JPWO2007001090A1 - Dpsk変復調方法、これを用いた光通信装置および光通信システム - Google Patents
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Abstract
Description
DPSK変復調方法を用いた一般的な光通信システムの構成および動作を、図14および図15を参照して説明する。図14に示す光通信システムは、超高速のR(R:G(ギガ)オーダの数)bps(ビット/秒)の光信号を送出する送信装置1301と、長距離伝送されたRbpsの光信号を受信する受信装置1302と、両者の間で光信号を伝送するための光ファイバ103とを含む。
送信装置1301は、N:1マルチプレクサ(Multiplexer:多重化装置)1141、N:1マルチプレクサ1141からのRbpsの多重化信号1321を入力して符号化を行うDPSK変調用符号化器1322、および電気−光信号変換器(電気−位相変調光信号変換器)1143を備えている。受信装置1302は、Rbpsの1ビット遅延干渉計1332、光−電気信号変換器1334および1:4デマルチプレクサ(Demultiplexer:多重分離装置)1336を備えている。
図15は、図14に示す光通信システムにおける入出力信号列の一例を示すタイムチャートである。N:1マルチプレクサ1141は、R/NbpsのN個の同期した信号D1〜DNを入力とし、ビット毎に多重し、Rbpsの出力信号Dを出力する。DPSK変調用符号化器1322は、N:1マルチプレクサ1141の出力信号Dを入力とし、DPSK変調用符号化を行い、符号化されたRbpsの信号(電気信号)Fを出力する。電気信号−位相変調光信号変換器1143は、Rbpsの電気信号Fを入力とし、位相情報を持つRbpsの光信号Qを出力する。なお、図15において、Dij、FijおよびD’ijは、信号Di(i=1,2,・・・,N)、FiおよびD’iにおけるj番目の信号(データを示す)。
1ビット遅延干渉計1332は、光ファイバ103を伝送後のRbpsの位相変調光信号Q’を入力とし、1ビット前の信号との位相差を検出し、位相差に対応した強度変調光信号F’を出力する。光−電気信号変換器1334は、Rbpsの強度変調光信号F’を入力とし、Rbpsの電気信号D’を出力する。
なお、文献1には、デュオバイナリ変調に関して、送信側でN個の低速信号をそれぞれ符号化し、符号化した後に時分割多重を行う方法が示されている。しかし、受信側でのDPSK復調方法については何ら記載がない。
文献1 特開平11−122205号公報(図1、段落0033〜0038、段落0058)
文献2 Christian Rasmussen他著、DWDM40G Transmission Over Trans−Pacific Distance(10000km)Using CSRZ−DPSK,Enhanced FEC,and All−Raman−Amplified 100−km Ultra Wave Fiber Spans、Journal of Lightwave Technology、米国、2004年1月、第22巻、第4号、pp.203−207
DPSK変復調方法を用いた従来の光通信システムにおいては、以下のような問題点があった。
第1の問題点は、DPSK変復調方法を用いると、送信装置が高価で高消費電力になることである。その理由は、DPSK変調用に用いられる超高速動作のDPSK変調用符号化器は、高価な最先端の半導体プロセス技術を用いて、最大性能を引き出すようにトランジスタに電流を多く流すように設計されるためである。特に、超高速動作のDPSK変調用の符号化器は適用先が長距離向けであり、大量生産が期待できないことから、量産効果による低価格化も期待できない。
第2の問題点は、構成が装置サイズの小型化に適していないことである。その理由は、例えば図14に示された構成ではDPSK変調用符号化器1322の入出力信号として超高速信号を扱うためである。超高速信号は、その信号品質が劣化して信号誤りを起こさないように、接続用に高品質なコネクタおよび接続用ケーブルを必要とする。そのために、とりまわしなどにスペースを要するため、コンパクトな実装ができない。
第3の問題点は、例えば図14に示された構成では速度が異なるシステムが混在すると、全体的に高価になることである。その理由は、例えば10Gbpsシステムと40Gbpsシステムとが混在すると、DPSK変復調に必要な符号化器が共用できず、1ビット遅延器も10Gbps用と40Gbps用との共有ができず、10Gbps用と40Gbps用と別々に用意する必要があるからである。
そこで、本発明は、安価で小型で低消費電力なDPSK変調を用いた光通信装置および光通信システムを提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、10Gbpsから40Gbpsシステムへの速度の向上を容易にすること、および、2つの速度のシステムを混在させても全体的に安価で小型な光通信装置および光通信システムを提供することである。
上記のような構成によって、本発明では、DPSK変調を用いた光通信システムを実現するのに、超高速動作の符号化器を必要としない。
さらに、送信側でN個の符号化手段を用い、受信側で例えばNビット遅延干渉計を一つ用いるだけで復号できる。このような構成を採用することによって、本発明の目的を達成することができる
本発明の第1の効果は、DPSK変復調を用いた超高速の光通信装置および光通信システムの価格を低減できることである。その理由は、DPSK変調用の符号化を行うために超高速動作の符号化器が不要になり、1/Nの速度の符号化手段を用いればよいからである。このような1/Nの速度の符号化手段は、超高速動作の符号化器に比べて安価なプロセスを用いて製造することができるため、これらを用いる光通信装置および光通信システムを低価格化できる。
また、受信装置で必要なRbpsの復号手段は、干渉計内の片方の光路を1/R×Nビット=N/Rsec(秒)遅延させて干渉させるものである。N/RsecはR/Nbpsの1ビット遅延時間に等しいため、1/Nの速度用の1ビット遅延干渉計をそのまま用いることができる。従って、DPSK用の符号手段、復号手段ともに、1/N速度のシステム用に開発されたデバイスと共通のものを用いることができるため、これらのデバイスの適用先の市場も広がり、量産効果による低コスト化が期待できる。従って、これらを用いた光通信装置と通信システムの低価格化が期待できる。
また、DPSK用の符号化手段、復号手段ともに、1/N速度のシステム用と共用することによって、1/N速度でも動作するマルチレートの光通信装置を安価に構成することができる。
さらに、WDM光通信システムにおいて、近い波長の1/N速度のシステムと復号手段を共用することができるため、システムを1/N速度からスムーズにアップグレードすることが可能になり、システム全体としての低価格化が期待できる。
第2の効果は、DPSK変調を用いた超高速の光通信装置および光通信システムの消費電力を低減できることである。その理由は、本発明で用いる1/Nの動作速度の符号化手段は、従来構成で必要な超高速動作の符号化手段に比べて大幅に低消費電力であるためである。従来構成で必要とされた超高速動作の符号化手段は、最先端の高速半導体プロセスを用いて製造される。このような超高速デバイスは電源電圧が高く、トランジスタの性能を最大限に引き出すために電流を多く流す設計が行われるため、高消費電力である。本発明では、デバイスの動作速度を最先端の半導体プロセスを必要とする速度から1/Nに低減させることにより、符号化手段を低電圧で低電流駆動が可能な低消費電力プロセスを用いて製造することができる。また、超高速デバイスと同じプロセスを用いて製造したとしても、1/Nの速度に最適化することにより、トランジスタに流す電流を絞った設計が可
能なため、大幅な低消費電力化が期待できる。
第3の効果は、安定で信頼性の高いDPSK変調用光通信装置および光通信システムを提供できることである。その理由は、ESD(静電気放電)に弱い超高速デバイスを削減することができるからである。超高速デバイスでは、その高速性を十分に引き出すために、ESDに弱い回路構成をとらざるを得ない場合が多い。ESDに弱い超高速動作部品を削減することによって、故障の低減や装置の歩留まりを向上することができる。
第4の効果は、小型なDPSK変調用光通信装置および光通信システムを提供できることである。その理由は、符号化手段の入出力信号を1/Nの速度で接続することは、超高速信号のままの接続に比べて、コンパクトな接続方法を用いるのに適しているからである。1/Nの速度の信号に落とすことによって、信号の入出力部分に、超高速信号対応の同軸コネクタではなく、表面実装型のBGA(ball grid array)などを用いることができる。従って、パッケージにコネクタ用のスペースは不要となり、符号化器のパッケージサイズを小型化することができる。
さらに、入出力信号接続に基板上の配線を用いて接続することも可能になるため、コネクタのとりまわしに必要なスペースも削減でき、より密に配置することが可能になる。
さらには、符号化の機能をFEC ICなどの他の前処理機能ICと集積化しやすくなり、集積化によるさらなる小型化が期待できる。
図2は、第1の実施の形態の動作を示す流れ図である。
図3は、第1の実施の形態の動作を示すタイムチャートである。
図4は、本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
図5は、第2の実施の形態の動作を示すタイムチャートである。
図6は、本発明の第1の実施例を示すブロック図である。
図7は、第1の実施例を説明するための流れ図である。
図8は、第1の実施例を説明するためのタイムチャートである。
図9は、第1の実施例および第2の実施例で使用される40Gbps用4ビット遅延干渉計の構成を示すブロック図である。
図10は、第1の実施例で使用されるチャネル識別機能付のFECデコーダの構成を示すブロック図である。
図11は、本発明の第2の実施例を示すブロック図である。
図12は、本発明の第3の実施例を示すブロック図である。
図13は、本発明の第4の実施例を示すのブロック図である。
図14は、一般的な光通信システムの構成を示すブロック図である。
図15は、一般的な光通信システムの動作を示すタイムチャートである。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明による光通信システムの第1の実施の形態を示すブロック図である。図1に示すように、第1の実施の形態の光通信システムは、Rbpsの速度で位相変調光信号を送出する送信装置101と、長距離伝送されたRbpsの速度の位相変調光信号を受信する受信装置102と、光信号を伝送するための光ファイバ103とを含む。
送信装置101は、N(Nは正の整数)個のDPSK変調用符号化器115〜117、N:1マルチプレクサ125、および電気−位相変調光信号変換器127を備えている。受信装置102は、位相変調光信号−強度変調光信号変換器としてのNビット遅延干渉計132、光強度から電気への変換を行う光−電気信号変換器134およびN:1デマルチプレクサ136を備えている。
N個のDPSK変調用符号化器115〜117は、R/Nbpsの速度の信号D1〜DNを入力とし、それぞれ、符号化されたR/Nbpsの信号E1〜ENを出力する。N:1マルチプレクサ125は、DPSK変調用符号化器115〜117から出力されたN個のR/Nbpsの信号E1〜ENを入力とし、これらの信号をビット毎に時分割多重し、1本のRbpsのシリアル信号の電気信号Eを生成して出力する。電気−位相変調光信号変換器127は、N:1マルチプレクサ125から出力されたRbpsの電気信号EをRbpsの位相変調光信号Pに変換して出力する。
Nビット遅延干渉計132は、Rbpsの位相変調光信号P’を入力とし、Nビット(具体的には、Nビット分の時間)前の光信号との位相差を検出し、位相差に応じた強度変調光信号Iを出力する。光−電気信号変換器134は、Nビット遅延干渉計132から出力されたRbpsの強度変調光信号Iを入力とし、信号光強度に対応したRbpsの電気信号D’を出力する。N:1デマルチプレクサ136は、電気信号D’から信号D’1〜D’Nを分離する。すなわち、光−電気信号変換器134によって変換された電気信号を、ビット毎の時分割によりN個の信号に分割する。
次に、図1〜図3を参照して本発明の第1の実施の形態の動作について説明する。各DPSK変調用符号化器115〜117は、各入力信号D1〜DNに対して、入力が”1”の場合に、出力信号E1〜ENを1ビット前の出力信号から反転する。図2に示すように、入力信号D1〜DNは、N個並列に、独立にDPSK変調用符号に変換される(ステップA1)。
次に、N:1マルチプレクサ125は、N個のDPSK変調用に符号化された信号E1〜ENを1ビットずつ順番に多重化する。すなわち、時間領域多重化を行う。そして、Rbpsのシリアル信号(電気信号E)を生成する(ステップA2)。このように、ビット毎に多重化される様子が図3のタイミングチャートに示されている。すなわち、N個の並列に入力された信号E1〜ENが1ビットずつ順に多重化され、多重化された電気信号Eが生成されている。図3に示すように、多重後の電気信号Eにおいて、ステップA1で生成された各DPSK変調用符号はNビット毎に現れる。なお、図3において、Dij、Eij、Pij、P’ijおよびD’ijは、信号Di(i=1,2,・・・,N)、Ei、Pi、P’iおよびD’iにおけるj番目の信号(データを示す)。
Rbpsのシリアル信号(電気信号E)は、電気−位相変調光信号変換器127に入力される。電気−位相変調光信号変換器127は、電気信号Eを、電気信号Eに応じた位相情報を持つ光信号Pすなわち位相変調光信号に変換し、光ファイバ(伝送路)103に出力する(ステップA3)。光ファイバ103は、送信装置101から出力された位相変調光信号Pを受信装置102まで伝送する(ステップA4)。
光ファイバ103を長距離伝送された光信号P’は、Nビット遅延干渉計132に入力される。受信される信号は、Nビット毎に独立したDPSK変調用符号である。従って、受信側では、入力された光信号とNビット前の光信号との位相を比較してDPSK復調を行い、強度変調光信号Iを出力する(ステップB1)。そして、Nビット遅延干渉計132から出力された強度変調光信号Iは、光−電気信号変換器134に入力され、光−電気信号変換器134は、強度変調光信号Iを電気信号D’に変換する(ステップB2)。N:1デマルチプレクサ136は、信号D’をビット毎にN分割してD’1〜D’Nを得る。すなわち、時間領域多重分離を行う。電気信号D’1〜D’Nは、入力信号D1〜DNに対応している。
本実施の形態の効果について説明する。本実施の形態では、DPSK変調用の符号化を、従来方式に対して1/Nの速度で並列に行う。従って、高速動作の符号化器を必要としないため、従来方式に比べて価格を抑えることができる。また、R/Nbpsでの信号接続はコンパクトで容易に行えるため、装置を小型化できる。
Nとして任意の正の整数を用いることが可能であるが、Nの値が大きすぎると、並列処理数が増えすぎるために、かえって煩雑になる。Nは、高速なN:1マルチプレクサや1:Nデマルチプレクサの構成のしやすさから2の乗数(2,4,8,16,32・・・)が好ましい。
また、本実施の形態では、超高速動作の符号化器の代わりに動作速度が1/Nの符号化器をN個並列に用いることにより価格、サイズ、消費電力を低減させる。しかし、Nを大きくして速度を落とした場合、ある程度以下の速度では1つの符号化器を製造するのに必要な価格やサイズ、消費電力に差が生じなくなる。その結果、並列数を増やすことによる煩雑さの弊害が大きくなる。また、1/Nの速度で符号化を行う場合、受信装置102ではNビット遅延干渉計132が必要になるが、Nが大きいものは遅延させる時間が長くなるため製造が難しくなる。従って、光ファイバ103上の伝送速度が最先端プロセスでの動作速度とすれば、その1/2〜1/16の速度で符号化を行うことにより、本構成の利点を最も享受できる。光通信システムでは従来から使用されているN:1マルチプレクサ125におけるNが4または16であることから、既存システムとの親和性の観点からNは4または16が最も好ましい。
(第2の実施の形態)
次に、本発明による光通信システムの第2の実施の形態について図面を参照して説明する。
図4は、本発明による光通信システムの第2の実施の形態を示すブロック図である。図4に示すように、第2の実施の形態の光通信システムは、第1の実施の形態に対して、信号源の信号速度がRbpsであり、これに対応して受信側で復元される信号もRbpsである点が異なる。
本実施の形態では、送信装置371において、信号源からの信号Dは、ビット毎の時分割によりN個の並列信号に分割する1:Nデマルチプレクサ373によって、ビット毎に分割され、N個の並列信号D1〜DNが生成される。また、受信装置372において、、図1に示された1:Nデマルチプレクサ136に代えて、電気信号を識別再生して元の信号を再生するRbps動作のデータ再生器(CDR)374を用いて、受信信号を、元の信号Dに相当する信号D’に戻す。
ただし、受信側においてデータ再生器374で再生された信号D’の並び方には、N通りの可能性がある。送信側の1:Nデマルチプレクサ373のN個の出力チャンネルに、D1〜DNがどの順番に現れるかについては、N通り存在するためである。また、N:1マルチプレクサ125により、シリアル信号に多重化された場合、出力信号Eの信号の並び方もN通りの可能性があるため、受信側の出力信号D’の並び方にも、N通りの可能性が生ずる。N通りの並び方の一例が図5に示す信号D’についてのd1〜dNに示されている。元の信号Dと同じ並びにするには、後段の信号処理で配置変換を行えばよい。
光通信システムにおけるその他の構成要素の動作は、第1の実施の形態の場合と同様である。また、本実施の形態で得られる効果は、第1の実施の形態の場合と同じである。
(第1の実施例)
次に、本発明の第1の実施例を、図6〜図8、図9および図10を参照して説明する。図6は、本発明の第1の実施例を示すブロック図である。図6に示す構成は、図1に示された第1の実施の形態を、Rbps=40Gbps、N=4として具体的に示した例に相当する。図1に示された光通信システムにおける送信側の並列入力信号に相当するものとして、ここでは、入力信号404を入力するFEC(Forward Error Correction)エンコーダ405から10Gbps信号D1〜DNが4並列で与えられる。
送信装置401は、FECエンコーダ405、4個のDPSK変調用符号化器411〜414、4:1マルチプレクサ421、光源(CW(Continuous Wave)光源)428、LN(Litium Niobate)変調器429,430、データドライバ423およびクロックドライバ426を備えている。受信装置402は、4ビット遅延干渉計442、光検出器(PD:Photo Detector)445、1:4デマルチプレクサ447およびFECデコーダ452を備えている。
図7の流れ図に示すように、FECエンコーダ405からの信号D1〜D4が、独立した4個のDPSK変調用符号化器411〜414に入力される。DPSK変調用符号化器411〜414は、入力が”1”の場合に、出力信号E1〜E4を1ビット前の出力信号から反転する。図7に示すようにて、入力信号D1〜D4は、DPSK変調用符号の信号E1〜E4に変換される(ステップA11)。DPSK変調用符号に変換される様子が図8のタイミングチャートに示されている。
4:1マルチプレクサ421は、信号E1〜E4をビット毎に多重化する(ステップA12)。データドライバ423は、4:1マルチプレクサ421の出力である電気信号EをLN変調器429が位相変調を行うのに必要な振幅(LN変調器429のVπの約2倍)にまで増幅する。
FECエンコーダ405から出力されるクロック信号は4つの出力信号D1〜D4に同期している。4:1マルチプレクサ421にはクロック逓倍機能が搭載され、4:1マルチプレクサ421は、クロック信号の周波数を20GHzに逓倍する。クロックドライバ426は、4:1マルチプレクサ421からのクロック信号を、LN変調器430がRZ変調を行うに必要な信号振幅(LN変調器430のVπの約2倍)にまで信号を増幅する。
LN変調器429は、光源428から出力された光を、データドライバ423からの電圧信号により位相変調し、位相が0またはπの光信号を出力する。データドライバ423からLN変調器429に入力する電圧信号がハイレベルのときにはLN変調器429からの出力光信号の位相は0(またはπ)、データドライバ423からLN変調器429に入力する電圧信号がローレベルのときにはLN変調器429からの出力光信号位相がπ(または0)になる。
LN変調器429でデータ変調された光信号は、さらにLN変調器430に入力される。LN変調器430は、入力光に対して、クロックドライバ426からのクロック信号の周波数の2倍の周波数である40GHzの光信号のクロック変調を行い、RZエンベロープを持つRZ−DPSK変調光に変換して出力する。
受信装置402において、4ビット遅延干渉計442は、図9に示すようなマッハツェンダー干渉計である。すなわち、入力した光を2分岐する光分岐部分661と、2つの信号に時間差を与える伝送路662と、2分岐した信号を干渉させて光強度信号に変換するための方向性結合器663とを含む。伝送路662では、2つの分岐された光信号が干渉計663に達するまでの時間差が信号の4ビット分の時間差、つまり、100ps(ピコ秒)の遅延が生じる。100psは、10Gbpsの信号の1ビット分の時間幅であるため、4ビット遅延干渉計442として、10Gbps用の1ビット遅延干渉計と同じものを用いることができる。
図9に示す4ビット遅延干渉計では、信号の位相が4ビット(具体的には、4ビット分の時間)前と同じ場合、その出力(方向性結合器663の一方の出力)から、光分岐部分661の出力と伝送路662からの信号とがが強めあった信号が得られる。また、他方の出力からは、光分岐部分661の出力と伝送路662からの信号とが打ち消しあった信号が得られる。逆に位相が異なる場合には、方向性結合器663の一方の出力から、光分岐部分661の出力と伝送路662からの信号とが打ち消しあった信号、他方の出力から、光分岐部分661の出力と伝送路662からの信号とが強めあった信号が得られる。
従って、4ビット遅延干渉計442は、入力光信号P’の4ビット前との位相差がπの場合には一方の光信号Iはハイレベルで他方の光信号I’はローレベル、位相差が0の場合には、その逆の差動信号に入力光信号P’を変換する。
4ビット遅延干渉計442から出力された光の差動信号I,I’は、2連のPD(Balanced PD)445に入力される。光信号IはPD454に入力し、I’はPD455に入力する。光信号Iがハイレベルで光信号I’がローレベルのときには、PD454に電流が流れ、PD455には電流が流れない。よって、電圧による電気信号D’はハイレベルになる。光信号Iがローレベルで光信号入力I’がハイレベルのときにはPD454には電流が流れず、PD455に電流が流れる。よって、電気信号D’はローレベルになる。このように光の差動信号I,I’が電圧信号に変換される。
2連のPD445から出力した電気信号D’は、クロック抽出機能(CDR)付きの1:4デマルチプレクサ447に入力される。1:4デマルチプレクサ447は、40Gbpsのシリアル信号をビット毎に信号D’1〜D’4に振り分け、10Gbpsの4つの並列信号D’1〜D’4を出力する。
1:4デマルチプレクサ447から出力される4つの並列信号D’1〜D’4は、FECエンコーダ405から出力された4つ信号D1〜D4に対応している。1:4デマルチプレクサ447から出力される信号D’1〜D’4が、出力4チャネルのどこに現れるかについては、1/4の確率で4パターンの可能性が生ずる。従って、図10に示すように、チャネル識別機能付のFECデコーダ452が用いられる。図10に示すFECデコーダ452において、入力段には、経路切り替えを行えるような経路切り替えスイッチ722が設けられている。後段のFECデコード部723は、モニタしたヘッダ、または、チャネル識別子の情報を経路切り替え制御器724に送る。経路切り替え制御器724は、受信した情報を元に、経路切り替えスイッチ722の経路切り替えを行う。このようにして、FECデコード部723に入力された4チャネルの信号を所望のデータ列に並び替える。
なお、DPSK変調用符号化器411〜414は、1ビット遅延部と排他的論理和回路とで構成したり、論理積回路とTFF(T−フリップフロップ)回路とを用いて構成したり、様々に構成することができる。本発明では、DPSK変調用符号化器411〜414の構成として、どのような構成を用いてもよい。
また、第1の実施例では、光の変調方式として、RZ−DPSKを用いる構成を示したが、これに限るものではない。CSRZ−DPSKやDPSKのNRZ変調など、光の信号に位相情報が搭載される変調方式であればよい。
また、送信側の信号源がFECエンコーダ405である場合を示したが、信号源はこれに限るものではない。信号源の出力インタフェース速度が低速である場合には、符号化器の速度まで多重する構成も考えられる。例えば、FECエンコーダ405の出力信号が625Mbps×64本である場合、これを4個の16:1マルチプレクサを用いて10Gbps×4本に多重した後、10Gbpsの信号に対して符号化を行い、さらに4:1マルチプレクサで40Gbpsに多重化して40Gbpsの光伝送を行ってもよい。
(第2の実施例)
次に、本発明の第2の実施例を、図11を参照して説明する。図11は、本発明の第2の実施例を示すブロック図である。第2の実施例は第2の実施の形態に対応するものである。図11に示す構成は、図4に示された第2の実施の形態を、Rbps=40Gbps、N=4として具体的に示した例に相当する。第1の実施例に対して、信号源からの信号が40Gbpsのシリアル信号であり、受信側で復元される信号も40Gbpsの信号である点が異なる。
図11に示す送信装置558において、図4に示された送信装置371における電気−位相変調光信号変換器127として、光源428からの光を、4:1マルチプレクサ421からの信号を増幅するデータドライバ423により位相変調する光変調器429が用いられている。また、図4に示された送信装置371における光−電気信号変換器134として、第1の実施例の場合と同様に、2連のPD445が用いられている。また、Nビット遅延干渉計132として、第1の実施例の場合と同様に、4ビット遅延干渉計442が用いられている。
本実施例では、信号源からの信号Dが1:4デマルチプレクサ542によってビット毎に分割され、4個の並列信号D1〜D4が生成される。また、受信側では、Rbps動作のデータ再生器(CDR)453を用いて元の信号に戻す。
なお、第1および第2の実施例で用いられる4ビット遅延干渉計442(図9参照)における100ps遅延方法として、伝送路662として光ファイバを用いたり、PLC(planer lightwave circuit)を用いるなど、様々な方法が考えられる。本発明では、遅延干渉計における遅延方法として、遅延した信号との位相差情報を光強度情報に変換する方法であれば、任意の方法を用いることができる。
(第3の実施例)
次に、本発明の第3の実施例を、図12を参照して説明する。本実施例は、10GbpsのDPSK変調方式を用いた通信システム(10Gbps送信装置701)からの信号と40GbpsのDPSK変調方式を用いた通信システム(40Gbps送信装置703)からの信号とを波長多重して、1つの光ファイバ103で送るWDM光通信システムの例である。図12に示す構成では、受信側でDPSK復調を行う際に、波長毎に復調を行わず、1つの10Gbps1ビット(100ps)遅延干渉計(以下、1ビット遅延干渉計という。)443を用いる。すなわち、異なる2つの波長の光信号に対して一括して復調を行った後、波長分割を行う。2つの波長信号の波長λ1,λ2について共通の10Gbpsの1ビット遅延干渉計443を用いることができるため、受信装置ごとに遅延干渉計を備える必要がない。
本実施例のWDM光通信システムは、波長λ1で10Gbpsの信号を送出する第2の位相変調光信号送出手段としての送信装置701と、波長λ2で40Gbpsの信号を送出する第1の位相変調光信号送出手段としての送信装置703と、これら2波長の信号について波長多重を行うAWG(Arrayed Waveguide)709と、光ファイバ(光信号を伝送するシングルモードファイバ)103と、10Gbpsの1ビット遅延干渉計443と、波長分離を行うAWG710,711と、10Gbps受信装置705と、40Gbps受信装置707とを含む。
10Gbpsの送信装置701は、10GbpsのDPSK変調用符号化器712と、DPSK変調用符号化器712で符号化された電気信号を位相変調光信号に変換する電気−位相変調光信号変換器713とを含む。また、40Gbpsの送信装置703は、第1の実施例や第2の実施例で示されたような、10Gbpsの4つのDPSK変調用符号化器731〜734(第1の実施例や第2の実施例では、DPSK変調用符号化器411〜414)と、DPSK変調用符号化器731〜734で符号化された並列信号をビット毎に時分割多重してRbpsの信号を生成するマルチプレクサ735と、電気−位相変調光信号変換器736とを持つ40Gbpsの送信装置である。なお、図12に示す例では、送信装置701に、625Mpbsの16本の信号を多重化する16:1マルチプレクサ711が設けられている。また、受信装置705において、10Mbpsのシリアル信号を16本の信号に分離する1:16デマルチプレクサ774が設けられている。
受信側では、光ファイバ103で伝送された光信号は、10Gbpsの1ビット遅延干渉計443に入力される。1ビット遅延干渉計443は、2波長の光信号について一括して、100ps前の信号との位相比較を行う。従って、波長λ1の10Gbps信号につ
いては、1ビット(具体的には1ビット分の時間)前の信号との位相比較が行われ、波長λ2の40Gbps信号については、4ビット(具体的には4ビット分の時間)前の信号との位相比較が行われる。1ビット遅延干渉計443は、これらの比較結果にもとづいて、差動の強度変調光信号を出力する。
出力された差動の強度変調光信号は、それぞれλ1とλ2の波長要素を含むため、光信号をそれぞれの波長の強度変調光信号に分離するためのAWG710,711に入力され、それぞれ波長λ1の強度変調光信号と波長λ2の強度変調光信号に分離されて出力される。AWG710,711からの各出力は、同じ波長同士がペアで差動信号として、各受信装置705,707に入力されて処理される。ここで、1ビット遅延干渉計443からの出力における差動情報を保つため、1ビット遅延干渉計443からAWG710を経由して受信装置705へ入力される波長λ1の信号の信号経路の伝送路特性(ロスや遅延時間特性)と、1ビット遅延干渉計443からAWG711を経由して受信装置705に入力される波長λ1の信号の信号経路の伝送路特性は等しくなくてはならない。同様に、波長λ2の信号の信号経路も2つのパスで同じ伝送路特性を持たなくてはならない。
AWG710,711で分離された波長λ1の強度変調光信号は、受信装置705のPD772で、電気信号に変換される。また、AWG710,711で分離された波長λ2の強度変調光信号は、受信装置707のPD773で、電気信号に変換され、次いで、1:4デマルチプレクサ775で、4個の元の信号に戻される。
(第4の実施例)
次に、本発明の第4の実施例を、図13を参照して説明する。本実施例では、送信装置751において、全てのDPSK変調用符号化器763,781,782,783が電気−位相変調光信号変換器769を共有できるようにすることにより、10Gbpsの信号でも40Gbpsの信号でもどちらの信号をも出力できる。また、受信装置752も、電気信号を識別再生して元の信号を再生するCDRとして、マルチレートのCDR771を用いることにより、10Gbpsの信号でも40Gbpsの信号でも受信できる。
送信装置751は、10Gbpsの電気信号(電圧信号)、または40Gbpsの電気信号を入力する。10Gbpsの信号を入力する場合、その信号を出力するようにセレクタ762を設定する。また、セレクタ768を、DPSK変調用符号化器763からの信号を選択するように設定する。このように設定することにより、10Gbpsの信号源からの信号が、電気−位相変調光信号変換器769で変換され、DPSK変調光として光ファイバ103に出力される。
40Gbpsの信号を入力する場合には、まず、1:4デマルチプレクサ761が、10Gbpsの4本の信号に分割する。セレクタ762は、1:4デマルチプレクサ761からの出力信号を選択するように設定される。さらに、セレクタ768は、時分割多重によりシリアル信号を生成するマルチプレクサ767からの出力である40Gbps信号を選択するように設定される。このように設定することにより、40Gbps信号源からの信号が、電気−位相変調光信号変換器769で変換され、DPSK変調光として光ファイバ103に出力される。このように、本実施例では、送信装置751は、10Gbpsの信号と40Gbpsの信号のいずれを入力してもDPSK位相変調光信号を送信できる機能を備える。
受信装置752は、10Gbpsの1ビット遅延干渉計443と、光−電気信号変換器としての2連のPD770と、マルチレートのCDR771とを含む。1ビット遅延干渉計443は、図11に示された送信装置558、図12に示された送信装置701,703、図13に示された送信装置751で生成される10Gbpsと40GbpsのいずれのDPSK変調信号も復号することができる。ここで、PD770は、40Gbps用の広帯域なベースバンド信号用のデバイスであり、10Gbpsの信号も受信できる。また、マルチレートのCDR771は、10Gbpsまたは40Gbpsどちらの速度にも対応したものを用いる。以上のような構成によって、受信装置752は、10GbpsのDPSK変調光でも40GbpsのDPSK変調光でも受信でき、元の信号を再生することができる。
Claims (18)
- 光通信システムで用いられる光通信装置において、
入力された電気信号についてN(N:正の整数)個並列にDPSK変調用符号化を行う符号化手段と、
前記符号化手段によって符号化された並列信号をビット毎に時分割多重してシリアル信号を生成する多重化手段と、
前記多重化手段によって生成されたシリアル信号を位相変調光信号に変換する電気−位相変調光信号変換手段と、
前記位相変調光信号に対してNビット前の光信号との比較によりDPSK復号を行う復号手段と、
前記復号手段によって復号された強度変調光信号を電気信号に変換する光−電気信号変換手段と、
前記光−電気信号変換手段によって変換された電気信号を、ビット毎の時分割によりN個の信号に分割する分割手段とを備えたことを特徴とするDPSK変復調方法を用いた光通信装置。 - 光通信システムで用いられる光通信装置において、
入力された電気信号を、ビット毎の時分割によりN(N:正の整数)個の並列信号に分割する分割手段と、
前記分割手段によって分割されたN個の信号に対して並列にDPSK変調用符号化を行う符号化手段と、
前記符号化手段によって符号化された並列信号をビット毎に時分割多重してシリアル信号を生成する多重化手段と、
前記多重化手段によって生成されたシリアル信号を位相変調光信号に変換する電気−位相変調光信号変換手段と、
前記位相変調光信号に対してNビット前の光信号との比較によりDPSK復号を行う復号手段と、
前記復号手段によって復号された強度変調光信号を電気信号に変換する光−電気信号変換手段とを備えたことを特徴とするDPSK変復調方法を用いた光通信装置。 - WDM光通信システムで用いられる光通信装置において、
Rbpsの位相変調光信号を送出する第1の位相変調光信号送出手段と、
前記位相変調光信号の波長とは異なる波長において、R/N(N:正の整数)bpsの位相変調光信号を送出する第2の位相変調光信号送出手段と、
2波長の光信号を一つの光ファイバ上に多重する多重化手段と、
光ファイバを伝送後の2波長の光信号に対して一括してDPSK復号を行う復号手段と、
前記復号手段によって復号された光信号をそれぞれの波長の強度変調光信号に分離する分離手段と、
前記分離手段によって分離された各波長の強度変調光信号を電気信号に変換する光−電気信号変換手段とを備え、
前記第1の位相変調光信号送出手段は、R/Nbpsの速度でN個並列にDPSK変調用符号化を行う符号化手段と、符号化手段によって符号化された並列信号をビット毎に時分割多重してRbpsの信号を生成する多重化手段とを含み、
前記第2の位相変調光信号送出手段は、R/Nbpsの速度でDPSK変調用符号化を行う符号化手段を含むことを特徴とするDPSK変復調方法を用いた光通信装置。 - 光通信システムで用いられる光通信装置において、
N(N:正の整数)並列にDPSK変調用符号化を行う符号化手段と、
前記符号化手段の出力信号をビット毎に時分割多重してシリアル信号を生成する多重化手段と、
前記符号化手段の出力信号のうちの一つの出力信号と、多重化手段で生成されたシリアル信号とのうちのいずれかを選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した信号を位相変調光信号に変換する電気−位相変調光信号変換手段と、
前記位相変調光信号に対してNビット前の光信号との比較によりDPSK復号を行う復号手段と、
前記復号手段によって復号された強度変調光信号を電気信号に変換する光−電気信号変換手段と、
前記光−電気信号変換手段によって変換された電気信号を識別再生する再生手段とを備え、
前記光−電気信号変換手段および前記再生手段は、前記シリアル信号の速度と前記符号化手段に入力される信号の速度のいずれの速度に対しても使用可能であることを特徴とするDPSK変復調方法を用いた光通信装置。 - 前記復号手段は、マッハツェンダー型のNビット遅延干渉計である請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の光通信装置。
- 前記整数Nは、2、4、8または16である請求項1から請求項のうちのいずれか1項に記載の光通信装置。
- 入力された電気信号についてN(N:正の整数)個並列にDPSK変調用符号化を行う符号化手段と、前記符号化手段によって符号化された並列信号をビット毎に時分割多重してシリアル信号を生成する多重化手段と、前記多重化手段によって生成されたシリアル信号を位相変調光信号に変換する電気−位相変調光信号変換手段とを有する送信装置と、
前記位相変調光信号を伝送する伝送手段と、
前記伝送手段によって伝送された位相変調光信号に対してNビット前の光信号との比較によりDPSK復号を行う復号手段と、前記復号手段によって復号された強度変調光信号を電気信号に変換する光−電気信号変換手段と、前記光−電気信号変換手段によって変換された電気信号を、ビット毎の時分割によりN個の信号に分割する分割手段とを有する受信装置とを備えるたことを特徴とするDPSK変復調方法を用いた光通信システム。 - 入力された電気信号を、ビット毎の時分割によりN(N:正の整数)個の並列信号に分割する分割手段と、前記分割手段によって分割されたN個の信号に対して並列にDPSK変調用符号化を行う符号化手段と、前記符号化手段によって符号化された並列信号をビット毎に時分割多重してシリアル信号を生成する多重化手段と、前記多重化手段によって生成されたシリアル信号を位相変調光信号に変換する電気−位相変調光信号変換手段とを有する送信装置と、
前記位相変調光信号を伝送する伝送手段と、
前記伝送手段によって伝送された位相変調光信号に対してNビット前の光信号との比較によりDPSK復号を行う復号手段と、前記復号手段によって復号された強度変調光信号を電気信号に変換する光−電気信号変換手段とを有する受信装置とを備えたことを特徴とするDPSK変復調方法を用いた光通信システム。 - WDM光通信システムにおいて、
Rbpsの位相変調光信号を送出する第1の位相変調光信号送出手段と、前記位相変調光信号の波長とは異なる波長において、R/N(N:正の整数)bpsの位相変調光信号を送出する第2の位相変調光信号送出手段と、2波長の光信号を多重する多重化手段とを有する送信装置と、
前記多重化手段によって多重化された光信号を伝送する伝送手段と、
前記伝送手段によって伝送された2波長の光信号に対して一括してDPSK復号を行う復号手段と、前記復号手段によって復号された光信号をそれぞれの波長の強度変調光信号に分離する分離手段と、前記分離手段によって分離された各波長の強度変調光信号を電気信号に変換する光−電気信号変換手段とを有する受信装置を備え、
前記第1の位相変調光信号送出手段は、R/Nbpsの速度でN個並列にDPSK変調用符号化を行う符号化手段と、前記符号化手段によって符号化された並列信号をビット毎に時分割多重してRbpsの信号を生成する多重化手段とを含み、
前記第2の位相変調光信号送出手段は、R/Nbpsの速度でDPSK変調用符号化を行う符号化手段を含むことを特徴とするDPSK変復調方法を用いた光通信システム。 - N(N:正の整数)並列にDPSK変調用符号化を行う符号化手段と、符号化手段の出力信号をビット毎に時分割多重してシリアル信号を生成する多重化手段と、前記符号化手段の出力信号のうちの一つの出力信号と、前記多重化手段で生成されたシリアル信号とのうちのいずれかを選択する選択手段と、前記選択手段が選択した信号を位相変調光信号に変換する電気−位相変調光信号変換手段とを有する送信装置と、
前記位相変調光信号を伝送する伝送手段と、
伝送手段によって伝送された位相変調光信号に対してNビット前の光信号との比較によりDPSK復号を行う復号手段と、前記復号手段によって復号された強度変調光信号を電気信号に変換する光−電気信号変換手段と、光−電気信号変換手段によって変換された電気信号を識別再生する再生手段とを有する受信装置とを備え、
前記光−電気信号変換手段および前記再生手段は、前記シリアル信号の速度と前記符号化手段に入力される信号の速度のいずれの速度に対しても使用可能であることを特徴とするDPSK変復調方法を用いた光通信システム。 - 前記復号手段は、マッハツェンダー型のNビット遅延干渉計である請求項7から請求項10のうちのいずれか1項に記載の光通信システム。
- 前記整数Nは、2、4、8または16である請求項7から請求項11のうちのいずれか1項に記載の光通信システム。
- 入力された電気信号についてN(N:正の整数)個並列にDPSK変調用符号化を行い、
符号化された並列信号をビット毎に時分割多重してシリアル信号を生成し、
生成されたシリアル信号を位相変調光信号に変換し、
位相変調光信号を伝送し、
伝送された位相変調光信号に対してNビット前の光信号との比較によりDPSK復号を行い、
復号された強度変調光信号を電気信号に変換し、
変換された電気信号を、ビット毎の時分割によりN個の信号に分割することを特徴とするDPSK変復調方法。 - 入力された電気信号を、ビット毎の時分割によりN(N:正の整数)個の並列信号に分割し、
分割されたN個の信号に対して並列にDPSK変調用符号化を行い、
符号化された並列信号をビット毎に時分割多重してシリアル信号を生成し、
生成されたシリアル信号を位相変調光信号に変換し、
位相変調光信号を伝送し、
伝送された位相変調光信号に対してNビット前の光信号との比較によりDPSK復号を行い、
復号された強度変調光信号を電気信号に変換することを特徴とするDPSK変復調方法。 - WDM光通信システムにおけるDPSK変復調方法において、
Rbpsの位相変調光信号と、その位相変調光信号とは異なる波長によるR/N(N:正の整数)bpsの位相変調光信号を送出し、
2波長の光信号を多重化し、
多重化された光信号を伝送し、
伝送された2波長の光信号に対して一括してDPSK復号を行い、
復号された光信号をそれぞれの波長の強度変調光信号に分離し、
分離された各波長の強度変調光信号を電気信号に変換するDPSK変復調方法であって、
Rbpsの位相変調光信号を送出する際に、R/Nbpsの速度でN個並列にDPSK変調用符号化を行い、符号化された並列信号をビット毎に時分割多重し、
R/Nbpsの位相変調光信号を送出する際に、R/Nbpsの速度でDPSK変調用符号化を行い、符号化された信号を位相変調光信号に変換することを特徴とするDPSK変復調方法。 - N(N:正の整数)並列にDPSK変調用符号化を行い、
符号化された信号をビット毎に時分割多重してシリアル信号を生成し、
並列にDPSK符号化された信号のうちの一つの信号と、シリアル信号とのうちのいずれかを選択し、
選択した信号を位相変調光信号に変換し、
位相変調光信号を伝送し、
伝送された位相変調光信号に対してNビット前の光信号との比較によりDPSK復号を行い、
復号された強度変調光信号を光−電気信号変換手段によって電気信号に変換し、
変換された電気信号を再生手段によって識別再生するDPSK変復調方法であって、
前記光−電気信号変換手段および前記再生手段は、前記シリアル信号の速度と、並列にDPSK符号化される信号の速度のいずれの速度に対しても使用可能であることを特徴とするDPSK変復調方法。 - DPSK復号する際に、マッハツェンダー型のNビット遅延干渉計を用いる請求項13から請求項16のうちのいずれか1項に記載のDPSK変復調方法。
- 前記整数Nは、2、4、8または16である請求項13から請求項17のうちのいずれか1項に記載のDPSK変復調方法。
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