JPWO2007097009A1 - アクチュエータ作動方法及びアクチュエータ作動システム - Google Patents

アクチュエータ作動方法及びアクチュエータ作動システム Download PDF

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Abstract

流体圧式のアクチュエータの作動速度の向上を図る。アクチュエータ10は長手方向の両端に設けた開口部にホースH1、H2を接続し、ホースH1、H2を介して流体供給装置2が送り出す流体が両端の開口部を通じて供給可能になっている。アクチュエータ10と流体供給装置2との間には流路切替バルブ4を繋ぎ、流路切替バルブ4は、流体供給装置2とアクチュエータ10とを遮断する流路と、流体供給装置2とアクチュエータ10の両端の開口部とを同時に連通する流路と、流体供給装置2を遮断すると共にアクチュエータ10の両端の開口部を大気開放にする流路とを備え、これらの流路を制御ユニット8の制御で切り替えて、アクチュエータ10の両端の開口部を通じて流体の同時供給、及び同時排出を実現し、アクチュエータ10の作動速度を向上させる。

Description

本発明は、アクチュエータの作動速度及び収縮率の向上を図ったアクチュエータ作動方法及びアクチュエータ作動システムに関する。
従来、空気及び液体等の流体を供給して作動させる流体圧式のアクチュエータが各種存在する。図15(a)(b)は従来の流体圧式のアクチュエータの中の一例として、マッキンベン型のアクチュエータ100を示している。アクチュエータ100は袋体102を伸縮可能な被覆体101で被う構成であり、一端101a側に設けた開口部102aに繋がれたホースHを通じて流体を供給すると、袋体102が膨張してアクチュエータ100が作動する。また、膨張したアクチュエータ100から開口部102aを通じて流体を排出すると、アクチュエータ100は収縮し元の状態に戻る。膨張及び収縮と云うアクチュエータの作動を利用することで、対象物の移動及び把持等が可能になり、流体圧式のアクチュエータはロボットの人工筋肉及び各種駆動装置の駆動等に適用されることが多い。
流体圧式のアクチュエータの中には、流体の供給及び排出用の開口部を複数設けたものがある。例えば、特許文献1には、アクチュエータを形成するチューブ状の管状弾性体の両端に開口部を設け、一方の開口部から流体を流入し、他方の開口部から流体を排出することが開示されている。またマッキンベン型のアクチュエータとは異なるが、特許文献2には、軸方向に延設された隔壁により内部を複数の圧力室に分散した筒状弾性体でアクチュエータを形成し、筒状弾性体の一端側に圧力室ごとの開口部を複数設け、流体を供給する圧力室を適宜選択することでアクチュエータの湾曲動作を実現することが開示されている。
特開2001−355608号公報 特開平1−247809号公報
従来の一般的な流体圧式のアクチュエータは、単一の開口部を通じて流体の供給及び排出を行う構造になっている。単一の開口部を通じて短時間で多量の流体の供給及び排出は困難であるため、従来のアクチュエータの作動速度(応答性)には一定の限度があった。この限度を高めるためには、単一の開口部の断面積及びホースの断面積を大きくすること、又は供給圧が大きい流体供給装置(例えば、大型のコンプレッサ、ポンプ等)を用いることが考えられる。
しかし、開口部及びホースの断面積を大きくすると、アクチュエータの開口部周辺の寸法(図15(a)(b)に示すY方向の厚み寸法)が大きくなり、小型の駆動装置、ロボットなどにアクチュエータを適用することが困難になると云う問題が生じる。また、供給圧が大きい大型の流体供給装置を用いる場合、アクチュエータを含む作動システム全体も大型化し、システムをコンパクトにまとめられないと云う問題が生じる。
なお、上記問題に対して、特許文献1に係るアクチュエータを用いたとしても、このアクチュエータは一方の開口部から他方の開口部へ一方通行で流体を流す制御処理を行うだけなので、多少流体がスムーズに流れやすくなるが、短時間で多量の流体の供給及び排出を行えない。また、特許文献2に係るアクチュエータは、湾曲動作の実現が目的であり、径方向に膨張させることでアクチュエータの全長を縮めて作動させる一般的な流体圧式のアクチュエータとそもそもタイプが異なる上、一方の端部に複数の開口部を設ける構造なので、アクチュエータ寸法(厚み寸法)の大型化を避けられない。
また、従来の一般的な流体圧式のアクチュエータは、流体の供給により径方向に膨張して全長が収縮する割合(収縮率)の上限が大きくないため(従来のアクチュエータの収縮率の上限は約20〜30%)、アクチュエータの作動量も一定の範囲内にとどまると云う問題があった。このように作動量を大きくできないことは、特許文献1及び特許文献2に係るアクチュエータも同様である。
本発明は、斯かる問題に鑑みてなされたものであり、両端に開口部を設けたアクチュエータに対して、両方の開口部から同時に流体を通過させることで、短時間に多量の流体の供給及び排出を可能にしてアクチュエータの作動速度を向上させたアクチュエータ作動方法及びアクチュエータ作動システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、内部に形成した2室に両端の開口部をそれぞれ連通させたアクチュエータに対して、両方の開口部を通じて同時に流体を供給することで、アクチュエータの作動速度及び収縮率の両方を向上させたアクチュエータ作動方法及びアクチュエータ作動システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係るアクチュエータ作動方法は、両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータへ流体供給装置から流体を供給して該アクチュエータを作動させるアクチュエータ作動方法であって、前記アクチュエータの両端の開口部を通じて流体を同時に供給して、該アクチュエータを膨張させることを特徴とする。
また、本発明に係るアクチュエータ作動方法は、両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータに供給された流体を外方へ排出して該アクチュエータを作動させるアクチュエータ作動方法であって、前記アクチュエータの両端の開口部を通じて流体を同時に排出して前記アクチュエータを収縮させることを特徴とする。
さらに、本発明に係るアクチュエータ作動方法は、両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータへ流体供給装置から流体を供給し、供給した流体を外方へ排出して該アクチュエータを作動させるアクチュエータ作動方法であって、前記アクチュエータの両端の開口部を通じて流体を同時に供給し、流体が供給されて膨張したアクチュエータから両端の開口部を通じて流体を同時に排出して前記アクチュエータを収縮させることを特徴とする。
また、本発明に係るアクチュエータ作動方法は、前記アクチュエータは、流体が供給される内部の一つの室に両端の開口部が連通してあることを特徴とする。
さらに、本発明に係るアクチュエータ作動方法は、前記アクチュエータは、流体が供給される第1室及び第2室を内部に形成し、該第1室に一端の開口部を連通し、前記第2室に他端の開口部を連通することを特徴とする。
本発明に係るアクチュエータ作動システムは、両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータと、該アクチュエータへ流体を供給する流体供給装置と、該流体供給装置と前記アクチュエータの両端の開口部との間に繋がれており、切替可能な複数の流路を有する流路切替装置とを備え、前記流路切替装置は、前記アクチュエータの一端の開口部に繋がる第1接続口と、前記アクチュエータの他端の開口部に繋がる第2接続口と、前記流体供給装置に繋がる第3接続口と、該第3接続口を前記第1接続口及び第2接続口へ連通させる第1流路とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るアクチュエータ作動システムは、前記流路切替装置は、前記第1接続口及び第2接続口を周囲雰囲気へ同時に開放することを特徴とする。
本発明に係るアクチュエータ作動システムは、両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータと、アクチュエータへの流体の供給及び供給した流体の排出を行う流体給排装置とを備え、前記アクチュエータの両端の開口部に前記流体給排装置が繋げてあることを特徴とする。
本発明に係るアクチュエータ作動システムは、両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータと、前記アクチュエータの一端の開口部に繋げてある流体供給を行う第1流体供給装置と、前記アクチュエータの他端の開口部に繋げてある流体供給を行う第2流体供給装置と、両端の開口部を通じて同時に前記アクチュエータへ流体が供給されるように流体供給の制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るアクチュエータ作動システムは、前記アクチュエータは、流体が供給される室を内部に形成しており、該室に両端の開口部が連通してあることを特徴とする。
さらに、本発明に係るアクチュエータ作動システムは、前記アクチュエータは、流体が供給される第1室及び第2室を内部に形成しており、該第1室に一端の開口部が連通してあり、前記第2室に他端の開口部が連通してあることを特徴とする。
本発明にあっては、アクチュエータの両端に設けた開口部から流体を同時に供給するので、単位時間当たりの流体の供給量は、一端側にのみ開口部を設けた同一サイズのアクチュエータに比べてほぼ倍増となる。そのため、同一量の流体を供給する場合、従来の流体供給の仕方(アクチュエータの一端側の開口部のみから供給する仕方)に比べて供給時間をほぼ半分の時間に短縮でき、結果としてアクチュエータの膨張に要する時間も短縮してアクチュエータの膨張に係る作動速度(応答性)の向上を実現できる。
また、本発明にあっては、流体を供給して膨張したアクチュエータに対して、両端に設けた開口部から流体を同時に排出するので、単位時間当たりの流体の排出量は、従来の流体排出の仕方(アクチュエータの一端側の開口部のみから排出する仕方)に比べて約2倍になる。そのため、膨張したアクチュエータを元のサイズにまで収縮させるときに要する時間もほぼ半減できる。そのため、アクチュエータの収縮に係る作動速度(応答性)の向上を図れる。
さらに、本発明では、アクチュエータを膨張させるときは、両端の開口部から同時に流体を供給すると共に、アクチュエータを収縮させるときは、両端の開口部から同時に流体を排出することにより、アクチュエータの膨張及び収縮の両方の作動に係る応答性を向上できる。なお、両端の開口部を通じて流体を同時に供給することは、両端の開口部を通じて同時に流体が供給される時間帯が流体供給時間内に存在すればよいことを意味し、供給開始の時期を必ず同時にすること、供給終了の時期を必ず同時にすることまでを要求するものではない。このことは、流体の排出についても同様である。
本発明にあっては、流体供給装置とアクチュエータの両端に設けた開口部との間に流路切替装置を繋ぎ、その流路切替装置が有する複数の流路の中に、流体供給装置から両端の開口部へ流体を同時に流すことができる第1流路があるので、アクチュエータを短時間で膨張させることが可能となり、アクチュエータの膨張に係る作動速度を向上できる。
また、本発明にあっては、流路切替装置が有する複数の流路の中に、両端の開口部を通じてアクチュエータ内の流体を同時に排出できる第2流路があるので、膨張したアクチュエータを短時間で収縮させることが可能となり、アクチュエータの収縮に係る作動速度を向上できる。
本発明にあっては、流体の供給及び供給した流体の排出を行う流体給排装置を、アクチュエータの両端に設けた開口部に繋げるので、両端の開口部を通じて同時に流体を供給できると共に、アクチュエータ内の流体を両端の開口部を通じて同時に排出できるので、アクチュエータの膨張及び収縮の両方に係る作動速度の向上を図れる。
本発明にあっては、アクチュエータの一端に設けた開口部に第1流体供給装置を繋げると共に、他端に設けた開口部に第2流体供給装置を繋げ、第1及び第2流体供給装置から同時に流体が供給されるように制御手段が制御を行うので、両端の開口部を通じて流体をアクチュエータへ同時に供給できる。そのため、短時間で多量の流体をアクチュエータへ供給してアクチュエータの膨張に係る作動速度を向上できる。しかも、各流体供給装置はアクチュエータの両端のいずれか一方の開口部から流体を供給できる供給圧があれば十分であるため、小型の流体供給装置を適用でき、システム全体が大型化することを防止できる。
本発明にあっては、アクチュエータ内部に形成した(一つ以上の)室に両端の開口部が連通するので、両端の開口部を通じて流体を供給すれば、両方の開口部から内部の室に流体が入り込んでアクチュエータを膨張させることが可能になる。しかも、アクチュエータは開口部を両端に設けるため、アクチュエータの厚み寸法は、従来の一端に開口部を有するアクチュエータと同等に収めることができ、アクチュエータの厚み寸法が増大することもない。
本発明にあっては、アクチュエータ内部に第1室及び第2室を形成すると共に、第1室に一端の開口部を連通すると共に、第2室に他端の開口部を連通するので、内部に一つの室を形成したアクチュエータに比べて2倍の量まで流体を供給することが可能となる。その結果、内部に単一の室のみを形成した同一サイズのアクチュエータに比べて膨張程度を大幅に高めて、従来の収縮率の上限を超えることが可能になり、しかも、両端に開口部を設ける構造のためアクチュエータの厚み寸法が増大することもない。
なお、本発明に適用できるアクチュエータは、流体圧式のものであれば全て該当し、マッキンベン型のアクチュエータも勿論適用できる。また、マッキンベン型のアクチュエータを用いる場合は、被覆体の内部に収める袋体には合成ゴム及び天然ゴム等を成分に含むゴム系材料、又は非ゴム系材料のいずれも適用可能であり、特に袋体に非ゴム系材料を用いたときは経年変化による材質の劣化が少なく好適であるが、流体の供給により袋体が破裂しないように、袋体が最大に膨らむ手前で被覆体の締め付け力により、それ以上袋体が膨らまないようにすることが重要になる。なお、非ゴム系材料としては、ポリプロピレン系、塩化ビニル系、テフロン(登録商標)系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリエチレン系、ポリイミド系、ポリスチレン系、ポリカーボネート系等の合成高分子化合物の成分を少なくとも1つ含むものを適用できる。
本発明にあっては、アクチュエータの両端に設けた開口部から流体を同時に供給するので、短時間で多量の流体を供給してアクチュエータの膨張に係る作動速度を向上できる。
また、本発明にあっては、膨張したアクチュエータの両端の開口部から流体を同時に排出するので、短時間で多量の流体を排出してアクチュエータの収縮に係る作動速度を向上できる。
本発明にあっては、流体供給装置とアクチュエータの両端に設けた開口部との間に繋いだ流路切替装置が、流体供給装置から両端の開口部へ流体を同時に流すことができる第1流路を有するので、アクチュエータを短時間で膨張させてアクチュエータの膨張に係る作動速度を向上できる。
また、本発明にあっては、流路切替装置が、両端の開口部を通じてアクチュエータ内の流体を同時に排出できる第2流路を有するので、膨張したアクチュエータから短時間で流体を排出してアクチュエータの収縮に係る作動速度を向上できる。
本発明にあっては、流体の供給及び供給した流体の排出を行う流体給排装置を、アクチュエータの両端に設けた開口部に繋げるので、両端の開口部を通じて流体の供給及び排出を同時に行ってアクチュエータの作動全般に対して応答性を向上できる。
また、本発明にあっては、アクチュエータの一端の開口部に第1流体供給装置を繋げると共に、他端の開口部に第2流体供給装置を繋げ、両端の開口部を通じて流体をアクチュエータへ同時に供給する制御を行うので、アクチュエータの膨張に係る作動速度を向上できる。
本発明にあっては、アクチュエータ内部に形成した室に両端の開口部が連通するので、アクチュエータについて従来と同等の厚み寸法を維持した上で、アクチュエータの素早い作動を実現できる。
また、本発明にあっては、アクチュエータ内部に第1室及び第2室を形成すると共に、第1室に一端の開口部を連通すると共に、第2室に他端の開口部を連通するので、第1室及び第2室に流体を供給可能になり、アクチュエータの収縮率及び作動速度の両方を向上できる。
本発明の第1実施形態に係るアクチュエータ作動システムを示す概略図である。 アクチュエータ作動システムで使用されるアクチュエータの内部構造を示す断面図である。 流路切替バルブの概略的な構造を示し、(a)はバルブの中立位置を示す概略図、(b)はバルブの流体供給位置を示す概略図、(c)はバルブの流体排出位置を示す概略図である。 第1実施形態のアクチュエータ作動方法に係るタイムチャートである。 (a)は両端の開口部を通じて流体を同時に供給する状態を示すアクチュエータの断面図、(b)は両端の開口部を通じて流体を同時に排出する状態を示すアクチュエータの断面図である。 アクチュエータを適用した把持装置を示し、(a)は把持前の状態を示す概略図、(b)は物体の把持状態を示す概略図である。 両端に開口部を設けた変形例のアクチュエータであり、(a)は内部構造を示す断面図、(b)の流体の供給により膨張した状態を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係るアクチュエータ作動システムを示す概略図である。 第2実施形態の流体給排装置を示す斜視図である。 (a)は、流体給排装置の流体を送り出す状態を示す概略断面図、(b)は流体を吸引する状態を示す概略断面図である。 第2実施形態のアクチュエータ作動方法に係るタイムチャートである。 本発明の第3実施形態に係るアクチュエータ作動システムを示す概略図である。 第3実施形態に係る流路切替バルブの概略的な構造を示し、(a)はバルブの中立位置を示す概略図、(b)はバルブの流体供給位置を示す概略図、(c)はバルブの流体排出位置を示す概略図である。 本発明の第4実施形態に係るアクチュエータ作動システムを示す概略図である。 従来の流体圧式のアクチュエータの一例を示し、(a)は正面図、(b)は内部構造を示す断面図である。
符号の説明
1 アクチュエータ作動システム
2 流体供給装置
3 逆止弁
4 流路切替バルブ
5 停止流路部
6 通過流路部
7 開放流路部
8 制御ユニット
10、90 アクチュエータ
11、91 被覆体
12 袋体
12c、12d、92b、93b 開口部
12e、92d、93d 室
16 把持装置
21 モータ駆動ユニット
30 流体給排装置
41 第1流体供給装置
42 第2流体供給装置
61 第1流体給排装置
62 第2流体給排装置
92 第1袋体
93 第2袋体
H1〜H9 ホース
M モータ
図1は、本発明の第1実施形態に係るアクチュエータ作動システム1を示している。アクチュエータ作動システム1は、作動対象となる膨縮可能なアクチュエータ10としてマッキンベン型のものを適用し、両端に繋がれたホースH1、H2を介して流体供給装置2から流体を供給する。第1実施形態の流体供給装置2は流体として空気を送り出すポンプを適用し、アクチュエータ10との間に逆止弁3及び流路切替バルブ4(流路切替装置に相当)を介在させている。流路切替バルブ4は、複数の切替可能な流路を備え、流路の切替制御を行う制御ユニット8が電力線dを介して接続されている。なお、逆止弁3は、流体供給装置2から送り出されて流路切替バルブ4へ向かう流体が、流体供給装置2の方向へ逆流することを防止するものであり、ホースH3で流路切替バルブ4と繋がれると共に、ホースH4で流体供給装置2と繋がれている。
図2は、アクチュエータ10の内部断面を示している。アクチュエータ10は、チューブ状の袋体12を被覆体11で被う構造であり、袋体12の両端12a、12bに流体を通過させる開口部12c、12dを設けている。これら開口部12c、12dにはホースH1、H2の端部H1a、H2aが挿入されると共に、袋体12の両端12a、12bの外方に熱収縮チューブ14A、14Bをそれぞれ被せ、熱収縮チューブ14A、14Bに所定の熱量を加えて収縮させることで、ホースH1、H2を袋体12に固定している。なお、本実施形態のアクチュエータ10に用いられる袋体12は、ポリプロピレン系の成分を含む非ゴム系の材料で形成されている。
また、被覆体11は、筒状で伸縮可能に編成してあり、本実施形態では、エステル系の糸であるポリエステルマルチフィラメント糸(275デシテックス)を用い、製紐機により袋打ちで編み上げ、伸張度合いが大きくなると締付力が高まるようにして袋体12が最大限に膨らんで破裂しないように袋体12の過度の膨張を抑制する。被覆体11の両端部11a、11bは、袋体12の両端12a、12bを被った状態で糸状の結束部材13A、13Bが巻き付けられて結束固定されている。なお、結束部材13A、13Bには、糸状部材以外にも、合成樹脂製の結束バンド、結束金具、かしめ具、ひも状の部材などを適用できる。
上述した構造のアクチュエータ10は、袋体12の内部の室12eへ流体が送り込まれて膨らみ、それに伴い、アクチュエータ10が径方向(図2中のX方向に直交する方向)へ膨張して作動する。このとき、アクチュエータ10の長手方向(図2中のX方向)の寸法は、流体が供給されていない状態に比べて短く収縮する。また、膨張したアクチュエータ10における袋体12の室12eから流体を外方へ排出すると、袋体12が萎んでアクチュエータ10は収縮して元の状態へ戻る(図1、図2に示す状態)。
一方、図3(a)〜(c)は、流体切替バルブ4の構造を概略的に表したものである。流体切替バルブ4は、アクチュエータ10の一端側に接続されたホースH1に繋がれる第1ポート4a(第1接続口に相当)、他端側に接続されたホースH2と繋がれる第2ポート4b(第2接続口に相当)、及び流体供給装置2側のホースH3と繋がれる第3ポート4c(第3接続口に相当)を有している。さらに、流体切替バルブ4は、内部両側に設けたソレノイドコイル4e、4dで駆動されるバルブを内蔵しており、このバルブが駆動されことで各ポート4a〜4cに対する流路が切り替わる。本実施形態の流体切替バルブ4は、バルブを3位置に切り替えて3種類の流路を形成する流路部を具備する。
1番目の流路部は停止流路部5であり、停止流路部5は各ポート4a〜4cを閉鎖する閉鎖流路5a〜5cを形成する。2番目は通過流路部6であり、第3ポート4cを第1ポート4a及び第2ポート4bに同時に連通する連通流路6a(第1流路に相当)を形成する。3番目は開放流路部7であり、開放流路部7は、第1ポート4a及び第2ポート4bを周囲雰囲気に開放して流体を外方(大気)へ排出する開放流路7a、7b(第2流路に相当)、及び第3ポート4cを閉鎖する閉鎖流路7cを形成する。
流体切替バルブ4の各流路部5〜6の位置は、両側のソレノイドコイル4e、4dへ励磁電流が送られる状況により切り替わる。詳しくは、両側のソレノイドコイル4e、4dのいずれにも制御ユニット8から励磁電流が送られていない場合、停止流路部5が各ポート4a〜4cに対応するように内部のバルブは中立位置になる(図3(a)に示す状態)。また図3中、左側のソレノイドコイル4eのみに励磁電流が送られる場合、通過流路部6が各ポート4a〜4cに対応するように内部のバルブは流体供給位置になる(図3(b)に示す状態)。さらに、図3中、右側のソレノイドコイル4dのみに励磁電流が送られる場合、開放流路部7が各ポート4a〜4cに対応するように内部のバルブは流体排出位置になる(図3(c)に示す状態)。
流路切替バルブ4の流路切替制御を行う制御ユニット8は、図1にも示すように制御部8a、メモリ8b、及び電流出力部8cを有する。メモリ8bにはアクチュエータ10の作動のさせ方を規定した制御プログラムP1は記憶されており、この制御プログラムP1の規定内容に従って制御部8aは、所定のタイミングで電流出力部8cから電力線dを通じて流路切替バルブ4へ励磁電流を出力する。
本実施形態の制御プログラムP1は、アクチュエータ10を膨張させてから一定時間、膨張状態を維持させ、その後アクチュエータ10を収縮させて一定時間、収縮状態を維持させることを1サイクルにして、この1サイクルを順次繰り返すようにプログラミングされている。
具体的には、図4のアクチュエータ作動方法に係るタイミングチャートに示すように、時間0〜t1で流路切替バルブ4を流体供給位置にしてアクチュエータ10に流体を供給し(膨張移行状態)、時間t1〜t2で流路切替バルブ4を中立位置にしてアクチュエータ10の膨張状態を維持し、時間t2〜t3で流路切替バルブ4を流体排出位置にして膨張したアクチュエータ10から流体を排出し(収縮移行状態)、時間t3〜t4で流路切替バルブ4を中立位置にしてアクチュエータ10の収縮状態を維持している。なお、流体供給装置2は、時間0から連続的に作動して流体を随時送り出しており、アクチュエータ10への流体供給は流体切替バルブ4によりコントロールされている。
図4のタイミングチャートにおける時間0〜t1では、流体切替バルブ4は図3(b)に示す位置となり、流体供給装置2から送り出された流体は連通流路6aを通過しホースH1、H2を通ってアクチュエータ10へ向かい、図5(a)に示すように袋体12の両側の開口部12c、12dを通じて内部の室12eへ流れ込む。このとき、両側の開口部12c、12dより同時に流体がアクチュエータ10へ供給されるため、図15(a)(b)に示す従来のアクチュエータに比べて、ホース断面積が同じであれば、単位時間あたりの流体供給量を理論的には2倍にできる。そのため、アクチュエータ10は、従来に比べてほぼ倍の速度で膨張作動が可能となり(時間0〜t1の数値は従来の半分に短縮)、膨張に係るアクチュエータ10の作動速度(作動応答性)が向上する。
また、図4のタイミングチャートにおける時間t2〜t3では、流体切替バルブ4は図3(c)に示す位置となり、開放流路7a、7bがホースH1、H2と連通して周囲雰囲気と繋がると共に、流体供給装置2からの流体は閉鎖流路7cで止められるため、アクチュエータ10へ供給された流体は、図5(b)に示すように袋体12の両側の開口部12c、12dを通じて外方(周囲雰囲気)へ排出される。このとき両側の開口部12c、12dから同時に流体が排出されるため、図15(a)(b)に示す従来のアクチュエータに比べてホース断面積が同じであれば、単位時間あたりの流体排出量を理論的には2倍にできる。そのため、アクチュエータ10は、従来に比べてほぼ倍の速度で収縮作動が可能となり(時間t2〜t3の数値は従来の半分に短縮)、収縮に係るアクチュエータ10の作動速度(作動応答性)も向上する。
上述したアクチュエータ作動方法によりアクチュエータ10を作動させるアクチュエータ作動システム1は、ロボットの人工筋肉、生産設備における各種駆動源、及び各種把持装置等に適用できる。図6(a)(b)は、アクチュエータ作動システム1により作動させるアクチュエータ10を適用した例である把持装置16を示している。把持装置16はFA分野における生産設備などで、物体(ワーク)Wのハンドリング(挟持、把持)に好適なものであり、物体Wをハンドリングするにあたり所要の剛性を確保したベース部材17の内面17aにアクチュエータ10を、図中の上下方向がアクチュエータ10長手方向(X方向)と一致させて固定具(図示せず)により配置固定している。また、把持装置16は、アクチュエータ10との間に物体Wの外形より大きい空間Rをあけて対向するように対向部材18を設け、この対向部材18及びベース部材17を連結部材19で繋いでいる。なお、把持装置16は、連結部材19の外面19aからはアタッチメント部16aを突出し、生産設備が有する移動機構、又は産業用ロボットのロボットアーム端などに、アタッチメント部16aを介して把持装置16を連結できるようにしている。
上述した把持装置16で物体を挟持するには、先ず、把持装置16を、生産設備が有する移動機構又は産業用ロボットのロボットアーム端などに連結して、把持装置16を移動できるようにする。次に、生産設備又は産業用ロボットの駆動により把持装置16を物体Wの上方に移動させてから、物体Wが把持装置16の空間R内に位置するように把持装置16を下降させる。この状態で、上述したアクチュエータ作動システム1によりアクチュエータ10を膨張作動させると、アクチュエータ10が急速に膨らみ、図中のY方向に伸びて物体Wをアクチュエータ10の被覆体12の表面と対向部材18の内面18aで挟持する(図6(b)に示す状態)。また、物体Wをリリースする場合は、アクチュエータ作動システム1によりアクチュエータ10を収縮作動させると、アクチュエータ10が急速に萎み、図中のY方向に縮まって物体Wを素早く把持から開放する。このような構造の把持装置16に第1実施形態のアクチュエータ作動システム1(アクチュエータ作動方法)を適用すると、従来に比べて、物体Wの素早い把持及び素早い開放を実現でき、短時間で物体Wの移動又は姿勢変化を要求される工程において好適となる。
なお、本発明の第1実施形態は、上述した形態に限定されるものではなく、種々の変形例の適用が可能である。例えば、アクチュエータ10を作動させる流体には気体、液体のいずれもが適用可能であり、制御ユニット8のメモリ8bに記憶される制御プログラムP1の内容は、図4のタイムチャートに示す手順に限定されるものではなく、アクチュエータ10の適用対象に応じて随時変更可能である。また、アクチュエータ10の各部材の材料は適宜変更可能であり、例えば、被覆体11の内部の袋体12には、非ゴム系の材料として、ポリプロピレン系、塩化ビニル系、テフロン(登録商標)系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリエチレン系、ポリイミド系、ポリスチレン系、ポリカーボネート系等の流体を通過させない合成高分子化合物の成分を少なくとも1つ含むものを用いてもよく、また、弾性を具備させるために合成ゴム又は天然ゴム成分を含むゴム系材料を用いてもよい。
また、図7(a)(b)に示すような変形例のアクチュエータ90を、上述したアクチュエータ10の代わりに用いることも可能である。アクチュエータ90は、被覆体91の内部91cに第1袋体92及び第2袋体93を収めていることが特徴である。第1袋体92は、一方の端92aに開口部92bを形成すると共に先端92cを閉鎖し、開口部92bに一方のホースH1の端部H1aを挿入し熱収縮チューブ94Aで固定している。また、第2袋体93は、先端93cを閉鎖すると共に他方の端93aに開口部93bを形成し、開口部93bに他方のホースH2の端部H2aを挿入し熱収縮チューブ94Bで固定している。なお、被覆体91は図2に示すアクチュエータ10の被覆体11と同様に筒状で伸縮可能に編成してあり、両端部91a、91bを、第1袋体92の端92a、第2袋体93の端93aを被った状態で糸状の結束部材95A、95Bを巻き付けて結束固定している。なお、アクチュエータ90は、上述した箇所以外は図2のアクチュエータ10と同等であり、例えば各袋体92、93には、アクチュエータ10の袋体12と同等の材料が適用できる。
図7のアクチュエータ90をアクチュエータ作動システム1のアクチュエータ作動方法で作動させると、図4に示す膨張移行状態では、一方のホースH1から第1袋体92内部の室92dへ開口部92bを通じて流体が供給されると共に、それと同時に他方のホースH2から第2袋体93内部の室93dへ開口部93bを通じて流体が供給される。その結果、変形例のアクチュエータ90においても、図15(a)(b)に示す従来のアクチュエータ100に比べてホース断面積が同じであれば、単位時間あたりの流体供給量を理論的に2倍にでき、従来に比べてほぼ倍の速度で膨張作動が可能となり、膨張に係る作動速度を向上できる。しかも、変形例のアクチュエータ90は、第1袋体92及び第2袋体93を有するため、各袋体92、93の室92d、93dの容積が、従来のアクチュエータ100の袋体102の内部容積と同じであれば、理論的には従来の2倍量の流体を供給できる。
図7(b)は、各袋体92、93へ破裂しない程度に流体を供給した状態を示し、各袋体92、93が存在することにより、従来のアクチュエータ100に比べて、格段に膨張程度が大きくなり、それに伴いX方向の収縮度合(収縮率)も従来の上限値を大幅に超えて、作動量の増大を実現している。このとき、アクチュエータ90は両方の開口部92b、93bを通じて同時に流体を供給しているため、図7(b)に示す状態に膨らむまでの時間は、同一サイズの袋体を有する従来のアクチュエータ100と同等である。
また、図7(b)に示すように膨張したアクチュエータ90から流体を排出する場合も、両方の開口部92b、93bを通じて同時に外方へ排出できるため、アクチュエータ90の収縮に係る作動速度も従来より高めることができる。よって、このようなアクチュエータ90を図6(a)(b)に示すような把持装置16に適用すると、図6中のY方向の作動量を大幅に拡大でき、把持対象の物体WがY方向の寸法に関して大小様々な種類が存在する場合でも、問題なく確実に把持できる。
図8は、本発明の第2実施形態に係るアクチュエータ作動システム20を示している。第2実施形態のアクチュエータ作動システム20は、流体の供給及び排出の両方を行える流体給排装置30を用いていることが特徴である。流体給排装置30はホースH5及び三方継手22を介してアクチュエータ10の両端から延出するホースH1、H2と繋がれており、第1実施形態のアクチュエータ作動システム1(図1参照)に比べて逆止弁3及び流路切替バルブ4が省略されて簡易な構成になっている。なお、第2実施形態のアクチュエータ作動システム20で作動対象になるアクチュエータ10は第1実施形態と同様のものであるため、説明を省略する。
図9は、流体給排装置30であるシリンジポンプを示している。流体給排装置30は注射器32(シリンジ)をベースにしており、ホースH5に手動切替バルブ35を介して注射器32の先端ノズル33aを接続している。注射器32のシリンダ筒部33は、細長のベース板31の一端側の上面31aに水平姿勢でホルダ36により固定され、シリンダ筒部33内を長手方向で摺動するピストン部34はロッド部34aがベース板31から立設するホルダ36に形成された穴36aに挿通され、ピストン部34及びロッド部34aが摺動自在になっている。
また、ロッド部34aの端に設けた円板状のエンド部34bには円柱状の動作変換部材37が取り付けられている。動作変換部材37は、中心軸に添ってネジ穴37aが形成され、このネジ穴37aにネジ棒38が螺入されている。ネジ棒38は、ベース板31の他端側の上面31aより立設するモータホルダ39に取り付けられたモータMのモータ軸Maが連結されている。さらに、モータMはリード線Lでモータ駆動ユニット21と接続され、モータ駆動ユニット21によりモータMの回転は制御されている。なお、注射器32のシリンダ筒部33の容積は、ホースH1、H2、H5の内部容積と、アクチュエータ10の許容流体供給量との合計値に応じた大きさにしている。
流体給排装置30においてモータMが流体の供給方向(例えば、時計回転方向)へ回転すると、図10(a)に示すように、ピストン部34が図中の白矢印方向(左方向)へ移動し、シリンダ筒部33内の空気(流体)を先端ノズル33aから送り出す。また、モータMが流体の排出方向(例えば、反時計回転方向)に回転すると、図10(b)に示すように、ピストン部34は図中の白矢印方向(右方向)へ移動し、前端ノズル33aから空気(流体)を吸引することになる。そのため、流体給排装置30が図10(a)に示す状態であれば、流体供給装置としてシリンダ筒部33内の流体をアクチュエータ10へ供給する一方、流体給排装置30が図10(b)に示す状態であれば、アクチュエータ10へ供給された流体をシリンダ筒部33内へ吸引する。
モータ駆動ユニット21は図8にも示すように制御部21a、メモリ21b及び信号出力部21cを有している。メモリ21bには流体給排装置30のモータMの回転の仕方を規定したモータ駆動プログラムP2が記憶され、このモータ駆動プログラムP2の規定内容に従って制御部21aは、所定のタイミングで信号出力部21cからリード線Lを通じてモータMへ回転方向の制御に係る制御信号を出力する。なお、モータ駆動プログラムP2は、第1実施形態と同様に、アクチュエータ10を膨張させてから一定時間、膨張状態を維持させ、その後アクチュエータ10を収縮させて一定時間、収縮状態を維持させることを1サイクルにして、この1サイクルを繰り返すようにプログラミングされている。
図11は、第2実施形態に係るアクチュエータ作動方法に係るタイミングチャートを示しており、このタイミングチャートがモータ駆動プログラムP2の規定内容になっている。具体的には、時間0〜t10で流体給排装置30のモータMを流体の供給方向に回転させて、図10(a)に示すようにアクチュエータ10に流体を供給し(膨張移行状態)、時間t10〜t11でモータMを停止してアクチュエータ10の膨張状態を維持し、時間t11〜t12でモータMを流体の排出方向に回転させて(図10(b)に示す状態)、膨張したアクチュエータ10から流体を排出し(収縮移行状態)、時間t12〜t13でモータMを停止してアクチュエータ10の収縮状態を維持している。
図11のタイミングチャートにおける時間0〜t10では、流体給排装置30から送り出された流体はホースH5、三方継手22、及びホースH1、H2を通じてアクチュエータ10へ向かい、図5(a)に示すように袋体12の両側の開口部12c、12dを通じて室12eへ流れ込む。このとき両側の開口部12c、12dより同時に流体がアクチュエータへ供給されるため、第2実施形態でも従来のアクチュエータに比べて、膨張に係るアクチュエータ10の作動速度(作動応答性)を向上できる。
また、図11のタイミングチャートにおける時間t11〜t12では、アクチュエータ10へ供給された流体は流体給排装置30により吸引されるため、図5(b)に示すように袋体12の両側の開口部12c、12dを通じて流体給排装置30へと排出される。このとき両側の開口部12c、12dから同時に流体が排出されるため、第2実施形態でも従来のアクチュエータに比べて収縮に係るアクチュエータ10の作動速度(作動応答性)を向上できる。
なお、第2実施形態においても第1実施形態と同様な変形例の適用が可能である。例えば、モータ駆動ユニット21のメモリ21bに記憶されるモータ駆動プログラムP2の内容はアクチュエータ10を使用対象に応じて随時変更可能であり、アクチュエータ10に使用される材料も適宜変更可能であり、さらには、第1実施形態と同様にアクチュエータ10の代わりに図7(a)(b)に示すアクチュエータ90を用いることも可能である。
図12は、本発明の第3実施形態に係るアクチュエータ作動システム40を示している。第3実施形態のアクチュエータ作動システム40は、図1の第1実施形態のアクチュエータ作動システム10と比べて、アクチュエータ10の両端からそれぞれ延出するホースH1、H2ごとに専用の第1及び第2流路切替バルブ50、55、第1及び第2逆止弁43、44、並びに第1及び第2流体供給装置41、42を設けて、ホースH6〜H9で接続したことが特徴である。このような構造にすることで、ホースH1、H2ごとに流体の供給及び排出が行われるため、各流体供給装置41、42の流体供給に係る負担が半減し、第1実施形態の流体供給装置2に比べて、各流体供給装置41、42は小型で出力の小さいもので対応可能となる。なお、各流体供給装置41、42の構造自体は第1実施形態と同様である。また、第1及び第2逆止弁43、44の構造も第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
図13(a)〜(c)は、第3実施形態で使用される第1流路切替バルブ50の構造を概略的に表したものであり、他方の第2流路切替バルブ55も同様の構造であるため、各流路切替バルブ50、55については、代表して第1切替バルブ50で説明する。第1流体切替バルブ50は、アクチュエータ10の一端側に接続されたホースH1と繋がれる第1ポート50a、及び第1流体供給装置41側のホースH6と繋がれる第2ポート50bを有すると共に、内部両側に設けたソレノイドコイル50c、50dで駆動されるバルブを内蔵し、このバルブの駆動により各ポート50a、50bに対する流路を切り替える。第3実施形態の第1流体切替バルブ50もバルブを3位置で切り替えて3種類の流路を形成する流路部を具備する。
1番目の流路部は停止流路部51であり、停止流路部51は各ポート50a、50bを閉鎖する閉鎖流路51a、51bを形成する。2番目は通過流路部52であり、各ポート50a、50bを連通する連通流路52aを形成する。3番目は開放流路部53であり、開放流路部53は、第1ポート50aを周囲雰囲気に開放して流体を外方(大気)へ排出する開放流路53a及び第2ポート50bを閉鎖する閉鎖流路53bを形成する。なお、各流路部51〜53の位置の切替は、第1実施形態と同様に制御ユニット8′(制御手段に相当)から送られる励磁電流の状況に依存し、制御ユニット8′は基本的に第1実施形態と同様の構造であり、制御部8a′、制御プログラムP1′を記憶するメモリ8b′及び電流出力部8c′を有するが、第1及び第2流路切替バルブ50、55と2本の電力線d1、d2でそれぞれ接続されている。
また、制御プログラムP1′の規定内容は、図4に示す第1実施形態のタイムチャートと同様であり、各流路切替バルブ50、55を同じタイミングで同様に制御することで、アクチュエータ10の両方の開口部12c、12dを通じて同時に流体を供給すると共に、同時に流体を排出して、アクチュエータ10の全般的な作動速度を従来に比べて向上させている。なお、第3実施形態においても、第1実施形態で述べた各種変形例の適用が可能である。
また、第3実施形態では、ホースH1、H2ごとに流体の供給及び排出が独立しているため、第1実施形態に比べて流体の供給及び排出について様々なバリエーションが存在する。例えば、流体の供給は両方の開口部12c、12dを通じて同時に行う一方、流体の排出はいずれか一方の開口部12c、12dのみで行うこと、又は、同時ではなくタイミングをずらして行うこともできる。また、流体の供給を両方の開口部12c、12dのいずれか一方のみで行い、排出だけは両方の開口部12c、12dで同時に行うことも可能であり、アクチュエータ10の適用状況に応じて様々な作動の仕方を行える。
特に、作動対象としてアクチュエータ10の代わりに図7(a)(b)に示すアクチュエータ90を適用した場合は、先ず第1袋体92に第1流体供給装置41からホースH1及び一方の開口部92bを通じて一定量の流体を供給してアクチュエータ90を所定量膨張させ、それから第2袋体93に第2流体供給装置42でホースH2及び他方の開口部93bを通じて流体を供給することにより、アクチュエータ90の最終的な膨張量の微妙な調整が可能になる。このような流体の供給を行うことで、例えば、図6(a)(b)に示す把持装置16で物体Wを把持する際に、物体Wを把持する直前までを第1袋体92の膨張で対応する一方、最後の微妙な把持代を第2袋体93の膨張で微妙に調整可能となり、より繊細な把持形態を実現できる。なお、このような制御は、把持した物体Wを緩やかに開放する場合にも適用できる。
図14は、本発明の第4実施形態に係るアクチュエータ作動システム60を示している。第4実施形態のアクチュエータ作動システム60は、第3実施形態と同様にアクチュエータ10の両端からそれぞれ延出するホースH1、H2ごとに流体の供給及び排出を可能にしたものであり、各ホースH1、H2に第1流体給排装置61、第2流体給排装置62をダイレクトに繋いでいることが特徴である。第1及び第2流体給排装置61、62は、第2実施形態で述べた図9に示す流体給排装置30と同様の構造で供給量を小さくした小型のものであり、モータ駆動ユニット21′(制御手段に相当)は2台の流体給排装置61、62の駆動制御を同時に行う必要があるため、信号出力部21c′を第1及び第2給排装置61、62とリード線L1、L2で接続し、制御部21a′と、モータ制御プログラムP2′を記憶したメモリ21b′とを有する点は第2実施形態と同様である。
モータ駆動プログラムP2′の規定内容は、図11に示す第2実施形態のタイムチャートと同様であり、第1及び第2流体給排装置61、62のモータを同時に適宜回転させることで、アクチュエータ10の両方の開口部12c、12dを通じて同時に流体を供給すると共に、同時に流体を排出して、アクチュエータ10の全般的な作動速度を従来に比べて向上させている。なお、第1及び第2流体給排装置61、62は、流体供給を行うときは流体供給装置に相当する。また、第4実施形態においても、第1実施形態で述べた各種変形例の適用が可能である。さらに、また、第4実施形態では、ホースH1、H2ごとに流体の供給及び排出が独立しているため、第3実施形態で述べた流体の供給及び排出について様々なバリエーションを適用することが可能である。
アクチュエータの両端の開口部を通じて流体の供給及び排出を同時に行うことにより、アクチュエータの作動速度及び収縮率の向上を実現し、このようなアクチュエータ作動方法及びアクチュエータ作動システムはロボットの人工筋肉、並びに生産設備における駆動装置、ハンド装置、及び搬送装置等に適用されるアクチュエータの作動に利用できる。

Claims (11)

  1. 両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータへ流体供給装置から流体を供給して該アクチュエータを作動させるアクチュエータ作動方法であって、
    前記アクチュエータの両端の開口部を通じて流体を同時に供給して、該アクチュエータを膨張させることを特徴とするアクチュエータ作動方法。
  2. 両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータに供給された流体を外方へ排出して該アクチュエータを作動させるアクチュエータ作動方法であって、
    前記アクチュエータの両端の開口部を通じて流体を同時に排出して前記アクチュエータを収縮させることを特徴とするアクチュエータ作動方法。
  3. 両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータへ流体供給装置から流体を供給し、供給した流体を外方へ排出して該アクチュエータを作動させるアクチュエータ作動方法であって、
    前記アクチュエータの両端の開口部を通じて流体を同時に供給し、
    流体が供給されて膨張したアクチュエータから両端の開口部を通じて流体を同時に排出して前記アクチュエータを収縮させることを特徴とするアクチュエータ作動方法。
  4. 前記アクチュエータは、流体が供給される内部の一つの室に両端の開口部が連通してある請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のアクチュエータ作動方法。
  5. 前記アクチュエータは、流体が供給される第1室及び第2室を内部に形成し、該第1室に一端の開口部を連通し、前記第2室に他端の開口部を連通する請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のアクチュエータ作動方法。
  6. 両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータと、
    該アクチュエータへ流体を供給する流体供給装置と、
    該流体供給装置と前記アクチュエータの両端の開口部との間に繋がれており、切替可能な複数の流路を有する流路切替装置とを備え、
    前記流路切替装置は、
    前記アクチュエータの一端の開口部に繋がる第1接続口と、
    前記アクチュエータの他端の開口部に繋がる第2接続口と、
    前記流体供給装置に繋がる第3接続口と、
    該第3接続口を前記第1接続口及び第2接続口へ連通させる第1流路とを備えることを特徴とするアクチュエータ作動システム。
  7. 前記流路切替装置は、前記第1接続口及び第2接続口を周囲雰囲気へ同時に開放する第2流路を備える請求項6に記載のアクチュエータ作動システム。
  8. 両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータと、
    アクチュエータへの流体の供給及び供給した流体の排出を行う流体給排装置とを備え、
    前記アクチュエータの両端の開口部に前記流体給排装置が繋げてあることを特徴とするアクチュエータ作動システム。
  9. 両端に開口部を設けた膨縮可能なアクチュエータと、
    前記アクチュエータの一端の開口部に繋げてある流体供給を行う第1流体供給装置と、
    前記アクチュエータの他端の開口部に繋げてある流体供給を行う第2流体供給装置と、
    両端の開口部を通じて同時に前記アクチュエータへ流体が供給されるように流体供給の制御を行う制御手段と
    を備えることを特徴とするアクチュエータ作動システム。
  10. 前記アクチュエータは、流体が供給される室を内部に形成しており、該室に両端の開口部が連通してある請求項6乃至請求項9のいずれか1つに記載のアクチュエータ作動システム。
  11. 前記アクチュエータは、流体が供給される第1室及び第2室を内部に形成しており、該第1室に一端の開口部が連通してあり、前記第2室に他端の開口部が連通してある請求項6乃至請求項9のいずれか1つに記載のアクチュエータ作動システム。
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