JPWO2007058164A1 - 電波吸収体及びその製造方法 - Google Patents

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勝宣 細谷
福井 政博
政博 福井
工藤 敏夫
敏夫 工藤
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Abstract

簡単に製造することができ、かつ、広帯域で電波を吸収することができる電波吸収体を提供すべく、繊維(F)を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体(1)と、各々、繊維集合体(1)に該繊維集合体(1)の一面(1a)側から他面(1b)側へ横断面拡大状に形成されていて、繊維(F)に導電材料(3)を付着した複数の電波吸収部(2)とを備えるようにする。

Description

本発明は、電波吸収体及びその製造方法に関する。
一般に、電気製品等の製品試験を行うための電波暗室の壁面や天井には、電波吸収体が配設されている。この電波吸収体には、広い周波数帯域に於て電波特性を良くしたピラミッド型やくさび型に形成されたものがある。
例えば、格子状の部材にピラミッド状の樹脂発泡体を多数個並べて配設した電波吸収体(特許文献1参照)や、ポリスチレン製の板状の誘電体に円錐状の充填孔を形成し、この充填孔に炭素粉末等の電波吸収材料を充填し施蓋して形成した電波吸収体(特許文献2参照)等がある。
また、ピラミッド状又はくさび形ではないが、マット状のガラス繊維層に導電性材料を付着して形成した電波吸収層を有し、電波吸収層と音波吸収層とを積層して形成した音波・電波吸収体がある(特許文献3参照)。
特開2000−286588号公報 特開平6−268394号公報 特開2003−86988号公報
ところで、昨今では、パソコンや携帯電話等の電波(電磁波)を発する電子機器が増えていることから、パソコン・携帯電話等から発せられる電波による電波混信・電子機器の誤作動等を防止する必要性が高くなっており、そのために、ビルや一般家屋等の室内に於いても、上記のような電波吸収体を設置することが求められている。
しかし、無線LANシステムを導入したインテリジェントビルや一般家屋等の室内の壁・天井に対し、従来の電波吸収体を使用するには、次のような難点がある。
(i)上記特許文献1にあるような電波吸収体では、多数のピラミッド状の樹脂発泡体が壁面等から突出した状態となり、室内空間を有効利用しにくく、見た目にもよくない。
(ii)上記特許文献2にあるような電波吸収体では、充填孔を形成したり、充填孔に施蓋したりする加工の手間がかかり、簡単に製造することが難しい。
(iii)上記特許文献3にあるような音波・電波吸収体では、ガラス繊維層の全体に導電材料を付着して電波吸収層を形成しているので、言い換えれば、導電材料が付着した電波吸収層はピラミッド型ではないので、広帯域の電波を吸収することができない。また、電波吸収層と音波吸収層とを分けて二層構造としなければならず、広い設置スペースが必要となり、その結果、室内空間が狭くなる。
そこで、本発明は、簡単に製造することができ、かつ、広帯域で電波を吸収することができる電波吸収体及びその製造方法を提供することを主な目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電波吸収体は、繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体と、各々、上記繊維集合体に該繊維集合体の一面側から他面側に向かって横断面形状の少なくとも輪郭部分が漸次拡大する立体形状に形成されていて、上記繊維に導電材料を付着した複数の電波吸収部とを備えているものである。
なお、上記の構成において、繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体を複数積層した積層ブロックに、各電波吸収部を上記繊維集合体の積層方向と直交する方向における一面側から他面側に向かって該電波吸収部の横断面形状の少なくとも輪郭部分が漸次拡大させる立体形状に形成するようにすることができる。
また、上記繊維集合体は、グラスウールやロックウール等の無機材料の繊維から成るものである。なお、繊維集合体は有機材料の繊維から成るものであってもよいが、無機材料の方が、熱やヒートサイクルに強い。これに対し、有機材料では、熱履歴により寸法変化が起こりやすく、吸収性能にも悪影響を及ぼす虞がある。
さらに、本発明に係る電波吸収体は、無線LANが設置された室内で電波混信防止用の電波吸収壁に用いられるものとすることができる。
本発明に係る電波吸収体の製造方法は、導電塗料を入れたシリンダの吐出口を繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体の一面に接触させ、上記吐出口から上記導電塗料をピストンにて押し出して、該導電塗料を上記繊維集合体の一面側から他面側に向かって拡がるように浸透させ、この導電塗料の上記吐出浸透工程を上記繊維集合体の複数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、その後上記導電塗料を硬化させて電波吸収部を複数個形成する方法である。
また、導電塗料を入れた容器に設けられた吐出口を繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体の一面に接触させ、該繊維集合体の他面側に吸引筒部を接触させて上記導電塗料を真空引きして上記吐出口から吐出させて、該導電塗料を上記繊維集合体の一面側から他面側に向かって拡がるように浸透させ、この導電塗料の上記吐出浸透工程を上記繊維集合体の複数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、その後上記導電塗料を硬化させて電波吸収部を複数個形成する方法である。
また、注射針とシリンダ部とピストンとを有する注射器の該シリンダ部内に導電塗料を入れ、上記注射針の先端を繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体の一面から内部へ押し込みつつ、該注射針の先端から上記導電塗料を上記ピストンにて押し出して、該導電塗料を上記繊維集合体の一面側から他面側に向かって拡がるように浸透させ、この導電塗料の上記吐出浸透工程を上記繊維集合体の複数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、その後上記導電塗料を硬化させて電波吸収部を複数個形成する方法である。
また、注射針とシリンダ部とピストンとを有する注射器の該シリンダ部内に導電塗料を入れ、上記注射針の先端を繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体の一面から内部へ押し込んで、該注射針の先端を上記繊維集合体の他面近傍の内部に配置し、該注射針を上記繊維集合体から引き抜きつつ、該注射針の先端から上記導電塗料を上記ピストンにて押し出して、該導電塗料を上記繊維集合体の他面側から一面側に向かって収縮するように浸透させ、この導電塗料の上記吐出浸透工程を上記繊維集合体の複数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、その後上記導電塗料を硬化させて電波吸収部を複数個形成する方法である。
さらに、複数の吐出孔を有する第1プレートと、各々、上記第1プレートの吐出孔よりも小径に形成された複数の吸引孔を有し、該複数の吸引孔がそれぞれ上記第1プレートの複数の吐出孔に対応するように該第1プレートに対向配置された第2プレートとの間に繊維を多数本絡めて形成したマット状繊維集合体を挟み込み、上記第1プレートの各吐出孔に導電塗料を溜めておき、上記第2プレートの各吸引孔から上記導電塗料を吸引して上記吐出孔から吐出させて、該導電塗料を上記繊維集合体の上記第1プレート側の面から上記第2プレート側の面に向かって収縮するように浸透させる吐出浸透作業を相対応する上記吐出孔及び吸引孔の各組毎に順に又は同時に行い、その後上記導電塗料を硬化させて電波吸収部を複数個形成する方法である。
本発明は、次のような著大な効果を奏する。
本発明に係る電波吸収体及びその製造方法によれば、簡単に製造することができ、かつ、広帯域で電波を吸収することができる。
つまり、従来の電波吸収体のように、板状の誘電体に円錐状の充填孔を形成したり、施蓋したりする複雑な製造工程が不要となり、繊維集合体に導電材料(導電塗料)を付着するだけで、簡単に、横断面形状が拡大していて広帯域の電磁波吸収性能を発揮する(円錐状等の)電波吸収部を多数形成することができる。
さらに、本発明の電波吸収体は、全体としてマット状でありフラット面を有するので、室内に配設された場合に室内空間を利用し易く、見た目にも良い。特に、オフィスビルや一般家屋等の室内に配設するのに好適なものである。
なお、無機繊維を構成材料とすれば、耐火性に優れ、オフィスビルや一般家屋等の居住空間に配設しても安全である。
従来のような、マット状繊維集合体全体に導電材料(導電塗料)を付着したものではなく、繊維集合体の一部に導電材料(導電塗料)を付着して電波吸収部を形成するので、その付着量を少なくして、軽量化し、コストダウンも図ることができる。なお、導電材料(導電塗料)の付着されない部分は、繊維集合体の元々の断熱性能や吸音性能を失うことなく維持される。
図1は、本発明の電波吸収体の第1の実施の形態を示す斜視図である。 図2は、縦断側面図である。 図3は、相隣る電波吸収部間の間隔による特性を説明するための縦断側面図である。 図4は、電波吸収部同士の拡大端部側における連結部分による特性を説明するための縦断側面図である。 図5は、第2の実施の形態を示す縦断側面図である。 図6は、第3の実施の形態を示す縦断側面図である。 図7は、第1〜第3の実施の形態における変形例1を示す縦断側面図である。 図8は、第1〜第3の実施の形態における変形例2を示す縦断側面図である。 図9は、第1〜第3の実施の形態における変形例3を示す縦断側面図である。 図10は、第4の実施の形態を示す縦断側面図である。 図11は、本発明の電波吸収体の製造方法の第1の実施の形態の説明図である。 図12は、製造方法の第2の実施の形態の説明図である。 図13は、製造方法の第3の実施の形態の説明図である。 図14は、製造方法の第4の実施の形態の説明図である。 図15は、製造方法の第5の実施の形態の説明図である。 図16は、周波数特性図である。 図17は、周波数特性図である。 図18は、周波数特性図である。
符号の説明
1 繊維集合体
1a 一面
1b 他面
2 電波吸収部
3 導電材料
4 積層ブロック
4a 一端面
4b 他端面
6 導電液(導電塗料)
7 シリンダ
8 吐出口
9 ピストン
10 容器
11 吐出口
12 吸引筒部
15 注射器
16 注射針
17 シリンダ部
18 ピストン
20 上部プレート(第1プレート)
21 吐出孔
22 下部プレート(第2プレート)
23 吸引孔
A 積層方向
F 繊維
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1と図2に示す第1の実施の形態に於て、図1は本実施の形態に係る電波吸収体の斜視図であり、図2はその縦断側面図である。
本実施の形態の電波吸収体は、繊維Fを多数本ランダムに絡めて形成したマット状繊維集合体1を備え、繊維集合体1は繊維Fにカーボン等の導電材料3を付着した電波吸収部2を多数個有している。繊維とは、有機繊維、無機繊維の公知のものを適用すればよいが、屋内で使用する場合は、不燃性を有する無機繊維が好適である。
各電波吸収部2は、各々繊維集合体1の一面1a側から他面1b側へ横断面拡大状に形成され、具体的には、各電波吸収部2は円錐体状に形成されている。言い換えれば、図2に示すように、電波吸収部2の縦断面形状は、繊維集合体1の一面1a側から他面1b側へテーパ状に拡がる三角形に形成されている。
即ち、繊維集合体1は、導電材料3を付着した電波吸収部2と、導電材料3を付着していない非導電部5と、を有し、電波吸収部2の縮小端部13は繊維集合体1の一面1a側に配置され、電波吸収部2の拡大端部14は繊維集合体1の他面1b側に配置されている(図2参照)。
また、上記繊維集合体1には、例えば、不燃性のグラスウールやロックウールを適用することが好ましい。
なお、電波吸収部2を配置する際のピッチYは、できるだけ小さい方が好ましい。また、相隣る電波吸収部2,2間の間隔X(図3参照)については、この間隔Xが0に近付く程、電波を透過させにくくすることができ、電波吸収体の透過減衰量特性が向上する。
また、図4に示すように、電波吸収部2をその他面1b側において互いに連結するように該他面1bから一面1aに向かって所定の深さZに亘る繊維集合体1の部位の繊維Fに導電材料3を付着させるようにしてもよい。この場合、導電材料3を付着させる深さZを調整することで、電波吸収体の透過減衰量の調整を行うことができるとともに、吸収対象電波の広帯域化を図ることができる。
図5は、本発明の第2の実施の形態を示す縦断側面図である。
繊維集合体1が有する多数の電波吸収部2は、円錐体の頭部(先細部)を底面と平行な平面で切り取った残りの部分が成す立体───截頭円錐体状───に形成されている。
つまり、図5に示すように、各電波吸収部2は、繊維集合体1の一面1a側から他面1b側へ拡大する縦断面台形状に形成されている。
また、各電波吸収部2の縦断面形状は、図2〜図5に示すような、テーパ状(直線状)に拡大するように形成される場合以外に、図6に示すように、繊維集合体1の一面1a側から他面1b側へ向かって曲線状に拡大するように形成し、これを本発明の第3の実施形態としてもよい。また、図6に於て、各電波吸収部2は、繊維集合体1の一面1a側から他面1b側へ向かって横断面積の増加率(電波吸収部2に於て、縮小端部13側から拡大端部14側へ向かう単位縦長さ当りの横断面積の増加量)が大きくなるように形成されている。
なお、以上の説明では、各電波吸収部2は、繊維集合体1の一面1aから他面1bに至る該繊維集合体1の全厚に亘って形成されているが、繊維集合体1の厚さ方向における一部の領域のみに形成されていてもよい。つまり、例えば、図7に示す変形例1のように、拡大端部14は他面1bに面していて、縮小端部13は他面1bから一面1aに向かう途中の位置までしか達していない状態であってもよい。この場合は、各電波吸収部2の拡大端部14の幅寸法Bが一定であれば、拡大端部14の端面から縮小端部13までの高さ寸法Aに応じて電波吸収性能が定まることになる。
また、以上の説明では、電波吸収部2を該電波吸収部2の輪郭部分と該輪郭の内側部分とからなるものとしているが、図8に例示する変形例2のように、拡大端部14の端面部分を含む輪郭の内側部分は、導電材料3が付着していない非導電部5のままとし、拡大端部14の端面部分を除く側周面の輪郭部分だけに導電材料3を付着させ、該輪郭部分のみによってコーン形状の電波吸収部2とするようにしてもよい。
さらに、以上の説明では、電波吸収部2の縮小端部13側の縦断面形状を突起状としているが、例えば、図9に示す変形例3のように、電波吸収部2の縮小端部13の縦断面形状は丸く滑らかであってもよい。
なお、図3〜図9に於て図2と同一の符号は、図2と同一の構成であるので説明を省略する。
図10は、本発明の第4の実施の形態を示す縦断側面図である。
図10に示す電波吸収体は、繊維Fを多数本絡めて形成したマット状繊維集合体1を2個有し、この2個の繊維集合体1,1を積層した積層ブロック4を備えている。
そして、積層ブロック4は、各繊維集合体1,1の繊維Fに導電材料3を付着して形成した多数の電波吸収部2を有し、各電波吸収部2は、繊維集合体1の積層方向Cと直交する積層ブロック4の一端面4a側から他端面4b側へ横断面拡大状に形成されている。
各電波吸収部2は、(全体として)円錐体状であり、積層ブロック4の一端面4a側に縮小端部13が配置され、拡大端部14は積層ブロック4の他端面4b側に配置されている。
また、積層ブロック4は、導電材料3を付着していない非導電部5を有している。
さらに、詳しく説明すると、2個の繊維集合体1,1は接着剤にて接合(接着)され、一方(図5で上側)の繊維集合体1は、繊維Fに導電材料3を付着して形成した円錐体状の導電部2aを多数有し、他方(下側)の繊維集合体1は、繊維Fに導電材料3を付着して形成した截頭円錐体状の導電部2bを多数有している。
そして、円錐体状の導電部2aの底面部と、截頭円錐体状の導電部2bの先端部とを、一致させて接合することで、より大きな円錐体状の電波吸収部2を形成している。
また、図10に於て、各電波吸収部2は、縦断面三角形に形成されているが、縦断面台形状、又は、一端面4a側から他端面4b側へ向かって曲線状に拡大するように形成されていてもよい。
また、上記の例では、各電波吸収部2が繊維集合体1の一面1aから他面1bまで、該繊維集合体1の全厚に亘って設けられているが、図5に示すように、例えば、拡大端部14が繊維集合体1の他面1bに接している一方、縮小端部13は一面1aに達していない形状であってもよい。この場合でも、拡大端部14の幅Bが略一定であれば、繊維集合体の厚さ方向における電波吸収部2の寸法Aに応じて電波吸収体の電波吸収性能定が定まる。
また、繊維集合体1を3個以上積層して積層ブロック4を形成するようにしてもよい。
次に、本発明に係る電波吸収体の製造方法の第1の実施の形態について説明する。
図11に於て、予め、繊維Fを多数本絡めて形成したマット状繊維集合体1を準備し、繊維集合体1を図示省略の載置台に載せて治具等にて固定する。また、先端に吐出口8を有するシリンダ7内に、カーボン等の導電性の材料3と溶媒(例えば、水やアルコール)とを混合した導電液6を入れる。つまり、この導電液6は、導電材料3を含有して成る液体である。そして、シリンダ7の吐出口8を繊維集合体1の上面(一面)1aに接触させ、吐出口8から導電液6をピストン9にて押し出す。吐出口8から押し出された導電液6は、繊維集合体1の上面1a側から下面(他面)1b側に向かって拡がるように浸透していく。
上記導電液6の吐出浸透工程を、繊維集合体1の多数の所定部位で繰り返し行い、その後、導電液6を乾燥させて電波吸収部2を多数個形成する(図2〜図5参照)。このようにして、本実施形態の電波吸収体が完成する。つまり、本実施形態では、導電液6中の導電材料3は、該導電液6が乾燥することで硬化して繊維Fに付着することとなる。
また、シリンダ7・ピストン9等を多数個を揃えておき、繊維集合体1の多数の所定部位で行う導電液6の吐出浸透工程を、同時に行うようにしてもよい。
また、図12に示すのは、本発明に係る電波吸収体の製造方法の第2の実施の形態の説明図であり、この場合、予め作製した繊維集合体1を図示省略の治具等で固定し、底部に吐出口11が形成された容器10に導電液6を入れる。なお、容器10に入れた導電液6が吐出口11から不用意に漏れないように、吐出口11は開閉式に設けられている。
容器10の吐出口11を、繊維集合体1の上面(一面)1aに接触させ、繊維集合体1の下面(他面)1b側に図示省略の吸引機が有する吸引筒部12を接触させる。そして、吸引機を作動させ、導電液6を真空引きして吐出口11から吐出させる。吐出口11から吐出した導電液6は、繊維集合体1の上面1a側から下面(他面)1b側に向かって拡がるように浸透していく。
上記導電液6の吐出浸透工程を、繊維集合体1の多数の所定部位で繰り返し行い、その後、導電液6を硬化させて電波吸収部2を多数個形成する。このようにして、本実施形態の電波吸収体が完成する。
また、吐出口11を有する容器10・吸引筒部12等を多数個を揃えておき、繊維集合体1の多数の所定部位で行う導電液6の吐出浸透工程を、同時に行うようにしてもよい。さらに、容器10に吐出口11を多数個形成して、同時に多数箇所で吐出するようにしても自由である。
図13の(a)〜(c)は、本発明に係る電波吸収体の製造方法の第3の実施の形態の説明図であり、まず、図13(a)に示すように、予め作製した繊維集合体1を図示省略の治具等で固定し、注射針16とシリンダ部17とピストン18とを有する注射器15のシリンダ部17内に導電液6を入れる。
次に、図13(b)に示すように、注射針16の先端を繊維集合体1の上面(一面)1aから内部へ押し込みつつ、注射針16の先端から導電液6をピストン18にて押し出す。そして、図13(c)に示すように、導電液6を、繊維集合体1の上面1a側から下面(他面)1b側に向かって拡がるように浸透させる。
上記導電液6の浸透のさせ方について、具体的には、例えば、注射針16の押込み速度が一定に設定される場合は、注射針16の先端が繊維集合体1の上面1a側から下面1b側へ差し込まれる(進入する)に連れて、ピストン18の押圧力を強くして、つまり、導電液6の吐出量を多くするようにして浸透させればよい。
また、ピストン18の押圧力(導電液6の吐出量)が一定の場合は、注射針16の先端が繊維集合体1の上面1a側から下面1b側へ差し込まれるに連れて、注射針16の押込み速度を遅くするようにして浸透させればよい。
上記導電液6の吐出浸透工程を、繊維集合体1の多数の所定部位で繰り返し行い、その後、導電液6を硬化させて電波吸収部2を多数個形成する(図2〜図5参照)。このようにして、本実施形態の電波吸収体が完成する。
図14の(a)〜(c)は、本発明に係る電波吸収体の製造方法の第4の実施の形態の説明図であり、まず、予め作製した繊維集合体1を図示省略の治具等で固定し、注射針16とシリンダ部17とピストン18とを有する注射器15のシリンダ部17内に導電液6を入れる。
そして、図14(a)に示すように、注射針16の先端を繊維集合体1の上面(一面)1aから内部へ押し込んで、注射針16の先端を繊維集合体1の下面(他面)1b近傍の内部に配置する。
図14(b)に於て、注射針16の先端を繊維集合体1から引き抜きつつ、注射針16の先端から導電液6をピストン18にて押し出す。そして、図14(c)に示すように、導電液6を繊維集合体1の下面1b側から上面1a側に向かって収縮するように浸透させる。
上記導電液6の浸透のさせ方について、具体的には、例えば、注射針16の引抜き速度が一定に設定される場合は、注射針16の先端が繊維集合体1の下面1b側から上面1a側へ引き抜かれる(後退する)に連れて、ピストン18の押圧力を弱くして、つまり、導電液6の吐出量を少なくするようにして浸透させればよい。
また、ピストン18の押圧力(導電液6の吐出量)が一定の場合は、注射針16の先端が繊維集合体1の下面1b側から上面1a側へ引き抜かれるに連れて、注射針16の引抜き速度を速くするようにして浸透させればよい。
上記導電液6の吐出浸透工程を、繊維集合体1の多数の所定部位で繰り返し行い、その後、導電液6を硬化させて電波吸収部2を多数個形成する(図2〜図5参照)。このようにして、本実施形態の電波吸収体が完成する。
また、上記第3の実施の形態及び上記第4の実施の形態に於て、注射器15を多数個を揃えておき、繊維集合体1の多数の所定部位で行う導電液6の上記吐出浸透工程を、同時に行うようにしてもよい。
図15は、本発明に係る電波吸収体の製造方法の第5の実施の形態の説明図である。ここでは、多数の吐出孔21を有する上部プレート20と、各々、吐出孔21よりも孔の大きさの小さい多数の吸引孔23を有する下部プレート22とを用いる。上部プレート20上の吐出孔21は所定の配列パターンでもって配置されており、下部プレート22上の吸引孔23は、吐出孔21と同じ配列パターン(同じ配列ピッチ)でもって配置されている。
まず、予め作製した繊維集合体1を上部プレート20と下部プレート22とで挟みこむ。このとき、上部プレート20及び下部プレート22は、上部プレート20の吐出孔21と下部プレート22の吸引孔23とが繊維集合体1の厚さ方向に相対向するように配置する。そして、上部プレート20が上側になる状態に図示省略の治具等で固定し、次いで、上部プレート20上に導電液6を液溜めする。
この状態で、下部プレート22の全ての吸引孔23を真空引きする。これにより、上部プレート20上の導電液6は吐出孔21から吐出して繊維集合体1の上部プレート20側から下部プレート22側に向かって浸透していく。このとき、吸引孔23が吐出孔21よりも小さいので、各吐出孔21から吐出した導電液6は、該吐出孔21に対応する吸引孔23に向かって横断面形状が漸次小さくなる形状(図示する例では、縦断面逆三角形状)に浸透していく。
上記導電液6の吐出浸透工程を、繊維集合体1の多数の所定部位で繰り返し行い、その後、導電液6を硬化させて電波吸収部2を多数個形成する(図2又は図3参照)。このようにして、本実施形態の電波吸収体が完成する。なお、電波吸収部2の形状については、例えば、吐出孔21及び吸引孔23の孔形状が円形であれば円錐体状(逆円錐体状)となり、四角形であれば四角錐体状(逆四角錐体状)となるなど、吐出孔21及び吸込孔23の形状や大きさにより、種々の錐体状に形成することができる。
なお、繊維集合体1としては、例えば厚さ寸法が40〜50mmのグラスウールを30mm程度の厚さ寸法に圧縮したものが挙げられる。また、繊維集合体1における下部プレート22の吸引孔23に対応する位置に小さな下穴を開けて電波吸収部2の形状をコントロールするようにしてもよい。一方、下部プレート22の吸引孔23については、小さ過ぎると導電液6が繊維集合体1の下面側に抜け出たときに下部プレート22上に溜まって電波吸収面を汚しやすくなり、その結果、吸収特性を低下させることになるので、或る程度は大きい方が好ましい。
上述した本実施形態である電波吸収体の使用方法について説明する。
本実施形態の電波吸収体は、電波吸収部2の縮小端部13が電波入射方向を向くように配設する。例えば、アンテナから発せられる電波を吸収するようにしたい場合は、アンテナ側に電波吸収部2の縮小端部13を向けて配設する。
本実施形態の電波吸収体は、携帯電話・無線LAN・IP電話等が使用され電波が混在(混信)する居住空間に使用されることが好ましく、例えば、本電波吸収体を、無線LANが設置された(オフィスビルや一般家屋等の)室内の壁・天井・床に付設して電波混信防止用の電波吸収壁としたり、本電波吸収体を基板に付設して、オフィス内のパーティション(間仕切り)に用いる。
図16〜図18は、下記の条件で作製された本実施形態の電波吸収体に、直線偏波を垂直入射させた場合の電波の反射減衰量(電波吸収量)を縦軸に示し、入射電波(直線偏波)の周波数を横軸に示した周波数特性図である。なお、周波数の単位を[GHz]、反射減衰量の単位を[dB]とし、これらの特性図に於て、例えば、反射減衰量が「−20」を示す場合は、20dBの電波を吸収する(減衰させた)ことを表す。
図16に於ける測定試験では、厚さ寸法25mmのグラスウールから成る繊維集合体1に、電波吸収部2を多数個形成した電波吸収体(図1参照)を用いた。
図17に於ける測定試験では、厚さ寸法40mmのグラスウールから成る繊維集合体1に、電波吸収部2を多数個形成した電波吸収体(図1参照)を用いた。
図18に於ける測定試験では、厚さ寸法40mmのグラスウールを2枚積層させた積層ブロック4に、電波吸収部2を多数個形成した電波吸収体(図10参照)を用いた。
なお、上記各電波吸収部2は全て同じ成分の導電液6を用いて形成されている。
図16に示す特性図について説明すると、この電波吸収体は1GHzの周波数の電波に対しては約15dB吸収し(減衰させ)、そして、電波の周波数が高くなるに連れて吸収量(反射減衰量)は多くなり、50GHzの周波数の電波に対しては約25dB吸収した。なお、厚さ寸法25mmのグラスウールに代えて、厚さ寸法25mmのロックウールを用い、このロックウールから成る繊維集合体1に電波吸収部2を多数個形成したものについても同様の測定試験を行ったところ、上記グラスウールの場合と略同じ結果であった。
図17に示す特性図について説明すると、1GHzの電波に対しては約15dB吸収し、図16の場合と余り差はないが、50GHzの電波に対しては約35dB吸収し、図16の場合に比べ吸収量が多くなった。なお、厚さ寸法40mmのグラスウールに代えて、厚さ寸法50mmのロックウールを用い、このロックウールから成る繊維集合体1に電波吸収部2を多数個形成したものについても同様の測定試験を行ったところ、上記グラスウールの場合と略同じ結果であった。
また、図18の特性図では、1GHzの電波に対して約25dB吸収し、図16及び図17の場合に比べ吸収量が多くなり、50GHzの電波に対しては約35dB吸収し図16の場合より多く、また、図17の場合と略同じくらいの吸収量を示した。なお、厚さ寸法40mmの2枚のグラスウールに代えて、厚さ寸法50mmのロックウールを2枚用い、このロックウールを積層して成る積層ブロック4に電波吸収部2を多数個形成したものについても同様の測定試験を行ったところ、上記グラスウールの場合と略同じ結果であった。
以上のように、本実施形態の電波吸収体は、繊維Fを多数本絡めて形成したマット状繊維集合体1を備え、繊維集合体1は繊維Fに導電材料3を付着した電波吸収部2を多数個有し、電波吸収部2は各々繊維集合体1の一面1a側から他面1b側へ横断面拡大状に形成されているので、簡単に製造することができ、かつ、広帯域で電波を吸収することができる。
つまり、従来の電波吸収体のような、板状の誘電体に円錐状の充填孔を形成したり、施蓋したりする複雑な製造工程が不要となり、繊維集合体1に導電材料3を付着するだけで、簡単に、横断面形状が拡大する(円錐体状等の)電波吸収部2を多数形成することができる。さらに、本実施の形態の場合には、全体としてマット状でありフラット面を有するので、室内に配設された場合に室内空間を利用し易く、見た目にも良い。特に、オフィスビルや一般家屋等の室内に配設するのに好適である。
なお、無機繊維Fを構成材料とすれば、耐火性に優れ、オフィスビルや一般家屋等の居住空間に配設しても安全である。
従来のような、マット状繊維集合体1全体に導電材料3を付着したものではなく、繊維集合体1の一部に導電材料3を付着して電波吸収部2を形成するので、その付着量を少なくして、軽量化し、コストダウンも図ることができる。
また、繊維Fを多数本絡めて形成したマット状繊維集合体1を複数積層した積層ブロック4を備え、積層ブロック4は繊維Fに導電材料3を付着した電波吸収部2を多数個有し、電波吸収部2は各々繊維集合体1の積層方向Aと直交する積層ブロック4の一端面4a側から他端面4b側へ横断面拡大状に形成されているので、簡単に製造することができ、かつ、広帯域で電波を吸収することができる。
つまり、従来の電波吸収体のような、板状の誘電体に円錐状の充填孔を形成したり、施蓋したりする複雑な製造工程が不要となり、積層ブロック4(繊維集合体1)に導電材料3を付着するだけで、簡単に、横断面形状が拡大する(円錐体状等の)電波吸収部2を多数形成することができる。さらに、本発明の電波吸収体は、全体としてマット状でありフラット面を有するので、室内に配設された場合に室内空間を利用し易く、見た目にも良い。特に、オフィスビルや一般家屋等の室内に配設するのに好適である。
なお、無機繊維Fを構成材料とすれば、耐火性に優れ、オフィスビルや一般家屋等の居住空間に配設しても安全である。
従来のような、マット状繊維集合体1全体に導電材料3を付着したものではなく、繊維集合体1の一部に導電材料3を付着して電波吸収部2を形成するので、その付着量を少なくして、軽量化し、コストダウンも図ることができる。
積層ブロック4は繊維集合体1を複数積層して形成されているので、例えば、厚さ寸法の大きい電波吸収体(積層ブロック4)を製造する場合に、まず、各繊維集合体1に導電材料3を付着してから積層して積層ブロック4を形成することができ、簡単かつ確実に導電材料3を付着して所望の形状の電波吸収部2を作製することができる。また、予め、導電材料3を付着した繊維集合体1を複数種類用意しておけば、所望の厚さ寸法の積層ブロック4を容易に作製することができる。
また、繊維集合体1がグラスウール又はロックウールから成るので、耐火性に優れ、オフィスビルや一般家屋等の居住空間に配設しても安全である。
また、繊維集合体1の電波吸収部2以外の(導電材料3が付着していない)部分は、断熱性・吸音性を発揮することができる。したがって、従来のような、電波吸収層と音波吸収層とを分けた二層構造とする必要はなく、一層にて電波吸収性と音波吸収性を発揮できるため厚さ寸法を薄くしてコンパクトに形成することができ、室内に配設された場合に室内空間を広く確保することができる。
また、無線LANが設置された室内で電波混信防止用の電波吸収壁に用いられるので、電波が不必要な方向に拡散・送信されるのを防止することができる。このことにより、室内に複数の無線LAN用のアンテナを設置しても電波の混信(相互干渉)が生じない無線LANシステムを構築することができる。
本実施形態に係る電波吸収体の製造方法は、導電液6を入れたシリンダ7の吐出口8を繊維Fを多数本絡めて形成したマット状繊維集合体1の一面1aに接触させ、吐出口8から導電液6をピストン9にて押し出して、導電液6を繊維集合体1の一面1a側から他面1b側に向かって拡がるように浸透させ、この導電液6の吐出浸透工程を繊維集合体1の多数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、その後導電液6を硬化させて電波吸収部2を多数個形成するので、広帯域の電波を吸収することが可能な電波吸収体を簡単に製造することができる。
つまり、従来の電波吸収体のような、板状の誘電体に円錐状の充填孔を形成したり、施蓋したりする複雑な製造工程が不要となり、繊維集合体1に導電液6を浸透(塗布)させるだけで、簡単に、横断面形状が拡大する(円錐体状等の)電波吸収部2を多数形成することができる。さらに、この方法によって製造された電波吸収体は、全体としてマット状でありフラット面を有するので、室内に配設された場合に室内空間を利用し易く、見た目にも良い。特に、オフィスビルや一般家屋等の室内に配設するのに好適である。
なお、無機繊維Fを構成材料とすれば、耐火性に優れ、オフィスビルや一般家屋等の居住空間に配設しても安全である。
従来のような、マット状繊維集合体1全体に導電液6を塗布したものではなく、繊維集合体1の一部に導電液6を塗布して電波吸収部2を形成するので、その塗布量を少なくして、軽量化し、コストダウンも図ることができる。
また、導電液6を入れた容器10に設けられた吐出口11を繊維Fを多数本絡めて形成したマット状繊維集合体1の一面1aに接触させ、繊維集合体1の他面1b側に吸引筒部12を接触させて導電液6を真空引きして吐出口11から吐出させて、導電液6を繊維集合体1の一面1a側から他面1b側に向かって拡がるように浸透させ、この導電液6の吐出浸透工程を繊維集合体1の多数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、その後導電液6を硬化させて電波吸収部2を多数個形成するので、広帯域の電波を吸収することが可能な電波吸収体を簡単に製造することができる。
つまり、従来の電波吸収体のような、板状の誘電体に円錐状の充填孔を形成したり、施蓋したりする複雑な製造工程が不要となり、繊維集合体1に導電液6を浸透(塗布)させるだけで、簡単に、横断面形状が拡大する(円錐体状等の)電波吸収部2を多数形成することができる。さらに、この方法によって製造された電波吸収体は、全体としてマット状でありフラット面を有するので、室内に配設された場合に室内空間を利用し易く、見た目にも良い。特に、オフィスビルや一般家屋等の室内に配設するのに好適である。
なお、無機繊維Fを構成材料とすれば、耐火性に優れ、オフィスビルや一般家屋等の居住空間に配設しても安全である。
従来のような、マット状繊維集合体1全体に導電液6を塗布したものではなく、繊維集合体1の一部に導電液6を塗布して電波吸収部2を形成するので、その塗布量を少なくして、軽量化し、コストダウンも図ることができる。
また、注射針16とシリンダ部17とピストン18とを有する注射器15のシリンダ部17内に導電液6を入れ、注射針16の先端を繊維Fを多数本絡めて形成したマット状繊維集合体1の一面1aから内部へ押し込みつつ、注射針16の先端から導電液6をピストン18にて押し出して、導電液6を繊維集合体1の一面1a側から他面1b側に向かって拡がるように浸透させ、この導電液6の吐出浸透工程を繊維集合体1の多数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、その後導電液6を硬化させて電波吸収部2を多数個形成するので、広帯域の電波を吸収することが可能な電波吸収体を簡単に製造することができる。
つまり、従来の電波吸収体のような、板状の誘電体に円錐状の充填孔を形成したり、施蓋したりする複雑な製造工程が不要となり、繊維集合体1に導電液6を浸透(塗布)させるだけで、簡単に、横断面形状が拡大する(円錐体状等の)電波吸収部2を多数形成することができる。さらに、この方法によって製造された電波吸収体は、全体としてマット状でありフラット面を有するので、室内に配設された場合に室内空間を利用し易く、見た目にも良い。特に、オフィスビルや一般家屋等の室内に配設するのに好適である。
なお、無機繊維Fを構成材料とすれば、耐火性に優れ、オフィスビルや一般家屋等の居住空間に配設しても安全である。
従来のような、マット状繊維集合体1全体に導電液6を塗布したものではなく、繊維集合体1の一部に導電液6を塗布して電波吸収部2を形成するので、その塗布量を少なくして、軽量化し、コストダウンも図ることができる。
さらに、(繊維集合体1への)注射針16の押込み速度や、ピストン18の押圧力(導電液6の吐出量)を調節することで、電波吸収部2を所望の形状に自由に形成することができ、吸収させたい電波の周波数域に対応した電波吸収体や、所望の電波吸収特性を有する電波吸収体を簡単に製造することができる。
また、注射針16とシリンダ部17とピストン18とを有する注射器15のシリンダ部17内に導電液6を入れ、注射針16の先端を繊維Fを多数本絡めて形成したマット状繊維集合体1の一面1aから内部へ押し込んで、注射針16の先端を繊維集合体1の他面1b近傍の内部に配置し、注射針16を繊維集合体1から引き抜きつつ、注射針16の先端から導電液6をピストン18にて押し出して、導電液6を繊維集合体1の他面1b側から一面1a側に向かって収縮するように浸透させ、この導電液6の吐出浸透工程を繊維集合体1の多数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、その後導電液6を硬化させて電波吸収部2を多数個形成するので、広帯域の電波を吸収することが可能な電波吸収体を簡単に製造することができる。
つまり、従来の電波吸収体のような、板状の誘電体に円錐状の充填孔を形成したり、施蓋したりする複雑な製造工程が不要となり、繊維集合体1に導電液6を浸透(塗布)させるだけで、簡単に、横断面形状が拡大する(円錐体状等の)電波吸収部2を多数形成することができる。さらに、この方法によって製造された電波吸収体は、全体としてマット状でありフラット面を有するので、室内に配設された場合に室内空間を利用し易く、見た目にも良い。特に、オフィスビルや一般家屋等の室内に配設するのに好適である。
なお、無機繊維Fを構成材料とすれば、耐火性に優れ、オフィスビルや一般家屋等の居住空間に配設しても安全である。
従来のような、マット状繊維集合体1全体に導電液6を塗布したものではなく、繊維集合体1の一部に導電液6を塗布して電波吸収部2を形成するので、その塗布量を少なくして、軽量化し、コストダウンも図ることができる。
さらに、(繊維集合体1からの)注射針16の引抜き速度や、ピストン18の押圧力(導電液6の吐出量)を調節することで、電波吸収部2を所望の形状に自由に形成することができ、吸収させたい電波の周波数域に対応した電波吸収体や、所望の電波吸収特性を有する電波吸収体を簡単に製造することができる。
また、多数の吐出孔21を有する上部プレート20と、各々、上部プレート20の吐出孔21よりも小径に形成された多数の吸引孔23を有し、該多数の吸引孔23がそれぞれ上部プレート20の多数の吐出孔21に対応するように該上部プレート20に対向配置された下部プレート22との間に、繊維Fを多数本絡めて形成したマット状繊維集合体1を挟み込み、上部プレート20の各吐出孔21に導電液6を溜めておき、下部プレート22の各吸引孔23から導電液6を吸引して吐出孔21から吐出させて、該導電液6を繊維集合体1の上部プレート20側の面から下部プレート22側の面に向かって収縮するように浸透させる吐出浸透作業を相対応する吐出孔21及び吸引孔23の各組毎に順に又は同時に行い、その後、導電液6を硬化させて複数の電波吸収部2を形成することができる。
つまり、従来の電波吸収体のような、板状の誘電体に円錐状の充填孔を形成したり、施蓋したりする複雑な製造工程が不要となり、繊維集合体1に導電液6を浸透(塗布)させるだけで、簡単に、横断面形状が拡大する(円錐体状等の)電波吸収部2を多数形成することができる。さらに、この方法によって製造された電波吸収体は、全体としてマット状でありフラット面を有するので、室内に配設された場合に室内空間を利用し易く、見た目にも良い。特に、オフィスビルや一般家屋等の室内に配設するのに好適である。
なお、無機繊維Fを構成材料とすれば、耐火性に優れ、オフィスビルや一般家屋等の居住空間に配設しても安全である。
従来のような、マット状繊維集合体1全体に導電液6を塗布したものではなく、繊維集合体1の一部に導電液6を塗布して電波吸収部2を形成するので、その塗布量を少なくして、軽量化し、コストダウンも図ることができる。
さらに、上部プレート20の吐出孔21及び下部プレート22の吸引孔23の大きさや、上部プレート20上に溜めておく導電液6の深さや、下部プレート22の吸引孔23に対する吸引力を調節することで、電波吸収部2を所望の形状に自由に形成することができ、吸収させたい電波の周波数域に対応した電波吸収体や、所望の電波吸収特性を有する電波吸収体を簡単に製造することができる。

Claims (9)

  1. 繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体と、
    各々、上記繊維集合体に該繊維集合体の一面側から他面側へ横断面拡大状に形成され、上記繊維に導電材料を付着した複数の電波吸収部とを備えていることを特徴とする電波吸収体。
  2. 繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体を複数積層した積層ブロックと、
    各々、上記積層ブロックに上記繊維集合体の積層方向における該積層ブロックの一面側から他面側へ横断面拡大状に形成され、上記繊維に導電材料を付着した複数の電波吸収部とを備えていることを特徴とする電波吸収体。
  3. 上記繊維集合体がグラスウール又はロックウールから成る請求項1又は2記載の電波吸収体。
  4. 無線LANが設置された室内で電波混信防止用の電波吸収壁に用いられる請求項1,2又は3記載の電波吸収体。
  5. 導電塗料を入れたシリンダの吐出口を繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体の一面に接触させ、
    上記吐出口から上記導電塗料をピストンにて押し出して、該導電塗料を上記繊維集合体の一面側から他面側に向かって拡がるように浸透させ、
    この導電塗料の上記吐出浸透工程を上記繊維集合体の複数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、
    その後上記導電塗料を硬化させて電波吸収部を複数個形成することを特徴とする電波吸収体の製造方法。
  6. 導電塗料を入れた容器に設けられた吐出口を繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体の一面に接触させ、
    該繊維集合体の他面側に吸引筒部を接触させて上記導電塗料を真空引きして上記吐出口から吐出させて、該導電塗料を上記繊維集合体の一面側から他面側に向かって拡がるように浸透させ、
    この導電塗料の上記吐出浸透工程を上記繊維集合体の複数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、
    その後上記導電塗料を硬化させて電波吸収部を複数個形成することを特徴とする電波吸収体の製造方法。
  7. 注射針とシリンダ部とピストンとを有する注射器の該シリンダ部内に導電塗料を入れ、 上記注射針の先端を繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体の一面から内部へ押し込みつつ、該注射針の先端から上記導電塗料を上記ピストンにて押し出して、該導電塗料を上記繊維集合体の一面側から他面側に向かって拡がるように浸透させ、
    この導電塗料の上記吐出浸透工程を上記繊維集合体の複数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、
    その後上記導電塗料を硬化させて電波吸収部を複数個形成することを特徴とする電波吸収体の製造方法。
  8. 注射針とシリンダ部とピストンとを有する注射器の該シリンダ部内に導電塗料を入れ、 上記注射針の先端を繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体の一面から内部へ押し込んで、該注射針の先端を上記繊維集合体の他面近傍の内部に配置し、該注射針を上記繊維集合体から引き抜きつつ、
    該注射針の先端から上記導電塗料を上記ピストンにて押し出して、該導電塗料を上記繊維集合体の他面側から一面側に向かって収縮するように浸透させ、
    この導電塗料の上記吐出浸透工程を上記繊維集合体の複数の所定部位で繰り返し又は同時に行い、
    その後上記導電塗料を硬化させて電波吸収部を複数個形成することを特徴とする電波吸収体の製造方法。
  9. 複数の吐出孔を有する第1プレートと、各々、上記第1プレートの吐出孔よりも小径に形成された複数の吸引孔を有し、該複数の吸引孔がそれぞれ上記第1プレートの複数の吐出孔に対応するように該第1プレートに対向配置された第2プレートとの間に繊維を複数本絡めて形成したマット状繊維集合体を挟み込み、
    上記第1プレートの各吐出孔に導電塗料を溜めておき、
    上記第2プレートの吸引孔から上記導電塗料を吸引して上記吐出孔から吐出させて、該導電塗料を上記繊維集合体の上記第1プレート側の面から上記第2プレート側の面に向かって収縮するように浸透させる吐出浸透作業を行い、
    その後、上記導電塗料を硬化させて電波吸収部を複数個形成することを特徴とする電波吸収体の製造方法。
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