JPWO2008075741A1 - 糖尿病治療剤及び予防剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、2型糖尿病治療、境界型糖尿病治療、及び糖尿病予防に有効な新規薬剤を提供することを目的とする。本発明においては、MEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤を、2型糖尿病治療剤、境界型糖尿病治療剤、耐糖能異常改善剤、空腹時血糖値異常改善剤、血糖降下剤及び糖尿病予防剤とする。MEK阻害剤としては、Ras/Raf/MEK/ERK経路におけるMEKの機能を阻害する化合物を含有していれば特に限定されない。MEKの機能を阻害する化合物としては、PD184352、PD98059、U0126、PD0325901、ARRY-142886や、ARRY-438162等が挙げられ、PD184352又はPD0325901が特に好ましい。これらの化合物は、当業者に公知の技術を用いて合成してもよいし、市販のものでもよい。なお、上記いずれの薬剤も経口投与されてもよい。

Description

本発明は、糖尿病治療剤及び予防剤に関する。
近年、日本における糖尿病、特にインスリン非依存病態である2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病(non-insulin dependent diabetes mellitus; NIDDM))の患者数は増加の一途をたどっている。このような2型糖尿病患者数の増加は、脂肪摂取の増加による肥満や運動不足等、生活習慣の欧米型への変化に起因すると考えられている。
糖尿病に特徴的な、持続する高血糖を治療せずに長期間放置すると、特有な合併症が生じ、患者の生活の質を低下させる。そのため、糖尿病は早期に治療して血糖値を正常に近づけ、合併症の発症を防ぐ必要がある。糖尿病の治療方法としては、食事療法、運動療法、薬物療法等があり、食事療法や運動療法で血糖値が改善されない場合に、薬物療法として、インスリン製剤、スルホニル尿素薬、スルホンアミド薬、ビグアナイド薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジン薬、速攻型インスリン分泌促進薬等の薬剤が投与される(Powers AC: Diabetes mellitus: Long-term treatment. In: Harrison’s Principles of Internal Medicine. 16th Ed. Eds, Kasper, Braunwald, Fauci, Hansen, Longo, Jameson. New York, McGraw-Hill, 2005, pp2170-2178)。しかしながら、このような薬剤を投与しても、満足のいく治療効果が得られない場合や、食後血糖値のコントロールが不十分な場合や、合併症によりこれらの薬剤を投与することができない場合があるため、新たな作用機序を有する糖尿病治療薬を開発する必要がある。
本発明は、2型糖尿病治療、境界型糖尿病治療、及び糖尿病予防に有効な新規薬剤を提供することを目的とする。
MEK (MAPK/ERK kinase)は、ERK-MAPキナーゼシグナル伝達経路(Ras/Raf/MEK/ERK経路)において、ERK(MAPキナーゼ)を活性化するリン酸化酵素である。ERK-MAPキナーゼシグナル伝達経路は、細胞増殖に関与することが知られており、MEK阻害剤は、シグナル伝達系を遮断し、細胞増殖を抑制する作用を有するので、癌を治療するのに有用な薬剤であると考えられている(日本国特開2001-55376号公報、日本国特開2000-212141号公報を参照のこと)。
しかしながら、本発明者らは、以下の実施例に示すように、MEK阻害剤の一つであるPD184352(CI-1040)やPD0325901が、細胞増殖性疾患とは全く病態が異なる2型糖尿病モデルマウスにおいて随時血糖値を低下させること、及び境界型糖尿病モデルマウスにおいて空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験の成績を改善することを明らかにした。これらの結果より、本発明者らは、MEK阻害剤の投与は糖尿病の症状を改善することを明らかにし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる2型糖尿病治療剤、境界型糖尿病治療剤、耐糖能異常改善剤、又は空腹時血糖値異常改善剤は、MEK阻害剤を有効成分として含有する。
また、本発明にかかる血糖降下剤は、MEK阻害剤を有効成分として含有する。前記血糖降下剤は、随時血糖値に異常を有する患者において、血糖値を低下させることを特徴とする。また、前記血糖降下剤は、境界型糖尿病患者において、食後血糖値を低下させることを特徴とする。さらに、前記血糖降下剤は、境界型糖尿病患者において、空腹時血糖値を低下させることを特徴とする。
さらに、本発明にかかる2型糖尿病又は境界型糖尿病の予防剤は、MEK阻害剤を有効成分として含有する。前記予防剤は、境界型糖尿病患者において、2型糖尿病の発症を予防することを特徴とする。
また、本発明にかかる経口剤は、2型糖尿病治療、境界型糖尿病治療、耐糖能異常改善、空腹時血糖値異常改善、血糖値低下、又は2型糖尿病もしくは境界型糖尿病の予防のための経口剤であって、MEK阻害剤を有効成分として含有することを特徴とする。
さらに、本発明にかかる2型糖尿病治療方法、境界型糖尿病治療方法、耐糖能異常改善方法、空腹時血糖値異常改善、又は血糖降下方法は、ヒト又はヒト以外の脊椎動物に対し、それぞれ前記2型糖尿病治療剤、前記境界型糖尿病治療剤、前記耐糖能異常改善剤、前記空腹時血糖値異常改善剤、又は前記血糖降下剤を前記脊椎動物に投与することを特徴とする。
また、本発明にかかる2型糖尿病又は境界型糖尿病予防方法は、ヒト又はヒト以外の脊椎動物において2型糖尿病又は境界型糖尿病を予防するための方法であって、前記2型糖尿病又は境界型糖尿病の予防剤を前記脊椎動物に投与することを特徴とする。
ここで、上記いずれのMEK阻害剤も、PD184352又はPD0325901であることが好ましい。また、上記いずれの薬剤も経口投与されてもよい。
――関連文献とのクロスリファレンス――
なお、本出願は、2006年12月20日出願の日本国出願番号特願2006−343310の優先権の利益を主張し、これを引用することにより本明細書に含める。
(A)日本糖尿病学会(1999年)による75g経口ブドウ糖負荷試験の判定区分を示す図である。(B)米国糖尿病学会(The expert Committee on the Diagnosis and Classification of Diabetes Mullitus: Report of the Expert Committee on the Diagnosis and Classification of Diabetes Mellitus. Ciabetes Care; 20, 1183-1197 (1997))及びWHOによる75g経口ブドウ糖負荷試験の判定区分を示す図である。 MEK阻害剤及びRaf阻害剤として使用される化合物の構造式を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態において実施例を挙げながら具体的かつ詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
市販の試薬キットや測定装置を用いる場合には、特に説明が無い場合、それらに添付のプロトコールを用いる。
なお、本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図ならびに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々に修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
(1)薬理作用
日本では、1999年に日本糖尿病学会の「糖尿病の診断に関する委員会報告」で発表された基準(糖尿病,42, 385-404 (1999))に基づいて、ヒトの糖尿病の診断が行なわれている。
Figure 2008075741
表1に示す通り、日本糖尿病学会では、ヒトの糖尿病を判定するのに際し、
(i)空腹時血糖値が126mg/dl以上
(ii)75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)の2時間値が200mg/dl以上
(iii)随時血糖値が200mg/dl以上
のいずれかが、別の日に行なった2回以上の検査で確認された場合には「糖尿病」と定義している。また、随時血糖値が正常値であっても、75gOGTTにおいてブドウ糖負荷前が110mg/dl以上又は75gOGTT2時間値が140mg/dl以上であれば、「境界型」と定義している(図1(A)を参照のこと)。
一方、米国糖尿病学会やWHOの報告では、上記境界型のうち、空腹時血糖値が110〜125mg/dlかつ75gOGTT 2時間値が140mg/dl以下を示す場合には「空腹時血糖異常(impaired fasting glycemia; IFG)」と、75gOGTT 2時間値が140〜199mg/dlを示す場合には「耐糖能異常(impaired glucose tolerance; IGT)」と定義している(図1(B)を参照のこと)。
本発明者らは、このような糖尿病の諸症状と同じ症状を呈するモデルマウスを用い、MEK阻害剤が糖尿病の諸症状を改善することを示した。まず、インスリン抵抗性を示す「糖尿病型」モデルマウスとしてC57BL/KsJ-db/dbマウス(以下、「2型糖尿病モデルマウス」と称する)(Chen, H, Charlat O, Tartaglia LA, Woolf EA, Weng X, Ellis SJ, Lakey ND, Culpepper J, Moore KJ, Breitbart RE, Duyk GM, Tepper RI, and Morganstern JP. Evidence that the diabetes gene encodes the leptin receptor: identification of a mutation in the leptin receptor gene in db/db mice. Cell 84: 491-495, 1996)を用いて、MEK阻害剤を投与した後に、随時血糖値及びインスリン値を測定したところ、随時血糖値が正常値まで低下すると同時に、過剰なインスリンの分泌が抑えられることを明らかにした。また、2型糖尿病モデルマウスを用いて、MEK阻害剤を投与した後に、ブドウ糖負荷試験を行なったところ、ブドウ糖負荷試験2時間後の血糖値が正常値付近まで低下することも明らかにした。
さらに、本発明者らは、随時血糖値が正常であって、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間後の血糖が異常高値を示す「境界型糖尿病」モデルマウスとしてHigh Fat Dietマウス(以下、「境界型糖尿病モデルマウス」と称する)(Winzell MS, Ahren B: The high-fat diet-fed mouse: a model for studying mechanisms and treatment of impaired glucose tolerance and type 2 diabetes. Diabetes. 2004 Dec;53 Suppl 3:S215-9.)を用いて、MEK阻害剤を投与した後に、ブドウ糖負荷試験を行ない、ブドウ糖負荷試験2時間後の血糖値が正常値まで低下することを明らかにした。ここで、「正常値」とは、疾患等を有さない健常マウスの血糖値(約120〜180mg/dl)のことをいう。
このように、MEK阻害剤は、インスリン抵抗性を改善し、血糖値を低下させる作用を有する。
(2)MEK阻害剤を含有する薬剤の有用性
(i)2型糖尿病治療剤
このように、2型糖尿病モデルマウスにMEK阻害剤を投与することにより、随時血糖値を正常値まで低下させることができると同時に過剰なインスリンの分泌を抑えたり、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値を低下させたりすることができる。従って、MEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤は、随時血糖値、空腹時血糖値、及び食後血糖値を低下させる作用を有し、2型糖尿病に対する治療に有用である。ここで、食後血糖値とは、食べ始めからおよそ1時間半〜2時間後に測定する値のことをいい、マウスにおけるブドウ糖負荷試験1〜2時間値に相当する。
2型糖尿病の治療においては、本発明の薬剤の投与の他に、他の糖尿病薬(例えば、インスリン製剤、スルホニル尿素薬、スルホンアミド薬、ビグアナイド薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジン薬、速攻型インスリン分泌促進薬等の薬剤)の投与、食事療法、運動療法等を組み合わせてもよい。
(ii)空腹時血糖値異常改善剤及び耐糖能異常改善剤
また、境界型糖尿病マウスモデルマウスにMEK阻害剤を投与することにより、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値を正常値まで低下させることができる。従って、MEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤は、空腹時血糖値及び食後血糖値を低下させる作用を有し、空腹時血糖値異常及び耐糖能異常を改善するための治療、すなわち境界型糖尿病の治療に有用である。
なお、耐糖能異常を引き起こす疾患としては、2型糖尿病以外にも、1型糖尿病、膵島β細胞機能にかかる遺伝子異常、インスリン作用の伝達機構にかかわる遺伝子異常、膵外分泌疾患、内分泌疾患、肝疾患、薬剤や化学物質による曝露、感染症等がある。本発明のMEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤は、このような疾患に起因する耐糖能異常を改善するための治療に用いてもよい。
(iii)血糖降下剤
上記(i)及び(ii)より、MEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤は、あらゆる状況において血糖降下剤として用いることができる。例えば、本発明のMEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤は、2型糖尿病患者の随時血糖値に異常を有する患者の血糖値や空腹時血糖値及び食後血糖値を低下させたり、境界型糖尿病患者の随時血糖値や空腹時血糖値及び食後血糖値を低下させたりするのに有用である。
(iv)糖尿病予防剤
上記(iii)より、MEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤は、血糖値を低下させる作用を有するため、糖尿病発症の予防に有効である。
具体的には、境界型糖尿病の患者に対して適切な処置がなされないと、慢性の高血糖(糖毒性)によるインスリン分泌不全やインスリン抵抗性が増悪し、2型糖尿病を発症することが知られている。そのため、2型糖尿病の発症を予防するには、高インスリン血症状態による膵島β細胞の疲労を早期から抑え、食後血糖値を抑制することが重要であると考えられている。上記(ii)より、本発明のMEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤は、空腹時血糖値及び食後血糖値を低下させることができる。従って、MEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤は、境界型糖尿病の発症、及び境界型糖尿病から2型糖尿病の発症を予防するのに有用である。
なお、境界型糖尿病の発症、及び境界型糖尿病から2型糖尿病の発症の予防には、本発明の薬剤の投与の他に、αグルコシダーゼ阻害薬(αGI)、速効型インスリン分泌促進薬等の食後過血糖抑制薬の投与、食事療法、運動療法等を組み合わせてもよい。
(3)上記薬剤の製造及び投与方法
本発明のMEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤は、Ras/Raf/MEK/ERK経路におけるMEKの機能を阻害する化合物を含有していれば特に限定されない。MEKの機能を阻害する化合物としては、図2に示す通りPD184352、PD98059、U0126、PD0325901、ARRY-142886や、ARRY-438162等が挙げられる。これらの化合物は、当業者に公知の技術を用いて合成してもよいし、市販のものでもよい。
また、本発明のMEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤は、Ras阻害剤、Raf阻害剤等、MAPキナーゼシグナル伝達系においてMEKの上流を阻害することにより、MEKの機能を阻害する化合物を含有していてもよい。Ras阻害剤はRasの機能を阻害する化合物であればよく、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、zoledronic acid等が挙げられる。また、Raf阻害剤はRafの活性化を阻害する化合物であればよく、例えば、BAY43-9006 (sorafenib)、XL281、ネクサバール等が挙げられる。これらの化合物は、当業者に公知の技術を用いて合成してもよいし、市販のものでもよい。
MEK阻害剤を含有する薬剤に用いられ得る薬学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質を用いてもよく、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、あるいは液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤及び無痛化剤等を含有してもよい。さらに必要に応じて、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量含有してもよい。また、剤形としては、経口剤は、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、シロップ剤、徐放性錠・カプセル・顆粒剤、カシュー剤、咀嚼錠剤又はドロップ剤等が、注射剤は、例えば、溶液性注射剤、乳濁性注射剤、又は固形注射剤等が挙げられる。
なお、本発明の薬剤の投与量は、年齢、体重、適応症又は投与・摂取経路によって異なるが、上記作用が発揮でき、かつ、生じる副作用が許容し得る範囲内であれば特に限定されない。
投与方法としては、例えば、ヒト又はヒト以外の脊椎動物において、随時血糖値又はブドウ糖負荷試験2時間後の血糖値を測定し、これらの血糖値が異常高値を示す場合、本発明のMEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤を投与する。特にヒトにおいて糖尿病型又は境界型にある場合や、また、糖尿病の典型的な症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)が存在する場合や、HbA1cが健常人より高い(例えば、6.5%以上)と判断される場合や、糖尿病網膜症等の合併症が存在する場合に、本発明のMEK阻害剤を有効成分として含有する薬剤を投与してもよい。
以下、実施例を用いて、以上に説明した実施態様を具体的に説明するが、これは例示であって、本発明をこの実施例に限定するものではない。
<実施例1:PD184352投与による2型糖尿病モデルマウスの随時血糖値、空腹時血糖値、及びブドウ糖負荷試験2時間値の低下>
本実施例では、2型糖尿病モデルマウスに対してPD184352を投与し、その随時血糖値や、空腹時血糖及びブドウ糖負荷試験2時間値を低下させた。
(1)実験動物の作製
まず、8週齢の雄C57BL/KsJ-db/dbマウス(日本クレア株式会社)に対して、飼料(ラボMR粉末(日本農産工業株式会社))を自由に摂取させ、明暗サイクルを12時間として、温度25℃にて飼育した。このマウスの随時血糖値は、異常高値を示すことを確認した(表2「投与前」の値参照)。
(2)PD184352の合成
PD184352 (2-(2-Chloro-4-iodophenylamino)-N-cyclopropylmethoxy-3, 4-difluorobenzamide)(J.S. Sebolt-Leopold, D.T. Dudley, R. Herrera, K. Van Becelaere, A. Wiland, R.C. Gowan, H. Tecle, S.D. Barrett, A. Bridges, S. Rrzybranowski, W.R. Leopold and A.R. Saltiel, Blockade of the MAP kinase pathway suppresses growth of colon tumors in vivo. Nat. Med. 5 (1999), pp. 810−816.)は、以下のように合成した。
2-chloro-4-iodoanilineに2, 3, 4-trifluorobenzoic acidをカップリングさせた後、benzotriazol-1-yl-oxytripyrrolidinephosphonium hexafluorophosphate存在下においてcyclopropylmethoxyamineと反応させて、最終産物PD184352 (2-(2-Chloro-4-iodophenylamino)-N-cyclopropylmethoxy-3, 4-difluorobenzamide) を得た(収率62%)。得られた化合物の構造は、1H NMR及びマススペクトロメトリーで確認した。
(3)随時血糖値の測定
この変異マウスに対し、(2)の方法によって作製したPD184352を飼料に混ぜて経口投与(投与量は200mg/kg体重/日)し、投与前(0分)、投与後1、3、7、14日に尾静脈より採血して血糖値を測定した。血糖値は、簡易血糖測定器(ACCU-CHEK、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)を用いて測定した。なお、PD184352を投与しないマウスをコントロールとして用いた。結果を表2に示す。
Figure 2008075741
PD184352を投与しないコントロール群では、随時血糖値は上昇したままであるのに対し、PD184352を投与した群では、PD184352投与1日目から随時血糖値は低下し、投与14日目には随時血糖値は投与前より2.9倍低下した。
このように、随時血糖値が異常高値を示す2型糖尿病モデルマウスに対し、PD184352を投与することによって、随時血糖値を低下させることができた。
さらに、PD184352投与17〜26日目に、これらのマウスを屠殺して全血液を回収し、血糖値及びインスリン値を測定した。血糖値は、簡易血糖測定器を用いて、また、インスリン値は、レビス(登録商標)インスリン-マウスT(株式会社シバヤギ)を用いて測定した。なお、PD184352を投与しないマウスをコントロールとして用いた。結果を表3に示す。
Figure 2008075741
PD184352を投与しない変異マウスでは、インスリン値は上昇したままであるのに対し、PD184352を投与した変異マウスでは、PD184352投与17〜26日目には、インスリン値は約2倍低下した。
このように、随時血糖値が異常高値を示す2型糖尿病モデルマウスに対し、PD184352を投与することによって、随時血糖値を低下させ、インスリンの過剰な分泌を抑制することができた。よって、PD184352を投与することによって、インスリン抵抗性が改善されることが示された。
(4)ブドウ糖負荷試験の方法、並びに、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値の測定
上記変異マウスに対し、(2)の方法によって作製したPD184352を飼料に混ぜて経口投与(投与量は200mg/kg体重/日)した。投与14日後に、このマウスに対して6時間絶食させた後、ブドウ糖溶液(投与量は1g/kg体重)を腹腔内に投与し、投与前(0分)、投与後30、60、120分に尾静脈より採血して血糖値を測定した。血糖値は、簡易血糖測定器を用いて測定した。なお、PD184352を投与しないマウスをコントロールとして用いた。結果を表4に示す。
Figure 2008075741
PD184352を投与しないコントロール群では、ブドウ糖負荷試験前の空腹時血糖値が異常高値を示す(313mg/dl)のに対し、PD184352投与によって、空腹時血糖値が正常値(199mg/dl)に低下した。
また、コントロール群では、ブドウ糖投与2時間後の血糖値の回復が遅延する(2時間値は328mg/dl)のに対し、PD184352を投与した群では、ブドウ糖投与2時間後において血糖値は糖負荷前(0分)(199mg/dl)よりはやや上昇したものの、より正常値(239mg/dl)に近づいた。
このように、随時血糖値は異常高値を示し、ブドウ糖負荷試験2時間値も回復しない2型糖尿病モデルマウスに対し、PD184352を投与することによって、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値を正常値付近まで低下させることができた。
<実施例2:PD184352投与による境界型糖尿病モデルマウスの空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値の低下>
本実施例では、境界型糖尿病モデルマウスに対してPD184352を投与し、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値を低下させた。
(1)実験動物の作製
4週齢のC57BL/6J雄マウス(日本クレア株式会社)を購入し、明暗サイクルを12時間とし、温度25℃にてHigh Fat Diet32(日本クレア株式会社)を自由に摂取させ、8〜12週間飼育した。このマウスの、随時血糖値は正常であったが、空腹時血糖値は異常高値を示し、ブドウ糖負荷試験2時間値も正常値の2倍程度までしか回復せず(表5コントロールの値参照)、このマウスが境界型糖尿病モデルマウスであることを確認した。
(2)ブドウ糖負荷試験の方法、並びに、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値の測定
上記の方法によって作製した境界型糖尿病モデルマウスに対し、実施例1(2)の方法によって作製したPD184352を飼料に混ぜて経口投与(投与量は200mg/kg体重/日)した。投与14日後に、このマウスに対して6時間絶食させた後、ブドウ糖溶液(投与量は1g/kg体重)を腹腔内に投与し、投与前(0分)、投与後30、60、120分に尾静脈より採血して血糖値を測定した。血糖値は、簡易血糖測定器を用いて測定した。なお、PD184352を投与しないマウスをコントロールとして用いた。結果を表5に示す。
Figure 2008075741
PD184352を投与しないコントロール群では、ブドウ糖負荷試験前の空腹時血糖値が異常高値を示す(209mg/dl)のに対し、PD184352投与によって、空腹時血糖値が正常値(164mg/dl)に低下した。
また、コントロール群では、ブドウ糖投与2時間後の血糖値の回復が遅延する(2時間値は376mg/dl)のに対し、PD184352を投与した群では、ブドウ糖投与2時間後において血糖値は糖負荷前(0分)(164mg/dl)とほぼ同じ正常値(161mg/dl)まで低下した。
このように、随時血糖値は正常であるが、空腹時血糖値は異常高値を示し、ブドウ糖負荷試験2時間値も回復しない境界型糖尿病モデルマウスに対し、PD184352を投与することによって、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値を正常値に低下させることができた。
<実施例3:PD0325901投与による境界型糖尿病モデルマウスの随時血糖値、並びに、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値の低下>
本実施例では、境界型糖尿病モデルマウスに対してPD0325901を投与し、随時血糖値、並びに、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値を低下させた。
(1)実験動物の作製
実施例2(1)に記載の方法に従って、境界型糖尿病モデルマウスを作製した。
(2)PD0325901の合成
PD0325901 ((R)-N- (2,3-dihydroxypropoxy)-3,4-difluoro-2- (2-fluoro-4-iodophenylamino) benzamide)は、活性化エステル存在下において、(R)-O-[(2,2-dimethyl-1,3-dioxolan-4-yl)methyl]hydroxylamineと3,4-difluoro-2-(2-fluoro-4-iodophenylamino)benzoic acidとを反応させて合成した。得られた化合物の構造は、1H NMR及びマススペクトロメトリーで確認した。
(3)随時血糖値の測定
この境界型糖尿病モデルマウスに対し、(2)の方法によって作製したPD0325901を飼料に混ぜて経口投与(投与量は5mg/kg体重/日)し、投与前(0分)、投与後7日に尾静脈より採血して血糖値を測定した。血糖値は、簡易血糖測定器(ACCU-CHEK、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)を用いて測定した。なお、PD0325901を投与しないマウスをコントロールとして用いた。結果を表6に示す。
Figure 2008075741
PD0325901を投与しないコントロール群では、随時血糖値は正常範囲内ではあるものの、正常範囲内の上限値のままであるのに対し、PD0325901を投与した群では、PD0325901投与7日目には随時血糖値は投与前より1.53倍低下した。
このように、随時血糖値は正常である境界型糖尿病モデルマウスに対し、PD0325901を投与することによって、低血糖を回避しつつ随時血糖値を低下させることができた。
(4)ブドウ糖負荷試験の方法、並びに、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値の測定
上記の方法によって作製した境界型糖尿病モデルマウスに対し、(2)の方法によって作製したPD0325901を飼料に混ぜて経口投与(投与量は5mg/kg体重/日)した。投与14日後に、このマウスに対して6時間絶食させた後、ブドウ糖溶液(投与量は1g/kg体重)を腹腔内に投与し、投与前(0分)、投与後30、60、120分に尾静脈より採血して血糖値を測定した。血糖値は、簡易血糖測定器を用いて測定した。なお、PD0325901を投与しないマウスをコントロールとして用いた。結果を表7に示す。
Figure 2008075741
PD0325901を投与しないコントロール群では、ブドウ糖負荷試験前の空腹時血糖値が異常高値を示す(184mg/dl)のに対し、PD0325901投与によって、空腹時血糖値が正常値(106mg/dl)に低下した。
また、コントロール群では、ブドウ糖投与2時間後の血糖値の回復が遅延する(2時間値は260mg/dl)のに対し、PD0325901を投与した群では、ブドウ糖投与2時間後において血糖値は糖負荷前(0分)(106mg/dl)とほぼ同じ正常値(102mg/dl)まで低下した。
このように、随時血糖値は正常であるが、空腹時血糖値は異常高値を示し、ブドウ糖負荷試験2時間値も回復しない境界型糖尿病モデルマウスに対し、PD0325901を投与することによって、空腹時血糖値及びブドウ糖負荷試験2時間値を正常値に低下させることができた。
本発明によって、2型糖尿病治療、境界型糖尿病治療、及び糖尿病予防に有効な新規薬剤を提供することができるようになった。

Claims (29)

  1. MEK阻害剤を有効成分として含有する2型糖尿病治療剤。
  2. 前記MEK阻害剤が、PD184352(CI-1040)であることを特徴とする請求項1に記載の2型糖尿病治療剤。
  3. MEK阻害剤を有効成分として含有する境界型糖尿病治療剤。
  4. 前記MEK阻害剤が、PD184352(CI-1040)であることを特徴とする請求項3に記載の境界型糖尿病治療剤。
  5. 前記MEK阻害剤が、PD0325901であることを特徴とする請求項3に記載の境界型糖尿病治療剤。
  6. MEK阻害剤を有効成分として含有する耐糖能異常改善剤。
  7. 前記MEK阻害剤が、PD184352(CI-1040)であることを特徴とする請求項6に記載の耐糖能異常改善剤。
  8. 前記MEK阻害剤が、PD0325901であることを特徴とする請求項6に記載の耐糖能異常改善剤。
  9. MEK阻害剤を有効成分として含有する空腹時血糖値異常改善剤。
  10. 前記MEK阻害剤が、PD184352(CI-1040)であることを特徴とする請求項9に記載の空腹時血糖値異常改善剤。
  11. 前記MEK阻害剤が、PD0325901であることを特徴とする請求項9に記載の空腹時血糖値異常改善剤。
  12. MEK阻害剤を有効成分として含有する血糖降下剤。
  13. 前記MEK阻害剤が、PD184352(CI-1040)であることを特徴とする請求項12に記載の血糖降下剤。
  14. 前記MEK阻害剤が、PD0325901であることを特徴とする請求項12に記載の血糖降下剤。
  15. 随時血糖値に異常を有する患者において、血糖値を低下させることを特徴とする請求項12又は13に記載の血糖降下剤。
  16. 境界型糖尿病患者において、食後血糖値を低下させることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の血糖降下剤。
  17. 境界型糖尿病患者において、空腹時血糖値を低下させることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の血糖降下剤。
  18. MEK阻害剤を有効成分として含有する2型糖尿病の予防剤。
  19. 前記MEK阻害剤が、PD184352(CI-1040)であることを特徴とする請求項18に記載の予防剤。
  20. 境界型糖尿病患者において、2型糖尿病の発症を予防することを特徴とする請求項18又は19に記載の予防剤。
  21. 前記MEK阻害剤が、PD0325901であることを特徴とする請求項20に記載の予防剤。
  22. MEK阻害剤を有効成分として含有する境界型糖尿病の予防剤。
  23. 前記MEK阻害剤が、PD184352(CI-1040)であることを特徴とする請求項22に記載の予防剤。
  24. 前記MEK阻害剤が、PD0325901であることを特徴とする請求項22に記載の予防剤。
  25. MEK阻害剤を有効成分として含有することを特徴とする2型糖尿病治療、又は2型糖尿病の予防のための経口剤。
  26. 前記MEK阻害剤が、PD184352(CI-1040)であることを特徴とする請求項25に記載の経口剤。
  27. MEK阻害剤を有効成分として含有することを特徴とする境界型糖尿病治療、耐糖能異常改善、空腹時血糖値異常改善、血糖値低下、又は境界型糖尿病の予防のための経口剤。
  28. 前記MEK阻害剤が、PD184352(CI-1040)であることを特徴とする請求項27に記載の経口剤。
  29. 前記MEK阻害剤が、PD0325901であることを特徴とする請求項27に記載の経口剤。
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