JPWO2007021008A1 - プラスターの製造方法及びその製造装置及びプラスター用ライナー - Google Patents

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Abstract

有効成分の活性を低下させないで効率よく粘着剤層に有効成分を含有または担持させること。支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層されたプラスターを製造する方法であって、支持体またはライナー上に粘着剤の種類に応じて加熱して粘着剤自体の溶融または使用した溶剤の蒸発によって粘着基剤層を形成し、その粘着基剤層に該有効成分を含有または担持させることによりプラスターを連続的に得ることよりなり、粘着基剤層への有効成分の含有または担持が、粘着基剤層の形成時にした加熱の温度を有効成分の活性を低下させない温度にまで降下させた状態で行われるプラスターの製造方法。

Description

本発明はプラスターの製造方法及びその製造装置に関し、さらに詳しくは、支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層され、使用時にはライナーを剥離するプラスターを製造するプラスターの製造方法およびその製造装置に関する。
プラスターは、医療用粘着テープ、絆創膏、貼付剤などとして知られているが、その典型的な構成例は、支持体と、この一面に展延される粘着剤層と、この粘着剤層に剥離可能に接着されるライナーとからなる。上記粘着剤の種類は、天然ゴム、合成ゴムとそれらの混合物、アクリル系ポリマーの溶液やエマルジョン型、ホットメルト型および電子線硬化型が挙げられる。また上記粘着剤中に有効成分として医薬成分、化粧成分等を含むプラスターを製造する場合、該有効成分を粘着剤中に混合して支持体に塗布する方法が一般的である(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、有効成分の多くは、有機溶剤系粘着剤の場合は塗工後の熱風(60〜110℃程度)による溶剤除去・乾燥工程や、ホットメルト系粘着剤の場合は粘着基剤への混入時における加熱(170〜180℃程度)・混合工程において、有効成分の揮散による減量や化学変化・分解等の熱劣化が引き起こされるという問題がある。
また、一方では織布や不織布等の透過性支持体が用いられることが多いが、温度が高く、したがって流動性の高い粘着剤を塗布すれば裏側に浸み出してしまうという問題がある。
特開平8−295624号公報
本発明は、上記問題を解決することを課題としてなされたものであり、有効成分の活性を低下させないで効率よく粘着剤層に含有または担持させることができると共に、透過性支持体を用いても粘着基剤の浸み出しを防止できるプラスターの製造方法及びその製造装置を提供するものである。
本発明の発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意研究を重ね、有効成分を粘着基剤層形成後でもその粘着基剤層に浸透により含有させることができるという知見を得、この知見に基づき有効成分を含まない粘着基剤層をまず形成し、しかる後にこの粘着基剤層を有効成分の活性を低下させない温度条件にした上で有効成分を含有させれば、上記問題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の1つの特徴は、支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層されたプラスターを製造する方法であって、
支持体またはライナー上に粘着剤の種類に応じて加熱して粘着剤自体の溶融または使用した溶剤の蒸発によって粘着基剤層を形成し、その粘着基剤層に該有効成分を含有または担持させることによりプラスターを連続的に得ることよりなり、
粘着基剤層への有効成分の含有または担持が、粘着基剤層の形成時にした加熱の温度を有効成分の活性を低下させない温度にまで降下させた状態で行われるプラスターの製造方法にある。
また、本発明の更なる特徴は、支持体またはライナー上に粘着基剤層を形成させ、かつ粘着基剤層に有効成分を含有又は担持させるに際して粘着基剤層の加熱の温度を有効成分の活性を低下させない温度条件にまで降下させるわけであるが、一方的に粘着基剤層の温度を降下させるのではなく、その条件の内、より高い温度で粘着基剤層に有効成分を含有または担持させ、それによって(透過性の支持体への粘着基剤層の浸み出しを防止できると共に、)有効成分を粘着基剤層に効果的に含有または担持させ(高温での高い浸透性の利用)、ライナーと支持体のいずれか(特にライナー)を、粘着基剤層を形成する過程でしっかり貼り合せできるようにし、さらに工業的な生産において温度を不必要に下げる無駄を省くと共に時間短縮を可能にし、プラスターの品質と生産性を高めることにある。
ここで、粘着基剤層に含有または担持された有効成分の活性を低下させない温度は、有効成分にもよるが、例えば、約130℃以下、好ましくは約35〜約100℃、さらに好ましくは、約35〜約80℃である。なお、この有効成分の活性を低下させない温度は、粘着基剤層の温度を検出する温度検出手段で得られる。特に限定されないが、例えば、粘着基剤層表面の温度を検出する非接触型の赤外線サーモセンサで得られる。
本発明において、粘着基剤層に有効成分を含有または担持させるとは、粘着基剤層に有効成分を含有(含浸または浸透)させるか、有効成分を完全に粘着基剤層の表面上に担持させる場合と共に、粘着基剤層に有効成分の一部を含有させ、その残りを粘着基剤層の表面に担持させる場合も含まれる。
本発明による有効成分を含有または担持する粘着剤層の形成は、(1)支持体上に粘着基剤層を、ライナー上に有効成分を含有した有効成分含有層をそれぞれ形成し、前記有効成分含有層を支持体上に形成された粘着基剤層の温度を所望の温度に低下させた状態で貼り合わせることによるか、(2)支持体上に形成された粘着基剤層の温度を所望の温度に低下させた状態で有効成分を溶解または分散した溶液を前記粘着基剤層上に塗布することにより得られる。
本発明は、さらに別の観点によれば、支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層されたプラスターを製造する装置であって、支持体を搬送する支持体搬送手段と、ライナーを搬送するライナー搬送手段と、搬送される支持体とライナーのいずれか一方上に粘着基剤層を形成する粘着基剤層形成手段と、搬送される支持体とライナーのいずれか他方上に有効成分含有層を形成することにより有効成分担持層を形成する有効成分担持層形成手段と、前記粘着基剤層の温度を検知する温度検知手段と、この温度検知手段によって検知された温度が有効成分の活性を低下させない温度にまで降下した状態で、前記粘着基剤層の表面に前記有効成分担持層を貼り合わせ、有効成分を粘着基剤層に含有または担持させる粘着基剤層と有効成分担持層との貼り合せ手段とを備えてなるプラスターの製造装置を提供できる。
本発明は、さらに別の観点によれば、支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層されたプラスターを製造する装置であって、支持体を搬送する支持体搬送手段と、ライナーを搬送するライナー搬送手段と、搬送される支持体とライナーのいずれか一方上に粘着基剤層を形成する粘着基剤層形成手段と、前記粘着基剤層の温度を検知する温度検知手段と、形成された粘着基剤層上に、前記温度検知手段によって検知された温度が有効成分の活性を低下させない温度にまで降下した状態で、有効成分を溶解または分散した溶液を塗布し、有効成分を粘着基剤層に含有または担持させる有効成分塗布手段と、 有効成分を含有または担持した粘着基剤層上に支持体とライナーのいずれか他方を貼り合わせる貼り合せ手段とを備えてなるプラスターの製造装置を提供できる。
本発明によれば、支持体またはライナー上に粘着剤の種類に応じて溶融または溶剤の蒸発によって粘着基剤層を予め形成し、しかる後にその粘着基剤層に有効成分の活性を低下させない温度条件下で該有効成分を含有または担持させることによって、有効成分をその活性を低下させないで効率よく粘着剤層に含有させることができる。
さらに、本発明において、粘着基剤層に有効成分を含有又は担持させるに際して粘着基剤層の加熱の温度を有効成分の活性を低下させない温度条件にまで降下させるわけであるが、一方的に粘着基剤層の温度を降下させるのではなく、その条件の内、より高い温度で粘着基剤層に有効成分を含有または担持させ、それによって有効成分を粘着基剤層に効果的に含有または担持させ(高温での高い浸透性の利用)、ライナーと支持体のいずれか(特にライナー)を、粘着基剤層を形成する過程でしっかり貼り合せできるようにし、さらに工業的な生産において温度を不必要に下げる無駄を省くと共に時間短縮を可能にし、プラスターの品質と生産性を高めることができる。
本発明に係るプラスターの製造装置の実施の形態1を示す概略構成説明図である。 図1の実施の形態1で製造されるプラスターの概略構成説明断面図である。 本発明に係るプラスターの製造装置の実施の形態2を示す概略構成説明図である。 図3の実施の形態2で製造されるプラスターの概略構成説明断面図である。
符号の説明
1 プラスターの製造装置
2 支持体
3 ライナー
4 粘着剤層
4a 粘着基剤層
5 医薬成分担持層
6 支持体繰出しロール
7 供給ロール
8 ガイドロール
9 第1ロール
10 ライナー繰出しロール
11 ガイドロール
12 第2ロール
13 冷却ロール
14 主ロール
15 容器
16 グラビアロール
17 ゴムロール
18 副ロール
19 コンマロール
20 プラスター巻取りロール
21 ガイドロール
22 ガイドロール
23 ドクターブレード
P1 プラスター
本発明に係るプラスターの製造方法は、支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層され、使用時にライナーを剥離して粘着剤層側から被貼付面に貼り付けるプラスターを製造対象としている。
本発明においては、支持体またはライナー上にまず粘着基剤層(有効成分を含まない粘着剤の層を意味する)を形成し、その粘着基剤層に有効成分の活性を低下させない温度条件下で該有効成分を含有または担持させる。
ここで、支持体の材質および形状は、当該分野で知られたものが使用できる。より具体的に言えば、プラスターの製造原料としては、シートまたはフイルム状のものが用いられ、プラスターの形成後に適当なサイズにカットされる。その材質は、天然繊維、合成樹脂繊維からなる不織布や織布、その他合成樹脂フイルムなどいずれでもよく、例えばポリエステル、ポリプロピレンまたはレーヨンなどの繊維の一種または複数種を用いて布状に成形された不織布、ポリエステル繊維からなる織布、スフを用いて織られた布であるスフモスリン、塩化ビニルフイルム、ポリエチレンフイルム、ポリウレタン・塩ビ共重合体フイルム、ポリウレタンフイルムなどが好ましいものとして挙げられる。その他、セロハン、酢酸セルローズ、ポリ塩化ビニリデン、ニトリルゴム、ポリプロピレンのホモまたはコポリマー、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレンなどの合成樹脂や、他のポリマーとのブレンドなども好ましい材質として挙げることができるが、別段これらに限定されるものではなく、支持体は用途によって選ばれる。
ライナーとしては、剥離性を持った両面を加工した紙、フイルム、さらにクレープ紙、あるいはエンボス状のフイルム、また他の剥離剤を塗工したフイルムなどである。フイルムとしては、塩化ビニルフイルム、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリエステルフイルム、ポリエチレンテレフタレートフイルムなどが挙げられる。上記フイルムにシリコーン処理したシリコーン剥離ライナーは特に重要である。
粘着基剤層を形成する粘着剤としては、天然ゴム、合成ゴムとそれらの混合物、アクリル系ポリマーの溶液やエマルジョン型、ホットメルト型および電子線硬化型を挙げることができる(日刊工業新聞社発行「粘着技術ハンドブック」P774〜775参照)。
これらの粘着剤は、その種類によって粘着基剤層を形成する方法を異にしているが、いずれの方法でも高温を経て粘着基剤層を形成するに至るので、本発明においては、粘着基剤層が有効成分の活性を低下させない温度条件下にない(温度が高い)場合は、有効成分の活性を低下させない温度条件に調整した上で有効成分を含有または担持させる。
そして、このような温度条件下で粘着基剤層に有効成分を含有または担持させるに当たっては、有効成分の粘着基剤層への浸透を効果的にすることや、他方のライナーまたは支持体との貼り付けを十分行うことなどを考慮して、粘着剤の種類ごとに以下のごとき方法を採用するのが望ましい。
(1)ホットメルト型の粘着剤
ホットメルト型の粘着剤では、高温(例えば120〜180℃)に加熱して溶融させ、展延または塗布(塗工)により、支持体とライナーのいずれか一方上に粘着基剤層を形成する。そしてこの粘着基剤層に有効成分の活性を低下させない温度条件下で該有効成分を含有または担持させるわけであるが、有効成分の活性を低下させない温度条件の内、より高い温度条件で粘着基剤層に有効成分を含有させ、それによって有効成分を粘着基剤層に効果的に浸透させ(高温での高い浸透性の利用)、支持体とライナーのいずれか他方(特にライナー)をしっかり貼り合せできるようにし(高温での高い粘着性の利用)、さらに特に工業的な生産において、温度を不必要に下げる無駄を省くことができる。
ここで、ホットメルト型のゴム系粘着剤としては、下記エラストマーと粘着付与剤との組み合わせが挙げられる。すなわち、エラストマーとしては、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、ブチルゴム、スチレンーイソプレンースチレンブロック共重合体(省略してSISと称す。以下同様)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンブタジエンゴムの水素添加物(SBRS)等が挙げられる。
また、粘着付与剤としては、ロジン、水添ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、ポリテルペン、テルペンフェノール、フェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロンインデン樹脂、その他脂肪族系樹脂(C5系樹脂)、石油系樹脂、脂環式炭化水素樹脂(水添芳香族系樹脂)等が挙げられる。
これらエラストマーと粘着付与剤とを組み合わせたゴム系粘着剤は、常温で固形のブロック体とすることができ、それを高温(例えば120〜180℃)に加熱することによって溶融させ、支持体またはライナー上に直接展延(塗工)して粘着基剤層を形成するか、別途ロールなどの上に展延(塗工)して粘着基剤層を形成し、しかる後に支持体とライナーのいずれか一方上に該粘着基剤層を貼り付け(転写し)てもよい。
なお、粘着剤層の厚みは、プラスターの粘着力と有効成分の保持力との確保を考慮して一般的に10〜1000μm、好ましくは20〜200μmに設定される。
(2)溶剤型の粘着剤
溶剤型の粘着剤では、粘着剤を溶剤に溶かして展延または塗布(塗工)し、次いで高温(例えば120℃)下で溶剤を蒸発させて支持体とライナーのいずれか一方上に粘着基剤層を形成する。そしてこの粘着基剤層に有効成分の活性を低下させない温度条件下で該有効成分を含有または担持させるわけであるが、有効成分の活性を低下させない温度条件の内、より高い温度条件で、しかも溶剤を完全に蒸発させる前に、粘着基剤層に有効成分を含有または担持させ、それによって有効成分を粘着基剤層に効果的に浸透させ(高温での高い浸透性の利用)、支持体とライナーのいずれか他方(特にライナー)を、粘着基剤層を形成する過程でしっかり貼り合せできるようにし、さらに特に工業的な生産において、温度を不必要に下げる無駄を省くことができる。
ここで、溶剤型のアクリル系粘着剤としては、下記主モノマーと副モノマーとの組み合わせが挙げられる。すなわち、主モノマーとしては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸デシル、メタアクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、メタアクリル酸ドデシル等が挙げられる。また、副モノマーとしては、アクリル酸、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、無水マレイン酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
これら主モノマーと副モノマーとを組み合わせるアクリル系粘着剤は、適宜添加剤を加え特定の溶剤に溶かして支持体またはライナー上に塗布(展延または塗工)し、次いで高温(例えば120℃)の乾燥トンネルに通して適宜溶剤を蒸発させて粘着基剤層を形成する。
上記粘着基剤層には、適宜、軟化剤(可塑剤)、吸収促進剤、多価アルコール類、シリコーン油類、無機充填剤、酸化防止剤(紫外線吸収剤)等が用いられる。特に有効成分を、これを溶解または分散させ、かつ粘着基剤層に浸透しうる低分子化合物の軟化剤(可塑剤)と共に用いるのが好ましい。
上記軟化剤(可塑剤)としては、ポリブテン、ポリイソブチレン、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジエチルフタレート、液状ロジンエステル、塩素化パラフィン、プロセスオイル、ラノリン、IPM、シリコーン、ワセリン、固形パラフィン、流動パラフィン、プラステイペース、ミツロウ、メントール、リモネン、ピネン、ピペリトン、テルピノール、カルベオール、アーモンド油、オリーブ油、ツバキ油、パーシック油、ハッカ油、ゴマ油、ダイズ油、ミンク油、綿実油、トウモロコシ油、サフラワー油、ブドウ油、マカデミアナッツ油、卵黄油、紅花油、クロタミトン、ピロリドン、液状ポリイソプレン、中鎖脂肪酸トリグリセリド、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、オレイルアルコール、ジメチルアミド、アジピン酸ジイソプロピル、リノレン酸、カプリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、マリスチン酸、リノール酸、オレフィン酸、プロピレングリコール、ブチレングリコール、スクワラン、スクワレン、ユーカリ油、パーム油、ヤシ油、ラッカセイ油、炭酸プロピレン、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ラウリルアルコール、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等が挙げられる。これらは、有効成分に応じて単独で又は複数種混合して用いられる。
上記多価アルコールとしては、グリセリン、プロピレングリコール、オクタンジオール、ポリエチレングリコール、D−ソルビット、クロタミトン等が挙げられる。
上記シリコーン油としては、メチルシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン等が挙げられる。
上記無機充填剤としては、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム等が挙げられる。
上記酸化防止剤(紫外線吸収剤)としては、BHT、DTBHQ等が挙げられる。
本発明に係るプラスターの粘着基剤層に含有または担持させるのに適した有効成分としては、次のごとき医薬成分(医薬品)、化粧成分(化粧品)、香料が挙げられる。
医薬成分(医薬品)としては消炎鎮痛剤、ホルモン剤、局所麻酔剤、心疾患硝酸剤、動揺病治療剤、更年期障害治療剤、高血圧治療剤、癌性疼痛緩和剤、気管支拡張剤、禁煙補助剤、頻尿・尿失禁治療剤等が挙げられ、具体的なものとして、フェルビナク、インドメタシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、メントール、吉草酸ベタメタゾン、インシュリン、リドカイン(MT66〜69℃、BT159〜160℃)、硝酸イソソルビド、ニトログリセリン(50℃以下で安定)、スコポラミン、エストラジオール、クロニジン、フェンタニル、クエン酸フェンタニル、ツロブテロール、ニコチン、塩酸オキシブチニン、ジクロフェナクナトリウム、塩酸エペリゾン、ロキソプロフェンナトリウム、カプサイシン(MT65.7〜66.3℃)、塩酸トラニゾール、ケトロラク、スプロフェン、ザルトプロフェン、塩酸ジブカイン、テストステロン、ピロキシカム、サリチル酸、プロゲステロン、カンフル、エダラボン、バルデコキシブ、セレコキシブ、ロフェコキシブ、エストロゲン、プロゲストゲン、クロニジン、テオフィリン、ノニル酸ワニリルアミド、トウガラシエキス、アスピリン、硫酸サルブタモール、塩酸イソプロテノール、アリルエストレノール、ハイドロコルチゾン、プレドニゾロン、メチルプレゾニドロン、トリアムシノロン、デキサメタゾン、パラメタゾン並びにこれらコルチゾンの誘導体及び塩類などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、化粧成分(化粧品)としては、ビタミン類、保湿剤、美白剤、血行促進成分、抗酸化成分、細胞賦活成分、抗アレルギー成分などを挙げることができ、具体的には、ビタミンC、ビタミンE、アルブチン、ユビデカレノンなどを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。なお、有効成分の活性を低下させない温度は、例えば、細胞賦活成分のユビデカレンでは45℃以下である。
香料としては、スイートオレンジ、レモン、ベルガモット、ペパーミント、ラベンダー、ゼラニウム、ローズ、ジャスミン、バジル、ユーカリ等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
上記のような有効成分を塗布する際は、有効成分を適当な媒体に溶解または分散した溶液で使用される。媒体は、主に有効成分の種類による有機溶剤や水に対する溶解性のような物理的性質を考慮して選択されるが、その上、粘着基剤層と親和性または相溶性を有する媒体の使用が、有効成分を粘着基剤層に高濃度に含有または浸透させるのに好ましい。当業者であれば、媒体の選択は、特別な実験を必要とすることなく容易になし得ることである。
上記媒体としては、前記した軟化剤(可塑剤)を有効成分に応じて単独で又は複数種混合して使用することが出来る。たとえば、クロタミトンは、ケトプロフェン、イブプロフェン、リドカイン、フルルビプロフェン、アスピリン、フェルビナクなどの医薬成分に対して好適に用いられ、ピロリドンは、ケトプロフェン、イブプロフェン、リドカイン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウムなどの医薬成分に対して好適に用いられ、イソプロパノールアミンは、ケトプロフェン、イブプロフェン、リドカイン、フルルビプロフェン、アスピリンなどの医薬成分に対して好適に用いられ、ハッカ油は、ケトプロフェン、イブプロフェン、リドカイン、フルルビプロフェンなどの医薬成分に対して好適に用いられる。しかしながらこれらに限定されるものではない。
また、粘着基剤層との貼り合わせに使用する有効成分含有層は、有効成分を適当な液状または固体の担体(必要に応じて溶剤を添加)に均一にかつ適当な濃度に支持させて形成させる。液状または固体の担体は、有効成分に対し不活性でかつ粘着基剤層との貼り合わせ後に容易に除去できるか、実質的に残存しないものが好ましく、これも、前記した軟化剤(可塑剤)を有効成分に応じて単独でまたは複数種混合して使用できる。
次に、粘着基剤層の温度を具体的に上述の医薬成分や化粧成分の活性を低下させない温度にするには、次の温度調節手段を適宜採用できる。
(1)粘着基剤層を有効成分の活性を低下させない温度に調整する温度調整手段、例えば粘着基剤層を形成するローラを設ける。
(2)粘着基剤層形成手段を、供給される高温の粘着剤をロール面上に展延して粘着基剤層とする粘着基剤層形成ロールと、搬送される支持体とライナーのいずれか一方上に前記粘着基剤層を貼り合せる貼り合せロールとで構成し、この貼り合せロールに、前記粘着基剤層の温度を有効成分の活性を低下させない温度に下げる冷却器を熱交換的に設ける。
(3)搬送される支持体とライナーのいずれか一方とその上に形成された粘着基剤層とを通過させることにより少なくとも粘着基剤層の温度を有効成分の活性を低下させない温度に下げる冷却室を設ける。
もちろん、粘着基剤層の温度が医薬成分や化粧成分の活性を低下させない温度に自然になっている場合は、温度調節手段は不要である。
そして、予め形成した粘着基剤層に有効成分を含有させるには、具体的には、支持体上に粘着基剤層を、ライナー上に有効成分含有層をそれぞれ形成し、支持体上に形成された粘着基剤層に有効成分含有層を貼り合わせる。ライナー上に粘着基剤層を形成し、支持体上に有効成分含有層をそれぞれ形成し、ライナー上に形成された粘着基剤層に有効成分含有層を貼り合わせてもよい。
また、支持体またはライナー上に粘着基剤層を形成し、この粘着基剤層上に有効成分を溶解または分散した溶液を展延または塗布(塗工)してもよい。塗布はロール方式、スプレー方式などが挙げられる。
本発明においては、もちろん、上述の貼り合せまたは塗布によって粘着基剤層に浸透(移行または含浸)させ、含有または担持させることができる有効成分が選択して使用される。
貼り合せ又は塗布により粘着基剤層に接触させられた有効成分担持層から有効成分が粘着基剤層中に浸透・拡散し、有効成分がほぼ均等に含有された粘着剤層が形成される。たとえば50〜200μmの粘着基剤層に対して塗布又は貼り合わされた有効成分1〜2週間で粘着基剤層中に均一に拡散・浸透する。
本発明において、得られるプラスターは、支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層された構成であって、使用時にはライナーを剥離し、プラスターをその剥離された面側(粘着剤層)から所望の皮膚面に貼付されるわけである。また、必要に応じて粘着基剤層の有効成分の濃度分布を、ライナー側で大きくすることもできる。
[実施の形態1]
図1は本発明に係るプラスターの製造装置の実施の形態1を示す概略構成説明図、図2はプラスターの概略構成説明断面図である。
まず図2において、プラスターP1は、支持体2と、有効成分を含有する粘着剤層4と、ライナー3とがこの順に積層され、使用時にライナー3を剥離して粘着剤層4を被貼付け面(皮膚面)に貼り付け可能に構成されている(例えば、全体の大きさ:約70mm×約100mm)。
支持体2はポリエステル製の不織布からなる(支持体の厚み:約1mm)。ライナー3はPETに剥離剤を適宜塗布した剥離可能な合成樹脂シートからなる(ライナーの厚み:約30〜60μm)。
粘着剤層4はホットメルト系粘着剤としてのゴム系粘着剤である、スチレンーイソプレンースチレン樹脂(SIS)に有効成分として医薬成分のホルモン剤(インシュリン)(約400μg)を含有させてなる(粘着剤層の厚み:約100〜200μm)。
さて図1において、プラスターの製造装置1は、支持体繰出しロール6から支持体2を搬送する支持体搬送手段と、ライナー繰出しロール10からライナー3を搬送するライナー搬送手段と、搬送される支持体2上に粘着基剤層4aを形成する粘着基剤層形成手段と、搬送されるライナー3上に医薬成分担持層5を形成する医薬成分担持層形成手段と、支持体2上に形成された粘着基剤層4a上に、ライナー3およびその上に形成された医薬成分担持層5を該医薬成分担持層5側から貼り合せ、プラスターP1とする貼り合せ手段と、この貼り合せ手段により得られたプラスターP1を巻き取るプラスター巻取り手段とを備えている。
支持体搬送手段は、支持体繰出しロール6から繰り出される支持体2を後述する粘着基剤層形成用主ロール14へノーテンションで供給するノーテンション搬送ロール7と、この搬送ロールと主ロール14との間のガイドロール8とからなる。
ライナー搬送手段は、ライナー繰出しロール10からライナー3を繰り出し、後述するゴムロール17へ案内供給するガイドロール11からなる。
粘着基剤層形成手段は、温度調節機能を備えた第1ロール9および第2ロール12からなるコンマコータ19と、ロール表面をシリコンコート処理した冷却ロール13と、この冷却ロールに対接し、ロール表面をスリップ防止加工した粘着基剤層形成用主ロール14とからなる。そして冷却ロール13には、熱交換的に付設され、ロール面上に形成される粘着基剤層4aの温度を医薬成分の活性を低下させない温度に下げる冷却器(図示省略)を具備している。
医薬成分担持層形成手段は、医薬成分溶解液を貯留する容器15と、この容器の医薬成分溶解液に一部を浸漬させたグラビアロール16と、このグラビアロールに対接し、対接間隙を通るライナー3上に医薬成分担持層5を形成するゴムロール17とからなる。なお、23はグラビアロール16のスクレーパである。
貼り合せ手段は、主ロール14に対接する副ロール18からなる。
プラスター巻取り手段は、トルクモータ(図示省略)によりプラスターP1を巻き取る巻取りロール20と、二つのガイドロール21・22とを備えている。
以上の構成からなるプラスターの製造装置1の作動を説明する。
まず、支持体繰出しロール6は、支持体2をノーテンション搬送ロール7およびガイドロール8を介してノーテンションで粘着基剤層形成用主ロール14へ供給する。
第1ロール9と第2ロール12は、固形状態から160〜180℃に加熱されて溶融状態となったSIS系粘着剤の供給を受け、この溶融状態のSIS系粘着剤を120〜160℃に温度調整しながら、冷却ロール13上に供給し、厚み:約100μmで展延する。冷却ローラ13は、展延されたSIS樹脂の温度を約2〜8℃まで下げながら主ローラ14に供給される支持体2上に粘着基剤層4aを形成する。なお、支持体2上に形成された粘着基剤層4aの表面温度を検知する図示しない赤外線センサーが設けられており、このセンサーにより検知された温度信号は図示しないコントローラを介して冷却器の温度を制御する様に構成されている。
一方、ライナー繰出しロール10はライナー3をガイドロール11を介してゴムロール17へ供給し、グラビアロール16が容器15内の医薬成分溶解液(インシュリンをラノリンに溶解)をゴムロール17上のライナー3の表面に展延し医薬成分担持層5を形成する。
主ロール14と副ロール18は支持体2上の粘着基剤層4aにライナー3およびその上の医薬成分担持層5をこの医薬成分担持層5側から貼り合わせ、全体として支持体2と医薬成分を含有する粘着剤層4とライナー3とがこの順に積層され、使用時にライナー3を剥離して粘着剤層4を被貼付け面(皮膚面)に貼り付け可能なプラスターP1とする。得られたプラスタ−P1は巻取りロール20によって巻き取られる。
このプラスターP1の粘着基剤層4aは、医薬成分を含有させる前に予め形成され、しかる後にその粘着基剤層4aに医薬成分の活性を低下させない温度条件下で医薬成分を含有させているので、医薬成分をその活性を低下させないで効率よく粘着基剤層4aに含有(浸透)させることができる。さらに、得られたプラスターは、医薬成分が粘着剤層4の貼り付ける側から浸透されているので、医薬成分の濃度分布が貼り付ける側で大きく、従って医薬成分の効果が早くて大きい。
[実施の形態2]
図3は本発明に係るプラスターの製造装置の実施の形態2を示す概略構成説明図、図4はプラスターの概略構成説明断面図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同じ番号を付している。
図4において、プラスターP2は、支持体32と、有効成分を含有する粘着剤層34と、ライナー33とがこの順に積層され、使用時にライナー33を剥離して粘着剤層34を被貼付け面(皮膚面)に貼り付け可能に構成されている(例えば、全体の大きさ:約70mm×約100mm)。
支持体32はポリエステル製の不織布からなる(支持体の厚み:約1mm)。ライナー33は合成紙に目止剤や剥離剤を適宜浸み込ませた剥離可能な合成シートからなる(ライナーの厚み:約30〜60μm)。
粘着剤層34はホットメルト系粘着剤としてのSIS系粘着剤に有効成分として細胞賦活成分のユビデカレン(約300μg)を含有させてなる(粘着剤層の厚み:約100〜200μm)。
さて図3において、プラスターの製造装置31は、支持体繰出しロール6から支持体32を搬送する支持体搬送手段と、ライナー繰出しロール10からライナー33を搬送するライナー搬送手段と、搬送される支持体32上に粘着基剤層34aを形成する粘着基剤層形成手段と、形成された粘着基剤層34a上に医薬成分溶解液を塗布する医薬成分塗布手段と、医薬成分を塗布された粘着基剤層34a上にライナー33を貼り合せ、プラスターP2とする貼り合せ手段と、この貼り合せ手段により得られたプラスターP2を巻き取るプラスター巻取り手段とを備えている。
支持体搬送手段と粘着基剤層形成手段とは、実施の形態1の場合と同様であり、説明を省略する。
ライナー搬送手段は、ライナー巻回ロール10からなり、ライナー33を繰り出し、後述するゴムロール38へ案内供給する。
医薬成分塗布手段は、医薬成分溶解液を貯留する容器15と、この容器の医薬成分溶解液に一部を浸漬させ、粘着基剤層形成手段により支持体32上に形成された粘着基剤層34aの表面に医薬成分溶解液を塗布するグラビアロール16と、このグラビアロールに対接するゴムロール36とからなる。なお、23はグラビアロール16のスクレーパである。
貼り合せ手段は、対接する一対のゴムローラ37・38からなり、医薬成分溶解液を塗布された粘着基剤層34a上にライナー33を貼り合せる。
プラスター巻取り手段は、トルクモータ(図示省略)によりプラスターP2を巻き取る巻取りロール20からなる。なお、35は、支持体32上に粘着基剤層34aを形成した積層体を通過させ、少なくとも粘着基剤層34aの温度を下げる冷却部としての冷却室である。
以上の構成からなるプラスターの製造装置31の作動を説明する。
まず、支持体繰出しロール6は、支持体32をノーテンション搬送ロール7およびガイドロール8を介してノーテンションで粘着基剤層形成用主ロール14へ供給する。
第1ロール9と第2ロール12は、固形状態から160〜180℃に加熱されて溶融状態となったSIS系粘着剤の供給を受け、この溶融状態のSIS系粘着剤を120〜160℃に温度調整しながら、冷却ロール13上に供給し厚み:約100μmで展延する。冷却ローラ13は、展延されたSIS樹脂の温度を約45℃まで下げながら、主ローラ14に供給される支持体2上に粘着基剤層34aを形成する。
グラビアロール16は、容器15内の医薬成分溶解液を、支持体32上の粘着基剤層34aの表面に塗布する。
対接する一対のゴムローラ37・38は、医薬成分溶解液を塗布された粘着基剤層34a上にライナー33を貼り合せ、全体として、支持体32と、医薬成分を含有する粘着剤層34と、ライナー33とがこの順に積層され、使用時にライナー33を剥離して粘着剤層34を被貼付け面(皮膚面)に貼り付け可能なプラスターP2とする。得られたプラスタ−P2は巻取りロール20によって巻き取られる。
このプラスターP2の粘着基剤層34aは、医薬成分を含有させる前に予め形成され、しかる後にその粘着基剤層34aに医薬成分の活性を低下させない温度条件下で医薬成分を含有させているので、医薬成分をその活性を低下させないで効率よく粘着基剤層34aにほぼ均等に含有(浸透・拡散)させることができる。また必要に応じて医薬成分が粘着剤層34の貼り付ける側から浸透しているので、医薬成分の濃度分布を貼り付ける側で大きくすることもでき、従って医薬成分の効果が早くて大きいものを作ることができる。

Claims (20)

  1. 支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層されたプラスターを製造する方法であって、
    支持体またはライナー上に粘着剤の種類に応じて加熱して粘着剤自体の溶融または使用した溶剤の蒸発によって粘着基剤層を形成し、その粘着基剤層に該有効成分を含有または担持させることによりプラスターを連続的に得ることよりなり、
    前記粘着基剤層への有効成分の含有または担持が、粘着基剤層の形成時にした加熱の温度を有効成分の活性を低下させない温度にまで降下させた状態で行われるプラスターの製造方法。
  2. 支持体またはライナー上への粘着基剤層の形成に際して、該粘着基剤層の形成時にした加熱の温度を有効成分の活性を低下させない温度にまで降下させた状態で行われる請求項1に記載のプラスターの製造方法。
  3. 前記粘着基剤層への有効成分の含有または担持が、予め有効成分含有層を形成したライナーを支持体上に形成された粘着基剤層に貼り合わせることにより行われる請求項1または2に記載のプラスターの製造方法。
  4. 前記粘着基剤層への有効成分の含有または担持が、有効成分を溶解または分散した溶液を粘着基剤層上に塗布することにより行われる請求項1または2に記載のプラスターの製造方法。
  5. 前記溶液が、粘着基剤層と親和性または相溶性を有する媒体により有効成分を溶解または分散してなる請求項4に記載のプラスターの製造方法。
  6. 前記粘着基剤層が、ホットメルト系粘着剤で構成されている請求項1〜5のいずれか1つに記載のプラスターの製造方法。
  7. 前記粘着基剤層が、その厚みを10〜1000μmとしてなる請求項1〜6のいずれか1つに記載のプラスターの製造方法。
  8. 前記支持体がポリエステル繊維からなる織布、前記ライナーがポリエチレンテレフタレートフイルムである請求項1〜7のいずれか1つに記載のプラスターの製造方法。
  9. 前記有効成分の活性を低下させない温度が、約35〜約100℃である請求項1〜8のいずれか1つに記載のプラスターの製造方法。
  10. 前記有効成分の活性を低下させない温度が、約35〜約80℃である請求項1〜8のいずれか1つに記載のプラスターの製造方法。
  11. 請求項3〜10のいずれか1つに記載のプラスターの製造方法によって得られ、粘着剤層の有効成分の濃度分布がライナー側で大きいことを特徴とするプラスター。
  12. 支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層されたプラスターを製造する装置であって、
    支持体を搬送する支持体搬送手段と、
    ライナーを搬送するライナー搬送手段と、
    搬送される支持体とライナーのいずれか一方上に粘着基剤層を形成する粘着基剤層形成手段と、
    搬送される支持体とライナーのいずれか他方上に有効成分含有層を形成することにより有効成分担持層を形成する有効成分担持層形成手段と、
    前記粘着基剤層の温度を検知する温度検知手段と、
    この温度検知手段によって検知された温度が有効成分の活性を低下させない温度にまで降下した状態で、前記粘着基剤層の表面に前記有効成分担持層を貼り合わせ、有効成分を粘着基剤層に含有または担持させる粘着基剤層と有効成分担持層との貼り合せ手段と
    を備えてなるプラスターの製造装置。
  13. 支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層されたプラスターを製造する装置であって、
    支持体を搬送する支持体搬送手段と、
    ライナーを搬送するライナー搬送手段と、
    搬送される支持体とライナーのいずれか一方上に粘着基剤層を形成する粘着基剤層形成手段と、
    前記粘着基剤層の温度を検知する温度検知手段と、
    形成された粘着基剤層上に、前記温度検知手段によって検知された温度が有効成分の活性を低下させない温度にまで降下した状態で、有効成分を溶解または分散した溶液を塗布し、有効成分を粘着基剤層に含有または担持させる有効成分塗布手段と、
    有効成分を含有または担持した粘着基剤層上に支持体とライナーのいずれか他方を貼り合わせる貼り合せ手段と
    を備えてなるプラスターの製造装置。
  14. 前記粘着基剤層と前記有効成分担持層とを貼り合せる前に、粘着基剤層を有効成分の活性を低下させない温度に調整する温度調整手段を更に備えた請求項12に記載のプラスターの製造装置。
  15. 前記粘着基剤層に有効成分を溶解または分散した溶液を塗布する前に、粘着基剤層を有効成分の活性を低下させない温度に調整する温度調整手段を更に備えた請求項13に記載のプラスターの製造装置。
  16. 前記温度検出手段が、非接触型の赤外線サーモセンサである請求項12〜15のいずれか1つに記載のプラスターの製造装置。
  17. 前記粘着基剤層形成手段が、供給される高温の粘着剤をロール面上に展延して粘着基剤層とする粘着基剤層形成ロールと、搬送される支持体とライナーのいずれか一方上に前記粘着基剤層を貼り合せる貼り合せロールとからなり、
    前記温度調整手段が、前記貼り合せロールに熱交換的に付設され、前記粘着基剤層の温度を有効成分の活性を低下させない温度に下げる冷却器である請求項14に記載のプラスターの製造装置。
  18. 前記温度調整手段が、搬送される支持体とライナーのいずれか一方とその上に形成された粘着基剤層とを通過させることにより少なくとも粘着基剤層の温度を有効成分の活性を低下させない温度に下げる冷却部である請求項14または15に記載のプラスターの製造装置。
  19. 支持体と、有効成分を含有または担持する粘着剤層と、ライナーとがこの順に積層されたプラスターにおいて用いられるライナーであって、
    粘着基剤層に貼り合わせにより有効成分を含有または担持させるための有効成分含有層を予めライナー上に形成したプラスター用ライナー。
  20. 前記有効成分含有層が、粘着基剤層と親和性または相溶性を有する媒体により有効成分を溶解または分散した溶液をライナー上に塗布することによって形成された請求項19に記載のプラスター用ライナー。
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