JP2008248395A - プラズマ処理装置およびプラズマ処理装置の調圧方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大容量の真空容器を備えるプラズマ処理装置においても、特に複雑な装置構成を必要とせず、プラズマ処理前の所定プロセスガス圧に安定するまでの時間を短縮する。
【解決手段】本発明のプラズマ処理装置は、成膜室101内でプラズマを発生させて被処理物100に対し表面処理を行うものであり、成膜室101内に導入するプロセスガスの流量を制御するための流量制御器109と、流量制御器109内に設置したオリフィスと、オリフィスの上流側におけるプロセスガスの圧力を制御するための圧力制御手段115とを備える。そして、オリフィス上流側における圧力制御によりガス流量を制御し、流量制御されたガスを成膜室101内導入する。また、調圧バルブ107のコンダクタンスを適切に調節し、プラズマ処理中のプロセスガス圧を安定化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空容器内でプラズマを用いて被処理物に対し膜堆積、エッチングあるいは表面改質等を行なうプラズマ処理装置およびその調圧方法に関する。
従来のプラズマ処理装置では、真空容器にプロセスガスを導入するガス導入管を接続するとともに、真空排気装置を接続し、真空容器内部にプラズマを発生させるための電極を設ける。そして、真空容器内部に被処理物を導入し、真空容器内部を真空排気装置により真空排気した後、排気速度を調整しながらガス導入管より真空室内にプロセスガスを導入し真空室内を所定の圧力に設定し、電極間に電力を供給することでプラズマを発生させることにより気相成長、スパッタリングあるいはドライエッチングといった表面処理を行なう。
しかし、上記プラズマ処理装置においては、真空容器の真空排気を行なった後にガス導入管からプロセスガスを導入し、真空容器内を所定圧力のプロセスガス雰囲気とする必要があるが、導入するプロセスガス流量はニードル弁あるいはマスフローコントローラを用いて制御するため、設定流量に安定するのに時間がかかる。そのため、真空容器内を所定のプロセスガス圧に安定させるにはさらに時間を要する。
この問題を解決するために、特開昭61−124125号公報には、プラズマ処理装置のガス導入管の一部をバイパスする大流量管を接続することで、ガス導入開始から所定プロセスガス圧に到達するまでの時間を短縮するプラズマ処理装置が開示されている。
上述のように、プラズマ処理装置の真空容器の真空排気を行なった後にガス導入管からプロセスガスを導入し、真空容器内を所定プロセス圧に調圧するためには多くの時間を必要とする。真空容器が大容量になるほど必要な調圧時間は長くなる。
特開昭61−124125号に開示されたプラズマ処理装置においても、ガス導入管にバイパス管を設置することでガス導入開始当初のガス流量を多くして調圧時間を短縮することが可能であるが、ガス導入管あるいはバイパス管を流れるガス流量の制御にはニードル弁あるいはマスフローコントローラを用いているので流量の安定に時間を要し、所定のプロセス圧になり安定するまでの時間の短縮には限界がある。また、プラズマ処理中にガスを導入するための配管以外に、別途バイパス管、切換のためのバルブおよびそれらの制御装置を設ける必要があり、装置構成が複雑になるという問題がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、大容量の真空容器を備えるプラズマ処理装置においても、特に複雑な装置構成を必要とせず、真空排気後の所定プロセスガス圧に安定するまでの時間を短くすることによりタクトタイムを短縮することを目的とする。
本発明に係るプラズマ処理装置は、処理室内でプラズマを発生させて被処理物に対し表面処理を行うものであり、処理室内に導入するプロセスガスの流量を制御するための流量制御器と、流量制御器内に設置したオリフィスと、オリフィスの上流側に設置されプロセスガスの圧力を制御するための圧力制御手段と、上記処理室内の圧力を測定する圧力モニタと、処理室内のガスを排気するためのポンプと、処理室内における処理時の圧力(プロセスガス圧)を一定に保持するために、コンダクタンスを変化させることで実効排気速度を制御可能な調圧バルブを備える。ここで、実効排気速度とは、排気用ポンプが導管等を介して処理室に接続された場合の排気速度をいう。
このように流量制御器内にオリフィスを設置することにより、オリフィス上流の圧力制御によりプロセスガスの流量を制御することができる。このとき、オリフィス上流の圧力を適切に調節することにより、プロセスガスの流量を、設定したプロセスガス流量に瞬時に到達させることができる。それにより、ガス導入開始時からプラズマ処理を行う際のプロセスガス圧に達するまでの時間を短縮することができる。また、上記のように圧力モニタを設けることにより処理室内の圧力を測定することができ、該圧力値に応じてコンダクタンスを制御することができる。それにより、処理室の実効排気速度を適切に調節することができ、安定したプロセスガス圧でプラズマ処理を行うことができる。
本発明に係るプラズマ処理装置の調圧方法は、1つの局面では、処理室内でプラズマを発生させて被処理物に対し表面処理を行うプラズマ処理装置の調圧方法であって、プラズマ処理装置は、内部にオリフィスを有し前記処理室内に導入するプロセスガスの流量を制御するための流量制御器を備え、上記オリフィスの上流側におけるプロセスガスの圧力を制御することにより流量制御されたプロセスガスを前記処理室内に導入し、処理室内の圧力を調節する。
このようにオリフィス上流の圧力制御によりプロセスガスの流量を制御することにより、上述のように設定したプロセスガス流量に瞬時に到達させることができ、ガス導入開始時からプラズマ処理を行う際のプロセスガス圧に達するまでの時間を短縮することができる。
プラズマ処理装置は、好ましくは、処理室の実効排気速度を可変とするための調圧バルブを備え、調圧バルブのコンダクタンスを、プラズマ処理時のプロセスガス圧に達するコンダクタンスに対して0%以上140%以下とする。より好ましくは、調圧バルブのコンダクタンスを、プロセスガス圧に達するコンダクタンスに対して70%以上140%以下とする。
このように調圧バルブのコンダクタンス範囲を制限することにより、調圧時のプロセスガス圧の変動やオーバーシュートを低減することができ、プロセスガス圧に達するまでの調圧時間をさらに短縮することができる。また、調圧バルブのコンダクタンスをプラズマ処理時のプロセスガス圧に達するコンダクタンスに対して70%以上140%以下とすることにより、プラズマ処理中のガス圧変動に対しても、調圧バルブの動作により充分にガス圧を安定化することができる。
本発明に係るプラズマ処理装置の調圧方法は、他の局面では、内部にオリフィスを有し処理室内に導入するプロセスガスの流量を制御するための流量制御器と、オリフィスの上流側に設置されプロセスガスの圧力を制御するための圧力制御手段とを備え、処理室内でプラズマを発生させて被処理物に対し表面処理を行うプラズマ処理装置の調圧方法であって、処理室へのプロセスガスの導入開始時から一定時間、流量制御器から導入されるプロセスガスの流量をプラズマ処理中の流量に対し増加させることを特徴とする。好ましくは、上記流量制御器から導入されるプロセスガスの流量を、プラズマ処理中のプロセスガスの流量に対して10%以上150%以下の範囲で増加させる。
上記のように処理室へのプロセスガスの導入開始時から一定時間、流量制御器から導入されるプロセスガスの流量をプラズマ処理中の流量に対し増加させることにより、設定ガス圧に達する時間を短縮することができる。また、流量制御器から導入されるプロセスガスの流量を、プラズマ処理中の流量に対して10%以上150%以下の範囲で増加させることにより、設定ガス圧付近でのガス圧の変動やオーバーシュートを増加させることなく、設定ガス圧に達する時間を短縮することができる。
本発明によれば、オリフィス上流側の圧力制御によりプロセスガスの流量制御を行っているので、大容量の真空容器を備えるプラズマ処理装置においても、ガス導入開始時からプラズマ処理を行う際のプロセスガス圧に達するまでの時間を短縮することができ、タクトタイムの短縮が可能となる。また、別途バイパス管等を設ける必要がないので、装置構成も複雑なものとはならない。
また、プラズマ処理装置における調圧バルブのコンダクタンス範囲を制限した場合には、調圧時のプロセスガス圧の変動やオーバーシュートを低減することができるので、調圧時間をさらに短縮することができる。それに加え、プラズマ処理中のガス圧変動に対しても、調圧バルブの動作により充分に安定したプロセスガス圧でプラズマ処理を行うことができる。
また、処理室へのプロセスガスの導入開始時から一定時間、流量制御器から導入されるプロセスガスの流量をプラズマ処理中の流量に対し増加させることにより、調圧時のガス圧の変動やオーバーシュートを増加させることなく、設定ガス圧に達する時間をさらに短縮することができる。
以下、本発明のプラズマ処理装置および調圧方法の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1のプラズマ処理装置の構成図である。本実施の形態におけるプラズマ処理装置は、成膜室(処理室)101および導入室102の2つの真空容器を備えたプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置であり、成膜室101および導入室102には、それぞれ排気バルブ103,104を介して真空ポンプ105,106が接続されている。
成膜室101の排気ラインには排気速度を調整するための調圧バルブ107とバイパスバルブ108を有するバイパスラインを設けている。また、成膜室101と導入室102の間はゲートバルブ113を介して接続されている。
本実施の形態のプラズマCVD装置は、被処理物100を成膜室101と導入室102の間を真空を破ることなく搬送することができる搬送器(図示せず)を備えている。
本実施の形態のプラズマCVD装置は、モノシラン、アンモニア、窒素の3種類のガス流量を制御するための流量制御器109を備え、流量制御器109を出たガスはガス導入バルブ110を通過した後混合され、ガス導入バルブ111を介して成膜室101内の上部電極112へ導入される。
流量制御器109は、内部にオリフィス(図示せず)を備える。流量制御器109には、オリフィスの上流側の圧力制御を行う圧力制御手段115が内蔵され、該圧力制御手段115によりオリフィスの上流側のプロセスガスの圧力を制御することによりプロセスガスの流量制御を行う。
一般にオリフィスの前後の気体の圧力比P2/P1(P1:上流側圧力、P2:下流側圧力)が気体の臨界圧力比(空気や窒素の場合は約0.5)以下になると、オリフィスを通る気体の流速が音速となって、オリフィスの下流側の圧力変動が上流側に伝達しなくなり、オリフィスの上流側の状態に相応した安定な流量を得ることができる。すなわち、オリフィスの径が一定の場合、上流側圧力P1を下流側圧力P2の約2倍以上に設定すると、オリフィスを流通する下流側流量Qcは上流側圧力のみに依存しQc=KP1(Kは定数)という直線関係が高精度に成立し、オリフィス径が同一なら、この定数Kも一定となる。
そこで、オリフィスの上流に圧力検出器および圧力調整弁を含む上記の圧力制御手段115を設け、圧力検出器で検出する圧力が所定の圧力となるように圧力調整弁を制御する。
前述のように流量制御器109の内部構造が、従来のマスフローコントローラのように流量を検知する方式ではなく、オリフィス上流の圧力を検知して制御する方式であり、圧力検知器は流量検知器と比較すると反応速度が速いため、流量制御器109が設定流量に達する時間も速く、0.5秒以内に設定流量に調節することが可能である。
また、本実施の形態のプラズマCVD装置は、成膜室101内の圧力を測定する圧力モニタ114を備えており、プロセスガス導入開始時から成膜終了までの間は成膜室101内の圧力が所定のプロセス圧で一定となるように調圧バルブ107のコンダクタンスを制御して実効排気速度を変化させることができる。
次に、本実施の形態のプラズマCVD装置の成膜手順について説明する。
処理開始前は、成膜室101と導入室102間のゲートバルブ113は閉じており、成膜室101は排気バルブ103を開き真空排気を行なっている状態で、ガス導入バルブ111および110は閉じてガス導入は行なっていない。導入室102は排気バルブ104を閉じ真空排気を行なわず大気圧の状態である。
まず被処理物100を導入室102に導入し、排気バルブ104を開けて真空排気を行なう。導入室102内が所定の真空度に到達した後、導入室102と成膜室101間のゲートバルブ113を開き、被処理物100を導入室102から成膜室101に搬送する。
搬送が終了した後、ゲートバルブ113を閉じ、排気速度を調整するために排気バルブ103を閉じてバイパスラインの排気バルブ108を開ける。その後、ガス導入バルブ110および111を開けてプロセスガスを上部電極112を介して導入開始する。
本例の成膜室101の容積は400Lであり、3式の流量制御器109の合計のガス流量を2000sccm(2L/分)、プロセスガス圧を0.5Torrに設定した場合のガス導入開始時のガス圧の変化を図2に示す。
このとき、調圧バルブ107のコンダクタンスは成膜ガス圧で安定するときのコンダクタンスに対して、73%から136%の間で変化するよう設定され、成膜室101の圧力が設定ガス圧に安定するように自動調整される。
図2から明らかなように、成膜開始前にガス導入を開始してからプロセスガス圧に達するまで約6秒であり、その後はガス圧は安定している。その後、上部電極112から電力を供給することで、プラズマを発生させ成膜を行なう。所定の膜厚の成膜が終了した後、電力を停止、ガス導入バルブ110および111を閉じ、バイパスバルブ108を閉じ、排気バルブ103を開けて成膜室101に残留するプロセスガスを排気する。
成膜室101が所定の真空度に達した後、成膜室101と導入室102間のゲートバルブ113を開ける。その後、成膜室101から被処理物100を導入室102に搬送し、成膜室101と導入室102間のゲートバルブ113を閉じ、導入室102は大気圧に復圧後、被処理物100を取出す。
(比較例)
比較のために、従来のプラズマ処理装置の場合の比較例を示す。本比較例のプラズマ処理装置は、図1の実施の形態1の装置構成と同じプラズマCVD装置であるが、3組の流量制御器109は内部の流量調整バルブが従来のサーマルバルブを用いた方式であり、設定流量付近で流量のオーバーシュートが生じるため設定流量に至るまで5から6秒かかり、オーバーシュートを抑制するためにソフトスタート機能を用いた場合には、流量制御を開始してからガスが流れ始めるまで4から10秒程度要する。
これらは、流すガス種、流量、1次圧などで変化するため、3組の流量制御器109を流れる3種類のガスがすべて設定流量に安定するまで10から15秒程度必要である。
図3に、従来の流量制御器109を用いた場合の、3式の流量制御器109それぞれのガス流量、プロセスガス圧が同じ場合のガス導入開始時のガス圧変化を示す。この場合の調圧バルブ107のコンダクタンスは、成膜ガス圧で安定するときのコンダクタンスに対して、0%から700%の間で変化するよう設定され、成膜室の圧力を設定ガス圧に安定するように自動で調整される。
調圧バルブ107のコンダクタンス動作範囲は、従来の流量制御器が流量制御を開始してからガスが流れ始めるまで時間を要するため、ガス導入当初の昇圧を速めるために下限0%とし、設定流量に対してオーバーシュートが生じた場合に早急に設定流量に調圧するために可能な限りコンダクタンスを大きくする設定としている。この場合、従来のプラズマ処理装置において調圧に要する時間は40秒であり、実施の形態1のプラズマ処理装置の場合の方が調圧時間が34秒短くなる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2におけるプラズマ処理装置について説明する。本実施の形態2では、調圧バルブコンダクタンスの動作範囲を変化させた場合の調圧特性について述べる。
実施の形態1と同様の構成のプラズマ処理装置において、3式の流量制御器109それぞれのガス流量、プロセスガス圧が同じ場合に、調圧バルブ107のコンダクタンスが、成膜ガス圧で安定するときのコンダクタンスに対して0%から700%の間で変化するよう設定された場合のガス圧の変化を図4に示す。
調圧バルブコンダクタンス動作範囲の下限を0%に設定しているため、ガス導入当初の昇圧は速く、約3秒で設定圧力の約90%に達するが、その後は設定ガス圧に対して±10%の範囲で変動し安定しにくい。これは、調圧バルブの動作範囲が広いことに起因する。
このため、設定ガス圧に対して±10%程度の圧力変動が許容されるプラズマ処理装置の場合は、本実施の形態の調圧バルブ動作範囲にすることで、調圧時間を短縮可能である。
ところが、±2%以内程度のガス圧変動が求められる場合は、実施の形態1のようにプロセスガス圧に達するコンダクタンスに対して上限を140%以下、下限を70%以上の範囲内に設定することが好ましい。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3では、実施の形態1と同様の構成のプラズマ処理装置において、3式の流量制御器109それぞれのガス流量、プロセスガス圧が同じ場合に、調圧バルブコンダクタンスが、成膜ガス圧で安定するときのバルブコンダクタンスに対して、0%から136%の間で変化するように設定された場合のガス圧の変化を図5に示す。
調圧バルブコンダクタンス動作範囲の下限を0%に設定しているため、ガス導入当初の昇圧は速く、約4秒で設定圧力の約90%に達するが、その後ガス圧の変動は±4%程度であり、実施の形態2の場合と比較すると低減されている。
このため、設定ガス圧に対して±10%程度の圧力変動が許容されるプラズマ処理装置の場合は、本実施の形態の調圧バルブ動作範囲のように上限のみ140%以下に設定することで調圧時間短縮が可能であり、かつ設定圧力到達時以降の圧力変動が実施の形態2の場合より少ないが、±2%以内のガス圧変動が求められる場合は、実施の形態1のようにプロセスガス圧に達するコンダクタンスに対して、上限を140%以下、下限を70%以上の範囲に設定することが好ましい。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。実施の形態1と同様の構成のプラズマ処理装置において、3式の流量制御器109それぞれガス流量、プロセスガス圧が同じ場合に、調圧バルブ107のコンダクタンスが、成膜ガス圧で安定するときのバルブコンダクタンスに対して、73%から235%の間で変化するよう設定された場合のガス圧の変化を図6に示す。
調圧バルブ動作範囲の上限を大きく設定しているので、オーバーシュートはないものの設定圧力に達するのに比較的長時間を要している。そのため、調圧バルブコンダクタンス動作範囲の下限を70%以上に制限した場合は、上限も140%以下に制限することが好ましい。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態のプラズマ処理装置は、実施の形態1の装置構成と同じプラズマCVD装置であるが、プロセスガス圧を実施の形態1と同じとし、3式の流量制御器109それぞれのガス流量をガス導入開始から2.5秒間は実施の形態1の2倍、その後実施の形態1と同じに変化させるように制御している。
前述の流量制御器109は、流量制御方式が流量制御器内の圧力制御による方式であり、流量設定後0.5秒以内に設定流量に調整することが可能であるため導入開始から2.5秒という短い時間におけるガス流量の増大を厳密に制御することができる。この場合に、調圧バルブ107のコンダクタンスが、成膜ガス圧で安定するときのバルブコンダクタンスに対して、73%から136%の間で変化するよう設定した場合のガス圧の変化を図7に示す。
図7から明らかなように、ガス導入開始から2.5秒間は導入するプロセスガス流量が2倍であるためガス圧の変化は速く、約3秒で設定プロセスガス圧に達し、その後はガス圧は安定している。
本実施の形態では、ガス導入開始当初のガス流量をプロセス時の100%増に設定したが、10%〜150%増の範囲で同様の効果が得られる。
この場合、ガス流量の増加割合に対して、ガス流量を増加させる時間を調整する必要がある。流量増加割合を大きく設定した方が流量増加時間を短くすることができるため、調圧時間をより短くすることが可能となるが、流量増加時間が短くなるほど流量制御器109の流量安定に要する時間が影響するため、本実施の形態の流量制御方式が流量制御器109内の圧力制御による方式である流量制御器109を用いた場合でも流量増加の割合を150%以上とすると厳密な制御ができなくなり、調圧時間短縮の効果が少なくなる。
また、従来の流量制御器を用いたプラズマ処理装置では、流量が安定するまで5から6秒以上かかるため、このような短時間の流量増加といった制御は不可能である。
上述した実施の形態1から5においては、調圧バルブの動作範囲に制限を与えているが、動作範囲を完全に固定するものではない。これは、完全に固定した場合には、堆積物やごみの影響、ノイズ、温度、ガス供給圧力の変動による供給するガス流量の変動、堆積物やごみの影響、温度、ポンプ能力の劣化による排気速度の変動が生じた場合、プロセスガス圧が変動してしまうという問題が生じるからである。
そのため、調圧バルブは上記の要因によりガス流量あるいは排気速度が変動した場合でもガス圧を一定に保てるように、上述の各実施の形態に記載の動作範囲に若干のマージンを加えた動作範囲に設定することが望ましい。
また、上述の説明ではプラズマCVD装置に本発明を適用した場合について説明したが、ドライエッチング装置、スパッタリング装置などのガス導入を伴うプラズマ処理装置においても同様の効果を期待できる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
本発明の実施の形態1に係るプラズマ処理装置の構成図である。 本発明の実施の形態1に係るプラズマ処理装置のガス導入開始時のプロセスガス圧の変化を示す図である。 従来のプラズマ処理装置のガス導入開始時のプロセスガス圧の変化を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るプラズマ処理装置のガス導入開始時のプロセスガス圧の変化を示す図である。 本発明の実施の形態3に係るプラズマ処理装置のガス導入開始時のプロセスガス圧の変化を示す図である。 本発明の実施の形態4に係るプラズマ処理装置のガス導入開始時のプロセスガス圧の変化を示す図である。 本発明の実施の形態5に係るプラズマ処理装置のガス導入開始時のプロセスガス圧の変化を示す図である。
符号の説明
100 被処理物、101 成膜室、102 導入室、103,104 排気バルブ、105,106 真空ポンプ、107 調圧バルブ、108 バイパスバルブ、109 流量制御器、110,111 ガス導入バルブ、112 上部電極、113 ゲートバルブ、114 圧力モニタ、115 圧力制御手段。

Claims (2)

  1. 処理室内でプラズマを発生させて被処理物に対し表面処理を行うプラズマ処理装置であって、
    前記処理室内に導入するプロセスガスの流量を制御するための流量制御器と、
    前記流量制御器内に設置したオリフィスと、
    前記オリフィスの上流側に設置され、前記プロセスガスの圧力を制御するための圧力制御手段と、
    前記処理室内の圧力を測定する圧力モニタと、
    前記処理室内のガスを排気するためのポンプと、
    前記処理室内における処理時の圧力を一定に保持するためにコンダクタンスを変化させることで実行排気速度を制御するための調圧バルブと、
    を備えたプラズマ処理装置。
  2. 処理室内でプラズマを発生させて被処理物に対し表面処理を行うプラズマ処理装置の調圧方法であって、
    前記プラズマ処理装置は、内部にオリフィスを有し前記処理室内に導入するプロセスガスの流量を制御するための流量制御器を備え、
    前記オリフィスの上流側における前記プロセスガスの圧力を制御することにより流量制御された前記プロセスガスを前記処理室内に導入し、前記処理室内の圧力を調節することを特徴とするプラズマ処理装置の調圧方法。
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