JP7405403B2 - 把持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、対象物を順に把持、引込、押出および解放するための把持装置に関する。
従来から、様々な産業用ロボット等の把持機構として多指型の把持装置が多く開発されている。産業用の把持装置は、様々な形状や硬さの対象物でも把持できるだけでなく、把持後に当該対象物を正確かつ傷つけることなく所定位置に移動させる必要があり、また把持装置自体が当該対象物に対して把持動作や解放動作をするだけでなく、当該対象物を上に引込動作および押出動作も求められる。しかし、そのような多指型の把持装置にするためにはアクチュエータ数の増加が見込まれ、その結果、重量の増加や制御が複雑化するという問題がある。その問題に対し、アクチュエータの数を減らす方法として劣駆動機構や流体動力システムを利用して構造を簡易化、軽量化された把持装置について特許文献1や特許文献2に提案されている。
特許文献1に記載の把持装置においては、アクチュエータ動作が歯車機構の代わりに流体動力システムによる差動機構によって行われておりシリンダを駆動させて把持動作を可能にし、簡易化、軽量化が可能になっている。
特許文献2に記載の把持装置においては、遊星歯車機構と一つのモータを用いた劣駆動機構を備えており、アクチュエータやセンサを必要とせず、当該把持装置は把持指にベルトが取り付けられており、3指が閉じて把持動作後に各指についているベルトを回転させることで引込動作を行うことが可能な装置である。
特表2001-587976号公報 特開2014-154066号公報
しかし、特許文献1に示す把持装置の動作は把持動作だけであり、引込動作、押出動作は行われない。また、特許文献2に示す遊星歯車式の劣駆動把持装置では動力配分のための調整機構が複雑化する傾向にある。また引込動作は行うが、押出の動作は行われない。よって把持した対象物を引込後の状態から放下してしまうため、対象物が破損する可能性の他、当該対象物を正確に所定の位置に置くことができない等の課題がある。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、アクチュエータ数を減らし複雑な制御を要することなく対象物を順に把持動作、引込動作、押出動作および解放動作を可能にすることを目的としたものである。
対象物を挟持する指部と、該指部を固定する基部と、前記指部を制御する差動空気回路と、を備え、前記差動空気回路は、圧力空気を供給する駆動手段と、対象物を挟持により把持および解放する把持・解放機構と、把持した対象物を移動させる引込・押出機構と、これら駆動手段、把持・解放機構および引込・押出機構間で圧力空気が流通するように接続する給排通路管と、駆動手段から供給される圧力空気の前記差動空気回路の給排通路管への送気方向を切り換える方向制御弁と、を具備し、前記把持・解放機構は、前記駆動手段と接続される速度調整弁および第一逆止弁が並列して前記給排通路管により接続されて配置されている第一弁部と、当該第一弁部と前記給排通路管と接続される第一シリンダと、を有し、前記駆動手段から圧力空気が第一逆止弁または速度調整弁を通して前記第一シリンダが正逆方向に駆動することで前記指部が対象物を把持動作または解放動作をする機構であり、前記引込・押出機構は、前記駆動手段と接続されるリリーフ弁および第二逆止弁が並列して前記給排通路管に接続されて配置されている第二弁部と、当該第二弁部と前記給排通路管に接続される第二シリンダと、を有し、前記把持・解放機構と前記引込・押出機構が並列に配置されていることによって、前記第一シリンダ内の圧力が上昇することで前記給排通路管内の圧力空気がリリーフ弁を通じて第二シリンダ内に送られることにより指部が対象物を把持した状態で引込動作を行い、その後、方向制御弁の作動によって駆動手段により差動空気回路へ供給される圧力空気の送気方向が逆転することで、前記第二シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の押出動作およびその後の第一シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の解放動作が行なわれることを特徴としている。
対象物を挟持する指部と、前記指部を固定する基部と、前記指部を制御する1つの差動空気回路と、を備え、前記差動空気回路は、圧力空気を供給する駆動手段と、2以上で並列に前記給排通路管により接続された単位機構と、前記駆動手段および前記単位機構を接続する前記給排通路管と、駆動手段から供給される圧力空気の前記差動空気回路の給排通路管への送気方向を切り換える方向制御弁と、を具備し、前記単位機構は対象物を挟持により把持および解放する把持・解放機構と、把持した対象物を移動させる引込・押出機構と、が並列に前記給排通路管と接続された機構であり、前記把持・解放機構は、前記駆動手段と接続される速度調整弁および第一逆止弁が並列して前記給排通路管と接続されて配置されている第一弁部と、当該第一弁部と前記給排通路管と接続される第一シリンダと、を有し、前記駆動手段から圧力空気が第一逆止弁または速度調整弁を通して前記第一シリンダが正逆方向に駆動することで前記指部が対象物を把持動作または解放動作をする機構であり、前記引込・押出機構は、前記駆動手段と接続されるリリーフ弁および第二逆止弁が並列して前記給排通路管に接続されて配置されている第二弁部と、当該第二弁部と前記給排通路管により接続される第二シリンダと、を有し、前記把持・解放機構と前記引込・押出機構が並列に配置されていることによって、第一シリンダ内の圧力が上昇することで前記給排通路管内の圧力空気がリリーフ弁を通じて第二シリンダ内に送られることにより指部が対象物を把持した状態で引込動作を行い、その後、方向制御弁の作動によって駆動手段により差動空気回路へ供給される圧力空気の送気方向が逆転することで、前記第二シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の押出動作およびその後の第一シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の解放動作が行なわれることを特徴としている。
対象物を挟持する指部と、前記指部を固定する基部と、指部を制御する1つの差動空気回路と、を備え、前記差動空気回路は、圧力空気を供給する駆動手段と、対象物を把持および解放する把持・解放機構と、把持した対象物を移動させる引込・押出機構と、これら駆動手段、前記把持・解放機構および引込・押出機構を接続する前記給排通路管と、駆動手段から供給される圧力空気の前記差動空気回路の給排通路管への送気方向を切り換える方向制御弁と、を具備し、前記把持・解放機構は、前記駆動手段と接続される速度調整弁および第一逆止弁が並列して前記給排通路管と接続されて配置されている第一弁部と、当該第一弁部と前記給排通路管に接続される2以上で第一シリンダが並列に前記給排通路管により接続された第一シリンダ部と、を有し、前記駆動手段から圧力空気が第一逆止弁または速度調整弁を通り前記第一シリンダが正逆方向に駆動することで前記指部が対象物を把持動作または解放動作をする機構であり、前記引込・押出機構は、前記駆動手段と接続されるリリーフ弁および第二逆止弁が並列して前記給排通路管と接続されて配置されている第二弁部と、当該第二弁部と前記給排通路管に接続される2以上の第二シリンダが並列に前記給排通路管により接続された第二シリンダ部と、を有し、前記把持・解放機構と前記引込・押出機構が並列に配置されていることによって、第一シリンダ内の圧力が上昇することで前記給排通路管内の圧力空気がリリーフ弁を通じて第二シリンダ内に送られることにより指部が対象物を把持した状態で引込動作を行い、その後、方向制御弁の作動によって駆動手段により差動空気回路へ供給される圧力空気の送気方向が逆転することで、前記第二シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の押出動作およびその後の第一シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の解放動作が行なわれることを特徴としている。
前記指部は、少なくとも2以上基部に固定されていることを特徴としている。
前記指部は、前記基部に着脱自在に取り付けられていることを特徴としている。
前記指部に、対象物と接触する面が当該対象物の外形状や物理的、化学的特性によって取換え自在な挟圧具を有すること特徴としている。
前記挟圧具がゴム製のパッドであることを特徴としている。
請求項1に記載の把持装置によれば、対象物を挟持する指部と、前記指部を固定する基部と、前記指部内にある差動空気回路と、前記圧力空気の供給経路としての給排通路管と、を備え、1つの差動空気回路内に把持機構と引込機構が並列して配置されていることから、コンプレッサ等の駆動手段を用いて、例えばエアーチューブのような給排通路管を用いて分岐により同じ圧力、速度での動力分配が可能になり、様々な形の物体でも把持動作と引込動作が可能になる。最初にコンプレッサを起動することで把持側のシリンダが駆動し対象物を把持することができる。また、把持動作を終えるまでは、引込側のシリンダはリリーフ弁が働いているため駆動しない。差動空気回路内の圧力が把持側のシリンダが駆動しなくなるまで上がり対象物を完全に把持をした後に、リリーフ弁で調節したある一定の圧力になると、リリーフ弁が開き引込側のシリンダが駆動して引込動作が行うことができる。よって、リリーフ弁を用いることで物体と指の接触を検知するためのセンサおよび動作切換のクラッチ等による制御が不要になり、リリーフ弁の絞り量を予め決定することで把持力の調節が可能になる。そして、リリーフ弁の解放後でも、把持側のシリンダは駆動し続けているので把持をしながら引込動作が可能になる。また、当該把持装置自体が引込動作を行うことで、把持装置に接続されているマニピュレーターを持ち上げる必要がなくなり、マニピュレーターの関節を動かさなくても手先だけで物体の持ち上げが可能になる。また当該把持機構には複数の駆動手段や対象物との接触を感知するセンサ等の電気系の部品を備える必要もないため、全体として簡易な構造となっており指部の防塵防水設計が不要であり、軽量化や動作の高速化が図られている。そして、破損しても簡素的な構造なので破損箇所が見つかりやすく修理がしやすい等の効果がある。
請求項2に記載の把持装置によれば、対象物を挟持する指部と、前記指部を固定する基部と、前記指部内にある差動空気回路と、前記圧力空気の供給経路としての給排通路管と、を備え、1つの差動空気回路内に把持・解放機構と引込・押出機構が並列して第一方向制御弁と第二方向制御弁を介して配置されていることから、コンプレッサ等の駆動手段を用いて、例えばエアーチューブのような給排通路管を用いて分岐により同じ圧力、速度での動力分配が可能になり、様々な形の物体でも把持・解放動作と引込・押出動作が可能になる。引込動作をするまでは、先程と同様であるが、引込動作後に対象物を押出動作をする時は、方向制御弁を用いて圧力空気の送気方向を逆転し、圧力差の関係から、解放側のシリンダが駆動するよりも先に押出側のシリンダが駆動するため、逆止弁を通って押出動作側のシリンダを駆動させる。よって対象物を押出することができる。対象物を解放する際は、速度調整弁が働いて対象物を押出後に解放動作を行うことができ、対象物を落下させないから傷つけることなく、正確な位置に移動することができる。
請求項3に記載の把持装置によれば、指部と、前記指部を固定する基部と、1つの差動空気回路と、圧力空気の供給経路としての給排通路管と、を備えており、前記差動空気回路内において把持・解放機構および引込・押出機構が並列に前記給排通路管により接続された単位機構を有しており、当該単位機構が指部の数と同数並列に駆動手段により接続されており、各指部に差動空気回路を用いる必要がなく、1つの当該差動空気回路において当該把持装置を操作することができる。また、各リリーフ弁において解放圧力や速度調整弁の絞り量を調節することができるので、把持力や解放速度を各指部において調節することができる。また、コンプレッサ等の駆動手段も1つしか要さないので簡易化・軽量化が図られる。
請求項4に記載の把持装置によれば、指部と、前記指部を固定する基部と、1つの差動空気回路と、圧力空気の供給経路としての給排通路管と、を備えており、前記差動空気回路内における把持・解放機構の弁部から接続される第一シリンダ部において第一シリンダが複数個あることで、1つの把持・解放機構により複数の第一シリンダを駆動することができる。引込・押出機構においても、弁部から接続される第二シリンダ部において第二シリンダが複数個あることで、1つの引込・押出機構により複数の第二シリンダを駆動することができる。よって、当該差動空気回路は各指部に存在する必要はなく、一つの差動空気回路で当該把持装置を操作することができる。またコンプレッサ等の駆動手段も1つでよいため、簡易化並びに軽量化が促進される。
請求項5に記載の把持装置によれば、指部は、少なくとも2以上基部に固定されており、必要に応じて指部の数を増やすことで様々な対象物を把持することができる。
請求項6に記載の把持装置によれば、指部は基部に対して自在に取り付けることが可能であり、基部に対して様々な指部の配置を決定することができ、対象物に合わせて最適な把持等をしやすい配置を決めることができる。
請求項7に記載の把持装置によれば、指部に、対象物が接触する面が小さな凹凸を有していたり、対象物の形に合わせた接触面にしたり、または磁性を有したりする取換え自在な挟圧具であることで、摩擦力を高めたり、接触面積を大きくしたり、または磁力等を用いてより確実的に把持動作等をする効果を有する。
請求項8に記載の把持装置によれば、指部と対象物の接触面に、ゴム製のパッドを備えており、対象物との摩擦を増大させて滑り止め効果を有する。
本発明の実施形態に係る1指部における把持装置の一例を示す概略斜視図である。 図1の実施形態に係る把持装置の把持動作中の第一差動空気回路の概略図である。 図1の実施形態に係る把持装置の把持動作後の第一差動空気回路の概略図である。 図1の実施形態に係る把持装置の引込動作中の第一差動空気回路の概略図である。 図1の実施形態に係る把持装置の引込動作後の第一差動空気回路の概略図である。 図1の実施形態に係る把持装置の把持動作前の使用概略図である。 図1の実施形態に係る把持装置の把持動作後および引込動作前の使用概略図である。 図1の実施形態に係る把持装置の引込動作中の使用概略図である。 図1の実施形態に係る把持装置の引込動作後の使用概略図である。 本発明の実施形態に係る2指部における把持装置の一例を示す概略斜視図である。 図10の実施形態に係る把持装置の1指部における把持装置の把持動作中の第二差動空気回路の概略図である。 図10の実施形態に係る把持装置の1指部における把持装置の把持動作後の第二差動空気回路の概略図である。 図10の実施形態に係る把持装置の1指部における把持装置の引込動作中の第二差動空気回路の概略図である。 図10の実施形態に係る把持装置の1指部における把持装置の引込動作後の第二差動空気回路の概略図である。 図10の実施形態に係る把持装置の1指部における把持装置の押出動作後の第二差動空気回路の概略図である。 図10の実施形態に係る把持装置の1指部における把持装置の解放動作後の第二差動空気回路の概略図である。 図10の実施形態に係る把持装置の把持動作前または解放動作後の使用概略図である。 図10の実施形態に係る把持装置の把持動作後または引込動作前の使用概略図である。 図10の実施形態に係る把持装置の引込動作後または押出動作前の使用概略図である。 図10の実施形態に係る把持装置の2指部における第三差動空気回路の概略図である。 図10の実施形態に係る把持装置の2指部における第四差動空気回路の概略図である。 図1の実施形態に係る把持装置の概略組立分解斜視図である。 図1の実施形態に係る把持装置の概略組立分解側面図である。 挟圧具にフォーク部を有した実施形態における概略斜視図である。 図24の実施形態に係る把持装置の把持動作前の使用概略図である。 図24の実施形態に係る把持装置の把持動作後および引込動作前の使用概略図である。 図24の実施形態に係る把持装置の引込動作後の使用概略図である。 本発明の実施形態に係る3指部における把持装置の一例を示す概略斜視図である。 本発明の実施形態に係る3指部における把持装置の一例を示す概略斜視図である。 図28または図29の実施形態に係る把持装置の3指部における第三差動空気回路の概略図である。 図28または図29の実施形態に係る把持装置の3指部における第四差動空気回路の概略図である。
以下、本発明の実施形態に係る把持装置1について、図面を参照にしつつ説明する。図1および図2以下に示すように、把持装置1は指部2、基部3、指部2の動作を制御する差動空気回路4a、該差動空気回路4aの破線で囲まれた範囲で示される把持機構5、同様に引込機構6、圧力空気の流れる給排通路管7および圧力空気を発生させ給気する駆動手段8を主構成としている。当該把持装置1は様々な形状や硬さの対象物15について順に把持動作、引込動作をすることができ、主に産業用ロボット等に取りつけて対象物15を所定の位置に移動等することができるものである。なお、本文において把持動作または解放動作をするとは、後に述べる第一シリンダ9におけるピストンロッド10aが正方向または逆方向に駆動することを言い、引込動作または押出動作をするとは、第二シリンダ13におけるピストンロッド10bが正方向または逆方向に駆動することを言う。
図2~図5に示す第一差動空気回路4aは把持装置1の人間の1本の指に相当する1つの指部2についての模式図を示している。第一差動空気回路4aは、図2の破線で囲まれた範囲で示されるように把持機構5、同じく引込機構6、エアーチューブなどの圧力空気の通過経路である給排通路管7およびコンプレッサ等の駆動手段8を構成要素としている。把持機構5は第一シリンダ9、速度調整弁12a、第一逆止弁11aおよびこれらを圧力空気が流通可能となるように接続する給排通路管7を構成要素としている。また、引込機構6は第二逆止弁11b、この第二逆止弁11bと並列に接続されるリリーフ弁12b、前記第二逆止弁11bとリリーフ弁12bと接続される第二シリンダ13およびこれらを空気流通が可能となるように接続するエアーチューブなどの給排通路管7を構成要件としている。また、図3に示すように速度調整弁12aおよび第一逆止弁11aを一つとして第一弁部14aとし、第二逆止弁11bおよびリリーフ弁12bを一つとして第二弁部14bとする。引込機構6を構成する一つの部材であるリリーフ弁12bは、第一差動空気回路4aの圧力がリリーフ弁12bで設定した値に達したら、圧力空気を排出させ回路内の圧力を設定値に保持する圧力制御する役割を担っている。把持機構5および引込機構6内の逆止弁11a、11bは、圧力空気の背圧によって弁体が逆流を防止する役割を担っており、速度調整弁12aは弁を絞ることで圧力空気の作動速度を調節する役割を担っている。以下、段落番号0027から0032まで当該把持装置1の把持動作および引込動作の説明を第一差動空気回路4aに基づいて説明する。
図2に示した第一差動空気回路4aの下方の破線で囲まれた範囲内は前記したように対象物15の把持動作を作動させる把持機構5であり、差動空気回路4の上方の破線で囲まれた範囲内は把持されている対象物を基部3方向へ移動させる引込動作を行う引込機構6である。把持機構5における第一シリンダ9のピストンロッド10aが図中の右方向に駆動することで把持動作が開始し、引込機構6における第二シリンダ13のピストンロッド10bは図中の右方向に駆動することで引込動作が開始される。
なお、説明を簡単にするために人間の1本の指に相当する一つの指部2についての第一差動空気回路4aの説明を、2本の指に相当する二つの指部2を基部3に相対向させて取付固定した把持装置1の動作の様子を図1、図2~図5を用いて行うが、三つ以上の指部2の場合における各指部2においても同様なメカニズムで把持動作および引込動作が行われている。
図6に示す把持装置1の正面図は対象物15を上方向から床面と挟持することで把持する直前の状態を示しており、この状態から対象物15を把持装置1が把持する順序について、図2を用いて差動空気回路4aの仕組みを説明する。駆動手段8から供給される圧力空気は、矢印方向に給排通路管7内を通って引込機構6の第二逆止弁11bおよびリリーフ弁12bに達するがここでは圧力空気の流れが制御されるため、引込機構6の第二シリンダ13は駆動しない。しかし、把持機構5の第一逆止弁11aを通ることができるので、第一シリンダ9へと圧力空気が流れる。第一シリンダ9内の圧力が上昇して第一シリンダ9が駆動しピストンロッド10aが押出されることで、図7に示すように指部2が対象物15を両側から挟み込むことができる。この時、第一シリンダ9内に元々存在していた空気は加圧により外に排気される。なお、給排通路管7の太線および第一シリンダ9、第二シリンダ13内のピストンを境とする斜線部は圧力空気が作用している箇所を示している。
図7は把持装置1が対象物15を把持した後の状態を示しており、図3を用いて対象物15を把持装置1が把持した後の動きを説明する。指部2が対象物15を完全に挟んで把持をすると、把持機構5のピストンロッド10aがそれ以上押出されなくなる。密閉空間中で駆動手段8が加圧状態でも作動し続けるため、第一差動空気回路4a内の圧力が上昇していくことにより、ピストンロッド10aが押出される力がさらに増大するため、対象物15を把持する力が増していくことになる。そして、設定圧力に達すると速度調節弁10から圧力空気が排気されて給排通路管7を通って引込機構6のリリーフ弁12bを通り第二シリンダ13内に圧力空気が導かれる。この時、第一シリンダ9と同様に第二シリンダ13に元々存在していた空気は外に排出される。
また、図8は指部2が対象物15を両側から挟んだ状態を維持しつつ同時に把持装置1が対象物15を引込時の状態を示しており、これに関して図4を用いて第一差動空気回路4aの仕組みを説明する。先程も述べたように、指部2が対象物15を把持した状態で第一差動空気回路4a内の圧力が上昇した後、引込機構6内の第二逆止弁11bは開かないが、圧力がリリーフ弁12bで設定した一定の圧力を超えるとリリーフ弁12bが開く。それにより引込動作用の第二シリンダ13が駆動し始めて、ピストンロッド10bが右方向に押出されることで指部2の引込動作が行われる。また、把持機構5の第一シリンダ9も加圧され続けているため把持機構5のピストンロッド10aも対象物15を把持したままの状態で引込動作を行うことができる。
図9は把持装置1が対象物15を引込後の状態を示しており、図5を用いて対象物15を把持装置1が引込後の段階について第一差動空気回路4aの仕組みを説明する。駆動手段8から引込機構6の第二シリンダ13への送気により、両シリンダ9、13内の圧力が高まって把持動作および引込動作を終えると、両ピストンロッド10a、10bは完全に右方向に押出された状態になる。以上の流れで、対象物15は把持装置1により上方向から押圧され手前に引き寄せられることで、台から対象物15を下に落とすことができる。但し本実施例においては、台と把持装置1の摩擦力よりも対象物15と把持装置1との接触面の摩擦力の方が大きいことを前提とする。
以下、本発明の実施形態に係る2指部における把持装置16の一例について図面を参照にしつつ説明する。図10における把持装置16は指部2、基部3、指部2の動作を制御する第二差動空気回路4b、第二差動空気回路4bの破線で囲まれた範囲で示される把持・解放機構17、同様に引込・押出機構18、圧力空気の流れる給排通路管7、第一方向制御弁19、第二方向制御弁20および圧力空気を発生させ給気する駆動手段8を主構成としている。当該把持装置16は様々な形状や硬さの対象物15について順に把持動作、引込動作、押出動作および解放動作をすることができ、主に産業用ロボット等に取りつけて対象物15を所定の位置に移動等することができるものである。
図11~図16に示す第二差動空気回路4bは把持装置1の人間の二本の指に相当する一つの指部2についての模式図を示している。該差動空気回路4bは、図11の破線で囲まれた範囲で示されるように把持・解放機構17、同じく引込・押出機構18、エアーチューブなどの圧力空気の通過経路である給排通路管7およびコンプレッサ等の駆動手段8を構成要素としている。把持・解放機構17は把持機構5と同様に、第一シリンダ9、速度調整弁12a、第一逆止弁11aおよびこれらを圧力空気が流通可能となるように接続する給排通路管7を構成要素としている。また、引込・押出機構18も引込機構6と同様に第二逆止弁11b、この第二逆止弁11bと並列に接続されるリリーフ弁12b、前記第二逆止弁11bとリリーフ弁12bと接続される第二シリンダ13およびこれらを空気流通が可能となるように接続するエアーチューブなどの給排通路管7を構成要件としている。また、図12に示すように速度調整弁12aおよび第一逆止弁11aを一つとして第一弁部14aとし、第二逆止弁11bおよびリリーフ弁12bを一つとして第二弁部14bとする。リリーフ弁12b、逆止弁11a、11bおよび速度調整弁12aの役割は先程述べたものと同様であるが、第一方向制御弁19および第二方向制御弁20については、コンプレッサ等の駆動手段8から給気される圧力空気の流れの方向を制御する役割を果たしている。以下、段落番号0035から0044まで当該把持装置16の把持動作、引込動作、押出動作および解放動作の説明を第二差動空気回路4bに基づいて説明する。
図11に示した差動空気回路4bの下方の破線で囲まれた範囲内は前記したように対象物15の把持動作および解放動作を作動させる把持・解放機構17であり、差動空気回路4bの上方の破線で囲まれた範囲内は把持されている対象物を基部3方向へ移動させる引込動作を行う引込・押出機構18である。把持・解放機構17における第一シリンダ9のピストンロッド10aが図中の右方向に駆動することで把持動作が開始し、左方向にピストンロッド10aが駆動することで解放動作が始まる。引込・押出機構18における第二シリンダ13のピストンロッド10bは図中の右方向に駆動することで引込動作が開始され、またピストンロッド10bが左方向に駆動することで押出動作が開始する。また、第一方向制御弁19と第二方向制御弁20を設けることで、コンプレッサ等の駆動手段8から送気される差動空気回路4b内の圧力空気の流れの向きを変えることができ、ピストンロッド10a、10bの駆動方向を制御することができる。この第一方向制御弁19と第二方向制御弁20の制御は、別に設けた制御装置からの指令に基づいて手動で行っても、操縦者の判断で自動的に行ってもよい。
図17に示す把持装置16の正面図は対象物15を把持する直前の状態を示しており、この状態から対象物15を把持装置16が把持する順序について、図11を用いて差動空気回路4bの仕組みを説明する。第一方向制御弁19が連通し第二方向制御弁20が閉じている時、駆動手段8から供給される圧力空気は、矢印方向に給排通路管7内を通って引込・押出機構18の第二逆止弁11bおよびリリーフ弁12bに達するがここでは圧力空気の流れが制御されるため、引込・押出機構18の第二シリンダ13は駆動しない。しかし、把持・解放機構17の第一逆止弁11aを通ることができるので、第一シリンダ9へと圧力空気が流れる。第一シリンダ9内の圧力が上昇して第一シリンダ9が駆動しピストンロッド10aが押出されることで、図18に示すように指部2が対象物15を両側から挟み込むことができる。
図18は把持装置16が対象物21を把持動作後および引込動作前の状態を示しており、図12を用いて対象物15を把持装置16が把持した後の動きを説明する。指部2が対象物15を完全に挟んで把持をすると、把持・解放機構17のピストンロッド10aがそれ以上押出されなくなる。密閉空間中で駆動手段8が加圧状態でも作動し続けるため、差動空気回路4b内の圧力が上昇していくことにより、ピストンロッド10aが押出される力がさらに増大するため、対象物15を把持する力が増していくことになる。そして、設定圧力に達すると給排通路管7を通って引込・押出機構18のリリーフ弁12bを通り第二シリンダ13内に圧力空気が導かれる。よって、第二シリンダ13内のピストンロッド10bが右方向に駆動し始めて引込動作が始まる。また、第一シリンダ9、第二シリンダ13内に存在していた空気は第二方向制御弁20から大気中へ排気されることで、ピストンロッド10a、10bはそれぞれのシリンダ9、13から突出するように駆動する。
図19は把持装置16が対象物15を引込動作後の状態を示しており、図14を用いて対象物15を把持装置16が引込後の段階について差動空気回路4bの仕組みを説明する。駆動手段8から引込・押出機構18の第二シリンダ13への送気により、両シリンダ9、13内の圧力が高まって把持動作および引込動作を終えると、両ピストンロッド10a、10bは完全に右方向に押出された状態になる。把持装置16は空気圧で駆動しているため、両シリンダ11、13内の空気を逃がさない限り両ピストンロッド10a、10bへの力の作用が持続するため把持動作をしながら引込動作を維持できる。この間に当該把持装置16を取り付けている産業用ロボットのマニピュレーター等を所定位置に移動することができる。
把持装置16が対象物15を押出の状態は図19と同様である。図15を用いて対象物15を把持装置1が押出時の第二差動空気回路4bの仕組みを説明する。対象物15を押出動作および解放動作をするときは第一方向制御弁19への駆動手段8からの圧力空気の供給を遮断し、且つ差動空気回路4bを大気へと接続する。すると圧力空気は矢印方向に流れ大気中に放出される。把持・解放機構17では第一逆止弁11aにより空気の流れは遮られるため把持・解放側の第一シリンダ9は駆動せず解放動作は行われない。一方、速度調整弁12aは開通しているので少しずつ空気は流れるが、引込・押出機構18内の第二逆止弁11bは完全に開通しているため圧力差により優先的に引込・押出機構18へと空気が流れる。よって、第二シリンダ13のピストンロッド10bが左方向に駆動するので押出動作が開始される。また、前述したように元々存在していた第二シリンダ13内の空気は第一方向制御弁19から大気中へ排気されることでピストンロッド10bが駆動することができる。
把持装置16が対象物15を解放する際は図18と同様で、これに関して図16を用いて、第二差動空気回路4bの仕組みを説明する。対象物15を押出後に指部2から解放するときは、完全に押出動作が行われた後、引込・押出機構18の第二シリンダ13が駆動しなくなり、駆動手段8の圧力空気は把持・解放機構17の第一シリンダ9へと流れる。速度調整弁12aを空気が通りながら空気が排気されることで、把持・解放機構17の第一シリンダ9が駆動し、解放動作が行われる。このとき、速度調整弁12aを調節することで、解放する速さを決定できる。また、この場合も同様に元々存在していた第一シリンダ9内の空気は第一方向制御弁19から大気中に排気されることでピストンロッド10bが駆動し解放動作が可能になる。
以上の流れで、順に把持動作、引込動作、押出動作および解放動作が行われる。解放動作後は再び把持動作直前の第二差動空気回路4bのシリンダ状態となり、再び把持動作を行うことができる。よって、以上のサイクルを繰り返し行うことができる。また、仮に対象物15を間違えて把持した場合や対象物15を把持できなかった場合で第二差動空気回路4bが図13のような状態であっても、その状態から第一方向制御弁19、第二方向制御弁20を用いて逆方向に空気を流すことで、引込・押出機構18の第二シリンダ13は駆動しないので、把持・解放機構17の第一シリンダ9へと空気が流れ、速度調整弁12aを通ることで解放動作が行われる。このように、把持動作等を行うピストンロッド10a、10bを駆動させるために、把持・解放機構17と引込・押出機構18の各機構において圧力差を作り出すことで、把持装置16が行う把持動作等の一連の流れをコントロールすることができる。
また、これまで把持装置1および把持装置16内の第一差動空気回路4aおよび第二差動空気回路4bは各指部2内に存在している実施態様を示してきたが、これから他の実施態様として、各指部2内にそれぞれ差動空気回路4a、4bが存在せず、一つの差動空気回路4c、4dのみにより複数の指部2を操作する実施態様を述べる。弁の配置パターンは2種類の実施態様が考えられ、図20および図21に示してある。
図20に示す第三差動空気回路4cは、把持・解放機構17および引込・押出機構18を一つの単位機構21として破線で囲まれており、当該単位機構21が当該把持装置16の指部2の数と同数が並列に駆動手段8につながるように配置されている。駆動手段8から送気された空気は各指部2に行きわたるように分岐されており、これにより各指部2に対して各機構内のリリーフ弁12bおよび速度調整弁12aの調節が可能になり、各指部2の把持力や解放速度を決定することができる。また、各指部2に駆動手段8を用いる必要がなくなるので軽量化、簡易化が可能になる。3指以上用いたい場合は当該一つの機構21の数を増やして並列に接続することで対応が可能である。
一方、図21に示す第四差動空気回路4dにおける第一シリンダ部22aは把持・解放機構17内の第一弁部14aに接続する第一シリンダ9が二つ並列に接続された形態をとっており、当該シリンダ部22aを駆動させることで同様に把持動作および解放動作を二つの第一シリンダ9が同時に駆動して行うことができる。第二シリンダ部22bは引込・押出機構18内の第二弁部14bからつながる第二シリンダ13を二つ並列に接続するように分岐させており、当該第二シリンダ部22bを駆動させることで同様に引込動作および押出動作を各指部2が同時に行うことができる。当該第四差動空気回路4dの場合も各指部2に駆動手段8を必要としない利点があり、3指以上用いたい場合は各弁部14a、bからつながる各シリンダ部22a、22b内の各シリンダ9、13の数を増やすことで対応ができる。複数の指部2を操作する際はどちらの差動空気回路4c、4dを用いても実施可能だが、第四差動空気回路4dの方が、第三差動空気回路4cよりも給排通路管7の使う長さが短く、また弁の数も少ないため、効率化、軽量化を図ることができる。また、第三差動空気回路4cにおいて、それぞれリリーフ弁12bに対する解放圧力を揃えないと各指部2が同時に引込することができなくなるため、対象物15をうまく引込できない可能性がある。以上の理由から第四差動空気回路4dの方が好適に用いられる。
続いて、当該把持装置1、16に係る装置自体について図1、図22~図23に基づいて説明する。ここでは、第一方向制御弁19、第二方向制御弁20、逆止弁11a、11b、リリーフ弁12bおよび速度調整弁12aは図を簡単にするために省略してある。主に各シリンダ9、13以外の部位における素材は軽量化のため樹脂素材から構成されているが、各シリンダ9、13が駆動することができれば、素材は樹脂に限定されず、金属やセラミック等でもよい。
図22に示すように、産業用ロボットのマニピュレーターに取り付けて使用する基部3は指部2を固定するためのものであり、指部2を基部3に固定するためのねじ孔23が複数個所設けてあり、ねじ24で固定できる。また指部2は基部3に、対象物15の形状や使用目的に合わせて把持しやすいように様々な配置や方向に複数固定することができる。例えば図10に示しているような人間の2本指に相当する2つの指部2を用いた配置にすると、直方体等の四角形の対象物15を把持しやすくなる。また、当該対象物15を引込する(図では持ち上げる)ときに対象物15が基部3に接触し引込動作が阻害されないように、基部3の中心部は円形の穴が空いたドーナッツ状の構造をしている。基部3は指部2が固定できて中心部に穴が空いていればどのような形態でもよいので、形は多角形や楕円形でもよく円形に限定されない。
図22および図23に示すように、指部2は、カバー部25a、b、第一シリンダ9、第二シリンダ13、ねじ24、長ねじ24l、L字部27、挟圧具29、ガイドロッド30、プレート31およびポートA、B、C、Dから構成されている。本実施形態の場合、複数の指部2は同一の大きさで構成されているが、全て同一の大きさである必要はなく、対象物15の形状に合わせて指部2の大きさがそれぞれ異なっていてもよい。
第一シリンダ9はガイドロッド30によってピストンロッド10aと同方向に固定されている。このガイドロッド30は、プレート31を貫通して固定されているため、プレート31は安定して固定されている。ガイドロッド30はピストンロッド10aの動きを補助する部品であり、軸直角方向に対してピストンロッド10aはガイドロッド30に拘束されることで、軸方向に滑らかにスライドすることができる。また、引込動作中に対象物15に対する荷重のバランスを保ち、取り付けられている機器から側面荷重が落下しないようにするため補助する機能を有している。また、第一シリンダ9には、ポートAおよびポートBが取り付けられており、ポートAは把持動作においては流体入口となり、解放動作においては流体出口となる。逆にポートBは把持動作においては流体出口となり、解放動作においては流体入口となる。また、前記ピストンロッド10aおよびガイドロッド30は第一カバー部25aにねじ24により固定しており、第一シリンダ9が駆動することで、第二シリンダ13等が同時に基部3の中心方向に動く。そして、指部2を2指以上用いることで挟圧具29が対象物15を挟みこみ把持することができる。
第二シリンダ13は、ピストンロッド10bはL字部27に固定しており、第二シリンダ13が駆動することで、L字部27および挟圧具29が上下方向に動いて引込動作および押出動作を行うことができる。長ねじ24lが第二シリンダ13の四方の穴を通って第二カバー部25bの底面においてねじ孔23で係止されている。また、第二シリンダ13には、ポートCおよびポートDが取り付けられており、ポートCは引込動作においては流体入口となり、押出動作においては流体出口となる。逆にポートDは引込動作においては流体出口となり、押出動作においては流体入口となる。
第一カバー部25aは差動空気回路4a、b、c、d内の前記第一シリンダ9を収納し、第二カバー部25bは差動空気回路4a、b、c、d内の前記第二シリンダ13をそれぞれ分けて収納している。第一カバー部25aは基部3にねじ孔23を通ったねじ24で固定され、第二カバー部25bは前記第一シリンダ9から突出しているピストンロッド10aにおけるガイドロッド30と第二カバー部25bのねじ孔23を通じてねじ24で固定され一本化されている。
第二カバー部25bは第二シリンダ13を収納しており、カバー枠26の底に形成しているねじ孔23を通した長ねじ24lの突出先端を図外のねじ24で締付固定して係止されてる。
L字部27は第二シリンダ13のピストンロッド10bとねじ孔23を通してねじ24で係止されている。よって第二シリンダ13が駆動しピストンロッド10bが上方向に駆動することで、L字部27も上方向に引き上げられる。またL字部27内にある嵌合部28は後に述べる挟圧具29を嵌め込む箇所であり、挟圧具29の形に嵌め込みやすいように最適な形を有することで、L字部27と挟圧具29を固定させる役割をもつ。
挟圧具29はL字部27に取り付けられており、弾性力のある素材や凹凸のある素材を用いている。摩擦力を高めた挟圧具29が2方向以上から対象物15を挟むことで把持動作等を行いやすくしている。挟圧具29の形状は対象物15の形に合わせて変えられることができ、例えば対象物15が球状であれば、挟圧具29は内側に少し窪んだ形状をとることで接触面積が増えて摩擦力が上げることができる。このように対象物15の形状に合わせた最適の挟圧具29の形状を用いることで把持動作等の正確性を高めることができる。また、図24に示すような挟圧具29は下部にフォーク部32を有しており、フォーク部32が対象物15を下から持ち上げるためにL字部27に取り付けることも可能であり、図25~図27に一連の流れを示すように1指の場合に対象物15を持ち上げて移動することができる。
以上の本発明についての開示の一部をなす論述及び図面はこれらの実施例の発明に限定して理解すべきされるものでない。この開示により様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかになると考えられる。上記実施例では1指または2指の場合について述べたが、図28に示すように指部2が3本固定された配置にもすることができ、この場合は長細い形状をした対象物15を好適に把持動作等することができるし、図29に示すような配置にすることで球や円柱のような対象物15が把持しやすくなる。3指を用いた場合の差動空気回路は各指部2に対して図2に示すような第一差動空気回路4aを用いてもよいし、各指部2に対して図11に示すような第一方向制御弁19、第二方向制御弁20を設けた第二差動空気回路4bでもよい。また、他にも図30に示すような単位機構21を3つ並列につなげる第三差動空気回路4cでもよいし、図31に示すような各機構、内の各弁部から第一シリンダ9および第二シリンダ13を3つ並列に配置した第一シリンダ部22aおよび第二シリンダ部22bを有する第四差動空気回路4dでもよい。また、1指の場合でも差動空気回路4bを用いてもよい。なお、各シリンダ9、13の駆動力が小さい場合は、流体は空気に限られず水や油を用いてもよい。このように、本発明では記載していない様々な実施例、実施形態等を含むことはもちろんである。
本発明に係る把持装置によれば、例えば、様々な形状を把持することができるという特徴から弁当工場で惣菜物等を把持して弁当容器に盛り付けるための工業用ロボットの把持装置として使われる。
1 把持装置
2 指部
3 基部
4a 第一差動空気回路
4b 第二差動空気回路
4c 第三差動空気回路
4d 第四差動空気回路
5 把持機構
6 引込機構
7 給排通路管
8 駆動手段
9 第一シリンダ
10aピストンロッド
10b ピストンロッド
11a 第一逆止弁
11b 第二逆止弁
12a 速度調整弁
12b リリーフ弁
13 第二シリンダ
14a 第一弁部
14b 第二弁部
15 対象物
16 把持装置
17 把持・解放機構
18 引込・押出機構
19 第一方向制御弁
20 第二方向制御弁
21 単位機構
22a 第一シリンダ部
22b 第二シリンダ部
23 ねじ孔
24 ねじ
24l 長ねじ
25a 第一カバー部
25b 第二カバー部
26 カバー枠
27 L字部
28 嵌合部
29 挟圧具
30 ガイドロッド
31 プレート
32 フォーク部

Claims (7)

  1. 対象物を挟持する指部と、該指部を固定する基部と、前記指部を制御する差動空気回路と、を備え、
    前記差動空気回路は、圧力空気を供給する駆動手段と、対象物を挟持により把持および解放する把持・解放機構と、把持した対象物を移動させる引込・押出機構と、これら駆動手段、把持・解放機構および引込・押出機構間で圧力空気が流通するように接続する給排通路管と、駆動手段から供給される圧力空気の前記差動空気回路の給排通路管への送気方向を切り換える方向制御弁と、を具備し、
    前記把持・解放機構は、前記駆動手段と接続される速度調整弁および第一逆止弁が並列して前記給排通路管により接続されて配置されている第一弁部と、当該第一弁部と前記給排通路管と接続される第一シリンダと、を有し、前記駆動手段から圧力空気が第一逆止弁または速度調整弁を通して前記第一シリンダが正逆方向に駆動することで前記指部が対象物を把持動作または解放動作をする機構であり、
    前記引込・押出機構は、前記駆動手段と接続されるリリーフ弁および第二逆止弁が並列して前記給排通路管に接続されて配置されている第二弁部と、当該第二弁部と前記給排通路管に接続される第二シリンダと、を有し、前記把持・解放機構と前記引込・押出機構が並列に配置されていることによって、前記第一シリンダ内の圧力が上昇することで前記給排通路管内の圧力空気がリリーフ弁を通じて第二シリンダ内に送られることにより指部が対象物を把持した状態で引き込み動作を行い、その後、方向制御弁の作動によって駆動手段により差動空気回路へ供給される圧力空気の送気方向が逆転することで、前記第二シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の押し出し動作およびその後の第一シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の解放動作が行なわれることを特徴とする把持装置。
  2. 対象物を挟持する指部と、前記指部を固定する基部と、前記指部を制御する1つの差動空気回路と、を備え、
    前記差動空気回路は、圧力空気を供給する駆動手段と、2以上で並列に前記給排通路管により接続された単位機構と、前記駆動手段および前記単位機構を接続する前記給排通路管と、駆動手段から供給される圧力空気の前記差動空気回路の給排通路管への送気方向を切り換える方向制御弁と、を具備し、
    前記単位機構は対象物を挟持により把持および解放する把持・解放機構と、把持した対象物を移動させる引込・押出機構と、が並列に前記給排通路管と接続された機構であり、
    前記把持・解放機構は、前記駆動手段と接続される速度調整弁および第一逆止弁が並列して前記給排通路管と接続されて配置されている第一弁部と、当該第一弁部と前記給排通路管と接続される第一シリンダと、を有し、前記駆動手段から圧力空気が第一逆止弁または速度制御弁を通して前記第一シリンダが正逆方向に駆動することで前記指部が対象物を把持動作または解放動作をする機構であり、
    前記引込・押出機構は、前記駆動手段と接続されるリリーフ弁および第二逆止弁が並列して前記給排通路管に接続されて配置されている第二弁部と、当該第二弁部と前記給排通路管により接続される第二シリンダと、を有し、前記把持・解放機構と前記引込・押出機構が並列に配置されていることによって、第一シリンダ内の圧力が上昇することで前記給排通路管内の圧力空気がリリーフ弁を通じて第二シリンダ内に送られることにより指部が対象物を把持した状態で引き込み動作を行い、その後、方向制御弁の作動によって駆動手段により差動空気回路へ供給される圧力空気の送気方向が逆転することで、前記第二シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の押し出し動作およびその後の第一シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の解放動作が行なわれることを特徴とする把持装置。
  3. 対象物を挟持する指部と、前記指部を固定する基部と、指部を制御する1つの差動空気回路と、を備え、
    前記差動空気回路は、圧力空気を供給する駆動手段と、対象物を把持および解放する把持・解放機構と、把持した対象物を移動させる引込・押出機構と、これら駆動手段、前記把持・解放機構および引込・押出機構を接続する前記給排通路管と、駆動手段から供給される圧力空気の前記差動空気回路の給排通路管への送気方向を切り換える方向制御弁と、を具備し、前記把持・解放機構は、前記駆動手段と接続される速度調整弁および第一逆止弁が並列して前記給排通路管と接続されて配置されている第一弁部と、当該第一弁部と前記給排通路管に接続される2以上で第一シリンダが並列に前記給排通路管により接続された第一シリンダ部と、を有し、前記駆動手段から圧力空気が第一逆止弁または速度制御弁を通り前記第一シリンダが正逆方向に駆動することで前記指部が対象物を把持動作または解放動作をする機構であり、
    前記引込・押出機構は、前記駆動手段と接続されるリリーフ弁および第二逆止弁が並列して前記給排通路管と接続されて配置されている第二弁部と、当該第二弁部と前記給排通路管に接続される2以上の第二シリンダが並列に前記給排通路管により接続された第二シリンダ部と、を有し、前記把持・解放機構と前記引込・押出機構が並列に配置されていることによって、第一シリンダ内の圧力が上昇することで前記給排通路管内の圧力空気がリリーフ弁を通じて第二シリンダ内に送られることにより指部が対象物を把持した状態で引き込み動作を行い、その後、方向制御弁の作動によって駆動手段により差動空気回路へ供給される圧力空気の送気方向が逆転することで、前記第二シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の押し出し動作およびその後の第一シリンダの逆方向への駆動に伴う指部の解放動作が行なわれることを特徴とする把持装置。
  4. 前記指部は、少なくとも2以上基部に固定されていることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれか一項に記載の把持装置。
  5. 前記指部は、前記基部に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の把持装置。
  6. 前記指部に、対象物と接触する面が当該対象物の外形状や物理的、化学的特性によって取換え自在な挟圧具を有すること特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の把持装置。
  7. 前記挟圧具がゴム製のパッドであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の把持装置。
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