JPWO2007010851A1 - 真空システム及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

真空容器内で所定の処理を実行させる際に真空ポンプの回転数を適切なものにでき、省エネルギーに貢献できる真空システムを提供するため、半導体製造システム(10)の真空ポンプ制御装置(33)は、ガスフローモードと、プロセスチャンバ(21)内をガスフローモードで要求される真空圧とした状態で、APC弁(22)を全作動量よりも所定量少ない範囲とした目標値となるよう真空ポンプユニット(30)の回転数を決定させるオートチューニングモードとを備え、オートチューニングモードの際に、プロセスチャンバ(21)内をガスフローモードで要求される真空圧とした状態で真空ポンプユニット(30)の回転数を定格回転から低減させて、APC弁(22)の作動量が目標値に達したか否かを判断する手段と、達したとの判断でその際の真空ポンプユニット(30)の回転数をガスフローモードにおける回転数として記憶する手段を有する。

Description

本発明は、半導体やプラズマ装置等の製造プロセスに用いられ、真空ポンプによって真空容器内を真空にする真空システム及びその運転方法に関するものである。
従来の真空システムとしては、半導体等の製造プロセスに用いられる真空システムであって、真空容器内の気体を排出させる真空ポンプと、排出される気体の流量を調整する流量調整手段と、流量調整手段の作動量を調整して真空容器内を所定の処理に応じた真空圧に制御する制御装置と、を備えた真空システムが知られている。
このような真空システムに用いられる真空ポンプは、一定の高速回転で定格運転させられるものが一般的であった。その理由は、真空ポンプを停止させると真空ポンプを介して真空容器外から真空容器内に汚染物質が逆流して真空容器内のクリーン度が低下すること、真空ポンプを一旦停止させると再度真空状態とするまでに長時間を要し半導体の生産量が減少すること、真空ポンプを停止させると半導体製造工程において生成されたプロセスガスが真空ポンプ内で固化して真空ポンプの運転に支障をきたすこと等がある。
一方、真空ポンプを一定の高速回転で定格運転させないものとして、真空容器内を高真空にする必要の無いときの真空ポンプの回転数を、真空容器内を高真空にする必要が有るときの真空ポンプの回転数より下げることによって、真空容器内を高真空にする必要の無いときに真空ポンプが必要以上の回転数で回転させられることを防止するもの(例えば、特許文献1参照。)が知られている。
特開2003−97428号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたものにおいては、真空容器内を高真空にする必要の有るときに真空ポンプが必要以上の回転数で回転させられることを防止することができないという問題があった。また、真空容器内を高真空にする必要の無いときに真空容器と真空ポンプ間のバルブを完全に閉じて真空ポンプの回転数を下げることはできるが、その回転数が必ずしも必要最低限の回転数であるとは限らないという問題があった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、真空容器内で所定の処理を実行させる際に、真空ポンプの回転数を従来より適切なものとすることができ、もって省エネルギーに貢献できる真空システムを提供することを目的とする。
本発明の真空システムは、真空容器内の気体を排出させる真空ポンプと、排出される気体の流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段の作動量を調整して、前記真空容器内を所定の処理に応じた真空圧に制御する制御装置とを備えた真空システムにおいて、前記制御装置は、真空容器内で所定の処理を実行させる際の運転モードとしてのガスフローモードと、前記運転モードの前に実行され、真空容器内をガスフローモードで要求される真空圧とした状態で、前記流量調整手段を全作動量よりも所定量少ない範囲とした目標値となるよう真空ポンプの回転数を決定させるオートチューニングモードとを備え、前記オートチューニングモードの際に、前記真空容器内をガスフローモードで要求される真空圧とした状態で前記真空ポンプの回転数を定格回転から低減させるか、または前記ガスフローモードで要求される真空圧を維持できる最低回転から増大させて、前記流量調整手段の作動量が前記目標値に達したか否かを判断する手段と、達したとの判断でその際の真空ポンプの回転数を前記ガスフローモードにおける回転数として記憶する手段を有する構成を有している。
この構成により、本発明の真空システムは、オートチューニングモードにおいてガスフローモード時の適切な回転数を予め取得するので、ガスフローモードにおいて真空ポンプの回転数を従来より適切なものとすることができ、もって省エネルギーに貢献できる。
また、本発明の真空システムの前記制御装置は、前記運転モードとして、前記流量調整手段を開放した状態で、前記真空容器内を前記ガスフローモードよりも高真空とする真空モードをさらに有し、前記オートチューニングモードの際に、前記記憶されたガスフローモードにおける真空ポンプの回転数で、前記真空モードにおける高真空を維持できるか否かを判断する手段と、維持できないとの判断で真空ポンプの回転数を増大させる手段と、維持できるとの判断でその際の真空ポンプの回転数を前記真空モードにおける回転数として記憶する手段を有する構成を有している。
この構成により、本発明の真空システムは、オートチューニングモードにおいて真空モード時の適切な回転数を予め取得するので、真空モードにおいて真空ポンプの回転数を従来より適切なものとすることができ、もって省エネルギーに貢献できる。
また、本発明の真空システムは、真空容器内の気体を排出させる真空ポンプと、排出される気体の流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段の作動量を調整して、前記真空容器内を所定の処理に応じた真空圧に制御する制御装置とを備えた真空システムにおいて、前記制御装置は、前記真空容器内で所定の処理を実行させる際の運転モードとしてのガスフローモードと、前記流量調整手段を開放した状態で、前記真空容器内を前記ガスフローモードよりも高真空とする運転モードとしての真空モードと、前記運転モードの前に実行され、真空容器内の圧力を真空モードで要求される高真空とできる真空ポンプの回転数を決定させるオートチューニングモードとを備え、前記オートチューニングモードの際に、前記真空ポンプの回転数を定格回転から低減させるか、または実用最低回転から増大させて、前記真空容器内が前記高真空の圧力目標値に到達したか否かを判断する手段と、到達したとの判断でその際の真空ポンプの回転数を前記真空モードにおける回転数として記憶する手段を有する構成を有している。
この構成により、本発明の真空システムは、オートチューニングモードにおいて真空モード時の適切な回転数を予め取得するので、真空モードにおいて真空ポンプの回転数を従来より適切なものとすることができ、もって省エネルギーに貢献できる。
また、本発明の真空システムの前記制御装置は、前記オートチューニングモードの際に、前記記憶された真空モードにおける真空ポンプの回転数で、前記流量調整手段を制御して前記真空容器内を前記ガスフローモードにおける真空圧とした際に、前記流量調整手段の作動量が予め設定した目標値よりも少ないか否かを判断する手段と、少ないとの判断で前記真空ポンプの回転数を増大させる手段と、前記作動量が目標値またはそれ以上であるとの判断でその際の真空ポンプの回転数を前記ガスフローモードにおける回転数として記憶する手段を有する構成を有している。
この構成により、本発明の真空システムは、オートチューニングモードにおいてガスフローモード時の適切な回転数を予め取得するので、ガスフローモードにおいて真空ポンプの回転数を従来より適切なものとすることができ、もって省エネルギーに貢献できる。
また、本発明の真空システムの前記制御装置は、前記オートチューニングモードにより算出されたガスフローモードの真空ポンプ回転数と、真空モードの真空ポンプ回転数のうち、いずれか高い回転数を運転モードにおける真空ポンプの回転数とする構成を有している。
この構成により、本発明の真空システムは、ガスフローモードと、真空モードとの間の切り替えの際に真空ポンプの回転数を変更する必要がないので、安定して真空容器内の圧力を制御することができる。
また、本発明の真空システムの前記流量調整手段の目標値は、作動量の増減に対する真空容器内の圧力変化割合が、全作動領域のうち相対的に小さい範囲に設定される構成を有している。
この構成により、本発明の真空システムは、流量調整手段の作動量の微調整によって真空容器内の圧力の変動を容易に制御することができる。
また、本発明の真空システムの運転方法は、真空容器内を真空ポンプにより排気させるとともに、その排気流量の絞り量を調整することにより真空容器内を所定の圧力に制御する真空システムであって、該真空システムは、前記真空容器内で真空処理をするためのガスフローモードを含む運転モードと、該運転モードの前に実行され、該運転モードにおける真空ポンプの回転数を探索するオートチューニングモードを含み、該オートチューニングモードは、前記ガスフローモードにおける真空容器内の圧力目標値と排気流量の絞り量目標値を設定する工程、前記真空ポンプの回転数を、前記真空容器内を前記ガスフローモードで要求される圧力目標値を維持できる最低回転から増加させるか、又は定格回転から減少させる工程、該工程において実際の排気流量の絞り量が絞り量目標値に達したか否かを判断する工程、前記実際の排気流量の絞り量が絞り量目標値に到達した際の真空ポンプの回転数を記憶する工程、を含む構成を有している。
この構成により、本発明の真空システムの運転方法は、オートチューニングモードにおいてガスフローモード時の適切な回転数を予め取得するので、ガスフローモードにおいて真空ポンプの回転数を従来より適切なものとすることができ、もって省エネルギーに貢献できる。
本発明の真空システムは、前記真空容器内の真空圧を維持できるか否かを判断する手段又は/及び前記流量調整手段の作動量が前記目標値に達したか否かを判断する手段に加えて、真空ポンプの電力が減少したか否かを判断する手段、真空ポンプの電流が減少したか否かを判断する手段、及び、真空ポンプの温度が所定値以上になったか否か又は所定値以下になったか否かを判断する手段、のうち少なくとも一つの判断する手段を備え、前記判断のうち少なくとも一つの判断で、その際の真空ポンプの回転数を前記ガスフローモード又は真空モードの回転数として記録する手段を有するのが好ましい。
この構成により、例えばガスフローモードの圧力静定段階で真空ポンプの回転数が減少から増加に転じたような場合にはその時点でガスフローモードの必要最小回転数として記憶させることができ、必要最低限の回転数により近いポンプ回転数を予め取得することができ、もって省エネルギーに貢献できることになる。
また、本発明の真空システムの運転方法は、前記実際の排気流量の絞り量が絞り量目標値に達したか否かを判断する工程に加えて、真空容器内を所定の真空圧に維持できているか否かを判断する工程、真空ポンプの電力が減少したか否かを判断する工程、真空ポンプの電流が減少したか否かを判断する工程、及び、真空ポンプの温度が所定値以上になったか否か又は所定値以下になったか否かを判断する工程、のうち少なくとも一つの判断する工程を備え、前記判断のうち少なくとも一つの判断で、その際の真空ポンプの回転数を前記ガスフローモード又は真空モードの回転数として記録する工程を有するのが好ましい。
この構成により、必要最低限の回転数により近いポンプ回転数を予め取得することができ、もって省エネルギーに貢献できることになる。
本発明は、真空容器内で所定の処理を実行させる際に、真空ポンプの回転数を従来より適切なものとすることができ、もって省エネルギーに貢献できる真空システムを提供することができるものである。
本発明の特徴及び利点は以下の詳細な説明と添付図面の参照により明らかとなる。
本発明の第1の実施の形態に係る真空システムのブロック図 図1に示す真空システムにおけるオートチューニングモードの処理の一例の前半部分のフローチャート 図1に示す真空システムにおけるオートチューニングモードの処理の一例の後半部分のフローチャート (a)は図1に示す真空システムにおけるAPC弁の一形態の全閉状態での図、(b)は図4(a)に示すAPC弁の全開状態での図 (a)は図1に示す真空システムにおけるAPC弁の図4に示す形態とは異なる他の形態の全閉状態での図、(b)は図5(a)に示すAPC弁の全開状態での図 図1に示す真空システムにおけるオートチューニングモードの図2に示す例とは異なる他の態様を示すその前半部分のフローチャート 図1に示す真空システムにおけるオートチューニングモードの図3に示す例とは異なる他の態様を示すその後半部分のフローチャート 本発明の第2の実施の形態に係る真空システムの一例のオートチューニングモードの処理の前半部分のフローチャート 本発明の第2の実施の形態に係る真空システムの一例のオートチューニングモードの処理の後半部分のフローチャート 本発明の第2の実施の形態に係る真空システムの、図8に示す例とは異なる他の態様のオートチューニングモードの処理を示すその前半部分のフローチャート 本発明の第2の実施の形態に係る真空システムの、図9に示す例とは異なる他の態様のオートチューニングモードの処理を示すその後半部分のフローチャート 本発明の第3の実施の形態に係る真空システムのブロック図 本発明の第4の実施の形態に係る真空システムのブロック図
符号の説明
10 半導体製造システム(真空システム)
21 プロセスチャンバ(真空容器)
22 APC弁(流量調整手段)
24 半導体製造装置制御装置(制御装置)
30 真空ポンプユニット
33 真空ポンプ制御装置(制御装置)
210、220 半導体製造システム(真空システム)
221 MFC(流量調整手段)
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面に基づき説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図7は、本発明の第1の実施の形態に係る真空システムとそのオートチューニングモードの処理を示す図である。
まず、その真空システムの構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る真空システムとしての半導体製造システム10は、真空容器としてのプロセスチャンバ21を有した半導体製造装置20と、プロセスチャンバ21内から気体を排出する例えば2段式のドライ真空ポンプである真空ポンプユニット30と、プロセスチャンバ21及び真空ポンプユニット30を連通する配管40とを備えている。
半導体製造装置20は、プロセスチャンバ21内から真空ポンプユニット30に排出される気体の流量を調整する流量調整手段としてのAPC(Auto Pressure Controller)弁22と、プロセスチャンバ21内の圧力を測定する圧力計23と、APC弁22の作動量(開度)を調整してプロセスチャンバ21内の圧力を制御する半導体製造装置制御装置24とを備えている。
真空ポンプユニット30は、ブースターポンプ31及びメインポンプ32と、真空ポンプユニット30の回転数(即ち、ブースターポンプ31及びメインポンプ32の回転数)を制御し、真空ポンプユニット30の必要な回転数を探索する真空ポンプ制御装置33とを備えている。
真空ポンプ制御装置33は、APC弁22の開度(排気流量の絞り量)と、圧力計23の測定結果とが半導体製造装置制御装置24を介して入力されるようになっている。
半導体製造装置制御装置24及び真空ポンプ制御装置33は、デジタル入出力信号によって互いに同期を取ることが可能となっており、本発明の制御装置を構成している。
なお、図1において、「AI」は「ANALOG SIGNAL IN」の略であり、「DI」は「DIGITAL SIGNAL IN」の略であり、「DO」は「DIGITAL SIGNAL OUT」の略である。
次に、半導体製造システム10の動作について説明する。
半導体製造システム10の動作モードには、通常の処理を行う運転モードと、運転モード前に行われ真空ポンプユニット30の回転数を探索する回転数探索モードとしてのオートチューニングモードとがある。運転モードには、プロセスチャンバ21内で半導体製品の処理を実行するガスフローモードと、プロセスチャンバ21内をガスフローモードよりも高真空とする真空モードとがあり、真空モードでは、例えば図示していないロードロックチャンバにプロセスチャンバ21を連通させて半導体製品を搬送したり、真空脱気処理等を行ったりする。ここで、真空モードとは、単に運転モードのうちガスフローモード以外の所定のモードのことを表しており、運転モードのうちガスフローモード以外の全てのモードのことを表しているとは限らない。即ち、運転モードには、ガスフローモード及び真空モードのみがあっても良いが、更にこれら以外のモードがあっても良い。
図2及び図3に示すオートチューニングモードにおいて、半導体製造装置制御装置24は、ガスフローモードのオートチューニング開始信号(以下「ガスフローモードオートチューニング開始信号」という。)と、ガスフローモードで要求される真空圧の目標値(以下「ガスフローモード圧力目標値」という。)と、ガスフローモードにおけるAPC弁22の開度の目標値(以下「開度目標値」という。)とを、真空ポンプ制御装置33に入力する(S71)。
開度目標値(排気流量の絞り量目標値)は、全作動量(全閉まで)よりも所定量少ない範囲とした目標値であり、1点の値(例えば15%)である場合と、幅を持った値(例えば10%〜20%)である場合とがある。また、開度目標値は、APC弁22の全作動領域のうち、APC弁22の作動量の増減に対するプロセスチャンバ21内の圧力変化割合が相対的に小さくなる範囲の値、即ち、プロセスチャンバ21内の圧力の変動をAPC弁22の開度の微調整により制御し易い適切な値とすることができる。
例えば、開度目標値は、APC弁22が図4に示すバタフライ弁である場合、図4(a)に示す状態に対する弁体22aの傾き角度θの変化量に対するプロセスチャンバ21内の圧力の変化量の割合が小さい領域(例えば15〜40%)がプロセスチャンバ21内の圧力の制御に適している。図4に示すバタフライ弁の開度(作動量)は、図4(a)に示す状態に対する弁体22aの傾き角度θに比例し、図4(a)に示す状態(θ=0°)の開度が0%であり、図4(b)に示す状態(θ=90°)の開度が100%である。
また、開度目標値は、APC弁22が図5に示す直動式の弁である場合、10〜50%であると好ましい。図5に示す直動式の弁の開度は、図5(a)に示す状態の開度が0%であり、図5(b)に示す状態の開度が100%である。図5に示す直動式の弁は、全閉可能とするためのO−リング22bが入っており、O−リング22bの弾性の問題で開度10%以下の制御性が悪くなるため10%以上の開度が良く、開度50%近辺でほぼ全開に近い状況となるので上限は50%で良い。
真空ポンプ制御装置33は、半導体製造装置制御装置24から入力されたガスフローモードオートチューニング開始信号を受けると、必要排気速度よりも十分に余裕がある定格回転数での運転を真空ポンプユニット30に開始させる(S72)。
次いで、半導体製造装置制御装置24は、ガスフローモード時と同等の一定の流量でのプロセスガスのプロセスチャンバ21内への導入を図示していないガス流入装置に開始させ(S73)、プロセスチャンバ21内の圧力がガスフローモード圧力目標値より高圧であるときにAPC弁22の開度を増し、プロセスチャンバ21内の圧力がガスフローモード圧力目標値より低圧であるときにAPC弁22の開度を減らすことによって、プロセスチャンバ21内の圧力をガスフローモード圧力目標値に静定させる(S74)。なお、ガスフローモード圧力目標値は、半導体製造装置20が安定して動作可能な値であり、半導体製造装置20の種類や処理条件等によって異なるため、予め評価や測定によって定めておく必要がある。例えば、ガスフローモード圧力目標値は、TEOS(Tetraethoxysilane)ガス 100 sccm(sccmは、mL/min(0°C、1気圧下)での換算値)、Oガス1000sccm及びベローズ保護用のArガス100sccmをプロセスチャンバ21内に流すTEOSプロセスや、SiH(モノシラン)ガス200sccm、NH(アンモニア)ガス900sccm、Nガス600sccm及びベローズ保護用のArガス100sccmをプロセスチャンバ21内に流すSiNプロセス等のガスフローモードにおいて3.5Torr(=3.5*(101325/760)Pa)等とすることができる。
次いで、半導体製造装置制御装置24は、ガスフローモードに必要な真空ポンプユニット30の回転数の最小値(以下「ガスフローモード必要最小回転数」という。)を真空ポンプ制御装置33に探索させるためのガスフローモード回転数探索信号を真空ポンプ制御装置33に出力する(S75)。
そして、真空ポンプ制御装置33は、圧力計23から出力され半導体製造装置制御装置24を介して入力されるプロセスチャンバ21内の圧力値がS71において半導体製造装置制御装置24から入力されたガスフローモード圧力目標値になったときに、半導体製造装置制御装置24を介して入力されるAPC弁22の開度がS71において半導体製造装置制御装置24から入力された開度目標値以上になったか否かを判断する(S76)。
真空ポンプ制御装置33は、半導体製造装置制御装置24を介して入力されるAPC弁22の開度がS71において半導体製造装置制御装置24から入力された開度目標値以上になっていないとS76において判断すると、真空ポンプユニット30の回転数、即ち、ブースターポンプ31及びメインポンプ32の少なくとも一方の回転数を所定数下げる(S77)。ここで、真空ポンプユニット30の回転数が下げられると、真空ポンプユニット30の排気速度が低下し、APC弁22を通過するプロセスガスの流量が減るので、プロセスチャンバ21内の圧力がガスフローモード圧力目標値より高圧になる。したがって、半導体製造装置制御装置24は、S74と同様にAPC弁22の開度を変化させることによってプロセスチャンバ21内の圧力をガスフローモード圧力目標値に静定させ(S78)、真空ポンプ制御装置33は、再びS76の処理を行う。
一方、真空ポンプ制御装置33は、半導体製造装置制御装置24を介して入力されるAPC弁22の開度がS71において半導体製造装置制御装置24から入力された開度目標値以上になったとS76において判断すると、現在の真空ポンプユニット30の回転数をガスフローモード必要最小回転数として記憶し(S79)、ガスフローモードのオートチューニング終了信号(以下「ガスフローモードオートチューニング終了信号」という。)を半導体製造装置制御装置24に出力する(S80)。
半導体製造装置制御装置24は、真空ポンプ制御装置33から出力されたガスフローモードオートチューニング終了信号を受けると、真空モードのオートチューニング開始信号(以下「真空モードオートチューニング開始信号」という。)と、真空モードで要求される真空圧の目標値(以下「真空モード圧力目標値」という。)とを真空ポンプ制御装置33に入力する(S81)。
次いで、半導体製造装置制御装置24は、プロセスガスのプロセスチャンバ21内への導入を図示していないガス流入装置に停止させ(S82)、APC弁22の開度を真空モードにおける目標値である100%の状態、即ち全開の状態とする(S83)。
そして、半導体製造装置制御装置24は、真空モードに必要な真空ポンプユニット30の回転数の最小値(以下「真空モード必要最小回転数」という。)を真空ポンプ制御装置33に探索させるための真空モード回転数探索信号を真空ポンプ制御装置33に出力する(S84)。
真空ポンプ制御装置33は、半導体製造装置制御装置24から出力された真空モード回転数探索信号を受けると、圧力計23から出力され半導体製造装置制御装置24を介して入力されるプロセスチャンバ21内の圧力値がS81において半導体製造装置制御装置24から入力された真空モード圧力目標値以下になったか否かを判断する(S85)。
真空ポンプ制御装置33は、圧力計23から出力され半導体製造装置制御装置24を介して入力されるプロセスチャンバ21内の圧力値がS81において半導体製造装置制御装置24から入力された真空モード圧力目標値以下になっていないとS85において判断すると、真空ポンプユニット30の回転数、即ち、ブースターポンプ31及びメインポンプ32の少なくとも一方の回転数を所定数上げ(S86)、S85に戻る。
一方、真空ポンプ制御装置33は、圧力計23から出力され半導体製造装置制御装置24を介して入力されるプロセスチャンバ21内の圧力値がS81において半導体製造装置制御装置24から入力された真空モード圧力目標値以下になったとS85において判断すると、現在の真空ポンプユニット30の回転数を真空モード必要最小回転数として記憶し(S87)、真空モードのオートチューニング終了信号(以下「真空モードオートチューニング終了信号」という。)を半導体製造装置制御装置24に出力する(S88)。
半導体製造装置制御装置24は、真空ポンプ制御装置33から出力された真空モードオートチューニング終了信号を受けると、図2及び図3に示すオートチューニングモードを終了する。
そして、運転モードにおいて、真空ポンプ制御装置33は、S79において記憶したガスフローモード必要最小回転数と、S87において記憶した真空モード必要最小回転数とのうち大きい方で真空ポンプユニット30を回転させる。また、真空モードにおいて、半導体製造装置制御装置24は、プロセスガスのプロセスチャンバ21内への導入を図示していないガス流入装置に停止させ、APC弁22を全開の状態とする。また、ガスフローモードにおいて、半導体製造装置制御装置24は、S73においてプロセスチャンバ21内に導入した流量と同等の流量でプロセスガスをプロセスチャンバ21内に図示していないガス流入装置によって導入し続け、APC弁22の開度を制御してAPC弁22を通過するプロセスガスの流量を調整して、プロセスチャンバ21内の圧力をガスフローモード圧力目標値に維持する。したがって、S79において真空ポンプ制御装置33によって記憶されたガスフローモード必要最小回転数がS87において真空ポンプ制御装置33によって記憶された真空モード必要最小回転数より大きいとき、プロセスチャンバ21内の圧力は、真空モードにおいて真空モード圧力目標値よりも低圧になり、ガスフローモードにおいてガスフローモード圧力目標値になる。また、S79において真空ポンプ制御装置33によって記憶されたガスフローモード必要最小回転数がS87において真空ポンプ制御装置33によって記憶された真空モード必要最小回転数以下であるとき、プロセスチャンバ21内の圧力は、真空モードにおいて真空モード圧力目標値になり、ガスフローモードにおいてAPC弁22の開度目標値を満たすことができない可能性はあるが、ガスフローモード圧力目標値になる。
以上に説明したように、真空ポンプ制御装置33は、運転モード前のオートチューニングモードにおいて、真空容器21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値に維持されるようにAPC弁22の開度が半導体製造装置制御装置24によって制御されている状態で真空ポンプユニット30の回転数を変更することによって、プロセスチャンバ21内の圧力をガスフローモード圧力目標値にするために必要な真空ポンプユニット30の回転数であるガスフローモード必要最小回転数を探索し、APC弁22の開度が半導体製造装置制御装置24によって真空モードにおける目標値である100%に制御されている状態で真空ポンプユニット30の回転数を変更することによって、プロセスチャンバ21内の圧力を真空モード圧力目標値にするために必要な真空ポンプユニット30の回転数である真空モード必要最小回転数を探索し、運転モードにおいて、ガスフローモード必要最小回転数及び真空モード必要最小回転数のうち大きい方で真空ポンプユニット30に運転させる。即ち、半導体製造システム10は、運転モード前に探索した適切な一定の回転数で運転モードにおいて真空ポンプユニット30に運転させる。したがって、半導体製造システム10は、運転モードにおいて、真空ポンプユニット30の回転数を従来より適切なものとすることができ、もって省エネルギーに貢献できる。
また、以上に説明したように、真空ポンプ制御装置33は、ガスフローモード必要最小回転数及び真空モード必要最小回転数をオートチューニングモードにおいて連続して探索し、ガスフローモード必要最小回転数及び真空モード必要最小回転数のうち大きい方で運転モードにおいて真空ポンプユニット30に運転させる。したがって、半導体製造システム10は、ガスフローモードと、真空モードとの間の切り替えの際に真空ポンプユニット30の回転数を変更する必要がないので、安定してプロセスチャンバ21内の圧力を制御することができる。
なお、真空ポンプ制御装置33は、プロセスチャンバ21内の圧力が安定するだけの時間的余裕が真空モードとガスフローモードとの切り替えの際に存在する場合には、真空モードとガスフローモードの必要最小回転数をそれぞれ連動しないオートチューニングモードで検索し、真空モードにおいて真空モード必要最小回転数で真空ポンプユニット30を回転させ、ガスフローモードにおいてガスフローモード必要最小回転数で真空ポンプユニット30を回転させるようになっていても良い。真空ポンプ制御装置33が真空ポンプユニット30を真空モードにおいて真空モード必要最小回転数で回転させ、ガスフローモードにおいてガスフローモード必要最小回転数で回転させる場合、半導体製造システム10は、更に少ないエネルギー消費でプロセスチャンバ21内の圧力を制御することができる。
また、運転モードにおいてガスフローモードと真空モードのどちらか一方しかない場合、もしくは複数の異なるガスフローモードと真空モードが組み合わされている場合に対しても各モードでの最低回転数を検索する等の方法による本件発明のオートチューニングモードは有効である。
また、真空ポンプ制御装置33は、ガスフローモード必要最小回転数及び真空モード必要最小回転数を別々に記憶するようになっているが、ガスフローモード必要最小回転数より真空モード必要最小回転数が大きい場合には、S79において記憶した真空ポンプユニット30の回転数をS87において上書きするようになっていても、ガスフローモード必要最小回転数及び真空モード必要最小回転数のうち大きい方で運転モードにおいて真空ポンプユニット30を回転させることを実現することができる。
また、半導体製造装置制御装置24は、真空モード圧力目標値をS81において真空ポンプ制御装置33に入力するようになっているが、開度目標値とともにS71において真空ポンプ制御装置33に入力するようになっていても良い。
また、半導体製造装置制御装置24は、プロセスチャンバ21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値から変化したことを契機として、プロセスチャンバ21内の圧力値をガスフローモード圧力目標値にS78において静定するようになっているが、真空ポンプ制御装置33が真空ポンプユニット30の回転数をS77において下げたことを真空ポンプ制御装置33から通知されるようになっている場合、その通知を契機として、プロセスチャンバ21内の圧力値をガスフローモード圧力目標値にS78において静定するようになっていても良い。
また、真空ポンプ制御装置33は、圧力計23から出力され半導体製造装置制御装置24を介して入力されるプロセスチャンバ21内の圧力値に基づいてプロセスチャンバ21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値になったことをS76において判断するようになっているが、半導体製造装置制御装置24を介して入力されるAPC弁22の開度の変化に基づいてプロセスチャンバ21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値になったことを判断するようになっていても良い。例えば、真空ポンプ制御装置33は、APC弁22が停止した場合や、APC弁22が逆動した場合に、プロセスチャンバ21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値に静定されたと判断するようになっていても良い。なお、真空ポンプ制御装置33は、半導体製造装置制御装置24を介して入力されるAPC弁22の開度の変化に基づいてプロセスチャンバ21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値になったことを判断するようになっている場合、ガスフローモード圧力目標値が半導体製造装置制御装置24から入力される必要が無い。
また、真空ポンプ制御装置33は、真空ポンプユニット30の回転数を定格回転から低減させてガスフローモード必要最小回転数を探索するようになっているが、ガスフローモードで要求される真空圧を維持できる最低回転から真空ポンプユニット30の回転数を増大させてガスフローモード必要最小回転数を探索するようになっていても良い。
また、S76の処理は、真空ポンプ制御装置33によって行われるようになっているが、半導体製造装置制御装置24によって行われるようになっていても良い。同様に、S85の処理は、半導体製造装置制御装置24によって行われるようになっていても良い。S76の処理が半導体製造装置制御装置24によって行われるようになっている場合、半導体製造装置制御装置24を介して真空ポンプ制御装置33にAPC弁22の開度が入力される必要は無い。また、S76の処理及びS85の処理の両方が半導体製造装置制御装置24によって行われるようになっている場合、半導体製造装置制御装置24を介して真空ポンプ制御装置33に圧力計23の測定結果が入力される必要は無い。
また、真空ポンプ制御装置33は、APC弁22の開度が開度目標値以上になったか否かをS76において判断し、APC弁22の開度が開度目標値以上になっていないとS76において判断すると真空ポンプユニット30の回転数をS77において所定数下げ、APC弁22の開度が開度目標値以上になったとS76において判断すると現在の真空ポンプユニット30の回転数をガスフローモード必要最小回転数としてS79において記憶するようになっているが、図6及び図7に示す他の態様のオートチューニングモードの処理のように、APC弁22の開度が開度目標値になったか否かをS76において判断し、APC弁22の開度が開度目標値になっていないとS76において判別された場合には、次いでAPC弁22の開度が開度目標値より大きくなったか否かを判断し(S90)、APC弁22の開度が開度目標値より大きくなっていないとき、即ちAPC弁22の開度が開度目標値より小さくなったとS90において判別されたときには、真空ポンプユニット30の回転数をS77において所定数下げ、APC弁22の開度が開度目標値より大きくなったとS90において判別されたときには、真空ポンプユニット30の回転数を所定数上げる(S91)、というようにしてもよい。この場合、APC弁22の開度が開度目標値になったとS76において判断すると、現在の真空ポンプユニット30の回転数をガスフローモード必要最小回転数としてS79において記憶する。
図6に示す処理においては、真空ポンプユニット30の回転数をS77において下げていた状態からS91において上げる状態に切り替わったときには、真空ポンプユニット30の回転数のS91における上げ幅を直前のS77における下げ幅より小さくし、真空ポンプユニット30の回転数をS91において上げていた状態からS77において下げる状態に切り替わったときに、真空ポンプユニット30の回転数のS77における下げ幅を直前のS91における上げ幅より小さくすることによって、APC弁22の開度を開度目標値に収束させることができる。
また、真空ポンプ制御装置33は、上述のように、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値以下になったか否かをS85において判断し、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値以下になっていないとS85において判断すると真空ポンプユニット30の回転数をS86において所定数上げ、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値以下になったとS85において判断すると現在の真空ポンプユニット30の回転数を真空モード必要最小回転数としてS87において記憶するのではなく、図7に示すように、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値になったか否かをS85において判断し、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値になっていないとS85において判断した場合、次いでプロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値より小さくなったか否かを判断し(S95)、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値より小さくなっていないとき、即ちプロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値より大きくなったとS95において判別したときには真空ポンプユニット30の回転数をS86において所定数上げ、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値より小さくなったとS95において判別したときには真空ポンプユニット30の回転数を所定数下げ(S96)、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値になったとき(S85でYESのとき)に現在の真空ポンプユニット30の回転数を真空モード必要最小回転数としてS87において記憶するようになっていても良い。
図7に示す処理においては、真空ポンプユニット30の回転数をS86において上げていた状態からS96において下げる状態に切り替わったときには、真空ポンプユニット30の回転数のS96における下げ幅を直前のS86における上げ幅より小さくし、真空ポンプユニット30の回転数をS96において下げていた状態からS86において上げる状態に切り替わったときには、真空ポンプユニット30の回転数のS86における上げ幅を直前のS96における下げ幅より小さくすることによって、プロセスチャンバ21内の圧力値を真空モード圧力目標値に収束させることができる。
また、本実施の形態においては、半導体製造装置制御装置24及び真空ポンプ制御装置33という複数の装置によって本発明の制御装置を構成しているが、単一の装置によって本発明の制御装置を構成するようになっていても、もちろん良い。
また、半導体製造システム10は、運転モードにおいて、APC弁22を十分に開いた状態でプロセスチャンバ21内の圧力を制御することができるので、真空ポンプユニット30を本実施の形態と比較して高速回転しAPC弁22を略閉じた状態でプロセスチャンバ21内の圧力を制御する構成(以下「略閉状態制御構成」という。)に生じ得る次のような問題を回避することができる。即ち、略閉状態制御構成においては、真空ポンプユニット30が本実施の形態と比較して高速回転しているので、APC弁22の開度の増加量に対するプロセスチャンバ21内の圧力の低下量が本実施の形態と比較して大きく、プロセスチャンバ21内の圧力の微妙な制御が困難であるという問題がある。また、略閉状態制御構成においては、固化し易いプロセスガスが用いられるときに、APC弁22内の通路でプロセスガスが固化して溜まることによって、APC弁22内の通路が狭くなってプロセスチャンバ21内の圧力の制御が困難になる可能性があるという問題がある。更に、略閉状態制御構成においては、固化し易いプロセスガスが用いられるときに、APC弁22内の通路でプロセスガスが固化して詰まることによって、APC弁22が駆動不能になる可能性があるという問題がある。
(第2の実施の形態)
図8〜図9は、本発明の第2の実施の形態に係る真空システムのオートチューニングモードの処理を示す図である。なお、この第2の実施の形態に係る真空システムとしての半導体製造システムの構成は、第1の実施の形態に係る半導体製造システム10(図1参照。)の構成とほぼ同様であるので、上述した半導体製造システム10と同様の符号を用い、詳細な構成の説明は省略する。
以下、本実施の形態に係る半導体製造システムの動作について説明する。
図8及び図9に示すオートチューニングモードにおいて、半導体製造装置制御装置24は、まず、真空モードオートチューニング開始信号と、真空モード圧力目標値とを、真空ポンプ制御装置33に入力する(S171)。
真空ポンプ制御装置33は、半導体製造装置制御装置24から入力された真空モードオートチューニング開始信号を受けると、実用最低回転数、即ち運転可能な最低の回転数での運転を、真空ポンプユニット30に開始させる(S172)。
次いで、半導体製造装置制御装置24は、プロセスガスのプロセスチャンバ21内への導入を図示していないガス流入装置に停止させている状態で、APC弁22の開度を真空モードにおける目標値である100%の状態、即ち全開の状態とする(S173)。
そして、半導体製造装置制御装置24は、真空モード回転数探索信号を真空ポンプ制御装置33に出力する(S174)。
真空ポンプ制御装置33は、半導体製造装置制御装置24から出力された真空モード回転数探索信号を受けると、圧力計23から出力され半導体製造装置制御装置24を介して入力されるプロセスチャンバ21内の圧力値がS171において半導体製造装置制御装置24から入力された真空モード圧力目標値以下になったか否かを判断する(S175)。
真空ポンプ制御装置33は、圧力計23から出力され半導体製造装置制御装置24を介して入力されるプロセスチャンバ21内の圧力値が半導体製造装置制御装置24から入力(S171)された真空モード圧力目標値以下になっていないと判断すると(S175)、真空ポンプユニット30の回転数、即ち、ブースターポンプ31及びメインポンプ32の少なくとも一方の回転数を所定数上げ(S176)、S175に戻る。
一方、真空ポンプ制御装置33は、圧力計23から出力され半導体製造装置制御装置24を介して入力されるプロセスチャンバ21内の圧力値が半導体製造装置制御装置24から入力(S171)された真空モード圧力目標値以下になったと判断すると(S175)、現在の真空ポンプユニット30の回転数を真空モード必要最小回転数として記憶し(S177)、真空モードオートチューニング終了信号を半導体製造装置制御装置24に出力する(S178)。
半導体製造装置制御装置24は、真空ポンプ制御装置33から出力された真空モードオートチューニング終了信号を受けると、ガスフローモードオートチューニング開始信号と、ガスフローモード圧力目標値と、ガスフローモードにおけるAPC弁22の開度の目標値である開度目標値とを、真空ポンプ制御装置33に入力する(S179)。
次いで、半導体製造装置制御装置24は、ガスフローモード時と同等の一定の流量でのプロセスガスのプロセスチャンバ21内への導入を図示していないガス流入装置に開始させ(S180)、プロセスチャンバ21内の圧力がガスフローモード圧力目標値より高圧であるときにはAPC弁22の開度は全開のままとし、プロセスチャンバ21内の圧力がガスフローモード圧力目標値より低圧であるときにはAPC弁22の開度を減らすことによって、プロセスチャンバ21内の圧力をガスフローモード圧力目標値に静定させ(S181)、ガスフローモード回転数探索信号を真空ポンプ制御装置33に出力する(S182)。
そして、真空ポンプ制御装置33は、圧力計23から出力され半導体製造装置制御装置24を介して入力されるプロセスチャンバ21内の圧力値が半導体製造装置制御装置24から入力(S179)されたガスフローモード圧力目標値になったときに、半導体製造装置制御装置24を介して入力されるAPC弁22の開度が半導体製造装置制御装置24から入力(S179)された開度目標値以下になったか否かを判断する(S183)。
真空ポンプ制御装置33は、半導体製造装置制御装置24を介して入力されるAPC弁22の開度が半導体製造装置制御装置24から入力(S179)された開度目標値以下になっていないと判断すると(S183)、真空ポンプユニット30の回転数、即ち、ブースターポンプ31及びメインポンプ32の少なくとも一方の回転数を所定数上げる(S184)。ここで、真空ポンプユニット30の回転数が上げられると、真空ポンプユニット30の排気速度が増加し、APC弁22を通過するプロセスガスの流量が増えるので、プロセスチャンバ21内の圧力がガスフローモード圧力目標値より低圧になる。したがって、半導体製造装置制御装置24は、APC弁22の開度を変化させることによってプロセスチャンバ21内の圧力をガスフローモード圧力目標値に静定させ(S185)、真空ポンプ制御装置33は、再びS183の処理を行う。
真空ポンプ制御装置33は、半導体製造装置制御装置24を介して入力されるAPC弁22の開度が半導体製造装置制御装置24から入力(S179)された開度目標値以下になったと判断すると(S183)、現在の真空ポンプユニット30の回転数をガスフローモード必要最小回転数として記憶し(S186)、ガスフローモードオートチューニング終了信号を半導体製造装置制御装置24に出力する(S187)。
半導体製造装置制御装置24は、真空ポンプ制御装置33から出力されたガスフローモードオートチューニング終了信号を受けると、図8及び図9に示すオートチューニングモードを終了する。
そして、運転モードにおいて、真空ポンプ制御装置33は、S177において記憶した真空モード必要最小回転数と、S186において記憶したガスフローモード必要最小回転数とのうち大きい方で真空ポンプユニット30を回転させる。また、真空モードにおいて、半導体製造装置制御装置24は、図示していないガス流入装置にプロセスガスのプロセスチャンバ21内への導入を停止させ、APC弁22を全開の状態とする。また、ガスフローモードにおいて、半導体製造装置制御装置24は、S180においてプロセスチャンバ21内に導入した流量と同等の流量で、プロセスガスを図示していないガス流入装置によってプロセスチャンバ21内に導入し続け、APC弁22の開度を制御してAPC弁22を通過するプロセスガスの流量を調整して、プロセスチャンバ21内の圧力をガスフローモード圧力目標値に維持する。したがって、S186において真空ポンプ制御装置33によって記憶されたガスフローモード必要最小回転数がS177において真空ポンプ制御装置33によって記憶された真空モード必要最小回転数より大きいとき、プロセスチャンバ21内の圧力は、真空モードにおいて真空モード圧力目標値より高真空になり、ガスフローモードにおいてガスフローモード圧力目標値になる。また、S186において真空ポンプ制御装置33によって記憶されたガスフローモード必要最小回転数がS177において真空ポンプ制御装置33によって記憶された真空モード必要最小回転数以下であるとき、プロセスチャンバ21内の圧力は、真空モードにおいて真空モード圧力目標値になり、ガスフローモードにおいてAPC弁22の開度目標値は満たすことはできない可能性はあるが、ガスフローモード圧力目標値になる。
本実施の形態に係る半導体製造システムは、以上に説明したように動作するので、第1の実施の形態に係る半導体製造システム10(図1参照。)と同様の効果を得ることができる。
なお、真空ポンプ制御装置33は、プロセスチャンバ21内の圧力が安定するだけの時間的余裕が真空モードとガスフローモードとの切り替えの際に存在する場合には、真空モードとガスフローモードの必要最小回転数をそれぞれ連動しないオートチューニングモードで検索し、真空モードにおいて真空モード必要最小回転数で真空ポンプユニット30を回転させ、ガスフローモードにおいてガスフローモード必要最小回転数で真空ポンプユニット30を回転させるようになっていても良い。真空ポンプ制御装置33が真空ポンプユニット30を真空モードにおいて真空モード必要最小回転数で回転させ、ガスフローモードにおいてガスフローモード必要最小回転数で回転させる場合、半導体製造システム10は、更に少ないエネルギー消費でプロセスチャンバ21内の圧力を制御することができる。
また、真空ポンプ制御装置33は、ガスフローモード必要最小回転数及び真空モード必要最小回転数を別々に記憶するようになっているが、真空モード必要最小回転数よりガスフローモード必要最小回転数が大きい場合には、S177において記憶した真空ポンプユニット30の回転数をS186において上書きするようになっていても、ガスフローモード必要最小回転数及び真空モード必要最小回転数のうち大きい方で運転モードにおいて真空ポンプユニット30を回転させることを実現することができる。
また、半導体製造装置制御装置24は、ガスフローモード圧力目標値及び開度目標値をS179において真空ポンプ制御装置33に入力するようになっているが、真空モード圧力目標値とともにS171において真空ポンプ制御装置33に入力するようになっていても良い。
また、真空ポンプ制御装置33は、真空ポンプユニット30の回転数を実用最低回転から増大させて真空モード必要最小回転数を探索するようになっているが、真空ポンプユニット30の回転数を定格回転から低減させて真空モード必要最小回転数を探索するようになっていても良い。
また、真空ポンプ制御装置33は、圧力計23から出力され半導体製造装置制御装置24を介して入力されるプロセスチャンバ21内の圧力値に基づいて、プロセスチャンバ21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値になったことを判断する(S183)ようになっているが、半導体製造装置制御装置24を介して入力されるAPC弁22の開度の変化に基づいて、プロセスチャンバ21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値になったことを判断するようになっていても良い。例えば、真空ポンプ制御装置33は、APC弁22が停止した場合や、APC弁22が逆動した場合に、プロセスチャンバ21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値に静定されたと判断するようになっていても良い。なお、真空ポンプ制御装置33は、半導体製造装置制御装置24を介して入力されるAPC弁22の開度の変化に基づいて、プロセスチャンバ21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値になったことを判断するようになっている場合、ガスフローモード圧力目標値が半導体製造装置制御装置24から入力される必要が無い。
また、半導体製造装置制御装置24は、プロセスチャンバ21内の圧力値がガスフローモード圧力目標値から変化したことを契機として、プロセスチャンバ21内の圧力値をガスフローモード圧力目標値に静定する(S185)ようになっているが、真空ポンプ制御装置33が真空ポンプユニット30の回転数をS184において上げたことを真空ポンプ制御装置33から通知されるようになっている場合、その通知を契機として、プロセスチャンバ21内の圧力値をガスフローモード圧力目標値に静定する(S185)ようになっていても良い。
また、S175の処理は、真空ポンプ制御装置33によって行われるようになっているが、半導体製造装置制御装置24によって行われるようになっていても良い。同様に、S183の処理は、半導体製造装置制御装置24により行われるようになっていても良い。S183の処理が半導体製造装置制御装置24によって行われるようになっている場合、半導体製造装置制御装置24を介して真空ポンプ制御装置33にAPC弁22の開度が入力される必要は無い。また、S175の処理及びS183の処理の両方が半導体製造装置制御装置24によって行われるようになっている場合、半導体製造装置制御装置24を介して真空ポンプ制御装置33に圧力計23の測定結果が入力される必要は無い。
また、真空ポンプ制御装置33は、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値以下になったか否かをS175において判断し、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値以下になっていないとS175において判断すると真空ポンプユニット30の回転数をS176において所定数上げ、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値以下になったとS175において判断すると現在の真空ポンプユニット30の回転数を真空モード必要最小回転数としてS177において記憶するようになっているが、図10及び図11に示す他の態様のオートチューニングモードの処理のように、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値になったか否かをS175において判断し、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値になっていないと判断した場合(S175)、次いでプロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値より小さくなったか否かを判断し(S190)、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値より小さくなっていないとき、即ちプロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値より大きくなったとS190において判断したとき(S190でNOのとき)には、真空ポンプユニット30の回転数を所定数上げ(S176)、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値より小さくなったと判断したとき(S190でYESのとき)には、真空ポンプユニット30の回転数を所定数下げるようにしてもよい(S191)。この場合、プロセスチャンバ21内の圧力値が真空モード圧力目標値になると(S175でYESのとき)、現在の真空ポンプユニット30の回転数を真空モード必要最小回転数としてS177において記憶する。
図10に示す動作においては、真空ポンプユニット30の回転数をS176において上げていた状態からS191において下げる状態に切り替わったときには、真空ポンプユニット30の回転数のS191における下げ幅を直前のS176における上げ幅より小さくし、真空ポンプユニット30の回転数をS191において下げていた状態からS176において上げる状態に切り替わったときには、真空ポンプユニット30の回転数のS176における上げ幅を直前のS191における下げ幅より小さくすることによって、プロセスチャンバ21内の圧力値を真空モード圧力目標値に収束させることができる。
また、真空ポンプ制御装置33は、APC弁22の開度が開度目標値以下になったか否かをS183において判断し、APC弁22の開度が開度目標値以下になっていないとS183において判断すると真空ポンプユニット30の回転数をS184において所定数上げ、APC弁22の開度が開度目標値以下になったとS183において判断すると現在の真空ポンプユニット30の回転数をガスフローモード必要最小回転数としてS186において記憶するようになっているが、図11に示すように、APC弁22の開度が開度目標値になったか否かをS183において判断し、APC弁22の開度が開度目標値になっていないと判断した場合(S183のNOの場合)、次いでAPC弁22の開度が開度目標値より小さくなったか否かを判断し(S195)、APC弁22の開度が開度目標値より小さくなっていないとき、即ちAPC弁22の開度が開度目標値より大きくなったとき(S195でNOのとき)には、真空ポンプユニット30の回転数をS184において所定数上げ、APC弁22の開度が開度目標値より小さくなったとき(S195でYESのとき)には、真空ポンプユニット30の回転数を所定数下げるようにしてもよい(S196)。この場合、APC弁22の開度が開度目標値になると(S183でYESのとき)、現在の真空ポンプユニット30の回転数をガスフローモード必要最小回転数としてS186において記憶する。
図11に示す動作においては、真空ポンプユニット30の回転数をS184において上げていた状態からS196において下げる状態に切り替わったときには、真空ポンプユニット30の回転数のS196における下げ幅を直前のS184における上げ幅より小さくし、真空ポンプユニット30の回転数をS196において下げていた状態からS184において上げる状態に切り替わったときには、真空ポンプユニット30の回転数のS184における上げ幅を直前のS196における下げ幅より小さくすることによって、APC弁22の開度を開度目標値に収束させることができる。
また、本実施の形態においては、半導体製造装置制御装置24及び真空ポンプ制御装置33という複数の装置によって本発明の制御装置を構成しているが、単一の装置によって本発明の制御装置を構成するようになっていても、もちろん良い。
なお、図2及び図3に示すオートチューニングモードにおいては、前半でガスフローモード必要最小回転数を探索し、続けて後半で真空モード必要最小回転数を探索するようになっており、図8及び図9に示すオートチューニングモードにおいては、前半で真空モード必要最小回転数を探索し、続けて後半でガスフローモード必要最小回転数を探索するようになっているが、ガスフローモード必要最小回転数と、真空モード必要最小回転数とを別々に探索するようになっていても良い。例えば、ガスフローモード必要最小回転数は、図2に示すオートチューニングモードの前半と同様にして探索され、真空モード必要最小回転数は、図8に示すオートチューニングモードの前半と同様にして探索されるようになっていても良い。
(第3の実施の形態)
図12は、第3の実施の形態に係る真空システムを示す図である。
なお、本実施の形態に係る真空システムの構成のうち、第1の実施の形態に係る半導体製造システム10(図1参照。)の構成と同様な構成については、上述した半導体製造システム10の構成と同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図12に示すように、本実施の形態に係る真空システムとしての半導体製造システム210の構成は、配管40内にバラストガスを導入するMFC(Mass Flow Controller)221を、APC弁22(図1参照。)に代えて流量調整手段として半導体製造システム10が備えたものとなっている。
なお、バラストガスとしては、He、Ar、H等の不活性ガスを用いると良い。特に、安価なNガスを用いるのが好ましい。
次に、半導体製造システム210の動作について説明する。
第1の実施の形態に係る半導体製造システム10や第2の実施の形態に係る半導体製造システムがAPC弁22の開度によってプロセスチャンバ21内の圧力を制御するのに対し、本実施の形態に係る半導体製造システム210は、MFC221によって配管40内に導入されるバラストガスの量によってプロセスチャンバ21内の圧力を制御する。
具体的には、半導体製造システム210においてMFC221によって配管40内にバラストガスが導入されない状態は、第1の実施の形態に係る半導体製造システム10や第2の実施の形態に係る半導体製造システムにおいてAPC弁22の開度が100%である状態に対応しており、半導体製造システム210においてMFC221によって配管40内に導入されるバラストガスが真空ポンプユニット30によって吸引される気体の量と等しい状態は、第1の実施の形態に係る半導体製造システム10や第2の実施の形態に係る半導体製造システムにおいてAPC弁22の開度が0%である状態に対応している。
半導体製造システム210の動作は、以上に述べた動作を除いて第1の実施の形態に係る半導体製造システム10又は第2の実施の形態に係る半導体製造システムの動作と同様である。
なお、開度目標値に代るMFC221の流量(作動量)の目標値は、バラストガスとしてNガスを用いた場合、例えば20〜30slm等にすると良い。流量単位slmは、L/min(0℃、1気圧下)での換算値である。
半導体製造システム210は、第1の実施の形態に係る半導体製造システム10や第2の実施の形態に係る半導体製造システムのように配管40にAPC弁22を設ける必要が無いので、APC弁22によるコンダクタンスの悪化を防ぐことができる。
(第4の実施の形態)
図13は、第4の実施の形態に係る真空システムを示す図である。
なお、本実施の形態に係る真空システムの構成のうち、第1の実施の形態に係る半導体製造システムの構成と同様な構成については、上述と同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
上述した各実施の形態では、真空システムとして半導体製造システムが、半導体製造装置制御装置24と真空ポンプ制御装置33との間でデジタル入出力信号によって互いに同期を取りながら、APC弁22の開度(排気流量の絞り量)と圧力計23の測定結果とを半導体製造装置制御装置24から真空ポンプ制御装置33にアナログ伝送により入力させる方式となっていたが、本実施形態の真空システムとしての半導体製造システム220では、圧力計23と半導体製造装置制御装置24との間、APC弁22と半導体製造装置制御装置24との間、並びに、半導体製造装置制御装置24と真空ポンプ制御装置33の間といった複数の制御機器の間を、ネットワーク接続、例えばオープンフィールドネットワークの1つであるデバイスネット(Device Net)300による制御機器間接続により達成している。
デバイスネットは、ISO規格(11898)のCAN(Control Area Network)通信をベースにした通信リンクで、各種I/O配線やアナログ信号線、補償導線、あるいはRS232C等の通信線といった広範な接続ができるものとしてFA(Factory Automation)分野を中心に広く普及している。このデバイスネットは、データリンク層と物理層の一部にCAN通信プロトコルを採用し、それにデバイスネットの物理層とアプリケーション層を加えており、CAN通信プロトコル上でデータパケット交換を行なう。また、デバイスネット対応の機器にはデバイスプロファイル記述ファイルが添えられており、この記述ファイルに基づき、機器の種類毎にデータ領域のアドレス割付を行なうことで、広範な接続を可能にする互換性が確保されるようになっている。さらに、半導体製造装置20側の制御機器である圧力計23、APC弁22及び半導体製造装置制御装置24と、真空ポンプユニット30側の真空ポンプ制御装置33とに、それぞれデバイスネット対応の無線通信ユニット(親機と子機、又は、システム全体のシーケンスの制御に関与するコントローラ側の親機に無線通信接続する子機)を採用することで、デバイスネット300を無線通信ネットワークとして構築することもできる。
本実施形態では、圧力計23、APC弁22及び半導体製造装置制御装置24と、真空ポンプ制御装置33とのそれぞれの入出力部が、それぞれデバイスネットの標準化されたFAコネクタを有する接続ユニットとして機能することで、上述したアナログ信号やデジタル信号の入出力に対応する信号入出力を行なうことができる。
したがって、本実施形態の半導体製造システム220の動作は、半導体製造装置20内、並びに、半導体製造装置制御装置24及び真空ポンプ制御装置33の間で制御機器間のデバイスネット接続がなされ、制御機器毎に割り当てられたデータ領域でパケット交換がなされる等といった点以外の主な動作は、上述した第1の実施形態の半導体製造システム10の動作と同様であり、本実施形態においても、上述の実施形態と同様な効果が期待できる。ネットワーク接続の形態がデバイスネットに限定されるものでないことはいうまでもない。
なお、上述した第1の実施形態の真空システムにおいて、真空ポンプ制御装置33は、図2に示すオートチューニングモードのステップS76でAPC弁22(流量調整手段)の作動量が開度目標値に達したか否かを判断する手段として機能するだけでなく、その後のステップS76でNOの場合にステップS77、78の処理を実行して再度ステップS76の判断を行なうことから、プロセスチャンバ21(真空容器)内の真空圧を維持できるか否かを判断する手段としても機能し得ることになる。この真空システムおいては、真空ポンプ制御装置33が、真空ポンプユニット30の消費電力や消費電流を所定時間毎に検出し、所定のタイミングで現在の検出値が前回の検出値より減少している否か(減少したか否か)を判断する手段として機能するようにしてもよい。
また、真空ポンプユニット30にその内部の温度を検出する温度センサを設けるか、それに代わる既存の温度検出手段を利用することで、真空ポンプ制御装置33を、真空ポンプユニット30の温度が所定値以上になったか否か又は所定値以下になったか否かを判断する手段として機能させることもできる。
そして、例えば図2のフローチャートにおけるステップS78の次に、ポンプ消費電力又は電流の検出値が前回の検出値より減少している否か又は前回の検出値より増加している否かを判定するステップを挿入し、ポンプ回転数がガスフローモード圧力目標値への圧力静定のために減少から増加に転じた場合に、ステップ76に戻ることなく、ステップS79に進んでガスフローモード必要最小回転数を記憶させるようにする。あるいは、ステップS78の次に、前記ポンプ消費電力又は電流の減少判断を行なうことなく若しくはその減少判断に加えて、真空ポンプユニット30の温度が所定値以上になったか否か又は所定値以下になったか否かを判断するステップを挿入して、ガスフローモード圧力目標値への圧力静定のためにポンプユニット30の温度が所定値に達してしまったような場合に、ステップ76に戻ることなく、ステップS79に進んでガスフローモード必要最小回転数を記憶させることもできる。これらの処理を実行する手段は、真空ポンプ制御装置33若しくは半導体製造装置制御装置24となる。このようにすれば、例えば、ガスフローモードの圧力静定段階で真空ポンプユニット30の回転数が減少から増加に転じたような場合には、その時点のポンプ回転数をでガスフローモードの必要最小回転数として記憶させることができ、必要最低限の回転数により近いポンプ回転数を予め取得することができ、省エネルギー化に貢献できることになる。
以上のように、本発明に係る真空システムは、真空容器内で所定の処理を実行させる際に、真空ポンプの回転数を従来より適切なものとすることができ、もって省エネルギーに貢献できるという効果を有し、半導体製造装置の半導体基板の処理室や液晶モニター等を製作するプラズマ処理室等の真空容器を真空にするシステムその他の真空システム全般に有用である。

Claims (8)

  1. 真空容器内の気体を排出させる真空ポンプと、排出される気体の流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段の作動量を調整して、前記真空容器内を所定の処理に応じた真空圧に制御する制御装置とを備えた真空システムにおいて、
    前記制御装置は、真空容器内で所定の処理を実行させる際の運転モードとしてのガスフローモードと、前記運転モードの前に実行され、真空容器内をガスフローモードで要求される真空圧とした状態で、前記流量調整手段を全作動量よりも所定量少ない範囲とした目標値となるよう真空ポンプの回転数を決定させるオートチューニングモードとを備え、
    前記オートチューニングモードの際に、前記真空容器内をガスフローモードで要求される真空圧とした状態で前記真空ポンプの回転数を定格回転から低減させるか、または前記ガスフローモードで要求される真空圧を維持できる最低回転から増大させて、前記流量調整手段の作動量が前記目標値に達したか否かを判断する手段と、達したとの判断でその際の真空ポンプの回転数を前記ガスフローモードにおける回転数として記憶する手段を有する真空システム。
  2. 前記制御装置は、前記運転モードとして、前記流量調整手段を開放した状態で、前記真空容器内を前記ガスフローモードよりも高真空とする真空モードをさらに有し、
    前記オートチューニングモードの際に、前記記憶されたガスフローモードにおける真空ポンプの回転数で、前記真空モードにおける高真空を維持できるか否かを判断する手段と、維持できないとの判断で真空ポンプの回転数を増大させる手段と、維持できるとの判断でその際の真空ポンプの回転数を前記真空モードにおける回転数として記憶する手段を有する請求項1記載の真空システム。
  3. 真空容器内の気体を排出させる真空ポンプと、排出される気体の流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段の作動量を調整して、前記真空容器内を所定の処理に応じた真空圧に制御する制御装置とを備えた真空システムにおいて、
    前記制御装置は、前記真空容器内で所定の処理を実行させる際の運転モードとしてのガスフローモードと、前記流量調整手段を開放した状態で、前記真空容器内を前記ガスフローモードよりも高真空とする運転モードとしての真空モードと、前記運転モードの前に実行され、真空容器内の圧力を真空モードで要求される高真空とできる真空ポンプの回転数を決定させるオートチューニングモードとを備え、
    前記オートチューニングモードの際に、前記真空ポンプの回転数を定格回転から低減させるか、または実用最低回転から増大させて、前記真空容器内が前記高真空の圧力目標値に到達したか否かを判断する手段と、到達したとの判断でその際の真空ポンプの回転数を前記真空モードにおける回転数として記憶する手段を有する真空システム。
  4. 前記制御装置は、前記オートチューニングモードの際に、前記記憶された真空モードにおける真空ポンプの回転数で、前記流量調整手段を制御して前記真空容器内を前記ガスフローモードにおける真空圧とした際に、前記流量調整手段の作動量が予め設定した目標値よりも少ないか否かを判断する手段と、少ないとの判断で前記真空ポンプの回転数を増大させる手段と、前記作動量が目標値またはそれ以上であるとの判断でその際の真空ポンプの回転数を前記ガスフローモードにおける回転数として記憶する手段を有する請求項3記載の真空システム。
  5. 前記制御装置は、前記オートチューニングモードにより算出されたガスフローモードの真空ポンプ回転数と、真空モードの真空ポンプ回転数のうち、いずれか高い回転数を運転モードにおける真空ポンプの回転数とする請求項2または4記載の真空システム。
  6. 真空容器内を真空ポンプにより排気させるとともに、その排気流量の絞り量を調整することにより真空容器内を所定の圧力に制御する真空システムであって、
    該真空システムは、前記真空容器内で真空処理をするためのガスフローモードを含む運転モードと、該運転モードの前に実行され、該運転モードにおける真空ポンプの回転数を探索するオートチューニングモードを含み、
    該オートチューニングモードは、
    前記ガスフローモードにおける真空容器内の圧力目標値と排気流量の絞り量目標値を設定する工程、
    前記真空ポンプの回転数を、前記真空容器内を前記ガスフローモードで要求される圧力目標値を維持できる最低回転から増加させるか、又は定格回転から減少させる工程、
    該工程において実際の排気流量の絞り量が絞り量目標値に達したか否かを判断する工程、及び、
    前記実際の排気流量の絞り量が絞り量目標値に到達した際の真空ポンプの回転数を記憶する工程、
    を含むことを特徴とする真空システムの運転方法。
  7. 前記真空容器内の真空圧を維持できるか否かを判断する手段又は/及び前記流量調整手段の作動量が前記目標値に達したか否かを判断する手段に加えて、
    真空ポンプの電力が減少したか否かを判断する手段、真空ポンプの電流が減少したか否かを判断する手段、及び、真空ポンプの温度が所定値以上になったか否か又は所定値以下になったか否かを判断する手段、のうち少なくとも一つの判断する手段を備え、
    前記判断のうち少なくとも一つの判断で、その際の真空ポンプの回転数を前記ガスフローモード又は真空モードの回転数として記録する手段を有することを特徴とする請求項1〜5に記載の真空システム。
  8. 前記実際の排気流量の絞り量が絞り量目標値に達したか否かを判断する工程に加えて、
    真空容器内を所定の真空圧に維持できているか否かを判断する工程、真空ポンプの電力が減少したか否かを判断する工程、真空ポンプの電流が減少したか否かを判断する工程、及び、真空ポンプの温度が所定値以上になったか否か又は所定値以下になったか否かを判断する工程、のうち少なくとも一つの判断する工程を備え、
    前記判断のうち少なくとも一つの判断で、その際の真空ポンプの回転数を前記ガスフローモード又は真空モードの回転数として記録する工程を有することを特徴とする請求項6に記載の真空システムの運転方法。
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