JPWO2008007766A1 - ベンゾオキサジアゾール誘導体の結晶 - Google Patents

ベンゾオキサジアゾール誘導体の結晶 Download PDF

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Abstract

要約課題一定の品質を有する単一の結晶が再現性よく得られ、医薬の製造に用いられる原薬の結晶として安定的に供給することが可能で、工業生産における大量合成に対して特に好適な、吸湿性を示しにくく、特に光安定性に優れたベンゾオキサジアゾール誘導体のβ形結晶、γ形結晶、及びα形結晶を提供する。解決手段示差走査熱量計分析(DSC分析)で145〜150℃に吸熱ピークを有するとともに、粉末X線回折で2θ(°)9.8、11.1、12.8、13.3、17.1、20.2、21.2及び22.3にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶等を解決手段とする。選択図図1

Description

本発明は、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール(以下、単に「化合物A」ということがある)の新規結晶に関する。さらに詳しくは、一定の品質を有する単一の結晶が再現性よく得られ、医薬の製造に用いられる原薬の結晶として安定的に供給することが可能で、工業生産における大量合成に好適な、吸湿性を示しにくく、光安定性に優れた、化合物Aの新規β形結晶、γ形結晶、及びα形結晶、並びにこれらを有効成分として含有するグリシントランスポーター阻害剤、特に認知症治療剤、又は統合失調症治療剤として有用な医薬組成物に関する。
本発明者等は、下記化学構造式で示される、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール(化合物A)が、医薬、特にグリシントランスポーター活性阻害剤として、例えば、痴呆、精神分裂症の治療薬として有用であることを報告している(特許文献1:実施例2参照)。
なお、特許文献1の実施例2では、化合物Aを、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニルピリジン−3−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール、と命名しているが、それは、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール、と同じ化合物であり、何れの命名も下記化合物を表すものである。
Figure 2008007766
国際公開第2001/87855号パンフレット
特許文献1の実施例2には、融点が107〜108℃である化合物Aの白色結晶が記載されているものの、その他の結晶多形は全く記載されていない。本発明者等は化合物Aの結晶多形について鋭意研究した結果、化合物Aには、α(アルファ)形、β(ベーター)形、γ(ガンマー)形、及びδ(デルタ)形の計4種類の結晶多形の存在が確認された。そして、上述した特許文献1の実施例2において、融点が107〜108℃として記載された化合物Aの白色結晶は、δ形結晶であることが明らかとなった。

そして化合物Aのδ形結晶は、国際公開第2001/87855号パンフレットの実施例2に示した通り、少量スケールでは得られるものの、大量合成を行う原薬の製造工程においては、目的とする単一の結晶を再現性よく得ることは技術的に困難であることがわかった。また、一定の品質を有する原薬の結晶を安定的に供給することも技術的に困難であり、安定的に供給するためには相当の費用を伴うことがわかった。さらに、δ形結晶は吸湿性を有し、光に不安定であることもわかった。従って、化合物Aのδ形結晶を医薬の製造における原薬として用いることは、事実上不可能であるという問題があった。
本発明は、上述問題を解決するためになされたものであり、具体的には一定の品質を有する単一の結晶が再現性よく得られ、医薬の製造に用いられる原薬の結晶として安定的に供給することが可能で、工業生産における大量合成に好適な、吸湿性を示しにくく、特に光安定性が優れていることにより保存安定性に優れる化合物Aのβ形結晶、γ形結晶、及びα形結晶を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明者等は、化合物Aの結晶多形について鋭意研究した結果、化合物Aのβ形結晶、γ形結晶、及びα形結晶の場合、一定の品質を有する単一の結晶が再現性よく得られ、医薬の製造に用いられる原薬の結晶として安定的に供給することが可能で、吸湿性を回避でき、光安定性に優れることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、上記目的を達成するため、本発明によれば、以下の化合物Aの新規β形結晶、γ形結晶、及びα形結晶、並びにこれらを有効成分として含有するグリシントランスポーター阻害剤、特に認知症治療剤、又は統合失調症治療剤として有用な医薬組成物が提供される。以下本発明の好ましい態様を記載する。
[1] 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶。
[2] 示差走査熱量計分析(DSC分析)で145〜150℃に吸熱ピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶。
[3] 粉末X線回折で2θ(°)9.8、11.1、12.8、13.3、17.1、20.2、21.2、及び22.3にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶。
[4] 示差走査熱量計分析(DSC分析)で145〜150℃に吸熱ピークを有し、粉末X線回折で2θ(°)9.8、11.1、12.8、13.3、17.1、20.2、21.2、及び22.3にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶。
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載のβ形結晶を有効成分として含有する医薬組成物。
[6] 製薬学的に許容される担体をさらに含有する[5]に記載の医薬組成物。
[7] グリシントランスポーター阻害剤である[5]に記載の医薬組成物。
[8] 認知症治療剤、又は統合失調症治療剤である[5]に記載の医薬組成物。
[9] 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶。
[10] 示差走査熱量計分析(DSC分析)で149〜154℃に吸熱ピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶。
[11] 粉末X線回折で2θ(°)8.3、16.7、18.9、21.4、22.2、23.0、24.6、24.9、及び25.6にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶。
[12] 示差走査熱量計分析(DSC分析)で149〜154℃に吸熱ピークを有し、粉末X線回折で2θ(°)8.3、16.7、18.9、21.4、22.2、23.0、24.6、24.9、及び25.6にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶。
[13] [9]〜[12]のいずれかに記載のγ形結晶を有効成分として含有する医薬組成物。
[14] 製薬学的に許容される担体をさらに含有する[13]に記載の医薬組成物。
[15] グリシントランスポーター阻害剤である[13]に記載の医薬組成物。
[16] 認知症治療剤、又は統合失調症治療剤である[13]に記載の医薬組成物。
[17] 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶。
[18] 示差走査熱量計分析(DSC分析)で168〜173℃に吸熱ピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶。
[19] 粉末X線回折で2θ(°)9.1、10.4、13.0、13.7、19.3、20.8、22.9、25.2、及び25.9にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶。
[20] 示差走査熱量計分析(DSC分析)で168〜173℃に吸熱ピークを有し、粉末X線回折で2θ(°)9.1、10.4、13.0、13.7、19.3、20.8、22.9、25.2、及び25.9にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶。
[21] [17]〜[20]のいずれかに記載のα形結晶を有効成分として含有する医薬組成物。
[22] 製薬学的に許容される担体をさらに含有する[21]に記載の医薬組成物。
[23] グリシントランスポーター阻害剤である[21]に記載の医薬組成物。
[24] 認知症治療剤、又は統合失調症治療剤である[21]に記載の医薬組成物。
本発明によって、一定の品質を有する単一の結晶が再現性よく得られ、医薬の製造に用いられる原薬の結晶として安定的に供給することが可能で、吸湿性を回避でき、特に光安定性に優れる化合物Aの新規β形結晶、γ形結晶、及びα形結晶、並びにこれらを有効成分として含有する、特に認知症治療剤、又は統合失調症治療剤として有用な医薬組成物が提供される。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体的に説明する。
本発明の4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶、γ形結晶、及びα形結晶(以下、それぞれ「本発明β形結晶」、「本発明γ形結晶」、「本発明α形結晶」ということがある)は、上述のように、公知のδ形結晶とは異なり、一定の品質を有する単一の結晶が再現性よく得られる。また、これらは医薬の製造に用いられる原薬の結晶として安定的に供給することが可能で、吸湿性を回避でき、特に光安定性に優れるものである。これらの結晶形の相違は、特に、示差走査熱量計分析(DSC分析)及び粉末X線回折によって区別される。
すなわち、本発明β形結晶は、示差走査熱量計分析(DSC分析)で145〜150℃に吸熱ピークを有し、及び/又は、粉末X線回折で2θ(°)9.8、11.1、12.8、13.3、17.1、20.2、21.2、及び22.3付近にピークを有するものである。

また、本発明γ形結晶は、示差走査熱量計分析(DSC分析)で149〜154℃に吸熱ピークを有し、及び/又は、粉末X線回折で2θ(°)8.3、16.7、18.9、21.4、22.2、23.0、24.6、24.9、及び25.6付近にピークを有するものである。

また、本発明α形結晶は、示差走査熱量計分析(DSC分析)で168〜173℃に吸熱ピークを有し、及び/又は、粉末X線回折で2θ(°)9.1、10.4、13.0、13.7、19.3、20.8、22.9、25.2、及び25.9付近にピークを有するものである。

一方公知のδ形結晶は、示差走査熱量計分析(DSC分析)で100℃付近にブロードな吸熱ピークを有し、及び/又は、粉末X線回折で2θ(°)6.6、8.0、12.7、15.3、18.0、20.0、及び23.0付近にピークを有するものである。

表1に、本発明のβ形結晶、γ形結晶、及びα形結晶、並びに公知のδ形結晶の粉末X線回折スペクトルにおける回折角(2θ(°))及び相対強度を記載する。4種類の結晶は、回折角及び相対強度により、お互いに区別されるものである。
なお、粉末X線回折はデータの性質上、結晶の同一性認定においては結晶格子間隔や全体的なパターンが重要であり、相対強度は結晶成長の方向、粒子の大きさ、測定条件によって多少は変わり得るものであるから、厳密に解されるべきではない。

Figure 2008007766



「粉末X線回折」、「示差走査熱量計分析(DSC分析)」、「吸湿性」、及び「光安定性」は、それぞれ以下の条件で測定した。

(粉末X線回折)
「MAC Science MXP18TAHF22」を用い、管球:Cu、管電流:40mA、管電圧:40又は200kV、サンプリング幅:0.020°、走査速度:3°/min、波長:1.54056Å、測定回折角範囲(2θ):3又は5〜40°の条件で測定した。
「Bruker D8 with GADDS」を用い、管球: Cu、管電流: 40 mA、管電圧: 40 kV、波長: 1.54056Å、θ1: 5°、θ2: 10°、コリメータ: 0.3 mmφ、検出器距離: 25 cm、測定時間: 180 s、積分範囲: 5°〜 26°で測定した。

(示差走査熱量計分析(DSC分析))
「TA Instrument TA 5000」又は「TA Instrument Q-1000」を用い、室温〜300℃(10又は30℃/min)、N2(50ml/min)、アルミニウム製サンプルパンの条件で測定した。

(吸湿性)
「DVS」又は「SGA-100」を用い、温度:25℃、測定範囲:相対湿度5 〜 95 %、測定間隔:相対湿度5 %の条件で測定した。

(光安定性)
光安定性試験器LTL-200D3J-15にて、積算照度120万ルクス時(温度:25℃)となるように、保存した試料をHPLCにて不純物量を測定した。
(製造法)
本発明のβ形結晶は、特許文献1の実施例2に記載された化合物Aから、例えば下記方法によって製造することができる。

国際公開第2001/87855号パンフレットの実施例2と同様に合成した化合物Aを、8〜61倍量のエタノール水混液(2:1〜1:2)又はトルエン中で完全に溶解するまで加熱撹拌する。この溶液を熱時ろ過し、エタノール水混液又はトルエンの混媒で洗い込んだ後、冷却する。結晶が析出してから20〜30℃で1〜2時間撹拌した後、0〜5℃で8〜24時間撹拌する。析出した結晶をろ過し、エタノールと水の混媒で洗浄後、減圧下乾燥することで、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶を得ることができる。

また、本発明のγ形結晶は、例えば下記方法によって製造することができる。

国際公開第2001/87855号パンフレットの実施例2と同様に合成した化合物Aの粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した後、得られた残渣に適当な混合比率のヘキサン−酢酸エチル混合溶液を加え、20〜30℃にて1〜2時間撹拌する。析出した結晶をろ過し、ヘキサン−酢酸エチル混合溶液にて洗浄した後、減圧下乾燥することで、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶を得ることができる。

また、本発明のα形結晶は、例えば下記方法によって製造することができる。
特許文献1の実施例2に記載の方法により得られた化合物Aにエタノール:水=1:2〜1:4を加え、完全に溶解するまで加熱撹拌する。この混合物を室温まで放冷し、析出した結晶を濾過し、エタノール:水=1:3〜1:5にて洗浄した後、減圧下乾燥することで、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶を得ることができる。
本発明の医薬組成物は、上述の本発明β形結晶、γ形結晶、及びα形結晶、若しくはそれらの任意の組み合わせを有効成分として含有するものであり、さらに製薬学的に許容される担体を含有し、グリシントランスポーター活性の阻害剤として有用である。また特に、認知症治療剤、又は統合失調症治療剤として有用なものである。
本発明結晶の1種又は2種以上を有効成分として含有する医薬組成物は、通常用いられている製剤用の担体や賦形剤、その他の添加剤を用いて、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、液剤、注射剤、坐剤、軟膏、貼付剤等に調製され、経口的又は非経口的に投与される。
本発明結晶のヒトに対する臨床投与量は適用される患者の症状、体重、年齢や性別等を考慮して適宜決定されるが、通常成人1日当たり経口で0.1〜500mg、非経口で0.01〜100mgであり、これを1回或いは数回に分けて投与する。投与量は種々の条件で変動するので、上記投与量範囲より少ない量で十分な場合もある。
本発明結晶の経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、一つ又はそれ以上の活性物質が、少なくとも一つの不活性な希釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加剤、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤や繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤、ラクトースのような安定化剤、グルタミン酸又はアスパラギン酸のような可溶化剤又は溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要によりショ糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の糖衣又は胃溶性、若しくは腸溶性物質のフィルムで被膜してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エチルアルコールを含む。この組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化剤、溶解補助剤、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤の希釈剤としては、例えば注射剤用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水溶性の溶液剤、懸濁剤の希釈剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油;エチルアルコールのようなアルコール類;ポリソルベート80(商品名)等がある。
このような組成物は、更に等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えば、ラクトース)、可溶化剤又は溶解補助剤のような添加剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。
以下本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。また、化合物Aのδ形結晶を比較例において説明する。
(実施例1)
4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶

国際公開第2001/87855号パンフレット(特許文献1)の実施例2と同様に合成した化合物A(27.96kg)をエタノール(154L)及び水(77L)中で完全に溶解するまで加熱撹拌した。この溶液を熱時ろ過し、エタノール(14L)と水(7L)の混媒で洗い込んだ後、冷却した。結晶が析出してから20℃で1.5時間撹拌した後、0℃で一晩撹拌した。析出した結晶をろ過し、エタノールと水の混媒で洗浄後、減圧下60℃で乾燥し、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶(25.64kg)を得た。

β形結晶の示差走査熱量計分析図(DSC分析図)を図1に、粉末X線回折図を図2に示す。
(実施例2)
4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶

特許文献1の実施例2に記載の方法により得られた4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール粗精製物(6.22g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム〜クロロホルム/メタノール=100/1〜50/1〜30/1)にて精製した。得られた残渣にヘキサン:酢酸エチル=15:1(50mL)を加え、室温にて1時間撹拌し、析出した結晶を濾過し、ヘキサン:酢酸エチル=50:1にて洗浄した後、減圧下40℃にて乾燥して表題のγ形結晶(5.31g)を得た。

γ形結晶の示差走査熱量計分析図(DSC分析図)を図3に、粉末X線回折図を図4に示す。
(実施例3)
4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶

特許文献1の実施例2に記載の方法により得られた4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール(17.8g)にエタノール:水=1:2(1000mL)を加え、完全に溶解するまで加熱撹拌した。この混合物を室温まで放冷し、析出した結晶を濾過し、エタノール:水=1:5にて洗浄した後、減圧下40℃にて乾燥して、表題のα形結晶(16.5g)を得た。

α形結晶の示差走査熱量計分析図(DSC分析図)を図7に、粉末X線回折図を図8に示す。
(比較例)
4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのδ形結晶

特許文献1の実施例2を追試して、表題のδ形結晶を得た。
また、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶150mgにシクロヘキサン/メチルエチルケトン混液(7:3)5mLを加えて溶けるまで加温し、シクロヘキサン15mLを加え氷冷後、結晶を濾取し、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのδ形結晶を得た。
δ形結晶の示差走査熱量計分析図(DSC分析図)を図5に、粉末X線回折図を図6に示す。
本発明結晶は、吸湿性を示しにくく、特に光安定性が優れていることにより保存安定性に優れるとともに、グリシントランスポーター活性の阻害剤として、例えば、認知症、統合失調症、認知障害、又はアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病などの種々の疾病に伴う認知障害、或いは、神経変性疾患、脳血管障害などの疾病に伴う痙縮の治療薬として有用である。

本発明のβ形結晶及びγ形結晶が吸湿性を有さず、α形結晶も公知のδ形結晶と比較して吸湿性を有しないという優れた特性を有することは、以下に示す吸湿性試験により確認された。
(吸湿性試験)
吸湿性の測定には、VTI SGA-100を用い、温度:25℃、測定範囲:相対湿度5 〜 95 %、測定間隔:相対湿度5 %の条件で測定した。
本発明のβ形結晶、γ形結晶、α形結晶の吸湿性曲線図を、図9、図10及び図12に示す。また、公知のδ形結晶の吸湿性曲線図を図11に示す。
図11から明らかな通り、公知のδ形結晶は、相対湿度約50%から徐々に吸湿性を示し、相対湿度約80%から急激な重量の増加を示し、相対湿度95%では約2%もの水分を保持していることが分かった。
一方、本発明のβ形結晶、及びγ形結晶は、低湿度から高湿度まで重量の変化はほとんどなく、吸湿性を示さないことが明かとなった(図9及び図10参照:相対湿度5%から相対湿度95%の全範囲において、水分保持量は、それぞれ0.2%以下)。
また、本発明のα形結晶も一定の吸湿性を示すものの、公知のδ形結晶より吸湿性が低いことが分かった(図12参照)。
我が国においては、湿度が50%を越えることが多々あり、その際に吸湿性を示す結晶形を医薬品の製造原体に用いることは極めて不適当である。第一に医薬品の製剤原料として大量合成を行うに際して、水分を含まない製剤原料、若しくは含量が一定に規制された水分を含む均一な製剤原料を得ることが極めて困難である。第二に、水分の含有状態により、結晶の物理的化学的性質や安定性などの物性が変化することが予想される。第三に結晶の保存、運搬、製剤化工程においても吸湿性を示すと考えられ、特殊な製剤化工程を採用しなければならず、種々の制約が生じる。第四に製剤化後においても、吸湿性を示し製剤の安定性が悪いことが容易に予想される。
本発明のβ形結晶、γ形結晶、及びα形結晶が光安定性に特に優れていることは、以下に示す光安定性試験により確認された。
(光安定性試験)

光安定性試験器LTL-200D3J-15にて、積算照度120万ルクス時(温度:25℃)となるように、保存した試料をHPLCにて不純物量を測定した。

(HPLC条件)機器: Agilent製 LC1100 (LC-5)
移動相 : A:0.01 mol/L NaClO4 buffer (pH 2.5) B:MeCN
流量:0.2 mL/min
カラム:Inertsil ODS-3 3um (2.1mm × 100mm)
カラム温度:40℃
グラジエント条件:Bconc. 20-90%(0-18min),90%(18-23min),20%(23.1-33min)
注入量 :1 μL
オートサンプラー温度:5℃
検出波長:254nm

本発明のβ形結晶、γ形結晶、α形結晶ならびに、公知のδ形結晶の保存後の不純物増加量を以下の表2に示す。

Figure 2008007766



120万ルクス時の積算照度での光安定性は、ICHガイドラインの光安定性試験で指定されており、光分解物の同定、安全性の確認ならびに遮光保存の必要性を判断する重要な指針である。公知のδ形結晶では、保存後1.0%の不純物増加が見られることに対し、本発明のβ形結晶、γ形結晶、及びα形結晶においては不純物増加量は0.0%であった。ICHガイドラインにおいて、特別な要件(構造決定、安全性確認)がある不純物基準が0.1%であることを考えると1.0%は非常に大きな値であり、公知のδ形結晶では遮光保存が必須である。一方で本発明のβ形結晶、γ形結晶、及びα形結晶では遮光は不要となり、製剤としての利便性の向上の他、遮光下での製造など特殊な製剤化工程を採用しなくても良いという大きな利点がある。
本発明のβ形結晶、γ形結晶、及びα形結晶が優れたグリシントランスポーター阻害作用を有することは、以下に示す薬理試験により確認された。

(薬理試験)
グリシントランスポーター(GLYT)活性阻害作用の確認試験
1)細胞培養
グリシントランスポーターのサブタイプGLYT1を発現しているラットC6グリオーマ細胞(J.Gomeza, F.Zafra, L.Olivares, C.Gimenez, C.Aragon, Regulation by phorbol esters of the glycine transporter (GLYT1) in glioblastoma cells., Biochim.Biophys.Acta.,1233,41-46,1995 を参照)を使用した。
C6グリオーマ細胞(American Type Culture Collection)は10%胎児牛血清、100 units/ml penicillin G、0.1 mg/ml streptomycin sulfateを含むDMEM(Dulbecco≡s Modified Eagle≡s Medium)を用い5%CO2、37℃の条件でCO2インキュベータ内で培養した。
2)[3H]グリシン取り込み
3H]グリシン取り込みは、Gomezaらの方法(J.Gomeza, F.Zafra, L.Olivares, C.Gimenez, C.Aragon, Biochim.Biophys.Acta.,1233,41-46,1995)に従って行った。
C6グリオーマ細胞を2×104 細胞/ウェルの濃度で96ウェルプレート(Culturplate, PerkinElmer社)に播種し、2日間培養後、[3H]グリシン取り込み実験を行った。細胞をバッファー(150 mM NaCl, 5 mM KCl, 1 mM CaCl2, 1 mM MgCl2, 10 mM Glucose, 5 mM L-alanine, 10 mM Hepes-Na, pH 7.4)で1回洗い、その後再度バッファーを加え10分間、37℃でインキュベートした。
インキュベート後、バッファーを[3H]グリシン(約 0.14 μM, 50-60 Ci/mmol,PerkinElmer社)及び評価化合物を加えた反応バッファーに交換し、更に20分間、37℃でインキュベートした。20分間の反応後、氷冷したPBS(phosphate buffered saline)で洗浄した。細胞を0.1N NaOH溶液で溶解し、取り込まれた放射能量を液体シンチレーションカウンターにより測定した。特異的取り込みは全取り込み量のうち3 mM Sarcosineによって置換された部分とした。試験化合物の評価は、特異的取り込みに及ぼす取り込み阻害率を求めて行った。
その結果、本発明のβ形結晶、γ形結晶、及びα形結晶は、特許文献1の表における実施例2として示した値(0.10μM)と同等の[3H]グリシン取り込みに対する強い阻害作用を示した。

4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶(本発明結晶)の示差走査熱量計分析図(DSC分析図)である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶(本発明結晶)の粉末X線回折図である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶(本発明結晶)の示差走査熱量計分析図(DSC分析図)である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶(本発明結晶)の粉末X線回折図である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのδ形結晶(公知結晶)の示差走査熱量計分析図(DSC分析図)である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのδ形結晶(公知結晶)の粉末X線回折図である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶(本発明結晶)の示差走査熱量計分析図(DSC分析図)である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶(本発明結晶)の粉末X線回折図である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶(本発明結晶)の吸湿性曲線図である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶(本発明結晶)の吸湿性曲線図である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのδ形結晶(公知結晶)の吸湿性曲線図である。 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶(本発明結晶)の吸湿性曲線図である。

Claims (24)

  1. 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶。
  2. 示差走査熱量計分析(DSC分析)で145〜150℃に吸熱ピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶。
  3. 粉末X線回折で2θ(°)9.8、11.1、12.8、13.3、17.1、20.2、21.2、及び22.3にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶。
  4. 示差走査熱量計分析(DSC分析)で145〜150℃に吸熱ピークを有し、粉末X線回折で2θ(°)9.8、11.1、12.8、13.3、17.1、20.2、21.2、及び22.3にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのβ形結晶。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のβ形結晶を有効成分として含有する医薬組成物。
  6. 製薬学的に許容される担体をさらに含有する請求項5に記載の医薬組成物。
  7. グリシントランスポーター阻害剤である請求項5に記載の医薬組成物。
  8. 認知症治療剤、又は統合失調症治療剤である請求項5に記載の医薬組成物。
  9. 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶。
  10. 示差走査熱量計分析(DSC分析)で149〜154℃に吸熱ピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶。
  11. 粉末X線回折で2θ(°)8.3、16.7、18.9、21.4、22.2、23.0、24.6、24.9、及び25.6にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶。
  12. 示差走査熱量計分析(DSC分析)で149〜154℃に吸熱ピークを有し、粉末X線回折で2θ(°)8.3、16.7、18.9、21.4、22.2、23.0、24.6、24.9、及び25.6にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのγ形結晶。
  13. 請求項9〜12のいずれかに記載のγ形結晶を有効成分として含有する医薬組成物。
  14. 製薬学的に許容される担体をさらに含有する請求項13に記載の医薬組成物。
  15. グリシントランスポーター阻害剤である請求項13に記載の医薬組成物。
  16. 認知症治療剤、又は統合失調症治療剤である請求項13に記載の医薬組成物。
  17. 4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶。
  18. 示差走査熱量計分析(DSC分析)で168〜173℃に吸熱ピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶。
  19. 粉末X線回折で2θ(°)9.1、10.4、13.0、13.7、19.3、20.8、22.9、25.2、及び25.9にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶。
  20. 示差走査熱量計分析(DSC分析)で168〜173℃に吸熱ピークを有し、粉末X線回折で2θ(°)9.1、10.4、13.0、13.7、19.3、20.8、22.9、25.2、及び25.9にピークを有する、4−[3−イソプロピル−5−(6−フェニル−3−ピリジル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2,1,3−ベンゾオキサジアゾールのα形結晶。
  21. 請求項17〜20のいずれかに記載のα形結晶を有効成分として含有する医薬組成物。
  22. 製薬学的に許容される担体をさらに含有する請求項21に記載の医薬組成物。
  23. グリシントランスポーター阻害剤である請求項21に記載の医薬組成物。
  24. 認知症治療剤、又は統合失調症治療剤である請求項21に記載の医薬組成物。
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