JPWO2008090765A1 - 電動パワーステアリング装置用モータ - Google Patents

電動パワーステアリング装置用モータ Download PDF

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Abstract

操向車輪に連結されたラック軸の周囲に同軸的に配置され、ラック軸に対し操舵補助力を供給するラックアシスト式の電動パワーステアリング装置用モータにて、ロータシャフト22の径方向の厚さ寸法tsとマグネットホルダ26が配置された部位におけるロータコア23の径方向の厚さ寸法tacとの比R(=tac/ts)と、マグネット24の単位長さ当たりの有効磁束量Bmとの比(R:Bm)を1:5〜6に設定する。また、前記tacとtsの比Rを0.4〜1.6に設定する。

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置の駆動源として使用されるモータに関し、特に、モータ中央部に車両のラック軸が挿通されるラックアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用して有効な技術に関する。
自動車等の操舵力補助のため、従来より多くの車両にいわゆるパワーステアリング装置が装備されている。このようなパワーステアリング装置としては、近年、エンジン負荷軽減や重量低減等の観点から、電気式の動力操舵装置(いわゆる電動パワーステアリング装置)を搭載した車両が増大している。この電動パワーステアリング装置(以下、EPSと略記する)は、一般にラック・アンド・ピニオン式の操舵装置に適用され、モータの配置場所によって、大きく3つのタイプに分類される。すなわち、モータ位置が運転者に近い側から、ステアリング軸上にモータを配したコラムアシスト式、ステアリング軸とラック軸の接続部にモータを配したピニオンアシスト式、ラック軸と同軸状にモータを配したラックアシスト式の3種類が知られている。
特許文献1のEPSは、そのうちのラックアシスト式の装置であり、ラック軸に同軸的に設けたモータによって操舵補助力が付与される。図4は、特許文献1のようなラックアシスト式のEPSの構成を示す断面図である。図4のEPS51では、ラック軸52と同軸状に設けたモータ53が発生する操舵補助力は、ボールねじ機構54を介してラック軸52に伝達される。ラック軸52の両端には、図示しないタイロッドやナックルアーム等を介して、操向車輪が連結される。一方、ラック軸52は、ステアリング軸55とラック・アンド・ピニオン結合され、運転者の転舵操作により軸方向(図中左右方向)に作動する。モータ53は、円筒状のヨーク56内に、マグネット57、円筒状のロータシャフト58及びロータコア59を同軸的に挿入させた構成となっている。ロータシャフト58内には、ラック軸52が挿通されている。
EPS51では、ハンドルが操作されてステアリング軸55が回転すると、この回転に応じた方向にラック軸52が移動して転舵操作がなされる。この操作により、図示しないステアリングトルクセンサが作動すると、この検出トルクに基づいてモータ53に適宜電力が供給される。モータ53が作動すると、その回転はボールねじ機構54を介してラック軸52に伝達される。すなわち、ボールねじ機構54によって、モータ53の回転がラック軸52の軸方向の運動に変換され、ラック軸52に操舵補助力が付与される。この操舵補助力と手動操舵力とにより操向車輪が転舵され、運転者のハンドル操作負担が軽減される。
特開平10-152058号公報 特開2004-180449号公報 特開2006-109677号公報
一方、EPSにおいては、エンジンルーム内に装置をコンパクトにレイアウトするため、そこで使用するモータには、ブラシレス、ブラシ付を問わず、小型化、高性能化が求められている。特に、エンジンレイアウトと干渉し易いラックアシスト式のEPSでは、モータ体格への要求は厳しく、小型化が必須となっている。また、EPSでは、製品コストの低減も求められており、このため、そこで使用されるモータには、組付性(組付容易性)や性能を損なうことのない最適な小型化が求められている。
そこで、本発明の発明者らは、このようなEPS用モータのロータに着目し、ロータ部分の最適な小型化について検討した。この場合、まずモータの組付性を考慮すると、マグネットの着磁工程は、マグネットをロータコアに取り付けた後に行う必要がある。これは、EPS用モータでは、高性能化に伴い、マグネットが強磁力仕様となっているため、ロータコアに着磁済みのマグネットを正確に取り付ける作業は非常に手間がかかるためである。また、モータの性能面から見ると、ロータシャフトの内部にはラック軸が存在するため、ロータシャフト内側に磁気が漏出すると、ラック軸の摺動性が悪化したり、異音、振動等が発生したりするおそれがある。このため、EPS用モータのロータでは、マグネットとロータコア及びロータシャフトの3点の部品は、各部品を組み付けた後に着磁が可能であり、かつ、磁気漏れのない構造で設計する必要がある。
しかしながら、このような小型で高性能かつ組付性に優れた低コストのEPS用モータは、仕様を決定するに当たり、非常に繊細かつ煩雑な調整が必要となる。すなわち、モータの構造設計に際しては、マグネットやロータコア等の寸法に関して種々のパラメータが存在し、それらがトレードオフの関係にある場合も少なくない。このため、前述の諸要素を満足し得るように各仕様を設定することは、熟練した設計者にとっても困難である場合が多く、設計の最適化を容易に図り得る設計上の指針が求められていた。
本発明の目的は、EPS用モータに課せられた厳しい体格制限を満たしつつ、モータの組付性や性能を損なうことなく、モータの小型を図り、商品性を向上させることにある。
本発明の電動パワーステアリング装置用モータは、操向車輪に連結されたラック軸の周囲に同軸的に配置され、巻線が巻装されたステータと、前記ステータの内側に回転自在に配置され内部に前記ラック軸が挿通されるロータとを有し、前記ラック軸に対し操舵補助力を供給する電動パワーステアリング装置用のモータであって、前記ロータが、前記ラック軸が挿通される円筒状のロータシャフトと、前記ロータシャフトの外周に外装された円筒形状のロータコアと、前記ロータコアの外側に取り付けられたマグネットホルダと、前記マグネットホルダによって前記ロータコアの外周部に固定されたマグネットとを有し、前記ロータシャフトの径方向の厚さ寸法tsと前記マグネットホルダが配置された部位における前記ロータコアの径方向の厚さ寸法tacとの比R(=tac/ts)と、前記ロータコアの前記マグネットホルダが配置された部位における前記マグネットの単位長さ当たりの有効磁束量Bmとの比(R:Bm)を1:5〜6に設定したことを特徴とする。
本発明にあっては、前述のtacとtsの比Rと、マグネットの単位長さ当たりの有効磁束量Bmとの比(R:Bm)を1:5〜6に設定することにより、ロータシャフト内部への磁気漏出が抑えられる。これにより、ロータシャフト内側に配されたラック軸の摺動性の悪化や、異音、振動等の発生が抑えられる。
前記電動パワーステアリング装置用モータにおいて、前記比Rを0.4〜1.6に設定しても良い。この場合、Rを1.6以下に設定することによりロータ外径が抑えられ、モータ外径が抑えることができる。また、Rを0.4以上に設定することにより、ロータコアにおけるマグネットホルダ配置部位の断面積が大きくなり、マグネット着磁時における磁気飽和を回避でき、着磁効率の確保が図られる。
さらに、前記電動パワーステアリング装置用モータにおいて、前記ステータの外径を100mm以内とし、前記寸法tsを2〜3mmとしても良い。
本発明の電動パワーステアリング装置用モータによれば、操向車輪に連結されたラック軸の周囲に同軸的に配置される電動パワーステアリング装置用のモータにて、ロータシャフトの径方向の厚さ寸法tsとマグネットホルダが配置された部位におけるロータコアの径方向の厚さ寸法tacとの比R(=tac/ts)と、マグネットの単位長さ当たりの有効磁束量Bmとの比(R:Bm)を1:5〜6に設定することにより、ロータシャフト内部への磁気漏出を防止しつつ、モータの小型を図ることができる。また、モータの構造設計に際し問題となるパラメータについて、前記数値に合わせてモータ各部の仕様を決定すればEPSに適した仕様設定が得られるので、EPS用モータの最適設計が可能となる。また、設計工数の削減も図られるため、製品開発費用を削減でき、製品コストの低減も可能となる。
本発明によるEPS用モータの構成を示す断面図である。 図1のモータにおけるロータの断面構造を示す説明図である。 ロータシャフトの厚さtsとエリアAにおけるロータコアの厚さtacとの比R(=tac/ts)と、エリアAにおけるマグネットの単位長さ当たりの有効磁束量Bmとの関係を示す説明図である。 ラックアシスト式のEPSの構成を示す断面図である。
符号の説明
1 モータ 2 ラック軸
3 ボールねじ機構 11 ステータ
12 ハウジング 13 ステータコア
14 巻線 15 給電配線
21 ロータ 22 ロータシャフト
23 ロータコア 24 マグネット
25 マグネットカバー 26 マグネットホルダ
31 ハウジング 32 ベアリング
33 レゾルバ 34 レゾルバステータ
35 レゾルバロータ 36 コイル
41 ハウジング 42 ナット部
43 スクリュー部 44 ボール
45 アンギュラーベアリング
46a,46b ベアリング固定用リング
47 段部 48 ベアリング固定用リング
49 段部 51 電動パワーステアリング装置
52 ラック軸 53 モータ
54 ボールねじ機構 55 ステアリング軸
56 ヨーク 57 マグネット
58 ロータシャフト 59 ロータコア
A ロータコアにおけるマグネットホルダが配置された部位
ts ロータシャフトの径方向の厚さ寸法
tac マグネットホルダが配置された部位におけるロータコアの径方向の厚さ寸法
R tsとtacの比
Bm 有効磁束量
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のEPS用モータの構成を示す断面図である。図1のモータ1もまた、図4と同様のラックアシスト式のEPSの動力源として使用され、モータ1の内部をラック軸2が貫通する構成となっている。但し、図1のモータ1は、図4のモータ53と異なり、ブラシレスモータとなっている。モータ1の回転は、ボールねじ機構3を介してラック軸2に伝達され、操舵補助力となる。
モータ1は、外側にステータ11、内側にロータ21を配したインナーロータ型の装置構成となっている。ステータ11は、ハウジング12と、ハウジング12の内周側に固定されたステータコア13、及び、ステータコア13に巻装された巻線14とを備えた構成となっている。ハウジング12は、鉄等の磁性体にて形成されている。モータ1においては、ハウジング12の外径は、EPSとしての商品性を考慮して100mm以内に抑えられている。ステータコア13は、鋼板を多数積層した構成となっている。ステータコア13の内周側には、複数個(ここでは9個)のティースが突設されている。ティース間に形成されたスロット(同9個)には、コイルが巻装され巻線14が形成される。巻線14は、給電配線15を介してバッテリ(図示せず)と接続されている。
ロータ21は、ステータ11の内側に配置されている。ロータ21は、円筒状のロータシャフト22と、ロータコア23、マグネット24、及び、マグネットカバー25とから構成されている。ロータコア23とマグネット24、マグネットカバー25は、ロータシャフト22と同軸状に配されている。ロータシャフト22の内側には、ラック軸2が挿通される。ロータシャフト22の外周には、円筒形状のロータコア23が外装されている。ロータコア23の外周には、6極構成のマグネット24が固定されており、当該モータ1は、6極9スロット構成となっている。
マグネット24には、小型で高磁束密度が得られるネオジウム鉄磁石等の希土類磁石が使用される。このように、マグネット24に希土類磁石を用いることにより、モータの小型化が図れると共に、ロータ21のイナーシャが低減され操舵フィーリングも向上する。マグネット24は、リング形状となっており、周方向に沿って複数の磁極がN,S交互に配置されている。なお、マグネット24として、複数個のセグメントマグネットを用いても良い。マグネット24の外側には、マグネットカバー25が外装されている。これにより、万が一マグネットが破損しても、その破片によりモータ1がロックしないようになっている。
ハウジング12の図中右端側には、アルミダイカスト製のハウジング31が取り付けられている。ハウジング31内には、ロータ21の右端側を支持するベアリング32と、ロータ21の回転を検知するレゾルバ33が収容されている。レゾルバ33は、ハウジング31側に固定されたレゾルバステータ34と、ロータ21側に固定されたレゾルバロータ35とから構成されている。レゾルバステータ34にはコイル36が巻装されており、励磁コイルと検出コイルが設けられている。レゾルバステータ34の内側には、ロータシャフト22に固定されたレゾルバロータ35が配置される。レゾルバロータ35は、金属板を積層した構成となっており、三方向に凸部が形成されている。
ロータシャフト22が回転すると、レゾルバロータ35もまたレゾルバステータ34内にて回転する。レゾルバステータ34の励磁コイルには、高周波信号が付与されている。このため、レゾルバロータ35の凸部の近接離反により、レゾルバステータ34の検出コイルから出力される信号の位相が変化する。この検出信号と基準信号とを比較することにより、ロータ21の回転位置が検出される。そして、ロータ21の回転位置に基づき、巻線14への電流が適宜切り替えられ、ロータ21が回転駆動される。
ハウジング12の図中左端側には、アルミダイカスト製のハウジング41が取り付けられている。ハウジング41内には、ボールねじ機構3が組み込まれている。ボールねじ機構3は、ナット部42と、ラック軸2の外周に形成されたスクリュー部43と、ナット部42とスクリュー部43との間に介装された多数のボール44とから構成されている。ラック軸2は、軸回りの回転が規制された状態でナット部42に支持されており、ナット部42の回転に伴って、ラック軸2は左右方向に移動する。
ナット部42は、ロータシャフト22の左端部に固定されており、ハウジング41に固定されたアンギュラーベアリング45によって、回転自在に保持されている。アンギュラーベアリング45は、ハウジング41の開口部にねじ込まれたベアリング固定用リング46a,46bと、ハウジング41の内部に形成された段部47との間で、軸方向の動きが規制された状態で固定されている。また、ナット部42とアンギュラーベアリング45との間の軸方向の動きは、ナット部42の左端にねじ込まれたベアリング固定用リング48と、ナット部42の外周に形成された段部49とによって規制される。
このようなモータ1を備えたEPSでは、まず操向ハンドルが操作されてステアリング軸が回転し、この回転に応じた方向にラック軸2が移動して転舵操作がなされる。この操作により、図示しないステアリングトルクセンサが作動すると、検出トルクに応じて、バッテリから給電配線15を介して巻線14に電力が供給される。巻線14に電力が供給されるとモータ1が作動し、ロータシャフト22が回転する。ロータシャフト22が回転すると、これと結合されたナット部42が回転し、ボールねじ機構3の作用により、ラック軸2に対し軸方向の操舵補助力が伝達される。これにより、ラック軸2の移動が促進され、操舵力が補助される。
ところで、このようなEPS用モータにおいて、要求仕様を満たしつつ、組付性や性能を損なうことなくモータの小型を図るには、(1)マグネット24がロータアッセンブリ状態で着磁できること、(2)ロータシャフト22の内部にマグネット24の磁気が漏れないこと、が必要となる。このため、モータ1においても、前述のように、マグネット24とロータコア23及びロータシャフト22の3点の部品は、上記(1)(2)を満たす構造で設計する必要がある。
図2は、モータ1におけるロータ21の断面構造を示す説明図である。図2に示すように、ロータシャフト22の外側には、ロータコア23が取り付けられている。さらに、ロータコア23の外側には、マグネット24が固定されている。マグネット24は、非磁性体(例えば、合成樹脂)にて形成されたマグネットホルダ26によって、周方向及び径方向に抜け止めされた状態でロータコア23の外周に取り付けられる。
このようなロータ21では、マグネット24を着磁する際、図2に矢印にて示したような状態で磁束が流れる。ロータ21は、着磁時に最も強い磁界に当てられ、その際、ロータ21が磁束を通しにくい構造の場合、マグネット24を効率良く着磁できない。ここで、着磁時に最も磁束密度が高くなる部分は図2の符号A(以下、エリアAと称す)部分である。従って、このエリアAが小さいと磁束が飽和し、着磁効率が低下する。一方、エリアAを必要以上に大きく取ると、ロータ外径が大きくなりモータ小型化の妨げとなる。
エリアAの大きさは、マグネット24を着磁する際に必要となる磁束量と、エリアA部の透磁率に依存している。従って、透磁率の高い材料(例えば、珪素鋼板)を選定して、ロータコア23を形成すれば、エリアAのサイズを極小化でき、ロータ21を小径化しモータ1の小型化を図ることが可能となる。また、ロータ21の重量も低減されるため、ロータイナーシャが減少し、ステアリングフィール(操舵感)の向上も図られる。
一方、高透磁率材料によってロータコア23を形成してエリアAを極小化する場合、ロータシャフト22の断面積を必要強度分のみとすれば、さらにロータ21を小径化できる。しかしながら、ロータシャフト22の断面積を小さくすると、マグネット24の磁束が、エリアAからロータシャフト22の内部に漏れ出してしまうおそれがある。そこで、本発明らは、ロータシャフト22の径方向の厚さtsと、エリアAにおけるロータコア23の径方向の厚さtacとの比R(=tac/ts)に着目した。そして、この比RとエリアAにおけるマグネット24の単位長さ当たりの有効磁束量Bm(Wb/mm)との関係をR:Bm=1:5〜6に設定すると、磁束漏出が生じないことが分かった。
図3は、前記のRとBmの関係を示す説明図であり、ロータシャフト22を炭素鋼にてts=2.5mmに形成すると共に、ロータコア23を珪素鋼板にて形成し、雰囲気温度20°Cとした場合のデータである。図3の線分Lは、R=5.4×Bmの関係となっており、発明者らの実験では、この関係が成立する場合には、マグネット24の磁束がロータシャフト22の内部に漏れ出さないことが判明した。また、実験では、線分Lの上下10%の範囲内(図2における破線の範囲内)でも磁束漏出は認められず、R:Bm=1:5〜6の範囲に設定すれば磁気漏出問題は生じないことが分かった。
一方、Rが大きくなると、それに伴ってロータ21の外径も大きくなるため、モータ小型化の観点からすると、R=1.6程度を上限とすることが望ましい。すなわち、図2の条件では、tacを4mm以下(ts=2.5mmに対してR=tac/ts=1.6;Bm=0.296)とすることが好ましい。また、Rが小さくなると、それに伴ってエリアAの断面積が小さくなり、磁束飽和が生じるため、コギング等のモータ性能悪化の観点から、R=0.4程度を下限とすることが望ましい。すなわち、図2の条件では、tacを1mm以上(ts=2.5mmに対してR=tac/ts=0.4)とし、Bm=0.074以上の値を確保することが好ましい。
このように本発明によるEPS用モータでは、前述のような設定により、ロータシャフト22内部への磁気漏出を防止でき、磁気漏出によるラック軸の摺動性悪化を防止し、異音、振動等の発生を防止することが可能となる。また、磁気漏出を防止しつつ、しかも、組付性を損なわずにモータの小型化を図ることができ、小型高出力のEPSモータによる省燃費も可能となる。さらに、ロータの小型化により、イナーシャが低減し、ステアリングフィールも向上する。
加えて、本発明によるEPS用モータでは、モータの構造設計に際し問題となるパラメータについて、EPS仕様に適した数値が予め設定されている。従って、モータの構造設計に際しては、それに合わせてモータ各部の仕様を決定すれば良い。つまり、本発明により、EPSに最適なモータ設計指針が得られる。このため、小型で低コストなEPS用モータを従来に比して容易に構成でき、最適設計が可能となると共に設計工数の削減も図られる。従って、製品開発費用もその分削減され、製品コストの低減も図られる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、ハウジング外径が100mm程度のEPS用モータにて、ロータシャフト22の断面積を必要強度分確保する場合に一般的な寸法であるts=2.5mmの場合についてRとBmの関係を説明したが、ロータシャフト22の厚さtsが他の寸法(例えば、2〜3mm)においても同様の条件にてモータ設計が可能である。

Claims (3)

  1. 操向車輪に連結されたラック軸の周囲に同軸的に配置され、巻線が巻装されたステータと、前記ステータの内側に回転自在に配置され内部に前記ラック軸が挿通されるロータとを有し、前記ラック軸に対し操舵補助力を供給する電動パワーステアリング装置用のモータであって、
    前記ロータは、前記ラック軸が挿通される円筒状のロータシャフトと、前記ロータシャフトの外周に外装された円筒形状のロータコアと、前記ロータコアの外側に取り付けられたマグネットホルダと、前記マグネットホルダによって前記ロータコアの外周部に固定されたマグネットとを有し、
    前記ロータシャフトの径方向の厚さ寸法tsと前記マグネットホルダが配置された部位における前記ロータコアの径方向の厚さ寸法tacとの比R(=tac/ts)と、前記ロータコアの前記マグネットホルダが配置された部位における前記マグネットの単位長さ当たりの有効磁束量Bmとの比(R:Bm)を1:5〜6に設定したことを特徴とする電動パワーステアリング装置用モータ。
  2. 請求項1記載の電動パワーステアリング装置用モータにおいて、前記比Rが0.4〜1.6であることを特徴とする電動パワーステアリング装置用モータ。
  3. 請求項2記載の電動パワーステアリング装置用モータにおいて、前記ステータの外径が100mm以内であり、かつ、前記寸法tsが2〜3mmであることを特徴とする電動パワーステアリング装置用モータ。
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