JPWO2008102807A1 - エッチング方法及び装置並びに被処理物 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンエッチングにおける処理ムラを抑え、均一性を向上させる。【解決手段】略大気圧下において、フッ化水素とオゾンを含む処理ガスを噴出部41から被処理物10に吹き付けながら、噴出部41を含む処理ヘッド39を被処理物10に対し左右に往復又は片道移動させ、被処理物10の表面に形成されたシリコンをエッチングする。被処理物10の表面上に形成される凝縮層18の厚さtが所定以下になるよう、前記移動速度を所定以上、好ましくは3〜4m/min以上に設定する。【選択図】 図1

Description

この発明は、略大気圧下において、被処理物上に形成されたアモルファスシリコン等のシリコン層をエッチングする方法及び装置並びにエッチングされた被処理物に関する。
例えば、特許文献1、2には、ウェハ表面のシリコンをOによって酸化したうえで(式11)、HFを用いてエッチングすることが記載されている。
特許文献3には、CF等のフッ素系ガス中に大気圧近傍放電を起こすことによりHFを生成し、このHFによって酸化シリコンをエッチング(式12)することが記載されている。
Si+2O→SiO+2O (式11)
SiO+4HF+HO→SiF+3HO (式12)
特開2003−264160号公報 特開2004−55753号公報 特開2000−58508号公報
図12に示すように、従来のシリコンエッチングでは、被処理物10を相対的にスキャンさせながら、HF及びOを含む処理ガスを被処理物10に吹き付けた場合、例えばSiN層13が析出した段階になっても、場所によってシリコン層16が斑点状に残留し、処理ムラが出来るという問題があった。残留シリコン層16は、例えば基板11上のゲート線12に対応する部分の周辺に設けられた隅角部19等に形成されやすい。
発明者は、上記問題点を解決するために、鋭意研究、考察を行なった。
被処理物の表面の処理ガスが当たっている領域には、処理ガス中の水やエッチング反応で生成された水が一時的に凝縮し、凝縮層が形成されることが知られている。この凝縮層にHF及びOが溶解して拡散し、被処理物の表面に到達することにより、エッチング反応が維持される。一方、被処理物には場所によって凝縮層が集まりやすく水溜り状になる所があると考えられる。例えば、図12の隅角部19がそれであるが、平坦面上にも水溜り状になる所が存在する。このような箇所では、Oが溶解してから被処理物の表面に到達するまでに必要な拡散距離が大きくなり、被処理物の表面上でのOの反応が減る。したがって、エッチングが進まず、これが処理ムラを惹き起こしていると考えられる。
本発明は、上記考察に基づいてなされたものであり、略大気圧下において、フッ化水素とオゾンを含む処理ガスを被処理物に吹き付け、前記被処理物の表面に形成されたシリコンをエッチングする方法であって、前記処理ガスを噴き出す1又は一方向に並んだ複数の噴出部を、前記被処理物に対し前記一方向に沿って相対的に往復又は片道移動(スキャン)させる工程と、前記移動の速度を所定以上に設定する工程と、を含む。前記被処理物の表面上に形成される凝縮層の厚さが所定以下になるよう、前記移動の速度を所定以上に設定することが好ましい。或いは、1の噴出部が前記被処理物と対向する位置を相対的に1回通過するときの前記シリコンのエッチング深さが所定以下になるよう、前記移動の速度を所定以上に設定することが好ましい。
また、本発明は、略大気圧下において、フッ化水素とオゾンを含む処理ガスを被処理物に吹き付け、前記被処理物上に形成されたシリコンをエッチングする装置であって、
前記被処理物が配置されるべき設置部と、
前記処理ガスを噴き出す1又は一方向に並べられた複数の噴出部と、
前記1又は複数の噴出部を、前記設置部に対し一方向に沿って相対的に往復又は片道移動させるスキャン機構と、
前記スキャン機構による移動の速度を所定以上に設定する設定部と、
を備えている。前記設定部は、前記被処理物の表面上に形成される凝縮層の厚さが所定以下になるよう、前記スキャン機構による移動の速度を所定以上に設定するのが好ましい。或いは、前記設定部は、1の噴出部が前記被処理物と対向する位置を相対的に1回通過するときの前記シリコンのエッチング深さが所定以下になるよう、前記スキャン機構による移動の速度を所定以上に設定するのが好ましい。
上記の移動速度を適切に設定することによって、凝縮層が水溜り状になるのを防止できる。この結果、処理ムラを抑えることができ、エッチングの品質を高めるとともに均一性を確保することができる。
前記凝縮層の厚さが、好ましくは2μm以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ましくは0.5μm以下、一層好ましくは60Å以下になるように、前記移動の速度設定を行なうとよい。前記凝縮層の厚さの下限は20Å程度が好ましい。これによって、エッチング反応が確実に行なわれるようにすることができる(図8参照)。前記凝縮層の厚さが20〜60Åになるよう前記速度設定を行ない、かつ前記噴出部が前記被処理物と対向するときの噴出部と被処理物との間の間隔(ギャップ)が2mm以下になるようにするのがより好ましい。
被処理物において前記凝縮層が形成される箇所は、噴出部との相対位置に応じて時間的に変移する。前記凝縮層は、被処理物の表面のうち処理ガスと接触する部分に主に形成される。処理ガスが接触する部分のなかでも、処理ガスが直接吹き付けられる部分の周辺では凝縮層の厚さが相対的に大きく、そこから遠ざかるにしたがって凝縮層の厚さが小さくなる。
被処理物上のどの位置においても、当該位置での凝縮層の厚さが最大になった時、その最大厚さが前記所定厚さを越えないよう、前記相対移動の速度を設定するのが好ましい。
凝縮層の厚さは、例えば光学干渉計を用いて測定できる。また、凝縮層の厚さは、エッチング深さと一定の関係があるため(図9)、エッチング深さを測定することにより推定できる。
前記相対的な移動の速度(スキャン速度)は、3m/min以上に設定してもよく、4m/min以上に設定してもよく、6m/min以上に設定してもよく、9m/min以上に設定してもよい。これによって、前記凝縮層の厚さが過大になるのを確実に抑えることができ、処理ムラを確実に防止することができ、エッチングの品質を高めることができる。
前記移動速度の上限は、装置のスキャン能力等を考慮して設定するとよい。一方、移動速度が大きくなると、噴出部と被処理物との間に巻き込まれる雰囲気ガス量が増える。そうすると処理ガスの濃度が低下し、凝縮層を維持できなくなる。このため、移動速度の上限は、前記噴出部が前記被処理物と対向するときの噴出部と被処理物との間の間隔(ギャップ)に応じて設定するのが好ましい。ギャップが小さいほど、移動速度の上限を大きく設定できる(図10)。
前記噴出部が前記被処理物と対向するときの噴出部と被処理物との間の間隔を1mm以下又は約1mmにするときは、前記移動の速度を3m/min以上70m/min以下の範囲で設定することにしてもよい。
前記噴出部が前記被処理物と対向するときの噴出部と被処理物との間の間隔を2mm以下又は約2mmにするときは、前記移動の速度を3m/min以上15m/min以下の範囲で設定することにしてもよい。
前記噴出部が前記被処理物と対向するときの噴出部と被処理物との間の間隔を3mm以下又は約3mmにするときは、前記移動の速度を3m/min以上8m/min以下の範囲で設定することにしてもよい。
前記噴出部が前記被処理物と対向するときの噴出部と被処理物との間の間隔を4mm以下又は約4mmにするときは、前記移動の速度を3m/min以上4m/min以下の範囲で設定することにしてもよい。
上記の速度設定により、1回の片道移動すなわち往移動又は復移動(これを1スキャンと称する)でエッチングされる量が減るため、その分、スキャン回数を増大させるとよい。スキャン1回あたりのエッチング深さは150Åを越えないようにするのが好ましい。例えばシリコン層の厚さ1000Åあたり、スキャン回数を好ましくは3〜4回以上とし、より好ましく5〜8回以上とし、さらに好ましくは6〜7回以上とし、さらに好ましくは9回以上とし、さらに好ましくは10回以上(スキャン1回あたりのエッチング深さ100Å以下)とする。ギャップが2mm以下のときは、スキャン1回あたりのエッチング深さは10〜50Åにするのがよい。スキャン1回あたりのエッチング深さは、反応長に応じて設定するとよい。ここで、反応長とは、噴出部から噴出された処理ガスが被処理物の表面に沿って流れる距離であり、噴出部と吸引部が対になっているときは、噴出部と吸引部の間の距離と実質等しく、噴出部を挟んでその両側に吸引部が配置されているときは、両側の吸引部間の距離と実質等しい。
エッチングの品質(処理残の有無)は、前記処理ガスの原料中の水の濃度にも依存する。濃度が小さい場合、前記移動速度を例えば1〜3m/minの比較的小さい範囲で設定しても、良好なエッチングを行なうことができる(実施例1の表1及び表2)。
フッ素原料と水を含むフッ化水素原料ガスを略大気圧下でプラズマ化することにより前記フッ化水素を生成する場合において、前記フッ化水素原料ガスの露点が12℃以下であれば、1の噴出部が前記被処理物と対向する位置を相対的に1回通過するときの前記シリコンのエッチング深さが100Å以下になるよう前記速度設定を行なうことにしてもよい。このときの速度範囲は1m/min以上とすることができる(実施例1の表1)。
前記フッ化水素原料ガスの露点が14℃以下であれば、前記エッチング深さが60Å以下になるよう前記速度設定を行なうことにしてもよい。このときの速度範囲は2m/min以上とすることができる(実施例1の表2)。
前記フッ化水素原料ガスの露点が16℃以下であれば、前記エッチング深さが40Å以下になるよう前記速度設定を行なうことが好ましい。このときの速度範囲は5m/min以上とするのが好ましい(実施例1の表3)。
前記フッ化水素原料ガスの露点が18℃以下であれば、前記エッチング深さが25Å以下になるよう前記速度設定を行なうことが好ましい。このときの速度範囲は10m/min以上とするのが好ましい(実施例1の表4)。
前記フッ化水素の生成後に、該フッ化水素含有ガスにオゾン含有ガスを混合して前記処理ガスを生成するのが好ましい。
スキャン回数の上限は、エッチングすべきシリコンの厚さや装置のスキャン能力やタクト時間等を考慮して適宜設定するとよい。
ちなみに、一般的な大気圧プラズマ処理におけるスキャン速度は、1〜2m/min程度であり、シリコン層の厚さ1000Åあたりのスキャン回数は、1〜2回程度である。
1の噴出部より前記移動方向の下流側で前記被処理物を強制乾燥させることにしてもよい。
1の噴出部に対し前記移動の方向の下流側に、前記被処理物の乾燥を促す強制乾燥部が設けられていてもよい。噴出部が複数並べられている場合、噴出部ごとに強制乾燥部が設けられていてもよく、複数の噴出部に対し1つの強制乾燥部が設けられていてもよい。
これにより、処理ガスが吹き付けられる箇所より下流側の部分の凝縮層を確実に減衰させ、ないしは消滅させることができ、スキャンの度に凝縮層が累積していくのを防止することができる。
前記乾燥部は、乾燥ガスを噴き出す乾燥ガス供給部であってもよく、被処理物を加熱する加熱部であってもよい。
また、本発明は、上記のエッチング方法又はエッチング装置にてエッチングされた被処理物を提供するものである。
本発明は、略大気圧でのエッチング処理に適用される。ここで、略大気圧とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡易化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
本発明によれば、移動速度の設定することによって、凝縮層が水溜り状になるのを防止できる。この結果、処理ムラを抑えることができ、エッチングの品質を高めるとともに均一性を確保することができる。
本発明の第1実施形態に係るエッチング装置の概略構成図である。 上記装置の被処理物の拡大断面図であり、(a)は、シリコンエッチング前の状態を示し、(b)は、シリコンエッチング後の状態を示す。 上記装置のスキャン機構の一例を示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係るエッチング装置の概略構成図である。 本発明の第3実施形態に係るエッチング装置の概略構成図である。 本発明の第4実施形態に係るエッチング装置の概略構成図である。 移動速度と凝縮層の厚さとの関係を示すグラフである。 凝縮層の厚さと単位処理幅及び単位時間あたりのエッチング体積との関係を示すグラフである。 凝縮層の厚さとスキャン1回あたりのエッチング深さとの関係を示すグラフである。 移動速度と単位処理幅及び単位時間あたりのエッチング体積との関係を示すグラフである。 本発明の第5実施形態に係るエッチング装置の概略構成図である。 従来のシリコンエッチングを施した被処理物の拡大断面図であり、エッチング前のシリコン層を二点鎖線で示す。
符号の説明
M,M2,M3,M4,M5 エッチング装置
10 被処理物
11 ガラス基板
12 ゲート線
13 SiNx層
14 α−Si層
15 n+層
16 シリコン層
17 レジスト
18 凝縮層
20 設置部
30 処理ガス供給部
31 フッ化水素生成部
32 炭化フッ素供給部
33 プラズマ生成部
34 水添加部
35 電極
36 オゾン生成部
37 酸素供給部
38 オゾナイザー
39 処理ヘッド
40 ノズル部
41 噴出口(噴出部)
42 吸引口(吸引部)
50 吸引手段
60 スキャン機構(移動機構)
70 設定部(設定手段)
80 乾燥ガス供給源
81 乾燥ガス供給口(強制乾燥部)
90 加熱部(強制乾燥部)
R1 処理ガスとの接触領域(反応領域)
t 凝縮層の厚さ
以下、本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、エッチング装置Mは、設置部20と、処理ガス供給部30と、スキャン機構60(移動機構)と、設定部70(設定手段)とを有している。
設置部20には、被処理物10が配置されている。被処理物10のベースは、例えばガラス基板11で構成されているが、これに限定されるものではない。
図2(a)に示すように、ガラス基板11の表面には、ゲート線12のパターンが設けられ、さらにSiNx層13、α−Si層14、n+層15が下から順次積層されている。n+層15上のゲート線12に対応する部分には、レジスト17が設けられている。
α−Si層14は、アモルファスシリコンにて構成されている。n+層15は、シリコンにリン(P)をドーピングしたものである。これらα−Si層14とn+層15とが、本発明のエッチング対象のシリコン16を構成する。α−Si層14とn+層15を合計したシリコン層16の厚さは、例えば2000A程度である。
処理ガス供給部30は、フッ化水素生成部31と、オゾン生成部36とを備えている。
フッ化水素生成部31は、フッ素系原料供給部32と、水添加部34と、プラズマ生成部33とを有している。原料供給部32からのCFに水添加部34からの水蒸気(HO)が添加されて、フッ素系原料ガスが生成され、このフッ素系原料ガスがプラズマ生成部33に導入されるようになっている。
原料供給部32においてCFを不活性ガスで希釈し、これに添加部34においてHOを添加して、フッ素系原料ガスを得ることにしてもよい。不活性ガスとしては、Ar、He、Ne等の希ガスやNを用いるとよい。
プラズマ生成部33は、一対の電極35を含んでいる。これら電極35の間に電界が印加されることにより、大気圧グロー放電が生成されるようになっている。印加電界は、例えばパルス波(間欠波)とするが、これに限定されるものではなく、連続波状の高周波でもよい。この電極35間の空間に、上記フッ素系原料ガス(CF+HO)が導入されるようになっている。これにより、原料ガスがプラズマ化され、下式(1)の反応が起き、フッ化水素(HF)を含むエッチャントが生成されるようになっている。
CF+2HO → 4HF+CO …式(1)
オゾン生成部36は、酸素源37とオゾナイザー38を備えている。酸素源37からの酸素(O)を用いて、オゾナイザー38によってオゾン(O)が生成されるようになっている。
プラズマ生成部33の一対の電極35の下流側において、オゾナイザー38からのオゾン含有ガスと一対の電極35間からのフッ化水素含有ガス(エッチャント)とが混合され、フッ化水素とオゾンを主成分とする処理ガスが生成されるようになっている。
プラズマ生成部33の下側にノズル部40が設けられている。ノズル部40は、設置部20の被処理物10の上方に配置されている。プラズマ生成部33及びノズル部40により、処理ヘッド39が構成されている。
図において、ノズル部40の下面と被処理物9の上面との間の距離(ギャップg)は、誇張されている。
ノズル部40には、噴出口41(噴出部)と、この噴出口41を挟むようにしてその左右に設けられた一対の吸引口42(吸引部)とが形成されている。これら噴出口41及び吸引口42は、図1の紙面と直交する前後方向に延びている。
上記処理ガス(HF+O)が噴出口41に導入され、下方へ吹出されるようになっている。
吸引口42は、真空ポンプ等を含む吸引手段50に接続されている。吸引口42の下端周辺のガスが吸引口42に吸込まれ、吸引手段50にて吸引排気されるようになっている。
ノズル部40を含む処理ヘッド39は、スキャン機構60に接続されている。スキャン機構60は、モータ等の駆動部やスライドガイド等を有し、処理ヘッド39を図1において左右方向に往復移動(スキャン)させるようになっている。スキャン機構60の出力速度は、例えば0〜20m/minの範囲内で増減できるようになっている。スキャン機構60には設定部70が接続されている。この設定部70によってスキャン機構60の出力すなわち処理ヘッド39の往復移動速度を設定できるようになっている。
図3は、スキャン機構60の一例を示したものである。スキャン機構60は、モータ61と、このモータ61に伝達機構62を介して連結されたリードスクリュー63と、スライドガイド64とを有している。伝達機構62は、モータ61の出力軸に接続されたプーリ62aと、リードスクリュー63の一端部に接続されたプーリ62bと、これらプーリ62a,62bに架け渡されたエンドレスベルト62cとを含んでいる。伝達機構62としてギア列等を用いてもよい。モータ61の出力軸にリードスクリュー63が直接連結されていてもよい。リードスクリュー63は、左右に延びている。処理ヘッド39の袖部39Bに設けられたナット65がリードスクリュー63に螺合されている。スライドガイド64は、リードスクリュー63と平行に延びている。袖部39Bに設けられたスライダ66がスライドガイド64に摺動可能に係合されている。
モータ61にはコントローラ71が接続されている。コントローラ71は、図示しないCPUやモータ駆動回路や設定部70を含んでいる。設定部70は、例えばタッチパネルやダイヤル等で構成されている。この設定部70を操作することによって処理ヘッド39のスキャン速度の設定入力が行なわれる。コントローラ71は、モータ61の回転数を調節し、処理ヘッド39が設定速度でスキャンされるよう制御を行なう。
スキャン機構60の構成は、上記に限定されるものではなく、例えば流体圧アクチュエータで処理ヘッド39を移動させるようになっていてもよく、その他、種々の公知の移動機構を採用することができる。
処理ヘッド39の往復移動の範囲は、被処理物10の処理範囲に対応させるのが好ましい。移動範囲を処理範囲より広くし、噴出口41が処理範囲より外側で折り返すようにするのがより好ましい。
上記に代えて、スキャン機構60を設置部20に接続し、設置部20を移動させる一方、処理ヘッド39を固定してもよい。その場合、スキャン機構60及び設置部20としてローラコンベアやベルトコンベアを用いてもよい。
上記構成のエッチング装置Mによるシリコンエッチング方法を説明する。
設置工程
設置部20に被処理物10を設置する。圧力環境は、略大気圧とし、好ましくは大気圧とする。
温調工程
被処理物10の温度は、好ましくは20〜60℃、より好ましくは25〜35℃になるように調節する。
処理ガス供給工程
処理ガス供給部30によって、HFとOを主成分とする処理ガスを生成し、噴出口41から吹出す。このとき、フッ素系原料供給部32からのCFの流量は、被処理物Wの前後方向(図1の紙面直交方向)の長さ1mあたり、5〜20slmとするのが好ましく、5〜10slmとするのがより好ましい。
添加部34による水蒸気の添加量は、その大部分が式(1)のプラズマ化反応によって消費される量に設定するのが好ましく、具体的にはHO/(CF+HO)=10〜50vol%とするのが好ましく、10〜25vol%とするのがより好ましい。必要に応じAr、N、He、Ne等の不活性ガスで希釈してもよい。
プラズマ生成部33の電極35間における電界強度は、1〜20kV/mmとするのが好ましく、5〜10kV/mmとするのがより好ましく、周波数は、5〜100KHzとするのが好ましく、10〜50KHzとするのがより好ましい。
オゾン生成部36によるオゾン生成量は、爆発限界以下とし、具体的にはオゾナイザー38の出口でO/(O+O)=1〜10vol%であるのが好ましく、5〜8vol%であるのがより好ましい。
噴出口41からの処理ガスの噴出流量は、噴出口41の前後(図1の紙面直交方向)の単位長さ(1m)あたり10〜500slmに設定するのが好ましく、100〜200slmに設定するのがより好ましい。
噴出口41からの処理ガス中のHF濃度は、処理ガス全体に対し例えば0.1〜5vol%となるようにしてもよく、0.3〜1vol%となるようにしてもよい。HF濃度の下限値は、処理ガス全体に対し0.1vol%以上が好ましく、1vol%以上がより好ましい。HF濃度の上限値は、処理ガス全体に対し8vol%以下が好ましく、5vol%以下がより好ましい。HF濃度をあまり大きくしても凝縮層の制御が難しくなる。HF濃度の最適値は、ノズル部40の下面と被処理物9の上面との間の距離(ギャップg)や移動速度に応じて設定するとよい。
噴出口41からの処理ガス中のO濃度は、処理ガス全体に対し1〜5vol%となるようにするのが好ましく、3〜4vol%となるようにするのがより好ましい。噴出口41からの処理ガス中の水分濃度は、0.001〜0.01%(水蒸気分圧で0.01kPa〜0.1kPa)が好ましい。
噴出口41から噴き出された処理ガスは、左右の吸引口42へ向かって流れ、これら吸引口42から吸引される。したがって、被処理物10の表面の左右の吸引口42に対応する部分の間が、処理ガスとの接触領域(反応領域)R1となる。この反応領域R1には、一時的に凝縮層18が形成される。凝縮層18は、処理ガス中のHO又は後記の反応式(2)の右辺第2項の2HOが凝縮したものである。図1において、凝縮層18の厚さは誇張して示されている。凝縮層18の厚さは、噴出口41の直下近傍で最大になり、吸引口42の直下近傍へ向かうにしたがって薄くなる。以下、単に凝縮層18の厚さと言うときは、特に断らない限り最大厚さを言うものとする。この凝縮層18に処理ガス中のHFが溶解し、凝縮層18がHF水溶液となる。さらに、Oが溶解する。上記被処理物10の温度設定により、Oの溶解速度を十分に高く維持することができる。
溶解したOは、凝縮層18中を拡散し、被処理物10の表面のシリコン(n+層15及びα−Si層14)に到達することにより、該シリコンを酸化する。この酸化シリコンとHFが反応する。こうして全体として式(2)で示される反応が起き、シリコンがエッチングされる。
4HF+2O+Si → SiF+2HO+2O …式(2)
移動工程
処理ガスの噴出と併行して、スキャン機構60によって処理ヘッド39を被処理物10に対し往復移動(スキャン)させる。見かけ上、この処理ヘッド39に追随するようにして、凝縮層18も被処理物10の表面上を移動する。通常のエッチングでは、スキャンは1回〜2回である。これに対し、本発明では、スキャンを好ましくは3〜4回以上とし、より好ましく5〜8回以上とし、さらに好ましくは9回以上する。こで、1回のスキャンとは、片側移動すなわち往方向への1回の移動、又は復方向への1回の移動を意味し、1回の往復は、2回のスキャンに対応する。
移動速度設定工程
ここで、凝縮層18の厚さtが所定以下になるよう、設定部70によって処理ヘッド39の移動速度(スキャン速度)を所定以上に設定する。凝縮層18の厚さtは、2μm以下になるようにするのが好ましく、t=0.5〜2μmになるようにしてもよく、t=0.5〜1μmになるようにしてもよい。凝縮層18の厚さtは、好ましくはt=20〜60Åになるようにする。
処理ヘッド39の移動速度の下限は、3m/min程度に設定するのが好ましく、3〜9m/minに設定してもよく、6〜9m/minに設定してもよい。
処理ヘッド39の移動速度の上限は、スキャン機構60の能力にも依るが、9〜20m/minとしてもよく、10〜15m/minとしてもよい。移動速度が大きくなると、処理ヘッド39と被処理物10との間への雰囲気ガスの巻き込み量が増大し、処理ガスが希釈されるため、移動速度の上限は、処理ヘッド39と被処理物10との間の間隔(ギャップg)に応じて設定するのが好ましい。処理ヘッド39と被処理物10との間の間隔(ギャップg)がg=1mm程度のときは、70m/min以下にするとよく、ギャップがg=2mm程度のときは、15m/min以下にするとよく、ギャップがg=3mm程度のときは、8m/min以下の範囲で設定するとよく、ギャップがg=4mm程度のときは、4m/min以下にするとよい。これによって、処理ヘッド39と被処理物10との間への雰囲気ガスの巻き込み量を抑えることができ、エッチングが確実に行なわれるようにすることができる(図10)。
上記の速度設定により、被処理物10上のどの場所においても、凝縮層18中のOが被処理物10の表面に確実に到達することができ、エッチング反応が確実に起きるようにすることができる。したがって、図2(b)に示すように、レジスト17が設けられた部分以外のシリコン層16を確実に除去できる。隅角部19のシリコン層16をも確実に除去することができる。この結果、処理ムラ(エッチング残)が出来るのを防止することができ、エッチングの品質を良好にでき均一性を向上させることができる。
上記の移動速度設定により、1回のスキャン(往方向への移動又は復方向への移動)でエッチングされるシリコン層16の厚さは、100〜500Å程度になる。したがって、スキャンを上記の回数行なうことにより、シリコン層16の全体(厚さ2000Å)をエッチングすることができる。
凝縮層の厚さと、1回のスキャンすなわち噴出部41が被処理物10と対向する位置を相対的に1回通過するときのシリコンのエッチング深さとは、一定の関係がある(図9)。そこで、上記エッチング深さが所定以下になるよう、処理ヘッド39の移動速度を所定以上に設定することにしてもよい。上記エッチング深さの上限は、HF生成部31におけるフッ素系原料ガスの露点(水蒸気濃度)に応じて設定するのが好ましい。露点が小さい場合、移動速度が比較的小さくても良好なエッチング品質を得ることができる(実施例1の表1及び表2)。フッ素系原料ガスの露点が12℃以下のときは、上記エッチング深さが100Å以下になるよう速度設定を行なうとよい。このときの移動速度の下限は1m/min程度とすることができる(実施例1の表1)。フッ素系原料ガスの露点が14℃程度のときは、上記エッチング深さが60Å以下になるよう速度設定を行なうとよい。このときの移動速度の下限は2m/min程度とすることができる(実施例1の表2)。フッ素系原料ガスの露点が16℃程度のときは、上記エッチング深さが40Å以下になるよう速度設定を行なうとよい。このときの移動速度の下限は5m/min程度とするのが好ましい(実施例1の表3)。フッ素系原料ガスの露点が18℃程度のときは、上記エッチング深さが25Å以下になるよう速度設定を行なうとよい。このときの移動速度の下限は10m/min程度とするのが好ましい(実施例1の表4)。
次に、他の実施形態を説明する。以下の実施形態において、既述の実施形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
[第2実施形態]
図4に示すエッチング装置M2では、ノズル部40の乾燥ガス供給口81(乾燥ガス供給部)が設けられている。乾燥ガス供給口81は、ノズル部40の下面の周縁に沿う底面視四角形の環状をなしている。
乾燥ガス供給口81に乾燥ガス供給源80が連なっている。乾燥ガス供給源80において、所定の温度及び湿度に調節された窒素や空気などの乾燥ガスが、乾燥ガス供給口81から吹出される。乾燥ガスの温度は、20〜100℃程度が好ましく、20〜30℃程度がより好ましい。乾燥ガスの相対湿度は、0〜1%程度が好ましく、0〜0.01%程度がより好ましい。
これによって、被処理物Wのエンチャント接触領域R1の外部では乾燥を促進させることができ、凝縮層18を減衰させて確実に消滅させることができる。したがって、スキャンの回数が増えるにしたがって凝縮層18が累積するのを防止でき、凝縮層18の厚さtを所定以下に確実に抑えることができる。
凝縮層の厚さが0.1μm以下の場合、クリーンルームの中の相対湿度50%程度でも1〜2秒以下で乾燥を行なうことができる。
エンチャント接触領域R1に対しスキャン方向の下流側の乾燥ガス供給口81だけから乾燥ガスが吹出されるようにしてもよい。
[第3実施形態]
図5に示すエッチング装置M3では、ノズル部40の左右の吸引口42のさらに外側に、一対の加熱部90が設けられている。加熱部90は、電熱ヒータで構成されていてもよく、赤外線等の輻射ヒータで構成されていてもよい。
この実施形態によれば、加熱部90によって、被処理物Wの処理ガス接触領域R1の外側の部分を加熱し、乾燥を促進させることができる。これによって、スキャンの回数が増えるにしたがって凝縮層18が累積するのを防止でき、凝縮層18の厚さtを所定以下に確実に抑えることができる。
加熱部90による被処理物10の加熱温度は、20〜100℃程度が好ましく、25〜50℃程度がより好ましく、25〜30℃がさらに好ましく、30〜50℃程度にしてもよい。
処理ガス接触領域R1に対しスキャン方向の下流側の加熱部90だけをオンし、処理ガス接触領域R1の下流側の部分だけを加熱することにしてもよい。そうすると、処理ガスの吹きつけ前に被処理物10が高温化されるのを防止でき、エッチングレートが減殺されるのを防止することができる。
加熱部90は、ノズル部40の吸引口42より外側だけに限られず、噴出口41と吸引口42の間に配置してもよく、ノズル部40の噴出口41及び吸引口42を除くほぼ全域に配置してもよく、左右どちらか一方にだけ配置してもよい。処理ヘッド39から離してその外側に配置してもよい。加熱部90は、被処理物10を裏側(下側)から加熱するようになっていてもよい。
[第4実施形態]
図6に示すエッチング装置M4では、処理ヘッド39が左右(移動方向)に一定の間隔を置いて複数(図では3つだけ図示)設けられている。各処理ヘッド30には、吸引口42が噴出口41の片側(ここでは右側)にだけ設けられている。噴出口41から噴き出された処理ガスのほぼ全量が右側へ流れ、1つの吸引口42から吸引される。被処理物10の表面における各処理ヘッド39の噴出口41と吸引口42との間に対応する部分が反応領域R1となる。
スキャン機構60は、設置部20を介して被処理物10を左から右へ移動させるようになっている。したがって、被処理物10上での処理ガスの流れ方向と、処理ヘッド39に対する被処理物10の移動方向とが、互いに一致している。
設置部20及びスキャン機構60としてローラコンベア等の搬送コンベアを用いてもよい。被処理物10に代えて、第1実施形態と同様に処理ヘッド39を移動させるようになっていてもよい。
隣り合う処理ヘッド39,39どうしの間隔は、被処理物9の表面上の各ポイントが、これら処理ヘッド39,39のうち上流側の処理ヘッド39の反応領域から下流側の処理ヘッド39の反応領域へ移行する期間中に、凝縮層が乾燥し得る程度に設定されている。上記間隔は、乾燥に必要な時間(例えば数秒)と被処理物9の移動速度との積により求められる。
なお、上記間隔は、処理ヘッド39と被処理物9との間の間隔(ギャップg)より十分に大きい。図においては、ギャップgが誇張されている。
この第4実施形態では、1回のスキャン(片道移動)で処理ヘッド39の台数分のエッチングを行なうことができる。したがって、処理ヘッド39の台数を増やすと、スキャンを1回行なうだけで被エッチング膜16の全体をエッチングできる。
図7は、図6の装置をモデル化し、移動速度と凝縮層18の厚さとの関係をシミュレーションしたものである。諸条件は以下の通り。
反応領域R1の長さ(噴出口41から吸引口42までの距離): 4cm
処理ガス流量 7.9L/min(単位処理幅(図1の紙面直交方向の1m)あたり)
HF濃度 2.25vol%
オゾン濃度 3vol%
雰囲気温度 25℃ 相対湿度50%
ギャップ g=1〜4mm
移動速度: 0.25〜102.5m/min
処理ヘッド39の台数:1回のスキャン(片道移動)でシリコン層16の全体がエッチングされるだけの台数
図7に示すように、移動速度が小さいと凝縮層が厚く形成される。移動速度が大きくなるにしたがって凝縮層の厚さが小さくなる。移動速度が2m/min以下の領域では移動速度が大きくなるにしたがって凝縮層の厚さが急激に小さくなる。移動速度が3m/min程度では、凝縮層の厚さは十分に小さくなる(約60Å以下)。3m/minより高速の領域では、凝縮層の厚さは僅かずつ漸減していく。
処理ヘッド39と被処理物10との間のギャップgが小さいほど、凝縮層の厚さが大きい。
なお、グラフ表示は省略するが、処理ガス接触領域R1の長さが大きくなるほど、凝縮層の厚さが増大する。
図8は、図7と同じ条件下における凝縮層の厚さとシリコンのエッチング量(1m幅あたりの体積)との関係をシミュレーションしたものである。図8の縦軸は、単位処理幅(図6の紙面直交方向の1m)及び単位時間(1秒)あたりにエッチングされるシリコンの体積を示し、エッチング深さとスキャン速度との積から算出したものである(図10において同じ)。
図8に示すように、凝縮層の厚さが0のときはエッチング体積も0であり、エッチング反応が起きない。凝縮層の厚さが約20Åになったとき、エッチング体積が急激に立ち上がり、エッチング反応が起きる。したがって、凝縮層の厚さが少なくとも20Å程度以上になるよう、スキャン速度を設定するのが好ましい。
凝縮層が100〜150Å以降の領域では、凝縮層が大きくなるにしたがってエッチング体積が漸減する。これはオゾンの拡散律速が効いてくるためである。すなわち、凝縮層が厚くなると、凝縮層中に溶解後のオゾンが被処理物10の表面に到達しにくくなり、オゾンと被処理物10との反応が減る。
処理ヘッド39と被処理物10との間のギャップgが小さいほど、エッチング体積が大きい。
なお、グラフ表示は省略するが、反応領域R1の長さが大きくなるほど、エッチング体積は大きくなる。
図9は、図7と同じ条件下における凝縮層の厚さと1スキャンあたりのエッチング深さとの関係をシミュレーションしたものである。凝縮層の厚さが大きくなるにしたがって、エッチングの深さも大きくなる。ギャップgが小さいほど、エッチングの深さが大きい。
なお、グラフ表示は省略するが、反応領域R1の長さが大きくなるほど、エッチング深さは大きくなる。
このように、凝縮層の厚さとエッチング深さは一定の関係がある。したがって、エッチング深さを測定することにより凝縮層の厚さを推測することができる。
図10は、図7と同じ条件下における移動速度とエッチング体積(単位処理幅(図6の紙面直交方向の1m)及び単位時間(1秒)あたり)との関係をシミュレーションしたものである。
移動速度が低速域から大きくなるにしたがって、エッチング体積が増大する。凝縮層が薄くなり反応が促進される効果と、速度が増すことによりエッチング面積が広がる効果が相俟ったものである。移動速度がある大きさになった時点でエッチング体積がピークに達し、それより高速側では速度が増すにしたがってエッチング体積が減少していく。これは、外部の雰囲気ガス(外気)がノズル部40と被処理物10との間に巻き込まれるためである。移動速度がある大きさに達すると、エッチング体積が不連続的に0になる。上記の巻き込み量が大きくなり過ぎ、凝縮層が生成されなくなり、反応が起きなくなるためである。
上記の巻き込み量は、移動速度の他、処理ヘッド39と被処理物10との間のギャップgの大きさにも依存する。ギャップgが小さいほど巻き込み量が少なくなり、処理ガスの濃度低下が抑制される。そのため、ギャップgが小さくなるにしたがって、エッチング体積が大きくなり、かつエッチング体積が0になる移動速度が高速側にシフトする。
なお、グラフ表示は省略するが、反応領域R1の長さが大きくなるほど、エッチング体積のピークが大きくなるが、エッチング体積が不連続的に0になる移動速度は、反応領域R1の長さに依らずギャップgが同じであればほぼ一定である。
図10より、ギャップがg=1mm程度のときは、移動速度が70m/min以下であれば、エッチング反応を十分確保することができる。ギャップがg=2mm程度のときは、移動速度が15m/min以下であれば、エッチング反応を十分確保することができる。ギャップがg=3mm程度のときは、移動速度が8m/min以下であれば、エッチング反応を十分確保することができる。ギャップがg=4mm程度のときは、移動速度が4m/min以下であれば、エッチング反応を十分確保することができる。g=1〜4mm、特にg=2〜3mmのギャップ量およびそれに対応する移動速度は、ローラコンベアなどの簡易な搬送装置で容易に実現することができる。g=2〜3mm程度であれば、経時変化によるローラーのぶれなども十分吸収でき、コスト面でもメリットが大きい。
[第5実施形態]
図11に示すエッチング装置M5では、処理ヘッド39が一定の間隔を隔てて複数設けられている。これら処理ヘッド39は、スキャン機構60による移動方向に沿って一列に並べられている。隣接する処理ヘッド39,39どうしの間隔は、第4実施形態と同様に被処理物9の表面上の各ポイントがこれら処理ヘッド39,39間を通り過ぎるときに凝縮層が乾燥し得る程度に設定されている。各処理ヘッド39には、噴出口41と吸引口42が設けられている。ここでは、第1実施形態と同様に、噴出口41を挟んでその両側に吸引口42が配置されている。各噴出口41から第1実施形態(図1)と等量の処理ガスが噴き出され、各吸引口42から吸引されるようになっている。
スキャン機構60は、設置部20を介して被処理物10を移動させるようになっているが、これに代えて、複数の処理ヘッド39をまとめて移動させるようになっていてもよい。
この第5実施形態では、第4実施形態と同様に、1回のスキャン(片道移動)で処理ヘッド39の台数分のエッチングを行なうことができる。したがって、処理ヘッド39が1台だけの場合(例えば第1実施形態(図1))に対しスキャン回数を処理ヘッド39の台数分の1にすることができる。例えば、装置M5の処理ヘッド39の数が10台であった場合、1台だけではスキャンを100回要するシリコン膜16に対しては10回のスキャンで済む。また、装置M5の処理ヘッド39の数が100台であった場合、1台だけではスキャンを100回要するシリコン膜16に対して1回のスキャンで済む。すなわち、往方向に片道移動するだけでエッチングを終了できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、HFのフッ素原料は、CFに限られず、CHF、C、C、C、C等のフルオロカーボン、SF、NFのフッ素含有化合物を用いてもよく、フッ素単体(F)を用いてもよい。
HFの水素原料は、HOに限られず、アルコール等のOH基含有化合物を用いてもよい。
HFの供給手段として、フッ化水素を蓄えたボンベを用いてもよく、フッ酸水溶液を気化又は霧化してキャリアガスで搬送するフッ酸ベーパーを用いてもよい。フッ酸の気化方法としては、フッ酸水溶液にキャリアガスを通したり、フッ酸水溶液を加熱して気化させ、気化したフッ化水素をキャリアガスに接触させたりするとよい。弗酸の霧化方法としては、弗酸水溶液をキャリアガス中に霧化させるとよい。キャリアガスとしては、He、Ne、Ar等の希ガスやNを用いるとよい。
オゾン生成部36としてプラズマ生成装置を用いてもよい。
上記第1〜第5実施形態のうち2以上の実施形態を互いに組み合わせてもよい。例えば、第2実施形態の乾燥ガス供給と、第3実施形態の強制加熱とを組み合わせてもよい。第4、第5実施形態の各処理ヘッド39に第2、第3実施形態の乾燥機構を組み込むことにしてもよい。そうすると、隣接する処理ヘッド39,39どうしの間隔を小さくすることができる。
実施例を説明するが、本発明がこの実施例に限定されるものでないのは当然である。
図1に示す装置Mと実質的に同様の装置を用い、被処理物10のシリコン層16のエッチングを行なった。装置構成及び処理条件は以下の通りである。
噴出口41の幅(図1の左右方向の寸法): 2mm
噴出口41の長さ(図1の紙面直交方向の寸法): 100mm
吸引口42の幅(図1の左右方向の寸法): 0.7mm
吸引口42の長さ(図1の紙面直交方向の寸法): 100mm
噴出口41と左側の吸引口42との間の距離: 20mm
噴出口41と右側の吸引口42との間の距離: 20mm
ノズル部40の下面と被処理物10との間の間隔(ワーキングディスタンスすなわちギャップg):g=1mm
電極35への印加電圧: Vpp=135v(パルス電圧)
一対の電極35間の距離: 1mm
上記印加電圧の周波数: 20kHz
上記印加電圧のパルス幅: 10μs
被処理物10の温度: 30℃
処理ガス
プラズマ生成部33へ導入されるフッ素系原料ガス:
CF+HO+Ar 約0.5slm
成分ごとに記述すると
CF 0.05slm
Ar 0.45slm
O 0.0070〜0.0117slm
上記フッ素系原料ガスの露点: 12〜20℃
オゾン生成部36からのオゾン含有ガス: O+O 0.3slm
上記オゾン含有ガスのO濃度(O/(O+O)):8vol%
すなわち、O 0.276slm、O 0.024slm
左右の吸引口42からの合計吸引流量: 1.5slm
スキャン機構60による相対移動速度: 500〜10000mm/min
スキャンの回数: SiNx層13が析出するまで
シリコン層16の厚さ: 2000Å
ここで、露点12℃のときの上記フッ素系原料ガス中のHO流量は、0.0070slmである。露点14℃のときの上記フッ素系原料ガス中のHO流量は、0.0080slmである。露点16℃のときの上記フッ素系原料ガス中のHO流量は、0.0091slmである。露点18℃のときの上記フッ素系原料ガス中のHO流量は、0.0103slmである。露点20℃のときの上記フッ素系原料ガス中のHO流量は、0.0117slmである。
結果を下記の表1〜表5に示す。
Figure 2008102807

Figure 2008102807

Figure 2008102807

Figure 2008102807

Figure 2008102807
上記の表1〜5の「エッチング残」は、顕微鏡観察において見られる処理ムラによる残留シリコンの有無を示す。0%とは、残留シリコンがほとんど観測できない状態をいい、望ましい状態である。
これにより、スキャン機構60による移動速度を大きくするにしたがって処理の均一性が向上することが確認された。プラズマ生成部33へ導入される加湿フッ素系原料ガス(CF+HO+Ar)の露点が低いほど、すなわち、水添加部34からのHOの添加量が小さいほど、移動速度が小さくても処理ムラを小さくできることが確認された。移動速度は、HOの添加量に応じて1m/min〜10m/min以上にするとよく、好ましくは5m/min〜10m/min以上にするとよいことが確認された。
詳述すると、表1より、フッ素系原料ガスの露点が12℃以下のときは、スキャン1回あたりのエッチング深さが100Å以下になるよう速度設定を行なうと、エッチング品質を十分に確保できることが確認された。このときの移動速度の下限は1m/min程度とすることができる。
表2より、フッ素系原料ガスの露点が14℃程度のときは、スキャン1回あたりのエッチング深さが60Å以下になるよう速度設定を行なうと、エッチング品質を十分に確保できることが確認された。このときの移動速度の下限は2m/min程度とすることができる
表3より、フッ素系原料ガスの露点が16℃程度のときは、スキャン1回あたりのエッチング深さが40Å以下になるよう速度設定を行なうと、エッチング品質を十分に確保できることが確認された。このときの移動速度は約5m/min以上である。
表4より、フッ素系原料ガスの露点が18℃程度のときは、スキャン1回あたりのエッチング深さが25Å以下になるよう速度設定を行なうと、エッチング品質を十分に確保できることが確認された。このときの移動速度は約10m/min以上である。
図4に示す装置M2と実質的に同様の装置を用い、被処理物10のシリコン層16のエッチングを行なった。乾燥ガス供給口81から乾燥ガスとしてNを吹出した。Nの流量は、前後左右の4つの乾燥ガス供給口81全体で2slmとした。Nの温度は25℃とし、相対湿度は0.1%以下とした。
その他の装置構成及び処理条件は、実施例1と同様とした。ただし、スキャン機構60による相対移動速度は、10000mm/minの一通りとし、スキャンは110回行なった。
その結果、処理ムラはほとんど現れず、均一エッチングできることが確認された。
この発明は、例えば半導体ウェハや液晶等のフラットパネルガラスなどの製造において、表面のシリコン層をエッチングするのに適用可能である。

Claims (19)

  1. 略大気圧下において、フッ化水素とオゾンを含む処理ガスを被処理物に吹き付け、前記被処理物の表面に形成されたシリコンをエッチングする方法であって、
    前記処理ガスを噴き出す1又は一方向に並んだ複数の噴出部を、前記被処理物に対し前記一方向に沿って相対的に往復又は片道移動させる工程と、
    前記被処理物の表面上に形成される凝縮層の厚さが所定以下になるよう、前記移動の速度を所定以上に設定する工程と、を含むことを特徴とするエッチング方法。
  2. 前記凝縮層の厚さが2μm以下になるよう前記速度設定を行なうことを特徴とする請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 前記凝縮層の厚さが、20Å〜60Åになるよう前記速度設定を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載のエッチング方法。
  4. 略大気圧下において、フッ化水素とオゾンを含む処理ガスを被処理物に吹き付け、前記被処理物の表面に形成されたシリコンをエッチングする方法であって、
    前記処理ガスを噴き出す1又は一方向に並んだ複数の噴出部を、前記被処理物に対し前記一方向に沿って相対的に往復又は片道移動させる工程と、
    1の噴出部が前記被処理物と対向する位置を相対的に1回通過するときの前記シリコンのエッチング深さが所定以下になるよう、前記移動の速度を所定以上に設定する工程と、を含むことを特徴とするエッチング方法。
  5. フッ素原料と水を含む露点12℃以下のフッ化水素原料ガスを略大気圧下でプラズマ化することにより前記フッ化水素を生成し、
    前記エッチング深さが100Å以下になるよう前記速度設定を行なうことを特徴とする請求項4に記載のエッチング方法。
  6. フッ素原料と水を含む露点14℃以下のフッ化水素原料ガスを略大気圧下でプラズマ化することにより前記フッ化水素を生成し、
    前記エッチング深さが60Å以下になるよう前記速度設定を行なうことを特徴とする請求項4に記載のエッチング方法。
  7. フッ素原料と水を含む露点16℃以下のフッ化水素原料ガスを略大気圧下でプラズマ化することにより前記フッ化水素を生成し、
    前記エッチング深さが40Å以下になるよう前記速度設定を行なうことを特徴とする請求項4に記載のエッチング方法。
  8. フッ素原料と水を含む露点18℃以下のフッ化水素原料ガスを略大気圧下でプラズマ化することにより前記フッ化水素を生成し、
    前記エッチング深さが25Å以下になるよう前記速度設定を行なうことを特徴とする請求項4に記載のエッチング方法。
  9. 前記相対移動の速度を3m/min以上に設定することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のエッチング方法。
  10. 略大気圧下において、フッ化水素とオゾンを含む処理ガスを被処理物に吹き付け、前記被処理物の表面に形成されたシリコンをエッチングする方法であって、
    前記処理ガスを噴き出す1又は一方向に並んだ複数の噴出部を、前記被処理物に対し前記一方向に沿って相対的に往復又は片道移動させ、
    前記移動の速度を3m/min以上に設定することを特徴とするエッチング方法。
  11. 前記噴出部が前記被処理物と対向するときの噴出部と被処理物との間の間隔を1mm以下になるようにし、
    前記移動の速度を3m/min以上70m/min以下の範囲で設定することを特徴とする請求項9又は10に記載のエッチング方法。
  12. 前記噴出部が前記被処理物と対向するときの噴出部と被処理物との間の間隔を2mm以下になるようにし、
    前記移動の速度を3m/min以上15m/min以下の範囲で設定することを特徴とする請求項9又は10に記載のエッチング方法。
  13. 前記噴出部が前記被処理物と対向するときの噴出部と被処理物との間の間隔を3mm以下になるようにし、
    前記移動の速度を3m/min以上8m/min以下の範囲で設定することを特徴とする請求項9又は10に記載のエッチング方法。
  14. 前記噴出部が前記被処理物と対向するときの噴出部と被処理物との間の間隔を4mm以下になるようにし、
    前記移動の速度を3m/min以上4m/min以下の範囲で設定することを特徴とする請求項9又は10に記載のエッチング方法。
  15. 1の噴出部より前記移動方向の下流側で前記被処理物を強制乾燥させることを特徴とする請求項1〜14の何れかに記載のエッチング方法。
  16. 略大気圧下において、フッ化水素とオゾンを含む処理ガスを被処理物に吹き付け、前記被処理物上に形成されたシリコンをエッチングする装置であって、
    前記被処理物が配置されるべき設置部と、
    前記処理ガスを噴き出す1又は一方向に並べられた複数の噴出部と、
    前記1又は複数の噴出部を、前記設置部に対し一方向に沿って相対的に往復又は片道移動させるスキャン機構と、
    前記被処理物の表面上に形成される凝縮層の厚さが所定以下になるよう、前記スキャン機構による移動の速度を所定以上に設定する設定部と、
    を備えたことを特徴とするエッチング装置。
  17. 略大気圧下において、フッ化水素とオゾンを含む処理ガスを被処理物に吹き付け、前記被処理物上に形成されたシリコンをエッチングする装置であって、
    前記被処理物が配置されるべき設置部と、
    前記処理ガスを噴き出す1又は一方向に並べられた複数の噴出部と、
    前記1又は複数の噴出部を、前記設置部に対し一方向に沿って相対的に往復又は片道移動させるスキャン機構と、
    1の噴出部が前記被処理物と対向する位置を相対的に1回通過するときの前記シリコンのエッチング深さが所定以下になるよう、前記スキャン機構による移動の速度を所定以上に設定する設定部と、
    を備えたことを特徴とするエッチング装置。
  18. 略大気圧下において、フッ化水素とオゾンを含む処理ガスを被処理物に吹き付け、前記被処理物上に形成されたシリコンをエッチングする装置であって、
    前記被処理物が配置されるべき設置部と、
    前記処理ガスを噴き出す1又は一方向に並べられた複数の噴出部と、
    前記1又は複数の噴出部を、前記設置部に対し一方向に沿って相対的に往復又は片道移動させるスキャン機構と、
    を備え、前記移動の速度が3m/min以上に設定されていることを特徴とするエッチング装置。
  19. 請求項1〜15の何れかに記載のエッチング方法または請求項16〜18の何れかに記載のエッチング装置にてエッチングされたことを特徴とする被処理物。
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