JPWO2008105103A1 - リーダライタ装置 - Google Patents

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Abstract

ループアンテナを使用して非接触通信を行うリーダライタ装置で、複数のループアンテナを効果的に使用する。通信手段1、2、3が複数のループアンテナE1、E2の中から非接触通信に使用するループアンテナを切り替えて非接触通信を行うに際して、複数のループアンテナのそれぞれの共振周波数を変化させる共振周波数変化手段C1、D1、C2、D2を備え、制御手段1、2、3が、複数のループアンテナについて、非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数に対して、他のループアンテナの共振周波数を異ならせるように、共振周波数変化手段を制御する。

Description

本発明は、ループアンテナを用いてICカードやICタグなどの被識別体との間で非接触通信を行い、被識別体からデータを読み取る動作(リード動作)、又は、被識別体へデータを書き込む動作(ライト動作)、或いは、読み取りと書き込みの両方の動作を行うリーダライタ装置に関し、特に、複数のループアンテナを効果的に使用するリーダライタ装置に関する。
例えば、ICカード或いはICタグなどを用いた非接触型リーダライタシステムは、一般にRF−IDシステムと呼ばれており、交通カードシステムや、物品管理システムなどに実用化されている。
一例として、ICタグを用いた非接触型リーダライタシステムでは、主要な構成として、ICチップにループアンテナを備えて電源を内蔵しない非接触型のICタグと、ループアンテナを備えて無線通信を行うリーダライタ装置を有する。リーダライタ装置ではそのループアンテナにより、ICタグ内のICチップを駆動する電力と質問データを常時又は間欠に送信し、当該電力及び当該質問データを受信することができる範囲内に存在するICタグからの応答データを受信して得る。
以下では、説明の便宜上から、ICタグのループアンテナをタグアンテナと言い、また、特にいずれに備えられているかを示さずにループアンテナと言う場合にはリーダライタ装置のループアンテナを示す。
ここでは、13.56MHzの周波数を使用する電磁誘導型のリーダライタ装置及びそのループアンテナとICタグについて説明する。
電源を内蔵しないICタグがリーダライタ装置と無線通信するためには、リーダライタ装置が有する送信アンテナ(ループアンテナ)が発生する磁界が、ICタグ内部の回路を駆動するための起電力を発生することができる空間的距離範囲内にあり、且つタグアンテナのループ面を鎖交する方向性を持つ位置関係であることが必要となる。
しかしながら、1つのループアンテナと1枚のICタグについては、その距離が十分に小さくとも、空間的に磁界が鎖交しない方向性を持つ位置が存在する。これをNull点という。通常、Null点は1つのループアンテナに1つ以上存在する。ループアンテナの形状によってはNull点が連続し、ループアンテナとタグアンテナが通信することのできない平面的な不読範囲(不読エリア)が形成されてしまう。
第7図(a)、(b)には、ICタグの読取方向を固定した一様な読取エリアを1つのループアンテナにより生成しようした場合に、ループアンテナに生成される読取範囲(読取エリア)及び不読範囲の例を示してある。
第7図(a)には、ICタグ64a、64bの配置方向、ループアンテナによる所望の読取範囲61、所望のICタグ読取方向62、所望の磁界方向63の関係の一例を示してある。
第7図(b)には、1つのループアンテナ71、ループアンテナ71による磁界72、鎖交磁界によるループアンテナ71の読取範囲73a、73b、磁界Nullによるループアンテナ71の不読範囲74、ICタグ75a、75b、75cの配置方向の例を示してある。
第7図(b)に示されるように、任意の空間にICタグの読取方向を固定した一様な読取範囲を生成する場合に、1つのループアンテナ71で読取範囲を生成しようとすると、ICタグ73a、73b、73cに対して磁界がNullとなる不読範囲74ができてしまう。
ここで、一様な読取範囲を確保するために、或るループアンテナにできる不読範囲に対して別のループアンテナによって読み取りを行うようにする構成が考えられる。
しかしながら、複数のループアンテナが近傍に存在する配置や、方向によってループアンテナ同士の結合が強くなること(この状態を密結合と言う)により、アンテナとして機能しなくなる特性となり、例えば、個々のループアンテナのいずれかに対しては読み取り可能な位置にあるはずのICタグを読み取ることができなくなってしまう。
このように、従来の方式では、限られた空間に複数のループアンテナを近傍の距離や同じ方向で配置することができなかった。
特開2002−60021号公報
上述のように、従来の非接触型リーダライタシステムでは、リーダライタ装置において、複数のループアンテナを使用して十分な読取範囲を確保することが困難であるといった不具合があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するために為されたもので、複数のループアンテナを効果的に使用することができるリーダライタ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るリーダライタ装置では、次のような構成により、ループアンテナを使用して非接触通信を行う。
すなわち、複数のループアンテナを備え、通信手段が前記複数のループアンテナの中から非接触通信に使用するループアンテナを切り替えて選択し非接触通信を行う。この場合に、前記複数のループアンテナのそれぞれの共振周波数を変化させる共振周波数変化手段を備え、制御手段が、前記複数のループアンテナについて、前記非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数に対して、他のループアンテナ(つまり、非接触通信に使用しないループアンテナ)の共振周波数を異ならせるように、前記共振周波数変化手段を制御する。
この場合、例えば、非接触通信に使用するアンテナの共振周波数を変化させること、或いは、非接触通信に使用しないアンテナの共振周波数を変化させること、の少なくともいずれか一方が行われる。
従って、複数のループアンテナについて、非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数に対して、他のループアンテナの共振周波数を異ならせることが行われるため、例えば、従来においてはループアンテナ間での影響があるような配置においても、このような影響を低減すること乃至無くすことができ、複数のループアンテナを効果的に使用することができる。
ここで、複数のループアンテナの数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、複数のループアンテナの配置としては、種々な配置が用いられてもよく、例えば、共振周波数を異ならせない場合には互いに影響を及ぼすような配置で、2個のループアンテナを隣接させて或いは近接させて設けることが可能であり、更に、同様な配置で、3個以上のループアンテナを設けることも可能である。
また、それぞれのループアンテナの形状や大きさなどとしては、種々な態様が用いられてもよい。
また、複数のループアンテナの中から非接触通信に使用するループアンテナを切り替える態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、非接触通信に使用するループアンテナへ信号(例えば、電力や質問データの信号)を供給する一方、非接触通信に使用しないループアンテナへは当該信号を供給しないように、各ループアンテナと信号供給部との接続状態をオンオフ切替するような態様を用いることができ、或いは、共振周波数を変化させるだけで、全てのループアンテナへ常に信号を供給する状態としておくような態様が用いられてもよい。
また、リーダライタ装置の非接触通信の相手としては、例えば、人により携帯される或いは物に付されるICカードやICタグなどの被識別体が用いられる。
また、非接触通信としては、例えば、リーダライタ装置から被識別体への電力の送信や、リーダライタ装置から被識別体へのデータの送信や、被識別体からリーダライタ装置へのデータの送信のうちの1以上が行われる。
また、複数のループアンテナのそれぞれの共振周波数を変化させる態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、1個ずつのループアンテナについて個別に共振周波数を変化させる態様が用いられてもよく、或いは、幾つかのループアンテナの共振周波数をまとめて変化させるような態様が用いられてもよい。
また、非接触通信に使用しないループアンテナが2個以上ある場合、非接触通信に使用しない各ループアンテナの共振周波数は同一であってもよく或いは異なってもよい。
また、ループアンテナの共振周波数を変化させるための構成としては、種々な構成が用いられてもよく、例えば、pinダイオード或いは可変容量ダイオードを用いて、それに印加するバイアス電圧を制御するような構成を用いることができる。
また、種々な状況に応じて各ループアンテナの共振周波数を制御する仕方としては、例えば、予めリーダライタ装置のメモリなどにデータとして或いはプログラムなどとして設定される。
第1図は、本発明の実施例に係るリーダライタ装置の構成例を示す図である。
第2図は、アンテナ装置の構成例を示す図である。
第3図は、ループアンテナの共振周波数の変化の一例を示す図である。
第4図は、本発明の第1実施例に係るループアンテナの行列配置の一例を示す図である。
第5図は、(a)及び(b)は本発明の第2実施例に係る方向別に対応したループアンテナの配置の一例を示す図である。
第6図は、(a)〜(d)は本発明の第3実施例に係る複数ループアンテナの多重連結配置の一例を説明するための図である。
第7図は、(a)及び(b)はループアンテナの不読範囲を説明するための図である。
第8図は、(a)はアンテナ切替器の構成例を示す図であり、(b)はアンテナ切替回路の構成例を示す図である。
第9図は、マッチング回路の構成例を示す図である。
第10図は、リーダライタ装置の他の構成例を示す図である。
第11図は、リーダライタ装置の他の構成例を示す図である。
第12図は、本発明の第4実施例に係るアンテナパターンのループ単位の一例を示す図である。
第13図は、2つのアンテナパターンの位置関係の一例を示す図である。
第14図は、(1)はアンテナパターンと電流の一例を示す図であり、(2)はアンテナパターンと磁界の一例を示す図であり、(3)はアンテナパターンと磁界強度分布の一例を示す図である。
第15図は、(1)はアンテナ#1の読取エリア及び不読エリアの一例を示す図であり、(2)はアンテナ#2の読取エリア及び不読エリアの一例を示す図であり、(3)はアンテナ#1及びアンテナ#2による読取範囲の一例を示す図である。
第16図は、(1)はリーダライタアンテナによるアンテナ端における読取特性の一例を示す図であり、(2)はリーダライタアンテナによる複数のICタグの読取特性の一例を示す図であり、(3)はリーダライタアンテナによる多重のICタグの読取特性の一例を示す図である。
第17図は、リーダライタ制御装置の構成例を示す図である。
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
第1図には、本発明の一実施例に係る非接触型リーダライタシステムに設けられる非接触型のリーダライタ装置の構成例を示してある。
本例のリーダライタ装置は、上位システム1と、リーダライタ制御装置2と、アンテナ切替器3と、2個のアンテナ装置A1、A2を備えている。
リーダライタ制御装置2とアンテナ装置A1、A2との間で、無線周波数信号(RF信号)を伝送するため、リーダライタ制御装置2とアンテナ切替器3との間は約0.4mの同軸ケーブルで接続されており、アンテナ切替器3と各アンテナ装置A1、A2との間はそれぞれ約3mの同軸ケーブルで接続されている。
各アンテナ装置A1、A2は、整合回路(マッチング回路)B1、B2と、同調回路C1、C2と、共振周波数切替回路(SW回路)D1、D2と、アンテナコイル(ループアンテナのコイル)E1、E2を備えている。
ここで、本例では、2個のアンテナ装置A1、A2を切り替える構成を示すが、他の構成例として、3個以上のアンテナ装置を切り替える構成が用いられてもよい。
本例では、リーダライタ装置と物品などに付されたICタグとの間で非接触通信を行う場合を示す。
上位システム1は、リーダライタ制御装置2の上位のシステムであり、例えばパーソナルコンピュータ(PC)などから構成されており、本例のリーダライタ装置を統括的に制御する。
リーダライタ制御装置2は、アンテナ装置A1、A2を使用して、ICタグからの情報の読み取り(リード)動作や、ICタグへの情報の書き込み(ライト)動作を含む通信動作を行う。
本例では、上位システム1及びリーダライタ制御装置2は、通信動作を行うアンテナ装置A1、A2を切り替えるために、アンテナ切替器3及びループアンテナを有する各アンテナ装置A1、A2に対して切替信号を出力する機能を有している。第1図において、上位システム1又はリーダライタ制御装置2から、アンテナ切替器3やアンテナ装置A1、A2に向けて出力される切替信号を、破線にて示す。
なお、このような機能は、例えば、主に上位システム1に備えられてもよく、或いは、主にリーダライタ制御装置2に備えられてもよく、或いは、上位システム1とリーダライタ制御装置2に機能が分散されてもよい。
第17図はリーダライタ制御装置2の構成を示すブロック図である。
リーダライタ制御装置2は、送信系ブロック1701と、受信系ブロック1702と、制御部1703と、上位PC1とのインタフェース1704と、アンテナ切替器3へアンテナ切替信号を送出するためのインタフェース1705と、アンテナ切替器3との間でRF信号を送受するための結合器1706を備えている。送信系ブロック1701は例えば13.56MHzの搬送波を発振する発振器1711と変調器1712と送信AMP(増幅器)1713により質問データをアンテナ切替器3へ送出する。
受信系ブロック1702は、アンテナ切替器3から受信した応答データを受信AMP1714により増幅して復調部1705により復調する。
制御部1703は、CPU(図示せず)やプログラムを格納するROM(図示せず)、データを記憶するRAM(図示せず)を備え、上位PC1とのデータのやりとりを行うとともに、質問データの作成や送信、応答データの受信や分析処理、アンテナ切替信号の生成や送信などの制御を行う。
ここで、ICタグの情報を読み取る動作は、次の手順で行われる。
リーダライタのループアンテナからICタグに向けて、ICタグ内のICチップを駆動する電力が送信される。このとき、必要に応じ、ICタグに対し質問データが送信される。
ICタグは、前記リーダライタから送信された電力を受信して、ICタグ内のICチップを駆動し、リーダライタに向けて応答データを送信する。
リーダライタは、前記ICタグからの応答データを受信し、その内容である情報を読み取る。
以上の動作を、アンテナ装置A1を用いて行った後、アンテナ装置A2に切替えて同様の動作を行う。
アンテナ切替器3は、上位システム1及びリーダライタ制御装置2からの切替信号に基づいて、2個のアンテナ装置A1、A2の中から使用するアンテナ装置を切り替えて選択する機能を有しており、例えば、使用するアンテナ装置とリーダライタ制御装置2とを接続する一方、他のアンテナ装置とリーダライタ制御装置2とが非接続(接続されない状態)となるように切り替える。
各アンテナ装置A1、A2は同様な機能を有している。
第8図(a)には、アンテナ切替器3の構成例を示してある。
本例のアンテナ切替器3は、2個のアンテナ切替回路(SW回路)101、102を用いて構成されている。
各アンテナ切替回路101、102には、リーダライタ制御装置2から例えば送信対象となる無線周波数(RF:Radio Frequency)の信号が入力されるとともに、切替制御のためのアンテナ切替信号が入力される。また、各アンテナ切替回路101、102は、それぞれ、各アンテナ装置A1、A2と対応しており、アンテナ切替信号に応じて、リーダライタ制御装置2と各アンテナ装置A1、A2との間において、RF信号の接続状態をオンオフ切替する。
第8図(b)には、アンテナ切替回路101、102の概略的な構成例を示してある。
本例のアンテナ切替回路101、102は、コンデンサ111と、pinダイオード112と、コンデンサ113を直列に接続して構成されている。そして、pinダイオード112のバイアス電圧を制御することで、スイッチとして機能し、RFラインの出力ポートの切替が行われる。
なお、このような切替制御の構成としては、例えば、アンテナ装置A1、A2の共振周波数切替回路(SW回路)D1、D2と同様な構成を用いることが可能である。
マッチング回路B1、B2は、回路の整合、即ち、アンテナ装置側回路のインピーダンスとアンテナ切替器側回路のインピーダンスの整合を取るものである。
同調回路C1、C2は、回路を同調させる、即ち、アンテナの共振周波数を所望の周波数に調整するものである。
アンテナコイルE1、E2は、ループアンテナを構成するコイルである。
共振周波数切替回路D1、D2は、上位システム1又はリーダライタ制御装置2からの共振周波数切替信号に基づいて、例えば同調回路C1、C2の回路定数などを切り替えることにより、アンテナコイルE1、E2の共振状態を切り替える機能を有している。
なお、アンテナ切替器3へのアンテナ切替信号及び各共振周波数切替回路D1、D2への共振周波数切替信号としては、それぞれ、異なる信号が用いられてもよく、或いは、2以上について共通な信号が用いられてもよい。つまり、アンテナ切替信号と周波数切替信号に同一の制御信号を用いることができる。このようにすれば、アンテナ切替と周波数切替を同一タイミングで行うことができ、しかも回路構成を簡素化できる。
第2図には、各アンテナ装置A1、A2の内部の構成例を示してある。
図示の構成は、ループアンテナを構成するアンテナコイル13のインダクタと、pinダイオード12と、共振素子のコンデンサ11を直列に接続した直列共振回路となっている。
なお、アンテナコイル13によりアンテナコイルE1、E2が構成され、pinダイオード12により共振周波数切替回路D1、D2が構成され、コンデンサ11及びpinダイオード12により同調回路C1、C2が構成される。また、第2図では、マッチング回路B1、B2については省略してある。
各アンテナ装置A1、A2では、リーダライタ制御装置2側からの制御信号である共振周波数切替信号に応じて、pinダイオード12の両端子に与えるバイアス電圧を制御する。
pinダイオード12は、順バイアス電圧が印加される場合には、あたかもインピーダンス=0のように見える。
一方、pinダイオード12は、逆バイアス電圧が印加される場合や、或いは、バイアス電圧が0Vである場合には、キャパシタンスを持つように見える。このため、この場合には、アンテナコイル13(ループアンテナ)の共振周波数がシフトする(例えば、基準となる13.56MHzから例えば、約24MHzへシフトする)ことにより、ループアンテナの共振状態を制御することができる。
第9図には、マッチング回路B1、B2の構成例を示してある。
本例のマッチング回路B1、B2は、トランスを用いた整合回路となっている。
具体的には、リーダライタ制御装置2側(1次側)に巻き数n1のコイル121が設けられているとともに、アンテナコイルE1、E2側(2次側)に巻き数n2のコイル122が設けられており、このトランスの巻き数比を調整することで、リーダライタ制御装置2側とアンテナコイルE1、E2側のインピーダンスミスマッチングを合わせ込むことが行われる。
第3図には、ループアンテナの共振周波数の変化の一例を示してある。
本例では、共振周波数切替回路D1、D2を構成するpinダイオード12に印加するバイアス電圧を制御することにより、ループアンテナの共振周波数を変化させることができる。図示の例では、周波数f1に共振する特性21と、周波数f2に共振する特性22を示してあり、このように共振周波数が異なる特性の状態を切り替えることができる。
このように、逆バイアス電圧時におけるpinダイオード12で発生するキャパシタンスを利用して、バイアス電圧制御により、基準となる例えば13.56MHzとは別の所望の周波数、例えば10MHz以上の差のある24MHz以上の周波数でループアンテナを共振させることが可能となる。
本例のリーダライタ装置では、アンテナ切替器3により各アンテナ装置A1、A2の中から使用するアンテナ装置を切り替え、例えば使用しないアンテナ装置の共振周波数切替回路(SW回路D1又はSW回路D2)を制御してその共振周波数を基準値からずらす構成により、例えば、従来においては密結合を起こし得るような位置関係でも、複数のループアンテナ(複数のアンテナコイルE1、E2)を配置することが可能となる。
もちろん、上記とは逆に、使用するアンテナ装置の共振周波数切替回路を制御して、使用するアンテナの共振周波数のみを基準値である13.56MHzに合わせることも可能である。このとき、共振周波数切替回路として、第2図のようなpinダイオードを用いている場合には、使用するアンテナ装置のpinダイオードのみに順電圧を印加することになる。このように、使用するアンテナの共振周波数のみを変更するやり方は、切替対象のアンテナが3以上の多数ある場合に、pinダイオードによる消費電流を低減するうえで有用となる。
具体的には、一のアンテナ装置のループアンテナによりICタグの情報を読み取るための通信動作時に、他のアンテナ装置のループアンテナとの距離乃至方向に依存して発生する密結合を回避するために、通信動作状態にするループアンテナを所望の周波数で共振させ、通信動作状態に無いループアンテナを別の周波数で共振させるように、複数のアンテナ装置の共振状態を制御する。
以上のように、本例のリーダライタ装置では、pinダイオード12による周波数シフト機能を備え、通信動作中のループアンテナ以外のループアンテナの共振周波数を異なる周波数へシフトさせることにより、複数のループアンテナ間での密結合に起因して生じる同一周波数での共振によるアンテナ特性劣化を回避することができる。これにより、例えば、RF−IDのシステムにおいて、読み取りを希望する範囲に複数のループアンテナを並べて配置することにより、読み取り不良を低減させることができる。
特に、リーダライタのループアンテナからICタグに向けて電力を送信することによりICタグの読み取り動作を開始する際に、同一の共振周波数を有するループアンテナが複数近接して存在すると、アンテナ特性が劣化して十分な電力をICタグに送信することができない。本願発明によれば、通信動作を行わせるループアンテナと通信動作を行わないループアンテナの共振周波数を異ならせることにより、上記した不具合を解決できる。
なお、3個以上のループアンテナを配置する場合には、例えば、通信動作中のループアンテナ以外の2個以上の全てのループアンテナの共振周波数を異なる周波数へシフトさせる。
また、本例では、1個のループアンテナにより読み取りのための通信動作を行う場合を示したが、他の構成例として、3個以上のループアンテナが備えられているときに、2個以上のループアンテナにより読み取りを行い、他のループアンテナにより読み取りを行わないようなことも可能であり、このような構成では、例えば、読み取りを行うループアンテナ、読み取りを行わないループアンテナともに、互いに異なる周波数に共振させる。
一例として、誘導式の読み書き通信設備であるリーダライタ装置と、当該リーダライタ装置からの信号により起動されるICタグから構成される物品管理システムなどにおいて、当該リーダライタ装置に接続等されて使用されるループアンテナに本例の構成を適用することが可能である。複数のループアンテナの配置により、リーダライタ装置から送信される磁界による信号をICタグが所望の方位で受信して応答送信することができる空間(平面)的範囲を拡張することができる。これにより、例えば、複数のICタグが、任意の範囲内に配置された複数のループアンテナによって決定される空間(平面)内で、通信することが可能である。
また、リーダライタ装置に備えられる複数のループアンテナの配置の仕方としては、例えば、限られた空間(平面)内に隣接又は近接に複数配置する仕方を用いることができる。また、本例では、リーダライタ制御装置2とループアンテナの構成台数が1対複数(n)の形態を有し、つまり、1個のリーダライタ制御装置2に対して複数であるn個のアンテナ装置が接続される。
従って、本例のリーダライタ装置では、複数のループアンテナを近接間で設置しても、個々のループアンテナが密結合を起こさないようにすることができ、且つ個々のループアンテナ単独による読取性能を十分に発揮させることができる。例えば、従来においては複数のループアンテナが特性を崩してしまうような距離若しくは方向となる配置関係にあっても、読み取りする1個又は一部のループアンテナが、読み取りしない他のループアンテナによる影響を受けないようにすることができる。
このように、本例では、リーダライタ装置とICタグとが非接触で送受信するシステムにおいて、リーダライタ装置側に複数のループアンテナを配置することで、ICタグとの間で送受信可能な範囲の拡張や、複数のICタグとの同時通信の拡張や、ICタグの位置探索の拡張などが可能となる。また、本例のような構成では、例えば、鉄板などの電磁遮蔽物を設けなくとも、複数のループアンテナを配置して通信することができる。
なお、本例のリーダライタ装置では、各アンテナ装置A1、A2のアンテナコイルE1、E2によりループアンテナが構成されており、上位システム1やリーダライタ制御装置2やアンテナ切替器3が各アンテナ装置A1、A2を切り替えてICタグとの間で非接触通信を行う機能により通信手段が構成されており、各アンテナ装置A1、A2に設けられて共振周波数を変化させる同調回路C1、C2や共振周波数切替回路D1、D2(本例では、特に、pinダイオード12)の機能により共振周波数変化手段が構成されており、上位システム1やリーダライタ制御装置2やアンテナ切替器3がpinダイオード12のバイアス電圧を制御して各アンテナ装置A1、A2の共振周波数を制御する機能により制御手段が構成されている。
ここで、第1図に示したようなリーダライタ装置の他の構成例を示す。
第10図には、リーダライタ装置の他の構成例を示してある。なお、第1図に示される構成部と同様な構成部については、同一の符号を付してある。
本例のリーダライタ装置は、上位システム1と、リーダライタ制御装置2と、アンテナ切替器131と、アンテナ装置G1を備えている。
リーダライタ制御装置2とアンテナ切替器131との間は約0.4mの同軸ケーブルで接続されており、アンテナ切替器131とアンテナ装置G1との間は約2mの同軸ケーブルで接続されており、該同軸ケーブルによりRF信号が伝送される。
また、上位システム1又はリーダライタ制御装置2から、アンテナ切替及び共振周波数切替のための制御信号が出力され、アンテナ切替器やアンテナ装置に供給される。これらの切替信号は、第10図において破線で示している。
なお、1個のアンテナ切替器131に複数のアンテナ装置G1、G2、・・・を接続することも可能である。
アンテナ装置G1には、内部切替のアンテナ内部切替回路(SW回路)132と、第1のアンテナ系であるマッチング回路B1、同調回路C1、共振周波数切替回路(SW回路)D1、アンテナコイルE1と、第2のアンテナ系であるマッチング回路B2、同調回路C2、共振周波数切替回路(SW回路)D2、アンテナコイルE2を備えている。
このように、本例では、1個のアンテナ装置に複数のアンテナ系を備えている。
そして、アンテナ装置の外部にあるアンテナ切替器131が上位システム1又はリーダライタ制御装置2からの制御に基づいて各アンテナ装置G1、G2、・・・との接続状態を切り替え、アンテナ装置の内部にあるアンテナ内部切替回路132が上位システム1又はリーダライタ制御装置2からの制御に基づいて各アンテナ系との接続状態を切り替える。
第11図には、リーダライタ装置の他の構成例を示してある。なお、第1図や第10図に示される構成部と同様な構成部については、同一の符号を付してある。
本例のリーダライタ装置は、上位システム1と、リーダライタ制御装置2と、マスタのアンテナ切替器141と、スレーブのアンテナ切替器142と、アンテナ装置G1を備えている。
リーダライタ制御装置2とマスタのアンテナ切替器141との間は約0.4mの同軸ケーブルで接続されており、マスタのアンテナ切替器141とスレーブのアンテナ切替器142との間は約1mの同軸ケーブルで接続されており、スレーブのアンテナ切替器142とアンテナ装置G1との間は約3mの同軸ケーブルで接続されており、これらの同軸ケーブルにより、RF信号が伝送される。
なお、1個のマスタのアンテナ切替器141に複数のスレーブのアンテナ切替器を接続することも可能である。
また、1個のスレーブのアンテナ切替器142に複数のアンテナ装置を接続することも可能である。
アンテナ装置G1の内部構成は、第10図に示されるものと同様である。
本例では、マスタのアンテナ切替器141が上位システム1又はリーダライタ制御装置2からの制御に基づいてそれぞれのスレーブのアンテナ切替器142との接続状態を切り替え、スレーブのアンテナ切替器142が上位システム1又はリーダライタ制御装置2からの制御に基づいて各アンテナ装置G1との接続状態を切り替える。
本発明の第1実施例を説明する。
第4図には、リーダライタ装置に備えられる複数のループアンテナの具体的な配置の例として、複数のループアンテナの行列配置の一例を示してある。
具体的には、1組の上位システム1及びリーダライタ制御装置2に対して多数のアンテナ装置が接続されており、第4図では、30個のループアンテナF1〜F30を示してある。これら多数のループアンテナF1〜F30は、縦方向に複数並べられ且つ横方向に複数並べられるといったように行列状に配置されている。
また、識別情報(例えば、aaaaなど)をメモリに記憶したICタグ32が、物品31に付されて使用されている。
上位システム1及びリーダライタ制御装置2は、例えば、いずれか1個のループアンテナのみにより読取動作を行い、他のループアンテナによる読取動作を行わないようにする。すると、リーダライタ装置は、読取動作を行うループアンテナとの間で通信することが可能な位置に存在するICタグ32との間で通信を行い、当該ICタグ32に記憶された識別情報を受信する。この場合、上位システム1では、読取動作を行うようにしたループアンテナにより受信した識別情報に対応したICタグ32が当該ループアンテナにより通信可能な位置に存在することを把握することができ、ICタグ32の位置検知を行うことができる。
一例として、リーダライタ装置では、所定の順序に従って複数のループアンテナを1個ずつ順に切り替えて読取動作させていくことにより、それぞれのループアンテナにより通信可能な位置に存在するICタグ32を検出して把握することができる。
上位システム1或いはリーダライタ制御装置2は、例えば、各ループアンテナにより通信可能な位置を特定する情報(位置情報)や、管理対象となるICタグ32の識別情報などをメモリに記憶しており、位置情報と識別情報とを対応付けて記憶する処理など、物品管理(ICタグ管理)のための処理を行う。
本発明の第2実施例を説明する。
第5図(a)、(b)には、リーダライタ装置に備えられる複数のループアンテナの具体的な配置の例として、複数のループアンテナの方向別対応配置の一例を示してある。
具体的には、第5図(a)には、本例の1組のアンテナを構成するための要素となる6個のループアンテナ41a、41b、42a、42b、43a、43bを分解して示してある。第5図(b)に示されるように、これら6個のループアンテナ41a、41b、42a、42b、43a、43bが、これら6個のループアンテナ41a、41b、42a、42b、43a、43bの面により立方体を形成するように、組み合わされる。
このような1組のアンテナでは、ICタグに対して、多方向で読み取りを行うことが可能であり、全体として読取範囲を拡張することができる。
例えば、本例の1組のアンテナでは、1個のループアンテナのみに読取動作をさせる態様、或いは、向かい合う一対のループアンテナ(つまり、ループアンテナ41a、41b、又は、ループアンテナ42a、42b、又は、ループアンテナ43a、43bといったように、2個のループアンテナ)に読取動作をさせる態様が用いられる。
本発明の第3実施例を説明する。
第6図(a)〜(d)を参照して、リーダライタ装置に備えられる複数のループアンテナの具体的な配置の例として、複数のループアンテナの多重連結配置の一例を示す。
第6図(a)には、単体である1個のループアンテナ51及びそれにより生成される磁界の一例を示してある。
第6図(a)に示されるように、ループアンテナ単体では、アンテナパターンに沿った磁界が生成され、ループ中央では磁界がヌル(Null)となる。このため、本例では、広域の一様な磁界を生成するために、Null区間を補償する形で、複数のループアンテナを規則的に配置する。
第6図(b)に示されるように、本例では、第6図(a)に示されるのと同様な複数のループアンテナ51a、51b、51c、・・・を用意して、第6図(c)及び第6図(d)に示されるように、これら複数のループアンテナ51a、51b、51c、・・・を多重に並列に連結して配置する。
ここで、第6図(b)には、それぞれのループアンテナ51a、51b、51c、・・・が受けるループアンテナ間の影響を示してある。
また、本例では、各ループアンテナ51a、51b、51c、・・・としては形状などが同一のもの(本例では、全く同一のもの)が用いられている。そして、複数のループアンテナ51a、51b、51c、・・・が、同じ辺の方向に沿って一列に等間隔で並べられており、隣接する2個のループアンテナ(例えば、ループアンテナ51aとループアンテナ51b、など)がループ面の半分又はその程度だけ重なるように配置されている。
この場合、同一の共振周波数を有するループアンテナ間では、互いに結合することから、例えば、全てのループアンテナ51a、51b、51c、・・・へ同時に給電すると、個々のループアンテナの性能を十分に発揮することができない。
そこで、本例では、ループアンテナ間の結合を回避する組み合わせで複数のループアンテナ51a、51b、51c、・・・について時系列的な切替制御を行い、これにより、ループアンテナ間の結合を回避して、個々のループアンテナ51a、51b、51c、・・・の性能を十分に発揮させることを実現する。
具体的には、或る時間(時刻)t1では第6図(c)(i)に示されるようにループアンテナ51a、51e、51i、・・・へ給電するように切り替え、他の時間(時刻)t2では第6図(c)(ii)に示されるようにループアンテナ51b、51f、51j、・・・へ給電するように切り替え、更に他の時間(時刻)t3では第6図(c)(iii)に示されるようにループアンテナ51c、51g、・・・へ給電するように切り替え、更に他の時間(時刻)t4では第6図(c)(iv)に示されるようにループアンテナ51d、51h、・・・へ給電するように切り替える態様で、時系列切替制御を行う。第6図(c)(i)〜(iv)には、このような時系列切替制御により、各ループアンテナ51a、51b、51c、・・・で生成される磁界の一例を示してある。
ここで、例えば、時間t1、t2、t3、t4は等間隔な時間であり、また、第6図(c)の(i)、(ii)、(iii)、(iv)の順に切替制御することが行われた後に、再び同様に(i)、(ii)、(iii)、(iv)の順に切替制御することが繰り返して行われる。つまり、ループアンテナ51a、それに隣接するループアンテナ51b、それに隣接するループアンテナ51c、それに隣接するループアンテナ51dの順に、周期的に、該当するループアンテナ及びそれに対してループアンテナ奇数個分(つまり、1個分、3個分、5個分、・・・)だけ間を挟んで離隔したループアンテナがオンとなるように切替制御する。また、複数のループアンテナ51a、51b、51c、・・・について、非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数に対して、他のループアンテナの共振周波数が異ならされる。
第6図(d)には、このような時系列切替制御の結果として、複数のループアンテナ51a、51b、51c、・・・の全体で擬似的に生成される広域の空間にわたる一様な磁界の一例を示してある。第6図(d)に示されるように、本例では、複数のループアンテナ51a、51b、51c、・・・が並べられる方向に沿った擬似的に一様な磁界が広域に生成される。
本例のようなアンテナ構成により、リーダライタ装置によりICタグからの情報を読み取ることが可能な範囲を広くすることが可能である。
本発明の第4実施例を説明する。
なお、本実施例では、導線とは、長い線状の導体という意味であり、基板に印刷された導体も含む。
本例では、物品管理システムなどに使用することが可能なリーダライタ(RW)装置のループアンテナの構成例を示す。
第12図には、本例のループアンテナのアンテナパターンのループ単位(アンテナ要素)の一例を示してある。
本例では、1本の導線を折り曲げ交差させることにより、同一形状のループ単位(アンテナ要素)を複数形成している。
第12図では、横方向を複数のアンテナ要素の連接(連結)方向としてある。
各アンテナ要素は、隣接するアンテナ要素との接続点付近を除くと、縦長の六角形の形状を有しており、これとともに、隣接するアンテナ要素との接続点の付近では、導線同士が交差して、横方向に三角形の山が突起するような形状を有している。
また、各アンテナ要素の上端及び下端の部分に形成される三角形、すなわち六角形の上下のそれぞれで形成される突起部の三角形では、上下の突起部の角度が90度であり他の2つの角度が45度となっている。
また、六角形は、その上下端を結ぶ縦線を対称軸とした線対称の形状となっている。
また、六角形の縦方向の長さは170mmであり、六角形の縦方向の2本の導線部の間の横方向の距離d1は35mmである。また、隣り合うアンテナ要素の最も近い縦方向の導線部の間の横方向の距離d2は前記距離d1と同じである。
また、各アンテナ要素はループアンテナ導線で囲まれた領域であって、六角形の内部の領域を含む、ループ開口内部領域を形成している。
各アンテナ要素のループ開口内部領域の形状は同一形状であり、ループ開口内部領域の横方向の距離である上記d1は、隣接するアンテナ要素の横方向の間隔(ピッチ)の1/2となっている。
このように、本例のループアンテナでは、平面上に交差して連結する、連結方向の長さが短い多角形の連続ループが形成されている。
また、本例のループアンテナでは、第12図を例とすると、アンテナパターンを「縦」方向と「斜め(45°傾斜)」方向の導線部で構成した。本例では、アンテナ要素において「横」方向の導線部がなく、すべて、アンテナ要素の連接方向に非平行となっている。
また、本例のループアンテナでは、ループアンテナを形成するループ単位(アンテナ要素)のアンテナパターンが重ならず、個々のループの内側に対する横の長さd1と各ループ間に挟まれた区間の長さd2が同じである。
ここで、本例のアンテナ要素では、六角形のアンテナ要素の上下で突起させて上下の端を斜めの導線で構成していることから、例えば、上下の端を横線とする場合(つまり、縦長の四角形のような形状とする場合)と比べて、上端では導線の上方(及び下端では下方)に磁界が広がり、ICタグ等の検知範囲を広くすることができる。
第13図には、2つのアンテナパターンを配置した場合における、これらの位置関係の一例を示してある。各アンテナパターンは、それぞれ1本の導線により形成されている。
本例では、アンテナパターン1のループ開口内部領域とアンテナパターン2のループ開口内部領域とが交互に並ぶように、2つのアンテナパターン1、2を横方向(アンテナ要素の連接方向)に距離d1(=d2)だけずらして配置してある。
このように、本例のループアンテナでは、2つのループアンテナ1、2を限られた1平面内で重ね合わせてある。
また、本例のループアンテナでは、2つのループアンテナがそれぞれ持つループ開口内部領域が可能な限り重畳しない位置関係で重ね合わせてある。
第13図で示すように、アンテナ1のループ開口内部領域とアンテナ2のループ開口内部領域とが重なる部分の面積が、重ならない部分の面積よりも小さい。重なる部分の面積は、ループ開口内部領域の1/3あるいは1/4以下となっている。
本例のような構成では、ループ面(ループ開口内部領域)とループ外部領域の幅が同じであるため、NULL線の間隔が一定となる。これにより、NULL線の間隔が一定でない場合に比べて、アンテナに供給する電力が少なくてすみ効率が良い。NULL線の間隔が大きい部分では、所定の読取範囲を確保するのに大きな電力を要するが、その電力ではNULL線の間隔が小さい部分には過剰な電力となるからである。
また、本例のループアンテナでは、2つのループアンテナ1、2の間でそれぞれのNULL点を補間する位置関係で重ね合わせてある。
第14図(1)、(2)、(3)を参照して、本例のアンテナパターンにより形成される磁界について説明する。第14図(1)、(2)、(3)には、本例のアンテナパターンや、生成される磁界や、読取エリアの例を示してある。
第14図(1)には、本例のアンテナパターンとそれに流れる電流(往路及び復路)の一例を示してある。
第14図(2)には、本例のアンテナパターンとそれにより発生する磁界の一例を示してある。本例では、図において、ICタグの読み取り方向が横方向となる。
第14図(3)には、本例のアンテナパターンとそれにより発生する磁界の強度分布の一例を示してある。第14図(3)には、磁界(横成分)が弱いエリアと強いエリアが示されている。
このように、本例では、アンテナパターンに流れる電流から、所望とする長方形(横方向を長辺とする)の平面には、横方向で、断続的に方向が互い違いとなる、局部的に強い磁界により読取が可能な区間が形成される。
また、形成される読取が可能な区間(読取エリア)は、所望とする読取平面に対して横方向が支配的な磁界を持つ区間であり、反対に、読取ができない区間(不読エリア)は、読取平面に対して垂直方向が支配的な磁界を持つ区間である。
ループ単位(アンテナ要素)で見たときには、隣り合うアンテナ要素間の隣接した導線パターンは同じ向きの磁界を発生するため、アンテナ要素間の領域は横方向の磁界が支配的になる。この結果、読取エリアは隣り合う各ループ間のループ外部領域及びアンテナパターン直近部分を含む区間となる。
逆に、不読エリアは垂直成分の磁界が発生するループ(アンテナ要素)の中央の縦直線区間となる。
ここで、本例の1つのアンテナパターンでは、所望とする読取平面に対して規則的に不読エリアが断続して形成されるため、同じパターンのアンテナをもう一つ用意して、2つのアンテナのループ開口内部同士が(実用上で可能な程度で)重畳しないように重ね合わせて、それぞれのアンテナを切替動作させることが好ましい。
1つのアンテナ#1が動作しているときには、該アンテナ#1の任意の隣り合うループ開口内部領域とその間にあるループ開口外部領域で平面に対して垂直成分の磁界が発生する。
アンテナ#1のループ開口内部領域は、他方のアンテナ#2のアンテナパターンのループ開口外部領域と一致するため、アンテナ#1のループ開口内部領域の磁界が他方のアンテナ#2で起電力を発生することを抑える。
また、アンテナ#1のループ開口外部領域は、他方のアンテナ#2のアンテナパターンにおいてループ開口内部領域と一致するが、左右のアンテナ#1のループから発生する磁界の向きが逆方向になり、他方のアンテナ#2におけるループでは磁界が相殺される形となるため、アンテナ#1のループ開口外部領域の磁界も他方のアンテナで起電力を発生することを抑える。
このようなことにより、パワーロスの低減を図ることができる。
第15図(1)、(2)、(3)を参照して、2つのループアンテナを切り替えて使用する動作の一例を示す。
第15図(1)には、アンテナ#1の読取エリア及び不読エリアの一例を示してあり、その磁界や、アンテナ#2の不読エリアも示してある。
第15図(2)には、アンテナ#2の読取エリア及び不読エリアの一例を示してあり、その磁界や、アンテナ#1の不読エリアも示してある。
第15図(3)には、アンテナ#1及びアンテナ#2による総合的な読取範囲の一例を示してある。
本例では、2つのループアンテナ#1、#2間の干渉をさらに抑えるために、読取動作をしていないループアンテナの共振周波数をシフトさせる機能を備えることで、より精度の高い読取性能を持つ、横方向に長い読取エリアを有する薄型平面状アンテナを実現する。
ここで、複数のループアンテナ(本例では、2つのループアンテナ)を切り替えて使用して、使用するアンテナと使用しないアンテナの共振周波数を異ならせることは、例えば、第1図などに示されるような構成を用いて実現することができる。
具体例を示す。
まず、本例のような2つのループアンテナ#1、#2を収容したリーダライタ装置のアンテナ装置を準備する。これら2つのループアンテナ#1、#2は、互いに生成してしまうNULL点を補間する位置関係で、1つの平面上に設置されている。
これらの2つのループアンテナ#1、#2について、第1図などを参照して脱明したようなアンテナ切替方式により、互いに干渉させることなくICタグとの通信を行い情報の読み取りなどを行う機能を備える。
このような2つのループアンテナ#1、#2の切替読取動作により、長方形の長辺方向を読取方向とした、一様な読取エリアを形成することができる。
また、例えば、2つのループアンテナ#1、#2を1枚の基板で構成した薄型平面状のリーダライタアンテナを提供することも可能である。
このように、本例のリーダライタ装置では、2つのループアンテナ#1、#2に対して、上位の装置から切替読取制御を行うことで、所望とする平面の全てにおいてICタグとの通信が可能となり、第12図〜第14図に示されるような形状のアンテナパターンと第1図などを参照して説明したアンテナ切替方式とを組み合わせることにより、長方形の長辺方向を読取方向とした良好なアンテナを実現することができる。
ここで、第12図〜第15図を参照して説明したアンテナ構成により得られる効果の例を示す。
第16図(1)、(2)、(3)には、本例のリーダライタアンテナの読取特性の一例を示してある。
第16図(1)には、リーダライタアンテナによるアンテナ端における読取特性の一例を示してある。
第16図(2)には、リーダライタアンテナによる複数のICタグの読取特性の一例を示してある。
第16図(3)には、リーダライタアンテナによる多重のICタグの読取特性の一例を示してある。
本例のリーダライタアンテナでは、所望の読取方向(本例では、横方向)に対して、アンテナ端の直近で十分強い磁界をICタグへ供給することができ、例えば、サイズが小さいICタグであっても、リーダライタの出力を上げることなく平面上に一様な磁界を断続的に形成することができて、通信品質が良い。
また、本例のリーダライタアンテナは、所望とする横に長い読取エリアの平面上に一様に張られており、切替動作することで互いの不読エリアを補償するため、読取方向に則している複数のICタグを一括して読み取ることが可能な、平面上に一様な読取エリアを形成することができる(例えば、第15図も参照。)。
また、本例のリーダライタアンテナでは、ループアンテナのパターンは、所望の読取方向に対して十分に密な間隔の狭いアンテナパターンとなっているため(例えば、第12図〜第14図も参照。)、平面付近で横方向の強い磁界を均一に生成することができ、例えば、多重した複数のICタグを読み取ることも可能である。
また、本例のリーダライタアンテナでは、複数のアンテナを切り替える方式により、一様な読取エリアを形成することができる(例えば、第15図も参照。)。
また、本例のリーダライタアンテナでは、2つのループアンテナを1つの基板(例えば、t0.5程度)で実現することも可能となる。
また、本例のリーダライタアンテナでは、ループの交差連結により、ループアンテナ平面の垂直方向に対する磁界の影響を抑えることができ、例えば、同アンテナをシールド板無しに、比較的近い距離で上下に重ねて設置して動作させることが可能となる。
(本発明に係る構成例)
以下で、本発明に係る構成例を示す。
(1)ICチップを備えた被識別体との間で、ループアンテナを使用して電磁誘導作用により非接触通信を行い、前記被識別体が備える前記ICチップを駆動する電力を送信するリーダライタ装置であって、複数のループアンテナと、前記複数のループアンテナの中から非接触通信に使用するループアンテナを切り替えて非接触通信を行う通信手段と、前記複数のループアンテナのそれぞれの共振周波数を変化させる共振周波数変化手段と、前記被識別体に対し前記ICチップを駆動する電力を送信する際に、前記複数のループアンテナについて、前記非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数と、前記非接触通信に使用しないループアンテナの共振周波数とが異なるように、前記共振周波数変化手段を制御する制御手段と、を備えたリーダライタ装置。
(2)上記(1)に記載のリーダライタ装置であって、前記複数のループアンテナの内の第1のアンテナは、1本の導線により構成されるとともに同一形状或いは略同一形状のアンテナ要素を複数有する形状であり、前記複数のアンテナ要素は一方向に連接された形状であり、隣接するアンテナ要素の接続点のところにおいて導線同士が交差した形状であり、前記複数のループアンテナの内の第2のアンテナは、1本の導線により構成されるとともに前記第1のアンテナのアンテナ要素と同一形状或いは略同一形状のアンテナ要素を複数有する形状であり、前記第2のアンテナの複数のアンテナ要素は前記第1のアンテナの連接方向と同一方向に連接された形状であり、隣接するアンテナ要素の接続点のところにおいて導線同士が交差した形状であり、前記第1のアンテナの連接方向におけるアンテナ要素間のピッチ(間隔)P1に対して、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの位置が、アンテナの連接方向に沿って約0.5P1ずれているようにしたリーダライタ装置。
(3)上記(1)に記載のリーダライタ装置であって、前記複数のループアンテナの内の第1のアンテナは、1本の導線により構成されるとともに同一形状或いは略同一形状のアンテナ要素を複数有する形状であり、前記複数のアンテナ要素は一方向に連接された形状であり、前記第1のアンテナのアンテナ要素は前記複数のアンテナ要素の連接方向とは非平行な線を組み合わせて構成された形状であり、前記複数のループアンテナの内の第2のアンテナは、1本の導線により構成されるとともに前記第1のアンテナのアンテナ要素と同一形状或いは略同一形状のアンテナ要素を複数有する形状であり、前記第2のアンテナの複数のアンテナ要素は前記第1のアンテナの連接方向と同一方向に連接された形状であり、前記第2のアンテナのアンテナ要素は前記複数のアンテナ要素の連接方向とは非平行な線を組み合わせて構成された形状であり、前記第1のアンテナの連接方向におけるアンテナ要素間のピッチ(間隔)P1に対して、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの位置が、アンテナの連接方向に沿って約0.5P1ずれているようにしたリーダライタ装置。
(4)上記(2)に記載のリーダライタ装置であって、前記第1のアンテナのアンテナ要素と前記第2のアンテナのアンテナ要素が、前記複数のアンテナ要素の連接方向とは非平行な線を組み合わせて構成された形状であるリーダライタ装置。
(5)上記(2)又は上記(3)に記載のリーダライタ装置であって、前記第1のアンテナのアンテナ要素を構成する導線が形成するアンテナ要素内側のループ開口内部領域と、前記第2のアンテナのアンテナ要素を構成する導線が形成するアンテナ要素内側のループ開口内部領域とが重なる部分の面積が、重ならない部分の面積よりも小さいように配置されたリーダライタ装置。
(6)ICチップを備えた被識別体との間で、ループアンテナを使用して電磁誘導作用により非接触通信を行い、前記被識別体が備える前記ICチップを駆動する電力を送信するリーダライタ装置であって、複数のループアンテナと、前記複数のループアンテナの中から非接触通信に使用するループアンテナを切り替えて非接触通信を行う通信手段と、前記複数のループアンテナのそれぞれの共振周波数を変化させる共振周波数変化手段と、前記複数のループアンテナについて、前記非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数と、前記非接触通信に使用しないループアンテナの共振周波数とが異なるように、前記共振周波数変化手段を制御する制御手段と、を備えたリーダライタ装置。
(7)ICチップを備えた被識別体との間で、ループアンテナを使用して電磁誘導作用により非接触通信を行い、前記被識別体が備える前記ICチップを駆動する電力を送信するリーダライタ装置であって、複数のアンテナ装置と、アンテナ切替器と、リーダライタ制御装置とを備え、前記複数のアンテナ装置のそれぞれは、1つのアンテナコイルと、アンテナコイルの共振周波数を所定の第1の値と所定の第2の値に切り替えるための共振周波数切替回路とを有し、前記リーダライタ制御装置から受信した共振周波数切替信号により、アンテナコイルの共振周波数を前記所定の第1の値又は第2の値に切り替えるものであり、前記アンテナ切替器は、前記リーダライタ制御装置から受信したアンテナ切替信号により、非接触通信に使用するアンテナ装置とリーダライタ制御装置を接続状態にするとともに、非接触通信に使用しないアンテナ装置とリーダライタ制御装置を非接続状態にするものであり、前記リーダライタ制御装置は、被識別体に送信する送信信号を生成しアンテナ装置を介して被識別体に送信し、アンテナ装置を介して被識別体から受信した受信信号を読み取るものであり、リーダライタ制御装置から出力されるアンテナ切替信号により、複数のアンテナ装置の中からリーダライタ制御装置と接続状態になるアンテナ装置を選択し、リーダライタ制御装置から出力される共振周波数切替信号により、アンテナコイルの共振周波数を前記第1の値又は前記第2の値のいずれかに切り替えるようにしたリーダライタ装置(例えば、第1図の構成に対応)。
(8)上記(7)に記載のリーダライタ装置であって、前記アンテナコイルの共振周波数の前記所定の第1の値が13.56MHzであり、前記所定の第2の値が、前記第1の値と10MHz以上異なっているリーダライタ装置(例えば、第1図、第2図、第3図参照)。
(9)上記(7)に記載のリーダライタ装置であって、前記アンテナ切替信号と前記共振周波数切替信号を同一信号としたリーダライタ装置。
(10)上記(7)に記載のリーダライタ装置であって、前記アンテナ装置のそれぞれが更にマッチング回路を有し、該マッチング回路と前記アンテナ切替器とを同軸ケーブルにより接続するようにしたリーダライタ装置。
(11)ICチップを備えた被識別体との間で、ループアンテナを使用して電磁誘導作用により非接触通信を行い、前記被識別体が備える前記ICチップを駆動する電力を送信するリーダライタ装置における非接触通信を用いた被識別体の識別方法であって、複数のループアンテナの中から非接触通信に使用するループアンテナを選択して切り替えるステップと、前記非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数と、前記非接触通信に使用しないループアンテナの共振周波数とを異ならせるステップと、前記被識別体が備える前記ICチップを駆動する電力を送信するステップと、前記被識別体から応答信号を受信するステップと、前記被識別体を識別し特定するステップと、を有する被識別体の識別方法。
ここで、本発明に係るシステムや各装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々な装置やシステムとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや各装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
以上説明したように、本発明に係るリーダライタ装置によると、複数のループアンテナの中から非接触通信に使用するループアンテナを切り替えて非接触通信を行うに際して、非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数に対して他のループアンテナの共振周波数を異ならせるように制御することとしたため、例えば、従来においてはループアンテナ間での影響があるような配置においても、このような影響を低減すること乃至無くすことができ、複数のループアンテナを効果的に使用することができる。

Claims (11)

  1. ICチップを備えた被識別体との間で、ループアンテナを使用して電磁誘導作用により非接触通信を行い、前記被識別体が備える前記ICチップを駆動する電力を送信するリーダライタ装置であって、
    複数のループアンテナと、
    前記複数のループアンテナの中から非接触通信に使用するループアンテナを切り替えて非接触通信を行う通信手段と、
    前記複数のループアンテナのそれぞれの共振周波数を変化させる共振周波数変化手段と、
    前記被識別体に対し前記ICチップを駆動する電力を送信する際に、前記複数のループアンテナについて、前記非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数と、前記非接触通信に使用しないループアンテナの共振周波数とが異なるように、前記共振周波数変化手段を制御する制御手段と、
    を備えたリーダライタ装置。
  2. 請求の範囲第1項に記載のリーダライタ装置であって、
    前記複数のループアンテナの内の第1のアンテナは、1本の導線により構成されるとともに同一形状或いは略同一形状のアンテナ要素を複数有する形状であり、前記複数のアンテナ要素は一方向に連接された形状であり、隣接するアンテナ要素の接続点のところにおいて導線同士が交差した形状であり、
    前記複数のループアンテナの内の第2のアンテナは、1本の導線により構成されるとともに前記第1のアンテナのアンテナ要素と同一形状或いは略同一形状のアンテナ要素を複数有する形状であり、前記第2のアンテナの複数のアンテナ要素は前記第1のアンテナの連接方向と同一方向に連接された形状であり、隣接するアンテナ要素の接続点のところにおいて導線同士が交差した形状であり、
    前記第1のアンテナの連接方向におけるアンテナ要素間のピッチ(間隔)P1に対して、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの位置が、アンテナの連接方向に沿って約0.5P1ずれているようにしたリーダライタ装置。
  3. 請求の範囲第1項に記載のリーダライタ装置であって、
    前記複数のループアンテナの内の第1のアンテナは、1本の導線により構成されるとともに同一形状或いは略同一形状のアンテナ要素を複数有する形状であり、前記複数のアンテナ要素は一方向に連接された形状であり、
    前記第1のアンテナのアンテナ要素は前記複数のアンテナ要素の連接方向とは非平行な線を組み合わせて構成された形状であり、
    前記複数のループアンテナの内の第2のアンテナは、1本の導線により構成されるとともに前記第1のアンテナのアンテナ要素と同一形状或いは略同一形状のアンテナ要素を複数有する形状であり、前記第2のアンテナの複数のアンテナ要素は前記第1のアンテナの連接方向と同一方向に連接された形状であり、前記第2のアンテナのアンテナ要素は前記複数のアンテナ要素の連接方向とは非平行な線を組み合わせて構成された形状であり、
    前記第1のアンテナの連接方向におけるアンテナ要素間のピッチ(間隔)P1に対して、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの位置が、アンテナの連接方向に沿って約0.5P1ずれているようにしたリーダライタ装置。
  4. 請求の範囲第2項に記載のリーダライタ装置であって、
    前記第1のアンテナのアンテナ要素と前記第2のアンテナのアンテナ要素が、前記複数のアンテナ要素の連接方向とは非平行な線を組み合わせて構成された形状であるリーダライタ装置。
  5. 請求の範囲第2項又は請求の範囲第3項に記載のリーダライタ装置であって、
    前記第1のアンテナのアンテナ要素を構成する導線が形成するアンテナ要素内側のループ開口内部領域と、前記第2のアンテナのアンテナ要素を構成する導線が形成するアンテナ要素内側のループ開口内部領域とが重なる部分の面積が、重ならない部分の面積よりも小さいように配置されたリーダライタ装置。
  6. ICチップを備えた被識別体との間で、ループアンテナを使用して電磁誘導作用により非接触通信を行い、前記被識別体が備える前記ICチップを駆動する電力を送信するリーダライタ装置であって、
    複数のループアンテナと、
    前記複数のループアンテナの中から非接触通信に使用するループアンテナを切り替えて非接触通信を行う通信手段と、
    前記複数のループアンテナのそれぞれの共振周波数を変化させる共振周波数変化手段と、
    前記複数のループアンテナについて、前記非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数と、前記非接触通信に使用しないループアンテナの共振周波数とが異なるように、前記共振周波数変化手段を制御する制御手段と、
    を備えたリーダライタ装置。
  7. ICチップを備えた被識別体との間で、ループアンテナを使用して電磁誘導作用により非接触通信を行い、前記被識別体が備える前記ICチップを駆動する電力を送信するリーダライタ装置であって、
    複数のアンテナ装置と、アンテナ切替器と、リーダライタ制御装置とを備え、
    前記複数のアンテナ装置のそれぞれは、1つのアンテナコイルと、アンテナコイルの共振周波数を所定の第1の値と所定の第2の値に切り替えるための共振周波数切替回路とを有し、前記リーダライタ制御装置から受信した共振周波数切替信号により、アンテナコイルの共振周波数を前記所定の第1の値又は第2の値に切り替えるものであり、
    前記アンテナ切替器は、前記リーダライタ制御装置から受信したアンテナ切替信号により、非接触通信に使用するアンテナ装置とリーダライタ制御装置を接続状態にするとともに、非接触通信に使用しないアンテナ装置とリーダライタ制御装置を非接続状態にするものであり、
    前記リーダライタ制御装置は、被識別体に送信する送信信号を生成しアンテナ装置を介して被識別体に送信し、アンテナ装置を介して被識別体から受信した受信信号を読み取るものであり、リーダライタ制御装置から出力されるアンテナ切替信号により、複数のアンテナ装置の中からリーダライタ制御装置と接続状態になるアンテナ装置を選択し、リーダライタ制御装置から出力される共振周波数切替信号により、アンテナコイルの共振周波数を前記第1の値又は前記第2の値のいずれかに切り替えるようにしたリーダライタ装置。
  8. 請求の範囲第7項に記載のリーダライタ装置であって、
    前記アンテナコイルの共振周波数の前記所定の第1の値が13.56MHzであり、
    前記所定の第2の値が、前記第1の値と10MHz以上異なっているリーダライタ装置。
  9. 請求の範囲第7項に記載のリーダライタ装置であって、
    前記アンテナ切替信号と前記共振周波数切替信号を同一信号としたリーダライタ装置。
  10. 請求の範囲第7項に記載のリーダライタ装置であって、
    前記アンテナ装置のそれぞれが更にマッチング回路を有し、該マッチング回路と前記アンテナ切替器とを同軸ケーブルにより接続するようにしたリーダライタ装置。
  11. ICチップを備えた被識別体との間で、ループアンテナを使用して電磁誘導作用により非接触通信を行い、前記被識別体が備える前記ICチップを駆動する電力を送信するリーダライタ装置における非接触通信を用いた被識別体の識別方法であって、
    複数のループアンテナの中から非接触通信に使用するループアンテナを選択して切り替えるステップと、
    前記非接触通信に使用するループアンテナの共振周波数と、前記非接触通信に使用しないループアンテナの共振周波数とを異ならせるステップと、
    前記被識別体が備える前記ICチップを駆動する電力を送信するステップと、
    前記被識別体から応答信号を受信するステップと、
    前記被識別体を識別し特定するステップと、
    を有する被識別体の識別方法。
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