JP2005094263A - 固定無線通信用光リモートシステムならびにそれに用いられるセンタ局装置、リモート局装置および通信方法 - Google Patents

固定無線通信用光リモートシステムならびにそれに用いられるセンタ局装置、リモート局装置および通信方法 Download PDF

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Yozo Shoji
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Abstract

【課題】 経済的な固定無線通信用光リモートシステムを提供する。
【解決手段】 変調器171〜173からの下り無線電気信号は、光送信器181〜183によって20nm以上の波長間隔を有する下り光信号に変換される。下り光信号は、WDMカプラ112によって波長多重される。WDMカプラによって波長多重された光信号は、一芯の光ファイバからなる光ファイバ伝送路160を介して、リモート局装置120に入力される。リモート局装置120では、WDMカプラ122によって下り光信号が分波され、光受信器194〜196によって下り無線電気信号に変換されて、アンテナ140a〜140cから出力される。アンテナ140a〜140cで受信された上り無線電気信号は、20nm以上の波長間隔を有する上り光信号に変換されて波長多重され、センタ局装置110で分波されて通信ネットワーク4に送出される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、通信ネットワークに接続されている通信機器と加入者端末との間で双方向無線通信を実現するためのシステムに関し、より特定的には、通信ネットワークに接続されるセンタ局およびリモート局と、加入者端末とが固定無線通信するためのシステムに関する。
近年、インターネットの爆発的な普及により、FFTH(Fiber To The Home)システムが注目を浴びている。FFTHシステムでは、公衆網と各加入者端末とを光ファイバで接続するため、高速通信を実現することができる。ところが、FFTHシステムでは、各加入者端末まで光ファイバを敷設する必要があり、サービスの提供に要するコストは、多大なものとなる。また、人口の少ない地域等では、光ファイバを敷設するのに要するコストと利用効果とを比較した場合、FFTHシステムを提供すること自体が、かなり困難である。
そこで、FFTHシステムに変わるシステムとして、固定無線通信用光リモートシステムが脚光を浴びてきている。固定無線通信用光リモートシステムでは、通信信号として、マイクロ波またはミリ波帯の無線信号を用い、1対1(またはP−P: Point−to−Point)や1対N(またはP−MP: Point−to−Multipoint)の通信を行い、光ファイバ通信並の通信速度を提供する。
固定無線通信用光リモートシステムでは、建物などの屋上に基地局装置を設置し、基地局装置に接続されたアンテナを介し、カバーするエリア内の加入者端末と無線通信を行う。ところが、P−MP型の固定無線通信用光リモートシステムでは、エリア内の加入者端末が増えると、一つの基地局装置だけでは、伝送容量が不足しまうという問題が生じる。
この課題に対し、エリアを複数に分割し、それぞれのエリアに基地局装置を設置すれば、伝送容量の不足を回避することができる(特許文献1参照)。
図7は、エリアを複数に分割して各加入者端末とP−MP型の通信を行うための従来の固定無線通信用光リモートシステムの全体構成を示す図である。図7において、従来の固定通信システムは、通信ネットワーク870と、伝送路860と、センタ局装置810と、リモート局装置820と、複数の加入者端末830とを備える。
センタ局装置810およびリモート局装置820は、セル850の領域内に存在する。セル850は、エリアa〜cに分割されている。リモート局装置820は、アンテナ840a〜840cを含む。アンテナ840a〜840cは、それぞれエリアa〜cをカバーする。たとえば、エリアa内にある加入者端末830は、アンテナ840aとの間で無線通信する。
通信ネットワーク870とセンタ局装置810とは、伝送路860を介して接続されている。伝送路860は、光ファイバまたは電線等からなる。通信ネットワーク870は、時分割多重によって、各加入者端末への信号をセンタ局装置810に送信する。
図8は、従来の固定無線通信用システムにおけるセンタ局装置810およびリモート局装置820の構成を示すブロック図である。図8において、センタ局装置810は、三つの変調器771〜773と、三つの復調器774〜776とを含む。リモート局装置820は、三つの共用器741〜743と、三つのアンテナ740a〜740cとを含む。各変調器および各復調器と各共用器とは、同軸線または導波管によって接続されている。
データ信号a1,b1,c1は、時分割多重されており、変調器771,772,773は、それぞれ、データ信号a1,b1,c1を変調する。変調器771,772,773によって変調された信号は、共用器741,742,743を介して、アンテナ740a,740b,740cから電波として放射される。
一方、アンテナ740a,740b,740cは、各加入者端末から送信された無線信号を受信し、共用器741,742,743を介して、復調器774,775,776に入力する。復調器774,775,776は、当該信号を復調して、データ信号a2,b2,c2として出力する。
特開平4−124919号公報 特開平6−311116号公報
上記従来の固定無線通信用光リモートシステムでは、センタ局装置810とリモート局装置820とをセル850の領域内に設置する必要があった。しかし、センタ局装置810は、変復調器等を備えているので、規模が大きなものとなる。したがって、センタ局装置を設置するために、ビルの一室等を賃貸する必要があるなど、経済的ではなかった。
それゆえ、本発明の目的は、低コストで実現できる固定無線通信用光リモートシステムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、下記のような特徴を有する。本発明は、通信ネットワーク上の通信機器と加入者端末とが双方向通信するためのシステムであって、通信ネットワークと伝送路を介して接続されるセンタ局装置と、センタ局装置と一芯の光ファイバ伝送路を介して接続されており、センタ局装置と双方向光通信し、複数のエリアにそれぞれ存在する複数の加入者端末と双方向無線通信するリモート局装置とを備える。センタ局装置は、エリアに対応して設けられており、通信ネットワークからの信号に基づいてエリア毎に相異なる周波数を有する下り無線電気信号を出力する複数の変調器と、エリアに対応して設けられており、リモート局装置を介して加入者端末から送られてくる上り無線電気信号を復調して、通信ネットワークに送出する複数の復調器と、変調器に対応して設けられており、かつ光源の光信号の波長が20nm以上の間隔で相異なっており、対応する変調器から出力される下り無線電気信号によって光源からの光信号を光強度変調して、下り光信号として出力する複数の第1の光送信器と、復調器に対応して設けられており、リモート局装置から送られてくる上り光信号を上り無線電気信号に変換して、対応する復調器に入力する複数の第1の光受信器と、複数の第1の光送信器からの下り光信号を波長多重して、光ファイバ伝送路に送出すると共に、光ファイバ伝送路を介してリモート局装置から送られてくる波長多重された光信号を上り光信号に分波して、対応する第1の光受信器に入力する第1の波長分割多重部とを含む。リモート局装置は、エリアに対応して設けられており、対応するエリアに存在する加入者端末に対して、下り無線電気信号を電波として放出すると共に、加入者端末からの上り無線電気信号を受信する複数のアンテナと、アンテナに対応して設けられており、かつ光源の光信号の波長が第1の光送信器の光源も含めて20nm以上の間隔で相異なっており、対応するアンテナからの上り無線電気信号によって光源からの光信号を光強度変調して、上り光信号として出力する複数の第2の光送信器と、アンテナに対応して設けられており、センタ局装置から送られてくる下り光信号を下り無線電気信号に変換して、対応するアンテナから出力させる複数の第2の光受信器と、複数の第2の光送信器からの上り光信号を波長多重して、光ファイバ伝送路に送出すると共に、光ファイバ伝送路を介してセンタ局装置から送られてくる波長多重された光信号を下り光信号に分波して、対応する第2の光受信器に入力する第2の波長分割多重部とを含む。
実施形態として、第1の光送信器における下り光信号用の光源の波長とそれに対応する第2の光送信器における上り光信号用の光源の波長とを同一にして、同一エリアに対して使用する下り光信号と上り光信号との波長を同一にし、センタ局装置は、さらに、第1の光送信器に対応して設けられており、第1の光送信器から出力される下り光信号を第1の波長分割多重部に入力すると共に、第1の波長分割多重部から出力される上り光信号を第1の光受信器に入力する複数の第1の光受動素子を含むようにしてもよい。このとき、リモート局装置は、さらに、第1の光送信器に対応して設けられており、第2の光送信器から出力される上り光信号を第2の波長分割多重部に入力すると共に、第2の波長分割多重部から出力される下り光信号を第2の光受信器に入力する複数の第2の光受動素子とを含むようにする。
好ましくは、第1および第2の光受動素子は、3端子光サーキュレータであるとよい。
また、第1および第2の光受動素子は、1対2光パワーカプラであり、第1および第2の光送信器には、光源の手前部分に光アイソレータが具備されているとしてもよい。
また、他の実施形態として、第2の波長分割多重部は、第2の光送信器および第2の光受信器に対応して設けられる複数の波長分割多重カプラからなり、各波長分割多重カプラは、光ファイバ伝送路から分岐されて接続されており、お互いに対応するアンテナ、第2の光送信器、第2の光受信器、および波長分割多重カプラは、一つずつ一組となって、エリア内に設置されていてもよい。
さらに、他の実施形態として、リモート局装置は、第2の光送信器に対応して設けられており、上り無線電気信号の周波数を下げて、第2の光送信器に入力する複数の第1の周波数変換部と、第2の光受信器に対応して設けられており、第2の光受信器からの下り無線電気信号の周波数を上げて、アンテナから出力させる複数の第2の周波数変換部とを含んでもよい。
上記のシステムで用いられるセンタ局装置およびリモート局装置は、それ自身で実施されてもよい。
本発明によれば、センタ局装置とリモート局装置とを光波長多重通信システムによって接続することとなるので、センタ局装置とリモート局装置とを離れた位置に敷設することができる。したがって、セル内の加入者端末に対して、固定無線通信サービスを提供する際、リモート局装置のみを敷設できる場所さえ確保すればよいので、リモート局を設けるためのコストを削減することができる。
また、加入者端末からの電波を受信するリモート局装置は、センタ局装置から送られてくる波長多重された光信号を分波して、無線電波信号に変換して、電波として出力するだけでよいので、アンテナ、共用器、WDMカプラ、光送信装置、および光受信装置という簡単かつ低コストな構成となる。
さらに、固定無線ネットワークに接続されているセンタ局装置とリモート局装置とは、一芯の光ファイバによって接続されるので、センタ局装置とリモート局装置とを接続するための敷設工事や、これらの間の光ファイバケーブルのメンテナンス工数等を軽減することができる。
また、リモート局装置と加入者端末とは、マイクロ波からミリ波帯の周波数を用いて高速無線通信し、各エリアの加入者端末からの信号を光波長多重して固定無線ネットワークに伝送するので、直接各加入者端末へ光ファイバを敷設して光ファイバ通信を実現するのと同程度の通信速度が提供されることとなる。
また、波長間隔が20nm以上となるので、光送信器および/または光受信器における温度制御回路が不要となり、より安価なシステムが構成されることとなる。
光受動素子を用いることによって、上り光信号と下り光信号とを同一の波長にすることができるので、LDの発振波長の種類を減らすことができる。
1対2光パワーカプラを用いることによって、システムに必要な部材にかかるコストを減らすことができる。また、光受信器の光源の手前部分に光アイソレータを具備することによって、発光部分に光が入射することによる雑音を防止することができる。
リモート局装置内での波長多重装置をエリア毎に設けられた波長分割多重カプラで分割し、伝送路を分岐させることによって、アンテナ配置に柔軟性を持たせることができる。
センタ局装置およびリモート局装置内では、中間周波信号を用いて光電変換することによって、システムに必要な部材にかかるコストを減らすことができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る固定無線通信用光リモートシステムの全体を模式的に示す図である。図1において、固定無線通信用光リモートシステムは、センタ局1と、リモート局2と、複数の加入者端末3と、通信ネットワーク4とを備える。複数の加入者端末3によって、セル6が構成される。セル6は、エリアa〜cに分割される。各エリアには、複数の加入者端末3が属している。センタ局1とリモート局2とは、光ファイバ伝送路160によって接続されている。センタ局1と通信ネットワーク4とは、伝送路5によって接続されている。伝送路5は、光ファイバによる伝送路であってもよいし、電線による伝送路であってもよい。なお、図1において、センタ局1、リモート局2、加入者端末3、セル、およびエリアの数は、例示であって、これに限定されるものではない。
センタ局1は、センタ局装置110を含む。リモート局2は、ビルの屋上などに設置されているリモート局装置120を含む。リモート局2は、セル6の中心部に設置されている。なお、図1において、リモート局2はビルのような建物であるように示したが、後述のようにリモート局装置120は小型であるので、リモート局2としては、公衆電話や、電柱、一般家庭等、様々なものが想定される。
センタ局装置110は、伝送路5を介して送られてくる通信ネットワーク4上の通信機器(図示せず)からのデータ信号を変調し、その後光信号に変換して、波長多重する。波長多重された光信号は、光ファイバ伝送路160を介して、リモート局装置120に伝送される。リモート局装置120は、光ファイバ伝送路160を介して送られてくる光信号を分波して電気信号に変換し、それぞれの波長に対応するアンテナ140a,140b,140cから出力する。各加入者端末3は、各アンテナからの電波を受信する。
一方、各加入者端末3は、送信したいデータ信号を電波にして出力する。加入者端末3から出力された電波は、リモート局装置120におけるいずれかのアンテナ140a〜140cによって受信される。リモート局装置120は、受信した信号を光信号に変換して、光ファイバ伝送路160を介してセンタ局装置110に伝送する。センタ局装置110は、送られてくる光信号を電気信号に変換して、復調し、伝送路5を介して通信ネットワーク4上の通信機器に送信する。通信ネットワーク4は、交換機系で構成されるので、加入者端末3からのデータ信号を所望の送信先の通信機器に送信する。
図2は、センタ局装置110およびリモート局装置120の構成を示すブロック図である。図2において、センタ局装置110とリモート局装置120とは、光ファイバ伝送路160を介して接続されている。光ファイバ伝送路160は、一芯の光ファイバである。
センタ局装置110は、下り系の無線電気信号用の変調器171,172,173と、上り系の無線電気信号用の復調器174,175,176と、光送受信部111とを含む。光送受信部111は、下り系の無線電気信号で光強度変調された光信号を生成する光送信器181,182,183と、上り系の無線電気信号で光強度変調された光信号を無線電気信号に変換する光受信器184,185,186と、波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)カプラ112とを有する。なお、図1に示したセンタ局装置110の構成要素は、最低限のものであって、センタ局装置110には、これら以外の構成要素が含まれていてもよい。
リモート局装置120は、光送受信部121と、共用器141,142,143と、アンテナ140a,140b,140cとを含む。光送受信部121は、上り系の無線電気信号で光強度変調された光信号を生成する光送信器191,192,193と、下り系の無線電気信号で光強度変調された光信号を無線電気信号に変換する光受信器194,195,196と、WDMカプラ122とを有する。なお、図2に示したリモート局装置120の構成要素は、最低限のものであって、リモート局装置120には、これら以外の構成要素が含まれていてもよい。
光送信器181〜183,191〜193は、無線電気信号で光源の光信号を光強度変調する。このときの光強度変調方法としては、光源であるLDに無線電気信号を入力する直接光強度変調方式や、外部光変調器を用いた外部光変調方式のいずれかが用いられる。
光送信器181〜183,191〜193で使用される光源は、全てDFB−LD(Distributed Feedback−Laser Diode:分布帰還型レーザーダイオード)である。各光源から出力される光信号の波長をλ1,λ2,λ3,λ4,λ5,λ6とする。これらの波長の間隔は、20nmとなるように設定されている。通常、温度制御回路を設けなかった場合、1℃毎に、光源の出力波長が0.1nm動く。光源の動作温度が−20℃〜+80℃であった場合、100℃の温度幅があることとなる。したがって、光源の出力波長は、10nm動く可能性がある。すなわち、30℃を常温と仮定した場合、−20℃〜+80℃の間で、光源の出力波長が±5nm動くことになる。よって、光源の出力波長が動いたとしてもお互いに影響し合わないように、本実施形態では、光源の誤差(たとえば、30℃で中心波長に±5nmの誤差があるような光源)も考慮して、波長間隔が20nm間隔であるとしている。20nmの波長間隔である場合、各光送信器は、温度制御回路を備える必要がない。
本実施形態における無線電気信号の中心周波数および電波の中心周波数は、数百MHz以上から60GHz以下の範囲のいずれかを想定している。各エリアで用いられる無線信号の周波数は相異なるものである。したがって、変調器171〜173は、上記周波数帯で、それぞれエリア毎に異なる周波数の無線電気信号を出力することができるデバイスである。光送信器181〜183,191〜193は、上記周波数帯の無線電気信号によって光源の光信号を光強度変調することができるデバイスである。光受信器184〜186,194〜196は、入力される光信号を上記周波数帯の無線電気信号に変換して出力することができるデバイスである。復調器174〜176は、上記周波数帯の無線電気信号を復調することができるデバイスである。
アンテナ140a,140b,140cから出力されるそれぞれの電波の中心周波数は、互いに異なるものとする。アンテナ140a,140b,140cに入力されるそれぞれの電波の中心周波数も、互いに異なるものとする。
次に、図2を参照しながら、本実施形態に係る固定無線通信用光リモートシステムの動作について説明する。まず、下り系について説明する。
エリアaに属する加入者端末3に送信したいデータ信号a1が伝送路5を介して、センタ局装置110に入力されたとする。ここで、データ信号a1には、エリアaに属する複数の加入者端末3に対するデータが時分割多重されて含まれているものとする。データ信号b1,c1についても同様である。
データ信号a1は、変調器171に入力される。ここで、データ信号a1に含まれる情報に基づいて電気搬送波信号が変調され、無線電気信号が生成される。変調方式としては、ASKやFSK、PSK、多値QAMなどが用いられる。変調器171から出力された無線電気信号は、光送受信部111の光送信器181に入力される。光送信器181は、光源からの光信号を無線電気信号で光強度変調し、WDMカプラ112へと送出する。データ信号b1,c1についてもデータ信号a1と同様に、それぞれ、変調器172,173によって無線電気信号に変換され、光送信器182,183によって光強度変調された光信号に変換されてWDMカプラ112へと送出される。
WDMカプラ112に入力した波長がλ1,λ2,λ3の三つの光信号は、合波され、光ファイバ伝送路160へと送出される。光ファイバ伝送路160を伝送した光信号は、リモート局装置120のWDMカプラ122に入力する。WDMカプラ122は、波長多重されている入力光信号を、λ1,λ2,λ3の波長に分波して出力する。波長がλ1の光信号は、光受信器194へと送出される。光受信器194は、入力された光信号を無線電気信号に変換する。その後、無線電気信号は、共用器141を介して、アンテナ140aから空間に電波として放射される。放射された電波は、図1で示したエリアaに属する加入者端末3で受信される。加入者端末3は、時分割多重れているデータの中から自端末宛のデータのみを取り出して、処理する。波長がλ2やλ3の光信号についても同様に、それぞれ、光受信器195,196によって無線電気信号に変換され、その後、アンテナ140bおよび140cから空間へと電波として放射される。
次に、上り系について説明する。エリアaに属する加入者端末3は、電波の衝突を回避するため、センタ局装置110から指示される送信タイミングに従って、電波を空間に放射する。加入者端末3から空間へ放射された電波は、リモート局装置120のアンテナ140aで受信される。アンテナ140aで受信された電波は、無線電気信号として、共用器141を介し光送信器191に入る。光送信器191は、光源からの光信号を無線電気信号で光強度変調して、WDMカプラ122へと送出される。アンテナ140bおよびアンテナ140cで受信された電波についてもアンテナ140aで受信された電波と同様に、それぞれ、無線電気信号に変換され、光送信器192および193によって光強度変調された光信号に変換されてWDMカプラ122へと送出される。
WDMカプラ122に入力した波長がλ4,λ5,λ6の三つの光信号は、合波され、光ファイバ伝送路160へと送出される。光ファイバ伝送路160を伝送した光信号は、センタ局装置110のWDMカプラ112に入力する。WDMカプラ122は、波長多重されている入力光信号を、λ4,λ5,λ6の波長に分波して出力する。波長がλ4の光信号は、光受信器184へと送出される。光受信器184は、入力された光信号を無線電気信号に変換する。その後、無線電気信号は、復調器174へと送られる。復調器174は、当該無線電気信号を復調し、エリアaに属する加入者端末3からの情報であるデータ信号a2を出力する。データ信号a2は、伝送路5を介して、通信ネットワーク4へへと送られる。波長がλ5やλ6の光信号も同様に、それぞれ、光受信器185,186によって無線電気信号に変換され、その後、データ信号b2やデータ信号c2として出力される。
このように、第1の実施形態では、光波長多重通信によってセンタ局装置とリモート局装置とが接続されるので、センタ局装置とリモート局装置とを離れた位置に敷設することができる。したがって、セル内の加入者端末に対して、固定無線通信サービスを提供する際、リモート局装置のみを敷設できる場所さえ確保すればよいので、リモート局を設けるためのコストを削減することができる。
また、加入者端末からの電波を受信するリモート局装置は、センタ局装置から送られてくる波長多重された光信号を分波して、無線電波信号に変換して、電波として出力するだけでよいので、アンテナ、共用器、WDMカプラ、光送信装置、および光受信装置という簡単かつ低コストな構成となる。
さらに、固定無線ネットワークに接続されているセンタ局装置とリモート局装置とは、一芯の光ファイバによって接続されるので、センタ局装置とリモート局装置とを接続するための敷設工事や、これらの間の光ファイバケーブルのメンテナンス工数等を軽減することができる。
また、上記実施形態では、リモート局装置と加入者端末とは、マイクロ波からミリ波帯の周波数を用いて高速無線通信し、各エリアの加入者端末からの信号を光波長多重して固定無線ネットワークに伝送するので、直接各加入者端末へ光ファイバを敷設して光ファイバ通信を実現するのと同程度の通信速度が提供されることとなる。
なお、加入者端末における通信速度を光ファイバ通信並にするためには、時分割多重数を適切な数としなければならない。
(第2の実施形態)
第2の実施形態における固定無線通信用光リモートシステムの全体構成は、第1の実施形態と同様であるので、図1を援用することとする。図3は、本発明の第2の実施形態に係るセンタ局装置310およびリモート局装置320の構成を示すブロック図である。図3において、センタ局装置310とリモート局装置320とは、光ファイバ伝送路360を介して接続されている。光ファイバ伝送路360は、一芯の光ファイバである。
センタ局装置310は、下り系の無線電気信号用の変調器371,372,373と、上り系の無線電気信号用の復調器374,375,376と、光送受信部311とを含む。光送受信部311は、下り系の無線電気信号で光強度変調された光信号を生成する光送信器381,382,383と、上り系の無線電気信号で光強度変調された光信号を無線電気信号に変換する光受信器384,385,386と、3端子光サーキュレータ313,314,315と、WDMカプラ312とを有する。なお、図1に示したセンタ局装置310の構成要素は、最低限のものであって、センタ局装置310には、これら以外の構成要素が含まれていてもよい。
リモート局装置320は、光送受信部321と、共用器341,342,343と、アンテナ340a,340b,340cとを含む。光送受信部321は、上り系の無線電気信号で光強度変調された光信号を生成する光送信器391,392,393と、下り系の無線電気信号で光強度変調された光信号を無線電気信号に変換する光受信器394,395,396と、3端子光サーキュレータ323,324,325と、WDMカプラ322とを有する。なお、図3に示したリモート局装置320の構成要素は、最低限のものであって、リモート局装置320には、これら以外の構成要素が含まれていてもよい。
本実施形態における光送信器381〜383,391〜393は、無線電気信号で光信号を光強度変調する。このときの光強度変調方法としては、光源であるLDに無線電気信号を入力する直接光強度変調方式や、外部光変調器を用いた外部光変調方式のいずれかが用いられる。
光送信器381、382、383、391、392、393に使用される光源は、全てDFB−LDである。光源から出力される光信号の波長をλ1、λ2、λ3とする。これらの波長の間隔は、20nmとなるように設定されている。第1の実施形態の場合と同様、このような波長間隔の場合、各光送信器は、温度制御回路を備える必要がない。
本実施形態における無線電気信号の中心周波数は、第1の実施形態と同様、数百MHz以上から60GHz以下の範囲である。したがって、本実施形態における変調器、復調器、光送信器、および光受信器は、上記周波数帯用のデバイスである。
次に、図3を参照しながら、本実施形態に係る固定無線通信用光リモートシステムの動作について説明する。まず、下り系について説明する。
エリアaに属する加入者端末3に送信したいデータ信号a1が伝送路5を介して、センタ局装置310に入力されたとする。ここで、データ信号a1には、第1の実施形態と同様、エリアaに属する複数の加入者端末3に対するデータが時分割多重されて含まれているものとする。データ信号b1,c1についても同様である。
データ信号a1は、変調器371に入力され、無線電気信号が生成される。光送信器381は、光源からの光信号を無線電気信号で強度変調し、波長がλ1の光信号を出力する。光送信器381から出力された光信号は、3端子光サーキュレータ313を介し、WDMカプラ312へと送出される。光送信器382および383から出力される波長がそれぞれλ2、λ3の光信号も同様に、3端子光サーキュレータ314や315を介し、WDMカプラ312へと送出される。
WDMカプラ312に入力した波長がλ1,λ2,λ3の三つの光信号は、合波され、光ファイバ伝送路360へと送出される。光ファイバ伝送路360を伝送した光信号は、リモート局装置320のWDMカプラ322に入力する。WDMカプラ322は、波長多重されている入力光信号を、λ1,λ2,λ3の波長に分波して出力する。波長がλ1の光信号は、3端子光サーキュレータ323を介し、光受信器394へと送出される。光受信器394は、入力された光信号を無線電気信号に変換する。その後、無線電気信号は、共用器341を介して、アンテナ140aから空間に電波として放射される。放射された電波は、図1で示したエリアaに属する加入者端末3で受信される。加入者端末3は、時分割多重されているデータの中から自端末宛のデータのみを取り出して、処理する。波長がλ2やλ3の光信号についても同様に、それぞれ3端子光サーキュレータ324,325を介し、光受信器395,396で無線電気信号に変換され、その後、アンテナ340b,340cから空間へと電波として放射される。
次に、上り系について説明する。エリアaに属する加入者端末3は、自端末に割り当てられている送信タイミングに従って、電波を空間に放射する。加入者端末3から空間へ放射された電波は、リモート局装置320のアンテナ340aで受信される。アンテナ340aで受信された電波は、無線電気信号として、共用器341を介し光送信器391に入る。光送信器391は、光源からの光信号を無線電気信号で光強度変調して出力する。光送信器391から出力された光信号は、3端子光サーキュレータ323を介し、WDMカプラ322へと送出される。アンテナ340bおよびアンテナ340cで受信された電波についてもアンテナ340aで受信された電波と同様に、それぞれ、無線電気信号に変換され、光送信器392および393によって光強度変調された光信号に変換されて、3端子光サーキュレータ324,325を介し、WDMカプラ322へと送出される。
WDMカプラ322に入力した波長がλ1,λ2,λ3の三つの光信号は、合波され、光ファイバ伝送路360へと送出される。光ファイバ伝送路360を伝送した光信号は、センタ局装置310のWDMカプラ312に入力する。WDMカプラ312は、波長多重されている入力光信号を、λ1,λ2,λ3の波長に分波して出力する。波長がλ1の光信号は、3端子光サーキュレータ313を介し、光受信器384へと送出される。光受信器384は、入力された光信号を無線電気信号に変換する。その後、無線電気信号は、復調器374へと送られる。復調器374は、当該無線電気信号を復調し、エリアaに属する加入者端末3からの情報であるデータ信号a2を出力する。その後の信号の流れについては、第1の実施形態と同様である。波長がλ2やλ3の光信号も同様に、それぞれ、光受信器385,386によって無線電気信号に変換され、その後、データ信号b2やデータ信号c2として出力される。
このように、第2の実施形態では、3端子光サーキュレータを用いることによって、上りの光信号の波長と下りの光信号の波長とを同じにすることができる。したがって、使用する波長の数を第1の実施形態で使用する波長の数の半分にすることができる。それゆえ、第1の実施形態で得られる効果に加え、LDの発振波長の種類を減らすことができるという効果をさらに有する。
(第3の実施形態)
第3の実施形態における固定無線通信用光リモートシステムの全体構成は、第1の実施形態と同様であるので、図1を援用することとする。図4は、本発明の第3の実施形態に係るセンタ局装置410およびリモート局装置420の構成を示すブロック図である。図4において、第2の実施形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付し説明を省略することとする。
本実施形態におけるセンタ局装置410の光送受信部411は、第2の実施形態で示した3端子光サーキュレータ313〜315の代わりに、それぞれ1対2光パワーカプラ413〜415を含む。また、光送受信部411に用いられる光送信器481〜483は、後述のように、第2の実施形態とは異なる特徴を有する。
本実施形態におけるリモート局装置420の光送受信部421は、第2の実施形態で示した3端子光サーキュレータ323〜325の代わりに、それぞれ1対2光パワーカプラ423〜425を含む。また、光送受信部421に用いられる光送信器491〜493は、後述のように、第2の実施形態とは異なる特徴を有する。
1対2光パワーカプラは、1ポート側から入力した光信号を2ポート側における二つのポートから出力する。一方、1対2パワーカプラは、2ポート側におけるいずれか一方のポートから入力した光信号を1ポート側におけるポートから出力する。したがって、光送信器481から出力された波長λ1の光信号は、1対2光パワーカプラ413を介して、WDMカプラ312に入力される。また、WDMカプラ312から出力された波長λ1の光信号は、1対2光パワーカプラ413を介して、光受信器384および光送信器481に入力される。また、光送信器491から出力された波長λ1の光信号は、1対2光パワーカプラ423を介して、WDMカプラ322に入力される。また、WDMカプラ322から出力された波長λ1の光信号は、1対2光パワーカプラ423を介して、光受信器394および光送信器491に入力される。波長λ2およびλ3の光信号についても同様である。その他の動作については、第2の実施形態と同様である。
本実施形態では、光送信器481からの光信号が光受信器394に入ると同時に光送信器491にも入ってしまう。光源であるLDが発振している状態に、同一波長の別の光が入射すると、発振が不安定になり、発振波長が揺らいだり、雑音が増加したりする場合がある。そこで、この問題を避けるために、本実施形態に係る光送信器481〜483,491〜493の光源の手前部分には、光アイソレータ(図示せず)が備え付けられている。
1対2光パワーカプラは、第2の実施形態で使用している3端子光サーキュレータに比べ一般に安価である。従って、第3の実施形態では、第2の実施形態で得られる効果に加え、さらに機器の部材にかかるコストを減らすことができるという効果も有する。
なお、1対2光パワーカプラや3端子光サーキュレータ以外の光受動素子を用いることとしてもよい。
なお、1対2光パワーカプラを用いる場合の問題を解決するために、下り系の光信号の送信と上り系の光信号との送信を交互に行うようなピンポン伝送(半二重通信)をシステム全体が行うようにしてもよい。この場合、光送信器における光アイソレータは不要となる。
(第4の実施形態)
第2の実施形態における固定無線通信用光リモートシステムの全体構成は、第1の実施形態と同様であるので、図1を援用することとする。図5は、本発明の第4の実施形態に係るセンタ局装置510およびリモート局装置520の構成を示すブロック図である。図5において、第1の実施形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付し、説明を省略することとする。第4の実施形態に係る固定無線通信用光リモートシステムは、センタ局装置110と、三台のリモート局装置520a,520b,520cと、光ファイバ伝送路560,561a,561b,561cとを備える。
センタ局装置110と3台のリモート局装置520a〜520cとは、光ファイバ伝送路560,561a,561b,561cを介して接続されている。なお、光ファイバ伝送路560は、一芯の光ファイバである。また、光ファイバ伝送路560のリモート局側の端には、1対3光パワーカプラ562が接続されており、その先には、光ファイバ伝送路561a,561b,561cが接続されている。光ファイバ伝送路561a,561b,561cは、それぞれ一芯の光ファイバである。
リモート局装置520a〜520cは、図1に示したリモート局装置120と同じ働きをするものである。図1では、一台のリモート局装置120に三つのアンテナが備え付けられているとしたが、本実施形態では、三台のリモート局装置520a〜520cにそれぞれ一つのアンテナを備え付けられている構成としている。光ファイバ伝送路560,561a〜561cは、図1の光ファイバ伝送路160に相当する。なお、図5では、リモート局装置を3台であるとしたが、リモート局装置の数は、これに限られるものではない。
リモート局装置520aは、光送受信部521aと、共用器541aと、アンテナ540aとを含む。光送受信部521aは、2対1WDMカプラ522aと、光送信器591aと、光受信器594aとを有する。同様に、リモート局装置520bは、光送受信部521bと、共用器541bと、アンテナ540bとを含む。光送受信部521bは、2対1WDMカプラ522bと、光送信器591bと、光受信器594bとを有する。リモート局装置520cは、光送受信部521cと、共用器541cと、アンテナ540cとを含む。光送受信部521cは、2対1WDMカプラ522cと、光送信器591cと、光受信器594cとを有する。
本実施形態における光送信器591a〜591cは、無線電気信号で光信号を光強度変調する。光強度変調の方法としては、光源であるLDに無線電気信号を入力する直接光強度変調方式や、外部光変調器を用いた外部光変調方式のいずれを用いてもよい。
光送信器591a〜591cに使用される光源は、全てDFB−LDである。光送信器181〜183,591a〜591cにおける光源の波長λ1,λ2,λ3,λ4,λ5,λ6の間隔は、20nmに設定されている。また、第1の実施形態と同様、これらは、温度制御回路を備える必要がない。
次に、図5を参照しながら、本実施形態に係る固定無線通信用光リモートシステムの動作について説明する。下り系の動作において、波長がλ1,λ2,λ3の三つの光信号が2対1WDMカプラ512によって合波され光ファイバ伝送路560へと送出されるまでは、第1の実施形態と同様である。
その後、1対3光パワーカプラ562は、光ファイバ伝送路560からの光信号を3分配し、それぞれ、光ファイバ伝送路561a,561b,561cへと入力する。光ファイバ伝送路561aからの光信号は、リモート局装置520aの2対1WDMカプラ522aに入る。2対1WDMカプラ522aは、波長がλ1の光信号のみを抽出して、光受信器594aへと送出する。光受信器594aは、入力される光信号を無線電気信号に変換する。その後、無線電気信号は、共用器541aを介して、アンテナ540aから空間に電波として放射される。放射された電波は、図1に示した加入者端末3で受信され、波長がλ2やλ3の光信号も同様に、それぞれ光受信器594b,594cで無線電気信号に変換され、その後、アンテナ540b,540cから空間へと電波として放射される。
次に、上り系について説明する。エリアaの加入者端末3から空間へ放射された電波は、リモート局装置520aのアンテナ540aで受信される。アンテナ540aで受信された電波は、無線電気信号として、共用器541aを介し光送信器591aに入る。光送信器591aは、光源からの光信号を無線電気信号で光強度変調し、2対1WDMカプラ522aへと送出する。アンテナ540bおよびアンテナ540cで受信された電波についてもアンテナ540aで受信された電波と同様に、それぞれ無線電気信号に変換され、光送信器591b,591cによって光強度変調された光信号に変換されて2対1WDMカプラ522bや522cへと送出される。
2対1WDMカプラ522aに入力した波長がλ4の光信号は、光ファイバ伝送路561aを伝搬し、1対3光パワーカプラ562で、光ファイバ伝送路561bから伝搬してきた波長がλ5の光信号や光ファイバ伝送路561cから伝搬してきた波長がλ6の光信号と合波され、光ファイバ伝送路560へと送出される。センタ局装置110のWDMカプラ112は、光ファイバ伝送路560からの光信号を第1の実施形態と同様にして、データ信号に変換して出力する。
このように、第4の実施形態では、リモート局装置をアンテナ毎に分割している。したがって、各エリア毎のアンテナを互いに離れた場所に設置することができるので、第1の実施形態で得られる効果に加え、アンテナ配置に柔軟性を持たせることができるという効果をさらに有することとなる。
たとえば、加入者端末が集中する地域が分散している場合などは、第1の実施形態のように一箇所にリモート局装置を設けたとしても、全ての地域にサービスを提供できない場合がある。そこで、このような場合には、本実施形態に係るリモート局装置が当該地域をカバーするエリアを管轄するようにすれば、広範囲に渡って、サービスを提供することが可能となる。
なお、本実施形態では、各リモート局装置に、2対1WDMカプラを設置することとしたが、2対1WDMカプラの代わりに、一つの波長のみを通過させる波長フィルタと第2の実施形態で示した3端子光サーキュレータまたは第3の実施形態で示した2対1光パワーカプラとを設置するようにし、さらに、センタ局装置の光送受信部を第2の実施形態で示した光送受信部や第3の実施形態で示した光送受信部に置換え、同一波長を用いた双方向伝送を実現するようにしてもよい。
(第5の実施形態)
第5の実施形態における固定無線通信用光リモートシステムの全体構成は、第1の実施形態と同様であるので、図1を援用することとする。図6は、本発明の第5の実施形態に係るセンタ局装置210およびリモート局装置220の構成を示すブロック図である。図6において、センタ局装置210とリモート局装置220とは、光ファイバ伝送路260を介して接続されている。光ファイバ伝送路260は、一芯の光ファイバである。
センタ局装置210は、エリア毎に対応して設けられている下り系の無線電気信号用の変調器271と、エリア毎に対応して設けられている上り系の無線電気信号用の復調器274と、光送受信部211とを含む。光送受信部211は、変調器毎に対応して設けられている光送信器281と、復調器毎に対応して設けられている光受信器284と、WDMカプラ212とを有する。図6では、エリア毎の変調器、復調器、光送信器、および光受信器の記載を省略している。
リモート局装置220は、光送受信部221と、エリア毎に対応じて設けられている電気ミキサ201,202と、電気ミキサ毎に対応して設けられている局部発振器203,204と、エリア毎に対応して設けられている共用器241と、エリア毎に対応して設けられているアンテナ240aとを含む。光送受信部221は、エリア毎に対応して設けられている光送信器291と、エリア毎に対応して設けられている光受信器294と、WDMカプラ222とを有する。図6に示すリモート局装置220の構成は、第1の実施形態におけるリモート局装置の構成に、電気ミキサ201,202と、局部発振器203,204とを追加した構成である。図6では、エリア毎の電気ミキサ、局部発振器、光送信器、および光受信器の記載を省略している。
以下、図6を参照しながら、本実施形態に係る固定無線通信用光リモートシステムの動作について説明する。まず、下り系について説明する。
エリアaに属する加入者端末3に送信したいデータ信号a1が伝送路5を介して、センタ局装置210に入力されたとする。データ信号a1は、変調器271に入力される。変調器271は、データ信号a1に含まれる情報に基づいて電気搬送波信号が変調され、中間周波信号が生成される。変調方式としては、ASKやFSK、PSK、多値QAMなどが用いられる。変調器271から出力された中間周波信号は、光送受信部211の光送信器281に入力される。光送信器281は、光源からの光信号を中間周波信号で光強度変調し、WDMカプラ212へと送出する。なお、光送信器281における光信号の中心波長は、λ1とする。
WDMカプラ212に入力した波長がλ1の光信号は、他の光信号(図示せず)と合波され、光ファイバ伝送路260へと送出される。光ファイバ伝送路260からの光信号は、リモート局装置220のWDMカプラ222に入る。WDMカプラ222は、波長多重されている入力光信号を波長毎に分波して出力する。波長がλ1の光信号は、光受信器294へと送出される。光受信器294は、入力された光信号を中間周波信号に変換する。その後、中間周波信号は、電気ミキサ201で局部発振器203からの局部発振信号と混合されて、周波数変換され、無線電気信号に変換される。無線電気信号は、共用器241を介して、アンテナ240aから空間に電波として放射される。放射された電波は、図6で示した加入者端末630で受信される。その他のエリアへのデータ信号についても同様である。
次に、上り系について説明する。エリアaに属する加入者端末3から空間へ放射された電波は、リモート局装置220のアンテナ240aで受信される。アンテナ240aで受信された電波は、無線電気信号として、共用器241を介し電気ミキサ202に入る。無線電気信号は、電気ミキサ202で局部発振器204からの局部発振信号と混合されて、周波数変換され、中間周波信号に変換される。その後、中間周波信号は、光送信器291に入る。光送信器291は、光源からの光信号を無線電気信号で光強度変調し、WDMカプラ222へと送出する。なお、光送信器291における光信号の中心波長は、λ4とする。
WDMカプラ222に入力した波長がλ4の光信号は、他の光信号(図示せず)と合波され、光ファイバ伝送路260へと送出される。光ファイバ伝送路260からの光信号は、センタ局装置210のWDMカプラ212に入る。WDMカプラ212は、波長多重されている入力光信号を、波長毎に分波する。分波された波長がλ4の光信号は、光受信器284へと送出される。光受信器284は、入力される光信号を中間周波信号に変換する。その後、中間周波信号は、復調器274へと送られる。復調器274は、中間周波信号を復調し、加入者端末3からの情報を含むデータ信号a2を得る。その後の動作については、第1の実施形態の場合と同様である。
本実施形態では、無線電気信号の中心周波数および電波の中心周波数は、10GHz以上を想定しており、中間周波信号の中心周波数は、10GHz以下を想定している。その理由は、中間周波信号を光伝送することで、光送受信器に要求される最高動作周波数を低く抑えることができるからである。これにより、比較的安価なLDやフォトダイオード、電気アンプを使用することができる。
このように、第5の実施形態では、第1の実施形態で得られる効果に加え、さらに機器の部材にかかるコストを減らすことができるという効果をさらに有する。
本発明にかかる固定無線通信用光リモートシステムならびにそれに用いられるセンタ局装置、リモート局装置および通信方法は、低コストのシステムを提供すること等ができ、固定無線通信等の分野において有用である。
本発明の第1の実施形態に係る固定無線通信用光リモートシステムの全体を模式的に示す図 センタ局装置110およびリモート局装置120の構成を示すブロック図 本発明の第2の実施形態に係るセンタ局装置310およびリモート局装置320の構成を示すブロック図 本発明の第3の実施形態に係るセンタ局装置410およびリモート局装置420の構成を示すブロック図 本発明の第4の実施形態に係るセンタ局装置510およびリモート局装置520の構成を示すブロック図 本発明の第5の実施形態に係るセンタ局装置210およびリモート局装置220の構成を示すブロック図 エリアを複数に分割して各加入者端末とP−MP型の通信を行うための従来の固定無線通信用光リモートシステムの全体構成を示す図 従来の固定無線通信用システムにおけるセンタ局装置810およびリモート局装置820の構成を示すブロック図
符号の説明
1 センタ局
2 リモート局
3 加入者端末
4 通信ネットワーク
5 伝送路
6 セル
110 センタ局装置
120 リモート局装置
140a〜c アンテナ
160 光ファイバ伝送路
111,121 光送受信部
112,122 WDMカプラ
522a〜522c 2対1WDMカプラ
171〜173 変調器
174〜176 復調器
181〜183,191〜193 光送信器
184〜186,194〜196 光受信器
313〜315,323〜325 3端子光サーキュレータ
413〜415,423〜425 1対2光パワーカプラ
201,202 電気ミキサ
203,204 局部発振器

Claims (22)

  1. 通信ネットワーク上の通信機器と加入者端末とが双方向通信するためのシステムであって、
    前記通信ネットワークと伝送路を介して接続されるセンタ局装置と、
    前記センタ局装置と一芯の光ファイバ伝送路を介して接続されており、前記センタ局装置と双方向光通信し、複数のエリアにそれぞれ存在する複数の加入者端末と双方向無線通信するリモート局装置とを備え、
    前記センタ局装置は、
    前記エリアに対応して設けられており、前記通信ネットワークからの信号に基づいて前記エリア毎に相異なる周波数を有する下り無線電気信号を出力する複数の変調器と、
    前記エリアに対応して設けられており、前記リモート局装置を介して前記加入者端末から送られてくる上り無線電気信号を復調して、前記通信ネットワークに送出する複数の復調器と、
    前記変調器に対応して設けられており、かつ光源の光信号の波長が20nm以上の間隔で相異なっており、対応する前記変調器から出力される前記下り無線電気信号によって前記光源からの光信号を光強度変調して、下り光信号として出力する複数の第1の光送信器と、
    前記復調器に対応して設けられており、前記リモート局装置から送られてくる上り光信号を前記上り無線電気信号に変換して、対応する前記復調器に入力する複数の第1の光受信器と、
    前記複数の第1の光送信器からの下り光信号を波長多重して、前記光ファイバ伝送路に送出すると共に、前記光ファイバ伝送路を介して前記リモート局装置から送られてくる波長多重された光信号を上り光信号に分波して、対応する前記第1の光受信器に入力する第1の波長分割多重部とを含み、
    前記リモート局装置は、
    前記エリアに対応して設けられており、対応するエリアに存在する前記加入者端末に対して、前記下り無線電気信号を電波として放出すると共に、前記加入者端末からの上り無線電気信号を受信する複数のアンテナと、
    前記アンテナに対応して設けられており、かつ光源の光信号の波長が前記第1の光送信器の光源も含めて20nm以上の間隔で相異なっており、対応する前記アンテナからの上り無線電気信号によって光源からの光信号を光強度変調して、前記上り光信号として出力する複数の第2の光送信器と、
    前記アンテナに対応して設けられており、前記センタ局装置から送られてくる前記下り光信号を前記下り無線電気信号に変換して、対応する前記アンテナから出力させる複数の第2の光受信器と、
    前記複数の第2の光送信器からの上り光信号を波長多重して、前記光ファイバ伝送路に送出すると共に、前記光ファイバ伝送路を介して前記センタ局装置から送られてくる波長多重された光信号を下り光信号に分波して、対応する前記第2の光受信器に入力する第2の波長分割多重部とを含む、固定無線通信用光リモートシステム。
  2. 前記第1の光送信器における下り光信号用の光源の波長とそれに対応する前記第2の光送信器における上り光信号用の光源の波長とを同一にして、同一エリアに対して使用する下り光信号と上り光信号との波長を同一にし、
    前記センタ局装置は、さらに、
    前記第1の光送信器に対応して設けられており、前記第1の光送信器から出力される前記下り光信号を前記第1の波長分割多重部に入力すると共に、前記第1の波長分割多重部から出力される前記上り光信号を前記第1の光受信器に入力する複数の第1の光受動素子を含み、
    前記リモート局装置は、さらに、
    前記第1の光送信器に対応して設けられており、前記第2の光送信器から出力される前記上り光信号を前記第2の波長分割多重部に入力すると共に、前記第2の波長分割多重部から出力される前記下り光信号を前記第2の光受信器に入力する複数の第2の光受動素子とを含む、請求項1に記載の固定無線通信用光リモートシステム。
  3. 前記第1および第2の光受動素子は、3端子光サーキュレータである、請求項2に記載の固定無線通信用光リモートシステム。
  4. 前記第1および第2の光受動素子は、1対2光パワーカプラであり、
    前記第1および第2の光送信器には、光源の手前部分に光アイソレータが具備されている、請求項2に記載の固定無線通信用光リモートシステム。
  5. 前記第2の波長分割多重部は、前記第2の光送信器および前記第2の光受信器に対応して設けられる複数の波長分割多重カプラからなり、
    各前記波長分割多重カプラは、前記光ファイバ伝送路から分岐されて接続されており、
    お互いに対応する前記アンテナ、前記第2の光送信器、前記第2の光受信器、および前記波長分割多重カプラは、一つずつ一組となって、前記エリア内に設置されている、請求項1に記載の固定無線通信用光リモートシステム。
  6. 前記リモート局装置は、さらに、
    前記第2の光送信器に対応して設けられており、前記上り無線電気信号の周波数を下げて、前記第2の光送信器に入力する複数の第1の周波数変換部と、
    前記第2の光受信器に対応して設けられており、前記第2の光受信器からの下り無線電気信号の周波数を上げて、前記アンテナから出力させる複数の第2の周波数変換部とを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の無線通信用光リモートシステム。
  7. 通信ネットワーク上の通信機器と加入者端末とが双方向通信するためのシステムにおけるセンタ局装置であって、
    前記センタ局装置は、前記通信ネットワークと伝送路を介して接続されており、かつ複数のエリアにそれぞれ存在する複数の加入者端末との間で双方向無線通信するためのリモート局装置と一芯の光ファイバ伝送路を介して接続されており、
    前記エリアに対応して設けられており、前記通信ネットワークからの信号に基づいて前記エリア毎に相異なる周波数を有する下り無線電気信号を出力する複数の変調器と、
    前記エリアに対応して設けられており、前記リモート局装置を介して前記加入者端末から送られてくる上り無線電気信号を復調して、前記通信ネットワークに送出する複数の復調器と、
    前記変調器に対応して設けられており、かつ光源の光信号の波長が20nm以上の間隔で相異なっており、対応する前記変調器から出力される前記下り無線電気信号によって前記光源からの光信号を光強度変調して、下り光信号として出力する複数の光送信器と、
    前記復調器に対応して設けられており、前記リモート局装置から送られてくる上り光信号を前記上り無線電気信号に変換して、対応する前記復調器に入力する複数の光受信器と、
    前記複数の光送信器からの下り光信号を波長多重して、前記光ファイバ伝送路に送出すると共に、前記光ファイバ伝送路を介して前記リモート局装置から送られてくる波長多重された光信号を上り光信号に分波して、対応する前記光受信器に入力する波長分割多重部とを含む、センタ局装置。
  8. 前記光送信器における光源の波長と前記光送信器から出力される下り光信号に対応する上り光信号を出力するリモート局側光送信器の光源の波長とは、同一であり、
    前記光送信器に対応して設けられており、前記光送信器から出力される前記下り光信号を前記波長分割多重部に入力すると共に、前記波長分割多重部から出力される前記上り光信号を前記光受信器に入力する複数の光受動素子をさらに含む、請求項7に記載のセンタ局装置。
  9. 前記光受動素子は、3端子光サーキュレータである、請求項8に記載のセンタ局装置。
  10. 前記光受動素子は、1対2光パワーカプラであり、
    前記光送信器には、光源の手前部分に光アイソレータが具備されている、請求項8に記載のセンタ局装置。
  11. 通信ネットワーク上の通信機器と加入者端末とが双方向通信するためのシステムにおけるリモート局装置であって、
    前記リモート局装置は、前記通信ネットワークと伝送路を介して接続されるセンタ局装置と一芯の光ファイバ伝送路を介して接続されており、かつ前記センタ局装置と双方向光通信し、複数のエリアにそれぞれ存在する複数の加入者端末と双方向無線通信し、
    前記エリアに対応して設けられており、対応するエリアに存在する前記加入者端末に対して、前記下り無線電気信号を電波として放出すると共に、前記加入者端末からの上り無線電気信号を受信する複数のアンテナと、
    前記アンテナに対応して設けられており、かつ光源の光信号の波長が前記センタ局装置の光源も含めて20nm以上の間隔で相異なっており、対応する前記アンテナからの上り無線電気信号によって光源からの光信号を光強度変調して、前記上り光信号として出力する複数の光送信器と、
    前記アンテナに対応して設けられており、前記センタ局装置から送られてくる前記下り光信号を前記下り無線電気信号に変換して、対応する前記アンテナから出力させる光受信器と、
    前記複数の光送信器からの上り光信号を波長多重して、前記光ファイバ伝送路に送出すると共に、前記光ファイバ伝送路を介して前記センタ局装置から送られてくる波長多重された光信号を下り光信号に分波して、対応する前記光受信器に入力する波長分割多重部とを含む、リモート局装置。
  12. 前記光送信器における光源の波長と前記光送信器から出力される上り光信号に対応する下り光信号を出力するセンタ局側光送信器の光源の波長とは、同一であり、
    前記光送信器に対応して設けられており、前記光送信器から出力される前記上り光信号を前記波長分割多重部に入力すると共に、前記波長分割多重部から出力される前記下り光信号を前記光受信器に入力する複数の光受動素子をさらに含む、請求項11に記載のリモート局装置。
  13. 前記光受動素子は、3端子光サーキュレータである、請求項12に記載のリモート局装置。
  14. 前記光受動素子は、1対2光パワーカプラであり、
    前記光送信器には、光源の手前部分に光アイソレータが具備されている、請求項12に記載のリモート局装置。
  15. 前記波長分割多重部は、前記光送信器および前記光受信器に対応して設けられる複数の波長分割多重カプラからなり、
    各前記波長分割多重カプラは、前記光ファイバ伝送路から分岐されて接続されており、
    お互いに対応する前記アンテナ、前記光送信器、前記光受信器、および前記波長分割多重カプラは、一つずつ一組となって、前記エリア内に設置されている、請求項11に記載のリモート局装置。
  16. さらに、
    前記光送信器に対応して設けられており、前記上り無線電気信号の周波数を下げて、前記光送信器に入力する複数の第1の周波数変換部と、
    前記光受信器に対応して設けられており、前記光受信器からの下り無線電気信号の周波数を上げて、前記アンテナから出力させる複数の第2の周波数変換部とを含む、請求項11〜15のいずれかに記載のリモート局装置。
  17. 伝送路を介して通信ネットワークに接続されるセンタ局装置、および一芯の光ファイバ伝送路を介して前記センタ局装置に接続されており、前記センタ局装置と双方向光通信し、複数のエリアにそれぞれ存在する複数の加入者端末と双方向無線通信するリモート局装置を備えるシステムにおいて、通信ネットワーク上の通信機器と前記加入者端末とが双方向通信するための通信方法であって、
    前記通信機器からの下り信号を前記加入者端末に送信する場合、
    前記センタ局装置内において前記エリアに対応して設けられている変調器が、前記通信ネットワークからの信号に基づいて前記エリア毎に相異なる周波数を有する下り無線電気信号を出力するステップと、
    前記センタ局装置内において前記変調器に対応して設けられている第1の光送信器が、光信号の波長が20nm以上の間隔で相異なるように、対応する前記変調器から出力される前記下り無線電気信号によって光源からの光信号を光強度変調して、下り光信号として出力するステップと、
    前記センタ局装置内の第1の波長分割多重部が、前記複数の第1の光送信器からの下り光信号を波長多重して、前記光ファイバ伝送路に送出するステップと、
    前記リモート局装置内の第2の波長分割多重部が、前記光ファイバ伝送路を介して前記センタ局装置から送られてくる波長多重された光信号を下り光信号に分波して、前記リモート局装置内の対応する第2の光受信器に入力するステップと、
    前記第2の光受信器が、前記下り光信号を前記下り無線電気信号に変換して、前記リモート局装置内の対応するアンテナに送るステップと、
    前記アンテナが、対応するエリアに存在する前記加入者端末に対して、前記下り無線電気信号を電波として放出するステップとを含み、
    前記加入者端末からの上り信号を前記通信機器に送信する場合、
    前記エリアに対応する前記アンテナが、前記加入者端末からの上り無線電気信号を受信するステップと、
    前記リモート局装置内において前記アンテナに対応して設けられている第2の光送信器が、前記第1の光送信器における光源も含めて光源の光信号の波長が20nm以上の間隔で相異なるように、対応する前記アンテナからの上り無線電気信号によって光源からの光信号を光強度変調して、前記上り光信号として出力するステップと、
    前記第2の波長分割多重部が、前記複数の第2の光送信器からの上り光信号を波長多重して、前記光ファイバ伝送路に送出するステップと、
    前記第1の波長分割多重部が、前記光ファイバ伝送路を介して前記リモート局装置から送られてくる波長多重された光信号を上り光信号に分波して、対応する第1の光受信器に入力するステップと、
    前記第1の光受信器が、前記リモート局装置から送られてくる上り光信号を前記上り無線電気信号に変換して、対応する前記復調器に入力するステップと、
    前記復調器が、前記リモート局装置を介して前記加入者端末から送られてくる上り無線電気信号を復調して、前記通信ネットワークに送出するステップとを含む、固定無線通信用光リモート通信方法。
  18. 前記第1の光送信器における下り光信号用の光源の波長とそれに対応する前記第2の光送信器における上り光信号用の光源の波長とを同一にして、同一エリアに対して使用する下り光信号と上り光信号との波長を同一にし、
    前記センタ局装置内において前記第1の光送信器に対応して設けられている第1の光受動素子によって、前記第1の光送信器から出力される前記下り光信号は前記第1の波長分割多重部に入力され、前記第1の波長分割多重部から出力される前記上り光信号は前記第1の光受信器に入力され、
    前記リモート局装置内において前記第1の光送信器に対応して設けられている複数の第2の光受動素子によって、前記第2の光送信器から出力される前記上り光信号は前記第2の波長分割多重部に入力され、前記第2の波長分割多重部から出力される前記下り光信号は前記第2の光受信器に入力される、請求項17に記載の固定無線通信用光リモート通信方法。
  19. 前記第1および第2の光受動素子は、3端子光サーキュレータである、請求項18に記載の固定無線通信用光リモート通信方法。
  20. 前記第1および第2の光受動素子は、1対2光パワーカプラであり、
    前記第1および第2の光送信器における光源の手前部分には、光アイソレータが具備されている、請求項18に記載の固定無線通信用光リモート通信方法。
  21. 前記第2の波長分割多重部は、前記第2の光送信器および前記第2の光受信器に対応して設けられる複数の波長分割多重カプラからなり、
    各前記波長分割多重カプラは、前記光ファイバ伝送路から分岐されて接続されており、
    お互いに対応する前記アンテナ、前記第2の光送信器、前記第2の光受信器、および前記波長分割多重カプラが一つずつ一組となって、前記エリア内の加入者端末への上りおよび下り信号の送受信を行う、請求項17に記載の固定無線通信用光リモート通信方法。
  22. 下り信号を送信する場合、
    前記リモート局装置内において前記第2の光受信器に対応して設けられている複数の第2の周波数変換部が、前記第2の光受信器からの下り無線電気信号の周波数を上げて、前記アンテナから出力させるステップをさらに含み、
    上り信号を送信する場合、
    前記リモート局装置内において前記第2の光送信器に対応して設けられている複数の第1の周波数変換部が、前記上り無線電気信号の周波数を下げて、前記第2の光送信器に入力するステップをさらに含む、請求項17〜21のいずれかに記載の無線通信用光リモート通信方法。

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