JPWO2007086396A1 - アクリルポリマー及びその製造法 - Google Patents

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Abstract

高イオン伝導度及び電極とゲル電解質間の界面抵抗の低減を実現することにより、大電流での放電時にも電池性能を充分なレベルに保持し、長寿命で安定した電池性能を得ることができる高分子電解質に好適に用いられるアクリルポリマー及びその製造法を提供する。(A’)アクリルポリマー全体の質量に対して35〜99質量%の(メタ)アクリレートに由来する構造単位;及び(B’)アクリルポリマー全体の質量に対して1〜65質量%の側鎖に二重結合を有する構造単位を含み、質量平均分子量が1,000〜100,000であり、及び、分子量分散度が1.3〜4.0であることを特徴とするアクリルポリマーを提供する。

Description

本発明は高分子電解質に好適に用いられるアクリルポリマー及びその製造法に関する。
電子技術の進歩により、電子機器の性能が向上し、小型、ポータブル化が進み、電源として高エネルギー密度の電池が望まれている。
従来の二次電池として、鉛電池、ニッケル−カドミウム電池が挙げられるが、エネルギー密度を得るという点では未だ不十分である。そこで、これらの電池に替わるものとして、高エネルギー密度のリチウム二次電池が開発され、急速に普及している。
リチウム二次電池は、一般に3V以上の高電圧が得られ、且つ、軽量・高容量であるため、様々な用途に応用されている。このようなリチウム二次電池は、正極にコバルト酸リチウム、負極に炭素材料を活物質に用いたものが多かったが、最近、より高容量化するために活物質に関する研究開発が盛んに行われている。
リチウム二次電池用の電解質としては、一般的にリチウム塩をカーボネート系の非プロトン性溶媒に溶解した非水電解液が用いられている。
しかしながら、非水電解液を使用したリチウム電池は、電池温度が高くなった場合、電池内部で非プロトン性溶媒の揮発が生じるため、電池の膨れが生じたり、リーク弁からの揮発ガスの拡散や漏液が生じたりするという問題点を有している。
また、非水電解液を使用したリチウム二次電池でしばしば問題となるのが、負極から正極方向に生長するリチウムのデンドライト状析出による内部ショートであり、非水電解液では特にこのデンドライト析出によるショート事故の制御が特に困難である。非水電解液自身は流動体であり、本質的にデンドライトの生長を抑制することができない。セパレータを用いた場合でも、正/負極間に流れる電流は限定されたイオン伝導路であるセパレータの細孔部に集中するため、結果としてリチウムデンドライトの生長がセパレータの細孔部で集中的に促進される。
このような問題点を解決するため、高分子電解質を利用する電池系が考案され、現在、研究開発が盛んに行われている。この高分子電解質は、ポリマーにアルカリ金属塩を均一に固溶させたイオン伝導体であり、溶媒を使用していないので、揮発ガスの拡散や漏液の心配がなく、また電解質全面に電流が均一に流れるため、リチウムデンドライトの発生・生長を抑制することが可能であると言われている。
近年、ポリエチレンオキシド成分を有する高分子電解質の研究が盛んに行われている。例えば、特許文献1に記載されているようなエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合物の両末端を架橋させる方法や、特許文献2に記載されているようなポリエチレングリコール成分を有するモノマーとウレタン基を有するモノマーを、重合して高分子量化又は三次元架橋化させることにより、機械強度を向上させ、反面、結晶化に伴うイオン伝導度の低下をも防止し、実用性のあるポリマーを得ようとしている。
しかしながら、このような高分子電解質は、イオン伝導度が室温で10-5S/cm程度であり、非水電解液と比較して2桁程度低いという問題点がある。そのため、上述したような高分子電解質電池を使用した電池は、電池の内部抵抗値が大きくなり、単位時間当たりに取り出せる電流出力が非水電解質二次電池と比べて格段に劣っている。その結果、高分子電解質電池は、使用用途が限定されてしまう等の不都合があった。
このことから、産業上、実用的な値とされる10-3S/cm-以上のイオン伝導度を有する高分子電解質が求められ、盛んに検討されている。
高分子電解質のイオン伝導度を解決する方法の一つとして、ポリマー中に非水電解液を保持させたゲル状の高分子電解質がある。
例えば、特許文献3に記載されているようなポリフッ化ビニリデンを非水電解液で膨潤させたゲル電解質は、室温で10-3S/cm以上のイオン伝導度を示し、良好な電池性能を示す。
しかし、ポリフッ化ビニリデンは、非水電解液の保持性が低く、非水電解液で問題であった揮発性ガスの拡散や漏液を改善できない。
一方、非水電解液の保持性を高めるために、非水電解液と高い親和性を有するポリエチレンオキシド系のポリマーを用いたゲル状高分子電解質が広く検討されており、現在までにこのゲル状高分子電解質を用いたリチウム電池は、ほぼ実用化レベルに至っている。
しかし、上記したようなポリエチレンオキシド系ポリマーを用いたリチウム電池は、小電流での放電時には充分な電池性能を示すが、大電流での放電時には、電極/ゲル状高分子電解質間の界面抵抗が大きく、電池性能を充分なレベルに保持することが困難であるという問題点があった。
また、特許文献4及び5に記載されているような三次元架橋型のアクリルポリマーを用いたゲル電解質は、数種類のアクリルモノマーと架橋剤である2官能アクリルモノマーを非水電解液に溶かし、熱又は光により架橋反応させて10-3S/cm以上のイオン伝導度を有するゲル状高分子電解質を調製している。
この方法は、アクリルモノマーを非水電解液に溶解させても、溶液粘度はそれほど大きくならず、電極への濡れ性に優れているので界面抵抗を非水電解液レベルまで低減できるという利点がある。
しかし、この方法は、二種類以上のアクリルモノマーを出発材料として使用するため重合が不均一に進行し、また、アクリルモノマー自身の重合性も充分ではない。そのため得られるポリマー中に未反応のアクリルモノマーが残り、未反応アクリルモノマーに存在する二重結合(残存二重結合)の影響により、サイクル特性が低下するという問題点があった。
米国特許第1898067号明細書 特開平02−007935号公報 特表平08−507407号公報 米国特許第5603982号明細書 米国特許第5609974号明細書
本発明は、上記高分子電解質の種々問題点を解決するために鋭意検討したものであり、本発明の目的は、特殊な製造工程などを必要としなくても、高イオン伝導度及び電極とゲル電解質間の界面抵抗の低減を実現することにより、大電流での放電時にも電池性能を充分なレベルに保持し、長寿命で安定した電池性能を得ることができる高分子電解質に好適に用いられるアクリルポリマー及びその製造法を提供することにある。
本発明は、
1.(A’)アクリルポリマー全体の質量に対して35〜99質量%の(メタ)アクリレートに由来する構造単位;及び
(B’)アクリルポリマー全体の質量に対して1〜65質量%の側鎖に二重結合を有する構造単位
を含み、質量平均分子量が1,000〜100,000であり、及び、分子量分散度が1.3〜4.0であることを特徴とするアクリルポリマーに関する。
2.本発明は、更に(C’)アクリルポリマー全体の質量に対して10〜50質量%の(メタ)アクリロニトリルに由来する構造単位
を、アクリルポリマー全体の質量に対する(A’)、(B’)及び(C’)単位の質量%の合計が100質量%となるように含む、上記1記載のアクリルポリマーに関する。
3.本発明は、(1)(A)モノマー全体の質量に対して35〜99質量%の(メタ)アクリレートモノマーと、(B)モノマー全体の質量に対して1〜65質量%の側鎖に二重結合を有する(メタ)アクリレートモノマーとを溶液重合する工程
を含む、上記1記載のアクリルポリマーを製造する方法に関する。
4.本発明は、(1a)(A)モノマー全体の質量に対して35〜99質量%の(メタ)アクリレートモノマーと、(B1)モノマー全体の質量に対して1〜65質量%の水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーとを溶液重合する工程;及び
(2a)工程(1a)で得られたポリマーと(D)イソシアナート基を有する(メタ)アクリレートとを反応させる工程
を含む、上記1記載のアクリルポリマーを製造する方法に関する。
5.本発明は、(1b)(A)モノマー全体の質量に対して35〜99質量%の(メタ)アクリレートモノマーと、(B2)モノマー全体の質量に対して1〜65質量%のエポキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーとを溶液重合する工程;及び
(2b)工程(1b)で得られたポリマーと(E)(メタ)アクリル酸とを反応させる工程
を含む、上記1記載のアクリルポリマーを製造する方法に関する。
6.本発明は、(1)、(1a)又は(1b)の溶液重合工程において、(C)モノマー全体の質量に対して10〜50質量%の(メタ)アクリロニトリルモノマーを、全モノマーの質量%の合計が100質量%となるように含む、上記3〜5のいずれか1に記載の方法に関する。
7.本発明は、上記1又は2記載のアクリルポリマーを架橋・重合することによって得られることを特徴とする高分子電解質に関する。
8.本発明は、上記7記載の高分子電解質を用いたリチウム電池に関する。
本発明のアクリルポリマーを使用した高分子電解質は、非水電解液の保持性、イオン伝導度及び電極との界面抵抗の低減に優れるため、本発明のアクリルポリマーを使用した高分子電解質を用いた電池は、大電流放電特性に優れる。
以下、本発明について詳述する。
(1)アクリルポリマー
本発明は、
(A’)(メタ)アクリレートに由来する構造単位;
(B’)側鎖に二重結合を有する構造単位;及び、任意の
(C’)(メタ)アクリロニトリルに由来する構造単位、
を含むアクリルポリマーに関する。
このアクリルポリマーは、
(1)(A)(メタ)アクリレートモノマーと、(B)側鎖に二重結合を有する(メタ)アクリレートモノマーと、任意の(C)(メタ)アクリロニトリルモノマーとを溶液重合するか、
(2)(A)(メタ)アクリレートモノマーと、(B1)水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマー又は(B2)エポキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーと、任意の(C)(メタ)アクリロニトリルモノマーとを溶液重合してアクリルポリマーの主骨格を形成し、さらに、二重結合を有する側鎖として(D)イソシアナート基を有する(メタ)アクリレート又は(E)(メタ)アクリル酸をアクリルポリマーの主骨格と反応させて側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入することによって得られる。
以下、各(A)〜(E)成分モノマーについて説明する。
(1-1)(A)〜(E)成分モノマー
(1-1-1) (A)成分
本発明に用いる(A)(メタ)アクリレートとしては、特に制限はないが、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル又は(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸エチレングリコールメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールメチルエーテル等の(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールアルキルエーテル(質量平均分子量100〜10000)、(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸アミノアルキル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸オリゴエチレンオキシド、(メタ)アクリル酸オリゴプロピレンオキシド、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール(質量平均分子量100〜6000)、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール(質量平均分子量100〜5000)、メタクリル酸、アクリル酸等が挙げられる。(A)成分として特に好ましくは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレートである。これらの(A)成分は、単独で又は2種類以上組み合わせて使用される。
(1-1-2) (B)成分
本発明に用いる(B)成分モノマーとしては、特に制限はないが、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。
本発明のアクリルポリマーに(D)成分を用いて側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する場合、好ましくは、以下の(B1)成分が(B)成分モノマーとして用いられる。(B1)は、水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーであり、特に制限はないが、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明のアクリルポリマーに(E)成分を用いて側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する場合、好ましくは、以下の(B2)成分が(B)成分モノマーとして用いられる。(B2)はエポキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーであり、特に制限はないが、グリシジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(1-1-3) (C)成分
本発明に用いる(C)成分は、イオン伝導度及び電解液保持性を向上するために使用される。(C)成分は、(メタ)アクリロニトリルモノマーであれば特に制限はないが、例えば、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等が挙げられる。
(1-1-4) (D)成分
(D)成分モノマーはイソシアナート基を有する(メタ)アクリレートであれば特に制限はないが、例えば、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(1-1-5) (E)成分
(E)成分モノマーは(メタ)アクリル酸であれば特に制限はないが、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸などが挙げられる。
(1-1-6) (A)〜(E)成分モノマーの使用量
本発明における(A)成分の使用量は、前記(A)及び(B){又は(B1)+(D)若しくは(B2)+(E)}成分の総量に対して35〜99質量%であり、40〜75質量%とすることが好ましく、45〜65質量%とすることがより好ましい。この使用量が35質量%以上であれば、イオン伝導度が低下することもなく、99質量%以下であれば、ゲル形成能を保持できる。
本発明における(B)又は(B1)+(D)若しくは(B2)+(E)成分の使用量は、前記(A)及び(B){又は(B1)+(D)若しくは(B2)+(E)}成分の総量に対して1〜65質量%であり、10〜45質量%とすることが好ましく、20〜30質量%とすることがより好ましい。上記使用量が1質量%以上であれば、必要な機械強度が得られ、65質量%以下であれば、電池を作製した時に電極界面抵抗を増大させる皮膜が形成されることもなく、電池のサイクル特性を維持できるので好ましい。
本発明における(C)成分の含有量は(A)、(B){又は(B1)+(D)若しくは(B2)+(E)}、及び(C)成分の総量に対して10〜50質量%であり、15〜45質量%とすることが好ましく、20〜40質量%とすることがより好ましい。この含有量が10質量%以上であれば、イオン伝導度や電解液保持性向上の効果が十分となり、50質量%以下であれば、電池を作製した時に電極界面抵抗を増大させる皮膜が形成されることもなく、電池のサイクル特性を維持できるので好ましい。
(D)成分は、モノマー全体の質量に対して、3〜60質量%、好ましくは、7〜50質量%含むことが好ましい。
(E)成分は、モノマー全体の質量に対して、3〜60質量%、好ましくは、7〜50質量%含むことが好ましい。
(1-2)アクリルポリマーの重合
(1-2-1)重合様式
本発明のアクリルポリマーは、
(1)(A)(メタ)アクリレートモノマーと、(B)側鎖に二重結合を有する(メタ)アクリレートモノマーと、任意の(C)(メタ)アクリロニトリルモノマーとを溶液重合することにより得られる。
この方法では、反応の制御が多少困難であり、重合中の溶液がゲル化する場合もある。そこで、好ましくは、以下の(2)のような方法を用いることにより、アクリルポリマーの側鎖に二重結合を有する構造単位を形成させることが適当である。
即ち、(2)(A)(メタ)アクリレートモノマーと、(B1)水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマー又は(B2)エポキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーと、任意の(C)(メタ)アクリロニトリルモノマーとを溶液重合してアクリルポリマーの主骨格を形成し、さらに、二重結合を有する側鎖として(D)イソシアナート基を有する(メタ)アクリレート又は(E)(メタ)アクリル酸をアクリルポリマーの主骨格と反応させて側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する。
上記(2)の方法の場合、(B1)成分を使用したときは、(D)成分を使用することが適当である。具体的には、(B1)成分と同モル数の(D)イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートモノマーをポリマー主骨格の(B1)成分由来の水酸基残基と反応させて側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する。
また、(B2)成分を使用したときは、(E)成分を使用することが適当である。具体的には、(B2)成分と同モル数の(E)カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸をポリマー主骨格の(B2)成分由来のエポキシ残基と反応させて側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する。
(1-2-2)重合方法
本発明に用いられるアクリルポリマーの重合方法は特に制限はないが、好ましくは、前記(A)及び(B){又は(B1)若しくは(B2)}成分、あるいは、(A)、(B){又は(B1)若しくは(B2)}、及び(C)からなるモノマー溶液を公知のラジカル重合法等によって溶液重合することにより得られる。
この場合、有機溶剤としてメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド等の含窒素系極性溶剤が使用できる。
溶液重合開始時の有機溶剤に対する全モノマーの濃度は10〜90質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましく、30〜70質量%が特に好ましい。モノマー濃度が10質量%未満以上であれば、生産の効率を維持することができ、70質量%以下であれば、重合のコントロールが容易であるので好ましい。
また、反応温度は70℃〜90℃が好ましく、75℃〜85℃がより好ましく、78℃〜83℃が特に好ましい。重合温度が70℃以上であれば、重合速度が遅くなることもなく、90℃以下であれば、重合のコントロールが容易であるので好ましい。
その他、本発明のアクリルポリマーの重合時には、重合開始剤、連鎖移動剤等の他の添加剤を加えてもよい。
重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル等のアゾビス系化合物が使用できる。
重合開始剤の使用量は、(A)、(B){又は(B1)若しくは(B2)}、及び(C)成分の総量に対して0.01〜5質量部であり、0.05〜4質量部とすることが好ましく、0.1〜3質量部とすることがより好ましい。重合開始剤の使用量が0.01質量部以上であれば重合が速やかに進行し、5質量部以下であれば、重合が早すぎて反応をコントロールできなくなることもないので好ましい。
連鎖移動剤としては、メルカプタン系化合物、チオグリコール、四塩化炭素、α―メチルスチレンダイマーなどが使用できる。連鎖移動剤の使用量は(A)、(B){又は(B1)若しくは(B2)}、(C)成分の総量に対して0.01〜10質量部で使用されることが好ましく、0.1〜5質量部で使用されることがより好ましい。
連鎖移動剤の使用量が0.01質量部以上であれば、連鎖移動剤としての効果が十分に得られ、10質量部以下であれば、重合速度が低下することもないので好ましい。
反応停止時の重合率は40〜85%が好ましく、50〜80%がより好ましく、60〜75%が特に好ましい。重合率40%以上であれば収率として十分であり、85%以下であれば分子量分散度(質量平均分子量/数平均分子量)が拡がることもない。
上記方法によって得られる本発明のアクリルポリマーの分子量分散度は1.2〜4.0が好ましく、1.5〜3.0がより好ましく、1.7〜2.5が特に好ましい。分子量分散度が4.0以下であれば電池を作製した時に電極界面抵抗が増大することもなく、電池のサイクル特性を維持できるので好ましい。
(1-3)アクリルポリマーの特性
上述のようにして(A)〜(E)成分の組み合わせにより得られる本発明のアクリルポリマーは、
(A’)(メタ)アクリレートに由来する構造単位;(B’)側鎖に二重結合を有する構造単位;及び、任意の(C’)(メタ)アクリロニトリルに由来する構造単位、を含む。
(1-3-1)各構成単位の質量
本発明における(A’)成分は、アクリルポリマー全体の質量に対して35〜99質量%、好ましくは40〜75質量%、より好ましくは45〜65質量%の割合で存在することが適当である。この量が35質量%以上であれば、イオン伝導度が低下することもなく、99質量%以下であれば、ゲル形成能を保持できる。
本発明における(B’)成分は、アクリルポリマー全体の質量に対して1〜65質量%、好ましくは10〜45質量%、より好ましくは20〜30質量%の割合で存在することが適当である。上記量が1質量%以上であれば、必要な機械強度が得られ、65質量%以下であれば、電池を作製した時に電極界面抵抗を増大させる皮膜が形成されることもなく、電池のサイクル特性を維持できるので好ましい。
本発明における(C’)成分は、アクリルポリマー全体の質量に対して10〜50質量%、好ましくは15〜45質量%、より好ましくは20〜40質量%の割合で存在することが適当である。この量が10質量%以上であれば、イオン伝導度や電解液保持性向上の効果が十分となり、50質量%以下であれば、電池を作製した時に電極界面抵抗を増大させる皮膜が形成されることもなく、電池のサイクル特性を維持できるので好ましい。
(1-3-2)質量平均分子量
本発明のアクリルポリマーの質量平均分子量は、1,000〜100,000が好ましく、3,000〜30,000がより好ましく、6,000〜10,000が特に好ましい。この質量平均分子量が1,000以上であれば、得られたアクリルポリマーのゲル化が十分に進行したことになり、100,000以下であれば、本発明のアクリルポリマーの非水電解液への溶解性が低下することもなく、本発明のアクリルポリマーの電極に対する濡れ性を十分に保持できるので好適である。
なお、質量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー法(GPC)により標準ポリスチレンによる検量線を用いて測定される。
(2)高分子電解質
(2-1)高分子電解質の作製方法
本発明の高分子電解質は、熱又は光重合を行うことによって、アクリルポリマーが相互に架橋・重合し、ゲル化し、高分子電解質となる。具体的には、本発明のアクリルポリマー、熱又は光重合開始剤、アルカリ金属塩及び任意の重合性多官能モノマーを非水電解液中に加え、熱又は光重合によってゲル化させることにより高分子電解質を作製することができる。
本発明のアクリルポリマーを使用した電解質を作製する場合、アクリルポリマーの使用量は、アクリルポリマーを含む非水電解液の合計量に対して1〜30質量%とすることが好ましく、3〜10質量%とすることがより好ましい。アクリルポリマーの配合量が1質量%以上であれば十分にゲル化し、30質量%以下であれば、イオン伝導度が低下することもないので好ましい。
熱重合開始剤としては、例えば過酸化ベンゾイル及びその誘導体、ヒドロパーオキシド及びその誘導体、クミルパーオキシド及びその誘導体等のジアルキル(アリル)パーオキシド類、ジアセチルパーオキシド及びその誘導体等のジアシルパーオキシド類、パーオキシケタール類、パーオキシエステル類、パーオキシカーボネート類等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等の化合物が挙げられる。
光重合開始剤としては、例えばジメチルアミノ安息香酸類、ベンゾフェノン及びその誘導体、ベンジルジメチルケタール等のベンジル及びその誘導体、2,2−ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン誘導体、α−ヒドロキシイソブチルフェノン等のブチルフェノン誘導体、チオキサントン及びその誘導体、アジド基を有する化合物、クマリン誘導体、フェニルケトン誘導体等の化合物が挙げられる。これらの熱重合開始剤又は光重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて使用される。
熱又は光重合開始剤の配合量は、本発明のアクリルポリマー100質量部に対して0.005〜10質量部が好ましく、0.01〜5質量部がより好ましく、0.05〜3質量部が特に好ましい。熱重合開始剤の配合量が、0.005質量部〜10質量部の範囲であれば十分な機械強度が維持できるので好ましい。
非水電解液の配合量は、アクリルポリマーを含む非水電解液の合計量に対して70〜99質量%とすることが好ましく、90〜97質量%とすることがより好ましい。非水電解液の配合量が70質量%以上であれば、イオン伝導度が低下することもなく、99質量%以下であれば十分にゲル化するので好ましい。
アルカリ金属塩としては、特に制限はないが、実用的な観点から、例えばLiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiC29SO3、LiN(CF3SO22等のリチウム化合物が好ましい。これらのリチウム化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられ、これらの塩のうちで特に好ましい塩はLiClO4、LiBF4、LiPF6及びLiN(CF3SO22である。
アルカリ金属塩の配合量は、アクリルポリマーを含む非水電解液の合計量に対して1〜40質量%とすることが好ましく、5〜20質量%とすることがより好ましい。この配合量が1質量%〜40質量の範囲であれば、イオン伝導度が低下することもないので好ましい。
非水電解液に用いられるアルカリ金属塩を溶解可能な非水溶媒としては、化学的に安定で非水系であれば特に制限はないが、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等のカーボネート化合物、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ポリエチレンオキシド等のエーテル化合物、γ−ブチロラクトン、プロピロラクトン等のラクトン化合物等が挙げられる。これらの非水溶剤は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
アルカリ金属塩を溶解可能な非水溶媒の配合量は、アクリルポリマーを含む非水電解液の合計量に対して30〜98質量%とすることが好ましく、70〜92質量%とすることがより好ましい。この非水溶媒の配合量が30質量%以上であれば、イオン伝導度が低下することもなく、また98質量%以下であれば、十分な機械強度を得ることができるので好ましい。
(2-2)重合性多官能モノマー
本発明のアクリルポリマーから高分子電解質を作成する際、さらに重合性多官能モノマーを加えて熱又は光重合を行ってもよい。重合性多官能モノマーを加えることにより、本発明のアクリルポリマー同士は重合性多官能モノマーを介して架橋し、ゲル化し、高分子電解質となる。これにより、本発明のアクリルポリマーのゲル化時間を短縮することができる。
重合性多官能モノマーとしては、特に制限はないが、酢酸ビニル、アルキル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の単官能化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAEO変性ジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン等の2官能化合物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸EO変性トリ(メタ)アクリレート等の3官能化合物、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の4官能化合物、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサ(メタ)アクリレート等の5〜6官能化合物、1〜6官能のメラミン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの重合性多官能モノマー成分は、単独で又は2種類以上組み合わせて使用される。
重合性多官能モノマーを使用する場合の配合量は、本発明のアクリルポリマー100質量部に対して1〜30質量部が好ましく、3〜20質量部がより好ましく、5〜15質量部が特に好ましい。配合量が1質量部以上であれば、良好な電解液保持性が得られ、30質量部以下であれば、イオン伝導度が低下することもないので好ましい。
(2-3) 高分子電解質の具体的作製方法
本発明のアクリルポリマーを用いた高分子電解質は、具体的には以下のようにして作製される。
まず、アルカリ金属塩を非水溶媒に溶解し、非水電解液を調製する。この非水電解液に、本発明のアクリルポリマーと、熱又は光重合開始剤と、任意の重合性多官能モノマーとを溶解させ、得られた溶液を所望の厚さのスペーサーを設けたガラス基板上に塗布し、その後、別のガラス基板を被せて完全に密封し、熱又は光反応させて高分子電解質を得る。
光反応の光照射の際用いられる活性光線としては、例えばカーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライド等が挙げられる。露光量は、5mJ/cm2以上であることが好ましく、15〜2000mJ/cm2であることがより好ましく、25〜1500mJ/cm2であることが特に好ましい。露光量が5mJ/cm2以上であれば、光硬化が十分に進行し、十分な膜強度が得られるので好ましい。
熱反応における加熱温度は、20℃以上であることが好ましく、30〜200℃であることがより好ましく、40〜100℃であることが特に好ましい。加熱温度が20℃以上であれば、熱硬化や熱による不溶化が十分に進行し、十分な膜強度得られるので好ましい。
熱反応における加熱時間は、5分以上であることが好ましく、10〜240分であることがより好ましい。加熱時間が5分以上であれば、熱硬化や熱による不溶化が十分に進行し、十分な膜強度が得られるので好ましい。
(2-4)高分子電解質の用途
本発明のアクリルポリマーを使用した高分子電解質は、負極に黒鉛などの層間化合物を用いたリチウムイオン二次電池、負極にリチウム金属を用いたリチウム二次電池、リチウム一次電池、電気二重層キャパシタ、酵素センサ用電極材料等の電気化学的デバイスの電解質として用いることができる。特に電池の電解質として好ましく用いられる。
また、本発明のアクリルポリマーを使用した高分子電解質を用いた電池は、携帯電話、PHS、ノート型パソコン、携帯端末等の小型電子機器の主電源又はバックアップ用電源として用いることができ、さらに、据え置き型のロードレベリング用電源、停電時のバックアップ用電源、電気自動車用電池等に広く用いることができる。
本発明のアクリルポリマーを使用した高分子電解質を用いた電池を得る方法の一つを例示する。
例えば、まず、上記に示した作製法で作製したフィルム状の本発明の高分子電解質を準備する。また、通常の電解液型リチウムイオン二次電池で用いる正極集電体シート上に正極材料をキャスティングした正極シート及び負極集電体シート上に負極材料をキャスティングした負極シートを準備する。本発明の高分子電解質をこれら正極シート及び負極シートで挟み、得られた積層体全体を加熱又は加圧することによって正極シート、高分子電解質、負極シートを相互に密着させて電池の電池反応を起こす部分を作製する。
その後、得られた電池反応を起こす部分を大気中の湿気、酸素、窒素等と隔離するために、例えば、アルミニウム製の絶縁された入れ物などで密封する。この際、正極シート及び負極シートにそれぞれ電極を形成する。電極の一部分はアルミニウム製の絶縁された入れ物の外部に露出させておく。これにより電極を通じて充電及び放電が可能となる。こうして得られた本発明の高分子電解質を用いた電池は充電と放電を交互に行うことが可能な二次電池となる。
上記正極集電体シートとしては、例えば、アルミニウム箔、ニッケル箔、金箔、銀箔、チタン箔等が挙げられるが、高電位に対する安定性の見地からはアルミニウム箔であることが好ましい。
前記正極材料としては、例えば、Li1-XCoO2、Li1-XNiO2、Li1-XMn24、Li1-XMO2、(0<X<1、MはCo、Ni、Mn、Fe等の複合体)、Li2-yMn24(0<y<2)、Li1-X25(0<X<1)、Li2-y25(0<y<2)、Li1-X'Nb25(0<X’<1.2)等の酸化物、Li1-XTiS2、Li1-XMoS2、Li1-XNbSe2、Li1-ZNbSe3(0<Z<3)等の金属カルコゲナイド、ジチオール誘導体、ジスルフィド誘導体等の有機化合物などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記、負極集電体シートとしては、例えば、銅箔、ニッケル箔、金箔、銀箔等が挙げられ、良好な電子導電性及び廉価性の見地からは銅箔であることが好ましい。
前記、負極材料としては、例えば、金属リチウム、アルミ・リチウム合金、マグネシウム・アルミ・リチウム合金等の金属リチウム、グラファイト、非晶質炭素、低温焼成高分子等の炭素材料、AlSb、Mg2Ge、N系材料、SnM’系酸化物(M’はSi、Ge、Pb等を示す)、Si1-yM”yZ(M”はW、Sn、Pb、B等を示す)等の複合酸化物、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物のリチウム固溶体、Li7MnN4、Li3FeN4、Li3-XCoXN、Li3-XNiN、Li3-XCuXN、Li3BN2、Li3AlN2、Li3SiN3等の窒化物やセラミックスなどが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
以下、本発明の実施例及びその比較例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限するものではない。
本実施例で得られる高分子電解質の評価方法を以下に示す。
<電解液保持性>
ゲル電解質作製直後の質量と、アルゴン雰囲気下で1日放置したゲル電解質質量を測定し、次式より電解液保持性を算出した。
Figure 2007086396
<イオン伝導度>
イオン伝導度の測定は、25℃において高分子電解質をステンレス鋼電極で挟み込むことで電気化学セルを構成し、電極間に交流を印加して抵抗成分を測定する交流インピーダンス法を用いて行い、コール・コールプロットの実数インピーダンス切片から計算した。
<界面抵抗>
電極/高分子電解質界面抵抗は、25℃において高分子電解質をリチウム電極同士で挟み込むことで電気化学セルを構成し、電気化学セルを構成して1時間後、電極間に交流を印加して抵抗成分を測定する交流インピーダンス法を用いて行い、コール・コールプロットの実数インピーダンス切片から計算した。
<実施例1〜4及び比較例1〜2のアクリルポリマーの製造方法>
混合機及び冷却器を備えた反応器に表1に示す配合物(I)を入れ、78〜80℃に加熱し、表1に示す配合物(II)を2時間で添加し、さらに78〜82℃で2〜5時間保温した。その後表1に示す配合物(III)を2時間で滴下し、さらに1〜5時間保温した後、68〜72℃まで冷却し、表1に示す配合物(IV)を添加した後、表1に示す配合物(V)を1時間で滴下し、さらに6〜12時間保温した。なお、メチルエチルケトンは有機溶剤として使用した。
次に、得られた反応生成物に、メチルエチルケトンを固形分が約30%になるように加えてポリマーを溶解した。冷却後、メタノールを加えて重合物を沈降させ、吸引濾過、真空乾燥により有機溶媒を除去して実施例1〜4及び比較例1〜2のアクリルポリマーを得た。
この実施例1〜4及び比較例1〜2のアクリルポリマーの質量平均分子量は、以下に示す方法で測定した。
[質量平均分子量の測定方法]
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー法(GPC)により標準ポリスチレンによる検量線を用いて測定した。
〈GPC条件〉
使用機器:日立635型HPLC〔(株)日立製作所製〕
カラム :ゲルパックR440、R450、R400M
〔日立化成工業(株)製、商品名〕溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流 量:2.0ml/min.
検 出 器:示差屈折計
測定結果を表1に示す。
Figure 2007086396
1.高分子電解質の作製
実施例5
実施例1のアクリルポリマー100質量部及び熱重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.1質量部を、1mol/1LiBF4のエチレンカーボネートとジメチルカーボネート(体積比:1/1)電解液2000質量部に溶解し、この溶液を厚さ100μmのシリコーンゴムスペーサーを設けたガラス基板上に注ぎ、そこに別のガラス基板を被せて完全に密封して、アルゴン雰囲気下、80℃で3時間熱反応させて厚さ100μmの実施例5による高分子電解質を得た。得られた実施例5における高分子電解質の電解液保持性、イオン伝導度及び界面抵抗を評価した結果を表2に示す。
実施例6
実施例1のアクリルポリマー100質量部、重合性多官能モノマーとしてトリメチロールプロパントリメタクリレート5質量部及び光重合開始剤としてベンゾフェノン1質量部を、1mol/1LiBF4のエチレンカーボネートとジエチルカーボネート(体積比:1/1)電解液2000質量部に溶解し、この溶液を厚さ100μmのシリコーンゴムスペーサーを設けたガラス基板上に注ぎ、そこに別のガラス基板を被せて完全に密封して、アルゴン雰囲気下、1J/cm2の紫外線を照射して厚さ100μmの実施例6による高分子電解質を得た。得られた実施例6における高分子電解質の電解液保持性、イオン伝導度及び界面抵抗を評価した結果を表2に示す。
実施例7
実施例2のアクリルポリマー100質量部、重合性多官能モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリレート及び熱重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.1質量部を、1mol/1LiBF4のエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネート(体積比:1/1)の混合系電解液2000質量部に溶解し、この溶液を厚さ100μmのシリコーンゴムスペーサーを設けたガラス基板上に注ぎ、そこに別のガラス基板を被せて完全に密封して、アルゴン雰囲気下、80℃で3時間熱反応させて厚さ100μmの実施例7による高分子電解質を得た。得られた実施例7における高分子電解質の電解液保持性、イオン伝導度及び界面抵抗を評価した結果を表2に示す。
実施例8
実施例3のアクリルポリマー100質量部、重合性多官能モノマーとしてペンタエリスリトールテトラアクリレート10質量部及び熱重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.1質量部を、1mol/1 LiN(CF3SO22のエチレンカーボネートとジメチルカーボネート(体積比:1/1)の混合系電解液2000質量部に溶解し、この溶液を厚さ100μmのシリコーンゴムスペーサーを設けたガラス基板上に注ぎ、そこに別のガラス基板を被せて完全に密封して、アルゴン雰囲気下、80℃で3時間熱反応させて厚さ100μmの実施例8による高分子電解質を得た。得られた実施例8における高分子電解質の電解液保持性、イオン伝導度及び界面抵抗を評価した結果を表2に示す。
実施例9
アクリルポリマーとして実施例4を用いる以外は実施例5と同様にして実施例9の高分子電解質を得た。得られた実施例9における高分子電解質の電解液保持性、イオン伝導度及び界面抵抗を評価した結果を表2に示す。
比較例3
平均分子量が1136のポリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業(株)製)100質量部及び熱重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.1質量部を、1mol/1LiBF4のエチレンカーボネートとジメチルカーボネート(体積比:1/1)の混合系電解液1000質量部に溶解し、この溶液を厚さ100μmのシリコーンゴムスペーサーを設けたガラス基板上に注ぎ、そこに別のガラス基板を被せて完全に密封して、アルゴン雰囲気下、80℃で3時間熱反応させて厚さ100μmの比較例3による高分子電解質を得た。得られた比較例3における高分子電解質の電解液保持性、イオン伝導度及び界面抵抗を評価した結果を表2に示す。
比較例4
ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合物(エルフ・アトケム社製)1gを、アセトン5gに溶解した。この溶液を、ガラス基板上にアプリケーターで塗布し、常圧下アルゴン雰囲気中2時間放置した後、真空下60℃で12時間乾燥してアセトンを除去し、膜厚が40μmのポリマーフィルムを得た。このポリマーフィルムを1mol/1LiBF4のエチレンカーボネートとジメチルカーボネート(体積比:1/1)の混合系電解液により膨潤させて比較例4による高分子電解質を得た。得られた比較例4における高分子電解質の電解液保持性、イオン伝導度及び界面抵抗を評価した結果を表2に示す。
比較例5
アクリルポリマーとして比較例1を用いる以外は実施例7と同様にして比較例5の高分子電解質を得た。得られた比較例5における高分子電解質の電解液保持性、イオン伝導度及び界面抵抗を評価した結果を表2に示す。
比較例6
アクリルポリマーとして比較例2を用いる以外は実施例7と同様にして比較例6の高分子電解質を得た。得られた比較例6における高分子電解質の電解液保持性、イオン伝導度及び界面抵抗を評価した結果を表2に示す。
Figure 2007086396
表2に示されるように、実施例5〜9の高分子電解質は、高電解液保持性、高イオン伝導度を有し、低界面抵抗化にも優れていることが分かる。
これに対し、比較例3の高分子電解質は、実施例5〜9の高分子電解質と比べて電解液保持性、イオン伝導度は同等であるが、界面抵抗が大きいことが分かる。
また、比較例4の高分子電解質は、実施例5〜9の高分子電解質と比べて電解液保持性、イオン伝導度が劣っており、界面抵抗も大きいことが分かる。
さらに、比較例5及び6の高分子電解質は、実施例5〜9の高分子電解質と比べて電解液保持性、イオン伝導度は同等であるが、界面抵抗が大きいことが分かる。
2.電池の作製
実施例10
活物質としてのコバルト酸リチウム(日本化学工業(株)製)と黒鉛(日本黒鉛(株)製)、及びバインダとしてのポリフッ化ビニリデン(呉羽化学工業(株)製)を、80:10:10体積%の割合で混合し、溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドンに投入混合して、スラリー状の溶液を作製した。その後厚さ20μmのアルミニウム箔にこの溶液を塗布し、乾燥して溶媒を除去し、アルミニウム泊上に活物質とバインダを含む合剤層を形成した。合剤層の乾燥質量は、289g/m2であった。次いで、合剤層のかさ密度が3.6g/cm3になるようにプレスし、1cm×1cmに切断して正極シートを作製した。負極シートには金属リチウムを用いた。
上記のようにして作製した正極シートと負極シートの間に、実施例6で作製した高分子電解質を0.098MPaの荷重かけて挟み込み、空気が入らない密閉構造の電池を作製した。20℃において、充電電流0.5mAで4.2Vまで定電流充電を行い、電圧が4.2Vに達した後、放電電流0.5mAで放電終止電圧3.5Vに至るまで定電流放電を行った。さらに上記充電条件で再度充電を行い、5.0mAで放電終止電圧3.5Vに至るまで定電流放電を行った。ここで、0.5mAで放電した時の容量を100%とした場合に対し、5.0mAで放電した時の容量を相対比較したものを、大電流放電特性とした。得られた実施例10における電池の大電流放電特性を評価した結果を表3に示す。
実施例11
実施例7で作製した高分子電解質を用いる以外は、実施例10と同様にして電池を作製した。得られた実施例11における電池の大電流放電特性を評価した結果を表3に示す。
実施例12
平均粒径20μmの非晶質炭素(呉羽化学工業(株)製)及びポリフッ化ビニリデン(呉羽化学工業(株)製)を90:10体積%の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンに投入混合して、スラリー状の溶液を作製した。厚さ10μmの銅箔にこの溶液を塗布、乾燥した。合剤塗布量は、65g/m2であった。次いで、合剤かさ密度が1.0g/cm3になるようにプレスし、1.2cm×1.2cmに切断して負極シートを作製した。この負極シートと実施例10で作製した正極シートの間に、実施例7で作製した高分子電解質を0.098MPaの荷重をかけて挟み込み、空気が入らない密閉構造の電池を作製した。
20℃において、充電電流0.5mAで4.2Vまで定電流充電を行い、電圧が4.2Vに達した時点で定電圧充電に切り替え、さらに全充電時間が10時間になるまで充電を続けた後、放電電流0.5mAで放電終止電圧2.5Vに至るまで定電流放電を行った。この条件での充電・放電を2サイクル行い、3サイクル目は、上記充電条件で充電した後、放電電流5.0mAで放電終止電圧2.5Vに至るまで定電流放電を行った。ここで、2サイクル目の0.5mAで放電した時の容量を100%とした場合に対して、3サイクル目の5.0mAで放電した時の容量を相対比較したものを、大電流放電特性とした。得られた実施例10における電池の大電流放電特性を評価した結果を表3に示す。
実施例13
実施例9で作製した高分子電解質を用いる以外は、実施例12と同様にして電池を作製した。得られた実施例13における電池のサイクル寿命を評価した結果を表3に示す。
比較例7
比較例3で作製した高分子電解質を用いる以外は、実施例10と同様にして電池を作製した。得られた比較例7における電池のサイクル寿命を評価した結果を表3に示す。
比較例8
比較例4で作製した高分子電解質を用いる以外は、実施例12と同様にして電池を作製した。得られた比較例8における電池のサイクル寿命を評価した結果を表3に示す。
比較例9
比較例5で作製した高分子電解質を用いる以外は、実施例12と同様にして電池を作製した。得られた比較例9における電池のサイクル寿命を評価した結果を表3に示す。
比較例10
比較例6で作製した高分子電解質を用いる以外は、実施例12と同様にして電池を作製した。得られた比較例10における電池のサイクル寿命を評価した結果を表3に示す。
Figure 2007086396
表3に示されるように、実施例6〜9の高分子電解質を用いた実施例10〜13の電池は、大電流放電特性に優れることが分かる。
これに対し、比較例3〜6の高分子電解質を用いた比較例7〜10の電池は、実施例10〜13の電池と比べて大電流放電特性に劣ることが分かる。

Claims (8)

  1. (A’)アクリルポリマー全体の質量に対して35〜99質量%の(メタ)アクリレートに由来する構造単位;及び
    (B’)アクリルポリマー全体の質量に対して1〜65質量%の側鎖に二重結合を有する構造単位
    を含み、質量平均分子量が1,000〜100,000であり、及び、分子量分散度が1.3〜4.0であることを特徴とするアクリルポリマー。
  2. 更に(C’)アクリルポリマー全体の質量に対して10〜50質量%の(メタ)アクリロニトリルに由来する構造単位
    を、アクリルポリマー全体の質量に対する(A’)、(B’)及び(C’)単位の質量%の合計が100質量%となるように含む、請求項1記載のアクリルポリマー。
  3. (1)(A)モノマー全体の質量に対して35〜99質量%の(メタ)アクリレートモノマーと、(B)モノマー全体の質量に対して1〜65質量%の側鎖に二重結合を有する(メタ)アクリレートモノマーとを溶液重合する工程
    を含む、請求項1記載のアクリルポリマーを製造する方法。
  4. (1a)(A)モノマー全体の質量に対して35〜99質量%の(メタ)アクリレートモノマーと、(B1)モノマー全体の質量に対して1〜65質量%の水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーとを溶液重合する工程;及び
    (2a)工程(1a)で得られたポリマーと(D)イソシアナート基を有する(メタ)アクリレートとを反応させる工程
    を含む、請求項1記載のアクリルポリマーを製造する方法。
  5. (1b)(A)モノマー全体の質量に対して35〜99質量%の(メタ)アクリレートモノマーと、(B2)モノマー全体の質量に対して1〜65質量%のエポキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーとを溶液重合する工程;及び
    (2b)工程(1b)で得られたポリマーと(E)(メタ)アクリル酸とを反応させる工程
    を含む、請求項1記載のアクリルポリマーを製造する方法。
  6. (1)、(1a)又は(1b)の溶液重合工程において、(C)モノマー全体の質量に対して10〜50質量%の(メタ)アクリロニトリルモノマーを、全モノマーの質量%の合計が100質量%となるように含む、請求項3〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 請求項1又は2記載のアクリルポリマーを架橋・重合することによって得られることを特徴とする高分子電解質。
  8. 請求項7記載の高分子電解質を用いたリチウム電池。
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