JPWO2006132318A1 - 弁体、バルブ、切替えバルブおよびトラップ装置 - Google Patents

弁体、バルブ、切替えバルブおよびトラップ装置 Download PDF

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Abstract

バルブ1の第1の流路11aに流体を流す際には、エアシリンダ3aにエア導入路35aからエアを導入することにより、作動板5aを摺動させてシャフト4aを駆動させ、封止板6aの第2の封止面8aが壁13aに当接する位置まで後退させる。エアシリンダ3bは、封止板6bの第1の封止面7bが壁12bに当接する位置まで進出させて、開口14bを封止する。

Description

本発明は、弁体、バルブ、切替えバルブおよびトラップ装置に関し、詳細には、例えば真空装置から排気ガスを排出する排出経路での使用に適した弁体、バルブおよび切替えバルブ、並びに該切替えバルブを備えたトラップ装置に関する。
電子部品などのデバイスを製造する際には、真空チャンバなどの処理室内において、半導体ウエハやガラス基板などの基板に成膜やエッチングなどの種々の処理が施される。このような処理に際しては、処理室に排気経路が接続されており、この排気経路を介して排気が行われる。排気ガス中には、未反応の処理ガスや反応生成物などが混入し、その中には有害物質や再利用可能な物質も含まれている。従って、これらを捕捉し、大気中に放出させないためのトラップ装置が配備されている。
トラップ装置としては、2つのトラップ室と、これらのトラップ室を切り替えて排気経路に接続するための複動式シリンダ機構とを備え、排気経路に接続された一方のトラップ室にて排気ガス中の反応生成物などを捕集している間に、他方のトラップ室を洗浄して再生させることのできる切替え式トラップ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−111834号公報(図1など)
ところで、切替え式トラップ機構に限らず、互いに混合不可のガスなど二種以上の流体を通流させる際に、バルブ機構を用いて流路の切替えを行う場合には、バルブを複数配備して流体の混合を防ぐ方法が一般的である。しかし、バルブを複数個配備すると、切替え部分のバルブと配管の設置スペースが大きくなり、装置全体が大型化してしまうという問題があった。
また、前記特許文献1(特開2004−111834号公報)のような切替え式トラップ装置においては、トラップ室に排気ガスを通流させている状態(トラップ時)ではトラップ室は真空である。一方、排気ガスの通流を停止し、トラップ室に水などの洗浄液を導入して洗浄している状態(再生時)ではトラップ室は常圧になる。このように、真空状態のトラップ室と常圧のトラップ室が隣接する切替え式トラップ装置では、真空と常圧との圧力差に耐え得る確実なシール構造を採用することが必要となる。
このため、前記特許文献1の切替え式トラップ装置では、シリンダ機構のピストンに連結された筒体のフランジ部と隔壁との間にOリングを介在させ、該フランジ部と隔壁とを接近させることによりシール性を保つ構造としている。このような構造により、シール構造を簡素化するとともにシール応答性を高めて信頼性の高い切替え機構を実現している。このように特許文献1の切替え機構は、シール性やシール応答性に優れた切替え機構であるものの、封止部が確実にシールされているか否かを確認することがむずかしいという課題があった。また、上記切替え機構の場合、故障箇所の発見が困難であることや、メンテナンスに時間がかかるという課題もあり、改良の余地が残されていた。
従って、本発明の目的は、高いシール性を確保しつつ、より簡易な機構で、かつ弁体のシール状態を容易に確認することが可能な切替え機構を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点は、流体流路の開閉を行うバルブ用の弁体であって、
前記弁体は、軸方向に駆動されるシャフトの端部に設けられるとともに、
少なくとも一つの流体流路を封止する第1の封止面と、前記流体流路とは異なる流体流路を封止する第2の封止面と、を有しており、前記第1の封止面と前記第2の封止面のそれぞれにシール部を設けたことを特徴とする、弁体を提供する。
この第1の観点の弁体は、簡易な構造でありながら、開閉弁としても、あるいは切替え弁としても利用できるものである。
上記第1の観点において、前記弁体は、円板状に形成されており、該円板の一方の面に前記第1の封止面が形成され、その裏面に前記第2の封止面が形成されていることが好ましい。また、前記シール部を、二重に設けることが好ましい。これにより、高いシール性を確保することが可能になる。この場合、封止状態において二重に設けた前記シール部の間隙にガスを導入するガス導入部を設けるとともに、前記ガス導入部から導入するガスの流量または圧力を計測する計測手段を設けることが好ましい。これにより、シール状態を容易にモニタすることが可能になるため、信頼性の高いバルブ機構が実現する。また、前記弁体の内部に温度制御手段を設けることが好ましい。
本発明の第2の観点は、流体が流入または流出する流入出部に形成された開口を介して前記流入出部と連通する流体流路の開閉を行うバルブであって、
軸方向に駆動されるシャフトの端部に設けられ、前記開口を閉じて前記流体流路を封止する第1の封止面と、前記流体流路とは異なる流体流路を封止する第2の封止面と、を有する弁体を備え、
前記第1の封止面と前記第2の封止面のそれぞれにシール部を設けたことを特徴とする、バルブを提供する。
上記第2の観点において、前記弁体は、円板状に形成されており、該円板の表面に前記第1の封止面が形成され、裏面に前記第2の封止面が形成されていることが好ましい。また、前記シール部を、二重に設けることが好ましい。この場合、封止状態において、二重に設けた前記シール部の間隙にガスを導入するガス導入部を設けるとともに、前記ガス導入部から導入するガスの流量または圧力を計測する計測手段を設けることが好ましい。
また、前記流体流路を構成する部材の内面であって、少なくとも前記第1の封止面および前記第2の封止面が当接する部分に、フッ素系樹脂コーティングを施しておくことが好ましい。これにより、耐食性の向上や堆積物の付着などを防止できるとともに、シール部に用いるOリングなどのシール部材が壁面に貼付くことを防止できる。また、前記弁体の内部に温度制御手段を設けることが好ましい。
本発明の第3の観点は、流体が流入または流出する流入出部と、
前記流入出部に形成された第1の開口を介して前記流入出部と連通する第1の流体流路と、
前記流入出部に形成された第2の開口を介して前記流入出部と連通する第2の流体流路と、
を有する少なくとも2つの流体流路を切替える切替えバルブであって、
前記第1の開口を閉じて、前記第1の流体流路を封止する第1の弁体と、
前記第2の開口を閉じて、前記第2の流体流路を封止する第2の弁体と、を有しており、
前記第1の弁体と前記第2の弁体とは、それぞれ別々に、軸方向に駆動されるシャフトの端部に設けられていることを特徴とする、切替えバルブを提供する。
第3の観点によれば、簡易な構造でありながら、高いシール性をもって流体流路を切替えることができる。それ故、弁体を隔てて隣接する流路空間に、種類の異なるガスを通流させたり、圧力を個別的に真空、加圧または常圧に設定したりすることができる。従って、この切替えバルブは、真空装置の排気経路に配備されるトラップ装置や、混合不可のガス種などを排気する排気経路に好適に使用できる。
上記第3の観点において、前記第1の弁体は、前記第1の流体流路を封止する第1の封止面と、前記第1の流体流路とは異なる流体流路を封止する第2の封止面と、を有しており、前記第1の封止面と前記第2の封止面のそれぞれにシール部を設けることが好ましい。また、前記第2の弁体は、前記第2の流体流路を封止する第1の封止面と、前記第2の流体流路とは異なる流体流路を封止する第2の封止面と、を有しており、前記第1の封止面と前記第2の封止面のそれぞれにシール部を設けることが好ましい。
また、前記第1の弁体および前記第2の弁体は、円板状に形成されており、該円板の一方の面に前記第1の封止面が形成され、その裏面に前記第2の封止面が形成されていることが好ましい。また、前記シール部を、二重に設けることが好ましい。この場合、封止状態において、二重に設けた前記シール部の間隙にガスを導入するガス導入部を設けるとともに、前記ガス導入部から導入するガスの流量または圧力を計測する計測手段を設けることが好ましい。
また、前記第1の流体流路を構成する部材および前記第2の流体流路を構成する部材のそれぞれの内面であって、少なくとも前記第1の封止面および前記第2の封止面が当接する部分に、フッ素系樹脂コーティングを施しておくことが好ましい。
さらに、前記第1の流体流路および前記第2の流体流路は、真空処理室からの排気ガスを排出する排気経路の一部分を構成しており、前記排気ガス中の物質を捕捉するトラップ装置に連通しているものであってもよい。また、前記第1の弁体の内部および/または前記第2の弁体の内部に温度制御手段を設けることが好ましい。
本発明の第4の観点は、真空処理室からの排気ガスが流入または流出する流入出部と、前記流入出部に形成された第1の開口を介して前記流入出部と連通する第1の排気ガス流路と、前記流入出部に形成された第2の開口を介して前記流入出部と連通する第2の排気ガス流路と、を有する排気経路の途中に設けられ、前記排気ガス中の物質を捕捉するためのトラップ装置であって、
複数のトラップ室への排気ガスの流入を交互に切替える切替え手段として、前記第1の開口を閉じて前記第1の排気ガス流路を封止する第1の弁体と、前記第2の開口を閉じて前記第2の排気ガス流路を封止する第2の弁体と、を有し、前記第1の弁体と前記第2の弁体とがそれぞれ別々に軸方向に駆動されるシャフトの端部に設けられた切替えバルブを備えた、トラップ装置を提供する。これにより、トラップ機能と再生機能との切替えを、簡易な構造の切替え手段で、かつ高いシール性を確保した状態で行うことが可能になり、信頼性の高いトラップ装置が得られる。
上記第4の観点において、前記第1の弁体および前記第2の弁体の内部に温度制御手段を設けることが好ましい。また、前記真空処理室は、被処理体に対して成膜を行う成膜装置の真空チャンバであってもよい。
本発明の弁体を備えたバルブは、簡易な構造で、設置スペースも小さいものでありながら、応用範囲が広いものである。例えば、L型バルブに代表される開閉バルブや、切替えバルブなどとして利用できる。また、簡易な構造であるため、故障の発見やメンテナンスも容易である。
また、特に弁体のシール部を二重に設け、封止状態においてシール部の間隙にリークチェック用のガス導入を行い、ガスのリークを流量計測などにより監視する構成とした場合には、弁体のシール性を容易に把握することが可能な、信頼性の高いバルブ機構として種々の用途に利用できる。
本発明の一実施形態に係るバルブの概略断面図である。 図1のバルブの流路を切替えた状態を説明するための概略断面図である。 弁体の概略構成を示す斜視図である。 リークチェックのためのNガス導入構造を示す拡大図である。 図1のバルブの流路をすべて開放した状態を説明するための概略断面図である。 図1のバルブの流路をすべて封止した状態を説明するための概略断面図である。 トラップ装置を半導体製造装置の真空処理室の排気系に配備した状態を模式的に示す図面である。 トラップ装置の概略構成図である。 図8に対し、流路を切替えた状態のトラップ装置の概略構成図である。 本発明の別の実施形態に係るバルブの概略断面図である。 図10のバルブの流路を切替えた状態を説明するための概略断面図である。 トラップ装置に排気ガスを流しトラップしている状態を説明する図面である。 排気ガス経路を閉じた状態を説明する図面である。 トラップ装置の洗浄開始直後のバルブの状態を説明する図面である。 トラップ装置に洗浄水をオーバーフローしている状態を説明する図面である。 トラップ装置をNガスにより乾燥処理している状態を説明する図面である。 再びトラップ装置に排気ガスを流しトラップしている状態を説明する図面である。 オーバーフロー洗浄中のバルブ内の洗浄液の液面の位置を示す図面である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい形態について説明する。
図1および図2は、本発明の一実施形態に係るバルブ機構の概略構成を示す断面図である。バルブ1は、例えば、真空処理室からの排気ガス中の物質を捕捉するトラップ装置へ流入する排気ガスの流路を交互に切替える切替え手段等として好適に利用できるものである。このバルブ1には、ハウジング2に流体を流入させる流入部10が設けられ、この流入部10を中心に、左右に略対称な構造をなしている。つまり、ハウジング2内に、前記流入部10を間にして、第1の流路11aと、第2の流路11bが形成されている。第1の流路11a内には、エアシリンダ3aにより駆動される弁体としての封止板6aが配備されている。第2の流路11b内には、エアシリンダ3bにより駆動される弁体としての封止板6bが配備されている。また、ハウジング2には、その壁を貫通して、管路31a,31b、32a,32b、33a,33bが接続されている。
流入部10は、開口14aにより第1の流路11aと連通し、また、開口14bにより第2の流路11bと連通している。そして、第1の流路11aは、例えば、流体流れ方向の下流側において、トラップ室(図示せず)と連通しており、また、第2の流路11bも、同様に流体流れ方向の下流側において、前記とは別のトラップ室(図示せず)と連通している。なお、バルブ1をトラップ室に隣接配備した構成については後述する。
また、第1の流路11aおよび第2の流路11bを構成するハウジング2の内面には、フッ素系樹脂、例えば4フッ化エチレン、パーフロロアルコキシポリマーなどでコーティングされたコーティング層(図示せず)を有する。フッ素系樹脂は、耐熱性や強酸などに対する耐食性に優れるほか、堆積物(反応生成物など)の付着を防止する作用も有する。さらに本実施形態では、後述するOリング21a〜24aを配備した封止板6aが当接する壁12a、壁13aの内面や、Oリング21b〜24bを配備した封止板6bが当接する壁12bや壁13bの内面に、前記フッ素系樹脂のコーティング層を設けておくことにより、Oリングの貼付きを防止することができる。これにより、Oリングによるシール性を確保できるほか、消耗部品であるOリングの交換頻度や、メンテナンスに要する装置のダウンタイムを低減することができる。
また、上記フッ素系樹脂のコーティング層を設けるかわりに、第1の流路11aおよび第2の流路11bを形成するハウジング2の母材である金属材料中に上記フッ素系樹脂を含浸させてもよい。含浸によっても、前記と同様に、耐食性の向上や堆積物の付着防止、Oリングの貼付き防止等の作用が得られる。
封止板6aは、図3に示すように、円板状をした弁体であり、シャフト4aの端部に設けられている。封止板6aは、第1の封止面7aと、その裏面側(シャフト4aに連結されている側)の第2の封止面8aとを有している。第1の封止面7aには、シール部材としてのOリング21aとOリング22aが二重に配備され、壁12aと当接した状態で高いシール性を確保できるようになっている。また、同様に第2の封止面8aにも、Oリング23aとOリング24aが二重に配備され、壁13aと当接した状態で高いシール性を確保できるようになっている。
封止板6aが設けられた側と反対側のシャフト4aの端部には、作動板5aが設けられている。この作動板5aは、エアシリンダ3aの内壁面にOリング25aを介して摺動可能に密接している。シャフト4aは、エアシリンダ3a内の空間に、エア導入路34aまたはエア導入路35aから空気を導入することにより、作動板5aの摺動に随伴して、その軸方向に駆動される。これにより、封止板6aは、第1の流路11aの中を直線的に進退移動できるように構成されている。なお、軸方向に駆動するシャフト4aと壁13aとの間にはOリング26aが介在されており、シール性が確保される。
第1の流路11aの壁12aには、パージガスであるNガスを導入するためのNガス導入口15aが設けられている。このNガス導入口15aは、N導入管16aを介して流量制御手段としてのマスフローコントローラー(MFC)36a、Nガス供給源37aに接続されている。なお、マスフローコントローラー(MFC)36aに替えて、マスフローメーター(MFM)を使用することも可能である(以降の説明においても同様の代替が可能である)。また、Nガス導入口15aは、封止板6aの第1の封止面7aが壁12aに当接して開口14aを封止した状態で、Oリング21aとOリング22aとの間の空間にNガスを導入できる位置に形成されている。なお、Nガス導入口15a周囲の構造を図4に拡大して示すが、後述する他のNガス導入口15b,17a,17b等も同様の構造である。
マスフローコントローラー36aは、Nガスの流量を監視するためのセンサ部(図示せず)を有している。
また、第1の流路11aの壁13aには、パージガスであるNガスを導入するためのNガス導入口17aが設けられている。このNガス導入口17aは、N導入管18aを介して流量制御手段としてのマスフローコントローラー(MFC)38a、Nガス供給源39aに接続されている。そして、Nガス導入口17aは、封止板6aの第2の封止面8aが壁13aに当接して管路31aや管路32aを封止した状態で、Oリング23aとOリング24aとの間にNガスを導入できる位置に形成されている。
マスフローコントローラー38aは、Nガスの流量を監視するためのセンサ部(図示せず)を有している。
管路31aは、例えば第1の流路11a内を真空引き(もしくは加圧)するための配管である。この管路31aは、バルブ43aを介して、図示しないポンプに接続されている。
また、管路32aは、例えば、第1の流路11aに連通するトラップ室(図示せず)を洗浄する際の洗浄液やパージガスなどを導入するための導入管である。この管路32aは、バルブ44aを介して図示しない洗浄液供給源やパージガス供給源に接続されている。
管路33aは、洗浄液やパージガスの排出を行うための排出ポートとして機能する排出管である。この管路33aは、バルブ41aを介して図示しない排液槽や排気ガス貯留槽に接続されている。
封止板6bは、封止板6aと同様の構造を持つ円板状をした弁体であり、シャフト4bの端部に設けられている。封止板6bは、第1の封止面7bと、その裏面側(シャフト4bに連結されている側)の第2の封止面8bとを有している。第1の封止面7bには、シール部材としてのOリング21bとOリング22bが二重に配備され、壁12bと当接した状態で高いシール性を確保できるようになっている。また、同様に第2の封止面8bにも、Oリング23bとOリング24bが二重に配備され、壁13bと当接した状態で高いシール性を確保できるようになっている。
封止板6bが設けられた側と反対側のシャフト4bの端部には、作動板5bが設けられており、この作動板5bは、エアシリンダ3bの内壁面にOリング25bを介して摺動可能に密接している。シャフト4bは、エアシリンダ3b内の空間に、エア導入路34bまたはエア導入路35bから空気を導入することにより、作動板5bの摺動に随伴して、その軸方向に駆動される。これにより、封止板6bは、第2の流路11bの中を直線的に進退移動できるように構成されている。なお、軸方向に駆動するシャフト4bと壁13bとの間にはOリング26bが介在されており、シール性が確保される。
第2の流路11bの壁12bには、パージガスであるNガスを導入するためのNガス導入口15bが設けられている。このNガス導入口15bは、N導入管16bを介して流量制御手段としてのマスフローコントローラー(MFC)36b、Nガス供給源37bに接続されている。そして、Nガス導入口15bは、封止板6bが壁12bに当接して開口14bを封止した状態で、Oリング21bとOリング22bとの間にNガスを導入できる位置に形成されている。
マスフローコントローラー36bも、Nガスの流量を監視するためのセンサ部(図示せず)を有している。
また、第2の流路11bの壁13bには、パージガスであるNガスを導入するためのNガス導入口17bが設けられている。このNガス導入口17bは、N導入管18bを介して流量制御手段としてのマスフローコントローラー38b、Nガス供給源39bに接続されている。そして、Nガス導入口17bは、封止板6bが壁13bに当接して管路31bや管路32bを封止した状態で、Oリング23bとOリング24bとの間にNガスを導入できる位置に形成されている。
マスフローコントローラー38bも、Nガスの流量を監視するためのセンサ部(図示せず)を有している。
管路31bは、例えば第2の流路11b内を真空引き(もしくは加圧)するための配管である。この管路31bは、バルブ43bを介して、図示しないポンプに接続されている。
また、管路32bは、例えば、第2の流路11bに連通するトラップ室(図示せず)を洗浄する際の洗浄液やパージガスなどを導入するための導入管である。この管路32bは、バルブ44bを介して図示しない洗浄液供給源やパージガス供給源に接続されている。
管路33bは、洗浄液やパージガスの排出を行うための排出ポートとして機能する排出管である。この管路33bは、バルブ41bを介して図示しない排液槽や排気ガス貯留槽に接続されている。
以上のような構成のバルブ1において、第1の流路11aに排気ガスなどの流体を流す際には、図1に示すようにエアシリンダ3aにエア導入路35aから空気を導入する。これにより、エアシリンダ3a内で作動板5aを摺動させてシャフト4aを駆動させ、封止板6aの第2の封止面8aが壁13aに当接する位置まで後退させる。また、エアシリンダ3bにエア導入路34bから空気を導入する。これにより、エアシリンダ3b内で作動板5bを摺動させてシャフト4bを駆動させ、封止板6bの第1の封止面7bが壁12bに当接する位置まで進出させて、開口14bを封止する。
このようにして、例えば第1の流路11a内は真空状態で排気ガスを通流させ、第2の流路11b側は、管路32bから、常圧で洗浄液を導入し、洗浄を行うことが可能になる。
この際に、封止板6aが壁13aと密着しているかどうかを確認するために、Oリング23aとOリング24aの間にNガス供給源39aからマスフローコントローラー38aおよびNガス導入口17aを介してNガスを導入するとともに、その流量変動をマスフローコントローラー38aのセンサ(図示せず)により計測、監視する。封止板6aによる封止が不完全な場合には、Oリング23aとOリング24aの間隙からガスが漏れだし、Nガス流量に変動が生じる。このようにして、封止板6aにより、管路31aおよび管路32aの封止が確実になされているかどうかを確認することができる。従って、図1の状態で、管路31aや管路32aに排気ガスやそこに含まれる反応生成物が混入することを確実に防ぐことができる。
また、封止板6bが壁12bと密着しているかどうかを確認するために、Oリング21bとOリング22bの間にNガス供給源37bからマスフローコントローラー36bおよびNガス導入口15bを介してNガスを導入するとともに、その流量変動をマスフローコントローラー36bのセンサ(図示せず)により計測、監視する。封止板6bによる封止が不完全な場合には、Oリング21bとOリング22bの間隙からガスが漏れだし、Nガス流量に変動が生じる。このようにして、封止板6bにより、開口14bの封止が確実になされているかどうかを確認することができる。
なお、例えば、マスフローコントローラー38a等のセンサで流量を監視するかわりに、2重に配備したOリング23a,24a等の間の空間の圧力を監視することよっても封止状態を確認できる(他の部位のOリング間においてリークチェックを行う場合も同様である)。
一方、第2の流路11bに排気ガスなどの流体を流す際には、前記と逆にすればよい。すなわち、図2に示すように、エアシリンダ3aにエア導入路34aからエアを導入する。これにより、エアシリンダ3a内で作動板5aを摺動させてシャフト4aを駆動させ、封止板6aの第1の封止面7aが壁12aに当接する位置まで進出させる。
また、エアシリンダ3bにエア導入路35bからエアを導入する。これにより、エアシリンダ3b内で作動板5bを摺動させてシャフト4bを駆動させ、封止板6bの第2の封止面8bが壁13bに当接する位置まで後退させる。
このようにして、例えば第2の流路11b内は真空状態で排気ガスを通流させ、第1の流路11a側は、管路32aから、常圧で洗浄液を導入し、洗浄を行うことが可能になる。
この際に、封止板6aが壁12aと密着しているかどうかを確認するためには、前記と同様に、Oリング21aとOリング22aの間にNガス供給源37aからマスフローコントローラー36a、Nガス導入口15aを介してNガスを導入するとともに、その流量変動をマスフローコントローラー36aのセンサ(図示せず)により監視すればよい。このようにして、封止板6aにより、開口14aの封止が確実になされているかどうかを確認することができる。なお、前記したように、マスフローコントローラー36aのセンサで流量を監視するかわりに、Oリング21aとOリング22aの間隙の圧力を監視することによって封止状態を確認してもよい。
また、封止板6bが壁13bと密着しているかどうかを確認するためには、Oリング23bとOリング24bの間にNガス供給源39bからマスフローコントローラー38b、Nガス導入口17bを介してNガスを導入するとともに、その流量変動をマスフローコントローラー38bのセンサ(図示せず)により監視すればよい。このようにして、封止板6bにより、管路31bおよび管路32bの封止が確実になされているかどうかを確認することができる。
以上の構成のバルブ1によれば、シャフト4aの端部に設けられた封止板6aを第1の流路11a内で移動させ、また、この封止板6aの移動とは独立して、シャフト4bの端部に設けられた封止板6bを第2の流路11b内で移動させることによって、開口14aと14bとを交互に閉じ、流路の切替えを行うことができる。バルブ1は、図1等に示すように構成が簡素であるため、設置スペースも少なく、修理やメンテナンスも容易に行うことができる。また、封止状態でNガス導入口15a,15bおよびNガス導入口17a,17bを介してリークチェック用のNガスを導入することにより、弁体である封止板6a,6bによる封止が確実になされているか否かを容易に把握できるので、信頼性が高いバルブ機構である。
なお、例えば、バルブ1をトラップ装置(後述)に接続配備するような構成において、当該トラップ装置の稼働中に、第1の流路11aおよび第2の流路11bにそれぞれ接続される二つのトラップ室のいずれか一方に故障が発生した場合などの緊急時の対応として、図5に示すように、第1の流路11a内および第2の流路11b内のシャフト4aとシャフト4bをともに退避させ、封止板6a,6bを壁13a,13bにそれぞれ密着させる。これにより、開口14aと開口14bを同時に開放し、故障していない側のトラップ室に緊急避難的に排気ガスを通流させて、トラップを行うことも可能である。
また、例えば、第1の流路11aおよび第2の流路11bにそれぞれ接続される二つのトラップ室を同時に交換する際やメンテナンスを行う場合などには、図6に示すように、第1の流路11a内および第2の流路11b内にシャフト4a,4bをともに進出させ、封止板6a,6bにより開口14aと開口14bを同時に封止することもできる。このように、本実施形態に係るバルブ1は、応用範囲が広く、種々の目的での使用が可能である。
次に、図1のバルブ1をトラップ装置に適用した実施形態を、図7〜図9を参照しながら説明する。
図7は、トラップ装置100を半導体製造装置の真空処理室200の排気系に配備した状態を模式的に示している。このトラップ装置100は、真空処理室200からの排気物を捕捉、再生する切替え式トラップ装置である。トラップ装置100は、CVD装置等の真空処理室200と真空ポンプ202の間の排気ガス経路201上に配備され、真空処理室200から排気された排気ガス中に含まれる有害物質や副生成物等の排気物をトラップ室50aと50bで捕捉、再生する。
トラップ装置100は、その入り口側と出口側にバルブ1a,1bを備えており、このバルブ1aと1bが排気ガスの流路を切替える切替え手段として機能する。このバルブ1a,1bは、図1のバルブ1と略同様の構成を有するものである。そして、バルブ1a,1bにより、トラップ室50aとトラップ室50bとが交互に排気ガス流路となるように切替える。例えば、トラップ室50aを排気ガス流路とする場合には、もう一方のトラップ室50bは、排気ガスを通流させずに捕捉した排気物を気化、洗浄等の方法により再生する再生室として機能させる。再生時にトラップ室50bから除去した排水等は、外部の処理装置(図示せず)で処理される。尚、図7において、符号203は真空ポンプ202からの処理ガスを無害化する除害装置である。
図8および図9に、バルブ1a,1bを備えたトラップ装置100の概略構成を示す。なお、バルブ1a,1bは、図1のバルブと略同様の構成を有しているため、同じ構成には同一の符号を付して説明を省略するとともに、細部は図示を省略している。また、図8および図9において、符号33c,33dは、洗浄水などを排出するための排出管である。
図8は、バルブ1aの第1の流路11aを開状態とし、トラップ室50aに排気ガスを通流させている状態である。
トラップ室50aおよび50bは、内部に複数のバッフル板51を備えており、屈折した流路構造により、排気ガス中の有害物質や堆積物をトラップするように構成されている。トラップ室50a,50bの内部構造としては、バッフル板51を配備した構成に限らず、例えばマイクロメッシュを配備した構成とすることも可能である。
配管132は、トラップ室50aで捕捉された排気物を洗浄水などを用いて洗浄し、トラップ室50aを再生させる際に利用される。配管132の一部は、バルブ1aの第1の流路11aにも連通している(図1等参照)。なお、図8および図9では、トラップ室50a側のみ内部構造と洗浄水導入用の配管132を図示しているが、トラップ室50bも同様の構成である。
バルブ1aとバルブ1bとは、互いに上下が逆になるように、トラップ室50a,50bの入り口側と出口側に配備されている。図8において、トラップ室50a,50bの入り口側に配備されたバルブ1aでは、封止板6aが退避位置にあるとともに、封止板6bが第2の流路11bに進出して開口14bを封止し、第1の流路11aのみが流入部10と連通している。
また、トラップ室50a,50bの出口側に配備されたバルブ1bにおいても、封止板6aが退避位置にあるとともに、封止板6bが第2の流路111bに進出して開口14bを封止し、第1の流路111aのみが流出部101と連通している。このように、バルブ1a,1bにより、トラップ室50a内は真空状態が維持され、トラップ室として機能する。一方、トラップ室50b内は常圧状態となり、再生室として機能する。
本実施形態においても、前記したように、Nガス導入口17a等からOリング23a,24a間などにNガスを導入してリークチェックすることにより、封止状態を確認することができる(図1等参照)。
図9は、バルブ1aの第2の流路11bを開状態とし、トラップ室50bに排気ガスを通流させている状態である。図9において、トラップ室50a,50bの入り口側に配備されたバルブ1aでは、封止板6bが退避位置にあるとともに、封止板6aが第1の流路11aに進出して開口14aを封止し、第2の流路11bのみが流入部10と連通している。
また、トラップ室50a,50bの出口側に配備されたバルブ1bにおいても、封止板6bが退避位置にあるとともに、封止板6aが第1の流路111aに進出して開口14aを封止し、第2の流路111bのみが流出部101と連通している。このように、バルブ1a,1bにより、トラップ室50b内は真空状態が維持され、トラップ室として機能する。一方、トラップ室50a内は常圧状態となり、配管132から洗浄水等を導入することにより、再生室として機能する。
図10および図11は、本発明の別の実施形態に係るバルブ機構の概略構成を示す断面図である。バルブ300は、例えば、真空処理室からの排気ガス中の物質を捕捉するトラップ装置へ流入する排気ガス流路において、L字バルブとして好適に利用できるものである。このバルブ300には、ハウジング302に流体を流入出させる流入出部310aと流入出部310bが略直交する角度で設けられ、ハウジング302内で折曲した流路311を形成している。流路311内には、エアシリンダ303によりシャフト304を介して駆動される弁体としての封止板306が配備されている。
封止板306は、円板状をした弁体(図3参照)であり、内部に空所306aを有している。封止板306は、第1の封止面307と、その裏面側(シャフト304に連結されている側)の第2の封止面308とを有している。第1の封止面307には、シール部材としてのOリング321とOリング322が二重に配備され、ハウジング302の壁312と当接した状態で高いシール性を確保できるようになっている。また、同様に第2の封止面308にも、Oリング323とOリング324が二重に配備され、ハウジング302の壁313と当接した状態で高いシール性を確保できるようになっている。
また、封止板306に直交して配備されたシャフト304は中空状の2重管構造をなしている。すなわち、シャフト304は、封止板306に直接連結している外筒部材304aおよびこの外筒部材304a内に挿入される内筒部材304bを有している。外筒部材304aと内筒部材304bとの摺接部位には、シール部材としてのOリング325が配備されている。そして、外筒部材304aの内部と封止板306の空所306aとは連通しており、さらに、内筒部材304bの内部も、外筒部材304aの内部を介して封止板306の空所306aに連通している。
封止板306の空所306aには、温度制御手段として例えば抵抗加熱ヒータ309が設けられている。この抵抗加熱ヒータ309には、シャフト304の外筒部材304aおよび内筒部材304bに挿入配備された給電線309aから電力が供給されることにより、封止板306を内側から加熱できるように構成されている。このように封止板306に温度制御手段を配備することにより、排気ガス中の副生成物が封止板306に付着することを防止できる。封止板306の加熱温度は、排気ガス中に含まれる反応生成物(副生成物)が封止板306に付着することを防止できる温度であればよい。例えば、バルブ300をシリコンウエハ等の基板上にTiN膜を成膜するCVD装置の排気ガス流路に配備する場合、排気ガス中に含まれるNHClなどの副生成物が封止板306に付着することを防止するため、抵抗加熱ヒータ309による封止板306の加熱温度を例えば150〜200℃に設定することが好ましい。
なお、抵抗加熱ヒータ309に限らず、例えば気体、液体などの熱媒体を内筒部材304bおよび外筒部材304aを介して空所306aに導入・循環させて封止板306を加熱するようにしてもよい。また、加熱に限らず、温度制御手段により封止板306を冷却するようにしてもよい。例えば成膜ガスとしてWFとSiHを用いるタングステン膜成膜プロセスの排気系統にバルブ300を使用する場合などでは、未反応のWFとSiHを加熱するとタングステンが析出するため、封止板306を低温に保つことが好ましい。このような場合には、例えば空所306aに低温の気体・液体などの熱媒体を導入するなどして封止板306を冷却することが好ましい。
以上のように中空2重管構造のシャフト304を用いることにより、封止板306を容易に所定の温度に調節することができるが、シャフト304は必ずしも2重構造にする必要はなく、中実な棒状体を用いることもできる。
封止板306が設けられた側と反対側のシャフト304の端部には、作動板305が設けられている。この作動板305は、エアシリンダ303の内壁面にOリング326を介して摺動可能に密接している。シャフト304は、エアシリンダ303内の空間に、エア導入路334またはエア導入路335から空気を導入することにより、作動板305の摺動に随伴して、その軸方向に駆動される。これにより、封止板306は、流路311の中を直線的に進退移動できるように構成されている。なお、軸方向に駆動するシャフト304と壁313との間にはOリング327が介在されており、この部分のシール性が確保されている。
ハウジング302の壁312には、パージガスであるNガスを導入するためのNガス導入口315が設けられている。このNガス導入口315は、N導入管316を介して流量制御手段としてのマスフローコントローラー(MFC)およびNガス供給源(いずれも図示せず)に接続されている。なお、このマスフローコントローラーは、Nガスの流量を監視するためのセンサ部(図示せず)を有している。また、Nガス導入口315は、封止板306の第1の封止面307が壁312に当接して流入出部310aを封止した状態で、Oリング321とOリング322との間の空間にNガスを導入できる位置に形成されている。
流入出部310aは、図示しない配管により例えばCVD装置などの真空処理室と接続されている。また、流入出部310bは、例えばトラップ室(図示せず)と連通している。従って、流路311は、真空処理室からトラップ室(いずれも図示せず)との間の流路の一部をなしている。なお、バルブ300をトラップ室に隣接配備した構成については後述する。
また、流路311を構成するハウジング302の内面には、図1に示す実施形態のバルブ1と同様に、フッ素系樹脂、例えば4フッ化エチレン、パーフロロアルコキシポリマーなどでコーティングされたコーティング層(図示せず)を有する。従って、前記と同様に、耐食性の向上や堆積物の付着防止、Oリングの貼付き防止等の作用が得られる。
また、流路311の壁313には、パージガスであるNガスを導入するためのNガス導入口317が設けられている。このNガス導入口17は、N導入管318を介して図示しない流量制御手段としてのマスフローコントローラー(MFC)およびNガス供給源に接続されている。このマスフローコントローラーは、Nガスの流量を監視するためのセンサ部(図示せず)を有している。そして、Nガス導入口317は、封止板306の第2の封止面308が壁313に当接して流入出路332a,332bを封止した状態で、Oリング323とOリング324との間にNガスを導入できる位置に形成されている。
また、流入出路332a,332bは、例えば、流路311に連通するトラップ室(図示せず)を洗浄する際の洗浄液やパージガスなどを導入する際の流入ポート、あるいは、トラップ室からの洗浄液やパージガスの排出を行うための排出ポートとして機能する。この流入出路332a,332bは、図示しない洗浄液供給源やパージガス供給源、または排液槽や排気ガス処理機構に接続されている。
以上のような構成のバルブ300において、流路311に排気ガスなどの流体を流す際には、エアシリンダ303にエア導入路335から空気を導入する。これにより、エアシリンダ303内で作動板305を摺動させてシャフト304を駆動させ、図11に示すように封止板306の2の封止面308が壁313に当接する位置まで後退させる。このようにして、例えば図示しない真空処理室と接続された流入出部310aから、流路311内に真空状態で排気ガスを導入し、流入出部310bを介して例えば図示しないトラップ室に排気ガスを導入できる。
この際に、封止板306が壁313と密着しているかどうかを確認するために、Oリング323とOリング324の間に図示しないNガス供給源からNガス導入口317を介してNガスを導入するとともに、その流量変動をマスフローコントローラーのセンサ(図示せず)により計測、監視する。封止板306による封止が不完全な場合には、Oリング323とOリング324の間隙からガスが漏れだし、Nガス流量に変動が生じる。このようにして、封止板306により、流入出路332a,332bの封止が確実になされているかどうかを確認できる。従って、図11の状態で、流入出路332a,332bに、排気ガスやそこに含まれる反応生成物が混入することを防ぐことができる。
なお、Nガスの流量を監視するかわりに、2重に配備したOリング323,324の間の空間の圧力を監視することよっても封止状態を確認できる(他の部位のOリング間においてリークチェックを行う場合も同様である)。
一方、図示しないトラップ装置を洗浄するための洗浄液や乾燥用ガスなどの流体を流路311に流す際には、エアシリンダ303にエア導入路334からエアを導入する。これにより、エアシリンダ303内で作動板305を摺動させてシャフト304を駆動させ、図10に示すように封止板306の第1の封止面307が壁312に当接する位置まで進出させる。そして、流路311には、流入出路332a,332bから常圧で例えば洗浄液を導入し、流入出部310bを介して隣接したトラップ装置に供給し、その内部の洗浄を行うことが可能になる。
この際に、封止板306が壁312と密着しているかどうかを確認するためには、前記と同様に、Oリング321とOリング322の間に図示しないNガス供給源からNガス導入口315を介してNガスを導入するとともに、その流量変動をマスフローコントローラーのセンサ(図示せず)により監視すればよい。このようにして、封止板306により流入出部310aが封鎖され、流路311と流入出部310aとの隔離が確実に行なわれているかどうかを確認できる。なお、前記したように、Nガスの流量を監視するかわりに、Oリング321とOリング322の間隙の圧力を監視することによって封止状態を確認してもよい。
以上の構成のバルブ300によれば、シャフト304の端部に設けられた封止板306を流路311内で進退移動させることによって、流入出部310a側と流入出路332a,332b側との間で流路の切替えを行うことができる。バルブ300は、図10および図11に示すように構成が簡素であるため、設置スペースも少なく、修理やメンテナンスも容易に行うことができる。また、バルブ300においては、封止状態でNガス導入口315およびNガス導入口317を介してリークチェック用のNガスを2重に配備されたOリング321,322またはOリング323,324の間に導入することにより、弁体である封止板306による封止が確実になされているか否かを容易に把握できる。
さらに、弁体である封止板306の空所306aに、抵抗加熱ヒータ309などの温度制御手段を配備することにより、排気ガス中の副生成物が封止板306に付着することを防止できる。従って、バルブ300において、付着物によるシール性能の低下や、シャフト304等の駆動部の動作不良などが防止され、信頼性を向上させることが可能である。
次に、図10および図11に示すバルブ300をトラップ装置における排気および洗浄の切替えに利用した具体的な適用例について説明する。
まず、図12Aに示すように、トラップ装置(Trap)50の前後に図10,11に示すものと同様の構成のバルブ300aおよびバルブ300bを一対配備する。バルブ300aはトラップ装置50の上部に接続し、バルブ300bはバルブ300aが接続された位置とは対角線上に位置するトラップ装置50の下部に接続する。この際、バルブ300a,300bともに、エアシリンダ303のシャフト304の駆動方向が鉛直方向となるように、かつ、弁体である封止板306がシャフト304の上端に位置するように、上下を同じ方向に合わせて配置する。また、バルブ300aでは、弁座である壁313(図10参照)が、トラップ装置50の上端より低い位置になるように配置する。また、バルブ300bにおいても、弁座である壁313(図10参照)が、トラップ装置50の下端より低い位置になるように配置する。
上側のバルブ300aは、トラップ装置50とは反対側で流入出部310aを介して配管401に接続されており、この配管401は、図示しないCVD装置などの真空チャンバに接続されている。下側のバルブ300bは、トラップ装置50とは反対側で流入出部310aを介して配管402に接続され、この配管402は図示しない排気ポンプや除害装置などに接続されている。
図12Aは、トラップ工程におけるバルブの状態を示している。トラップ工程では、図示しない真空チャンバからの排気をトラップ装置50に導入し、未反応の処理ガスや反応生成物を捕捉している。この状態でバルブ300a,300bの弁体である封止板306の第2の封止面308は、いずれも壁313に当接した状態である。従って、上側のバルブ300aでは、上部に設けられた流入出部310aから排気ガスが流路311に導入され、側部に設けられた流入出部310bを介してトラップ装置50に導入される。また、トラップ装置50から排出された排気ガスは、下側のバルブ300bの側部に設けられた流入出部310bを介して流路311に導入され、上部に設けられた流入出部310aから配管402へ排出される。
次に、図12Bは、排気流路を閉鎖した状態を示している。すなわち、図12Aの状態から、バルブ300a,300bのシャフト304を駆動させることにより封止板306を上方へ押上げ、第1の封止面307を壁312に当接させる。これにより、バルブ300a,300bの流入出部310aが封止される。
次に、図12Cに示すように、トラップ装置50の洗浄を開始する。下側のバルブ300bの流入出路332a,332bよりトラップ装置50を洗浄するための処理液(例えば洗浄水500)を注入し、流路311、流入出部310bを介してトラップ装置50に導入していく。
そして、トラップ装置50内の洗浄水500の液面は順次上昇し、最終的にトラップ装置50に充満した状態となった後、図13Aに示すようにオーバーフローして上側のバルブ300aの流入出部310bを介してバルブ300a内に流入する。そして、洗浄水500は、バルブ300aの流入出路332a,332bより排出され、図示しない排液処理装置へ送液される。この洗浄液のオーバーフローによるトラップ装置50の洗浄は例えば1〜20分間程度行なうことが好ましい。
この図13Aの状態(オーバーフロー洗浄中)において、バルブ300bの流路311内の洗浄水の液面は、封止板306に達しないように構成される。図14は、オーバーフロー洗浄中のバルブ300b内の洗浄液の液面の状態を示している。本実施形態のバルブ300bにおいて、封止板306の第1の封止面307を壁312に当接させた状態で、封止板306の下端の高さh1は、ハウジング302から横方向に突出して形成された流入出部310bの上端(つまり、内壁面)の高さh2よりも上に位置するように構成されている。
また、第1の封止面307に2重に配備されたOリング321,322により封止板306と壁312との間は密閉された状態になっていることから、洗浄液の上昇に伴い流路311内の空気はトラップ装置50へ流入していくが、流入出部310bの上端より上方の空気は逃げ場を失ってハウジング2内の封止板306の近傍空間に閉じこめられる。このため、流入出部310bの上端の高さh2が洗浄液の液面の上限となり、オーバーフロー洗浄中でも封止板306が洗浄液中に浸漬することがない。前記のとおり、封止板306内の空所306aには抵抗加熱ヒータ309が配設されていることから、安全上、ヒータ309に通電した状態で洗浄液中に封止板306を浸漬させることは避けるべきであるが、本実施形態では封止板306を洗浄液によって濡らすことなくオーバーフロー洗浄できることにより、抵抗加熱ヒータ309を加熱状態に維持したまま洗浄できる。従って、抵抗加熱ヒータ309による封止板306の加熱時間を節減してトラップ工程と洗浄工程とのサイクル時間を短縮できる。
所定時間の洗浄処理が終了した後、洗浄水の供給を停止する。洗浄中は、バルブ300a,300bの流入出路332a,332bは開放状態になっているため、給水を停止し、バルブ300bの流入出路332a,332bの接続先を洗浄液供給源から排液処理装置(いずれも図示せず)に変更することによって、バルブ300b内およびトラップ装置50内の洗浄水を、下側のバルブ300bの流入出路332a,332bを介して速やかに排出することができる。このとき、上側のバルブ300aの流入出路332a,332bから、例えばNなどのガスを導入することにより、下側のバルブ300bの流入出路332a,332bからの洗浄水の排出を効果的に行なうことができる。
次に図13Bに示すように、トラップ装置50の乾燥処理を行なう。乾燥処理工程では、上側のバルブ300aの流入出路332a,332bから、Nガスなどの乾燥処理用ガスを導入し、トラップ装置50内を通過させて、下側のバルブ300bの流入出路332a,332bを介して排気する。これにより、トラップ装置50の内部を乾燥処理することができる。乾燥処理用ガスの導入による1回の乾燥時間は、例えば1〜30分間程度とすることが好ましい。なお、前記オーバーフロー洗浄工程と乾燥処理工程を1サイクルとして、必要に応じて複数サイクルを繰り返し実施することができる。
次に、バルブ300a,300bのシャフト304を駆動して封止板306を下降させ、封止板306の第2の封止面308を壁313に当接させる。これにより、図13Cに示すように、図示しない真空チャンバからの排気ガス経路が再び開通し、排気ガス成分のトラップを行なうことができる。
すなわち、上側のバルブ300aの流入出部310aから排気ガスが導入されて流路311を通過し、流入出部310bを介してトラップ装置50に導入される。また、トラップ装置50から排出された排気ガスは、下側のバルブ300bの流入出部310bを介してバルブ300bの流路311を通過し、流入出部310aから配管402へ排出される。
以上のように、本実施形態のバルブ300(300a,300b)をトラップ装置50の前後の排気ガス経路に配備することにより、トラップ装置50により排気ガス成分をトラップするトラップ工程と、トラップ装置50の内部を洗浄する洗浄工程と、洗浄後の乾燥処理を行なう乾燥処理工程との切替えを簡単に行なうことができる。
また、バルブ300は、2重シール構造を採用していることから、真空雰囲気と大気圧雰囲気との間でも確実な気密性が得られる。さらに、2重シール構造においてシール部材の間にパージガスを導入することにより、シール状態を確認できるので、高い信頼性を備えている。
また、バルブ300の封止板306に温度制御手段としての抵抗加熱ヒータ309を備えたので、排気ガス中の反応生成物が付着することを防止できる。さらに、洗浄中においても、封止板306が洗浄水中に没しないバルブ構造であるため、抵抗加熱ヒータ309により加熱したままの状態でトラップ装置50の洗浄を行なうことが可能である。よって、トラップ装置50の洗浄後、再稼働させる際に、バルブ300の封止板306を加熱する時間を節約することが可能であり、トラップ工程と洗浄工程とのサイクル時間を短縮できる。よって、効率の良いトラップ処理が可能である。
真空チャンバからの排気経路上に、図12Aのようにバルブ300a,300bを前後に配備したトラップ装置50を複数台並列に配備し、各トラップ装置50へ排気ガスを切替えて導入できるように構成してもよい。よって、トラップ装置50における洗浄とトラップを並行して行なうことが可能になり、真空チャンバの稼働を停止させずにトラップ装置をメンテナンスできる。
以上、本発明の実施形態を述べたが、本発明は上記実施形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、弁体(封止板6a,6b)を駆動させる駆動源としてエアシリンダ3a,3bを用いたが、駆動源はこれに限るものではなく、例えばギヤなどによる機械式駆動や油圧式駆動などを採用してもよい。また、エアシリンダ3a,3bにより封止板6a,6bを独立して駆動させる構成に限らず、一つの駆動系で複数の弁体を駆動させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、2系統の流路(第1の流路と第2の流路)の切替えを例に挙げたが、本発明の切替えバルブ機構による切替えは、2系統以上、例えば4系統の流路の切替えにも適用できる。
さらに、図7〜図9に示すトラップ装置100では、排気ガスの入口側と出口側に、それぞれバルブ1(1a,1b)を配備したが、どちらか一方のみにバルブ1を配備し、もう一方は、他の構造の切替え手段を配備してもよい。
また、バルブ1a,1bは、図7〜図9に示すようにトラップ装置100に(その一部として)隣接配備する構成に限らず、例えば、トラップ装置100から離間して配備し、その間を配管で連絡するように構成してもよい。
さらに、バルブ1a,1bは、真空装置の排気系に限らず流路の切替えを必要とする流路上であれば制限なく配備することができ、例えばトラップ装置を有しない通常の排気ガス経路上や、混合不可の複数種類のガスを通流させるガス流路などにも適用できる。
また、図3に示すように、シャフト4の端部に、Oリング21〜24が配備された封止板6を備えた構造の弁体は、複数系統の流体流路の切替えバルブとしての用途にかぎらず、例えば、1系統の流体流路を開閉するL型バルブ等の弁体としても使用できる。
本発明は、各種半導体装置の製造において、成膜等の処理に使用される真空処理室の排気系の切替え機構に好適である。

Claims (28)

  1. 流体流路の開閉を行うバルブ用の弁体であって、
    前記弁体は、軸方向に駆動されるシャフトの端部に設けられるとともに、
    少なくとも一つの流体流路を封止する第1の封止面と、前記流体流路とは異なる流体流路を封止する第2の封止面と、を有しており、前記第1の封止面と前記第2の封止面のそれぞれにシール部を設けたことを特徴とする、弁体。
  2. 前記弁体は、円板状に形成されており、該円板の表面に前記第1の封止面が形成され、裏面に前記第2の封止面が形成されている、請求項1に記載の弁体。
  3. 前記シール部を二重に設けた、請求項1に記載の弁体。
  4. 封止状態において、二重に設けた前記シール部の間隙にガスを導入するガス導入部を設けるとともに、
    前記ガス導入部から導入するガスの流量または圧力を計測する計測手段を設けた、請求項3に記載の弁体。
  5. 前記弁体の内部に温度制御手段を設けた、請求項1に記載の弁体。
  6. 流体が流入または流出する流入出部に形成された開口を介して前記流入出部と連通する流体流路の開閉を行うバルブであって、
    軸方向に駆動されるシャフトの端部に設けられ、前記開口を閉じて前記流体流路を封止する第1の封止面と、前記流体流路とは異なる流体流路を封止する第2の封止面と、を有する弁体を備え、
    前記第1の封止面と前記第2の封止面のそれぞれにシール部を設けたことを特徴とする、バルブ。
  7. 前記弁体は、円板状に形成されており、該円板の一方の面に前記第1の封止面が形成され、その裏面に前記第2の封止面が形成されている、請求項6に記載のバルブ。
  8. 前記シール部を二重に設けた、請求項6に記載のバルブ。
  9. 封止状態において、二重に設けた前記シール部の間隙にガスを導入するガス導入部を設けるとともに、
    前記ガス導入部から導入するガスの流量または圧力を計測する計測手段を設けた、請求項8に記載のバルブ。
  10. 前記流体流路を構成する部材の内面であって、少なくとも前記第1の封止面および前記第2の封止面が当接する部分に、フッ素系樹脂コーティングを施した、請求項6に記載のバルブ。
  11. 前記弁体の内部に温度制御手段を設けた、請求項6に記載のバルブ。
  12. 流体が流入または流出する流入出部と、
    前記流入出部に形成された第1の開口を介して前記流入出部と連通する第1の流体流路と、
    前記流入出部に形成された第2の開口を介して前記流入出部と連通する第2の流体流路と、
    を有する少なくとも2つの流体流路を切替える切替えバルブであって、
    前記第1の開口を閉じて、前記第1の流体流路を封止する第1の弁体と、
    前記第2の開口を閉じて、前記第2の流体流路を封止する第2の弁体と、を有しており、
    前記第1の弁体と前記第2の弁体とは、それぞれ別々に、軸方向に駆動されるシャフトの端部に設けられていることを特徴とする、切替えバルブ。
  13. 前記第1の弁体は、前記第1の流体流路を封止する第1の封止面と、前記第1の流体流路とは異なる流体流路を封止する第2の封止面と、を有しており、前記第1の封止面と前記第2の封止面のそれぞれにシール部を設けた、請求項12に記載の切替えバルブ。
  14. 前記第2の弁体は、前記第2の流体流路を封止する第1の封止面と、前記第2の流体流路とは異なる流体流路を封止する第2の封止面と、を有しており、前記第1の封止面と前記第2の封止面のそれぞれにシール部を設けた、請求項12に記載の切替えバルブ。
  15. 前記第1の弁体は、円板状に形成されており、該円板の一方の面に前記第1の封止面が形成され、その裏面に前記第2の封止面が形成されている、請求項13に記載の切替えバルブ。
  16. 前記第2の弁体は、円板状に形成されており、該円板の一方の面に前記第1の封止面が形成され、その裏面に前記第2の封止面が形成されている、請求項14に記載の切替えバルブ。
  17. 前記シール部を二重に設けた、請求項13に記載の切替えバルブ。
  18. 前記シール部を二重に設けた、請求項14に記載の切替えバルブ。
  19. 封止状態において、二重に設けた前記シール部の間隙にガスを導入するガス導入部を設けるとともに、
    前記ガス導入部から導入するガスの流量または圧力を計測する計測手段を設けた、請求項17に記載の切替えバルブ。
  20. 封止状態において、二重に設けた前記シール部の間隙にガスを導入するガス導入部を設けるとともに、
    前記ガス導入部から導入するガスの流量または圧力を計測する計測手段を設けた、請求項18に記載の切替えバルブ。
  21. 前記第1の流体流路を構成する部材および前記第2の流体流路を構成する部材のそれぞれの内面であって、少なくとも前記第1の封止面および前記第2の封止面が当接する部分に、フッ素系樹脂コーティングを施した、請求項13に記載の切替えバルブ。
  22. 前記第1の流体流路を構成する部材および前記第2の流体流路を構成する部材のそれぞれの内面であって、少なくとも前記第1の封止面および前記第2の封止面が当接する部分に、フッ素系樹脂コーティングを施した、請求項14に記載の切替えバルブ。
  23. 前記第1の流体流路および前記第2の流体流路は、真空処理室からの排気ガスを排出する排気経路の一部分を構成しており、前記排気ガス中の物質を捕捉するトラップ装置に連通している、請求項12に記載の切替えバルブ。
  24. 前記第1の弁体の内部に温度制御手段を設けた、請求項12に記載の切替えバルブ。
  25. 前記第2の弁体の内部に温度制御手段を設けた、請求項12に記載の切替えバルブ。
  26. 真空処理室からの排気ガスが流入または流出する流入出部と、前記流入出部に形成された第1の開口を介して前記流入出部と連通する第1の排気ガス流路と、前記流入出部に形成された第2の開口を介して前記流入出部と連通する第2の排気ガス流路と、を有する排気経路の途中に設けられ、前記排気ガス中の物質を捕捉するためのトラップ装置であって、
    複数のトラップ室への排気ガスの流入を交互に切替える切替え手段として、前記第1の開口を閉じて前記第1の排気ガス流路を封止する第1の弁体と、前記第2の開口を閉じて前記第2の排気ガス流路を封止する第2の弁体と、を有し、前記第1の弁体と前記第2の弁体とがそれぞれ別々に軸方向に駆動されるシャフトの端部に設けられた切替えバルブを備えた、トラップ装置。
  27. 前記第1の弁体および前記第2の弁体の内部に温度制御手段を設けた、請求項26に記載のトラップ装置。
  28. 前記真空処理室が、被処理体に対して成膜を行う成膜装置の真空チャンバである、請求項26に記載のトラップ装置。
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