JPWO2007086116A1 - 情報処理装置の部品履歴管理システム - Google Patents
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Abstract
部品履歴管理システムは、装置筐体に、故障時に交換可能な複数の部品で構成されて情報を処理すると共に故障時に交換可能な1又は複数の処理ユニットと、前記処理ユニットの状態を監視する監視ユニットとを搭載する。処理ユニットを構成する複数の部品の各々には部品用無線タグが装着される。部品用無線タグに対し情報を入出力するリーダライタが処理ユニット毎に設けられる。リーダライタテは処理ユニットの内部に設けられ、移動機構がリーダライタをユニット内の部品搭載位置に移動する。履歴情報管理部は、監視ユニットに設けられ、処理ユニットのリーダライタと無線ネットワーク回線により接続され、部品用無線タグに対する履歴情報の書込み又は読出しを指示して管理する。
Description
本発明は、サーバ等の情報処理装置の筐体に搭載されたユニットの構成部品の履歴情報を無線タグを用いて管理する情報処理装置の部品履歴管理システムに関し、特に、情報処理装置に搭載したシステムボード等を構成する故障時に交換可能な部品毎に無線タグを取り付けて履歴を管理する部品履歴管理システムに関する。
従来、社会性の高い基幹業務システムを実現するサーバ等の情報処理にあっては、ハードウェアとして例えば最大構成でCPUが128台、最大メモリ容量512Gバイト、ハードディスクドライブを73Gバイトで128台、PCIスロット数を320、最大パーティション数を15とし、タイムアップ最大化およびスループット最大化を図り、極めて高い処理性能、信頼性、安定性及び柔軟性を実現している。
例えばタイムアップの最大化については、多数のチェッカーにより筐体内を常時監視し、検出されたエラーはECCなどのデータ保護機能により自動的に修復し、動的縮退機能や冗長化機構により万一のトラブル時にもシステムダウンを回避し、更に、主要コンポーネントは活性交換に対応しているため、システムを停止せずに部品交換を可能としている。
またスループットを最大化にあっては、トランザクションや業務規模の変化に対応するため、パーティション機能と動的再構成機能を組合わせてハードウェア資源を柔軟に振分け、日中と夜間、月末と月初めなど、時間により負荷が変動する業務に対応可能としている。
パーティション機能は、CPUとメモリを搭載したシステムボードを単位とし、1又は複数のシステムボードを組合わせて複数のパーティションを設定する他、システムボード内を例えば2CPU単位でパーティション分割し、物理的な制約をうけることなく柔軟なパーティション構成と資源配置を実現できる。
また動的再構成機能は、システムを停止することなくCPU、メモリ、I/Oの増設と切離しを可能とし、システムの資源追加や部品交換、データ量や業務量の変化に応じた柔軟な資源配置を実現する。
このような高信頼性、高安定性及び高柔軟性を実現したサーバにあっては、装置筐体に、CPU、メモリを搭載したシステムボードを複数収納し、複数のシステムボードで実現されるシステム全体を監視制御するシステム監視機構(System Control Facility)を設けている。また装置筐体には、複数の電源ユニット、DC−DCコンバータ、ファントレイといった多数のユニットが収納されている。
このように装置筐体に収納された各種のユニットは故障が発生した際には、システムを停止することなく活性交換することができる。このため特定のシステムボードが故障した場合には、保守担当者が連絡を受けて部品センタに手配して新しいシステムボードを準備し、システムを停止することなく故障したシステムボードと活性交換して障害を回復させる。
故障により取り外したシステムボードについては、製造元に回収し、故障箇所を特定すると共に故障原因を解析し、故障に関する情報を収集してデータベースに登録し、設計部門からのアクセスに対し障害情報を提供することで、製品の設計品質の向上に反映できる。
また複数のCPUやメモリを搭載したシステムボードについては、搭載したCPUやメモリについても交換可能に搭載されている。このため例えば製造後の試験の際に故障が検出されたシステムボードについては、システムボードを回収し、故障原因となったCPUやメモリを交換すれば、システムボードを正常に戻すことができる。
このような故障した部品の障害情報を生成する際には、部品を使用した製品の製造、試験、出荷、納入先での運用、,試験又は運用中の障害といった部品の履歴情報が重要である。しかし、装置に組み込まれたユニットやユニットに組み込まれた部品ぞれぞれについて、個別に履歴情報を把握してデータを管理することは極めて困難である。
この問題を解決するため、装置を構成する部品に無線タグを取付け、製造、試験、出荷の際に外部に設置したリーダライタにより部品の無線タグに製造情報、試験による障害情報、納入先への出荷情報などを書込み、更に、納入後の運用中に故障が発生した場合は、故障情報を故障した部品の無線タグに書込み、これにより故障した部品を回収して解析する際に、部品の無線タグに書き込まれた情報を読み出すことで、故障した部品の履歴情報を簡単に取得可能としたシステムが知られている。
特開2000−285170号公報
特開2000−048066号公報
特開2001−022230号公報
しかしながら、このような無線タグを使用した従来の部品履歴管理システムにあっては、装置に組み込まれた故障時に交換可能な部品に装着している無線タグは、外部に設置したリーダライタ及び装置自身に設けたリーダライタからアクセスできることを前提としているが、サーバのシステムボードに搭載されたCPUやメモリといった部品については、通常、CPUやメモリを実装した回路ボードをシールド機能を兼ねた金属製のユニットケースに組み込んで装置筐体に収納しているため、外部のリーダライタからの電波がユニットケースに遮られて減衰し、ユニットケース内の部品に取り付けた無線タグをアクセスできず、ユニットケースに収納された部品については無線タグにより履歴情報の管理は利用できない問題がある。
そこでユニットケースの内部にリーダライタを設置して搭載した全ての部品の無線タグとアクセスとすることも考えられるが、システムボートに搭載したCPUにあっては、例えば2GHzを超える動作周波数であり、安定動作を保証するために電気的なノイズを可能な限り低減する必要があり、リーダライタによる無線タグのアクセスで使用する電波についても、必要最小限の送信電力に抑える必要あり、1つのリーダライタて全部品の無線タグにアクセス可能とするような大きな送信電力とすることは許されない。
そこで、無線タグと最短距離で通信するため、部品の無線タグ毎に1対1又は無線タグをグループ化して1対nで複数のリーダライタを内部に設けることも考えられるが、例えばシステムボードの場合、交換可能なCPUやメモリといった部品数は100点近くもあり、これに対応して複数のリーダライタを設けることはコスト及びスペースの点で無理がある。
本発明は、外部のリーダライタからはアクセスできないようなユニットケース内に収納された部品タグの履歴情報を無線タグを使用して管理可能とする情報処理装置の部品履歴情報管理システムを提供することを目的とする。
本発明は装置筐体に、故障時に交換可能な複数の部品により構成されて情報を処理すると共に故障時に交換可能な1又は複数の処理ユニットと、処理ユニットの状態を監視する監視ユニットとを搭載した情報処理装置の部品履歴管理システムを提供する。
このような部品履歴情報管理システムとして本発明は、
処理ユニットを構成する複数の部品の各々に装着された複数の部品用無線タグと、
部品用無線タグに対し情報を入出力する処理ユニット毎に設けられたリーダライタと、
処理ユニットの内部に設けられ、リーダライタをユニット内の部品搭載位置に移動する移動機構と、
監視ユニットに設けられ、処理ユニットのリーダライタと無線ネットワーク回線により接続され、部品用無線タグに対する履歴情報の書込み又は読出しを指示して管理する履歴情報管理部と、
を備えたことを特徴とする。
処理ユニットを構成する複数の部品の各々に装着された複数の部品用無線タグと、
部品用無線タグに対し情報を入出力する処理ユニット毎に設けられたリーダライタと、
処理ユニットの内部に設けられ、リーダライタをユニット内の部品搭載位置に移動する移動機構と、
監視ユニットに設けられ、処理ユニットのリーダライタと無線ネットワーク回線により接続され、部品用無線タグに対する履歴情報の書込み又は読出しを指示して管理する履歴情報管理部と、
を備えたことを特徴とする。
ここで、情報処理装置は例えばサーバであり、処理ユニットは,故障時に交換可能なCPU、メモリ、DC−DCコンバータ等を複数搭載したシステムボードである。
部品用無線タグは、メーカ名、ロット番号、シリアル番号、受入日、部品固有情報等を含む製造情報を製造段階で予め書き込んでいる。
移動機構は、開閉自在なユニットケースの蓋裏面に設けられ、ケース本体に搭載した複数の部品に対しリーダライタを2次元方向に移動して任意の部品搭載位置に移動させる。
履歴情報管理部は、装置製造後の最初の電源投入を判別した際に、処理ユニットのリーダライタに部品搭載位置情報の読取作成を指示し、リーダライタに部品搭載位置情報を作成保持させる。
履歴情報管理部は、監視ユニットから処理ユニットで発生した障害情報の通知を受けた際に、障害発生先の処理ユニットに設けているリーダライタに障害発生先の部品用無線タグに対する障害情報の書込みを指示し、移動機構によりリーダライタを障害発生部品の搭載位置に移動させて障害情報を部品用無線タグに書き込ませる。障害情報は、障害内容、故障発生時の搭載位置、障害発生日時を含む。
履歴情報管理部は、装置納入後の運用開始時に、装置筐体の外部に取り付けられた筐体用無線タグから出荷時に書き込まれた出荷情報を読出し、全ての処理ユニットのリーダライタに出荷情報の書込みを指示し、移動機構によりリーダライタを全ての構成部品の搭載位置に順次移動させて出荷情報を部品用無線タグに書き込ませる。出荷情報は、出荷日時、出荷先を含む。
履歴情報管理部は、装置試験工程又は装置納入後の運用中に、監視ユニットから処理ユニットに搭載している部品の活性交換に伴う部品交換情報の通知を受けた際に、リーダライタに交換部品の部品用タグに対する部品交換情報の書込みを指示し、移動機構によりリーダライタを交換部品の搭載位置に移動させて部品交換情報を部品用無線タグに書き込ませる。部品交換情報は、交換日時、交換時の搭載位置を含む。
本発明の部品履歴管理システムは、更に、
装置筐体に交換自在に搭載された他のユニットの外部に装着された外付け無線タグと、
外付け無線タグに対し情報を入出力する装置筐体内に固定配置された筐体内部用リーダライタと、
を設け、
履歴情報管理部は、筐体内部用リーダライタに外付け無線タグに対する履歴情報の書込み又は読出しを指示して他のユニットの履歴情報を管理する。情報処理装置はサーバであり、他のユニットは、故障時にユニット単位で交換可能な電源装置、ファントレイ、ディスク装置を含む。
装置筐体に交換自在に搭載された他のユニットの外部に装着された外付け無線タグと、
外付け無線タグに対し情報を入出力する装置筐体内に固定配置された筐体内部用リーダライタと、
を設け、
履歴情報管理部は、筐体内部用リーダライタに外付け無線タグに対する履歴情報の書込み又は読出しを指示して他のユニットの履歴情報を管理する。情報処理装置はサーバであり、他のユニットは、故障時にユニット単位で交換可能な電源装置、ファントレイ、ディスク装置を含む。
履歴情報管理部は、情報処理装置に設けた無線ネットワーク回線により外部の履歴情報データベースに、部品用無線タグから読出した履歴情報を送信する。この場合、履歴情報管理部は、読出した履歴情報を暗号化して送信する。
本発明によれば、シールドケースとして機能する金属ケースなどに収納された処理ユニットを構成するCPUやメモリ等の部品に取り付けた部品用無線タグに履歴情報を書込む際には、移動機構により搭載部品の部品用無線タグの位置にリーダライタを移動して最短距離に位置決めし、必要最小限の送信電力で履歴情報をアクセスし、CPUなどの搭載部品のノイズ環境を悪化させることなく、効率良くアクセスできる。
またユニットケース内に多数の交換可能な部品が搭載されてそれぞれに部品用無線タグをも設けていても、無線タグのアクセスに必要なリーダライタは1台で済み、設置スペースの節減とコストの低減を図ることができる。
更に、ユニットケースに収納された外部のリーダライタからはアクセスできない搭載部品の無線タグに、製造情報、試験又は運用中に発生した障害情報、出荷情報、活部品交換に伴う交換情報を個別に書込むことができ、故障ユニットを回収した際の故障部品につき、その履歴情報を簡単に取得して故障解析結果と組合わせてデータベースを構築し、設計部門にフィードバック可能として設計品質の向上に寄与できる。
図1は本発明の実施形態による部品履歴情報システムが適用されるシステム環境の説明図であり、部品管理情報の対象とする装置としてサーバを例にとっている。
図1において、サーバ10は工場12における部品手配14、製造16、試験18及び出荷20の工程を経てユーザとなる納入先22に納入される。サーバ10の納入を受けた納入先22にあっては、サーバ10を設置した後に起動してシステムを運用に入る。
本実施形態にあっては工場12で製造するサーバ10につき部品手配14の段階でサーバ10に収納する部品に部品用無線タグを取り付けて準備しており、部品用無線タグを取り付けた部品を製造16の工程でサーバ10に組み込んでいる。また無線タグはサーバ10に使用する部品のみならずサーバそのものにも取り付けられている。
サーバ10に取り付けられた各種の無線タグにつき履歴情報を入出力するためリーダライタ36−1〜36−4が必要に応じて設置されている。工場12の段階では製造部門端末装置26、検査部門端末装置28及び出荷部門端末装置30が設置され、それぞれにリーダライタ36−1〜36−3が設置される。
リーダライタ36−1〜36−3は、その設置場所をサーバ10が通過する際にサーバ10側の無線タグにアクセスし、製造部門端末装置26にあっては製造情報を書き込み、検査部門端末装置28にあってはサーバ10で障害情報が検出されたならば障害情報を書き込み、さらに出荷部門端末装置30にあっては出荷情報を書き込むことになる。
納入先22に設置されて運用状態にあるサーバ10にあっては、万一、構成部品に障害が発生した場合には、内部的にリーダライタを使用して障害発生先の部品に設けている部品用無線タグに障害情報を書き込む。運用中におけるサーバ10の障害については後の説明で明らかにするように、故障した部品を例えばユニット単位で活性交換することができる。
活性交換により回収された故障ユニットは例えばパーツセンターなどに回収され、パーツセンター端末装置32のリーダライタ36−4によって故障回収されたユニットに設けている部品用無線タグから障害情報を含む履歴情報を読み出してネットワーク38を介して履歴管理サーバ40に送り、データベース44に部品の履歴情報を登録できるようにしている。
更に履歴管理サーバ40に対しては設計部門端末装置34によりデータベース42をアクセスすることができ、データベース42に保存されている故障部品の解析結果や履歴情報を必要に応じて参照可能とすることで障害情報を含む部品の履歴情報を製品設計にフィードバックし、製品設計の設計品質を向上できるようにしている。
更に納入先22に設置されて運用状態にあるサーバ10に対しては、サーバ10が備えている無線LANアダプタ24による無線ネットワーク回線を利用してネットワーク38を経由で履歴管理サーバ40と接続し、例えば履歴管理サーバ40からの要求で納入先22で運用中にあるサーバ10の内部に設けている部品用無線タグから履歴情報を読み出して収集し、データベース44上に必要とする部品の履歴情報を障害情報と共に登録することも可能である。
履歴管理サーバ40による納入先22のサーバ10に対するアクセスは納入先22の利用者の承諾を得る必要があり、また無線タグから読み出した履歴情報についてはセキュリティを確保するため暗号化して送信する。
図2は本実施形態による部品履歴情報及びシステムが適用されたサーバの説明図である。図2において、サーバ10は筐体44内に情報処理ユニットとして機能する8台のシステムボード46−1〜46−8を設けており、更にこれに隣接して拡張ボード48を設けている。
筐体44の上部右側にはシステム監視機構50−1,50−2が設けられている。システム監視機構50−1,50−2は2重化されており、例えばシステム監視機構50−1がプライマリ、システム監視機構50−2がセカンダリとして動作する。
プライマリ側のシステム監視機構50−1は、プログラムあるいはフォームウェアのシステム監視機構により、システムボード46−1〜46−8、更に拡張システムボード48におけるハードウェア及びソフトウェアの全体的な監視制御を行っており、ハードウェア状態情報に変化があると割り込み通知を受けて保持する。
またシステム監視機構50−1は、ソフトウェア状態情報に変化があった場合にはハードウェア制御指示を受けて保持する。更にシステム監視機構50−1にあってはシステムボード46−1〜46−8及び拡張システムボード48のボード本体の故障もしくは後の説明で明らかにするボード上に設けられているCPUやメモリの障害発生を検知し、障害情報を保持する共にオペレータパネルに障害発生を表示し、保守担当員に障害発生を知らせて故障したシステムボードの活性交換を行わせるようにしている。
セカンダリのシステム監視機構50−2は、システムボード46−1〜46−8のソフトウェア状態情報及びハードウェア状態情報のプライマリ側の保持に同期化を受けて2重化保持しており、万一、プライマリ側のシステム監視機構50−1が故障した場合には処理がセカンダリ側に移ってシステム監視を継続できるようにしている。
更にシステム監視機構50−1,50−2の左側にはシステム監視制御機構51が設けられている。システム監視制御機構51はシステム監視機構50−1,50−2を制御しており、主に後の説明で明らかにするオペレータパネル78との入出力処理、更にはシリアルポートを介して必要に応じて接続される保守用端末装置との入出力処理を行っている。
筐体44の上部には左側から3台のDC−DCコンバータ52−1〜52−3と6台の電源ユニット54−1〜54−6が設けられている。またその下には8台のファントレイ56−1〜56−8が設けられ入る。更にシステムボード46−1〜46−8の左側には4台のディスクユニット58−1〜58−4が設置され、更にその左側に6つのACコネクタを設けたコネクタ群60が設置されている。
サーバ10に対する無線タグの設置としては、まず筐体44に外部のリーダライタによりアクセス可能な筐体タグ62を設けている。
また筐体44に組み込んでいるDC−DCコンバータ52−1〜52−3、電源ユニット54−1〜54−6、ファントレイ56−1〜56−8、システムボード46−1〜46−8、拡張システムボード48、ディスクユニット58−1〜58−4のそれぞれのユニット外部に外部取付無線タグ64−1〜64−33を設けている。
サーバ10に組み込まれた無線タグに対するアクセスは、システム監視機構50−1に組み込まれた後述する履歴情報管理部の処理機能により行われており、このためシステム監視機構50−1には筐体44の内部に設置したユニットの外部に設けた外付け無線タグ64−1〜64−33にアクセスするためのリーダライタ72が設けられている。
一方、システムボード46−1〜46−8及び拡張システムボード48には専用のリーダライタ70−1〜70−9がそれぞれ1台ずつユニットケースの内部に設けられている。
システム監視機構50−1はサーバ10が外部の装置と無線LANにより通信接続するため無線LANアダプタを内蔵しており、システム監視機構50−1に内蔵された後述する履歴情報管理部はシステム監視機構50−1が持つ無線LANアダプタを利用してシステムボード46−1〜46−8に内蔵したリーダライタ70−1〜70−8との間で無線LAN回線を使用して情報のやり取りを行うようにしている。
図3は図2のサーバ10のハードウェア構成のブロック図である。図3において、サーバ筐体44内には説明を簡単にするため4つのシステムボード46−1〜46−4を組み込んだ状態を示しており、システムボード46−1〜46−4にはシステムボード46−1を例にとると、CPU72−1〜72−2、メモリ74−1〜74−2が搭載されている。システムボード46−1〜46−4はクロスバ型システムバス76で接続されている。システムボード46−1〜46−4はシステム監視機構50−1に接続され、システム監視機構50−1はオペレータパネル78に接続されている。
システム監視機構50−1はシステムボード46−1〜46−4のハードウェア及びソフトウェアの全体的な制御及び監視を行っている。例えばシステム監視機構50−1は電源制御としてオペレータパネル78の電源スイッチの操作による電源の投入切断を行うほか、リモート操作による本体装置のリセット、電源の投入切断を可能とし、更に故障検出による電源投入抑止や停電時のOSスタート制御などを行う。
またシステム監視機構50−1は,電源装置54−1〜54−6やファントレイ56−1〜56−8の活性交換支援として、それぞれが故障したときの活性交換時に保守作業の支援処理を行う。更に運用中の監視機能としてシステム動作状態、ファンの状態、本体装置内温度、環境温度などの監視を行う。更にシステム立ち上げ時の電源投入に伴う処理として出荷診断やネットワーク構成の監視、電源、ファン、DC電圧、システムボード、メモリ、CPUなどの状態監視を行っている。
尚、図3は1システムボード当りCPUを4台設けた場合を例にとっているが、本実施形態にあっては最大構成でひとつのシステムボード当り8台のCPUを実装することができ、最大構成で128CPUに拡張可能である。この場合、クロスバ型システムバス76によるスループットは最大133G/sを確保でき、更に入出力デバイスとして機能するPCIスロットルは最大320スロットまで拡張可能である。
図4はリーダライタ移動機構を備えた図2のサーバ10に収納されたシステムボードとシステム監視機構の説明図である。図4にあっては、システムボード46−1を例にとっており、システムボード46−1は回路ボード52を組み込んだケース本体80とケース蓋84で構成されている。
ケース本体80及びケース蓋84は金属ケースで構成されており、電気的に外部に対しシールドされており、外部のリーダライタなどからの無線タグに対する電波はケース本体80及びケース蓋84に遮れられて減衰し、ケース本体80の内部に設置した部品用無線タグに対しアクセスすることはできない。
ケース蓋84にはリーダライタ70−1の移動機構86が設けられている。移動機構86はX軸モータ88とY軸モータ90を有する。X軸モータ88はネジシャフト92を回転し、ネジシャフト92にはスクリューナットを備えたスライダー98がネジ込まれている。このためX軸モータ88によりネジシャフト92を回転すると、回転方向に応じてスライダー98はガイドレール93に沿って左右方向に移動する。
スライダー98に設けたネジシャフト92と平行にはガイドレール94が設置されている。ネジシャフト92のスライダー98とガイドレール94の間にはネジシャフト96とガイドレール97が配置され、ネジシャフト96はガイドレール94に沿って移動するY軸モータ90により回転される。
ネジシャフト96にはスライダー98と同様ネジ穴をネジシャフト96に貫通したステージ上にリーダライタ70−1が設置されている。このためY軸モータ90によりネジシャフト96を回転するとリーダライタ70−1がガイドレール97に沿って上下方向に回転方向に応じて移動する。リーダライタ70−1には無線LANによる通信の為のアンテナ95が設けられている。なお、リーダライタ70−1は固定側と移動側とに分離されており、移動側を移動機構86に搭載して移動可能とし、固定側はケース蓋84に設置されている。
システムボート46−1に対しては、システム監視機構50−1が設けられており、システム監視機構50−1には状態監視制御部100が設けられている。状態監視制御部100には障害検出部102が設けられ、システムボード46−1で発生した障害を検出して障害情報を出力できるようにしている。
またシステム監視機構50−1には履歴情報管理部104が設けられている。履歴情報管理部104にはタグ書込部108、タグ読出部110、ユニット外付けタグ管理テーブル112及びユニット内蔵タグ管理テーブル114が設けられ、無線LANアダプタ106を介してアンテナ105にしている。
履歴情報管理部104はシステム監視機構50−1におけるサーバの電源投入のタイミングでユニット外付け管理テーブル112を参照し、図2に示したサーバ10のユニット外部に設けている外付け無線タグ64−1〜64−33に対する履歴情報の読出し書込みを実行する。
また履歴情報管理部104は、状態監視制御部100の障害検出部102でシステムボード46−1の障害発生を検出して障害情報を受けた際に、ユニット内蔵タグ管理テーブル114を参照し、障害発生対象となるシステムボードの障害発生部品の部品用無線タグに障害情報を書き込む。
図5は図4のシステムボードにおけるケース本体側の拡大説明図である。図5において、ケース本体80に組み込まれた回路ボード116上には、8台のCPU72−1〜72−8、32台のDC−DCコンバータを備えたDC−DCコンバータ群116、同じく32台のメモリを備えたメモリ群118が設けられ、それぞれ故障の際には交換することが可能である。
ケース本体80に実装されたCPU72−1〜72−8、DC−DCコンバータ群116及びメモリ群118の各部品には、図示で示すように部品用無線タグ65が取り付けられている。
図6は図4のケース蓋84に設けた移動機構86に搭載したリーダライタ70−1の説明図である。図6において、リーダライタ70−1は、ケース蓋84側に装着される固定ユニット71−1と、移動機構86により移動可能な無線送受信部71−2に分離されて信号線により接続される。
リーダライタ70−1の固定ユニット71−1は、CPU120のバス122にメモリ124、無線LANアダプタ126、送受信アダプタ128及びモータドライバ130を接続している。CPU120にはプログラムの実行により実現される機能として位置制御部132とアクセス制御部134が設けられる。
またメモリ124にはリーダライタ70−1がアクセス対象とするシステムボードの内部のCPUやメモリなどの部品に取り付けられた部品用無線タグを管理するためのタグ管理テーブル136が設けられている。移動機構86にはリーダライタ70−1の無線送信部99が分離して搭載され、無線送受信部71−2には無線タグをアクセスするためのアンテナ99が設けられている。
リーダライタ70−1は無線LANアダプタ126を介して図4に示したシステム監視機構50−1に設けた履歴情報管理部104からのアクセス要求、すなわち書込み要求または読出し要求を受けた際に、要求先の部品搭載位置をタグ管理テーブル136から取得し、位置制御部132が移動機構86のX軸モータ88及びY軸モータ90を駆動し、リーダライタ70−1の無線送受信部71−2を2次元的に移動してアクセス先の部品搭載位置に移動する。
位置制御部132によるリーダライタ70−1の無線送受信部71−2の位置決めが完了すると、アクセス制御部134がアクセス要求に基づく履歴情報の書込みまたは読出しを無線送受信部71−2のアンテナ95による無線通信により隣接する対象部品の部品用無線タグに対し実行する。
図7は本実施形態で使用する部品用無線タグ65の説明図である。部品用無線タグ65はアンテナ140、送受信部142、コントローラ144、メモリ146及び電源部148で構成され、メモリ146には履歴情報テーブル150が設けられている。この部品用無線タグ65の構成は図2に示したユニット外部無線タグ64−1〜64−33及び状態タグ62についても同じである。
図8は図4の履歴情報管理部104に設けたユニット外付けタグ管理テーブル112の説明図である。ユニット外付けタグ管理テーブル112にはリーダライタID、ユニット名、ユニットID及びタグIDが登録されている。
ユニット外付けタグ管理テーブル112はシステム監視機構50−1に設けたリーダライタ72によりアクセスされることから、リーダライタ72のリーダライタIDとして「RW001」を登録している。またユニット名としては筐体、システムボード、システム監視機構、システム監視制御機構、電源ユニット、DC−DCコンバータ、ファントレイ、ディスク装置にわけており、それぞれに対応したユニットIDとタグIDを格納している。このタグIDはリーダライタ72で外付け無線タグ64−1〜64−33を個別にアクセスする際のアドレスとして使用できる。
図9は図4の履歴情報管理部104に設けたユニット内蔵タグ管理テーブル114の説明図である。ユニット内蔵タグ管理テーブル114はリーダライタID,システムボードID、部品名、部品ID、タグIDで構成されている。
例えば図4のシステムボード46−1を例にとると、この場合のリーダライタ70−1はリーダライタIDが「RW002」であり、システムボート46−1のシステムボードIDは「SB#001」となっている。そしてシステムボード46−1には部品名としてCPU、メモリ、DC−DCコンバータが交換可能な部品として搭載されており、CPU8台、メモリ32台、DC−DCコンバータ32台のそれぞれにつき部品IDとタグIDを登録している。
このようなユニット内蔵タグ管理テーブル114は図2に示したシステムボード46−1〜46−8及び拡張システムボード48につき同様な内容の登録が行われている。ユニット内蔵タグ管理テーブル114はアクセスするシステムボードのリーダライタをリーダライタIDにより指定し、指定したリーダライタでアクセスする部品用無線タグをタグIDで指定することになる。
図10は図6のリーダライタ70−1に設けたタグ管理テーブル136の説明図である。タグ管理テーブル136はタグID、搭載位置及び搭載日時を登録している。例えばタグIDは図5に示したケース本体80側の8台のCPU、32台のメモリ及び32台のDC−DCコンバータに取り付けている部品用無線タグIDを登録している。
搭載位置は図6の移動機構86によるリーダライタ70−1の移動位置で決まる部品搭載位置を2次元座標(X1,Y1)〜(X106,Y106)として登録している。また搭載日時は例えば図1の出荷後のサーバ10のリーダライタ36−3で図2の筐体タグ62に書き込まれた出荷情報に基づく出荷日時を格納している。またシステムボードが障害により活性交換された場合には活性交換された交換日時が搭載日時として登録される。
搭載位置は、図5に示したシステムボードのケース本体80側におけるCPU、メモリ、DC−DCコンバータの配置位置を設計情報から取得して登録している。タグIDは、製造したサーバを試験のために最初に電源投入した際の移動機構によるリーダライタ70−1の搭載位置への位置決めにより部品側に取り付けている部品用無線タグにアクセスしてタグIDを読み出して登録する。
図11は図7の部品用無線タグ内に設けられた履歴情報テーブル150の説明図である。履歴情報テーブル150はタグID、情報種別及び情報内容で構成される。情報種別は製造情報152、通電情報154、障害情報156、出荷情報158及び交換情報160で構成されている。
製造情報152としてはメーカ名、ロット番号、シリアル番号、受入日時、部品固有情報、その他が格納される。通電情報154としては通電開始日時、通電時間、温度や湿度などの環境情報、その他が格納される。
障害情報156としては障害内容、障害発生時の搭載位置、障害発生日時、温度や湿度などの環境情報、その他が格納される。出荷情報158としては出荷日時、出荷先、その他が格納される。更に交換情報160としては交換日時、交換時の搭載位置、温度や湿度などの環境情報、その他が格納される。
もちろん部品用無線タグの履歴情報管理テーブルに登録する履歴情報としては、これ以外に必要に応じて適宜の情報を登録することができ、またそれぞれの情報における情報内容も必要に応じて適宜に定めることができる。
図12は図1におけるサーバ履歴管理手順の説明図である。図12のサーバ履歴管理手順にあっては、まずステップS1の工場12における部品手配14の工程でサーバ部品の手配を行い、サーバ部品手配にあっては部品にタグを取り付け図11に示した製造情報152を書き込む。
続いてステップS2で製造16に対するサーバ組立を行い、このときサーバに設けているシステム監視機構50−1の履歴情報管理テーブル106に、ユニット外付けタグ管理テーブル112及びユニット内蔵タグ管理テーブル114を作成して書き込む。
続いてステップS3でサーバ試験を行う。サーバ試験は試験開始による電源投入に基づき通電情報を無線タグに書き込む。サーバ試験により障害が発生した場合には障害発生部品の無線タグに障害情報を書き込んで部品を交換することになる。
ステップS3のサーバ試験が正常終了するとステップS4でサーバ出荷となり、この際に図1のように出荷場所のゲートなどに設置されているリーダライタ36−1などにより出荷部門製造装置30からの指示で出荷情報を、例えば図2の筐体タグ62に書き込む。
続いてステップS5で出荷先のユーザの運用に入り、運用開始時の電源投入に伴い通電情報をタグに書き込み、更に運用中に障害が発生した場合には障害発生部品に障害情報を書き込んで部品交換を行うことになる。尚、運用開始時には筐体タグ65に書き込んだ出荷情報を各タグに同時に書き込むことになる。
図13は図4の履歴情報管理部104による部品履歴管理処理のフローチャートである。図13において、サーバに設けたシステム監視機構50−1の履歴情報管理部104は、ステップS1で最初の電源投入か否かチェックしている。最初の電源投入は図1の工場12における試験18の工程で行われる。
最初の電源投入であればステップS2に進み、図2に示したシステムボード46−1〜46−8及び拡張システムボード48のリーダライタ70−1〜70−9に対し、搭載位置の読取指示を、全てのリーダライタで処理可能なブロードキャストで送信する。この送信指示はシステム監視機構50−1の無線LANを使用して行われる。
続いてステップS3で通電開始日時のタグ書込みをシステムボード46−1〜46−8及び拡張システムボード48のリーダライタ70−1〜70−9に同じくブロードキャストで指示し、続いて通電時間のカウントを開始する。
次にステップS4で試験開始指示があった場合にはステップS5で試験終了を待ち、ステップS6で試験結果から障害発生を判別するとステップS7で障害発生部品を選択して障害情報の書込みを指示する。
障害が発生していなければステップS7はスキップする。これにより工場の試験工程で障害が発生したシステムボードに設けているCPU、メモリ、DC−DCコンバータなどの故障対象となった部品に設けている部品用無線タグに障害情報が書き込まれる。
続いてステップS8でサーバの停止指示を待ち、停止指示があればステップS9に進み、ステップS3で開始した通電時間のカウントを停止し、求められた通電時間のタグ書込みをブロードキャストで指示する。
一方、ステップS4で試験開始指示がなかった場合、すなわち既に工場段階での試験が終了して図1の納入先22にサーバ10が設置された後の運用の為の電源投入の際には、図14のステップS10に進む。
図14のステップS10にあっては、納入先における運用のための最初の電源投入であることから、図2の筐体タグ62に出荷時に書き込まれた出荷情報をリーダライタ72を使用して読み出し、リーダライト72からユニットの外部に設けている外付け無線タグ64−1〜64−33出荷情報の書き込みを指示する。同時にシステムボード46−1〜46−8、拡張ポート48に内蔵しているリーダライタ70−1〜70−9に対し無線LAN経由でぞれぞれの部品用無線タグに対する出荷情報の書き込みを指示する。
続いてステップS11でサーバの運用中に障害発生か否かをチェックしており、障害が発生するとステップS12で障害発生先の部品用無線タグへの障害情報の書き込み指示を行う。
この場合の障害情報の書き込み指示は障害が発生したユニットの外付け無線タグ64−1〜64−33のいずれかにリーダライタ72からのアクセスで書き込むと共に、システムボード46−1〜46−8あるいは拡張ボード48の障害であった場合には、無線LAN回線を通じて内蔵しているリーダライタ70−1〜70−9のいずれかに障害情報の書き込み指示を行って内蔵しているCPUやメモリなどの障害発生した部品用無線タグに障害情報を書き込み指示を行う。
続いてステップS13でユニットの活性交換の有無をチェックしており、ユニットの活性交換が行われるとステップS14で交換先のタグに製造情報と交換情報の書き込み指示を行う。
この書き込み指示についても図2のユニット外部に設けている外付け無線タグ64−1〜64−33のいずれかについてはリーダライタ72からのアクセスで書き込み、更にシステムボード46−1〜46−8あるいは拡張システムボード48の活性交換であった場合には、内蔵しているリーダライタ70−1〜70−9の交換対象となった先に無線LANを使用して製造情報と交換情報の書き込みを指示する。
続いてステップS15でサーバの停止指示の有無をチェックしており、もし停止指示があった場合にはステップS16で図13のステップS3で開始されていて通電時間のカウントを停止して通電時間を求め、求めた通電時間のタグ書き込みをブロードキャストで指示し、外付け無線タグ及び部品用無線タグのすべてに通電時間を書き込む。
図15は図6のシステムボードのケース蓋に移動機構に移動自在に設けたリーダライタ70−1のリーダライタ処理のフローチャートである。
図15において、システムボード用のリーダライタ処理は、ステップS1で図4のシステム監視機構50−1に設けた履歴情報管理部104からの搭載位置の作成指示を判別すると、ステップS2で図10に示したタグ管理テーブル136の搭載位置に基づき、リーダライタを部品タグ位置に移動して部品用無線タグ65からタグIDを読み取って図10のタグ管理テーブル136のようにタグIDを格納する。
なお、本実施形態にあってはタグ管理テーブル136の搭載位置を予め登録しているが、図15のステップS2においてリーダライタを一定ピッチ間隔で2次元走査して無線タグを読み取り、無線タグの読み取り結果から部品搭載位置のマップを生成しても良い。
続いてステップS2で図4の履歴情報管理部104からブロードキャストのタグ書き込み指示があるか否か確認し、ブロードキャストのタグ書き込み指示があった場合にはステップS4に進み、図10のタグ管理テーブル136の搭載位置に基づきリーダライタを最初の部品タグ位置に移動し、ステップS5で指定された情報を部品タグに書き込み、ステップS6で全部品タグの書き込みが終了するまでステップS4,S5の処理を繰り返す。
このステップS4〜S6で行われるブロードキャストのタグ書き込み指示としては、図13のステップS3による通電開始日時のタグ書き込み指示、ステップS9によるサーバ停止指示の通電時間のタグ書き込み指示、さらに図14のステップS10による運用先での最初の運用開始日の最初の出荷情報のタグ書き込み指示がある。
続いてステップS7で部品を指定したタグ書き込み指示があるか否かチェックし、あった場合にはステップS8で指定された部品タグの位置にリーダライトを移動し、ステップS9で指定された情報を部品タグに書き込む。
この部品位置を指定したタグ書き込み指示は図13のステップS7及び図14のステップS12による障害発生先のタグへの障害情報の書き込み指示、あるいは図14のステップS14による交換先のタグへの製造情報の書き込み指示がある。
続いてステップS15で停止指示の有無をチェックしており、停止指示があるまでステップS1からの処理を繰り返す。
なお、上記の実施形態にあってはシステムボードの搭載部品に対しリーダライタを移動する移動機構として図4のようにモータによりネジシャフトを回転してリーダライタ70−1を移動させる機構を例にとるものであったが、リーダライタを2次元移動させる機構であれば本実施形態に限定されず適宜の移動機構を組み込むことができる。
また図2の実施形態にあっては筐体44の内部に設けた外付け無線タグ64−1〜64−33にアクセスするリーダライタ72を1つ筐体に設けた場合を例にとっているが、1つのリーダライタ72ではカバーできない場合には必要に応じて複数のリーダライタを設けるようにしてもよい。
また上記の実施形態は部品履歴情報管理システムを適用する情報処理装置としてサーバを例にとるものであったが、本実施形態はこれに限定されず適宜の装置や機器につきそのまま適用することができる。
また本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、さらに上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
Claims (15)
- 装置筐体に、故障時に交換可能な複数の部品で構成されて情報を処理すると共に故障時に交換可能な1又は複数の処理ユニットと、前記処理ユニットの状態を監視する監視ユニットとを搭載した情報処理装置の部品履歴管理システムに於いて、
前記処理ユニットを構成する複数の部品の各々に装着された複数の部品用無線タグと、
前記部品用無線タグに対し情報を入出力する前記処理ユニット毎に設けられたリーダライタと、
前記処理ユニットの内部に設けられ、前記リーダライタをユニット内の部品搭載位置に移動する移動機構と、
前記監視ユニットに設けられ、前記処理ユニットのリーダライタと無線ネットワーク回線により接続され、前記部品用無線タグに対する履歴情報の書込み又は読出しを指示して管理する履歴情報管理部と、
を備えたことを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項1記載の部品履歴管理システムに於いて、前記処理装置はサーバであり、前記処理ユニットは,故障時に交換可能なCPU、メモリ、DC−DCコンバータ等を搭載したシステムボードであることを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項1記載の部品履歴管理システムに於いて、前記部品用無線タグは、メーカ名、ロット番号、シリアル番号、受入日、部品固有情報等を含む製造情報を製造段階で予め書き込んだことを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項1記載の部品履歴管理システムに於いて、前記移動機構は、開閉自在なユニットケースの蓋内面に設けられ、ケース本体に搭載した複数の部品に対し前記リーダライタを2次元方向に移動して任意の部品搭載位置に移動させることを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項1記載の部品履歴管理システムに於いて、前記履歴情報管理部は、前記装置製造後の最初の電源投入を判別した際に、前記処理ユニットのリーダライタに部品搭載位置情報の読取作成を指示し、前記リーダライタに部品搭載位置情報を作成保持させることを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項1記載の部品履歴管理システムに於いて、前記履歴情報管理部は、前記監視ユニットから前記処理ユニットで発生した障害情報の通知を受けた際に、障害発生先の前記処理ユニットに設けているリーダライタに障害発生先の部品用無線タグに対する前記障害情報の書込みを指示し、前記移動機構により前記リーダライタを障害発生部品の搭載位置に移動させて前記障害情報を部品用無線タグに書き込ませることを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項6記載の部品履歴管理システムに於いて、前記障害情報は、障害内容、故障発生時の搭載位置、障害発生日時を含むことを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項1記載の部品履歴管理システムに於いて、前記履歴情報管理部は、装置納入後の運用開始時に、前記装置筐体の外部に取り付けられた筐体用無線タグから出荷時に書き込まれた出荷情報を読出し、前記全ての処理ユニットのリーダライタに前記出荷情報の書込みを指示し、前記移動機構により前記リーダライタを全ての構成部品の搭載位置に順次移動させて前記出荷情報を部品用無線タグに書き込ませることを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項7記載の部品履歴管理システムに於いて、前記出荷情報は、出荷日時、出荷先を含むことを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項1記載の部品履歴管理システムに於いて、前記履歴情報管理部は、装置試験工程又は装置納入後の運用中に、前記監視ユニットから前記処理ユニットに搭載している部品の活性交換に伴う部品交換情報の通知を受けた際に、前記リーダライタに交換部品の部品用無線タグに対する前記部品交換情報の書込みを指示し、前記移動機構により前記リーダライタを交換部品の搭載位置に移動させて前記部品交換情報を部品用無線タグに書き込ませることを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項10記載の部品履歴管理システムに於いて、前記部品交換情報は、交換日時、交換時の搭載位置を含むことを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項1記載の部品履歴管理システムに於いて、更に、
前記装置筐体に交換自在に搭載された他のユニットの外部に装着された外付け無線タグと、
前記外付け無線タグに対し情報を入出力する前記装置筐体内に固定配置された筐体内部用リーダライタと、
を設け、
前記履歴情報管理部は、前記筐体内部用リーダライタに前記外付け無線に対する履歴情報の書込み又は読出しを指示して前記他のユニットの履歴情報を管理することを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項12記載の部品履歴管理システムに於いて、前記情報処理装置はサーバであり、前記他のユニットは、故障時にユニット単位で交換可能な電源装置、ファントレイ、ディスク装置を含むことを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項1記載の部品履歴管理システムに於いて、前記履歴情報管理部は、前記情報処理装置に設けた無線ネットワーク回線により外部の履歴情報データベースに、前記部品用無線タグから読出した履歴情報を送信することを特徴とする部品履歴管理システム。
- 請求項1記載の部品履歴管理システムに於いて、前記履歴情報管理部は、読出した履歴情報を暗号化して送信することを特徴とする部品履歴管理システム。
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