JPWO2007102324A1 - 位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡 - Google Patents

位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡

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Abstract

絶縁体あるいはワイドバンドギャップの半導体表面の原子像を観察することが可能な位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡を提供する。探針(1)と試料(2)間に矩形波若しくは正弦波の高周波バイアス電圧を印加するバイアス電源(8)と、探針と試料間に流れるトンネル電流と浮遊容量由来の電流が混合した検出電流を増幅する電流アンプ(5)と、電流アンプで増幅した電流を入力し、サンプリング信号を高周波バイアス電圧の周波数に同期させ且つ高周波バイアス電圧の位相にロックさせて、浮遊容量由来の電流を除去してトンネル電流のみによるフィードバック信号を発生させる、位相ロックイン機能を有する信号処理手段(ロックインアンプ(6)又はDSP)とを備えた。

Description

本発明は、位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡に係わり、更に詳しくは導体もしくは半導体を始めとして絶縁体あるいはワイドバンドギャップの半導体表面の原子像を観察することが可能な位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡に関するものである。
走査型トンネル顕微鏡(Scanning Tunneling Microscopy;STM)の開発以来、固体表面の原子構造を実空間で観察することが可能となっている。しかし、従来の直流バイアス電圧を用いたSTMはトンネル電流を利用するために、電流が流れる導体もしくは半導体の原子構造の観察はできるが、絶縁体では不可能である。ところが、表面の原子配列を問題とする機能を持つ表面たとえば、光学レンズ・ミラー等の光学素子の多くは絶縁体であり、また半導体デバイスには多くの絶縁材料が用いられているため、絶縁体表面の原子構造の観察が強く望まれている。
現在、半導体産業において用いられているSi実用表面は、通常、自然酸化膜で覆われているため、溶液処理を施さなければSTM測定が行えなかった。そこで、STMを用いてSiO2などの絶縁体表面の観察をするために、探針―試料間に交流電圧を印加する方法やSiの薄い自然酸化膜に十分な直流電圧を探針に印加する方法が試みられている。
非特許文献1〜3には、探針−試料間にGHzオーダーの高周波電圧の短い一周期の間に、少量の電子を探針−試料間で行き来させ、トンネル電子が流れることにより発生する高調波をフィードバック信号に利用することで電気伝導性を持たない試料でのSTM動作を行うことを試みている。しかしながら、絶縁体材料においては、最高1nm程度の空間分解能を得ているにとどまっている。この原因の一つとして試料表面の帯電がある。トンネル電子が探針直下で帯電することで、探針からの電子のトンネルが妨げられるからである。二つ目は、印加した周波数f1を持つ交流のトンネル電流成分が、それよりもはるかに大きい探針−試料間その他からの静電容量による電流成分の中に埋もれてしまうためf1でなく高調波成分(3f1等)をフィードバック信号として利用しているためである。
本発明のターゲットの一つである酸化膜付きSi表面の観察、探針−試料間にDCバイアスを印加して通常のSTMとして動作にさせた報告例は幾つか存在する。そのなかで非特許文献4には、数nmの酸化膜をもつSi表面に、伝導帯に電子をトンネルさせるために5V程度の電圧を印加させて行ったSTM観察が報告されている。しかし、原子像サイズの分解能は得られておらず、酸化膜も数nm以下に限られる。これは、Si上の自然酸化膜がアモルファス状であるために、バンドギャップ中に様々な欠陥準位が存在しており、トンネルさせた電子の一部が欠陥準位に落ち、試料が帯電されてしまい、STM観察中のトンネルを妨げるからと考えられる。
このように、いずれの場合にも原子像を観察する分解能には致っていない。そこで、本発明者らは、特許文献1にて、探針先端と試料の間隔を極めて接近させ、探針と試料間に印加したバイアス電圧によってトンネル電流を生じさせ、このトンネル電流を一定に維持する条件でフィードバック信号を駆動系に与えて探針と試料を相対的に走査し、試料表面の原子スケールの像を観察する走査トンネル顕微鏡であって、前記探針と試料間に、高周波矩形短パルスの交流バイアス電圧を印加するとともに、探針と試料間のトンネル抵抗と浮遊容量で決する時定数と、電流アンプの入力インピーダンスで決する時定数を略一致させて、トンネル電流成分だけを検出し整流してフィードバック信号とする高周波パルス走査トンネル顕微鏡を提案している。
この特許文献1に記載の方法によって、数十kHzの周波数まではHOPGの原子像を比較的鮮明に観察することができるようになったが、100kHzの周波数では鮮明な原子像を観察することができなかった。この特許文献1に記載の方法では、図15に示すように、探針101と試料102間にパルスジェネレーター103より高周波矩形短パルスをバイアス電圧として印加するが、探針−試料間の静電容量等が原因で、パルスの立上がりと立下がりに過電流(スパイク電流)が発生し、トンネル電流が過電流に埋もれてしまうので、フィードバック信号として用いることができない。そこで、コンデンサーCと可変抵抗Rからなるインピーダンスマッチング回路104を設け、電流アンプ105と整流回路106を介してトンネル電流に比例した直流信号に変換して、それを制御系107に入力して探針101を駆動するフィードバック信号とする。しかし、マッチング回路104を用いると周波数特性が悪くなるといった問題と、探針の変位等によって浮遊容量が変化するので、インピーダンスマッチング回路を設けても完全にトンネル電流成分だけを検出することができないといった問題があり、特に周波数が高いバイアス電圧に対してはノイズが大きく、鮮明な原子像を得ることができなかった。
また、従来のSTMは、ノイズを極力低減し、検出感度を高めるために、探針と試料を電磁シールドを厳重に施した超高真空チャンバー内に配して観察を行う構造になっているため、装置が高価であり、また試料をセットして観察できるようになるまでに長時間を要することは避けられなかった。
G.P.Kochanski Physical Review Letters,Vol.62(1989)p2285 W.Seifert等 Ultramicroscopy,Vol.42-44(1992)p379 B.Micheal等 Rev.Sci.Instrum.,Vol.63,No.9(1992)p4080 渡部等Applied Physics Letters, Vol.72,No.16(1998)p1987 特開2002−365194号公報
このように、現在のSTMを用いた絶縁体表面(例えばSiO2)の観察においては、高い空間分解能が得られていない。この原因は、トンネル電子が探針直下の試料表面で帯電することで、探針からの電子のトンネルが妨げられるためである。ここで、絶縁体若しくは半導体表面をSTMで観察するための条件は次のようにまとめられる。
(1)試料の帯電を防ぐために探針−試料間に高周波バイアス電圧を印加する。
(2)トンネル電流成分のみ検出して、それを探針と試料表面間の距離を一定に保つフィードバック信号とする。
(3)STM探針直下の試料が帯電しないようにするために、探針側から試料側へ送り込む電荷量をできるだけ小さくする必要がある。そのために高周波バイアス電圧の周波数をできるだけ高くする。
(4)絶縁体材料の伝導帯に電子をトンネルさせる。
しかし、探針−試料間に高周波バイアス電圧を印加する場合は、トンネル電流成分がそれよりもはるかに大きい探針−試料間その他からの浮遊容量によって発生する電流成分の中に埋もれ、また電磁ノイズの影響によってトンネル電流を検出することが困難である。例えば、高周波STMにおける浮遊容量による電流値(i=2πfCV)は、浮遊容量Cとして小さ目の値0.1pFを選んでも、バイアス電圧の周波数fを100kHz、バイアス電圧Vを200mVとすれば、約12nAと見積もることができる。それに対して、一般にSTM観察におけるトンネル電流値は、0.1〜1nAであるので、浮遊容量由来の電流値はそれより1〜2桁大きい。但し、浮遊容量は装置構成によって異なるが、0.1pFは十分小さく見積もっているので、実際には浮遊容量由来の電流はトンネル電流よりも遥かに大きな値となる。
これらを解決する新しい測定方法である高周波STMを提案し、これを開発することでより高い空間分解能で絶縁体若しくは半導体表面の観察が可能になり、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope;AFM)では行えなかった電子状態に関する情報を得ることが期待できる。勿論、一般のSTMと同様に、導体の原子像を観察し、電子状態に関する情報を得ることも可能である。
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、SiO2などの絶縁体あるいはワイドバンドギャップの半導体、あるいは光学部品表面の原子像を観察することが可能な位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、探針先端と試料の間隔を極めて接近させ、探針と試料間に印加したバイアス電圧によってトンネル電流を生じさせ、このトンネル電流を一定に維持する条件でフィードバック信号を駆動系に与えて探針を試料表面に沿って相対的に走査し、試料表面の原子スケールの像を観察する走査トンネル顕微鏡であって、前記探針と試料間に矩形波若しくは正弦波の高周波バイアス電圧を印加するバイアス電源と、探針と試料間に流れるトンネル電流と浮遊容量由来の電流が混合した検出電流を増幅する電流アンプと、電流アンプで増幅した電流を入力し、サンプリング信号を高周波バイアス電圧の周波数に同期させ且つ高周波バイアス電圧の位相にロックさせて、浮遊容量由来の電流を除去してトンネル電流のみによるフィードバック信号を発生させる、位相ロックイン機能を有する信号処理手段とを備えたことを特徴とする位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡を構成した。
ここで、前記高周波バイアス電圧が矩形波であり、前記探針と試料間のトンネル抵抗と浮遊容量で決する時定数と、電流アンプの入力インピーダンスで決する時定数を略一致させるインピーダンスマッチング回路を電流アンプの入力側に設けてなることが好ましい。
また、前記高周波バイアス電圧が正弦波であり、探針と試料間の間隔が離れたトンネル領域外において前記信号処理手段のサンプリング信号の位相を浮遊容量由来の電流の位相にロックした後、サンプリング信号の位相をずらすことにより浮遊容量由来の電流の出力を0にし、それから探針と試料間の間隔を狭めてトンネル電流が流れるトンネル領域内へとアプローチを開始することがより好ましい。
この場合、トンネル領域外において前記信号処理手段のサンプリング信号の位相を浮遊容量由来の電流の位相にロックした後、サンプリング信号の位相を-90°ずらすことにより浮遊容量由来の電流の出力を0にするのである。
そして、前記バイアス電圧の周波数が100kHz〜10GHzの範囲であり、フィードバック信号として使用するトンネル電流が1pA〜10nAの範囲である。
また、探針−試料間距離を一定に保ち、前記バイアス電源より探針と試料間に正弦波の高周波バイアス電圧を印加するとともに、前記信号処理手段のサンプリング信号の位相をトンネル電流の位相にロックすることにより前記試料のdI/dVを測定してI−V特性を取得し、あるいは前記信号処理手段のサンプリング信号の位相を容量由来の電流の位相にロックすることにより前記試料のdC/dVを測定してC−V特性を取得することが好ましい。
ここで、前記信号処理手段がロックインアンプであり、前記サンプリング信号がロックインアンプの参照信号であることが好ましい。また、前記信号処理手段がロックインアンプであり、前記サンプリング信号がロックインアンプの参照信号であり、トンネル領域外において前記ロックインアンプの参照信号の位相をオートセットすることで浮遊容量由来の電流の位相にロックするのである。
あるいは、前記信号処理手段がデジタル信号プロセッサ(DSP)であることも好ましい。
以上にしてなる本発明の位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡によれば、正弦波の高周波バイアス電圧を探針―試料間に印加することで試料の帯電を防ぎつつ、伝導帯に電子をトンネルさせることができ、STM像を得ることができる。ここで、バイアス電圧として正弦波あるいは周波数の高い矩形波を用いると、トンネル電流成分はバイアス電圧と同じ位相であるが浮遊容量由来の電流はバイアス電圧の位相より90度遅れた正弦波となるので、位相ロックイン機能を有する信号処理手段でトンネル電流成分にサンプリング信号の位相をロックすることで、位相が90度ずれた浮遊容量由来の電流を打ち消すことができる。それにより、正弦波の場合には、マッチング回路を必要とせず、電流アンプの性能をより良く引き出すことができ、信号処理手段の手前までの追従周波数を向上できる。ここで、前記信号処理手段がロックインアンプであり、前記サンプリング信号がロックインアンプの参照信号であると、位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡を簡単に構成できる。また、前記信号処理手段がデジタル信号プロセッサ(DSP)であると、機能を必要最小限に絞ることにより、安価に構成できるのである。
従来のフィードバック制御系ではフィードバックループ全体での安定性を得るためには数十kHzが限界であったが、ロックインアンプ若しくはDSPを用いることによりロックインアンプ若しくはDSPでフィードバック信号が直流に変換されるため、フィードバックループの安定性はバイアス電圧の周波数に関係なくなり、高周波でも安定である。つまり、フィードバックループの安定性は、ロックインアンプ若しくはDSPの出力時定数に大きく影響するようになり、ロックインアンプ若しくはDSP直前の電流アンプの出力電流の位相が、バイアス電圧周波数の位相より180度以上遅れていたとしても、ロックインアンプ若しくはDSPの出力時定数が安定であるので、フィードバックループは安定である。よって、従来よりさらに高周波でパルスSTM観察を行うことが可能となる。
更に、ロックインアンプは参照信号付近の周波数成分を持つ信号成分のみを検出するため、参照信号から周波数の離れた周波数ノイズなどには極端に強く、また高周波に周波数をロックして計測を行うので、商用周波数の60Hzなどの電磁ノイズに非常に強い回路系となり、それによりS/N比の向上が図れ、微小なトンネル電流でもフィードバック制御を行い、STM像を得ることが可能である。同様の効果は、DSPを用いる場合にも生じる。
また、本発明によれば、従来のSTMで要求される電磁シールドと超高真空を用いず、探針と試料を大気開放下に置く条件でも、導体を従来のSTMと同等の感度で原子像を観察することができ、装置の大幅なコスト低減化を図ることができる。また、同じく本発明は、大気開放下でも吸着分子の影響を受けるが絶縁体あるいは半導体表面の原子像を観察することが可能である。
本発明に係る測定原理を示す探針−試料間の簡略説明図である。 矩形波バイアス電圧を用いた高周波トンネル顕微鏡の回路構成を示す簡略回路図である。 周波数4kHzの矩形波バイアス電圧を印加した際の図2の回路の各部における波形を示すオシログラフである。 図2の回路構成の高周波トンネル顕微鏡で周波数4kHzの矩形波バイアス電圧を印加した場合のHOPG表面のSTM像である。 周波数100kHzの矩形波バイアス電圧を印加した際の図2の回路の各部における波形を示すオシログラフである。 図2の回路構成の高周波トンネル顕微鏡で周波数100kHzの矩形波バイアス電圧を印加した場合のHOPG表面のSTM像である。 正弦波バイアス電圧を用いた高周波トンネル顕微鏡の回路構成を示す簡略回路図である。 ロックインアンプの一般的な動作原理を示す波形図である。 トンネル電流成分(測定信号)と容量成分が混合した入力電流から、ロックインアンプによりトンネル電流成分のみを抽出する測定原理を示す波形図である。 図7の高周波トンネル顕微鏡を用いて、実際に試料を観察する場合における調節手順を示し、(a)はトンネル領域外でロックインアンプの参照信号の位相を容量成分の位相にロックした状態の波形、(b)は参照信号の位相を−90°ずらせて容量成分の出力を0にした状態の波形、(c)トンネル電流成分のみを検出した状態の波形を示している。 図7の回路構成の高周波トンネル顕微鏡で周波数100kHzの正弦波バイアス電圧を印加した場合のHOPG表面のSTM像である。 図7の回路構成の高周波トンネル顕微鏡で周波数200kHzの正弦波バイアス電圧を印加した場合のHOPG表面のSTM像である。 図7に示した回路構成で、大気中において直流モードでSi(111)表面を観察したSTM像でである。 周波数100kHzの正弦波バイアス電圧を用いて、大気中においてSi(111)表面を観察したSTM像である。 従来の高周波パルス走査トンネル顕微鏡の回路構成を示す簡略回路図である。
符号の説明
1 探針
2 試料
3 パルスジェネレーター(バイアス電源)
4 インピーダンスマッチング回路
5 電流アンプ
6 ロックインアンプ(信号処理手段)
7 制御系
8 交流電源(バイアス電源)
101 探針
102 試料
103 パルスジェネレーター(バイアス電源)
104 インピーダンスマッチング回路
104 マッチング回路
105 電流アンプ
106 整流回路
107 制御系
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。先ず、本発明の前提となる高周波走査トンネル顕微鏡の測定原理を図1に基づいて説明する。本発明は、絶縁体若しくは半導体の表面の原子像を得ることを目的としたものである。図1は、探針1と試料2との間での電子の授受を模式的に示したものである。前記探針1と試料2との間に、正弦波若しくは矩形波の正負に極性が変化する高周波バイアス電圧を印加する。本発明で、特に好ましいのは探針1と試料2間に正弦波の高周波バイアス電圧を印加することである。ここで、前記試料2としては、表面に酸化膜(SiO2)が形成されたSi(111)を想定している。前記バイアス電圧の周波数は100kHz〜10GHzの範囲であり、フィードバック信号として使用するトンネル電流が1pA〜10nAの範囲である。
図1(a)は、探針1に負のバイアス電圧がかかると電子がトンネルして、試料2の伝導帯に流れる様子を示している。図1(b)は、バイアス電圧が0になってもトンネルした電子の一部は、探針直下の試料表面に残り、試料表面が帯電する様子を示している。図1(c)は、探針1に正のバイアス電圧がかかると帯電した電子が探針1に移動して試料2の表面の帯電が緩和される様子を示している。図1(d)は、帯電した電子がほぼ無くなり、バイアス電圧も0に戻った状態を示し、次に探針1に負のバイアス電圧がかかったときに、電子のトンネルを妨げない状態に回復している様子を示している。
しかし、図1のように高周波バイアス電圧を探針にかけると、理想的には電子がトンネルして電流が検出されるが、試料が絶縁体若しくは半導体である場合には、トンネル電流は非常に小さいので、浮遊容量による電流成分やノイズに隠れてしまうので、単純にはフィードバック信号が得られない。この浮遊容量によって探針と試料間に大きな電流が流れる現象は、従来の直流バイアス方式のSTMでは問題にならなかったものである。
図2に示した矩形波バイアス電圧による高周波走査トンネル顕微鏡は、探針1と試料2との間に、パルスジェネレーター3(バイアス電源)から矩形波バイアス電圧を印加する方法である。探針1と試料2との間に流れる電流を、コンデンサーCと可変抵抗Rからなるインピーダンスマッチング回路4を通して電流アンプ5で検出する。ここで、Cは100pF、Rは0〜2MΩとしているので、時定数(CR)は0〜200μs範囲で調節可能である。そして、電流アンプ5の出力は、ロックインアンプ6を通して探針1をフィードバック制御する制御系7に入力される。本発明では、従来のSTMが直流バイアス電圧方式であったので、使用されることがなかったロックインアンプ6を用いることにより、浮遊容量等によるノイズ除去を行い、大幅なS/Nの向上を図ったのである。本実施形態では、本発明における位相ロックイン機能を有する信号処理手段として、ロックインアンプ6を用いる場合について説明するが、デジタル信号プロセッサ(DSP)を用いる場合も同様である。つまり、一般的にロックインアンプはDSPを用いて構成されるが、本発明では一般のロックインアンプの機能のうち、電流アンプ5で増幅した電流を入力し、参照信号を高周波バイアス電圧の周波数に同期させ且つ高周波バイアス電圧の位相にロックさせて、浮遊容量由来の電流を除去してトンネル電流のみによるフィードバック信号を発生させる、位相ロックイン機能のみを使用するため、同等の機能をDSPで実現できるからである。
図3は、図2に示した回路構成の装置での信号波形を示している。矩形波のバイアス電圧は4kHz、±200mVであり、その波形を図3の上段に示している。4kHzは周期に換算すると250μsであるので、これよりも早く変化する成分のみを除去することができるように、前記マッチング回路4を調節する。電流アンプ5のゲインを107とした場合のその出力波形を図3の中段に示し、ゲインを10、出力時定数を100μsとしたロックインアンプ6の出力波形を図3の下段に示している。ここで、ロックインアンプ6はバンドパスフィルターとして機能するので、バイアス電圧の周波数に同期させて、バイアス電圧の立上がりと立下がりの部分に遅れて現れる浮遊容量の影響を除いてサンプリングして出力する。図4は、試料としてHOPGの表面を観察したATM像であり、図4(a)は1nm×1nmの観察領域、図4(b)は2nm×2nmの観察領域、図4(c)は5nm×5nmの観察領域である。
図5は、図2に示した回路構成の装置で、矩形波のバイアス電圧を100kHz、p−p200mVとした場合の波形を示している。この場合も前記同様に、図5の上段はバイアス電圧波形、中段は電流アンプ5の出力波形、下段はロックインアンプ6の出力波形をそれぞれ示している。図6(a)は矩形波のバイアス電圧を50kHz、p−p200mVとした場合のSTM像、図6(b)は矩形波のバイアス電圧を100kHz、p−p200mVとした場合のSTM像であり、両方とも5nm×5nmの観察領域である。先の特許文献1の図11(a)と比較すれば、本発明により格段に鮮明な原子像を観察できるようになったことが分かり、ロックインアンプを用いる効果が明らかとなった。
ここで、図5を見れば、矩形波のバイアス電圧を印加したにも係わらず、周波数が100kHzと高くなると、電流アンプの出力波形は正弦波(サイン波)に近い波形となっていることが分かり、バイアス電圧を正弦波としても原子像を観察できることが推測される。一方、試料表面の帯電を防止するには、できるだけ高い周波数のバイアス電圧を印加することが望まれる。また、バイアス電圧を正弦波とすることにより、スパイク電流の問題が解消するので、図2におけるインピーダンスマッチング回路4は不要となる。その結果、図7に示すような簡単な回路構成の正弦波バイアス電圧による高周波走査トンネル顕微鏡に至ったのである。
図7に示した位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡は、探針1と試料2との間に、交流電源8(バイアス電源)から正弦波のバイアス電圧を印加し、探針1と試料2との間に流れる電流を電流アンプ5で増幅し、その出力をロックインアンプ6に入力して、ロックインアンプ6でトンネル電流のみによるフィードバック信号を発生させ、それを制御系7に入力して探針1をフィードバック制御するのである。この場合、インピーダンスマッチング回路4を設けてないので、このマッチング回路に起因した周波数特性の劣化を防止できる。
次に、図8及び図9に基づいて、ロックインアンプ6を用いることにより、浮遊容量による電流成分を除去し、微弱なトンネル電流のみを抽出する測定原理を説明する。先ず、ロックインアンプの一般的な動作原理を図8に基づいて説明する。図8(a)に示すように、正弦波からなる測定信号をロックインアンプに入力し、該測定信号とロックインアンプの参照信号の位相差を0°とすると、測定信号に参照信号を掛け合わせたPSD出力は、測定信号の負の部分の半波が正に折り返された波形(正の全波整流)となり、これを平滑化したLPF出力は正の直流となる。一方、図8(b)に示すように、測定信号とロックインアンプの参照信号の位相差を90°とすると、PSD出力は上下対称波形となり、LPF出力は0となる。また、図8(c)に示すように、測定信号とロックインアンプの参照信号の位相差を180°とすると、PSD出力は位相差が0°の場合の上下反転した波形となり、LPF出力は負の直流となる。ロックインアンプでは参照信号の位相を測定信号の位相にロックすることで、測定信号を検出することができる。また、測定信号検出において、測定信号との位相差が90°の成分は出力されないという特徴がある。
次に、前記探針1と試料2とは、等価回路的にはトンネル電流を流す抵抗と浮遊容量とが並列接続された回路に置き換えられる。図9に示すように、探針−試料間を通過した電流は、トンネル電流成分(測定信号)と容量成分が混合したままロックインアンプに流れるが、容量成分はトンネル電流成分に対して位相が90°ずれている。従って、ロックインアンプによってトンネル電流成分の位相に参照信号の位相をロックした場合、そこから90°ずれた容量成分は出力されず、図9のようにトンネル電流成分のみが検出できる。これをフィードバック信号として用いることによりSTM観察を行うことが可能となる。
次に、図7に示した回路構成の装置を用いて実際にSTM観察を行う手順を簡単に説明する。バイアス電圧に交流を用いるとき、探針がトンネル領域に入っている場合は、探針−試料間は抵抗と容量が並列した形とみなすことができるが、探針がトンネル領域に入っていない場合(図10(a)参照)、探針−試料間は容量のみの回路となる。即ち、アプローチするに当たり、始めは探針−試料間に容量成分のみ流れているが、探針がトンネル領域に入ることで容量成分とトンネル電流成分が混合した電流が流れる。まず、図10(a)に示すように、トンネル領域外でロックインアンプの参照信号の位相をオートセットすることで参照信号の位相を容量成分の位相にロックすることができる。ここで、参照信号と容量成分の電流は同位相である。そこから参照信号の位相を−90°ずらすことにより容量成分の出力を0にしてアプローチを開始する(図10(b)参照)。こうすることで、図10(c)に示すように、トンネル電流成分が流れたときにはじめて出力が現れ、トンネル電流のみを検出することができる。尚、図10(c)において、トンネルギャップを流れる電流は、トンネル電流成分と容量成分の和になるが、周波数が高くなると容量成分はトンネル電流成分の信号レベルより遥かに大きくなるので、容量成分の波形が支配的となる。このように、ロックインアンプを用いて、アプローチ前に流れている容量成分の出力が0になるように調整することで、トンネル電流成分のみを検出することができるのである。
図11及び図12は、図7に示した回路構成の位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡によって、実際にHOPGの表面を観察したSTM像を示している。図11は、周波数100kHz、p−p200mVの正弦波バイアス電圧を用い、ロックインアンプの時定数100μsでHOPG表面の観察を行った結果を示し、(a)は観察領域が2nm×2nm、(b)は観察領域が5nm×5nmであり、原子像が得られている。また、図12は、周波数200kHz、p−p200mVの正弦波バイアス電圧を用い、ロックインアンプの時定数100μsでHOPG表面の観察を行った結果を示し、(a)は観察領域が2.5nm×2.5nm、(b)は観察領域が5nm×5nmであり、不鮮明ではあるが原子像が得られている。
尚、周波数200kHzの正弦波バイアス電圧を用いた観察では、使用したロックインアンプの最高使用周波数が100kHzであったので、ロックインアンプの前に周波数エクステンダを挿入して測定を行った。電流アンプ及びロックインアンプを広帯域のものを使用することにより、更に鮮明な原子像が得られることは容易に予測できる。
最後に、図13及び図14に、Si(111)表面のステップ−テラス構造の観察を行った結果を示す。先ず、図13は、図7に示した回路構成で、大気中において直流モードでSi(111)表面を観察したSTM像であり、(a)は150nm×150nmの観察領域、(b)は500nm×500nmの観察領域である。大気中でも、直流モードでSi(111)表面のステップ−テラス構造のSTM像が得られた。
図14は、周波数100kHzの正弦波バイアス電圧を用いて、大気中においてSi(111)表面を観察したSTM像であり、(a)は200nm×200nmの観察領域、(b)は500nm×500nmの観察領域である。このように、高周波STMにおける観察においてもSi(111)表面の変化が観察された。この変化は直流モードでのバイアス電圧が負の場合よりも大きく、正の場合よりも小さく見える。これはバイアス電圧の極性が正負交互に変化しながら計測をおこなうため、正負交互の影響により表面が変化したためだと考えられる。しかし、高周波STM像にはステップ−テラス構造が観察されていることがわかる。これにより、バンドギャップを持つ試料に対しても高周波STM観察を行うことが可能であることが確認された。
このように、高周波バイアス電圧と同位相の成分をロックインアンプで選別することによって、浮遊容量による影響を最小限に抑制してトンネル電流成分のみで探針−試料間距離を制御することができ、より高い周波数の正弦波バイアス電圧を印加することで絶縁体若しくは半導体試料の観察を行うことが可能である。
また、探針−試料間距離を一定に保ち、前記バイアス電源より探針と試料間に正弦波の高周波バイアス電圧を印加するとともに、前記ロックインアンプの参照信号の位相をトンネル電流の位相にロックすることにより前記試料のdI/dVを測定してI−V特性を取得し、あるいは前記ロックインアンプの参照信号の位相を容量由来の電流の位相にロックすることにより前記試料のdC/dVを測定してC−V特性を取得することにより、半導体表面のnmオーダーの微小領域での電気的特性を調べることができる。ここで、探針−試料間距離を一定に保ち、前記バイアス電源より探針と試料間に正弦波の高周波バイアス電圧を印加し、前記ロックインアンプの参照信号の位相を容量由来の電流の位相にロックすることで、浮遊容量由来の電流変動を無くし、従って試料の物性に基づく容量成分による電流の変化のみを検出することができるのである。前記試料のdI/dVあるいはdC/dVを測定するときの周波数は、探針−試料間距離の制御に使った周波数とは異なっても可能である。

Claims (9)

  1. 探針先端と試料の間隔を極めて接近させ、探針と試料間に印加したバイアス電圧によってトンネル電流を生じさせ、このトンネル電流を一定に維持する条件でフィードバック信号を駆動系に与えて探針を試料表面に沿って相対的に走査し、試料表面の原子スケールの像を観察する走査トンネル顕微鏡であって、前記探針と試料間に矩形波若しくは正弦波の高周波バイアス電圧を印加するバイアス電源と、探針と試料間に流れるトンネル電流と浮遊容量由来の電流が混合した検出電流を増幅する電流アンプと、電流アンプで増幅した電流を入力し、サンプリング信号を高周波バイアス電圧の周波数に同期させ且つ高周波バイアス電圧の位相にロックさせて、浮遊容量由来の電流を除去してトンネル電流のみによるフィードバック信号を発生させる、位相ロックイン機能を有する信号処理手段とを備えたことを特徴とする位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡。
  2. 前記高周波バイアス電圧が矩形波であり、前記探針と試料間のトンネル抵抗と浮遊容量で決する時定数と、電流アンプの入力インピーダンスで決する時定数を略一致させるインピーダンスマッチング回路を電流アンプの入力側に設けてなる請求項1記載の位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡。
  3. 前記高周波バイアス電圧が正弦波であり、探針と試料間の間隔が離れたトンネル領域外において前記信号処理手段のサンプリング信号の位相を浮遊容量由来の電流の位相にロックした後、サンプリング信号の位相をずらすことにより浮遊容量由来の電流の出力を0にし、それから探針と試料間の間隔を狭めてトンネル電流が流れるトンネル領域内へとアプローチを開始する請求項1記載の位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡。
  4. トンネル領域外において前記信号処理手段のサンプリング信号の位相を浮遊容量由来の電流の位相にロックした後、サンプリング信号の位相を-90°ずらすことにより浮遊容量由来の電流の出力を0にする請求項3記載の位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡。
  5. 前記バイアス電圧の周波数が100kHz〜10GHzの範囲であり、フィードバック信号として使用するトンネル電流が1pA〜10nAの範囲である請求項1〜4何れかに記載の位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡。
  6. 探針−試料間距離を一定に保ち、前記バイアス電源より探針と試料間に正弦波の高周波バイアス電圧を印加するとともに、前記信号処理手段のサンプリング信号の位相をトンネル電流の位相にロックすることにより前記試料のdI/dVを測定してI−V特性を取得し、あるいは前記信号処理手段のサンプリング信号の位相を容量由来の電流の位相にロックすることにより前記試料のdC/dVを測定してC−V特性を取得する請求項1記載の位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡。
  7. 前記信号処理手段がロックインアンプであり、前記サンプリング信号がロックインアンプの参照信号である請求項1〜6何れかに記載の位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡。
  8. 前記信号処理手段がロックインアンプであり、前記サンプリング信号がロックインアンプの参照信号であり、トンネル領域外において前記ロックインアンプの参照信号の位相をオートセットすることで浮遊容量由来の電流の位相にロックする請求項3又は4記載の位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡。
  9. 前記信号処理手段がデジタル信号プロセッサ(DSP)である請求項1〜6何れかに記載の位相ロックイン型高周波走査トンネル顕微鏡。
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