などに開示されている連鎖移動剤を用いたフリーラジカル重合法、特開平9−272714号などに開示されている原子移動ラジカル重合法などが挙げられる。
上記の反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。
さらに、本発明の硬化性組成物は飽和炭化水素系重合体を配合することもできる。飽和炭化水素系重合体とは、分子中に芳香環以外の炭素−炭素不飽和結合を実質的に有しない重合体をいい、耐熱性、耐候性、耐久性、及び、湿気遮断性に優れる特徴を有する。
飽和炭化水素系重合体としては、特に限定されず、(i)繰り返し単位としてエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレンなどの炭素原子数2から6のオレフィン系化合物からなる重合体、(ii)繰り返し単位としてブタジエン、イソプレンなどのジエン系化合物からなる重合体、(iii)前記ジエン系化合物と前記オレフィン系化合物を共重合させた後、水素添加するなどの方法により得られる重合体などが挙げられる。このなかでも、イソブチレン系重合体や水添ポリブタジエン系重合体は、末端に官能基を導入しやすこと、分子量を制御しやすいこと、末端官能基の数を調整できることなどから好ましく、イソブチレン系重合体がより好ましい。
イソブチレン系重合体は、繰り返し単位のすべてがイソブチレンから形成されていてもよく、他の化合物との共重合体でもよい。主鎖骨格としてイソブチレン系の共重合体を使用する際は、得られる硬化物のゴム特性が優れることからイソブチレンに由来する繰り返し単位を1分子中に50重量%以上有するものが好ましく、80重量%以上有するものがより好ましく、90〜99重量%有する重合体が特に好ましい。
飽和炭化水素系重合体の製造方法としては、特に限定されず、従来から公知の各種重合方法が挙げられる。このなかでも、近年開発が顕著であるリビング重合法が好ましく、たとえば、リビング重合法を用いたイソブチレン系重合体の製造方法としては、Kennedyらによって見出されたイニファー重合(J.P.Kennedyら、J.Polymer Sci.,Polymer Chem. Ed. 1997年、15巻、2843頁)が挙げられる。この重合方法は、分子末端に各種官能基の導入が可能であり、得られたイソブチレン系重合体は分子量分布1.5以下で分子量500〜100,000程度であることが知られている。
反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体の製造方法としては、特に限定されず公知の方法が挙げられ、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号、特開平1−197509号、特許2539445号、特許2873395号、特開平7−53882号などに開示されている方法が挙げられる。
前記の反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体は、硬化性組成物に配合する際、1種類のみを配合してもよく、複数種を組み合わせて配合してもよい。
本発明の硬化性組成物は、硬化剤(II)中にシラノール縮合触媒(B)を必須成分として含む。
ここで、シラノール縮合触媒(B)は、反応性ケイ素基を有するポリエーテル系重合体(A)の硬化反応を促進する働きを担う。シラノール縮合触媒(B)としては、特に限定されず、従来から公知の縮合触媒を用いることができる。より具体的には、例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル類;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチル錫ジアセチルアセトナートなどの有機錫化合物類;オクチル酸錫、ナフテン酸錫、バーサチック酸錫などの錫カルボン酸塩類;2−エチルヘキサン酸、オクチル酸、バーサチック酸などの脂肪族カルボン酸類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどの有機アルミニウム化合物類;ビスマス−トリス(2−エチルヘキソエート)、ビスマス−トリス(ネオデカノエート)などのビスマス塩と有機カルボン酸との反応物など;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナートなどのキレート化合物類;オクチル酸鉛などの有機鉛化合物;有機バナジウム化合物;ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)などのアミン系化合物;又はそれらのカルボン酸などとの塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物などが挙げられる。
これらの中でも、有機錫化合物類は、シランカップリング剤(C)と組み合わせることで、得られる硬化物が特に良好な接着性を示す為に好ましい。また、錫カルボン酸塩類と脂肪族カルボン酸類は、助触媒として上記アミン系化合物を用い、更にシランカップリング剤(C)と組み合わせることにより、硬化性組成物は良好な硬化性を示し、得られる硬化物は特に高い復元性を発現することから好ましく、このなかでも錫カルボン酸塩類が特に好ましい。
シラノール縮合触媒(B)は単独でも2種以上併用して用いてもよい。上記シラノール縮合触媒のうち、有機金属化合物類、有機金属化合物類とアミン系化合物との併用系が、硬化性組成物が優れた硬化性を有することから好ましい。
シラノール縮合触媒(B)の使用量は、ポリエーテル系重合体(A)100重量部に対して0.01〜20重量部が好ましく、0.1〜10重量部がより好ましい。0.01〜20重量部では、実用上適度な硬化速度となり、局部的な発熱や発泡の発生が抑えられる。また、十分な可使時間が確保されるため作業性の良好な硬化性組成物となる。さらに、得られる硬化物はボイドなどがなく均質で良好なものとなる。
本発明の硬化性組成物は、硬化剤(II)中に接着性の改善効果が良好であることより従来から多用されてきたトリメトキシシリル基を有する1級アミン化合物(例えば、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン)より加水分解速度が小さいシランカップリング剤(C)を必須成分として含む。
なお、本発明では、シランカップリング剤を接着性の改善効果を有する化合物と定義し、ビニルシラン等の接着性付与効果を有さない化合物はシランカップリング剤には含めない。また、同様に数平均分子量が500以下の化合物と定義する。
本発明の硬化性組成物は、トリメトキシシリル基を有する1級アミン化合物より加水分解速度が小さいシランカップリング剤(C)を含むことにより、従来使用のトリメトキシシリル基を有する1級アミン化合物を使用した際の問題点であった作業性に適した可使時間の確保が可能となる。
ここで、前記加水分解速度は、シランカップリング剤の活性度の指標と考えられ、1級アミノ基とトリメトキシシリル基を同一分子内に併せ持つN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランや3−アミノプロピルトリメトキシシランのようなシランカップリング剤は、高活性で、速い加水分解速度を有するものである。なお、高活性で高い加水分解速度を有する1級アミノ基とトリメトキシシリル基を同一分子内に併せ持つシランカップリング剤を使用した場合可使時間が顕著に短くなる原因としては、1級アミノ基が縮合触媒として機能し、分子内に存在する高活性なトリメトキシシリル基が、ポリエーテル系重合体(A)の反応性ケイ素基との縮合反応により、架橋を促進し、比較的短時間での粘度上昇に繋がり、可使時間が顕著に短くなったものと推定する。
また、前記加水分解速度の測定方法としては、従来から知られる測定方法が挙げられるが、本発明において、各種シランカップリング剤の加水分解速度は、以下の測定方法で得られた測定値と定義する。すなわち、各種シランカップリング剤5重量部、蒸留水20重量部、および脱水テトラヒドロフラン75重量部の混合溶液を60℃で攪拌し、一定時間経過後にガスクロマトグラフィーを用いてシランカップリング剤の残存率(%)を分析する。この時、より多くのシランカップリング剤が残存していれば、そのシランカップリング剤は加水分解を受けにくく、加水分解速度が遅いことを意味する。
シランカップリング剤(C)が持つ加水分解性シリル基以外の官能基としては、1級アミノ基と比較して、加水分解性ケイ素基に対して低い活性を示すものならば、特に限定されず、たとえば、2級アミノ基、3級アミノ基、エポキシ基、ケチミノ基、アクリロイル基、ハロゲン化アルキル基などが挙げられ、シランカップリング剤(C)としては、2級アミノ基、3級アミノ基、エポキシ基、ケチミノ基、アクリロイル基、ハロゲン化アルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの官能基と加水分解性シリル基を有する化合物が挙げられる。これらの官能基を有するシランカップリング剤を使用することにより、硬化性組成物は作業性に適した可使時間を有するものとなり、得られる硬化物は良好な復元特性や引張特性を有するものとなる。
また、前記の官能基を有するシランカップリング剤のなかでも、得られる硬化物が優れた接着性を有する事から、2級アミノ基、エポキシ基、ケチミノ基、アクリロイル基を有する化合物が好ましく、2級アミノ基、エポキシ基、ケチミノ基を有する化合物がより好ましく、エポキシ基、ケチミノ基を有する化合物が更に好ましく、ケチミノ基を有する化合物が特に好ましい。
好ましいシランカップリング剤(C)として例示した加水分解性シリル基を有するエポキシ化合物は、分子内のエポキシ基が1級アミノ基程には加水分解性シリル基の縮合反応を促進しないことから、これを用いた硬化性組成物は作業性に適した可使時間を有するものとなる。
加水分解性シリル基を有するエポキシ化合物としては、たとえば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシランなどが挙げられる。
好ましいシランカップリング剤(C)として例示した加水分解性シリル基を有するケチミン化合物とは、下記の一般式(4)で示される化合物であり、窒素と炭素の2重結合を有する化合物である。このように1級アミノ基がケチミンとして保護されていると、保護されていない1級アミノ基程には加水分解性シリル基の縮合反応を促進しないことから、これを用いた硬化性組成物は作業性に適した可使時間を有するものとなる。
Figure 2008133265
(式中、R、R、R、R、は炭素数1〜10のアルキル基、Rは炭素数1〜10のアルキレン基である。Lは1〜3の整数である。)
加水分解性シリル基を有するケチミン化合物としては、特に限定されず、例えば、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。
前記のようシランカップリング剤が持つ加水分解性シリル基以外の官能基について述べてきたが、一方、加水分解性シリル基が、トリメトキシシリル基よりも活性の低い加水分解性シリル基を有するシランカップリング剤の場合には、1級アミノ基を有していても、これを用いた硬化性組成物は作業性に適した可使時間を有するものとなる。
活性の低い加水分解性シリル基としては、特に限定されず、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、ジメチルメトキシシリル基、ジメチルエトキシシリル基などが挙げられる。これらの中でも、入手性の点から、トリエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基が好ましい。また、好ましいシランカップリング剤としては、トリエトキシシリル基有する1級アミン化合物および/またはメチルジメトキシシリル基を有する1級アミン化合物が挙げられる。これらのシランカップリング剤は、1級アミノ基を有するため、良好な接着性と長い可使時間を両立することができる。
トリエトキシシリル基を有する1級アミン化合物の具体例としては、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。メチルジメトキシシリル基含有1級アミン化合物の具体例としては、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。
シランカップリング剤(C)の使用量は、反応性ケイ素基を有するポリエーテル系重合体(A)100重量部に対して0.01〜20重量部が好ましく、0.1〜10重量部がより好ましい。シランカップリング剤(C)の使用量が0.01〜10重量部の場合、硬化性組成物は優れた硬化性を有し、得られる硬化物は優れた接着性と引張特性を有するものとなる。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて種々の充填剤が添加される。種々の充填剤を添加することにより所望の物性を発現させることができる。充填剤としては特に限定されず、例えば、木粉、クルミ殻粉、もみ殻粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、グラファイト、けいそう土、白土、カオリン、クレー、タルク、ベントナイト、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、石英粉末、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、カーボンブラック、ガラスバルーン、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維などを挙げることができる。これらは単独でも2種以上併用して用いてもよい。
充填剤を添加する場合、その添加量は主剤(I)中のポリエーテル系重合体(A)成分100重量部に対して1〜300重量部の範囲で使用すれば良好な機械物性を発現する。
また、本発明の硬化性組成物には、必要に応じて種々の可塑剤が添加される。種々の可塑剤を添加することにより、得られる硬化物は、所望の機械物性が得られるよう調整が可能である。可塑剤としては特に限定されず、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジラウリルフタレート、ジシクロヘキシルフタレートなどのフタル酸エステル系可塑剤;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ可塑剤類;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類などのポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリコールやその誘導体などのポリエーテル類;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリスチレン類;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、塩素化パラフィン類などが挙げられる。これらは単独でも2種以上併用して用いてもよい。
可塑剤を添加する場合、その添加量は、主剤(I)中の(A)成分であるポリエーテル系重合体100重量部に対して、0.1〜200重量部が好ましい。200重量部を超えると液状成分が多くなり硬化物の物性が低下する傾向がある。
また、本発明の硬化性組成物には、更に必要に応じて、脱水剤、相溶化剤、接着性改良剤、物性調整剤、貯蔵安定性改良剤、チクソ性付与剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、ラジカル連鎖禁止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、難燃剤、帯電防止剤などの各種添加剤を適宜添加することができる。また、上記の各種添加剤は適宜組み合わせて用いることができる。
本発明の硬化性組成物は、粘着剤、建造物・船舶・自動車・道路などのシーリング材、接着剤、型取剤、防振材、制振材、防音材、発泡材料、塗料、吹付材などに使用できる。本発明の硬化性組成物を硬化して得られる硬化物は、柔軟性および接着性に優れることから、これらの中でも、シーリング材または接着剤として用いることがより好ましい。
また、太陽電池裏面封止材などの電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材などの電気絶縁材料、弾性接着剤、コンタクト型接着剤、スプレー型シール材、クラック補修材、タイル張り用接着剤、粉体塗料、注型材料、医療用ゴム材料、医療用粘着剤、医療機器シール材、食品包装材、サイディグボードなどの外装材の目地用シーリング材、コーティング材、プライマー、電磁波遮蔽用導電性材料、熱伝導性材料、ホットメルト材料、電気電子用ポッティング剤、フィルム、ガスケット、各種成形材料、および、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材、自動車部品、電機部品、各種機械部品などにおいて使用される液状シール剤などの様々な用途に利用可能である。更に、単独あるいはプライマーの助けをかりてガラス、磁器、木材、金属、樹脂成形物などの如き広範囲の基質に密着しうるので、種々のタイプの密封組成物および接着組成物としても使用可能である。
以下に実施例を挙げて本発明について詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、下記合成例、実施例及び比較例中、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を表す。
また、下記合成例中、「数平均分子量」及び「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(東ソー製TSK−GEL Hタイプ)、GPC溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を用いた。
(シランカップリング剤の加水分解速度)
実施例、比較例中で使用したシランカップリング剤の加水分解速度の測定結果を図1に示す。なお、シランカップリング剤の加水分解速度は以下に示す測定方法を用いて測定した。
各種シランカップリング剤5重量部、蒸留水20重量部、および脱水テトラヒドロフラン75重量部の混合溶液を60℃で攪拌し、一定時間経過後にガスクロマトグラフィーを用いてシランカップリング剤の残存率(%)を分析する。この時、より多くのシランカップリング剤が残存していれば、そのシランカップリング剤は加水分解を受けにくく、加水分解速度が遅いことを意味する。
(合成例1)架橋性シリル基を有するポリエーテル系重合体(A−1)の合成例
分子量約2,000のポリオキシプロピレンジオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量約25,500のポリプロピレンオキシドを得た。続いて、この水酸基末端ポリプロピレンオキシドの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、更に塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。未反応の塩化アリルを減圧脱揮により除去した。
得られた未精製のアリル基末端ポリプロピレンオキシド100重量部に対し、n−ヘキサン300重量部と、水300重量部を混合攪拌した後、遠心分離により水を除去し、得られたヘキサン溶液に更に水300重量部を混合攪拌し、再度遠心分離により水を除去した後、ヘキサンを減圧脱揮により除去した。以上により、末端がアリル基である数平均分子量約25,500の2官能ポリプロピレンオキシド(P−1)を得た。
得られたアリル基末端ポリプロピレンオキシド(P−1)100重量部に対し、触媒として白金含量3wt%の白金ビニルシロキサン錯体イソプロパノール溶液150ppmを添加し、メチルジメトキシシラン0.80重量部と90℃で5時間反応させ、メチルジメトキシシリル基末端ポリプロピレンオキシド(A−1)を得た。H−NMRによる測定の結果、末端のメチルジメトキシシリル基は1分子あたり平均して約1.1個であった。
(合成例2)架橋性シリル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)重合体(A−2)の合成例
窒素雰囲気下、250L反応機に、CuBr(1.09kg)、アセトニトリル(11.4kg)、アクリル酸n−ブチル(26.0kg)及び2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル(2.28kg)を加え、70〜80℃で30分程度撹拌した。これにペンタメチルジエチレントリアミンを加え、反応を開始した。反応開始30分後から2時間かけて、アクリル酸n−ブチル(104kg)を連続的に追加した。反応途中、ペンタメチルジエチレントリアミンを適宜添加し、内温70℃〜90℃となるようにした。ここまでで使用したペンタメチルジエチレントリアミン総量は220gであった。反応開始から4時間後、80℃で減圧下、加熱攪拌することにより揮発分を除去した。これにアセトニトリル(45.7kg)、1,7−オクタジエン(14.0kg)、ペンタメチルジエチレントリアミン(439g)を添加して、8時間撹拌を続けた。混合物を80℃で減圧下、加熱攪拌して揮発分を除去した。
この濃縮物にトルエンを加え、重合体を溶解させた後、ろ過助剤として珪藻土、吸着剤として珪酸アルミ、ハイドロタルサイトを加え、酸素窒素混合ガス雰囲気下(酸素濃度6%)、内温100℃で加熱攪拌した。混合液中の固形分をろ過で除去し、ろ液を内温100℃で減圧下、加熱攪拌して揮発分を除去した。さらにこの濃縮物に吸着剤として珪酸アルミ、ハイドロタルサイト、熱劣化防止剤を加え、減圧下、加熱攪拌した(平均温度約175℃、減圧度10Torr以下)。さらに吸着剤として珪酸アルミ、ハイドロタルサイトを追加し、酸化防止剤を加え、酸素窒素混合ガス雰囲気下(酸素濃度6%)、内温150℃で加熱攪拌した。
この濃縮物にトルエンを加え、重合体を溶解させた後、混合液中の固形分をろ過で除去し、ろ液を減圧下で加熱攪拌して揮発分を除去し、アルケニル基を有する重合体を得た。
このアルケニル基を有する重合体、ジメトキシメチルシラン(アルケニル基に対して2.0モル当量)、オルトギ酸メチル(アルケニル基に対して1.0モル当量)、白金含量3wt%の白金ビニルシロキサン錯体イソプロパノール溶液150ppmを混合し、窒素雰囲気下100℃で加熱攪拌した。アルケニル基が消失したことをH−NMRによって確認し、反応混合物を濃縮して、末端にジメトキシシリル基を有するポリ(アクリル酸−n−ブチル)重合体(A−2)を得た。得られた重合体(A−2)の数平均分子量は約26000、分子量分布は1.3であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH−NMR分析により求めたところ、約1.8個であった。
(実施例1)
(主剤の作製)
合成例1で得られたメチルジメトキシシリル末端ポリプロピレンオキシド(A−1)、合成例2で得られたメチルジメトキシシリル末端ポリ(アクリル酸n−ブチル)(A−2)、充填材:UltraPflex(膠質炭酸カルシウム、Specialty Minerals Inc.製)、Q3T(重質炭酸カルシウム、J.M.Huber Corporation製)、可塑剤:DIDP(フタル酸ジイソデシル、協和発酵製)、表面改質剤(Aronix M−309、東亞合成製)、チクソ性付与剤:ディスパロン#305(脂肪酸アマイドワックス、楠本化成製)、光安定剤:LA63P(旭電化工業製)、シランカップリング剤:A−187(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、GE東芝シリコーン製)、エポキシ樹脂(エピコート−828、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン製)を表1の配合表に記載する添加部数に従って計り取り、手混ぜで大まかに撹拌混合した後に、3本ペイントロールに3回通して十分に攪拌混合された混合物を主剤として得た。
(硬化剤の作製)
充填材:UltraPflex(膠質炭酸カルシウム、Specialty Minerals Inc.製)とQ3T(重質炭酸カルシウム、J.M.Huber Corporation製)とを予め120度で2時間、真空乾燥させた。この後、可塑剤:DIDP(フタル酸ジイソデシル、協和発酵製)を添加し、15分攪拌した。次にこの混合物を3本ペイントロールに1回通して十分に混合させた。
この後、再び120度で1時間、真空乾燥させたあと、室温になるまで放冷した。ここにシランカップリング剤:KBE−9103(N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、信越化学製)と脱水剤:A−171(ビニルトリメトキシシラン、GE東芝シリコーン製)を添加して、15分攪拌した。
次いで、硬化触媒:ネオデカン酸(バーサチック10、ジャパンエポキシレジン製)とラウリルアミン(和光純薬製)を添加して15分攪拌した後、室温のまま真空脱揮を5分間行なった。こうして得られた混合物を水分が入らないように密封できる容器に詰めることで、硬化剤を作製した。
(硬化性組成物の作成)
上記のようにして得られた主剤と硬化剤をそれぞれ、表1の配合表に記載されている量だけ計り取り、スパチュラを用いて5分間良く混合させることで硬化性組成物を得た。
針入度
上述の方法で主剤と硬化剤を混合して得た硬化性組成物を直径70mm、高さ30mmの円筒状容器に詰め、表面を平滑になるように整えた。この時間を針入度測定の開始時間とした。針入値計((株)吉田製作所製、PENETRO METER J.I.S.)の針先を円筒状容器に詰めた硬化性組成物の表面に合わせ、留金具を5秒間押さえることで、自重により落下可能になった針入値計の針が硬化性組成物にどれだけ入ったかを測定した。この測定を経時的に行い、針入度の変化を調べた。針入度の経時変化を図2に示す。また、各処方において、針入度の値が初期の50%にまで低下するのに要した時間を表2に示す。この時間が長い程、可使時間が長いことを示す。
接着性
硬化性組成物を各種被着体(陽極酸化アルミ、ガラス、塩ビ鋼板、FRP)に密着させ、23℃下7日間養生させた。この後、90°方向に硬化物が破断するまで引張り、その時の破壊状態を観察した。凝集破壊率(CF率)が90%以上の場合を◎、50%以上90%未満の場合を○、50%未満の場合を×として判定した。結果を表2に示す。
深部硬化性
直径16.5mm、長さ40mmの円筒状容器に硬化性組成物を気泡が入らないように注意して詰め、容器の端をスパチュラで平滑になるように仕上げた。次いで、23℃50%RH下に24時間静置した。24時間後、ミクロスパチュラを用いて容器内の硬化している部分を取り出し、取り出した硬化物に付着している未硬化部分を拭き取り、ノギスを用いて硬化した厚さを3箇所測定した。測定した3箇所の平均値を深部硬化性の指標とした。結果を表2に示す。
(実施例2)
実施例1で使用したシランカップリング剤:KBE−9103からA−1100(3−アミノプロピルトリエトキシシラン、GE東芝シリコーン製)に変更し、その配合量を3.89重量部から2.84重量部に変更した事以外は実施例1と同様にして主剤と硬化剤を作成した。さらに、実施例1と同様にして硬化性組成物を作製し、針入度および深部硬化性を測定した。また、得られた硬化物の接着性を測定した。結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例1で使用したシランカップリング剤:KBE−9103からKBM−602(N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、信越化学製)に変更し、その配合量を3.89重量部から2.64重量部に変更した事以外は実施例1と同様にして主剤と硬化剤を作成した。さらに、実施例1と同様にして硬化性組成物を作製し、針入度および深部硬化性を測定した。また、得られた硬化物の接着性を測定した。結果を表2に示す。
(実施例4)
実施例1で使用したシランカップリング剤:KBE−9103からA−187に変更し、その配合量を3.89重量部から3重量部に変更した。また、実施例1で使用したシラノール縮合触媒:バーサチック10(2.5重量部)とラウリルアミン(0.75重量部)とからなる混合物からジオクチル酸錫(日東化成製、3重量部)とN,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン(和光純薬製、0.5重量部)からなる混合物に変更した事以外は実施例1と同様にして主剤と硬化剤を作製した。さらに、実施例1と同様にして硬化性組成物を作製し、針入度および深部硬化性を測定した。また、得られた硬化物の接着性を測定した。結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例1で使用したシラノール縮合触媒:バーサチック10(2.5重量部)とラウリルアミン(0.75重量部)とからなる混合物から、U−220H(ジブチル錫ジアセチルアセトネート、日東化成製0.7重量部)に変更した事以外は実施例1と同様にして主剤と硬化剤を作成した。さらに、実施例1と同様にして硬化性組成物を作製し、針入度および深部硬化性を測定した。また、得られた硬化物の接着性を測定した。結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1で使用したシランカップリング剤:KBE−9103からA−1120(N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、GE東芝シリコーン製)に変更し、その配合量を3.89重量部から2.85重量部に変更した事以外は実施例1と同様にして主剤と硬化剤を作成した。さらに、実施例1と同様にして硬化性組成物を作製し、針入度および深部硬化性を測定した。また、得られた硬化物の接着性を測定した。結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例1で使用したシランカップリング剤:KBE−9103を硬化剤中に添加しなかった事以外は実施例1と同様にして主剤と硬化剤を作成した。さらに、実施例1と同様にして硬化性組成物を作製し、針入度および深部硬化性を測定した。また、得られた硬化物の接着性を測定した。結果を表2に示す。
(比較例3)
比較例3における主剤の作製は、実施例1と同様にして表1に示す添加部数を計り取り、手混ぜで大まかに撹拌混合した後に、3本ペイントロールに3回通して十分に攪拌混合された混合物を主剤として得た後、プラネタリーミキサーを用いて120度下で2時間攪拌しながら、減圧下に加熱脱水を行なった。この混合物の温度が室温まで下がるのを待って、水分が入らないように密閉できる容器に詰めることで脱水処理が施された主剤を作製した。また、比較例3における硬化剤は実施例2と同様にして作製した。さらに、実施例1と同様にして硬化性組成物を作製し、針入度および深部硬化性を測定した。また、得られた硬化物の接着性を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2008133265
実施例1〜5および比較例1〜3の配合処方を示す。
Figure 2008133265
シランカップリング剤としてA−1120を使用した比較例1と実施例1〜5の針入度(針入度の値が初期の50%まで低下するのに要する時間)の結果から、A−1120を使用した場合、主剤と硬化剤の混合直後から急激な粘度の上昇が起こっていることがわかる。これに対して、KBE−9103を使用した実施例1および5、A−1100を使用した実施例2、KBM−602を使用した実施例3、A−187を使用した実施例4の結果から、いずれのシランカップリング剤を用いても、粘度上昇の度合いがA−1120を用いた場合よりも非常に穏やかであることがわかる。
また、実施例2と比較例3との比較より、主剤中に(A)成分の加水分解性シリル基を構成するケイ素原子のモル数以上の水分を含むような場合には深部硬化性が著しく改善されることがわかる。
さらに、実施例1〜4と比較例1との比較から、いずれのシランカップリング剤を用いた場合においても接着性が良好であることがわかる。
図1より1級アミノ基とトリメトキシシリル基を同一分子内に併せ持つA−1120は上記水溶液中におけるシランカップリング剤の残存率の低下が著しく、非常に速く加水分解されることがわかる。一方、1級アミノ基を分子内に持つものの、メチルジメトキシシリル基を有するKBM−602、トリエトキシシリル基を有するA−1100はA−1120に比べて水溶液中での残存率の低下が穏やかであり、加水分解速度が小さいことがわかる。
さらに、分子内にエポキシ基を持つA−187などの水溶液中における残存率の低下は非常に穏やかで、加水分解速度はA−1120に比べると著しく小さいことがわかる。
実施例1〜5の針入度の変化は、比較例1に比べて極めて穏やかであることがわかる。つまり、実施例1〜5で用いたシランカップリング剤を使用した場合には比較例1で用いたシランカップリング剤(A−1120)に比べて可使時間が長く取れることがわかる。

Claims (11)

  1. (I)架橋可能な加水分解性シリル基を有するポリエーテル系重合体(A)を含む主剤と、
    (II)シラノール縮合触媒(B)およびシランカップリング剤(C)を含む硬化剤、を混合してなる硬化性組成物であって、主剤(I)中に前記加水分解性シリル基と等モル以上の水を含み、且つ、硬化剤(II)中のシランカップリング剤(C)の加水分解速度がN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランの加水分解速度よりも小さいことを特徴とする硬化性組成物。
  2. (I)架橋可能な加水分解性シリル基を有するポリエーテル系重合体(A)を含む主剤、
    (II)シラノール縮合触媒(B)およびシランカップリング剤(C)を含むことを特徴とする硬化剤、の少なくとも2液からなる2液型もしくは多液型の硬化性組成物であって、主剤(I)中の含水分量が、主剤(I)中に含まれる架橋可能な加水分解性シリル基を構成するケイ素原子と同一モル数かそれ以上であり、かつ、硬化剤(II)中のシランカップリング剤(C)が、トリメトキシシリル基を有する1級アミン化合物以外のシランカップリング剤であることを特徴とする硬化性組成物。
  3. シランカップリング剤(C)の数平均分子量が500以下であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  4. 主剤(I)中に含まれるポリエーテル系重合体(A)の主鎖骨格がポリプロピレンオキシドからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  5. 硬化剤(II)中に含まれるシランカップリング剤(C)が、2級アミノ基、3級アミノ基、エポキシ基、ケチミノ基、アクリロイル基、ハロゲン化アルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基と、加水分解性シリル基を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  6. 硬化剤(II)中に含まれるシランカップリング剤(C)が、トリエトキシシリル基を有する1級アミン化合物および/またはメチルジメトキシシリル基を有する1級アミン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  7. 硬化剤(II)中に含まれるシランカップリング剤(C)が、加水分解性シリル基を有するケチミン化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  8. 主剤(I)中に含まれるポリエーテル系重合体(A)100重量部に対して、硬化剤(II)中に含まれるシランカップリング剤(C)の量が0.1〜20重量部であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  9. 主剤(I)中に含まれるポリエーテル系重合体(A)100重量部に対して、硬化剤(II)中に含まれる加水分解性シリル基を有するケチミン化合物の量が0.1〜20重量部であることを特徴とする請求項5または7に記載の硬化性組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の硬化性組成物からなる接着剤。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の硬化性組成物からなるシーリング材。
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