JPWO2007015552A1 - 無線通信システム - Google Patents
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Abstract
通信端末間における無線信号の送受信をIP(Internet Protocol)ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信方法において、一の基地局において、一の通信端末からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して上記IPネットワークを介して他の基地局へ送出し、また他の基地局において、上記IPネットワークを介して上記一の基地局から受信したパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化して上記アンテナを介して他の通信端末へ送信する。
Description
本発明は、通信端末間における無線信号の送受信をIPネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信システム及びその方法に関する。
携帯電話等に代表される移動通信の無線基地局を光ファイバで制御局に収容するROF(Radio over Fiber)技術を用いた無線伝送システムや無線アクセスシステムが近年において注目されている。このROFでは、光ファイバに無線信号をそのまま光伝送させることにより、変復調器及び制御器等を制御局に一括収容し、無線基地局の構成を簡単化して小型化することができる。このため、多数の無線基地局を道路沿い、地下街、トンネル等に配置することが可能となる。
図1は、ROF技術を用いた無線伝送システム8の構成例を示している。この無線伝送システム8では、通信端末181と、通信端末181との間で無線信号を送受信するための通信データを中継するための複数の基地局182a,182bと、光ファイバ通信網184を介して接続された各基地局182を含めたネットワーク全体における通信を制御するホスト制御装置183とを備えている。
通信端末181は、各地区に設けられた基地局182との間で無線信号を送受信すべく、車載或いは携帯できるように構成されている。即ち、この通信端末181は、例えばパーソナルコンピュータ等に搭載されてデータ通信を行うための装置を含むものであるが、一般には音声による通話を行うための携帯電話等であり、特に小型軽量で携帯性に特化した機器として構成されている。
各基地局182には、図2に示すように、通信端末181との間で無線信号を送受信するためのアンテナ101と、このアンテナ101に接続されたアンテナ共用器102と、このアンテナ共用器102に接続された光−電気変換部104並びに電気−光変換部103と、WDM合波器(分波器)105とが実装されている。
基地局182aは、通信端末181から無線信号をアンテナ101を介して受信した場合には、接続されたアンテナ共用器102を介して電気−光変換部103へ送信し、さらにこの電気−光変換部103において上記無線信号を光信号に変換する。次に、この生成した光信号を受信光信号とWDM多重化して1本の光ファイバに光結合し、これを光ファイバ通信網184へと伝送する。このとき、基地局182は、いかなる無線フォーマットに関わらず、図1に示すように無線信号と同一波形からなるバースト波のまま、光搬送波をアナログ変調して光ファイバ通信網184へと伝送することになる。ちなみに、この光アナログ変調は、一般的にアナログ変調や強度変調が実行されることが多いが、種々の問題を解決するために光SSB変調や光FM変調、更には光コヒーレント変調(PM変調)が施される場合がある。
この基地局182aから光ファイバ通信網184へと伝送された光信号は、ホスト制御局183による制御の下、変復調処理が施されて、改めて他のバックボーンネットワーク190や他の基地局182bへ送信されることになる。この基地局182bでは、光ファイバ通信網184を介して受信した上記光信号をWDM分波器105により分波し、これを光−電気変換部104により電気信号に変換し、さらにこれを無線信号としてアンテナ共用器102、アンテナ101を介して通信端末181へと送信する。
即ち、上述の如きROF技術を用いた無線伝送システムでは、基地局で無線信号の変復調を行う必要がなくなる。これにより、サービスや仕様の変更があっても基地局のシステム構成を置換する必要がなくなることから、システム全体の柔軟性を向上させることが可能となる。
また、このROFは、放送波等の電波が届かない不感地帯対策として設置される低コストなリモートアンテナ構築の手段として利用される他、基地局を多数必要とするピコセル環境においてより低コストなシステムを構築する際に特に適する。特にこのROFは、多種多様な無線フォーマットを同一の基地局装置で一元的に扱うことが可能であるとともに、将来の無線フォーマットの変更に対して柔軟かつ迅速に対応可能な技術としても注目されている。
従来において、このROF技術を用いた無線伝送システムとして、例えば、特開2005−175675号公報に示される開示技術が提案されている。この開示技術では、送信側の携帯通信機器において、受信側の携帯通信機器が備える帯域制限フィルタの帯域制限特性に対し逆特性となる帯域通過特性に従い無線送信信号の帯域を伸長し、これを光伝送路へ送信する。このため、光伝送区間で発生するスプリアスを、希望信号の特性を劣化させることなく効果的に減衰させることが可能となる。
また、このROF技術を用いた無線伝送システムは、例えば路車間通信システム(例えば、特開2002−33694号公報参照。)等に対しても適用されている。この路車間通信システムにおいては、道路に沿って配置された基地局及び各基地局のアンテナ部、基地局を統括する制御局並びにこれらを接続するケーブルによりネットワークを構築する。そして、車に搭載された移動体端末と基地局との間は符号分割多重伝送方式に基づいて無線伝送されることとし、制御局において通信の変復調処理、多元接続処理、周波数割り当て、符号割り当て等の各処理を集中制御する。これにより、車等の移動体の移動に伴う複雑な制御を最小限にすることが可能となる。
ところで、上述の如き従来のROF技術を利用した無線伝送システム8において、例えば、光ファイバ通信網184が専用のアナログ光リンク伝送路でなくIP(Internet Protocol)ベースの既設光ネットワークで構築可能であれば理想的である。このIPネットワークは、IPで決められたパケット転送を行うコネクションレス型のネットワークである。このIPネットワークにおいては、分割された送信データとしてのパケットのヘッダに送信先を示すアドレスが挿入され、このアドレスに基づいてルータ186がパケットを送信先まで転送する。
このとき、ルータ186は、IPネットワーク中を送信されてきたパケットのヘッダにある送信先のIPアドレスやMACアドレス及びその他付加されたタグやラベルを識別し、ルータ内部に実装されたルーティングテーブル(経路表)に従い、パケットを目的地へ続く伝送路へと送り出すことになる。ルータの例としては、従来のレガシールータに代わって低コストなL2/L3スイッチが近年において頻繁に適用されている。そして、このL2/L3スイッチによりアクセスノードをメッシュ状に配設することによりIPネットワークを構築する。今後は、より広域な基幹系ネットワークにおいても、同様のL2/L3スイッチで構築されるパケット交換型のメッシュ型ネットワークが主流になると考えられる。
また、ある程度広域な基幹系ネットワークにおいても、扱うデータフォーマットをIPパケット及び標準化されたイーサネット(登録商標)プロトコルに基づいたフレームに限定することができれば、既設ルータをL2/L3スイッチに置換することにより、低コストなメッシュ状ネットワークを構築することが可能となる。
これに対して、特に近年においてネットワーク全体のセキュリティを維持しつつも、コアネットワークとしては共通のIPネットワークを利用しながら、エンド−エンド間、又はサブネット−サブネット間の通信を、仮想的に他の通信用ネットワークとは分離された一つのLANとみなすいわゆるVPN(Virtual Private Network)が普及しつつある。このVPNでは、共有ネットワーク上にプライベートネットワークを構築するものであり、通信相手間で送受信するデータを暗号化することにより、第三者に通信内容を見られないようにするものである。
また、このVPNにおいて、IPネットワーク中でパケットを効率的に交換して通信相手に伝送するため、例えばラベルスイッチ技術としてのMPLS(Multi-Protocol Label Switching)技術やタグVLAN(Virtual LAN)等が提案されている。このタグVLANは、無線LAN/有線LANを含めたネットワークにおいて、見かけ上の接続形態に依存せずに、任意の端末を組み合わせて仮想的なネットワークグループを構築するものである。
ところで、上述の如きROF技術を使用した無線伝送システムでは、光変調にアナログ変調方式を用いるのが一般的であり、特に上記光変調につき強度変調を適用する場合には、例えば、上記図2における光−電気変換部103並びに電気−光変換部104等のような伝送系で使用する光デバイスの非線形性の影響を受けやすい。このため、上述のROFにより情報を伝送する場合に、一般的な高速光デジタル通信に使用する光デバイスや光伝送機器をそのまま適用することができず、非線形性のない高性能の光デバイスや高度な非線形補償技術がROF用に必要となるところ、システム全体の大幅なコスト高を引き起こす要因になっていた。
また、特に近年におけるFTTH(Fiber To The Home) 普及促進の流れから、各家庭や事業所の末端に至るまで光ファイバネットワークが敷設されつつある。しかしながら、かかる光ファイバネットワークは、あくまでブロードバンド回線を提供するためのIPネットワークとして、低コスト化、最適化が図られた光ファイバアクセス回線であり、これに適用される送受信機や交換機等を、ROF技術を使用した無線伝送システムとして利用するのは困難であった。
また、従来のROFでは、光ファイバ中での信号フォーマットがアナログ変調方式であるため、伝送すべき実データがIPパケットデータであっても、FTTHや光イーサネット(登録商標)の拡大に応じて普及するデジタル光伝送機器との間で整合性に乏しかった。このため、従来では、ROFに基づく通信を実行する場合において、必ず制御局で復調処理を実行しなければパケット交換をすることができなかった。
また、従来において無線アクセスに適した仮想閉域網を構築したい場合、即ち、異なる基地局また制御局が管轄する無線アクセスゾーンに属する無線通信端末間で信号の送受信をする場合に、ROF技術の利用の有無に拘わらず、一通信端末から受信した信号を必ず基地局又は制御局等で一度復調しなければならなかった。またこの基地局等で復調されたIPパケットは、IPネットワークを介して所望の基地局又は制御局に伝送された後、改めて変調されることにより、当該IPパケットが無線信号化されて、アンテナを介して無線ゾーンへ送出される形式となっていた。このため、基地局や制御局で実行される変復調プロセスが冗長化し、さらにIPネットワーク内の無用なトラフィックが増大してしまい、ひいては延べ伝送量が増大してしまうという問題点もあった。
さらに、近年において、移動端末による受信を対象とした地上波デジタル放送の1セグメント放送サービスも普及しつつあるが、ビル内や駅構内等の屋内のみならず屋外であっても一部の箇所において電波不感地帯が発生する。かかる電波不感地帯を解消するために、屋内外においてギャップフィラーシステムを介して、その放送波を再中継するシステムの導入が進展しつつある。このギャップフィラーシステムとして、上記ROFを利用することも検討されているが、そのために新たな機器を導入する必要があり、インフラも整備しなければならず、多大な時間とコストを浪費しなければならないという問題点があった。
上述の如き従来の実状に鑑み、本発明は、通信端末間における無線信号の送受信をIPネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する際に、システム中で行われる冗長な変復調を解消し、その伝送の効率化を図りつつ、コストを大幅に削減可能な無線通信システム及びその方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明に係る無線通信システムは、上述した課題を解決するために、通信端末間における無線信号の送受信を有線ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信システムにおいて、一の基地局は、一の通信端末からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して上記有線ネットワークを介して他の基地局へ送出し、また他の基地局は、上記有線ネットワークを介して上記一の基地局から受信したパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化して上記アンテナを介して他の通信端末へ送信することを特徴とする。
また、本発明に係る無線通信システムは、上述した課題を解決するために、通信端末間における無線信号の送受信を有線ネットワークに接続された基地局を介して実行する無線通信システムにおいて、上記基地局は、一の通信端末からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して上記有線ネットワークを介して制御局へ送出し、上記制御局は、上記有線ネットワークを介して上記基地局から受信したパケットデータにつき、DA変換して復調して得たデータを、又は当該パケットデータにMAC処理のみ施し得たデータを、IP(Internet Protocol)ネットワークを介して他の通信端末へ送信することを特徴とする。
また、本発明に係る無線通信システムは、上述した課題を解決するために、 通信端末間における無線信号の送受信を有線ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信システムにおいて、IP(Internet Protocol)ネットワーク上の一の通信端末は、宛先とする他の通信端末へ送信すべきデータにつき予め変調し、これをAD変換し、さらにパケットデータ化した上で上記有線ネットワークを介して上記複数の基地局へ送信し、上記複数の基地局は、上記有線ネットワークを介して上記一の通信端末から受信したパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化してアンテナを介して他の通信端末へ送信することを特徴とする。
また、本発明に係る無線通信システムは、上述した課題を解決するために、無線信号を送信する無線送信局と、上記無線送信局からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して送出するパケット変換装置と、少なくとも上記パケット変換装置から送出されたパケットデータを伝送する有線ネットワークと、接続された上記有線ネットワークから伝送されたパケットデータを復調する復調手段を有する端末装置とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る無線通信システムは、上述した課題を解決するために、無線信号を送信する無線送信局と、上記無線送信局からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して有線ネットワークへ送出するパケット変換装置と、接続された上記有線ネットワークを介して上記パケット変換装置から伝送されたパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化してアンテナを介して通信端末へ送信する基地局を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る無線通信方法は、上述した課題を解決するために、通信端末間における無線信号の送受信を有線ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信方法において、一の基地局において、一の通信端末からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して上記有線ネットワークを介して他の基地局へ送出し、また他の基地局において、上記有線ネットワークを介して上記一の基地局から受信したパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化して上記アンテナを介して他の通信端末へ送信することを特徴とする。
また、本発明に係る無線通信方法は、上述した課題を解決するために、無線放送局から無線信号を送信し、上記送信した無線信号をアンテナを介してパケット変換装置において受信するとともに、その受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して送出し、少なくとも上記パケット変換装置から送出したパケットデータを有線ネットワークを介して伝送し、上記有線ネットワークに接続された端末装置における復調手段により、上記伝送されてきたパケットデータを復調することを特徴とする。
以下、本発明の実施するための最良の形態として、図3に示す無線通信システム1を適用する場合を例にとり説明をする。
本発明を適用した無線通信システム1は、いわゆるROF(Radio over Fiber)技術を用いる無線伝送システムで得られる効果に加えて、無線信号の有線ネットワーク内での柔軟な交換機能を備えるシステムであり、歩行者が携帯可能な移動体端末としての通信端末11a、11bと、通信端末11との間で無線信号を送受信を行うことにより通信を中継するための複数の基地局12a、12b、12c、12d、12eと、各基地局12a、12b、12cに接続される光ファイバ14a、14b、14cが連結される光スイッチ13aと、各基地局12d、12eに接続される光ファイバ14d、14eが連結される光スイッチ13bと、一の光スイッチ13aに接続される制御局15と、この制御局15に接続されるIP(Internet Protocol)ネットワーク16とを備えている。なお、この図3は、無線通信システム1における基地局12と光ファイバ14との接続形態の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。また、光ファイバ14の代替として電気的信号を送受信する図示しない電線で構成してもよい。かかる場合には、後述する光−電気変換並びに電気−光変換のステップは全て省略されることになる。
通信端末11は、各地区に設けられた基地局12a、12b、12c、12d、12eとの間で無線信号を送受信すべく、車載或いは携帯できるように構成されている。即ち、この通信端末11は、例えばパーソナルコンピュータ等に搭載されてデータ通信を行うための装置を含むものであるが、一般には音声による通話を行うための携帯電話等であり、特に小型軽量で携帯性に特化した機器として構成されている。
各基地局12は、通信端末11から受信した無線信号を復調することなくAD(アナログ−デジタル)変換しデジタル信号を生成する。基地局12は、この生成したデジタル信号につき、後述するようにパケットデータ化し、さらにこれを電気−光変換することにより光信号を生成する。基地局12は、生成した光信号を合波させてこれを接続された光ファイバ14を介して伝送する。
また、基地局12は、接続された光ファイバ14を介して伝送されてきた光信号を分波し、これを光−電気変換することにより電気信号でのパケットデータ列を生成する。また、この基地局12は、生成したパケットデータ列の実データ部につきDA(デジタル−アナログ)変換してアナログ信号を生成し、これを無線信号化して通信端末11へ送信する。
光スイッチ13は、例えば、イーサネット(登録商標)プロトコル規格のいわゆるイーサスイッチに準拠したIPルータやL2/L3スイッチ、ATMスイッチ等である。この光スイッチ13には、小規模LANで使用される安価なスイッチで適用されていてもよく、光ファイバ14を接続するためのポートが複数に亘り設けられている。図3に示す例では、光スイッチ13aと光スイッチ13bとが光ファイバを介して接続されており、この光スイッチ13aと光スイッチ13bとで接続されるネットワークをイーサネット(登録商標)として活用している。また、この光スイッチ13aと光スイッチ13bとで接続されるネットワークをイーサネット(登録商標)で構成する場合のみならず、IPネットワークやATMネットワークで構成するようにしてもよい。
制御局15は、この無線通信システム1において必要とされる制御処理全般と変復調処理、また必要に応じてIPネットワークへと復調デジタル信号をブリッジするためのMAC処理を行う。例えば、制御局15は、光スイッチ13bから伝送されてきた光信号を分波し、これを光−電気変換することにより電気パケットデータ列を生成する。また、この制御局15は、生成した電気信号につき、更にMAC処理を施して抽出した実データ部をDA変換してアナログ信号を生成し、これを復調器で復調することで情報データが復調される。更に必要に応じてこれをIPネットワーク16へ送出する際には、適切なMAC処理を施して送出する。
IPネットワーク16は、IPで決められたパケット転送を行うコネクションレス型のネットワークである。このIPネットワーク16には端末装置17が接続されている。この端末装置17としては、例えば、IP電話、パーソナルコンピュータ(PC)、テレビジョン受像機等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。またこれら端末装置17は、IPネットワーク16に対して図示しないLAN(Local Area Network)を介して接続されていてもよい。なお、本発明においては、このIPネットワーク16をいかなる有線のネットワークに代替してもよい。
次に、通信端末11の詳細な構成につき、これを携帯電話として適用する場合を例に挙げて説明をする。
通信端末11は、例えば図4に示すように、入力部22と、この入力部22に接続される制御部23と、制御部23に接続される表示部24並びに変復調部27と、この変復調部27から順次接続される無線部28、アンテナ29とを備え、さらに変復調部27には音声処理部26が接続され、音声処理部26には送受話部25が接続されている。
入力部22は、数字キー及び操作キーなどの複数のキーを、筐体の一主面上に備えている。入力部22に備えられたキーが押下されることによって、当該キーに登録された数字や各種操作を指示するデータなどが、制御部23へ供給される。
制御部23は、入力部22、表示部24、変復調部27等の制御を行う。また、制御部23は、入力部22及び変復調部27から供給された信号に基づいた処理を実行する。具体的に説明すると、制御部23は、他の通信機器からの発呼に応じて呼び出し音を鳴動させたり、他の通信機器と通信を行うときに当該通信機器のアドレスを送信したりする。
表示部24は、制御部23による制御のもとに各種情報を表示するものであり、液晶表示を行う表示面を筐体の一主面上に備えている。具体的に説明すると、表示部24は、入力部22から入力された情報や、外部から送信されてきた情報、さらには図示しないメモリに記憶された情報等を表示する。
送受話部25は、ユーザの発声によって生じる振動を検出して、これを電気信号に変換する。また、この送受話部25は、音声処理部26から供給された電気信号を音声に変換して出力する。
音声処理部26は、図示しないADコンバータ、DAコンバータ、アンプ、コーデック回路などを備える。音声処理部26は、送受話部25から供給された信号に対して増幅、A/D変換、誤り訂正符号の付加などを施した後に、当該信号を変復調部27へ供給する。また、音声処理部26は、変復調部27から供給された信号に対して誤り訂正処理、D/A変換、増幅などを施した後に、当該信号を送受話部25へと供給する。
変復調部27は、音声処理部26から供給されたベースバンド信号に従って所定の搬送信号を変調し、無線部28へ供給する。また、この変復調部27は、入力部22から制御部23を介して送信されてきた情報信号を変調し、これを無線部28へ供給する。さらに、変復調部27は、無線部28から供給された中間周波数信号(以下、IF信号と称する。)をベースバンド信号に復調し、音声処理部26へ供給し、或いは表示部24へ供給する。
無線部28は、変復調部27から供給されたIF信号を周波数シンセサイザからの出力と混合して無線信号とした後に、増幅を施してアンテナ29へ供給する。また、アンテナ29から供給された無線信号を増幅した後に、周波数シンセサイザからの出力と混合してIF信号とし、当該IF信号を増幅した後に変復調部27へ供給する。
アンテナ29は、無線部28から供給された無線信号を基地局12へ送信する。また、アンテナ29は、基地局12から送信されてきた信号を受信し、無線部28へ供給する。
このような構成からなる通信端末11では、先ず、ユーザが発した音声に伴って生じる振動を電気信号に変換し、これを音声処理部26へ供給する。音声供給部26は、この供給された信号に対して増幅、A/D変換、符号化、誤り訂正符号の付加等を行う。音声処理部26において各種処理が施されたベースバンド信号は、変復調部27において、所定搬送波信号で変調され、無線部28へ供給されることになる。そして無線部28は、かかる供給された信号を周波数シンセサイザからの出力と混合して無線信号とした後に、当該無線信号を増幅してアンテナ29へ供給する。最後に、アンテナ29が、無線部28から供給された信号を、基地局12へ送信する。
また、アンテナ29が基地局12から無線信号を受信した場合には、これを無線部28へ供給する。無線部28は、アンテナ29から供給された無線信号を増幅した後に、これを周波数シンセサイザからの出力と混合してIF信号とし、当該IF信号を増幅する。IF信号は、無線部28から変復調部27へ送られて、そこで復調され、音声処理部26へと供給されることになる。音声処理部26に供給されたIF信号は、符号化、誤り訂正処理、D/A変換、増幅等が施され、送受話部25を介して出力されることになる。ちなみに、この動作例は、あくまで通信端末11を利用して電話による通信を実行する場合を挙げているが、これに限定されるものではなく、例えば電子メールによる通信を実行する場合には、送受話部25の代替として、入力部22並びに表示部24を利用し、変復調部27を経て同様の通信が実行されていくことになる。
次に、基地局12並びに制御局15の詳細な構成につき、説明をする。
基地局12は、図5に示すように、通信端末11との間で無線信号を送受信するためのアンテナ31と、このアンテナ31に接続されたアンテナ共用器32と、このアンテナ共用器32に接続されたRFユニット33と、RFユニット33に接続されたIFユニット34と、このIFユニット34にそれぞれ接続されてなるAD変換部35並びにDA変換部36とを備えている。またこの基地局12は、AD変換部35においてデジタル化された信号が供給されるとともに、DA変換部36へデジタル信号を供給するMAC(Media Access Control)処理部37と、このMAC処理部37にそれぞれ接続される電気−光変換部38並びに光−電気変換部39とを有し、さらにこれらに接続されてなるWDM部40を備えている。また、この基地局12は、アンテナ共用器32、RFユニット33、IFユニット34、AD変換部35、DA変換部36、MAC処理部37にそれぞれ接続される制御部30をさらに備えている。
アンテナ共用器32は、通信端末11への信号の送信機能と、通信端末11からの信号の受信機能を1本のアンテナ31で共用させるべく配設されたものである。即ち、このアンテナ共用器32では、アンテナ31により受信された無線信号をRFユニット33へ導くとともに、RFユニット33から供給された信号をアンテナ31へ送信する。
RFユニット33は、アンテナ共用器32を介してアンテナ31から送られてきた信号に適切な局部発振信号を混合することで、所望のRF周波数信号を所望のIF周波数信号に周波数変換してIFユニット34へ送信する処理を行う。また、このRFユニット33では、IFユニット34から送信されてきた信号に、適切な局部発振信号を混合することで所望のRF周波数信号に周波数変換してアンテナ31に送信する。
IFユニット34は、RFユニット33から送られてきたIF周波数信号を適切なレベルになるよう自動利得制御(AGC)等の処理を施し、さらにこれを直交検波してベースバンド信号に周波数変換して、必要な帯域制限をしてAD変換部35へと送信する処理を行う。また、このIFユニット34では、DA変換部36から送信されてきたベースバンド信号でIFキャリアを直交変調して、所望のIF信号に変換すると同時に適切なレベルに増幅処理を行ってRFユニット33へ送信する。なお、本発明は受信無線信号を復調することなく、搬送波のアナログ状情報をAD変換して伝送することが重要となる。従って、本構成においては、AD変換を行う際のサンプリング周波数を最も低減できるようにIF信号をベースバンド信号に変換するIFユニット34を配設している。しかしながらAD変換器の能力が十分に高速なものであれば、IF信号、更にはRF信号を直接AD変換することも可能であるため、本構成において、IFユニット34、更には増幅機能を除くRFユニット33の機能そのものを省略するようにしてもよい。
AD変換部35は、いわゆるADコンバータで構成され、IFユニット34から供給されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、これをMAC処理部37へ出力する。また、DA変換部36は、いわゆるDAコンバータで構成され、MAC処理部37から供給されるデジタル信号をアナログ信号に変換し、これをIFユニット34へ出力する。
MAC処理部37は、AD変換部35から入力されるデジタル信号を、IPパケット列に構成する。このMAC処理部37は、IPプロトコル用のIPヘッダやイーサネット(登録商標)用のMACヘッダを付加する、更には適切なラベルやタグを挿入する等のMAC処理を施すことによりMACフレームを生成する。MAC処理部37では、光−電気変換部39から受信したMACフレームにつき、ヘッダ除去、パケットの整列、遅延制御等の各種処理を施す。
このMACフレームは、イーサネット(登録商標)並びにIPネットワークと完全整合したフレーム構成である。このMACフレームは、TCP/IPスタック層において組立てられるものであり、パケットのヘッダに機器固有のMACアドレスやIPアドレス、更には適切なラベルやタグを含めることができるため、より着実に通信相手にデータを転送することが可能となる。
図6は、このMAC処理部37において生成されるMACフレーム6の構成例を示している。なお、MACフレーム構成はいわゆるMPLS技術や、タグVLAN技術を用いる場合にはこの構成に限られるものではない。この生成されるMACフレーム6はIEEE802.3に規定するMACフレーム構成に準拠しており、フレームの開始を予告する7オクテットのプリアンブル61と、実際のフレーム開始を表す1オクテットのSFD(Start Frame Delimiter)62と、フレームの送信先を表す6オクテットの発信先MACアドレス63と、フレーム送信元を表す6オクテットの発信元MACアドレス64と、データの長さやフレームのタイプを表す2オクテットのフレーム長/フレームタイプ65と、46〜1500オクテットのデータ部66と、データ確認用の4オクテットのFCS(Frame Check Sequence)67とから構成されている。データ部66は、IPヘッダと、AD変換部35から入力されるデジタル信号としての実データを構成するための実データ部とからなる。
電気−光変換部38は、MAC処理部37において生成されたMACフレーム6を電気−光変換するための素子で構成される。この電気−光変換部38は供給される電気信号を光信号に変換するいわゆるレーザダイオード(LD)等で構成されていてもよい。
光−電気変換部39は、WDM部40において分波された光信号を電気−光変換するための素子で構成される。この光−電気変換部38は、例えば、受光強度に応じた電気信号を生成する、いわゆるアバランシェフォトダイオード(PD)やPINダイオード等で構成されていてもよい。
WDM部40は、電気−光変換部38において生成された光信号を多重化させ、これを光ファイバ14へと伝送させる。またWDM部40は、光ファイバ14から伝送されてきた光信号を例えば波長ごとに分けて取り出し、それぞれを別個に光−電気変換部39へと送信する。
制御部30は、アンテナ共用器32、RFユニット33、IFユニット34、AD変換部35、DA変換部36、MAC処理部37を、予めダウンロードしたソフトウェア50により制御する。この制御部30は、いわゆるソフトウェア無線(Software Defined Radio:SDR)に基づいて通信処理を実行する場合において必須の構成要素となる。このとき、制御部30は、制御局15から基地局12を再構成するためのソフトウェアをダウンロードし、各ユニットの仕様を再構成することになる。ちなみに、SDRに基づいて通信処理を実行しない場合には、この制御部30につき上述の如き機能を実装させることは必須とならない。
制御局15は、図7に示すように、光ファイバ14との間で光信号を送受信するためのWDM部40と、電気−光変換した光信号を当該WDM部40へ供給する電気−光変換部38と、WDM部40において分波された光信号を電気信号に変換する光−電気変換部39と、光−電気変換部39において変換された電気信号をDA変換するDA変換部36と、電気−光変換部38へ供給すべきデジタル信号をMAC処理部37からのアナログ信号に基づいて生成するAD変換部35と、DA変換部36並びにAD変換部35に少なくとも接続されるMAC処理部37と、この制御局15全体を制御するための制御部42とを備え、さらにこの制御部42は、実際の制御を行うためのコントロール部95と、DA変換部36、AD変換部35に接続されたモデム41と、IPネットワーク16とのインタフェースを構築するためのTCP/IP部96とを備えている。
制御部42では、必要に応じて、基地局からIPパケットとして受信した無線信号データをモデム部41によって、そこに含まれる実データまで復調処理を行い、これがIPネットワーク16へ送信すべきデータである場合には、改めてTCP/IP部96においてTCP/IP処理を行ってIPネットワーク16へと送信する。また、逆にIPネットワーク16から通信端末11、即ちこれが属する基地局12宛に向けたデータを受信した場合には、適切な変調処理を行って、AD変換器35へと送信する。なお、基地局12からIPパケットとして受信した無線信号データが再度異なる基地局12宛てのものであった際にも必要に応じてモデム41で実データまで復調処理を行い、これを改めて変調処理を行ってAD変換部35へと送信する。また、上記復調処理によって取得した無線信号のデータから得た宛先情報等はMAC処理部37にて付加されるMACアドレスの制御情報としても利用される。
この制御局15において、上述した基地局12と同一の構成要素、部材に関しては、図5と同一の番号を付すことにより、以下での説明を省略する。
次に、本発明を適用した無線通信システム1の動作につき、説明をする。
先ず、通信端末11aと、通信端末11bとの間で無線通信を実行する場合を例に挙げて説明をする。
最初に、通信端末11aのユーザから無線信号が送信されてきた場合には、例えば、その通信端末11aの近傍に位置する基地局12bにおけるアンテナ31がこれを受ける。アンテナ31を介して受信された無線信号は、アンテナ共用器32を介してRFユニット33へ送信され、IF周波数に変換されたのち、必要に応じてIFユニット34を介して適切なレベルになるようAGC等の処理を施すと同時に、ベースバンド信号に変換されてAD変換部35に送信される。さらにAD変換部35において、AD変換されてデジタル信号とされた上で、MAC処理部37において図6に示すようなMACフレーム6に再構成される。このとき、フレームタイプ65や新たに設けた独自フレームタイプ部分に、無線であることを一意に表すビットシーケンスを挿入するようにしてもよい。これにより、生成されたMACフレーム6の識別性を向上させることが可能となる。
なお、この基地局12では、通信端末11から受信した無線信号をあえて復調しない。このため、この基地局12内においては、中間周波数またはベースバンドに変換された無線信号のアナログ波形をそのままAD変換してデジタル化し、さらにこのデジタル化された無線信号をそのままMAC処理することになる。このため、MAC処理部37において生成されるMACフレーム6内の実データ部66には、アンテナ31を介して通信端末11から受信した無線信号と等価の振幅、位相、周波数のアナログ的変動情報がデジタル化され、さらにこれがパケット化された状態で反映されていることになる。なお、上記で無線信号をAD変換して得たデジタル信号をMAC処理部においてフレーム化する際には、適切な暗号化を施してもよい。これによりセキュリティを維持した無線信号のカプセル化伝送が可能になる。
MAC処理部37において構成されたMACフレーム6からなるパケットデータは、電気−光変換部38において電気−光変換された上で、WDM部40を介して光ファイバ14bへと送出され、光ファイバ14bに接続された光スイッチ13a,13bへと送られることになる。
光スイッチ13a,13bでは、受信したパケットデータにおけるMACフレームのヘッダに付された宛先アドレスやラベル、タグ等を読み取り、これを宛先となる制御局15、次の宛先となる光スイッチ13、宛先となる基地局12へと導く。このとき光スイッチ13a,13bでは、上記のフレームタイプに記述されているビットシーケンスを識別することにより、データ出力の切替を実行するようにしてもよい。また、光スイッチ13,13bは、この識別したビットシーケンスに基づいて、信号をアナログ信号に変換し、これを図示しないアナログ出力を介して出力するようにしてもよい。
制御局15では、光スイッチ13b、光ファイバ14を介して受信したパケットデータを受信する。この制御局15においてパケットデータを受信した場合には、先ず図7に示すWDM部40によりこれを分波して光−電気変換部39へと出力する。光−電気変換部39へ出力されたパケットデータは、光電変換され、さらにMAC処理部37を介して、MACフレーム6のヘッダに付加された各種情報を読み取り、必要に応じてMACフレーム6を除去したペイロード部をDA変換部36に送信する。DA変換部36は、これをDA変換することでアナログ信号として取り出し、モデム部41に送信する。モデム部41はこれを復調することで、受信したデータに含まれる実データ情報を得ることができる。なお、MAC処理部37において取得した、宛先および発信元情報、モデム部41を介することで取得した実データの宛先端末情報や発信元端末情報等は、制御局15内で管理されて、送受信及び転送するパケットを構成する際の宛先や制御情報として使用される。
また、この制御局15においては、受信したパケットデータを発信先となる通信端末11bへ向けて送信する。このとき、上述と同様にMACフレーム6をMAC処理部37において再構成し、AD変換部35においてAD変換した上で、電気−光変換部38において光信号を生成する。この生成された光信号は、WDM部40を介して光ファイバ14、光スイッチ13bを介して光ファイバ14d上へ伝送されていくことになる。
基地局12eは、光ファイバ14eから受信したパケットデータをWDM部40で分波し、さらにこれを光−電気変換部39において電気信号に変換した上で、MAC処理部37を介してMACフレーム6のヘッダに付された各種情報を読み取る。基地局12eは、このMAC処理部37において受信したパケットデータのフレーム情報を読み取り、必要なパケットデータの実データ部を抽出して、これをDA変換部36へ送る。DA変換部36は、デジタル信号としての実データをアナログ信号に変換し、この変換されたアナログ信号は、IFユニット34、RFユニット33、アンテナ共用器32を介してアンテナ31へ送られ、ここで無線信号とされて通信端末11bへ送信されることになる。通信端末11bは、かかる無線信号を上述した動作に基づいて受信し、これを読み取ることとなる。
なお、この基地局12eで受信した光信号は、元々基地局12bにおいて復調処理が施されていない信号や事前に制御局にて変調処理が施された中間周波数またはベースバンドに変換された無線信号のアナログ波形がデジタル化された信号である。従って、この基地局12dにおいては変調処理を施す必要はない。
即ち、この無線通信システム1においては、例えば通信端末11aから受信した無線信号を基地局12bにおいて復調することなく、AD変換してMACフレーム6とし、これをイーサネット(登録商標)としての光ファイバ網14へ送出する。この送出された光信号は、制御局15による制御の下、基地局12eへと送信される。この基地局12dでは、DA変換され、さらに変調されることなく無線信号化されて通信端末12bへと送信する。
このように、基地局12b、光ファイバ14網、制御局15、光ファイバ14網、基地局12dへと続く通信経路において、送受信される信号は、無線信号と等価のアナログ波形をそのままAD変換し、これをパケット化したものとして構成される。即ち、本発明を適用した無線通信システムでは、少なくともROF技術を用いた場合と等価の効果を有しているため、各基地局12で無線信号の変復調を行う必要がなくなり、基地局の小型化、低コスト化、汎用化を図ることが可能となる。これにより、サービスや仕様の変更があっても基地局のシステム構成を置換する必要がなくなることから、システム全体の柔軟性を向上させることが可能となる。
また、本発明を適用した無線通信システムでは、さらに送受信する光信号をデジタル信号に変換した上で、これをパケットデータ化している。このため、従来の如く光変調にアナログ変調方式を用いる必要もなくなる。また、デジタル信号としての光信号を送受信する本願発明においては、従来の如く光デバイスの非線形性やファイバ分散に対する高度な対策を講じる必要性もなくなる。また、本発明では、光変調方式にデジタル変調を利用し、かつIPネットワーク16に整合したフレームフォーマットを利用するため、高速で低廉なデジタル光回路でシステムを構成してもよく、またIPネットワーク16内における交換処理に関しても、他の通常のパケットと同様に扱うことが可能となる。
なお、上述した無線通信システム1においては、制御局15による制御に基づいて通信端末11aと通信端末11bとの間で通信する際に、先ず基地局12bと基地局12eとの間でリンクが確立された後、制御局15を介することなく、リンクを確立された基地局12bと基地局12e間で、光信号を直接的に送受信するようにしてもよい。かかる場合には、通信端末11aから通信端末11bへ向けて無線信号を送信する際には、リンクが確立された基地局12bから基地局12eへかけて、光ファイバ14b、光スイッチ13a、光スイッチ13b、光ファイバ14eを経て光信号が送信されていくことになる。
なお、上述した実施の形態においては、通信端末11aと、通信端末11bとの間で無線通信を実行する場合を例に挙げて説明をしたが、かかる構成に限定されるものではない。制御局15は、例えば基地局12bから送られてきたMACフレーム6につき、そのままIPネットワーク16へと送信するようにしてもよい。IPネットワーク16へ送信されたMACフレーム6は、そのまま端末装置17へと送られ、当該端末装置17において復調され、データ部66に構成されたデータが読み取られることになる。また、上述した手法に基づいて、このIPネットワーク16に接続された端末装置17から信号を各通信端末11へと送信するようにしてもよく、双方向の信号の送受信も可能となる。
また、IP(Internet Protocol)ネットワーク16上の端末装置17から、宛先とする他の通信端末11へ送信すべきデータにつき予め変調し、これをAD変換し、さらにパケットデータ化した上で光ファイバ14を介して複数の基地局12へ送信し、複数の基地局12は、受信したパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化してアンテナを介して他の通信端末11へ送信するようにしてもよい。
なお、中継する無線信号が広帯域となり、なおかつ処理遅延を極力小さくする必要があるアプリケーションにおいては、量子化されたサンプリング後のベースバンド信号をどのようにパケットフレームとして扱うかが重要な課題となる。近年、AD/DAコンバータの高速化が進む中、より高度な変復調方式に対応するため2入力2出力形式のコンバータ回路が普及し始めている。これは直交復調(IQ復調)したベースバンド信号をAD変換するのに最適であるが、広帯域、高分解能な変換によって得た出力を各々IPパケット化した場合、同時刻に生起しているIチャネル信号とQチャネル信号が異なるパケットとして転送される可能性が生じるため、受信側で再生信号に大きな遅延を発生させる。送受での遅延は放送のような単行通信ではあまり問題にならないが、電話のようなリアルタイム双方向通信においては、比較的厳しい要求条件がもとめられる。
このため、本発明を適用した無線通信システム1において、RFユニット33に入力された信号を直交復調して得られるアナログベースバンド信号であるIチャネル及びQチャネルの各信号それぞれに対して、図12(a)に示すように並列に2チャンネルサンプリングを行うようにしてもよい。ちなみに、この直交復調を実行する直交復調器は、上記構成において、IFユニット34と置き換わる形になるか、もしくはRFユニット33と置き換わる形になってもよい。この2チャンネルサンプリングを実行する場合には、互いに同一時間軸においてIチャネル信号、Qチャネル信号ともに複数のサンプリング期間に亘り切り出す。そして、これをパケット化する場合には、図12(b)に示すように、実データ部66において、Iチャネルのサンプル値とQチャネルのサンプル値とを時系列順で交互に並べていくことにより、1つのパケットデータを生成する。このように、送られてきたIチャネル信号、Qチャネル信号を所定の時間間隔で順次切り出して、これらを交互に並べてパケット化することにより、リアルタイム性に追従させたパケットデータを生成することができ、ひいてはパケット化伝送に伴う伝送遅延を防止することが可能となる。従って、より低遅延伝送特性が求められる無線中継システムに本技術は適する。
なお本発明では、通信端末11間で通信を実行する際に、互いに最短経路で通信が実行されるように制御するようにしてもよい。かかる場合には、例えば図8に示すような無線通信システム2を適用するようにしてもよい。
この無線通信システム2は、通信端末11a、11bと、通信端末11との間で無線信号を送受信を行うことにより通信を中継するための複数の基地局45a、45b、45cと、各基地局45a、45b、45cに対してIPネットワーク48を介して接続される制御局49_1、49_2、・・、49_k、49_Rと、光スイッチ46に対して光ファイバ14を介して接続され、L2/L3スイッチ等のデバイスも実装されたイーサネット(登録商標)47とを備えている。この図8の例においては、基地局45b、45cにつき、イーサネット(登録商標)47に接続される場合を例に挙げて説明をする。
基地局45は、基地局12と同様に、通信端末11から受信した無線信号を復調することなくAD変換しデジタル信号を生成する。基地局45は、この生成したデジタル信号につき、後述するようにパケットデータ化し、さらにこれを電気−光変換することにより光信号を生成する。基地局45は、生成した光信号を合波させてこれを接続された光ファイバ14を介して伝送する。また基地局45は、基地局12と同様に、接続された光ファイバ14を介して伝送されてきた光信号を電気信号に変換し、さらにこれをDA変換してアナログ信号を生成する。そして、この生成したアナログ信号を無線信号化して通信端末11へ送信する。
光スイッチ46は、上述した光スイッチ13と同一の構成であるため、以下での詳細な説明を省略するが、例えば、イーサネット(登録商標)規格のいわゆるL2スイッチとして構成される。
IPネットワーク48は、上述したIPネットワーク16と同様、IPで決められたパケット転送を行うコネクションレス型のネットワークである。
制御局49は、RAS(Remote Antenna Station)制御局49_Rと、周波数多重された信号を構成する各周波数帯の信号を制御するための制御局49_1、49_2、・・・、49_kとからなる。
RAS制御局49_Rは、基地局45全体の状態管理やアドレス登録処理を行うほか、基地局45が関係する各制御局45のアドレス管理や状態管理等、システム全体に関する制御を担う。また、このRAS制御局49_Rは、いわゆるSDR方式に基づいて各基地局45の仕様を再構成可能な構造とする場合には、各基地局45により取得されているソフトウェアの仕様を変更するためのダウンロードサービスをも制御する。これにより、各基地局45を、いわゆるソフトウェア無線機として再構成することが可能となる。
制御局49_1は、無線周波数帯f1を用いてデータを送受信しようとする無線信号のコネクション制御を担い、制御局49_2は、無線周波数帯f2を用いてデータを送受信しようとする無線信号のコネクション制御を担い、制御局49_kは、無線周波数帯fkを用いてデータを送受信しようとする無線信号のコネクション制御を担う。これら制御局49_1、49_2、・・・、49_kは、それぞれ受信した各無線周波数f1、f2、・・・、fk相当のパケットに関わる宛先制御、転送制御を担う。なお、これらRAS制御局49_R並びに制御局49_1、49_2、・・・、49_kの構成は、上述した制御局15と同様であるため、以下での説明を省略する。
次に、基地局45の詳細な構成につき、説明をする。
基地局45は、図8に示すように、通信端末11との間で無線信号を送受信するためのアンテナ31と、このアンテナ31に接続されたアンテナ共用器32と、このアンテナ共用器32に接続されたRFユニット52a、52bと、RFユニット52aに接続されたAD変換部35と、RFユニット52bに接続されたDA変換部36と、制御部55と、AD変換部35,36にそれぞれ接続されたBPF(Band-Pass Filter)56_1、56_2、・・・、56_kと、DA変換部54に接続されたBPF57_1、57_2、・・・、57_kと、少なくとも制御部55並びにBPF56、57に接続されるMAC処理部58、59と、MAC処理部58に接続された電気−光変換部38と、MAC処理部59に接続された光−電気変換部39とを備え、電気−光変換部38と光−電気変換部39は、それぞれWDM部40に接続されている。
この基地局45において、上述した基地局12と同一の構成要素、部材に関しては、図5と同一の番号を付すことにより、以下での説明を省略する。
RFユニット52aは、アンテナ共用器32を介してアンテナから送られてきた信号につき、必要に応じてIF帯への周波数変換及び自動利得制御等の処理を施す。RFユニット52bは、DA変換部54から受けた信号を無線周波数帯信号に変換する。
制御部55は、基地局45がRAS制御局49_Rから受信した制御パケットCの解析により、通信端末11間において送受信する無線信号に関する、たとえば基地局が扱う各周波数やその各帯域幅情報、基地局が付すべき宛先アドレス情報を制御する。また、基地局45が先述したいわゆるSDR方式に基づいて仕様を再構成可能な構造となっている場合には、再構成に必要なソフトウェアを制御パケットCとして受信して、これを基地局45を構成するデジタルフィルタAD変換器、DA変換器などの再構成に用いる。
BPF56は、AD変換されたデジタル信号から各周波数成分をフィルタリングする。即ち、BPF56_1は、周波数f1のデジタル信号を、またBPF56_2は、周波数f2のデジタル信号を、またBPF56_kは、周波数fkのデジタル信号を抽出し、これをMAC処理部58へ送信する。また、BPF57は、MAC処理部59から出力されてくる信号を同様にフィルタリングし、これをDA変換部36へと送信する。
なお、図示はしていないが、各フィルタリングをデジタル領域で行うのではなく、アナログ領域でフィルタリングする、もしくはデジタルとアナログの併用構成も可能である。フィルタリングをアナログ領域で行う場合には、図8において、
DA変換部36とBPF57、およびAD変換部35とBPF56の配設順番が変わると同時に、DA変換部36およびAD変換部35は配設するアナログBPFの数だけ必要になる。
MAC処理部58は、BPF56から供給されるデジタル信号を、IPパケット列に構成する。このMAC処理部58は、制御部55から通知される各周波数帯別宛先情報に基づき、BPF56_1から送信される周波数f1のデジタル信号、BPF56_2から送信される周波数f2のデジタル信号等に基づき、それぞれMACフレーム6を構成していく。MAC処理部59は、光−電気変換部39から受信したMACフレームにつき、ヘッダ除去、パケットの整列、遅延制御等の各種処理を施す。
このような構成からなる無線通信システム2の動作について説明をする。
基地局45aは、通信端末11aからの無線信号をアンテナ31を介して受信する。この基地局45aは、通信端末11aから、例えば、無線アクセス要求パケットを受信するようにしてもよい。このアンテナ31により受信された信号は、アンテナ共用器32を介してRFユニット52aへ送られ、この各種処理が施された上で、さらにAD変換部35においてAD変換されることになる。このAD変換されたデジタル信号は、それぞれBPF56_1〜56_kへ送信され、周波数成分毎にフィルタリングされた上で、MAC処理部58へと送られる。MAC処理部58では、周波数成分毎にパケット化を行うことによりMACフレーム6を生成する。このとき先頭のMACフレーム6には、制御部55から送られてくる宛先情報を基にしたヘッダを付するか、デフォルト設定として受信周波数帯に対応した制御局宛てのラベルを付加するようにしてもよい。
MAC処理部58において構成されたMACフレーム6からなるパケットデータは、電気−光変換部38において電気−光変換された上で、WDM部40を介して光ファイバ14へと送出される。このときのパケットデータの列は、図8に示すように、無線周波数f1、f2、・・・、fk相当のパケットデータが続くことになるが、通常それらパケットは通信リンク確立を要求するための無線アクセス要求パケットや、それに対する応答である無線アクセス応答パケットから始まる。これらパケットデータは、互いに独立したMACフレーム6として構成されている。光スイッチ46に到達したMACフレーム6としてのパケットデータは、発信先MACアドレス63が読み取られ、これに接続されるIPネットワーク48へと転送される。このIPネットワーク48において、無線周波数f1相当のパケットデータは、制御局49_1へ、無線周波数f2相当のパケットデータは、制御局49_2へ、さらに無線周波数fk相当のパケットデータは、制御局49_kへと送られることになる。
制御局49_1~49_kは、これら受信した各パケットデータを必要な場合には復調することにより各種情報を識別し、所定の制御を実行していくことになる。また、各制御局49は受信した無線アクセス要求パケットや、無線アクセス応答パケットを受信して、復調、解析することで、これに記述されている宛先アドレスや、発信元 アドレスを読み取って、これら情報をリンク確立の中継を担う各基地局に制御パケットCとして通達して基地局45の制御部内のメモリ領域に記憶させることができる。これによって、2回目以降の通信においては、各基地局45が記憶した通信相手の宛先アドレスを制御部から読み出してMACフレームを構成することにより、制御局49を経由した通信を省略するようにしてもよい。
このような各制御局49_1~49_k、並びにRAS制御局_Rによる制御に基づいて、実際に通信を行う通信端末11aと通信端末11bとの間で、基地局45aと基地局45c間のTCP/IPコネクションを介したエンド−エンドリンクが確立される。例えば、通信端末11aと通信端末11bが制御局49−1がそのコネクションを管理すべき無線周波数帯f1で通信を行う通信端末であると仮定する。まず、それぞれ通信端末は、事前に基地局45aと基地局45bを介して、上記基地局に属していることを制御局49−1へ登録する。これにより制御局49−1は通信端末とそれが属する基地局のアドレスの対応表をもつ。
この最適パスの特定は、従来より使用されているいかなるプロトコルを利用してもよい。この最適パスの特定が終了した後、制御局49は、各種ラベル情報や宛先アドレスを各基地局45へ送信する。
各基地局45は、制御局49から送られてきた各種ラベル情報や宛先アドレスに基づいて最適パスを識別する。その後の通信においては、制御局49を介すことなく、最適パスを介してパケットデータを送受信していくことになる。
なお、制御局49は、最適パスを特定した後、その特定した最適パスに関する情報を各基地局45へ送信するようにしてもよい。これにより、基地局45は、その特定された最適パスを直接的に読み取り、その最適パスを介したリンク確立を実行することが可能となる。
特に、この無線通信システム2においては、伝送すべきパケットデータをAD変換して、これを光フレーム化することを前提としているため、サンプリング周波数やBPF56等の各定数を最適化しなければならないが、これをRAS制御局49_Rを介してダウンロードしたソフトウェアに基づいて実行することも可能となる点において優位性がある。
図9は、この無線通信システム2において、エンド−エンド間、又はサブネット−サブネット間の通信を、他のエンドーエンド間、又は他のサブネットーサブネット間の通信と実際には同一のIPネットワークを共有して通信を実現していながら、仮想的に分離されたネットワークで通信を行っていることを実現すると同時に、事実上、異なる無線通信エリアとみなすことを実現する、仮想閉域無線アクセスネットワーク(VPWAN:Virtual Private Wireless Access Network)3の概念を示している。
VPWAN3は、IPネットワーク等で構成され、上述した基地局45や制御局49が接続されている。このVPWAN3では、互いに通信を実行する複数の通信端末11間において、基地局45を介したいわゆるピア ・ツー・ピア (P2P)通信方式で通信を実行する。
このP2P通信方式に基づいて、例えば通信端末11aと通信端末11cとの間で通信を開始する際には、基地局45から先ず制御局49へアクセスする。そして、このアクセスされた制御局49により通信端末11間のP2P通信リンクが確立される。これとともに制御局49から、通信端末11aのアドレス及び/又は通信端末11aが属する基地局45のアドレスが、通信相手となる通信端末11c及び/又は通信端末11cが属する基地局45へ通知される。また、制御局49から、通信端末11cのアドレス及び/又は通信端末11cが属する基地局45のアドレスが、それぞれ通信相手となる通信端末11a及び/又は通信端末11aが属する基地局45へと通知される。通信端末11a並びに通信端末11cは、その通知された各アドレスに基づいて、P2P通信リンクを介してその後の通信を実行していくことになる。
このP2P通信リンクの確立や上記アドレスの管理は、例えばSIP(Session Initiation Protocol)に基づいて実行するようにしてもよい。この場合、制御局49がSIPサーバーの役目を担うことになり、通信端末11aがVPWAN3にアクセスを試みた場合において、これを検知した基地局45は通信端末11aのプレゼンス情報と自身の基地局情報などの属性をSIPの手順に従って制御局49に伝えることで、所定のプレゼンス、基地局属性、およびアドレス対応テーブルに登録又はこれを更新する。
また同様にして、制御局49には、通信端末11cがこのVPWAN3にアクセスを試みた場合において、これを検知した基地局45が通信端末11cのプレゼンス情報と自身の基地局情報などの属性をSIPの手順に従って制御局49に伝えることで、所定のプレゼンス、基地局属性、およびアドレス対応テーブルに登録又は更新を行う。通信端末11cにおける通信端末11aへの接続要求を受けて、制御局49は、SIPに基づいて、通信端末11aのアドレスを通信端末11cに通知し、通信端末11cはこれを通信端末11aへの宛先アドレスとすると同時に、以降の通信のためにメモリ等に格納しておく。
これにより通信端末11aと通信端末11cとの間でP2P通信リンクを介してその後の通信が実行されていくことになる。
即ち、このVPWAN3を利用した通信では、エンド−エンド間の無線通信を行う際において、変復調の処理を行うのは事実上、通信端末11a、11cのみという理想的な状況を作り出すことができる。また、このVPWAN3を利用した通信においては、制御局49を介することなく、端末装置11間において直接的に無線通信することが可能な、いわゆるアドホック通信を実現することが可能となり、単にオフィス環境やホームネットワーク環境のみならず、非常時における通信においても有効に機能させることが可能となる。
通信端末11aからの無線アクセス要求パケットを受信した基地局45aは、これに制御局49−1宛の宛先ラベルを付してネットワークへ送信し、制御局49−1はこの内容を復調、解析することで、これが通信端末11b宛のパケットであることを知る。次に事前に制御局49−1が持っている対応表により、受信した無線アクセス要求パケットに改めて通信端末11bが属する基地局45c宛の宛先ラベルを付してネットワークに送信する。基地局45cはこれを受信してラベルを除去して通信端末11bへ送信する。
上記無線アクセス要求パケットパケットを受信した通信端末11bは、無線アクセス応答パケットを返す。これは基地局11cによって受信され、制御局49−1宛のラベルが付されてネットワークへ送信される。制御局49−1においては、その内容が復調、解析することで、これが通信端末11bからの通信端末11aに対する無線アクセス応答パケットであることを知り、通信端末11aが属する
基地局45aの宛先ラベルを付してネットワークへ転送する。
このような手順により、通信端末11aと通信端末11bは制御局49−1を介して通信と継続する。なお制御局49−1は通信端末11aと通信端末11b間のコネクションが確立したことを確認した後、通信端末11aと通信端末11b間が基地局45aと基地局45c間コネクションを介して相互通信を行う際に最適なネットワークルーティングパスを明示するラベル情報をそれぞれの基地局に制御パケットCとして通達して記憶させて、以降の通信端末11aと通信端末11b間でのパケット通信おいて、基地局45aおよび基地局45cが宛先ラベル付する際にはこの情報をもとに宛先ラベルを付することで、制御局を介することなく直接パケットが基地局間で交わされることにしてもよい。
なお、このVPWAN3を利用した通信において、各通信端末11に対して、通信相手のアドレス等を通知する場合のみならず、制御局49において解析した最適パスを、各基地局45へ通知するようにしてもよい。これにより、各基地局45が無線信号をパケットデータ化し、これをVPWAN3へ送出する際には、この制御局49から基地局45へ通知された最適パスに基づいて通信リンクを確立し、P2P通信を最適経路で実現するようにしてもよい。
なお、マイクロ波帯を利用したP2P通信方式は、低コストで実現することができることからユーザにとって導入しやすい接続リンク方式であると考えられている。しかしながら、このマイクロ波帯を利用したP2P通信方式では、十分なアンテナ指向性が期待できず、予干渉、被干渉の問題が生じてしまう。他方、例えば準ミリ波やミリ波帯を利用したP2P通信方式を基本としたネットワークでは、各対向リンクについてはアンテナの見通し等に基づいて双方向で対向させる必要性があり、更には高コストを要するという問題点が存在するが、アンテナの指向性の問題、予被干渉の問題において特段の制約を受けることはない。
このため、本発明においては、このVPWAN3において、通信端末11と各基地局45間の通信についてマイクロ波を介して行うこととし、基地局45間の通信についてミリ波(又は準ミリ波)帯ネットワークを介して行うようにしてもよい。ユーザは、通信端末11を介してマイクロ波による無線通信により最寄の基地局11に接続を行う。そして基地局11は、受信した無線信号を上述した動作に基づいて、アナログ状態を保持したまま、ミリ波(又は準ミリ波)帯ネットワークを介して他の基地局11へパケットデータを伝送する。このパケットデータの伝送は、有線通信網としてのVPWAN3を介して行ってもよいが、ミリ波(又は準ミリ波)帯無線通信網として構築したVPWAN3を介して行うことで、更にネットワーク構築の柔軟性向上と低コスト化を図ることが可能となる。特に上述したように無線通信網としてVPWAN3を構築する場合に、基地局11間をミリ波(又は準ミリ波)帯により通信リンクを確立した場合には、アンテナの指向性を十分に期待することができるため、予干渉、被干渉の問題も解消することができ、極めて安全性の高いシステムとすることができる点において有用といえる。
特に、この無線通信網としてのVPWAN3においても、この基地局45は常時固定されている状態にある。この固定された基地局45間において、ユーザの通信端末11からマイクロ波の無線信号を受信した場合に、これを復調することなく、アナログ状態を保持したままミリ波(又は準ミリ波)のパケットデータに変換し、伝送する。次に、パケットデータを受信した宛先側の基地局45は、これを復調することなく再びマイクロ波の無線信号へ変換して通信端末11へと送信する。
即ち、この基地局45は、通信端末11から送られてくるマイクロ波帯域の無線信号をミリ波などの信号へ変換する、いわゆるアクセスポイントとしての役割を果たすことになるが、このとき復調処理は一切行うことはない。通常、復調処理を行う場合には、VPWAN3特有の変復調標準やコーディング等の制約を受けることになるが、本発明では、変復調の処理を行うのは事実上通信端末11a、11cのみという理想的な状況を作り出すことができる。このため本発明は、いかなる無線通信方式、符号化方式を採用するVPWAN3に対しても適用することが可能となり、これはP2P伝送を行う無線信号の変復調標準やコーディング方式とは完全に無関係な関係にある。この点からも、マイクロ波無線信号のP2Pサービスを提供する広帯域ネットワークプロバイダは、ユーザの無線インタフェース情報(変復調方式、コーディング方式)を知る必要が基本的になく、極めて安心で安全なマイクロ波無線信号のP2Pサービスの提供が可能となる。
なお、上述した例においてはP2P通信方式に適用する場合を中心に説明をしたが、かかる場合に限定されるものではなく、例えば近年のプッシュトークサービスに見られるようなIPベースのP−MP(Point to Multipoint)通信に対して適用するようにしてもよい。P−MP通信は、1対多方向の通信方式の総称をいう。即ち、本発明をこのP−MP通信に適用する場合において、基地局45は、通信端末11から送られてくるマイクロ波帯域の無線信号を復調することなくミリ波の信号へ変換し、これを他の複数の基地局45に送信する。その結果、複数の基地局45にアクセスされている複数の通信端末11に対して、情報が送信されることになる。このP−MP通信を行う場合においても変復調を行うのは通信端末11のみという理想的な状況を作り出すことができる。ちなみに、このP−MP通信方式を適用する場合においてもSIPに基づいてシステム制御するようにしてもよい。
なお、上述した無線通信システム1、2における技術的思想を、放送波配信システムに適用するようにしてもよい。
図10は、本発明を適用した放送波配信システム4の構成を示している。この放送波配信システム4は、放送波を送信する電波塔51と、この電波塔51から放送波を受信するアンテナ52と、アンテナに接続されたリモートアンテナ装置53と、このリモートアンテナ装置53に接続されたIPネットワーク54と、このIPネットワーク54に接続された無線基地局59とを備えている。このリモートアンテナ装置53は、RFユニット55と、IFユニット56と、AD変換部57と、MAC処理部58とを備えている。
アンテナ52は、放送波を受信するためのVHF/UHFアンテナ等で構成される。
RFユニット55は、アンテナ52で受信された放送信号を増幅し、周波数変換等の処理を施した上で、これをIFユニット56へ出力する。IFユニット56は、RFユニット55から入力されたIF帯放送信号を更にベースバンド信号に変換して、このベースバンド信号をAD変換部57へ供給する。AD変換部57は、入力されたベースバンド信号をAD変換し、これをMAC処理部58へ供給する。ちなみに、十分高速なAD変換器とネットワークが期待できる場合には、RFユニット55出力におけるIF帯放送信号を直接AD変換してIFユニット56を割愛する構成や、アンテナ52から受信したRF帯放送信号を直接AD変換して、RFユニット55及びIFユニット56の両方を実質的に割愛する構成も可能である。
MAC処理部58は、TCP/IPスタックによりAD変換部57から入力されるデジタル信号を、IPパケット列に構成する。最終的に、このMAC処理部58は、イーサネット(登録商標)用のMACヘッダーを付加する等のMAC処理を施すことにより上述の如きMACフレーム6を生成する。
無線基地局59は、無線LANを構成するアクセスポイントして設置される。この無線基地局59を中心として形成される無線LANを介して通信可能な通信端末11dには、無線LANカードが差し込まれることになる。
次に、上述の如き構成からなる放送波配信システム4の動作について説明をする。
電波塔51からアンテナ52を介して受信された放送波は、RFユニット55において適切に増幅された後、IF帯放送波に周波数変換される。このIF帯放送波は、IFユニット56によって更にベースバンド信号とされた上で、AD変換部57においてAD変換され、さらにMAC処理部58においてMACフレーム化される。MACフレーム化することにより、IPネットワーク54への送出に対応することができ、さらにこのIPネットワーク54がイーサネット(登録商標)で構成されている場合においても、これに対応することが可能となる。
MAC処理部58において生成されたパケットデータは、IPネットワーク54を介して各通信端末11a〜11cへ送信され、又は無線基地局59を介して通信端末11dへと送信されることになる。
通信端末11a〜11cに送信されたパケットデータは、図10に示すようなプロトコルスタックで構成される。即ち、このプロトコルスタックでは、最下層には図示しない100BASE−T用ケーブルや1000BASE−T用ケーブル等の物理層、及びその上のデータリンク層としてEthernet(登録商標)81が規定されている。
このデータリンク層の上には、IPネットワーク54上のデータ転送のためのインターフェースを規格するためのIP(Internet Protocol)82が構成され、さらにその上には、TCP/UDP(Transmission Control Protocol/ User Datagram Protocol)83が構成されている。ちなみに、このUDPは、下位層にあるIPパケットをほとんどそのままアプリケーションから使えるようにするためのプロトコルである。また、TCP/UDP83上にあるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調層84は、直交周波数分割多重方式を変調方式として用いる放送波をソフトウェア上で復調するための上位層プロトコルであり、更にその上にあるアプリケーション層85は、復調した放送波を表示するために設けられるアプリケーション層である。通信端末11a〜11cは、このようなプロトコルスタックからならなるパケットデータを受けて、これを復調し、映像や音声を取得することが可能となる。
また、通信端末11dに送信されたパケットデータは、MAC層以下を規定したIEEE802.11bやIEEE802.11aに代表されるWiFi86が最下位層として規定され、その上には、順にTCP/UDP83、OFDM復調層84、アプリケーション層85が規定されている。通信端末11dは、このようなプロトコルスタックからなるパケットデータを受け、これを復調し、映像や音声を取得することが可能となる。
このように、放送波配信システム4においては、リモートアンテナ装置53において放送波を復調することなく、これをAD変換し、MACフレーム化してIPネットワーク54へと送出する。IPネットワーク54は、放送波をそのままフレーム化したパケットデータが各通信端末11へ向けて伝送されていくことになる。そして、パケットデータを受信した各通信端末11において初めて復調処理が実行されていくことになる。特に、この放送波配信システム4では、既存のIPネットワーク54に接続されている各通信端末11に対し、ROFと同様に無線信号のアナログ情報に基づいて無線フォーマットを維持したパケットデータを伝送することが可能となる。
また、この放送波配信システム4では、無線基地局59から無線LANを介してパケットデータを通信端末11dへと伝送することができる。また、無線LANに接続中の通信端末11dは、ソフトウェアチューナーを介して放送波としてのパケットデータを受信することが可能となる。一般に屋内においては、放送用途向けに特化したフィーダー線よりも、むしろIPネットワーク54に特化したLAN(無線LAN)が末端まで普及されている。本発明では、屋内で使用する多くの通信端末11は、IPネットワーク54を介してブロードバンド接続することで、放送波を受信することができ、より汎用性を向上させることが可能となる。
さらに、この放送波配信システム4においては、例えば、地上波デジタル放送の1セグメント放送信号も同様のプロセスに基づいて各通信端末11へ送信することが可能となる。この1セグメント放送では、多くのユーザが特にビル内や駅構内において可搬型の通信端末11を介して受信を望む場合があるが、本発明では、リモートアンテナ装置53において、IPネットワーク54上へ送信すべきデータを、MACフレーム化して送信することができるため、予め整備された既存の無線LANを含むLAN環境をそのまま利用して1セグメント放送の配信を実現することができる。これにより、屋内、屋外ともにギャップフィラー専用の機器や、これに接続されるケーブルを敷設する等、新たなインフラを構築する必要がなくなり、システム全体のコストを低減させることができ、またシステム構築までの工期をより短縮化させることが可能となる。
また、放送波配信システム4においては、光ケーブル等のIPネットワークが整備されている地域へ、事実上、デジタル地上波放送配信が可能となることから、不感地帯対策としても有用となる。
図11は、複数チャネルの放送波を配信する放送波配信システム5の例を示している。この放送波配信システム5において、上述した放送波配信システム4と同一の構成要素、部材に関しては、同一の符号を付けることにより以下での説明を省略する。
この放送波配信システム5は、放送波を送信する電波塔51と、この電波塔51から放送波を受信するアンテナ52と、アンテナに接続されたリモートアンテナ装置90と、このリモートアンテナ装置90に接続されたイーサネット(登録商標)等に基づくLAN92と、このLAN92に接続された通信端末11とを備えている。このリモートアンテナ装置90は、RFユニット55と、AD変換部57と、BPF91_1〜BPF91_kと、MAC処理部58とを備えている。
BPF91は、AD変換部57においてAD変換されたデジタル信号から各周波数成分をフィルタリングする。即ち、BPF91_1は、周波数f1のデジタル信号を、またBPF91_2は、周波数f2のデジタル信号を、またBPF91_kは、周波数fkのデジタル信号を抽出し、これをMAC処理部58へ送信する。
上述の如き構成からなる放送波配信システム5の動作について説明をする。
先ず、アンテナ52を介して、周波数毎にチャネルが割り当てられた放送波を受信する。この放送波は、RFユニット55においてLNA(Low Noise Amplifier)を用いて放送波を適切な受信レベルを増幅され、更に適切なIF帯へダウンコンバートされる。AD変換部57は、このRFユニット55から出力された信号につき、適切なサンプリング周波数及び量子化ビットでAD変換する。
AD変換部57においてAD変換して生成されたデジタル信号は、テレビ放送チャネル数分だけ分配され、BPF91_1〜BPF91_kにおいて所望のチャネルの放送信号のみが抽出される。このBPF91_1〜BPF91_kから出力されるデジタルデータは、MAC処理部58においてTCP/IPスタックによってパケット化が行われ、MACフレーム化されてLAN92に送出される。LAN92に接続されている通信端末11は、所望の受信チャネルの周波数で構成されているパケットデータを受け取り、これをソフトウェアベースのチューナーに基づいて復調を行う。
この放送波配信システム5においても同様に、ROFシステムと同様に無線信号のアナログ情報を維持した信号をMACフレーム化したパケットデータとしてリモートアンテナ装置90から送出することができるため、イーサネット(登録商標)に基づく既存のLAN92をそのまま伝送媒体として活用することができ、システムの汎用性を高めることが可能となる。
なお、上述した無線通信システム1、2における技術的思想を、放送波配信システムに適用する場合においては、更に図13に示すようなギャップフィラー中継可能な放送配信システム7として構成するようにしてもよい。
放送波配信システム7は、放送波を送信する電波塔51と、この電波塔51から放送波を中継する中継器70と、中継器70により中継された放送波をさらに中継する中継器71と、中継器71により中継された放送波を受信する基地局72並びに室外アンテナ73を備えている。この図13の例において、中継器71は、そのサービスエリア74内にある基地局72_1、72_2、72_3、72_4並びに室外アンテナ73に対して放送波を送信可能とされている。
各基地局72_1〜72_4は、それぞれイーサネット(登録商標)等に代表されるブロードバンドネットワーク75に接続され、さらにこのブロードバンドネットワーク75は、RF解析装置77、中継器71へと接続されている。この基地局72_1〜72_4は、例えば、テレビ受像機能を備える携帯電話等を始めとした通信端末に対して放送波を送信する。
図14は、この放送波配信システム7の更なる詳細な構成を示している。この図14において、上述した図7、10における説明と同様の構成、要素に関しては、同一の符号を付すことにより、以下での説明を省略する。
基地局72_1〜72_4は、放送波を受信するアンテナ52と、RFユニット55と、IFユニット56と、AD変換部57と、MAC処理部58とを備えている。
RF解析装置77は、MAC処理部37と、DA変換部36と、RF解析装置全体を制御するとともに、DA変換部36から送られてきたアナログ信号を復調し、解析し、これに基づいて中継器71を制御するための制御部78とを備えている。
次に、本発明に係る放送波配信システム7の動作について説明をする。
中継器71を介して送られてきた放送波は、基地局72においてアンテナ52を介して受信され、RFユニット55において適切に増幅された後、IF帯放送波に周波数変換される。このIF帯放送波は、IFユニット56によって更にベースバンド信号とされた上で、AD変換部57においてAD変換され、さらにMAC処理部58においてMACフレーム化される。
MAC処理部58において生成されたパケットデータは、ブロードバンドネットワーク75を介してRF解析装置77へ送信され、また図示しない無線通信手段を介して通信端末11へと送信されることになる。
RF解析装置77に送信されたパケットデータは、MAC処理部37を介して、MACフレーム6のヘッダに付加された各種情報を読み取り、必要に応じてMACフレーム6を除去したペイロード部をDA変換部36に送信する。DA変換部36は、これをDA変換することでアナログ信号として取り出す。制御部78では、MAC処理部37において取得した発信元情報を介して、何れの基地局72_1〜72_4から送られてきた信号であるかを識別する。また、この制御部78は、複数の基地局から取得した実データを介して、識別した基地局72に送られてきた放送波の電力の大きさ、指向性、干渉度合い、更にはチャンネルに関する情報を読み取っていく。これにより、RF解析装置77は、識別した基地局72に対して送信された放送波の信号品質を判別することが可能となる。
次に、このRF解析装置77は、判別した信号品質に基づいて、中継器71を制御する。即ち、RF解析装置77は、判別した信号品質が悪化している場合には、中継器71が放送波を正常な状態で受信できていないことを判別することができる。かかる場合においてRF解析装置77は、内部に実装された制御部78による制御の下、中継器71を制御する。この中継器71は、かかるRF解析装置77による制御を受けて、上記識別した基地局72により受信される放送波の信号品質を向上させることができるように、放送波の送信条件を切り替える。
上述のように動作する放送波配信システム7では、ギャップフィラー中継も可能となる。例えば図13に示すように、建物等の影響により、障害エリア79が発生し、基地局72_1において受信した放送波の信号品質が悪化したものとする。かかる場合において、RF解析装置77は、識別した基地局72_1に送られてきた放送波の電力の大きさ、指向性、更にはチャンネルに関する情報を介して、現時点における基地局72_1の放送波の信号品質を判別する。仮にこの基地局72_1の放送波の電力が基準よりも小さい場合には、建物等によって放送波が遮蔽されていることが考えられる。これを解消するために、RF解析装置77は、基地局72_1に対する放送波の受信電力を向上させるように、中継器71を制御する。同様に、基地局72_1の放送波の信号品質を判別した結果、基地局72_1の放送波が何らかの干渉を受けているものと判別した場合には、例えば電波塔51から直接的に送られてくる放送波と中継器71から送られてくる放送波との間で干渉が起きており、より忠実な放送波の中継が実現できていないものと考えられる。これを解消するために、RF解析装置77は、基地局72_1に対する放送波の干渉が起きないように中継器71を制御することになる。
このように、RF解析装置77を介して、そのサービスエリア74内にある全ての基地局72_1〜72_4における放送波の信号品質を監視し、多点の情報を一括でモニタリングすることができる。その結果、障害エリア79にある基地局72を特定することができ、当該基地局72に対してのみ、適切な放送波を受信できるように、RF解析装置77を制御することができる。その結果、いわゆるギャップフィラー中継を的確に行うことが可能となる。
特にこの放送波配信システム7においては、基地局72_1〜72_4において放送波を復調することなく、これをAD変換し、MACフレーム化してブロードバンドネットワーク75へと送出する。ブロードバンドネットワーク75は、放送波をそのままフレーム化したパケットデータをRF解析装置77に向けて伝送していくことになる。そして、パケットデータを受信したRF解析装置77において初めて復調処理が実行されていくことになる。即ち、この基地局72_1〜72_4から、RF解析装置77に至る過程では、いわゆるRF信号をそのままパケット化したデータが伝送され、RF解析装置において初めてこれを復調し、解析が行われることになる。
なお、基地局72_1〜72_4からRF解析装置77に至る過程において、伝送速度は回線品質に合わせ、リアルタイム、準リアルタイム、非同期等の条件で伝送するようにしてもよい。
このため、基地局72_1〜72_4においては、復調処理するための構成を設ける必要がなくなり、装置の規模をきわめて簡略化させることができる。特にこの基地局72は、多点に亘り配設する必要があるが、本発明を適用した放送波配信システム7においては、基地局72における装置の規模を簡略化させることができ、基地局72における全ての箇所において高価な計測器を配備する必要性もなくなる。また復調処理を行う装置としては、RF解析装置77を1つ設ければ足りることになる。このため、システム全体のコストの削減を図ることができ、特に多点における放送波の受信状況を一箇所で集中モニタリング・集中制御する際において、更にはギャップフィラーシステムの実現化の観点において非常に有用となる。
本発明を適用した放送波配信システム7においては、各点における基地局72が正常に動作しているか、或いは基地局72の故障や異常の有無についても判別することができ、さらには、現時点において行われている中継が実際に有効か否かについても判断することが可能となる。
なお、本発明においては、RF解析装置77を中継器71内部に実装するようにしてもよい。これにより、RF解析装置77から中継器71に至るまでの通信経路を省略することが可能となる。
また、基地局72_1〜72_4からRF解析装置77までのパケットデータの送信は、常時行う必要は無く、所定の時間間隔をおいて送信するようにしてもよい。基地局72における故障や異常の監視は、24時間体制で行う必要はあるものの、時間的に連続させて無間欠で監視する必要性は高くない。即ち、数分間隔で、又は数時間間隔で間欠的に基地局72からRF解析装置77へ向けて信号を送信することにより、RF解析装置77における計算量、データ処理量を減少させることができ、システム全体の効率化を図ることが可能となる。
なお、本発明は、例えば図15に示すような放送信号中継システム110に対しても適用可能である。
この放送信号中継システム110では、デジタル地上波信号を生成するためのデジタル地上波信号生成器111と、このデジタル地上波信号生成器111から送られてくる複数セグメントからなるデジタル地上波信号を受信し、これをパケットデータに変換する無線データパケット変換装置113と、この無線データパケット変換装置113に接続されているIPネットワーク115と、このIPネットワーク115に接続され、パケットデータを無線信号としてのデジタル地上波信号に逆変換する無線データパケット逆変換装置114と、この無線データパケット逆変換装置114により無線信号化されたデジタル地上波信号を受信し、これを復調する、いわゆる携帯通信端末等に代表されるデジタル地上波信号復調器112を備えている。
デジタル地上波信号生成器111は、例えば放送局等において設置され、デジタル地上波放送用の信号を生成し、これを無線信号又は有線信号としてのデジタル地上波信号とする。
無線データパケット変換装置113は、制御部121にそれぞれ接続されているIFユニット122、AD変換部123、バッファユニット124、TCP/IPユニット125を備えている。
IFユニット122は、デジタル地上波信号生成器111から送られてきた複数セグメントからなるデジタル地上波信号をフィルタ131により帯域制限する。また、このIFユニット122は、フィルタ131により帯域制限された信号と基準信号発振器132により発振された基準信号とを乗算する乗算器133と、この乗算器133から出力された信号を低周波側へダウンコンバートするためのダウンコンバーター134とを有している。
このAD変換部123は、入力されたベースバンド信号をAD変換し、これをバッファユニット124へ出力する。バッファユニット124は、ベースバンド信号を一時的に格納した上で、制御部121による制御の下、これTCP/IPユニット125に出力する。TCP/IPユニット125は、バッファユニット124から出力されてきた信号につき、TCP/IP処理を行い、最終的にパケットデータ化してIPネットワーク115へと送信する。このIPネットワーク115におけるパケットデータの伝送は、例えばRTP(Real-time Transport Protocol)に基づいて実行する。このRTPは、TCP/IPネットワーク上で音声や映像等のリアルタイム性が要求されるデータを送受信するために用いられるプロトコルである。
無線データパケット逆変換装置114は、TCP/IPユニット126と、バッファユニット127と、DA変換部128と、IFユニット129とを備えている。TCP/IPユニット126は、IPネットワーク115を介して無線データパケット変換装置113から送られてきたパケットデータに対してTCP/IP処理を施す。またバッファユニット127は、TCP/IPユニット126から出力されたデータを一時的に格納する。バッファユニット127からのデータは、DA変換部128においてDA変換された上で、IFユニット129を介して無線信号化され、デジタル地上波信号復調器112へと送られる。
ちなみに、このIFユニット129は、乗算器135と、基準信号発振器136と、アップコンバーター137とを有している。基準信号発振器136は、上記基準信号発振器135と同様の基準信号を発振する。乗算器135は、送られてきた基準信号と、DA変換部128からのアナログ信号とを乗算する。この乗算された信号は、アップコンバーター137により高周波側へアップコンバートされることになる。
次に、この放送信号中継システム110の動作について説明をする。先ず、無線データパケット逆変換装置114は、無線データパケット変換装置113からIPネットワーク115を介してパケットデータを受信したとき、その受信したパケットデータを解析することにより、無線データパケット変換装置113との間で通信を保障できる帯域に関する帯域情報を生成する。次に、この無線データパケット逆変換装置114は、この生成した帯域情報を無線データパケット変換装置113へ送信する。無線データパケット変換装置113は、無線データパケット逆変換装置114から送信されてきた帯域情報を受けて、送信すべきデジタル地上波信号のセグメント数を制御する。
例えば、無線データパケット逆変換装置114から送信されてきた帯域情報において、通信状態が良好である旨が記述されていた場合には、無線データパケット変換装置113は、13セグメントからなるデジタル地上波信号全てをパケットデータ化して無線データパケット逆変換装置114へと送信する。これにより、デジタル地上波信号復調器112のユーザはより高画質の映像を鑑賞することができる。これに対して、無線データパケット逆変換装置114から送信されてきた帯域情報において、通信状態が悪化している旨が記述されていた場合に、無線データパケット変換装置113は、1セグメントのみをパケットデータ化して転送する。これによりデジタル地上波信号復調器112のユーザは、いわゆる1セグの放送を楽しむことが可能となる。なお、このRTPによるデータストリーム転送を実行する場合には、RTCP(RTP Control Protocol)によって上述した転送レートの制御を行うようにしてもよい。
図15において、1セグメントのみをパケットデータ化して転送する場合における帯域分布の例を示す。デジタル地上波信号生成器111から複数セグメントからなる信号が送られてくる。しかし、無線データパケット逆変換装置114から送信されてきた帯域情報において、通信状態が悪化している旨が記述されていたものとする。かかる場合には、フィルタ131を介して1セグメントの信号となるように帯域制限し、さらにこれをダウンコンバーター134によりダウンコンバートする。この状態でIPネットワーク115を介してデータ転送を行い、無線データパケット逆変換装置114におけるIFユニット129においてこれをアップコンバートする。
このような構成からなる放送信号中継システム110においても、復調処理を行うのは、デジタル地上波信号復調器112のみという理想的な状態を作り出すことができ、上述と同様にシステム構成を簡略化させることでコストの削減を図ることが可能となる。
図16は、放送信号中継システム110の変形例を示しており、上述した図15と同一の構成要素については同一の番号を付すことにより以下での説明を省略する。
この図16における放送信号中継システム110におけるRF/IFユニット122´は、局部信号発振器132に接続された1/N分周器138と、この1/N分周器138並びに帯域フィルタ134を伴うダウンコンバーター133に接続された加算器139とをさらに備えている。また無線データパケット逆変換装置114においては、TCP/IPユニット126に接続されたバッファ並びにデジタルフィルタ回路141を備え、RF/IFユニット129´は、さらにDA変換部128に接続されたM逓倍器142と、M逓倍器142と基準信号発振器136の中間に配設された増幅器143とを有している。なお、図16に記述された1/N分周器138を、これによって出力される周波数と同等程度の低周波数を出力する、局部信号発振器132とは切り離された独立な発振器に置き換えることも可能である。
この図16に示す放送信号中継システム110においては、上述した動作に加え、さらに基準信号発振器132から出力された基準信号は、1/N分周器138によって1/N倍に分周され、帯域フィルタ134を伴うダウンコンバーター133において、ダウンコンバートされた信号に加算器139において加算されることになる。その結果、図16に示す帯域分布のように、複数セグメントからなる信号に、分周信号151が現れることになる。複数セグメントからなるデジタル地上波信号は、このような分周信号が付加された状態でパケット化されて相手側の無線データパケット逆変換装置114へと送信されることになる。分周信号151は、バッファ並びにデジタルフィルタ回路141において、上記デジタル地上波信号と分離されることになる。ちなみに、このバッファ並びにデジタルフィルタ回路141は、いわゆるデジタルフィルタリングを利用するものであり、狭い周波数バンドであっても容易に切り出すことが可能となる。このため、分周信号151も上記デジタル地上波信号から高効率に切り出されることになる。
分周信号151は、DA変換部128においてアナログ信号に変換された後、M逓倍器142に送られてM逓倍され、さらに帯域フィルタ143において不要波成分が除去されて注入同期発振器136に送られる。なお、M逓倍器142、帯域フィルタ143、および注入同期発振器136の組み合わせは、受信される送信局側が使用した基準信号を再生するための、回路であるため、他の構成もあり得る。例えば、M逓倍器142を送信側のぶ分周比率の逆数であるN低倍器として、注入同期発振器136を増幅器にするなどである。すなわち、基準信号発振器136は、帯域フィルタから送られてきた分周信号151に同期した基準信号を発振し、これは送信局において使用した基準信号と同期した信号となっている。その結果、無線データパケット変換装置113並びに無線データパケット逆変換装置114における周波数変換の基準信号につき互いに同期をとることが可能となり、ひいては位相雑音や周波数オフセット等の問題を解消することができる。
なお、本発明は、例えば図17に示すような放送信号中継システム199に対しても適用可能である。この放送信号中継システム199では、地下街等の電波の不感地帯へのAM放送、FM放送、地上波放送を中継する際に適用されるものである。この放送信号中継システム199において、上述した放送信号中継システム11と同一の構成要素については同一の番号を付すことにより以下での説明を省略する。
放送信号中継システム199において、無線データパケット変換装置113と無線データパケット逆変換装置114とは、互いに有線/無線IPもしくは単純P2Pリンク等が適用される伝送媒体201を介して通信を行う。
無線データパケット逆変換装置114は、バッファユニット127並びにDA変換部128の間にチャネル選択部202が接続されている。また、無線データパケット逆変換装置114は、外部から受信した信号のレベルを検出する信号レベル検出部203と、この信号レベル検出部203により検出された受信信号に基づいて、当該無線データパケット逆変換装置114から送信すべき信号並びに除去すべき信号の周波数チャネルを判定するチャネル判定部204とを備えている。このチャネル判定部204は、チャネル選択部202並びにIFユニット129に接続され、チャネル選択部202は、チャネル判定部204により判定された周波数チャネルに応じてバッファ127から送られてくる信号の帯域を制限する。
上述の如き構成からなる放送信号中継システム199の動作について説明をする。
先ず、この無線データパケット変換装置113に対して、図17に示すようにAM、FM、地上波の信号が送られてくる。無線データパケット変換装置113は、これを変復調することなくパケット化して伝送媒体201を介して無線データパケット逆変換装置114へ送信する。無線データパケット逆変換装置114は、伝送媒体201を介して送られてきた信号につき、TCP/IP処理並びにバッファリングを行うとともに、信号レベル検出部203において、無線データパケット逆変換装置114の設置エリアにおける残存無線信号レベルの検出、近隣局からの干渉レベル解析を行う。これら検出結果は、チャネル判定部204へ送られ、当該チャネル判定部204では、無線データパケット逆変換装置114から送信すべき信号並びに除去すべき信号の周波数チャネルを判定する。
このとき、チャネル判定部204において、AM放送信号が無線データパケット逆変換装置114の設置エリアに残存していることを判定することができたときは、かかるAM放送信号の中継の必要は無く、残りのFM放送信号、地上波放送信号のみを中継すればよいことが分かる。かかる場合においてチャネル選択部202は、バッファユニット127から送られてきたAM、FM、地上波の信号のうち、FM、地上波の放送信号のみを通過させ、AM放送信号の帯域を制限する。その結果、FM、地上波の放送信号のみがDA変換され、周波数変換された上で送出されることになる。
なお、チャネル選択部202におけるチャネル選択は、あくまでデジタル領域において行われるものであるが、これに限定されるものではなく、DA変換後のアナログ領域においてチャネル選択を行うようにしてもよい。かかる場合には、アナログ領域のチャネル選択をIFユニット129内に設けられた図示しないフィルタを介して実行することとし、チャネル選択部202の構成を省略するようにしてもよい。
このように、本発明を適用した放送信号中継システム199では、無線データパケット逆変換装置114の設置エリアにおける無線状況をモニタリングし、当該設置エリアにおいて必要な中継信号を判定し、さらに当該設置エリアに対して最適な放送信号チャネルのみ中継を行うことができる。また、本システム199では、設置エリアにおける周波数環境の変化に対してよりリアルタイム性のある追従を実現することができる。
図18は、放送信号中継システム199の変形例としての放送信号中継システム200の構成を示している。この放送信号中継システム200において、上述した放送信号中継システム199と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
放送信号中継システム200では、チャネル判定部204がTCP/IPユニット126に接続されている。TCP/IPユニット126には、バッファユニット127、DA変換部128、RF/IFユニット129が順次接続されている。
この放送信号中継システム200において、チャネル判定部204を介して設置エリアに残存している放送信号の判定結果がTCP/IPユニット126へ送られてくる。TCP/IPユニット126は、かかる判定結果を受けて、伝送媒体201を介して無線データパケット変換装置113へ要求信号を送信する。この要求信号には、無線データパケット逆変換装置114の設置エリアに残存している放送信号の判定結果も記述されている。
なお、ここでは設置エリアに残存している放送信号の判定を当該基地局内部にて行い、その結果をTCP/IPユニット126を介して、無線データパケット変換装置113へ要求信号として伝送しているが、該設置エリアに残存している放送信号の判定は無線データパケット変換装置113内部の処理として任せてもよい。この場合、図13ないしは図14の説明において開示した無線信号のモニタリング方法と同様の手段で、間欠的であっても当該設置エリアの無線受信状況を、無線データパケット変換装置113側へIPネットワークなどを介して通知することで、事実上当該設置エリアが所望している無線信号を要求することができる。
無線データパケット変換装置113は、送られてきた要求信号に基づいて、IPパケット化する放送信号の帯域を選択する。例えば、図18に示すように、AM放送信号が無線データパケット逆変換装置114の設置エリアに残存していることが、上記要求信号に記述されている場合には、FM放送信号並びに地上波放送信号のみをIPパケット化し、これを伝送媒体201を介して無線データパケット逆変換装置114へと送信する。無線データパケット逆変換装置114は、かかるFM放送信号並びに地上波放送信号からなるパケットデータをTCP/IP処理、バッファリング、DA変換等を施した上で、送出することになる。
このように、本発明を適用した放送信号中継システム200では、無線データパケット逆変換装置114における設置エリアにおける周波数環境の変化に対してよりリアルタイム性のある追従を実現することができる。特にこの放送信号中継システム200では、必要な放送信号を無線データパケット変換装置113において選択して、これを伝送することができるため、伝送媒体201におけるパケットデータの伝送量を減らすことができる。無線データパケット逆変換装置114における設置エリアにおける周波数環境の変化に対して高速性のあるレスポンスが求められない場合において、パケットデータの伝送量を減らすことにより、システム全体の効率化を図ることが可能となる。
以上詳細に説明したように、本発明を適用した無線通信システム及び方法では、通信経路において送受信される信号は、無線信号と同一の振幅、周波数、位相の変化状態を表すアナログ情報をそのままAD変換し、これをパケット化したものとして構成される。即ち、本発明では、ROF技術の適用と同様に、直接通信端末と無線信号の送受を行う基地局が無線信号の変復調を行うことなく、これを中継する。これにより、サービスや仕様の変更があっても基地局のシステム構成を置換する必要がなくなることから、システム全体の柔軟性を向上させることが可能となる。
また、本発明を適用した無線通信システムでは、さらに送受信する光信号をデジタル信号に変換した上で、これをパケットデータ化している。このため、従来のROFシステムの如く光変調にアナログ変調方式を用いる必要もなくなる。また、本願発明では、デジタル信号としての光信号を送受信する本願発明においては、従来の如く光デバイスの非線形性の影響やファイバ分散の影響に対する高度な対策を講じる必要性もなくなる。また、本発明では、光変調方式にデジタル変調を利用し、かつIPネットワークに整合したフレームフォーマットを利用するため、高速で低廉なデジタル光回路でシステムを構成してもよく、またIPネットワーク内における交換処理に関しても、他の通常のパケットと同様に扱うことが可能となる。
Claims (24)
- 通信端末間における無線信号の送受信を有線ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信システムにおいて、一の基地局は、一の通信端末からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して上記有線ネットワークを介して他の基地局へ送出し、また他の基地局は、上記有線ネットワークを介して上記一の基地局から受信したパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化して上記アンテナを介して他の通信端末へ送信することを特徴とする無線通信システム。
- 上記基地局は、上記AD変換したデータに対して、イーサネット(登録商標)プロトコルに基づいたフレーム化処理を施すことにより、上記パケットデータ化することを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線通信システム。
- 上記基地局は、上記AD変換したデータをパケット化する際に、ヘッダ部に無線通信パケットであることを表すビットシーケンスを挿入することを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載の無線通信システム。
- 上記有線ネットワークに接続され、少なくとも基地局へのデータ出力を切り替え可能な切替装置をさらに備え、
上記切替装置は、上記有線ネットワークにより伝送されるパケットデータに挿入されたビットシーケンスに基づき、無線通信であることを識別した場合には、当該パケットデータにつきDA変換し、これを変調することなく出力することを特徴とする請求の範囲第3項記載の無線通信システム。 - 上記通信端末間の通信は、上記有線ネットワークに接続された複数の基地局を介してピア ・ツー・ピア (P2P)通信方式で実行されることを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線通信システム。
- 上記有線ネットワークに接続され、各通信端末間の通信を制御するための制御局を更に備え、上記各基地局は、上記制御局の宛先アドレスを予め取得しておき、上記P2P通信を開始する際には、上記基地局から先ず上記制御局へアクセスすることにより上記制御局を介して通信端末間の通信コネクションが確立され、これとともに上記制御局から、通信端末のアドレス及び/又は当該通信端末が属する基地局のアドレスが、それぞれ通信相手となる通信端末及び/又は当該通信端末が属する基地局へ通知され、その通知された各アドレスに基づいて上記通信コネクションを介して通信端末間の通信がその後実行されることを特徴とする請求の範囲第5項記載の無線通信システム。
- 上記制御局は、P2P通信方式で通信する通信端末間において、送受信するパケットデータの最短の伝送経路に関する情報を上記基地局へ通知することを特徴とする請求の範囲第5項又は第6項記載の無線通信システム。
- アンテナを介して受信した無線信号を互いに同一時間軸においてIチャネル信号、Qチャネル信号ともに複数のサンプリング期間に亘り切り出し、これらを復調することなくAD変換し、更にこれらをパケットデータ化する際には、Iチャネルのサンプル値とQチャネルのサンプル値とを交互に時系列順に並べること
を特徴とする請求の範囲第1項記載の無線通信システム。 - 通信端末間における無線信号の送受信を有線ネットワークに接続された基地局を介して実行する無線通信システムにおいて、上記基地局は、一の通信端末からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して上記有線ネットワークを介して制御局へ送出し、上記制御局は、上記有線ネットワークを介して上記基地局から受信したパケットデータにつき、DA変換して復調して得たデータを、又は当該パケットデータにMAC処理のみ施し得たデータを、IP(Internet Protocol)ネットワークを介して他の通信端末へ送信することを特徴とする無線通信システム。
- 通信端末間における無線信号の送受信を有線ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信システムにおいて、IP(Internet Protocol)ネットワーク上の一の通信端末は、宛先とする他の通信端末へ送信すべきデータにつき予め変調し、これをAD変換し、さらにパケットデータ化した上で上記有線ネットワークを介して上記複数の基地局へ送信し、上記複数の基地局は、上記有線ネットワークを介して上記一の通信端末から受信したパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化してアンテナを介して他の通信端末へ送信すること
を特徴とする無線通信システム。 - 無線信号を送信する無線送信局と、上記無線送信局からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して送出するパケット変換装置と、少なくとも上記パケット変換装置から送出されたパケットデータを伝送する有線ネットワークと、接続された上記有線ネットワークから伝送されたパケットデータを復調する復調手段を有する端末装置とを備えることを特徴とする無線通信システム。
- 接続された上記有線ネットワークから伝送されたパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化してアンテナを介して通信端末へ送信する無線基地局をさらに備えることを特徴とする請求の範囲第11項記載の無線通信システム。
- 無線信号を送信する無線送信局と、上記無線送信局からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して有線ネットワークへ送出するパケット変換装置と、接続された上記有線ネットワークを介して上記パケット変換装置から伝送されたパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化してアンテナを介して通信端末へ送信する基地局を備えることを特徴とする無線通信システム。
- 上記無線送信局は、地上波アナログ放送信号もしくは地上波デジタル放送信号を上記無線信号として送信する無線局であり、上記パケット変換装置は、受信したこの無線信号のうち少なくとも1チャネル分の放送信号をパケットデータ化することを特徴とする請求の範囲第13項記載の無線通信システム。
- 上記無線送信局は、地上波デジタル放送信号を上記無線信号として送信する無線局であり、上記パケット変換装置は、受信したこの無線信号のうち少なくとも1チャネル分の放送信号の中から1セグメント分のみをパケットデータ化することを特徴とする請求の範囲第13項記載の無線通信システム。
- 上記パケット変換装置は、発振した基準信号を上記受信した無線信号に乗算することにより周波数変換を施すとともに、当該基準信号を1/Nの周波数に分周した分周信号を生成してこれを上記周波数変換を施した信号に加算し、
上記基地局は、上記伝送されたパケットデータから上記分周信号を分離し、これに基づいて基準信号を生成して、上記DAされた信号に乗算することにより周波数変換を施すこと
を特徴とする請求の範囲第13項記載の無線通信システム。 - 上記パケット変換装置は、上記AD変換したデータに対して、イーサネット(登録商標)に基づいたフレーム化処理を施すことにより、上記パケットデータ化することを特徴とする請求の範囲第9項〜第16項のうち何れか1項記載の無線通信システム。
- 放送信号を送信する放送局と、
上記放送局から受信した放送信号を中継する中継器と、
上記中継器によって中継された放送信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化してブロードバンドネットワークへ送出する複数の基地局と、
上記ブロードバンドネットワークを介して上記各基地局から伝送されてきたパケットデータをDA変換してこれを復調・解析を行うことにより、上記各基地局にて受信されている放送信号の品質を判別し、判別した放送信号の品質に基づいて上記中継器が送出する信号の特性を制御する制御装置とを備え、
上記中継器は、上記制御装置による制御を受けて、上記中継すべき放送信号の送信条件を切り替えること
を特徴とする無線通信システム。 - 上記基地局は、上記パケットデータを所定の時間間隔をおいて送出すること
を特徴とする請求の範囲第18項記載の無線通信システム。 - 請求の範囲第1項〜第9項の何れかの無線通信システムに適用され、上記通信端末との間で無線信号を送受信するためのアンテナと、上記アンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換するAD変換手段と、上記AD変換手段によりAD変換されたデジタル信号をパケットデータ化して上記有線ネットワークへ送出するパケット変換手段と、上記有線ネットワークを介して受信したパケットデータの各種ヘッダを除去して連続デジタル信号に変換する逆パケット変換手段と、上記連続デジタル信号を変調することなく無線信号化し、これを上記アンテナを介して上記通信端末へ送信する送信手段とを備えることを特徴とする基地局。
- 請求の範囲第3項又は第4項の無線通信システムに適用され、上記有線ネットワークにより伝送されるパケットデータに挿入されたビットシーケンスに基づき、上記データ出力を切り替える切替手段を備えることを特徴とする切替装置。
- 請求の範囲第9項〜第16項の何れかの無線通信システムに適用され、上記無線送信局からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して送出する送出手段を備えることを特徴とするパケット変換装置。
- 通信端末間における無線信号の送受信を有線ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信方法において、一の基地局において、一の通信端末からアンテナを介して受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して上記有線ネットワークを介して他の基地局へ送出し、また他の基地局において、上記有線ネットワークを介して上記一の基地局から受信したパケットデータをDA変換し、これを変調することなく無線信号化して上記アンテナを介して他の通信端末へ送信することを特徴とする無線通信方法。
- 無線放送局から無線信号を送信し、上記送信した無線信号をアンテナを介してパケット変換装置において受信するとともに、その受信した無線信号を復調することなくAD変換し、これをパケットデータ化して送出し、少なくとも上記パケット変換装置から送出したパケットデータを有線ネットワークを介して伝送し、上記有線ネットワークに接続された端末装置における復調手段により、上記伝送されてきたパケットデータを復調することを特徴とする無線通信方法。
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