JPWO2008111350A1 - 蛍光体の表面処理方法、及び平面表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
有機酸金属塩を蛍光体粒子と接触させて付着せしめ、表面に有機酸金属塩層が形成された蛍光体粒子を形成し、これを用いて蛍光体層を形成する際に焼成すると共に、有機酸金属塩層を金属酸化膜にする。
Description
本発明は、例えばプラズマディスプレイ、及びフィールド・エミッション・ディスプレイ等の平面表示装置の製造方法、それに使用される蛍光体の処理方法に関する。
マルチメディア時代の到来に伴って、デジタルネットワークのコア機器となるディスプレイ装置には、大画面化や高精細化、コンピュータ等の多様なソースへの対応性などが求められている。
ディスプレイ装置の中で、電界放出型冷陰極素子などの電子放出素子を用いた電界放出型表示装置(フィールドエミッションディスプレイ;FED)は、様々な情報を緻密で高精細に表示することのできる大画面で薄型のデジタルデバイスとして、近年盛んに研究・開発が進められている。
FEDは、基本的な表示原理が陰極線管(CRT)と同じであり、電子線により蛍光体を励起して発光させているが、電子線の加速電圧(励起電圧)がCRTに比べて低いうえに、電子線による電流密度が低く、さらに電子線の照射時間が数μs程度と長い。
このため、所定の輝度寿命を単位面積あたりの投入電荷量に換算すると、CRTより増加してしまう。よって、例えば特開2002−226847号公報に開示されるようにもCRT用の蛍光体を使用したのでは、十分な発光輝度や寿命が得られないのが現状であった。
すなわち、投入電荷量が従来のCRTより増加しても初期の発光特性を十分に維持できるような強固な長寿命蛍光体が求められている。
しかしながら、従来のCRT用蛍光体の発光特性を凌ぐ蛍光体がこのFEDにおいても存在しないのも現状であり、CRT用蛍光体をFED用として改良することが重要な課題といえる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高輝度及び長寿命の平面表示装置用蛍光体を得ること、及び高輝度及び長寿命の蛍光層を有する平面表示装置を、簡便、かつ低コストで製造する方法を提供することにある。
本発明の蛍光体の表面処理方法は、有機酸金属塩を蛍光体粒子と接触させて付着せしめ、表面に有機酸金属塩層が形成された蛍光体粒子を形成する工程を有することを特徴とする。
本発明の平面表示装置の製造方法は、溶液中で、有機酸金属塩を蛍光体粒子を接触させて付着せしめ、表面に有機酸金属塩層が形成された蛍光体粒子を含む蛍光体塗布液を調製し、複数の枠状またはストライプ状のパターンを有する遮光層が形成された透明基板上に、該蛍光体塗布液を適用して蛍光体塗布層を形成する工程、該蛍光体塗布層を焼成すると共に、前記有機酸金属塩中の有機成分を焼失せしめ、その表面に金属酸化物層が形成された蛍光体粒子を含む蛍光体層を形成する工程、及び蛍光体層上にメタルバック層を形成する工程を有することを特徴とする。
本発明の蛍光体の表面処理方法では、焼成すると金属酸化物を生成し得る有機酸金属塩を、蛍光体粒子と接触させて付着せしめ、表面に有機酸金属塩層が形成された蛍光体粒子を形成する。
また、本発明の平面表示装置の製造方法は、上記蛍光体の表面処理方法を、平面表示装置の製造方法に適用した例であって、溶液中で、有機酸金属塩を蛍光体粒子を接触させて付着せしめ、表面に有機酸金属塩層が形成された蛍光体粒子を含む蛍光体塗布液を調製し、複数の枠状またはストライプ状のパターンを有する遮光層が形成された透明基板上に、蛍光体塗布液を適用して蛍光体塗布層を形成する工程、蛍光体塗布層を焼成すると共に、有機酸金属塩中の有機成分を焼失させて、金属酸化物層が形成された蛍光体粒子を含む蛍光体層を形成する工程、及び蛍光体層上にメタルバック層を形成する工程を有する。
上記蛍光体の表面処理方法及び平面表示装置の製造方法では、その表面の少なくとも一部に有機酸金属塩層が形成された蛍光体粒子を用いる。この蛍光体粒子は、蛍光体層の形成に使用され得る。得られた蛍光体層は、その後、焼成工程に供される。このとき、有機酸金属塩中の有機成分が焼失して、金属が酸化されるので、有機酸金属塩層は、焼成後に金属酸化物層となる。
本発明によれば、その表面の少なくとも一部に金属酸化物が形成された蛍光体粒子を用いることにより、高輝度及び長寿命の蛍光層を得ることができる。
また、表面に有機酸金属塩層が形成された蛍光体粒子を形成する工程は、有機酸金属塩と蛍光体粒子を例えば溶媒中で撹拌することなどにより、接触させて付着させるだけで良く、簡便で低コストである。
さらに、蛍光体粒子表面に形成された有機酸金属塩を金属酸化物にさせるための加熱は、蛍光体層の焼成工程で同時に行うことができるので、特に、加熱工程を増やす必要がなく、低コストである。
なお、必要に応じて、蛍光体粒子を、上記焼成処理より前の段階で、有機酸金属塩中の有機成分が焼失する温度以上まで加熱し、有機酸金属塩を金属酸化物にさせることも可能である。
このように、本発明によれば、有機酸金属塩を用いて、蛍光体粒子表面に、低コストに金属酸化物層を形成することができる。
図1に、本発明の蛍光体の表面処理方法により表面処理された蛍光体粒子を表すモデル図を示す。
図中、Mは金属原子を表す。
図示するように、有機酸金属塩と任意の溶媒を含有する溶液中にて蛍光体粒子1を攪拌することにより、蛍光体粒子1表面に有機酸金属塩4が接触し、付着される。これにより、有機酸3と結合した金属2から実質的になる有機酸金属塩4により表面処理された蛍光体10が得られる。
図2に、本発明により表面処理された蛍光体粒子表面に金属酸化物層が形成される様子を表す模式的な断面図を示す。
その後、焼成工程において有機酸3が蒸発され、金属2が蛍光体表面に残存し、加熱により酸化されて、蛍光体表面に十分な金属酸化皮膜5が形成される。
表面処理を行う際は、有機酸金属塩溶液100重量部に対し、有機酸金属塩は0.1ないし5重量部の比率で調合した有機酸金属塩溶液を用いることが望ましい。
調合した溶液に蛍光体粒子を投入し、攪拌することで表面処理を行う。このとき投入する蛍光体は有機酸金属塩溶液100重量部に対し、蛍光体粒子は1ないし10重量部程度投入することが望ましい。
この範囲以下での処理を行うと蛍光体表面に付着する有機酸金属塩の量が少なすぎて十分な効果が得られない傾向にある。またこの範囲以上での処理を行うと付着にムラができてしまったり、焼成残りなどの弊害を及ぼす傾向にある。
また、有機酸金属塩を、蛍光体粒子に直接表面処理せずに、例えば蛍光体塗布層を印刷するための印刷用インキ、蛍光体塗布層を塗布するための塗布ペースト等に直接混合、攪拌し、印刷し焼成工程を行えば同様な金属酸化皮膜が得られ、金属酸化皮膜を持たない蛍光体よりも、その発光特性を向上できる。
蛍光体塗布層の印刷方法としては、例えばインクジェット印刷、及びスクリーン印刷があげられ、塗布方法としては例えば液体トナーを利用した電気泳動法、及びスピンコート法があげられる。
前記焼成工程では、有機酸が十分に蒸発する温度まで昇温させる必要があり、有機酸の種類によって異なるが、400℃〜600℃程度が望ましい。この範囲より低い温度では有機酸が蒸発しきれず蛍光体の発光輝度や寿命が劣化してしまう傾向にある。またこの範囲より高い温度では蛍光体が熱によりダメージを受け、発光輝度や寿命が劣化してしまう傾向にある。
印刷用インキに添加する際は、印刷用インキに含有されている蛍光体100重量部に対し、有機酸金属塩は0.01ないし50重量部が望ましい。この範囲外での処理を行うと蛍光体の発光輝度や寿命が劣化してしまう傾向にある。また、印刷用インキの印刷性能を劣化させる傾向にもある。
図3は、本発明に係る蛍光体を適用し得る表示装置としてのFEDの一例を表す斜視図を示す。
また、図4には、そのA−A断面図を示す。
図3および図4に示すように、このFEDは、絶縁基板として矩形状の透明なガラス板からなる前面基板111、および背面基板112を備え、これらの基板は1〜2mmの隙間を置いて対向配置されている。そして、前面基板111および背面基板112は、矩形枠状の側壁113を介して周縁部同士が接合され、内部が真空状態に維持された扁平な矩形状の真空外囲器110を構成している。
真空外囲器110の内部には、前面基板111および背面基板112に加わる大気圧荷重を支えるため、複数のスペーサ114が設けられている。スペーサ114としては、板状あるいは柱状のスペーサ等を用いることができる。
前面基板111の内面上には、画像表示面として、赤、緑、青の蛍光体層116とマトリクス状の遮光層117とを有した蛍光面115が形成されている。これらの蛍光体層116はストライプ状あるいはドット状に形成してもよい。この蛍光面115上には、アルミニウム膜等からなるメタルバック120が形成されている。さらに真空外囲器110の内部圧力を下げるためにゲッタ膜121を形成し、内部の不要ガスを吸着している。
前面基板は、例えば以下のようにして形成される。
溶液中で有機酸金属塩と、蛍光体粒子を例えば撹拌により接触させて付着せしめて表面処理を行い、表面に有機酸金属塩層が形成された蛍光体粒子を含む蛍光体塗布液を調製する。複数の枠状またはストライプ状のパターンを有する遮光層が形成された透明基板上に、蛍光体塗布液を適用して蛍光体塗布層を形成する。蛍光体塗布層を乾燥して焼成すると共に、有機酸金属塩中の有機成分を焼失せしめ、金属成分を酸化することにより、金属酸化物層が形成された蛍光体粒子を含む蛍光体層を形成する。蛍光体層上にメタルバック層を形成し、前面基板を得る。
背面基板112の内面上には、蛍光面115の蛍光体層116を励起する電子源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子118が設けられている。これらの電子放出素子118は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子118は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、背面基板112の内面には、電子放出素子118に電位を供給する多数本の配線121がマトリクス状に設けられ、その端部は真空外囲器110の外部に引出されている。
このようなFEDでは、画像を表示する場合、蛍光面115およびメタルバック120にアノード電圧を印加して、電子放出素子118から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光面へ衝突させる。これにより、蛍光面115の蛍光体層116が励起されて発光し、カラー画像を表示する。
本発明に使用できる有機酸金属塩の例としては、オクチル酸Mg、オクチル酸Ca、オクチル酸Sr、オクチル酸Ba、オクチル酸Y、オクチル酸La、オクチル酸Gd、ドデシルベンゼンスルホン酸Mg、ドデシルベンゼンスルホン酸Caなどが挙げられる。
本発明に使用可能な蛍光体としては、Y2O3:Eu:YVO4:Eu、(Y,Gd)BO3:Eu、Y2O2S:Eu、γ−Zn3(PO4)2:Mn、(ZnCd)S:Ag+InO(以上赤色)、Zn2GeO2:Mn、BaAl12O19:Mn、Zn2SiO4:Mn、LaPO4:Tb、ZnS:(Cu,Al)、ZnS:(Au,Cu,Al)、(ZnCd)S:(Cu,Al)、Zn2SiO4:(Mn,As)、Y3Al5O12:Ce、Gd2O2S:Tb、Y3Al5O12:Tb、ZnO:Zn(以上緑色)、Sr5(PO4)3CI:Eu、BaMgAl14O23:Eu、BaMgAl16O27:Eu、ZnS:(Ag、Al)、ZnS:(Ag、Cl)、Y2SiO3:Ce(以上青色)等が挙げられる。
本発明の表面処理方法に用いられる溶媒として、例えばn−ペンタン,ヘキサン,ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサン等脂環族炭化水素,塩素化されたアルカン,フッ素化されたアルカン,クロロフルオロカーボン等のハロゲン化された炭化水素溶媒,シリコンオイル類及びこれら混合物等を使用することが出来る。好ましくは、Exxon Corporation製 アイソパーG(登録商標),アイソパーH(登録商標),アイソパーK(登録商標),アイソパーL(登録商標),アイソパーM(登録商標)及びアイソパーV(登録商標)などの分枝型パラフィン溶媒混合物を使用することが出来る。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例1
発光特性測定用のサンプルの作成
Exxon製アイソパーL(登録商標)490g中に日本化学産業製オクチル酸La8重量%溶液を10g添加し、30分間攪拌機により攪拌することでオクチル酸La溶液を得た。オクチル酸La溶液にZnS:Ag、Al青色発光蛍光体を50g添加し、2時間攪拌機により攪拌することによって、ZnS:Ag、Al蛍光体表面にオクチル酸Laを付着させる表面処理を行った。
発光特性測定用のサンプルの作成
Exxon製アイソパーL(登録商標)490g中に日本化学産業製オクチル酸La8重量%溶液を10g添加し、30分間攪拌機により攪拌することでオクチル酸La溶液を得た。オクチル酸La溶液にZnS:Ag、Al青色発光蛍光体を50g添加し、2時間攪拌機により攪拌することによって、ZnS:Ag、Al蛍光体表面にオクチル酸Laを付着させる表面処理を行った。
表面処理したZnS:Ag、Al蛍光体31.25gとスクリーン印刷用のエチルセルロース樹脂18.75gを攪拌機により攪拌し、スクリーン印刷用ペースト50gを調合した。
図5に、発光特性測定用のサンプルを表すモデル図を示す。
上述の通り調合したスクリーン印刷用ペーストを用いて、ガラス基板6(100mm×100mm)上にスクリーン印刷法で、膜厚がおよそ10μmの蛍光体層7を形成した。その上面にAlの蒸着で形成した膜厚およそ120nmのメタルバック層8を形成し、500℃、30分間の熱処理を行うことで、図5に示すような発光特性測定用のサンプルを作製した。
発光輝度、発光寿命評価
発光輝度、発光寿命評価は、図5に示すサンプルに加速電圧10kV、電流密度0.36A/mm2(電流250A、ラスターサイズ10mm×70mm)の電子線を照射して蛍光体を発光させて評価した。発光評価に用いた分光放射計は、トプコンテクノハウス製SR−3Aを用いた。
発光輝度、発光寿命評価は、図5に示すサンプルに加速電圧10kV、電流密度0.36A/mm2(電流250A、ラスターサイズ10mm×70mm)の電子線を照射して蛍光体を発光させて評価した。発光評価に用いた分光放射計は、トプコンテクノハウス製SR−3Aを用いた。
発光輝度、発光寿命の評価結果を図6及び図7に示す。
比較例
また、ZnS:Ag、Al蛍光体表面にオクチル酸Laを付着させないこと以外は同様にして、発光特性測定の比較用サンプルを作成し、発光輝度、発光寿命評価を行った。
また、ZnS:Ag、Al蛍光体表面にオクチル酸Laを付着させないこと以外は同様にして、発光特性測定の比較用サンプルを作成し、発光輝度、発光寿命評価を行った。
実施例2
Exxon製アイソパーL(登録商標)480g中に日本化学産業製オクチル酸Mg3重量%溶液を20g添加し、30分間攪拌機により攪拌することでオクチル酸Mg溶液を得た。オクチル酸Mg溶液にZnS:Ag、Al青色蛍光体を50g添加し、2時間攪拌機により攪拌することによって、ZnS:Ag、Al蛍光体表面にオクチル酸Mgを付着させる表面処理を行った。
Exxon製アイソパーL(登録商標)480g中に日本化学産業製オクチル酸Mg3重量%溶液を20g添加し、30分間攪拌機により攪拌することでオクチル酸Mg溶液を得た。オクチル酸Mg溶液にZnS:Ag、Al青色蛍光体を50g添加し、2時間攪拌機により攪拌することによって、ZnS:Ag、Al蛍光体表面にオクチル酸Mgを付着させる表面処理を行った。
表面処理したZnS:Ag、Al蛍光体31.25gとスクリーン印刷用のエチルセルロース樹脂18.75gを攪拌機により攪拌し、スクリーン印刷用ペースト50gを調合した。
前記の通り調合したスクリーン印刷用ペーストを用いて、ガラス基板6(100mm×100mm)上にスクリーン印刷法で、膜厚がおよそ10μmの蛍光体層7を形成した。その上面にAlの蒸着で形成した膜厚およそ120nmのメタルバック層8を形成し、500℃、30分間の熱処理を行うことで、図5に示すような発光特性測定用のサンプルを作製した。
発光輝度、発光寿命評価は、図5に示すサンプルに加速電圧10kV、電流密度3.6mA/cm2(電流250μA、ラスターサイズ10mm×70mm)の電子線を照射して蛍光体を発光させて評価した。発光評価に用いた分光放射計は、トプコンテクノハウス製SR−3Aを用いた。
発光輝度、発光寿命の評価結果を図6及び図7に示す。
なお、図中、グラフ701は実施例1の発光寿命、グラフ702は実施例2の発光寿命、グラフ703は比較例の発光寿命を各々示す。
実施例1のサンプルの発光輝度は図6に示す通り、表面処理をしていない比較例のサンプルと比較して、およそ2.5%向上した。
また、発光寿命を発光スペクトルのピーク強度の維持率(初期ピーク強度を100%としたときの相対強度)70%時点のDOSE量と定義すると、実施例1は、比較例と比較しておよそ1.15倍の寿命となった。
実施例2のサンプルの発光輝度は図6に示す通り、比較例のサンプルと比較して、およそ5%向上した。
また、実施例2のサンプルの発光寿命を発光スペクトルのピーク強度の維持率(初期ピーク強度を100%としたときの相対強度)70%時点のDOSE量と定義すると、比較例のサンプルと比較しておよそ1.15倍の寿命となった。
実施例3
ZnS:Ag、Al蛍光体31.25gとスクリーン印刷用のエチルセルロース樹脂15.13gと日本化学産業製オクチル酸La8重量%溶液を3.12g混合し、攪拌機により攪拌し、スクリーン印刷用ペースト50gを調合した。
ZnS:Ag、Al蛍光体31.25gとスクリーン印刷用のエチルセルロース樹脂15.13gと日本化学産業製オクチル酸La8重量%溶液を3.12g混合し、攪拌機により攪拌し、スクリーン印刷用ペースト50gを調合した。
前記の通り調合したスクリーン印刷用ペーストを用いて、ガラス基板6(100mm×100mm)上にスクリーン印刷法で、膜厚がおよそ10μmの蛍光体層7を形成した。その上面にAlの蒸着で形成した膜厚およそ120nmのメタルバック層8を形成し、500℃、30分間の熱処理を行うことで、図5に示すような発光特性測定用のサンプルを作製した。
発光輝度、発光寿命評価は、図5に示すサンプルに加速電圧10kV、電流密度3.6mA/cm2(電流250μA、ラスターサイズ10mm×70mm)の電子線を照射して蛍光体を発光させて評価した。発光評価に用いた分光放射計は、トプコンテクノハウス製SR−3Aを用いた。
発光輝度、発光寿命の評価結果を図8及び図9に示す。
実施例4
ZnS:Ag、Al蛍光体31.25gとスクリーン印刷用のエチルセルロース樹脂15.13gと日本化学産業製オクチル酸Mg3.12gを混合し、攪拌機により攪拌し、スクリーン印刷用ペースト50gを調合した。
ZnS:Ag、Al蛍光体31.25gとスクリーン印刷用のエチルセルロース樹脂15.13gと日本化学産業製オクチル酸Mg3.12gを混合し、攪拌機により攪拌し、スクリーン印刷用ペースト50gを調合した。
前記の通り調合したスクリーン印刷用ペーストを用いて、ガラス基板6(100mm×100mm)上にスクリーン印刷法で、膜厚がおよそ10μmの蛍光体層7を形成した。その上面にAlの蒸着で形成した膜厚およそ120nmのメタルバック層8を形成し、500℃、30分間の熱処理を行うことで、図5に示すような発光特性測定用のサンプルを作製した。
発光輝度、発光寿命評価は、図5に示すサンプルに加速電圧10kV、電流密度3.6mA/cm2(電流250μA、ラスターサイズ10mm×70mm)の電子線を照射して蛍光体を発光させて評価した。発光評価に用いた分光放射計は、トプコンテクノハウス製SR−3Aを用いた。
実施例4のサンプルの発光輝度、発光寿命の評価結果を図8及び図9に示す。
なお、図中、グラフ901は実施例3の発光寿命、グラフ902は実施例4の発光寿命、グラフ903は比較例の発光寿命を各々示す。
実施例3に係るサンプルの発光輝度は図8に示す通り、比較例のサンプルと比較して、およそ4.5%向上した。
また、実施例3に係るサンプルの発光寿命を発光スペクトルのピーク強度の維持率(初期ピーク強度を100%としたときの相対強度)70%時点のDOSE量と定義すると、比較例のサンプルと比較しておよそ2.1倍の寿命となった。
実施例4のサンプルの発光輝度は図8に示す通り、比較例(表面処理をしていない蛍光体)と比較して、およそ11%向上した。
また、実施例4のサンプルの発光寿命を発光スペクトルのピーク強度の維持率(初期ピーク強度を100%としたときの相対強度)70%時点のDOSE量と定義すると、図9に示すように、比較例と比較しておよそ1.5倍の寿命となった。
Claims (8)
- 有機酸金属塩を蛍光体粒子と接触させて付着せしめ、表面に有機酸金属塩層が形成された蛍光体粒子を形成する工程を有することを特徴とする蛍光体の表面処理方法。
- 前記有機酸金属塩に用いられる金属は、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、イットリウム、ランタン、及びガドリニウムからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の蛍光体の表面処理方法。
- 前記有機酸金属塩に用いられる有機酸は、オクチル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ナフテン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の蛍光体の表面処理方法。
- 前記有機酸金属塩層が設けられた蛍光体粒子を、その有機酸成分が焼失する温度以上の温度で加熱処理して、その表面に金属酸化物層が形成された蛍光体粒子を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の蛍光体の表面処理方法。
- 溶液中で、有機酸金属塩を蛍光体粒子を接触させて付着せしめ、表面に有機酸金属塩層が形成された蛍光体粒子を含む蛍光体塗布液を調製し、複数の枠状またはストライプ状のパターンを有する遮光層が形成された透明基板上に、該蛍光体塗布液を適用して蛍光体塗布層を形成する工程、該蛍光体塗布層を焼成すると共に、前記有機酸金属塩中の有機成分を焼失せしめ、その表面に金属酸化物層が形成された蛍光体粒子を含む蛍光体層を形成する工程、及び蛍光体層上にメタルバック層を形成する工程を有することを特徴とする平面表示装置の製造方法。
- 前記蛍光体塗布液は、さらにバインダー樹脂を含み、前記蛍光体層を形成する方法は、インクジェット印刷、スクリーン印刷、液体トナー、及びスピンコート法から選択されることを特徴とする請求項5に記載の平面表示装置の製造方法。
- 前記有機酸金属塩に用いられる金属は、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、イットリウム、ランタン、及びガドリニウムからなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の平面表示装置の製造方法。
- 前記有機酸金属塩に用いられる有機酸は、オクチル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ナフテン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸からなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の平面表示装置の製造方法。
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