JP2013184934A - オキサジアゾリジンジオン化合物の新規な塩及びその結晶 - Google Patents

オキサジアゾリジンジオン化合物の新規な塩及びその結晶 Download PDF

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賢二 根来
Yasuhiro Yonetoku
康博 米徳
Koji Yamazaki
浩司 山▲崎▼
Yasuhiro Morinaga
泰浩 森永
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Abstract

【課題】2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}フェニル)メチル]-1,2,4-オキサジアゾリジン-3,5-ジオン(化合物A)を、医薬品又は医薬品の原体として使用するための、より安定で吸湿性が低く、また、溶解性に優れる化合物Aのマグネシウム塩若しくはその結晶の提供。
【解決手段】種々の化合物Aの塩について検討を行った結果、化合物Aの特定の塩の結晶が、ナトリウム塩の結晶と比較して吸湿性に優れ、また、溶解性に優れ、更に、優れた物理的固体安定性、化学的固体安定性を有することを見出した。
【選択図】図1

Description

本発明は、医薬、殊にインスリン分泌促進剤、糖尿病の予防・治療剤として有用な、2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}フェニル)メチル]-1,2,4-オキサジアゾリジン-3,5-ジオン(以下、化合物Aと言う。)の新規な塩及びその結晶に関する。
GPR40は、脂肪酸の受容体として同定された膵臓のβ細胞に高発現しているG蛋白質共役型受容体であり、脂肪酸のインスリン分泌作用に関与していることが報告されている(非特許文献1)。
従って、GPR40受容体アゴニストはインスリン分泌促進作用に基づき、食後高血糖の是正が期待されることから、インスリン依存性糖尿病 (IDDM)、インスリン非依存性糖尿病 (NIDDM)及びその境界型(耐糖能・空腹時血糖値異常)軽症糖尿病の予防・治療剤として有用である。
GPR40受容体アゴニストである化合物Aは、インスリン分泌促進剤、糖尿病の予防・治療剤として有用であることが国際公開公報によって知られている(特許文献1)。
Figure 2013184934
化合物Aの塩としては、化合物Aのナトリウム塩が報告されているのみ(特許文献1)であり、他の塩に関しては、具体的に知られていない。
国際公開WO2007/123225号パンフレット
「ネイチャー(Nature)」、(英国)、2003年、422巻、p.173-176
出願人は、特許文献1において、化合物Aのナトリウム塩が、優れたGPR40受容体アゴニスト作用を有し、また、優れたインスリン分泌促進作用を有すること、糖負荷後の血糖上昇を強力に抑制することを見出した。
しかしながら、特許文献1化合物Aのナトリウム塩は、アモルファスであることから、一般に吸湿性や物理的・化学的安定性に乏しく、品質の安定した医薬品原体の供給が困難であることが問題であった。
従って、より安全な医薬品又は医薬品の原体を供給するために、吸湿性がより低く、物理的・化学的安定性に優れる、化合物Aのナトリウム塩以外の新規な塩若しくはその結晶を見出すことが望ましい。
本発明者らは、種々の化合物Aの塩について検討を行った結果、意外にも化合物Aの特定の塩の結晶が、ナトリウム塩の結晶と比較して吸湿性が低く、また、溶解性に優れ、更に、優れた物理的固体安定性、化学的固体安定性を有することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の目的は、化合物Aのより安定で吸湿性が低く、また、溶解性に優れる塩若しくはその結晶を提供することである。
本発明の他の目的は、化合物Aの塩若しくはその結晶の有効量を含有し、更に製薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供することである。
本発明の、化合物Aのマグネシウム塩の結晶は、化合物Aのナトリウム塩の結晶と比較し、吸湿性が大きく改善していることが見出された。又、化合物Aのマグネシウム塩の結晶は、溶解性、特に人工腸液(絶食時)に対する溶解性に優れ、優れた物理的固体安定性、化学的固体安定性を有することから、医薬品又は医薬品原体としてきわめて有用な化合物である。
特に、一般的に知られているように、吸湿性が改善された医薬品又は医薬品原体は、その保管状態での湿度における保存上、及び品質管理上の問題が軽減され、また錠剤やカプセル剤等の固形製剤を製造する際に、有効成分の重量変化に基づく製剤上の問題が軽減されることが知られている。即ち、本発明の化合物Aのマグネシウム塩の結晶は、吸湿性が改善しているため、安定した保存、容易な品質管理が期待でき、製剤上においても扱いの容易な化合物であると言え、これにより、より品質の高い、より優れた医薬品の提供に資するものである。
実施例1の化合物の吸脱水等温曲線を示す図である。 実施例2の化合物の吸脱水等温曲線を示す図である。 比較例1の化合物の吸脱水等温曲線を示す図である。 比較例2の化合物の吸脱水等温曲線を示す図である。 比較例3の化合物の吸脱水等温曲線を示す図である。 尚、図1〜図5において、縦軸は、測定開始時の化合物Aの重量に対する各相対湿度での重量の変化を、測定開始時の化合物Aの重量に対する割合(%)で示したものである。横軸は、相対湿度(%)を示す。白丸−実線の曲線は吸水等温曲線、黒丸−点線の曲線は脱水等温曲線を示す。 実施例1の化合物の粉末X線回折パターンを示す図である。 実施例2の化合物の粉末X線回折パターンを示す図である。 比較例1の化合物の粉末X線回折パターンを示す図である。 比較例2の化合物の粉末X線回折パターンを示す図である。 比較例3化合物の粉末X線回折パターンを示す図である。 実施例1の化合物の熱分析試験の測定結果を示す図である。 実施例2の化合物の熱分析試験の測定結果を示す図である。 比較例1の化合物の熱分析試験の測定結果を示す図である。 比較例2の化合物の熱分析試験の測定結果を示す図である。 比較例3の化合物の熱分析試験の測定結果を示す図である。
本発明の化合物Aのマグネシウム塩の結晶は、医薬品又は医薬品原体として使用可能な程度に湿度に対して安定であり、特に医薬品又は医薬品原体として使用する際に問題となる程度の吸湿性がなく、保存下においても化学的に安定である、若しくは安定であることが期待できる。
本発明の好ましい態様を以下に示す。
(1)化合物Aのマグネシウム塩の結晶。
(2)化合物Aのマグネシウム塩の水和物である結晶
(3)DSCにおける吸熱オンセット温度が90-110℃付近である(1)又は(2)に記載の結晶。
(4)線源としてCuを用いた粉末X線解析において、2θ(°)が、17.7付近、19.0付近、20.0付近、21.4付近、及び25.2付近にピークを示すことを特徴とする(1)又は(2)に記載の結晶。
(5)DSCにおける吸熱オンセット温度が90-110℃付近であり、線源としてCuを用いた粉末X線解析において、2θ(°)が、17.7付近、19.0付近、20.0付近、21.4付近、及び25.2付近にピークを示すことを特徴とする(1)又は(2)に記載の結晶。
(6)(1)〜(5)から選択される結晶がα形結晶である結晶。
(7)DSCにおける吸熱オンセット温度が80-120℃付近である(1)又は(2)に記載の結晶。
(8)線源としてCuを用いた粉末X線解析において、2θ(°)が、4.5付近、9.0付近、18.4付近,19.7付近、及び23.0付近にピークを示すことを特徴とする(1)又は(2)に記載の結晶。
(9)DSCにおける吸熱オンセット温度が80-120℃付近であり、線源としてCuを用いた粉末X線解析において、2θ(°)が、4.5付近、9.0付近、18.4付近,19.7付近、及び23.0付近にピークを示すことを特徴とする(1)に記載の結晶。
(10)(1)、(2)、又は、(7)〜(9)から選択される結晶がβ形結晶である結晶。
(11)化合物Aのマグネシウム塩を有効成分として含有し、さらに製薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
(12)化合物Aのマグネシウム塩が、(1)〜(10)のいずれかに記載の結晶である、(11)に記載の医薬組成物。
(13)マグネシウム ビス{2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}フェニル)メチル]-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド}四水和物。
(14)(13)に記載の水和物のα形結晶。
(15)(13)に記載の水和物のβ形結晶。
尚、粉末X線回折パターンは、データの性質上、結晶の同一性認定においては、回折角や全体的なパターンが重要であり、相対強度は結晶成長の方向、粒子の大きさ、測定条件によって多少変動し得るものであるから、厳密に解されるべきではない。また、本発明には、化合物Aのマグネシウム塩の純粋なα形結晶及びβ形結晶に関するものが含まれるが、これらの純粋な結晶と本質的に同一視される混合物もまた、本発明に含まれる。
各種パターンから得られる数値は、その結晶成長の方向、粒子の大きさ、測定条件によって、多少の誤差が生じる場合がある。従って、本明細書中、粉末X線回折パターンにおける回折角(2θ)の値に用いられる「付近」の語は、おおよその値であることを意味し、好ましくはその値の前後0.2(°)の範囲にあればよいことを意味する。更に好ましくは、その値の前後0.1(°)の範囲にあればよいことを意味する。
また、DSCにおける吸熱オンセット温度の値に用いられる「付近」の語は、おおよそその吸熱オンセット(補外開始)の温度の値であることを意味し、好ましくはその値の前後2℃の範囲にあればよいことを意味し、さらに好ましくはその値の前後1℃の範囲にあればよいことを意味する。
本明細書で用いる以下の略号は、それぞれ以下の意味を表わす。
MS(ESI+):ESI-MS(陽イオン)におけるm/z値を示し、特に明記する場合を除き[M+H]+ピークを示す。
MS(FAB+):FAB-MS(陽イオン)におけるm/z値を示し、特に明記する場合を除き[M+H]+ピークを示す。
MS(ESI-):ESI-MS(陰イオン)におけるm/z値を示し、特に明記する場合を除き[M-H]-ピークを示す。
MS(FAB-):FAB-MS(陰イオン)におけるm/z値を示し、特に明記する場合を除き[M-H]-ピークを示す。
1H-NMR (DMSO-d6):DMSO-d6中の1H-NMRにおけるδ(ppm)。
本発明の「化合物Aのマグネシウム塩のα形結晶」「化合物Aのマグネシウム塩のβ形結晶」は、以下の方法によっても得ることが出来る。
(α形結晶の製造法)
本発明の「化合物Aのマグネシウム塩のα形結晶」は、当業者がマグネシウム塩の製造に通常用いる方法によって得ることが出来る。
例えば、化合物Aのナトリウム塩もしくはカリウム塩等を適当な溶媒に溶解させ、塩化マグネシウム等の溶液を加え塩交換を行いマグネシウム塩とした後、適当な溶媒で晶析することによって得ることが出来る。
化合物Aを溶解する適当な溶媒としては、化合物の安定性に影響を与えない不活性な溶媒であれば特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、アセトン、2-ブタノン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン (THF)、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水及びこれらの混合物が挙げられる。塩交換用の試薬としては化合物の安定性に影響を与えない試薬であれば特に限定されないが、好ましくは塩化マグネシウムが挙げられる。
晶析用の溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、アセトン、2-ブタノン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド (DMSO)、水及びこれらの混合物が挙げられる。好ましくは水と上記有機溶媒との混合物が挙げられる。また、水の含量が有機溶媒より多いほうがα形結晶を選択的に晶析させる上で有利な場合がある。
(β形結晶の製造法)
本発明の「化合物Aのマグネシウム塩のβ形結晶」は、当業者がマグネシウム塩の製造に通常用いる方法によって得ることが出来る。
例えば、化合物Aのナトリウム塩もしくはカリウム塩等を適当な溶媒に溶解させ、塩化マグネシウム等の溶液を加え塩交換を行いマグネシウム塩とした後、適当な溶媒で晶析することによって得ることが出来る。
化合物Aを溶解する適当な溶媒としては、化合物の安定性に影響を与えない不活性な溶媒であれば特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、アセトン、2-ブタノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水及びこれらの混合物が挙げられる。塩交換用の試薬としては化合物の安定性に影響を与えない試薬であれば特に限定されないが、好ましくは塩化マグネシウムが挙げられる。
晶析用の溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、アセトン、2-ブタノン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水及びこれらの混合物が挙げられる。好ましくは水と上記有機溶媒との混合物が挙げられる。また、水の含量が有機溶媒と同程度もしくはより少ないほうがβ形結晶を選択的に晶析させる上で有利な場合がある。
また、化合物Aには、互変異性体が存在する場合があるが、本発明にはこれらの異性体の分離したもの、あるいは混合物が含まれる。また、ラベル体、即ち、化合物Aの1つ以上の原子を放射性同位元素若しくは非放射性同位元素で置換した化合物も本発明に包含される。
本発明の化合物Aのマグネシウム塩若しくはその結晶は、医薬品の製造原体として、本発明の化合物Aのマグネシウム塩若しくはその結晶と、製薬学的に許容される担体、賦形剤等と組み合わせて、医薬品の製造に使用することができる。医薬品の製造は、当分野にて通常使用されている方法によって行うことができる。
本発明の化合物Aのマグネシウム塩若しくはその結晶を含有する医薬品としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与製剤、又は、関節内、静脈内、筋肉内等の注射剤、坐剤、経皮用液剤、軟膏剤、経皮用貼付剤、経粘膜液剤、経粘膜貼付剤、吸入剤等の非経口投与製剤のいずれの形態であってもよい。特に、化合物Aのマグネシウム塩の結晶を製造原体とする、経口投与用の錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤は、安定な固形製剤として有利である。
経口投与のための固体組成物においては、1種以上の活性物質が、少なくとも1種の不活性な希釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加剤、例えばステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、繊維素グリコール酸カルシウム等の崩壊剤、安定化剤、溶解補助剤等を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要によりショ糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性のフィルムで被覆してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エタノールを含む。この組成物は不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を含有する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油等の植物油、エタノール (EtOH)等のアルコール類、ポリソルベート80等がある。このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定剤、溶解補助剤等の補助剤を含んでいてもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。
化合物Aのマグネシウム塩若しくはその結晶は、化合物Aが有効性を示すと考えられる疾患の種々の治療剤又は予防剤と併用することができる。当該併用は、同時投与、或いは別個に連続して、若しくは所望の時間間隔をおいて投与してもよい。同時投与製剤は、配合剤であっても別個に製剤化されていてもよい。
本発明の医薬組成物は、その有効成分としてGPR40受容体アゴニストである本発明の化合物Aのマグネシウム塩を含有しているため、GPR40受容体アゴニストが用いられる種々の疾患の治療や予防に供することができる。即ち、本発明の医薬組成物は、具体的には例えば、インスリン依存性糖尿病 (IDDM)、インスリン非依存性糖尿病 (NIDDM)及びその境界型(耐糖能・空腹時血糖値異常)軽症糖尿病の予防・治療剤として有用である。
本発明に用いられる薬剤は、インスリン依存性糖尿病 (IDDM)、インスリン非依存性糖尿病 (NIDDM)及びその境界型(耐糖能・空腹時血糖値異常)軽症糖尿病の患者に対し投与され、1日の投与量は、通常経口投与の場合、体重当たり約0.001乃至100mg/kgが適当であり、1日1回で、あるいは2乃至4回に分けて投与する。静脈内投与される場合は、1日の投与量は、体重当たり約0.0001乃至10mg/kgが適当で、1日1回乃至複数回に分けて投与する。また、経粘膜剤としては、体重当たり約0.001乃至100mg/kgを1日1回乃至複数回に分けて投与する。投与量は症状、年令、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明することを目的とし、本発明が下記実施例に限定されるものではない。本発明は実施例により十分に説明されているが、当業者にとり種々の変更や修飾が当然であろうことは理解される。従って、その様な変更や修飾が本発明の範囲を逸脱するものでない限り、それらは本発明に含まれるものである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではなく、本発明の範囲を限定するものでもない。
実施例1 化合物Aの水和物のマグネシウム塩(α形結晶)の製造
WO2007/123225の実施例14に記載の方法に準じて製造したナトリウム 2-(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}ベンジル)-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド (500 mg) をアセトニトリル (6 mL)および水(2 mL) に溶解し、1M 塩化マグネシウム水溶液(0.60 mL) を加えた。得られた溶液を減圧下濃縮し、その後減圧下乾燥した。得られた残渣にエタノール(2 mL)および水(6 mL) を加え、加熱溶解させた。その後撹拌しながら室温まで放冷し、1時間撹拌した。析出物を濾取し、水で洗浄後、減圧下60℃で乾燥することにより、マグネシウム ビス{2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}フェニル)メチル]-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド}四水和物を白色結晶(α型結晶)として503 mg得た。

1H-NMR (DMSO-d6): 2.20 (3H, s), 3.66-3.80 (2H, m), 4.01 (2H, t, J=5.0Hz), 4.34 (2H, s), 4.80-4.96 (1H, m), 5.13 (2H, s), 6.78-6.86 (1H, m), 6.86-6.90 (1H, m), 6.97 (2H, d, J=8.6Hz), 7.12 (1H, d, J=8.4Hz), 7.21 (2H, d, J=8.6Hz), 7.23-7.29 (1H, m), 7.33-7.48 (3H, m)
MS (ESI-): 447.4
元素分析: 理論値 (C25H23N2O6.0.5Mg.2H2Oとして) C 60.58%, H 5.49%, N 5.65%; 実測値C 60.79%, H 5.61%, N 5.65%
粉末X線(線源Cu)における特徴的なピーク(2θ(°)):
17.7付近、19.0付近、20.0付近、21.4付近、及び25.2付近、
DSCにおける吸熱オンセット温度:90-110℃
実施例2 化合物Aの水和物のマグネシウム塩(β形結晶)の製造
比較例2に記載の方法に準じて製造したカリウム 2-(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}ベンジル)-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド (4.67 g) に水 (90 mL) およびエタノール (20 mL) を加え、70℃に加温し溶解させた。この混合物に1M塩化マグネシウム水溶液(5.3 mL)を加え、徐々に氷冷下まで冷却しながら1時間撹拌した。析出した固体を濾取し、水 (20 mL)で洗浄し、60℃で減圧乾燥して、白色固体(4.65 g)を得た。この混合物にエタノール(20 mL) および水(20 mL)を加え、オイルバス温90℃にて加熱撹拌し、溶解させた。この混合物を熱時濾過後、オイルバス電源を切り徐々に氷冷下まで冷却しながら15時間撹拌した。析出物を濾取し、冷エタノール/水(1/1, 20 mL) にて洗浄後、減圧下60℃で6時間乾燥することにより、マグネシウム ビス{2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}フェニル)メチル]-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド}四水和物を白色結晶(β型結晶)として4.27 g得た。

1H-NMR (DMSO-d6): 2.20 (3H, s), 3.67-3.76 (2H, m), 4.00 (2H, t, J=5.0Hz), 4.32 (2H, s), 4.86 (1H, t, J=5.5Hz), 5.13 (2H, s), 6.78-6.85 (1H, m), 6.85-6.89 (1H, m), 6.96 (2H, d, J=8.7Hz), 7.12 (1H, d, J=8.3Hz), 7.20 (2H, d, J=8.7Hz), 7.22-7.28 (1H, m), 7.32-7.47 (3H, m)
MS (FAB+): 448.1
元素分析: 理論値 (C25H23N2O6.0.5Mg.2H2Oとして) C 60.58%, H 5.49%, N 5.65%; 実測値C 60.55%, H 5.49%, N 5.62%

窒素置換後、カリウム2-(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}ベンジル)-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド (48.0kg)、アセトン(240 L)、精製水(96L)を30℃以下にて順次仕込み、撹拌下懸濁した。20〜30℃にて予め調製した塩化マグネシウム (11.6kg)/精製水(33.6 L)水溶液を仕込み、40〜45℃で溶解した。
溶解確認後、溶解液の内温度40〜45℃にて0.45μmフィルターを通じて清澄濾過を行った。濾過後,予め調製した70%(v/v)アセトン水溶液(48 L){アセトン(33.6 L)、精製水(14.4 L)}で洗浄した。清澄濾過終了後,溶解液の内温度40〜45℃にて精製水(480 L)を約30分かけて滴下した。滴下終了後,内温度40〜45℃にてマグネシウム ビス{2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}フェニル)メチル]-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド}四水和物のβ型結晶(種結晶)(48.0 g)を添加し晶析を行った。結晶析出確認後,内温度40〜45℃にて1時間撹拌した。撹拌後,晶析液の内温を約2時間かけて20〜30℃まで冷却した。冷却後、20〜30℃で1時間以上撹拌した。
濾過前の内温度が20〜30℃であるのを確認後、濾過を実施する。濾過終了後、30%(v/v)アセトン水溶液(96 L){アセトン(28.8 L)、精製水 (67.2 L)}で洗浄した。濾過洗浄した湿潤結晶を40℃にて終夜減圧乾燥し、マグネシウム ビス{2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}フェニル)メチル]-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド}四水和物のβ型結晶(43.0 kg)を得た。

1H-NMR (DMSO-d6): 2.20 (3H, s), 3.70-3.75 (2H, m), 4.01 (2H, t, J=5.1Hz), 4.33 (2H, s), 4.88 (1H, t, J=5.6Hz), 5.13 (2H, s), 6.83 (1H, dd, J=8.4Hz, 2.6Hz), 6.87 (1H, d, J=2.5Hz), 6.94-6.98 (2H, m), 7.12 (1H, d, J=8.4Hz), 7.18-7.22 (2H, m), 7.24-7.27 (1H, m), 7.35-7.37 (1H, m), 7.38-7.45 (2H, m)
MS (ESI-): 447.2
元素分析: 理論値 (C25H23N2O6.0.5Mg.2H2Oとして) C 60.58%, H 5.49%, N 5.65%, Mg 2.45%; 実測値 C 60.82%, H 5.59%, N 5.70%, Mg 2.39%
粉末X線(線源Cu)における特徴的なピーク(2θ(°)):
4.5付近、9.0付近、18.4付近,19.7付近、及び23.0付近
DSCにおける吸熱オンセット温度:80-120℃

比較例1 化合物Aのナトリウム塩結晶の製造
WO2007/123225の実施例14に記載の方法に準じて製造したナトリウム 2-(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}ベンジル)-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド (49.52 g) にエタノール (500 mL)及び水(50 mL) を加え、オイルバス温110℃で30分間撹拌した。この後、オイルバスをつけたまま徐々に室温まで放冷し、1時間撹拌したのち、エタノール (500 mL)を加えた。この混合物を氷冷し、さらに30分間撹拌した。析出した固体を濾取し、エタノール(200 mL)で洗浄後、70℃で12時間減圧乾燥して、ナトリウム 2-(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチルビフェニル-3-イル]メトキシ}ベンジル)-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イドを白色結晶として43.76 g得た。

1H-NMR (DMSO-d6): 2.20 (3H, s), 3.66-3.79 (2H, m), 4.01 (2H, t, J=5.0Hz), 4.34 (2H, s), 4.89 (1H, t, J=5.6Hz), 5.13 (2H, s), 6.79-6.86 (1H, m), 6.86-6.90 (1H, m), 6.96 (2H, d, J=8.7Hz), 7.12 (1H, d, J=8.4Hz), 7.21 (2H, d, J=8.7Hz), 7.23-7.29 (1H, m), 7.33-7.48 (3H, m)
MS (FAB-): 446.9
元素分析: 理論値 (C25H23N2O6.Naとして) C 63.83%, H 4.93%, N 5.95%; 実測値C 63.61%, H 4.86%, N 5.87%
DSCにおける吸熱オンセット温度: 175-230℃(分解に伴う発熱ピーク)

比較例2 化合物Aのカリウム塩結晶の製造
WO2007/123225の実施例14に記載の方法に準じて製造した2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル] メトキシ}フェニル)メチル]-1,2,4-オキサジアゾリジン-3,5-ジオン(532 mg) にTHF (10 mL) を加えて溶解し、1M水酸化カリウム水溶液(1.19 mL) を加えた。得られた溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣をエタノール-水から再結晶後、減圧下60℃で乾燥することにより、カリウム 2-(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}ベンジル)-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イドを白色結晶として431 mg得た。

1H-NMR (DMSO-d6): 2.20 (3H, s), 3.66-3.78 (2H, m), 4.01 (2H, t, J=5.0Hz), 4.33 (2H, s), 4.79-4.93 (1H, m), 5.13 (2H, s), 6.79-6.85 (1H, m), 6.85-6.90 (1H, m), 6.96 (2H, d, J=8.7Hz), 7.12 (1H, d, J=8.3Hz), 7.20 (2H, d, J=8.7Hz), 7.22-7.28 (1H, m), 7.34-7.48 (3H, m)
MS (ESI-): 447.3
元素分析: 理論値 (C25H23N2O6.K.0.25H2Oとして) C 61.15%, H 4.82%, N 5.70%; 実測値C 61.04%, H 4.91%, N 5.70%
DSCにおける吸熱オンセット温度:220-235℃(分解に伴う発熱ピーク)

比較例3 化合物Aのカルシウム塩結晶の製造
WO2007/123225の実施例14に記載の方法に準じて製造したナトリウム 2-(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}ベンジル)-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド (500 mg)をメタノール(6 mL) および水(2 mL)に溶解し、1M 塩化カルシウム水溶液(0.60 mL)を加えた。得られた溶液を減圧下濃縮し、その後減圧下乾燥した。得られた残渣にエタノール (4 mL)および水(10 mL)を加え、加熱溶解させた。その後、撹拌しながら室温まで放冷し、1時間撹拌した。析出物を濾取し、水で洗浄後、減圧下60℃で乾燥することにより、カルシウム ビス{2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}フェニル)メチル]-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド}水和物を白色結晶として477 mg得た。
1H-NMR (DMSO-d6): 2.20 (3H, s), 3.65-3.79 (2H, m), 4.01 (2H, t, J=5.0Hz), 4.36 (2H, s), 4.78-4.99 (1H, m), 5.13 (2H, s), 6.79-6.86 (1H, m), 6.86-6.90 (1H, m), 6.97 (2H, d, J=8.7Hz), 7.12 (1H, d, J=8.4Hz), 7.21 (2H, d, J=8.7Hz), 7.23-7.29 (1H, m), 7.34-7.48 (3H, m)
MS (ESI-): 447.3
元素分析: 理論値 (C25H23N2O6.0.5Ca.0.6H2Oとして) C 62.78%, H 5.10%, N 5.86%; 実測値C 62.83%, H 5.29%, N 5.91%
DSCにおける吸熱オンセット温度:55-70℃
本発明の化合物Aのマグネシウム塩の効果は、以下の試験例によって確認された。
試験例1 粉末X線回折測定
粉末X線回折の測定は、RIGAKU製 MultiFlex S-1108Aもしくは MAC Science(現Bruker)製 MXP18TAHF22を用いて行った。RIGAKU製 MultiFlex S-1108Aは、線源:Cu、波長:1.54056Å、測定回折角範囲(2θ):3〜40°、サンプリング間隔:0.02°、走査速度:4°/分、管電圧:40kV、管電流:40mA、発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.15mmの条件で、MAC Science(現Bruker)製 MXP18TAHF22は、線源:Cu、波長:1.54056Å、測定回折角範囲(2θ):2.5〜40°、サンプリング間隔:0.02°、走査速度:4°/分、管電圧:40kV、管電流:200mA、発散スリット:可変(照射幅 5.00mm)、散乱スリット:可変(照射幅 5.00mm)、受光スリット:0.15mmの条件でそれぞれ測定し、データ処理を含む装置の取り扱いは、各装置で指示された方法及び手順に従った。
なお、回折角及び回折強度は、その結晶成長の方向、粒子の大きさ、測定条件等によって多少の変動がある場合がある。従って、それらの数値は厳密に解されるべきではない。
試験例2 熱分析測定
(示差走査熱量計分析(DSC分析))
DSC分析は、TA Instrument製 Q2000もしくはTA 2910を用いて行った。試料およそ3mgを専用のアルミニウム製サンプルパンに充填し、窒素雰囲気下(50mL/分)において、測定範囲を室温〜250℃もしくは300℃とし、昇温速度10℃/分で試料とリファレンス(空のアルミニウム製サンプルパン)との間に発生する熱量変化を連続的に測定し記録した。なお、データ処理を含む装置の取り扱いは、各装置で指示された方法及び手順に従った。
試験例3 吸湿性の評価
試料およそ10mgを専用のサンプルホルダーに充填し、温度:25℃、測定範囲:相対湿度 (RH) 5 〜 95 %、測定間隔:相対湿度5 %の条件で測定した。なお、データ処理を含む装置の取り扱いは、各装置で指示された方法及び手順に従った。(装置:VTI製 動的水蒸気吸脱着測定装置 SGA-100)
(条件)
測定温度:25℃、測定前乾燥:なし、開始湿度:5 %RH、最大湿度:95 %RH、終了湿度:5 %RH、ステップ:5 %RH、平衡基準:0.03 重量% (5分)、最大平衡化時間:180 分、サンプリング間隔:20 秒、データ記録間隔:1 分
試験例4 溶解度の評価
試料0.5〜1 mgを10 mLの遠沈管に秤量し、これに各溶解液(下記参照)を約150μg/mLとなるように加えた。試料を溶解液中に均一に分散させるため、水層中で超音波照射を短時間行った後、ヤマト科学製振とう機SA31を用いて、室温にて10分間激しく振とうした。振とう後の溶液をフィルターろ過し、ろ液中の化合物濃度をHPLCにて定量した。溶解液は以下を用いた。
・JP1(日本薬局方崩壊試験第1液):塩化ナトリウム2.0 gを塩酸7.0 mL及び水に溶かして1000 mLとする(pHは約1.2)。
・JP2(日本薬局方崩壊試験第2液):0.2 mol/Lリン酸二水素カリウム試液250 mLに0.2 mol/L水酸化ナトリウム試液118 mL及び水を加えて1000 mLとする(pHは約6.8)。
・JP2+胆汁酸(JP2+TC):日本薬局方崩壊試験第2液にタウロコール酸ナトリウムを15 mmol/Lとなるように加える。
・FaSSIF(人工腸液(絶食時)):水1Lに対し、タウロコール酸ナトリウム3 mmol/L、レシチン0.75 mmol/L、リン酸二水素カリウム3.9 g、塩化カリウム7.7 gを加え、水酸化ナトリウムを用いてpHを約6.5に調整する。
・FeSSIF(人工腸液(摂食時)):水1Lに対し、タウロコール酸ナトリウム15 mmol/L、レシチン3.75 mmol/L、酢酸8.65 g、塩化カリウム15.2 gを加え、水酸化ナトリウムを用いてpHを約5.0に調整する。
(HPLC条件)
機器:Agilent製 LC-1100
移動相:A:0.01 mol/L 酢酸アンモニウム水溶液 B:0.01 mol/L 酢酸アンモニウムメタノール溶液
流量:0.3 mL/分
カラム:Develosil Combi-RP-5 5μm (2.0 mm x 50 mm)(野村化学製)
カラム温度:40℃
グラジエント条件:B液濃度 10-50% (0-0.5 分), 50-100% (0.5-5 分), 100% (5-7 分), 10% (7.1-11.5 分)
注入量 :10μL
検出波長:254 nm
試験例5 固体安定性の評価
本発明結晶の固体安定性は、温度、温湿度条件下における物理的化学的安定性、及び光照射下における化学的安定性について評価した。物理的安定性は、粉末X線回折、示差走査熱量計分析(DSC)により評価(上記の測定条件)した。化学的安定性は、HPLCにより評価し、生成した不純物の割合[%]を得た。
(固体安定性、温度)
70℃に設定したアズワン製インキュベーターIC-450Aにて、2週間なりゆき湿度環境下、栓をして試料を保存した。
(固体安定性、温湿度)
70℃に設定したアズワン製インキュベーターIC-450Aに、飽和食塩水を用いて相対湿度を約75%に調整したデシケーターを入れ、この中で試料を開放して2週間保存した。
(固体安定性、光照射)
ナガノ科学機械製作所製光安定性試験器LTL-200D3AJ-15にて、積算照度120万ルクス時(温度:25℃)となるように、試料を保存した。
(HPLC測定条件)
(類縁物質試験)
機器: Agilent製 LC1100
移動相:A:0.01 mol/L 過塩素酸塩緩衝液 (pH 2.5) B:アセトニトリル
流量:0.2 mL/分
カラム:Inertsil ODS-3 3μm (2.1mm x 100mm)(ジーエルサイエンス製)
カラム温度:40℃
グラジエント条件:B液濃度. 20-90%(0-25分),90%(25-30分),20%(30.1-40分)
注入量:1μL
検出波長:210 nm
上記の測定方法による本発明結晶の溶解度及び吸湿性(95 % RH)、について、下記表に示す。
Figure 2013184934
上記の結晶評価方法による本発明結晶の固体安定性(物理的)及び固体安定性(化学的)ついて、下記表に示す。
Figure 2013184934
表1に示すとおり、公知化合物である化合物Aのナトリウム塩の結晶は、吸湿性が高いことが明らかとなった。また、化合物Aのカリウム塩、カルシウム塩の結晶も吸湿性が高いことが明らかとなった。
一方、本発明の化合物Aのマグネシウム塩のα型結晶及びβ型結晶は、化合物Aのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩の結晶と比較して、吸湿性が低く優れた結晶であることが確認された。
また、化合物Aのマグネシウム塩のα型結晶及びβ型結晶は、優れた溶解性、特にFaSSIF(人工腸液(絶食時))に対して他の塩と比較して、優れた溶解性を示すことが明らかとなった。
以上より、化合物Aのマグネシウム塩のα型結晶及びβ型結晶は、吸湿性が低く、溶解性に優れ、優れた物理的固体安定性、化学的固体安定性を有することから、医薬品又は医薬品原体として好適に用いることができる。
本発明化合物の薬理活性は、以下に示す試験方法により確認された。
尚、本試験で用いられる配列番号1で表される塩基配列、配列番号2で表される塩基配列、配列番号3で表される塩基配列、配列番号4で表されるアミノ酸配列は、WO2007/123225で用いられた対応する塩基配列若しくはアミノ酸配列を意味する。
試験方法1:GPR40アゴニスト活性測定
i)ヒトGPR40のクローニング
以下に示す手順に従って、ヒトgenomic DNA(Clontech社)をテンプレートとして、PCR法により、GPR40の全長配列を取得した。
配列番号1で表される塩基配列からなるオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとして、配列番号2で表される塩基配列からなるオリゴヌクレオチドをリバースプライマーとして用いた。なお、前記フォワードプライマー及びリバースプライマーの各々の5'末端には、XbaI認識部位を含む塩基配列が付加されている。PCRは、Taq DNAポリメラーゼ(Ex Taq DNA polymerase;タカラバイオ社)を用いて、5%ジメチルスルホキシド(DMSO)存在下で、94℃(15秒間)/55℃(30秒間)/72℃(1分間)からなるサイクルを30回繰り返した。その結果、約0.9kbpのDNA断片が増幅された。このDNA断片をXbaIで消化した後、プラスミドpEF-BOS-dhfr(Nucleic Acids Research, 18, 5322, 1990)のXbaI部位に挿入することにより、プラスミドpEF-BOS-dhfr-GPR40を得た。
プラスミドpEF-BOS-dhfr-GPR40におけるGPR40遺伝子の塩基配列は、DNAシークエンサー(ABI377 DNA Sequencer; Applied Biosystems社)を用いてジデオキシターミネーター法により決定した。GPR40遺伝子の塩基配列は、配列番号3で表される塩基配列のとおりであった。配列番号3で表される塩基配列は、903塩基のオープンリーディングフレーム(ORF)を有しており、このORFから予測されるアミノ酸配列(300アミノ酸)は、配列番号4で表されるアミノ酸配列のとおりであった。

ii)GPR40安定発現細胞の取得
GPR40タンパク質を発現させる細胞としてCHO dhfr-細胞(ジヒドロ葉酸レダクターゼ(dhfr)遺伝子欠失のCHO細胞)を使用した。また、GPR40タンパク質を発現させるための発現プラスミドとして、前記i)で得られたプラスミドpEF-BOS-dhfr-GPR40を用いた。6ウェルプレート(旭テクノグラス社)に、CHO dhfr-細胞を、80-90%コンフルエントとなるように、10%牛胎児血清(FCS)を含むαMEM培地中で播種して一晩培養後、1ウェル当たり2μgのプラスミドpEF-BOS-dhfr-GPR40を、トランスフェクション試薬(Lipofectamine2000; Invitrogen社)を用いて遺伝子導入した。遺伝子導入から24時間培養した後、細胞を希釈して播種し直した。その際、10% FCSを含むαMEM培地から、10% FCSを含むが、核酸を含まないαMEM培地に変更した。20日間培養したのち、形成された細胞のコロニーを個別に回収して培養してGPR40を安定に発現するCHO細胞を取得した。この中から内在性リガンドであるオレイン酸、リノール酸に反応性の高い細胞を選択した。

iii)GPR40アゴニスト活性測定
本試験は細胞内カルシウム濃度の変動を指標とし、FLIPR(登録商標、モレキュラーデバイス社)で測定した。以下、試験方法について示す。
ヒトGPR40を発現させたCHO細胞株を384穴ブラックプレート(ベクトン・デッキンソン社)に1穴あたり6 x 103個で撒き、CO2インキュベーターで一晩培養した。
プレートの培地を除き、蛍光色素溶液(2.5 mM プロペネシド、8μM Fluo-4を含むHank's balanced salt solution(HBSS)-HEPESバッファー)を1穴あたり40μl分注後、室温で2時間インキュベートした。被検化合物はDMSOで溶解後、HBSS-HEPESバッファーで希釈し、10μlをプレートに分注により、反応を開始し、細胞内カルシウム濃度の変動をfluorometric imaging plate reader(FLIPR tetra、モレキュラーデバイス社)で測定した。測定5分後の蛍光強度変化の用量反応曲線により、被検化合物のEC50値を算出した。
試験結果を、表1に示す。
Figure 2013184934
試験方法2:MIN6細胞を用いたインスリン分泌促進作用
本試験は、マウス膵β細胞株であるMIN6細胞を用いて被検化合物のインスリン分泌促進作用を検討した。以下、試験方法を示す。
96穴プレートに5x104個/穴(100μl)になるようにMIN6細胞を撒いた。培地は10% FBSを含むDMEM(25mMグルコース)を用いた。2日後に培地をアスピレーターで除き、37℃に暖めた2.8 mMグルコースを含むKrebs-Ringer HEPES(120 mM NaCl、2 mM CaCl2、2 mM MgCl2、4 mM KH2PO4、25 mM NaHCO3、0.05% FFA Free BSA、10 mM HEPES(pH 7.4))で一度洗い、再度、同緩衝液200μlをいれて1時間、37℃でインキュベートした。上記緩衝液をアスピレーターで除き、再度、緩衝液で洗浄後、2.8mM または22.4 mM グルコースを含むKrebs-Ringer HEPESに所定の濃度の被検化合物を添加したものを、各穴に100μlずつ加え、2時間37℃でインキュベートした。上記サンプルを分取し、インスリン濃度をインスリンELISAキット(シバヤギ)を用いて定量した。活性値は22.4 mM グルコース条件下におけるコントロール(DMSO)100%に対する化合物1μM時の相対活性値(%)で示した。
試験結果を、表2に示す。その結果、化合物Aのマグネシウム塩の水和物のβ型結晶は優れたインスリン分泌促進作用を有することが確認された。
Figure 2013184934
試験方法3:正常マウス単回経口糖負荷試験
本試験は正常マウスを用いて被検化合物の糖負荷後の血糖抑制作用について検討した。以下、試験方法を示す。
1週間予備飼育した雄性ICRマウス(8週齢)を一晩絶食し、被検動物として用いた。被検化合物は0.5%メチルセルロース懸濁液とし、グルコース(2g/kg)負荷30分前に10 mg/kg経口投与した。対照群は0.5%メチルセルロース投与とした。グルコース負荷から2時間後までの血糖AUC(血糖値-時間曲線下面積)について、対照群に対する低下率(%)を算出した。
試験結果を、表3に示す。その結果、化合物Aのマグネシウム塩の水和物のβ型結晶は優れた血糖低下作用を有することが確認された。
Figure 2013184934
以上の各試験の結果、化合物Aのマグネシウム塩は優れたGPR40アゴニスト作用を有することから、インスリン分泌促進剤、糖尿病(インスリン依存性糖尿病 (IDDM)、インスリン非依存性糖尿病 (NIDDM)及びその境界型(耐糖能・空腹時血糖値異常)軽症糖尿病)等のGPR40が関与する疾患の予防・治療剤として有用であることは明らかである。
本発明の、化合物Aのマグネシウム塩の結晶は、化合物Aのナトリウム塩の結晶と比較し、吸湿性が大きく改善していることが見出された。又、化合物Aのマグネシウム塩の結晶は、溶解性、特に人工腸液(絶食時)に対する溶解性に優れ、優れた物理的固体安定性、化学的固体安定性を有することから、医薬品又は医薬品原体としてきわめて有用な化合物である。
特に、一般的に知られているように、吸湿性が改善された医薬品又は医薬品原体は、その保管状態での湿度における保存上、及び品質管理上の問題が軽減され、また錠剤やカプセル剤等の固形製剤を製造する際に、有効成分の重量変化に基づく製剤上の問題が軽減されることが知られている。即ち、本発明の化合物Aのマグネシウム塩の結晶は、吸湿性が改善しているため、安定した保存、容易な品質管理が期待でき、製剤上においても扱いの容易な化合物であると言え、これにより、より品質の高い、より優れた医薬品の提供に資するものである。

Claims (14)

  1. 2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル] メトキシ}フェニル)メチル]-1,2,4-オキサジアゾリジン-3,5-ジオンのマグネシウム塩。
  2. 請求項1に記載の塩の結晶。
  3. 2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル] メトキシ}フェニル)メチル]-1,2,4-オキサジアゾリジン-3,5-ジオンのマグネシウム塩の水和物である請求項2記載の結晶。
  4. DSCにおける吸熱オンセット温度が90-110℃付近である請求項2記載の結晶。
  5. 線源としてCuを用いた粉末X線解析において、2θ(°)が、17.7付近、19.0付近、20.0付近、21.4付近、及び25.2付近にピークを示すことを特徴とする請求項2記載の結晶。
  6. DSCにおける吸熱オンセット温度が90-110℃付近であり、線源としてCuを用いた粉末X線解析において、2θ(°)が、17.7付近、19.0付近、20.0付近、21.4付近、及び25.2付近にピークを示すことを特徴とする請求項2記載の結晶。
  7. α形結晶である請求項2記載の結晶。
  8. DSCにおける吸熱オンセット温度が80-120℃付近である請求項2記載の結晶。
  9. 線源としてCuを用いた粉末X線解析において、2θ(°)が、4.5付近、9.0付近、18.4付近,19.7付近、及び23.0付近にピークを示すことを特徴とする請求項2記載の結晶。
  10. DSCにおける吸熱オンセット温度が80-120℃付近であり、線源としてCuを用いた粉末X線解析において、2θ(°)が、4.5付近、9.0付近、18.4付近,19.7付近、及び23.0付近にピークを示すことを特徴とする請求項2記載の結晶。
  11. β形結晶である請求項2記載の結晶。
  12. マグネシウム ビス{2-[(4-{[4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2'-メチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル]メトキシ}フェニル)メチル]-3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジン-4-イド}四水和物。
  13. 請求項12記載の水和物のα形結晶。
  14. 請求項12記載の水和物のβ形結晶。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104262330A (zh) * 2014-08-27 2015-01-07 广东东阳光药业有限公司 新型脲取代联苯类化合物及其组合物及用途

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