JPWO2008099571A1 - 複合光学素子、光ピックアップ装置、及び複合光学素子の成型方法 - Google Patents

複合光学素子、光ピックアップ装置、及び複合光学素子の成型方法 Download PDF

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Abstract

構成要素である複数の対物レンズの要求精度に応じて、各対物レンズの配置を適切に設定することによって高精度な複合光学素子を提供するために、第1及び第2対物レンズ12、13と、第1及び第2対物レンズ12、13を支持する外枠部11とを一体成型した光ピックアップ装置用の複合光学素子10であって、第1及び第2対物レンズ12、13のうち、最も小さいスポット径を形成するための(あるいは開口数が最も大きい)第1対物レンズ12を、他の第2対物レンズ13よりも複合光学素子10全体の重心CGに最も近い位置に配置する。

Description

本発明は、光情報記録媒体に対して情報の再生等を行うための複合光学素子及び光ピックアップ装置、並びに複合光学素子の成型方法に関する。
これまで、CD(コンパクト・ディスク)、DVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)等の光情報記録媒体に対して情報の再生、記録を行うための各種光ピックアップ装置が開発、製造され、一般に普及している。なお、「情報の再生、記録」とは、情報についての再生及び/又は記録を意味する。係る光ピックアップ装置に組み込まれる対物レンズ系として、複数のレンズ素子を合体して一体成型した複合光学素子が存在し、この場合、複数の対物レンズが一体成型によって小型化され組立工程も簡単なものとなる(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−63083号公報
上述の複合光学素子は、CD用やDVD用等の製造難易度(スポット径の大きさや開口数の大きさ等)が異なる対物レンズが並列に並べられた構成となっている。この場合、射出成型において金型に注入された樹脂は徐々に冷却されるが、その際、樹脂の熱は周辺の金型部分から奪われるため、光学素子で言えば、その周辺側から徐々に冷却されていくことになる。この際、上述の複合光学素子において、より製造難易度の高い、例えばDVD用の対物レンズが複合光学素子の中心部に位置していない場合、DVD用の対物レンズは光軸に関して非対称に収縮することになるため、光学面が非均一に変形することとなり主にコマ収差性能が悪くなるという問題がある。特に、この問題は、波長400nm程度の青紫色半導体レーザが用いられるような、HD DVD(以下、単にHDという)に対する情報の再生、記録に使用されるHD用の対物レンズ、さらにBlu−ray Disc(以下、単にBDという)に対する情報の再生、記録に使用されるBD用の対物レンズになるほどより顕著となる。
そこで、本発明は、構成要素である複数の対物レンズの要求精度に応じて、各対物レンズの配置を適切に設定することによって、高精度な複合光学素子を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記複合光学素子の成型方法、及び上記複合光学素子を組み込んだ光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る第1の複合光学素子は、略同一平面上に配列される複数の対物レンズと、複数の対物レンズを支持する外枠部とを一体成型した光ピックアップ装置用の複合光学素子であって、複数の対物レンズのうち、最も小さいスポット径を形成する第1対物レンズを、他の対物レンズよりも複合光学素子全体の重心に最も近い位置に配置している。なお、複数のスポット径に対応した互換型の対物レンズについては、実現される最も小さなスポット径を基準としてスポット径の大小を判断する。また、第1対物レンズの中心と複合光学素子全体の重心とが一致することが好ましい。
上記第1の複合光学素子において、第1対物レンズは、複合光学素子全体の重心に最も近い位置に配置されているため、相対的に中央寄りに位置することになる。よって、第1対物レンズは、略光軸を中心とする均一な収縮傾向が高まるので、収差性能が悪化することを防ぐことができ、目的とするスポット径を比較的容易に達成できる。
本発明の具体的な態様又は側面によれば、複数の対物レンズのうち、第1対物レンズの次に小さいスポット径を形成する第2対物レンズは、射出成型の際に樹脂を注入するゲートと第1対物レンズとを結ぶ直線上に配置される。この場合、ゲートからの樹脂の流れが一様になるので、第2対物レンズの収差性能の悪化を防ぐことができる。
本発明の別の態様によれば、複数の対物レンズから第1対物レンズを除いたもののうち、より小さいスポット径を形成する上位対物レンズは、外枠部内に配置される複数の対物レンズの分布密度が低い位置に配置され、より大きいスポット径を形成する下位対物レンズは、外枠部内に配置される複数の対物レンズの分布密度が高い位置に配置される。この場合、第1対物レンズ以外のレンズは、スポット径が小さい順に、外枠部上の対物レンズの分布密度が低い位置すなわち相互に干渉しにくい位置から密度分布が高い位置すなわち相互に干渉しやすい位置へ配置される。これにより、スポット径がより小さい上位対物レンズの収差性能を優先した高性能の複合光学素子を提供できる。
本発明のさらに別の態様によれば、複数の対物レンズから第1対物レンズを除いたもののうち、より小さいスポット径を形成する上位対物レンズは、複合光学素子全体の重心により近い位置に配置され、より大きいスポット径を形成する下位対物レンズは、複合光学素子全体の重心からより離れた位置に配置される。この場合、第1対物レンズ以外のレンズは、スポット径の大きさに応じて各対物レンズの光学性能が劣化しにくい位置に順次配置される。
また、本発明に係る第2の複合光学素子は、略同一平面上に配列される複数の対物レンズと、複数の対物レンズを支持する外枠部とを一体成型した光ピックアップ装置用の複合光学素子であって、複数の対物レンズのうち、開口数が最も大きい第1対物レンズを、他の対物レンズよりも複合光学素子全体の重心に最も近い位置に配置している。なお、複数の開口数に対応した互換型の対物レンズについては、実現される最も大きな開口数を基準として開口数の大小を判断する。
上記第2の複合光学素子において、第1対物レンズは、複合光学素子全体の重心に最も近い位置に配置されているため、相対的に中央寄りに位置することになる。よって、第1対物レンズは、略光軸を中心とする均一な収縮傾向が高まるので、収差性能が悪化することを防ぐことができ、目的とする開口数を比較的容易に達成できる。
本発明の別の態様によれば、複数の対物レンズのうち、第1対物レンズの次に開口数が大きい第2対物レンズは、射出成型の際に樹脂を注入するゲートと第1対物レンズとを結ぶ直線上に配置される。この場合、ゲートからの樹脂の流れが一様になるので、第2対物レンズの収差性能の悪化を防ぐことができる。
本発明のさらに別の態様によれば、複数の対物レンズから第1対物レンズを除いたもののうち、開口数がより大きい上位対物レンズは、外枠部内に配置される複数の対物レンズの分布密度が低い位置に配置され、開口数がより小さい下位対物レンズは、外枠部内に配置される複数の対物レンズの分布密度が高い位置に配置される。この場合、第1対物レンズ以外のレンズは、開口数が大きい順に、外枠部上の対物レンズの分布密度が低い位置すなわち相互に干渉しにくい位置から密度分布が高い位置すなわち相互に干渉しやすい位置へ配置される。これにより、開口数がより大きい上位対物レンズの収差性能を優先した高性能の複合光学素子を提供できる。
本発明のさらに別の態様によれば、複数の対物レンズから第1対物レンズを除いたもののうち、開口数がより大きい上位対物レンズは、複合光学素子全体の重心により近い位置に配置され、開口数がより小さい下位対物レンズは、複合光学素子全体の重心からより離れた位置に配置される。この場合、第1対物レンズ以外のレンズは、開口数の大きさに応じて各対物レンズの光学性能が劣化しにくい位置に順次配置される。
本発明のさらに別の態様によれば、複数の対物レンズは、外枠部の縁から所定距離だけ離れて配置される。この場合、各対物レンズが成型に際して収縮が大きな外枠部の縁部分より中心側にあることで、各対物レンズの収差性能が悪化するのを抑えることができる。
本発明のさらに別の態様によれば、複数の対物レンズは、互いに離間して配置されている。この場合、各対物レンズが互いに独立して存在するため、製造時の干渉によって対物レンズの形状に影響を与えることを防止する。また、使用時に一方の対物レンズに入射する光が他の対物レンズに入射して動作に影響を与えること等を防止する。これにより、各対物レンズ間の光学特性の影響を防ぐことができる。
また、本発明に係る光ピックアップ装置は、光情報記録媒体に対して情報の読み取り又は書き込みを行うための光源と、上述の複合光学素子とを備える。
上記光ピックアップ装置によれば、上述の複合光学素子を用いることにより、各対物レンズで異なるスポット径等を実現することができる。そのため、情報記録面におけるスポット径の規格が異なる2種以上の光情報記録媒体に対して、簡易に情報の再生、記録を行うことができる。
また、本発明に係る複合光学素子の成型方法は、略同一平面上に配列される複数の対物レンズと、複数の対物レンズを支持する外枠部とを備える複合光学素子の成型方法であって、最も難易度の高い第1対物レンズは、外枠部を成型する金型の内側輪郭の中心に最も近い位置に成型される。
上記成型方法によれば、第1対物レンズは、型の内側輪郭の中心に最も近い位置に配置されているため、複合光学素子において相対的に中央寄りに位置することとなる。よって、第1対物レンズは、略光軸を中心とする均一な収縮傾向が高まるので、収差性能が悪化することを防ぐことができ、第1対物レンズを比較的容易に高精度なレンズにすることができる。
図1(A)は、第1実施形態の複合光学素子の平面図であり、図1(B)は、複合光学素子の側面図である。 図1に示す複合光学素子の変形例を示す平面図である。 図1に示す複合光学素子を備えるレンズ組立体の平面図である。 図3に示すレンズ組立体を組み込んだ光ピックアップ装置の構成を示す図である。 第2実施形態の複合光学素子の構成を示す平面図である。 図5に示す複合光学素子の変形例を示す平面図である。 第3実施形態の複合光学素子の構成を示す平面図である。 図7に示す複合光学素子の変形例を示す平面図である。
符号の説明
10、20、110、120、210、220…複合光学素子
11、21、121、111、211、221…外枠部、
12、22、112、122、212、222…第1対物レンズ
13、23、113、123、213、223…第2対物レンズ
215、225…第3対物レンズ
140…レンズ組立体
〔第1実施形態〕
(1)複合光学素子
本発明の第1実施形態の複合光学素子について、図面を参照しつつ説明する。なお、図1(A)は、第1タイプの複合光学素子を説明する平面図であり、図1(B)は、図1(A)の側面図である。
図1(A)及び1(B)に示す複合光学素子10は、コリメートされた状態で入射する光束を比較的小径のスポットとして集光する第1対物レンズ12と、コリメートされた状態で入射する光束を比較的大径のスポットとして集光する第2対物レンズ13と、第1及び第2対物レンズ12、13を周囲から支持する外枠部11とを有する。複合光学素子10は、例えばプラスチック材料から一括して成型された単一の部品であり、第1及び第2対物レンズ12、13と外枠部11とが一体化されている。ここで、第1及び第2対物レンズ12、13は平面視において円形の輪郭を有し、外枠部11は第1及び第2対物レンズ12、13の周囲を囲んだ円形の輪郭を有する。第1及び第2対物レンズ12、13は、略同一平面内に配置され、各自の光軸OA1、OA2は、互いに略平行に揃えられている。
本実施形態の複合光学素子10は、情報の再生、若しくは記録に用いられるものであって、第1及び第2対物レンズ12、13のうち、最も小さいスポット径を形成するための第1対物レンズ12が、複合光学素子10全体の重心CGに最も近い位置に配置されている。特にこの場合、第1対物レンズ12は、第1対物レンズ12の中心と射出成型時の複合光学素子10全体の重心CGとが略等しい位置となるように配置される。この際、複合光学素子10全体の重心CGは、第1対物レンズ12が射出成型の際に外枠部11を成型する金型の内側輪郭の略中心にあることになり、第1対物レンズ12を重心CGを中心として略均一に収縮させることができる。よって、第1対物レンズ12の収差性能が悪化することを防ぐことができ、スポット径が最も小さく高性能が要求される対物レンズを容易に実現できる。
第2対物レンズ13は、射出成型時において樹脂を注入するゲートの一部であるゲート部分GAと、第1対物レンズ12とを結ぶ直線CL上に配置され第1対物レンズ12よりもス大きなポット径が形成される。第2対物レンズ13を直線CL上に配置することにより、ゲート部分GAからの樹脂の流れが一様になるので、第2対物レンズ13の収差性能の悪化を防ぐことができる。
第2対物レンズ13は、第1対物レンズ12と比べて非均一の収縮となる傾向が生じるが、要求される光学性能がもともと低く、変形してもその影響が小さいので問題とならない可能性が高い。また、光学性能への影響が問題となる場合でも、その影響の程度が比較的低いので事前に変形を見込んで光学面金型を製作するという対策が可能である。
第1及び第2対物レンズ12、13の外周は、外枠部11の縁EGから所定距離だけ離れて配置されている。これにより、各対物レンズ12、13が外枠部11の縁EG側より中心側にあることで、各対物レンズ12、13の収差性能が悪化するのを防ぐことができる。両対物レンズ12、13の外周を縁EGから離す距離は、0.1mm以上とすることが好ましく、具体的には0.1mm以上、1.0mm以下である。
また、第1及び第2対物レンズ12、13は、少なくとも各対物レンズ12、13の光学特性が互いに影響しない程度の所定間隔を有して配置されている。これにより、各対物レンズ12、13が互いに独立して存在するため、各対物レンズ12、13間の光学特性の影響等を防ぐことができる。
本実施形態の複合光学素子10の場合、第1対物レンズ12と第2対物レンズ13の光学面の形状が異なっており、各対物レンズ12、13の焦点位置が異なる。つまり、両対物レンズ12、13は、以下に詳述するように開口数が異なるものとなっている。
以上説明した複合光学素子10は、複数種の光ディスク(不図示)のいずれの光ディスクに対して情報の再生、記録を行うかによって、複数の対物レンズのうち、それに対応する対物レンズが選択使用される複合対物レンズとなっている。すなわち、第1対物レンズ12によって、入射光を比較的小さいスポット径で不図示の光情報記録媒体である光ディスク中に設けられた情報記録面に集光することができ、第2対物レンズ13によって、入射光を比較的大きいスポット径で別タイプの光ディスク中に設けられた情報記録面に集光することができる。
以下、第1及び第2対物レンズ12、13の機能について説明する。第1対物レンズ12は、BD用の波長405nm或いは408nm程度のレーザ光を対象として設計されている。つまり、図1(B)に示すように、第1対物レンズ12の光源側の光学面である下面12a側から例えば光軸OA1に沿って光軸OA1に平行な波長405nmのレーザ光束が入射すると、第1対物レンズ12の光ディスク側の光学面である上面12b側からレーザ光束が射出されるが、このレーザ光束は、光軸OA1上の焦点位置F1(不図示のBDの情報記録面上)に集光し、ここに比較的小さな集光スポットを形成する。
一方、第2対物レンズ13は、DVD用の波長655nmのレーザ光やCD用の波長780nmのレーザ光を対象として設計されている。つまり、図1(B)に示すように、第2対物レンズ13の下面13a側から例えば光軸OA2に沿って光軸OA2に平行な波長655nmのレーザ光束が入射すると、第2対物レンズ13の上面13b側から波長655nmのレーザ光束が射出されるが、このレーザ光束は、光軸OA2上の焦点位置F2(不図示のDVDの情報記録面上)に集光し、ここに比較的大きな集光スポットを形成する。また、第2対物レンズ13の下面13a側から例えば光軸OA2に平行な波長780nmのレーザ光束が入射すると、第2対物レンズ13の上面13b側から波長780nmのレーザ光束が射出されるが、このレーザ光束は、光軸OA2上の焦点位置F3(不図示のCDの情報記録面上)に集光し、ここにDVDの集光スポットよりもさらに大きい集光スポットを形成する。
本実施形態において、対物レンズ12、13によって形成されるスポット径の大きさではなく、開口数の大きさに着眼して対物レンズ12、13の難易度を考えることもできる。この場合、本実施形態の複合光学素子10は、第1及び第2対物レンズ12、13のうち、最も開口数が大きい第1対物レンズ12が、複合光学素子10全体の重心CGに最も近い位置に配置されている。特にこの場合、第1対物レンズ12は、第1対物レンズ12の中心と射出成型時の複合光学素子10全体の重心CGとが略等しい位置となるように配置される。この際、複合光学素子10全体の重心CGは、第1対物レンズ12が射出成型の際に外枠部11を成型する金型の内側輪郭の略中心にあることになる。一方、第2対物レンズ13は、複合光学素子10全体の重心CG或いは射出成型の際に外枠部11を成型する金型の内側の中心から第1対物レンズ12よりも離れた位置に配置されている。
なお、各対物レンズ12、13は、それぞれの開口数のみが異なる場合に限らず、各対物レンズ12、13の用途に応じて開口数とともにレンズ径及び光学面形状の少なくとも1つが異なるものとできる。
また、各対物レンズ12、13を支持する外枠部11の輪郭形状は、円形に限らない。すなわち、複合光学素子10の外枠部11の輪郭形状は、後述する光ピックアップ装置に複合光学素子10を組み込むべきホルダに設けた取り付け部位の形状に一致するように、任意の形状に形成することができる。例えば、図2のように、矩形に近い形状の外枠部21に成型することもできる。
(2)レンズ組立体
図3は、図1に示す複合光学素子10をホルダへ組み込んだレンズ組立体140の構造を説明する平面図である。レンズ組立体140は、図1に示す複合光学素子10と、この複合光学素子10を支持して複合光学素子10とともに変位するホルダ部材40と、コイル等からなりホルダ部材40の側面等に固定される2つのアクチュエータ部71とを備える。
ホルダ部材40は、プラスチック材料等から成型された部品であり、上面40aの凹部42に複合光学素子10を支持している。ホルダ部材40は、凹部42の中央に開口41を有しており、開口41の縁部分すなわち凹部42の段差で複合光学素子10の外枠部11をアライメントしつつ支持している。開口41の縁部分と、複合光学素子10の外枠部11とは、例えばUV硬化型の接着剤等で相互に固定されており、ホルダ部材40に対して複合光学素子10をアライメントした状態で固定することができる。なお、開口41の形状は、外枠部11の支持を妨げず第1及び第2対物レンズ12、13の下面12a、13aと干渉せず、下面12a、13aへの入射光を遮光しない範囲で自在に設計することができる。
アクチュエータ部71は、ホルダ部材40に固定され或いはホルダ部材40と一体化されたコイル等からなり、磁石等からなる別のアクチュエータ部(不図示)との相互作用によって、光軸OA1、OA2に沿ったフォーカス方向や、光軸OA1、OA2に垂直なトラック方向に、ホルダ部材40を高速で微小変位させることができる。また、アクチュエータ部71は、不図示の上記アクチュエータ部との相互作用によって、ホルダ部材40を第1及び第2対物レンズ12、13とともに両対物レンズ12、13が並ぶ面内のAB方向に大きく移動させることができ、両対物レンズ12、13の位置を光ピックアップ装置の単一の光路上に選択的に切り替えて配置することができる。
このレンズ組立体140において、ホルダ部材40の位置制御によって第1対物レンズ12を単一光路上の動作位置に配置した状態で、第1対物レンズ12にBD用の波長405nmのレーザ光を光源側から入射させた場合、第1対物レンズ12を経たレーザ光は、BDの情報記録面(図1(B)の焦点位置F1に相当)に比較的大きな開口数0.85で比較的小さなスポット径となるように集光される。一方、このレンズ組立体140において、ホルダ部材40の位置制御によって第2対物レンズ13を単一光路上の動作位置に配置した状態で、この第2対物レンズ13にDVD用の波長655nmのレーザ光を光源側から入射させた場合、第2対物レンズ13を経たレーザ光は、DVDの情報記録面(図1(B)の焦点位置F2に相当)に比較的小さな開口数0.65で比較的大きなスポット径となるように集光される。また、第2対物レンズ13を光路上に配置した状態で、第2対物レンズ13にCD用の波長780nmのレーザ光を光源側から入射させた場合、第2対物レンズ13を経たレーザ光は、CDの情報記録面(図1(B)の焦点位置F3に相当)にさらに小さな開口数0.53でさらに大きなスポット径となるように集光される。
以上から明らかなように、本実施形態の複合光学素子10やこれを組み込んだレンズ組立体140では、仕様が異なる第1対物レンズ12と第2対物レンズ13とを隣接配置しているので、第1及び第2対物レンズ12、13のいずれかを光路上の動作配置することによって、BDの情報記録面と、DVD又はCDの情報記録面とにおいてそれぞれ規格に適合するスポットを形成することができる。この際、第1対物レンズ12によってBDの情報記録面に形成されるスポット径は0.41μm程度であり、第2対物レンズ13によってDVD又はCDの情報記録面に形成されるスポット径はそれぞれ0.87、1.2μm程度である。また、以上説明した複合光学素子10では、外枠部11によって両対物レンズ12、13を支持させているので、第1対物レンズ12と第2対物レンズ13との近接配置が可能であり、いずれかの対物レンズ12、13を光路上に切り替えて配置するレンズ切り替えが簡単になり、かつ、複合光学素子10を小型化することができる。これにより、複数の対物レンズの組み込みが容易で、省電力かつ高精度の光ピックアップ装置を提供することができる。
(3)光ピックアップ装置
図4は、図1に示す複合光学素子10を組み込んだ光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。
この光ピックアップ装置において、各半導体レーザ61B、61D、61Cからのレーザ光は、共用の複合光学素子10を利用して光情報記録媒体である光ディスクDB、DD、DCに照射され、各光ディスクDB、DD、DCからの反射光は、共用の複合光学素子10を介し、最終的に各光検出器67B、67D、67Cに導かれる。なお、上述の半導体レーザ61B、61D、61Cや光検出器67B、67D、67Cのほか、偏光ビームスプリッタ63B、63D、63C、64D、64C、シリンドリカルレンズ65B、65D、65C、1/4波長板69等を含む光学系は、各光ディスクDB、DD、DCに対して情報の再生、記録を行うための光学装置として機能する。
ここで、第1光ディスクDBに対して情報の再生を行う際には、第1半導体レーザ61Bは、第1光ディスクDBの情報再生用のレーザ光(例えばBD用で波長405nm)を発生し、このレーザ光は、第1の動作位置(実線の位置)にある複合光学素子10の第1対物レンズ12で集光され、NA0.85相当のスポットが情報記録面MB上に形成される。また、第2光ディスクDCに対して情報の再生を行う際には、第2半導体レーザ61Dは、第2光ディスクDDの情報再生用のレーザ光(例えばDVD用で波長655nm)を発生し、その後レーザ光は、第2の動作位置(一点鎖線の位置)にある複合光学素子10の第2対物レンズ13で集光され、NA0.65相当のスポットが情報記録面MD上に形成される。また、第3光ディスクDCに対して情報の再生を行う際には、第3半導体レーザ61Cは、第3光ディスクDCの情報再生用のレーザ光(例えばCD用で波長780nm)を発生し、その後レーザ光は、第2の動作位置にある複合光学素子10の第2対物レンズ13で集光され、NA0.53相当のスポットが情報記録面MC上に形成される。一方、第1光検出器67Bは、第1光ディスクDBに記録された情報を光信号(例えばBD用で波長405nm)として検出し、第2光検出器67Dは、第2光ディスクDDに記録された情報を光信号(例えばDVD用で波長655nm)として検出し、第3光検出器67Cは、第3光ディスクDCに記録された情報を光信号(例えばCD用で波長780nm)として検出する。なお、発光動作させる光源を第1半導体レーザ61Bから第2、第3半導体レーザ61D、61Cに切り替える際には、駆動装置であるアクチュエータ73により複合光学素子10すなわちレンズ組立体140をスライド移動(一点鎖線の位置)させて、第1対物レンズ12の代わりに第2対物レンズ13を光路上に配置する。
以下、図4の光ピックアップ装置の詳細な構造や具体的な動作について説明する。まず第1光ディスクDBを再生する場合、第1半導体レーザ61Bから例えば波長405nmのレーザ光が出射され、出射された光束は、コリメータ62Bにより平行光束となる。この光束は、偏光ビームスプリッタ63B、64D、64C及び1/4波長板69を透過した後、複合光学素子10のうち対応する第1対物レンズ12により第1光ディスクDBの情報記録面MBに集光される。
情報記録面MBで情報ビットにより変調されて反射された光束は、再び第1対物レンズ12を透過して、偏光ビームスプリッタ63Bに入射し、ここで反射されてシリンドリカルレンズ65Bにより非点収差が与えられ、第1光検出器67B上へ入射し、その出力信号を用いて、第1光ディスクDBに記録された情報の読み取り信号が得られる。
また、第1光検出器67B上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦(フォーカス)検出やトラック検出を行う。この検出に基づいて、アクチュエータ73が、第1半導体レーザ61Bからの光束を第1光ディスクDBの情報記録面MB上に結像させるように、複合光学素子10すなわち第1対物レンズ12を光軸方向に移動させるとともに、この第1半導体レーザ61Bからの光束を所定のトラックに結像するように、同第1対物レンズ12を光軸に垂直な方向に移動させる。なお、フォーカシングやトラッキングを行うためのアクチュエータ73は、レンズ組立体140のホルダ部材40側に取り付けられた第1のアクチュエータ部71と、ホルダ部材40や複合光学素子10の移動を案内する支持装置75側に取り付けられた第2のアクチュエータ部72とからなり、不図示の制御装置の制御下で動作する。
次に、第2光ディスクDDを再生する場合、第2半導体レーザ61Dから例えば波長655nmのレーザ光が出射され、出射された光束は、コリメータ62Dにより平行光束となる。この光束は、偏光ビームスプリッタ63Dを透過し、偏光ビームスプリッタ64Dで反射され、その後偏光ビームスプリッタ64C等を透過した後、複合光学素子10のうち対応する第2対物レンズ13により第2光ディスクDDの情報記録面MDに集光される。
情報記録面MDで情報ビットにより変調されて反射された光束は、再び第2対物レンズ13を透過して、偏光ビームスプリッタ64Dで反射され偏光ビームスプリッタ63Dに入射し、ここで反射されてシリンドリカルレンズ65Dにより非点収差が与えられ、第2光検出器67D上へ入射し、その出力信号を用いて、第2光ディスクDDに記録された情報の読み取り信号が得られる。
また、第1光ディスクDBの場合と同様、第2光検出器67D上でのスポットの形状変化、つまり位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行い、アクチュエータ73により、フォーカシング及びトラッキングのために、複合光学素子10すなわち第2対物レンズ13を移動させる。
次に、第3光ディスクDCを再生する場合、第3半導体レーザ61Cから例えば波長780nmのレーザ光が出射され、出射された光束は、コリメータ62Cにより平行光束となり、偏光ビームスプリッタ63Cを透過し偏光ビームスプリッタ64Cで反射等された後、複合光学素子10のうち対応する第2対物レンズ13により第3光ディスクDCの情報記録面MCに集光される。
情報記録面MCで情報ビットにより変調されて反射された光束は、再び第2対物レンズ13を透過して、偏光ビームスプリッタ64Cで反射されて偏光ビームスプリッタ63Cに入射し、ここで反射されてシリンドリカルレンズ65Cにより非点収差が与えられ、第3光検出器67C上へ入射し、その出力信号を用いて、第3光ディスクDCに記録された情報の読み取り信号が得られる。
また、第1及び第2光ディスクDB、DDの場合と同様、第3光検出器67C上でのスポットの形状変化、つまり位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行い、アクチュエータ73により、フォーカシング及びトラッキングのために複合光学素子10すなわち第2対物レンズ13を移動させる。
なお、以上は光ディスクDB、DD、DCから情報を再生する場合の説明であったが、半導体レーザ61B、61D、61Cの出力を調整すること等により、光ディスクDB、DD、DCに情報を記録することもできる。
(4)複合光学素子の成型方法
以下、本実施形態における複合光学素子10の成型方法について説明する。本発明に係る複合光学素子10は、射出成型によって形成され、その金型は、図示を省略するが、キャビティとして、第1及び第2対物レンズ12、13に対応する部分と、外枠部11に対応する部分とを備える。さらに、複合光学素子10を成型するための金型において、外枠部11側面側の1箇所にゲート部分GAに対応するゲートが設けられる。最も難易度の高い対物レンズとなる第1対物レンズ12は、金型のキャビティの輪郭のうち外枠部11に対応する部分の重心に最も近い位置に成型される。
複合光学素子10は、射出成型時において、ゲートから樹脂を一定方向に流し成型する。この場合、樹脂注入後の冷却時の樹脂の収縮は、肉厚が厚い部分が最後に固まるため、
複合光学素子10全体の重心すなわち第1対物レンズ12の中心付近が最後に固まる。
上記成型方法によれば、第1対物レンズ12の位置を複合光学素子10全体の重心CGに配置することにより、第1対物レンズ12が略光軸OAを中心として均一に収縮し、収差性能が悪化することを防ぐことができる。これにより、第1対物レンズ12を最も高精度なレンズにすることができる。
本実施形態において、第1対物レンズ12の中心と複合光学素子全体10の重心とが一致することがより好ましい。また、第1対物レンズ12は、射出成型直後の成型品においてゲートを除いたゲートよりも先の成型部分全体の重心に対して、その重心に最も近い位置に配置された状態で成型されることがより好ましい。
なお、樹脂の射出成型により形成された対物レンズ等の光学素子の最終製品においては、ゲートの一部が残存する形態や、ゲートを含めてその先の部分も一部除去された形態等主種の形態が存在するが、ゲートを必要以上に残存させることは取り扱いが難しくなったり、組み付け時の邪魔にもなったりすること、また、ゲートより先の部分を大きく削除することは、材料の損失になることから、一般的にそれらの部分は、最終製品である複合光学素子10全体の比重に対して非常に小さいことが多く、また、それらの部分による対物レンズ12、13の光学特性や性能への影響も比較的小さいので、射出成型直後の成型品においてゲートを除いたゲートよりも先の成型部分全体の重心は、最終製品である複合光学素子全体10の重心と略一致するとみなすこともできる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る複合光学素子について説明する。なお、第2実施形態に係る複合光学素子110は、第1実施形態の複合光学素子10を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様であるものとする。
図5は、本実施形態の複合光学素子110の平面図である。図示の複合光学素子110において、コリメートされた状態で入射する光束を比較的小径のスポットとして集光する第1対物レンズ112と、コリメートされた状態で入射する光束を比較的大径のスポットとして集光する第2対物レンズ113と、コリメートされた状態で入射する光束を第2対物レンズ113と同じかさらに大径のスポットとして集光する第3対物レンズ114と、第1、第2及び第3対物レンズ112、113、114を周囲から支持する外枠部111とを有する。ここで、第1、第2及び第3対物レンズ112、113、114は、円形となっており、外枠部111は、第1、第2及び第3対物レンズ112、113、114の周囲を囲んだ円形の輪郭を有する。
以下、本実施形態におけるレンズ組立体とその駆動方法とについて説明する。図5で示した複合光学素子110は、図3と同様の構造を有するホルダに固定することができる。
また、複合光学素子110の光路切り替え方法は、ドラムや円盤上のホルダ部材に複合光学素子110を取り付け、ドラムや円盤の中心軸を中心にして回転させる方法を用いることもできる。
本実施形態の場合、第1対物レンズ112は略重心の位置に配置されているので、難易度が最も高く、開口数が最も大きくなる。また、図の下部をゲート位置とした場合、ゲート、第1対物レンズ112及び第2対物レンズ113が直線上に配置されるので、第1対物レンズ112と第2対物レンズ113とには注入圧が均一に加わる。一方、第3対物レンズ114においては注入圧が右部と左部とで不均一になる。従って、第2対物レンズ113は第3対物レンズ114より難易度が高く、第3対物レンズ114より開口数が大きくなる。そのため、各対物レンズ112、113、114の用途は、それぞれ、難易度の高い方から例えばBD用、HD用、DVD用、CD用の順で、このうち3つを選択して組み合せることができる。
なお、図5の複合光学素子110における外枠部111の形状は、第1実施形態同様、光ピックアップ装置に複合光学素子110を組み込むべきホルダの取り付け部位の形状に一致するようなものとできる。つまり、複合光学素子110における外枠部111の平面形状は、図示のようなものの他、例えば、図6の複合光学素子120における外枠部121のようにすることもできる。
図6の複合光学素子120においては、第1対物レンズ122は略重心の位置に配置されているので、難易度が最も高く、開口数が最も大きくなる。一方、複合光学素子120の下部をゲート位置にした場合、ゲート、第1対物レンズ122、第2対物レンズ123及び第3対物レンズ124が直線上に配置される。また、複合光学素子120の重心に対して第2対物レンズ123及び第3対物レンズ124は等距離にある。しかし、ゲートに樹脂を注入した際に、第3対物レンズ124には第2対物レンズ123より大きな圧力がかかり、離型変形が生じ易い。依って、第1対物レンズ122、第2対物レンズ123及び第3対物レンズ124の順で難易度が高く、開口数が大きくなる。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係る複合光学素子について説明する。なお、第3実施形態に係る複合光学素子210は、第1及び第2実施形態の複合光学素子10等を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1及び第2実施形態と同様であるものとする。
図7は、本実施形態の複合光学素子210の平面図である。図示の複合光学素子210において、コリメートされた状態で入射する光束を最も小径のスポットとして集光する第1対物レンズ212と、コリメートされた状態で入射する光束を第1対物レンズ212より比較的大径のスポットとして集光する第2対物レンズ213と、コリメートされた状態で入射する光束を第1対物レンズ213より更に比較的大径のスポットとして集光する第3対物レンズ214及び第4対物レンズ215と、第1、第2、第3及び第4対物レンズ212、213、214、215とを周囲から支持する外枠部211とを有する。ここで、第1、第2、第3及び第4対物レンズ212、213、214、215は、円形となっており、外枠部211は、第1、第2、第3及び第4対物レンズ212、213、214、215の周囲を囲んだ円形の輪郭を有する。
図7の複合光学素子210においては、第1対物レンズ212は略重心の位置に配置されているので、スポット径が最も小さくなる。一方、複合光学素子210の下部をゲート位置にした場合、ゲート、第1対物レンズ212、第2対物レンズ213が直線上に配置される。一方、第3対物レンズ214及び第4対物レンズ215は前記直線から外れた位置にあるが、重心に対しては対称の位置にある。
依って、複合光学素子110と同様の理由で、スポット径が小さい順は第1対物レンズ212、第2対物レンズ213、第3対物レンズ214及び第4対物レンズ215となり、第3対物レンズ214及び第4対物レンズ215に関しては同等である。
また、各対物レンズ212、213、214、215によって形成されるスポット径の大きさではなく、開口数の大きさに着眼して各対物レンズ212、213、214、215の難易度を考えると、開口数が大きい順に第1対物レンズ212、第2対物レンズ213、第3対物レンズ214及び第4対物レンズ215となり、第3対物レンズ214及び第4対物レンズ215に関しては同等である。
なお、図7の複合光学素子210における外枠部211の形状は、第1実施形態同様、光ピックアップ装置に複合光学素子210を組み込むべきホルダの取り付け部位の形状に一致するようなものとできる。つまり、複合光学素子210における外枠部211の平面形状は、図示のようなものの他、例えば、図8の複合光学素子220における外枠部221のようにすることもできる。
この複合光学素子220の場合、全対物レンズ222、223、224、225から第1対物レンズ222を除いた残りのうち、第2対物レンズ223は、対物レンズの密度分布が相対的に低い位置に配置され、第3及び第4対物レンズ224、225は、対物レンズの密度分布が相対的に高い位置に配置される。さらに、第3対物レンズ224は、複合光学素子220全体の重心CGにより近い位置に配置され、第4対物レンズ225は、複合光学素子220全体の重心CGにより遠い位置に配置される。従って、第1対物レンズ222以外の対物レンズ223、224、225は、スポット径の大きさに応じて各対物レンズ222、223、224、225の光学性能が劣化しにくい位置に順次配置される。
また、上述と同様に、第1物レンズ222以外の対物レンズ223、224、225は、開口数の大きさに応じて各対物レンズ222、223、224、225の光学性能が劣化しにくい位置に順次配置されていることになる。
本実施形態の場合、複合光学素子210において、各対物レンズ212、213、214、215の難易度の高さは、スポット径や開口数の説明からも明らかなように、第1対物レンズ212から第4対物レンズ215の順で低くなるべきと考えられる。そのため、各対物レンズ212、213、214、215の用途は、それぞれ、例えばBD用、HD用、DVD用、CD用となる。
なお、各対物レンズ213、214、215を配置する順番の判断基準について、対物レンズの密度分布、或いは重心からの距離のいずれを優先するかは、設計条件等も考慮して決定する。例えば、図7において、各対物レンズ212、213、214、215を成型する際の樹脂の均一な収縮を考慮すると、第1対物レンズ212以外の対物レンズ213、214、215を第1対物レンズ212の周りに均等に配置した方が望ましい場合もある。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記第1実施形態では、第1対物レンズ12によりBDに対する情報の再生、記録を行い、第2対物レンズ13によりDVDやCDに対する情報の再生、記録を行っているが、第1対物レンズ12によりBDに対する情報の再生、記録を行い、第2対物レンズ13によりHD、DVD又はCDに対する情報の再生、記録を行う実施形態とすることもできる。また、第1対物レンズ12でBDに対しての情報の再生、記録を行い、第2対物レンズ13でHD、DVD、及びCDの3種類の光ディスクに対して情報の再生、記録を行える実施形態とすることもできるなお、以下において、規格が異なる複数の光ディスクに対する情報の再生、記録に使用される互換型の対物レンズに係る表記は、例えばHD/DVD/CDのように記載する場合がある。さらに、第1対物レンズ12によりHDに対する情報の再生、記録を行い、第2対物レンズ13によりDVDやCDに対する情報の再生、記録を行う実施形態とすることもできる。さらに、第1対物レンズ12によりDVDに対する情報の再生、記録を行い、第2対物レンズ13によりCDに対する情報の再生、記録を行う実施形態とすることもできる。
なお、対物レンズの難易度が最も高いグループに、BD用、BD/DVD用、BD/DVD/CD用がある。また、2番目に難易度が高いグループとして、HD用、HD/DVD用、HD/DVD/CD用がある。さらに、3番目に難易度が高いグループとして、DVD用、DVD/CD用がある。また、最も難易度が低い対物レンズは、CD用となる。また、最も難易度の高いグループに、上記の他にBD/HD用、BD/HD/DVD用、BD/HD/CD用を含ませることもできる。以上の対物レンズの難易度順において、各対物レンズの用途に応じて組み合せを選ぶことができる。ただし、複数用途のある互換型の対物レンズについては、そのうち最も難易度が高いものを配置の基準とするとともに、他の対物レンズに用途が重ならないように選ぶことが望ましい。対物レンズの難易度が同じになる場合は、用途に応じて上述の各グループから、例えば第2グループからDVD用、第3グループからCD用というように適宜選択する。
上記実施形態では、光ピックアップ装置において、複合光学素子10等をアクチュエータ73等で光軸に垂直な方向に移動させて、使用する対物レンズの切り替えを行っているが、複合光学素子10等を移動させることなく対物レンズの切り替えを行うこともできる。この場合、複合光学素子10等を構成する各対物レンズに個別にレーザ光を導くための光学系を設けたり、複合光学素子10等に至る光路上にミラー等の光路切り替え手段を設けたりすることができる。
また、上記実施形態では、対物レンズにコリメートされた平行光束を入射させる例を示したが、複数の対物レンズの全部又は一部の対物レンズに対して、発散光束若しくは収束光束を入射させる対物レンズを用いることもできる。また、互換型の対物レンズにおいては、複数種類のうちの一部のみを有限光入射で用いるような対物レンズとすることもできる。

Claims (12)

  1. 略同一平面上に配列される複数の対物レンズと、前記複数の対物レンズを支持する外枠部とを一体成型した光ピックアップ装置用の複合光学素子であって、
    前記複数の対物レンズのうち、最も小さいスポット径を形成する第1対物レンズを、他の対物レンズよりも複合光学素子全体の重心に最も近い位置に配置したことを特徴とする複合光学素子。
  2. 前記複数の対物レンズのうち、前記第1対物レンズの次に小さいスポット径を形成する第2対物レンズは、射出成型の際に樹脂を注入するゲートと前記第1対物レンズとを結ぶ直線上に配置されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の複合光学素子。
  3. 前記複数の対物レンズから前記第1対物レンズを除いたもののうち、より小さいスポット径を形成する上位対物レンズは、前記外枠部内に配置される前記複数の対物レンズの分布密度が低い位置に配置され、より大きいスポット径を形成する下位対物レンズは、前記外枠部内に配置される前記複数の対物レンズの分布密度が高い位置に配置されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の複合光学素子。
  4. 前記複数の対物レンズから前記第1対物レンズを除いたもののうち、より小さいスポット径を形成する上位対物レンズは、前記複合光学素子全体の重心により近い位置に配置され、より大きいスポット径を形成する下位対物レンズは、前記複合光学素子全体の重心からより離れた位置に配置されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の複合光学素子。
  5. 略同一平面上に配列される複数の対物レンズと、前記複数の対物レンズを支持する外枠部とを一体成型した光ピックアップ装置用の複合光学素子であって、
    前記複数の対物レンズのうち、開口数が最も大きい第1対物レンズを、他の対物レンズよりも複合光学素子全体の重心に最も近い位置に配置したことを特徴とする複合光学素子。
  6. 前記複数の対物レンズのうち、前記第1対物レンズの次に開口数が大きい第2対物レンズは、射出成型の際に樹脂を注入するゲートと前記第1対物レンズとを結ぶ直線上に配置されることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の複合光学素子。
  7. 前記複数の対物レンズから前記第1対物レンズを除いたもののうち、開口数がより大きい上位対物レンズは、前記外枠部内に配置される前記複数の対物レンズの分布密度が低い位置に配置され、開口数がより小さい下位対物レンズは、前記外枠部内に配置される前記複数の対物レンズの分布密度が高い位置に配置されることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の複合光学素子。
  8. 前記複数の対物レンズから前記第1対物レンズを除いたもののうち、開口数がより大きい上位対物レンズは、前記複合光学素子全体の重心により近い位置に配置され、開口数がより小さい下位対物レンズは、前記複合光学素子全体の重心からより離れた位置に配置されることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の複合光学素子。
  9. 前記複数の対物レンズは、前記外枠部の縁から所定距離だけ離れて配置されることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第8項のいずれか1項に記載の複合光学素子。
  10. 前記複数の対物レンズは、互いに離間して配置されることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第9項のいずれか1項に記載の複合光学素子。
  11. 光情報記録媒体に対して情報の読み取り又は書き込みを行うための光源と、
    請求の範囲第1項乃至第10項のいずれか1項に記載の複合光学素子と、
    を備えたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  12. 略同一平面上に配列される複数の対物レンズと、前記複数の対物レンズを支持する外枠部とを備える複合光学素子の成型方法であって、
    最も難易度の高い対物レンズは、前記外枠部を成型する金型の内側輪郭の中心に最も近い位置に成型されることを特徴とする複合光学素子の成型方法。
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